タイムシフトおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのタイムシフト成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番のタイムシフトおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

61.6 1 タイムシフトアニメランキング1位
ミス・モノクローム(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (462)
1935人が棚に入れました
ミス・モノクロームはもともと声優・堀江由衣のライブイベント「堀江由衣をめぐる冒険Ⅲ~Secret Mission Tour~」の中で登場したキャラクターで、色のない世界を司っており、世界をモノクロに染め上げようとしている。ツアーの終了後もキャラクター展開が続き、今回「堀江由衣がキャラクター原案」の作品としてアニメ化されることになった。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

OVA「サッカー編」限定公開中・アンドロイドアイドル迷走中

OVA 1話4分
今サッカーW杯で盛り上がっていますが、ミス・モノクロームがサッカーしてますw
モノクロームらしい展開ですね〜 細かいところがなかなか楽しめました。オチも良かったです^^
youtubeで限定公開してますので、良かったら観てくださいね^^


以下は以前書いた内容です。

全13話 5分のショートアニメ

単三電池1本で動くアンドロイドのミス・モノクロームは、スーパーアイドルKIKUKOをテレビで観てアイドルになる決意をします。ある事情で住んでいた大きな城を追い出されたミス・モノクロームは、4畳半1間のアパートに住んで、コンビニのアルバイトをしながら少しずつアイドルの階段を登っていく途中のお話です。

ミス・モノクロームの声は堀江由衣さんですが、ボカロぽい音声で表現をしてますね。
色々と設定に無理があるのは分かってますが、この作品は余り深く考えずにミス・モノクロームの活躍?(迷走)を観ることをオススメします。

時間も短いので気楽に観れる作品ですね。楽しかったです。

ED 全編3DCGでミス・モノクロームが歌って踊っているシーンですが、振り付けもきちんと音に合わせているので凄いですね。私はカットせずに毎週観てました。

最後に、世話人のマナの世渡り上手なところがツボでしたw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 39
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

滝の下で歌ってたから、滝下Pになってしまうなんてありえねぇ^^

かわいい女の子のアンドロイド
「ミス・モノクローム」が
トップアイドルを目指すお話

一番印象的だったのは
エンディングで踊るモノクロームちゃんですね

現実のモノクロームちゃんが実際にいるかのようなリアルな映像に
キレッキレのダンス

CG技術もここまで進化してしまったのか~
って
あらためて時代についていけてない自分を痛感してしまいました

そして
お話は単純そうに見えて
なかなか練りこまれてる(と私が大きな勘違いしてる^^!)

スーパーアイドルの「KIKUKO」ちゃんを見て
アイドル活動を始めるモノクロームちゃん

たまたま出会ったマネージャーさんは
同じ”マネージャー”という肩書きだけで
実はコンビニのマネージャー
でもなぜだか
やたら業界に通じてます

4畳半ひと間のアパートに
ル○バ(?)のルーちゃんと二人暮らし
動力源は単三電池1本なんて
とっても効率的

なんだか地味~な設定なのですが

実は
モノクロームちゃんが
過ごした時間と
{netabare}詐欺で失った財産は
億単位というとんでもないスケール{/netabare}

そんな一見無意味そうで壮大なスケールの中に
地球規模のものから
ローカルなお話まで
大小さまざまなエピソードを詰込んで

KIKUKOちゃんのお話や
アイドル活動のお話なんかは
なにげにうまく纏められてしまってる


というか
後半は
モノクロームちゃんのアンドロイド属性とか
アイドル活動がんばってるとかより

KIKUKOちゃんの正体のほうが
とても
気になってしまいました

{netabare}“永遠に17歳”ってどういうこと!?{/netabare}


とりあえず
最終回は
ほんのちょっとだけ
涙してしまいましたよ^^

この感動(?)は13話全てを観ないと決して味わえませんね

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

an idol needs an excellent manager

「もっと前に出たい」
スーパーアイドルのKIKUKOに憧れて、アンドロイドのミス・モノクロームがアイドルを目指す物語。

もともとは堀江由衣のライブ公演で、世界から色を失くして白黒だけの世界にする事を目論む敵キャラでしたが、スマフォのソーシャルゲームやグッズ展開をはじめ、コミックにもなっています。

