チャレンジで感動なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのチャレンジで感動な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月12日の時点で一番のチャレンジで感動なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

93.9 1 チャレンジで感動なアニメランキング1位
宇宙よりも遠い場所(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (2818)
9835人が棚に入れました
いつだってボクらの一歩は好奇心から始まった。
見たことのない風景を、
聞いたことのない音を、
嗅いだことのない香りを、
触れたことのない質感を、
味わったことのない食物を、
そして感じたことのない胸の高鳴りを、
いつの間にか忘れてしまった欠片を、
置き去りにしてきた感動を拾い集める旅。
そこにたどり着いたとき、
ボクたちは何を思うのだろう。
吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度、
荒れる海原を超えた先にある原生地域。
地球の天辺にある文明を遠く離れた遥か南の果て。
これは《南極》[宇宙よりも遠い場所]に向かう
4人の女の子たちの旅の物語。
ボクらは彼女たちを通して、
明日を生きるキラメキを思い出す。

声優・キャラクター
水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織、能登麻美子、日笠陽子、Lynn、金元寿子、本渡楓、大原さやか
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

会話のテンポやキャラの動きが抜群!

最終話まで視聴しました。
この作品はマジでヤバいです。
軽く死ねます(笑)。

物語として抜群に面白い。
背景は綺麗。
登場人物は表情豊か。
良く動くキャラ。
そして、何と言ってもこの作品の1番の魅力は女子高生4人組のテンポの良い会話。
さすがの豪華声優陣。

こんな作品に出会えるから、アニメは止められない!

OPの曲と画だけで引き込まれる作品。
OPの4人の女子高生の笑顔が眩しい。
OPだけでも思わず泣きそうになってしまう。

見ているだけで心が躍る名作。
未来に語り継ぐべき名作。
誰にでも安心して勧められる名作。

お気に入りの棚へ直行です!

【以下は、各話レビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
起承転結の「起」としては上々。
一気に物語に引き込まれた。

何かしなきゃと思いつつ、なかなか行動に移せなかった主人公。
立ち上がりは明らかに『けいおん』っぽい印象。
唯ちゃんもこんな感じだったよね。確か・・・。

南極に行くことを夢見ている少女との出会い。
そして、コンビニ店員の少女の意味深な行動。

広島に出発する前、家族にも見付からないようにこっそりと、部屋を綺麗に掃除してから出発するところは感動した。

主人公(玉木マリ)の決意が伝わってくる名シーン。

【第2話】
コンビニ店員の日向(ひなた)が加わり、報瀬(しらせ)のポンコツぶりが明らかになった第2話。

ラストに出てきた少女が4人目のメンバー?

キャラは良く動くし、背景も綺麗。
会話のテンポも抜群。さすが豪華声優陣。
ますます目が離せない作品になってきた。

【第3話】
結月登場。物語が大きく動き出す。

相変わらず、会話のテンポが抜群。
さすが、豪華声優陣!

【第4話】
いよいよ、南極チャレンジの隊員としての訓練が始まる。

相変わらず会話のテンポが抜群。
キャラの動きは軽快だし、表情も豊か!

一つの目標に向かって、一致団結している姿が美しい。

これはきっと、名作になるに違いない!

【第5話】
結月はしっかりプロの仕事を披露。
対して報瀬は再びポンコツぶりを披露。

少し気にはなっていたんだよね・・・。
めぐみちゃん。
キマリの『絶交無効!』はとても良いセリフだと思った。
皆が少しずつ成長していく物語。

【第6話】
相変わらず、良く動く。表情豊か。会話のテンポが抜群。
そして、良く出来た物語。

シンガポールに到着した4人。
何故か、ひなたの様子がおかしい・・・。

ここから始まる『ちょっぴり心温まる』コメディ回。

【第7話】
真顔に戻った香苗のセリフ『3年前、あの時約束したように、あの時のメンバーは全員帰ってきました・・・。』
この時の、メンバー全員の表情が非常に良かった。

本来ならばいるはずの貴子の姿がそこにはない・・・。

そして、報瀬の挨拶。
どこか貴子の面影を残す報瀬の挨拶。
メンバー全員が盛り上がらない訳が無い。

相変わらず表情豊かで会話のテンポが良い。

プロとしての仕事を見せる結月とは対照的な報瀬のポンコツリポート再び!

