バケモノおすすめアニメランキング 23

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのバケモノ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番のバケモノおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.1 1 バケモノアニメランキング1位
劇場版「幼女戦記」(アニメ映画)

2019年2月8日
★★★★★ 4.1 (480)
2517人が棚に入れました
統一暦1926年。ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる、帝国軍第二〇三航空魔導大隊は、南方大陸にて共和国軍残党を相手取る戦役を征す。凱旋休暇を期待していた彼らだが、本国で待ち受けていたのは、参謀本部の特命であった。曰く、『連邦国境付近にて、大規模動員の兆しあり』。新たな巨人の目覚めを前に、なりふり構わぬ帝国軍は、自ずと戦果を拡大してゆく……時を同じく、連邦内部に連合王国主導の多国籍義勇軍が足を踏み入れる。敵の敵は、親愛なる友。国家理性に導かれ、数奇な運命をたどる彼らの中には、一人の少女がいた。メアリー・スー准尉。父を殺した帝国に対する正義を求め、彼女は銃を取る。

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠、飛田展男、濱野大輝、笠間淳、林大地、小林裕介、土師孝也、小柳良寛、高岡瓶々、森川智之、福島潤、田村睦心、戸松遥、チョー、稲垣隆史

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

メアリー・スーがメアリー・スーを名乗る限りメアリー・スーたるのであれば改めてメアリー・スーとは何なのか模索してみた

Arcadia投稿の小説が原作のラノベアニメとして2017年冬にテレビシリーズが全12話放映されたのも記憶に新しい異世界転生ファンタジー×架空戦記モノの直接的な続編


狡猾な性格のサラリーマンが逆恨みが原因で死亡
不神信者が故に神=存在Xの怒りを買い、魔法が実在し世界大戦を控えたヨーロッパに似た異世界に金髪碧眼の幼女「ターニャ・デグレチャフ」として転生させられる
ターニャは不可避の大戦を前に無力な幼女のまま死ぬわけにもいかず、自ら志願兵として戦線へ打って出る
ターニャの思惑は溢れ出る魔力と機知に富んだ頭脳と平滑流暢な弁舌で部下達の士気と戦果を上げ、出世してから安全な後方任務に就くことだった
ターニャの活躍で属する“帝国”は“協商連合”や“共和国”との戦いには順調に勝利を収めていく
が、そんな矢先に帝国へ牙を向いたのは徹底した共産主義を掲げる大国の“連邦”であり、ターニャと部下達もその戦線へ送られることとなる
理不尽さを感じていたターニャだったが、徹底的に嫌悪していた共産主義者への憤りをぶつけるべく、連邦の政治的面子を徹底的に破壊する【連邦首都襲撃】を立案する
そんな前代未聞の作戦を目撃したのが、ターニャ達を苦しめたあのアンソン・スーの愛娘にして、アンソンの死をきっかけに義勇兵に志願した「メアリー・スー」だった…


と、いうわけで今作が題材にしてるのは人類史上もっとも悲惨な戦争として著名な“独ソ戦”であることは明らか
さらに原作ではどうなのかよく存じませんがテレビアニメ版では極力オミットされていた政治や思想や宗教感の対立が物語の構造上、強く押し出された一作にもなっており、架空戦記モノでありながら立派な戦争映画に仕上がっています


そもそも戦争という非生産的な行いに対して否定的な立場であるターニャでしたが、今作中では共産主義者=コミーを徹底的に批判、罵っており、その感情的な動機で作戦を進めた結果、皮肉にも戦争が泥沼化するキッカケを自ら作ってしまうことになります
映画の冒頭でシューゲルは戦争を加速させるのは“感情”だと言っていますが、ターニャはコミュニストアレルギーという個人的な“感情”で連邦首都を破壊します
さらにこの後のクライマックス“感情”を爆発させて戦う敵に対して冷静さを取り戻したターニャが“感情”を廃して戦えば勝てることに気付くのが面白い
まずココが一番目の観どころとなるでしょう


そして今作、遂にターニャにとって最大の障壁となる“この世界で最強の魔導師=メアリー・スー”がとうとう戦線に登場することとなるのです


テレビシリーズでは群像劇を彩る、戦線とは別の国に生きるサブヒロインの一人…ぐらいにしか思ってませんでしたが全く持って迂闊でした;
そもそもメアリー・スーという名前の時点で気付くべきでしたが、この娘は【実質的にこの世界における真の主人公】と言ってもいいかもしれません


実はメアリー・スーという呼称そのものが英語文学圏、特に二次創作界隈において本家本元のキャラクターを食ってしまいかねない、<THE 厨二病設定なチートキャラ>を揶揄する隠語として機能しています
そして同時にメアリー・スーとは作者の願望の自己投影である、と常に批判に晒される、言うなれば“痛いキャラ”のことを指すのです
具体的には極端に若く、劇中のどのキャラよりも秀でており、孤軍奮闘の大活躍の後に、その死に皆が涙する…というのがテンプレートです


今作のメアリー・スーは父を愛し、祖国を愛し、慈愛に溢れ、何より信心深く神を愛したことで神=存在Xから愛された者なのです
で、あるがゆえ今作世界中では桁外れの魔力と加護を行使することが出来るのです
観る前は『ガルパン』ぐらいのアクションシーケンスを期待してたのですが、メアリー・スーが戦線に登場してから『ガンダム』か『魔法科高校の劣等生』が始まったのかとすら思いました
その圧倒的パワーで亡き父の仇であるターニャを執拗に追い詰め、彼女が思うところの【正義】の名の下にターニャを討ち取らんとし鬼気迫る表情と戸松遥渾身の芝居で襲いくるシーケンスは背筋凍る圧巻の迫力です


王道で行けば残忍で冷酷なターニャこそがヒールで、父の仇を取ろうとするメアリー・スーがヒーローなのでしょう
だからメアリー・スーは“実質的に主人公”なのです


とwこwろwがw


このメアリー・スーはやっぱり主人公のなりそこないかもしれないのですw
ターニャに固執する身勝手さ、歳相応の思慮の浅はかさ、政治や戦略への無配慮、直情的な独断専攻などが目立って描かれ、ターニャと相対的に全く持って知性を感じない【劇中最大最強最低最悪のバカ】であることは明白


『オーバーロード』や『ゴブリンスレイヤー』といった昨今のラノベ原作アニメを見渡すと、このようなメアリー・スー的なポジションのキャラをあえて登場させ、イキって出て来たは良いがバカをみたあげく散々酷い目にあってから死ぬ、という展開がトレンドなのは間違いないでしょう


たぶんこーゆーのを流行らせてしまったのは『ガンダムSEED DESTINY』が一因だと思います


逆に『サイコパスSS1』では明らかにこのシリーズのメアリー・スーとして登場した霜月美佳を、これが上手く成長する姿を描いたことでヒロイックな作品に軌道修正したのが印象的でした
メアリー・スーはぶっ殺すのがトレンドかもしれないが、あえてコレを一段階上にレベルアップさせてやるのも選択肢というわけです


さて今作のメアリー・スーそのものですが、こうもあからさまにメアリー・スーを名乗る以上、今後はその有り余る力で散々ターニャを追い掛け回した挙句、最後の最後でターニャに勝利を収めるか、一矢報いてから盛大な死を遂げてもらうと大変個人的には望む展開であります(笑)


正直とても面白い映画ではあったものの、当初あまりレビュ執筆には乗り気ではなかったのです
が、三日三晩メアリー・スーのことが頭から離れず、なんとかしてオイラのこのバカ野郎愛を記したい
と、こうしてキーボードの前に座った次第であります


まあクライマックス、数で勝る連邦があの戦線から手を引いた理由がほとんど描かれてなかったのが不満なのですが、それに付けてもメアリー・スーの装備する演算宝珠がまさかのスキー板で“アニメ史上初じゃないか?と思うほど丁寧にスキーのエアトリックで戦う姿が描かれた”のには思わず感無量でした
この時期の楽しみはFISの中継観戦か雪山アクティビティと相場が決まってますから(お
ですからその辺はもはやプラマイゼロといったところですよ
是非このシリーズの続きを、というかメアリー・スーの行く末をオイラはゆっくり眺めたいと願っております


1回目は新宿のEJアニメシアター(旧角川シネマ新宿)で観たのですが、2回目は立川シネマシティのシネマツーcスタジオの「幼女の皮を被った極上(化け物)音響上映」で鑑賞
岩浪音響監督も絶賛の太鼓判を押すほどの仕上がりで、それもそのはず
魔導士が飛ぶ度に強烈に歪んだ低音がサラウンドでうねりを効かせて飛び交いまくるし、貫通術式が放たれる度にそれはそれは凄まじい破裂音を浴びせられます
これまでの爆音上映の類の中でも1,2を争うのではないかという、ちょっと他の映画では体感出来ない音でしたね


3回目観ました
立川シネマシティ、シネマツーaスタジオでの極上爆音上映「限定魔導爆音上映」です
これで確信しましたが間違いなくオイラが今まで観てきた全ての映画の中で最も音圧が強く、尚且つそれがずっと続く映画が今作ですね
ティゲンホーフ戦線での大砲の炸裂音の連続、ターニャとメアリーの空中戦での歪んでうねる低音、そして戦闘機の地響きのようなエンジン音
このようなデカくて歪んだ音がずっと続く映画ってのは今作以外には無いでしょう
少なくてもアニメとしては世界的に見ても唯一無二だと思います
是非とも劇場で、可能であれば岩浪音響監督がオススメする劇場でご覧になって欲しい


4回目の鑑賞はイオンシネマ幕張新都心の8番スクリーン
幼女の皮を被った ULTIRA(化け物)9.1ch
ULTIRAとはイオンシネマの独自規格でIMAX程でないものの、他のスクリーンに比べ非常に大きいシルバースクリーンとDolbyATMOSにも対応した高品質な音響設備を持ったイオンシネマとしては最高峰のスクリーンです
これに近いのがTOHOシネマズの独自規格のTCXですね
まず画面なんですがこれは3D上映に対応する為のシルバースクリーンってことで若干色合いがくすんで見えます
正直これに関しては致し方ない
で、音響面ですがウーファーがスクリーン下で剥き出しになっているせいか、やや低音が強めに感じます
そして9.1ch仕様の恩恵を最も強く感じる(通常は5.1ch)のは背面スピーカーから台詞が聴こえてくるような場面です
具体的には第二〇三航空魔導大隊のモブ兵士達がざわめくようなカットや、モスコー襲撃の際にヴィーシャが公共放送をジャックした時など、後ろから聴こえてくるセリフがハッキリと聴こえました
細かいセリフを聴き取り方には最もオススメ出来るスクリーンですね


5回目の鑑賞はユナイテッドシネマ豊洲の4DX
劇中、空中を漂っているシークエンスが多いので結構な割合で座席モーションがフワフワと揺れていることが多いのと風がずっと靡いてるのも多かったです
冒頭のメインタイトルバックで泡による降雪の表現があったのには笑いましたw
宝珠が発動するたびにストロボによる眩い光が入るのもカッコよかったです
爆炎に呼応するスモークの演出はやたら濃い目でしたね
ユナイテッド豊洲は特にアナウンスしてませんでしたがこれはシネマサンシャイン平和島が言うところの所謂「効果マシマシ上映」に相当すると思いました
ロリヤが唾を飛ばすシークエンスで水飛沫を期待してたのですがソレは無かったです(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんでこーなった!

原作未読 1時間45分

TV版の「幼女戦記」の続きです。先にTV版を観ることをオススメします。

次々と最前線の戦場を駆け巡る(駆け巡らされる)異世界から転生させられた少女ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる帝国軍第二〇三航空魔導大隊のお話。

今回は、TV版で因縁が出来たある少女とのお話がメインとなっています。

TV版と同じく調子に乗ったところもあり、夢の後方勤務とはならず大部分が戦場でのお話でバトルシーン満載でした。

バトルシーンは大画面と音響で映画ならではの大迫力です。

ターニャの禍々しい顔芸も健在ですw 観ていると幼女という感じは全然しなくなりますねw

まだまだ続きがありそうです。次回があるのならばTVに戻ってほしいですね。

EDは、ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐役の悠木碧さんが歌う「Los! Los! Los!」とTV版のOPを歌うMYTH & ROIDさんの新曲でした。

最後に、TV版と同じで自業自得な面が多かったですねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 41
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妖怪がヨーロッパを徘徊している――共産主義と幼女という妖怪が

PVでも披露された狂気を孕んだ“幼女”の挑発的なダンスに
まんまと映画館へとおびき出された私でしたがw
毒素たっぷりで、とっても楽しい劇場鑑賞でした♪

凄惨な近代戦に、魔法や爆撃機が飛び交う空中戦。
“幼女”ことターニャ・デグレチャフ少佐の
含蓄ある毒舌や顔芸も交えた独演にプレゼン。
あとは{netabare}国歌斉唱とかw{/netabare}
さらには各所に配置された大きくて、脆くて、良く爆発する
オブジェクトの手助けもあって、
各要素の劇場スクリーンでの最大化効果は期待以上でした。

あくまで本シリーズのブラックジョークが楽しめる方限定ですが、
ファンならば是非、映画館で毒酒に酔いしれることをオススメします。


思えば我々の世界における、先の大戦では、
原爆、ホロコーストと多発したジェノサイドの影に隠れがちですが、
独ソ戦もまた語り継がねばならない惨劇でしょう。
ファシズムVS共産主義。人類史上屈指の殺戮数と収容所数を誇る両独裁体制の直接対決。
虐殺、粛清を統計上の数値と割り切って人材を浪費し続ける国家同士による阿鼻叫喚の戦場。

元々、戦争など非合理的な破壊と殺戮と冷ややかに見る“幼女”ターニャ。
デグレチャフ少佐に置かれましては、
本人の出世と保身、何より安全な後方任務を実現するためにも、
歴史的教訓も生かして、この世界の「連邦」との戦いは
できるだけ穏便に済むよう尽力して欲しい所。

ですが、自由を愛する者として、
神こと“存在X”に対する憎悪と復讐に匹敵するくらい、
共産主義へのアレルギーが激しいターニャ。
“コミー”に嫌がさせをしたいと言う反共の欲求は抑えがたく、
後に禍根を残しまくるであろう見せ場を次々に披露w
結果、泥沼化した東部戦線は控え目に言って地獄wどうしてこうなった(笑)

合理的な近代人を気取りながら、感情が判断に影響した故に、ドツボに嵌っていく……。
この“幼女”やっぱりどこか可愛いらしいですw

こうした個人的感情が客観的な戦局判断に優越するケースは他でも頻発。
ターニャ自身もまた、他人の感情にさらされ、運命を掻き乱されることに。
本作ではかねてよりターニャに復讐心を向けて来た件の少女だけでなく、
さらなる厄介者にも粘着される羽目に……。
{netabare}ロリコンの“同志”が戦局を左右する歴史的瞬間を目撃して、私も背筋に悪寒が走りましたw{/netabare}

妖怪・共産主義に対する皮肉もスパイシーで病みつきになりますw
例えば、{netabare}最前線の断末魔にも似た悲報が、上層部には朗報として到達する共産官僚組織の腐敗とか。
敵前逃亡者はその場で粛清とか。畑の農産物出荷みたいに兵士をつぎ込む人海戦術とか。
自国の魔導師は邪魔な学者や知識人みたいに収容所に送っちゃったとか(笑){/netabare}


鑑賞後は狂宴の続きをせがみたくなる。
好きな人にとっては満足度も中毒性も高い劇薬ムービーです♪

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

65.4 2 バケモノアニメランキング2位
BLOOD THE LAST VAMPIRE -ブラッドザ・ラスト・ヴァンパイア(アニメ映画)

2000年11月18日
★★★★☆ 3.6 (188)
851人が棚に入れました
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(ブラッド ザ ラスト ヴァンパイア)は2000年から展開された、Production I.G制作のメディアミックス作品群。少女と怪物が繰り広げる戦いを描いたホラーアクション作品。
【ストーリー】1966年ヴェトナム戦争のさなか、日本の横田米軍基地内のアメリカン・スクールに、ひとりの日本人少女・小夜が転校してきた。彼女の正体は、闇に生き暗躍するヴァンパイア・キラーであった…。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ハリウッド映画の監督たちに影響を与えた作品

セーラー服を着た少女が怪物相手に日本刀を振り回しぶった切る。
怪物は翼手と呼ばれるヴァンパイア、そして少女の正体は?
という2000年に公開されたホラーアクション作品。

企画協力に押井守氏 制作はProduction I.G。
パッケージジャケットを観ていただければおわかりのように、
主人公 小夜はものすごく筋肉質で、口元もへの字で表情も強張った感じ。
可愛いってキャラからは程遠いタフウーマン。

個人的にはこの作品の後 2005年に放送された『BLOOD+』の小夜のほうが好みだが
こちらの小夜のほうが好みという人もいるかもしれない。
その『BLOOD+』と話は繋がっていないものの、予習として観るのはおススメ。

とにもかくにも、彼女の強さは圧倒的な迫力。
無駄のない動きで、怪物たちを叩き斬る姿はなかなかのもの。
舞台となるのは1966年の日本。
ベトナム戦争の最中である横田基地内のアメリカンスクールに
転校してきた小夜が、謎の組織による監視のもと、怪物を倒すべく探索するという物語。

登場人物の多くがアメリカ人という設定なので、セリフは英語。
主人公である小夜の声は流暢な英語を話し、ハリウッド映画界でも活躍している
数少ない日本人女優の工藤夕貴。ちなみに英語のセリフは字幕つき。
そのせいもあるが、全体の雰囲気からアメリカ映画を観ているような錯覚をしかけた。

1話完結の映画スタイルなので、話の内容はシンプルそのもの。
若干物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれない。

が、ジェームス・キャメロン、クゥエンティン・タランティーノ、
ウォシャウスキー兄弟など、ハリウッドを代表する映画監督達に
多大な影響を与えた作品なので、観る価値はあると思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 39
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

セーラー服を着た少女が日本刀で怪物どもを斬り殺します

少女、怪物、日本刀を題材として製作された上映時間48分の短編映画。製作会社はProduction I.Gで企画協力に押井守、キャラデザ寺田克也、脚本神山建治、作画監督黄瀬和哉、音楽池頼広、監督に北久保弘之って、油が乗りに乗った超豪華メンツで申し分ない。見る前からとてつもない期待をしてしまいます。


ベトナム戦争最中の横田基地内のアメリカンスクールに転校しに来たセーラー服を身にまとった謎の少女「小夜」が、謎の男達の監視下の中、怪物をぶっ殺すべく探索するというのがあらすじ。
また、舞台がベトナム戦争中の横田基地であることから、キャラクターがほぼアメリカ人で、作中は英会話が多めです。


パッケージの陰鬱さ具合から「一見さんお断り」なコアな雰囲気が漂っていますが、話は至ってシンプル。例え英会話の場面で字幕ナシで聞き取れなくても、話の支障は然程なく見れます。わかりやすい展開なので、今何がどうなっているか意味不明な状況には陥りません。その分物語やキャラクターに掘り下げは少なめなので、予想してたよりも味気なく感じてしまうかもしれません。


怪物を日本刀で斬る一瞬を、美しく格好よく映してあるのが本作の美点なので、これは物語を楽しむというより、レビューの題名の通り、日本刀を使って化物共をぶった切るセーラー服を纏った小夜さんの実験的映像作品及びプロモーションビデオとして捉えた方がいいでしょう。

BLOODシリーズは今や様々な作品がありますので、一応今作は初代BLOODと称させて頂きますが、初代の小夜さんはめっちゃくちゃ強いです。近頃の細腕のか弱いヒロインとは打って変わって、筋肉質でたくましい。アンジェリーナジョリー並の厚めの唇が個性的で、寺田克也氏の癖の強いキャラデザは好みが別れる所です。
私は最初は躊躇していましたが、勇ましい小夜さんを見ている内にすっかり虜にされましたね、ええ。戦う強い女性はやはり素晴らしいですね。cv工藤夕貴さんのクールボイスは文句ナシです。
{netabare} 劇場版BLOOD-Cの小夜はツンデレ具合がとても宜しかったですが、初代BLOODの小夜さんは常に不機嫌そうなんですよねえ…。口元をへの字のようにキュッとつむっているからかもしれませんが。驚いたのはセーラー服に「何だこの服は」と不満げな台詞を洩らす事。好きで着用していたわけではないようです。 {/netabare}


アクションシーンは今見ても全く劣らない動きの滑らかさです。特に序盤の地下鉄のシーンは不気味な音楽も合わさって、非常に緊張感があります。また、全体的に背景美術はもちろんキャラクターのデザインもリアルを目処にされています。陰鬱とした作風も素晴らしいです。
{netabare}「地下鉄=初代BLOOD」のイメージがある通り、地下鉄で斬り殺すシーンはホラー映画のように恐ろしい。後半デビットさんに「ソード!」と叫び、日本刀を投げ渡されてその刀で怪物を回し蹴りのようにスッパリ斬るシーンは痺れました。{/netabare}


話の物足りなさも残念な所ですが、もう一つ私が気になった所は、台詞が陳腐なこと。前述した通りこの作品は比較的リアルな世界覧を表現しているのに、キャラクターの喋る事がいかにもアニメらしいのです。リアルなキャラと台詞の粗雑さがイマイチ噛み合ってない。英語で台詞の簡略さをカバーしているようにも感じてしまいます。台詞回しには何らかの工夫が欲しかったですね。
{netabare} 特に序盤のデビットさんの「上からの指示だ」「本当に何も知らんよ!」はマシな言い方がないものかと。あまり裏組織の人間には見えないですね。
無愛想な小夜が神に対して嫌悪感丸出しにする描写は中々良かったです。小夜が吸血鬼であることを暗示させる描写は多めにあった方が、感情移入しやすかったかなあなんて思いました。
また、BLOODシリーズには巻き込まれ系キャラが大抵います。今作は保健医がそのポジションであるものの、小夜との交流が薄い。2人の関係は淡々として味気ないのもちょっぴり残念です。{/netabare}



映像面の表現法や構図には圧巻されるし、上映時間の少なさからいろいろストーリーは物足りない面もありますが、それもご愛嬌といったところ。セーラー服を着た少女が日本刀を使って怪物を倒すコンセプトの映像作品としては充分完成していると思います。この物語と小夜さんの続きを見たいです。
別作品の「BLOOD-C-the last dark-」は初代BLOODをリスペクトしたシーンがあるので見比べてみると面白いです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

BLOODシリーズの原点にして、最高にクールなこの劇場版は、押井カラーの暗さ残しつつ、神山健治脚本が、シンプルでスピーディで上出来なアクションホラーで、

本編自体が短いから、息つく暇もないぐらいの早さで、
ベトナム戦争当時の東京郊外の夜の闇の中、
異形のヴァンパイアと太刀もつ小夜の肉弾戦が、
リアルかつグロテスクに繰り広げられる。

日本刀を振り回す、決して美形でない女の子(?)が好きなら、
そして当然だけど、血が飛び散るのがOKなら、
これは一度は見ておかないと。

何しろ、私の場合、最初に大スクリーンでこれ見ちゃったせいで、
のちの、このシリーズの実写版もTVアニメ版も、
全然心に響かないぐらい、
強いインパクトをくれた傑作で、
最近では、意外と公開当時ほどには評価されていないのが残念。

特にTVアニメ版では、
{netabare}主人公にいろいろ伏線盛り過ぎたうえに、
TVスタイルに小奇麗なキャラデザになっちゃって、
さらには当然のように日本刀とか血とかに意味づけしたりで、
アニメ的お約束な中二設定しまくって、{/netabare}
まあ随分とシラけさせられた。

作品中では、日本刀を使う旨味が実によく描かれているのが秀逸で、
サーベルや銃の攻撃が点の殺傷力であるのに対して、
{netabare}日本刀の強みである、線または面の攻撃力、すなわち、
敵の急所を突けなくても、切り払うことで破断面積が多く稼げるならば、
結局失血死に至らしめられる、という、
戦国殺法=実際、日本刀での斬撃には、腿とか腕とかを狙って刃こぼれを抑えながら敵を出血で撃退する、というのがあって、
この殺法にのっとった、大量出血をさせることによって敵を殲滅する殺し方が、
ヴァンパイア相手には有効だというところがきれいに描かれていて、
これが活劇としてもみごとに作画に反映されて、{/netabare}
画面を引き締めてくれるので余計に気持ちいい。

ほとんど唯一のギャグシーンである、
{netabare}「Fake!!」って小夜が叫ぶシーンも、
対敵中でのんびりしてる間もないんで、
見てるこっちも一緒になって前のめりになる始末で、{/netabare}
まあとにかく、オチも含めて、スタイリッシュでクールなんである。

実写版やTVシリーズ見た方には、
ぜひこの世界観を味わって頂きたい作品。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

61.1 3 バケモノアニメランキング3位
アルスの巨獣(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (138)
392人が棚に入れました
大いなる獣は大地を作り、作った大地をヒトが盗んだ。 獣は怒り、ヒトを喰らい、ヒトは獣と戦うために、カミを呼んだ。 それは剣の時代。英雄の時代。神話の時代。 甚大な被害をもたらす「巨獣」が蔓延する世界で、「巨獣」を狩り、解体した中身を利用し、人々は繁栄していった。 巨獣狩りで日銭を稼ぐ「死に損ないのジイロ」は、何者かに追われる「二十と二番目のクウミ」と出会い、彼女を救うべく過去の憂いを捨て動き出す。 人類帝国の思惑と、謎の実験。襲いかかる巨獣たち。 約束の時へ向け、ジイロたちは世界の秘密に迫っていく――

かりんとう さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

ひどいな‥

今期で個人的に先が気になるアニメで毎週楽しみにしていました。

作画は正直良くなくて、1話観た時は続けるか悩んでしまいましたが、ストーリーや世界観などは嫌いじゃなかったので期待を込めて観続けることにしました。
個人的に面白くなってきたのは4話以降。
帝国の企みや審判の時、ミャアの存在など謎が多く、ここまで観てきたのは散りばめられた謎が知りたくて観てきたもの‥‥


12話最終回、最悪です。
ここまで観てきたのに、これは、ヒドイ‥‥

帝国の企みも、その審判ってのも、なんならミャアは何者だったのかも、全て丸投げ。
なにも解決せずに終わった。
これは皆さんも言ってるようにサクガンや海賊王女より酷いまとめ方をしてます。
打ち切り漫画の『オレ達の戦いはここからだ!』って言って終わる漫画みたいな(笑)
いや本当、正にこれなんですけど。

最近のオリジナルアニメは不安ですね‥。
中途半端でも限度があると言うか‥もう少しまとめられただろ?って感じです。
全てのオリジナルアニメが悪い結果になるとは限らないんですが。今期のリベンジャーとか綺麗に終わって、あんな感じで終わるのが理想ですね。

あと、クウミおばちゃんはよく見ると1話に若い頃の姿で出てるみたいです。
1話序盤は真面目に観てなかったので全然記憶になかったです(笑)

もしも綺麗にまとまった終わり方をしていたら、他の方にもおすすめしたいアニメだったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

元は2クールの予定だったんだろうか

{netabare}
オリアニ作品。
ちょっとサクガン臭がするなぁと思ったけど、本当にそんな感じで終わってしまった。

1話の時点でジブリや進撃の巨人など他作品を髣髴とさせられる雰囲気や設定で、オリアニにも関わらず既視感強め。
2話以降から中盤までは、追ってから逃げる形で旅に出て、ケモミミの種族やヤマビトという種族がいる村を訪問して、巨獣を倒してという流れ。
正直ケモミミやオーク系?の種族というのも、なろう系などで見飽きたキャラ付けで、しかもそこに急遽現れた外敵を倒して感謝される流れというのもなろう系っぽさが合って全く目新しさがなかった。
萌えアニメでもないのでなろう系よりも退屈。
何より「巨獣」とタイトルに冠しておきながら、「巨獣」の特徴も超陳腐。
設定も大してないからなろうの魔物とかと同等だし、おまけにデザインも陳腐。進撃の巨人での巨人のようなインパクトのある存在ではない。

そして、中盤から最終話手前にかけては巨獣すら出てこない始末。
ひたすら、クウミの複製体の所持者との戦闘や、これまたありきたりでつまらない主人公の過去回想など。
巨獣はどこかに行ってしまって、クウミの話にすり替わってしまった。
そんなこんなで研究所の元凶との戦闘を終えて、何もかもをぶん投げた最終回。
ミャアの謎の覚醒、巨獣の謎、なぜか解消されたクウミの寿命問題...色々と意味不明なまま終わってしまった。
最後に謎ゼリフと共にw

中途半端に終わったのは色々都合があったにしても、そこを抜きにしても全く面白くなかった。
ひたすらのテンプレ展開、取り合えず設定詰め込みました感、クソ寒いノリ。
○○の○○みたいな肩書きの言い回しやミャアの喋り方がびっくりするほど寒い。
キャラも特に誰も印象に残らず。
クウミやジイロに関しては掘り下げはあった気がするけど、話の陳腐さが尾を引いた感じかな。
OPとEDだけは良かった。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
OPかっこいい。1枚しか取らないの優しい。指輪伏線か?
思ったより雑魚そうな巨獣。心臓を捧げよ! あっさり撃破w
やっぱり進撃の巨人じゃねーかw うーん。

2話 ☆6
なぎもりとは? 要するにジイロもただの一般人ではないのね。
良くも悪くも王道な設定。
目の前で殺されたのに一切動揺しないおばさんw なるほど。
このおばさん無感情すぎん? ガバガバ警備。
これクソアニメ臭がしてきたんだけど大丈夫か?

