2001年度のハチロクアニメ映画ランキング 1

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68.6 1 2001年度のハチロクアニメランキング1位
頭文字D Third Stage(アニメ映画)

2001年1月13日
★★★★☆ 3.8 (198)
1109人が棚に入れました
ハチロクパンダトレノで走り屋に目ざめた高校生・藤原拓海。テレビシリーズ第1作では夏、第2シリーズでは秋が描かれたが、劇場版の本作ではその後の冬、高校卒業までの数か月が描かれる。走り屋として周囲の街にもその名が知られるようになり、拓海は数々のカーバトルの挑戦を受けていく。同時にすれ違いのままだった同級生、なつきとのラブストーリーも展開、進路の問題といった高校生らしい物語。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

流石に古さを隠しきれない、2000年当時の最先端3DCG

峠道で公道レースを行う現代の若者達の世界を、色々と美化した上で描くカーアクションシリーズの金字塔


3作目にして初の劇場版
スタッフは脚本以外ほぼ総入れ替え、制作スタジオはディーンに変更
そして・・・シリーズ中文句なしに最高傑作です


フルCGのバトルシーンにおいて、テレビシリーズでは背景となる峠道自体は平面上に描き起こしてカメラの角度で傾斜を再現して見せてたけど、今作はちゃんと丸々一個の【山】を形成し、背景としてます
そんな細かい仕事の一つ一つに手間がかかっているのは流石の劇場版


特にファンの間では永遠に語り継がれるであろう「空中に描くライン」のシーンは何度見ても笑ってしまいますw
下手なB級アクション映画やVシネを凌駕する演出の上手さでカッコよさ倍増


ただ日進月歩のCG作品の常で、当時の最先端も現代ではその古さを隠し切れないです


シナリオ自体は原作とは違うオリジナルの構成が楽しめ、当時シリーズ完結編として制作されただけにスタッフの本気が伺えます
てかぶっちゃけこれで終わりにしとけばよかったのに^q^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

高校卒業 そして "プロジェクトD"

2001年劇場版映画「頭文字D Third Stage」103分

1995年"しげの秀一"による日本の漫画を原作に作られた。

今のところ1期の1998年から2013年5月10日"5th"

1998年放送開始のTV版アニメシリーズ。第一期。全26話。
「エイベックス」の"アニメ制作事業"新規参入第一弾作品

テレビシリーズ「頭文字D Second Stage」全13話
OVA「頭文字D Battle Stage」
OVA「頭文字D Extra Stage」
アニマックスPPV「頭文字D Fourth Stage」
OVA「頭文字D BATTLE STAGE 2」
OVA「頭文字D Extra Stage 2」
アニマックスPPV「頭文字D Fifth Stage」
実写版。キャストは日本/香港/台湾等若手俳優を起用。

Third Stage=第3期でSecond Stageの続編。

"拓海"はドラテクやセンスは類稀で・・初めは乗気では無い
峠バトルで色々な人と出逢い、更に大きく"進化"し続ける。

車に乗るのは巧いが・・車に関する知識はまるで皆無だった
"拓海"が徐々に車について興味を示し、ランエボとの戦いや
86VS86では車の性能やバトルにも少し興味を持ち始めた。

劇場版は、その続きで「赤城レッドサンズ」の"高橋 涼介"に
「プロジェクトD」いう構想を持ち掛けられ仲間に誘われる。

誘いに戸惑いつつも"拓海"はその前にどうしても確かめたい
気持ちや、先ずはやらなけれないけない事が・・須藤 京一

拓海が唯一敗北した相手・・しかもその時にエンジンブロー
という悲しい経験をし、車の性能他色々考える切欠になった
相手"須藤 京一"とのバトルで更に何かを掴み取るのか?

"高橋 涼介"の誘いを受けるのか・・別の道を進むのか・・
学校では色々あって避けていた"茂木 なつき"との悩みも。

色々考えつつもぼんやりと答えを見つけようとする"拓海"
の前には新たなる挑戦者も・・

聞けば"拓海"の父・文太の昔のライバル小柏 健の息子・・

小柏親子
本拠地…栃木県日光市・日光いろは坂

小柏 カイ:声 - 神奈延年:SW20 MR2 G-Limited
突如現れた、いろは坂のダウンヒルスペシャリスト。
父親にカートの英才教育を受け、何度もレースで勝利。
小柏 健:声 - 有本欽隆

カイの父"健"は文太が若かりし頃に最大のライバルだった。


映像的には全体にデティールが向上して車の挙動や背景等も
リアルな雰囲気がました感じ。音楽の傾向は相変わらずA。
アングルやカット割りがフィルム映画を意識したのような?
丁度原作の物語が映画に向いたエピソードで恋にバトルにと
高校卒業前の如何にも青春という内容になってる気もする。

因みに峠のバトルで事故の描写もあるけど・・実際には死亡
フラグで・・基本凄腕集団ばかりで軽症で済んでる大前提。
たまにヘタレの事故もあるけど、その辺は少し描写が軽い。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

晩秋、路面に散らばる落ち葉を見ると日光いろは坂のバトルを思い出す……。

劇場版展開となったThird Stage。

前半戦は秋の栃木・日光いろは坂への遠征に挑む新生ハチロク&拓海のバトル中心。
後半戦は春に迫った高校卒業&“新チーム”への誘いを前に
進路、恋愛その他、色々な心の決着を付けていく人間ドラマ中心の構成。

『頭文字D』に関しては、初期の型遅れのハチロクが
秋名峠の下りでスーパーカーを負かしていた頃が一番面白かった。
との感想が散見され、私も正直そう思いますがw

私は本作の頃も十分面白いと思います。
リニューアルしたハチロクについても、まだ底を見せていない時期で、
敵地で繰り広げられる個性的なマシンとの激闘で
徐々に本性が明らかになっていく流れがシビれます。

モンスターエンジン、下に置くか?後ろに置くか?
ドライバーはもはや超人({netabare}鳥人{/netabare})ですがw
能力バトルみたいな超展開だけでなく、
ちゃんとマシン性能由来の論点もあって引き込まれます。

人間ドラマの面でも、四季の変化も取り込みつつ丹念に描写。
車は怪しげなルートから入れた諸々をちょちょい
積み込んで組み直せば数日で生まれ変る。
けれどマシンを操る生身の人間が抱える心の葛藤は、
季節を一つ、二つ経て、試行錯誤して“チューニング”しないと整わない。

落ち葉と共に過ぎ去った峠バトルから、
長い冬を越え、モヤモヤが晴れた心に光明が差していく……。
鈍色の秋空から、ラストの春にて本編とは異なる白を基調とした作画構成で、
眩しい新年度を表現したナイスパフォーマンスまで、
走馬灯のように一気に駆け抜けるドラマは劇場版ならではだと好感します。

そう言えばアニメ版は本作までで、原作は40巻辺りでリタイアしている私w
私が挫折したキッカケって、そう言えば、
{netabare}本作でもしのぎを削った小柏カイとの再戦で、
「藤原ゾーン」って何だよwって感じで私の読破エンジンが不調を来たし、
その内に作者の体調不良等による刊行ペースダウンが拍車をかけ、
気が付いたら途中下車していた……そんな記憶が残っていますw{/netabare}

シリーズも完結して、次世代が活躍する続編?コミックも始まっていることですし、
本作でも描かれた世代を超えて受け継がれる運命或いは因縁wに免じて、
私もいい加減、原作コミックくらいはゴールを目指してみようかなと思った……。
車にへばり付いた落ち葉を剥がして捨てた晩秋の朝……。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14
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