テロリストでロボットなアニメ映画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のテロリストでロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番のテロリストでロボットなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.0 1 テロリストでロボットなアニメランキング1位
コードギアス 亡国のアキト 第1章「翼竜は舞い降りた」(アニメ映画)

2012年8月4日
★★★★☆ 3.7 (810)
4901人が棚に入れました
監督、脚本家、二人のプロデューサー――たった四人から、コードギアス』は始まりました。お金も、テレビ局も、出版社も、有名な原作も、何もないところからのスタートでした。それがテレビシリーズとして放映され、さらに続編の『R2』が深夜枠から夕方枠へと引き上げられたのは、多くのファンの応援のおかげでした。
あらためて感謝と御礼を言わせてください。本当に、ありがとうございました。最終回を終えた後、多くの方々から続編を望んでもらいました。それらの声に応えるにはどうすればいいのか。我々は再び集まり、話し合い、単純な「続き」ではなく「拡大」を選択することにしました。今回、その嚆矢として、赤根監督のギアスが実現することを、とても嬉しく思っています。今後、発表されていくだろう「拡大」も含めて、みなさんご期待下さい。

声優・キャラクター
入野自由、坂本真綾、日野聡、松岡禎丞、日笠陽子、藤原啓治、甲斐田裕子、川田紳司、茅野愛衣、石塚運昇、森久保祥太郎、小松未可子、瀬戸麻沙美、東山奈央、早見沙織、高森奈津美、伊瀬茉莉也、松風雅也、三宅健太、子安武人
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

赤根和樹 is come back ! 異国の地でぶつかり合う異邦人同士の血・・・ とりま【本家の事は忘れて下さい^^;】 to the "翼竜は舞い降りた"

実に4年の時を経て再始動したコードギアスシリーズの映像化作品第1弾


そもそもこのシリーズの続編を作って欲しいという声は古くから多数あったのですが、谷口監督をはじめとする旧メインスタッフの方々は完成されたシナリオに“単純な続き”を作るというつもりは無かったようで、今作のように“シリーズの世界観を広げる”という手法にあえて拘ったそうです


現段階で推測できる時間軸を考えると恐らく『無印』と『R2』の中間にあった空白の1年間に当たると思います








舞台となるのはブリタニアの猛攻に苦戦を強いられているにも関わらず、危機感の軽薄な貴族と世論の反応に慎重な政治家によって“荒廃した民主主義”がとられるユーロピア共和国連合
(『R2』中盤でユーロピア連合は著しく衰退していくのですが・・・)


ブリタニアの日本占領によって、国を追われることになったヨーロッパ滞在の日本人達
そんな肩身狭き日本人の若者のみで構成されたユーロピア特殊部隊の一人“日向アキト”
部隊を指揮する幼くも誇り高き軍人であり、頭脳と武勇を兼ね備えた美しい女性指揮官『レイラ・マルカル』
そして敵国ユーロ・ブリタニア内で暗躍し、アキトと同じ姓を持つ謎の男『シン・ヒュウガ・シャイング』


彼らの【守る国無きまま今日を生き延びるための死闘】が描かれるサバイバルアクション映画となっております







事前から告知されている通り、スタッフのほぼ全てが入れ替え
監督と脚本は『天空のエスカフローネ』以来の古巣であるサンライズ作品となった赤根和樹
同じく脚本には「バーディーに中野ブロードウェイを走らせたり」(http://www.anikore.jp/anime/1288)「佐天さんに補習を受けさせた」(http://www.anikore.jp/anime/1394)浅川美也
両者ともこれまでのコードギアスシリーズには一切関わったことはありません


今作でまず初めに目を引くのがナイトメアフレームの戦闘シーンがCGとなったことですね


テレビシリーズでは中田栄治、中谷誠一を中心としたメカ作画を得意とするアニメタの技量によって支えられていたメカニックアクションでしたが、今作の赤根監督は『ジーンシャフト』や『ヒートガイジェイ』などのサテライト作品時代のCGアニメ成長期よりメカ描写には3DCGを用いていたこともあり、上記の赤根作品や『アクエリオン』『マクロスF』など一連のサテライト作品、それと『インフィニット・ストラトス』等でもCG監督を務めた井野元英二が率いるチーム“オレンジ”が全てのメカ描写を担当
(オレンジつってもジェレミアじゃねーおw)


これが大変素晴らしく、テレビシリーズとは全くと言っていいほど異質な凄まじくスピード感に溢れる戦闘描写になっており見どころです!


ただ逆説的に捉えると、ユーロピア下で開発されたという主人公が駆る新型ナイトメアフレームの動きなのですが、これまでオイラ達が観てきたナイトメアという陸戦兵器(あるいは『R2』でのアニメらしいキャラクター性をわざと強調したスーパーロボット感)というそれらの概念を打ち破るような独特なものであります;


ナイトメアの特徴とも言える車輪による高速移動はせず爬虫類のように4足歩行で地を這ったり
スラッシュハーケン(ビルをよじ登ったりするときに打つアンカーです)や脱出装置を使用する描写も無く、世界観を引き継いでる作品にも関わらず違和感を覚えるかもしれません
(『R2』当時からユーロピアのナイトメアは独特の路線で描かれていましたが)


この辺りはメカデザにあきまんさんを起用した影響も出ていると思います


総作画監督にはこれまた旧テレビシリーズとは無縁だった島村秀一
これに関しては当人の技量とは別に、“単にキムタカさんの絵に似せているだけ”のような印象もありまして、セルソフト化の際に細かな(細か過ぎると言ってもいい)修正を加えるなど繊細な作画によって描かれていた旧テレビシリーズで目の肥えたファンにはクオリティダウンに見えてしまうかもしれません;


そして音楽も前作のダブルコンポーザーを潔くやめてJAZZYな楽曲を得意とする橋本一子の一択に
これは単純に好みだと思うのですが、前作なら黒石ひとみさんの幻想的なボーカル曲が流れるような切ないドラマシークエンスで普通にピアノソロが流れてくるのはある意味新鮮でした


前作の主題歌はタイアップ臭がわざとらしかったですが(好きだけどw)真綾と菅野よう子のタッグに託され非常に好印象


キャストには入野自由、坂本真綾、藤原啓治、甲斐田裕子、川田紳司、松風雅也といった赤根作品ではお馴染みの声優陣に加えて
端役に小松未可子、瀬戸麻沙美、東山奈央、伊瀬茉莉也などの若手が配されたことに前作からの時間経過を感じますね^q^








とにかくハッキリさせたいのは【反逆のルルーシュに思い入れのあるファンほど今作には期待を裏切られてしまう恐れがある】ことです
シェイクスピアを意識しつつも、結果的にはフィリップ・マーロウを引用することとなった前作と違い、改めてシェイクスピアと思しきシークエンスを混ぜ込んでみたり({netabare}お墓を建てると亡霊が出て来るシークエンスがそうじゃね?{/netabare})、谷口監督ならばまずやらんであろう『暗転の多用』とか、何から何までが“違う”ニューシリーズ


古きギアスを一時忘れ、「Newコードギアスを楽しんでみたい!」という勇気あるアニメファンにこそ扉を叩いて欲しいものです

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

zunzun さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

OVAだからこそ、多くの人に観てもらいたい力作。

待望のコードギアス アニメシリーズ新作。遅ればせながら先日ようやく視聴し終えました。

個人のレビュー順序から考えると、シリーズの原点である『コードギアス〜反逆のルルーシュ〜』にまず触れておくのが妥当でしょうが、敢えてここは、『コードギアス 亡国のアキト』を。それ程までに私にとっては印象的で素晴らしい作品でした。