3話 ☆4
不法侵入は怪しまれるだろw ミャーも一般人では無いのかよ。
なろう系でもありそうなこの展開の陳腐さどうにかならんの。
ティリ巨獣に襲われてるパターンかと。これは早とちり。
戻ってきてて草。バレたらあかんのちゃうのか。
この村の話今回で終わりでいいよ…。

4話 ☆5
まだこの村に滞在かよ。この槍遠隔操作できるなら売った後に回収すればw
絶妙に興味無い話ばかりやってくれる。
やっぱりテンプレ感強すぎるんだよな。

5話 ☆5
これいつ面白くなるの?
ロードムービー系のオリアニは基本ハズレの法則。二つ名が寒すぎる。
引きこもり宣言。このアニメノリがクソ寒い。
これ主人公が少年だったらなろうだったな。
オソマ? ヤマビト正直どうでもいい。
巨獣ってタイトルの割に全くデザインに独自性がない上行動パターンもこれといって普通なのが微妙なんだよな。久々の巨獣撃退。

6話 ☆5
作画頑張ってんね。クウミ長くないのか。
お前が先に武器出しといてやめろはねーだろw あいつ置いてくのかよw

7話 ☆4
過去回か。ジイロ昔もカンナギ持ってたんか。
まあ、何という無難な過去。Attack on titan
ファザード操られてるのか。

8話 ☆3
巨獣出せよ。この実験安っぽすぎて草生えるからやめろ。
エルフェンリートか? 謎のシーンで作画凝るのやめろw
回想と話あんまり繋がってなくない?
なんで今このタイミングで光を見つけたんだw
なんだろうこの話への入り込めなさは。
掘り下げ不足とかそんな訳では無いんだが。
なんも感情が動かん死亡シーン。

9話 ☆3
これどういう状況? 巨獣じゃなくてクウミの話になってるじゃん。
こいつら切って何になるんや。
ゼンさん切りかかろうとしたのにすぐに仲間になってて草。
生きてりゃなんとでもするw
さっきまでクウミに剣を当てていたやつのセリフでは無い。
咲狂う時間です! 花開くってなんだよw イイハナシダナー

10話 ☆3
あっさりと潜入w なんかシュールで草。急に目的話し出すラスボスさん。
変なやつでてきたw 進撃かな? 寿命あるところまでテンプレ展開ww

11話 ☆3
ここで日常回かよw 寿命問題こんなによく分からん儀式で解決すんのかよw
花開くクウミって何だよ。巨獣要素キターーー。
いや、結局寿命問題解決しないならこの謎装置なんだったんだよw
ここ感動するところ?

12話 ☆1
このアニメ次回ぐらいからは面白くなるかな。
このおばさんに再登場されてもな。お前戦えるんか。誰だよ?
誰だよ。もう何が何だか。この語尾キャラがマジで寒い。語尾は体に悪い。
語尾が無くなった。いや、ミャアって結局何者だよ。訳分からんくて草。
は?w ザクソアニメって感じだな。結局クウミはなんで生きてるん。は?

曲評価(好み)
OP「変幻自在」☆8
ED「名もない花」☆9
10話ED「名もない花 -Piano Ver-」☆9.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

太郎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

色んな意味で衝撃の最終回

カッコいいOP、壮大な世界観、個性あるキャラデザ。そしてお約束の変身バンクと、王道で骨太なファンタジーアニメを期待させる要素が盛りだくさん。
それだけに、打ち切りみたいな終わり方が残念でならない。
回収されないままの伏線、思わせぶりなセリフ、生死不明のキャラクター達、解明することなく深まり続ける謎の数々…。
最終回はそれらを全て投げっぱなしで「完」で終わらせたので、おそらく2期は期待できない。
正直言って放送中の評判はあまり良くなくて、作画もどんどん怪しくなっていたので、視聴率の低迷や万策尽きて途中で打ち切りが決まったのかもしれないけど、昨年他界している清川元夢氏が出演していたので、声は去年のうちに録り終わっていたのでは?そうなると放送開始後に打ち切りが決まったわけではなく、最初からこの終わり方だったと考える方が自然なんですが…
となると、「大人の事情で制作中に何らかのトラブルが起きていたが、後戻りもできないので無理やり最後まで作った」という可能性が高い。クソゲーなんかによくあるんですよね、このパターン。
すごく残念で、不幸で、もったいない作品。
エンディング曲は今期のアニメの中でも特に好きでした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

63.3 4 バケモノアニメランキング4位
あまつき(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (269)
1725人が棚に入れました
日本史のテストで赤点を取った六合鴇時は春休みに補習として大江戸幕末巡回展に行く事になる。ハイテク技術の詰まった場内を回るもつかの間、奥にあった橋を通ろうとすると突如謎の妖、『鵺』に襲われる。間一髪のところをとある少女、朽葉に助けられるが、気が付くとそこは大江戸幕末巡回展ではなく、元居た自分の世界とは全く異なる場所、雨夜之月“あまつき”であった。

声優・キャラクター
福山潤、遊佐浩二、朴璐美、諏訪部順一、中田譲治、野島健児、森久保祥太郎、小杉十郎太、鈴村健一、松岡由貴、大川透、井上麻里奈、桐井大介、小林ゆう、成田剣、三宅健太、田中敦子、五十嵐麗、宮本充、石野竜三、松風雅也

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

2期をぜひ作って欲しい作品の1つ

日本史のテストで赤点を取った六合鴇時(りくごう ときどき)が主人公。
補習として大江戸幕末巡回展に行った際、謎のあやかしに襲われるも
間一髪の所をこれまた謎の少女、朽葉(くちは)に助けられる。
が、しかし気づけばそこは現世と全く異なる世界、
雨夜之月“あまつき”と呼ばれる異空間であった。というところからスタート。

見た感じ幕末の江戸時代風だが、やっぱりどこか違う雰囲気。
タイムリープ、幕末の江戸時代、妖怪、神話など、自分にとって
ツボな部分が多い作品ではあったのだが、一言で言うと「惜しい!」

どう観ても2期が作られる予定だったとしか思えない。
あの後いったいどうなってしまうのか、これからってところで
すごく期待を持たせられたままなので、正直蛇の生殺しみたいな(笑)
でもこれだけ間が開くと、2期も期待できないようだし、すごく残念。
あとは原作を読めってことなんだろうか。めちゃ悔しい気分になる全13話。

1人1人の設定も奥深さを感じさせるし、キャラデザもまぁまぁ好みだったし
登場人物にそれぞれ魅力があったから、ほんとに惜しい。

ちなみに声の出演は以下の通り(敬略)

六合 鴇時:福山潤
篠ノ女 紺:遊佐浩二
朽葉:朴璐美
梵天 / 鶸:諏訪部順一
露草:森久保祥太郎
空五倍子:小杉十郎太
煤竹:石野竜三
銀朱:鈴村健一
沙門:中田譲治
平八:野島健児
ほか

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

とっても奥が深い作品でしたっ!でも最後の終わり方がものすごく気になりました...!

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

高校一年生の冬、六合鴇時(りくごうときどき)は最先端技術を利用した次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を訪れる。そこはCGとの合体により、特殊なゴーグルをかけることで幕末を体験できるテーマパークだった。
ところが散策の途中、鴇時は突如現れた妖(あやかし)、鵺(ぬえ)に襲われ、江戸時代幕末に似てはいるが、人と妖が存在する異世界“あまつき”に飛ばされてしまう。
鵺から鴇時を救ってくれた少女・朽葉(くちは)や、鴇時と同じく幕末巡回展を訪れていたにもかかわらず2年も前に飛ばされていた同級生・篠ノ女紺(しののめこん)と出会い、元の世界へ戻る方法を探す鴇時。
その中で、“人”の側である姫巫女・銀朱(ぎんしゅ)や“妖”の側である梵天(ぼんてん)と出会い、鴇時は自らの使命を知ることになる。
元の世界“彼岸”に帰るために “あまつき”の破壊者となるか、“あまつき”を守るためにその主となるか。鴇時が取る行動とは――。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

六合鴇時:福山潤
篠ノ女紺:遊佐浩二
朽葉:朴 王路美
梵天:諏訪部順一
沙門:中田譲治
平八:野島健児
露草:森久保祥太郎
空五倍子:小杉十郎太
銀朱:鈴村健一
真朱:松岡由貴
佐々木只二郎:大川透


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2008年春アニメ(2008年4月~2008年8月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.

OP「Casting Dice」カンノユウキ
ED「名まえのない道」引田香織


.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「雨夜之月」

2話「狗をよぶ聲」

3話「化け物道中」

4話「犬神と姫神」

5話「暁と目覚め」

6話「澪標」

7話「暁降ち」

8話「薄暮花が眠る」

9話「春昼」

10話「そして、日は陰り」

11話「木の暗茂」

12話「児手柏の両面」

13話「高嶺颪の虎落笛」(最終話)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

★mana★ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

時は幕末、人と妖達。異世界から来た少年と・・

何でこれアニメにしたんだろ?そんな作品はたくさんありますが、
何がダメかって、全13話ってのが残念なだけで内容自体は良かったんですよ!
だけど疑問を疑問で残したまま、あれはあれで良かった!
なんて思えない終わり方で、むしろこれから盛り上がるんじゃないの?
そんな感じで終わちゃって唖然でした ( ゚д゚)←まさにこんな顔になるw
原作は未読だけど、多分原作面白い気がするなぁ…
むしろ変にアニメに手を出さないで原作を最初に見たかったなぁ。
原作は現在15冊。まだ続いてるので13話でまとまる訳がないですよね。

でもアニメはアニメで声優さが好きな人多かったし、

ココから→主人公 六合鴇時・福山潤(ルルみたいに目の色が違うんだこれがw)
その友人 篠ノ女紺・遊佐浩二(もう最近この声に癒されまくり)
ヒロイン(犬神憑き) 朽葉・朴璐美(女性声優さんでダントツ好き♡)
これだけで、私満足ヾ(*´∀`)ノ←ココまではスルーでw

魅力的なキャラが多かったので、

ココもスルーでw→妖の露草(森久保祥太郎)がツンデレで好き過ぎるーヾ(*´∀`)ノ

やっぱり2期でちゃんと終わらてくれたら一番いいかな?

1つ気になったってかアニメではあんまない事?
が ありまして、鴇くんと篠ノ女くんの着物が毎回変わるとこ。
そこが好きでした!篠ノ女くんなんて着方まで変わるー!
そういうちょっとした違いがシャレオツで好きです。
着物いいですよね、萌えますヾ(*´∀`)ノ
これ以上書くと暴走しそうなんでやめますw

とりあえず、原作見る機会があれば是非見たいです。
アニメはオススメしません!ww

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

70.7 5 バケモノアニメランキング5位
亡念のザムド(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (797)
4563人が棚に入れました
大陸の北半分を統治する北政府と、南半分を治める南大陸自由圏が長年戦争を続けている世界でストーリーは展開する。主人公の竹原アキユキは、70年前の戦争で南大陸自由圏に併合された尖端島に住む高校生。尖端島が非戦闘区域であったこともあり、戦時下ではあるが平穏な日々を送っていた。ある日彼は、通学バスを待つ生徒の列の中に見慣れない白髪の少女を見つける。彼女を難民と思い、バスに乗せる手助けをするアキユキだったが、彼女はバスを爆破。その際アキユキは「ヒルコ」を宿し、「ザムド」となる。

★☆零華☆★ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

エウレカとジブリを足して、2で割った様な作品

名作かと聞かれると名作ではありませんでした。
何故かと言いますと、万人受けする様な内容ではなかったからです。


SF作品によくある、自分でWiki等のサイトを見なければ分からない要素がある点。
ガンダム作品とかは作中で用語説明もあり、比較的入り易いのですが
エウレカなどの作品(特にボンズのSF)は作中では
あまり語らない傾向にあります。


よって視聴者の頭には??の状態が常に付き纏います。
忘念のザムドも例に漏れず、(ヒルコって何?)、(ヒトガタって何?)
ってなります。
観ていく内に何となくは分かるんですけどね。


私が観ていて気になった点と言いますと
途中で仲間達の行動がバラバラになるので
シーンが飛び飛びになり、一人一人のキャラクターに感情移入しづらいこと
一点集中でこのキャラって決めて、やってくれると感動の場面では泣けるのですが
今回は泣けませんでした。


それでも忘念のザムドは私の心に多少なりとも、何かが残りました。
観ていて、私が感じた、私なりの忘念のザムドのテーマ解釈は
【憎悪】、【悲愴】、【嫉妬】、【恋慕】かなと


結構、ウザいキャラクターも多いですし
テーマも上記の様な感じなので、重い作品となります。
なので人を選びそうです。
私は好きですけどね(*˘︶˘*).。.:*♡


好きなキャラ:アクシバ、雷魚、ハル

作中名言:「生きたいのなら、そう願え!」

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

sTNzr28336 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

6話まで視聴 BGMがうるさい!音量大きすぎ!

多分「良い作品」なんだと思います。
劇場版ナウシカのように、見えてない部分の設定も破綻しないよう考えられてる、そんな感じがします。
ただ、これは物語自体の罪では無いのですが、間違いなくBGMうるさすぎです。
1話の導入、船の上で皆が会話してる最中のBGMからうるさく、開始5分で一回見るのやめたほどです。
一体何を考えているのか理解できないレベルでBGMがうるさいです。
なので、良い曲な気もしますが音楽を☆1コにしました。

その後もマシなシーンもあるものの、2話以降改善されるかと思いきや6話までほとんど変わりません。
個人的に全てのセリフを聞き逃したくないタイプなんで、これは苦痛です。

特に他の方のレビューを見る限り、自分で考察するなりしないといけない作品のようなので、大事な情報源である劇中のキャラクターのセリフが聞き取れないレベルでBGMが被さってくるのは致命的です。本当にうるさいです。

作画やキャラクター、メカのデザインなど好きな要素てんこ盛りなのに、BGMの音量が台無しにしてる稀有な作品です。

とりあえず耐えられる範囲内で視聴を続けたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

兎ツ音 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ジブリ的雰囲気が好きならば

とにかく世界観、作画がかなり好きでした!!
始まりだけ言うと
アキユキが爆発の影響で腕に謎の光を受けて
ザムドと言う化け物になるところから話が進みます。
観た事の無い人は
是非実際に続きを観てみてください。
一気に引き込まれます!!
あくまで個人的意見ですが・・・

あと好きなキャラは結構いましたが
やっぱりナキアミですね^^
可愛いです!!
それとOPかっこいいので是非観てください。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

72.4 6 バケモノアニメランキング6位
デュラララ!!×2 結(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (694)
4380人が棚に入れました
同時多発的に事件は起こり、池袋の街は混沌の渦へと呑み込まれていく。
それぞれの事情を抱え、新羅のマンションへ集った者達。街では"ダラーズ"
"黄巾賊" "罪歌"の勢力がひしめいていた。そしてセルティの"首"が白日の下に
晒された時、事態は誰もが予期しなかった結末へと動き出す――!

声優・キャラクター
豊永利行、宮野真守、花澤香菜、神谷浩史、小野大輔、沢城みゆき、福山潤、中村悠一、梶裕貴、高垣彩陽、寺島拓篤、下野紘、M・A・O、小野友樹、山口勝平、金元寿子、喜多村英梨、岸尾だいすけ、藤田咲、大塚明夫、堀江一眞、小林沙苗、伊瀬茉莉也、福圓美里、小西克幸、大塚芳忠、藤原啓治、黒田崇矢、小野坂昌也、久野美咲、加瀬康之、飯塚昭三、森川智之、三上哲、種﨑敦美、梁田清之、桑島法子、KENN、五十嵐裕美、村田太志、上田燿司、井上喜久子

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

全部を一度に相関図と合わせてみていくのがいい

承転が特に転が中途半端に終わっての結。結を観るのに承転見直さないといけなかった…。
流して見るには、やはり全部を一度に相関図と合わせてみていくのがいいと思う作品。
1期ほどの演出や目新しさが無かったせいもあるし、美影とか静雄の弟とか全部の複線を回収しきっていないような気もするんだが、沢山ある複線の回収をして最後の纏めとしてはこんなものかなぁって感じ。
臨也と静雄と新羅の関係性と帝と正臣と杏里の関係性が最終的に魅せたかった所なんだろうけど複線が多すぎたせいもあるのか魅せたい所が多すぎたせいもあるのかぼやけてる気がしなくもない。
総合的には良かったが、1期が非常に良かっただけに正直悩ましい。(1期評価94点 承転78点)

追記 結ではドタチンが新羅宅にいった時の帽子等はちょっとひどかった。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「東池袋六ツ又交差点」のようなアニメ

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
かなり満足しました。てか、もうお腹いっぱいですw

全部で4期まで続いた人気作ですが、1期+長い2期(2,3,4期)という印象を受けました。あまり間をおかずに、一気に視聴することをオススメします♪

特に、池袋という街に詳しい方は、必見です。共感できます。

そうでない方は、「これが池袋」です(いや、本当にこんなことが起きても不思議じゃない街なんすよ)w

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
一期からのことを全部書くので、書きたいことがまとまらず、ダラーズと、いや、ダラダラと長く書きますw

池袋東口を出て左に進み、ビックカメラなどを通り過ぎ5分ほど歩くと、「東池袋六ツ又交差点」に行き付く(アニメにも何度も出てますよ、てか、OPの場所のすぐ近くです)。

明治通りや春日通り、都道435号線など交通量の多い道路が立体的且つ複雑に交差するこの交差点は、「全ての存在を許容する街、池袋」を象徴する存在(詳しくは一期レビュー参照)の1つのであり、「様々な人の思惑が複雑に且つ多面的に行き交うアニメ、デュラララ」のようだった。

さて、アニメの中身の話。

身も蓋もない結論を述べてしまえば、「中二病患者がリア充になった話」と、なってしまうのだろうか。

本作は、いわゆる群像劇であり、群像劇とは、1つのストーリーを複数の登場人物の視点で語り継いでいくもの。ある人物の視点では不明だった点が、他のある人物の視点で語られることで補完されて解決していく、パズルを解いていくような快感が得られる表現方法である。

(原作未読なので自信はないが)おそらく、原作では語り手を変えながら、それぞれの視点でこの「池袋物語」を紡いできたのだろうし、その要素(語り手の交代)は、アニメにおいても観られた。ただ、それが果たして(アニメの場合に)必要だったかと言われれば、必ずしもそうでない。

むしろアニメ(特に2~4期)では「竜ヶ峰帝人」という人物に焦点を絞り、出来るだけストーリーを単純化していったように感じた。そしてそれは、おおむね成功していたと思う。

これまた身も蓋もない言い方になるが、「群像劇」である必要性を、(アニメでは)そこまで感じなかったとも言える。

群像劇は、ミステリーなどとは相性が良く、視聴者の「知りたい」という欲求をよく刺激するものではあるけれど、反面、一人のキャラクターを掘り下げるのが苦手で、どうしたってテンポが遅くなる。例えば(米ドラマの)「24」などは、「実際の24時間」を1時間×24話で駆け抜けるからこそのテンポの良さだったが、流石に本作を1日の出来事にはできない。作品内での時間経過が少なすぎると、キャラクター同士の心の交流や深まりが描けず、それは本作にとって、致命的なことだろう(24は、とりあえず銃をぶっぱなして謎を解き、事件を解決し、視聴者に緊迫感や興奮を提供すれば良かったが、本作はそこまでシンプルな作りではない)。

ゆっくり時間をかけながら、「竜ヶ峰帝人」が狂っていく様、他との交流。そして、心の成長を描いていく。

最終話を視終えた今、結末には凄く満足をしているし、良くやりきったな~と感動もしている。

しかし、「承」「転」「結」と、ずっと満足していたかと問われれば、そうでもない。

上記3作はいずれも、序盤と終盤にこそ盛り上がりはあった(新シリーズへの期待と、次のシリーズへの引きを作ることには成功していた)が、やはり中だるみは感じた。1期に「起」がついてないのに、2期のタイトルに「承」をつけた時点で、「1期と原作の人気から、4期まで作る」というのは規定路線になったのだろうが、2期か、せめて3期の尺でスッキリまとめた方が良かったように感じる。

まあ、「帝人とセルティの物語を完結させるだけなら4期は長過ぎ、登場人物全ての物語をちゃんと完結させるには、4期でもまだ足りない」のかなぁと思った。

……前置きはこのぐらいにして(驚愕!?)、帝人である。彼は、「平凡な少年」だったが、自らが軽い気持ちで作った「ダラーズ」というサイトが予想を遥かに上回る力を持ったため、次第に狂っていく。

簡単に言えば、ネットの力を自分の力だと、「勘違い」したのだ。現実では無力な自分が、別の世界では巨大な力をもっている、という空想。それはなんとも甘美な夢であり、(よほどパーフェクトな人間でない限り)大なり小なりそういう空想をしたことは誰にでもあるだろう(いわゆる中二病)。

普通ならその空想は次第に覚め、良くも悪くも大人になっていく。しかし、帝人の前には「セルティ」が現れた。彼女は「デュラハン」であり、正に「空想の国の住人」である。薄々、自らの力が「勘違い」、或いは「空想」だ、自分はただの「平凡」な人間なんだと気がついていた帝人が、自らの力(ネットの力)以上に「空想」の存在が、「実在」していることを目の当たりにした時、彼は「夢」をみる。

「自分も非現実の(もっと大きな)存在」になれるのではないか、という「夢」。しかもそれは、「第1回ダラーズ集会」という形で、本当に「現実に」できてしまった。そこで彼は、その「夢」を本格的に「勘違い」してしまう。その「夢」「勘違い」が、結局は「結」に至るまで続く、帝人の暴走の根元にあったと思う(最後にセルティも、そんなことを言って謝ってたし)。

そして、そんな夢をみたのは、帝人や矢霧誠二のような主要人物以外の、モブ達の大勢も同様なのだろう。「首なしライダー」「切り裂き魔」という存在は、彼らに「夢」を与えるには充分だった。それだけ、多くの人々が「現実」に満足していないということかな(でもそれは、実に物見遊山的で、帝人のようにヤーさん敵に回すほどぶっ壊れて(純粋では)ない)。

最終話では、そんな大勢の「夢」をぶち壊す展開に。しかも、「警察」「暴力団」といった、極めて現実的な力で。

私は本作を、常に池袋になぞらえてレビューしてきた。勿論、こじつけも多々ある。それでも、この作品が「池袋らしい」と感じるのは、やはり事実である。「池袋」独特の、カオスな魅力はなかなか的確な言葉には出来なかったけれど。

重ねて言うが、本作は「群像劇」ではあるけれど、私はその必要性をあまり感じなかった。それは、「群像劇」のわりに、話に筋が通りすぎているというか、「うまくハマりすぎている」というか、「全容が見えすぎている」というか。

なんか、「よく分からない意思によって、登場人物達がみんな踊らされている」という感じを終始受けていて、その「よく分からない意思」が「池袋の意思」と考えるのは、あまりにも中二病的だろうか。(いや、作者の意思、なんだけどねw)

そんな、「なんだかよくわからない」「くせに面白い! 引き込まれる!」というのも、やはり「池袋」らしい。

ふと考えれば、この話、「池袋」なんて「小さな街」で終始しているわけで。

きっと「池袋」で首なしライダーが闊歩している間も、「澁谷」では若者達が路地でダベり、「新宿」では更にカオスな世界が繰り広げられ、「青山」は相変わらずいけすかないおしゃれさで、「上野」では昼間からオッサンがワンカップを開けているのだろう。

そうした「自分達の、本当は狭い世界(池袋)を、世界の全てだと思う感じ」は、若者(学生)特有の「勘違い」であり、なんか、「ネットの世界」でもあると思った。

物語のラスト、チャットルームに「誰もいません」が連続して書かれていたけど、帝人をはじめ、みんな徐々に現実を直視し始めたということかな。

巨乳の可愛い彼女もできて、帝人ももう立派なリア充w そろそろ池袋を卒業する時期ですな(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
なぜ1話目はいつも、若干ギャグテイストにするんだろう?

