スタジオジブリで少女漫画原作なアニメ映画ランキング 2

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早速見ていきましょう!

87.6 1 スタジオジブリで少女漫画原作なアニメランキング1位
耳をすませば(アニメ映画)

1995年7月15日
★★★★☆ 4.0 (1449)
9854人が棚に入れました
読書好きの中学3年の月島雫は、父の勤める図書館へよく通うが、自分の読む本を全て先に借りて読んでいる「天沢聖司」の名前に気がつく。その天沢聖司が同級生だと知るのに時間はかからなかったが、天沢聖司のことが何かと気になる雫。
ある日、図書館への道で変な猫を見つけ、その猫を追いかける。猫は小さなアンティークショップ「地球屋」へ入っていき、雫は店で老人・西司朗と出会う。西老人は聖司の祖父で、彼は地下の工房でヴァイオリンを作っていた。聖司はヴァイオリン職人になるためにイタリアへ留学したいという夢を持っていた。確固たる目標を持っている聖司に比べて、何をするべきかが分からない雫。雫は自分の夢を求め、物語を書き始める。

声優・キャラクター
本名陽子、高橋一生、立花隆、室井滋、露口茂、小林桂樹
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

懐かしかったり、心が痛くなったり

2017年の金曜ロードショー冬のジブリ三作品もこれで終わりです。
{netabare}
この作品は三回ほどしかみたことのないのですが、
そのときは、「よく分からない」というのが、正直な感想でした。
もしくは、恋愛の部分や綺麗なシーンだけを楽しんでいたのか…


では、少し大人になって、この作品をみたわけですが、
主人公雫の中学生時代の青春が描かれていて、
意味がわからなかったことも、少し理解できたように思えます。

カントリーロードの歌を聞くと、どこかノスタルジックで、暖かく、
帰りたいような気持ちになります。
そして、バイオリンを弾く聖司と雫が一緒に歌うシーンが楽しげで、
大人になってもこの思い出を雫はずっと覚えているのだろうなと、
それほど、大切な時間のように感じました。

何故天沢聖司を雫が好きになるのかわからなかったのですが、
素敵な人という想像から、実は意地悪な同級生で、
目標が決まっている少し大人びた感じの印象にかわっていきます。
貸し出しカードの中の理想の憧れから嫌悪の対象、
そして現実的な憧れに雫の中で聖司の立ち位置が変わっていくのがわかりました。

雫が小説を書く理由についても、憧れの人に少しでも近づきたいという気持ち、
自分になにかないかという悩みのなかにある不安定な状態、
小説という自分の好きな事に関わりたいという願望…色んな思いか重なって、
夢中で書いていたのですね。

そして、現実を差し置いて自分がなりたいものになろうとする雫を少しだけ家族が諌めて、
止めはしないという優しさ。
「人と違う生き方はしんどいぞ」と父親は雫を止めはしないけど、
雫のやりたい事へ覚悟をしなさいというその言葉、
普通のお父さん像を持ちつつ理想的な父親を示したように見えます。

そして、今回こういうことだったのかと感動したのは、
雫が小説を辛い状態で書ききったこと。父親の言った通り、しんどい事になった。
好きな人は側にいない、今まで一緒だった姉はいない、
自分の能力の限界を感じながらも、迫る締め切り。
少し広くなった部屋で寝転がりぼーっとするその姿には、
ぎりぎりで保っている感情を感じました。
それでもやめることは自分の才能を諦めてしまうから、やめたくない。
時間がない中で書ききった小説は支離滅裂だと自覚するような作品。

雫作品を映像化したシーンでは、雫の心の浮き沈みがはっきりと現れています。
最初はバロンが「行こう!~してしまう前に!」と、
せかすように作品世界に飛び込んでいく主人公は、
まさに小説書きに夢中になっている雫の心を表しています。
また、主人公が見つけたと思ったその宝石がネズミだったのは、
自分の才能を無我夢中で探していた雫が、
自分の中にある「自分は才能がないんじゃないか」という恐怖の現れではないでしょうか。