と、息巻いていますが、本作、実はまだ未完です。ここでは現在までに公開されている第二章までのまとめレビューとさせて頂きます。

スタッフはTVアニメシリーズの谷口 悟朗監督から、「天空のエスカフローネ」、「ノエイン もうひとりの君へ」の赤根 和樹監督へとバトンタッチしています。個人的にはもうこの時点で胸熱なのですが、現在も愛されているTVアニメシリーズ終幕から第一章公開までに実に4年と時間も経っていたせいか、公開当時の私は他のアニメへ浮気していた事もあり、華麗にスルーしていました。。

...話を戻します。ビジュアル面について、本編に登場するメカニックのうちナイトメアフレーム (KMF) はTVアニメシリーズの『反逆のルルーシュ』『R2』では、ほとんどアニメーターによる手描きでしたが、本作ではオレンジが参加していることもあり、同社によるCG描画になっています。ここが大きなポイントです◎

本作の一番の魅力はOVAだからこそできる突出したビジュアルの美しさにあると私は思っています。一瞬コードギアスシリーズでは無い他作品を観ている感覚に陥る程、美しいです。キャラの作画についてはCLAMPのキャラデザの流麗で繊細な印象を更に活かした出来になっています。年齢別によるキャラの描き分けも素晴らしく、ここがTVアニメシリーズよりも優れている点かもしれないです。美形キャラだけではなく、歳を重ねた渋キャラが綺麗にちゃんと描かれてる。

背景は本作の舞台となるヨーロッパの文化と歴史を感じさせる空気感が上手く表現されています。森や平原、お城に町並みと、どこか上品な雰囲気が漂っていて、本当に素敵です。

そして、CGによるメカの表現がかなり自然で、上記の点と上手く調和を保っていることが一番の驚きでした。。特に冒頭の森での戦闘シーンは必見とも言えるほど美しく迫力があります。とにかく動きまくりで、2度ビックリ。

このビジュアルの衝撃は、個人的に『機動警察パトレイバー the Movie』や『フルメタル・パニック! The Second Raid』を観たとき以来の衝撃でした。とにかく凄いに尽きる。。

とここまで本編のストーリーの内容については触れませんでしたが、ここで少し触れておくと、本作はTVアニメシリーズの『反逆のルルーシュ』『R2』の間のお話で、時系列になっています。舞台はTVアニメ版では存在こそは明かされていたものの、実際にはほとんど登場しなかったE.U.での物語。主人公はルルーシュではなく、イレブンでありながら、E.U.の少年兵である日向アキト。本作での敵もどうやらブリタニアな様子。ヒロインでありE.U.の軍人であるレイラ・マルカルと共に、熾烈を極める強国ブリタニア軍との戦闘へと身を投じていくことになります。

ブリタニアといえば、TVアニメシリーズで描かれた皇帝シャルルの治める大国ですが、この『コードギアス 亡国のアキト』で登場するユーロ・ブリタニアはシャルルの血族では無いヴェランス大公(ユーロ・ブリタニア宗主)が治めるエリア。スタンドアローンで帝国最強にして皇帝直属の騎士であるナイトオブラウンズに匹敵する程の武力を持つ強豪エリア。なので、他エリアと比較しても一線を画している癖の強いエリアなのかも知れません。エリア総督をほぼ血族で固める皇帝シャルルとの関係も気になるところなので今後の展開にも期待ですが、二章の最後にスザクとあの男がE.U.の地に降り立ったことでブリタニア内部でも一波乱ありそうな予感です。

TVシリーズの魅力に、衝撃的な展開を衝撃的な早さで展開していくシナリオが挙げられるかもしれませんが、本作も伏線を幾十にも張り巡らしている印象なので、これからかなり期待出来ると個人的には思っています。大人も楽しめる劇的なピカレスク・ロマンに最高のビジュアル、これほどの力作は他に無いでしょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

タイトルなし

神聖ブリタニア帝国との戦いで劣勢の続くユーロピア共和国連合軍(E.U.軍)は、国を亡くしイレヴンと呼ばれる日本人を集め特殊部隊「wZERO」を設立。日向アキトはナイトメアフレーム、アレクサンダのパイロットとして生きるための戦いを続ける。TVシリーズ『コードギアス 反逆のルルーシュ』後の空白の1年を描く、ヨーロッパで起こったもう一つの、ギアスを巡る少年少女の物語が幕を開ける。


皇歴2010年、ユーロピア共和国連合、通称E.U.と長きにわたる戦いを続けていた神聖ブリタニア帝国は突如、極東の国、日本を占領、エリア11とした。これにより世界各地にいる日本人たちもまた、イレヴンとして亡国の運命を歩むこととなった。それから7年--。劣勢の続くE.U.軍は、正規の国民でないイレヴンを集め、生存率の極端に低い危険な作戦に立ち向かわせるための部隊、wZERO部隊を設立した。故郷と呼べる地もなく、日本人という名も奪われた中で、日向アキトは、wZERO部隊のナイトメアフレーム、アレクサンダのパイロットとして幾度目かの戦場に立つ。というあらすじ。


主人公は入野自由演じる日向アキト
坂本真綾演じるレイラ・マルカルといったいどういう展開を見せてくれるのか


{netabare}
皇歴2017年5月7日(革命歴228年フロレアル(花月)18日)、ペテルブルク奪還のためにユーロ・ブリタニア軍との戦闘に入ったE.U.軍132連隊は、その作戦に失敗したために四大騎士団の一つ聖ラファエル騎士団にナルヴァで包囲され、彼らの脱出路を確保すべく新型KMFアレクサンダを有する「wZERO」部隊が投入される。司令官アノウが兵士らに強要した自爆作戦により、彼らが次々と命を落とす中で戦局は悪化していくが、アノウのやり方に異議を唱えた参謀のレイラ・マルカルによる司令官権限奪取とアキトの獅子奮迅の戦いにより、132連隊の撤退は成功。この戦いにより「wZERO」部隊は「ハンニバルの亡霊」と呼ばれるようになる。
しかし、生還した兵士はアキトのみであった。ナルヴァ撤退作戦後、アキトは少尉から中尉に、レイラは「wZERO」の司令官にそれぞれ昇進。そして、佐山リョウ率いる成瀬ユキヤや香坂アヤノらイレヴンの少年グループがマフィアとの抗争に勝利後、ジィーン・スマイラス将軍誘拐作戦を決行するもアキトの働きによって全員が拘束され、戦闘員が不足している「wZERO」に入隊することとなる。一方、ユーロ・ブリタニア軍では四大騎士団の1つである聖ミカエル騎士団総帥、ミケーレ・マンフレディが側近のシン・ヒュウガ・シャイングのギアスによって自害させられていた。
{/netabare}


主題歌
モアザンワーズ 坂本真綾
第1章から第3章まで
作詞が岩里祐穂、作曲・編曲が菅野よう子というゴールデンコンビ。
坂本真綾様の物憂げな感じの歌声がたまらん。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

68.5 2 テロリストでロボットなアニメランキング2位
コードギアス 亡国のアキト 第2章「引き裂かれし翼竜」(アニメ映画)