単三乾電池1本が動力源のモノクロームは、感情表現や声の抑揚が希薄で、ロボット掃除機ルーちゃんと質素なアパートで暮らしています。本職はコンビニのマネージャーのマネオが探してきてくれるお仕事に、いつも全力投球なのに空回りしてしまうのですが、ギャグを楽しむより、彼女の前向きで一生懸命なところを暖かく見守って応援しながら視聴できる方なら満足できる内容だと思います。マネオがすごくいい人なんですが、芸能マネージャーとしても優秀なようで、他のアニメにモブキャラとして出演するモノクロームを見つける事が出来ますね。

4分×13話を円盤2枚に分割したのは勘弁して欲しかったのですが、毎回4分のうち1分がエンディングで、「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」も手掛けたサンジゲンによる、モノクロームの3DCGのダンス映像のクオリティは、ぜひ自分の目で確かめてください。
なお、2014/06/17にニコ動のスターチャイルド情報番組ワシスタで、OVAのサッカー篇が公開されましたが、しばらくはYoutubeでもオフィシャル配信中のようですのでお早めに。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

62.0 2 タイムシフトアニメランキング2位
Fate/Grand Order -MOONLIGHT/LOSTROOM-(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (96)
655人が棚に入れました
「Fate/Grand Order -MOONLIGHT/LOSTROOM-」は、16年の年末特番で放送された「Fate/Grand Order -First Order-」に続く「FGO」のアニメ化最新作。カルデアの片隅に忘れ去られた、失われたもの、失うものを垣間見るという「ロストルーム」にまつわる物語が展開される。
ネタバレ

杞冬@あずさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

まさか、まさかで1部6章劇場アニメ化、7章TVシリーズアニメ化決定おめでとう!!

ついにいろんな意味で話題になったこの「Fate/Grand Order」が3周年を迎えた。
リリース当初からプレイしている身としては3年も続いたんだなぁと思わずにはいられなかった。
リリース当初はいつサービス終了するか分からないほど、
ひどい出来であったし肝心のストーリーに関しても面白いといえるレベルのものではなかった、
それがここまで大きなコンテンツとなり一大ブームを巻き起こしているのだから分からないものである。
自分は多分FGOがなければここまでFateにハマることはなかっただろうし、
ほんと辞めずに続けててよかったと思う。

3周年記念放送を見ていた時のことである。
3周年の記念のイベントがとても豪華でわいわいと友達と話しながら見ていた。
そこで、唐突に昔やったアンケートの結果を出す映像が流れた。
アンケート自体結構前のことで忘れていたがここでその結果を出すらしい。
まずFGOで一番好きなシナリオは?という質問。
2位「神聖円卓領域キャメロット」1位「絶対魔獣戦線バビロニア」
自分も全く同じように投票した。
1位、2位の順番が変わることはあれどほとんど人がこの二つを投票したと思う。
続いて、
今後FGOに臨む展開は?
2位「劇場アニメーション」1位「TVアニメーション」であった。
ここは自分と全く同じ思いの人が多くて嬉しかった。
リアイベとかは地方民はほとんど関われず関係ないから、
やっぱり地方関係なく楽しむことができるアニメの展開を望むのは当然だ。
なぜこのタイミングでアンケート結果出したんだろうと思っていると…

「キャメロット劇場アニメーション化決定!!!」
「バビロニアTVアニメーション化決定!!!」
そう、このアンケートはこれを発表するための前座だったのである!!

すごく思い切ったことをしたと思う。
それまでの1章~5章をすっ飛ばしいきなり6章、7章をやってしまおうというのはとても勇気のいること。
初見の人はもちろんわけわからないと思うし、
たとえ、「Fate」シリーズを知っていたとしても全部楽しめることはできないだろう。
というかいきなりこのアニメから入るのは勿体ない。
ちゃんと楽しみたいのなら絶対にFGOを予習しておこう。

少しこの二つのお話について説明すると、
キャメロットの方は円卓と入っている通り円卓の話である。
何気Fateで「円卓」を主に置いた話はこれが初だったりする。
そういう意味でもとてもファンからの期待も高かった章であり、
心待ちにされていた話となっている。
その期待を裏切るどころかその期待を簡単に飛び越えていったというのが自分の感想。
2位にしてはいるが、6、7どっちもとても好きなので甲乙つけ難いところがある。
この6章は一つのノベルゲーをプレイしているぐらい濃厚で濃密な章であった。
敵も味方も含めて大好きな章(もちろん7章もだがw)

