ニューヨークでゲーム原作なおすすめアニメランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月01日の時点で一番のニューヨークでゲーム原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.7 1 ニューヨークでゲーム原作なアニメランキング1位
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(アニメ映画)

2023年4月28日
★★★★☆ 4.0 (78)
324人が棚に入れました
任天堂の人気ゲーム「スーパーマリオ」の世界を原作とした3DCGアニメーション映画。
ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟マリオとルイージ。
謎の土管で迷いこんだのは、魔法に満ちた新世界。
はなればなれになってしまった兄弟が、絆の力で世界の危機に立ち向かう。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界史上最大級のヒットを飛ばす異世界アニメ🍄

あらゆる物をヌメヌメ、ネバネバに加工しちゃうハリウッド特殊効果の黒魔術により、
菌糸塗れにされてしまったコレジャナイ悪夢の実写映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』から30年。
3DCG作品として制作された劇場版アニメ映画。


【物語 4.0点】
『ドンキーコング』などアーケードゲームの主役だった初期のマリオはリアル世界寄りの都市民。
ファミコン版『スーパーマリオブラザーズ』以降のマリオはファンタジー世界寄りの冒険家。

例えばゲームを映像化する際に難儀する設定の谷間、ツッコミどころ。
本作は弱点を上手くシナリオ化、ネタ化することでエンタメ性を高めています。

あらすじはNYブルックリン在住の配管工・マリオ兄弟が、地下の土管から異世界に迷い込む。
大魔王クッパから弟ルイージや、プリンセス・ピーチが治めるキノコ王国を守る。

親父に認められず、現実世界で、やっぱり自分は何もできないのか?とくすぶっていた若者マリオが、異世界で何にでもなれる力を得る。
『マリオブラザーズ』が『スーパーマリオブラザーズ』になるまでの物語。
「勇気を持って前に進めば誰もがスーパーマリオになれる」(←日本語版マリオ役・宮野 真守さん談。コメントもイケメン過ぎます👍)

マリオを操作し、難所や強敵相手に何度もトライ&エラーを繰り返しクリアするゲーム性。
これを不屈の異世界冒険譚として昇華することで、忍耐という作品テーマに変換。

それでいて映倫区分G(全年齢対象)
ハリウッド映画も長尺化傾向が続く中、本作は上映時間92分と膀胱にも優しく理想的。
一度出した小物はネタとしてキッチリ回収する米国アニメの伝統芸との絡みも小気味好い。

随所に仕込まれたマリオネタにクスリとできる程度の思い入れは必要。
ですが私は久しぶりに童心に戻って、はしゃぐことができた。
世界的ヒットも頷ける優良なアトラクション・ムービーだと好感しました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ILLUMINATION

上記の実写映画のトラウマもあってか、自社の知的所有権(IP)のメディアミックス展開には非常に慎重な任天堂。
本作ではキャラクターを重視するスタジオ、原作ゲーム愛のある監督スタッフを厳選。
その上で『マリオ』生みの親であるゲームクリエイター宮本 茂氏を始め、任天堂スタッフも積極的に作品に関与。

このゲーム原作作品もまた、特徴的なキャラの動き、やたら空中で動く床にちくわブロックなどのステージやアイテムのギミックを映像に盛り込み、ファンの心をくすぐりにかかる。
凡庸な映像化作品では、ウケを狙っているけど何か違うが多発。
ですが、本作の場合は任天堂のチェックもあってか、それが本当にないです。


私はアトラクション性を最大化するため4DX/3Dで鑑賞。
4Dの方は『マリオカート』の振動と風の臨場感を堪能したければベターくらい。

一方で3Dは絶対チョイスした方が良いと思いました。
3D効果自体は飛び出し控え目、奥行き重視。3DSレベルの平凡な出来。
ですがアスレチック要素の立体視で得られるキャラとの一体感は得難い物があります。
私は意外と横スクロールアクションの再現シーンで、立体視の恩恵をより感じました。


