takato さんの感想・評価
4.3
花が咲き、鳥は舞う。風が薫り、月は満ちる。
正直全体的にはどうかと思う部分が多い。
戦隊もの的に単に悪いやつを毎週倒すな展開だと単調だし、特に戦闘シーンの作画はヤベーレベルにピンチなことが多い。
ラスボスもネオエクスデス的で、設定上の敵というだけで深味やカリスマに正直欠ける。ドッキリ展開も、展開のための展開な感じ。mhの展開と似てるし。
しかし、満と薫の存在が本作を際立たせている。
主役の咲と舞は良いキャラだけど、葛藤や悩みといった人間的に成長する余地があんまりない。
その点、初の寝返り幹部キャラ(正確には違うともいえるが)で不憫な満と薫は葛藤が実に良い感じ。
みんなに触れ合う内に目覚めた気持ちに悲しいような困ったような笑顔を見せる二人。
ついに、プリキュアと闘う決意をするも、その前に初めて曇りのない笑顔を見せる二人。
解説に烈海皇がいたら「裏返ったぁ~!!(満と薫の気持ちが)」な名シーンである。
そして、クライマックス。
間違いなくプリキュア史上に残る燃える復活シーン
ここも烈海皇がいたら「復活!!、ふたりはプリキュアスプラッシュスター復活!!。」な名シーンである。
そして、4人の名前の意味と、「グレンラガン」のごとき最終回タイトル回収が炸裂。
色々あったけど、こんなもん見せられたら好きになっちゃっうよね。本作は、満と薫が人間になる物語として評価したい。
しかも、二人はプリキュアにはなれなかったから、その後のオールスターとかには出れないし…。
もっと二人の出番が多かったらなぁ~。
あと、本作の大きな力の一つは佐藤さんの音楽だろう。プリキュアは音楽が際立っている時はやはり輝きが違う。