デビューで仲間なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのデビューで仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番のデビューで仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.9 1 デビューで仲間なアニメランキング1位
BanG Dream!(バンドリ!) 2nd Season(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (223)
831人が棚に入れました
高校2年生になった香澄たちPoppin'Partyは、生徒会や家の手伝い、塾やバイトで大忙し。5人で一緒に居られる時間が少なくなり、拠点である蔵にもなかなか集まれない。そんな彼女たちのもとへ、1人の少女が現れて――。新たな出会い。変わらぬキズナ。Afterglow、Pastel*Palettes、Roselia、ハロー、ハッピーワールド!も登場し、個性豊かなバンドメンバー達がキラキラドキドキなステージを魅せる!「また、みんなでライブしたい」音楽が今、走りだす!

声優・キャラクター
愛美、大塚紗英、西本りみ、大橋彩香、伊藤彩沙、佐倉綾音、前島亜美、相羽あいな、伊藤美来

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

他作品から出遅れた1期目の反省からか、2期目は1/3スタート! 2019年9月公開予定の『BanG Dream! FILM LIVE』は、超楽しみなんですけど!?

== [放送前にレビュー記載、第1話視聴後レビュー、第2話視聴以降の追記あり] ==
この作品にはセールス的にまったく貢献していませんが、実は1期目もそこそこ好きだったので内容に関しては密かに期待しています。

== [第1回視聴後レビュー(2019.1.4)] ==
前作については「一応観てた方が良いけど観てなくても致命的ではない」くらいの感じでしょうか。作画はCGになって、ゲームとの齟齬が減ったかも?

作中世界では「大ガールズバンド時代到来!」らしいです。現実にちょっとブームがあったのは2000年頃(ZONE、Whiteberryなど)ですかね?(← 「大」ではなかったですが(笑)。)

という話は置いといて、ライブシーンは多めでしたね。それと今後のストーリーでメインになりそうなキャラクターたちの現況がわかる初回でした。Glitter Greenは活動してないっぽいです。

ロッカーの頭のオカシさを体現する二大巨頭、戸山香澄(とやま かすみ)と花園たえとそれにいい感じで振り回されてる市ヶ谷有咲(いちがや ありさ)が健在のようなので視聴継続は決定です。

特に花園たえ、学生バンドに居るよな、ああいう誰もいないうちからいつの間にか好き勝手にギター弾き始めているかと思えばみんなで何かやろうっていうときに「バイトだ」とか言って来ない奴(笑)!
== [第1回視聴時レビュー、ここまで] ==

2019.1.11追記:
第2話を視聴しました。主宰ライブの面倒くささとかチケットノルマの話が、リアルっぽくて良かったです。チューニングの音やリハとかの場面も気分が上がります。

アマチュアバンドならではの運営っぽい話が今後も出てくるなら、期待大!

OP/EDともにRoseliaの楽曲でしたが、これはもしかして週毎に変わるんでしょうか?

それと、六花ちゃんが「影の主人公」って感じで良いですね。今後も目立ちそうです。

2018.1.18追記:
第3話を視聴終了。

練習場所である倉で、雑談中もツインギターがギターを持ったままとか、会話の最中にいきなり香澄がギターを鳴らしたりとか、おたえのギターリフから唐突に演奏に入ったりとか、ロッカーの生態としてムダにリアルで2nd Seasonはサイコーです。

そして、六花がんばれ(笑)!

余談: ノベライズ版のあとがきによると、香澄が星(STAR)を見つける話だというtweatをした方がいらっしゃるそうです。

S: 沙綾
T: たえ
A: 有咲
R: りみ

2019.1.25追記:
第4話を視聴終了。せっかくAパートはそこそこ良い感じで進んでいたのに、ライブパートがアカンかった…。

(勝手に私が思い込んでいるだけかもしれないけど)この2nd Seasonはもうちょっと地に足が着いた感じで進んで欲しいです。いくらこころんでハロハピであっても「お金さえかければ出来る!」と信じるに足るパフォーマンスを見せて欲しいです。

「足からジェット噴射して飛行」はやりすぎなんです。そういうのはやるにしても『ガルパ☆ピコ』でやってください…。

2019.2.8追記:
第5話はPastel*Palette回。アイドルが事務所の都合でバンドを組まされ、最初はロクに演奏できずに当て振りとか、アイドルバンドあるある過ぎる…。

デビュー時のトラウマを乗り越え、自力で演奏するパスパレの皆さんでした。

第6話はAfterglow回。Afterglowの、とてもアマチュアバンドらしい結成秘話が披露されました。

しかし個人的には一番グッときたのは蔵でのポピパの、パンを選ぶときの「せ~の!」からの流れ。おたえのギターからの「パンを買うなら~ やまぶきベーカリー♪」は最高でした。こういう「遊び」のシーンが入るだけでリアルっぽさがグッと増すのです!

2019.3.1追記:
第7話、第8話の溜め回からの激動の第9話を視聴終了。起承転結でいえば「転」、それも大暗転…(笑)。とはいえアバン、Aパートは穏やかなもの。文化祭回でした。そして内容にふさわしくEDはいつものポピパ「Jumpin'」ではなくRoseliaの曲だったのでした。

そんな激動回ですが、演奏はありませんでしたがメンバーが女子大生となった先輩バンドGlitter*Green(中の人はミルキィホームズ)の面々がほっこりと登場。ステージ衣装でなく学校の制服で演奏するRoseliaとかいうレアなシーンもあったのでした。

その他、単純にシーンとしての見どころとして六花のギター・ソロが冴えわたって、めっちゃカッコよかったです!(そのあとでポンコツになってましたが…。)

2019.3.22追記:
第12話まで視聴終了。ポピパ主催ライブの準備で大忙し。参加する各バンドのセットリストに個性があふれ出ています。ハロハピのそれは、いったい…。今後「他バンドからのスカウト」っていうのはネタ化するのでしょうか?

ポピパの新曲「Returns」はとても良い曲ですね。ポピパさん、カッコいいです!(六花並感)

最終回の第13話はポピパ主催ライブで、大ライブ映像回でしょうか。楽しみですね!

2019.4.1追記:
3/18深夜の放送当日に最終回まで観終わっていたのですが、レビュー更新がすっかり遅れてしまいました。

あの最終回のライブ状況で、PA卓についてオペしてた六花ちゃんはヤバ過ぎる…。この人はギター演奏といい、超高校生級(笑)!

新曲「Dreamers, Go!」も名曲でした。CDでは「Returns」のカップリング曲なんですね。そして主題歌をサブタイトルにしたあたりはEDで見事に回収。

Raise A Suilenがリアルでのライブメンバーになるのは3rd season(2020年1月放送予定)までおあずけみたいです。

そして9月予定の劇場版『BanG Dream! FILM LIVE』って何ですか、超楽しみなんですけど!?

投稿 : 2024/12/28
♥ : 38
ネタバレ

ゲリオ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もっと評価されるべき傑作

いやはや、マジでホントに最高でした。
悪夢の出来だったアニメ1期で負の印象が付けてしまったバンドリですが、コンテンツのポテンシャル自体には大きな可能性を感じ、その後「ガールズバンドパーティ」の配信と同時にこの2年間バンドリコンテンツの虜になってしまった私。
あとは2期の出来さえ良ければ言うことなかったわけですが、期待をはるかに超えた最高のアニメでした。
ブシロードさん、サンジゲンさん、最高の作品をありがとうございました!