2013年9月14日
★★★★☆ 3.8 (510)
3684人が棚に入れました
皇歴2017 年(革命暦228 年)、ユーロ・ブリタニアとユーロピア共和国連合(E.U.)の戦争は続いていた。劣勢のE.U.軍は、イレヴン――ブリタニアに占領された亡国の日本人――を集めた特殊部隊、wZERO 隊を設立した。そして、wZERO 隊に新たな指令が下る。それは陽動のため敵中降下を命じる過酷な内容だった。wZERO 隊のパイロットは、隊長のレイラ以下、先の戦闘での唯一の生き残り日向アキト、イレヴンのゲットーを逃げ出し闇社会で生きてきたリョウ、ユキヤ、アヤノのみ。それぞれがさまざまな思惑を抱えたまま、作戦は発動する。一方、ユーロ・ブリタニアでは恩人を謎の力“ギアス”で自死させたシンが、聖ミカエル騎士団の総帥に任命される。自らの野心のために着々とあゆみを進めるシンと、配下のアシュラ隊に出動命令が下る。闘う為に生きる者と、生きる為に闘う者。凄惨極まる戦場のさなか、恐るべき真の力を発揮したアキトと、シンがついに相まみえる!

声優・キャラクター
入野自由、坂本真綾、日野聡、松岡禎丞、日笠陽子、藤原啓治、甲斐田裕子、川田紳司、茅野愛衣、石塚運昇、森久保祥太郎、小松未可子、瀬戸麻沙美、東山奈央、早見沙織、高森奈津美、松風雅也、伊瀬茉莉也、寺島拓篤、島﨑信長、花江夏樹、井口祐一、小野友樹、石川界人、逢坂良太、室元気、菅生隆之、子安武人、武虎、宮田光、立木文彦、石原夏織、能登麻美子、櫻井孝宏
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

下積みも終わり、いよいよ本格始動ですね

第一章は正直ハテナだらけ
新キャラ、伏線、いろいろあるのはいいのですが、まだどういった展開になるのかすらわからない状態でした
戦闘がルルーシュと違ってフルCGだったのと、予告の引きが気になる感じだったぐらいしか印象がありませんでした

第二章も正直ハテナだらけなのですが、第一章の延長線上で描かれるので、ある程度謎が整理されて、いよいよ続きの展開を予想できるレベルまで来ました
背景や、思惑みたいなのも絡んできて、いよいよギアスっぽくなってきましたね
それとキャラを覚えてきたのでようやく中の人にも気が回るようになってきたのですが、かなり豪華で驚きです(*´∀`*)
さすがサンライズさんです

おそらく第三章からはルルーシュ見てた人にとっては胸熱な展開になると思います
まさに「まさか!!そんな!!」って感じですね
なので、もしコードギアス熱がまだ残っているなら、見てみるといいでしょう!

個人的に、フルCG戦闘にも慣れてきたので結構楽しめそうでワクワクしてます(´∀`)


そんなこんなで、また見てギアス!



ネタバレ感想
{netabare}無印とR2の間を描く=ルルーシュは出てこない、というふうに固定観念にとらわれてしまっていて、この展開は予想できなかった(^▽^)
出てきてもC.C.、スザクだろうとタカをくくっていたら、足元すくわれましたね(^^)
アキトと兄貴の話にどんなふうに関わってくるのか気になります!

次回予告ではついにランスロットの旦那が出撃するシーンが出ていましたがCGじゃありませんでしたね
どうするんですかね?
サザーランドやグラスゴーみたいにCG作るのでしょうか?
なんか印象変わっちゃいそうだな(^_^;)
ランスロットはグラスゴーやサザーランドに比べて、やけに立体的にヌルヌル動くのがカッコいいのと恐ろしかった感じだったのですが、今回のCGだとグラスゴーさんもヌルヌルなんですよね・・・
なんだか性能差とか、そういうのがはっきり伝わってこないように感じるのは、ルルーシュの価値観が抜けてないからですかね(^_^;)

しかし、新型ナイトメアフレームはなんだかはっちゃけた作りになってますね
ケンタウロスとか(^^)
そんなのアリ?と思ってしまいましたが、かっこいいです(*´∀`*)
ホームページとか宣伝に使われていた一枚絵にケンタウロスさんがいるんですが、剣持ってなかったよね(^_^;)
斧振り回してたよね(^_^;)
ついでにアレキサンダーも首チョンパしなかったし、早い段階であの一枚絵を作っちゃって、後から作った内容と違ってしまったんでしょうか?
些細なことですが、気になってしまうのが性分です

それと映画最後まで見て思ったのは、「C.C.どこにいた?」
でしたね
入場特典の漫画には出てたし、その回想シーンでレイラらしき子供が映ってるので一様存在は匂わせてますが・・・
結局は回想オンリーの出演かもしれませんね

今後はルルーシュとスザクの最強コンビが戦場に降り立つわけで、果たしてアキトはその存在感を保ち続けることができるのか?
死ね死ねいって最後はメッタ斬りだったから敗戦ムードか・・・
まぁラストで怖い笑顔でゾクッとしましたが、親友が仇のゼロだと知って荒ぶるスザクさんに勝てる気がしない・・・
頑張れアキト!
そしてレイラさんカワイイ(・∀・)!!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

イレヴンを集めた特殊部隊、wZERO隊に新たな指令が下った。それは陽動のため敵中降下を命じる過酷な内容だった。wZERO隊のパイロットは、隊長のレイラ以下、先の戦闘での唯一の生き残り日向アキト、イレヴンのゲットーを逃げ出し闇社会で生きてきたリョウ、ユキヤ、アヤノのみ。それぞれがさまざまな思惑を抱えたまま、作戦は発動する。一方、ユーロ・ブリタニアでは恩人を謎の力“ギアス”で自死させたシンが、聖ミカエル騎士団の総帥に任命される。自らの野心のために着々とあゆみを進めるシンと、配下のアシュラ隊に出動命令が下る。凄惨極まる戦場の中、恐るべき真の力を発揮したアキトと、シンがついに相まみえる!というあらすじ。

スザクが出ますねえ


{netabare}
マンフレディの「自害」から1か月後、ユーロ・ブリタニアではシンが聖ミカエル騎士団の総帥へ選出される。一方、「wZERO」はリョウ、ユキヤ、アヤノにアキトを加えた4人による戦闘部隊「ワイヴァン隊」を結成するも、リョウ達の不信感は拭えないままであった。実際、「wZERO」には大気圏離脱式超長距離輸送機・アポロンの馬車で成層圏からブリタニア軍背後に回り込み、E.U.のワルシャワ駐屯軍本隊を援護するという、またも無謀な作戦が強要されていた。

その頃、リョウ達は脱走を試みるもレイラが自身も危険な戦場に立つことを宣言し、一旦は収束する。そしてアポロンの馬車が発射され、「ワイヴァン隊」4機、レイラ機、レイラが展開する無人機15機による部隊は、目的地であるスロニムへの着陸に成功する。しかし、リョウ達の再度の反乱や聖ミカエル騎士団のアシュレイ・アシュラ率いるアシュラ隊の急襲により、アキトらは敵地で窮地に陥る。そんな中、アキトが「ブレインレイド」を発動させ、アシュラ隊を単機で翻弄すると共に、「ワイヴァン隊」の3人を彼らに埋め込まれたニューロデバイスを通して精神的に従属させ、3人を操りながら戦況を優位に進めていく。

