ネガティブでポジティブなアニメ映画ランキング 1

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のネガティブでポジティブな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月25日の時点で一番のネガティブでポジティブなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.1 1 ネガティブでポジティブなアニメランキング1位
年をとった鰐(アニメ映画)

2006年8月5日
★★★★☆ 3.5 (10)
33人が棚に入れました
「頭山」でアカデミー短編アニメ賞にノミネートされた山村浩二監督がレオポルド・ショヴォーの名作絵本『年をとったワニの話』を映画化した短編アニメーション。ピラミッドの建設もその目で見た年老いたワニ。周囲からも大きな尊敬を集めていたが、リュウマチがひどくて自分でエサを捕ることもできなくなり、ついには近くにいた自分のひ孫を食べてしまう。その結果、一族は彼を追放、ワニはナイル川を下り海へと出た。彼はそこで美しい一匹のタコと出会う。彼女はワニに優しく接し、魚を捕ってはせっせと彼に与えるのだったが…。

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ほどよき芸術性

 世の中の物語にはその作品のテーマ、寓意が私の理解の範疇を超えてしまうことが度々ある。lainとかテクノクライズ、あるいはカフカの短編だとか。
 そういった作品については、色々と個々人の考察も出ているけれど、皆違うことを言っていて、まあ皆正解ではないのだろうな、と思う。
 しかし、これはクイズではないので正解することが目的ではない、全てを理解する必要はないし、正しく理解する必要もない。
 また、果たして、こういった作品において作者がその意図を明確に伝える気があるのか甚だ疑問である。多分作者も明確な何かを伝える気はないのだ。


 さて、この話は、難解ではないけれど、物語の寓意、作者の意図は曖昧である。言葉にしてしまうと逃げてしまうような感じがある。
 しかし、このわかりやすいのに不可解という矛盾、山村浩二の映像の世界、単純で奇妙なストーリー、そういったものが見ていて確かに心地よい。
 なかなか素敵な作品ではないか。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3
ページの先頭へ