2話目
群像劇、面目躍如ですな。

3話目
非日常が日常になると、更なる非日常を求めたくなる帝人、か。

4話目
呼び鈴で返事するのは可愛かったw

5話目
ヒソカですやんw

6話目
鉄砲渡したわけね。

7話目
静雄は、良いチートキャラですね。

8話目
バイオハザードですな~。

9話目
新羅も流石に罪歌には負けてないね。

10話目
帝人は、新羅は、どこに向かおうとしているのか。いよいよ、大詰め。

11話目
確かに、ダラーズは終わらせられるね、あの方法なら。お~、わりと衝撃の展開。

12話目
まあ、綺麗に終わらせたかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31

うなたまごはん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

承~結までの感想

まとめて感想書きます。承と転と結バラバラに感想を書くのが難しくて、、すみません(*_ _)人
承から結までは1期の続きなので途中だけ見る人なんていないよね?!

面白かったーーー(*´ρ`*)
本当に、こんなに登場人物が多いアニメを見たのは初めてです!でもみんなキャラが濃いから「誰だっけ?」とはなりませんでした。
無駄な登場人物がいないってところがすごい!作者さんの頭の中は一体どうなっているのかと。。

登場人物が多いため物語もたくさんのエピソードが複雑に交差してて細かく場面が切り替わるので正直疲れは溜まります。
疲れている時にはお勧めしないアニメです。

最後までドキドキハラハラ(平和島さんが出てくるとキャハー(〃д〃))が止まりませんでした。
最後はウルっときました。

せるてぃさん好きだぁぁぁぁーーー。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

56.5 7 バケモノアニメランキング7位
屍姫 赫[シカバネヒメ](TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (146)
808人が棚に入れました
強い未練によって動く死体-屍(しかばね)-を狩る屍の少女たち、それが『屍姫』。
彼女たちは大元帥系真言密教『光言宗』の僧侶と契約を結び、『光言宗』と結んだ3つの戒律(ルール)の為、屍を殺し続ける。人を殺す屍と、屍を殺す屍姫。両者の戦いは激しさを増していく…。

エミ(エミタク) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

台無し(´θ`llll)

アニメにとって必要なものとは何だろうか?

実写映画では役者の演技力によりその作品の良し悪しが決まる。

アニメでその役割を担うのが【声優】である。

この作品でそれを痛いほど感じさせられた。
原作は素晴らしいのに、主役とヒロイン役の糞声優2人のせいでアニメは最悪な出来となっていた…


原作を知っている場合、思い描いていたキャラの声との違いに違和感を感じる事はあるが大抵は見ているうちに慣れる。っが、今回は違和感ではなく〔下手〕であるから慣れなんてムリ!!
最終話まで違和感ハンパなかった(´・ω・`ブルー)

獣王星もそうだったが何故重要キャラに糞を起用するのだろうか?
【大人の事情】と言われればそれまでだが、
わき役を有名声優がかためても補えきれず作品を台無しにしてはもともこもないだろうに…

杉田智和様が出てるし声優の所の評価は良くしたいがそれ以上に残念度がデカかったもので今回は1にした。

今ググッてみたら糞二人はグラビア女優と俳優やったわ。

ファンの人、糞糞言ってゴメンねw
でも私はこう思う。
俳優は俳優を
グラビア女優はグラビアをしてろ

声優は本業の声優さん達に任せておけ!!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

敦賀迷彩 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

第一部、、

の存在意義あったのか?

初めから、ヒロインと主人公が繋がるのは、戦いのパートナーを組むのは解っているのだから、何故?永遠と話を第一部使ってやったのか、理解に苦しむ。

声優も作画もお話しも駄目、良い所は無い。

駄作、と言いたくなる 。天下のガイナックスが手掛けてんのに、ナニをやって( -_・)?だか、ね。

唯一、瑠翁水薙生が死ぬ話しは良かったが、声優の技量不足でお話しの魅力が半減、、Orz

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

たしかに噂通りの声優さんw

あらすじ飛ばして感想。 赫13話・玄12話の全25話です。

う~ん。全く面白くなかったとはいわないけど、見なくても良かったかも。

前情報で、主人公とヒロインの声優さんがヒドイって聞いてはいたけど、
流石に両方は無いでしょって見始めたのですが... ホントでしたww
主役級に素人持ってくるのはやめて欲しいな。サブならいいけど、
気になってストーリー集中できない...

では、感想ですw

ストーリー自体はそんなに悪くはなかったかな。前半は少し退屈でしたが、
後半からは謎だった部分が明かになったりでじわじわ面白くなってくる感じ。
終わり方としては中途半端気味で微妙でしたけどねw

それから、戦闘シーンでの屍姫の戦闘能力はすごかった。普通の作品って
ある程度強いと思うんですが、結構ボロボロにやられますw
そして、武器が何故か普通の銃ww

なんか、ストーリーにしても設定にしてもツッコミ所が多いんですよね。

まぁなんだろう、声にしてもストーリーや設定にしても、色々と粗が目立った
作品でした。個人的にはあまりオススメはしないかな。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

64.2 8 バケモノアニメランキング8位
ポケットモンスター XY&Z(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (52)
186人が棚に入れました
「ポケモン」のアニメ新シリーズ。誰も見たことのない伝説のポケモン・ジガルデに隠された秘密とは? サトシのゲッゴウガだけに起きる不思議な現象とは? サトシたちの前に立ちはだかるアランと謎の組織・フレア団の目的とは? すべての謎が解き明かされる時、カロス地方最大の危機が訪れる……。サトシとピカチュウの新たな冒険!

声優・キャラクター
松本梨香、大谷育江、牧口真幸、梶裕貴、かないみか、林原めぐみ、三木眞一郎、犬山イヌコ、うえだゆうじ、石塚運昇
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

41話 アニポケでガチ泣きする日が来た

41話 突撃ミアレジム! シトロイドよ永遠に!!
{netabare}
フレア団の策に嵌り、操られてしまったプニちゃんをユリーカは身を挺して止めようとするが、声は届かず、プニちゃんはユリーカ達に攻撃の矛先を向けてしまう。
声は届かないのかと誰もが諦める状況、しかしユリーカは諦めていなかった。
最初は怖く小さく震える声で、そしてだんだんと訴えるように、その気持ちをプニちゃんのうたに込める。
いつだっていっしょだよ…!
あなたのこと…守ってあげる…!!
私は、一回りも年下のユリーカに心から尊敬の念を抱き、彼女の考え方に同調して感動を覚えたのだ。ユリーカの慈愛に満ちたまなざしや勇気ある行動はとても真似できるものではない。ユリーカのような人間でありたいと心より思ったのだった。

一方、ハリマロンのハリさんを心配してフラダリラボへ向かうマノン・セレナ・プラターヌは強いフレア団の研究者に行く手を阻まれていた。しかし、そこに思わぬ助っ人が。ダイゴの登場である。
「結局誰が一番強くて凄いかって思い知ることになるよ」
名言キタ!!
流石は世界をまたにかけて頼りになるホウエンチャンピオン!(今どこで何をしているのかわからない羽をつけた女性チャンピオンとは大違いだ!)
颯爽と現れ、敵を一掃していくダイゴは流石かっこいい。「いい男ゲットだぜ」と言ったムサシの発言に激しく同意してしまった。
ちなみに、ダイゴのデザインはスぺダイゴ・声は石田ダイゴが一番好き。理由は一番御曹司っぽくて強そうだから。
久しぶりにロケット団も名乗りも登場。サカキ様の世界を他の連中に壊されないように今は守る、と劇場版みたいなことをいってる。これがテレビアニメだなんて信じられるか?劇場版より面白いぞ?
もう劇場版でいいんじゃないかなこれ

一方、サトシとアランはフラダリと対峙していた。
フラダリのメガギャラドスに苦戦するサトシとアランを手助けしたのはパキラだった。
パキラはフレア団の幹部で、フラダリの見方だと思っていたが、違ったのだろうか。パキラの立ち場に疑問を感じた。フラダリの身内とかそんな感じなのかな。どこに本当の姿があるのだろうか。謎は深まるばかりだ。


そして一方ではシトロンとシトロイドが樹海発生装置の停止のために戦っていた。

シトロイドを装置にリンクさせ、停止を試みると、シトロイドのデータまで消えてしまうという想定外の出来事が発生し、装置停止を迷い始めるシトロン。押さなければ町が壊滅するとはわかりつつも今までのシトロイドとの思い出がどんどん蘇ってくる…
シトロンの手が震え、涙でゆがむ視界…正直今までシトロイドのことなんて気にしてなかったけれどこんな描き方をされては、堪えるのは不可能だ。
涙が止まらなかった。

…こうすれば泣くんでしょ?って無理やりな展開なのはわかる。
だけれども感動エピソードを二つも用意して構えられては演出の意図に身を委ねるしかないじゃないか。(( ;Д;)))

幼女に人生を解かれたり、燃える展開に熱くなったり、謎が深まったり、泣いたり30分とは思えない超濃厚な回だった。
今までにないくらい面白かった。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

かみちゅん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

シリーズ屈指の熱さ!面白さ!

原作のゲームはプレイ済なんだけど
正直その時に感じたのは「ストーリーがパッとしない、印象が薄い」でした。

目立った個性のあるキャラも居ないしアニメシリーズは大丈夫かな?
と思っていたけど全部見終えた後だから言える

「めちゃくちゃ熱い!そして面白い!」

見る前は原作の友達キャラ達と一緒に冒険するのかなと思ってたけど
まさかの電気タイプのジムリーダーとその妹っていう謎の人選。

でもこの二人だからこそ
旅が華やかになって面白みが出たのかもと見終えた後だと感じる。

最後に
ゲッコウガは本当にかっこいいな!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

けいしゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメーターの本気 アニポケもここまで来た!

ポケモンのアニメを見なくなって久しい人に見てほしい↓
[ポケモンXYZ アメリア&セレナのパフォーマンス トライポカロン]
https://youtu.be/5CkwEpGQldM
01:30~から

XYシリーズから続く最新シリーズXY&Z
これまでとは明らかに毛色が違い、サトシにヒロインのセレナが恋心を抱きながら物語が進んでいきます。
基本的にポケモンとパートナーが協力して成長していく物語だっただけに新シリーズはかなり見応えがあります。
途中から入っても話が分からない、ってことも無いと思うので、興味を持った方は是非見てほしいです。
アニメの紹介をしたいのは山々なんですが、とにかく最新話の映像が凄すぎてアニメ見てる人に伝えたかったってのがあります。
今のポケモンって凄いんですよ…!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

63.4 9 バケモノアニメランキング9位
スピードグラファー(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (244)
1270人が棚に入れました
舞台は失われた10年の混乱から脱し、一部の富める者だけが我が世の春を謳歌する“快楽都市”と化した東京。 雑賀辰巳は、友人戸越清冶郎からセレブリティーのみが出入りできるとされる闇の社交場六本木倶楽部の潜入取材を依頼される。
潜入に成功した雑賀は、六本木倶楽部の深奥で行われる儀式の巫女、女神として崇められる謎の少女、天王洲神楽と出会う。雑賀は助けを求める神楽をつれ逃亡するが、六本木倶楽部支配人水天宮寵児が仕向ける欲望により特殊能力に目覚めた超人、ユーフォリアたちから執拗に追跡される。そして雑賀も神楽と接触したことにより、被写体の魂を吹き飛ばす写殺能力に目覚めていた。
自由を求める神楽のため、そして普通に写真を撮影する事の出来なくなってしまった自身を元に戻すため、彼らの孤独な逃避行が始まったのだった。

声優・キャラクター
高田裕司、真堂圭、本田貴子、森川智之、高島雅羅、優希比呂、津田健次郎、江川央生、広瀬正志

Mir先生 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何故GONZOは最後まで頑張れないのか……

2005年のGONZO制作のタイトル。
しかしすぐに息切れを起こすGONZO作画は、本タイトルでもいかんなく発揮されており、
GONZOオリジナル=作画崩壊の構図を不動のものにした。

ストーリーもなかなかで、キャラクターも魅力があり、音楽もセンスが光る。
しかし作画崩壊……もったいないとしか言いようがない。

元々大人向けアニメとして作られ、OPもデュランデュランを使ったりしていて、
当時で考えて30代の男性をターゲットにしているのが分かる。
だとしたら、あとは徹底したクオリティの管理をしていき、
何年経っても記憶に残るタイトルにしないといけなかった。
結果「なんだかなあ」で終わってしまった。

これはセールス面においてもそうで、
通して150位以下、300位圏外ばかりになってしまった。
これでは投資ファンドをバックに付けていても経営は傾く。

ゴンゾは2009年に、経営不振を改善すべく、持株会社のGDHに吸収合併された。
これによって92年から続いていた制作スタジオゴンゾは事実上消滅したことになる。
いまの株式会社ゴンゾは、GDHが社名変更してブランド名を残しているに過ぎない。
当時はショッキングなニュースだった。

で、内容の方だけど、いわゆる超能力もの。
そしてマニア向け、登場人物は変態ばかりが出てきます。
可愛い変態じゃなく、金と欲にまみれた……的なものが多い。
ちょいグロ、ちょいエロ。血の描写もしっかり描かれています。
後半の物語の転換の仕方は面白かった。

第1話は、変態の役が上手すぎる子安さんが声を当てています。

EDテーマを歌うのは湯川潮音さん。
邦画「リンダリンダリンダ」にも出演していて、ステージ上で風来坊を歌っていた方です。

キャラクターデザインは本当に優れている。コザキユースケさん。
天王洲神楽、可愛い。

今の時代、旧作のBD化も頻繁に行われているが、このタイトルは難しそう。
やるなら作画を見直してからして欲しいところです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

マジ天使 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

B級アニメ臭さがたまらない作品

超能力バトルアニメ
主人公は元戦場カメラマンで人の死の瞬間を撮ることを無意識のうちに至上の快楽し写真を撮ると被写体が爆発する能力。
他にも変態能力者が襲ってくるお話です。

陰鬱でグロテスクな展開が多く30代・40代の潜在的アニメファンをターゲットにしていますが、古臭いとか哲学的なものはなく視聴できました。
しかし、性描写やグロテスクな場面があり大多数が嫌悪感を抱いてもおかしくない作品。
ただ、シナリオはとても惹かれるものがあり重要な展開には目が離せない魅せ方や、本筋では汚い大人の象徴ともいえる部分を上手く表現しているストーリーにとても惹かれた作品でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

EDの作画は詐欺っぽい...

サスペンスタッチの超能力アクションで、バイオレンスや性的な描写が多い
少し大人向けの娯楽アニメ。全24話です。

内容としては、前半と後半で内容が結構変わる作品だと思います。
前半は特殊な能力が使える変態達との戦いで、後半は...{netabare}
水天宮の復讐劇へと変わります。{/netabare}
後半の展開からは結構楽しめました。
{netabare}
なんというか、雑賀と水天宮のどちらをメインと見るかで印象がえらく変わる話でしたね~
それに、最終決戦で主人公が負けてしまうところも、他作品にない面白さもありました!! {/netabare}

あと、この作品で意外に面白かったのは、16話であった総集編です。
いままでのストーリーをお金に換算しながら見ていくのは なかなか面白かったです。
金と欲にまみれたこの作品だからこそですねww{netabare} 神泉の密葬代が4万5千ってのも印象的でしたw{/netabare}

まぁ前半の内容が少し残念でしたが、ラストもキレイにまとまってるし、
最終的にはわりと面白かったと思います。

性描写やグロい描写もあるのでオススメはしませんが、
悪くない作品だったと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

60.3 10 バケモノアニメランキング10位
いばらの王 King of Thorn(アニメ映画)

2010年5月1日
★★★★☆ 3.5 (180)
812人が棚に入れました
謎の奇病“メドゥーサ”が世界中にまん延し、人類は治療法を未来に求めることに。カスミ(花澤香菜)をはじめ選ばれた160人は、古城に作られた冷凍睡眠施設で眠りにつくが、目覚めるとそこは異様な空間に変わり果てていた。仲間たちが正体不明の奇獣に襲われ次々に命を落とし、何とか生き残ったカスミたち7 人の命懸けの脱出が始まる。

声優・キャラクター
花澤香菜、森川智之、仙台エリ、大原さやか、矢島晶子、乃村健次、三木眞一郎、磯部勉、廣田行生、川澄綾子、久野美咲、織田圭祐

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

どこかぼやけた印象がとても残念

岩原裕二氏による漫画作品を原作とした劇場アニメで、
原作の世界観を現実的に再現しつつ、童話『いばら姫』の要素を
加えたアレンジが為されているということと、
世界各地の映画祭に選出および出品され、日本国内での公開前より
海外では高い評価を得ているらしいとの評判があったので観てみたのだが
どこかぼやけた印象がとても残念。

作画はとても美しく、世界各地に実在する有名な建物や
景色はハッとするほど綺麗だった。
冒頭からしばらくの危機迫るムードの展開もリアルな感じで進み、
これはもしや期待できそう?と思っていたのだけれど、
途中から居眠りしたくなるほど焦点がぼやけてしまっていた。

個人的な感じ方なので、面白さを見出す人もいるかもしれないけれど、
とても残念な印象しか残らなかったのが正直な感想。

モンスターパニックは導入せずに、治療法のない謎の石化病、
通称『メドゥーサ』のほうだけにスポットを当てて突き詰めていったほうが、
きっと面白く観れた気がする。

でも、海外での評価が本当に高いなら
それも少し、わかるような気がする作品ではあった。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35
ネタバレ

manabu3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

いばらの道を行く、少女の成長物語

この作品のキーワードは、【人類の進化】、【夢と現実】、【少女の成長物語】、だと思う。
SF好きの方に、是非オススメのSFアニメ映画。

■あらすじ
多くの方がこのアニメを「モンスターパニック」ものだと解釈しているが、私はそうだとは思わない。
確かに、序盤は、映画『エイリアン』を彷彿させるようなモンスターパニックではあった。
しかし、中盤から終盤は、童話『眠れる森の美女』のオマージュであったり、映画『2001年宇宙の旅』や『2010年』を想起させる作品であった。

■感想(ネタバレ)
【夢と現実】
{netabare}今いるカスミは彼女の姉シズクが願った「生きてほしい」という「夢」から生まれた存在だったけれど、、「俺たちの存在も、案外、誰かの夢かもしれない」―そう言ったマルコの言葉は、カスミを励ますためだけではなく、案外、彼の正直な思いなのかもしれないと思った。
この世界や我々は、誰かの夢なのかもしれない。そういう気持ちは理解できる。
そして、そのわけのわからない誰か(創造者)も、この物語のシズクと同じように「生きてほしい」と願って私たちを生んだのだと思う。この物語が伝えたかったことはそこにあるのではないか。つまり、私たちが存在するのは、「誰か」が生きてほしいと願ったからだと。
「この世界は誰かの夢にすぎない」。そういうことに、虚無感や無意味さを抱くのではなく。
ある人たちにとっては、そのわけのわからない「何か」を「神」と呼ぶのかもしれない。海外の人たちの評価が高かったのは、そこらへんに何か共感を得たからではないのだろうか。{/netabare}

【人類の進化】
{netabare}人類は果たして進化するのかどうか。人類の歴史は凄く浅くて、地球にもっとも長く存在した生物の一つとして恐竜(ゴキブリはまあ置いといて)という種がいたけど、恐竜は何億年という年月をかけて進化し続けたのだろうか。そんなことを思うと、人間も必ずしも進化するとは思えないし、生物として特別優れているとも思わない。
人類の進化に対する「限界」や「希望」を、この作品では「メドゥーサ」に託した。メドゥーサは決してただの石化ウイルスではない。他の作品でいうところの、『2001年宇宙の旅』や『2010年』の「モノリス」に該当する。外的要因に進化を託すことはロマンではあるけども、なんだか人間やこの社会に対する「行き詰まり」を感じたりもする。{/netabare}

【少女の成長物語】
{netabare}当初の主人公カスミは、一人で生き延びるくらいなら姉と死ぬことを選ぶほど、弱かった。それでも物語を通して彼女は見事に成長していったと思う。彼女は実はオルタナティブ(分身)だったけど、マルコの言葉で救われた。
これからどうするの?と聞く不安そうなティムに、あなたのパパとママのところに行きましょうと答えるカスミ。
そして以前シズクに言われた「願いのないところに、奇跡は起こらない」という言葉を、笑顔でティムに伝える。
笑顔で答えるティム。
カスミの顔には、以前のような弱気な表情はなかった。
カスミとティムが歩みだした道の様相は、ひび割れていて、まるでいばらの道のようだった。
そのいばらの道は、地平線の果てまで、ずっと続いていた。
この先、この世界と彼女たちがどうなるのかはわからないけど、これからカスミは、シズクが居なくても、強く生きていくのだと思う。{/netabare}

■個人的に好きなシーン
{netabare}眼鏡を外してコールドスリープの中に入るカスミ。
愛しい姉と別れ、コールドスリープの中で永い眠りにつく彼女は泣いていた。
100年後に目覚めるとき、そこには愛する姉はもういない。
彼女たちは双子だから容姿は良く似ている。だから、20歳の時は20歳の、40歳の時は40歳の、100歳の時は100歳の、「あなた」を、鏡を見るたびに思い出すのだろう。{/netabare}

以下は自分なりの解釈

■メドゥーサの正体
{netabare}メドゥーサは宇宙から飛来したものだが、その正体は石化ウィルスではなく、「生物の進化を促す存在」である。まるで『2001年宇宙の旅』に出てくる「モノリス」だ。
始めの「適合者」はアリス。メドゥーサに感染しても石化しなかった。彼女は、空想からオルタナティブ(代わりの存在、分身)を生み出す能力を得た。ヴェガが言う、まさに人間の進化の形だった。{/netabare}

■コールドスリープの目的
{netabare}メドゥーサ(精神寄生体)の感染者は、石化する前、トラウマという精神的傾向をおこし、「精神の集中」をもたらすことがある。
ヴェガは言う。「今まで生物が進化してきたのは、進化した姿を想像することができ、そう願ったからだ。しかし、今の人間は、外界からの刺激や己の理性が原因で、自らの意志の力だけでは精神統一が出来ず、“空想の中に浸り続けることは出来ない”」と。
ヴェガはメドゥーサの感染により精神の集中をもたらし、進化の可能性が飛躍的に高まった患者を呼び集め、コールドスリープを用い、進化を促す実験を始めた。これがコールドスリープ計画の実態ではないだろうか。ヴェガは人類の進化を天啓とし、そして度重なる実験により死んだアリスへの報いをしたかった。
コールドスリープの本当の目的は、未来にメドゥーサの治療法を託すことではなかった。{/netabare}

■あとがき
2時間という枠組みということもあり、説明不足の感が否めなかった。
また序盤のモンスターパニックに対して、終盤の展開があまりにも駆け足で描写されたために理解が追い付かなかった。
海外での評価が高いのは、恐らく、童謡『眠れる森の美女』や映画『2001年宇宙の旅』などの知名度が日本と違って高いからだろう。

しかし「説明不足」の作品というのは、一方では「考察する余地がある」ということでもあると思う。
そんな作品に思惑を巡らすのも面白いかなと。
是非この作品を見て、感想や思いを共有してくれると嬉しいです。
素晴らしいアニメだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

願いのないところに奇跡はおこらない。

岩原裕二による日本の漫画を原作とした劇場アニメ。
2010年5月1日公開約110分。制作サンライズ。

ハリウッドが実写作りそうな如何にもな内容の作品。
初めて視た時は可也衝撃的だった・・

SFサバイバルアクション&サスペンス

妖怪アニメと括っている局も有るようですが・・

私が見た限りでも数々の映画の特化映像を取り込み
要所・・随所に盛り込まれてるけど違和感はない。
そういう意味ではできる事は全てやりましたって感じ。
真実を知る事の怖さというかトラウマになる内容かも。


主題歌
「EDGE OF THIS WORLD」(アリオラジャパン)
歌・作詞 - MISIA / 作曲 - Sinkiroh / 編曲 - Gomi

キャラクターデザイン - 松原秀典
モンスターデザイン - 安藤賢司
メカニックデザイン - 山根公利

治療法のない謎の石化病、通称『メドゥーサ』。
奇病に蝕まれた世界の人々、その中から選ばれた160人
は未来に可能性を託し、冷凍睡眠(コールドスリープ)
についた・・しかし覚醒めた少女が見たその世界は・・


カスミ・イシキ(花澤香菜)日本人、15歳の高校生。
双子の姉妹でメガネをかけた黒髪セミロングの少女。
生存者とともに"いばらの古城"からの脱出を試みる。

マルコ・オーエン(森川智之)刑期60年の囚人。
粗暴で屈強なイレズミの男。非常に行動力が高い。
何らかの秘密を抱え"いばらの古城"の構造に詳しい。

ロン(乃村健次)アメリカ人。屈強な黒人。元警察官。
マルコを信用せず「裏切り者」扱いしたり、言動が粗い。

ティム(矢島晶子)ドイツ人。モンスターに詳しい。
7人の中で最年少。キャサリンを「おばちゃん」と慕う。

キャサリン(大原さやか)オーストラリア人。看護士。
ティムを気遣ったり面倒見の良い。良くヒスを起す。

ピーター(三木眞一郎)アメリカ人。技師。
メガネをかけた細身の男性。7人の中ではフォロー役。
古城の構造に詳しいようで、時折不可解な言動も行う。

アレッサンドロ(廣田行生)イタリア人。59歳。元政治家。
コールドスリープ資格者の権利を大金で買った上院議員。

シズク(仙台エリ)日本人。カスミと双子の姉。
カスミ同様にメドゥーサを発症していたが、人工冬眠
の抽選に漏れてしまい、カスミのトラウマになっている。

アリス(久野美咲)謎の少女。
最初の“メドゥーサ”の適合者にて最古の被験者。

アイヴァン・コラル・ヴェガ(磯部勉)ロシア人。45歳。
化学メーカーCEOヴィナスゲイトの代表。

ローラ・オーエン(川澄綾子)マルコの妹。大学生。
国籍はグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国。

ゼウス劇場版では単なるモブ扱いとして一瞬写るのみ。

ウォルター(藤田圭宣)アメリカ人。NSA局員。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

65.2 11 バケモノアニメランキング11位
シグルイ(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (162)
741人が棚に入れました
シグルイ HALF-BOX 虎 【期間限定生産】 寛永6年9月24日、駿河大納言・徳川忠長の一意により、駿府城内で御前試合の十一番勝負が行われた。
通常、御前試合は、無益に剣士の生命を失わせないために、慣例として木剣にて行うこととなっているが、周囲の諌めにも拘らず、今回の御前試合は真剣を用いる事が決定され、二十二名の達人らによる凄惨な殺し合いが幕を開ける。
左腕を缺損している隻腕の剣士・藤木源之助の前に現れた相手は、両目が真横一文字に切り裂かれた盲目・跛足の剣士、伊良子清玄であった。対峙する隻腕と盲目の剣士。両剣士には浅からぬ因縁があった…。

声優・キャラクター
浪川大輔、佐々木望、桑島法子、篠原恵美、加藤精三、堀江美都子、屋良有作、稲葉実、島田敏、小山力也、大林隆介、チョー

惑星マティーニ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

超硬派!和風版ベルセルク!? 残酷な剣士のテーゼ!?