さあ!いよいよ出発だ!

【第8話】
観測船に乗り込んで、いよいよ出発!

船内でのリアルな日常が笑える。

船酔いで苦しむ4人。思わず心が折れそうになる。
「選択肢はずっとあったよ。でも選んだんだよ、ここを」
「選んだんだよ!自分で!」
キマリの言葉に、初心を思い出し再び奮い立つ4人。
日向「良く言った!」
結月「どこいくんです?」
日向「・・・、トイレ」
しっかりオチ付きで。
こういう所がこの作品の魅力。

【第9話】
この作品は、本当に1話1話が神がかっている。
物語の構成が絶妙だ。
笑いと感動が上手く散りばめられている。

前半はコメディ。
4人に財前、弓子が加わった6人でのテンポの良い会話が笑いを誘う。

中盤~後半は感動的な話が続く。

《吟と報瀬のくだり》
吟が、『報瀬は自分を恨んでいる』と考えるのは当然だろう。
最終的に貴子の捜索終了を決めたのは、隊長であった吟なのだから・・・。
報瀬が、『吟のことを恨んでいるかどうか分からない』のも理解できる(気がする)。
母と吟の繋がりを、小さな頃から見てきたのだから・・・。

《砕氷船のくだり》
南極観測について、日本が諸外国からひどい扱いを受けて・・・。
という話は、以前聞きかじったことがあったけど、アニメとはいえ、映像付きで見せられると迫力がある。
報瀬は、幼い頃、吟からこの話を聞かされていた。
『何度も何度も何度も・・・。諦めかけては踏ん張って進んだの。』
だから、報瀬は諦めずに南極を目指した・・・、という話との繋がりが美しいとさえ思った。

《『ざまぁみろ!』のくだり》
報瀬の『ざまぁみろ!』
今回の観測隊メンバー全員の『ざまぁみろ!』
それぞれの思いが詰まった『ざまぁみろ!』

南極観測で諸外国からひどい扱いを受けた先人たちも、恐らく『ざまぁみろ!』と叫んだであろう。
そんな事まで想像させてくれる、名シーン。

【第10話】
ツボ魔人の回。
んっ?違った!

『友達ってなんだ?』の回。
小さな頃から芸能活動をしていた結月は、友達の作り方が分からない。
そもそも、どうなれば友達なのか?
「私、一度も言われていません。”友達になろう”って」

だから、『友達誓約書』なんておかしな物を作ってしまう。
子供の頃から”契約”の世界にいた弊害だろう。

結月以外の3人も、傍から見ている我々視聴者も、苦楽を共にする中で、彼女たちが『親友になれた』と思っていた。
結月自身には全く悪気も悪意も無いので、キマリが泣いちゃう気持ちもよく分かる。

色々考えさせられる回でした。

【第11話】
日向の過去~心の闇編。

いつも底抜けに明るく、ムードメーカーの日向。
だけど彼女には、ついつい忘れそうになるけど、『高校を中退した』という過去があって・・・。

普通のアニメなら、『仲直り~ほのぼの的』な展開になるだろう。
しかし、この作品は一味違う。
本物の親友達が、親友の気持ちを、痛烈な言葉で代弁する。

いやぁ、凄い回だった。
素晴らしい物語だった。
こういうのを”神回”と呼ぶんだろう。

第1話からの物語の全てがネタ振りになっている、完璧な物語。
第1話から完璧に安定している作画から生まれる、豊かな表情。

この作品はどれだけ笑わせて、どれだけ泣かせてくれるのか・・・。
未来に語り継ぐべき作品となるのは、もはや間違いないでしょう。

【第12話】
ついに報瀬の母が行方不明になった、その場所へ・・・。

まさか、11話に引き続いて12話も神回とは!

