タイムスリップでラノベ原作なアニメ映画ランキング 1

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92.2 1 タイムスリップでラノベ原作なアニメランキング1位
涼宮ハルヒの消失(アニメ映画)

2010年2月6日
★★★★★ 4.2 (5213)
23086人が棚に入れました
クリスマスを間近に控え、嬉々としてクリスマスパーティーの準備を進めるハルヒと、彼女に引きずられるキョン。彼が過ごしていたそんな日常は、ある日突然終わりを告げる。クラスメートと話が合わない。教室の様子が昨日までと明らかに違う。なにより、後ろの席にハルヒがいない。それどころか、その席に座っていたのはキョンを殺そうとして長門に消滅させられた朝倉だった。キョンは他のSOS団員を探しに教室を飛び出したが…。

声優・キャラクター
平野綾、杉田智和、茅原実里、後藤邑子、小野大輔、桑谷夏子、松岡由貴、白石稔、松元惠、あおきさやか
ネタバレ

でんでん虫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

YUKI.N > Ready?_

■1回目の感想
 昨日は元気だったはずの谷口が風邪を引いていた。嬉しそうに喋っていた女との約束も無かったことになったらしい。しょうがないから俺達SOS団の鍋パーティーに誘ってやるか。教室に来てみると風邪が蔓延していた。少し違和感を感じながらも席に着く。あのいつも騒がしい団長様も居ない。アイツが休むなんて珍しいこともあるもんだな。

 昼休みに弁当を食いながら国木田に聞く。
「なんか急に風邪が流行りだしたな」
 しかし国木田が言うには谷口も含め、一週間前にはその兆しがあったという。
!?・・・どういうことだ・・・昨日あいつは体育の時間サッカーをやっていたはずだ。ハルヒも欠席だし、何か悪い事の前兆じゃないだろうな。

 それはまさしく前兆だった。翌日の昼休みに俺の勘が確信に変わる出来事が起きた。
“いるはずのないそいつ”がハルヒの席にカバンをかける。
「そこはお前の席じゃない。ハルヒのだ」
「そんな人知らない」だと?どうやったらあんなやつを忘れられるんだ。驚くべきことに名簿からもあいつの名前が消えている。慌ててSOS団の連中を探しに行く。古泉の野郎もいないし、俺の朝比奈さんも他人行儀だった。もはや向かう先はただ一つ。最後の砦であり、最終絶対防衛ライン。認めたくないが、愛着の湧きつつある俺達SOS団の拠点、文芸部部室。そこに長門がいれば・・・。

 俺はノックを省略し、勢いよくドアを開いた・・・


 キョンが長門とSOS団の認識を改める大事なお話。そしてあの七夕の日の重要さがわかる。ハルヒがどんなアニメか知らない人でもおそらく見れると思うが、できればハルヒ2期を見てからの方がいいだろう。

■2回目の感想(ネタバレ有り)ネタバレレビューを読む
■最後にネタバレレビューを読む
■追記ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アンチ涼宮ハルヒの消失

大人気作品なんだけれど、どうにも主人公に感情移入できない。
そういう作品って誰しも一つ二つはあるんじゃないか、
そいうふうに勝手に思っております(もしなかったらごめんなさい)。

僕にとってのそれはSAOのイキリトくんであったり、
リゼロのスバルくんであったり、
あるいはFATEシリーズのシロウくんだったりするわけです。

  あくまでも好き嫌いの話、
  ピ-マン嫌いのがきんちょみたいな話ですから、
  嗜好が違う方、気にしないでおくんなまし。

で、『涼宮ハルヒの憂鬱』のヒロインである涼宮ハルヒも、
僕にとっては長い間、好きになれないキャラクターの一人でした。

エキセントリックなようで実はわがままなだけだし、
人の気持ちあんまり考えないし、
やることなすことジャイアニズムほとばしらせてるし。

その性格の発端となった野球場の話なんか、凡庸過ぎてためいきでちゃいます。

美少女に振り回されたいという方々の思いはわからなくもないけれど、
僕にはそういう願望がないから、パスです。
実体験的に、ひたすらめんどくさいし、腹立ちますもん。


さて、本作『涼宮ハルヒの消失』は、
そんなワタクシの涼宮ハルヒ観に一石を投じてくれた作品です。
テレビシリーズを見てない方は丸ごとおいてけぼりなので、先にそちらをどうぞ。


物語は、テレビシリーズと同じく能天気なSOS団の日常から始まり、
いきなり『SOS団がなく、ハルヒもいない』朝がやってきます。
長門有希も朝比奈さんも、存在はしているものの、キョンのことは覚えていません。
そしてそこからしばらくは、
失われたSOS団を求めさすらうキョンの姿が重苦しく描かれていきます。
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作品の評価としてはAランク、Sでもおかしくありません。
テレビシリーズを見た方であれば、
2時間40分という尺が、あっという間に感じられるのではと愚考いたします。

映像は、さすが京アニ劇場版の一言。
どこをとっても作画の乱れがないどころか、
登場人物の被服の質感までもが、ほぼ完璧に表現されています。

役者さんのお芝居についても、安定の一言。

そして演出も、素晴らしいの一言です。
たくさんあり過ぎてとても語りきれないのですが、
特に感銘を受けたところを二つだけご紹介いたします。
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こういう優れた演出ができるのって、
やっぱり原作上で『人のカタチ』がしっかりできているからなんですね。
だから、脚本家も余分な説明セリフを書かなくていい。
それが共通認識としてコンテに受け継がれ、魂の入った作画に繋がるわけです。
まさに理想的な好循環と呼べるのではないかと。


人物造形だけでなく、ストーリーもよく練り込まれています。

テレビ版からかなり引っ張っている点が多いので、
僕みたいに三歩あるいたら忘れる人間には難易度高めですが、
ちゃんと繋がったら「おお、なるほど」と。
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ちなみにストーリー上、ハルヒ自身はあまり重要なポジションにありません。
ただ、それでも、この作品で、
僕は涼宮ハルヒというキャラクターを一から考え直すことになりました。

  その起点は台詞とかストーリーではなく、描かれた『目』でした。
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そんなわけで、僕はこの作品を見たことによって、
涼宮ハルヒのことを少なくとも『嫌い』ではなくなりました。
好き、とまでは言えないけれど、人間として理解はできるなあ、と。


ちなみに、当時はヲタ芸の代名詞となっていた『ハレハレ』ですが、
あれ、素人さんがやっているの、
いま見てもこっ恥ずかしいですよね。

当時、調子に乗って非ヲタの皆さんの前で披露しちゃった方、
いまや立派な黒歴史となり思い出すたび身悶えされているのではと、
心よりお見舞い申し上げます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 34
ネタバレ

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

原作の魅力を余すこと無く描ききった大傑作!

2010年2月6日公開 上映時間162分
テレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の続きを描いた劇場作品

視聴する前にTVアニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」の視聴を強く勧めます。特に第8話「笹の葉ラプソディ」は今作の重要なキーになっています。あと第28話「サムデイ イン ザ レイン」の独特な空気感と余韻を残したまま視聴すれば物語にスムーズに入り込めると思います。つまり全話見てからってことですね。エンドレスエイトはお好みでどうぞ。

ストーリーを追いながら感想を書いてます。

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総評

原作の魅力を余すこと無く描ききった大傑作!
160分以上の尺の長さを感じさせない展開・演出・芝居
どれをとっても一級品で非常に隙のない作品になっています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
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