バトルでヨーロッパなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のバトルでヨーロッパな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番のバトルでヨーロッパなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.8 1 バトルでヨーロッパなアニメランキング1位
D.Gray-man[ディーグレイマン](TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (707)
4931人が棚に入れました
舞台は仮想19世紀、ヨーロッパ。悪性兵器AKUMA(アクマ)を用い、この世を終末へと導いていく千年伯爵の野望に立ち向い、世界救済の戦いを挑む宿命のエクソシスト、アレン・ウォーカーの活躍を描くダク・ファンタジー・アドベンチャー!
(公式HPより引用)

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「エクソシスト vs AKUMA」その戦いはあまりにも熾烈・・・

2016年の夏アニメで「D.Gray-man HALLOW」が放送される事を知りました。
アニメのタイトルの傾向としてタイトルの前後にプラスαがあると続編である可能性が高いような気がしています。
この作品も「D.Gray-man」にプラスαの「HALLOW」が付いています。
もしかして・・・と思ったら、案の定前作となる「D.Gray-man」という作品が存在していました。

ちょうどニコニコ動画でも一挙放送される事を知り視聴を決めたわけですが、放送スケジュールを見てちょっとビックリ・・・51話もあるじゃないですか。
51話というと「ソールイーター」」クラス・・・今期のアニメを見ながらでも何とか視聴できるかな・・・と思い視聴を始めましたが、暫くして知ったのは驚愕の事実・・・

それはニコニコ動画の放送予定を何気なく見ていた時の事・・・
「D.Gray-man」という単語がふと目に入ったんですが、そこで記載されていたのが「ニコニコアニメスペシャル「D.Gray-man」52話~70話 一挙放送」

えっ、この作品って全51話じゃなかったの・・・!?
これを知ってしまうと次に気になるのは「この作品って一体何話まであるの?」という事・・・
wikiで調べてみたところ、2006年から2008年に放送された全8クール計103話もの大作だったんです。

まさか、こんな大作だとは思いもよらなかったので、ちょっと腰が引けてしまいました。
でも途中まで視聴しているし、内容も・・・ジャンプで連載されただけあって面白いんです。
こうして大海原にボート一隻で漕ぎ出すような気持ちで視聴を再開しましたが・・・完走して振り返ってみると、激アツさが半端無かったので視聴して良かったと思えた作品でした。

物語はAKUMAを製造して世界終焉を目論む「千年伯爵」と、AKUMAに対抗できる「イノセンス」の適合者であるエクソシストとの戦いを描いています。
ストーリーは極めて明快なのですが、千年伯爵の手先であるAKUMAの存在する理由には大きな悲しみが伴っていたのです。

もし大切な人を亡くしたら・・・?
もっと一緒に居たかった・・・あの時こうしていれば・・・
悲しみと後悔が入り乱れて心が苦しくなる・・・人として当然の性だと思います。

でも、そんな人を見つけて千年伯爵は囁くんです・・・
「亡くなった方にもう一度遭いたくありませんか・・・?」
誰だって「もう一度遭いたい」というと思います。
でも「遭いたい」と行った瞬間に千年伯爵との契約が成立してしまうんです。
次の瞬間・・・亡くなった人とは似ても似つかない物体が亡くなった人の魂を宿して出現するのですが、次に千年伯爵が出現した物体に命令する台詞は決まっています。
「さぁ、願った人を殺して、その人の皮を被りなさい」
こうしてAKUMAが誕生し・・・世の中の悲しみの分だけその数を増やしていくのです。

人の弱みに付け込む千年伯爵・・・絶対許せない存在なのですが、AKUMAに対する唯一の救いはエクソシストによって壊されること・・・これで呼び出された魂が救済されるんです。
ですが、AKUMAは千年伯爵によって強力に支配されているので意志など持てないんですけれどね・・・

そして物語の中で強烈なスパイスになっているのが、「ノアの一族」と呼ばれる人類最古の使徒が千年伯爵に味方している事です。
一族の一人ひとりが強い力を有しているので、エクソシストの目指す「打倒!千年伯爵」への大きな足枷となる存在なのです。

無数のAKUMAとノアの一族・・・そして千年伯爵を相手にするエクソシストは、数的には圧倒的に不利です。
イノセンスは世の中にたった109個しかなく、エクソシストの組織自体も40個程度しか持っていません。更にイノセンスの適合者は1対1であると共に、千年伯爵もイノセンスの破壊に乗り出しているので、エクソシストが要員不足に陥るのは必然なんです。
でも彼らは自らがイノセンスに選ばれた適合者という誇りを胸に戦いに身を投じていくのですが、両者の戦いは半端無く熾烈でした。

戦いが熾烈・・・という事は、当然痛みも苦しみも伴います。
皆んな必死・・・だからそんな時に皆んなの役に立てなかったり、仲間が傷つくのを見ている事しかできなかったり・・・自分の無力さを痛感したり・・・
気持ちは一杯あるのに・・・身体が言う事を聞いてくれなかったり・・・
唯一無二を目の前で壊されたり・・・
103話という圧倒的なボリュームの中から痛みや苦しみが、手を変え品を変え次々と襲ってくるんです。

そんな救いの無いダーク・ファンタジーだからでしょう・・・ヒロインの輝きに色々と持っていかれてしまいました(//∇//)