しかし、アシュレイをあと一歩のところまで追い詰めたとき、シンの気配を感じ取ったアキトは動きを止めてしまう。同じくアキトの気配を感じ取ったシンはアキトのもとへ赴き、マンフレディが受領するはずだったヴェルキンゲトリクスでアキトの乗るアレクサンダの動きを四肢を切断することで無効化。それにより、ブレインレイドから解放されたリョウ達はその切り替えに対応できず、乗機を次々と撃破されてしまう。脱出したリョウや一人無事だったレイラはアキトとシンが邂逅している場面に遭遇し、彼らが幼少時に袂を分かった実の兄弟であることを知る。

シンはアキトを自分の陣営に組み込もうとするが、レイラやリョウの妨害により失敗し、撤退していく。アキト達の働きにより、「ワイヴァン隊」はレイラの決意通りに死者を出さず任務を達成するが、その後に敵軍の反抗に遭い、奪ったはずの領地は取り戻されてしまった。その頃、ユーロ・ブリタニアにはブリタニア本国から護衛の枢木スザクと共に軍師のジュリアス・キングスレイが派遣されていた。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

コードギアス~動き出したもう一人の主人公の物語~

コードギアス反逆のルルーシュ1期、2期のR2視聴済み
コードギアス亡国のアキト第1章、2章視聴済み


「コードギアス反逆のルルーシュ」の世界観を共有する作品
スピンオフ作品で全4章で描くその2章が本作です。


舞台をヨーロッパに移し主人公の日向アキトが神聖ブリタニア帝国に戦いを挑む!


冒頭に1~2分の回想シーンはありますが、これはここまで視聴済みの方の
復習程度で1章からの視聴は必然でしょう。


1章はプロローグでほぼ終わってしまいましたが、2章は少しずつ謎だった真実が
解き明かされ物語が動き出します。


物語の中心としてアキト、レイラはもちろんのこと、新たに登場した個性
あるキャラ、過去作からの面々が登場し物語を盛り上げます。



引き続きユーロブリタニアとユーロピア共和国の戦争は続いています。
劣勢におかれているユーロピア共和国の作戦はアキトやレイラを含む部隊を
ロケットで敵の陣地の後方へ送り込むというもの。
極めて無謀に近い戦いと皆の運命を壮大なスケールで描いています。



1章に引き続き高いクオリティで描かれたナイトメアフレームのフルCGの映像
動きもスピードも抜群に良く見応えのあるシーン満載です。


{netabare} そして今回一番謎であり、続きを熱望することになった場面
ブリタニア本国からE.Uとの戦いのために列車で来た「軍師」の護衛の男
がいた。なんとアニメシリーズでお馴染みの「枢木スザク」だ。
更に驚くべきはその「軍師」というのがアニメシリーズの主人公の
「ルルーシュ」と顔も声も瓜二つの男だということだ。
しかし名前は「ジュリアス・キングスレイ」という。



ギアスが使えないように左目を塞がれているし、やはりこの男は
ルルーシュなのでしょうか?ルルーシュと名乗らない理由も興味をそそられる。


このルルーシュ(似)がどのように物語に絡んでくるかは3章最大の見所
になるのは間違いないでしょう。


レイラが指揮を執るEU軍とジュリアスが指揮を執るブリタニア軍との対決
ギアスシリーズファンなら絶対見逃せない。


今回見送られたC.C.も3章に登場予定となっていて益々期待を持てる。{/netabare}


4章の内の残り2章になり、ここに来て広げ過ぎとも思いますが、やはり
ギアスシリーズですから伏線回収をやってのけるははずだろうと期待を
持ちたいと思います。

2015年5月公開予定
第3章「輝くもの天より堕つ」意味深なタイトルですが今から待ち遠しい!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

73.7 3 テロリストでロボットなアニメランキング3位
プロメア(アニメ映画)

2019年5月24日
★★★★☆ 3.8 (219)
1060人が棚に入れました
世界大炎上――。全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種<バーニッシュ>の出現だった。あれから30年―― 攻撃的な一部の面々が<マッドバーニッシュ>を名乗り、再び世界に襲いかかる。対バーニッシュ用の高機動救命消防隊<バーニングレスキュー>の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと<マッドバーニッシュ>のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は ――。

声優・キャラクター
松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、佐倉綾音、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、小山力也、小清水亜美、楠大典、檜山修之、小西克幸
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

TRIGGERが放った完全燃焼系エンタメ映画の勢いは未だ衰えず【4DX再燃レポ追記】

今月より始まっている4DX上映行って来ました♪

4Dも本作みたいに後付け4D企画ともなると、
ピンキリの差が激しく、冒頭の4DX導入映像が4D効果のピークだったw
何てことも珍しくはないのですが、本作はガチでした。
アクションシーンでは初戦から本気で振り落としに来ており、
尊氏も落馬寸前でしたよwほぼ滅殺されかけましたw

揺れも普通の地上戦なら、座席の動きもある程度予測が出来るので、
落ちる!なんて感覚は生じ得ないのですが、
本作の場合は元が、人間射出装置から始まり、
足場が傾き、壁が地面になる、オールレンジな空中戦。
4D座席も普段使ってない関節まで解放して、
鑑賞者をフルボッコして来る感じ。
これだけ運動性能を発揮して貰えれば4D施設も本望でしょう。

私の『プロメア』鑑賞は
前日譚付上映に続いて、今回の4DXが2回目と言うだけですが、
こういう特殊な上映企画にガチで取り組む姿勢には熱くなりますね。

『プロメア』は他にも爆音だの、絶叫応援だの、
色々やって来ているとのことですが、
きっと、どの企画でも完全燃焼しているのだと思います。

本作が半年近くに亘ってロングランしている秘訣の一端を垣間見た気がした、
企画力がある4Dでした♪



以下、2019/9/11 初回投稿レビュー。

長いので折りたたみw

{netabare}
5月末の公開当時は何となくスルーしていたオリジナル劇場アニメ。

スタッフ、キャスト陣からして熱い映画であることは分っていましたが、
ちょっと熱すぎて、これから夏本番、
夏バテ必至の私には受け止めきれないのでは?と言う懸念が先立ちましてw

逃げ回っていれば、本作もその内、鎮まって、
夏の終わりと共に上映終了していくのだろう……。

そう高をくくっていたところ、消え去るどころか、
8月下旬、公開も既に100日に迫る中、興行収入10億円突破を祝して、
入場者特典のweb配信短編だった前日譚の「リオ」編、「ガロ」編も付けて、追加上映するぞ!
との何とも暑苦しい一報が飛び込んで参りまして。

熱気に根負けした私も、この夏は色々とモヤモヤ燻っていたこともあり、
もういい加減、観念して熱源に飛び込むことにしました。

一回の鑑賞で3回制作会社のロゴとかを見るのって、
随分久しぶりだったのでソワソワしましたがw
リオ、ガロどちらが主人公でライバルかも分からない程度の
予備知識しか持ち合わせていなかった私にとっては、前日譚2本も良い予熱になりました。


内容は火花をぶつけ合う強敵(とも)の熱気が、
地球丸ごと巻き込んだラスボスとの最終決戦へと昇華していくお馴染みの超展開。

トリガー作品においては、この社会風刺や着眼点は、
テーマとして掘り下げれば、もっと深い作品ができるかもしれないのに、
そんな高級木材すらも、ファイナルバトルの薪としてくべるのは勿体ない……。
と感じることが時々ありますが、本作もまさにそんな感じの大狂宴でしたw

