シリアスで学園なおすすめアニメランキング 52

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシリアスで学園な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月20日の時点で一番のシリアスで学園なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.4 1 シリアスで学園なアニメランキング1位
ギルティクラウン [GUILTY CROWN](TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (7207)
30426人が棚に入れました
「僕にはわからないんだ、みんなと何を話したらいのか。だから内心焦りながら”友達風”のものを増やして、生きてきた。」
 時は2039年。「僕」の名は、天王州第一高校に通う高校二年生桜満集(おおま しゅう)。欝屈した気持ちを抱えながら、どこか世間に覚めた視線を送る彼はクラスメイトたちとも一定の距離を保ち、ただ漠然と、平穏な日々を送っていた。学校の休み時間に交わされる退屈な会話。ヘッドホンから流れる少女の歌声。「…でも、これでいいのかな?」10年前、突如発生した”アポカリプスウィルス”の萬延によって、大混乱に陥った日本。無政府状態となったこの国は、超国家間で結成された”GHQ”の武力介入を受けその統治下に置かれることとなる。のちに「ロスト・クリスマス」と呼ばれるこの事件をきっかけに、日本は独立国家としての体を失い、形だけの自治権を与えられ、そして人々は、カリソメの平和を享受していた。スピードを上げていて走り抜けていく”GHQ”の装甲車。テレビから流れるテロのニュース。「僕にももっと、やれることってないのかな・・・・・・」しかし集の平穏である日常はある日、突然、打ち破られる。放課後、お気に入りの場所で出会った、ひとりの少女。彼女の名は、楪いのり(ゆずりはいのり)といった。集は憧れ、ウェブ上で絶大な影響力を誇る人気の歌姫。そして彼女には、もうひとつの裏の顔があった。”GHQ”からの「日本の解放」を謳い、命をかけて孤独な戦いを続ける

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、茅野愛衣、花澤香菜、竹達彩奈、嶋村侑、寿美菜子
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

・・・ずっと側に居ても、いい? (;`O´)oダメーーー!!∑('◇'*)エェッ!?

■「ギルティクラウン」ってどんなアニメなの(⌒^⌒)b
舞台は近未来の日本、突然発生したウィルスのパンデミックにより日本が無政府状態になるほどの危機的状態になったのでした。
そこに武力介入してきたのが、超国家間で組織されている「GHQ」だったのです!
そんな従属国に成り下がった日本でしたが、10年後に新たな戦いが起ころうとしていたのです♪

平穏な日々を送っていた天王洲第一高校2年の少年がある少女と出逢い「ヴォイド」という力を手に入れるのです。
その力とは、「GHQ」のロボット兵器を一刀両断するほどの破壊力だったのです!
また、少女の出逢いが必然的にレジスタンス「葬儀社」との出逢いともなり、彼の運命が大きく変わって行く事となるのです。


■「ギルティクラウン」と出逢った日の日記φ(*'д'* )
作画のクオリティーの高さは劇場版でも見ているような綺麗さと演出で本作品に対するスタッフの意気込みをかなり感じる事ができました♪
キャラデザに関しても、男の子の力強さや女の子の柔らかい肌の質感を丁寧に描写できていて感心するほどの出来栄えです♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
BGMの巧みな手法が秀逸で、シーン毎にメリハリあって他の演出をより際立たせている事も印象的ですね♪
緊迫感を出す場面や会話などでBGMが邪魔にならない様にちゃんと気配りがなされていているのが良くわかりますし、選曲のセンスも良いので好印象です♪

後は2クール枠を余すことなく使った壮大なストーリーがどれだけ見ている人の心に響く物になっているかでしょうね(*^-^)
1話観ただけではまだ全体像がハッキリしないので、なんとも言えませんけこの作品の雰囲気から並々ならぬ力強さを感じるのできっと満足いく結果を見せてくれると信じています♪


■総評
放送前はとっても期待していたノイタミア発ロボットアニメだったんですけど、心にイマイチ響かなかったみたいです(・・∂) アレ?
OP曲/ED曲/BGM/作画についてはかなりの高評価を多くの人から頂けてましたよね♪
もちろんσ(^_^*)アタシも同じように思ってました♪
でも残念なことに一番大切なストーリーの組立がチグハグな部分が目立っていて、押さえておきたいポイント見間違えていたように感じました。
そういった意味ではオリジナルストーリーらしからぬ出来栄えになっていたかもしれませんね。
まず、『友達』とか『背徳感』をキーワードに掲げていましたど、こだわり過ぎで足枷になっていたような気がしたのです。
たとえば、「友達を武器に戦う」キャラの個性をヴォイドの形として表現しているのですけど、ハレちゃんの包帯は良いとして、他の人のヴォイドの形が本当に個性を表現しきれていたのかなぁって思うのです。
どちらかと言えばストーリーに都合の良いように各キャラに当てはめただけのような印象のほうが強かった気がします!
また『背徳感』については、後ろめたい気持ちや罪悪感をどのように描写していくか、どう関連付けしていくかがポイントだったんですけどね(≧▼≦;)
とくに主人公の桜満 集(ouma shuu)の引込み思案で臆病な性格は、罪悪感や後ろめたい気もちを背負わせるにはやりやすいキャラだったと思うのですけど、その殆どが周囲の影響によって背負わされたものだったんです(´;ェ;`)ウゥ・・・
戦争を知らないナイーブな性格な集の心情をリアルに描いていたとは思うのですけど、ワンパターンな表現だったがために主人公としては物足り無さを感じちゃったわけなのです。
せめて終盤くらいは誰の影響も受けず、みずから道を切り開いた上で背負った『背徳感』をみせてほしかったなぁって思いました。
幼い頃の恙神涯(tsutsugami gai)が集のリーダーシップに憧れを抱いていた事や、最期にいのりとすべてを背負おうとした集の行動が、もっと素直に受け入れることが出来たかなぁって思うんです
…c(゚^ ゚ ;)ウーン
きっと最後の最後、誕生日のシーンを見た時にもっとスッキリした清々しい気持ちで見れたような気がするんですよね!

他にも、キャラデザが美麗な反面、見た目が幼く見えてしまうので、行動や言動に重みや深みを与えるべきだったのですけど、心情の変化が描写されていない場面もあって説得力が欠けているシーンが目についちゃいましたね(^▽^;)
「城戸 研二」の凶悪さや才能、「ダリル・ヤン」の不器用な生き方など、どれだけの人が印象に残ってるのでしょうか?
アンドレイ・ローワン大尉の名言{netabare}「生き直せるなら今度はもっと人に優しくしろ、本当はもっといい子だったんだろ、ダリル坊やは」{/netabare}
の場面は名シーンになるはずだったのに…いきなりそんな事言われてもねぇ(∀`*ゞ)

面白い設定や展開があっただけに、なんだかもったいなかったなぁって印象でした(^=^;
期待が大きかったぶん余計にそう思ってしまったんでしょうね♪


■MUSIC♫
OP曲『My Dearest』
 【歌】supercell(こゑだ)
 テンポやリズムに微妙な変化を付けて疾走感の中にギルティクラウンの世界観を表現したナンバー♪
 そんな変幻自在の曲を力強よく見事に表現してたこゑだちゃんって何者w
 
ED曲『Departures ~あなたにおくるアイの歌~』
 【歌】EGOIST(chelly)
 σ(・・*)アタシの中で2011年度バラード部門があったらNo.1ソングです♪
 この曲、簡単そうで難しい、切ない悲しげなバラードなんでよね!
 とくにAメロなんかはほとんどピアノの伴奏しかない中、見事に心憂い表現までも出来ているのです♪
 末恐ろしい17歳ですね・・・♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!
 声質は透き通るようなウィスパーボイスで久しぶりに心に響く名曲に出会えました(*^▽^*)

OP曲『The Everlasting Guilty Crown』
 【歌】EGOIST(chelly)
 『Departures ~』とはうってかわってアップテンポのナンバー!
 この子はやっぱりバラード向きかなって、ちょっと思ったりして♪
 
ED曲『告白』
 【歌】supercell
 明るく元気で疾走感溢れるロックチューンなナンバー!
 