確かに報瀬は、南極行きが決まってからも、南極に到着してもずっと、日本にいた時と同様に、普通に過ごしていた。
南極まで来ても、母親の死が実感出来なかったせいかも知れない。

しかし、ここまで積み重ねてきた報瀬の日常が、この日ついに覆される。

そこには、母親の大事なPCがあった。

ロクインPASSは報瀬の誕生日。
母親にとって、報瀬がどれほど大切な存在だったのかが、我々視聴者にも伝わってくる名シーン。

報瀬はメールの送受信を・・・。
すると、この3年間、報瀬が母親宛に送り続けていた大量のメールを受信する。
報瀬が母親の死を実感し、受け入れることが出来た瞬間を描いた名シーン。

【第13話】
神回、感動回の連続のこの作品。
「13話こそ泣かずに視聴しよう」なんて私の思いは、軽々と粉砕していきます(笑)。

最終回なので、EDが特別なのはありがち。
EDのスタッフロールが【藤堂 吟 能登麻美子】から始まる。
「あぁ、特別なEDが始まるんだ!」
否応なしに期待に胸が高鳴る。

キマリの「ここで別れよ」は、とても良かった。
普通なら北海道に帰る(だろう)結月と別れて、報瀬と日向、キマリの3人で帰ることになったはずだ。
しかし、それでは結月のみに”ボッチ感”が出てしまい、我々視聴者にとって、悪い印象が残ってしまう。
それでは、ここまで積み重ねてきた4人の友情物語が台無しになってしまう。
それを避けるための、自然な演出。
お見事です。

日向とキマリがアルバイトをしていたコンビニの張り紙も、とても良かった。
本文中にも、全く手抜きが無く、実にリアル。
『三宅日向 南極に行ってます!』
「コンビニ自慢の看板娘、三宅日向さんが・・・」
「当コンビニは、4人を応援しています!がんばれ!女子高生リポーター!!」
店長の心温まるメッセージ。
11話に登場した、日向の”元”友人達とは違う、本当の愛情が感じられてとても良かった。

ラストのめぐみちゃんマジか!?
北極って!?
{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 239
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

NYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門に選出(それぞれが一歩踏み出す物語)

女子高生が南極に行くという突拍子もない話を丁寧に描ききった名作。
1話目を初めて見たときから、これは良い作品になるのではないかと感じていたが、その通りに、最初から最後まで夢中にさせてくれる優れた作品だった。

様々な悩みを抱える多感な高校生たちが、何かを変えるために南極を目指すというストーリーが新鮮だったし、ほかにはないオリジナリティをもっている。そして、主人公の4人たちがお互いを思いやり、自分たちの悩みを昇華させていく各話の見せどころがしっかりと描かれており、胸に迫ってくるものがある。

見終わったあとに、自分も何かに挑戦してみたくなる素晴らしい作品だ。
(2018年3月29日初投稿)

(2018年5月17日追記)
{netabare} 100万円の札束を落としたことがきっかけで、それを拾った少女とともに最後はタレントまで巻き込んで、南極行きを成功させる。
これを字面だけ見たら、「そんなことあるわけない」のひと言で終わりだろう。
だいたい携帯で決済ができる時代に札束を持ち歩くことがどれだけ現実離れしているのかは、作り手も十分に承知している。観ている私も「オイオイ」と突っ込みながらも、100万円という現金からつながっていく展開と関係性がとても面白かった。

そして、現実では女子高生は南極に行くことはできない。
ツアーなどで行く方法はあるが、昭和基地に行くためには、南極観測隊の乗組員になるか「しらせ」の同行者になるしかない。同行者は、研究者や新聞記者、教員などの人々で構成されている。これまでの最年少参加者は設営のエンジニアで20歳の男性だという。

しかし、これはそれほど重要な部分ではない。
そもそもこの作品は、「女の子たちが頑張る青春ストーリーがつくりたい」「行ったことのない場所を描いてみたい」というのが出発点。それをいかに「本当のことらしく」「テンポ良く」描いていくのかというのがポイントで、そういう意味では、この作品は十分に成功していると思う。

4人の友情関係に至る部分に説得力がないという意見もあるが、全くそうは思わなかった。友人になるときの描き方は難しいもので、これは本当に人それぞれだと思う。気の合う者同士だと一瞬にして何年も交流があったような深い関係になることもあるし、長い時間をかけて構築していく関係性もある。お互いの性格や、その時に何を欲していて、何を目指しているのかということも影響すると思う。
そういう意味では、4人は自分たちが欠けているものをそれぞれ補って、ひとつのことを共に目指していける絶妙なキャラクター像だと感じた。
報瀬とキマリが仲良くなる描き方はとても腑に落ちたし、結月がほかの3人と一緒なら南極に行くと宣言する話はとても好きだ。3人と結月との関係性の深め方は、私にとっては説得力があった。全体的にコメディタッチの部分とシリアスな部分の匙加減が心地良く、楽しく見せるための工夫がなされていると感じた。