のはずなのに、あんまり評価が上がらないのはなんでだー!w
ガルパプレイ組とそうでない人の差がありすぎるぞ!?
このサイトにおいては総合得点が1期より下とか正気とは思えない。
たしかにガルパのキャラやストーリーを知ってること前提な部分もあったけど、それにしたってこの出来栄えで叩くのは本当にちゃんと見てるのか疑わしいものだが。
未だ残る1期の呪い「バンドリ=叩くべきもの」というイメージが根付いた負のスパイラル…
それでもちゃんと感想書いてくれる人はゲーム未プレイ組でも評価してくれてる人増えてきたし、ちょっぴり安心です。
みんな~、もっとバンドリを見てくれ!少し時間があったらガルパもやってくれ!

以下、評価項目についてそれぞれ長々と個別に書いていきます。

キャラクターに関してはファンなので★5です。
視聴前にやや疑問だったのは2期からはポピパの5人だけでなく、ガルパの登場キャラ25人が全員出てくるということで、果たしてこれだけのキャラ数を30分アニメにまとめるのが可能かということ。
そんな多少の不安も1話冒頭に大好きなパステルパレットが登場した時点で吹っ飛んでしまいましたが。
基本的にはポピパメインのシナリオでしたが要所要所で他バンドのキャラが活躍するのでファン的には感謝感激。動く彩ちゃん最高でした。
また、セカンドシーズンで初出となるRASの面々ですがここまでアニメで推されるのは予想外でした。
特に六花に関しては2期の裏主人公と言っても過言ではなく、結局最終回になってもRAS加入に至りませんでしたが、おそらく続編の3期は彼女メインの話が展開されていくことになるんでしょうかね。
ガルパの方でも今後RASが登場するはずなのでそっちも楽しみです。

作画というか3DCGに関しても★5です。
まさにアニメーションの歴史を塗り替える出来栄えで、お金さえかければCG作品でも作画以上の感動を味わえることが証明されました。
放送前に色々言われてたけど自分はCGに対する不安はありませんでした。
制作するサンジゲンさんは過去作をみても安定したCG技術を誇っていたし、何よりガルパに昨年実装されたMV機能におけるライブアニメーションを見ていたので。
ソシャゲのCGでこのレベルなら、テレビアニメーションにしたらどんだけだよっていうワクワク感しかありませんでしたよ、ほんとに。
美少女アニメにCGは合わないという従来のオタの妄言を根本から覆し、むしろCGアニメ全盛を感じさせる最高のアニメーションでした。
これ見ると本当に1期のクソ作画が恨めしくさえ感じてきます…

声優に関しては言わずもがな★5です。
ポピパ、ロゼリアの声優さんはライブで実際に楽器を演奏。バンドリ専属声優だろうがそれだけで賞賛に値します。
彼女たちにとっては「歌って踊れる声優」って言葉すら過去のものとしてしまいそう。
特に沙綾役の大橋さんは声優業も多忙のはずなのに本格的にドラムを叩いていて、その才能に驚くばかりです。
リアルバンド展開はしていない3バンドもそれぞれキャラにピッタリな声優陣を揃えており文句無し。
あやねるの歌唱力はバンドリが育てた。

音楽に関しては当然★5。
「バンドリはカバーだけでオリジナルは弱い」未プレイ組がよく言ってることですが、実際はそんなことはなく全曲最高レベル。
実績のあるElements Gardenさんが楽曲を担当してるんだから当然と言えば当然ですが。
既存の名曲たちがハイクオリティなCGアニメーションで映像化されてまさにファン感無量のアニメとなりました。
終盤においてアニメ初出の曲も出てきましたが、それぞれ良曲だったのではないでしょうか。
オープニングのキズナミュージックは名曲が多いポピパの中でも一~二を争う曲になったかもしれません。

物語に関してはやっぱり★5で!!
各話詳細は放送中に書いたのをネタバレ枠で。
1話感想
{netabare} 冒頭でいきなりパスパレきたああああああああ!!!!
彩ァァァァァァァ!!!
セカンドシーズン第一話は5バンド全てにライブパートを差し込むという、強烈なボリュームだった。
CGも文句なしに素晴らしく、既存ファンとしては感涙できる内容だった。

少し残念だった部分は明らかにファン向けな初回で、ゲーム未プレイ組の人を置いてけぼりにしたところか。
たた、ゲーム以降のストーリーを描くとなると、いまさらポピパ以外のバンドを一からやってくってのも無理があるし、どうしてもこの形しかないのかなと感じてしまう。
たぶん、監督も色々迷った末の一話だったのではないかと思う。
既存ファンを盛り上げた点では100点、新たなファンを増やすという点では60点といった具合かな。{/netabare}

2話感想
{netabare} 2期も結局ポピパメインのストーリーに格上存在のロゼリアを絡ませていく感じ?
と、なると他3バンドの出番はゲスト扱いになりそう?
ブラックシャウトの演奏シーンは、三次元ライブ展開中の声優さんの動きとシンクロさせるという再現度。
こんなんファン感涙不可避でしょう。
今後も人気曲のライブシーンを片っ端からやってくれそうで楽しみでならない。
既存ファン目線で視聴するならば2話時点で神アニメである。 {/netabare}

4話感想
{netabare} ハロハピきた~~~!
やべっぇ!神回じゃねーか!
この狂気にみちたキャラ力よ!
けど、これじゃポピパが完全にモブに。
やっぱ混ぜるな危険じゃないけど、ハロハピはハロハピで別アニメとして見たかったけどねー。 {/netabare}

5話感想
{netabare} か、神回すぎて息が・・・・
まさにパスパレファン大歓喜という内容でした。
ゲーム内で取り上げられなかった"ゆらゆら"に関するドラマをアニメでピックアップしてくれて最高。
彩&千聖メインの話だったけど意外にイヴちゃんが目立ってて良かったです。
「拙者これにてドロン!ニンニン!ニンニン!」←可愛すぎやろ。

千聖がメンバーに隠れて個人練習をしていた描写も素晴らしい。
あんだけ多忙でどこで練習してんだよってずっと思ってたからね。
プロ意識が高いから、メンバーにも中途半端な状態の自分も見られたくないし、努力してる姿も見られたくないんすわ、この子は。
それを日菜と麻耶は察してるのがまたイイ~!
察せない彩ちゃんが自分のせいだと思って落ち込むのも彩ちゃんらしい。
すごくいつものパスパレらしいシナリオだったと思います。

ただ、ゲーム未プレイ組にとっては千聖らの性格が分からないでしょうし、意味不明だったかもしれないですね。
むしろ突然出てきたアイドルが本筋と関係ない話を勝手に進めてポカーン状態だったかも。
ところんファン向け特化アニメっすね、バンドリ2期は。
まぁ、25人キャラ全員を取り扱う以上、ファン向けアニメになるのは予想できたことだけどね。
個人的にはパスパレはパスパレで単体で30分アニメ化してほしかったと思います。
もうずっとパスパレを見ていたいけれど、2期におけるメイン回はこれで終わりでしょうなー。
もちろん他のバンドも好きだけど、なんとももどかしい気持ちです。 {/netabare}

6話感想
{netabare} アフロ回にしてはアフロが目立ってない?
ハロハピ、パスパレは完全に個別回が用意されていたのにあんまりだー!w
ただ、これ以上ポピパをないがしろにするのもどうかと思うので、このシナリオも有りちゃ有り。
むしろ4~5話は完全にファン向けだったのでそっちが異端だったかも。{/netabare}

7話感想
{netabare} RASのストーリーが本格的に始動!
なるほど、おたえを絡ませる展開できたかぁ。
レイヤ役のRaychellさんの演技力がとても声優初挑戦とは思えない素晴らしさ。
一方マスキングさんは・・・・
いやいや、役者でもない国内トップクラスのドラマーさんに声優やらしてんだから当然じゃない! {/netabare}