ツンなし!デレなし!ここに在るのはシグルイ(死狂い)のみ!?
ここまで迫力のあるサムライアニメはないと思います。

実は以前に1話だけ見たものの残虐で痛々しいシーンが多くて目を背けてしまいお蔵入りとなっていましたが、何だか気になっている作品だったので、時間ができた際に改めて見てみました。
もちろんここに投稿するということは見事にハマりました!

舞台は江戸時代。寡黙な片腕の剣士(主人公)と盲目の美貌剣士(ライバル)が戦うシーンから物語は始まり、過去のエピソードに遡っていきます。
勝手ながらベルセルクのガッツとグリフィスのようなライバル関係を連想してしまいましたが、命をかけた真剣勝負のシーンは圧巻そのもの!

(ベルセルクの使徒みたいなバケモノは出てきませんが、しいて言えば岩本虎眼師匠はバケモノ級ですw。ちなみにプチ蝕みたいなシーンはあるかもw)

このアニメには派手なバックミュージックはなく、太鼓、琴、三味線、蝉の声、鈴の音、読経のSEなどが物語の臨場感を最大限に盛り上げており、手に汗握ってしまいます。

硬派、サムライ好きには激プッシュです!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作を超えている

そもそも「駿河城御前試合」という時代劇小説の漫画が原作であり、漫画化は二度目らしく、二作目は少年チャンピオンで好評だった山口貴由が担当している。

山口貴由は原作を更にバイオレンスとエロスの濃い作品にしている。岩本虎眼の狂いっぷりは原作の小説ではないものらしい。

そしてなにより、原作のケレン味のある山口貴由によるデフォルメされた作画ではなくデッサンの整った劇画っぽい絵に変えたのは正解だったと思う。それによりあたかも事実として描かれているので迫力があり重みが増している。

劇画路線のアニメとしては良作だと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

残酷さそのものがテーマ

時代劇です。
殺陣もありますが、激しいものではなく、一刀のうちに切り伏せるイメージです。
{netabare}
「三寸斬り込めば人は死ぬのだ」
頭部に正確に三寸(9cm)斬り込めば、確実に相手は死ぬ。
{/netabare}
そういった、現実的な斬り合いというものに対する描写も見所の一つです。

なお、グロテスクで残酷な描写が目立ちます。
内臓が平気でびよーんです。
作画が妙に良い分、グロテスクさ倍増です。

画面や台詞も陰鬱としたものが感じられます。
クスリとも笑えません。

笑えるのは{netabare}徳川忠長{/netabare}だけでしょうね。
こいつは本気で許せません。
{netabare}
目の前で忠長を諫めるため、割腹自殺をはかった直次。
それを見て笑みを浮かべた忠長。
直次がいまわの際に一言、
「…暗君」
この一言がとても印象に残りました。
{/netabare}

しかし、単に目を惹くためにそういうシーンを入れているわけではありません。
残酷さそのものが作品のテーマとなっています。

平気で裏切りや殺し合いが起こる、不安定な世の中。
そんな世の中で切磋琢磨し、何とか生き抜いてきた人々。
登場キャラクター達には、生々しい傷跡と共に、強い「執念」が感じられます。

そうやって必死になって努力してきた人々に、さらに殺し合いを命じる。
そこまでして得るものは{netabare}「たった一人の歪んだ快楽」{/netabare}。

逆に、失ったものは、
{netabare}
・出場剣士十一組二十二名
・敗北による死者八名
・相討ちによる死者六名
・射殺二名
・生還六名 中二名重症

・他、御前試合に至るまでの多数の命
{/netabare}

つまり、努力すれば報われる、正義は勝つ、そんな美しい机上の空論なんて最初からない。
それだけ世の中は不条理で、残酷なものであると訴えかけてくる作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 21

60.6 12 バケモノアニメランキング12位
天保異聞 妖奇士(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (78)
448人が棚に入れました
時は天保14年。マシュー・ペリー提督の黒船が来る10年前。江戸の町には、異界から来たと思われる、骨肉を持った獣「妖夷」(ようい)が人々を襲っていた。それに立ち向かうは「蛮社改所」(ばんしゃあらためしょ)と呼ばれる組織のメンバー達、コードネーム「奇士」(あやし)と呼ばれる者だった。

声優・キャラクター
藤原啓治、川島得愛、三木眞一郎、新野美知、小山力也、折笠富美子、うえだゆうじ、若本規夫
ネタバレ

銀くじら船ブリキ丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異界でいいじゃない

江戸時代。年号は天保。
人々は貧しさや差別などで現世を悲観し、異界に憧れを持ちます。
異界とは突如現れる異次元空間です。
人々の苦悩が異界を呼び寄せるのか、彼らは別世界へ引き込まれます。
主人公・往壓(ゆきあつ)が彼らを悟します。言葉は響き、彼らは正気に戻ったりします。

往壓は40のオッサンで、仲間は数名。侍、 {netabare}身分の低い人、性別怪しい人、 {/netabare}美少女も数名居ます。
彼の仲間も同様に、 {netabare}異界にひかれたりします。理由は人それぞれです。
彼らを連れ戻す {/netabare}エピソードも数話あったりします。この辺が作品の見所でしょうか。

また異界には妖夷(ようい)という怪物が居てバトルになります。
往壓が漢字を唱えて武器にするとか、巨大な怪物が不気味に動いたりします。
バトルは正直かっこ悪いんですが、映像的な迫力はあるかもしれません。

それから異界の中を入ってみると、幻想的な光景で美しいです。
もちろん一人で行っちゃ駄目です!!! (^_^)
という感じで、おもしろい作品じゃないでしょうか。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

土6枠にしては人気がない

江戸時代の妖夷と呼ばれるバケモノ退治の話だが、バトルメインではなく、
漢字からその本質を取り出し武器にする主人公の心情がメインになっている。
漢字の成り立ちの話は興味が湧くし、そんなに退屈な話でもない。
ただ、妖夷がデカすぎてアクションが今ひとつだったのと、時代設定が悪いのか、
ジミな印象を与える作品になってしまっている。
なぜ妖夷が現れるのかを表現すればもう少し深い話になっていただろう。
OPに「いきものがかり」や「ポルノグラフィティ」を使っていただけにこの知名度は残念。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

白兎尾 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

普通に面白い

時代もの 主人公おっさん・・・誰得?

今時の歪体型娘・ランジェリー・脳味噌崩壊ヒロインは
出てきません

妖怪 妖魔が出現して退治する ある意味王道物です

退治の仕方がこの作品の個性の一つ 観て損はない
退治後の後始末って珍しいけど・・・どうなのそれ?

子供キャラより 大人キャラが悩み成長する不思議な
ストーリー

登場人物の個性もしっかりしていて安心できる


時間がもし余っていたら 観てほしいかな~的作品

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

59.5 13 バケモノアニメランキング13位
闇芝居(第6期)(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (26)
106人が棚に入れました
2013年に第1期が放送された「闇芝居」は、身の回りの怪奇な都市伝説をテーマに、現代では珍しくなった紙芝居をデジタル表現で見せるホラーショートアニメ。第6期となる新シリーズでは、 身近な自然現象を題材にした、新たなストーリーが展開される。

声優・キャラクター
津田寛治、村井良大、平野良、石川由依、春名風花、須賀貴匡、野村修一、山崎直樹、竹井洋介、高山猛久、福田芽衣、田上真里奈、山口綾子、岸野聡子、沢井正棋、天乃舞衣子、今川碧海、とみたけ、佐々木舞香、野口衣織、鈴木聖奈、平野貴大、今城文恵、長谷川里桃、Sara、高島優毅

61.6 14 バケモノアニメランキング14位
双星の陰陽師(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (300)
1888人が棚に入れました
ケガレを祓い清める最強の陰陽師をかつて目指していたがある事件を機に陰陽師になることを拒んでいた中学生の少年・焔魔堂ろくろが、代々有名な陰陽師を輩出してきた家系の娘で禍野に直接入ってケガレ祓いをすることができる少女・化野紅緒と出会ったことで、一緒に力を合わせてケガレとの戦いに挑んでいく物語が描かれている。

声優・キャラクター
花江夏樹、潘めぐみ、村瀬歩、芹澤優、諏訪部順一、福山潤、前野智昭、浪川大輔、石川界人、山下大輝、村田太志、小野友樹、沢城みゆき
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

並び立つ二人の過去に涙しながら、穢れた人々の未来を見届けよう。

過去のしがらみを抱えた陰陽師の少年と少女が主人公のアニメの様です。

男の子の主人公ろくろくんの印象は少年漫画の王道を行く印象、心優しき熱血漢という感じですが、ヒロインの紅緒ちゃんが異色です。ミスミソウなどで有名な押切蓮介さんの漫画「ハイスコアガール」に出てくる大野さんを思わせる無口キャラで、彼女と同じく「超」が付く程強いです。(色々な意味で‥!)1話では殆どこの子が主役ですが、しっかりとろくろくんにも見せ場はあります。安定のジャンプクオリティでした。

紅緒ちゃんが幸せそうな顔でおはぎをモグモグ食べているシーンは見ているだけで和みますが、3話連続ではちょっとあざと過ぎる気がします。(しかも3話目はお昼ご飯。紅緒ちゃんの食生活が心配になります。)かと言って全然無いとちょっと寂しい様な‥。と思ったら、またあったり‥。紅緒ちゃんおはぎ食べ過ぎ!(笑)

作画的にも結構見所がある作品で(各話毎の安定感はないけれど‥)中でも「禍野」とよばれる異世界の背景描写は「這いよれ! ニャル子さん」で描かれた結界に勝るとも劣らぬインパクトがありました。キャラデザはろくろくんの歯がギザギザしている所とか、繭良のグラディエーション掛かった髪色とかに好みが分かれるかもしれません。

全編に渡りキャラ名や必殺技名のカットインが数多くありますが、回を重ねる毎に慣れも手伝って段々落ち着いてくる印象です。ただカッコ良さげな技名の文字のイメージが先行している一方で、不明瞭な作画表現も稀にあり、特に原作未読の自分には「朧蓮華の舞」がどういう技なのか映像だけでは非常に分かりづらかったです。

上で「超」強いなどと幼稚な表現をしてしまいましたが、よくよく考えてみたら、ジャンプ漫画ではドラゴンボールの人たちとか滅茶苦茶な強さなんですよね。(地球大の惑星を余裕で破壊するとか)偽物語の影縫さんとか火憐ちゃんを見た時にもびっくり仰天しましたが、長らくの間バトルものから離れていた上、近年放映されたバトルものについても知識が乏しかったので、こんな表現をしてしまいました。

上記を踏まえ、紅緒ちゃんの人間離れした身体能力も、水滸伝に登場する戴宗の用いる神行法と同様、大部分は護符(霊符)のおかげであって、霊符が無ければ人間の限界を大きく超える事は出来ない(7話で明確な描写があります。)様ですので、単純な強さとは言い切れないものだと認識を改めました。陰陽師ですし、熟達した魔法使い(魔法剣士)の様な強さなのだと思われます。修行や鍛錬でならまだしも、生まれつきの超能力や突然変異とかで超人になる様なアニメよりも、ファンタジーであっても、こう言った理屈をきちんと踏まえているアニメの方が、人間を人間として描いていて、生物としてのヒトをないがしろにしていないのでわたしは好感が持てます。

作品の性質上、日常回大目とかは無理かも知れませんが、どんどん面白くなってきているので続けて視聴していこうと思います。

序盤10話くらいまでの感想
{netabare}
2話のろくろ君の台詞「なんだ!?このパンツ野郎!変態か?」とか大した意味は無いんですが、吹き出しました。根は熱血少年のろくろ君の口からあの言葉が飛び出るから面白いのかも知れません。こう言ったあざと過ぎるギャグにも笑える自分はまだコドモなのだなぁと思います。多分直らないと思いますが‥。

他の方も言っておられますが、2話以降に登場する式神は元々原作に登場しないそうなので、わざわざ登場させる必要は無かったのではないかと思います。少しだけ蛇足に感じました。

1話にて、紅緒ちゃんとの出会いをきっかけに陰陽師としての自分を取り戻す兆しを見せたろくろ君でしたが、2話、3話におけるためらいと後ろめたさ、ついに4話における十二天将の一人、朱雀こと斑鳩士門との出会いが彼の再起の決定打になった様に見えました。(4話視聴後では上記「陰陽師としての」を「本来の」と置き換える事が出来ると思いました。)少年と言うものは、とかくより強いもの、より聡いものに憧れ、それに近づこうと焦り足掻く不器用な生き物なのかも知れません。ろくろ君の今後の成長を見守っていきたい気持ちになりました。

8話にて、ろくろ君が陰陽師として戦えなかったのは、まゆらの為でもあるという側面もあるという事が分かり、人の意思決定の原因は、決して一枚岩でないという事に納得しました。この回ではさらに、ろくろ君の衝撃の過去も明かされます。
上には上がいる。上述の斑鳩士門に続いて、十二天将の一人、白虎の名を持つ天若清弦が登場し、これまでのお話における陰陽師達の活躍が、井の中の蛙の如きという事を体感しました。お父様、強さの次元が違い過ぎる!
前回から続く「変態パンツ男」発言連発のろくろくんの心情も、一見ギャグ以外の何者でも無い印象がありましたが、土御門への遠回しの憤りである事を今回をもって解釈出来ました。
少年向けアニメの王道を行く様な作風でありながら、その実態は深い。物語の始まり以降、軽い気持ちで見守りつつ、紅緒ちゃんの可愛さや、ろくろ君の熱血に圧されて視聴を続けていましたが、8話になって初めて、真剣な気構えで視聴すべき、愛すべき作品と思える様になりました。

9話では「雛月の悲劇」の真相が明かされます。謎を仄めかすだけで、それを引っ張り続けるアニメと違って、この回でろくろ君の過去に起きた事件の全貌が語られます。
紅緒ちゃんとろくろ君のどちらが主役とも言えない、二人が両立している姿には、初回から好感が持てましたが、今回をもって、さらにその印象が強まった様に思います。それぞれの迷いが晴れていき、戦いへの決意が強固なものへと変わっていきました。

10話では前にちらっとだけ登場していたすばると鈩(たたら)が登場。すばるの銃の生成は凄過ぎる能力なんですが、何でもありな感じがして少し残念‥。二人とも十二天将で、不思議キャラの鈩はその中でも最凶らしい。あくまでも黙し、パン耳食べて喜んでいる謎キャラで、どう見ても士門とか清弦さんの方が強そうだけど‥‥?
今回はギャグよりのお話で物語の勢いが失速しましたが、緩急を付けるという意味で良い流れだと思いました。

次回にも期待します。
{/netabare}

12話
{netabare}
前半はギャグ&修行パート。紅緒ちゃんの両親の仇である神威登場回。
紅緒ちゃんの猛攻を受けても無傷だったり、指先一つで吹き飛ばされたり、圧倒的な力の差を見せ付けられる。紅緒ちゃんの両親とのあまりにも悲痛な別れについて語られる‥。
{/netabare}
13話
{netabare}
前回登場した神威は"バサラ"と呼ばれるケガレの上位種。倒した相手の呪力を奪い自己強化をし続けた結果の姿らしい。見た目は人間と似ていますが肌の色が浅黒い。ケガレという種の存続とか陰陽師への憎しみとかは無い様で勝手気ままに行動している印象。双星の真価を発揮した攻撃で一矢報いたものの及ばず‥。
{/netabare}
14話
{netabare}
今回からは新OP、EDに切り替わりました。前半の和風ロックの景気のいい感じの曲から、悲壮感を帯びた曲に‥。歌詞も前半よりもさらにこの物語に相応しい印象になりました。ムービーの作画は前半に引き続き、動きが多く迫力があり、ドラマ性を強く感じさせるものとなっています。

本編は総集編に近い内容。まゆらの面白発言集とか、紅緒ちゃん創作による正義のヒーロー"おはぎマン"のお話とか、笑える場面満載でバトル方で辟易していた所の一休みという感じで楽しめました。

余談。紅緒ちゃんによれば、おはぎマンの粒あんを飛ばすスピードはマッハ2で戦車の装甲をも貫く威力という設定。気味の悪い妖怪にしか見えない風貌といい恐ろしいやつ‥。エピソード2ではぼたもちマンとおしるこマンも登場しましたが性質、弱点がアンパンマンに似ている‥。エピソード3に期待(笑)
{/netabare}
15話
{netabare}
ろくろくんの兄貴分、亮悟さん主役回。ケガレ堕ちしたある陰陽師との戦い。ケガレ堕ちの強さはケガレになる前にその人が持っていた呪力の大きさに比例するらしい。体に表れる九字が緑色なのが特徴。

神威戦で発揮した双星の力をまだ制御出来ないろくろくんと紅緒ちゃんは強大なケガレ堕ちを前にして歯が立たず‥。

清弦さんの登場で危機を救われた二人でしたが、その清弦さんから陰陽師失格を言い渡されてしまいます。

陰陽師の戦いが死と隣り合わせである事を改めて描いたお話でした。雛月の悲劇などについてもそうですが、人の死を必然の様に描く作品です。
{/netabare}
16話
{netabare}
前半は主に清弦さんとまゆらの親子のお話。後半まゆらの身に異変が起きる。"布瑠の言"すべてのケガレを祓うといわれる最強の呪。双星の力が特別なものである事が明かされます。でもレゾナンスって横文字が唐突に飛び出した時には閉口。共鳴とか共振を含めた言葉じゃいけなかったのだろうか?
{/netabare}
17話
{netabare}
前回の戦闘を経て疲弊したろくろ、紅緒、清弦さんの前に最悪の相手、悠斗が現れる。清弦さんが霊符、白虎明鏡符を用いて纏神呪(まといかじり=式神の力を自らに宿す変身みたいなもの)する。普通に戦っても超絶強い清弦さんがさらに新たな技を用いて戦うという事で勝利確定と思っていましたが、意外過ぎる展開。悠斗に傷一つ負わせる事も出来ずに敗北。そんなバカな!

ろくろくんに執着を持つ悠斗の気まぐれで、辛くも3人とも生存。戦闘は終了しました。

終幕前、一人前の陰陽師のみが切る事を許される黒い狩衣を纏うろくろくんの姿が描かれました。

神威といい悠斗といい敵が強過ぎる印象のある物語ですが、かえせば安直なカタルシスに依存していない展開であるとも言え、私的にはその辺りを高評価したいです。
{/netabare}
18話
{netabare}
レゾナンスと清弦さんから託されたろくろ君の新しい霊符、星装顕符《焔》を扱える様に二人で訓練するお話。後の霊符はケガレ化したろくろの右腕の力をさらに解放する効果があるらしい。陰陽師の技ってケガレを払うだけでなく、物理的にもとてつもない威力の技だったんですね‥。戦車の大砲並みの威力?
{/netabare}
19話
{netabare}
悠斗との決戦回。レゾナンスに続いてまたしても横文字登場、その名もアストラル・ディザスター、クリムゾン・メテオ・スマッシュとか、カッコ良い気は‥‥しない。霊符の名前だって漢字だし、陰陽師なんだから普通に和風の名称で良いと思うのですが‥。一般的にはこちらの方がウケが良かったりして‥。

清弦さんの全力でも全く歯が立たなかったのだから、新たな技を身に付けた二人の力でも勝てないのは必然?

両足の自由を失った(漫画版では本当に失ってしまう。)紅緒ちゃんの苦痛と悲しみの入り混じった表情、目を背けたくなるほどの痛々しさがありました。実の兄の仕打ちが残酷過ぎる。

そこでまさかの神威の登場。その意外な行動とは‥。
{/netabare}
20話
{netabare}
今回の紅緒ちゃん(さん?)の台詞「私の名は化野紅緒‥お前の与えたこの牙が‥」いつも以上の凛々しさがありました。

新たな力を得て繰り出した紅緒さんの神速の飛び膝からの華麗なるエリアルコンボ、でも「だだだだだだだだぁー」の足踏みラッシュには不謹慎にも笑いが‥。前回の戦いでも悠斗はやせ我慢していただけで相当のダメージを受けていた様子。終始圧倒されっぱなしでしたが‥

戦い終盤は「何が起こった!?」という作中人物の感想と私も同じ‥。

後半パート、ろくろくんの「生まれてくる子に重い荷物はしょわせねえ‥」ごもっとも、いいやつですね‥。

それにしても中学生に子供を作れって酷な設定だなぁ。リアルな話をすれば"変態パンツ男"こと土御門って外道なイメージがあるので、体外受精とかで問題を解決しそうなんですが、そんなんやると色々と台無しになってしまってアウトなのでしょうね‥。
{/netabare}
21話 列島覇乱篇(高校生編・龍黒点のお話)
{netabare}
今回から高校生編が始まりました。

冒頭は戦闘シーン。戦う感じの人では無い印象だったので、まゆらが陰陽師になっていたのは意外。清弦さんの娘なので並々ならぬ才覚がある様です。

高校生となったろくろ君ですが、序盤の落ち着きの無さや後ろ向きな所などが消えて、すっかりナイスガイになりました。嬉しい様な寂しい様な‥。紅緒さんともすっかり仲良くなってしまって、作中では今後これ以上仲良くなれないのではという印象を受けました。

後半パート、謎の幼女さえが登場。※パンダカーに乗っている子供の姿って見ていて否応無しになごみます。でも禍野に一人でいたなんて不自然過ぎる‥。物語のキーとなるキャラの様です。

終幕近く「おはぎマン」エピソード3?のおひろめもありました(笑)

※:遊園地とかにある動物の姿を模した乗り物。ゆっくりと進むので子供が乗っても安全。お金を入れると一定時間乗って遊べる。ぶたとか、きりんとか、恐竜(怪獣?)とかもある様です。
{/netabare}
22話
{netabare}
龍黒点が現れる回。龍黒点は現世と禍野を繋ぐトンネルの様なものらしい。

神威に続き、バサラの一人珠洲(すず)が登場します。真蛇(しんじゃ)のバックダンサーを引き連れて歌ったり踊ったり、ケガレから逃げる為に恋人をおとりにして逃げたロクデナシを殺害したり、同族であるはずのケガレも八つ裂きにしたり、神威と同じく好き勝手に行動している印象があります。知的好奇心が強く、さえにとりわけ興味をもっている様です。
{/netabare}
23話
{netabare}
陰陽師のお話でSNSという言葉が出るとは意外。龍黒点による現世への影響を"新型インフルエンザ"と報じるニュース番組が流れる光景。リアルでもありそうな話なので苦笑い。

満を持して"きなこカー"も登場。妖気アンテナ+の能力しか無い様に見えた紅緒さんの式神"きなこ"がキャンピングカーに憑依してパワーアップ。低級のケガレは体当たりで払えるし、車内は結界で守られているという頼もしいやつに‥。憑依した影響で、何故か声もけたたましい声からカッコいい感じになりました。あんたも成長したもんだ(笑)

年齢不詳の陰陽師、霧ヶ峰清水(きりがみねきよみ)さんの占いではろくろ君と紅緒さんには既に子供がいるとの事、ろくろくんの事をパパと呼ぶさえにどうしても結びついてしまいます。でも髪の色はまゆらに似ている‥?

