スキルで心理描写なおすすめアニメランキング 1

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのスキルで心理描写な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番のスキルで心理描写なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.4 1 スキルで心理描写なアニメランキング1位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1961)
9443人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
{netabare}

「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」

原作一巻目及びアニメ第一話のこのサブタイトルにピンと来てしまった、
例えばゲーム初挑戦がゲームボーイ版『Wizardry~ウィザードリィ~外伝Ⅱ・古代皇帝の遺産』だった、
私のような古参の冒険者には、ほぼ視聴が義務付けられた作品w

以下、私の期待が迸った、勇み足な長文w

{netabare} サブタイの元ネタはその『Wiz』シリーズより。
法外なお布施を巻き上げたカント寺院が唱える蘇生呪文、
「ささやき-えいしょう-いのり-ねんじよ!」から来ています。
(で、失敗して灰になろうが、ロストしようが、医療ミスは一切認められず、
前金もビタ一文返金されず、「まいそうされます」の一言で済まされますw)

『Wiz』シリーズは序盤が本当にキツいゲーム。
軌道に乗れば、大魔神を一撃で屠れるようにもなりますが……。
それまでは追い剥ぎにあっさり殴り殺されるw
少し体力がついたと思ったら忍者や修行僧に首を飛ばされるw
ボルダック商店はぼったくりw
など難行苦行の連続w

原作はそんな古典的ロールプレイングゲームにおける
パーティ育成の苦しさを、現実的なシーンに落とし込んでどう伝えられるか……。
腐心した大変RPG愛に満ちた小説です。

で、本作の主人公パーティーの特徴を一言で申しますと……。


 弱 い !!


華やかな英雄譚など始まる気配すら感じない、圧倒的な弱さw
ろくに射撃もできない狩人に、
クセのあるスキルを使いこなす頭もないのに上位職業に就くイタイ奴……。
唯一回復役兼リーダーは多少頭が切れますが、
厳しさが足りない背負い込み屋で、戦闘はいつもギリギリw
もし私がこのパーティーで『Wiz』で冒険に出ろ!と言われたら、
ファーストエンカウントで全滅させる自信がありますw

というより、リーダー以外は『Wiz』基準では冒険者の水準にも達していませんw
訓練場のキャラ作成にて、ポイント不足でダンジョンに挑んで全滅する以前に、
プレイヤーにリストラ、消去されるレベルw
或いは、序盤、多数の捨てキャラから初期装備を剥がして足しにする金策要員w

実際、原作ではこうした要素をストーリーにしたシーンもあり切なくなりますw


個人的にはRPGは行ける!と思った時が一番危ない。
一寸先は地獄、全滅、灰、ロストwという
古き良き時代の素敵なゲーム文化を再生し得る期待のアニメです。
でも一方で、原作の地道なレベル上げを映像化し、
今のプレイヤーに伝えるには、一工夫も二工夫も必要だとも思います。

原作は主にラノベらしいキャラの掛け合いで、
重苦しさ一辺倒にならず、リズムを作っていましたが、
テキストレベルでは、会話でも良くても、
エンタメ映像としては盛り上がりが不足する懸念があります。

その辺りを制作のA-1 Picturesがどう料理するのか。
スタッフは違いますが、『ソードアート・オンライン』を、
時系列整理しアニメ化成功に導いたスタジオの経験値がどう生きるかが注目点。

『灰と幻想の~』のメインタイトルもまた、ベニー葉山氏による、
初代『Wiz』のノベライズ『小説ウィザードリィ~隣り合わせの灰と青春~』が元ネタだとのこと。
そしてベニー葉山氏は上記の私の初ゲーム『ウィザードリィ外伝Ⅱ』のシナリオ担当でもあります。

そんな浅からぬ縁も感じながら、主人公と一緒に苦行したいw
2016年冬の期待作です♪{/netabare}

各話感想{netabare}
第一話{netabare}
早速A-1の時系列整理スキルが炸裂。
元々展開の遅めな原作に無理に鞭を入れずに、
回想も活用しつつ視聴者の集中力を持続させる作戦に出た模様。
集中力維持の工夫は、水彩画風の背景や、
小動物の描写や、キャラの細かい仕草からも実感できました。

そんな中でも最初の戦闘シーンで、しっかりと伏線の強調がなされていました。
RPGにおいて、序盤のパーティーでは大変危険なことを、
この人はやってしまっています。

具体的に触れるとネタバレになるので言いませんw
ロープレ経験者なら分かるとは思いますが……。
後のお楽しみ。クイズということでご勘弁下さいw

それを最初にさりげなく、後々伏線として生きるように、
しっかりと描けている。

後の展開に期待が持てるいい滑り出しでした♪{/netabare}

第二話{netabare}
評価の分かれそうな回となった印象。

ゴブリンをやっとで倒した壮絶な描写があった後は、
歌をバックに夕暮れの日常が淡々と続く……。

私はこの雰囲気も好きですが、人によっては退屈しちゃうかもw

ただ一つ心に留めておいて頂きたいのは、
立ち上げ直後のパーティーは生き残りのため
もっと沢山のシビアな思考が必要であるはずということ。
情報収集しかり、金策しかり、編成しかり……。
なぜそれが見えてこないかというと、リーダーが全部抱え込んでいるから。
もっとメンバーと情報共有してもいい所ですが、このリーダーはみんな一人でやってしまうタイプらしい。

今回も間接的にそういう描写がありました。

ミュージックビデオでまったりできるのも、
呑気に覗きの悪徳(ヴァイス)を積めるのも多分リーダーのお陰w

そのことを頭の隅に置きつつ、今回の所は頭空っぽな主人公が眺めるグリムガルの風景を楽しんでおきましょう。
{/netabare}

第三話 {netabare}
ゴブリンの寝込みを襲って、パンツ新調を画策する(笑)
全くもって華がない底辺パーティw

けど、私にとっては『Wizardry』でヘタレ冒険者だった頃の、
ノスタルジーを存分に感じられる良回でした。

ちょっと乱戦になれば死人が出る序盤は、
“モンスターは まだ こちらに きづいていない”
と来たらガッツポーズをして殴りに行き、
逆に奇襲を食らったら頭を抱えてリセットボタンの確認をしたものでしたw

というより、最初の方は基本的にパーティより、
人数の多い群れとは対峙しませんでした。
ゴブリン五匹だったら逃亡とか(苦笑)
情けないくらい懐かしすぎて笑えてきますw