挿入歌『エウテルぺ』
 【歌】EGOIST(chelly)
 幻想的で淋しげなバラード♪
 安心して聴ける良質なバラードですね(*^^*)


2011.10.16・第一の手記
2012.05.19・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 123

cross さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

綺麗な作画と良質なOPとED、物語も壮大だが2クールでもまだ足りない感じ。【総合評価:84点】

2011年秋から2012年冬にかけ、全22話で放送された2クール作品。

2011年秋の視聴アニメを考慮していた際、「友達を武器に使う」「友達をしもべとして使う」と言った情報から興味をそそられ、作画にも惹かれて視聴を決意したと言う感じです。

この作品の特徴を挙げるなら、やはり真っ先に挙がるのは作画の綺麗さにありました。
本作は2011年秋から放送が開始され、同時期に放送を開始したFate/Zeroと比べ見劣りしてしまった分、印象に残りにくいのですが……
とは言え、Fate/Zeroが同時期でなければ、その作画は群を抜いていた事は間違いないです。

そして、もう一つの特徴は良質なOPとEDです。

1クール目
OP『My Dearest 』 ED『Departures 〜あなたにおくるアイの歌〜 』
2クール目
OP『The Everlasting Guilty Crown 』 ED『告白』

以上の4曲は個人的な感想ではありますが、どれもとても良い曲だったと思います。
特に二つのOPはどちらも映像面でも楽しめ、とても見応えのある仕上がりだったように思えます。
作中でもヒロインのいのりが『Departures 〜あなたにおくるアイの歌〜 』を歌うのですが、その時もやはり音楽と映像の融合でとても見応えがありましたね。
同曲を使っての最終話のラストも、今までの集といのりを想うと本当に胸に染みるラストでした。


各キャラクターのデザインも自分としてはかなり好みとあって、視聴は特に苦も無くいきましたね。
まぁ、序盤の主人公の煮え切らない感じを不快に思う方も居るかもしれませんね。
メンタルの弱さで精神状況が結構コロコロ変わってしまいますね。
自分としては、状況下からして主人公の弱さは、逆に人間味があるなと感じております。
言っても主人公は高校生、あんな非日常すぎる状況に適応なんて絶対に出来ないでしょう。
そんな人間味溢れる主人公の苦悩とそれを乗り越えていく成長は割と描かれていて、好印象でした。
最も、アニメに、しかもこの作品のようなSFにリアルな人間味なんて要らん!!と言われればそれまでなんですけどね……


物語に関しては、かなり多くの設定を盛り込まれ、壮大で非常に見応えがある筈と言った感じ
ですが、多くの設定を深く描ききれずに、どうしても多くの設定だけが存在するだけで活かしきれていない実状は否めないですね。
ですので、視聴していると展開が飛躍しすぎだったり、付いて行けなかったりする事も……
素材自体は個々に面白さを持っているように感じられるだけに、ちょっと残念でしたね。
もっと、ひとつひとつの設定を濃密に描ききれば、面白かったのでしょうけど、2クールを使ってもちょっと捌ききれなかったですね。
4クールぐらい使って長くやれば壮大な物語に化け、名作になれたかもしれませんね。

所々、とても面白い面もあり、ここから一気に面白くなるのでは?
そんな期待を常に持ちながらの視聴でしたが、どうにも面白さにムラが多かった印象を受けます。
とは言え、本当に面白い回や展開、設定があったので、波に乗り切れなかったのは非常に勿体無かった……
結構、多くの方が途中で視聴を断念していると聞く中、自分はまだまだ挽回できる!!
そう信じて毎週視聴していたので、愛着はかなりある作品でしたね。

2クール目からの展開は、やや早足過ぎる感じはするも、個人的な感想でいえば面白かったように思えます。
まぁ、物語としてはやはり強引に締めた感じがし、先ほども書いたようにもっと時間をかけれればと思ってしまいます。
しかし、ラストシーンは今までの集の苦悩、そしてそれを乗り越えていく中でどれだけいのりの存在が集にとって大きかったのか。
それを考えると、非常にこみ上げるものがある、とても切なくも綺麗なラストではありました。


作画は非常に素晴らしく、今まで視聴した作品の中でもクオリティはかなり高い部類
OP、EDも良質で物語を度外視すれば、非常に素晴らしい出来栄えの作品ではありました。
勿論、面白い展開の回もあり、2クール目から展開は個人的には面白かったです。
一度お時間があれば視聴してみてはいかがでしょうか?

投稿 : 2024/11/16
♥ : 164

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「僕に悪意を向けた人だって誰かに愛されて生まれたんだ…。」

音楽がいいというのをよく耳にしていた作品だったので、ずっと気になっていました。

見終わって…。作画と音楽が非常に秀逸な作品だと思いました。

この興奮は後ほど詳しくお話します。笑

全22話です。


●ストーリー
周りの顔色をうかがい、なんとなく周りに流されて無難に日々を過ごしていた高校生の桜満集(おうま しゅう)。

集はある日、傷を負った少女・楪いのり(ゆずりは いのり)に出会う。

彼女の残した届け物をきっかけに、集は「他者の心の結晶」=「ヴォイド」を引き出すことができる、<王の能力>を手に入れる。

いのりが所属する「葬儀社」に協力することを求められた集は、迷いながらも戦いに巻き込まれていく。


1話見たら止まりません!どんどん引き込まれていきます。

ストーリーはよくできていると思います。

しかし難しくて途中で「???」となることもしばしば。

すごいのか、わけわからんのか、なんなのか、よくわかりませんでした(笑)

全話見終わってからもたくさん疑問が残っていたので、wikiで調べて「あーなるほど、そういうことだったのね。」と納得していました(笑)

しかし、そんなことも気にならないほど、この作品には魅力であふれています。大好きです。


●バトルシーン
なんといっても、バトルシーンが素晴らしい。

かっこいいというより、「美しい」という言葉がしっくりきます。

毎回、バトルシーンには見とれていました。心が震えました。

そしてバトルシーンで流れるBGMよ…。

なんなの、あの曲たちは!!クールで熱い。そして時には優雅。

バトルシーンについては、作画も音楽もまいりました。笑


●キャラクター
それぞれが意志を持った、人間味あふれたキャラが多いです。

集の目が好きだったなー。

戦いに迷いながら、しかし意志も持って。そんな揺らぐ目が好きでした。

集役の梶さんの演技がまたとても素晴らしくて。さすがです。

女の子も好きなキャラ多いなー。

1番はハレかなあ…。優しくていい子で巨乳で泣ける(;;)

いのりも好きだけど、前がざっくり開いたあの衣装が嫌いでした^^;


●人の上に立つこと
このストーリーの中では、人の上に立つことの難しさと苦しみについても描かれています。

きれいごとじゃこの世界は、人は、守ることができないこともある。

きれいごとはみんな大好きだけど、それはあくまでも理想の世界。現実は違う。

とっても苦しいことだよなあ…。私には耐えられない。笑

何が正しいの?何が正義なの?それは結局、立ち位置から変わってしまうもの。


●音楽
秀逸です。もうお手上げです、降参です。笑

バトルものなので、熱い音楽が多いのかなあと思っていたら、実際はかっこいい音楽の宝庫でした。

EGOISTの歌声、いいわあ~。

今まであんまりEGOIST好きじゃなかったんだけど、その考えは見直そうと思いました。

【挿入歌「エウテルペ」/EGOIST】
数あるギルクラ神曲の中から、私が1番お気に入りなのはこの曲です。

曲、歌声、どれをとっても頭が上がりません。

こんな曲と出会えるからアニソンは最高です…!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

95.2 2 シリアスで学園なアニメランキング2位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1844)
7813人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

なるほど、酷評をする人はコレがパクリに見えるわけですね、その価値観を変えるのは出来んのでしょうが、コレがゼロ年代ヲタク文学への愛のあるアンサーであることは明白!

『さくら荘のペットな彼女』を手掛けた鴨志田一先生と溝口ケージ先生が再タッグを組んだライトノベルが原作の全13話のSF、略称は『青ブタ』
『さくら荘』が学園青春ラブコメだったのに対し、長く続いた『さくら荘』でファンの年齢層も上がったことだろうということで、お二人は担当編集の反対意見を押し切り(笑)意図的にターゲット年齢層高めのSF作品にすることで切り返しを計っています
制作はA-1高円寺ことCloverWorks
監督は増井壮一で構成と脚本は横谷昌宏ということで奇しくも“さくら”繋がりの『サクラクエスト』コンビが手掛けました


梓川咲太(あずさがわさくた)はニヒルな高校2年生
梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太で梓川咲太
彼はある日の休日、野生のバニーガールに遭遇する
その正体はかつて国民的人気を誇った芸能人で今は休業中の同じ高校に通う3年生、桜島麻衣(さくらじままい)
彼女は有名人でありながら他人から存在を全く認知されなくなった“思春期症候群”と言われる不可思議な都市伝説に巻き込まれているという
思春期症候群に遭遇した経験を持つ咲太は麻衣先輩から「忘れなさい」と忠告を受けるも麻衣先輩が美女であることを含め放っておけず、思春期症候群の世界に首を突っ込み始める
やがて咲太のざっくばらんな性格や隠されていた誠実さに麻衣先輩も心を開き始める…
主人公の咲太を取り巻く6人の美少女と彼女達の身に起きる不可思議現象を紐解いていく青春SFストーリー


今作、正直2018年のテレビアニメの【最高傑作】と言って過言では無いでしょう
放送当時、あまりにも仕事が忙しくて視聴をかまけていたのですが、ラジオ番組でライターの前田久さんが紹介されてるのを機に、完結篇になる劇場版ももうじき公開されることだし、ってことで一念発起して半年遅れでイッキ観してみました


いや、本当に面白い
なんでもっと早く教えてくれなかったんだよ!w
何話が面白いとかじゃなく、全話捨てるとこ無し!
そもそもよく原作をここまで短く纏めることが出来たと思います
横谷さんの一人脚本すっご


あにこれでも2019年4月現在、放送時期ランキングでアレほど話題を集めた『SSSS.GRIDMAN』や『ゾンビランドサガ』や『若おかみは小学生』を抑えてベスト1に輝いています
こーゆー名作をちゃんと評価する辺りが、オイラがあにこれの皆さんを信頼する理由ですねぇ
しかもその内訳が「大絶賛」してる人と「大酷評」してる人に真っ二つに別れているwww
その上での1位って王道中の王道じゃないですかw
『エヴァンゲリオン』かってのw


まずアニメやラノベに詳しい人ほどこの作品に漂う既視感に絶えられないという批評が多いようです
が、その認識は間違っていないと思います
鴨志田先生はハッキリとお答えになったわけではありませんが、この作品は鴨志田先生の青春であり、我々の青春でもあるゼロ年代(2000年~2009年)のヲタク文学への鴨志田先生なりの愛とリスペクト、そしてアンサーが詰まった作品に仕上がっているんですよ
具体的に言うなれば『AIR』『Kanon』『涼宮ハルヒの憂鬱』『化物語』といった作品群へのオマージュが満載なのです
これらの「パクリだ」と声を荒げるのは簡単なのですが、SFなんだけども既存SFファンからは白い目で見られていたこれらゼロ年代ヲタク文学作品達に、愛と敬意と科学的根拠を用いた解答を提示したのが今作なんですね
つまり『青ブタ』とはゼロ年代ヲタク文学の総決算だということです!