7章はタイトルだけで少し想像しづらいかもしれない。
でももう一つのタイトルが「天の鎖」なのでこれでピンと来る人もいるだろう。
こっちはPVが見れるので見てみてほしい。
多分それを見ればどの時代の話しかわかると思う。
何故自分は6章よりもこっちを上にしたのか、
それは終盤の展開の激熱さにある。
中盤の絶望感もとても良い。
そこからの終盤の熱い展開の連続。
プレイしている最中叫びたくなるような展開の連続。
この章は辞め時が分からずやっているときは夜を明かしていることも多かった。
記憶をなくせるのならば是非この章をもう一度プレイしたい。

一言ずつでこの二つの章を表すのであれば、
6章は「贖罪」7章は「友」であると自分は思う。
これらをちゃんと楽しみたいのであれば悪いことは言わない。
絶対FGOをやってからのが楽しめる。
一人でもFGOに興味を持ってくれればいいなと思いつつここで。
そして興味を持ってくれた人はようこそ!
FGOという抜け出すことのできぬ沼へw

↓本編の感想。
{netabare}FGOシリーズのアニメの第二弾。
二個目なので一弾の続きをやるをやるかと思えば…

まさかの2部の序章のところをいきなりやってしまうと暴挙に出たw
それも2部の序章が全部読めるようになったのは大晦日の18時から。
これの放送がその日の22時から始まる特番にこれが入っている。
なのでその序章をやれる時間は4時間程度しかなくやる前にアニメを見てしまった人は若干のネタバレを食らうという惨事に。
かと言ってちゃんとプレイ済みの人でもいまいち理解できない内容なので、
やっていなくてもあまり変わらないといえば変わらないのだがw

ほんとこれ含めてだけどきのこにアニメの脚本をやらせてはいけないなと思う。
視聴者に全く理解させようってのが伝わってこないし。
そもそもまず所長はまた出す必要はあったのか。
1部の区切りとしてこのアニメを出したのだろうけど、
すでに1部を完結させた人はちゃんと区切りを自分でつけているんだよね。
わざわざ所長を使ってまでもう1部は終わってこれから2部よ!ってやらんでもよかろうに。

1番の問題点としてはこれを見ても見なくても全く問題がないというところだ。
初めてFGOに触れる人は訳が分からないわけだし、
でもだからといってFGOに深くふれている人でも楽しめるということでもない。
誰に向けて作っているのが分からない。

正直こんなのでFGO本来の魅力が伝わるとも思えないし…
それでいて「衛宮さんちの今日のご飯」の出来がとても良かったのも悲しいよね…
きのこがほぼ触れないほうが面白いんだから…
見る価値はほぼないです。
本編にも関係してないし、それなら前にやったほうは見たほうがよっぽど良い。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あ、あれ…こんな感じでしたっけ?

2016年の大晦日に「Fate Project大晦日TVスペシャル -First & Next Order-」が放送されました。
この時にはFate Projectの今後の展望に加え、長編アニメ「Fate/Grand Order -First Order-」が放送されました。

長編アニメといいながら結構あっという間に終わってしまいましたが、今後の展開に期待の持てる終わり方だったので、2017年の大晦日に再び「Fate Project」が降臨すると知った時には心底嬉しいと思いました。
だからこの作品の視聴は、私にとって1年を締めくくる大晦日の夜のメインディッシュ…になる筈だったのですが、終わってみたら、2016年よりだいぶあっさりしていた気がします。

あっさりというか…ゲームのための序章という感じで、続きを楽しみたければゲームで…という感がありありでしたね。
関係者のインタビューもゲームの事ばかり推していましたし…

本編があまりにも拍子抜けだったので、7人の最強偉人篇が正直殆ど頭に入ってきませんでした。
昨年は長編アニメのレビューっぽい事が書けましたが、今回は流石にレビューになりません。

風呂敷を広げ過ぎちゃったのかな…?
「Fate/stay night」から始まり「Unlimited Blade Works」「Heaven's feel」までの本流は澱みなく流れているのに…
「Fate/Zero」や「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」といった外伝やスピンオフも抜群で、「このシリーズの作品が好きで良かった」と思っていたのに…

どうも昨年から今年にかけて、このシリーズともウマが合っていないような気がしてなりません。
「Fate/Apocrypha」も面白い作品でしたが、これまでの作品と肩を並べられるかと問われると答えに窮してしまう感じでしたし…