全話を13話で終わらせなければいけないというオリジナルストーリーの関係上、カットしなければいけなかった部分は多々あっただろう。しかし、女子高生が集まって、南極まで行って帰ってくる。しかも、行方不明になった母親への想いを決着させるという大きな問題をはじめ、4人の問題を何らかの形で解決させることをこの話数で完結させたのは、本当に素晴らしいと思う。無駄と思えるシーンはなかったし、やり切っている。

南極のシーンや仕事ぶりをもっと見たかったという意見もあるが、この話は、そこがテーマではない。女子高生たちが自分たちの悩みを昇華させて一歩踏み出すことが最も重要で、それをやるために余計なものは全てカットしている。しかし、もちろん南極についてかなり突っ込んで調べていて、公式サイトをチラッと覗いてみただけでも、この作品のためにどれだけ綿密にしっかりと取材を行ってきたかということを垣間見ることができる。

また「環境汚染をすすんで行っているバカな話だ」という間違った批判は放映直後からあった。赤いシロップで線を引いてソフトボールで遊ぶ最終回のシーンのことだ。これは、実際に観測隊がレジャーで行っていたことを取り上げている。何もない場所なので、どんなことをするにしても面白いイベントにしようとしていたという実際の楽しみ方がよく分かるシーンだ。シロップで氷上に線を引いたところで環境汚染になる可能性は極めて低いそうだ。

しかし、もちろん、試合が終わった後、そのシロップの部分は全て掬い取って、皆でかき氷としていただいたのだという。やはり、少しでも環境に影響を及ぼす可能性があることはやらないように最大限に配慮していることはHPでも紹介されている。研究者たちも赴いている地で、さすがに変なことをやるわけがない。アニメでもそこまで描写していれば良かったのだが、かき氷を食べるのはその前のシーンでも登場しているし、わざわざ再度やる必要もないという判断だろう。

ラストの100万円を置いていくところ、めぐっちゃんが北極に行っているところなどは、驚かせてくれたが、このまとめ方も悪くなかったと思う。特にこの100万円は、始まりであり、終わりでもあったというのは清々しい。現実的には100万円を持って帰るのは当然のことだが、南極に行くためにずっと苦労して貯めたお金がきっかけだったが、それを何とも思わなくなるほど大切なものを得たということだ。そして、再度、南極に来る理由にもなるだろう。
めぐっちゃんのシーンは色々な考え方があるが、めぐっちゃんの性格などを考えたのと、尺の問題だったかなとも思う。あの5話に決着をつけようと思うと、なかなか難しい。苦肉の策だったようにも思えるが、私にとっては大きな問題とは感じなかった。

全体を改めて思い起こしてみると、1話からのテンポ感、どこをどのように時間をとって見せていくのかというバランス感覚が絶妙で、とても完成度が高い作品だと思う。見せるところはしっかり見せ、感動させるところは、じっくりと描き切り、笑って泣ける作品に仕上げた。このストーリーを13話でやり切ったということに敬意を表したい。 {/netabare}

(2018年12月10日追記)
NYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出

12月4日のニュースなので、もう知っている人も多いかもしれないが、よりもいがNYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出された。これはドラマも含まれた中からというから大したものだと思う。選評の訳文は以下のもの。

日本の南極の研究機関への科学的探検に参加した4人の10代の少女についての、大胆で楽しいアニメシリーズは、かなり特定の視聴者向けの番組に思えるかもしれません。しかし、脚本の花田十輝、監督のいしづかあつこによる『宇宙よりも遠い場所』は、年齢や文化の境界を越えて翻訳されるべき面白く感動的な成長物語です。この作品は、友情がどのように青年期の不安や悲しみを克服できるのかということについての絶対的に本物の描写をしています。

選出された10本には、ヒュー・グラント主演のイギリスの実話ドラマ『英国スキャンダル』や2011年から続くスウェーデン・デンマーク合作の『ザ・ブリッジ』、世界的に評価されているスペイン・ドラマ『ペーパー・ハウス』などの人気作が名を連ねている。全体で600本を超える作品のなかから厳選されたとのことで、アニメは、よりもいだけだ。NYタイムズは世界的に知られる新聞だけに、これをきっかけにより多くの人々に視聴されれば嬉しい。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 181
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青い空はつながっている