この物語のヒロインは、数少ない女性エクソシストの一人であるリナリー・リーという16歳の仲間思いで心優しい美少女です。
対AKUMA武器である「ダークブーツ」で可憐に宙を舞う姿は華麗そのもの・・・
でも彼女の魅力は日常パートにおいてその本領を発揮します。
流石週刊少年ジャンプのヒロイン・・・抜群の破壊力だったと思います。
続編で再びリナリーに会えると思うと・・・嬉しくて堪りません(//∇//)

続編が放送される事からも分かるようにこの物語は103話で完結していません。
でも充実した103話だったと思います。
仲間を守りたいという気持ちや激しい痛みに何度涙したことか・・・^^;
エクソシスト vs 千年伯爵の戦いの行方は如何に・・・
そしてこれ以外にも、物語終盤で浮上した伏線がいくつもあるんです。
続編の放送を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24
ネタバレ

kuo さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

どこまでも優しいダークヒーロー

ネタバレはありませんが長いので3つにまとめています。気になったところだけでも良いし、全部読んでも構いません(^^)

★ストーリーの全体的な感想
{netabare}10年も前のアニメなので、「昔のアニメだなぁ」と思うような作画で、ストーリーもそこまで練りに練られてないかもしれないから、今のアニメに慣れてしまった自分が面白く感じるまで少し時間がかかるだろうなと思って見始めました。1年くらい前に1.2話だけで切ってしまったのもそれが理由だと思います。

103話とある中で前半は比較的ショートストーリー、後半はこの作品で重要な敵となるノアとの戦いが描かれています。

ショートストーリーの方は私の場合、流し見してしまったり、たまにホロッとなるいいお話があって見入ってしまったりと、興味の引かれ度合いの起伏が激しかったです。好みの問題ですがね^^;
後半の戦いは予想以上に楽しめました。私が好きなのは咎落ち編~主人公が腕と力を取り戻すところです。それ以降は好きなキャラのセリフと戦闘、面白くなりそうな戦闘以外はまた流し見してしまいました( ¯∀¯ ){/netabare}

★キャラについて思ったこと
{netabare}このアニメはキャラの好き嫌いが分かれてしまうと思います。私の場合は主人公は好きなのですが、ヒロインがあまり好みではありません。
ただ嫌いと言うだけなのは何だかモヤモヤするので、私なりに理由を考えてみたのですが、主人公は心情が細かく語られていて共感したり「すごいな」「偉いな」「成長してきてる」と思ったりして憧れたりと、少しずつ好きになっていけるのですが、ヒロインは中途半端に細かく語られているから好きになれないのかな、と思いました。(それとも深く考えるようなキャラじゃなく、簡潔な思考回路かです)特に後半は「あれ?主人公って1人だよね?」って思うくらいヒロインが担がれますwそして多分主人公の人柄や成長と比較してしまって、「何でヒロインにこんなにスポットライトあてる必要あるんだ?」と私は思ってしまったんだと思います( ¯∀¯ )

少し子供っぽいことをずらずらと言ってしまったかもしれません。リナリー好きの方、すいませんでした(;´∀`){/netabare}

★感想タイトルに沿って
{netabare}長くなりましたが、ここからはタイトルに沿って、少し主人公アレンの魅力を語りたいと思います。そこが作品の魅力に繋がる所もあると思うので(笑)
タイトルの通り、アレンはとても優しいです。他の人が諦めてしまうような所も、諦めず拾い上げます。どんなに無理そうなこともです。「そこは流石に諦めなよ」と思う人もいるかもしれません。確かに「あれもこれも救いたい」なんてのは捨てる覚悟がないから本当に大切な物も守れなくなると私も思います。ですがアレンは自分の守るものは真っ直ぐに見つめて「これだけは絶対に救いたい」と思っています。それに当てはまる者なら「あれもこれも救いたい」と思っているので、私はそういう所がとても好きです。優しすぎて傷ついて「バカだな、だから言ったじゃん」と意地悪に言われてしまいそうなくらい優しいんです。「君がそんなに傷つくこと無いんだよ」と慰めたくなりますwそこが魅力だと思います(*´∀`)
どうぞこれから視聴する人は私の意見を参考に好きになって下さい(笑)まあ、主人公以外にもカッコいいキャラはいるのでわかりませんが( ¯∀¯ ){/netabare}

上手くまとめられませんでしたが、観てよかったなと思えた作品でした。時間がある時に一気見してしまった方が比較的ダレずに観れると思います。お時間ある方はぜひご視聴を!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アニオタ共から教わった技術

一応、体裁上の話を少し。
原作は結構読んだ、作品の建前上の対象年齢は相当若い人向け。
中~高校でも精神的に進んでいるとつまらない、で終わってしまう話。
世界観が好きじゃないと入りにくい。更にどちらかと言えば女性向け。
女性向けの場合は対象年齢は上がる、理由は絵を見て察してください。

検索 D.Gray-man アンサイクロ


で、このアニメに関しては自分は3話位で視聴を断念したのだが、
これが放送されていた当時♂アニオタ共が好んでこの作品を見ており、
自分は内容を漫画である程度知っていた為におかしな印象を受け、
つまりはこんな作品を見るような奴等では無かった。

