ジャージで田舎なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのジャージで田舎な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月04日の時点で一番のジャージで田舎なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.1 1 ジャージで田舎なアニメランキング1位
放課後ていぼう日誌(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (458)
1604人が棚に入れました
海野高校1年生の鶴木陽渚は生き物が苦手なインドア派。堤防を散歩中、先輩の黒岩と出会ったのをきっかけに謎の「ていぼう部」に入部させられ、釣りをはじめることに! 個性的な部員たちに囲まれて、陽渚の高校生活どうなるの!?

声優・キャラクター
高尾奏音、川井田夏海、篠原侑、明坂聡美
ネタバレ

食前酒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

”ただの”釣りアニメではない

【第十二話】(総評も含みます)
ネタバレレビューを読む

【第一話】
終始のんびりした雰囲気で腰を据えて見られました。ただ釣りはあまり興味がないので5話あたりで一展開ないと中だるみしますね。
【第二話】
早速ガチ釣り教室。作画も申し分ありませんし、OP,EDかわいいです。
【第三話】
今回は本格的に目的の魚を釣る回。当然だけどここまで作画(キャラの顔、背景、釣り具などの小物)ド安定です。ここまで丁寧に作られていたら釣り好きの人はかなり楽しめますよ。
【第四話】
ネタバレレビューを読む
【第五話】
潮干狩り懐かしい…。陽渚は一発でハマグリゲットしてましたが私はバカガイばっかりとってた覚えがあります(笑)。そして貝のバター焼き最高!ビールと会う!
【第六話】
ネタバレレビューを読む
【第七話】
ネタバレレビューを読む
【第八話】
ネタバレレビューを読む
【第九話】
ネタバレレビューを読む
【第十話】
Aパートいつも通りの部活風景。釣りの仕方が次から次へと出てきてこのアニメ見るたびに勉強になってます。Bパートは釣ったアジのさばき方だったり先生が持ってきた燻製機で燻製にしたり。Bパートもみてて面白かったです。十話ということでそろそろ終わりが近いですがこのアニメに関しては最後まで今回みたいなゆるーい感じでもいい気がします。
【第十一話】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「釣る」だけでない、「釣り」の魅力

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
女子高生の釣り部(ていぼう部)を舞台にした、日常系部活モノ。

こういう作品では定番ですが、主人公は(釣り)素人なので、非常に丁寧に釣りの解説をしてくれます。また、釣りの楽しみ、難しさ、怖さ、命の大切さなどを多角的に魅せてくれるので、個人的には、Eテレとかで流してほしい、作風だし、高いクオリティ。

1話見た段階では期待値は低かったのですが、中盤以降どんどんハマっていき、最終的には☆4(高評価)をつけました。レビューでは、本作をベタ誉めしたいと思います(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

【余談~ 釣りはいつかちゃんとやってみたい ~】
ネタバレレビューを読む


【各話感想(自分用メモ)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 40
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

女子高生は世界を釣らない

4/15発表 4話以降延期 再開時期未定

3月の時点で放送そのものを見送った数作品を横目に見ながら不穏な空気でスタートした2020年春期。
いざスタートして数話してからの延期決定は私たちに事態の深刻さを実感させるに充分でした。
今なら心から言えます。貫徹ありがとう!

女子高生がただただ釣りするアニメなんですけどね。そんな事情でなんか尊い。

作品が醸し出す雰囲気とCMで流れてる『恋する小惑星』から、てっきりきらら系と思ったらヤングチャンピオンでした。制作会社“動画工房”繋がりということで納得。質感はほぼ芳文社です。

ハウトゥーアニメになるんでしょうか。
キャンプ・天文・ボードゲーム・筋トレと思い当たる節がいろいろある方はその釣り版と言えばイメージしやすいかもしれませんね。
海近くの高校だから釣りを活動内容とする“ていぼう部”があって、ではせっかくだからそこでの部活動をJK使って切り取ってみましょうという内容。