例えば有名人であるが故に周囲に溶け込もうと周りとの関係を断ち、周囲も無視を決め込んでいた末に他人から存在を認知されなくなった桜島麻衣先輩の症状
これは観測する事で存在が確定する“シュレディンガーの猫”で説明が出来、誰にも観測されなくなった麻衣先輩は存在が消滅するのだという展開に広がるのです


これSFかー?って批判もある事でしょうw
でもそれまんま『涼宮ハルヒ』の頃に世間で錯綜していた批評感なんですよねw
歴史は繰り返すw


田村里美さんのキャラデザや高田晃さんの作監もあって画面クオリティは凄く高いです
高田晃さんの顔の内側にまつげを描くと『青ブタ』のキャラっぽくなる、という発見は流石のお仕事ですb
2~3話に一度クライマックスを迎える構成なので結構泣くシーンが頻繁に登場して画面からは目が離せない
6話で何度も通り雨を印象付けた上で泣くシーンに合わせて雨降って→雨上がる、って構成と演出もズルいですねぇ、素晴らしいですねぇ


画面が良く出来ているので音響面の演出は抑え目にしてリアリティを追求した、と岩浪良和監督は仰ってました
会話劇なのでセリフを聴かせようということですね
劇伴なんかも控えめです


例えばパク音と言われる咀嚼音がありますが、キャラが飯を食う時に声優に「はむっ」って言ってもらうアレです
今作では食事シーンが多く出てくるのでリアリティ追求の為にあえてパク音はやらなくていいよ、と岩浪監督は指示したそうです
「はむっ」とか言いながら飯を食う人間は現実にはいませんからね
ところがよく聞くと梓川かえでというキャラだけはこのパク音、わざらしく言ってるんですねーw






























いやー、伏線は張られていたー!
怖い怖いw
そもそも久保ユリカさんがシリアスな芝居をしている時点で察しが着きそうですw
あの久保ユリカの説得力の無い声(笑)でシリアスな役を演っているんですよ!?
つまりソコには意味があるわけです
いやはや恐れ入った;


9話と10話で麻衣先輩とは全くの別人を演じ分ける瀬戸麻沙美さんも凄い
岩浪監督曰く、瀬戸さんと石川界人さんは特に指示しなくてもなんでもこなせて若いのに凄いらしいです


あとは双葉理央の孤独感を出す為にアフレコ現場では種崎敦美さんにわざと声を掛けず、孤立するように仕向けたって話も好きですw
種崎さんが可哀想w


そして妙にしっとりとした劇伴
最初に観始めた時にオシャレだけどなんか引っ掛かるなーというか違和感というか異化効果を感じていました
そしてあのEDテーマ…


裏拍を打っている…!コレはジャズか…!


ってなって背筋ゾクってなりましたわ
fox capture planといえばドラマの劇伴なんかで最近よく目にするようになりましたがアニメを手掛けるのは恐らく今作が初
いやまた凄い人達を連れて来ましたね
個人的に増井監督作品はしっとりとしたEDが多い印象です
『すてプリ』とか『サクラクエスト』とか


さて、完結篇となる6月の新作劇場版が今から楽しみで仕方ない
最近『グリザイア:ファントムトリガー』のクリスとムラサキを足して割ったようなキャラがもしいたら最高なんだけどな~、って思った矢先に観始めた『青ブタ』で双葉理央を発見してしまったので好きが止まりませんw
以上、双葉理央の作ったカレーを食べたいけみかけでしたー


「流石けみかけ、ブタ野郎だね」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「もてあましてるフラストレーション」の具象化 

2019.01.05記


原作未読


You've got an easy day …と直ぐ脳裏に浮かんだ方は立派な“かつての青少年”です。

前評判の高さが視聴動機。
ラノベってもう少しタイトルなんとかなりません?家族共有HDDに2018年秋期に並んだタイトル…
「青春ブタ野郎・・・」
「エロマンガ先生(地上波再放送)」
「幼女戦記(同じく地上波再放送)」
言い訳するのがたいへんなのです。


峰ヶ原高校に通う2年生、梓川咲太(CV石川界人)が目を覚まし、自分では見覚えのない一冊のノートに目を向けると、そこには信じられない事が記されていた――。
「5月6日、野生のバニーガールに出会った。」

で始まる本編。思春期特有の不安定な精神状態が引き起こす不思議な現象“思春期症候群”が引き起こすトラブルを巡り繰り広げられる青春ドラマです。
『思春期症候群』もちろん架空の現象です。クラスメイトや家族など人間関係のひび割れ、本人の内なる心の葛藤、確かに思春期にぶつかりそうな問題を引用してヘンテコな現象を仕立てあげてます。その理論的支柱役を咲太の同級生リケジョ双葉理央(CV種崎敦美)が担います。支柱といってもTHE中二感を出すための柱。「人と話すのが嫌い。性格も暗いし、中学の頃は友達もできなくて、一人でずっといた」ような子ですが、彼女の口から「ブタ野郎」と言われるとご褒美以外のなにものでもないですね。
そして先述の野生のバニーガールが本作のヒロイン桜島麻衣(CV瀬戸麻沙美)さん。「桜島麻衣の桜島に、桜島麻衣の麻衣」と自己紹介するくらい自分に自信をもってますが、けっこうな頻度で咲太に赤面したり恥じらったりする典型的!?ツンデレさん。年不相応・年相応な振る舞い、両面性ある魅力的な女子です。なにより咲太をすごい好きなのが良い。

鴨志田一原作で手堅く、数話ひとまとまりのオムニバスで進むストーリーはテンポもよく見易いです。原作1巻につき数話を使い、、、こんな感じ↓

{netabare}1-3話  第1巻「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
4-6話  第2巻「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」
7-8話  第3巻「青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない」
9-10話  第4巻「青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない」
11-13話 第5巻「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」{/netabare}

各エピソード毎に別のヒロインを立てる仕様となっており各々これがまた魅力的です。手堅い作風はなにかしら既視感を生むようですが、ベタなものとはそんなもんでしょう。
どのエピソードも、当番ヒロインの魅力とほどよくエモい脚本で飽きません。むしろいい話ばかりなり。ED「不可思議のカルテ」を当番ヒロインが務めたりとこのへんも鉄板でありベタな演出です。
ベタについて、その昔『くりぃむ○ちゅーのたりらリラ~ン』という番組で“クイズよくあるパターン ベタの世界”という名物コーナーがありました。アンケートに基づいて作られたベタなドラマを観ながら次の展開を予想するクイズコーナーです。
そのドラマの完成度がこれまた高くて、ベタとはわかりつつ涙腺が緩む回答者多数。TVの向こう側のこちらも似たようなものでした。私の既視感を挙げるとしたらこんな感じです。


本作が好感なのは、野生のバニーガールが物語の進行上必然性があって“タイトル詐欺”になってないこと。それに咲太と麻衣のカップリングの柱に揺るぎがなく安易なハーレムになってないこと。当番ヒロインに流れることなく作太は麻衣さんが好きで、麻衣さんも埋没せずに要所で顔を出してきます。
ベタな中にも筋を通していることで、数多の類似作品より頭一つ抜けてる感がします。変態的なタイトルは置いといて、サクッと観ることができる良作です。
なんやかんやで桜島麻衣のヒロイン力の高さを満喫した全13話でした。


■余談
{netabare}お前とこのグラウンドで高校生が大声で叫ぶアニメだぞ、とモデルとなった七里ヶ浜高校出身の知人に{/netabare}

{netabare}お前とこが毎度破壊されるアニメだぞ、とグリッドマンでのモデルとなった都立井草高校出身の知人に{/netabare}

このクールは知人の出身高が相次いで登場しました。ウチの母校もそのうち出ないかしら。敷地の広さと雰囲気なら「やがて君になる」の舞台とそう変わらないと自負しとります。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ視聴

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2020.03.27
《配点を修正》+0.1 麻衣先輩が最強だから(リピート視聴後修正)

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2020.09.22追記
劇場版視聴済み。TV版を気に入った方はわりと必見だと思われる。


2019.01.05 初稿
2020.03.27 配点修正
2020.09.22 追記

投稿 : 2024/11/16
♥ : 118

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

何でこんな避けられそうなタイトルにしたかと思っていましたが…。(「おるすばん妹」の破壊力、原作既読でもヤバい…。劇場版も楽しみです!)