さて1話でつかみ、3話で飛ぶか叩き落とす……。
今期もこの黄金パターンを守るアニメも多い中、
淡々と伏線張りと雰囲気作りに3話を消化した本作。

実はまだ原作1巻の途中w
1話1巻のペースでぶっ飛ばし原作ファンを戸惑わせる作品もあるかと思えば、
こういうスローペースの作品もある。

人の歩むペースは様々ですねw{/netabare}

第四話{netabare}
かつて私が『Wizardry~ウィザードリィ外伝Ⅱ~』にて、
最初にロストしたキャラは前衛の要の戦士でした。

少しレベルが上がって、探索距離を伸ばした頃に、
蛮族からのクリーンヒットで想定外の大ダメージを喰らって死亡。
生命力は高めのはずでしたが、蘇生は叶わず灰から消滅に至りました。

不意の一撃でキャラが消える。

あまりの衝撃に、何だこのクソゲーはw
と悪態を付きましたし、心が折れかけましたw
結局、その時は育成プランも見通せず、パーティを作り直しました。
で、次のパーティも中盤行き詰まり、クリアに至ったのはパーティは3つ目w

この頃になると、あの時、彼がロストしたのは何がまずかったのか分かるようになりました。
油断した頭で、彼を集中攻撃を受けるポジションに、貧弱な装備で立たせ、危険に曝していましたw
冒険者を十数人おじゃんにして、やっとあの頃、私は青かったと述懐できるようになったのです(苦笑)

ですがグリムガルは生きた人間が暮らすファンタジー世界。
ヒーラーロストの致命傷を喰らったからといって、ガラガラポンでやり直す訳にはいかない。
リーダー交代、欠員補充などに取り組む以前に、
不運な悪夢に襲われたと落ち込んでいる残されたメンバーには酷な展開。

ですが、この世界で生きていくためには、喪失に至った原因をもしっかりと糧にして行く必要があります。
本作は彼の死亡フラグが目立っていましたが、実はそれを経験則にしていくための伏線もしっかり仕込まれています。

そういう意味では、本作の物語は、ここでようやく始まったと言えます。
だから、唐突な死や、長歌に面食らっているプレイヤーにも、
こんなのクソゲーだと投げ出さずに、懲りずに挑んで欲しいなと願います。

『Wiz』もグリムガルもロストしてからが本番です。{/netabare}

第五話{netabare}
苦節四話。ついに正ヒロイン(私の脳内世界でのw)メリィちゃんが登場♪
しかも、中の人が安済知佳さん!

某吹奏楽部でトランペット吹いて「特別になりたい」とか「関係ないですよね」とか……。
高所から投げ下ろしてきたその声で、
メリィちゃんのツンツン通り越して、魔法障壁の如く取り付く島もない。
そんな態度取られたら、クリティカルヒットで悶え死んでしまいますw

と、取り乱すのはこの辺にしてw
マナトならどうしたか?そう考え始めたことで、
盗賊君がようやくリーダーに……そして、主人公としての道を、
好むと好まざるに関わらず歩み出した……。
第五話で改めて、ようやく物語が始まったと実感♪

主人公限定の特別スキル?ラッキースケベも回って来て、
いよいよハルヒロ君の時代ですw

もっとも本人はプレッシャーで死にそうですが(苦笑){/netabare}

第六話{netabare}

その昔、ロールプレイングゲームにおいて体力と魔力は、
自動回復する無限エネルギーではありませんでした。

『Wiz』の序盤から中盤戦に至っては、
気休め程度の効果しかない、数発分の回復魔法とポーションを、
節制して冒険を進めなければ、待っているのは全滅でした。

反面、ダンジョン攻略には中毒性もあります。
レアアイテムがドロップすればもっと奥に行きたくなる。
もっと強敵を倒して己の成長を証明したい。

こうして浮き足立ち、魔力のコスト管理と帰り道の確実な確保を怠った時、
魔力ガス欠による灰とロストの災厄が降りかかるのです。

本作原作小説『~グリムガル』、特に序盤の巻は、
このありがちな冒険者による失敗を現実感を持って再現した切り口が白眉。
そのポイントをアニメ版スタッフも熟知しています。

一話感想で私は序盤パーティーがやってはいけないことを
クイズとして勿体ぶって、はぐらかしましたがw

答えは冒頭、マナトがシホルのかすり傷を“一応”治療したシーンでした。

こんなHPが1ポイント減っただけで回復するような甘い管理をしていたら、
立ちゆかなくなることは目に見えています。

そして魔力ガス欠は最後、マナトが失われる決定打となったのです。

このことを残されたパーティが……。
よくある中級冒険者の壊滅を経験したメリイも自覚し、向き合って、
糧として乗り越えられるか否か……。

データー上の経験値だけでなく、プレイヤー経験値による成長をも物語として落とし込んでいく……。
このRPG愛に溢れた仕掛けに気が付いた時……。
私にとって『~グリムガル』が気になる小説から好きな作品になった瞬間でした。
{/netabare}

第七話{netabare}
「来る日も来る日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン、
雨の日も晴れの日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン」

話が進まない……。との批判も何のそのw

パーティの地道な再建と成長。
同じく地道なメリイちゃん攻略?が描かれる今回。

自分はパーティがもの凄く進歩した回だと感じました。

そう感じるのはきっと、私がかつて冒険者として、
数十分かけてやっとレベル一つ上昇するような、
時間の無駄使いを価値ある人生だと思う、
悪い感性を培っていたからだと思いますw

膨大な時間をかけてパラメーター1ポイント上げることに喜びを感じるか、
膨大な会話を重ねてメリイちゃんにパンを分ける偉業を達成したことに喜びを感じるか。

ニコニコ動画で視聴していますが、
放送後の評価が上がって来たのは、
単純に作品が地味な積み重ねを表現する描写が優れているというだけでなく、
ロールプレイングゲームに対する価値観の面で、
大分ふるい分けが進み、精鋭が生き残って来たw
そんな印象も抱いていますw
{/netabare}

第八話{netabare}
かつてロールプレイングゲーム(RPG)において、
敵、特にボス、イベントモンスターが壁となりパーティが挫折した時……。

プレイヤーは再戦に向け、相当な遠回りを強いられます。
ストーリーは一旦休止にして、パーティの再編成、装備の見直し、
自分たちを苦しめた攻撃パターンに対する対策。新たなスキルの習得。
そして、経験値稼ぎがてら、雑魚を相手に新攻撃パターンの試運転……。