釣りってヴァリエーションあってお金のかけようもピンからキリ。当然キリに近いわけです。船チャーターして300kg超えのマグロを釣り上げたりはしません。アムール川でトラに怯えながらイトウを釣ったり、盟友・梅宮辰ちゃんとアラスカの怪物ヒラメを追ったりもしません。おそらく松方○樹のグラサン代だけで部費は吹っ飛ぶことでしょう。

とどのつまり初心者向け導入アニメです。
けっこう面白く感じたのが上手くいかない描写/苦手なことや弱点の描写が随所に入ってることです。え!?何をいまさらと思うかもしれませんが、運動部やメジャー部活なら常道の手法も、キャンプや筋トレアニメでその印象は希薄なんですよね。新しい趣味の楽しさアピールに終始してた印象です。
そんな釣りトレーニングの中身は初心者とはいえ…いやだからこそ本格的。まじめにハウトゥー入れてるのがこの作品の個性となってますね。英断だったと思います。

実質1エピソード15分の構成はテンポがよく見やすくてまとまりもいいですし、それだけで尺が足りなければ必要に応じて延ばしたり柔軟に対応していて退屈はしませんでした。
なにげない日常の切り取りも巧いと感じる。ここは制作会社の力かもしれませんね。
ネタバレレビューを読む繰り広げられる日常だけで充分面白いからです。


釣りに限らず趣味の醍醐味は結果もさることながら、あーでもないこーでもないと考えを巡らせたり試行錯誤をする過程でしょう。初心者だった主人公も全12話終わる頃にはこの領域に足を踏み込みつつあってその成長を微笑ましく感じるかと思います。

確信めいた思いがあって、こういう系統の作品って自分のなかの知的好奇心が満たされたり、実際に行動を起こしてみたりというのもさることながら、他人の趣味への理解が深まることがなによりいいことなんじゃないかと思うのです。
トークの幅が広がるだけでなく、相手方のツボ抑えやすくなりますもんね。なにより目の前で楽しそうに話してくれるのがうれしいもんです。そんな身につくよくつく日常+αアニメでした。



■今日の一言

一回一格言で計十二回。マナーと安全管理しか言ってないんですよね。大事なことです。

ネタバレレビューを読む


■主要メンバー

鶴木 陽渚(CV高尾奏音)1年 主人公・初心者
黒岩 悠希(CV篠原侑)3年 部長・ゴリゴリの熊本弁
帆高 夏海(CV川井田夏海)1年 主人公の相方 
大野 真(CV明坂聡美)2年 職人

1年生コンビの声優さんが新人ですね。部長役の篠原さんはネイティブの熊本人で、先の『神田川JG』での長崎弁に続き方言キャラっす。それにしても『となりの吸血鬼さん』でのハイトーンキャラとうってかわっての低体温ぶり。いつもながら声優さんの振り幅には驚かされます。

ネタバレレビューを読む



視聴時期:2020年7月~9月 リアタイ

-----

2020.09.24 初稿
2020.10.31 タイトル修正
2021.06.11 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 65

67.4 2 ジャージで田舎なアニメランキング2位
詩季織々(アニメ映画)

2018年8月4日
★★★★☆ 3.5 (64)
294人が棚に入れました
【陽だまりの朝食】北京で働く青年シャオミンは、ふと故郷・湖南省での日々を思い出す。祖母と過ごした田舎での暮らし、通学路で感じた恋の気配や学校での出来事...子供時代の思い出の傍には、いつも温かい、心のこもったビーフンの懐かしい味があった。そんな中、シャオミンの祖母が体調を崩したとの電話が入る。【小さなファッションショー】広州の姉妹、人気モデルのイリンと専門学校生のルル。幼くして両親を亡くした2人は、共に助け合いながら仲良く一緒に暮らしていた。しかし、公私ともに様々な事がうまくいかなくなってきたイリンはついルルに八つ当たりしてしまい、2人の間には溝ができ、大喧嘩をしてしまう。【上海恋】1990 年代の上海。石庫門(せきこもん)に住むリモは、幼馴染のシャオユに淡い想いを抱きながら、いつも一緒に過ごしていた。しかし、ある事がきっかけとなり、リモは石庫門から出ていき、お互いの距離と気持ちは離れてしまう。そして現代、社会人になったリモは、引っ越しの荷物の中に、持っているはずのないシャオユとの思い出の品を見つけるのだった。

声優・キャラクター
『陽だまりの朝食』坂泰斗、伊瀬茉莉也、『小さなファッションショー』寿美菜子、白石晴香、安元洋貴、『上海恋』大塚剛央、長谷川育美

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

全然観に来てる人が少なくて嘆かわしい!!!これは正しく2010年代版『秒速』ですよ!!!