いしづかあつこ監督、構成花田十輝。

高校時代に素敵な想い出を残したいと、
好奇心旺盛なマリは日々を憂いている。
とあることから南極を目指すしらせと出会い、
彼女の熱意に心動かされたマリは、
共に南極を目指すことを誓う。
やがて仲間も集まり4人の女の子の旅が始まる。

想像も出来ない世界に物語は動き始める。
可愛い女の子が元気一杯の作品です。
人気声優を起用し、キャラデザインも良し。

メッセージが徹底していて好感です。
若さとは好奇心と力ですから、
勇気を持って、一歩踏み出すこと、
その一歩が未来に繋がるのでしょう。

コミックリリーフ的なキャラが重なり、
私としては高カロリーなアニメで、
得意な設定ではないのですが、
想いは海を越え、過去を乗り越え、
素敵な風景がそこにあることを期待したい。

最終話視聴追記。
{netabare}本編を事実上、12話で終了させて、
13話は余韻を楽しむかのような構成。
これは見事としか言いようがない。{/netabare}

輝かしい青春がここにあります。
たくさんの素敵な出会いを経験し成長する。

この道はきっと彼方まで続いている。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 137

65.8 2 チャレンジで感動なアニメランキング2位
ラブライブ!スーパースター!! 第3期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (89)
143人が棚に入れました
結ヶ丘女子高等学校の学校アイドルグループ「Liella!」の物語は続く!新学期を迎え、メンバーたちは新たな挑戦に立ち向かう。より大きな舞台、強力なライバル、そして自身の成長と向き合いながら、彼女たちの絆はさらに深まっていく。歌とダンス、そして友情が織りなす青春ストーリー。Liella!の夢と情熱は、今season3で更なる高みへ!学校アイドルたちの輝かしい未来をお見逃しなく!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自縛を解き放った、その先に。

【物語 4.0点】
μ'sの無印、Aqoursの『~サンシャイン!!』、そしてこのLiella!の『~スーパースター!!』と、
『ラブライブ!』アニメ化作品のシリーズ構成を歴任してきた脚本家・花田 十輝氏。
美少女でも己に秘めた醜い部分を容赦なくぶちまけさせ、ぶつかり合わせることで、
痛切なドラマを体現して来た、青春作品の名手です。

が、花田氏も、偶像(アイドル)である推しを下げるセリフが忌避されがちな、
2.5次元界隈とはあまり相性が良くない印象です。

象徴的だったのがμ'sの無印1期終盤。
{netabare} 「ラブライブ!」大会の熱に憑かれて周りが見えなくなっていた高坂穂乃果が、
親友・南ことりが抱える、海外留学かスクールアイドル続けるかの葛藤にも気が付かず、
失意に落ちて、また再起する展開。{/netabare}
私は自分の本音すらコントロールできない、自分が何に縛られているのかも分かっていない。
そんな未熟な少女たちが苦い経験を積む、無印で一番青春アニメらしいエピソードだと思っているのですが。
放送当時は、痛い言動でことりを下げるは、そもそも意味不明だはと相当批判されたそうで。
(因果関係は不明ですが、無印1期放送前の第4回総選挙。1位でセンターを務めたことりは、放送後の第5回では最下位9位に沈んだという結果が事実として残っています)

偶像(アイドル)に青春アニメらしい踏み込んだセリフを吐かせると炎上してしまう。
そんなトラウマからなのでしょうか。
以降の花田氏の『ラブライブ!』アニメシリーズは、
時に追いかけっこで尺を消費する、足りなきゃ萌えキャラのネタを敷き詰める傾向が顕著に。
で、それはそれで展開がカオス過ぎるとまた炎上するw
私には、花田氏が得意の美少女キャラの毒舌を封じられ、もがいているようにも見えました。


加えてアニメ『ラブライブ!』シリーズは数々の様式美を積み重ねる中で、
伝統を築く一方、展開を型にハメる傾向も。
私は特に3年生が卒業したらグループ解散しておしまいにするという縛りが窮屈だと感じていまして。

3年生が卒業した先の未来は語られないという不文律。
3年生というキャラ属性が紐づけされた偶像であるスクールアイドルたちは、永遠の高3として固定される。
『ラブライブ!』というコンテンツはしばしば夢を語りますし、
実際、ライブ会場などは夢の空間ですが。
一方で、私にはずっと年を重ねない彼女たちスクールアイドルの未来も語らないで、何が夢なのか。
空疎だなとの気持ちもくすぶっていました。