8話感想
{netabare} おたえの開口一番「別のバンドに行きたい」にはギクッとしてしまった。
ポピパを辞めたいって意味じゃないにしても、もっと言い方あるだろう。さすがコミュ障。
「どういう…こと」一瞬にして曇る沙綾の表情がまたグッとくる。
自分が一度別のバンドから脱退した過去があって思うところがあったんだろう。
予告見る限り、来週はRASを優先してしまってポピパの学祭ライブに間に合わない的な話になるのだろうが、沙綾がガチギレしそうでドキドキしちゃうなー。

彩ちゃん率いるバイト応援バンドも最高だった。
本筋と関係ないようで「ひとりじゃないんだから」という曲タイトルはポピパの現状にもかかってたんだよね。
送り出したメンバーを見守る各バンドの面々が面白い。
つぐモカを取られて一人膨れっ面の蘭ちゃんに草w
あと、彩ちゃんと花音ちゃんをネットリと保護者的な表情で見つめる千聖さんw
そして、薫さんたちに気づいてニッコリする花音ちゃんは可愛すぎた。
その他、ガルパの4コマネタを差し込んできたり、おたえがRASのサポートメンバーになるというのも、現実の3次バンドとリンクさせてるし、ファンならピンとくるネタを随所に散りばめる制作スタッフのバンドリ愛が本当に素晴らしい作品だと思います。 {/netabare}

9話感想
{netabare}おたえアウトー!
なんだかんだで間に合うと思いきや・・・
予想以上の鬱展開。
ポピパに厳しすぎるアニメ。
友希那さんの失望感極まる視線も辛い~。 {/netabare}

10話感想
{netabare} RIOTキター!
カッコよすぎるだろう。
このライブをやるために、おたえ脱退ネタを引きづってる印象。
六花のRAS加入はよ。
先週、唯一出番がゼロだった麻耶ちゃんがめっちゃ喋ってて草。{/netabare}

11話感想
{netabare} おたえ脱退騒動、引っ張りすぎに思えてきた。
この話にここまで重きを置くならよほどのドラマチックなシナリオが求められるはずだけど、ぶっちゃけどうせ脱退しないことは既定路線なんでそこまでハラハラドキドキもせず…
う~ん、ここまで完璧なシナリオに思えたセカンドシーズンも少しダレてきたか。
てか、彩ちゃんたちの霊圧が完全に消えちまったんだが…
どうせポピパのストーリーにほとんどを費やすなら、本筋から脱線した4~5話のハロハピ回パスパレ回はいらなかったかもしれない。
ガルパファン的には嬉しかったけど、新規さんはあそこで切っちゃった人も多いみたいなんで。
んー、9話あたりまでは本当に文句の付けようのない(ファンにとっては)アニメな気がしていたんだが、なかなか完璧なアニメに仕上がるのって難しいなぁ。 {/netabare}

12話感想
{netabare} 今週はメチャ出来の良い回で息を吹き返したかな。
ポピパのストーリーを軸にしつつ、ガルパのキャラも程良く出してくれて配分も満足。
テンポもよく無駄なシーンがまったくないので非常に濃密な30分を視聴することができた。
そして、リターンズ…めっちゃ良い歌…
また一つ名曲が生まれてしまったか。
何気にポピパは名曲が多い。
なのに、アニメ2期の劇中では「STAR BEAT!」など初期の曲しかやってないんだよね。
ポピパの曲では中堅どころの「Happy Happy Party!」がやたら推されてるし。
時系列的には「二重の虹」もあるはずなんだが、一向に出てくる気配なし。
一応、バンド技術はまだまだ未熟って設定があるから、名曲は出し惜しみしなければならない事情があるのかもしれない。
いずれにしても今回のリターンズという曲は、ポピパを代表する良曲の一つになったように思う。{/netabare}

13話感想
{netabare} バンドリ最高。ポピパ最高。
ハロハピ最高、パスパレ最高、アフロ最高。
ロゼリア最高・・・・はぁ~、やりきったわ。 {/netabare}

終わりに総括するとシリーズファン的には最高のアニメでした。
今までついてきて良かったなぁと。
あんまりこういうこと言いたくないけど、すべての美少女アニメを過去の物にしてしまったかと、あくまで贔屓目に見てる個人的な意見なんですみません。
3期は来年に延期されてしまいましたがバンドリコンテンツを長く楽しめるという風に前向きに受け止めます。
また、劇場版を挟むとのことで、フィルムライブとあるがストーリーがあるのか、ミュージックビデオを永遠にやるのか、今のところは不透明。いずれにしろ絶対見に行きますが。

バンドリコンテンツの今後の発展を願いつつ長々と書いてしまったレビューを終えたいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

ゴッドファーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

全話視聴しての感想

アニメの本来の評価(クオリティ他色々)は大した問題で無い作品なので純粋に面白いアニメ探しなどをしてる方には参考にならない評価をします。
個人的には、ほぼ完璧な仕事をしたと感じたバンドリ二期でした!
コンテンツ作りはお仕事で会社がお金設けをするためのサービス業です。
バンドリコンテンツスタート>世の中に多く広める為に現在最も効率的な手段の一つとしてのバンドリ一期制作>そこからの本命ゲームサービススタート>大成功の熱冷めぬうちに間髪入れずに投入してきた二期でした。内容は主軸のゲームファンに対するファンサービスの色を濃く出している(これが上手い所)
ヲタカルチャーの現状は一昔前とは違いアニメが8千本売れて二期決定で成功という具合では無くなり、グッズ販売・ゲーム展開(得にスマホゲーでガチャ回してもらえるか)などが成功の大きなカギであり軸になっています。成功を掴んだコンテンツとしては音楽を題材にしているなら2,5次元からの幅広いファンの獲得と冷めにくい状況作り、アニメ・漫画などのストーリー性のある作品を定期的に発信して付いたファンに忘れられにくい状況を作ること。
それを熟知した会社が狙い通りかつ完璧な仕事を見せつけてきた作品だと感じました。バンドリ二期を一アニメファンとして一期で知って続きで二期を見たけど、ゲームをやってないとかって人からすると色々言いたくなるような作品だと思います。キャラが~とか作画が~とかストーリーが~とか・アニメのサイトでの感想なので当然かとは思いますが、アニメ・ゲーム両方を通じてファンになってる人からすれば大した問題にならない範囲でしょう。作品のクオリティという面では格段にアップしてるのは間違いなく(得に音楽題材の作品においてCCを使ったライブシーンは必須に近い。作画でやると非常に難易度が上がる為)文句が出ている箇所は大体本来の目的と問題解決から考えればそうするのが必然な箇所ばかりでした。
出だし大成功を収めて、アニメ化もそこそこ評判良くても一つ間違えるとあっという間に転落するということは他作品が示してくれています。
ストアなどの売上を見ても分かる通りバンドリコンテンツの盛り上がりは大成功でしょう。
そういう意味からこのバンドリ二期は完璧な仕事だったと感じた作品でした。
最後に個人的な純粋にアニメとしての二期の感想
ボチボチでしたw ゲームでキャラの性格とか、それぞれのバンドの事情とか方向性を全部わかってるので☆4,5ですが(笑)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

71.1 2 デビューで仲間なアニメランキング2位
シャインポスト(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (141)
330人が棚に入れました
「世界中の人達にアイドルを大好きになってほしい!そのための輝く道標……それが、シャインポストだよ!」大きな夢を抱くも、小さな成果しかあげられないアイドルユニット『TiNgS』の玉城杏夏、青天国春、聖舞理王。彼女らに救いの手として用意されたのは、曰く最強マネージャー、のはずが……「僕、マネージャーはやらないよ」現われたのは、まるでやる気のない男、日生直輝だった。だが、彼には一つ特別な力が備わっていて……?これは、絶対アイドルを目指すため、君と少女たちが光り輝く物語。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

《全身全霊》アイドルアニメ!