NYブルックリンの街並み描写で感じたのは地下インフラの老朽化。
日本も明治以来の水道管破裂が懸念されたりと大概ですが、NYの方はさらに年季が入っており配管工も大忙しですw
忘れ去られた都市の地下に開いた異界の出入り口から災厄がもたらされても驚けません。
同様の描写が『すずめの戸締まり』の東京地下でもありました。
東京もNYも抱える内憂は共通しているようです。


【キャラ 4.0点】
挑戦的な描写が目立ったのがプリンセス・ピーチ。
座してクッパに蹂躙されるのを待たずに積極行動する勇猛果敢ぶり。

でも考えてみればピーチ姫は仮にも一国のリーダー。
統治能力は当然あるはずですし、ゲーム版にて毎回無抵抗でクッパに攫われたように見えたのは描写が飛ばされていただけなのでしょう、きっと。

アイテムを駆使しつつ立ち回りも派手だったピーチ姫。
振り返ればピーチ姫も『スーパーマリオUSA』ではカブやらヘイホーやらぶん投げていたわけで。
流れで{netabare} マリオ{/netabare} をぶん投げても何ら不思議ではありませんw

さらにはキノコ王国で、おびただしいキノピオたちを束ねる、たった一人の人間・ピーチ姫。
この奇々怪々にも、{netabare} ピーチ姫は幼い頃に土管を通ってこの異世界にやって来て、キノピオたちに育てられたと{/netabare} キャラ設定を掘り下げて来ました。
その上でのマリオとの関係も、恋仲というより、異世界転移の記憶を共有する戦友といった感じ。

キャラ解像度アップは世界征服とピーチ姫を狙うラスボス・クッパも同様。
ピーチ姫に一途に恋して空回りする痛い描写を増量することで、
悪逆非道だが何処か憎めない。むしろかわいいと自称するキノピオたちより余程かわいらしいw
絶妙なブレンドで、キャラクター価値を保全。

ピーチ姫とクッパの新境地により、ピーチ姫救出に飽きた原作ファンも新鮮な気持ちで挑むことができます。


その他、マリオと長男坊の憂鬱を共有するけど、やはり相容れないドンキーコング。
クッパ様のピーチ姫溺愛妄想に律儀に付き合う腹心・カメック。
などなど脇に至るまで“マリオ劇団”は快調♪

ただヨッシーやワリオなど出番が無かったキャラも残されました。
もっともそこはエンドロール後に{netabare} ヨッシーのたまご?が割れるカット{/netabare} を見るに、
続編やる気満々なので希望は持てます。


【声優 4.0点】
日本語版を鑑賞。

英語の台詞を翻訳した“日本語吹替版”ではありません。
英語版とは別にもう一冊、日本語の台詞で脚本した“日本語版”。
こうなると映画吹替経験よりも、キャラクターを提供するアニメ声優の出番です。

前向きな声質でムードも明るくした主人公マリオ役の宮野 真守さん。
芸術的な怖がりっぷりを悲鳴で再現したルイージ役の畠中 祐さん。

メインだけでなく、マリオの親友を自称し、フライパンを駆使した贈賄が小賢しい異端のキノピオを演じた関 智一さん。
{netabare} ピーチ姫への痛いラブソングの熱唱{/netabare} も笑えるサイコパスだったクッパ役の三宅 健太さん。
ベテランが熟練技で脇を固める盤石の布陣。

その中で異彩を放ったのがルマリー(よろずやチコ)を演じた子役の山根 あんさん。
クッパに囚われ絶望する生贄たちに{netabare} 「唯一の希望、それは死による解放さ」{/netabare} などと無邪気な虚無をバラ撒き追い打ちをかける。
まったく『すずめの戸締まり』ダイジン役から立て続けに幼気な少女に毒を吐かせおってw
日本の将来は虚無の真っ暗闇ですねw
やはり『すずめ』と『マリオ』。日米は地下の奥深~い所でつながっている?のですw


【音楽 4.0点】
劇伴担当はブライアン・タイラー氏。
安定感のあるオーケストラを土台に、時にゲーム版BGMや8bit風アレンジも交える遊び心でアトラクションを盛り上げる。