例えば{netabare}ストレス社会の極みが着火点となる“バーニング火災”、
行き過ぎた秩序は、社会の自由の“凍結”を招く。
こうした火と水の属性、消すか消されるかの対立軸を、
自由と秩序、それぞれの功罪と対比に重ね合わせる比喩表現とか。{/netabare}

前半は、結構、考えさせられる場面もありましたが、
後半は、頭真っ白になって燃え尽きていましたw

けど、それを敢えて望んで突撃した、その時の私にとっては、
満足度の高い劇場鑑賞となりました。


何より作画、特にスピード感溢れるバトルシーンの映像が圧巻でした。

“バーニング火災”の現場では江戸の町火消伝来の纏(まとい)やら
パワードスーツみたいな消火装備やら、
果ては{netabare}変身ヒーロー?や巨大ロボや、巨大宇宙船、
さらにはワームホールや{netabare}滅殺開墾ビーム(笑){/netabare}{/netabare}に至るまで、
あらゆる中二病バトル要素が、絶叫同然のセリフや打ち出されるテロップと共に、
続々と投入され、カオスな戦場と化していますがw

本作のバトル映像には、それらを世界に向けて正当化するだけのパワーがあります。
最近『シンカリオン』の供給を絶たれ、不完全燃焼だった私のロボット魂も含めて、
スッキリと完全燃焼できる、この夏もっとも熱い映画でした♪

中々、火が付かなかった湿気た私のハートまで、
異例のロングラン上映で、執念深く熱風を送ってくれたスタッフの方々や、
それを後押しした“強火”のファンの皆様には改めて感謝申し上げます♪{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Trails_fire_You_always_knew♪They_would_carry_me_on_They'd_lead_me_to_you♪

『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』を手掛けた今石洋之監督と中島かずき脚本のタッグで描く劇場用長篇オリジナルアニメ
キャラデザはコヤマシゲト、音楽は澤野弘之、制作はTRIGGER
主要キャストに松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人ら劇団☆新感線の経験者
その脇を固めるのは主に『キルラキル』に出演した本職の声優陣です


「バーニッシュフレア」と呼ばれる炎を操る新人類「バーニッシュ」が突然変異として出現した近未来
バーニッシュを危険視し、弾圧する人々とそれに反発したバーニッシュが衝突したことで引き起こされた未曾有の大災害、「世界同時大炎上」によって人類の半数が消失してから30年が経過
世界は一時的な平穏を得たかのように見えていた…
炎上テロを引き起こすバーニッシュの過激派「マッドバーニッシュ」に対抗すべく結成された高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の若き熱血漢、“ガロ・ティモス”はマッドバーニッシュのボスであり並外れたバーニッシュフレアの使い手である少年、“リオ・フォーティア”を激戦の末に逮捕することに成功する
街を救った英雄としてガロは司政官でありガロの恩人でもある“クレイ・フォーサイト”から勲章を授与される
しかしクレイは危険な疑惑と壮大な野望を隠していた…


一言で言ってしまうと【とにかくアツイ!】アクションエンターティメントなのですがソレで片付けてしまうのはモッタイナイ傑作です


主人公のガロは救命消防士なのに半裸って時点でただでさえツッコミモノなのに、「燃えていいのは魂だけだ!俺の燃える火消し魂の方がアツイんだよおおお!!!」とか啖呵切ってるのが無茶苦茶w
この中島かずき節を松山ケンイチがスーパー歌舞伎の要領でアツく、キレ良く演じきってくれるので本編のテンポの早さも相まって111分がとても短く感じるほどスピーディーに進むのが気持ち良い


バーニングレスキューのメカ達は勇者シリーズとかメタルヒーローを彷彿とさせ、これだけでもワクワクモノ
バーニングレスキューのメカの名前は全部『ワイルドスピード(Fast&Furious)』の邦題ですね
後半は旧ガイナックス作品を思い起こさせる壮大なスペースオペラとなるのも胸熱で、観終えた後の爽快感と感動は『トップ1・2合体劇場版』に似ています


とにかく一番に褒め称えたいのは絶え間なく続くアクションのカッコ良さです
何気ないカットの一つ一つ、全てがカッコイイので捨てる部分が全く無いんですね
本筋で無い脇役のアクションですらカッコイイ
ソレらを実現したのはトリガーの得意とする紙に鉛筆で描くアナログ作画、動画や色彩も含めてアニメタが管理するデジタル作画、そしてサンジゲンが主体となった3DCGの全てを見事違和感無くシームレスに調和させた技術力です


既にアメリカのソニーピクチャーズの『スパイダーバース』が先んじて2D的な表現を3DCGで成功させているのですが、『プロメア』は見事『スパイダーバース』に追いついた作品だと言えるでしょう、それも完全に
まさにこの『プロメア』こそが日本のアニメの最先端なのです
『スパイダーバース』にも共通しているのですが、あえてポリゴンを大雑把に、色数やグラデーションを減らしたカートゥーン調にするのが作画とCGを調和させるポイントの様です


特に2D作画の良さを取り入れつつ、2Dの弱点である回り込むようなカメラワークを3Dでスピーディーに描写しているのが美しい


アメリカのRoosterTeathの『RWBY』という3DCGアニメは、明らかにガイナックス作品やトリガー作品を意識したアクションを本編に取り入れている事が観受けられますが、本家本元のトリガーから3DCGの良いトコ取りをした作品が登場するとは飛んだ伏兵でしたね
逆を言えば、今後『RWBY』が目指すのは間違いなく『プロメア』のアクションでしょう


今作、『モンスト』でお馴染みのX FLAGから多大な予算を与えられるなどかなり好条件が揃った作品でこのような機会はめったに無いと思います
後にも先にも貴重な歴史的傑作になったのは明白です
澤野弘之の劇伴もsuperflyの劇中歌も鳥肌モノですので是非劇場で、特に川崎チネチッタ8番スクリーンLIVE ZOUNDでの鑑賞をオススメ致します