こうした修正を経て、たどりついた奴へのリベンジ・マッチ。
あの時、有り金はたいて買った装備が、前回は耐えられなかった攻撃を受け止め、
新スキルの連動が奴の取り巻きを狩る。
壮大な物語より何より、これまで通用しなかった強敵に、
再構築した作戦が、はまっていく感覚……。
確かな手応えを感じ、思わず拳を握る……。
頭の中で、何らかの脳内物質が分泌される、この瞬間こそ、
RPGはゲームとして輝きを放つのだ。

ハルヒロたちも復讐戦に向け、タンク役の兜を値切り倒す等、
膨大な時間をかけて、この地に舞い戻って来た。

さぁ、時にゴブリンスレイヤーと揶揄されながらも、
仲間の仇討ちに執念を燃やしてきた、この底辺パーティの意地!
とくと見届けよ!
{/netabare}

第九話{netabare}
安全に冒険するルーチンワークを確立した場所から次の階層、エリアに進む。
『Wiz』のような古のRPGにおいてはこの判断にも勇気が必要でした。

何しろキャラが死んだら消えたりするわけですw
そろそろ強くなった気がするから、お試しで次に行って腕試しなんて、
生半可な覚悟では決められませんでした。

ましてや、例えば、仲間の首を斬り飛ばしたアイツがいるような……。
かつて進出して失敗したエリアに改めて挑戦する場合は、
尚更、決断は重たいものとなりました。

その場合、プレイしない時間は思考を整理するのに重要で、
どんな準備が整えば、次へ行けるのか……。
対策が組み上がり自信がついたらプレイに挑む……。

こうしたプレイしない間(ま)も含めたゲームプレイという
思い出を勝手に持っている自分にとっては、
今回の休日回もとても好感が持てる良回でした。

もはや……というより最初からそうですがw
自分にはこの作品はハマり過ぎて、客観的な評価は難しいですw
{/netabare}

第十話{netabare}
個人的に『~グリムガル』でアニメ化による
恩恵を一番受けたキャラはランタだと思います。

欲望に忠実、口も悪いw行動も身勝手w
でも彼なりにパーティのことは考えてはいるらしい……。

このことは原作でも言及されてはいましたが、
それをテキストベースで十分に理解する為には、行間を読み取る根気が必要でしたw
だからランタについては平坦な展開に起伏を与えるウザキャラ。
ていうかホント……ウザいw
という原作評価も少なくありませんでしたw

けれどアニメになって作画による表情やCV吉野裕行さんの声が付くと流れが変化。
スタッフのキャラへの入れ込みようはランタについても凄まじく、
アフレコでも“ちっぱい”の発音一つに監督、原作者交えた
話し合いが持たれる力の入れようw
これにより人間ランタの表現の深みが格段にレベルアップしました。

今回もランタは、死の前ではみな平等などと憎まれ口を叩くわけですが、
仲間と死別した時、もの凄く悲しい表情をしていたのもランタでしたし、
ゴブリン殺害の初悪徳(ヴァイス)を積んで、
一番、精神ダメージが顔に出ていたのもランタでした。

今回の自分の奇行?についての言い分にしても、
吉野さんが抑揚を付けて主張に哀愁も含んだ感情を乗せることで、
彼の立場もより理解できた気がしました。

その効果なのか……アニメ化して以来、特に中の人を中心に、
なんだかランタ好きが増えている気がしますw
これは暗黒騎士ギルドの門を叩く義勇兵が急増しそうな勢いw
アニメスタッフ・キャストの皆さんも
素敵な悪徳(ヴァイス)を積んでくれたものですw
{/netabare}

第十一話{netabare}
その昔『Wiz』の教会で蘇生失敗したキャラはロストし埋葬されましたが、
ダンジョンで全滅したパーティの救出が遅れた場合でも、
一定確率でキャラクターがロストしました。

彼らの死体は一体どこへ行ってしまったのでしょう……。

これを巡って当時、諸説妄想されネタになりました。
一番多いのが迷宮の壁に埋め込まれダンジョンの一部となった説。
次いで魔獣に噛み砕かれ跡形もなくなってしまったという説。

……そして一番考えたくない説として、
かつての仲間がゾンビなどのアンデッドとして
モンスター化したという説も囁かれました。

アンデッドの王が人間の世界を圧迫するという設定の
『グリムガル』の世界ではこの一番考えたくない説を取りました。

そして『Wiz』同様、かつての仲間であろうが、
死体のなれの果てを浄化できるのは神に仕える職業のみ。
震える心を押し殺して、役目を全うした神官に拍手を贈りたい。

そしてらしくない格好いい最期を見せようとしている暗黒騎士……。
勇気ある死によって完成する彼の武勇伝を、
今、何としても全員で阻止しなければならない。

……俺もランタがアンデッドとして蘇るなんてまっぴらゴメンだぜw
{/netabare}

第十二話{netabare}
最終回にして、ついに私の大本命w使い魔・ゾディアッくん登場!
口を開けばダメだ、無理だ、死ね、死ね、死ね……毛虫、毛虫、毛虫w
その他は主の血まみれのランタの周りを浮遊するだけw
うん!素晴らしいw全くもって役に立たんww

でも、ここまでネガティブなムードを煽られると、
目の前のくそったれな現実までギャグになってくる不思議w

ピンチになるとランタがゾディアッくんを呼び出すのは、
終わってる状況を乗り切る彼なりのメンタルコントロールなのかもしれませんw

で、注目のキャストが聞き慣れない方だったので調べてみると、
佐藤結良くんという子役だとのことw

未来ある子供に死ねだの、無理だの
無邪気にネガティブワードを連発させるなんて、なんて悪い大人たちなんだ!(苦笑)

……福嗣さんとモグゾーよりシンクロ率が上なのがじわじわ来ますがw


ともあれ、憎まれ口を交わしながらも、
矢や魔法が尽きたら報告しあえるようになったこのパーティ……。
毒舌に隠された本音を読み合えるようになったこの仲間たち……。

……ホント、いいパーティになってきたよw
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 83
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

愛でることが出来なかった

【最後まで見終えて を追加】

【4話まで見て 4話Bパートが・・・】
{netabare}アニメでパステル調というか、水彩画調というか、こういう絵作り
を見ると
「放浪息子」
を思い出す。
まぁ、スタッフも制作会社も違うので何の関係も無し。