新海誠監督の制作拠点としてもお馴染みのコミックスウェーブフィルムの新作
新海作品に強い影響を受けた新世代スタッフを中心に、中国のハオライナーズが「中国の都市を舞台に、中国の衣・食・住・行(行は交通)といった文化をテーマにした『秒速』みたいなのを作りたい!」と実に10年も前に持ちかけた話がキッカケとなった短篇3部作です




~陽だまりの朝食~
雨の降る北京を足早に行く男性、シャオミン
彼は喧騒とした都会の朝の中で、ふと故郷の朝の思い出を蘇らす
幼少期の好物であった三鮮米粉(さんせんビーフン)を祖母と食べた日々
そして淡い青春の日の隣にも三鮮米粉はあった
いま彼の目の前にあるのは、チェーン店で量産された米粉だ
もう思い出の味を口にすることは無いのか…そう思った矢先、1本の電話が入る…


~小さなファションショー~
中国第3の都市、広州は世界中のアパレルメーカーが拠点を置く現代のシルクロード
そんな広州で一流ファッションモデルとして働く女性、イリンは服飾の専門学校に通う実の妹のルルと二人暮らしをしていた
順風満帆かに見えたイリンの人生だったが、モデルとしての人気にも陰りが見えてきたことに焦りを感じ、自分を追い込んでしまう
やがてやるせなさの矛先は妹のルルに向けられ、イリンとルルは喧嘩してしまう
仲直りのキッカケを掴めぬまま、イリンはモデル引退をマネージャーに切り出すのだが、マネージャーからは1枚のメモが託される…


~上海恋~
90年代、上海の石庫門(せきこもん)と呼ばれるポピュラーな集合住宅で青春を過ごしたリモ、シャオユ、パンの3人
リモ青年は建築設計士となって上海に戻ってきたが、仕事は上手くいかず憤りを感じていた
そんな最中、男友達パンが引越しを手伝ってくれていると1本のカセットテープが発見される
それは淡い想いを抱いた幼馴染、シャオユとの交換メッセージを送りあったテープだった…
なぜリモはテープをシャオユに返さなかったのか?
なぜリモとシャオユは離れ離れにならなければいけなかったのか?
全てを思い出す為に、リモはテープを再生出来るラジカセを探し始める




まず率直に今作、『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』『君の名は。』といった新海作品が好きな人に是非観ていただきたいです


美麗な美術や作画は言うまでもありませんが、今作が描いているのはSFでもファンタジーでも無く、中国の等身大の日常です

中学校の制服がジャージだ、とか
蕎麦でも饂飩でもなく米粉が朝食だ、とか
日本で言うところの団地や長屋に相当する石庫門の作り、とか
色んなものが“あの『君の名は。』クオリティ”で丁寧に描かれつつも、オイラの様な日本人にはとても新鮮な光景に映るんです


ところが今作のストーリーの根幹で、“国や文化の違いがあっても人の青春は新海作品で描かれているモノと同じなんだ”という新海作品との共通点に辿り着くんです


新海作品と違うアプローチをしながらも、新海作品と同じ着地点に辿り着く
こんなに美しく、斬新で、面白い映画は今までにありませんでしたよ
文字通り、10年前では思いつかなかったであろう、2010年代版『秒速』ですねこりゃ


にも関わらず、プロモーションが上手くないのか東京都でも封切り時の公開館数は僅か5館
大作サマームービー真っ盛りの季節ということもあって、上映回数も来客数もまばら…