意外な所では、マリオがアスレチック・ステージに初挑戦する際に挿入された{netabare} 「Holding Out for a Hero」{/netabare}
聞いた時は何でまたwと面食らいましたが、終わってみれば不屈と忍耐の主題にマッチした歌詞世界。
何より『マリオ』が波に乗っていった80年代前半に、
欧米でヒットして、日本でもドラマ主題歌として流行した本曲。
世界の人々があの頃を共有できる適材適所の選曲でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 17

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

批評家は低評価で一般に大人気…が本作の本質を表している。

 やっぱり3DCGはアメリカですねえ…すごいです。特にモンスターズインクやミニオンズのようなキャラものをやらせると、とてつもない映像を作ります。本作は、さらに少しリアルよりの街と人間のCGとゲーム世界のCGを融合させていました。この点では、日本では到底マネできないクオリティです。

 で、本作について一時期「評論家の評価は低くて、一般の評価は高い。評論はあてにならない」という言説をネット上で見ましたが、私はその状況がまさにこの映画そのものだと思います。

 大衆化作品=人気のある映画が出来のいい映画とは限らないというのはありえます。それは時間というフィルターを通して何年、十数年、何十年先に残る内容があるかです。あるいは見た人間を考えさせる、悩ませる、余韻を残す、成長させるかです。
 もちろん評論家によって視点は違うし、評価が間違っている場合もあるでしょう。だからこそ、文章で自分がどういうポイントをどう見たから評価したかを言語化するわけです。

 アニメ人気の栄枯盛衰を知っている日本のアニメファンなら「評価は低いけど、人気はある」という意味は分かるのではないでしょうか?何年か前に見たはまったはずの大人気作品を思い出さなくなっていることはありませんか?一方で今でも古い作品で記憶に残り名前が出てくる作品もあるでしょう。

 本作はエンタメの内容としてはゲーム世界の映像化につきます。逆に言えばそれ以外がありません。
 この作品でバッドエンドを心配する人はいますか?伏線があってどんでん返しがあるでしょうか?ルイージと死別する可能性は?ピーチ姫がクッパに寝取らる映画になるでしょうか?配管工という職業差別を中心に社会の分断を描いていたでしょうか?要するにそう言うことです。ポリコレうんざりというのもあるでしょう。

 要するにもっと映像がすごい映画が出てくれば、この作品である必要がないというのが「評価」です。映画史上で置き換え可能ということです。


 エンタメとしては配管工としてのキャラを描き、不思議の国のアリスのような導入をしたこと、マリオ土管を初めマリオゲームのギミックを非常にうまく見せたこと、他のゲームも上手に見せたことは、エンタメとしては素晴らしいと思います。

 ピーチ姫がちょっと可愛くなかったかなあ…という気はします。その辺がアメリカ人との美的センスの違いでしょうか。

 作画は文句なく5です。ストーリーは舞台設定を評価して3.5。キャラは奥行はほぼゼロですがゲームの映像化を評価して4。その他は3です。


 アマプラ配信のタイミング、素晴らしいです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

これ以上ないくらいマリオの世界

アマプラで視聴しました、世界で大ヒットしただけあって凄いCG技術でしたね
何より最初から最後まで本当に細かいところまでマリオ愛にあふれた作りに好感が持てました、本当にマリオが好きじゃないとこれだけ世界観を大事にした作品は作れない、ゲームのアニメ化としてはこれ以上なく素晴らしい作品ですね
ストーリーは子ども向けだけどいい映画でした!

【悪いところ】
・マリオとルイージは途中までシナリオ的にもアクション的にも冴えなくてピーチのほうが主役っぽかった、最後にいいところだけ持って行った
・これだけキャラクター勢ぞろいなのにあの人気者が出ない
「オレだよ、ワリオだよ!!」
・・・違います。
めっちゃ綺麗だから激かわヨッシーを今か今かと待っていたら出てこなくて本当にガッカリ
・物語性があまりなく、悪を退治して囚われの姫役のルイージを救出するというファミリー向けな作りは悪く言えば無難で、映画やドラマ、アニメなどエンタメを数多く見ている人ほど退屈に感じるかもしれません
・マリオのゲームはあまりにも有名すぎて、ゲームある程度知っている人なら最後の展開の{netabare} ボロボロになって負けそうになるけどスターを取ってクッパにとどめを刺して逆転勝利すること(ピーチじゃなくてルイージだったのは意外、どうせならピーチが最後まで主役でも良かったかも) {/netabare}は予想通りすぎて、ちょっとひねりが欲しいかも