余談ですがガロのバイクはカワサキGPZ900R、アイナのバイクはKTM RC8ですね

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

きつねりす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

旧ファンは堪らない、はじめましてでも十分楽しめる映画

「流石今石洋之×中島かずき!」というよく練られた良い作品。「天元突破グレンラガン」「キルラキル」といった過去作を彷彿とさせるアイテムやキャラクター・描き方など、2人のネームバリューで引き込むファンを喜ばせる演出が粋でした。
<例>
・主人公ガロの度々行うガイナ立ち
・登場の前口上・技名のキメ、そして字がドン!という演出
・デフォルメ具合
特に{netabare}最後のワンシーンはもうまんまグレンラガンって感じで、見ている男たち(自分も含め)は「コレだよコレ!」ってなってる構図{/netabare}。形は違えど、やはりこのタッグはいいものを作るなぁと思います。
ビジュアル的には、絵柄もタッチも独特で、アクションシーン・背景などをあえて幾何学模様を主調にして描かれているところは最初「?」となりましたが、段々とアクションが過熱してくるにつれて気にならなくなっていました。配色もピンクとか黄色といった明度の高い色が多いというのが斬新。画面で見ると結構チカチカしてしまって、肝心のキャラがどこにいるんだろう?という箇所はいくつかあったように感じますが、全体的にみるとスクリーン全体に広がる動きと色というのは見応えがありました。そしてやはり作品の没入力が強い。細かいですけど、場面転換の手法も新しくて、スムーズかつ分かりやすく、アニメーションのスピード感を生んでいてへぇ~と感心してしまいました。
ストーリーは、2時間弱でもやはり密度の高い作品を作るな、という印象。話自体の骨格は似たようなものはあれど、世界設定や主人公の一本筋が通った感じのキャラクターなどは今石×中島カラーといっていいでしょう。今回の主人公ガロ・ティモスは過去作のキャラと比べると冷静な一面も持ち合わせていますが、一直線さといい最後は根性だ気合だ!というところはブレてません。熱い!{netabare}最初の敵と共闘してさらに上の敵を倒す構図、そして最後は無に帰り一からやり直していくという展開も一種のフォーマットなのかなと思います{/netabare}。そして何度見ても「最高」と思える。勢いと深みが共存していると思います。
今回見ていて改めて思ったのは、日常生活で当たり前に使っているものの繋がりを引きずり出していくストーリーはやはりこの2人ならではの味だなと感じました。キルラキルで「きる(切る・着る)」「糸」「繋がり」といった言葉で話を回していくように、このプロメアのストーリーも「炎」「消す」「燃やす」といった言葉が話に厚みを作っていると思います。普段自分たちが「燃える」とか「炎上」とか使っている中で、言葉を体現しながら観客をそのアニメの中の世界に引きずり込むのは見事の一言(そして最後への持っていき方・締めくくりが見事)。
音楽面では、劇伴の歌モノ感が記憶に残りました。最近ONE OK ROCKやMAN WITH A MISSIONといったバンドが鳴らすようなアリーナ系の壮大な音楽を彷彿とさせるもので、耳からのインパクトもなかなかのもの。一過性のものが多く、「inferno」というテーマソングが何度か使われていた以外はそれほど記憶に残っていないので(作品に没頭しすぎて)、この部分は後日サントラをチェックして作品を思い返したいなと思います。
役者としては、特に堺雅人の熱演が気合入ってました。{netabare}冷静でいながら内に秘めたるものがある感じ、その足枷を開放して自分の本性を明らかにする吹っ切れ方がやはり本物だ!と感じました{/netabare}。脇を固めるキャラクターの声は他のトリガー作品にも出てる人たちが担当していて、一ファンとして嬉しかったです。やはり猿投山の声だと噛ませの役回りになるのか(笑)等。
見に行った時間帯的にお客が少なかったこともあり、よく入っている時の客層などはあまり分かりませんが、間違いなく言えることは「グレンラガン」「キルラキル」を見ている人なら一見の価値あり、ということです。またこのタッグは何らかの形で作品を作ってほしい!そうなるとテーマも凄く楽しみです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

76.6 4 テロリストでロボットなアニメランキング4位
機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 4.0 (180)
729人が棚に入れました
第二次ネオ・ジオン戦争(シャアの反乱)から12年。U.C.0105——。地球連邦政府の腐敗は地球の汚染を加速させ、強制的に民間人を宇宙へと連行する非人道的な政策「人狩り」も行っていた。そんな連邦政府高官を暗殺するという苛烈な行為で抵抗を開始したのが、反地球連邦政府組織「マフティー」だ。リーダーの名は「マフティー・ナビーユ・エリン」。その正体は、一年戦争も戦った連邦軍大佐ブライト・ノアの息子「ハサウェイ」であった。アムロ・レイとシャア・アズナブルの理念と理想、意志を宿した戦士として道を切り拓こうとするハサウェイだが、連邦軍大佐ケネス・スレッグと謎の美少女ギギ・アンダルシアとの出会いがその運命を大きく変えていく。

声優・キャラクター
小野賢章、上田麗奈、諏訪部順一
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

宇宙世紀ものとの決別か。(じっくり見られたので追記です)

配信サイトでじっくり見られましたので。追記です。

 宇宙世紀ものとの決別という第1印象は変りません。

 驚異的な映像すぎて、ガンダム感がないというのも初見と一緒でした。ハリウッドが作るゴジラが面白くない…と同じにならなければいいのですが。

 内容もガンダムのテーマとして兵器としての運用、兵站なにより禍々しさというリアリティが無くなっていました。その分、戦闘時の周囲への影響を描いたのでしょうか。3DCGとしてのロボット描写としてのリアリティはありました。ただ、画面が暗いのでガンダムの決めポーズが見られませんでした。2作目に向けての焦らしでしょうか。

 組織そして人の描写には力をいれてました。ハサウェイ、ケネス、ギギのキャラは良く描けていました。つまり、ヒューマンドラマになったということでしょう。
 そして、テロリズムに堕すことでパーソナルな個人の悩み…シャアのような確信犯ではなく、何かをやらなければならないという焦りからシャアをマネてという甘えをハサウェイからは感じます。

{netabare} シャトルがダバオに降りたのは偶然ではなく、自分がイニシアティブをとるためにケネスがそう段取りをしたということですね。で、ハサウェイは自分のホテルへの襲撃を自分で段取りしたんですね。
 で、ギギといっしょにいたので段取りが狂って危険な目にあったと。まあ、コントみたいに逃げる先逃げる先全部危険で、ちょっとやりすぎましたけど。

 逆襲のシャアの時点で思想に走りすぎて、訳の分からないストーリーになっていました。そして最後はアムロがツンばっかりでデレないのでシャアが切れたみたいな感じで、ギャグにも見えるような結末でした。
 物語でもシャアは思想になっていましたが、環境、特権、宇宙移民、ニュータイプ。本作はなにかテーマがあるようで、その思想に内容が伴わない滑稽さが感じられました。

 マフティの行動と民衆の期待にズレがあるのもそういうところでしょう。1000年先と暮らし。ハサウェイが何をしたいのかわからないので、今のところギギという少女にしか興味が向かいません。この描写がそのままハサウェイの迷いだとしたら、訳の分からない感じが脚本の意図通りということで、非常にうまいストーリーだと思います。
 
 ギギについてはニュータイプの娼婦という設定?はララァの再現なのは間違いないでしょう。ガンダムシリーズを通じてララァという少女が結局のところ消化しきれず、歴代の主人公周辺の女性ニュータイプ、強化人間を経て、クエスそしてギギにまで引きずっています。
 つまり、ハサウェイとケネスはシャアとアムロの関係の焼き直しでしょう。ただ、不思議なことにギギに悲劇の予感はしません。というか奇異に見えて非常にまともなキャラでした。この少女を起点に、シンエヴァのようにガンダムを卒業…という訳にもいかないでしょうけど(大人の事情的に)

 ギギは性的な匂いを漂わせていますが、道徳的にはピュアな雰囲気。自らを汚いと感じる感性。恋する少女になっていまいた。この少女の迷いというか、悩みというか難しい状況が示唆されますが、これからでしょう。
 ハサウェイがギギに手を出せないのも、ギギが結局ハサウェイを押し倒さないのも、こういった子供の部分なのかもしれません。

 ハサウェイは、ガウマンというパイロットの救出などにまったく頭が回っていなかった、ということはこの時点でマフティへの興味が薄れているということでしょうか。ハサウェイも自分の甘さを自覚していましたが。

 アムロまたはそれ以前から始まる壮大な宇宙世紀もののガンダムクロニクルは、最後は個人の…それも女への迷いで幕を閉じる?のでしょうか。

 最後、ハサウェイに気があるっぽい女が出てきて、一方でギギがハサウェイが残していった時計のおもちゃに電池を入れるのは上手い心理描写でした。時が動き出しましたし。{/netabare}