-脳内変換-
都合の悪いことを否定するために
事実と違うことを事実と思いこむ行為

という定義からはやや外れるが、奴等はそれを脳内変換と呼んでいた。

-脳内変換-
アニメキャラの作画及び性別を脳内で変換、
同時に声優も脳内で変換させてアニメを見る。


その内容については文章にするのもおぞましいので控えさせて頂くが、
このレビューを書く少し前に見た「非常に作画が苦手なアニメ」でこの技術
を思い出し、キャラの性別や声はそのままに作画のみを別作品のキャラに
変換してみたのだが、自分でも割とできる事が判明した。

ただ、変換キャラが多過ぎたのとこの手の事に慣れていない為か、自身の
脳のスペック不足に陥り、変換のみで手一杯になり、話の理解度が低下して
しまった為、途中から断念する事になった。

たかが作画のみで断念とは未熟過ぎる、、そう言われるに違いない。


で、意図的にこの技術を用いる事で、どういう事が可能になるかというと、
苦手な作画の作品が問題なく見れるようになる、性別と声の変換をする事で
嫌いなキャラが突然好ましいキャラ、萌えキャラになる。

自分は特に好き嫌いが激しいので、この技術を少し早く思い出していれば、
これまでにひどい事を書いた作品の中にも、あるいは内容を評価できたもの
があったかもしれない。

声、特に性別の変換はその手の玄人でなければ難しいかもしれないが、
作画の変換であれば、それなりの作品数を見てきた人であれば可能だと思う。
使い方によっては色々と役に立つと思うので、改めて紹介しておく。






-おぞましい変換について-

控えようと思ったけど、少しだけ。
アニメキャラと言っても、奴等常軌を逸するものも問答無用で変換するから、
勝手に萌えキャラ萌えアニメが出来上がって、普通絶対笑う場所じゃないのに
笑ってた、というか爆笑してたんだ。あんなに怖い遊びは見た事が無い。
作画、性別、声優の同時変換って響きは少し厨ニカッコイイし、実際凄い技術
だとは思うけど、内容は最悪。わけがわからないよw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

66.2 2 バトルでヨーロッパなアニメランキング2位
カーニヴァル(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (586)
3248人が棚に入れました
とある腕輪を頼りに「嘉禄(カロク)」という人物を探す主人公の无(ナイ)は、旅の途中でミネという女の屋敷に捕えられる。その際、屋敷に窃盗に入っていた少年、花礫(ガレキ)に助けられた无は、「嘉禄の腕輪」を譲ることを条件に、花礫と行動を共にすることになる。ミネが言うところによると、その腕輪は、国家防衛機関「輪(サーカス)」の身分証であるらしい。嘉禄が輪の人間であると踏んだ花礫は、无を連れ、輪の本部を目指す旅に出る。

声優・キャラクター
下野紘、神谷浩史、宮野真守、遠藤綾、小野大輔、中村悠一、遊佐浩二、平川大輔、喜多村英梨、本名陽子、五十嵐裕美、佐藤聡美、保志総一朗、諏訪部順一、広瀬正志、小林沙苗

弦之介様 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

クロスまつ毛 、so cu-----te!!

◇御巫桃也(ミカナギ トウヤ)原作、「カーニヴァル」全13話◇
ドラマCDを経て、アニメ化された作品(両者未経験です)

初めて観たときは、序盤でのミネの変身っぷりが気持ち悪くて、断念してしまった作品ですが、そこを通り過ぎて以後大丈夫でした。

■内容
国家防衛最高機関「輪(サーカス)」が、化け物「能力者(ヴァルガ)」を作り出す悪い団体(ガルド社)を追い、成敗するというお話。
その中で、偶然出会った主人公:ナイとガレキの関わり合いの変化や成長が描かています。
わたし的には、この作品は画のきれいさやキャラクターにひかれがちですが、所々でジーンとする場面が盛り込まれています。

☆この作品の好きなところ☆
キャラクターがと----ってもイケメン&かわゆい。
そして、画が色彩豊かでとってもきれい。
そしてそして、声優陣が豪華!(女子ウケよさそうな感じで(^_-)-☆)

■キャラクターと画
瞳孔が、みんな色調は違えどオーロラみたいに輝いてて、女子達のまつ毛が長~くてクロスしてます。すごくキュートだなと思いました。
キャラクターの服装なども個性的でありながら、バリエーション豊富だしこの作品の世界観にあっていてよい感じです。

画は、通して"きれいめ"ですが、所々コミカルな場面が盛り込まれていますが、すんごく笑えます。(特に、ナイ…コメンタリーで共演者達が大笑いしていました(^_^;))

すべてに共通して色彩にあまりにごりがなく、明るくきれい。キャラクターも背景画もとてもきれいで、OPやEDの画も凝っててよかったです。

ただ、キャラクターの顔立ちがどれもよく似ていて、表情はあまり豊かではなかった印象…キャラクターの繊細な表情をみせるような物語の内容でないからかな…ですが、戦いのシーンなど動きはとてもよくて、かっこよかったです。 ⇒1話での動画枚数1万枚!ってすごいと、コメンタリーで言われてました(通常は5千枚未満らしいです)