【良いところはとても多い】
・マリオの世界観をとても大事にしたシナリオと、忠実に再現したとても美しいCG
・任天堂というよりハリウッド映画ような掛け合いとリズムが小気味いい
・2Dマリオのステージやマリオカートのショートカットなどゲームのテイストを上手に物語の中に入れてきている
・キャラクターの表情や動作が細部まで手抜きがなく、さりげない仕草までしっかり描かれていてキャラクターに愛着が持てること
・ルイージ、ドンキー、クッパのキャラはゲームのイメージ通り、ピーチはディズニーのプリンセスっぽいキャラ付けでマリオはハリウッド映画の主役っぽいキャラ付けでちょっとゲームのイメージとは違うかな?

ピーチ姫が{netabare} 「私がみんなを守ります」と勇ましく決めてるときに、キノコ王国国民達の「可愛い僕たちをお救いください」はツボった
姫様ってみんなに守ってもらうイメージだけど、姫様が国民を守るんですね
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16

66.6 2 ニューヨークでゲーム原作なアニメランキング2位
サクラ大戦 TV(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (217)
1449人が棚に入れました
人気TVゲーム作品サクラ大戦シリーズのTVアニメ。太正12年春、真宮寺さくらは、仙台から上京した少女・真宮寺さくら。文明の利器に驚きながらも、手紙を頼りに米田一基を訪ねる。帝都の平和を守るため秘密部隊「帝国華撃団」に入団したさくらは、個性的な団員たちと共に黒之巣会と降魔に立ち向かう。


声優・キャラクター
横山智佐、富沢美智恵、高乃麗、西原久美子、渕崎ゆり子、田中真弓、陶山章央、折笠愛、池田勝、家中宏、岡村明美、氷上恭子、岡本麻弥、伊倉一恵

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

これは太正12年~13年(1923~24年)にかけて起こった、黒之巣会と降魔による一連の帝都防衛戦の記録である。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
今から20年前の作品になるので、作画はそれなりの歴史を感じる作りではありますが、暫くすれば慣れて気にならなくなる程度のレベルです。

因みに第1期OVAである「サクラ大戦 桜華絢爛」と第2期OVAである「サクラ大戦 轟華絢爛」は視聴済です。
OVAではサクラが上京するまでの物語が描かれていましたが、このテレビシリーズではさくらが仙台から帝都・東京にやってくるところから始まります。

初めにサクラの所属する「帝国歌劇団」について説明します。

霊力による帝都防衛を任務とし、帝国陸軍にも海軍にも所属しない秘密部隊である。
総司令長官は米田一基陸軍中将。
副司令は藤枝あやめ陸軍中尉。
その銀座本部は大帝国劇場(通称・帝劇)にあり、主力部隊は対降魔迎撃部隊・花組で、隊長・大神一郎以下、 真宮寺さくら、神崎すみれ、マリア・タチバナ、アイリス、李紅蘭、桐島カンナ、 というメンバー。
普段は表向き帝国歌劇団としてメンバーは活躍しています。

何故帝国歌劇団が設立されたのかは、本編で確認頂きたいと思いますが、真宮寺サクラが帝国歌劇団に入団したのは宿命であったということです。

それは、サクラの父である真宮寺一馬は帝国華撃団の前身である帝国陸軍対降魔部隊に所属していたためです。
そして巨大な降魔を封じるべく、代々真宮寺家に流れる血によって退け、その代償として真宮寺一馬は殉職したんです。
父の形見である霊剣・荒鷹を帯同し、父の意志を継ぎたいと思うのは決して不思議な事ではありません。

彼女たちは時に生身で戦うこともありますが、多くの戦闘が霊子甲冑「光武」で行われます。
光武とは、太正11年(1921年)、神崎重工と帝国華撃団工房が共同開発した人間の霊力を引き出し、増幅する人型蒸気なのですが、男性と霊子甲冑との相性は良く無く、必然的に帝国華撃団は女性中心のメンバーで構成されることとなりました。