【まえがき】
アイドルに関する独り言が長いので折りたたみw

{netabare}以前、中年になった元・昭和の女性アイドルたちが座談会にて、
若い頃、自分はお菓子作りとか全く興味ないのに、
雑誌プロフィールに趣味・お菓子作りとか載せていたと放言していた件が妙に印象に残っています。
が、私はそこに不快感は覚えません。
何故ならアイドルは虚像を飛ばして人々に夢を与えるものだと思っているからです。

アイドル(英:idol)はラテン語の偶像崇拝(宗教的な堕落を揶揄するニュアンス込)をルーツに持つ語句。
「アイドルはトイレに行かない」と言われた頃の往年のアイドルについては、
時に、アイドルを虚像と換言してまで、ブームの熱狂を相対化する言説がはびこったものです。

私は度々、会いに行ける群ドルより、カリスマ的なソロアイドル(本作でいうと“絶対アイドル”螢)の出現を待望しています。
これは近年の群ドルは距離が近すぎて、ファンもアイドルも現実と虚構の区別が付け辛い。
それに起因して、グループ内外で、嘘の扱いの不器用さから様々な問題が発生している。
手が届かない神格化できる存在に、現実と虚構を明快に線引して欲しいという願望が一因となっています。

まさに嘘はアイドルの核心なのです。{/netabare}


【物語 4.5点】
嘘を見抜ける主人公の男性敏腕マネージャーの登場という初回からシビれたアイドルアニメでした。

嘘付きが禍々しいオーラを放って見えるのではなく、輝いて見えるという設定がまた素晴らしいです。
嘘に塗れたアイドル業界に疲弊して、不人気アイドルTiNgSが所属する事務所に落ち延びて来た形のマネージャー。
ですが、決して全ての嘘を否定しているわけではなく、{netabare}ロケで苦手なピーマンを笑顔で食べる{/netabare}といった、
夢を壊さないための嘘ならば方便として認めている。
ただ、嘘をこじらせて真実を見失い、才能を発揮できずにいるアイドルたちを観察し、
{netabare}「アイドルは正しいことをするんじゃない。やりたいことをやるんだ」{/netabare}
などと的確過ぎる指示、助言(名言)を送ることで、背中を押してやる。
アイドルの核心を見事に捉えた、この設定、パターン。
スタッフたちが自分なりのアイドル論を突き詰めないと絶対に出て来ない。
そのアイドル愛に悶えます。


構成はグループの危機を起爆剤に、5人の主要メンバーを約2話ずつ使って掘り下げる。→転機→まとめ。
という典型的なアイドルアニメ。
が、足腰となる設定が強固なため、見知ったド直球な筋書きでも、心にズドン!と来るパワーがあります。
{netabare}TiNgS→TINGSで完全体{/netabare}という仕掛けもベタですがテンション上がりました。
アイドルアニメファンならば、杏夏→理王の{netabare}劣等感→覚醒{/netabare}コンボが決まる6話までにほぼ確実に落ちると思います。
と言うより、アイドルアニメファンなら見なきゃ切腹ですw

そして、本作で1クールアイドルアニメのメンバー数は5人が最適解との確信が一層、深まりました。
各人のアイドル志望のキッカケを“絶対アイドル”螢のワンステージに集約したプロットも、
シナリオ混線防止の観点からも、シンプルで良かったです。
「シャインポスト」の本当の意味でのタイトル回収もプロットの骨格として機能していました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・スタジオKAI

昨年、アニメ版『ウマ娘』2期のウイニングライブでも魅せてくれた同スタジオ。
放送中コロナ禍により延期を挟みながらも
(お陰様で私はギリギリ最終回までに視聴猛追間に合いましたがw)
CGも交えながら躍動感のあるアイドルステージを死守。
作画カロリーも然ることながら、来春、中野サンプラザにて、
これをライブで再現するキャストさんのカロリー消費量も相当なことになりそうです。

ただ、トップアイドルが絶望する才能などの違いについてはやや演出に頼った感。
そこを作画で伝わるレベルになればもっと突き抜けたという欲は残りました。

泣きの心情描写も手慣れたもの。
特に、涙を嘘で隠し損ねる表情。グッと来ます。


【キャラ 4.5点】
杏夏が「お茶目なジョーク大成功です♪」などと滑っていた序盤などは、
正直、このキャラたちで1クール押すのは難しいのでは?との懸念もありました。
が、彼女たちが見せるキャラクターは、本音をグループ、作品内外に覆い隠すための虚飾。
それらが引き剥がされ、虚実が一体化したアイドルたちの真実の輝きが眩しいです。

良作アイドルアニメに良ファンあり。
杏夏推しの古参ファン・トッカさん(CV.金元 寿子さん)。
推しに貢ぐだけでなく、ちゃんと苦言も送れるドルヲタの鑑。
ただ推しの晴れ姿に撃ち抜かれたら気絶するのがw
{netabare}中野サンプラザでも序盤で敢なく失神w
これ、推しが武道館にいってくれたら死ぬんじゃないかと心配になりますw{/netabare}
その他、勝負どころで、ファンたちがTiNgSを広める力になる描写。
ロケ先の色んな職業の方々が新規ファンになって行く流れも熱かったです。

敏腕マネージャー・日生(ひなせ) 直輝とは違った意味で凄腕なのが日生 優希・社長。
発掘した才能のためなら笑って嘘も付ける食えないお方w
若くしてついている杖の理由。詳述待ってます。

【声優 3.5点】
青春国(なばため)春を演じた鈴代 紗弓さんみたいな歌もいける声優さんもいれば、
聖武 理王(りお)役の夏吉 ゆうこさんみたいに当初から声優アイドルとして発掘、育成された方もいれば、
玉城 杏夏(きょうか)役の蟹沢 萌子さんみたいに現役アイドルからの声優初挑戦もある。

キャラの二面性を演じるには経験不足を感じる場面もありました。
が、アイドルグループ内の嘘も飛び交う悲喜こもごもを捉えた本作においては、
心情を理解しているであろうアイドル経験者の声には、時折、技術云々を越えた説得力も感じました。

某エピソードでは歌唱力も求められましたが見事にクリア。
{netabare}CV.夏吉 ゆうこさんの「Yellow Rose」。デパートで耳にしたら私も思わず足を止めると思います。{/netabare}


ただ、マイMVPは、主人公マネージャーを演じた山下 大輝さんの包容力がある落ち着いたイケボかなと。

【音楽 4.0点】
『ラブライブ!』シリーズ等にも楽曲提供してきた高田 暁氏・作曲・編曲のOP主題歌「ワンダー・スターター」を始め、
アイドルアニメソングとしては、変哲もないメロディ。
が、典型的な歌詞世界に隠された、
エピソードを見届けた視聴者だけが知ってるアイドルの本音。
というプレミア感が付加されれば心に染み込んでくる。
これもベタですがアイドルアニメの醍醐味。いとおかし。

楽曲として好きなのがHY:RAIN(ハイレイン)の「GYB!!」
嘘が上手すぎて自縄自縛するアイドルたちの中にあって、
HY:RAINリーダー・黒金 蓮は、突出して嘘が下手。{netabare}変装{/netabare}も下手w
クールなアレンジに乗せて“Get you back!”と直球で連呼する歌詞に、
不器用さが滲み出ていて、何か癒やされます。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20

カメ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今期完全に番狂わせ

自分はラブライブとか○○○48とか興味なく全く見ない人なので
2022夏アニメでのランキングでは完全に番外だと思っていたけど
見てみたらキャラの個性が良い味出しているのと
結構ダンスシーンが動きが良くできているので
しばらく続けて観てみようという気になった

それぞれ自分の悩み、空回り、失意のどん底から
周りのフォローで立ち直って結束が強くなる
王道だけど、それがゆえに気持ち良くちょっと涙もらってしまう
4話できょうかにハートを打ち抜かれて
6話でりお様の歌声で鳥肌がとまらなくて
9話で完全にTINGS!のファンになっちまったじゃないか
どうしてくれるんだ

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

真面目オブくそ真面目アイドルアニメ:「だって、あたしはシャインポストだから!」

お茶目なジョーク、大成功です!