あと、色彩豊かはよいけれど、アカリ先生の髪の毛・眉毛・瞳孔がピンクっていうのは…う---ん…でも、それが"あり"になってしまうのがカーニヴァルの世界観かも。

■女子ウケしそうな、豪華な声優陣(敬称省略)
(尚、名前は漢字変換がかなり大変なのでカタカナにて):
・主役:ナイ(cv.下野紘)、ガレキ(cv.神谷浩史)
・国家防衛最高機関「輪」:ヒラト(cv.小野大輔)、ヨギ(cv.宮野真守)、ツクモ(cv.遠藤綾)、ツキタチ(cv.遊佐浩二)、ジキ(cv.中村悠一)他
・ガルド社:ウロ(cv.諏訪部順一)
・カロク(cv.保志総一朗)  など。

各々すごくはまり役と思います。
特に、ヨギがよかったです。ヨギを宮野さんが演じているというより、宮野さんがヨギというキャラクターを作り上げてしまったって感じです(^^)!

わたし的には…カロク=とっても謎めいた人物=石田彰さんというイメージでした。

■場面場面に合っていた音楽もよかったです。特に、ちょっとコミカルなシーンの音楽がおもしろかったです。
浜口史郎氏が担当されています。この方を初めて知りましたが、た---くさんのアニメ音楽を手掛けてらっしゃいますね。ファイナルファンタジーやモンハンなどのゲーム音楽も手掛けているようです。

OP:「偏愛の輪舞曲」GRANRODEO(←谷山紀章+飯塚昌明)
ED:「REASON」KAmiYU(←神谷浩史+入野自由)
この作品には、合ってました。

もともと女性向け雑誌の連載作品ですし、アニメは女子向けな印象です。
この作品は、ヴァルガの気持ち悪さだけ除けば、ミーハーな気持ちで楽しみながら観ました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キャラデザ・・・抜群でした^^;

この作品は、女性をターゲットとした雑誌で連載されていて、2013年4月段階で11巻発刊されているそうです(wikiより)。

本作品の主人公は、出生に関わる事柄が一切不明な无(ナイ)。彼は「嘉禄」(カロク)という人物を探していたのですが、手掛かりが腕輪一つしかありませんでした。でも、旅の途中でもう一人の主人公である花礫(ガレキ)を始めとする様々人に出会い、「嘉禄」を探しながら2人の主人公の成長を描いていく作品・・・だったのだろうと思います^^;

原作が女性をターゲットとした雑誌で連載されている作品だけあって、登場してくる男性は、みんな惚れ惚れするほど格好良い人ばかりですし、作画も緻密だったと思います。

でも、私にとっては難しい作品だったように思います^^;
もう一人の主人公である花礫・・・自分を必要としてくれる人がいる・・・でも、自分が「ここまでやりたい」と思う事と、実際の自分の実力との乖離に葛藤しつつ更なる飛躍のための目標を定めていく・・・彼の思いは比較的理解しやすいと感じました。

一方、本作の主人公である无(ナイ)・・・こちらは、どこに向かえば幸せになれるのか、どこに向かうべきなのかが・・・もともと「嘉禄」を探す旅をしていましたが、探す事が最終目標では無く、当然次に繋がる何かがあるのだろうとは思いましたが、今回の作品からは読み取れませんでした。もう少し物語が進むと、色々解明されてくるのかもですが・・・^^;

少し難しい作品だと思いながらも、ちゃんと毎週視聴し続けていました。その理由は、川村敏江さんの描くキャラデザが私の好みだったからです^^
この方は「ましろ色シンフォニー」のキャラデザも担当された方です。ましろ色を視聴していた時、可愛らしい女の子がたくさん登場するなぁ・・・と思っていましたが、カーニヴァルで登場する女の子も負けず劣らず可愛い子揃いです^^
特に「ツクモ」ちゃんの可愛らしさ、仕事に対する誇りと態度は私の中で好印象でした(//∇//)

今、ここで切ってしまったら勿体無い作品になるように思います。続きの視聴できる機会を楽しみにしていたいと思います(もし続く場合、キャラデザは一緒でお願いします・・・)♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

双葉。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

きらびやか。

原作は月刊コミックZERO-SUMにて連載中、未読です。

【物語】
自分の名前と“嘉禄(カロク)”のことしか覚えていないという謎の少年・无(ナイ)と
无が旅の途中で助けられて知り合った花礫(ガレキ)との友情が、
様々な人とのかかわりあいのなかで芽生えていく様子が描かれています。

特に国家防衛機関『輪(サーカス)』たちのアクションシーンがかっこよかったです!
ただ、話が分かりづらいところがあったので、もう少し本編で説明があればさらに楽しめる作品になったのではないかと。
私の場合は用語や組織の名前があまり頭に入って来ず、公式サイトをチェックしなくてはならないハメに^^;
活字体だと理解できるのに、アニメになるとよく分からないのはこのせいなんだろうと思います。
最近そんな作品をよく見かけるけどとても惜しい…!