どういう世界観なんだろうね。
異世界転送もの、ゲーム取り込まれもの。
金を払って、ギルドに所属して、職業(役割)に就いて。
金を払ってスキル覚えて、そのスキルを使うことで熟練度を上げて。
MMORPGに取り込まれちゃった感のほうが強いのかな。
「○○にいる、☓☓が、△△に襲われて困ってる」
なんてクエストをこなすってより、
情報収集して、
「●●にいる▲▲が狩りやすいから行こう。
 キャンプ地も確保しやすいし」
って出かけてく。
敵を倒しても金は落としてくれず、拾ったアイテムを売却して金策を
していく。
あぁ、オニオンマラソンとか懐かしいなぁ・・・

ゲームでパステル調というか、水彩画調というか、こういう絵作り
を見ると
「戦場のヴァルキュリア」
を思い出す。
まぁ、何の関係も無し。

こういう世界観で描くと、敵のゴブリンからすれば、冒険者というか義勇兵
って追い剥ぎだよね、と。
人間とゴブリンがどういう関係で生きてきているのか分からないが、
「◎◎は肥沃な土地で、なんとか畑にしたいんだけど、この近くの▼▼に
 ゴブリンの巣があるから手出し出来ない。
 義勇兵はこれを掃討せよ」
みたいな話じゃないから、なんの為に戦ってるのか分からない。
義勇兵が生きるためのみにゴブリン狩りやってるなら、まさに追い剥ぎ。

そんな物語の4話。
仲間の死、というターニングポイント。
Bパートの冗長さったらもう。
「なんなんだ、これっ!」
と呆れてた。
終始引き画気味でなんの演出も無し。
困ったら”お得意”の水彩止め絵でパーン。
特殊EDにもせずダラダラ挿入歌を流した挙句、ED曲に入るダルさ。
仲間の感情の揺れとかが全く伝わって来ない。
焦燥や、動揺や、無力感や、現実を受け止められない感。
全く伝わって来ない。
これが、
”ゴブリンを殺しまくってきたから、生き物の死に鈍感になっている”
というのをコレで表現してるってなら凄いと思うが、彼ら、そこまで
ゴブリン狩りに慣れてないよね?

仲間の死を受けての5話をどういう風に仕立ててくるか。
楽しみやら、不安やら。{/netabare}

【5話見て 良いんだけど単調】
{netabare}仲間の死を受けての5話。
感情の落とし所がポイント。
男は、理屈をつけて、ソコに触れず。
女は、感情を迷走させることで、ソコには触れず。
最終的にソコに触れた時に、感情が爆発して涙に暮れる。
ベタベタなんだけど、綺麗な流れで良いと思う。
男の自分からすると、触れたくない、認めたくない事態に対しての、
 深く考えずに代替案を適用して迷走したり、
 酒飲んでグダったり、
 意地の張り方だったり、
って、あの現実逃避方法はチクチクきますな。
金を受け取ったらあいつの死を受け入れることになっちゃうからねー、
ってのを本能的に感じ取っての意地の張り方とか、良いよね。

涙を、雨に重ねて、
感情の落としを、地面に落ちた籠とタオルで重ねて。
この籠とタオルが出てきたところで
「あぁ、一発ヤリやがったな」
と視聴者に思わせておいて、
巨乳ちゃんが抱き合う二人を見て、
って二人の関係をキャラと同時に視聴者に勘違いさせる重ね方も、まぁ、
綺麗な流れ。

なんだけど、絵作りが単調で面白みに欠けるんだよね。
人物の描き方が固定視点での
バストアップ、太ももから上、引き画
の3パターンのみ。
感情の揺らぎを視点の揺らしで表現、
とか、
人物の一部を画面にドンとアップ、
とか、
そういうのが無いから単調。
一部サービスカット的にそういうシーンもあるんだけどね。
シャフトとかカラーみたいな極端に走らなくてもいいけど、もうちょい
意図とか意志を感じられる、魅せる絵作りにこだわって欲しい。
MMORPGを表現したくてワザとこうしてるんなら、アリかも、ね。{/netabare}

【6話見て バカなの?】
{netabare}友達になりたいな、という異性がいたとします。
「どんな人が好み?どんな人と付き合ってきたの?
 ○◯の色んな事が知りたいんだよ」
聞いてみたけど、答えてくれません。
そんな時、昔つるんでた人がいると分かりました。
「ねぇ、◯◯ってどんな人?」
って聞きにいきますか?


ツンツン神官。
遅れて、小声で、みたいな感じだが挨拶くらいはしてくれるようになる。
少しだけだけど、彼女の行動ポリシーも感じられるようになってくる。
あぁ、徐々に、かすかにだけど、心を開きつつあるのね・・・

って段階で、本人が話したがらない過去を他人に聞くか?
聞いてどうすんの?
次に会った時にどんな顔で会う気なの?
「あー、昔、パーティ半壊したそうだねー」
とか言っちゃうの?
何にも言わずに
「こいつ・・・昔は・・・」
とか胸に抱えてパーティ組んでくの?

聞かれた方も、ペラペラと他人に話すか?
断れよ。
「さすがに本人が話さないことを話すのは・・・」
だろ、普通。
NPCか、お前。聞かれたら答えます、か?
ただただ不快。
ヤッた人数だけが自慢のチャラ男の
「あいつさー、ベッドの中ではさー、」
みたいのを聞かされてる感。
ホント嫌。

バカなの?本当にバカなの?
完全に人間関係崩壊じゃん。
主人公が幼稚で稚拙で、幻覚見た挙句に、勝手にパーティーリーダーに
なろうと無駄に張り切った挙句の暴走で聞きに行っちゃったんだろ?
誰か止めろよ。
ヘラヘラとみんなで聞きに行くなよ。
本当にクズばっか。{/netabare}

【7話見て 古傷、エグってない?】
{netabare}「明日どんな顔でアイツに会えば」
暗黒騎士の言葉。
あぁ、こいつら、本当になんにも考えてねぇのな・・・
義勇兵、というか、人間としても未熟な彼らをまったりと愛でる作品とはいえ、
人としての最低限のレベルには達してて欲しいよ。

で、ツンツン神官と会話。
聞いちゃいけないことを聞いちゃって、ギクシャクしてるのを悟られて。
「クビなら一言それだけ言って」
と先制攻撃。
それに何時の間にやらリーダーやってる盗賊が応える。
「自分たちのパーティーの前の神官は・・・」
云々かんぬん。
パーティメンバーを失った悲しみ、に対する共感を誘う。