……というわけでとりあえずラノベとコミカライズとアニメとゲーム、メディアミックスで展開するらしい「シャインポスト」なのです。
(良くわかりませんが、ライブ公演はやらないかも?)

他の担当アイドルでの実績を買われ、アイドルグループ「TiNgS」のマネージャーとして芸能事務所ブライテストの社長に招聘された日生直輝(ひなせ なおき)が主人公とも言えますしTiNgSのメンバー、中でも青天目春(なばため はる)が主人公とも言えます。

第7話まで観た時点でこのレビューを書いています。本作はいわゆる「アイドルアニメ」の範疇ですが、ストーリーは真正面から「アイドルグループ」というものを捉えたすごく真面目な作りだと思います。

メンバーの能力差によるライブシーンでのパフォーマンスの差をきちんと見せる(メンバーの動きにズレがあったり顔に汗が見えたりする)作画であったり、ストーリー中での歌唱力の差を納得させる歌であったりと、きちんと「ストーリーをアニメーションとして表現できている」と思わせる作品だと感じています。

逆にアニメとして良く出来ているからこそ本作についてはいわゆる2.5次元的な展開は難しいような気がしていて、それで「ライブ公演はやらないかも?」と思う次第です。

新型コロナの影響などによる休止・延期回などもありますが、このクオリティを維持出来たらアイドルアニメとしてはかなり出来の良い作品となるでしょう。

ストーリーのベースは、既に成功している他のアイドルアニメよりは、どちらかというと実存するアイドルグループが売り出しを図ろうとする様に近しい物を感じます。もちろん尺として1クールしか与えられないため直輝にある能力が設定されておりそれが展開を早める要素として働きますが、個々のメンバーが直面する問題はわりと現実的な物だと思います。

また、各メンバーが問題を解決していくにあたって単にメンバー同士でワイのワイのと適当に話し合っていつのまにかどうにかなってしまうアイドルアニメはたくさんありますが、本作は解決に「大人」としてのマネージャーが積極的に関わるという点も他作品との差別化になっているように思います。

終盤どうなっていくのか、期待しています。

2022.10.20追記:
第9話の後に特番2つ、計3話の延期となりましたが無事に最終回を迎え、視聴終了しました。

上記で「ライブ公演はやらないかも?」とありましたが、中野サンプラザでのリアルライブ公演が決定したことが最終話にて告知されました。ただ個人的には、作中のライブシーンの見事さにリアルライブが敵わないと思うので、あまり中の人によるライブ公演にはそそられません。

OPでほのめかされていたTINGSとHY:RAIN、とりわけ春と蓮の関係にも綺麗に決着はついているので1クールアニメできちんとストーリーをまとめたと言えます。

手堅く地下アイドルあるいはトップアイドルという物を語ったという意味でアイドルアニメとして良作だったと思います。ただ、普通のアニメ好きよりは「アイドルも好き」という層によりウケそうな作品でしたね。

キャスティングに関して「杏夏役が残念」みたいな声を聞いた気がします。理解はできますし強く否定もしませんが、私は案外嫌ではありませんでした。

シナリオが変に迷走せず、とても面白かったです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28

66.2 3 デビューで仲間なアニメランキング3位
IDOLY PRIDE(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (171)
485人が棚に入れました
関東郊外にある星見市。「年に一度やってくる流星群の観測に最も適した町」であることからこの名前が付けられた。そんな星見市にある小さな芸能事務所、星見プロダクション。そこから華々しいデビューを飾ったアイドル・長瀬麻奈は、ライブバトルで連戦連勝を果たし、またたく間にアイドルランキング・VENUSプログラムを駆け上がった。数年後、星見プロダクションは新たなアイドルを見出すオーディションを開催。そこへ現れたのが、麻奈を姉に持つ長瀬琴乃と麻奈そっくりの歌声を持つ川咲さくらだった。ふたりをはじめ、続々とアイドル志望者が集まり、活気づく星見プロダクション。集まった10人は、寮での共同生活を始める。加えて、麻奈を超えんとするTRINITYAiLEや、麻奈に並々ならぬライバル心を抱くLizNoirが彼女たちの前に立ちふさがり、プライドを胸に競い合う。麻奈を取り巻く様々な思いが錯綜する中、アイドルたちは最高峰を目指していく。

声優・キャラクター
神田沙也加、橘美來、菅野真衣、結城萌子、夏目ここな、佐々木奈緒、宮沢小春、高尾奏音、相川奏多、日向もか、首藤志奈、雨宮天、麻倉もも、夏川椎菜、戸松遥、高垣彩陽、寿美菜子、豊崎愛生

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アイドルアニメじゃない話の構成

アイドルアニメにしては、ただアイドルが成長するだけではなく、ハートフルアニメの幽霊展開をアイドルアニメに持ってきて斬新だった。
あるあると言えばあるあるなのだが、アイドルアニメとして見てたのに…不意打ちを喰らったところは個人的に評価高い。

キャラ数を各グループもう少し減らしてもよかったかもと思うが、2グループという展開から仕方ないと思わせるくらいには、話の展開で楽しめた。
ある意味、アイドルアニメとして見たら作画であったり中心以外のキャラの薄さという意味で評価が低いのかもしれないが、麻奈・さくら・琴乃とマネージャーのハートフルストーリーで付属にアイドル仲間として見れば楽しめる。

100点中80点

投稿 : 2024/12/28
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その人は、私に夢をくれた。

この作品はメディアミックスの一環として制作されたみたいですね。
この作品の登場する星見プロダクションの「月のテンペスト」と「サニーピース」は実在するグループなんでしょうか。
アニメ化より先行してライブが配信されたようですので…

「月のテンペスト」と「サニーピース」に起用された声優さんは新人さんが多かったのでしょうか。
殆ど知らない声優さんでした。
知っていたのは「放課後ていぼう日誌」で主人公の陽渚を演じていた高尾奏音ちゃんくらい…

ですが2つのグループを取り巻くライバルや先輩は大物揃いです。
ソロアイドルである長瀬麻奈役を演じるのは神田沙也加さん。
3人組のTRINITYAiLEは「TrySail」の天ちゃん、もちょに夏川さん…
4人組のLizNoirは「スフィア」のハルカス、彩陽、みなちゃんにあきちゃん…
大先輩に囲まれてのアフレコはさぞかし緊張したことでしょう。


青春全部かけてアイドルの最高峰へ。

アイドルという「空間」をつくっていく喜び。
その過程では、誰しも汗を、涙を、時には血を流している。

それでもアイドルを続ける。
輝きたい。
稼ぎたい。
一番になりたい。
笑顔にしたい。
夢を叶えたい。
見返したい。
認められたい。
見つけてほしい。
乗り越えたい。