【キャラクター/声優】

无-下野紘
花礫-神谷浩史
與儀(ヨギ)-宮野真守
ツクモ-遠藤綾
平門(ヒラト)-小野大輔
喰(ジキ)-中村悠一
朔(ツキタチ)-遊佐浩二
燭(アカリ)-平川大輔
キイチ-喜多村英梨
嘉禄-保志総一朗
黒白(ウロ)-諏訪部順一

下野さんのハイトーンボイスは初めてで新鮮でした(´∀`)无くん可愛い。
そして花礫!口が悪くて強がりなところも、神谷さんの声も素敵です。
ただ{netabare}泣くシーンは要らなかったかな...
男泣きならまだしも、子供みたいにダイレクトに泣くとちょっとイメージダウンです(笑){/netabare}
『輪』のシステムである羊と兎も可愛かった!
ニャンペローナも面白かったですw

【作画】
キャラデザはあまり私は好きではないんですが、
背景なんかは色鮮やかで「カーニヴァル」らしかったと思います。

【主題歌】
OP-偏愛の輪舞曲(ロンド)/GRANRODEO
ED-REASON/KAmiYU

個人的にEDが大好きです。
KAmiYUのお二人が爽やかに歌い上げてくれています♪

【全体を通して】
なんだかとても眩しかった...(笑)
豪華声優陣ですし独特な世界観も良かったですが、1クールというのがまとまりが悪かったような気もします。
原作から読めばまた違うのかもしれませんね!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

64.1 3 バトルでヨーロッパなアニメランキング3位
シュヴァルツェスマーケン(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (326)
1676人が棚に入れました
アージュの人気ゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』のスピンオフ作品。

1983年のヨーロッパを舞台に、東ドイツ軍の戦術機部隊“第666戦術機中隊”(通称:黒の宣告(シュヴァルツェスマーケン))に所属する青年・テオドールの物語が描かれる。

声優・キャラクター
鈴村健一、田中美海、山本希望、南條愛乃、安野希世乃、安済知佳、加藤英美里、村瀬迪与、三宅健太、田村ゆかり、成田剣、沼倉愛美

浩平 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

前作トータル・イクリプスから17年前の世界を描いた作品、世界は絶望の色に染められていく。はたして人類の敵とは・・・

(評価は保留のため3)


-あらすじ-
第二次大戦後ドイツは東西に分断され両国民はお互いを敵として生きることになった。
1967年、人類は月面で異星起源種「BETA」と接触。戦争が勃発。6年後BETAは中央アジア・カシュガルに落着した。
BETAとは人類に敵対的な地球外起源種のことで、人類は冷戦の只中BETAとの生存を賭けた戦いに突入することになった。
そして10年後、その最前線となっているのがドイツ民主共和国・東ドイツだ。
BETAのヨーロッパ進行により窮地に追い込まれた東ドイツは国家保安省・シュタージによる国民の監視体制を敷き戦力の維持を図った。
人々は国家への恐怖からお互いを監視する社会。戦場で死ぬか、粛清されるか、機械のように生きるか・・・。俺達に選べるのはそれしかなかった。


第1話の公式のあらすじ
1983年のヨーロッパ。東ドイツ陸軍に所属する戦術機部隊『第666戦術機中隊"黒の宣告"(シュヴァルツェスマーケン)』は、東ドイツ軍最多のBETA撃墜数を誇っていることから、東ドイツ最強の戦術機中隊と謳われていた。
中隊に所属するテオドール・エーベルバッハ少尉は、過去のトラウマから自分以外の何者をも信用せず、ただ己の生存の為だけに戦い、国家保安省の影に怯える日々を過ごしていた。
そんなある日、テオドールが中隊長のアイリスディーナ・ベルンハルト大尉と共に、戦場で孤立していた西ドイツ軍の少女、カティア・ヴァルトハイムを救出した事から物語は始まる。

いきなり血みどろなグロテスクなシーンから始まる。前作トータル・イクリプスと比較して、よりシリアスそうな印象を持った。

隣の人間でさえ信用できない東ドイツ。事態は混迷の色を見せる。
BETAだけでも脅威なのに、さらに人間まで敵。この非常時にそんなことしてる場合じゃないと思うんだけどね(´・ω・`)


第2話の公式のあらすじ
救出した少女、カティア・ヴァルトハイムに東ドイツの現実を突きつけるテオドール。カティアはそんな彼に、ある目的があって東ドイツにきたと告げる。理解し難いカティアの行動に戸惑うテオドール。
さらに中隊長アイリスディーナからカティアを監督するように命令される。そんな中、カティアを捕らえるため、国家保安省のハインツ・アクスマンがベーバーゼー基地に現れ・・・。

第2話放送早々に女の子のおもらしをばらすアニメ( *´艸`)
はずかしがっててかわいい(≧◇≦)
そして、女子たちの話に入って行けずに舌打ちをするテオドールさん(笑)

『私達の敵はBETAのはず。全ての人間がお互いを信じ力を合わせないとBETAには勝て・・・』
敵の敵は味方にはならないのか・・・?
シュタージは対BETA戦でも敵になるのか?BETAが来てるときぐらいは協力体制を取るかと思っていたが、そうではないらしい・・・。


第3話の公式のあらすじ
カティアを信頼できないまま出撃したテオドール。結果として、カティアと副隊長ファムがノイェンハーゲン要塞陣地に取り残されてしまう。生き残るために、己の行動は間違っていないと自分に言い聞かせるテオドール。一方、カティアは要塞陣地で戦場の現実を目のあたりにするのだった。

落ちちゃいけない基地大爆発でこれからベルリンがやばい。
一方、テオドールがもう舌打ちしない主人公キャラになっていた(笑)
かつて守れなかった妹の登場で物語はどう動くのだろうか?
妹・・・あやしさしかないが、はたして・・・?