1月27日から「Fate EXTRA Last Encore」の放送が予定されています。
公式HPを見るとキャラの一部が本流より改変されているようです。
この改変が吉とでるかそれとも…

でもきっと大丈夫ですよね…
これまでのキャラとCVに加え、セイバーのCVは何といっても桜ちゃんなんですから…

PV見ました。
今にも「ほえぇぇぇ…」が聞こえてきそうなくらいセイバーが可愛くて堪らないんですけど…^^;
良かった…大晦日の話題だけだったら暗いまま終わってしまいそうでしたが、桜ちゃんに気持ちを持ち直して貰いました。
「Fate EXTRA Last Encore」←期待しています!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

フロー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ネタバレ祭り

今年は去年と違いFGO初心者を選抜してきました
1部、1.5部クリア前提
2部序章ネタバレ上等

個人的にはFGOアニメ2期は
邪竜百年戦争オルレアンだと思っていたので
ホントに一元さんお断り感が凄かった

内容としてはとても良い意味でfateらしく無い気がした
放送時期と時系列をずらすのは
空の境界に似ていると思った

時系列的にはキービジュアルにもある通り
クリスマスイベントのあと
なのでこれから観るよって人の為に
今までのクリスマスイベントを纏めてみる

ほぼ週間サンタオルタさん
二代目はオルタちゃん〜2016クリスマス〜
冥界のメリークリスマス


-Cosmos in the Lostbelt-
異聞深度D ロストベルトNo.1
獣国の皇女 AD.1570 永久凍土帝国 アナスタシア
は春頃だそうで
それまで月姫、まほよ、fakeコラボetcが無いのなら
FGOアニメ3期やって下さい

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

68.3 3 タイムシフトアニメランキング3位
僕が愛したすべての君へ(アニメ映画)

2022年10月7日
★★★★☆ 3.5 (41)
169人が棚に入れました
両親が離婚し、母親と暮らす高校生の高崎 暦(たかさき こよみ)。
ある日、クラスメイトの瀧川和音(たきがわ かずね)に声をかけられる。
85番目の並行世界から移動してきたという彼女は、
その世界で2人が恋人同士であると告げる・・・。

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

物語終盤の展開が大いに感動します

おそらく、この物語「僕が愛したすべての君へ」だけを見ても、あまり感動しないと思います。そして物語の展開についていけないでしょう。
でも、この物語の前に「君を愛したひとりの僕へ」を見ておくと、物語終盤で大いに感動します。

この物語ではパラレルワールドが当たり前のこととして研究されています。
主人公は暦(こよみ)。彼には高校の頃から和音(かずね)という仲の良い女性がいました。
暦も和音も秀才で、二人は共に虚質科学研究所に入所し、研究に明け暮れます。
やがて二人は結婚し、子供ができ、そしていつしか孫ができます。

暦が年老いて寿命がつきかける頃、ある出来事が起きるのです。
そしてそれは思わぬ展開でした。
・・・・・・
このラストは大いに感動します。
詳しく語りたいのですが、語るとネタバレになるので語れないのが残念でなりません。

もし、あなたが誰かを幸せにしてあげることができたら…
パラレルワールドの別の世界でも、きっとあなたは誰かを幸せにしてあげているでしょう。
この物語は、そんな物語だと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

探し物が見つからない?→並行世界間移動(パラレル・シフト)したからに違いありません

「パラレル・シフト」が観測、数値計測され実用化されていく近未来の日本。
SF設定を引き立て役、障害の壁役に据え、恋する男女の生涯を描いた
原作小説『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』(未読)を、
二作同時公開でアニメ映画化。

私は『僕愛』→『君愛』の順で同日劇場鑑賞。


【物語 3.5点】
『僕愛』から見るとちょっと切ないbitter LoveStory
『君愛』から見ると幸せなsweet LoveStory

見る順番で結末が大きく変わる恋愛映画として宣伝されていたこの二作。
人を愛することがシナリオのテーマなので間違ってはいないのでしょうが……。

やはり本質的にはカップルに訴求するのではなく、
並行世界や“虚質空間”などの設定に時めくSF少年(“大きなお友達”の私なども含む)
科学アドベンチャーシリーズなどのテキスト型ゲーム及び、
そのアニメ化作品等を履修したような層にアピールする内容だったかと思います。
移動した並行世界の遠さを計測数値化して、危険性だの言う展開などワクワクします。