そんな、たったひとつの、プライドを胸に――。

最初からスポットライトを浴びる人なんていない。
誰しもみんな、弱かった。
屈しない者だけがアイドルの最高峰へ辿りつく――。

これは、大きな夢と、過酷な現実を前に青春を駆ける、
切なくも熱い、アイドルたちの物語。


メディアミックスのサイトのTOPページの記載を引用させて頂きました。

Twitterなどで本作のスマホゲームの事前登録の情報が流れてきていましたが、その背景には汗まみれになりながら歯を食いしばってレッスンしているアイドルが映っていました。
アニメの中では過酷な部分は殆ど描かれませんでしたが、これが実際のアイドルの在り方なんでしょう。
思いで手に入る程生易しい世界ではありません。
そして彼女たちを突き動かすのは様々な想い…

こういうアツさ…個人的には大好物です。
ですが、アニメの方はもう一捻り加えられていました。
ソロアイドルである「星降る奇跡」と呼ばれるようになった長瀬麻奈を取り巻く物語です。

後悔が無かった訳じゃないと思います。
誰よりも…彼女が一番悔しかった筈です。
手が届くはずだったのに届かなかったから…
目標が達成できなかったから…

でも最終話で見せてくれた彼女の思いはもっと繊細で複雑でした。
だけど、お互いの持ち場立場が足枷になっていて、一番伝えたいことがおざなりになってしまった…
これが悔しくない訳…ありませんよね。

だから「月のテンペスト」と「サニーピース」が輝きのてっぺんを目指すサスセスストーリーも悪くありませんでしたが、個人的には長瀬麻奈を取り巻く物語の方が印象に残りました。

「舞台裏のドラマが、ステージを輝かせる。」
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「IDOLY PRIDE」
エンディングテーマは、「The Sun, Moon and Stars」
どちらも星見プロダクションの皆さんが歌っています。

1クール全12話の物語でした。
近ごろのアイドル系の作品の中では、上位に食い込む作品だったと個人的には思っています。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

61.9 4 デビューで仲間なアニメランキング4位
永久少年 Eternal Boys(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (20)
78人が棚に入れました
「俺の人生、どこで間違ったんだ……」 長年勤めた会社が倒産、再就職も上手くいかず失業保険が切れたら完全に終わり…! 人生崖っぷちのおっさん真田健太郎は、満福芸能プロダクションが再起をかけて立ち上げた”おっさんアイドルプロジェクト”「永久少年」記者発表会のステージに立っていた。 元中学教師の教師、元サッカー選手の浅井、元人気子役の今川、満プロのマネージャー山中、元No.1ホストの柿崎。 かくして始まった訳アリおっさんたちの合宿生活はトラブルの連続。 それでも「永久少年」としての成功を夢見て奮闘する6人の姿は、徐々に人々の心を掴んでいき……? おっさんアイドルが、その夢を叶える日はやってくるのかー!?

57.0 5 デビューで仲間なアニメランキング5位
UniteUp!(TVアニメ動画)

★★★★☆ 3.3 (19)
43人が棚に入れました
「俺が、アイドル…?」 歌が大好きな高校生・清瀬明良。 彼の歌は歌い手”KIKUNOYU”として動画配信サイトに公開されていた。 ある日、その歌声を聴いた芸能事務所”sMiLeaプロダクション”にスカウトされる。 そこは、突如引退した伝説のアイドル“Anela”がアイドル育成のために立ち上げた事務所だった。 同じくスカウトされた直江万里、五十鈴川千紘とともにグループを結成することになった明良。 歌い手出身の3人は、同じ事務所の所属アイドル”LEGIT”、“JAXX/JAXX”に刺激を受けながら、それぞれの想いを胸にアイドルデビューを目指す──。

70.1 6 デビューで仲間なアニメランキング6位
トラペジウム(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (33)
101人が棚に入れました
元乃木坂46の高山一実が、現役アイドルとして活動していた2016年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載した同名長編小説をアニメーション映画化。
高校1年生の東ゆうはアイドルになるため、「SNSはやらない」「彼氏は作らない」「学校では目立たない」「東西南北の美少女を仲間にする」という4箇条を自らに課して高校生活を送っていた。城州東高校に通うゆうは、ほかの3つの方角にある高校へ行き、3人の美少女と友だちになる。文化祭やボランティア活動を通して結束を深めていくゆうたちに、ついにテレビ出演のチャンスが舞い込む。やがてアイドルデビューのプロジェクトも動きだすが、大きな問題に直面する。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

嘘で磨いた虚像(アイドル)で光って何が悪い?

元・乃木坂46の高山 一実氏が、現役アイドル活動中に連載した同名小説(2018年書籍化)の劇場アニメ化作品。

アイドルを目指す主人公女子高生・東ゆう。
自身も含めたの東西南北の美少女JKと親交を深めて、
アイドルグループとしてのデビューを目指して画策する青春作品。


【物語 4.0点】
私は虚像としてのアイドル、アイドルと嘘に向き合っている作品には一目置く傾向がありますが、本作も同様。

主人公少女は街で美少女を見かけたら皆アイドルになれば良いのにと思ってしまう程、アイドルに心酔。
アイドルになるためなら嘘も方便、東奔西走して集めた美少女たちとの友情すらも夢へ至るため手段。
4人で取り組んだボランティア活動だって、
将来、有名になった際、過去のSNS等を漁られても好印象を保持するための粉飾にすぎない。

夢のため、打算の友情、慈善を重ねてしまう主人公の青さ。
ビジネス成功本を斜め読みした上昇志向が墓穴を掘る、チクチクした予感が常に胸を刺す。
アイドルへとステップアップする度に4人の間の歪(ひず)みが拡大する描写はとても不穏。


それ以上に私の背筋を凍らせたのが、芸能界のシステム。
主人公少女はまだ、夢のための嘘と打算に多少の後ろめたさを感じている様子も。
が、芸能界は、光る原石を発見したら、迷いなく育成プログラムに組み込んで研磨して輝かせて売り込み消費させる。
品質保持のためなら、ライブでの口パクだって、さも当然のようにやってしまう。
芸能関係者はいい人たちばかりなのに、長年熟成された芸能界の慣習がそうさせる。
嘘や誇張があろうが、メンバーの関係やメンタルに影があろうが、容赦なく突き進んでしまう。
何もかも用意されている「これが大人の世界なんだ」との主人公少女の感想が強烈です。

この辺りの生々しさは実際にアイドルを経験した原作者ならではだと感じました。
虚像をリアルと夢想するのがアイドルと割り切っているつもりの私でも、
夢の芸能界とは言え、これで良いのか?と割り切れない問答が心中を入り乱れるシナリオでした。


因みに私は本作の“東西南北”が現実にアイドルデビューしたら結構ハマるなと感じました。
{netabare} オーディション出身じゃない“天然物”のJK4人を、
アイドル挑戦コーナーで見守り育成しているような
リアリティショー風の成功物語の演出には弱いものでして。{/netabare}
“東西南北”は俺が育てた等と、掌の上で思い上がってしまうのだろうなとw


実は、私は原作小説は序盤で挫折していまして。
その理由について、私は文体が合わなかったとか色々言い訳してきましたが、
今回、劇場鑑賞して、結局、行間から察知した不穏な空気に、読み進める覚悟ができなかったからだと悟りました。

また原作は東西南北のアイドルを集めるまでが大分長いのかな?との印象でしたが、
本劇場版は集めてからの方が長い構成。
{netabare} 10年{/netabare} に及ぶ青春物語を90分余りで一気に駆け抜ける。
{netabare} ひとつの夢の始まりと終わり{/netabare} を通じて、嘘でも間違っていても、夢を見る尊さを噛み締める痛切な青春アニメとしても良作。