不安をずっと抱きながら書ききった物は、支離滅裂、絶対駄目だと思ってい0たのに、
古道具屋の西さんは「よく頑張りましたね、あなたは素敵です。」といってくれた。
自分がもう書くことを続けられない、才能がないという恐怖からやっと解放されて、号泣。
ようやく雫が泣いた理由がわかった気がします。

そして、才能に向き合うその姿に、自分の中学生時代を思い出して心がいたくなりました。
雫ほどちゃんと向き合っている人はそうはいないでしょう。
自分の限界を知って、次になにをすべきかわかった雫はとても大きな成長をしていますね。

{/netabare}

総評
何になりたかったわからなかった雫が、熱中するものを見つけて、
大きな成長を遂げるその姿に、同じく何になりたかったのかわからなかった時期を重ねて、
心が痛くなったり、少し甘くて青い恋愛劇に恥ずかしさを感じながらも、
楽しくみれる作品でした。

そして、カントリーロードに感じる、ノスタルジックな雰囲気が、
心を穏やかにしてくれて、青春時代の思い出のような作品だと感じました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 60

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

リア充ww爆発しろwww

なーんちゃってwごめんなぁ。現場いって彼女と真似したわ・・・
甘酸っぱい。甘酸っぱすぎる・・・・

最初ははずかしくって見ていられなかった。でも歳をとったら泣きながらみるようになった。
なんででしょう・・・。


もっと大人になって金曜ロードショーで見直したら、説教くささが見え隠れ、ほとんど駿監督が改変してしまった作品だというが・・。コクリコと同じでなんか細い演出やセリフでイラッとするのです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

りんご さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

お前を乗せてこの坂上るって決めたんだ!

高校時代、好きな人が自転車で私を後ろに乗せて上り坂を立ちこぎした時、これを真似て言われた時はときめいた。

人生の分岐点を迎える前に、この作品をきちんと理解していれば良かった。
考える時に考えないと、後戻りできない。
やりたいことを見つけたら、夢見るだけじゃなくて、どうしたら実現できるのか、それは現実的なのか、ちゃんと考えなきゃダメだった。

ただの恋物語じゃない。
自分の生き方をこの歳で考えられるってすごく大人だと思う。

あ、そうそう。鍋焼きうどんがおいしそうだよね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

66.2 2 スタジオジブリで少女漫画原作なアニメランキング2位
コクリコ坂から(アニメ映画)

2011年7月16日
★★★★☆ 3.6 (563)
2850人が棚に入れました
船が遭難し、行方不明となった船乗りの父と、仕事のためにアメリカに渡ったカメラマンの母を持つ小松崎海は、母の留守中、小松崎家を懸命に切り盛りしていた。そのころ、海たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の水沼が起こす騒動によって、生徒と教師が翻弄されていた。突如として新聞部によって発表される「ミスター・ミス港南」、物理法則をめぐる風間と水沼の賭け、制服廃止運動をめぐる風間と水沼の対立…。こうした一連の騒動を海は冷ややかに見つめていたが、制服廃止運動の敗北の責任を風間が一身に負わされるのを見て、いつしか海は風間を擁護する声を上げるようになる。

声優・キャラクター
長澤まさみ、岡田准一、竹下景子、石田ゆり子、風吹ジュン、内藤剛志、風間俊介、大森南朋、香川照之

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ジブリファンタジーの硬い殻を破ってきたのは、いつも若手スタッフの手によるドラマだった ジブリはここ蘇った!