原作がシリーズを重ねていくうちに「まあ、これで良かったのかも」と思えてくる、そんなタイトルですよね。

OP主題歌で、いくつかの原作タイトルに使用されている文字の組み合わせがランダムっぽくチカチカと入れ替わって表示された上で最終的にアニメとしてのタイトル『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』となります。

ということで、ここでタイトルの使われた原作は全部アニメ化されるのかもしれません。
(↑え、マジで…!?)

アニメでは、「バニーガール先輩」以外のシリーズのヒロインも早めにわりと多く画面には出していく感じに見えます。

……と、2話まで観たところでこの後は2話くらい放送時には観られない予定なので取り急ぎ書いておきます。このアニメ化には期待しています!

2018.10.26追記:
第3話目まで視聴完了。原作でいうと1巻目の終わりだったのと話数から考えると、原作1巻に対して3話のペースで1クール=原作4巻分のアニメ化でしょうか。

劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』のアナウンスもありましたね。こちらも楽しみです。

2018.10.29追記:
劇場版のタイトルと円盤の収録話数も踏まえて、おそらく下記のようなシリーズ構成になるっぽいです。

※話数が進んだので対応する原作の全タイトルをを記載
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない: 1~3話(先輩:桜島麻衣)
青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない: 4~6話(後輩:古賀朋絵)
青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない: 7~8話(ウィッチ:双葉理央)
青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない: 9~10話
青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない: 11~13話

なお、劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』は原作シリーズ6、7作目の内容になることは公式にアナウンスされていますね。原作は以降も続いていますが内容的にもここでひと区切りという感じなので、シリーズ構成的には妥当だと思います。

2018.12.10追記:
第9、10話でシスコンアイドル編終了。づっきー(広川卯月(ひろかわ うづき))役に雨宮天さんがキャスティングされてました。

公開予定の劇場版以降がさらにアニメ化された場合、そこそこ重要なサブキャラになるはずなのであんまりいい加減なキャスティングはできないとは思いましたが、天ちゃんでしたか…。

残る「おるすばん妹」編は原作でもかなり好きなエピソードなので、楽しみです!

2018.12.23追記:
原作既読であの展開を知っていてももヤバかった、12話ラストのシーン。視聴者(読者)も、ここまで時を積み重ねてあのキャラクターへの愛着が生まれていますからね。

思春期症候群的なエピソードは抑え気味でも、原作の『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』は、読んでて終盤はけっこう泣きそうになってました。

…ということで、最終回を待て(笑)!

2018.12.30追記:
第13話(最終回)まで視聴終了。これまた本編からシームレスに劇場版の予告があったのですが、この作品については劇場版まで込みのシリーズ構成だったと思うので、まあこれもアリだな。モハメド・アリだ。(邪神ちゃん並感)

咲太くんは高校生としてはかなり大人で良い人なんですけど、その咲太くんも麻衣さんの助け、支えがないと誰も救えないんですよ。そして翔子さんも…。

原作通りなら劇場版で翔子さんの正体について衝撃の事実が明らかになりますので、こちらについても乞う、ご期待!

しかし、1クールで良くここまでアニメ化しましたね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 100

89.4 3 シリアスで学園なアニメランキング3位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★★ 4.1 (6809)
30712人が棚に入れました
千葉市立総武高等学校に通う高校2年生の比企谷八幡は幼少時から友達ができず、その結果友達を作ることをあきらめて「ぼっち」を極めようとしていたが、生活指導担当の教師、平塚静に目をつけられ、学校一の美少女、雪ノ下雪乃が所属する「奉仕部」に入部させられた。奉仕部は生徒の問題を解決する手助けをする部であり、表立ってはその活動が明らかにされておらず、静による紹介によって生徒が送り込まれて来る。

奉仕部に入部した八幡は、彼とは正反対のカーストに属する由比ヶ浜結衣、中二病全開の材木座義輝、テニス部員で可愛い女子にしか見えない戸塚彩加たちと行動を共にするようになる。

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、小松未可子、檜山修之、悠木碧、柚木涼香、中原麻衣、近藤隆、井上麻里奈、ささきのぞみ、小清水亜美
ネタバレ

オッス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

メンタルがぼっちの比企谷八幡

この原作の作者は良くあるラノベのラブコメに対してカウンターを入れ続ける事を持ち味として書いている。5話からこの作品の持ち味が出て来るので最後まで観て欲しい。
よってハーレム物ではない。正直タイトルにラブコメと言う文字を抜いていいと思うぐらいラブコメ要素は少ない作品だ。
1話と12話における八幡の心理変化をアニメならではの演出がしっかりしている事と原作を綺麗にまとめている脚本が良くて面白かった。
カットが多いですので原作の方が面白いので少しでも気に入ったならば是非買ってください。


総評(以下ネタバレ長文です。スルーで構いません。
物語 {netabare}
内容は原作1~6巻である。
構成は
1巻1~3話
2巻4~5話
3巻6話
4巻7~8話
5巻9話
6巻10~12話
6.25と6.50と6.75巻(シリアスなし)番外編13話
7.5巻の短編の一部がOVAに該当する。
終盤の良い部分(特に12話は原作を忠実にして欲しかった。文化祭における八幡がライブを聴けなかった時の描写など)のカットが悔やまれる。しかし原作を読んでみれば分かりますが、かなり綺麗にまとまっている。最近のアニメは絵だけが良く、脚本で駄目にしている作品が多かったりするので評価したい。
それらを踏まえてアニメのお陰で面白いこの原作に会えて良かったという意味を込めて物語は☆5です。
{/netabare}
作画 {netabare}
キャラ作画が悪くはないので観て気にならない程度良いが、画面が遠い視点になった時にやや崩れてる気がする+文化祭のライブの演出が雑+道具と背景が少々雑な部分ある。
安定はしてはいなかったので☆4
{/netabare}

声優 {netabare}
豪華ではないが、声が合ってると思うし演技が上手い。
流石、原作者がキャストを選んでいるだけある。
なので☆5
{/netabare}
音楽{netabare}
BDの特典で初めてアニメのサントラを聴いたのですが、サントラいいですね。
会話の邪魔にはならなかったですし、特に八幡のターンBGMと最後に流れるBGMが俺ガイルらしい雰囲気で良いですね。
OPも好きだけど最終話で流れる特殊EDが曲としてこのアニメで1番好きです。
私の好みの音楽があったので☆5で。
{/netabare}
キャラ {netabare}
この作品において他のアニメない魅力が主人公にはある。
主人公の魅力は鈍感すぎず、難聴な主人公でないのも良かった。また、常に残念であり考えが一貫し発言と考えが面白い。
最近のラノベアニメはヒロインが目立ちすぎて主人公が目立ってないので主人公が目立つの良い思います。
あと結衣雪乃のダブルヒロインが可愛かったです。
以上を踏まえて☆5 {/netabare}
12話 {netabare}
雪乃「私もああなりたいと思ってたから」
過去形になっている。おそらく家庭の影響で雪乃は姉になること目指してた(文実や国立理系目指すなど)。
11話の八幡のお陰で雪乃は姉のクローンになることを止めた事で八幡に雪乃は救われた事を示してるだろう。
葉山「・・・どうして、そんなやり方しかできないんだ」
11話で八幡は「誰かを頼る、みんなで助け合う、支え会うってのは一般的には正しいことこの上ないでも理想論だ。必ず誰かが貧乏くじ引く。だから、人に頼れとか言う気はない。」
5話の八幡「百戦錬磨の強者。負けることに関しては俺が最強。」
事から要するに葉山は他にやりようがあったはずなのに八幡しかできない方法で相模が貧乏くじを引く前にあえて八幡が貧乏くじを引いて自分が傷つける事で相模を助ける事に対して葉山は怒っている。

静先生「誰かを助ける事は君自身が傷ついていい理由にはならないよ。」
相模(原作を読まないと分かりづらい)や雪乃を助ける事に対して。
雪乃姉「いやー、比企谷くんは最高だね。みんなから聞いちゃったよ。そのヒールっぷり、わたし、好きだなー。雪乃ちゃんにはもったいないかも」
静先生「・・・たとえ君が痛みに慣れているだとしてもだ、君が傷つくの見て、痛ましく思う人間もいることにそろそろ気づくべきだ君は。」
雪乃「でも、今はあなたを知っている」
八幡は自分が悪役になってうまくいくならそれで良いと考え、行動した。
しかし八幡の知ってる回りには必ずしも全員が理解されてないわけではなく一部に理解されてることで八幡は救われたなと思いました。
先生のセリフと先生のセリフの時の八幡の目がイケメンになった所に感動した。
「そう、俺と彼女はちっとも似ていない」(雪乃は八幡を似ているとは思っていない、これは2期の展開として鍵となる)
を言う時に横向いて座ってた八幡が雪乃に対して初めて正面を向くシーンは本気で相手と向き合って話す演出