いずれにせよ、鑑賞の際は相応の覚悟が必要なアイドルアニメだと思います。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CloverWorks

アイドルライブ映像には特筆すべき点は見当たりませんでした。
むしろ刺々しいシナリオだからライブも変化球で来るのかな?と構えていたら、
案外キラキラした普通のCGで肩透かしを喰らった感じw

作画高評価の理由は人物の心情を繊細に表現した表情描写。

原作は主人公少女・東ゆうのささくれだったモノローグが牽引する作風ですが、
劇場版では、モノローグはほぼ削除して、ゆうたちの各種顔芸で描写。

プラン通りに友情を演出し、アイドルデビューに近付いたとほくそ笑んだり、
希望通りの方向に親交が発展しなかったと歯噛みしたり。
事態が深刻化して、ホラー映画ばりに目が据わってみたり。
すぐ顔に出る、ゆうの表情を読むのが本当に楽しくて怖かったですw

私のベストショットは4人で自撮りしたライブパフォーマンス後の写真。
笑顔で輝いているように見えて、よくよく見ると無理した仲間の表情がかげっていたことに後から気が付く。
その他、4人の距離を絶妙に離してみたり、光と影に分けて置いてみたり。
キャラの配置にもメンバーの関係性の変化等を滲ませた“読み応え”のある作画でした。


目の保養になったのが、4人それぞれ違う学校の制服。
スカートの裾の揺れ動き等も高密度で好再現されており、
私はアイドル衣装以上に輝きを感じました。
制服フェチでもあるという工藤くんとは一度、
学生服について語らってみたいものですw


原作者がスタッフに要望するコミュニケーションも密だったという本作。
私がひとつ高山さんナイスと思ったのが、
アイドルだけでなくアイドルファンもリアルに描くとの意思の実現。
即ち巷に根強く共有されているハチマキ&ハッピを装備してコールを絶叫しているドルヲタなど今はほとんど見ない。
自身もアイドルファンだと公言する高山さんが、
アイドルとしてもステージから客席を観察した実体験に基づいた、
貴重なアップデートだったと感心しました。


【キャラ 4.0点】
“東の星”主人公・東ゆう。
黒髪ショートなゆう自身も十分美少女なのですが、ゆうが集めた3人はもっと美人という設定。
時折、劣等感で魔が差す場面も危ないです。

“西の星”大河くるみ。
高専でロボコン優勝を目指す、小柄、萌え袖の人見知り工学系女子。
人前でパフォーマンスすることを当然の喜びとするアイドル志望とは真逆の価値観からの、
一般人目線のセリフでアイドルについての論点も深める。

“南の星”華鳥蘭子。
女子校のお嬢様。必然、練習&憩いのスペース提供セレブ枠に。
{netabare} お嬢様テニス作品のネタ等{/netabare} で意気投合したゆうの夢プランに、
乗っかってしまえとの楽天思考で“西”や“北”との寒暖の差を表現。

“北の星”亀井美嘉。
ゆうが集めたのではなく、向こうから寄って来た。
ゆうとはまた違った外面をまとった黒髪ロング美少女。
(※核心的ネタバレ){netabare} かつてイジメを受けていた際も、普通に接してくれたゆうに憧れを抱いていた
ゆうのファン第1号。{/netabare}
故に、ゆうに求める友情は重量級で、夢のために友情を軽く考えがちなゆうと、
緊張感あり過ぎなやり取りを繰り広げる。


メイン4人とも美少女ですが、生々しい裏の部分もえぐり出されているので、
私は推す気にはなれず。
代わりに私の癒やしになったのが、一途に星空等の写真を取り続けた工藤真司くんと、
崖っぷちなのに元気なADの古賀さん。


【声優 4.5点】
“東”さん・東ゆう役……結川 あさき
“西”さん・大河くるみ役……羊宮 妃那
“南”さん・華鳥蘭子役……上田 麗奈
“北”さん・亀井美嘉役……相川 遥花
(以上、敬称略)

アフレコはクライマックスの{netabare} アカペラ歌唱{/netabare} も含めて基本同時収録で敢行。
4人の感情が乱反射する修羅場にも緊迫感がありました。

率直に私の鑑賞の決め手となったのは『僕ヤバ』&羊宮ロスの緩和への期待から。
CV.羊宮さん、相変わらず旨そうに弁当喰いながら喋っていて、どうもごちそうさまでしたといった感じですw

羊宮さんは終盤の{netabare} もうアイドルやりたくないと駄々をこねる{/netabare} 迫真の演技でも魅せてくれました。
あれと似た場面を以前アイドルドキュメンタリー映画でも見たトラウマも蘇って来て、
その点でも本作にはリアリティを感じました。

それ以上に今回私が惹き付けられたのが主演の結川さん。
権謀術数から激情爆発まで、声優界にまた有望な濁声の使い手が台頭して来ました。
結川さんはこの夏、TVアニメ版『逃げ上手の若君』でも少年主人公役が決まっており、
今後の活躍が期待されます。


魔球だったのが、ボランティア先で出会ったお爺ちゃんたち3人。
“ウッチャン”内村 光良さんをリーダー役に、
脇を原作者・高山 一実さん本人と、同じ元・乃木坂1期生・西野 七瀬さんが固める布陣。
元アイドル女子のしわがれ声もネタとしては面白かったのですがw
打算のボランティアをも許し包み込む味わい深い人生の先輩方を、
例えばベテラン声優がいぶし銀で体現してくれれば、
或いは声優5.0点もあり得ただけにチョットもったいない気もしました。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はMAISONdes「なんもない(feat.星街すいせい,sakuma.)」
まだ何者にもなれない自分への焦燥感を抱えて、夢を追って生き急ぐ青さが、
痛切で眩しい、痛快青春ソング。

OPアニメーションも演出が多彩。
横切る人物で、めくるノートでワイプする画面切り替え等もリズミカルです。
そんな冒頭映像、最近の劇場アニメのご多分に漏れず公式がチラ見せ動画をアップしているので、
気になる方はご試食されては如何でしょうか。


劇伴担当は横山 克氏。
こちらも私の好きな作家の一人で鑑賞を後押し。
今回は“東西南北”のアイドルソングの作編曲も提供。
作風は懐メロも想起させられる素朴な味わい。
ももクロにも楽曲提供した実績もある同氏。
今後は2.5次元界隈への出没も期待したいです。

様々なジャンルの音楽に挑戦する横山氏ですが、
やはり真骨頂はTVアニメ版『君嘘』の頃から十八番の、
ピアノとストリングスによる心情曲。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

夢じゃない、夢で終わらせたくないから…現実にする!(ただし手段は選ばない)これはアイドルアニメ戦国時代に解き放たれた4人の少女の“破滅の物語”である

元・乃木坂46メンバーの高山一実が乃木坂現役時代の2016~18年に発表した小説を原作にした94分の劇場用作品
監督は今作が監督デビューとなった篠原正寛
脚本は柿原優子
キャラデザは新里りお
制作はClover Works