第4話の公式のあらすじ
悪夢のようなノイェンハーゲン要塞防衛戦から帰投した第666戦術機中隊に補充衛士が送られてくる。それはテオドールの行方不明となっていた義妹リィズ・ホーエンシュタインだった。

突然の衛士補充。疑惑の目を向けられるリィズ・・・。
アイリスディーナは妹リィズが国家人民軍に送り込んだスパイではないかと疑う。
そこでテオドールへリィズの真意を見極めるよう密命を受ける。

妹は敵のスパイなんかじゃない。そう信じるテオドールであったが・・・。


第5話の公式のあらすじ
義妹リィズへの疑念を抱いたまま、海王星作戦に参加したテオドール。だが本来は敵同士である東西両陣営を結集した作戦は混迷を極めていた。
お互いを信じられぬまま悪化していく戦場。第666中隊は味方の協力を得られぬまま、決死のレーザーヤークトを開始するのだが・・・。

西と東、人が協力してBETAを倒して、作戦も成功して次回に続く!・・・なんてことにはなりません。
中隊メンバー全員が代わる代わる映るカットでリィズが不穏な感じに・・・?


第6話の公式のあらすじ
海王星作戦で得たものは大きく、そして失ったものも大きい。だが、テオドールはカティアとアイリスディーナの夢の欠片を確かに目撃したのだった。
帰途についた第666戦術機中隊に、再び国家保安省の魔手が伸びる。テオドールは監視を振り切り、政治将校グレーテルと共にベルリンへと赴くのだが・・・。

中隊の仲間から疑惑の目を向けられるリィズ。
スパイなのは十中八九間違いない。・・・だが確証はない。

敵のスパイになってるっぽい義理の妹が、
突然すっぽんぽんになって、
露骨すぎるハニートラップを仕掛けてきた!
「お兄ちゃん、抱いて」
妹から急にこんな一言を告げられ、お兄ちゃんとしてどうするのか?
次回はどこから始まるのか気になるところですね!


第7話の公式のあらすじ
東ドイツ戦史上、最大級のBETA侵攻が始まった。重レーザー級の出現によって防衛線は切り刻まれていく。
窮地に追い込まれる国家人民軍。第666中隊は奮闘するものの・・・。

おいぃ、前回の続きはどうなったんだー!抱く抱かないの問題はどうなったんだー!!!
前回のラストはエロゲ展開だったのに・・・。

重レーザー級の殲滅をはかるため、第666中隊は決死の覚悟で重レーザー級に対してレーザーヤークトを行う決断をする。
はたして、無事、作戦を成功させ生還する者は・・・。


第8話の公式のあらすじ
国家保安省による東ドイツ支配が進んでいく。長官エーリッヒ・シュミットは東ドイツ総帥の地位を手に入れる。
すべてを失ったテオドールはカティアと共に山中を彷徨う。後悔という泥濘に脚を取られ、前に進むことができなくなったテオドール。
その横顔を見つめるカティアの心に火が灯る。

シュタージの手に落ちたアイリスディーナ・・・無念の撤退を余儀なくされるテオドールとカティア。
シュタージの策略の前に万策尽きたかと思われたが・・・。


第9話の公式のあらすじ
西方総軍と合流したテオドールとカティアの前に、権力争いに敗れた国家保安省ベルリン派のアクスマンが姿を現す。
テオドールは仇敵アクスマンと協力して反攻作戦を開始する。奪われたものは必ず取り返す――血気に逸るテオドールの前に最狂の敵が立ち塞がった。

今後、リィズを超えるヤンデレの妹は現れないだろうな・・・。
リィズは本当に可哀想な娘です。一線踏み越えてしまった彼女に救いはあったのかな・・・?


第10話にて、とある人物の死をむかえたことで物語は一旦の区切りを見せる。
そして、物語は終末へと動き出す・・・。


最後に一言「総員、傾注!∠(`・ω・´)」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

MbsHL22207 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

5話以降、一気に化けました

トータルイクリプス(以下:TE)に続く、マブラヴオルタネティブのスピンオフ作品2作目。9話まで視聴済み。

一言で説明すると、「宇宙人と戦って人がばたばた死ぬアニメ」です。
ブルージェンダー、ガンパレードマーチ、進撃の巨人 この類のアニメです。十分ご注意下さい。

序盤(5話まで)は作品の地盤固めに全力投球。延々と地盤固めの工事が敢行されるのを傍からただ見ているだけの状態が続く。
ただし、これ以降別作品なのかと思う程一気に緊迫感が高まりおもしろくなる。

理解を得られるか分からないが、ジャッキーチェン辺りが出ている香港アクション映画とストーリー展開のさせ方が似ているんですが、コメディ部分を鬱にひっくり返したようなアニメです。
自分で書いておいてなんですが、ちょっと想像難しいですね。



1話を見終わって
{netabare}
シナリオは1話にも関わらず山場と言えるような山場は無い。完全に状況とキャラの説明に徹している。
TE1~2話ではもっと上手く見せていたがそこまで求めるのも酷か、と自分で納得する必要がある程度には全体的に安っぽい。
また作画崩壊するのかなぁと今から楽しみである。
{/netabare}