最初に光武を見た時には、随分ずんぐりむっくりしたロボットだなぁ…
と思いましたが、視聴を続けているうちに段々と愛着が湧いてくるから不思議です。
光武は搭乗者の能力値や特性に合わせて個別に調整されている点などは魅力の一つかと思います。

何より花組を構成する隊員たちが素晴らしい…
主人公である真宮寺さくらはもちろんですが、神崎すみれやアイリスなど魅力溢れる個性的な面子で構成されているんです。
花組のトップスターである神崎すみれの堂々とした立ち振る舞い…
齢9歳のアイリスが親元を離れ、何故こんな異国の地で暮らしているのか…
流石2クール作品だけあって、キャラの深掘りにも余念がありません。

花組が歌劇団としてどの様に成長を遂げていくのか…
そしてその変化に団員はどの様に向き合っていくのか…
見どころ満載の作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、横山智佐さん&帝国歌劇団による「ゲキテイ(檄! 帝国華撃団)」
エンディングテーマは、横山智佐さん&帝国歌劇団による「夢見ていよう」と、田中真弓さんの「ゲキテイ音頭」

2クール全25話の物語でした。
新サクラ大戦を視聴する前に完走したいと思っていましたが、視聴に随分時間が掛かってしまいました。
新サクラ大戦はこれより10年後の世界が舞台になっているそうなので、直接的な繋がりはないのかもしれませんが、可能な限り新サクラ大戦視聴前に過去作を見ておきたいと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15

ichinana さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

太正桜に浪曼の嵐!!!!! 言ってみたい・・・・

第一作のゲームが発売されてから今年で20周年ですか。
いやはや時が過ぎ去るのは早いですね。

90年代後半から00年代前半のセガの人気を支えた同シリーズ。ゲームのみならず、アニメ、劇場版、舞台、さらには専門喫茶店(今で言うガンダムカフェみたいなもの)など幅広く展開し、絶大な人気を獲得しました。これも広井王子×田中公平コンビの手腕によるところでしょう。

原作ゲームはいわば恋愛戦略シュミレーションです。プレイヤーは主人公、大神一郎となって魔物から帝都を守るとともに、帝国華(歌)劇団の面々との恋愛を育む王道なストーリー構成です。
一方で本アニメは、ヒロインの一人(原作では実質メインですが・・・)である真宮寺さくらが主人公。第一作のゲームでは大神さんが帝劇に赴任するところから始まりますが、アニメはさくらが帝劇メンバーに加入するところから始まります。

本作品、生粋の原作ゲーム・・・というかさくらファンにはかなり辛い展開が続きます。ゲームとのギャップが凄まじく、もうこれ以上ちーちゃん苛めないでよ~広井さん!!と何度思ったことか。
しかし変に大神さんとの恋愛を描くことなく、破邪の血を受け継ぐ者の末裔として成長していく姿を丹念に描写したことは、ゲーム性ではなくストーリ性を重視するアニメーションという媒体では至極当然であったと思います。また歌劇団の新人に厳しく接するという描写も非常にリアリティがありました。一話一話でみると、どうしても鬱展開に見えてしまいがちですが、全25話を通してみると充分良作の部類に入ると思います。

原作ゲームも古めで、演じられている声優さんも中堅~ベテランクラスのお方ばかり。田中真弓といえば・・・○フィ!!ではなく・・・○ズー!!、クリ○ン!!な世代の作品ですし。特に出演声優陣が一同に会して行われる豪華「歌謡ショウ」は必見です。「中の人が演じる」というだけで、作中のキャラとのギャップから嫌悪感を抱かれかねない中で、非常に勇気のある挑戦だったと思います。しかし、歌謡ショウは10年間という長期間に渡って人気を博し、声優によるミュージカルの礎となりました。特に歌謡ショウ5周年記念の「海神別荘」は出色のでき。本当にちーと麗さんのデュエットはよく合います。「愛・ゆえに」も名曲ですね。また各キャラ登場シーンの口上がいちいち格好いいんですよね~。厨二魂がキュンキュンします。