え?
ツンツン神官、これで懐柔されちゃうの?
パーティーメンバーの、言葉に出さない何かを感じたから、クビ話を先に
仕掛けたんだろ?
で、話しだしたのが前の神官の死の話。
神官、5人が過去の出来事を知っちゃったことを知らないじゃん。
普通はもっと
「なんでいきなりその話なの?」
って警戒するよ。

しかも、だよ。
話の内容を要約すると
「うちの前の神官はリーダーヒーラー前衛なんでもこなすスーパーマンでした。
 そんな彼が命がけで救ってくれたから、私たちは、今、生きてます。」
パーティーメンバーの命を救えずに、自分だけ生き延びてる神官に言うか?
神官の古傷エグってんの?追撃にならんの、これ。

なんか、彼らの心理状況が、よく分からんですわ・・・{/netabare}

【8話見て 暗黒騎士の言うとおり】
{netabare}ツンツン神官が盗賊を
「ハル」
と呼び出しました。
「ハル?」「もしもし?ハルって?」「で、何だよ、ハルって」
と暗黒騎士が問います。

暗黒騎士の言うとおりです。
いつの間にそんなに距離が縮まったの?
”私だけがする、私だけの呼び方”
とか、ツンツン神官はどういう意識の持ち主なんでしょう。

7話感想でも書きましたが、パーティーメンバーを救えずに生き残った神官に
「うちのパーティーの前の神官はパーティーメンバーを守って死にました。
 神官いないとまずいからツンツン神官を入れました。
 なんにしろ、君も仲間です。」
って話をされて、それを受け入れる神経が分かりません。
加入してからずっとギクシャクしたまま過ごして、雰囲気を悟って
「どうせまたクビなんでしょ」
と思ってるところでしたよね。
で、この話をされて、
「私のことを受け入れようとしてるの?
 分かろうとしてくれてるの?」
って、この話を素直に受け入れれますか?
普通なら、
「なんでこんな話をしだしたの?
 私が3人も救えなかったとか知らないはずなのに」
って警戒しますよ。
こんな娘が、なんで色んなパーティをクビになってきたのか。
この辺が全く分からんのです。

・クビに今までのパーティーメンバーがこいつら以上に無神経でクソだった
・盗賊が自分の好みだった
・背伸びしてパーティーリーダやろうとしてる盗賊に母性本能をくすぐられた
・パーティーメンバー死なせた私は笑っちゃいけない、と思ってる自分に
 酔ってる元々中二でダメ人

とか考えたんだけど、やっぱ腑に落ちない。

「いや、ツンツン神官、お誘いを直ぐには受けてないじゃん。
 なんとなく申し訳無さそうに断ってるじゃん。
 次第に、徐々に打ち解けてるじゃん。」
と言われそうだけど、入り口が入り口だけに、モヤモヤしまくってるのです。

Bパートの、前神官の墓に義勇兵章を捧げるのは良かったです。
魔法使い版のEDで締める流れも綺麗でした。
雪を降らせることで、時間の流れと、普段着が立派になったのをサラッと
見せるのも良かったです。
ED歌後の間延びは・・・でしたが。{/netabare}

【9話見て 愛でることが出来ない】
{netabare}人として拙い少年少女たちが、考え、悩み、苦悩し、時には傷つけ合い
ながらも進んでいく。
そんな彼らを愛でる内容なアニメだってことは分かる。

だけどね。
最低限、ってのはあると思うんだ。
ここまでも散々書いてきてるけど。

主人公パーティが旧市街の頭役だったゴブリンにカチコミをかけてグループを殲滅した。
そのせいで、新市街から強いゴブリン達が旧市街に出張ってきていて、旧市街での追剥
が難しくなったらしい。
まるっきりヤクザ映画なこの話を聞いた主人公パーティはどうするかを話し合う。
そこで、いきなりパーティリーダーな盗賊がポロッを洩らす。
「サイリン鉱山・・・」
で、ゴブ狩りも飽きたし、サイリン鉱山に行ってみよう、となる。

いやいや。
バカなの、君たち。
デリカシーとかないの?
ツンツン神官のトラウマの地じゃん。
自分たちも前神官の死んだ場所は避けてるんだよね。
ってのに、いきなりツンツン神官のトラウマをエグるような提案するか?
それをこんな軽いノリで決めるのか?
誰もツンツン神官の事を考えてないよね。
こんな雑な流れで、自分のトラウマをエグってくるメンバーを、一緒にトラウマを
乗り越える「仲間」として受け入れるツンツン神官。
なんでそんなに心が広いの?

しかし、他に狩場は無いの?
本当に旧市街での狩りは無理なの?
慣れが云々言ってるが、旧市街も状況が変わってるんだから、そんな慣れは通用しない
でしょうに。
せめてさ、
・旧市街の情報を集める
・数名で偵察に行く
・追剥は無理と判断
・じゃあどうする?
・追剥しやすいのはサイリン鉱山
・ツンツン神官がサイリン鉱山の情報を持ってる
・盗賊がツンツン神官と2人で話して、トラウマに立ち向かう決意
みたいな流れがあるもんじゃん。
結果的にサイリン鉱山に行くにしてもさ。

なんか、やっぱり、色々雑過ぎて、
「なんでその気持になったのか」
って部分が落ち着かない。
そこが落ち着かないから、愛でることが出来ない。
全体的な雰囲気で楽しめてはいるんだけど・・・{/netabare}

【10話見て 愛でれるグダグダっぷり】
{netabare}Aパートで盗賊と暗黒騎士の意識の違いやソリの合わなさを描いて
からのBパートの会話。
いやー。良かったです。
盗賊のグダグダ感が。

相手の欠点に突っ込む割に自分の欠点話は話を拒絶。
「話さなきゃ分からない」と言ってる割に自分の欠点は話さない。
自分の考えと違うことを言われると無駄に熱くなる。
上手く行かなくて悔しくても柱を強く殴ることすら出来ない。
顔を合わせづらくて別の場所で寝る。

前リーダーの神官が有能だった故の苦悩なんでしょうけどね。
リーダーとは斯く或るべし、という姿を見てしまっているだけに、拙い自分が
無理にでもそこに合わせようとして、失敗している様。
こういう姿は愛でれます。

盗賊が目を覚まして、料理してる戦士に手を挙げるんだけど、戦士が盗賊を
見て無反応なのも良いです。
そりゃそうですわな。
男3人のパーティで、自分だけその会話に加われなかったんですから。