「だからだろうか、こうして交わす言葉がいつも新鮮で心地良いと、そう感じていた」
を言う時に映るシーンは、床にできた大きな影。これは過去の思いだった事の演出。
「問い直して、新たに導き出した答えは、ちゃんと結論になっている」
しかし映るのは部室内の実像。出てきた答えが確かに今の部室内に存在する事を示す演出。
八幡「いや別に嘘ついていいもいいぞ。俺もよくついてる」
文化祭を経験して雪乃の本当の姿に向き合ったことで理想を持つ事を止めたから八幡は嘘ついていいと言ったのだ。
八幡「知ってるものを知らないっつったって、別にいいんだ。許容しないで、強要するほうがおかしい」
雪乃が八幡という名を知ったのは交通事故からだ。
それでも雪乃は八幡に対して事故を知らないふりをした事に対して八幡が触れてる。

雪乃「嘘ではないわ。だって、あなたの事を知らなかったもの」
雪乃「でも、今はあなたを知っている」
1話を対比したシーンだ。
この会話から察するに、雪乃は八幡の名前しか知らなかったが、八幡の事をああいう人間だと知ったのだ。
八幡は許容出来なかった雪乃の嘘を許し、雪乃と八幡はお互いを認めて成長が見られた。
{/netabare}
感想
1話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
「青春とは嘘であり悪である。」アニメで青春を否定するセリフはなかなか珍しい。
八幡の過去のトラウマなかなか酷くて面白い(笑)
ぼっち主人公をヒロインに出会わせるために特殊な部活を入らせる事やヒロインが毒舌クールなどでどこか観た事あるラノベアニメって感じはするが、全体を通せば面白いから1話で切るのは勿体無い。

{/netabare}
2話{netabare}
材木座に対して八幡の「大事なのはイラスト」
原作作者の実体験から来た自虐ネタであるw
ラノベにありがちな中二ネタを見飽きた感ある。中二ネタいらないかな・・ 後のために削って良かったと思う 。

{/netabare}
3話 {netabare}
戸塚の時に作画が綺麗だ。
雪乃「全員死ぬまで走らせて死ぬまで素振り死ぬまで練習」
雪乃鬼畜すぎる・・

雪乃「誰になんと思われようとかまわないわ。だから友達と思われるのも別に構わないけれど」
初めてのデレのシーンか。雪乃可愛いなあ。体力がない所も。
最後に俺ガイル唯一のラッキースケベシーンで終わるw
{/netabare}
4話{netabare} 印象に残ったシーンとセリフ
小町「小町的にポイント高い」
リアルでたまに言いたくなってしまうぐらい印象に残った(笑)
雪乃「止めるなら大元を根絶やしにしないと効果がない。ソースは私。」
八幡「実体験かよ」の突っ込みでソースネタのなかで一番面白い。
八幡「ぼっちでも7割コミュニケーション取れてる」
心理学の講義でそう習ってた分笑えた。
チェーンメールの話で少しシリアスになって来て、この段階で、はがないとは少し違うようには見えて好印象。
{/netabare}
5話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
由比ヶ浜の「やっばー、誘ってない人来ちゃった」の顔面白くて思わず笑ってしまった。
雪乃「比企谷くんは勉強会に呼んでないのだけど、何か用?」
に対して八幡が突っ込みが面白い。八幡の突っ込みは俺ガイルの魅力の1つであろう。
八幡は交通事故で救った犬の主が由比ヶ浜である事を知ってしまう。
そこで八幡はいいまで由比ヶ浜の出会いは奉仕部からではなく交通事故から気を遣った優しさから来た関係であると思ってしまう。優しさが嘘だからその優しさが嫌いである。八幡は由比ヶ浜の事が嫌いなってしまった。
思ったより内容がシリアスである。この段階で方向が、はがないとは違うし面白いし次が気になったので原作を買いました。
{/netabare}
6話{netabare}
地味にMaxコーヒーが描かれてる。千葉県民はMaxコーヒーが好きらしいね。甘いから太りますよ・・
腐った目だから姉の外面と見抜いた八幡。省かれてるが、原作だとパーティーに連れ回されていたからあの仮面ができたと書いてある。原作でも陽乃の黒さ分からないので内面見てみたいです。

空気を読むのが取り柄の由比ヶ浜結衣。
自分の正義を貫いて行動する雪ノ下雪乃。
過去の経験から捻くれた行動する比企谷八幡。
各キャラの価値観が描かれて面白い。
{/netabare}
7話 {netabare}
「4割の確率で「ごっめーん、電池切れてた」って返ってきた。因みに3割は返信がなく、残り3割はメーラー・ダエモンさんとかいう外国人からメールが来た」
この話を見直す前に容量が重いメール送ってメーラー・ダエモンさんからメール来ましたw
アドレスのMAILER-DAEMONの事なのかw最初観た時は元ネタが分かりませんでしたw

平塚先生に鉢合わせて八幡が無言で鞄を落とす演出が面白い。ここはアニメである点を生かして原作より面白いw
小町が結衣に「やっはろー」する時、八幡「その挨拶流行ってるのか?バカっぽいからやめろ」
小町が戸塚に「やっはろー」する時、八幡「なにそれ、可愛い。もっと流行らせようぜ」
手のひら返しする八幡の声が面白いw 原作だと文字だけなのでアニメの方が面白く感じられた。
鶴見留美という少女はいじめられてる(ハブられてる)ようだ。
雪ノ下「可能な範囲ね、貴方(葉山)では無理よ。そうだったでしょ。」
葉山の表情から察するにやはり過去に何かあったのかな。
雪ノ下と葉山は同じ小学校だったようだ。恐らく辛い思い出があったに違いない。
複雑な人間関係を描かれていて、原作にない表情や演出やエピソードをアニメの良さが出ていて面白かった。
{/netabare}
8話{netabare}
万乳引力の法則で八幡の目の動きがw
雪乃みたいな貧乳の方が多くて珍しい結衣みたいな巨乳には私の視線が胸にどうしても行ってしまう。
こんなことを万有引力を応用する(ギャグ的な意味で)とはw
留美の心理描写が分かりやすくて素晴らしい。

ぼっちである八幡にしか出来ない最低な解決法を実行する。
その解決法とは、小学生としては怒っている高校生は怖い事を利用して人間関係を壊してグループを一人一人バラバラにして「ぼっち」なればハブられる事を解消できると言う方法だ。
葉山「そういう考え方か。彼女が気にかける理由が少し分かった。」
7話の葉山と雪乃の会話や葉山の行動に雪乃のため息から察するに、この彼女とはおそらく雪ノ下雪乃でなかろうか。
小学生の話の流れがリアルだ。戸部の顔が演技っぽくて原作より怖くないが、他は問題なしに怖い。
留美は偽物だと分かっていながらもグループを助ける方法を選ぶ。しかしグループはバラバラである。地味に作画が4人はバラバラの人間関係になっている事を描かれてる。見直して気づきました。
解決法を提示したのは八幡だが、その事を知らない留美は八幡にかける言葉すらないまま去ってしまう。
全く報われない八幡、ちょっと涙が・・
雪乃は八幡をした事を総括して八幡を慰める。
葉山「それでも比企谷とは仲良く出来なかっただろうな」
ここで葉山はヒキタニじゃなくて比企谷と初めて呼んだ。
葉山はあの解決法を見て比企谷八幡と言う人間はあいうものだという認識したのだからだろうか。
八幡は交通事故の高級車の持ち主が雪ノ下家の物と気付いてしまう。普通のアニメだったら笑い話になってしまうかもしれないが、この作品はシリアスな方向に行く。
リア充である葉山グループとぼっちである八幡の対立を描かれていて深味がある面白さだった。
{/netabare}
9話{netabare}
雪乃会っている時間が少ない割には、雪乃の存在が大きく感じる回だ。
陽乃が雪乃の事が好きと問うと
八幡「好き嫌いするなって母ちゃんにしつけられてるんで」
八幡うまいなw
雪乃は交通事故の事を知っていたようだ。
雪乃が八幡に対して交通事故の事を触れたくはなかっただろう。
何事もはっきり言う雪乃ですら嘘をつく。
八幡はそれがどうしても許容できない。
八幡にとって雪乃は特別な存在と思っているのだ。
{/netabare}
10話{netabare}
文化祭編の導入部分だ。
奉仕部の雰囲気が変わってしまったように見える回。
雪乃は優秀な姉と比べられる事が嫌だったから委員長をやりなくなかったのだろう。姉が過去にいい文化祭を大成功したから雪乃に対する期待が高いのだろう。
1話で原作6巻の183/357ページも進んだので原作未読者はちょっと分かりづらいかもしれない。
因みに何故2年生が委員長やらなければならないのか、それはこの学校は進学校なので3年生が受験に専念するため。
相模のうざさが原作を超えていた気がした。