カップルどころかお客さん自体もまばらな劇場にて私は、
プロモは五流の日本映画界がまたやらかしたか~と歯噛みしていましたw


見る順番のオススメもアニメファン向けに噛み砕くと……

『僕愛』→『君愛』の順番は、とりあえず展開が欲しい1クールアニメの短距離走に馴染んだ人向け。
『僕愛』を本編、『君愛』を解説編、スピンオフとして消化する感覚で捉えれば楽しめます。

『君愛』→『僕愛』の順番は、大作ギャルゲーのプレイヤー向け。
『君愛』にて、難解なSF用語を土台から地道に解説された後、ある選択肢で痛い目を見たりする。
『僕愛』にて、設定解説も生かした伏線回収がなされ、全ての選択肢が報われるグランドエンディングを迎える。

私は中長距離走の方が性に合うので、『君愛』→『僕愛』の順番で観れば良かったと少し後悔しました。


脚本の方は2作とも坂口 理子氏が担当。
『僕愛』から見る人にとっては伏線になる要素を『君愛』から見る人にとっては解答になったりする。
しかも{netabare} 恋愛、結婚、子育てから人生の終末{/netabare} まで描く人生記を限られた尺に押し込む。
2作で複雑に絡まり合ったシナリオを、苦慮を感じさせながらも、まずまずの脚本でまとめる。


【作画 3.0点】
『僕愛』はBAKKEN RECORD、『君愛』はトムス・エンタテイメントで分担。当然、監督も別。

個人的にはこの分業体制が悪手だったと悔恨します。
2つのスタジオによるパラレル映画制作は世界初!などとアピールしてくるわけですが、
今まで誰もやってこなかったのはメリットがないからだと思います。

シナリオ解説の都合上『僕愛』で見た場面を『君愛』でも見るシチュエーションがあります。
1つのスタジオ・監督の元で統率していれば、同じカットでもアングルを変えた作画にしてみたりして工夫して再提供することもやり易い。
でも、2つのスタジオで分担していると、共作相手が制作した映像をそのまま拝借する位しかできない。
『僕愛』で数時間前に鑑賞した映像を、『君愛』で重複して見せられる時間。
睡魔に襲われるくらい退屈でした。

最近では『もういっぽん!』の柔道描写にも好感できるBAKKEN RECORD。
本作でも作画自体は、難解なSF設定の表現も含めて健闘。
応援したいスタジオだけに、意欲が報われる企画を望みたいです。


【キャラ 4.0点】
『僕愛』のヒロインはポニテのメガネ娘JK・瀧川和音。
外面は、頭脳の明晰さの面で主人公少年・暦をライバル視している内に……という典型的なツンデレ属性。
が、突如、{netabare} 並行世界から来ましたと{/netabare} などと言い出す辺り、やはり本作はSF。

主人公、ヒロインとも高校時代より成人してからの方がくすぐったい関係。
{netabare} 研究に熱中するあまり数式を下着姿の互いの肌に書き合う{/netabare} 件、中々エロティックでしたw
年を重ねるごとに味わいが滲み出てくる関係性が、
何気ない日々に幸せを噛み締める本作の隠し味になる。

この方向性に序盤から鑑賞者を誘導するのが、暦の祖父・康人。
愛犬・ユノと共に「パラレル・シフト」上も重要になるキャラですが、
その教育方針で、暦の人生にも影響を与えたという意味でも大切な存在。

個人的に老人が味を出している人物相関には外れはありません。


【声優 3.5点】
主人公・暦役の青少年期を宮沢 氷魚さん。ヒロイン・和音役の青少年期を橋本 愛さん。
鍵となる少女・栞役に蒔田 彩珠さん。
メインキャストは若手俳優陣で固める。
総じてまずまず無難に声を当てて、恋愛映画観るようなカップルを釣り損ねた感じ。
正直、暦の幼年期を演じた田村 睦心さんのようなアニメ声優陣で見たかったという私の願望を払拭するには至らず。