こういう場合はどうするべきか。
暗黒騎士は酒呑むのが好きなんです。
相手が好きな場に男3人連れ立って行って、酒を酌み交わしてグダるんですよ。
飲みニケーションですよ。
酒の力を借りて言い合って、戦士に仲裁に入ってもらう。
暗黒騎士はここまででも戦士の言うことは意外と聞いてますからね。

さて、Aパートの略奪に対する姿勢。
これは盗賊と暗黒騎士、二人とも正解です。
相手の命に対して敬意を払うこと、自らを強く持ち奮い立たせること。
やり方は違いますが、目的は一緒です。
他の生命を奪い、自らが生きる糧を得る。
事実として相手の血を流す行為です。
それに対して、どう、自分というものを保つのか。
これを、殺した相手を粗雑に扱う行為、としか見れてない盗賊の姿。
実に愛でれます。

が、コボルドの寝込みを襲えないのはいけません。
これは、倫理観とかではなく、退路の確保、という観点で見ないといけません。
何かあった時に、その道を逃げる可能性があるわけです。
逃げる時、寝てたコボルドが起きてたら。
そんな可能性に眼を配らないといけません。
デッドスポットとまともに殺り合うのは無理でしょう。
逃げる時、ここを活かすような物語構成だったら、楽しいんですけどね。

しっかし、盗賊と暗黒騎士。
分かり合う時は別れの時。みたいなフラグじゃないといいけど・・・{/netabare}

【11話見て 自分の植物知識の無さ】
{netabare}映像作品で蝶が描かれる時は”=夢”。
胡蝶の夢。
夢か現か幻か。
この回の冒頭も蝶が描かれる。
で、蝶が花に止まるんだが、自分の植物知識の無さが出るんだよね。
「氷菓」のOP映像でもそうだったんだけど。
なんの花なんだろね。
ケシに見えるけど違うのかな。
夢の象徴、蝶にケシを合わせてるんだとしたら面白いな、とかね。

話の内容としては相変わらず。
心理描写が粗雑というか理解不能。
初めて見た(んだよね?)アンデットがパーティーメンバーの元ツレって
精神的にキそうな状況なのに、変に落ち着いてる感。
”攻撃されてる&アンデット”とはいえ、パーティーメンバーの元ツレで、
人の形をしているものに平然と刃を向けれる心理。
こんなに心が強い子らだったっけか?

俺ツェー!系ならこれで良いと思うんだよ。
でもさ。
普通の少年少女の群像劇なんだよね?
ゴブリンやコボルドを散々殺めてきてるとはいえ、元とはいえ、人に刃を
向けるんだよ?
しかも、パーティーメンバーの元ツレだよ?
一瞬でいいから躊躇させようよ。
緊張で刃先を震えさせようよ。
今まで散々書いてきてるけど、こういうところを丁寧に描けないのはどう
なんだって。

普通の子が、自分の才能に気づかないままに、戦闘でゾーンに突入する、
とかそういう設定は良いだけに、なんか、本当に勿体無い感。{/netabare}

【12話見て 浸りにくい演出だなぁ・・・】
{netabare}最終話、ってことで、単純な1話。
だから、この1話では、ここまでに散々あった理解出来ない心情云々ってのは
あんまり無し。
狩人が暗黒騎士に対する思いを吐露する場面。
泣き出す狩人に困った盗賊。
泣く狩人を優しく抱きしめる魔法使い。
盗賊は魔法使いに促される形でやっと励ましを言うんだよね。
こういう些細な場面で盗賊の性格を出すのは良いなと思う。

こういう性格のキャラの無自覚な才能って嫌いじゃない。
ボスキャラを1vs1で倒しちゃうのはやり過ぎな気もしないではないが、
物語のクライマックスだし、このくらいの見せ場は作るか。
でも、
「止まってる・・・?いや、すごくゆっくり動いてる・・・
 考えるな・・・」
ってモノローグ、いらないでしょ。
初めてゾーン突入した、とか、ここで才能開花した、とかじゃないじゃん。
今まで散々やってきたし、余分なことを考えちゃダメ、とも言ってたよね。

締め方が相変わらず居心地が悪い。
8話EDでもそうだったんだけど、特殊EDで歌流して、歌が終わってから
長すぎだし、歌後にエピソードを入れすぎ。
歌が終わったら1エピソードで十分。
すごく冗長に感じるから、物語の終わりに浸れない。{/netabare}

【最後まで見終えて 心、ここに在らず】
{netabare}異世界転生モノとして、ごく平凡な少年少女達が、喜び、悲しみ、ぶつかり、
必死に生きていく本作。
OPでビー玉を描いている。
美しくも、ぶつかり合い、傷付きやすい、少年少女達をビー玉で表現。
OPでこれをやるってことは、見せたいもの、主題がここにあるって
宣言だ。

じゃあ、それが出来てたのか。
はっきり言って、全然ダメだった。
理由は各話感想で書いた通り。
なんで、彼が、彼女が、そういう気持ちになったのかが全く理解不能。
特にメリィ関係。
何を持ってメリィは彼らに心を開いたのか。
何を持ってメリィはハルと呼び出したのか。
全く意味が分からない。
ただのご都合主義にしか感じられない。

主題を上記としている以上、絶対に、ここはご都合主義にしちゃいけない。
心を描く作品なのに、彼らの心はここには在らずだ。

この作品を物語として楽しめた人は、この辺がシッカリと掴めて、理解が
出来た人なんだろう。
残念ながら、私には、全く理解が出来ず、物語としては楽しめなかった。
絵面やキャラクターデザイン、作品の持つ雰囲気が悪くなかっただけに、
これを理解出来なかった自分を悔やむ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

異世界ファンタジーの日常と厳しさを感じられる作品

世界観:9
ストーリー:7
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:7
合計:40

生きるって、簡単じゃない。
目が覚めると、ハルヒロは暗闇の中にいた。
ここがどこなのか、なぜここにいるのか、
そしてどこから来たのかもわからないまま。
周りには自分と同じ境遇らしき数名の男女。
彼らとともに暗闇から踏み出した先には見たことのない世界、
「グリムガル」が広がっていた……。
記憶も、お金も、特別な力も
何もない僕たちが手に入れた現実。
(公式サイトより)

いつか、コメントを頂いた中で異世界物と認識して、作画が良かったこともあり視聴してみました。物語が動き出した4話以降は、一気見に近い速さで、劇場版に特化するしかないと思っていたところ予想外のヒットでした。