 あと、注目ポイントはホテルのエレベーターの内部の液晶パネルです。アニメーターが貧乏で「高級」「豪華」が苦手だといわれていた日本アニメで、感心するほど高級感がありました。

 すごいアニメなのは間違いありませんが、映像美だけでは歴史的なアニメにはなれません。さて、続きはどうでしょう。



以下 1回目の視聴時の感想です。良く見ていなかったのか話を追えていませんでした。

{netabare}
 宇宙世紀もの、ですが、問題のスケールはテロリストにまで落ちています。前作までで、ララァに対してクエスの存在感があまりにも薄く、ハサウェイの抱えている心の陰もあまり見えてきません。地球の特権階級を憎んでいるらしいですが、そこの動機が弱い感じがします。シャアを形だけまねているのでしょうか。(追記;シャアって、逆シャアで最期でどういう結論にしたのか映画ではわからなかったです。環境の問題だといいながらアムロへの執着だった気がするんですが。サイコフレームがどうのこうので終わってよくわかりませんでした)

 ハサウェイのパーソナルな問題をギギとの関係で解決してゆく物語なんでしょうか(追記;それとも本気で環境のことで悩んでいるんですかね?だとするとギギが登場する意味がちょっと分かりづらいですね。ヒロインが欲しかっただけ?どうも環境について人の意見を聞いたりして、環境問題は単なる言い訳に見えたんですけど)。彼がなぜ今の状態にあるのかは本作からはあまり深くは読み取れなかった気がします。しかも、続きものっぽいので消化不良で終わっています。
 まあ、3部作と明示してるんですかね。であれば次作が楽しみな終わり方でした。

 ギギというのは、ララァと同じく娼婦または愛人なんでしょうね。ガンダムにおけるこの女性の扱いというのに、どんな意味があるんだろう、といつも考えてしまいます。魔性ということなんですかね。男を理解できる母は優れた娼婦である?

 ストーリーは面白くはありますが、かなり都合のいい展開と言えるでしょう。
 ハサウェイがあの特別なシャトルに乗っていた必然性があまりなく、そこにハサウェイの組織の偽物のハイジャックが来てます。しかも航路を外れた緊急着陸したダバオには敵の親玉のケネスが赴任してきた基地があり、ハサウェイの組織の拠点もそこにある。
 ホテルに泊まっていたら、ハサウェイの組織に襲われる。要人がかたまっているからなんでしょうが、緊急着陸して偶然そこにいたはずなのに、襲撃の準備はいつできたんでしょうか(追記;ここ偽装工作ということなんですね。でも32Fから上を攻撃するんじゃなかったのでは?)。
 しかも、モビルスーツ戦がハサウェイの真上で始まってしまう。
 うーん、この部分をもう少し丁寧に必然にしてほしかったですね。またはギギによる不思議な力?のせいなんでしょうか。
 大人向けに作っている雰囲気の割にはストーリー展開が子供向けという感じでチグハグ感はあります。少年向け小説が原作みたいなので止むをえませんか。

 本作がガンダムか、といえば、もはやモビルスーツものですらなく、それは単なる戦いの象徴になっています。極端なことを言えば現代兵器でドンパチやっていても、物語に破綻は出ないでしょう。

 アニメは、金はかけたのでしょう。ものすごい出来でした。しかし、実写に近づきすぎたといえばいいのでしょうか。ガンダムらしい迫力が感じられません。ハリウッド特撮的な迫力になってしまっています。
 冒頭のシャトル内の人の動きが気持ち悪かったです。ある種不気味の谷を感じました。

 ギギの造形、キャラだけは素晴らしかったので、それだけでも見る価値はあります。

 あえて、スケールを小さくしてパーソナルな問題に置き換え、ガンダムが不要になってゆく。ニュータイプもあまり意味がなくなってゆく。宇宙世紀もののガンダムとの決別なんでしょうか。

追記;ちょっと集中して見れてなかったみたいですね。一回しかみてなかったのでいろいろ変なレビューでした。また、2作目があるときに見返します。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

モビルスーツの場違い感が醸す破滅の予兆

原作小説は未読。

【物語 4.0点】
三部作の一作目。

構成は序盤~中盤3分の2が人間ドラマ。派手なバトルシーンは終盤に集中。
だからと言って、終盤の見せ場にソースを集中すべく、前半を捨てているわけではない。

むしろ前半のハサウェイと出会う人々との濃密なやり取りの方が、
武装蜂起を前にした、ハサウェイ自身によるアイデンティティが不安定な現状を自己分析するパートとして重要なのではないか?
それくらい人物描写が繊細で惹き付けられます。

ハサウェイ率いる反地球政府運動「マフティー」
相次ぐ戦乱で疲弊した地球に特権階級だけを残すべく、
市民を拿捕して宇宙へ強制移住させる「マンハント」。こうした腐敗に鉄槌を下す。
大義としては申し分ないが、過去の武力行使を正当化する名分と比べるとかなり弱い動機。
戦乱で敗れ去っていった者へ思い入れるハサウェイの私心ありやなしや?

マンハント糾弾という点では、地球に残りたい市民とマフティーの利害は一致するが、
最終的に人類は全員宇宙に移住すべしとのマフティーの理想とは齟齬を来す。

何より今や、宇宙世紀(U.C.)0105年。
もはや武力だの、モビルスーツだの、ニュータイプ理論だので現状を変更する時代でもない。
マフティーが人々から“テロリスト”と揶揄されるのは時代の空気を読めていないからだ。

そんなことはハサウェイも百も承知。
その上で彼はシャアら先人たちが歩んだ破滅の未来を回避するには?或いは破滅を織り込むのか?
自己の立ち位置を再確認するために、ネクタイを締め市井に紛れ、自分を模索し続けるのだ。


この観点から心に刺さっているのが{netabare}タクシードライバーとの会話シーン。
その日暮らしの市民には1000年後の地球環境を憂うマフティーの理想になど構っていられない。
だって周りには結構、自然は残っているし。

この活動家が日常生活から乖離して孤立する状況。
世の浮いてる活動家の方々には、テロに手を染めないためにも、耳をかっぽじって傾聴して頂きたいと願います。{/netabare}


ハサウェイが思索の果に迎えるガンダム発進シーン。
綺麗に自己を総括できていますが、高揚感は少な目です。
曇天への発進は、地に足が付かない、五里霧中な行く末を暗示しているかのようです。


以上の通り、物語を愉しむには、
『逆シャア』までのサーガをテーマまで咀嚼することが必須な、マニアックな作品であることは言うまでもありません。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・サンライズ

背景美術と人物作画の一体感を出す昨今のトレンドに逆行する本作。
写実的な海面などの背景に割り込んでくるモビルスーツなど浮きまくっています。
戦闘シーンでよくある街中でモビルスーツが煙を巻き上げるカットはメカを魅せるための演出。
ですが、本作の場合は、何もそこまでスクリーンいっぱいに煙やら火花やら噴かなくてもいいじゃないか(笑)
ってくらいの迷惑行為として処理。

宇宙世紀を動かすのはモビルスーツに乗ったニュータイプなどではなく、
メンズスーツを着たオールドタイプである。
モビルスーツなんてお呼びじゃない。
メッセージ性が作画構成でも徹底しています。