{/netabare}
11話{netabare}
印象に残ったシーンとセリフ
八幡「いや、人という字は人と人が支えあって、とか言ってますけど、片方寄りかかってんじゃないっすか。誰か犠牲になることを容認してるのが¨人¨って概念だと思うんですね。だから、この文化祭に、文化祭実行委員会に、ふさわしいんじゃないかと」
人の捉え方には色々あるだろうけど、あえてそう捉えて相模を批判して「世界を変える」布石のように見える。八幡が自分を犠牲と言ってから雪乃をめっちゃ笑い初めて驚いた(笑)
そこから雪乃はいつもの調子を取り戻す。そして「また、明日」の雪乃が可愛すぎる。
雪乃姉「集団を団結させる存在はなんでしょー?またまたぁ、知ってるくせに。敵の存在だよ」
八幡の¨人¨のスローガンで相模を批判して八幡は敵になったか ら雪乃姉は知ってると思っただろうな。また、雪乃姉はあえて雪乃の敵になる事で雪乃の成長させるのを狙ってるのだろう。これまた、雪乃の嫉妬がいいね。

{/netabare}

番外編13話感想{netabare}
まず、1話とかより断然奉仕部の部屋での3人の距離の近くなっている所に涙がw
八幡の扇の話で雪乃が「それは目にする親が哀れだ」6.25巻だと八幡の親が大爆笑したと解説してあるw
先生「私若手だから若手だから」八幡「大事な事なので2回言いましたよこの人」あれ・・先生アラサーじゃなかったっけ?w
パロディーが多すぎと材木座大活躍でアニメ俺ガイルらしくないのは脚本は原作者なので目を瞑っておこう。
特殊EDいいね。最初観たとき涙でそうになった。
やっぱりアニメの最終回は特殊EDじゃなきゃ駄目だね。

{/netabare}
因みに番外編の元であるBD特典6.25と6.5巻と6.75読んだ(余談ですが、読めば相模の印象と7巻のモノローグの印象が変わります)感じ、アニメと全く違う事に驚かされた。実は文化祭終わったあと八幡がいじめられた等シリアスな展開があり、本編ような面白さが感じられた。ファンならBD1,3,5巻買うべき
ova{netabare}
内容は原作最新巻7.5の内容の一部だ。
久しぶりに八幡の声を聴けて笑えましたw
高校生で年収1000万が結婚条件とかww
あ・・ 平塚先生もですねw
平塚先生の料理食べた八幡の感想がw
間違いなく焼き肉タレが優勝ですねこれw
この作品の面白さであるシリアスがないものの、楽しめました。
{/netabare}
原作のストックがないが2期を期待。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 110
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

歴史的なネガティブヒーローの誕生。アニメやラノベがここまで細やかに心理描写、駆け引きの妙などを表現できてしまうと、ほかのエンタメの立場がない。=つまり、絶賛。レベル高すぎ

傑作だ。全話見終えてそう決めた。すでに半ばまでで単なる「おもしろい」という印象が、「絶賛」に変わっていた。この原作はかなりのものなのだろうと想像しつつ、そう決めた。

徒に、続編が続くことで、凡作にならないことを願っていたりする。わたしの中ではアニメを超えたアニメとして記憶するにふさわしい逸品である。

単なる「おもしろい」という印象だけだったものが「絶賛」に変わったのは、うまく表現できないが「行間」ににじみ出る味わいだった。

アニメやラノベがここまで細やかに心理描写、駆け引きの妙などを表現できてしまうと、ほかのエンタメの立場がない。=つまり、絶賛。レベル高すぎ。芥川賞はこいつに。

バトルモノでもないのでヒーローというのもおかしいかもしれねいけれども、この「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」の八幡は、日常アニメ作品における、歴史的なネガティブヒーローの誕生であると思う。実にめでたい特殊キャラクターである。

■8話までの中間総括(その後の展開も同様の構造で物語られていく上、それがこの作品のツボのようです。だから{netabare}どんかんな唯ちゃんも気が付いている、と。 {/netabare})

さて、さて、

第6話「ようやく彼と彼女の始まりが終わる。」で、一定の節目がついた本作が、夏休みに突入しました。

第7話 ともあれ、夏休みなのに休めないのは何かおかしい。
第8話 いずれ彼ら彼女らは真実を知る。

です。

この夏休み回まで来た中で、単なる「おもしろい」という印象が、「絶賛」に変わりました。理由は、嫌いじゃない雪ノ下雪乃(早見沙織)の静かな罵りではありません。(^_^;)

論理で構成された八幡の問題解決能力、言語感覚の高度さ、心理描写のうまさ、に対してです。具体的に以下で考察してみましょう。

■林間学校ボランディア回で詳細にみていく本作の「ひねり構造」

いじめられっ娘瑠璃ちゃんの問題について、皆で議論します。彼らの中でいろいろな立場、性格、これまでの環境があるのは予想の通りで、意見一致はない。ないということがわかるのも彼らの中での経験にもなります。
{netabare}
具体をみていけば、この林間学校ボランディア回で、

▲女ボス的存在由美子は、瑠璃ちゃん的な存在がおそらく自分の中で理解できないようです。
▲よい子の葉山君は、冷静かつ前向きなのだけれども、これまた、正攻法の解決策しか思いつかず、なおかつそれでは問題の解決にはならないことも伺えます。
▲由比ヶ浜由衣は、瑠璃ちゃんの気持ちがわかっているような気配があるが、解決策まで考えつかない。優しさは伝わります。
{/netabare}
まずこういう構図が生まれ、それぞれの意見の相違が際だっていることがわかりますよね。

▲結果として、八幡が状況へ変化を与えることで、瑠璃ちゃんの抱える問題を変質させようとします。いろいろありますが、結果的にはそれは成功したかのようです。

ここで大切なのは、おそらく原作がそうなのでしょうけど、八幡が「問題の解決」ではなく「問題の解消」によって、瑠璃ちゃんの「状況を改善」したことです。低年齢層だと理解が少しだけ難しい改善方法です。八幡はリアリストです。だからこそ考えつく現実的手法です。

意地悪にみれば、八幡の手法は場当たり的かもしれません。しかしながら、リセットできない人生においては、結果がとても重要です。結果そのものも過程の一部である以上、問題解消という療法は間違いでもなく、逃げでもありません。現実社会の中では当然のことのように必要となるパターンだからです。

■同質の問題解消手法は前回にもみられる

構造的に同じというだけで、退屈だという意味ではありません。
{netabare}
チェーンメール、葉山の友人関係こじれの解決を図った回では、合理的と思える問題の本質を見極めることを犯人特定と断罪しかないと結論づけるゆきのんに対案を提示します。
{/netabare}
これもまた問題の解消による解決策でした。人間関係の崩壊を招くこともなく、事態と状況を大幅に改善する提案で、それが成功したわけです。

■蛇足

6話までの印象を残しておきます。{netabare}
なかなか傑作。いいです。お気に入りです。妙なタイトル付けなくてもよかった気がします。商業的な理由なのでしょうが。

学校一の美少女、雪ノ下雪乃の口の悪さ、空気読みが得意の由比ヶ浜結衣の主体性のなさ、ヒロイン二人はそれぞれに個性的で、魅力的です。

それに絡む主役、物事に対して、後ろ向きな八幡君のキャラクター設定は、かなりうまいですね。偏屈で、言い訳が多い彼には、

なんとか動け! 前を向け

と思ってしまいます。それがこの作品のツボです。比企谷八幡なんて、ヒッキーあだなを付けられても不思議ではないですね。作中でぼっちでいいとか言っていますが、そんなことは本音の奥底では考えていないこともわかります。そこがまた、観る側には面はゆい。

かんがみれば、繊細な思春期には、ありがちなマイナー思考のひとつであって、特に彼が変じゃないんですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 168

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

八幡カッコイイ!大好きな主人公です♪

あらすじ

千葉市立総武高等学校に通う比企谷八幡は、
目が腐っていることと友達がいないこと以外は
高スペックな高校二年生だが、高校入学時に
交通事故に遭ったせいもあり高校でも友達が出来ず、
その結果友達を作ることを諦めて
「ぼっち」を極めようとしていた。

妙な屁理屈をこねて、ぼっちな高校生活を謳歌しつつ
リア充を呪っていた八幡だったが、
生活指導担当の教師・平塚静に目をつけられ、
「奉仕部」に無理矢理入部させられる。
「奉仕部」は、生徒の問題を解決する
手助けをする部であり、静による紹介によって
生徒が送り込まれて来るところだった。
そこで八幡は、校内一の才女として知られる
雪ノ下雪乃と出会う。

文武両道な上に非常に整った容姿を持ち弁も立つ雪ノ下は、
しかし、正しさと強さ故に八幡と同じく
人付き合いが不器用な少女だった。
共通する点があるように見えて、
根本的な考え方の違いから、意見が衝突する二人。
そんな姿を見て、平塚静はある勝負を提案をする。
それは、どちらがより「奉仕部」に持ち込まれた依頼を
解決できるかというものだった。

そして最初の依頼をしてきた由比ヶ浜結衣もまた
「奉仕部」に入部しそこから3人の
「奉仕部」としての活動が始まる。
3人は「奉仕部」として様々な人の依頼を解決しながらも
それぞれの思いや関係がだんだん変わっていく・・・



1~6話感想


最初タイトルからハーレム物かな~と思い見始めましたが
全然そんなことなかったですねw
最初は雪ノ下がメインヒロインかと思っていたのですが
これは由比ヶ浜とのダブルヒロインっぽいですね

正直自分は女の子二人より戸塚くんの方が
可愛いと思ってしまうw
あと材木座の声が檜山さんなのがいい
声を聴いて笑ってしまったw

キャラも好きですしギャグも結構好きですw
主人公のツッコミや心の声が面白くて好きです♪
あとOPも良いですね♪
気に入って何回も聴いています

そして5話から結構シリアスな感じになりましたね
これは主人公の考え方に共感出来るかどうかで
評価が変わると思いますね

僕はどっちかというと共感出来て
優しくされたとしてもそれを素直に受け取ることが
出来ない主人公の気持ちが理解できたけど
共感出来ないと主人公の気持ちが理解出来ずに
イライラしてしまうかも知れないですね

僕はこの主人公の卑屈な性格結構好きなんですけどね
この性格がダメだと言う人には
合わないかもしれないですね

まだこれから主人公が卑屈になった原因とか
過去があってその話があるのかな~と
僕は思ってるんですけど
どうなるかわかりませんねw

今後の展開を楽しみに待っていたいと思います!