そもそも別に学校でアイドルやるのに廃校問題解決を背負う必要は全く無いですし、
廃校はともかく「ラブライブ!」という大会を大目標にするのは『ラブライブ!』というコンテンツ成立の必須条件でもない。
夢を語るなら、青春を生きるキャラも、もっと自由に個々の夢を叶えれば良いのにという疑問もずっとありました。


そして迎えた『~スーパースター!!』
舞台を新設校に設定することで、1期で1年生として入学したメンバー5人に年を重ねない呪縛から解放し、
亡霊の如く蘇って来た廃校設定も1期7~8話でサクッと封印(賛否は分かれたようですがw)

2期で再び繰り返された、{netabare} かのんの海外留学決断と延期{/netabare} を描いた花田シナリオ炎上の惨劇w
ここも私は花田脚本らしい青春劇だと感じましたし、
何より従来の“みんなで叶える物語”の象徴であるラブライブ大会に区切りを付けた上で、
個人の自己実現を語る“私を叶える物語”をより上位に持って来ることで、
3期以降は『ラブライブ!』アニメシリーズの伝統に縛られず、
自由にシナリオ展開できるなとの手応えがあり、密かに楽しみにしていました。

実際、3期では史上初の「ラブライブ!」連覇の目標こそ掲げられますが、
大会の存在感は希薄で、ライバルも描写されない。
(個人的には名前だけ出てきた、ガテン系スクールアイドル・ゆるゆるアスファルトが気になりますがw)

あくまで主題は“私を叶える物語”。
花田氏も道中、5話にて、切り札の唐可可エピソードを前に、悪癖の追いかけっこが発生したりしたもののw
2期までで筆を縛る諸々の伝統を片付けていたのか、割とフリーダムに青春劇を描けていた印象。

何より私は、1期から成長を見守って来た5人が、ちゃんと具体的に進路を決めた上で、
グループを後進に託し、“私を叶える物語”を完結させて卒業したという、
青春アニメの当たり前に感動しました。


綺麗に完結したので私は続編、劇場版は特に望みませんが、
強いて続きを描くなら、スクールアイドルを卒業した彼女たちのその後を描く、
『オトナプリキュア』ならぬ“オトナリエラ”なら観てみたいと思います。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・サンライズ

上述の通り、キャラにセリフで心情を直接語らせるのが炎上リスクになる以上、
『ラブライブ!』アニメシリーズは語りたい本音を作画で示唆する、
意外な考察アニメになる傾向があり。
この3期では、さらに1期からの伏線回収となる対比カットも多数用意されます。

一番分かりやすかったのが第8話のライブシーン。
{netabare} 赤のLiella!に挑んでいく青のトマカノーテでセリフ以上に熱いライバル関係を演出した末に、
紫がグループカラーの11人のLiella!として再誕する演出でしょうか。{/netabare}
あのライブ、1期から観てきた、特に、すみれ推しにとっては、
かのんが、すみれをスカウトする殺し文句となった「センターが欲しいなら奪いに来てよ」へのアンサーとなる構図もあったりして。

この辺り、どうせ2.5次元キャラに萌えるだけの浅い作品だろうと、
セリフに出る上辺だけを捉える層と、
作画に散りばめられた要素まで拾ってエモいなどと感極まるラブライバーで、
満足度に明暗が分かれる印象がありますね。

そして、3期まで信じて視聴して来た忠誠心の強いファンが、
本作を好評する構図なのだろうと。

実際、公式が各話放送後アップするライブシーン動画の再生数も、
2期から半減していますし。


アニメ『ラブライブ!』も『~スーパースター!!』になり、
Eテレ全年齢層向けの夕方時間帯に放送される作品となっていますが、
視聴の際は、是非、光と影への人物配置にも意味を見出す深夜アニメ脳で考察して頂きたいですね。