とは言え、オールビューモニター搭載が標準化したモビルスーツ同士の戦闘は迫力満点。
私は一作目は通常のシアターで鑑賞しましたが、
次作は360°没入感を最大化できる巨大スクリーン等での鑑賞にこだわりたいです。

【キャラ 4.5点】
主人公ハサウェイ・ノア。
顔立ちや対人関係のぎこちなさはアムロ・レイ。
二つの名を使い分ける暗躍ぶりはシャア・アズナブル。
アムロかシャアか。ハサウェイ自身が葛藤する際の引き出しにもなる。

ハサウェイの秘密を見抜き絡んでくる謎の美少女ギギ・アンダルシア。
大人の色気で、ハサウェイのライバルともなるケネス大佐とのトライアングルを仕掛けたかと思えば、
戦場では幼女の如く動揺を露わにする情緒不安定ぶり。

ギギとの交流の中で、クェス・パラヤを破滅へと攫っていったシャアの一件が重なるハサウェイ。
大義より、過去のトラウマという感情で言動を左右されるハサウェイ自己分析の一助ともなる。

総じて各サブキャラとも、ハサウェイ自身が掴めていない自分探しにヒントを与える献身ぶり。

【声優 4.0点】
ハサウェイ役の小野 賢章さん。
幼さと凛々しさが混在する青年ボイスで、村瀬監督からの“感情と思想に引き裂かれたキャラクター”という難題に応える好演。
このハサウェイ危ないことするよ。

ギギ役の上田 麗奈さん。ボイスを高嶺にコントロールして正体を掴ませない妙演。
これは周りの男どもも取り扱い方法に困ります。


公開前、劇場版『逆シャア』の少年時代以来、
長らくハサウェイに声を当ててきた佐々木 望さんからの“声優交代”が物議を醸しました。
ただこれも『ガンダム』以外のコンテンツではよくあること。
アニメ化よりも先にゲーム等でキャスティングされた声優が、アニメでは変更になるのは割りと普通。
ただハサウェイの場合はアニメ映画化以前にゲーム等で活躍する期間があまりにも長すぎましたw

また、このキャスティングについては、アニメ映画化後もゲームのハサウェイは佐々木さんが担当していることなどから、
①小説版『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』→『閃光のハサウェイ』原作小説のハサウェイは佐々木 望さん。
②劇場版『逆襲のシャア』→本劇場版三部作のハサウェイは小野 賢章さん。
①②はパラレルワールドの別系統作品であると示唆しているとの見方もあるそうですね。

劇場版三部作見ながら原作小説読んだら①②の異なる要素が混ざり合って困惑してしまうかも。
この辺りが、私が劇場三部作展開中は、小説購読は『~ベルトーチカ・チルドレン』までで止めておこうと決心している理由です。

【音楽 4.0点】
劇伴担当は澤野 弘之氏。
エッジの効いたテクノ等をアレンジした戦闘曲及びボーカル曲で魅せる。
「TRACER」は特にぶち上がります♪

気になるのが『UC』の澤野氏が『ハサウェイ』でも音楽担当している事。
『UC』は原作『ハサウェイ』完結後に、『逆シャア』~U.C.0100の間に闇に葬られた史実があったと後付けされたエピソード。
よもや本シリーズで『UC』を絡めてくることもないとは思いますが、
パラレルだとしたら何でもありですし。
もしくは『UC』同様、『ハサウェイ』も戦乱の亡霊を退治する物語として同一視すれば良いのか。
考え出すと落ち着きません。


ED主題歌は[Alexandros]「閃光」
過去を振り払って未来へ驀進する快作ロック。
ですが、今のハサウェイにはちとまぶしすぎる感もw
Netflix海外配信に合わせて英語版もリリース。
MVは英語版の方がAMVになっており作品のシーンを振り返るのにも最適。


【付記】
分割2クールの『水星の魔女』の幕間に、本作のTV編集版が1/15~全4話で放送されるそうで。
制作中の第2部への予習復習としてハサウェイを分析してみるのも一興かと。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

劇場で観るべき劇場版アニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
久しぶりに、「あ~、俺、今、ガンダム観てるわ~」と思えた。非常に充実した1時間半。

原作は、1989年に出版された、富野由悠季さんの同名小説。「逆襲のシャア」から12年後の世界を舞台にしており、主人公は「ハサウェイ・ノア」。ホワイトベースの艦長として知られるブライト・ノアの息子。

コロナの影響もあり、この1年、映画館に行くのは控えていたのですが、本作はどうしても劇場で観たかったので、昨日行ってきました。田舎の映画館ということもあり、キャパの10分の1程度しか客がいなくて、かなりゆったり観られました。

劇場版三部作の1作目ということで、ストーリーは完結しませんが、充分な満足度がありました。

私が本作を劇場で観てほしいと思う理由は、本作の見所が、やはり映像と音声にあるからですね。

本作では、人間目線でのモビルスーツ戦が多く描かれます。モビルスーツの部品がちょっと落下しただけで命を失ってしまう、絶望感や恐怖。それを味わうには、大スクリーンで観るのが1番だと思います(私は映画館に行くと、視界が全部スクリーンで埋まる、前の席で観るのが好きなんですが、今作はそれがハマってた、スクリーンを見上げる形が良い感じでモビルスーツを見上げている気分になりました)。

まあ、ガンダムを知らない人はまず観ない映画だとは思いますが、一応、「地球環境の為に、全人類を宇宙に移民させようとする青年(テロリスト)の戦い」を描くストーリーです。逆シャアと世界線は繋がっていますが、前作を知らずとも観られる映画だと思います。

コロナ対策をしっかり行った上で、映画館で観てほしいですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
原作小説は、確か中学生の時に読んだはずなのに、びっくりするくらい内容忘れてる(笑)

あれは、いいものだ、、、いや、これは、いいことだ(笑)

ということで、ストーリーは知らずに、新鮮な気持ちで楽しみました。

序盤、宇宙船内の会話劇。これがガンダムの会話だよなという空中戦に、ニヤリ。

続いて、ホテルのシーン。どこかクェスを思い出させる、ギギのキャラに、ニヤリ。ハサウェイが大人になってて、ちょっと複雑な気分(笑)

(ちなみに、ハサウェイの植物学の先生が、アマダ博士って、シローとは関係ないよね? 映画の間、ずっと気になってしまったw)

ホテルを射撃したところからの逃亡戦は、本作で一番の見所。人間の目から観たモビルスーツ戦の迫力。圧倒的な暴力。

ハサウェイは、「地球のため」に戦っているが、「人のため」に戦っているのだろうか。明後日を考えられない人がいるなかで、1000年後の人類の、地球のために戦う愚かさと純粋さ。「魚が取れなくなった」と地球環境を嘆くくせに、ディナーで魚を食べる矛盾。しかしそれも、腐敗した連邦高官のせい。

市街地の上でも容赦なく射撃した軍も軍だが、そもそも市街地を盾にしたのはマフティーだ。

どちらが正しいとか間違っているなんてこと、富野さんが書くわけない。両陣営にそれぞれガンダムがいることが、その証左か。

終盤のモビルスーツ戦は、パイロット目線での戦いが熱い。ワケワカランが、訳もなく面白かった。

ストーリーに関しては、まだ序盤なので、3作観てから語りたいと思います。

余談ですが、私は今、30代中盤なのですが、映画館の客層の中ではまだまだ「坊や」でした(笑) オッサン8割、女性1割、子供1割(笑) もうちょい、ガンダムも裾野を広げていかないとな~と思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
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