7話~13話


主人公に結構共感できてしまう
自分としてはトラウマとかも結構かぶるw
ちょっとリアルでありそうな感じで
描かれていて良かった♪

八幡は捻くれているので
(それなりにつらい過去経験してるから)
由比ヶ浜の好意を素直に受け取れず
勘違いしてはイケないと思い
どんどんフラグを自分から折っていく

ラブコメ主人公には珍しく
自分からあえてぼっちになろうとする

自分を犠牲にして
自分を悪役にして問題を解決していた
八幡が凄いと思ったしかっこいいと思ってしまった

葉山は全部わかってるけど
みんな救おうとしてるから
八幡のやり方が気に入らないんだろうか?

あと相模さんや取り巻きの女子が
クズ過ぎるでしょ
あれは酷いな
現実でもああゆう人いるけどね

心理描写など
ラノベにしては珍しく
結構考えさせられる作品だった

13話の番外編も面白かった♪

珍しく材木座が目立っていたなw
シリアスな話のあとだったから
気楽な感じで楽しく見れた

総評として
かなり面白かった
個人的に今期一番好きかも

タイトルで損をしてる作品かも?
タイトルで見ない人は
ちょっともったいないと思う

※追記
原作も気になり全部読んだので
原作を読んだ上での感想を追加しておく

原作を読むとアニメ以上に
出来がよく面白かった♪
買って正解だったと思う

原作はアニメよりやはり主人公の独白が多く
そこでアニメよりさらに深く
主人公の気持ちがわかり面白かった
それにちょいちょい入るギャグ(パロディネタとか)も
面白くて楽しめた

アニメは基本シリアスというか重要な部分を
抜き出してうまくまとめてる印象がある
原作だともっと日常的な部分が増え
八幡と他のキャラの絡みが多くなる

でもあれだけうまくまとめられていれば
アニメは成功だと思う
原作の販促としても優秀だったと思うし
俺も買わされてしまったし
充分原作好きのファンにも納得の出来だと思う

ただ一つ文句があるとすれば
なんで他のヒロインたちとの絡みをカットしたんだ!!
いや尺の都合上仕方ないってわかってるけどね・・・
特に戸塚と川崎さんのシーンが残念だったな
川崎さんのデレるシーンとかも見てみたかったんだが
まぁシリアスな回だったし尺もないので仕方ないが

それを見たい方は是非原作を買ってください!!(販促)

結論をいうと僕はアニメも原作も楽しめた
本当に原作の続きと2期が早く来てほしい!!
こんなに楽しみなのは久しぶりかも?


原作のストックがもうないので
すぐには無理だろうけど
2期が早く見たいな♪

というわけで
2期決定おめでとうございます!
早く2期見てみたいです
今から楽しみに待っていたいと思います

投稿 : 2024/11/16
♥ : 195

88.0 4 シリアスで学園なアニメランキング4位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (3089)
15756人が棚に入れました
青春は残酷だ!? ひねくれ男の妄言ラブコメ

孤独に負けず。

友達もなく、彼女もなく。青春を謳歌するクラスメイトを見れば「あいつらは嘘つきだ。欺瞞だ。爆発しろ」とつぶやき、将来の夢はと聞かれれば「働かないこと」とのたまう──

そんなひねくれ高校生・八幡が生活指導の先生に連れてこられたのは、学校一の美少女・雪乃が所属する「奉仕部」。

さえない僕がひょんなことから美少女と出会い……どう考えてもラブコメ展開!?  と思いきや、雪乃と八幡の残念な性格がどうしてもそれを許さない!

繰り広げられる間違いだらけの青春模様──俺の青春、どうしてこうなった!?

そんな大人気シリーズの第2期!!

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、戸松遥、柚木涼香、中原麻衣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

青臭さに身悶える青春ラブコメど真ん中

2018.11.18記


原作未読 1期は視聴済


1期から変わらぬ平塚静推し! ゆきのん、由比ヶ浜、いろはす、小町らに目もくれない少数派の戯言とあらかじめご承知おきくださいませ。

で、この作品、、、

「ありゃりゃ?ゆきのんお若いのに足腰弱いですね~」

からの、意外と強かったチャーリー由比ヶ浜さんが

「君たちがいて、俺ガイル」

と最後締めたお話。


大筋そんなこともあるかもしれませんがきっと間違っています。



1期とキャラデザインが変わりました。…が自分は全然気づきませんでした。
地上波再放送を機に1期を視聴。正直なところ後半パッとしなくて酷評気味に1期のレビューを書いたのですが、ここでの評価も、レビュアーさんの熱量も高めだったので、続けての地上波再放送2期も観ることにしました。エラそうにすんませんm(__)m
1期エピソードのプレイバック、撒かれた伏線の回収、キャラ描写の変化などなど、視聴にあたっては1期を観ておくことが条件になるかと思います。


キャラデザもそうですが、しばらく話数を追うと1期とだいぶ毛色が違うことに気づきます。
大きな変化は好意的に受け止められることもあれば反感とも裏返し。私は前者でした。
1期イマイチと感じた私のような人でも楽しめる余地は残されてます。逆もしかりで、1期良かったのに~なんでだよ~、もあるかもね。まずは変化した点などをざっと挙げてみます。

・キャラデザイン(しつこい)。これは好みでしょう。
・1期ではラブコメ低空飛行でしたが、2期はラブコメ全開です。
・それは八幡の捻くれた方法での問題解決という物語の見所が相対的に減ることを意味します。
・1期では八幡(ぼっち)、雪乃(氷の女王)、結衣(八方美人)と記号化されてたキャラが2期では違う一面を見せます。
 {netabare}例えば八幡の捻くれの影に純粋さを、雪乃の氷の仮面の裏側に弱さを、結衣の無邪気な笑顔の下に覗くしたかかさを。{/netabare}
 {netabare}まるでこれまでのイメージと相反する心情の発露。人のココロ表と裏。{/netabare}
・それはエンタメ的分かり易さの放棄である一方、心情描写が重層化したことでもあります。
・あわせてセリフ回しも具体的なものから抽象的な表現へとシフトしていきました。
・平塚先生と陽乃さんはあいかわらずかなぁ

コメディの体裁は保ちつつ、シリアス要素マシマシなので、“物語重視”タイプの方には合いそうです。
奉仕部の面々の掛け合いも分かり易いものから禅問答みたいなやりとりが増えてきますが、不思議と心地いいです。性に合うんでしょう。
“いろはす”は1期のノリを引き継ぐ存在。言い方アレですが1期のファンを置いてけぼりにしないための保険です。劇中挿入された1期の曲たちも継続視聴者の興味を担保するものかもしれません。



ここからが本題。本作どう見るか?ですね。

 『この年齢だからこそ成り立つ物語』

ただし、まばゆい輝きよりも痛みに焦点をあててます。

{netabare}青少年だからこその具体例。少なくとも海浜総合高校の意識高い系への大人の対応はこれ↓
ガキ「僕たちらしいイベントを…」 大人「定義しろ!行動に落とせ!」
ガキ「ディスカッションして…」  大人「期限設けろ!」
聞き慣れない横文字スルーして一喝です。その他諸々良かれ悪しかれ“出来ない”若者だからこそ成り立つ話だと見ると一々納得できました。{/netabare}


極めつけはこれ↓

 『本物って何ぞや?』 {netabare}※衝撃を受けた8話での八幡の独白ですね。{/netabare}

互いを出し切っても崩れることのない関係性といったところなのかしら?
自己の欲求を追求すると壊れてしまう関係。これすなわち偽り。
自分を偽って維持できる関係。これもすなわち偽り。
大人であればあるほど、『本物』は遥か遠く手の届かないものであることを痛感させられます。若者も直感的には気づいてる。それでも求めてやまない、やはりこの年代ならではの心情の吐露なんです。
「こんなレプリカはいらない 本物と呼べるものだけでいい」OPの歌詞がささります。結局、

“青春”ラブコメの看板に偽りなし!