オイラの超主観的な考察ですが、
ジブリファンタジーの一つのピークは「千と千尋の神隠し」だったと捉えています
当然それ以後の現代に至るまでも「猫の恩返し」や「ハウルの動く城」といった秀作もありましたね
それはよい


しかしながら近年「ゲド戦記」や「借りぐらしのアリエッティ」といった作品を若手に託した宮崎駿でしたが、
ファンタジーという枠組みの中では過去のジブリファンタジーのスケールを越えられない、ぶっちゃけ被る、古臭い
という点を徐々に露呈していったとも思います


あくまで超主観的ですが;
ちなみにオイラはゲド戦記もアリエッティもマジ大好き(え



監督の宮崎吾郎は試写会で
「ジブリはもうファンタジーはやらないんですか?」
という質問に対してこんなことを言ったそうです
「東日本大震災というあれだけの現実を真に受けた今となっては、生半可なファンタジーはもう描けない」


これからのスタジオジブリが『ファンタジー』よりも『現実的な舞台でのドラマ』
を中心に据えていくという指針を表す一言だと思います



吾郎監督がドラマ的な方向性で行く、
と言うのならばオイラはこれを支持したいと思います


思えば宮崎駿監督作品を中心とする往年のジブリファンタジー達に対して、
そのイメージを打ち破ってきたのはいつも「海がきこえる」や「耳をすませば」といった若手スタッフの手によって描かれた新鮮なドラマものでしたよね


ジブリは良い意味で『ドラマによってリセットされてきた』と思います



宮崎駿自身も今作では脚本を執筆するなど、
若手スタッフ(吾郎監督)達にかなり前向きな姿勢で協力をしているようです
(しかも作中では親子がキーワード)



『ジブリの描くドラマ』
この名に恥じぬ出来栄えでした
ドラマ好きの方には是非オススメしたいですね



また同時に現代の若者である我々からすれば、
この作品の舞台である『高度経済成長期の日本』という親しみの薄い時代背景にはある種の『浪漫』を感じられると思います
あの時代を知っている年配の方には『ノスタルジー』なのでしょうが、僕らからすれば『浪漫』です
この『浪漫』がファンタジーにも似た隠し味となっていてとても新鮮さのある作品でもあると思います



吾郎監督だからといって期待は裏切らないです(笑)
素晴らしい内容に仕上がっています!



「まるで安っぽいメロドラマだ」→メロドラマ大好物だから問題なし(^_^)v



いや、しかし・・・
これはもしかすると、個人的に一番好きなジブリ作品になるやもしれない・・・

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

エスケイプも時には必要ね♪(* ̄  ̄)b

■コクリコ坂からを観る前に…d(゚ー゚*)ネッ!
この作品は、原作:佐藤哲朗、作画:高橋千鶴さんの漫画が元となったのジブリ作品☆彡
舞台は横浜、年代的には1963年で戦後から10数年たった頃のお話ですね♪

港が一望できる見晴らしの良い丘にある下宿屋「コクリコ荘」、それが主人公「松崎 海」(愛称:メル)のマイホームなんです♪
海外で仕事中の母の代わりに、妹の「空」、弟の「陸」の面倒をみながら、下宿人と共に賑やかに暮らす毎日。
そんなメルには欠かせない日課が…(*゚・゚)ンッ?
コクリコ荘から掲げれれている旗…「安全な航海を祈る」というメッセージの信号旗…
朝鮮戦争時に行方不明となった父に向けてその旗を掲げること…それがメルの日課なのです。

そんな忙しい毎日を過ごすメルが通う高校では、時代の風潮から学園紛争が起きてましたΣ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!
文化部の部室代わりになっている、伝統と歴史と想いのこもった「カルチェラタン」という建物の取り壊しに学生たちが猛反対!!
その反対運動の中心人物「風間 俊」がメルと出逢い、物語は急展開を迎えていくのでした…