2話を見終わって
{netabare}
相変わらず山場は無い。
戦闘があって少しストーリーが進むだけ。

TEの時も思ったのだが、なぜこんなにつまらないのかは「明確な終わり」か「終わりそうな糸口」が見えないアニメだからだと思う。
アルドノア・ゼロ辺りを見習って、人類側にもチート級の何かを用意するくらいは許されても良い。
ダイジェストで済ませてもなんら問題無い内容を延々と見せられると流石に来るものがあります。

やはり人を選ぶアニメのように思う。

{/netabare}

3話を見終わって
{netabare}
相変わらず山場は無い。
戦闘があって少しストーリーが進むだけ。

そして最後に妹参上。
芽生えかけていた主人公とロリっこヒロインの関係はどうなるのか!?
みたいな終わり方だけど、たぶん視聴者はそんなのどうでも良いと思いますよ・・・。

この3話で切るのでつらつら書きます。

オマージュ(パクリ?)の順番として私が思っているのは

・・・→ブルージェンダー → ガンパレード・マーチ → マブラヴオルタ → 進撃の巨人

の順番です。

どれもこれも話を盛り上げる為の”バランサー”として人類側にチートが用意されております。

ブルージェンダー→{netabare} B細胞覚醒主人公{/netabare}
ガンパレード・マーチ→{netabare} 速水・新井木{/netabare}
進撃の巨人→{netabare} エレン{/netabare}

アニメを娯楽として楽しむ場合、このバランサーとも呼べる仕組みは必要不可欠です。
一方的に点差が開いていくサッカーや野球なんて見ていてツマラナイのと同じです。選手交代で強力な選手を導入すれば「なんとかしてくれるのでは?」という期待から娯楽性が高まります。

その点マブラヴオルタはそんなものは無く、良く言えばリアル志向と言えるのかもしれませんがさすがに楽しみ方の幅が狭すぎて原作未プレイ組みが楽しめるとは言い辛い仕上がりになる(実際にそうなっていると思う)わけです。

更にリアル志向の戦争物の中で人間ドラマをメインに沿えるとは正気の沙汰とは思えません。

そこまでして視聴者をふるいに掛け、厳選し、一体何がしたいのでしょうか。
少なくとも原作未プレイの私はその魅力に気付けず、また原作に興味を持つことはできませんでした。

原作は非常に評価が高いので見せ方・脚本をどうにかして焦点を当てる場所・はしょるべきところを見極めテンポ良くしないと改善は難しいでしょうね。
{/netabare}

5話まで見終わって
{netabare}

3話で切る予定でしたが惰性で観てました。
そして戦闘シーンが多かった為か意外にも5話はおもしろかったです。

ただ、チラチラ見え隠れする「微妙に熱くなりきれてない熱いノリ」がむず痒くてちょっとイライラしてしまいます。
やるならしっかりやって貰いたいです。中途半端な男は嫌われますよ?

しかし、毎回ノルマの如く人を殺すアニメですね。
声優さんのお仕事が奪われてしまうみたいで心苦しいので今後は控えてもらいたいものです。
{/netabare}

9話まで見終わって
おかしい・・・普通におもしろいぞ・・・?
{netabare}
5話以降、何かが変わった気がします。
ただ何が変わったのかが具体的には分かりません(テンポが良くなったような気もしますし、5話にしてやっと物語初めの地盤固めが終わったようにも感じます。もしくは私がこのアニメに調教されちゃったのでしょうか?)
ただただ素直な気持ちで毎週楽しみに観ている自分がいます。

「男子三日会わざれば刮目して見よ」とは言いますが、一体スタッフに何があったのでしょうか。
計算ずくで序盤は致し方なくだった、と言われれば納得できちゃうほどに5話以降加速度的に良くなってます。

第666中隊がこれまでは至って平穏に部隊として機能できていたんですが、シュタージュ(主人公の実妹含む)により部隊員は拉致され拷問されるという展開。更にシュタージュはクーデターをほぼ成功させて政府機能も乗っ取っちゃったよさぁ大変!
とってもハラハラしてしまいますね。

んでもって妹の振る舞いにショックを受けた主人公が廃人→復活というちょっと熱い展開もGoodです。
んまぁ実妹抱いてるんですけどね。

それにしてもこの妹、完全に壊れてますね。
今更救えるとは思えないので主人公が殺す流れだろうなぁとこの流れから安直に思いついてしまいますが、その辺りを壮大に裏切って欲しいものです。

でも無理だろうなぁとも思います。
原作を未プレイなので断言はできませんが、このストーリーを作ってる人はとても真面目な気がします。要所や基本は押さえてるんですが奇抜さがなく、唐突な展開も予想の範疇を出てはくれないんですよね。

理解が追いつかない程奇抜なことをされると一気に安っぽくなるのでやらないのかなぁと思いますが、作品を大事にしすぎてチャレンジ精神を忘れているのではないか、とも思います。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「総員傾注。これよりBETA梯団光線級群へのレーザーヤークトを敢行する。光線級を掃討するぞ! 第666中隊、シュヴァルツェスマーケン出撃!」