さらに前回に続き、また新たなバサラが登場。名は師(もろ)。やはりさえに興味がある様です。前回の珠洲と同じく好戦的な印象は殆どありませんでしたが、ケガレを操り人々を喰らわせる姿は本作中屈指の残酷シーンでした。夕方時にこんなものやって良いのだろうかと時たま思います。

用語解説の項を書いていた時に思ったのですが、呪装が出来るのが武器や衣服などの無生物、ケガレやケガレを帯びた体なら、ケガレの正体は死者なのではと予想されました。だとすると「禍野」は冥府に近いものなのかも知れません。
{/netabare}
24話
{netabare}
前回のすばるの台詞に「モグラ叩きにも飽きましたなぁ」というのがあったので、龍黒点のお話が長く続く事は無いのかも知れません。クラナシと呼ばれる存在が龍黒点を作っているらしい。

真蛇クラスのケガレ、獅子頭の巨人の姿の麗穏(れおん)が登場。現世にある"きれい"を見たいらしい。

ケガレは呪力を蓄えれば蓄えるほど力も知性も高まるという性質がある様です。その通過点が真蛇、到達点が婆娑羅。裏を返せば、それは大量の人を喰らったか、共食いを行ったのかどちらかという事、麗穏が心優しいケガレなだけにやるせない気持ちになります。

後半には十二天将の蹉蛇桜 (さだ さくら)と膳所美玖 (ぜぜ みく)が登場。それぞれ特徴的な出で立ちをしていますが、私的にはこういう萌えを意識したキャラデザを使うと物語が軽くなる印象を受けます。清弦さんとか士門みたいな普段着に近い服装か、色違いだったりデザインが微妙に違ったりする狩衣とかを着ている人物の方がリアルだし、却って人物の印象が際立ってカッコ良く見える気がします。
{/netabare}
25話
{netabare}
十二天将の五百蔵鳴海 (いおろい なるみ)勝神(かすかみ)コーデリアが登場。

今回姿を現した婆娑羅は山門。軽いノリの少年という印象。巨大なケガレを体内からコントロールして戦う姿が描かれました。本体の戦闘描写は無しにつき実力は不明。

婆娑羅、山門の操る巨大怪獣(ケガレ)と言えど、力の元を絶たれては劣勢必死。ろくろくんと紅緒さんの龍黒点塞ぎに続く、コーデリアさんの乗り込む巨大陰陽からくり"天元空我"の重~いパンチと必殺ビーム雷神堕悪霧雲(ライジングダークムーン)の前に敗退。ロボアニメみたいな燃えるBGMも異色なバトルシーンでした。これでも陰陽師なのです(笑)

龍黒点の大きさによって(禍野との繋がりが濃密であるか否かによって)現世でのケガレ及び婆娑羅の力量は上下する事が今回のお話で明確になりました。

野球選手のエピソードについては、スポーツ選手の使命と生死を賭けた陰陽師の使命を重ね合わせる所に強引さを感じ、素直に感動出来ず‥。私がプロスポーツとか嫌いなのが大きな原因なのかも知れないけれど‥(汗)
{/netabare}
26話
{netabare}
双生の婆娑羅と双星の陰陽師の戦いを描くお話。

新たに姿を現した婆娑羅は燕尾服を着た姿の百道(ももち)と千々石(ちぢわ)、クラナシの三人。

百道は禁欲的で謙虚な性格、千々石は享楽的で傲慢な性格の婆娑羅。双子?の様です。クラナシはこれまでにも度々名の出ていた龍黒点を空けていた元凶。以前の回で土御門もその名を口にしていたけれど、関係は不明。

十二天将も新たに3人が登場。嗎 新(いななき あらた)、雲林院 憲剛(うじい けんご)、水度坂 勘久郎(みとさか かんくろう)の三人。クラナシの行方を追っていたらしい。

前々回の麗穏のエピソードでも感じましたが、兄弟の死を悼むケガレの姿は人間そのもの?

さえちゃんのケガレを退ける力が発揮される回でもありました。着実に物語が動いている印象を受けます。

前半のきなこカー内での、ろくろくんと紅緒さんとさえちゃんの"あっちむいてホイ"は微笑ましかったです。二人ともいいお父さんとお母さんでした(笑)紅緒さんのジャンケン攻略法も聞いて損無し? 
{/netabare}
27話
{netabare}
今回からまた新たなOP、EDとなりました。今までの様に動きや色合いに派手さは無いものの、モノトーンの色調の落ち着いた表現の中に暗喩などを含むOP、そしてEDは今までの繊細で美しい表現から、優しく柔らかなパステル画のムービーに変わりました。どちらもとても見ごたえがあって美しいと感じました。

今回はまゆらと士門のお話。清弦さんの娘であるまゆらと清弦さんの弟子である士門の微妙な関係が描かれました。士門は清弦さんに理想を見ている様で、その娘でありながら、陰陽師としての経験が浅く脆弱なまゆらに対して不満を抱いている様子。天才と呼ばれる士門の意外な過去も明かされます。

まゆらの真剣な眼差しを受けて、自らの過去と今のまゆらの姿を重ね合わせた士門、次第に心を開き始めます。兄と妹の様に見えなくもない両者の関係に心温まる思いでした。

続く新たな竜黒点の発生とバトルシーン。第4話以降、戦う姿があまり描かれなかった士門ですが、今回は十二天将としての実力を遺憾なく発揮。飛びます! 婆裟羅の一歩手前と称される真蛇クラスのケガレなどものともしない貫禄の戦い振りで完勝。

真蛇と婆裟羅には力量の差には大きな隔てがある模様‥。それとも士門が強過ぎるだけ? 後々明らかになってくる事でしょう。それにしてもこのアニメ、「スゲェ」とか「すごい!」の台詞が目立ちます。ちょっと控えた方が‥(汗)

今回は主人公のろくろ君と紅緒さんが殆ど登場しない異色回でしたが、それゆえに世界観の広がりに一役買った良回と言う印象でした。

次回は十二天将・貴人にして、陰陽師最強の人、鸕宮天馬(うのみや てんま)の登場回。眉目秀麗オッドアイの御仁です。その実力やいかに?
{/netabare}
28話
{netabare}
ろくろ&紅緒の双星コンビの二人掛かりでも実力差が歴然、婆娑羅の中でもかなりの手練と思われる鬼無里(きなさ)の前に敗北必至という所で十二天将・鸕宮天馬が颯爽と姿を現します。

天馬の一太刀の下、剣風で地が唸り、山がえぐれて無くなった!‥‥壮大な空振りと見えましたが‥。

バトルものではこういう破壊描写たまにありますが、見ると必ず動植物に対して酷い‥とか思ってしまう。巨大な龍黒点が開いていたので、動物に関しては既に死んでしまっていたか、あるいは危機を察知して避難してくれたか‥‥後者と思う事にしよう‥。

それにしても、上記の様な人知を超える力とか、霊符も無しに「塞がれ!」の一言で最大級の龍黒点を消失させるとか、天馬の強さの性質は神とかルールブレイカーの域‥こんな強キャラ登場させてしまって収拾つくのだろうか‥と思うは束の間、惑星とか壊せる存在だってどうにかしちゃうのがバトルものの常、山くらいなら大した事無いのでしょう‥。(ホントか?)

最後にきなこカーについて、いつもさえちゃんの行動をどうにも出来ず‥危険に晒してしまうのが気になる‥。運転も出来るんだから、ドアロックしたり出来ないんだろうか? とか思う事もしばしば‥、強者が登場するお話だっただけに、何となく弱者に対する配慮の無さが目に付いてしまった回でした。
{/netabare}
29話
{netabare}
陰陽頭(※おんみょうのかみ)変態パンツ男こと土御門有馬様、今回は自ら闇無を追跡し、戦いの場に‥。

陰陽頭の肩書きは伊達じゃない、2体の式神と少なくとも4つの呪装を操り、言霊だけで大量のケガレを払うなど、これまでのふざけた言動や振る舞いが嘘の様。十二天将に勝るとも劣らない実力者でした。だがしかし‥

今回のお話を以って、龍黒点発生を阻止する方法、さえちゃんの正体も分かります。龍黒点のお話は引きずろうと思えばいつまでも引きずれる類のお話ですが、早くも終局の流れへと落ち込んでいく模様。

次回は「いつまでも笑顔で」注目の回となりそうです。

※:"おんようのかみ"が本来の読み方の様です。古くから陰陽寮の長官を指す言葉で、官位にして従五位下相当の身分だったらしい。
{/netabare}
30話
{netabare}
前回予告に「いつまでも笑顔で」とあったので覚悟はしていましたが、気構えが出来ていても勝手に目に涙が浮かんでしまう場面はあるものです。

小枝ちゃんの最後に残したおはぎマンの絵本‥ろくろ君や紅緒さんでなくても泣いてしまってもしょうがないですね‥。さえちゃんの笑顔に救われた人間は作中の人たちだけではないと言いたい‥。

‥龍黒点の問題はひとまず解決し、次回は小休止の様相。主役はきなこ。初登場時にはあまり良い印象を抱けなかったきなこですが、龍黒点のお話以来、さえちゃんを心配する気持ちが台詞や行動のあちこちから伝わってきて愛すべきキャラになりました。悲しい回の後なので元気に活躍して欲しいですね‥。
{/netabare}
31話
{netabare}
きなこ主役回。紅緒ちゃんと式神きなこの出会いが描かれます。

きなこの空回り奉仕のウザ要素は昔から健在。でも思いやりの気持ちのある優しいやつなので、子供ながらに聡明な紅緒ちゃんは察してくれました。きなこ、幸せなやつめ(笑)

原作にはいない"きなこ"というキャラを今後どう物語に絡めていくのか、活躍を期待したくなるお話でした。最後までマスコットキャラという立場では終わって欲しくないですね。今やきなこカーにもなれるし、さらなるパワーアップ(きなこプレーンとか)あったら面白かったりして‥。でもそれじゃあマスコットのままか‥(笑)
{/netabare}
32話 天地鳴動篇(十二天将と婆娑羅のお話)
{netabare}
今回は総集編という趣。

回想シーンの他、行方を眩ましてしまった土御門を捜索する十二天将の面々、さらに戦意を強める婆娑羅達の姿が描かれました。蹉蛇桜さんのうぜぇ演説が中々面白かったです。

20話のろくろ君の「何が起こった!?」にも触れられていました。ろくろ君の出生についての秘密に迫る話も少しだけありましたが、それと関連がある様です。

後半は双星の二人と婆娑羅の珠洲さんがダンスで意気投合、作画はアレでしたが、敵対する者同士の闘争でも共闘でもない競演と言うのには中々に味がありました。散々踊って気が済んだら珠洲さん普通に帰っちゃうし‥(笑)婆娑羅にも割とイイ人?はいるのかも知れません。
{/netabare}
33話
{netabare}
今回は美玖さんと桜さんの過去についてのお話がありました。

過去に恋して想いを伝えられなかった人の娘を見る美玖さんの心情を考えると切ない気持ちになります。

主人公だけでなく脇を固めるキャラ達にも過去の話があると、より愛着を抱けます。こういうのを無視してしまっているアニメもありますが、さすがジャンプ漫画、そつないなぁとか知った風な事を思ってしまいました。

婆娑羅のお話も少しありました。25話などで山門も闇無の名を口にしていましたが、闇無は師(もろ)とも繋がりがありました。婆娑羅の首領と目される闇無ですが、奔放な他の婆娑羅と違って計画性や知性が強く印象に残ります。もしや婆娑羅ではなく悠斗の様なケガレ堕ちなのではないかとも思われました。思考が人間っぽいし‥。
{/netabare}
34話
{netabare}
美玖さんと桜さんが師(もろ)に戦いを挑むお話。

父親の仇とばかりに冷静さを失い猪突猛進する桜さん、真蛇に足止めされた美玖さん。師との一対一の勝負を強いられ手玉に取られる桜さんの姿を見て一時はどうなる事かと思われましたが‥‥美玖さんが強過ぎました‥。

私的に闇無に次ぐ強者と目していた師でしたが、美玖さんの変幻自在のぬいぐるみ攻撃に終始翻弄されまくり。さらに美玖さんは巨大ぬいぐるみうさぎの口に飛び込んで纏神呪(まといかじり)。既にコーデリアさんの天元空我でイイ感じに感性が麻痺して耐性は付いていたので、こんなメルヘンチックな纏神呪もすんなりと受け入れられました(笑)

美玖さんと桜さんの出会いが描かれる回想シーンがあったり、負傷した長身の桜さんをおんぶする、見た目小学生の美玖さんの微笑ましい姿もあったり、二人の絆の垣間見れる心温まるお話もありました。私というやつは今回の様に脇役に焦点を当てた話の方が何故か楽しめてしまいます‥。ひねくれものの性なのでしょう‥(汗

RPGとかだと魔法使いの立場にありそうな、多彩なぬいぐるみマジックを操る美玖さんと、一撃必殺の大鎌を振るう戦士タイプの桜さん。十二天将随一の名コンビの戦い、お見事でした。

後半は夢遊病者の様に海へと誘われる陰陽師たちの姿が描かれました。その中には23話に登場した、不思議な占いの結果をろくろ君と紅緒さんに告げた霧ヶ峰清水さんの姿も‥。
{/netabare}
35話
{netabare}
双星への復讐に燃える婆娑羅"千々石"との戦いのお話。

千々石の兄?百道に止めを刺したのは確かに闇無でしたが、婆娑羅からみれば双星は既に多くの同胞を祓ってきた敵。紅緒さんの「祓い切れてなかった」という台詞が言い訳がましく聞こえてしまいました。彼女の未熟さを表す台詞だったのかも知れません。恐らく清弦さんとか天馬だったら千々石の恨み言に違う言葉で返したでしょう。

陰陽師にせよ婆娑羅にせよ、祓う側も殺す側も、負う罪は同じと思えてしまうお話でした。
{/netabare}
36話
{netabare}
士門、ろくろ、紅緒、まゆら、4人の陰陽師と千々石の戦いのお話。

十二天将の纏神呪に対応する婆娑羅の奥の手"纏死穢"でさらに力を増した千々石に士門とろくろ君が挑みます。一方紅緒さんとまゆらは千々石の糸に絡め取られて弱りゆくを学校の生徒達を助けに‥。手押し車に憑依して声色がゴツくなったきなこも大活躍。

後半は十二天将の切り札"朱雀明鏡符"にて纏神呪した士門の捨て身の賭け、凄まじいまでの気迫を纏った戦い振りの見られる一幕もありました。目を潤ませ士門を見上げるろくろ君の姿を見ると、彼が憧れ、陰陽師再起のきっかけをとしたのが士門であった事が思い出され何気に感慨深かったです。

共闘を通して結ばれる友情そして勝利。BGM(天元空我の時の)の用いられ方も効果的で、正に少年漫画!な展開でありながら不覚にも胸を熱くさせられる、終幕近くにはツンデレ士門のデレシーンまである、女子向けサービス満点の回でもありました(笑)
{/netabare}
37話
{netabare}
今回のお話はラブコメ多め。

この時間帯(6時半くらい)でキスシーンとか、親子で一緒に見てたりしたら子供も大人も赤面必死ですね(笑)亮悟さんも遥さんも仲睦まじく幸せの絶頂と言う感じ‥最後まで生き残って欲しいです。色々なアニメとか見て余計な知識が入っているので死亡フラグと勘違いしそうになるシーンでした‥(汗)

続くシーン、ろくろ君と紅緒さんもそれを見て触発されてどきどきとか‥この二人、夫婦みたいに落ち着いた思いやりをお互いに与え合える関係になっている様に見える事もあるのですが、まだまだ微妙なお年頃なんですねぇ(笑)

後半は闇無の新たな企てを阻止する為、※六壬神課(りくじんしんか)の儀を執り行うべく十二天将が動き出しますが、手回しのいい闇無は山門と巨大ケガレを差し向けこれを妨害。とうとう大地震が起こります。地は割け風は唸り、そしてなんとビル街がラピュタみたいに空中に飛び上がってしまいました。どうなっちゃうんでしょう?

次回38話の放送は来年の1月4日(水)夕方5:55からとの事。時間帯が30分繰り上げになっているので注意ですね。それでは皆さん良いお年を!

※:wikiによればおよそ2000年前の中国で成立した占術であるとの事。時刻を元に天文と干支術を組み合わせて占うそうです。双星では十二天将の呪力を最大限に高める奥義という事らしい。
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38話
{netabare}
闇無の目は人間の様、それと浅黒い肌を見ると、陰陽頭代行の御影を思い出し、そちらを疑ってしまうのですが、彼は一体何者なのでしょう? 婆娑羅!ではなくて、死んだと思われた有馬様のくぐつか何かだったりして‥。さえちゃんの時にも意表を突かれましたが、原作者の意向から外れたアニメオリジナルキャラだけあって素性を読み解くのがむつかしい‥。

そして今回明かされる闇無の目的「遊戯」の意味についても本質は見えず‥。 限り無く人間に近い闇無だけにそのままの意味では無い様に思います。仮死状態?の悠斗も再登場していました。闇無に利用されているらしいのですが‥。
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39話
{netabare}
今回は憲剛&勘久郎VS山門、清弦&まゆらVS闇無のバトル回。

憲剛&勘久郎=ケンちゃんとカンちゃんコンビの鮮やかな手並みで山門はあっさりと退場。あっけない‥。山門は結構早くから登場している婆娑羅なのに、本人が立ち回る描写が一度も無かったのは残念でした‥。力を望む以外に信念も見えず、最後まで闇無に対し己が力を認めさせる事に固執していた印象だけが残りました。もっと掘り下げの欲しいキャラでしたが、直情的な言動からして、もしかしたら呪力のさほど大きくない若年?の婆娑羅で、人間からは遠い思考の持ち主であった可能性はあります。

婆娑羅登場当初は神威とケガレ堕ちの悠斗の強さが異常だった為に、十二天将と婆娑羅の力関係が分かり辛く、"十二天将三人掛かりで婆娑羅と対等"位に思っていましたが、天馬の登場でその図式は滅茶苦茶になり、続く美玖さん&桜さんの戦い振りでまたもや刷新。

今回の勘久郎とケンゴの台詞"谷間の世代"を鵜呑みにすれば、天馬は脇に置いといて(笑)清弦さんを始め、すばる&鈩、新、美玖さんあたりは十二天将でも別格の実力者なのかも知れません。

今回の清弦さんなんか、白虎の資格を失っているにも拘らず、たった5秒の纏神呪で闇無に一矢報いていたし(師の呪力を吸収していなければ危なかった様な台詞も‥)

勘久郎の台詞「上の世代はバケモノ揃い‥」は上記の人達だとして、「下からもっとやばいバケモノたちが迫ってきてる。」は士門や双星の二人を指しているのでしょう。でも今回のお話では、双星を差し置いて最も未熟なまゆらが白虎の力を受け継ぐというまさかの展開。

「母が子を守るかの如く‥慈しみの心にこそ力を宿す‥」白虎自身の口から語られたその言葉はまゆらを指す様でもあり、家族を愛し守り続けてきた清弦さんを指す言葉の様でもありました。

都市は空中に浮かんでしまったけど、バトル中心の回だったので各陣営の思惑、全貌の掴み辛いお話でした。
{/netabare}
40話
{netabare}
ろくろ君と紅緒さんのラブラブコンビ(笑)の活躍で異変の元凶の巨大ケガレを撃破。心の通い合った者同士の以心伝心の戦い振りが双星らしい。紅緒さんの空中での剣舞、足技も華麗でした。

戦い終わって、巨大ケガレが消えた事で鳴神町は浮力を失って落下を始めます。六壬神課の儀も成功し、十二天将の活躍により町は元通りというところで、闇無の張り巡らせていた罠が発動、十二天将は次々と地へと飲み込まれていきました。白虎の代役を務めていた陰陽頭代行の御影の姿が無かった様な‥怪し過ぎる。

空中に浮上した影響で鳴神町は大地震の後の様にめちゃめちゃな状態となり、後半では傷ついた人々を救助する陰陽師達の姿も描かれました。このアニメではバトル外のこういうシーンをまめに描きますが、私は必要な事だと思うし好感が持てます。脇役が活躍する姿もあって地味にいいですね。

ろくろ君が紅緒さんに「好き」って言えそうで言えないラブコメシーンも‥。これまでにも同じ様なシーン何回かあって、今回もお約束で妨害されちゃうんですが、お互いの気持ちは定まっている様だし、私的にはこの距離感は甘~くていいんじゃないかなと思ってます。まだ高校生なんだしっ!‥とか言ってたら小学生にもバカにされそうですね(笑)

次回のお話のタイトルは「十二天将、堕つ!」タイトル通りだとしたら大変ですね‥。鈩もついに素顔を見せる様で、注目の回になりそうです。
{/netabare}
41話 破星篇
{netabare}
今回をもって鈩の正体が式神と分かり、闇無との因縁にもしっかりと解釈が与えられました。600年もの間、数え切れない程の陰陽師の死を目の当たりにしてきた鈩の闇無に対する憎しみの深さは計り知れません。

闇無は12天将の呪力を奪い、それぞれの持つ技さえも身に着け、ますます手の付けられない存在に‥。いかに呪力を高めたろくろ君と紅緒さんと言えども敗北は必定。強さの変動の激しいバトルものにおいても根性で乗り切れるレベル差で無い事が明白な、絶望的な場面でした。

そんな中、人に対する術の影響を受けずに済み、ただ一人生き残った12天将唯一の式神である鈩が呪縛を解き、憎しみを燃え上がらせながら闇無の前に立ちます。

纏神呪した鈩の姿は青白い炎に包まれた大蛇の様、決死の覚悟で闇無を追い詰め、呪いの言葉で宿敵を苛むその姿は執念の塊の様でした。

鈩の崩壊の呪いを受け、さしもの闇無もとうとう最後という所で、知識の吸収兼非常食として捕らえていた悠斗の呪力を吸い取ろうと最後の足掻きを見せます。ろくろ君と紅緒さん、ここでガッツを出して動いて欲しかった‥。でも結果は見てびっくり。意外な展開となりました。

闇無は退場しましたが、更に力を付け、今や闇無にも勝る、最も危険な少年が復活し、天馬も鈩ももういない‥。鈩の崩壊の呪いが残留でもしていなければ成す術無しですね‥。


まさかタイトル通りになってしまうとは‥。でも新OP、EDにも依然として12天将の面々が描かれていますし、いつか復活するんでしょうね‥。今更声を大にして言う必要もありませんけど、昔からあるジャンプの黄金パターンなので(汗)でももしそんな生温い予測を裏切って、死んだ者は死んだ者として物語を進めるのだとしたら私はその判断を英断と評価します。生きていて欲しい者に死なれてしまうというのが、死による喪失感を最も強く感じる、死の本質だと思いますので‥。

OPには陰陽頭代行の御影の姿がただ一人描かれるシーンもありましたが、こちらも何となく不気味です。何故か今回、本編に登場しませんでしたし‥。

次回も目が離せない展開になりそうです。
{/netabare}
42話
{netabare}
十二天将、闇無に続いて初代陰陽頭安部清明の呪力までも吸収し最強最悪の存在となってしまった悠斗。赤子の手をひねる様に双星をあしらいます。ろくろ君と紅緒さんの実力では敵う筈も無し‥。時を経ても知識を蓄えても、悠斗の歪みきった性格は変わらず、拷問まがいの悪趣味な方法で2人をいたぶって楽しんでいる様でした(汗)

頼みの十二天将はもういない。絶体絶命というところで

「全国の女子高生のみんな~。おまたせぃ」と陰陽頭・土御門有馬様、神々しい光の中から参上。大概にしろし‥(笑)

生きているとは思っていましたが、何故このタイミングで? という疑問はさておいて、束縛の呪法で悠斗を足止め、続き※1陰陽五行説の相克の理に従って悠斗の結界を解放、その隙に2体の式神を走らせ紅緒さんを救出、※2開門符で禍野門開錠(まがと かいじょう)しつつ、ろくろ君も連れて撤退という流石のお手並み。

‥今の悠斗とまともにやりあったら有馬様でも瞬殺レベルかも? というヒヤヒヤした状況の中での鮮やかな脱出劇でした。

吸収された呪力を奪い返す方法があれば、悠斗の弱体化と十二天将、安部清明の復活が同時に出来そうですが、方法は未だ不明。悠斗が安部清明の呪力を全て奪い切れていない事が何らかの打開策を生み出すきっかけになるのかも知れません。案外、安部清明も十二天将も※3分霊箱の様なものをそれぞれ持っていて、それが陰陽頭代行の御影だったり、式神だったりするのかも知れません。強過ぎる悠斗がちょっとだけドラゴンボールのセルみたいに見えてきました(汗)