ただ老年期は暦を西岡 德馬さん、和音を余 貴美子さん。
『火曜サスペンス劇場』でも始まるのかwというベテラン俳優陣が演じ、独特の渋みを醸し出す。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は2作とも大間々 昂氏。
ピアノとストリングス、アコースティックギターの素朴な日常、心情曲が中心。
ただ挙式で{netabare} メンデルスゾーン「結婚行進曲」{/netabare} はベタ過ぎてビックリしましたw
本作だけでなく『水星の魔女』でも意外なSF対応力で魅せる大間々氏のサウンド。
今後SF・ロボットアニメでの活躍にも期待したいです。

『僕愛』主題歌は須田 景凪さん「雲を恋う」。他、挿入歌あり。
(『君愛』はSauty Dogが担当。こちらの役割分担はアリだったかと。)
須田さんは今期TVアニメ版『スキロー』OP「メロウ」でもそうなのですが、
ありふれた日常から幸福を抽出するのに適した歌い手。
その観点から『僕愛』での起用も、用法用量を守った正しい活用法かと。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

本当の幸せとは……

この作品の最初の印象は「難しい」「ややこしい」「堅苦しい」の第一印象でした。
しかし、見始めて直ぐに気づきます。

確かに、この方法なら、見る順番で結末が変わると言われるのもわかりました。
そうなると……映画と映画のつなぎ方とクライマックスの見せ方がこの作品の評価の鍵になるかと……

しかしながら、こちらから見ると最初は中途半端で主人公が1言目の意味もよく解らず……この辺りは、もう1つの物語で説明されてます。

さて、最初は「パラダイムシフト」とか世界線とか入れ替わりとか小難しい事ばかり……
いゃいゃ、私は恋愛アニメを見に来ていて科学アニメを見に来てるんじゃないんだよ(><)*。
って思ってましてたが、しっかり恋愛してくれましたね。

この作品の学生時代に込められているのは「出会い」と「世界観」ですね。
ヒロインの瀧川との出会いや、この世界で行われてる研究や認識されてる現象など。

寧ろ恋愛は社会人になってからです。
だから、社会人の恋愛を描いた作品ですね。
恋愛って言っても幸せはしっかり書かれてはいますが、少女漫画の様なドキドキ感はないかな?

でも、リアリティのある恋愛かな?と思いますw
少女漫画の様なセリフを言う人も私の周りには居なかったし、少女漫画の様な展開の恋愛は残念ながら未経験ゾーンですよ(*꒪꒫꒪)
アニメの様な綺麗な恋なんて中々w

だから、この作品の出会い→カレカノ→告白→結婚→子育て→孫誕生→歳をとる

人の恋の生涯を短くもしっかり描いて居たのは評価点!

物語で私が感じたのは……

「おじいちゃん」

{netabare}これは主人公の暦がパラダイムシフトを身をもって経験する事で視聴者にわかりやすく説明する事が出来てるエピソードだったと思います。

後、おじいちゃんの死は主人公の暦が母親を選ぶ事で発生します。
母の実家に行った暦の役割は飼い犬のお散歩です。

別の世界線では逆に飼い犬が死んでいます。
それは暦が父を選ぶ事で発生します。

おじいちゃんの死は暦が犬の散歩当番となり、おじいちゃんは運動不足で体調を崩して亡くなったのかな?と思いました。
犬の散歩がおじいちゃんの運動であり日課だった。

逆に、ワンちゃんの死は、おじいちゃんが散歩をしているから健康的で元気でした。
しかし、おじいちゃんです。
力が衰える……ワンちゃんは成長して大きくなり力も強くなる、おじいちゃんは不意をつかれワンちゃんの手網を放してしまう……そして道に飛び出して亡くなってたのかな?と思いました。

このように、1つの選択肢の中に夫々の分岐点がある事を視聴者側に説明しています。
正直、このエピソードで、タイムシフトが、どう言う物か、この世界で言う選択がどう言う意味を結果をもたらすのか……凄くわかりやすかったです。 {/netabare}


「婚約」
{netabare} 和音と結婚した後の暦「俺は誰と結婚したんだろ」には、えっ!!!!!となりました。
世界線移動がいきなりのタイミングで行われるから……ややこしい……
目の前には愛した人が居るけど、もしかしたら、それは別次元の愛した人と同じ人物であり他人でもあるかもしれないと考えたらなんだろ……なんか違う気もするかもしれない。{/netabare}

「事件」

{netabare} 暦と和音と息子でお出かけをした時に事件が起きます。
その事件で息子は亡くなってしまう。
そこへ、パラダイムシフトをしてきたのは息子に会いたくて息子の元にパラダイムシフトをして来た別世界の和音。