■総評
「コクリコ坂から」は1960年代を知らない私達にも、当時の時代背景がわかるようにコンパクトにまとめた作品だったと思います。
むき出しの蛇口や、手動の印刷方法など、物語の端々からノスタルジーでインパクトある描写が目に飛び込んできます♪
また、すこしでも関わりを持った仲間に対しては、家族や学校という垣根を取り払って、誰とでも別け隔てなく接する事が出来る温かい人間関係もこの時代の魅力なのでしょうね!
いまの時代だとお節介に思われてしまうような行動や発言が、素直に受け入れられている描写が数多くあるのも見所なのかな?って思います。
とにかくこの作品からは、戦後10年ちょっとで戦前以上の復興を遂げた、バイタリティー溢れる日本人の気質みたいなものが映像を通して感じられました♪

でも、ちょっとわかり辛いというか、説明不足なシーンが目立った作品でもあったと思うのです。
まず、いきなり主人公の名前で混乱しましたw海?メル?(*゚・゚)誰?wって感じでしたね♪
フランス語で「海」が「ル・メール」って読む事からそんな愛称がついたみたいですけど、わからないよぉ…(^=^;
また「カルチェラタン」についても、学生達にとってどんな建物なの?どれだけ大切な場所なの?って事がぼやけていて、映像とストーリーから読み取って貰える事が前提みたいなシナリオになっていたように思えました…c(゚^ ゚ ;)ウーン
ある程度の年配の方なら学園紛争や学生運動を知ってるでしょうし、連想することも容易だとは思うのですけど、それを知らない世代にとっては「何こんなに熱くなってるの?」って思われてもしょうがないような気がします(^o^;
そもそも「コクリコ」っていう言葉もフランス語で「ひなげしの花」っていう意味みたいですけど、どのような意味でタイトル名にしたのでしょうかね?
この時代のフランスとの関係も気になりますね(^ー^* )フフ♪

それと個人的には声優さんのキャスティングには疑問をもちました…c(゚^ ゚ ;)ウーン
俳優さんや女優さんは演技力に長けているかと思いますけど、やっぱり第一線で頑張ってる本職の声優さんと較べてしまうと見劣りがしてしまう気がします(^=^;
宣伝としてのキャスティングととられてもしょうがないかなって思いますし、純粋にアニメを追求するのであれば、キャラを活かせるキャスティングをもっと考えて欲しかったとも思います。

いろいろ不満はありますけど、作品全体を通しては上手にまとめた印象です♪
観る人を選ぶ作品かもしれませんけど、生きるエネルギーを貰える作品なのでヤル気が出ないなって時にまた見てみたいと思います(*^▽^*)


■MUSIC♫
主題歌『さよならの夏 〜コクリコ坂から〜』
 【歌】手嶌葵
 ゲド戦記でも歌ってくれていた抜群の歌唱力を持った手嶌葵さんですね(*^^*)
 憂いを感じさせる中にも、力強さや包容力を感じられる物静かで素朴なナンバーです♪

挿入歌『上を向いて歩こう』
 【歌】坂本九
 改めて歌詞を見るとものすごく力強さを感じました!

挿入歌『朝ごはんの歌』
 【歌】手嶌葵
 楽しく朝ごはんを作る姿が浮かんでくるような明るい曲です♪

挿入歌『初恋の頃』
 【歌】手嶌葵
カントリーミュージック風の曲に甘酸っぱい初恋の歌詞を乗せたナンバーです♪

挿入歌『紺色のうねりが』
 【歌】手嶌葵
 学校やコンクールの合唱曲にもなりそうな穏やかなナンバーです♪


2012.09.23・第一の手記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 48

にち さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

うーん…

「コクリコ坂から」をレイトショーで観てきました。

他の方のレビューなどから好き嫌いが大きく分かれる作品だろうなーというのは承知の上だったのですが、残念ながら私は後者でした。。。

はじめの流れは全く違和感なく進み、昭和ノスタルジー的な雰囲気が出た話のテンポも悪くなく、音楽や声優の方の演技もよかったです。

ですが、結局作品を通してなにを目指した(伝えたい)お話なのかが明確にわからないまま進み。。。


え!?

終わりですか?

私的にはなんだか肩透かしをくらったような終わり方。
せっかくつかみは良かっただけに少し残念でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
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