(千葉県館山市をモデルとした)城州市の東高(ひがしこう)に通う高校1年生の東ゆう(あずまゆう)は他人には話せないある大きな夢を抱えていた
それを実現する為に同じ城州の東西南北の高校に通う女子高生を1人ずつ友達にする計画を進めている
東ゆうの行動力に偶然も重なって、聖南テネリタス女学院に通い『エースをねらえ』のお蝶夫人に憧れるお嬢様の華鳥蘭子(かとりらんこ)
西テクノ高専に通いロボコン全国優勝を目論む理系美少女の大河くるみ(たいがくるみ)
北高に通い、東ゆうと小学校時代の同級生だったが当時の面影が感じられない美女の亀井美嘉(かめいみか)の4人が揃った
実は東ゆうの夢とはアイドルになること
オーディションで落選し続けた焦りから彼女は、自身が水面下でプロデュースした『東西南北』をグループアイドルとして売り込む算段を企てていたのだ
東ゆうの思惑通り、バラエティ番組を経由してアイドルとしてデビューを果たす事に成功した『東西南北(仮)』
しかし覚悟も曖昧なまま友達付き合いでデビューしてしまった西南北の3人と東ゆうの間には次第に溝が生じるようになっていき…




アニメに限らず、日本のアイドルを題材としたコンテンツが氾濫する世はまさにアイドル戦国時代
そんな中で発表された、当時の現役アイドルが執筆した青春ストーリーは波紋を呼び、またこうやってアニメ映画となったことで再評価されています


僕もさほど期待していなかった一方、初鑑賞後は暫く後半の展開を受け止めきれず、3日ほど頭を抱えてしまいました
観た人の感想によっては打算的で自分勝手な東ゆうの言動が耐えられないかもしれませんし、僕と同じように後半の崩壊していく『東西南北(仮)』の姿を観るのが辛いかもしれません
とても観る人を選ぶ作品と言って良いでしょう
その一方で、間違いなく2024年上半期に最も心動かされたアニメであると断言も出来ます


アイドルアニメと一言で言っても、『推しの子』や『アイドリッシュセブン』の様に芸能界の闇と戦うわけではありません
むしろ登場人物の中で東ゆう以上に悪い人間は全く出てこないぐらいです
『It's My Go』や『ガールズバンドクライ』の様にメンバー同士の熱量のぶつかりあいでもない
ただ『ブルーロック』以上にエゴイストな東ゆうの、自業自得で起こる出来事の結果でしかない
キラキラだけでないアイドルの成長ヒストリーと考えると『Wake Up,Girls!』や『シャインポスト』がお好きな人なら比較的受け入れやすいかもしれませんが、たぶん一番似たような作品を強いて挙げるなら、『マクロスΔ』のクレア・パドルの回じゃないでしょうか?
ただそれらとも違っていて、普通サクセスストーリー映画のクライマックスって何かを成し遂げる事や、困難を乗り越える事を描く事に注力するじゃないですか?
でも本作の場合は違うんですよね・・・


これは偶然の一致でもありますが後半の大河くるみの様子なんかは元 ・欅坂46の平出友梨奈の脱退直前に通ずるところがあります
彼女の脱退前後の一部始終は『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』というドキュメンタリー映画に残っていますのでご興味ある方はチェックしてみて下さい




さて、実は原作からだいぶ改変された部分もあり、昨今なんでもかんでも“原作通りのアニメ化”を求められる風潮に一石投じるような作品でもあるのが本作です
具体的には各キャラの個性が簡潔かつ濃厚なものにまとめられ、各キャラの方向性が定められています
例えば華鳥蘭子は原作ではもっと我侭で高飛車なお嬢様だったのが、上品で物腰が柔らかで友達想いな一点にまとまってたり
亀井美嘉なんか実は大河くるみ目当てのファンの1人で、本作より打算的で内向的だった原作から、あくまで東ゆう一筋の純粋な娘に変わっていたりします
この我侭、打算的といったマイナスの面は本作では基本的に東ゆうに集約されていて東ゆう1人に本作のヘイトが集中するよう上手く仕込まれてるんですね


また原作ではアイドルとしてデビューするまでの過程に重きが置かれているのに対し、本作ではアイドルデビューを境にしたビフォーとアフターがほぼ同尺で語られていて、点描を含めてアイドルとしてどんな活動をしていたのかが具体的に描写されています
小説→アニメ映画へと媒体が変わった事でより適切な描写に改変する流れだと賞賛できる出来栄えだと僕は感じました
特に“点描”が上手く決まるのは実写作品とは違うアニメ特有の演出だと僕は思っています
デビューライブに向けてレッスンに励む4人の点描はテンポ感も相まってアニメ史に残る名シーンだとすら思います
それだけ本作の点描は上手く決まっていました(逆に言うと僕は実写作品の点描が大嫌いです)




映像面以外に面白いのが主題歌にも力が入ってるところですね
オープニングテーマとして流れるMAISONdes「なんもない feet.星街すいせい,sakuma」ですがあえてVTuberの星街すいせいをボーカルに起用しているのが憎らしいところです
星街すいせいはアイドルを目指していた時期があり、アイドルオーディションに落選したが夢を諦めきれず方向性を変えてVTuberとなった過去があります
さらに個人勢からホロライブへの栄転が決まるも名義やモデルを変えて別人として再デビューする所謂「転生」を打診されるもこれを拒否、あくまで「星街すいせい」であり続ける事に拘って食い下がる等、本作の東ゆうの夢の実現には手段を選ばない貪欲さに共通した面を持っています
そんな星街すいせいに「僕がいちばんなんにもないんだろう 君もいちばんなんにもないんだろう 僕ら なんも なんも なんも なんも手にできてないんだろう」と歌わせるのはそれだけで胸を締め付けられますし、本作の内容を十分理解した上で観る2回目以降だとだいぶ印象も変わって癖になる中毒性を孕んでいます
また“イントロが歌始まり”“ハイテンポでラップ調の歌詞”“3分台で完走する尺の短さ”等、昨今の売れ線の曲のツボをちゃんと抑えた戦略的にもとても優れた楽曲と言える潔さがあります


逆にエンディングを飾る「方位自身」は劇中で東西南北(仮)の4人が作詞したという設定の元、原作者の高山一実自らが作詞
イントロもアウトロもたっぷりあってフルサイズ5分越えの大作で映画の余韻にゆったりと浸れるように割り切っています




まだまだ語り足りない気持ちではありますが最後に1つ
今作で監督デビューした篠原正寛は『Reゼロ3期』の監督を、主演を務めあげた結川あさきは『逃げ若』の時行公を演じられています
今後の活躍が期待される新進気鋭の若手が本作で大いなる船出を飾ったことは、歴史の1ページとして刻みたいものです
「夢を実現出来たかどうかは、叶えた人にしか分からない、だから今の私は堂々と言える、あの日の私、ありがとう」

投稿 : 2024/12/28
♥ : 3

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

酷評も多いのも絶賛も多いのも宿命か、問題作か傑作か、おすすめ度★★★★☆

初めてアイドルを見たとき思ったの、人間って光るんだって。

元乃木坂メンバーの高山一実原作。アイドルという概念に一石を投じる特異なアイドルアニメ。主人公が目をつけた子達と一緒にアイドル活動をやるという独特なシナリオ展開が特徴。

人間味こそないものの夢に対しては愚直なまでに正直なので、こういうエゴイスト丸出しな主人公は1周まわって好感が持てる。

作画は比較的良かった。ただ、CGと手書きの落差があったり、けろりら先生の作画担当パートがあからさまに浮いている上にシリアスでけろりら絵をやられても変な感触しかしない。楽曲は挿入歌の「なりたいじぶん」、「方位自身」の2曲だけど、どっちもいい曲だと思います。

序盤の勧誘パートやアイドル活動で芽をだす所は良かった、中盤からは本音のぶつかり合いとアイドルとしての苦悩を描いていて、ドラマとしての色濃さが見られていて、見応えがあった。

個人的には十二分に面白かったと思うけど、人を徹底的に選ぶ作品だなぁ…と。嫌いな人は嫌い、好きな人は好きだろうが自分は後者側のスタンス。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 2
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