Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
そして物語は、始まる。
三浦から受け取った一冊の本。
それは彼に遺された悔恨の記憶であり、寄す処でもあった。 本を託されたチセは三浦の想いを伝えるために奔走する。
『その夜僕には、果たさなければならない約束があった』
彼が果たせなかった約束、森の図書室の秘密が今明かされる……。
たとえ雲厚く見えずとも。
星はいつか、待ち侘びるひとの元へ。
語られなかった前日譚、三部作がここに完結——。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
完走して振り返って思うこと…
なんて濃厚な24分だったんだろう、これに尽きます。
物語は綺麗に纏まっていました。
この物語に必要なエキスも全て注入されていたと思います。
何故、森の奥に図書館ができたのか…
そしてその図書館の正体は一体何だったのか…
そして二つの約束の真実とは…
三浦さんから手渡された本が一体何だったのか…
これらの謎が一気に明るみに出るのですから濃厚感が半端無いのは想像するに易しいと思います。
でもそれだけじゃありませんでした。
人ならざるモノが見えるチセだからこそ辿り着いた場所であり、チセが図書館を使用するのは運命だったんだと思います。
実際にチセが借りたのは本でした。
しかも1さつずつ…
でも言い伝えでは別なモノにも置き換えることができるとエリアスが言っていました。
その別なモノというのが心底あったかいんです。
この作品ならではの優しさなのだと思います。
3部作を完走して思うこと…
元々はコミック同梱作品ですが、期間限定で劇場公開もされたんだそうです。
愛おしくて切ない珠玉の物語…
何故この作品に触れられる機会を狭めるんだろう…と率直な疑問を感じます。
確かにプレミア感は出るのかもしれません。
ですが、もっと沢山の人が視聴して、共感できる作品だと思いますのに…
そういう意味では勿体ないと思いますし、NETFLIXで視聴できたのは素直に嬉しいと思います。
コロナウイルスの影響でNETFLIXの加入数が伸びていると聞いています。
この作品に触れる人が増えてくれるのを期待しています。
私はしっかり堪能させて頂きました。