異世界物では、ソードアート・オンライン、ログ・ホライズン、オーバーロード、Re:ゼロを見て来ました。今回の世界でも、主人公たちは現実世界からゲームの世界に入ってきたのではないかと推測されるシーン(ゲーム、携帯等の言葉)はありますが、記憶が失われているようで、基本的に異世界を現実と捉えた形で話が進みます。カーソルやウインドウの表示等もありません。

あにこれでの評価点があまり高くないのは、テンポが悪いという批評によるものが大きいのでしょうか。確かに物語の進展は遅めですが、それがこの作品の良さでもあって、私はほとんど気にならなかったです{netabare}(例えば、2話の街の風景描写や、8話の余韻を残すラスト等){/netabare}。むしろ、詰め込みすぎて急にテンポアップされていたら、不快に思ってしまったと思います。このペースで良いので、2期、3期と続いてもらうほうが嬉しいです。

不要なギャグやエログロ要素がないのも特徴(全くないわけではないですが{netabare}、ランタが女風呂を覗こうとしたのはありそうな話ですし、ゴブリンを殺す表現などは逆に他作品で直視しない部分であり、必要な範囲だったと思います。これを見ると実際にモンスターを殺さなければならないゲームって、精神的にきついし悪影響がありそうですよね{/netabare})。水彩画調の幻想的な色使いの作画と、着る物を縫って使ったり、洗濯したり細かな描写に支えられた世界観、パーティーの人間関係の面倒臭さや個性、等身大の彼らそれぞれの成長を時間をかけて描くことでリアリティやキャラクターを補強しており、先にあげた他の異世界物とは一線を画しています。

端的に言えば、品が良い。恋愛要素も強くなく、それよりも信頼関係を構築するところに重点が置かれていたのが良かったです。ストーリーは重たいですが、{netabare}それゆえに終盤のピンチにも楽観して見ることができなかったですし、ハルヒロらとメリイそれぞれが、協力して心に傷を負った過去を乗り越えていく、{/netabare}綺麗なまとめ方だったと思います。

キャラクターは、{netabare}ランタがSHIROBAKOのタローに、メリイが響けユーフォの麗奈に、当初被ってしまいましたが、元々過去作品あっての起用なのでしょうし、特にちかぺさんの声は眼福ならぬ耳福でした。{/netabare}

ツッコミを入れるとしたら、{netabare}マナトが簡単に死んでしまうという衝撃の展開で、そういう世界なのだと思わせておいた割に、マナトの仇を討つためにゴブリンの根城に攻め込むシーン(8話)は違和感のある大胆な行動(本来はもっと小分けに慎重に倒していくことを続けなければならないのではないか)と思ったのと、メリイも矢で射貫かれたところ、心臓を外れていれば(当たっていても)、一瞬であんなに血が出ることもないと思ったこと。そもそも、弓矢で狙われる危険があれば、後衛も急所は胸当て等付けないと駄目じゃない? とも。

あと、義勇兵にならないで生活する道がないのかよくわからなかったところ。生きていくために必要なゴブリンの殺戮強盗ということで理解していますが(そんな状況であれば正当化するのも人間のリアルだと思う)、別の道があった場合には、どうなんだろう。ゴブリンも人間を襲っているシーンを入れる等、人間の種の防衛という目的をしっかり見せたほうが倫理面で良かったのではないか、{/netabare}とは思う。

ゴブリンすらろくに倒せない序盤のテンポの悪さや重さが合わない人もいるかもしれませんけど、私はお気に入りですね。これを異世界物の最初の作品として出会っていたら、他の作品をそこまで楽しめなかったと思ってしまったかも。2期も期待したいですが、原作を読みたくなりました。

(参考評価:3話4.1→4話4.2→8話4.5→9話4.6→11~12話4.8)
(2017.3視聴)

<2017.3.27追記>
とりあえず、原作の1巻を読んでみました。ライトノベルなので、文章がふにゃふにゃですが、自分がよく理解できていなかった部分が補完されて良かったです。
まず、正規軍と義勇兵の違い。モンスターの侵略に対しては正規軍が防衛をしていて、それだけではジリ貧になってしまうので、モンスターに占領された辺境を奪還する義勇兵が組織されたという話。なので、義勇兵は侵略者のような構図にならざるをえないことになります(見直したら1話でこのくだりは有りました)。
義勇兵にならない選択肢も原作は触れていて、とりあえずの生活費がない状態で、仕事を探さなければならない、それも大変という話でした。(「もし、うまく誰かに雇ってもらえたとしても、雀の涙みたいなお給料できつい雑用とか親方や主人の身の回りの世話からスタートっていうのが相場」)

あと、私がツッコミを入れた{netabare}8話のゴブリンの根城に攻め込むシーン。原作ではゴブリン4体しかいなかったです(それも、当初甲冑ゴブとホブゴブの2体だったのが、部下が増えて4体になり、更に増えていく前に叩こうという判断)。アニメでは絵的なところが優先されたのだと思います。また、メリイに刺さった矢も原作では投げられたナイフでした{/netabare}。原作はアニメよりもリアリティが上ですね。

一方、原作ではランタの小物感が強かったり{netabare}(土下座しまくったり、戦士になると約束しながら、暗黒騎士になったり)、シホルがちょっと陰険だったり、女風呂は皆で覗きに行くし{/netabare}、キャラ造形はアニメのほうが好きです。1巻まででパンツや洗濯の話がなかったのですが、あれはアニメオリジナルでしょうかね。

<2017.3.30追記>
原作の3巻まで読んでいます。やはり、原作のほうがリアリティは高く、等身大のハルヒロらが描かれています。しかし、アニメではそのリアリティを多少削ってでも魅せたいものがあるという意図も伝わってきて面白かったです。

メリイは、{netabare}原作ではアニメの終盤ほどの愛情をハルヒロに注いでいないですが、ヒロインとしての役割を明確にしたかったのでしょう、その魅力はこの作品の中核と言えるまでになっていると思います。8話の別れ際の距離感が絶妙に良くて、そのままでも良かったと思うのですけれど。そういえば、8話のラストはアニオリで、本作をお気に入りに加える決め手となった神回でしたが、このシーンを作ったことでアニメは原作を超えたと思います。{/netabare}

ランタは、{netabare}原作ではハルヒロがパーティーから切ろうかマジで悩む場面がありますが、アニメでは10話から11話で、なくてはならない存在と思わせる程に格好良く描かれました。協調性のない奴、性格の合わない奴。組織ではそういう人間とも仕事をしなければならない機会は多いですし、彼らにも彼らなりの考えがあるということを見せ、それを理解することがハルヒロのリーダーとしての成長でもあると。あのウザい喋りが文章になっていると更にウザいのですが(苦笑)、作品を深くしているキャラです。{/netabare}