例えば、3話・四季回「白色のセンター」の光源、撮影処理も含めて、
無色でも、いや無色だからこそ多彩に輝けると主張する白の演出など、中々の物ですよ。


【キャラ 4.0点】
『~スーパースター!』とは3期通じて、自分で自分の才能を縛っている少女たちが、
自らを解き放っていく青春群像劇だったのだと思います。

{netabare} 自分も輝きたいけどセンター無理と思っていた四季とか、
自分に生徒会長なんて無理っすとか思っていたきな子とか。
鬼ナッツがマニーに執着する真意とか。通学まさかの茨城からとか。{/netabare}
3期では特にLiella!の次代を担って行く2期生が殻を破る描写が目立ちました。

意外だったのが、唐可可。
上海からスクールアイドルになる夢を叶えるために来日し、
初期値から自己実現力MAXだと思われたクゥクゥもまた、
自縄自縛して自分の夢を封じ込めようとしていたキャラだったことに驚かされました。
まさか{netabare} 教育に厳格な両親が夢を阻んでいる?というのはミスリードで、実際には娘を温かく見守る側だったとは。{/netabare}


Liella!など最近の『ラブライブ!』はキャラのスリーサイズ設定を公表しないのがトレンド。
確かに今回は“胸部格差”などのネタカットもほぼありませんでしたし。
水着回や、温泉回が無くても、内面を掘り下げればキャラアニメはできます!
(まぁ私も水着カットが供給されれば美味しく頂きますがw)


【声優 3.5点】
ウィーン・マルガレーテ役の結那さん。
鬼塚冬毬(とまり)役の坂倉 花さん。

3期生の一年生役のお二人。
奮闘はしていましたが、キャラの感情表現には、やや苦戦した印象も。

結那さんは公式ラジオ等のトークにも風格がありますし、
一般公募枠からの新人・板倉さんも放送に先立ち過去話を振り返る動画でのナレーション等も上々なのですが。
やはりボイスの抑揚をセーブするキャラクターって難しいのでしょうね。

たどだとしいマルガレーテのツンデレボイスを聴いていたら、
私は西木野真姫役のpileさんの初期の頃の悪戦苦闘ぶりを思い出しました。

しかもマルガレーテや冬毬は当初はLiella!のライバルとしてヘイトを集めるポジションでもあり。
それでなくてもアニメ『ラブライブ!』は、セリフで踏み込まないでおいた問題を、
クライマックスの感情爆発演技で突破する無茶振りも多いのに。

板倉さんも、鬼ナッツとの姉妹の愛憎が極まった熱演など、
新人ながら良く頑張ってくれたと思います。


才能ある人が、こんなことに自分を縛られて動けなく物なのか?
『~スーパースター』のキャラ解放シナリオには疑問も感じる方もいるかもしれません。

ですが、例えば澁谷かのん役の伊達 さゆりさん。
1期生一般公募枠からの選出された、傑出した“スバラシイコエノヒト”のさゆりん。
実は、歌うことは好きだけと、自分なんかが歌手や声優アイドルになれるわけがないという自信の無さとの葛藤の中、
応募を逡巡した末、申し込んだのが締め切り最終日だったというエピソードがあります。

能力がある人が必ずしも自信があるわけじゃない。
この辺りのキャストの裏話も知ると“私を叶える物語”がいっそう、奇跡的な物に思えて来ます。

最近のさゆりんは、自信も出てきたのか、
センターぶりが、μ's全盛期のえみつん並に強いです。


【音楽 4.5点】
2期から3期の間に、ようやくコロナ禍による観客制限、声出し自粛から解放されたLiella!
待ってましたとばかりに?コール曲が続々と投入され、
ライブ映像からもラブライバーたちの熱気が伝わって来ます。

その流れで3期の楽曲群も、吹っ切れた良曲が多かった印象。
特に8話挿入歌の「Dazzling Game」はロックテイストで、
この先、ライブでもぶち上がりそうな攻撃力が高い一曲です。


OP主題歌の「Let`s be ONE」
マルガレーテ=真珠を連想させるOPアニメから、
マルガレーテのデレは確定的と考察された一曲。
{netabare} 通常グループデビュー曲が起用されるメンバーが揃った回で、
このOPが流される件もまた、『ラブライブ!』の型を破る一手でした。{/netabare}

そして何よりも最終回ラストシーン。
{netabare} Liella!デビュー曲「始まりは君の空」
上記の通りの捻くれた見方をする私にとっては、
あの5人は、スクールアイドルが終わっても、またちゃんと始まるんだとの歓喜もあって、{/netabare}
私には涙堪えるの無理でした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