それにしても悠斗の望む"最強"とは一体は何なのでしょう? 悦楽?それとも安心? 唯一執着を示すろくろ君さえも淘汰されるべきものと見なす彼の行く末には何があるのでしょう? 少し気になります。

それはそれとして、序盤の炊き出しの為に奔走するじっさまと絹ばあちゃんのシーンは地味に良かったです。度々描かれる一般人の救助シーンもそうですが、こういうのをきっちり描く所は、この作品の一つの味ですね。

ろくろ君の正体も明かされ、あれこれと衝撃的な情報の飛び交うお話でした。ベタな感じもしますが、かなりあと引くアニメです。

※1:自然界に存在するものを、木、火、土、金、水と5つの要素に分けて考え、それぞれが五芒星の頂点にあり、ジャンケンの3すくみの関係みたいに互いに関係しあっているとする説。相克は克という字が示す様に相対する2者の内一方が一方に克つ。これの逆の意味で使われる相生は2者の内一方が一方を生かすという。例えば水は火に克ち、木を生かすという様な関係性を指します。ゲーム的に言うと弱点攻撃と吸収みたいなもの。

※2:禍野と現世を繋ぐゲート禍野門(まがのと)"を開く霊符。龍黒点の話あたりからあまりお目見えしてませんでしたが、1話から登場している結構出番の多い霊符。

※3:魂の一部を納めておく器。緊急時にはそれを依り代にして復活出来る。指輪だったり剣だったり人だったりする。
{/netabare}
43話
{netabare}
前回のお話でろくろ君の正体がケガレである事が仄めかされていましたが、今回のお話でそれが破星王(はじょうおう)と呼ばれるケガレに非常に近しい存在である事が明らかになりました。禍野誕生の秘密も。

現世に溢れた陰の気(怒り、憎しみ、嫉妬など)を封じ込める為に安部清明によって作られたものが異界、そしてそこに植えられたのが天御柱。許容量を越えて陰の気が溜まり変貌した異界の姿が禍野という事らしい‥。

破星王はケガレを生み出す元となるヒトを全て祓い(殺し)、世に渦巻く陰(負の心)と陽(正の心)のバランスを元に戻す為に安部清明によって造られた人造人間=ホムンクルスの様なものだという。人が居なくなれば世界はバランスを取り戻すという解釈。清明様、結構過激な考えの持ち主ですね(汗)

元来邪な存在であるものが、ヒーローの道を歩むという設定は仮面ライダーとかデビルマンの時代からありますが、人ですらなかったというのは自我を持ったロボットの悲しみにも似ていて切ないです‥。

出生の秘密を知り、自らのすべき事を見失いそうになっていたろくろ君でしたが、励ましてくれたのは意外な人物、婆娑羅の珠洲さんでした。この珠洲さん、自らがケガレである事についても気にせず、ろくろ君が破星王である事を知っても全く動じず、全てを達観しているかの様な態度が正に自由人。千数百年生きているという設定ですが、厳格さとは無縁な愉快なおば‥ファンキーでファンシーなお人です。人はどの様な立場に身をおいても自分を殺さずに生きていけるという事を身を持ってろくろ君に教えている様でした。

「困った時は一番大切なものを思い出しな!」と珠洲さん。言葉に勇気をもらったろくろ君を後にして、闇無どん(笑)の見よう見まねで編み出した我流マイクロ龍黒点の中に陽気に去っていきました。粋だねぇ。

そして最後は因縁の悠斗との対決。破星王としての力は未知数ですが、ケガレ堕ちした悠斗も元はヒト、ヒトを祓う為に造られたろくろ君の秘めた力をぶつければ勝機はあるのかも知れません‥。

前半の回想シーンについて、安部清明のシルエットが御影そっくりだったのは気になりました。清明が自らの姿に似せて造ったアバターみたいなものだったりして‥。ろくろ君とか天御柱とかを造ってしまえるくらいですから、その可能性はあり得ます。OPムービーの御影(清明?)が映るシーンも、彼が遠い過去から脈々と続く人間の営みを見守ってきた事が示唆されている様でした。

今回のお話にはバトルが一切無かったので、情報がぎっちり詰まっており、双星、禍野、清明などの秘密も次々と明らかになりました。久々の珠洲さん登場シーンも嬉しい限りで充実のお話でした。

次回にも期待したいと思います。
{/netabare}
44話
{netabare}
サブタイトルに「愛すれど遠く」とある様に、愛すればこそ紅緒さんから離れるろくろ君の姿が描かれるお話でした。

自分では相手を幸せに出来ないとか、相応しくないとか、男女問わず、人を愛せば必ず一度は行き当たる、心を焦がす疑念ですが、それに苛まれた時、先に逃げてしまうのは男の方が多いのかも知れませんね‥(汗)独り善がりのプライドと傲慢さで女性に頼れない理由を自分勝手に作ってしまって、結局のところは拒絶の態度を取ってしまう。頼りたいけど頼れない。ろくろ君のした事はそういう事だと思います。

悠斗との決戦を前にして、紅緒さんを足手まといとして退けるろくろ君でしたが、第三者の目から見ればかなり無理のある言い訳。ろくろ君を愛するがゆえにそんな嘘も見抜けずに傷付いてしまう紅緒さんの姿もあまりにも無垢で悲痛でした。

次回は悠斗という人物の内面にメスが入り、ろくろ君と悠斗の対決が描かれるお話の様です。
{/netabare}
45話
{netabare}
どうせ世界が滅びるなら今を楽しむ。望みの代替品として悦楽を選んだ悠斗の心が見えてきました。

悠斗というキャラは登場当初から真意の読めないキャラでしたが、今回のお話を以って、傲慢さや天邪鬼気質、いくつもの嘘、痩せ我慢の裏に、諦めや悲しみの色が垣間見られる様でした。

安部清明の知識を得た悠斗はそれまで以上に冷笑的な人物になりましたが、未来を知った"つもり"になった人間は得てしてそういう傾向に陥りやすいものです。米ソ冷戦時代や前世紀末に蔓延した終末思想なんかの影響下でも、多くの人がそんな心理状態を心に作ったと言います。前者は核の傘の下、一触即発の事態への恐れから生じ、後者は抽象的な表現からなるファンタジー染みた予言への恐れから生じました。

悠斗の諦めは上記のいずれと比べてもより深刻な問題から生じています。それは作中の安部清明が遠い未来に起こるであろう危機を予見していた事実に根差していて、今後もその通りになるであろうという、どちらかと言うと理性的な思考の先に辿り着いた諦めであり、狂気であり、そんな独りぼっちの悠斗を見ると、暴虐の限りを尽くしてきた人物とは言え同情を禁じえない気持ちになります。私も学生時代にある高名な科学者の著書の中で、地球環境の変遷についての未来を予見したかの様な記述を目にした時、現実がほぼその通りになっていたので、言い様も無い脱力感に見舞われた事があります‥。

これは突き詰めていくと、数学による空想の産物である"※ラプラスの悪魔"に属する問題に行き当たりますが、結論から先に言うと「未来は予見出来ません。」宇宙は宇宙を計算する量子コンピューターと言われている様に、例えば1秒先の未来の宇宙を計算する為には、宇宙=コンピューターは1秒の時間を要してしまうからです。いかに超人的な知識と知性を兼ね備えた存在でも人類の未来を正確に予見する事は不可能と言わざるを得ないのです。

お先真っ白だから希望を捨てた悠斗と、お先真っ暗でも希望を抱くろくろ君の、白と黒の対比が心に眩しい、今正に青春のただ中にある、二人の戦いと対話のお話でした。

※:もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。『確率の解析的理論』1812年(wikiからの引用です。)
{/netabare}
46話
{netabare}
ろくろ君と悠斗の戦いに決着。

死に際の悠斗が破星王となったろくろ君を見上げながら歌う「かごめかごめ」はその節回しと歌詞にそこはかとない不気味さがありますが、由来を調べてみると諸説有り、死を思わせる暗い意味の解釈が多い様です。

本作における「かごめかごめ」は以下の様な意味を持つと思います。

かごめかごめ=籠目は六芒星=六=ろくろ

陰陽道では陰は偶数、陽は奇数とされているので、陰の気の権化であるろくろ君を指すのでしょう。

かごの中の鳥=遊戯では鬼=ろくろ君の中にいる破星王

いついつ出やる=いつになったら出てくるの?

夜明けの晩に=夜明けまで戦って

鶴と亀がすべった=鶴と亀は似た者同士の悠斗とろくろ君を指すと思われ。統べったか滑った=二人が一緒になったとも死んだとも‥。

後ろの正面だあれ=遊戯では後ろの人ですが、破星王の後ろにあるもの。陰と陽を月と太陽とするならば紅緒さんとも取れます。

炎の巨人と形容出来る破星王の姿は北欧神話に登場する※スルトがモデルでしょうか? 悠斗殺害と共に破星王本来のおぞましい姿へと変貌を遂げたろくろ君が鳴神町を見下ろす光景には終末を暗示させる強いインパクトがありました。

最後まで見届けたいと思います。

※:スルトと言うよりヒノカグツチですね。後の展開を見て何となくそう感じました。
{/netabare}
47話
{netabare}
何だかサイコパスみたいな話になってきました。

安部清明の真の目的は破星王による人類抹殺ではなく、新しい世界に生きるに相応しい強い人間をふるいにかけて選別し、後に清明の力で彼等の持つ陰の気(悪い心)を消去して、怒りも悲しみも無い人間にすると言うもの。ロボトミーみたいですね。シビュラ以上に無茶な発想です。

知識の蓄積で社会に生きる人間としての良識が生まれたり、善悪の葛藤を持って自制や思いやりの心が成長したりするのが当然ですので"生まれた時のままの笑顔で大人になれる世界"などあったら、さぞ混沌とした光景が描かれるのではないでしょうか? 1000年先の未来を見通してきた安部清明が描く理想の世界としては、怪しげな宗教団体が提示する類の絵空事的なヴィジョンだったので幼稚な印象を受けてしまいました。

次回は脇役勢が団結する話みたいなのでちょっと楽しみです。
{/netabare}
48話
{netabare}
前半は珠洲さんのミュージカル。

陰陽頭が目の前にいるのに、そんな事はまるでお構い無し。歌ったり踊ったり、ろくろ君に熱いエールを送る珠洲さんの姿が描かれました。正しく一人舞台(笑)破天荒ながらやる事は粋、加えて懐の深いお方です(笑)無力感と焦燥感に苛まれていたろくろ君の気持ちにも、ほんの少しだけ余裕が出来た様でした。

後半は「ここは俺達に任せて、お前は先に行け!」な展開。ろくろ君を清明の元に辿り着かせる為に、結束した陰陽師達-清弦さん、まゆらを始め、しんちゃん、あっちゃん、亮悟さん、遥さん(ときなこ)-が奮闘します。一人また一人と欠け落ち、ろくろ君を先へ進ませようとする姿には熱いものがありました。ただせっかくの見せ場なのに、きなこと清弦さん以外の活躍はやや地味。キャラとしてと言うよりは、陰陽師としての個性に欠けるメンバーだったので仕様が無い気はしますが、ちょっと残念‥。しんちゃん大丈夫でしょうか?

終幕近くのシーンの亮悟さん達に託された韋駄天符を使って、天の御柱を駆け上がるろくろ君の姿は迫力たっぷりに描かれていました‥やはり主人公は違うのです(汗)

総じて、前半のミュージカルパートが強く印象に残る回でした(笑)今回の珠洲さんの歌はこれまでのヒップホップ調の節回しとは打って変わって、ハリウッドの古典ミュージカル風。優しげに、楽しげに、歌い、踊り、ろくろ君の背中を押してあげる姿が、ちょっとだけろくろ君のお母さん(おばあちゃん?)の様でもあり、和やかな気持ちになれました(笑)

つい前まで「全ての穢れを祓う」と息巻いていたろくろ君でしたが、何度かのすずさんとの邂逅を経て、もうとっくに認識を改めている事でしょう。

次回はろくろ君と紅緒さん、清明の対決が描かれる様です。

{/netabare}
49話
{netabare}
上ではラブコメ(笑)下では死闘(汗)というアニメらしい表現が妙に鼻に付くお話でした。

有馬様が下で最大の敵清明と必死になって戦ってる(霊符から呼び出した式神同士バトルでちょっとカードゲームのバトルみたいだけど)のに上では夫婦喧嘩に続くキスシーンとか、あまりにもおふざけが過ぎる‥。

元々ギャグシーンがあちこちに差し挟まれるアニメではありますが、強敵である悠斗や婆娑羅との戦いを始め、締める所は締める作風に魅力があったと思ってましたが、最終局面でこれでは緊張感減退で勿体無い‥(汗

最近アニメを見る量を減らした所為か、こういうとこ気になります。慣れってありがたくも恐ろしい‥。

あとレビューの文字数オーバーになってしまった様なので、泣く泣く用語解説等の注釈とレビュー内容を一部削りました。なんてこった(汗
{/netabare}
50話
{netabare}
今回が最終回。

応援してくれるみんなの力が双星の二人に集まり力を与える(元気玉かっ)というありがちな展開に肩透かし‥(汗)ジャンプに限らず、こういう安直な展開って色んなアニメに見られますね。思いの力だけで何とかしてしまうのではなく私的には理屈が欲しかったです。

あれこれとあって、清明さん(と言っておこう)の1000年の長きに渡る憂いも、ろくろ君と紅緒さんの不屈の闘志とラブコメ(微笑ましいバカップル振り)を前にして、朗らかな笑いと共に綺麗に晴れてしまいました(軽っ)

清明さんからしてみれば、ろくろ君も紅緒さんも自分の子供の様なものなので情に絆されてしまったのかも知れませんね。でもそんな紅緒さんと×××しようとしてたなんて変態さんかっ(笑)というのは置いといて、清明さん、また1000年お休みするそうです。何というか‥1000年単位で眠らなきゃいけない理由が分からぬ‥。かなり危険な気がします(汗

終幕を飾る亮悟さんと遥さんの結婚式もやはりお約束な感じの力技でしたが、無難なまとめ方だったと思います。何はともあれ丸く収まってヨカッタヨカッタ(笑
{/netabare}
主人公の二人の成長や歩み寄りが面白い作品なのですが、やはりジャンプ漫画の宿命というのか、バトル回多めの物語の引き伸ばし感、派手な必殺技とその名称のけれん味、大味感は否めません。ただ、21話から登場の謎多き子供"さえ"が物語の深みに一石を投じた様に感ぜられました。

最後まで観終えて
{netabare}
悠斗が退場するまでが面白さのピークで、その後の展開は取って付けた様な筋書きと演出で非常に残念でした。全編を通して描かれた穢れと共に生きていくというテーマについては、使い古された感はありますが、陰陽師の物語との相性は良かったと思います。

記事を書くのに苦労しないアニメでしたけど、11話からの各話レビュー、長い旅でした(笑)
{/netabare}

※上記の「ジャンプクオリティ」という言葉は良い意味にも悪い意味にもとられそうですが、ここでは良い意味として使わせて頂きました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

(更新予定)梅津演出OPもあって、非常に今後に期待が持てる!

第1話「運命の二人 BOY MEETS GIRL」
自責の念に駆られる少年、強い信念を持つ少女。夕方帯のアニメだから子供向けだと侮ってたら、意外と背後に抱えるものは喪失ゆえに重かったね(とはいえそこに偏りすぎないところが余計に見易かった)。
監督が(未見だが)『Persona4 the Golden ANIMATION』の田口智久。シリーズ構成が荒川稔久(『まおゆう魔王勇者』面白かった!)ゆえか日常と非日常の使い分けが明確で、視聴中置いてけぼりになること一度もなかった。
それに主役の二人も良い!ろくろがただの我儘じゃなくて、失うことが怖いゆえに否定してるの伝わったから、いざ力の発動シーンの爆発力は圧巻だった。
紅緒も可愛い上にクール。未だに演じる藩めぐみさんって俺の中では『残響のテロル』のハイヴの印象強いから、今回どう演じるのか全く分からなかった。実際見るとクールだけど熱さを内に秘めてる一方、男の子みたいな負けん気が備わるヒロインみたいだから、今後どんな成長するのかすっごく楽しみになった!

第2話「双星交差 A FATEFUL FIGHT」
もはや梅津泰臣演出×和楽器バンドのOPでしょ!本編は変態全開すぎる浪川氏で染まってるけど、それ吹っ飛ばすぐらいのインパクトをかっさらったよ!このOP!!同じスクエア原作の『終わりのセラフ』もそうだけど、梅津OP凄すぎない!?”動”がとにかく最高過ぎ!!それでいてキャラの魅力を一切殺してないんだから!!
特に紅緒の見せ方が”さすが!”としか言いようがない!!作品的にはイマイチだけど”ノイタミナ枠”の『ガリレイドンナ』や『ウィザード・バリスターズ』のヒロインとにかく魅力的だし、ここでも紅緒の”変身”から”一殺”までをドキッとさせて魅力的に描いてるし、今期OPに限った話なら”カバネリ”より良いんじゃない?

第3話「すれ違い A Hero’s Worth」
紅緒の一途が危険すぎるな。過去が陰陽師への思いを一層強くしたんだろうけど、どうも一人で戦うことに囚われ過ぎてて今後が不穏…まどマギのさやかも一途すぎて闇堕ちしちゃったからね。
逆にもう一人のヒロイン・繭良ちゃんは癒されるね。ろくろの事が大好きないわゆる幼馴染ポジだけど、行動力も胸もあるとか、この子スペックありすぎでしょ(笑)しかも陰陽師を目指してた頃のろくろを知っているとか(陰陽師を拒む訳も)、サイト全く見てないからちょっとビックリしちゃったよ。
今回ろくろは変身しないで、生身で誰かを助けられたけど、多分ここって今後につながるひそかな伏線なんじゃないかな?”陰陽師になることこそが人を救う”信念の紅緒と”陰陽師にならなくても今日誰かを救えた”ろくろの。
原作コミック読んでないから、ほんとにただの憶測だけど、今回結構ジワジワ来るね。考察し甲斐がありすぎじゃないか(面白いからOKだけどね)!

第4話「禍野の音 BOTHERSOME TWOSOME」
初めてろくろが怯える気持ちを紅緒に打ち明ける場面は、彼がやっと一歩進めた気持ちになってホッとしました。世話焼き兄貴の亮悟にしても、口うるさいお母さんみたいなところになってしまう理由も、ろくろの気持ちに同調ですが、分かるんですよね。やっぱりね。
あと照れた顔の後の、ろくろを暗に認めた台詞は、紅緒の持ってる素直さが垣間見えてよかったかな。でもそれより印象なのは、亮悟とろくろが笑い合うのを無表情で見るところ。笑っていた頃の紅緒を想像できない怖さがあります。

第5話「十二天将 朱雀 THE GUARDIAN SHIMON」
作画が少々乱れてるのが、やたら目に入るけど(追われる子供たちの絵が感情こもってなさすぎだし)、まあ悪くはなかったかな。緊張感がなさすぎだけど…。
斑鳩士門お披露目回と言えばまあ分かり易いかな。それ以上は欲しかった…。

第6話「紅緒と繭良 GIRLS' PARTY」
やっぱり紅緒も年頃なのだと、よーく分かった回ですね。繭良ちゃんのロケット砲にショック&ムキになるとこ、友達との付き合いにちょっとトキメク顔とかね、いくら孤高を欲してようと、やっぱり友達大事だな。
しっかし繭良、武器多すぎ。ロケット砲は言わずもがなだが、可愛い上に気が利いて、行動力もたっぷりとか、もしクラスにいたら絶対惚れてたな。いやホントに。
Cパートって、そういう事だよね…?

第7話「新たなる試練 UNBELIEVABLE GAME」
劇中の”劇的大改造”ってもろアレやん。某番組じゃん!このアニメって『銀魂』みたいなパロディネタやるものなの!?しかも夕方アニメのくせに”(遠回しに)子産め”とか色々ツッコみたい気持ちが湧き上がってしょうがないぜ。
しかもラッキースケベ展開、ぶち込むとかスタッフやるねぇ~事故でスパッツ不在状態をアクシデントでろくろが見るとか、これ最初に観た時はもう笑うしかなかったわ。ろくろと紅緒も基本的に初心だから反応がねえ、いちいちニヤニヤするしかないシーンばっかで役得やった(案外二人のコンビネーション良いところがなおニヤニヤ)。
バトルシーンが逆に一切頭に残っていないんだけどね(苦笑)

第8話「ろくろの気持ち SHOCKING CONFESSION」
ろくろが陰陽師に戻ることを善しとしない人間が今回二人もいるってことをハッキリさせる回だったね。勿論清玄さんみたいに真っ向否定の例もあれば、繭良のように傷ついて欲しくないゆえの理由もあるんだよね。どちらが正しい正しくないの問題とかってわけじゃなくて、それぞれちゃんと訳があっての否定だから複雑だったよ(コミカル色とシリアス色の使い分けも悪くないから、ろくろが紅緒に問い詰められるラストが一層引き立ってた)。
とはいえコミカルパートを担うのは紅緒と繭良の言い争いで、それ以外は基本的にシリアス空気充満なので、気分がドンヨリすることはまあ避けられないでしょうね。遂に”ケガレ堕ち”の謎に物語も踏み込んだし。

第9話「交錯する悲劇 TRAGEDY COMES WITHSMILE」
録画ミスからようやく今日、9話を拝見できました。ていうか石鏡悠斗、さっそくここで登場するの!?やっと僕も拝見できたが、評判通り壊れとるな。ただ弱者が朽ちてく様をケラケラ見て笑える姿は、単なる異常者・サイコ野郎で括れるレベルで収まるのかな?強さと力に溺れる術しか自我を保てない奴みたいで、腹立たしさが勝った後で”弱いな”ってよぎっちまった(力を誇示してオレは強いと吹聴してる人間のようで)。
しかし「雛月の悲劇」の実態、予想以上に凄惨だった(よくこれを夕方帯で放送したなと驚いた)。あれだけの業を背負って、それでもなお生きてるろくろは自覚の意味では立派だけど、心を粗末にしすぎてる(清玄さんが否定するのも、その態度ゆえなのかも)。でもやっとその心を一緒に支えあえる相手とここで本当の意味で、初めて出会えたわけだから、ここからろくろと紅緒の二人がどう戦うかが見たくなった(ケガレは勿論過去の罪や本当の自分自身にも)。紅緒が暴走するろくろの攻撃を受けたのも、知らずにろくろを糾弾した自分自身への罰に見えたし…。

第10話「すばるの修行 THE BEWITCHING GUARDIAN」
すばるって女性だったのね!?全然原作読んでないから、前情報なさすぎて…。あと鈩は何でしょうね。”歩く絵文字”ちゃんですね。
いやあ今回面白いな♪坊や丸出しのろくろ君と初々しい紅緒ちゃんがどっから見ても”デートしろ”なすばるの指示に困るとこが可愛いですね。つーかデート場面のキャラにりゅうち〇るとペ〇いたよね(それ見るろくろと紅緒の反応、どこから見ても胃もたれ顔)!?
”アーンしろ”とか”キスしろ”とか、修行の難易度高すぎない(笑)でもそこで終わらないのがさすがろくろと紅緒だよね。おはぎを食おうと誘うろくろは自然体で素敵だし、幸せそうにおはぎを食べる紅緒ちゃんも可愛かった。想定内の修行の意図も清々しいほど痛快だし、すばると鈩もさすが十二天将に相応しい力でした(ガンマニアの方はすばるの銃の扱いをどう思うのかな)w
まさか最後にろくろの鼻血と紅緒の嫉妬が拝めるとは。すばるのセクシーな黒ドレスとか、男子サービス最高すぎ(グッ)

第11話「新婚さんおきばりやす FANTASTIC MOMENTS」
いきなり紅緒の男子サービス&アクシデントに笑いました。それとすばるが見てたTV、あれってもしや韓流ドラマか?最近の日本のドラマ、ああいう系って見とらんから(まあ自分から見ることもないけど)。
11話は紅緒の奥さんキャラが一気に加速したし、すばるの小姑キャラも同時に開花し出したねえマジでwあ、それと後半で分かった。紅緒、10話で買った服、気にいったのか愛用してるね♪
ところで鈩の役割はカーナビ兼任?どんな連れだよ(笑)

第12話「勘弁しろし BASARA BOY KAMUI」
第13話「君の勇気 私の勇気 ZERO MILLIMETERS APART」
第14話「浴衣と星と願い事 TANABATA SPECIAL」
第15話「ひとりぼっちにさようなら THE AWAKENING OF LOVE」
第16話「陰陽師として SALVATION THEN WAILING」
第17話「師がくれた赤い証 THE TALISMAN FROM MASTER」
第18話「決戦前夜 TRIUMPH OVER FEAR」
第19話「罪もけがれも THE 10 SECONDS DECISION」
第20話「ふたりの道 TO THE FUTURE WITH US TWO」

列島覇乱篇
第21話「双星新生 SWEETIE FAIRY」
第22話「ケガれてんじゃ~ん PHILOSOPHICAL FILTHY SERAPHIM」
第23話「双星 西へ HARD TO BE MOTHER」
第24話「ケガレの見た夢 WHAT IS BEAUTIFULL?」
第25話「天・元・空・我 COME BACK! SOUTHPAW]
第26話「双星 VS 双生 BASARA TWINS' STRINGS」
第27話「ひみつの繭良ちゃん MAYURA'S SECRET LESSON」
第28話「鸕宮天馬 TRANSCENDENCE」
第29話「さえとの約束 MISSING EXORCIST MASTER」
第30話「いつまでも笑顔で LOVELY SMILE FOREVER」
第31話「そばにいるから WAI WA KINAKO YA!」