この作品の原作は未読ですが、この作品自体が「マブラヴ オルタネイティヴ」のスピンオフとしての位置付けになっており、「マブラヴ オルタネイティヴ」が2012年に「トータル・イクリプス」という名称でアニメ化された作品の方は視聴済です。

この作品は、「トータル・イクリプス」から18年前の1983年のヨーロッパ・・・それも東西に分断されたドイツにおけるドイツ民主共和国(東ドイツ)側の視点で描かれた作品です。
「トータル・イクリプス」ではBETAは1997年に韓国から日本列島に侵攻してきました。
その間約14年もの間、ユーラシア大陸ではBETAとの激しい攻防が続いていたと考えると感慨深いモノがあります。

この物語における人類共通の敵はBETAと呼ばれる未知の人外生物なのですが、極めてやっかいな敵なんです。
BETAには「「レーザー級」「グップラー級」「デストロイヤー級」など異なる形態がお互いの弱点を補い合うかの様に徒党を組んで膨大な数で押し寄せてくるんです。
単体での能力では間違いなく人類側に分があると思います。
でも、一人の人間が一度に相手にできる数には限界があります。
BETAはその限界を上回る数で押し寄せ、人類から抵抗力を少しずつ削ぎ落としていくのですから、どうあがいても疲弊は免れません。

そして不幸は連鎖します・・・ヨーロッパ諸国の援助は得られたのですが、その代償となったのは東ドイツの国そのもの・・・東ドイツがBETA戦線の盾となる形になってしまったんです。
愛する祖国が戦場になる・・・何より東ドイツを愛してやまない国民を犠牲になんてできない・・・

でも彼らにも希望の光は途絶えていませんでした。
BETAとの激戦区であるが故、東ドイツ軍の中から最多の撃墜数を誇る部隊が誕生したんです。
その東ドイツ最強の戦術機部隊名は、アイリスディーナ・ベルンハルト大尉が率いる「第666戦術機中隊"黒の宣告"(シュヴァルツェスマーケン)」
この作品は彼らシュヴァルツェスマーケンの戦いの軌跡を描いた物語です。

「トータル・イクリプス」における敵は、国ごとに多少のイザコザはありましたがあくまでBETAです。
そのため物語的には勧善懲悪モノとして分かり易い展開でした。
ところが、この作品では東ドイツ国内におけるレジスタンスが並行して進められる事から、敵はBETAだけではないんです。
BETAによる東ドイツ存亡の危機なのに派遣争い・・・つくづく人間の持つ業にへ辟易してしまいますが、現実においてもきっとこれが実態なのだと思います。

でもレジスタンスに至る思考には激しく納得です。現行の東ドイツではお互いがお互いを監視し密告する・・・例えそれが身内であってもです。
そして一度捕まったら激しい拷問・・・中には生きて帰れない人もいる・・・
これが常態化した世の中・・・生きることに対する充足感なんて得られないと思います。
只でさえBETAは目の前まで来ているというのに・・・

そして現体制とレジスタンスの狭間で揺れる人達に対しても焦点が当てられましたが・・・正直辛いの一言です。
疑われたのは、666中隊に転属してきたたった一人の肉親・・・
幼い頃、一家総出で西ドイツへの亡命を試んで失敗し両親は死亡・・・行方不明だった妹が目の前に現れてくれた・・・兄としてこれほど嬉しいことはありません。
妹も・・・大好きなお兄ちゃんの傍に居たかった・・・ただそれだけなのに・・・

亡命する時・・・妹の手を離さなければこんな事にはならなかったのに・・・
でも軍という組織の規律が許してくれなくて・・・
この悲しい事の顛末は是非本編でご確認下さい。
私は涙無しには見れませんでした^^;

そして物語の終盤で壊滅しかけたレジスタンスに最後の希望が舞い降りて・・・
物語にドライブがかかったように激しく動いていきます。

完走して思ったのは、登場人物の死に対して容赦が全く無い事・・・
「トータル・イクリプス」もそうでしたが、いなくなって欲しくないキャラの生命をあっさりと奪っていくんです・・・
先に書いた兄妹もそうでしたが・・・物語のラストで訪れた死は半端なく辛かったです。
どこまでも実直で仲間を信じ、自分を貫き通したその雄姿・・・堪りませんでした。

オープニングテーマは、fripSideさんの「white forces」
エンディングテーマは、Zahreさんの「哀しみが時代を駆ける」
fripSideさんらしさが出ているオープニングと、メロディアスなエンディング・・・どちらも甲乙付け難い格好良い曲でした。

1クール12話の作品でした。BETA侵攻を軸だと捉えると物語は半ばとなりますが、レジスタンスや666中隊の人間模様と捉えると、12話でしっかりと纏まっていたと思います。
「トータル・イクリプス」が2クールだったので、こちらも2クールを期待しましたが・・・
もし2クールだったら、ラストの展開に至るまでの道筋にあるたくさんのドラマについても描けたのではないか・・・と思ってしまいますが、こればっかりは仕方ないのでしょう。

次に続く・・・という意味では「トータル・イクリプス」も次に繋がる展開の前で終わっちゃいましたし・・・
このBETAとの戦いの結末は見る事ができるんでしょうか・・・^^;?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
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