ユメは、{netabare}原作では頭がおかしいと思えるほどに言い間違えが多すぎ。アニメくらいで丁度良いです。ハルヒロと抱き合うシーンがありましたが、その後は存在感が薄れる一方なような。{/netabare}

シホルは、{netabare}原作ではランタに毒付いたりしていましたね。ユメと同じく、もう少しキャラの立つエピソードが欲しいところ。アニメでは隠れ巨乳ではなく、ただの巨乳になってしまっているので、メリイくらいキャラ人気を呼び込む意図がないのであれば、ほんの少しぽっちゃりにするか、服を着ている時は胸を小さめにしても良かったかも。{/netabare}

デッド・スポットは、{netabare}原作ではせいぜい2~3mくらいの身長で、持つ剣の長さも1~2mくらいのようでしたが、アニメではもっと巨大になり、出現時点も早くなって、凶悪さが増大していました。サイリン鉱山内ルミアリス神殿跡の場所も少しアニメでは改変されています。{/netabare}

あと、チームハルヒロ以外のパーティーについても、{netabare}原作ではいくつか触れられていて、オルタナの街にオークの軍勢が襲い掛かってくる場面などもアニメではカットされています。うまく再構成された1期ですが、それ故に、2期を作るとすると、少し整合性を繕う必要があるかもしれません。{/netabare}

OPもEDも気に入ってきました。OPは6話以降の水着っぽいタイツを着た絵と、少し表情が動くカットが、曲の躍動感とマッチしています。フェティシズムを想起させるシーンが結構ある作品ですが、下品なエロに落とさない姿勢は評価。EDは静止画を動かすだけという省エネ作画でしたが、曲は神回の特殊エンディングによりイメージアップしました。

他の方のレビューを見ていて、昔、私も少々かじったことのあるロードス島戦記やソードワールド(TRPG)を思い出しました。2つのサイコロを振って、「クリティカルヒット!」とかやっていたなぁ。私は自分のゲーム世界を創る方向に走ってしまったのですが、当時の遊びに欠かせなかったサイコロは、10面体、12面体、20面体なども含めてまだ押入れにしまってあります。

原作の著者も、子供の頃から沢山のRPGをやってきていて、新しい世界に没入する楽しさを表現したかったと書いていますが、この作品を読んで、私も久しぶりにその感覚を得られたように思われ、関係者の方々に感謝します。

<2017.5.17追記>
原作を読んでいましたが、最新巻(10巻)は1か月くらいかけて読んだため、ようやく現在地に辿り着きました。
以下は、原作情報を全く入れたくない方は開かないでください。ネタバレはしない形で感想を書きます。

{netabare}まず、原作を読もうか迷っている方に対しては、おすすめできます。アニメでの評価が高い方でないと合わない可能性はありますし、文章はずっとふにゃふにゃで、1ページ全て同じ文字みたいな箇所もあるので、文章に一定の格式を求める方は不快かもしれません。あと、この作家の特徴なのかもしれませんが、キャラクターの思考の垂れ流しで物語が進んでいきます。3人称視点ではなく、1人称視点なのですが、これも頻繁に入れ替わるので、それも不快な方はいるかもしれません。このため、一応ハルヒロが主人公ではありますが、他のキャラの思考も文章で書かれています。

ランタとの会話はうざいのですが、時々、響いてくる会話や独り言があって、やはりこの作品はイイなと思うことが何度かありました。俺YOEEE設定ですからピンチは度々ですが、飽きが来ないですし、ハラハラさせられることが多く10巻は特に酷い場面で終わってますので、早く続きが読みたいです。

アニメ化について。やはりアニメはよく出来ていたと思います。原作はリアリティが安定して高めの水準にあるのですが、原作では微妙なところも混在していて、アニメではマイナス面をうまく削って作られています。なので、2期を作るとしてリアリティに欠ける部分などをどう表現していくのかは課題になるでしょう。

アニメは1~2巻で作られたので続きとなる3~4巻からは面白いものが作れると思うのですが(4巻で切るのが難しいが)、その後が難しいです。特に{netabare}トッキーズ等の変人がわんさか出てくる{/netabare}あたり。個人的にはこのあたりはあまり面白くなかったです。しかし、その後は巻き返して面白くなるので、是非アニメで続きを見てみたいですね。
{/netabare}

<2020.4.30追記>
グリムガル原作、14巻で挫折してしまい(12巻ぐらいからの中弛み(というか、{netabare}休むところがなくオルタナに帰還できず、ギンジー、ケジマンがうざすぎる{/netabare})が酷く、ハルヒロとともに疲労蓄積してしまった感じ)、忘れていたのですが、久しぶりに原作の状況を調べたところ、最新の15巻のAmazonでの評価がとても高く、興味が再燃しました。

ただ、しばらく離れてしまったので、物語をしっかり楽しむためにアニメを1周し、原作を読み直して追い付こうと思います。

アニメの話、改めて世界観や背景がとても良いですね、挿入歌も良い。特に2話、9話、12話が好きですがCD買っても良いかなと思うくらいです。

最終話で{netabare}メリイがデレるのが速いように思うところもあったのですが、ハルヒロがリーダーを自覚してきた2人が出会った頃から、メリイがハルヒロを見ているカットが結構入っているんですよね。もちろん、パーティーの人となりや人間関係を窺っている面もあるのでしょうが、ハルが喋っている時だけなので、このあたりも丁寧と思いました。{/netabare}

原作の話、2期をやるとしたら3~4巻までですね。4巻で切るのは微妙と前に書きましたが、もう一度読んだら可能そうです。ただ、そこまでやると3期をやらないと中途半端になるので、手を出し辛い面はありそう。{netabare}トッキーズのノリをアニメでやると白けるリスクが高く、アンナさんの台詞どうすんだ? と不安が尽きない一方、デッドヘッド監視塔の戦いは見てみたいし、ダルングガルは1期のテイストで創れると思います。{/netabare}

でも、アニメを見直して、3期はやらなくても良いから、とりあえず2期を見たい! と思いました。背景美術を担っていたアトリエブーカの解散なども影響しそうですが、いつまでも待ちますよ。
原作の15巻(以降)についても、読んだらその感想を書こうかと思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 75
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