本当にこの20年間で多くのものを積み続けてきた本シリーズ。代名詞が「ゲキテイ」であることに異論はありませんが、原作ファンとしてサクラ大戦「シリーズ」の魅力を是非とも皆さんに感じ取って欲しく思います。

P.S.
シリーズ三作目以降の大神さんの最終必殺技はマジチートだわ~
しかも演出がなんかイラッとくる。このすけこましのジゴロめーーーーー!!!!!私にも一人分けてくれーーーーー(←プライド全くなし・・・・)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

ゆうき。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

15年も流行に乗り遅れたことが何よりもつらい

カレイドスターとアイドルマスターゼノグラシアを足して2で割ったようなアニメでした。
時代は大正、大戦や蒸気機関、帝都・帝国というワードに浪漫を感じずにはいられない。
本編よりも日常回がおもしろくてよかったです(小並感)
田中真弓さんが女性キャラを演じている作品で珍しかった。
ジャンポールかわいい。


この作品でなにより評価できるのはOP「檄!帝国華撃団(ゲキテイ)」です。
https://www.youtube.com/watch?v=HH-LBqRwZng
普段は神という言葉を使うのは控えていますが、これは神と言わざるを得ない。
原作未プレイの私がこのアニメを今更見ようと思ったのは、14年前に聞いたOPが忘れられなかったというのもあります。(なぜか実家にサクラ大戦シリーズのOVA化第2弾のビデオテープだけあった。しかも1話しか入ってなかったです)

サクラ大戦シリーズの花組は舞台をアニメ放送以前から10年間に渡って行っていて、ゲキテイのアレンジVerも非常に多いです。舞台では声優陣がそのキャラの衣装で歌って踊って、劇をやったり大喜利をやったりと今では企画が難しいのではないでしょうか。


ゲキテイももちろん歌いますが、声優陣の歌唱力がすっごい!ゲキテイはこのアニメの声優以外の声優も歌っていますが、聴き比べるとその違いがはっきりとわかります。
歌だけでなくその振り付けもクオリティが高くいつも鳥肌が立ちます。端役までもが歌と振り付けを覚えていることに感動しました。また、ゲキテイではサビだけは観客の手拍子がパタリと無くなるのが恒例です。サビだけは観客も一緒に躍ることができるのはすごいことです。
合いの手は決まった言葉が入るわけではないのに、会場の統一感は半端ではなく、なぜあと数年早く生まれなかったのかと後悔するほどです。

ゲキテイの振り付けは和服がとても映えます。サクラも和服で踊っていて袖がヒラヒラとなびいてとても綺麗です。これを集団でやられたらもう堪らないと思います。


舞台動画ではアニメでは出てこないキャラがたくさん出演していて、少なからず疎外感があって寂しい。もうゲームやるしかないね!
ゲキテイの歌詞の中のセリフがアニメでは扱われなかったというのも気になるところです。

舞台の動画を見るならアニメだけでなく、ゲームもやらないと楽しむことができません。もっと言えば内容がアニメだけを見た人用のものではありません。


アニメの内容だけではゲキテイの魅力を持て余している感があるのでゲームのプレイをオススメしておきます。
サクラ大戦シリーズの他のアニメはゲームのエンディング後を描いているものばかりなので、ゲームやらないと見てもわからないのがつらいところです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4

62.3 3 ニューヨークでゲーム原作なアニメランキング3位
バーチャファイター(TVアニメ動画)

1995年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (10)
80人が棚に入れました
セガによる同名の人気3D格闘ゲームが原作。このアニメ版では晶を中心に物語が進められ、第25話以降は 3年後が舞台の第2部となる。伝説の武術・八極拳を継ぐ男・結城晶は、チャイナタウンを支配する虎燕館から少女パイを救い出すよう依頼を受ける。目的を果たした晶はさらに虎燕館の幹部ヤンも打倒。新たな仲間ジャッキーやサラたちと共に旅立つ一同だが、やがてある研究所で究極の戦士を生み出す計画が進められていたことを知る…!

声優・キャラクター
三木眞一郎、松井菜桜子、千葉繁、岡本麻弥、松本保典、梁田清之、岩永哲哉、石塚運昇、大友龍三郎、北村弘一、森川智之、塩沢兼人、田中敦子
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