おかしい!
こんなに新鮮な作品を、今観ないで何時観るのか!?
けみかけは『詩季織々』を応援していきたいと思います
鑑賞料金は一律1300円の特別興行でお得
どうせ後からBDを後出しするんでしょうけど、鑑賞チケット提示で本編DVDも買えます(買いましたw)


個人的に、今後の日本のアニメ業界は“日本のアニメ制作の技術を海外の顧客や出資者に買ってもらう時代”が来てると思ってます
もう日本のヲタクの財布をアテにする時代は終わりました
そういう意味でもハオライナーズ、ビリビリ動画、NETFLIXが配給に協力している今作は新時代への回答を既に提示してると言えるでしょう


その一方で、エンドクレジットを観れば純粋な日本人のスタッフが制作現場の中心を担っていることがよくわかります


誰にでも出来るわけではない
日本人だからこそ作れるアニメを、世界の人にお金を払って観てもらう時代の到来と言えます
あなたも今作を鑑賞してみて、時代の先駆者になってみるのは如何でしょうか?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

新海色が強いですが、映像・話・詩情・テーマすべて高水準です。

 チャイニーズ新海です。とはいっても出来は悪くないです。日本との合作のようですが、中国というのはやはり文化文明の国ですね。ここまでのレベルに到達しましたか。ちゃんと詩情があるじゃないですか。良い映画だったと思います。

 映像も日本の真似ではあるでしょうけど、日本だってアメリカやヨーロッパ、古くは中国文化へのあこがれと模倣でやってきた国ですのでお互い様です。日本の真似からどこまで独自性を生み出してゆけるか、というところまで届きそうです。


 1番目のビーフンのやつの出来は素晴らしかったと思います。食事と食堂という視点で成長と時代を見事にとらえ「豊かさとは何か」を描けていると思います。

 手間暇かけた化学調味料を使わない、1つの料理だけ出し続ける店。その食事の調理方法の説明は映像を含め素晴らしい出来栄えです。そして家族である祖母と一緒にいつも通りに食べる食事。素朴で質素で単純であるけど、そこにある精神的な充実と食事の本質を描写していました。

 そして、青春時代。機械が入って子供時代よりも多分味も質は落ちたでしょうけど、ビーフンを愛する奥さんが切り盛りする店の味はおいしいでしょうし、何といっても初恋の味ですね。
 おそらく儲けたいか楽したい旦那の葛藤の末、なくなってしまった食堂。ここに中国の資本化…日本でももっと昔に経験した失われた何かが表現されていました。
(なお、中国人の料理人は試験を通った料理人以外はかなり低い地位で、常に違う職に移る…という風俗らしいですので、それも入っているかも)

 そして超近代化した北京で食べるチェーン店のビーフン。まあ、機械と化学調味料の味ですよね。そしてそこで終わらないでラストですね。時代の節目を感じさせる良い終わり方だったと思います。
 もう少し視聴者を信じてセリフを少なくて映像だけで見せたほうが数段良くなったかな、という気はします。


 2番目のファッションモデルの話。これはちょっと話を作りすぎたかな、という気がします。家族に対する義務感とか売れなくちゃ、加齢に対する恐れを妹とライバルの若いモデルを使って描かれています。ちょっとステレオタイプな女性的な男性も出てきますし、うーん…という感じです。
 妹が描きたいテーマなのか、自分らしさなのかを切り分けて集中した方がもっと自然なストーリーになったかな、という気がしました。もちろん、妹がいたからこその義務感とプレッシャーだったんだとは思いますけど…誕生日とか恋人とかライバルがちょっとうるさかったかな。「すずめの戸締り」の環さんのまだ挽回できる年齢バージョンですね。

 作画も1話目よりは落ちる気がしました。印象として現代の中国の方がもう日本よりもスタイリッシュですよね。ここもちょっとテンプレ感はありますがタワーマンションの生活やファッション界の描写はなかなかよかったと思います。

 3番目は気持ちのすれ違いもの、ですね。それこそ秒速5センチメートル感がかなりあります。もちろん詩情とかダメージとかカタルシスとかそういうのは本家にはかないませんが、本作も結構いい話になっていました。青春ものとして、立派に「あの頃」とか「実は」とか「過ぎた時間」についていろいろ考えさせる作りになっていると思います。