Graduation × Departure

全12話+リエラのうた

ラブライブ!スーパースター!!の3期です。関係性から1期から観る事をオススメします。

「かのん」たち1期からのメンバーが3年生となり、1・2年生との関係や3年生は進路などの問題など卒業に向けて再度ラブライブ!に挑戦していくお話しです。

今回は、最初1年生との対立がメインで一番目立っていましたね。

色々とギクシャクしていましたが、決して暗くならないのがこの作品の良さだと思います。

ラブライブ!がメインのお話ですが、ライバル等は語られることはなく、Liella!がラブライブ!に挑むまでのお話がメインでしたね。

そして3年生は卒業して世界に羽ばたいていきます。

最後まで描き切って3期まで観て良かったと思えた作品でした。

OP・ED、挿入歌は劇中の結ヶ丘女子高等学校スクールアイドルグループのLiella!が歌っています。

最後に、泣き顔は見せずに卒業した1期生たちの姿を見て、ちょっと「けいおん!」を思い出しましたね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1話と2話見のがしてしもたやないかーい!

3期始まってるって昨日知ったっすわ!

何気にYOU TUBE見てたら3話限定配信とかで。なんやと~!1話と2話見のがしてしもたやないかーい!

ちゃあんとYOU TUBEチャンネルも登録しててX(旧ツイッター)もフォローしてんのにやな、なんの連絡もなしかいや!

ごるぁあ!ラブライブ!


とゆうことでYOU TUBEとNHKプラスでそれぞれ1回ずつ2回見てしもたやんけ!

1話と2話見のがしてしもたからか、知らん間にリエラからかのんちゃん脱退してるし、2期で『渋谷かのん!お前を倒す!』と息巻いてた謎の女と他1人とで3人のユニット組んでるしやね。

どおゆうことやねん。


やー。

でも相変わらずみんなカワイイし。歌とダンスも素敵やし。
EDがまたかわいいしな。


まあええすわ。


3話から見るつづけてこましたるさかいな!

覚えとけよ!

=============================

年が明けて2025年。NHKプラスで3期一気配信をやってくれたおかげで見逃した1~2話、それ以外のハナシも結構飛ばして見てたらしく(リアタイで見ててなんか話しつながってないなぁとは思ってたのですが…)一気通貫でやっとこ見てこましたったがな!

もちろんライブシーンもカワイイかったのですが、四季ちゃんのハナシもよかったし、タンクゥクゥちゃんの超富裕層ぶりもよかったし、牛久市長も推しまくり鬼塚姉妹のハナシもグッときたしでキャラの深堀シリーズの具合も見ごたえありでしたな~。

3年生が卒業して後輩に部活としてのラブライブを託すとゆー切り口もなんか新しかったしですねいやホント。いい最終回でしたね~。


でも毎週楽しみにしていたあのチョーカワイイエンディングがもう見れないのかと思うとかなりグスンなのであります。

クレジット見てたらEDの演出やってる人。出合小都美ってゆーのかー。出合、出合、、、、出合小都美、、、はてなどっかで~。


おお!スキローの!
うーん。この人ひょっとしたらこの人にダンスシーン撮らしたら右に出るものがいないのでは・・・・。

スキロー2期もなんかやるってハナシだしねぇ。


まあそんなわけで最後まで楽しませていただきました。
やっぱラブライブはとおといのぉ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 3

60.8 3 チャレンジで感動なアニメランキング3位
空色ユーティリティ(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (53)
135人が棚に入れました
「このままじゃ、ただの村人Aで卒業しちゃう!」 青羽美波は悩んでいた。 得意なこともやりたいことも特にナシ。 花の女子高生活、こんなモブキャラで終わっていいのか!? 学校を飛び出し、自分だけの“スペシャルな特別”を探す美波。 偶然たどり着いたのは近所のゴルフ練習場。 アルバイトの茜遥に声をかけられ、ゴルフクラブ―――“ユーティリティ”を握る美波。 それが、美波とゴルフの出逢いだった。 プレーして勝つことだけがゴルフじゃない! ゴルフにまつわるすべてのことが楽しいのだ! 天才肌ゴルファーの遥、インフルエンサーを目指す星美彩花とともに、 自分が「主人公」になれる瞬間を求めて! スーパー初心者・美波は、今日もクラブを振り上げる。
ページの先頭へ