ルル さんの感想・評価
4.4
怖いのは、宇宙人でも未来人でも異世界人でも超能力者でもなかった。人だった。
原作漫画未読で視聴。
『1番大切なモノ1つを代償として奪われる代わりに、どんな願いでも叶えてくれるチョコレートを出すお店「ショコラ・ノワール」 迷いの森に建つそのお店に、願いを叶えようと訪れる様々な問題を抱えた様々な人々。ある者は才能が欲しいと、ある者は美貌が欲しいと、そしてまたある者は愛するあの人に振り向いて欲しいと、そんな迷える人達の人間模様をちょっと怖~いテイストで描く物語』
この作品は、「ちゃお」という雑誌で2011年から付録DVDとして順次OVA化されたものです。オムニバス形式で全部で13話あります。ジャンルはたぶんダーク・ファンタジーだと思います。
いやー怖かったぁー。キャラクターデザインの見た目とは程遠い怖さでした。怖いと言ってもお化けやエイリアンといったオカルト的な存在に対する怖さじゃなく、人間の心の奥底に眠るドス黒い欲望といった類の怖さです。意外にこの作品は、人間の本質というものに一歩踏み込んだ奥深さを持っていると感じました。ってか、「ちゃお」って月刊少女漫画なんだけど、こんなドス黒い内容のもので大丈夫なのでしょうか?
各回の時間は15分前後と短くてテンポもよく、しかもオムニバス形式なので気軽に観れると思います。が、内容はかなり濃く、妬み・色欲・自己実現欲・承認欲・名声欲・独占欲といったものが各回の中でぎっしりと描かれていました。特に女性の嫉妬を描く話が多かったですね。ゾッとしました。たぶん観終わった後「人って怖っ」って思いますよ。人間不信にならいように注意してくださいね。でもまぁ、たまに良い話の回もありますよ.....たまにね。
願い事が叶うチョコレートが本当にあればいいんですけどねぇー。あなたなら何をお願いしますか? えっ? 私ですか? 決まってるじゃないですか.... {netabare}「ギャルのパンティおくれーっ!!!」って叫びますよ。{/netabare} アニメファンなら当然ですよね。