天地鳴動篇
第32話「混沌の中に SEEKING THE PAST, SEEKING THE FUTURE」 第33話「師の恩返し I WANT YOU TO EAT ME」
第34話「名コンビじゃねぇ! WACHI vs WASHI & WATASHI」
第35話「復讐の傀儡師 I AM NOT ALONE」
第36話「守るべきもの WHAT IS REALLY IMPORTANT?」
第37話「恋の町 舞い上がる TELL ME HONEST FEELINGS」
第38話「鳴神町最凶の日 NO WAY TO RUN, NO PLACE TO HIDE」
第39話「慈愛の霊獣 DAUGHTER'S FIGHT! FATHER'S DELIGHT」
第40話「双星ときめく FINALY THEY KISSED?」

破星篇
第41話「十二天将、堕つ! HAVE A NICE NIGHTMARE, 12GUARDIANS」
第42話「故郷は禍野 SAY IT AIN'TSO, ROKURO!」
第43話「千年の夢 MELANCHOLIC MISANTHROPE」
第44話「愛すれど遠く FAREWELL, MY PRECIOUS」

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

二人で強くなる王道バトルアニメ

原作コミックは未読。

視聴後、やっぱり4クールアニメっていいな~。という感想が残りました。
1クールだと主人公が無双してハーレム作るくらいの勢いで強行突破しないと話が収まらない所。
1年50話あれば、アリが富士山登頂に挑むような強敵への挑戦も、少しずつ強くなることで成就しますし、
人類とゴキブリくらい距離がある少年少女もやがて愉快な夫婦漫才を繰り広げるようになります。
何より話を重ねてこそ、キャラや住んでいる街、世界に愛着が深まっていく……。

こうした長期放送アニメの利点を
スタッフたちが理解していると感じられたのが嬉しかったです。


一方で4クールマラソンによるスタミナ配分の難しさか、作画は不安定。
適宜、アバンで前回を長めに復習したり、振り返り回で息を入れたり、
或いは、余談ですが…… {netabare} 紅緒(べにお)画伯による「おはぎマン」の紙芝居を挟んでもw{/netabare}
キャラクタ-顔面の不定等は防ぎきれませんでした。

けれど私は上述した長期放送を俯瞰した物語構成のプランがあると
手応えを感じながら視聴していたので、
絵が崩れても、作品全体が崩壊するリスクは感じませんでした。

むしろ、限られたソースを集約して大規模災害級の危機を表現した点は評価できると思います。
さらに、必殺技を繰り出した際に、単色化した止め絵に技名テロップをドドン!と表示する。
こうした演出及び、作画節減策?が個人的に妙な懐かしさも感じたりして、結構好きだったり。


作画兵団が心許ない中、この手のバトル漫画原作物で、
必然、重要になるのは、声優陣による熱血ボイス注入。
何で単純な台詞でこんなにもハートが熱くなるのだろう!?
そういうシーンも多かった本作ですが、声の力はやはり大きかったです。

特に主人公少年役の花江夏樹さんは魂の籠もったシャウトを連発し、
強大な宿敵への気合いの宣戦、崖っぷちでのド根性等の感情爆発を熱演。
さらには{netabare} “夫婦げんか”に“変態パンツ男”へのツッコミ(笑)、
“紅緒スペシャル”による食あたりの断末魔?(笑)まで、{/netabare}
まさに叫びっぱなしの一年間。本当にお疲れ様でしたと感謝の言葉を贈りたいです。


遠藤幹雄氏による劇伴は、とがった電子音多用でやや癖のある構成。
好みは分かれるかと思いますが、私はお気に入り。
どこかモビルスーツじみた風貌の陰陽師バトルにはマッチしていたと思います。
先日、発売されたサントラも購入しました。


個人的には、終盤、やや説教の応酬になったこと等、残念に感じた点もあった作品。
また、中盤、ストーリーの停滞を感じる場面もあるかもしれませんが、
その中で、毎回、着実に強まる絆など、積み重ねを感じられれば満足できる。
おはぎをたらふく食った時のような満腹感が得られる4クールアニメ。
これも余談ですが……{netabare}「おはぎマン」映画化、実現すると良いですねw {/netabare}

テンプレでも、多少長くてもいいから、
熱い王道バトルを思い切り満喫したいという方にはオススメの作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 23

68.4 15 バケモノアニメランキング15位
ジャングルはいつもハレのちグゥ(TVアニメ動画)

2001年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (214)
1239人が棚に入れました
ジャングルで母親と2人平和に暮らす少年ハレの前に突如現れたナゾの少女グゥ。
何でも食べてしまい、お腹に異次元世界を持っているグゥが巻き起こす珍騒動の数々と、グゥに振り回されて苦労の絶えないハレの姿を描いたギャグアニメ。
基本的にはハレとグゥとその周辺のジャングルでのお話だが、第37話~第58話では、ウェダ(ハレの母)の実家のある都会に話の舞台を移す(「コンクリートジャングル」という意味合いもある)。
ある晩、ウェダが村の集会に行き、孤児のグゥを連れて帰ってくるところから第1話が始まる。


声優・キャラクター
愛河里花子、渡辺菜生子、茂呂田かおる、中村尚子、井上和彦、岩永哲哉、保志総一朗、白鳥由里、前田このみ、松岡由貴、岸尾だいすけ、石田彰、氷上恭子、玄田哲章

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ツッコミのクオリティが高い事このうえなし

ハレとグゥの掛け合いを楽しむアニメです。
主人公であり作中での唯一の常識人、ツッコミ専門のハレがいいキャラしてます。
私の中ではギャグアニメ界の№1ツッコミ名人です(笑)


基本的に何でもアリの世界ですが、それぞれのキャラが立っていて普通に生活してるんで登場人物に愛着が持てます。

ハチャメチャな出来事に対するハレのセリフまわしがよく、それをテンポよく魅力的に表現する声優さんの実力がすばらしい。
ギャグって、やっぱり「間」が大事なんだな~と思う次第です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大人も子供も・・・いや、むしろ大人の方が笑うアニメ

気楽に観れるギャグアニメ。


舞台はジャングルですが、
特別、原住民な生活感が出てるわけでは無く
学校や家もわりと日本の田舎にも在るんじゃないか?
と思わせるような親しみやすい世界です。

個性の塊みたいな登場人物達に
話がめちゃくちゃになるところですが
ハレ(主人公)のツッコミスキルがかなり高い為、
物語はなんとか進行していきます。

なんとか進行しようとしてるのに
その邪魔をしようとするのがグゥ
ハレを騙したり嫌がることをするのが大好き☆
でも・・なんか分かります。


基本的に全部おもしろいんですが、
中には腹がねじ切れる程、
笑わせてもらったシーンもあります。
かと思えば、複雑な事情で重くなったり・・・
あ、一応そういうストーリーもやるんだ的な


なんとなくハードディスクにずっと入れておいて
いつでもすぐ観れる状態にしておきたいアニメです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

頭を軽くして見てください

視聴回数 全話二桁回くらい(好みの回が複数)

子供向けの定番ギャグアニメが「クレヨンしんちゃん」だとすれば、
この作品は青年以上向けの定番ギャグアニメだと思います。

作画は子供向けにも見えますが、大人の諸事情が含まれているので
子供向けとは言いづらい。。。というか台詞の意味が理解できないかと。

作成スタッフ 水島努監督&横手美智子構成のタッグはこの作品が
初で、後に「XXXHOLiC」や「侵略!イカ娘」「SHIROBAKO」などで
視聴できます。

物語の本筋はあるのですが、ほとんどがグゥの奇行&発言と
ハレのツッコミ&自問自答で構成されています。
(要所ではシリアス展開もあります)

私の主観なのですが、このアニメはアニメに興味ない大人であっても
少し見ただけで笑いが理解できる作品であるのが素晴らしいところです。
(シュールな台詞の間やネタのキャッチボールなど)

ほぼ気持ちが暗くなる要素がなく、逆に明るい気持ちになれます。
あまりに会話のくだらなさが、そういう気持ちにさせているかと。

メインキャラクターのハレは心配性、周りに気をつかう、子供だけど
子供ぽくない性格。
(CV愛河里花子の早口は凄いです。特に次回予告。これだけ発音できる声優は他で聴いたことありません)

グゥは行動と会話が支離滅裂で、たまにまともな事を言うのですが
それが妙に大人びたシュール発言(哲学で的を得ている)

他にもポクテとかマンダといった、よく分からない生物も楽しいです。

オープニング曲「LOVE☆トロピカ~ナ」は中毒性が高くて、
作品インパクトはこの曲で決まってしまいます。

ちなみに親戚の小学生低学年にこの曲を視聴させると、意味不明な踊りを
始めだして、覚えてないくらいリピート要求させられました。
(どうやらグゥのしかめ面と踊りが手本らしい。。。)

この作品を作画で敬遠されている方もいると思いますが、ギャグアニメを
純粋に楽しみたい方や、普段は笑うことが少なくて笑いに飢えている方などは一見の価値はあると思います。

恐らく最期まで視聴されたら、続編の「デラックス」と「FINAL」が
見たくなるかと。

個人的な意見ですが、大人向けギャグアニメの出来栄えから言えば
対比できる作品があまりないと感じています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

61.8 16 バケモノアニメランキング16位
戦×恋(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (182)
719人が棚に入れました
「アクマ」というあだ名をつけられるほどの強面の風貌から周囲から怯えられ、上手く他人と関わることが出来ない孤独な高校生・亜久津拓真は、ある時、一人の少女を助けたことがきっかけで、悪魔と戦う9人姉妹の戦乙女(ヴァルキリー)たちと、一つ屋根の下で暮らすことに――。恋をするほど強くなるという戦乙女たちの恋人となり、彼女たちと恋の特訓を乗り越え世界を救うことが出来るのか!?

声優・キャラクター
広瀬裕也、本渡楓、加隈亜衣、日高里菜、内山夕実、原由実、清水彩香、逢田梨香子、河瀬茉希、小岩井ことり、新田ひより、平川大輔、種﨑敦美、M・A・O、福圓美里

稲葉姫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

細かく作画が崩壊してますが、問題は原作です

4話までの感想です。

女の子と「イチャイチャ」してパワーをあげるという最近流行のアニメです。「新妹魔王の契約者」が最初だったか私はよくわかりませんが、あまりにありきたりの設定のために、どこかに特色がなければいけません。

それが、顔つきが怖く、周囲が怖がって「アクマ」という別名がついている主人公の16歳の男子高校生くんです。確かにこんな主人公はかっていません。それは一応は成功しています。

1話は多少作画が不安定にはなりましたが、23分ちゃんと見れました。2話はいけません。いろいろありますが、特に足の遠近感がどう見てもおかしいのです。元請けのフッズエンタテインメントさん、またやらかしたのでしょうか。3話から少し安定しましが、この先不安です。

で肝心のストーリーですが、原作が低次元のために救いようがありません。主人公のキャラだけ少しひねりましたが、それ以外はよくあるワンパターンです。このダメダメな原作で脚本、シリーズ構成は意外に検討しているのではないかとさえ思えてきました。

もう少し付き合ってみるつもりです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

「イクさ」「かける」「こい」

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
と、書くと、あら不思議。そこはかとないド下ネタ感が(笑)

基本的に、エロハーレム、ラブコメ。「魔装学園H×H」と「五等分の花嫁」を合わせたような感じ。

まあ、このレビュータイトルくらいの品のなさと思ってもらえれば(苦笑)

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
もし、この作品にエロがなく、普通にラブコメだったら、普通に楽しめたと思う。

ヒロインとのイチャつき具合によって、レベルが上がっていくとか、やたらゲーム的な設定。てか、ゲームでやった方が面白そう。

戦乙女のレベルが上がるのが、「拓真とデート(キスなど、恋愛イベントをこなすこと)」なのか、「戦乙女が拓真に恋愛感情をもつこと」なのか、「拓真が戦乙女に恋愛感情をもつこと」なのか、ここで作風が大分変わると思います。

序盤を観た限り、多分、一番最初。つまり、「とりあえず、エロイベントをこなせば(心はどうでも)OK」。だから、つまんないアニメになっていくんだよな~。

もちろん、イベントをこなす中で段階的に、拓真に対して、また、拓真自身の恋愛感情も高まっていくのでしょうけど。そこまで待つ気にはなれない。

あと、あんまり説明なかったけど、これ多分、「同じイベントは、1人と(1回)しか出来ない」んだよね? 六海が、「デートの幅を広げるために、誰かがアイドルになる必要があった」と言っているし、「七樹のレベルを優先的に上げる」ってのも、ようは、「誰でもこなせる類いのイベントは、七樹に集中させる」ということかと思っていた(じゃないと、全員とガンガンキスしてヤッてれば良いだけですし)。

であるならば、アイキャッチとかで、イベントの一覧を出せば、「どのイベントを誰がこなすのだろう? 意外とこの人だったか」という楽しみ方はできた思う(でも、キスイベントは複数で有効っぽいから、?。なんか、前提が崩れる気がする)。

あと、折角、ヒロインが9人もいて、メインヒロインも定まっているんだから、「恋愛」だけでなく、キャラによって「家族愛」や「友情」、「尊敬」など、色々な愛のカタチでレベルアップしていくようにすれば、作品の幅が広がったと思う。

キャラが悪くないだけに、残念。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
亜久津は、顔怖いけど本当は優しいキャラ。たまにいるキャラだよね。んで、エロハーレムか。「魔装学園H×H」と同じシステムだね。

エロキツいからダメそうだけど、一応、3話くらいまで観てみるか。

2話目 ☆3
体育館倉庫のクダリは悪くない。ヒロインが生きてたな。これ、ダブルヒロインでいくの? ハーレムでいくの?

3話目 ☆2
六海のドM妄想は、なかなかオモロイ。え? キスイベントは、もうこなしたのでは? 誰とでも何回でもいけるの? 作品が根底から崩れそう。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

コイ☆セントとは関係ない

2話までの感想{netabare}
なんだこれ、“幽奈さん”みたいと思ったら“魔装学園”だったでゴザル、しかも主人公は“炎炎”。
スマホゲー原作かな?と思ったらマンガなんだwそれにしちゃ姉妹が一度に出すぎじゃない?
女性に迫られて主人公がアタフタする系ってちょっと時代遅れ感がするのだけど…それよりなにより、その見た目からあらぬ誤解を受けてる主人公を、姉妹たちは助けようとはしないのか!?
やろうとしたけど対人恐怖症が過ぎて諦めた?と脳内補完できなくもないけど、それにしても他人行儀というか、自分のことしか考えてない(ように映る)。
悪魔だと周囲からビビられるシーンを描けば描くほど、それをフォローしようとしないヒロインズが冷たく感じてしまう。
そのうち弁解手伝うようになるのかね?
もしくは「このクソ女ドモに復讐してやる」って展開も面白そうではあるけど、そっち方向じゃないよね、多分。
警官から「ひいっ、化け物!」と発砲される話になったら個人的にサイコー。
あ、“BEM”がサイコーって意味ではない。{/netabare}

5話までの感想{netabare}
やっべーなコレ。
↑でも書いた通り、ヒロイン達が「主人公がその見た目により周囲からあらぬ誤解を受けている」のをどうにかしようと思わないことに違和感感じてたのだけど…。
だってねぇ、それこそ敵が現れていざ出撃だって時に、警察から職質受けてたり冤罪で留置所入ってたら困るワケで──任務に影響が出かねない案件じゃん?
周囲の人間も勝手に被害者ヅラして…あんま言いたくないんだけどまるでどっかの国みたいでウンザリ。
“エルハザード”の陣内兄や“ハンドメイドメイ”の南原みたいなの(勝手に主人公に嫉妬して嫌がらせをしてくる)が流行った時期があるけど、その頃に戻ったみたいで気分悪い。
と思いつつの5話、女性たちに囲まれてる状況を周囲からは「脅してる」と受け取られて。
これじゃそのうち「○○ちゃんを開放しろ」と刺されかねない。
というか一度そういう目に遭おうぜ、いっそこのこと。
で、そんな身の危険を覚えてサツキとのダンスを辞退したら「私を嫌ってるのかも…」と早合点。

自 分 が 一 番 か

ヒロインズはタクマの見た目に惑わされず本当の性格を知る「理解者」じゃないの?
なのに自分のことしか考えてなさそうなところがイラっとする。
視野が狭い。
マジで実際「ナツキちゃんを解放しろ」と暴漢に刺されようよ、マトモな脚本だったらそれやる、見た目で差別される話なんて大昔からあるネタじゃん。
で、そうなった時にヒロインズはどういう反応する?ってのを見せたほうがよっぽど面白いと思うんだけどなぁ。
白々しく「まさかこんなことになるとは思ってなかった」って言いそうだけど…。
もしくはタクマは悪魔だと呼んで散々自分を恐れてた・場合によっては嫌がらせをしてた一般人を、果たして本当の悪魔から守る価値はあるのだろうかと葛藤させようよ。
タクマはママの教えで、ヒロインズはパパの命令で悪魔退治をやってるだけで人間自体はどうでもいいとしか思ってなさそうで…。
世界を救うと言いつつ人間はどうでもいいのだったら、いっそ悪魔退治するために人間を生贄に差し出すとかしてくれた方が清々する。

まぁ今後あるのかも知れませんけどね、最初はこんなんだったけど作中で成長するって感じで。
というか最終回までにそのネタをやってようやく及第点かと。
現時点でそういうエピソードがありそうな予感が感じられないのでかなり心証悪い。

絵についても…あんま言いたくなかったけど、ちょっと…。
ウナギがパンツに入る前から四つん這いって、な、何だ?
パンツに入り込んできゃあと言ってかがみこむ「動き」が重要なんじゃないの?お色気をウリにするアニメなら。
お色気がウリでなきゃ別に気にしないのだけど、これじゃあアクションがウリの作品でアクションが死んでるようなものかと。
折角動きを表現できる媒体使ってるのにそれを放棄って…う~ん…。{/netabare}

6話感想{netabare}
“魔装学園”っぽいと思ったが甘かった、あっちは一応主人公乗り気じゃん?
こっちはそうじゃなく、生命の危機に晒されて、キス(もしくはそれ以上)することで脱することができるのだけどそれがなかなかできなくて…って流れは……“ISUCA”だ。
…。
主人公がなにやら秘めたる力を持ってるみたいだし、そのうちそれを説明する大谷育江声のロリババアが登場したりして?
ってかISUCAの内容覚えてる自分にビックリだ、忘れたい。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
あー、見る作品間違えたかなぁ。
実はちょっと観るアニメの本数絞ろうと思って、同期放送で勝手に似たようなものと認識してる“ぼくたちは勉強ができない!第2期”とこっち、両方切るのもアレだしどちらかだけにしようとしてこっちを見ることにしたのだけど…。
このテの作品の必須事項「美女と急接近してドキドキする」というシチュが当然多いワケだけど、主人公の対人恐怖症設定がその足を引っ張りまくり。
性的なドキドキと恐怖心でドキドキとの違いが分からない。

そのドキドキは、美女が相手でなくとも人間相手だったら誰でも同じ反応しそう

釣り橋効果とか生っちょろい、男相手でもドキドキするんじゃね?
もっと酷いこと言ってしまえば「人間」って張り紙貼ったカカシ相手でも反応は同じなんじゃね?と思ってしまう。
で、そうなっちゃうともうヒロインがヒロインとしての特別感が無くなるというか、必須条件を欠いてしまってるような…。
まぁとにかく盛り上がらない、とても冷めた目で見てしまう、お色気系でコレって致命的なんじゃない?
元から作画が怪しいところに妙な崩し絵を多用するのも話の腰を折られる感じ。
そういや「お色気パートで話の腰を折られる」と別の作品の感想で見たことがあるような?自分はその時気にならなかったけど、なるほどこういうことかー。

ヒロイン達が、拓真が「見た目が怖い」として恐れられてるのを放置してるのもこれまた違和感。
大事な時に職質されてたらどうするんだと…実際痴漢訓練の際にそうなってたよね?
というかこれ、原作はマンガなのでね、読者から突っ込まれて「あハイ、そのエピソード書きましたー」感がする。
う~ん…そうじゃなくて、その出来事をキッカケにどうするかを書かないと意味なくない?
これは「指令通りにイチャイチャしてもレベルが上がらない→形でやってるだけで心が動いてないから」という展開来ないの?と思ってたら、イチカを相手にした時にそれが起きたのも然り。
これも大して掘り下げはしなくて…どうにも「言われたからやっただけ感」を感じてしまう。
あーいや原作は置いといて、アニメはそこんところをもうちょっとどうにかできなかったのかなぁ?

と、文句ばかり書いてしまったけど、最後の方はガッシュベルだかブラッククローバーだかとシャナの零時迷子みたいな気がしないでもないけど、随分マシになった…のかなぁ?
拓真はカッコいい姿じゃなくて、周囲から恐れられた通りの悪魔と見紛うバケモノの姿のほうが設定生かせてた気がしないでもないけど。
“炎炎ノ消防隊”やブラッククローバーだと、主人公は一歩間違えたら闇に飲まれる危うっぽさをそこはかとなく演出してるじゃん?
あと絵的に「もう限界、死ぬー!(スタッフが)」って感じで全く緊迫感無かったけど…デザインがなーんか炎炎がチラつくのであれくらいやってくれないと…。
ってか敵は殺しに来てるのにこっちは殺してはいけないってヒデー条件で、文句言わないのはやっぱり違和感で。
一方で、神vsハーフによる戦争って設定なので「血統と思想は違うんじゃ?裏切り者居ないの?」と思ってたら姫君と四乃とでなにか共通点があるようなそうじゃないような匂わせ方して、トドメを刺すのを逸してしまう。
これも結局「言われたからやっただけ」なのかも知れないが、それを判定するその後の展開が来る前にアニメの範囲は終わったので…ま、まぁ悪く言っちゃえば上手く逃げたなw
これで原作に興味持つかと言われると…う、うん…。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

58.6 17 バケモノアニメランキング17位
ソードガイ 装刀凱 The Animation(Webアニメ)

2018年4月1日
★★★☆☆ 2.9 (43)
491人が棚に入れました
『ソードガイ 装刀凱』は、右手に魔刀を持つ少年・凱の物語である。

事故により右腕を失った亜門は、刀匠が代々伝える魔刀“死龍”を自らの義手に作り替える。

魔性の武器と一体化した凱は、残酷な運命へと引き込まれていく。ダークヒーローの活躍する新しいマンガの世界が切り拓く作品だ。


キャラクター開発のディー・エル・イー(DLE)と大手エンタテイメント企業のフィールズが共同でコンテンツ開発を手がける。

キャラクターデザインに「牙狼<GARO>」シリーズの雨宮慶太、原作は『仮面ライダー555』や『仮面ライダーアギト』でおなじみの井上敏樹が担当した。

それを木根ヲサムの抜群に切れのある作画で作品にした。

声優・キャラクター
上村祐翔、梅原裕一郎、相坂優歌、中田譲治、杉田智和、下野紘、関俊彦、佐藤利奈、黒田崇矢

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

NETFLIXアニメプロジェクト第四弾

ゴジラのアニメ化から始まったこのオリジナルシリーズの中で本作が一番の駄作である。正直言って見なくても別に良いレベルだ。

何がダメなのかを列挙するだけでも気が遠くなるほどだが、脚本、演出、作画どれをとってもこのアニメ戦国時代と言われるこの世の中で一番チープな作品になっている。制作会社によって出資された額が違うのだろうか。。ボンズやプロダクションIGではまずこんな作品は作らないだろう。

月刊ヒーローズというマイナー誌のアニメ化が最近多く、今度神山健治監督がウルトラマンのアニメ化をするらしいが、正直言って期待できない

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人はなぜ武器に魅かれるのか。武器はなぜ美しいのか…。

この作品の原作は未読です。
これまで2クールまで制作されており、1クール目は1話/週のペースで視聴していましたが、2クール目からは視聴時間が取れなくなったので祝日を利用して一気見しました。
私はNETFLIXで視聴したのですが、NETFLIXは一気見に向いているコンテンツだと思いました。

オープニング-本編-エンディングの構成の際、エンディングが始まると自動的に次話の本編に飛ぶカウントダウンが始まるんです。
そして一切の操作は不要…何て便利な機能なんでしょう。
勿論、オープニングやエンディングを毎回じっくり楽しみたい…と言う方には不要な機能だと思いますが、特殊オープニングや特殊エンディング以外は飛ばしても…と言う方にはピッタリだと思います。

数多くの人の血を吸い、伝説となった武器は、時として命を持つ。
長きに渡り武装魔と対峙してきた処史代と、武器として生きる事を運命づけられた凱(がい)。
体に武器を宿した人間が憎悪と殺意を抱くとき、殺戮のみを求める武装魔と化す…。

上記は公式HPのINTRODUCTIONからの引用になります。
この作品の特徴を端的に纏められていたので使用させて頂きました。

伝説と呼ばれる武器は人の負の感情に語り掛け、人の弱さに付け入る存在…
そして一度付け入れられたらもう二度と人間には戻れない…
どんなに自分を律していても太刀打ちできない悪魔の囁き…

こうして武装魔が次々と生まれ、何の罪もない人が犠牲になる世の中が物語の舞台です。
武装魔を退治し元凶である武器を回収・保管するのが処史代の役割…の訳ですが、実は処史代の方針にはどうしようもない矛盾があるんです。

それは武装魔を倒せるのは、伝説の武器を扱える者のみ…ということです。
武装魔も心を完全に飲まれる前までは一般の人間でした。
ですが、武器を使い徐々に心身が侵食され、やがて武装魔に堕ちていく…
だから処史代の現場第1線は、武装魔に墜ちるカウントダウンが既に始まっている…

つまり、武装魔から人々を守ろうと躍起になる処史代は、自らもまた武装魔を生み出しているんです。
処史代はこの事態に手をこまねいている訳ではありませんが、
できるのは武器の侵食率を常にモニタリングしながら、武装魔との戦い以外は全てを凍結させるという先延ばしだけ…

コールドスリープから目覚め…そして戦闘後に眠りに就く彼らの姿を何度も見てきました。
正直、人として扱われている気がしませんでした。
人と違うのは伝説の武器が扱えるだけで、他は普通の人間なんです。
繰り返されるコールドスリープが齎すのは如実に感じる時間軸のズレ…
これが人間の心にどう響くか…考えなくても分かります。

ですがこの物語は武装魔でも処史代でもなく、幼い頃から武器と共に生きてきた凱という男性が主人公です。
生まれて間もなく森で発見された赤ん坊は、母親の温もりの代わりに武器を抱きしめていました。
武器と共にあるのが生まれた頃からの必然である凱…
この凱が己と武器とどの様に対峙していくかが、この物語最大の見どころになります。
成長し、武装魔や処史代と接した凱は何を感じて何を選択するのか…

彼の成長を語る上で、この二人の事は欠かせません。
1人は、本作のヒロインである緒方さやか(CV:相坂優歌さん)です。
幼い頃から凱と一緒に暮らしてきた彼女は一途で優しい上、凱の世話を何かと焼きたがるので、凱から時折煙たがられますが、凱の本心に一番近い場所にいる存在です。
彼女の凱を思う気持ち…生半可ではありません。
何をも厭わず…躊躇せず…凱に向かって最短距離を突き進もうとするんです。
それで、例え自分の身に何があっても…です。

そしてもう一人は、アニオリキャラだったようですが、まややん演じる火美此です。
全てを投げ出そうとした凱を救い匿った無住心拳法を極めた我眉衆の長です。
一見少女の様に見える彼女の美麗さは半端ありません。
9歳にて悟りを開いた彼女は体内に20本以上の武器を取り込んでいます。
「無の境地」の成せる業…とでも言いましょうか。
心の底から優しい人…敵味方構わず手を差し延べる彼女…
そしてきっと彼女は幸せ…だって自分の本心を知れたのだから…
こう思うのは不謹慎でしょうか…?