これは気持ちは解る。
自分の子供……いゃ、大切な人の死なんてのは回避したい……

子供を失った和音は世界線を移動して息子が生きている世界線で息子と生きていこうとする。
2度と失いたくないから……彼女は多分息子を失い参ったのだと思う……心が……気持ちが……
向こうの世界の暦が手伝ったらしいけど多分、暦は見てられなかったんだと思う。
日々弱る彼女の姿に……

だから、彼女を息子に一目合わせたかった。
息子を守れななかったと自分を責める彼女に元気になって欲しいから……

けど、それは息子が生存した世界の和音が息子の死に直面した世界線に行く事を意味する。
同じ場所に同じ人間関係は留まれない。

けどさ、気持ちは解るけど、ダメだと思う。
確かに現実なんて受け止められないし人の死なんて当然……辛くて悲しくて苦しくて涙が止まらない……でもダメなんだよ。

例え、相手が自分でも死なんて悲しみの重みを誰かに背負わせるなんて……
何より死んでしまった息子の存在を生きてきた証を否定しちゃう……別世界で個人なんだ。
自分の息子が居なくなって別世界の息子を代わりにしちゃっダメなんだと思いました。

息子の「ママはどこ?」には心が痛かったなぁ。
目の前のママは別世界のママでやっぱり解るんだよ。
小さな仕草や笑い方や喋り方、色々な事から子供は感じとれるんですね。

でも、裏を返せば、例え別世界の自分でも自分の代わりにはなれないと言う事ですね。{/netabare}



「手紙」

{netabare} 孫も産まれ幸せに暮らす中、和音の元に手紙が届きます。
別世界の和音からです。
別世界の和音から、その世界の暦が栞と言う幽霊に恋をしていると聞かされます。

だから、和音に暦をその幽霊に会わせてあげて欲しいと言います。
コレが君恋のエピソードなので詳しくは伏せます。

和音は暦に幽霊に会いに行く様に背中を押します。
私はこの選択が凄いと感じました。

自分の好きな旦那を別世界の恋人の元へ送り出す。
正直、別世界なんて知らないし無視も出来たと思う。
好きな人を他の女性の元に送り出す?
仮にも恋敵ですよ!
私なら出来ないです……最低であり薄情だし心が狭いし束縛乙と思われるかもしれません。

でも、やっぱり私には出来ない……もしも気持ちがそちらに向いたら?
もしも自分の知らない人になっていたら?
何か起きるかもしれない……そうした不安や心配から私はそこまで強くはなれない……

しかし、和音は何故、その選択が出来るのか……
多分、同じ選択が出来る人達は世の中に沢山いると思う。
どうして、そんな事が出来るのか私は考えて見ました。
多分それは「本当にその人を想ってるから」です。

暦も和音も全ての暦と和音を愛していると発言してました。
それは暦を全ての世界の暦を愛していから背中を押せた。
その世界の暦は自分に気持ちに向いては居ないけど、そんな暦も愛している。
それだけで背中を押せる勇気になる。
恋愛って凄いなぁ〜ってなりましたw {/netabare}


「交差点の幽霊」

{netabare} 再会を果たします。
しかし、暦は幽霊が誰なのか……解らない。
認識出来ても別世界の暦の記憶を知らないから……
そんな時に、病が暦を襲う……
薬を飲もうとするも薬のケースを落としてしまう……手を伸ばしても届かない……このままでは…………

そこに1人の老婆が薬を拾ってくれる。
助かった、暦は不意に質問する「今、幸せですか?」と……その答えは「幸せ」{/netabare}


「ただいま」

{netabare} 暦が帰ると和音が待っていました。
多分、心配だったんだろなぁ〜色々とw
送り出せるのは不安や心配がないからじゃないもんなぁ〜 {/netabare}


【この作品を見終わって……】

君愛と僕愛、見る順番で結末が変わるって言うけど……私はこちらの作品、僕愛がラストの方がいい気がしました。

なんか、幸せを感じる事が出来た。
勿論、それがテーマだけどなんか……
丸く収まってる様な……そんな気がしました。
後、主人公の全ての世界線の自分と大切な人達への気持ちが込められたセリフがあるのですが、それが終わりって感じがして、見終わって「おわったなぁ〜」と感じたので

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9
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