 まあ、最後は新海監督ほどマゾじゃないんだと思いますが、そこをどうとるか、ですね。私はほっとした半面、そこが惜しいなあという気はしました。


 ということで、1番目のビーフンはかなり秀逸。日本に持ってきても上位に食い込む出来だと思います。3番めは露骨な新海フォロワー過ぎますが、ほろ苦くもさわやかな青春もので良い出来です。2番目がもう少し絞り込めていれば…という気がします。もう少し頑張りましょう、かな。

 全体として食事の描写がよく、自分の家族、家、故郷、文明化によって失われるもの、時間などなど一貫したテーマのオムニバスとして、非常にいい出来だと思います。

 作画はうーん…2番目がなあ…4かな。話は4点…いや、1番目が素晴らしいので4.5。キャラはオムニバスですが、3作とも主役の出来がいいので4.5。音楽・声優は調整で両方4にします。
 時間的にも80分もないですので、ストレスなく見られましたし、主観的にも満足度は高いです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

20年前の朝食ってなんだった?

この話は三篇の話
四季折々といいながら(いってない)三篇に渡って構成されている中国アニメ。

三篇といっても個々の共通点はゼロ。強いて言うなら舞台は中国、という以外全て独立してます。ただテーマは一貫した物となっています。
共通といってよいのかわかりませんが、「時代の移り変わり」を様々な視点から捉えた作品となっています。
本作を一応中国アニメ、と評しますが制作チームの中には「」新海誠さんたちが所属する作画チームが参加しています。新海誠らしさは感じ取れませんでしたが、やはり雨の描写は流石でしたね。

中国アニメ、といえばとりあえず戦ったり、とりあえず世界最強決定戦を開いたり、と荒々しいイメージでしたが、本作は「時代を移り変わり」を主としているため、イメージとしては「言の葉の庭」のような(制作会社が同じで雨の描写が印象的だったというのもあります。)静寂かつ鮮明な心象を表しいている作品となっています。
この「時代の移り変わり」に着眼点を置く、というのも良いのですが、それを複数の異なる焦点をもって捉える。この発想は素晴らしいですね

別に小説(複数の作家の短編を載せているやつ)などでは珍しくはない表現の仕方なのですが、アニメでは珍しく、新鮮なものでした。
「時代の移り変わり」は日々の生活にあふれているもので、それ自体は珍しくありません。が、それを多角度から捉え、意識することでなんてことない日常を時代の移り変わりを感じさせる特別なものに感じさせる(残念ながら未だに日々を特別に思えないのですが)、そんな作品となっています。

話の内容としては「朝食」「ファッションショー」「上海」、と一般市民から見た「時代の変化」を表したかのような内容。
客観的な自己視点、という描写が多かったのも特徴的であり、このテーマの意義と非常に合致しています。
これを他者による語りならば実感はなく、ただただ空想にしかなりませんでしたし、ただの主観的感想を述べているだけだったら日記となんら変わりません。
しかし、客観的な自己視点を採用することで過去現在、そして未来の自分にまで範囲を広げることが出来ます。非常に考えられたものであり、評価せざるを得ません。
一つあたりの尺が短く、気軽に見れるというのも長所の一つです。

しかし
ネタバレレビューを読む
さらに、テーマを重視したおかげで内容自体が薄い
ネタバレレビューを読む
まぁ雰囲気やテーマに合わせるのならば仕方のないことなのでしょうが。
しかし、やはり着眼点やテーマは素晴らしく、好印象です。
内容自体は薄く、矛盾してるかのような作品でしたが、楽しめたことには変わりなく、間違いなく中国アニメの印象が変わる作品であると思っています。

ネタバレレビューを読む

「陽だまりの朝食」の監督は中国の方
「小さなファッションショー」の監督は日本の方
「上海恋」の監督は中国の方

作画はかなりよく、さすがといえる出来栄え。
主題歌はビッケブランカさんの「WALK」

移ろうのは時代だけだったか
ということで締めます

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2
ページの先頭へ