NETFLIXの作品は完成度の高い作品が多いのが特徴ではないでしょうか。
かく言うこの作品も然りです。
ですが、2クールでは少々尺が短かったのではないかと思った点が2点ありました。
まず1点目は、2クール目後半の展開が物凄く早かったこと…
物語は繋がっていたと思いますが、展開が早くて深みが感じられなかったのが残念でした。

そして2点目は、キャラをもう少し大切にして欲しかった…ということです。
これも尺の長さに起因しているのですが、特にサブキャラの扱いは本編の出来に直結すると思います。
物語の中には生き死にだけで表現できない驚き、苦悩、葛藤…様々な感情が蠢いていたと思います。
勿論、これらの脳内補間はできましたが、キャラの台詞や動きで感じたかったのが本音です。

2クール全24話の物語でした。
2クールで完結すると思っていましたが、原作同様続きがありそうな終わり方でした。
ここで終わったら心にもやもやが残りそうです。
敵のボスキャラも未だピンピンしています。
ということで続編の制作を是非お願いします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

xsbDg70896 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

主人公の影が薄いが脇役も役割が無い

大まかには主人公ガイを中心としたストーリーだが、実質として多数の主人公にスポットを当てた様な構成だった。
そしてせっかくスポットを当てた脇役達はなぜか時間をかけて見せていった割に何も残さず話から消え、その時間の分飛び飛びになった主人公の話が急速に展開、終結してしまう。

シリアスなストーリーの中に垣間見えるギャグ要素も別に笑えないノイズ

出来上がったこの作品以前に製作者自身、情報が整理できず散らかったままだったのでは?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

53.2 18 バケモノアニメランキング18位
ギョ うごめく不気味(OVA)

2012年2月15日
★★★☆☆ 2.9 (116)
423人が棚に入れました
沖縄に友人たちとリゾートに来た華織が発見した“足の生えた”奇妙な魚。やがてその奇妙な魚は、夥しい数となって上陸を開始―
街中に出没して闊歩しては、人々を襲い始めるのだった……。

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

気持ち悪いアニメNo.1?悪夢のような死臭漂うアニメ

足の生えた魚が大量発生し、町中に死臭が漂う大混乱に・・・
徐々に事態は深刻になっていき、悪夢のような展開になっていく

伊藤潤二の漫画はちょこっと見たことあって、相当グロいのは知っていました
ただ映像化されるとこんなに気持ち悪いとは・・・・w

グロアニメ大好きな人間だけど、このアニメのグロさってのは
生理的に受け付けない類のグロさ。むしろ気持ち悪いというのが正しい表現。
映像から伝わってくる半端無い悪臭。人間の醜い衝動。
アニメでここまでの気持ちにさせてくれたのは初めて・・・
ある意味傑作と言ってもいいぐらいの演出と作画でしたw
完全にB級だけど、徹底してB級らしく作ってるのは良い

モンスターパニックものは苦手なんだけど
ここまで強烈だと半端なモンスターパニック映画より断然面白く感じてしまう
声優には俳優を使ってるけど、これは逆に良かったかも。
ただ、ストーリーは酷すぎる出来ですね。意味不明すぎるw
まぁストーリーなんてどうでもいいけどさw

酷いアニメだったけど、面白かったなぁw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 24

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【CAUTION!】B級モンスターパニックではない!ウルトラC級モンスターパニックだ!

↓公式PVはコチラ↓
http://www.animebunko.com/gyo/
ただしホラーやモンスターパニックが苦手な方は絶対に見ないで下さい!
オイラはもう【原作:伊藤潤二】と聞くだけで吐き気が・・・(´q`)


テレビシリーズの枠にも、劇場作品の枠にも当て嵌めることが出来ない作品を(中略


生き物として明らかに不自然なフォルム、動きをする“足の生えた魚”が大量に出現し人々を襲う


近年のアニメ界でモンスターパニックといえば、個人的には『いばらの王』か『BLOOD-Cの最終回』か・・・って感じでしたが、正直今作は前2作の比ではなく・・・端的に気持ち悪いです;


スタッフは空の境界 第五章でタッグを組んだ平尾隆之と高橋タクロヲのコンビ


原作との最大の相違点は、原作では早々に死んでしまうヒロイン、華織に主人公視点が変更されていることです
これによって単に黒々としたお話の原作から、切なさが残る深みのあるラストに改変されています


メインキャストにはタレントさんを起用して、あえて素人臭さの残る演技で不気味さが増大しています・・・


本編は70分の今シリーズ最大ボリューム
コワイモノ見たさのアナタに是非^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

大和撫子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

こんな気持ち悪いアニメは他に見た事ないヒイィィィ!!!!(゚ロ゚ノ)ノ

体感せよ。アノ不思議な魚のフォルム、音、動き。

◆この作品の内容は・・・
沖縄に遊びに来た華織とその友人達。
しかし突如、足が付いている大量の魚やサメに襲われます(゚ロ゚;)エェッ!?
その被害は沖縄だけでなく全国に拡大( ̄□||||!!
またその魚の群れはホンの始まりに過ぎなく、世界は壊滅状態に・・・ヒイィィィ!!!!(゚ロ゚ノ)ノ
原作者は「富江」など数々のホラー漫画を書いている「伊藤潤二」氏。
アニメ文庫第1期作品にして、70分のホラー・パニックアニメです。

◆アニメ文庫とは・・・
TV放送や劇場版のフォーマットとしては合わなくて制作できないけど、アニメクリエーター達が「映像化してみたい」と思った作品をフォーマットにこだわらず制作しようという企画。
この作品はその第一段ですが、なるほど^^
この作品はまさにその企画にうってつけですね^^;
クリエーター達にとって、どこまで不気味な映像を表現できるかという挑戦心が湧き起こる、そんな作品でした。

◆みどころは・・・
不気味、奇怪、恐怖、醜悪、悪臭、生臭、グロなどの言葉を全て詰め合わせたような気持ち悪い映像技術のクオリティが半端なく良かったです。
見ていて目を覆いたくなるような不快な感覚になることは間違いなし。
その絵は脳裏に焼き付いてしばらくは食欲がわかなくなるような不気味さ。
後半にいけばいくほどカオスになっていきます。
単純にホラー・パニックを楽しむというよりも、醜い映像目当てに見るような作品でした。
ここまで不気味な映像を作り上げたその技術の高さに本来なら作画の評価を星4.5~5付けてもいいところなのですが、あまりにも醜すぎる汚い表現は苦手という個人的の好みで星3にしました^^;
「魚にギョとする」なんて寒いシャレを言いながら気軽に見れるアニメではないのでご注意下さいね^^;

◆声優陣は・・・
華織   : 片岡未来
白河剛 : 阿部英貴
忠    : 根岸拓馬
他、声優業が本職の人はどうやらキャスティングされてないみたいですね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35

64.2 19 バケモノアニメランキング19位
ベターマン[BETTERMAN](TVアニメ動画)

1999年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (48)
312人が棚に入れました
2006年、世界は原因不明の大量自殺・殺戮行為を引き起こす「アルジャーノン」と呼ばれる怪奇現象に冒されつつあった。そしてジオフロント型地下遊園地「ボトム・ザ・ワールド」で、開園セレモニーの準備中に謎の大量死亡事故が発生する。対アルジャーノン研究組織「モーディワープ」の都古麻御は、この事故をアルジャーノンが原因と断定する。時を同じくして蒼斧蛍汰は閉鎖されているはずの「ボトム・ザ・ワールド」の事故現場に偶然入り込んでしまう。そして彷徨う内に巨大メカ(ニューロノイド)「覚醒人1号」と遭遇。その操縦席には、蛍汰の幼馴染である彩火乃紀が搭乗していた。「覚醒人1号」のもう1人のパイロットであるカクタス・プリックルが突如出て行ったことで、搭乗者が2人一組で無ければ動かない「覚醒人1号」は立ち往生していた。そこへ暴走したアトラクション用ロボット達が襲い掛かる。なりゆきで操縦席に乗り込んだ蛍汰はパイロットとなり、アルジャーノンの調査を行うこととなる。コントレーラーの内部にいる紗孔羅は呟く…。「来るよ…来るよ…貴方は…ベターマン!!」

ふもふも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ホラー色が強い、ガオガイガーの外伝的?作品

 ガオガイガーとは同一の世界観で、両作品の登場人物は肉親だったりします。例としては牛山とかですね。

 そんな本作品ですが、色々とガオガイガーとは異なります。具体例をいくつか。


・ホントに恐いんですね。内容もおどろおどろしいのですが、何よりも演出が秀逸です。「テーマは恐怖」というのはウソではありませんでした。

・ガオガイガーはメカが全面にでていますが、今回は「バイオ」です。生物恐るべし。グロ恐るべし。

・ストーリーが重い。人が死にます。狂います。とりあえず確率を勇気で補うのは困難のようです。


 なんだか絶望的な内容に思えますが、ちゃんとヒーロー的な人物はおります。そいつがベターマンなんですね。なぜこんな名前なのかは見れば納得するかと思います。絶望的な状況で現れ、主人公達を救う(時もある)ので余計カッコよく見えてしまう・・・。

 勇者王ほどの知名度はありませんが「ガオガイガー」とセットでオススメしたい良作です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

かりんとう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

この暗い雰囲気がいい

ベターマン、ずっと観てみたくて遂に最初~最後まで観ることにしました。

ホラーアニメ…と聞いていたのですがそこまでホラーじゃないし、鬱アニメ…なんて聞いていたけどそこまで鬱アニメじゃなかった。人はいっぱい死んだけど。
しかし「恐怖」をテーマにしてるだけあり、終始不穏な雰囲気で全体的に暗い。私はあの感じが好きでしたが(笑)
キャラデザもすごく好きでした、特に女性キャラは魅力的で良き( ¯꒳¯ )
{netabare} 都さんが好きでしたが、最終回で残念なことに殺されてしまいました。仕方ないんですけどね‥{/netabare}

科学的要素が多く、見返さないと訳分からんのですが、一様各話ごとにあらすじを入れてくれるし分かりやすく説明もしてくれるので追いつけます。

用語も多いので、それらを調べながらではありますが、全てを理解し観終わって、観てよかったと思える作品でした。

こういったアニメは90年代だからこそって感じで本当に好きです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

58.2 20 バケモノアニメランキング20位
獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (21)
88人が棚に入れました
川尻善昭原作の好評漫画シリーズ「獣兵衛忍風帖」のTVアニメシリーズ。
追っ手から逃げる一人の忍者。名は狼牙。自らの一門・ヒルコ忍群から龍の宝玉を盗み出し、呪われた闇から開放されようと、光の巫女の下へ向かっているのだ。
しかし狼牙は同じ一門の蛛頭蜘(もずく)に追われ、さらに敵対する忍者群・鬼門衆にも宝玉を狙われる。入り乱れた戦いの中、狼牙に鬼門衆が襲い掛かる…とその時、木陰から一人の男が現れた。

57.6 21 バケモノアニメランキング21位
M3 -ソノ黑キ鋼-(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (347)
1782人が棚に入れました
歪で、どこまでも濃い黒。黒が全てを飲み込み、全てを奪い去ったその場所は、無明領域(むみょうりょういき)と呼ばれるようになる。人間の絶望と混沌をそっくり引き写したかのような異形のものたち。彼らはこう呼ばれた。イマシメと。
ネタバレ

ゆうき。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ヒロインが他の男に取られる鬱展開

求めていた鬱展開とチガウ。
いや、ちゃんとストーリーも鬱要素があったけど
ヒロインが取られるのはまぢ無理。

検査の結果、同調率が高い者同士がパートナーに任命されることになった。
主人公とヒロインは潜在的に好き同士だったけど、パートナーにはなれず
ヒロインは別の男の元へ。

パートナー同士はテレパシーによって考えていることがすべてわかってしまう。
主人公よりもパートナーの方がヒロインを理解できてしまうのだ。
「ぼくの方が彼女のことをわかっているんだよ」

はぁ、死にたい。(ヽ´ω`)


まじめな感想↓
{netabare}
10話あたりまでは見続けるのが辛かった。
夏入とヘイトというサイコパスを2人も登場させたのはオーバーフロー気味に感じました。夏入の方がこの世界感の現況となる背景があったので気が違っている必要があったと思いますが、ヘイトのキャラはどうでしょうか。
エミルの恐怖を煽る、アカシを煽るなど、見ている視聴者をイライラさせる要員かな? 
アカシを責めるヘイトのセリフはキャラとしてどうかと思いました。
ヘイトの両親がアカシに指摘したような性格だったとしても、
ヘイトが恐怖に快感を覚える要因にはならないと思います。


本編最大の謎、幼少期に何をしていたのか。
いまいちインパクトに欠ける内容でした。
ササメがツグミに共振ですぐに状況説明をすればよかったとか
ツグミが一番気にしていた他人に見せてはいけない躯で登場するな
と言いたい。
{/netabare}
最終的に、このアニメは自業自得因果応報という言葉がぴったりだと思います。セリフや行ないがブーメランになっていて結構面白かったです。

最後まで見れば少なくとも1500位以内の評価になるはず。

雑談↓
{netabare}
アカシを含めて男女4人ずつだったのに、アカシのマヴェスのLIMが兄だったので人数が合わないなと思っていました。
私の予想ではアカシのアージェントが壊れて、別のヒロインとパートナーになるんじゃないかと考えていたのでまさかヘイトだったとは予想外です。


メンバーが揃いだしたころ一番キャラが濃かったのがヘイトだったので、
これはカモフラージュだと思っていました。
むしろミナシの登場の仕方とその後のいい奴感が逆に怪しかったです。
何も考えてないように見えるやつが一番予想外で予想しやすい。


ササメはノーマークだったので、あそこまで主要人物だったとは思いもよらず、ミナシがササメに見せた記憶をまるでスルーしてしまった。
ササメが取られたことのショックの方が大きかったです。


すべての現況となった夏入のキャラが濃すぎて本当にムカついていました。夏入の死亡シーンはこれでもかってほどスッキリ。ヘイトと夏入のせいでストレスがマッハだったので二人共退場してくれて心が大分楽になりました。

あとはエミルとアカシが仲良くなっているシーンがあれば大満足。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5
ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

痛々しい鬱屈感

プリンセスチュチュとかカレイドスターの監督のロボット鬱アニメってどんなやねんということで視聴。
まあ、結構面白かった。
既存アニメで例えるなら、電脳コイルの世界観的要素や、無限のリヴァイアスのキャラ造形を思い出させる。
私は痛々しいモノが好物なので、前半が特に好みだった。後半も良い部分は度々あったけど、ちょっと話の大筋に重点が行ってしまっていて、私はそこに興味がなかった。無限のリヴァイアスに似ているというのは確かに当たっていると思う。ただ、思い出補正もあろうけど、あっちの方が好きだな。こっちは主人公が出来すぎというか。モテすぎというか。その上主人公に重点を置かれすぎなところがある。そこが群像劇もどきという感じで、個人的にはせっかくそこそこピーキーにキャラ造形しているんだから、もう少し主人公以外にスポットを当てて欲しかった。

好きなキャラクタは結構多かった。ナツイリとか、ヘイト、マームとか、エミルとか。(どんだけコジレてるかって感じの選び方だなこりゃ。)
例えば {netabare}ナツイリのパスワードがナポリタンという絶妙さ {/netabare}とか好きですね。
個人的に大きな難点は{netabare}エミルとヘイトの捨てられ感。エミルはせめて回想とかで出番作ってもいいじゃんけと思った。マーム以外みんな忘れてそうだ。このハナシで一推しはエミルだった俺としては大分ツライ。
そして、エミルはまだ死前の盛り上がりがあったけど、まじでヘイトは何のためのキャラかわからん。申し訳程度に最終盤にチラリと見せ場?を用意しているのが哀愁を誘う。あんなピーキーな設定にしといて何が目的だったんだ、という。終盤はサイコが残らず消えて個人的にこの作品の面白みがほぼ消失した。あとミナシの形成についてはもうひと押し丁寧に描写が必要だったかなと思う。{/netabare}全般的にキャラクタの材料は結構いいけどもう少し料理してほしい感じが割とあった。

まあともかく、タイプ的には結構好きな作品だな。個人的にはあにこれの評価よりかなり高い評価を下したい。少なくともクオリティの低いアニメではないし。暗いと言われたらそうかもしれないけど、これくらい暗いアニメはまあ昔はたくさんあったと思う。別に展開が停滞して退屈するみたいなアニメでもないし。でも世評は違うみたいですね。ともかくアタリなひとにはアタリだと思うので、試しに見てみても良いかなと思います。

個人的には特色はむしろ前半だと思っているので、普通に1,2話見て合わなければ切ればいいと思います。終盤の盛り上がりは平易なモノなので頑張ってまで見つづける必要はないと思います。

蛇足
噂では、制作が前倒しになって、進行させながら、設定練ったりハナシ作っていたということ。それで全体の文脈が(キャラの回し方とか)ちょっと弱いのかな。御愁傷様です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1
ネタバレ

うり さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

理解はできるが共感できない人たち

なんとか見終わりました。

街を覆う異変と戦うために召集され、翻弄される子供達とその周辺の物語。

他の方のコメントにあるように、2クール目でようやく本題が動きだす感じ。
そこまでが、長い!

その長い、と思わされる原因のひとつに、この物語の登場人物それぞれ、彼らの誰にも共感できない、という部分があるように思います。
それぞれ思うところあるのでしょう、というのはわかる。
でも、その描き方がまず引っ張りすぎ、ぼかしすぎて、まるで彼らの物語に入っていけない。
共感できる人がいないから、見ていて面白くない。
秘密を隠したまま話を進めようとしすぎて、彼らの行動が所々突発的に見えて「あれ?いつの間に?」という状況になっていることもある。
ただただ「なんか苦悩している」姿を見ている1クール目はとにかく苦痛に感じてくる。

2クール目に入っても、人物への共感はまるでないが、この世界の「謎」やこれまで隠されていた「秘密」について動き出してくるので、その部分については面白くなってくる。
後半はそれなりに一息に見ることができました。

絵はきれいだとは思うものの、そもそものキャラ絵に癖が強く、微妙に見分けがつきにくいのも少しマイナス。これは、私だけかもしれませんが。

設定や雰囲気は嫌いじゃない。
このお話、エピソードや演出をもっと吟味して、話を1クールに収めれば、もっと面白い話になったのではないか?と思います。
(秘密、のはずのネタが結構バレバレで引っ張る必要もないと思ってしまうし。)
{netabare} 「つながり、つながり」という割に、ちっとも仲間の絆やつながりがあるように感じられない彼らの「つながり」(そうは言っても、実は大したつながりでもないのですが)を、言葉だけでなく、せめてもう少しエピソードで納得させてもらえたなら…と。 {/netabare}
そういう意味では「惜しい作品」と言えるのかも?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

61.8 22 バケモノアニメランキング22位
サイレントメビウス - SILENT MÖBIUS(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (28)
202人が棚に入れました
人口は増加の一途をたどり、環境破壊による酸性雨が降りしきる近未来のTOKYOでは、人知を越えた不可思議な事件が起きるようになっていた。3rd- AT(サード・アトラクション)と呼ばれ一般人に秘匿されていたそれらの事件は、妖魔(ルシファーホーク)と呼ばれる異世界(ネメシス)の住人たちが引き起こす事件であった。2023年、頻発する妖魔事件に対し、ラリー・シャイアンは Attacked Mystification Police Department(対妖魔用特殊警察、通称AMP―アンプ)を組織、これに対抗する。AMPは香津美・リキュール、キディ・フェニル、レビア・マーベリック、闇雲那魅、彩弧由貴の女性だけで構成されている。彼女たちはおのおのが持つ特殊な能力を駆使し、妖魔に対抗する。

声優・キャラクター
松井菜桜子、鶴ひろみ、本多知恵子、岡本麻弥、永堀美穂、藤田淑子、小山茉美、平松晶子

りじゅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

サイレントメビウス

映画も2つとも見に行ったし、テレビのやつも新潟ではやってなかったからビデオを借りてき全部視聴しました。

一番最初にこの作品と出会ったのは、友人宅で信長の野望の武将風雲録を5人でやっていたときでした。
5人で信長っているとさ、序盤は順番がすぐ回ってくるんだけど中盤から後半は国の数が増えたり、戦争を頻繁にするから順番が回ってこなくなるのですよ。

そこで仲間は銘々の暇つぶしの漫画や小説を持ってくるんだけど、その中にあったのがサイレントメビウスの漫画だったのです。
当事としてはちょいと大きめのサイズで2巻くらいまでしか出ていなかったと記憶しています。

当時はジャンプくらいしか読んでいなかった私にはとても衝撃的。そして斬新な内容だったのです。



まあ、漫画の話ばかりじゃなくてアニメの話もしますが、じつはそれほどアニメに関しては覚えてないのです。
所々は覚えているのですが、最終回がどんな結末だったのかさえ忘れてしまいました。
たぶん漫画とは違う終わり方だったとはおもうのですが・・・。



アニメや漫画で本気で好きになったヒロイン第二号の闇雲那魅さんを擁するこの作品。ぜひ機会があったらもう一度見てみたいものです。
ってところで今回は〆たいと思います。


※第一号はエルピーさんちのプルさんですw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

パケ絵劇場版だね。

劇場版は原作を忠実にアニメ化。原作と同時なのか?
当時は既読があたりまえなので舞台の説明はほとんどない。原作読んでないと置いてけぼり。

 
TV版はテレ東無双のはじまった後年年齢層をさげてリメイクしたが主題歌以外どうしようもない。

原作は麻宮騎亜のブレードランナーなどなどSF特撮のオマージュ作品。美少女アクションもの。超B級の人気作品。
アニメ喰霊から感じまくってた既知感はコイツだったwwwすっきりした・・。

登場人物に魔導士、怪力(サイボーグ)、ハッカー、巫女、超能力とテンプレ的な能力を与えた最初の人物といわれる。
グロスポリナーのデザインはすげえな。かっこいい。元ネタがわからない。喋る剣といえばいまだコイツが思い浮かぶ。

美(少)女モノにしてはグロ、ダーク、シリアスなのが時代っすな。 原作の展開とかいまだったら編集さんにキレられるな・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

そこそこ魅せてはいるが、娯楽としていまいち。

角川アニメーション映画として、
「アルスラーン戦記」と同時上映だったと記憶している。

劇場公開作品だけにキャラもストーリーも
それなりに立ってはいるのだが、娯楽としてそこまで魅力性がない。
(一言で言えば、説明が無いので
原作を見ている人だけのメッセージのようにさえ感じた。)
伏線が伏線としていきてないのも大きかったかも。

また、戦闘シーン自体は綺麗で
大げさな描写で魅せてはいるが、
そこに暗示を含んだ過去回想など入るので間延びした
感が否めなかった。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

57.1 23 バケモノアニメランキング23位
ストレイト・ジャケット(OVA)

2007年11月25日
★★★★☆ 3.3 (30)
118人が棚に入れました
魔法と工業が共に発展した都市トリスタン。人々は“魔族”の脅威に晒されていた。魔族とは魔法を乱用した人間の成れの果てであり、通常の警察や軍では太刀打ちできない怪物である。トリスタンでは公的機関“魔法管理局”が魔族退治の専門家“戦術魔法士”を雇い、市民の平和を保っていた。ある日、魔法士を魔族化させる連続テロが発生。ついに正規の魔法士だけでは対処しきれなくなってしまう。絶望的な状況の中、魔法監督官ネリン・シモンズは、半魔族の少女カペルテータから一人の男を紹介される。
彼の名はレイオット・スタインバーグ。法の下に属さない、孤独な“戦術魔法士”だった。レイオットはその圧倒的な力で魔族を退治する。
だが、全てはレイオットの過去を暴く巨大な事件の始まりに過ぎなかった……。
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