全13話かけてタイトルをほぼ回収したという手の込んだ良作でした。




レビューここまで。以下、禅問答全開だった2期から紐解く八幡、雪乃、結衣の人物評。※思ったより長文になったのでお暇な方向け

★★人物評★★

■理性の化物?(ヒッキー)

「狂人とは、理性を失った人ではない。狂人とは理性以外のあらゆるものを失った人である」
それを裏付けるような
「人間とは感情の生き物である」
そりゃそうだ。

陽乃が八幡を「理性の化物」と評した時によぎりました。このままでは“狂人”確定なところを八幡はすかさず否定、陽乃も「じゃあ自意識の化物だね」と訂正します。
八幡にとっては“狂人”(寸前)と“人間”の狭間で懊悩し続けた2期でした。元からそうだったわけではなく、期待して傷つく経験(失恋)を経て、ひねくれぼっちな八幡像が固定化されていったわけです。そうトラウマ経験をするまでの八幡は元々人間だったのです。
※ここでいう“人間”“狂人”とはあくまでレトリック。八幡が基地外という意味ではありません。

~八幡に焦点絞ってダイジェスト~
{netabare}冒頭、葉山グループを助けた代償に奉仕部の人間関係に亀裂が入ります。
「君のやり方では本当に助けたい誰かに出会った時助けることはできないよ(3話)」(平塚先生)
実はこれまで“解決”と見なされていたものは、ただの“先送り”“回避”だと雪乃から指摘を受けます。
君のやり方は、生徒会長選挙で頓挫しました。自分を犠牲にするやり方が否定され、最悪の事態(雪乃と結衣が立候補)を迎えます。小町とのやり取りを経て“誰かのために”行動目的が加わったことで事態を乗り切ることができました。
八幡と小町の関係は限りなく“本物”に近いものでした。とはいえ家族だからこその関係性であると小町は喝破してましたね。
「私の大切な場所をちゃんと守ってくれた(5話)」(結衣)
ちゃんと守れなかった修学旅行と別の展開を見せたことは八幡にとっても大きな転換でした。
ただしそうそう人は変われない。次の問題は合同イベント。背中を押したのは平塚先生で、ピークは八幡の応援要請。ピークというかここから物語が流れ出した感じです。
「君は人の心理を読み取ることには長けてるな けれど感情は理解してない(8話)」
実のところ八幡は感情豊かな奴なんじゃないでしょうか。蓋をして考えないようにした“感情”。頭で考えれば考えるほど自分の中で整合性がつかないものに対してヒントをくれたのは平塚先生でした。教師の鏡です。 
「計算できずに残った答え。それが人の気持ちというものだよ」
「・・・なぜ傷つけたくないかを考えるべきなんだよ」
橋上で口に出す一言一言が無双の平塚先生でありました。
進まない合同イベント会議と奉仕部の近況。不安を纏ったまま現状維持に安穏としていては破錠してしまう点で両者は同じものでした。
八幡にしても自分を敵にして両校を結束させる、かつての手段はとりません。雪乃と結衣が不可逆的に離れていくことが分かってたからです。二人から大切な存在と思われていることの証左であり八幡も大切にしたいと自覚していたわけであります。結局、八幡一人ではどうしようもなく、三人集ってやっと解決しました。

生徒会長選挙の顛末も、二校合同イベントの結果も、修学旅行までの“先送り”“回避”ではない“解決”と言えるものでした。前者はいろはを翻意させるというやり方で、後者は身内(=いろは)のみ守るというやり方で。

そして葉山くんとその仲間達。八幡らと対極にある葉山らのグループはこの作品の象徴的な意味をもってそう。折り合いつけて、妥当な落としどころで立ち居ふるまう彼らは「剥がれ落ちたものをどう取り繕えばいいかを(6話)」理解した“本物ではない”役回りを演じてます。とことん未成熟な“若者”で構成された奉仕部の面々との良い比較対象になってました。

終盤。雪乃からラブいオーラが出れば出るほど戸惑う八幡は年相応の若者でした。しかし、三人の大切な空間のことも考えて動けない八幡はある意味優しい大人でもありました。{/netabare}


■雪乃と陽乃

自意識の化物とは逆に、自意識がない。2期で明らかになったのは雪乃の脆い心根でした。
1期9話で引っかかっていた陽乃から結衣へのこのセリフ。
「また、雪乃ちゃんは選ばれないんだ」
「昔から変わらないな~おそろいでおさがりで」
「みんな最初はそう言ってくれるんだよ。云々」

{netabare}家庭環境の影響で、自分を殺して周囲が求める偶像を演じ続けてきた雪乃さん。従順すぎる振る舞いと何考えてるかわからない様から親は雪乃と距離を置きます。そんな雪乃とは対照的に自分をもっている姉。親が外回りのご挨拶用などで選んだのは陽乃のほうでした。
自分がない故に姉のおさがりで表層部分は取り繕うことが出来る。ただしそれは上辺だけで中身はありません。
陽乃はそんな雪乃に対して、“面倒なことは姉に押し付けて”と疎んじる部分と、“言うことを聞く(言いなりになる)妹”そのままの雪乃を望むといった両面を見せます。
「そうやって誰かにやらせたり押し付けるのお母さんにそっくり あなたは何もやらなくていいんだもの いつも誰かがやってくれるもんね(4話)」
対する雪乃は陽乃に対しては、デスティニーランドで八幡に伝えたように“憧れ”を持ってました。一方で陽乃から逐一「雪乃ちゃんはどうするの?」と意思決定を迫られることを疎んじてましたね。雪乃にとっては“処理できない”からが理由だということが2期でわかりました。
他人をこき下ろす時も一切の感情を廃し、自分に関しても感情に入れず、氷の女王みたいな雪乃さん。生まれてこのかたですから年季が違います。

理性が突出していて感情を出さないということは八幡も雪乃も同類ですが、自意識の有無の一点において決定的な違いがありました。
そして八幡にとっての感情とは“蓋をしたもの”。雪乃にとっては“芽生えなかったもの”。
人間は感情の生き物である以上、その欠落はこれからの人生のどこかでつまずく要因となったでしょう。平塚先生はそこを見逃がさずこの二人を奉仕部に集め、常に気にかけてました。そして、同類ながら少しだけ隙のある八幡を突破口に二人を“人間”の世界に連れ戻そうとしていたのかもしれません。

平塚先生ももしかすると奉仕部の面々がぶつかった壁に若い頃直面した経験があったのかもしれません。彼女のすごいところは、二人の問題は高校卒業後にも解決する可能性があることを視野にいれつつ、教師として教え子の今に向き合ったこと。平塚先生に出会えて良かったと思います。

終盤。自身に芽生えた感情の処理の仕方が分からず、弱々しさを見せた雪乃。願わくば、「自分の未来を誰かに委ねるなんてあってはならない(最終話)」と八幡に諭されたことの意味を理解して、自分の幸せをつかんでほしいですね。
なお、物語としてはこのへんの結論が出てないことが、3期が望まれる多くの声になっているんではないかと思います。{/netabare}


■感情の化物?(ガハマさん)

八幡と雪乃だけでコミュニティは成り立ったか?答えは否です。
尖った個性は触媒なしでは輝けません。八幡と雪乃、そして彼彼女らと一般の生徒、これらを繋ぐ役割に結衣が果たした功績は多大なものがあります。
そもそも「結」が語源ともされるリアルの神奈川県由比ヶ浜の成り立ちを考えれば、このWヒロインのもう一方の名前の付け方からしてセンスを感じるものであります。

で、この由比ヶ浜結衣さん。1期では、八方美人で明るい、でもちょっと気弱なお馬鹿キャラ、とマスコット的な位置付けの女の子でした。一言でいうと性格良さそう。
もともと社交性が高かった彼女はスクールカースト最上位、葉山達のグループに属し、奉仕部入部後も交流は続いてたりします。知性VSコミュニケーション力の対比でWヒロイン双方の魅力を引き出していたのが1期の魅力でした。
対比といえば母子関係でこんなことも。「ママ!余計なこと言わなくていいから(13話)」冷たい印象、娘の友人など歯牙にもかけてない雪乃下ママとは対照的に、友達の話で盛り上がる由比ヶ浜家の和んだ空気が伝わってくるような話もありましたね。

ただしこの結衣ちゃん。友人関係が壊れないように八方美人に振る舞う自分に対して嫌悪感を抱いており、そのことは奉仕部入部のきっかけになったのを私達は覚えてます。

{netabare}実はその自分の弱さに向き合って一足早く成長したのが結衣ではないでしょうか?
「優美子!その話ならもう説明したじゃん。ホント偶然会ってそれだけだって(11話)」
葉山と付き合ってるんじゃないか疑惑を雪乃に向ける三浦に対してガツンと言い放ちますが、これ1期冒頭で同じことができたかと言われれば無理でしょう。奉仕部の面子でいち早く成長を遂げた結衣が最終話で三人デートに誘う流れは必然だったのかもしれません。

ラブコメ用語でいう“負けヒロイン”のフラグはばんばん立ってます。ランドで雪乃が八幡に「いつか、私を助けてね」文化祭の時には言えなかった一言にきゅんとした場面がありました。遡ること1期、結衣が八幡にこう伝えてます。
「ヒッキー。もし、ゆきのんが困っていたら、助けてあげてね」
由比ヶ浜結衣は理性や知性とは対極にある感情の化物です。人の気持ちがよくわかる。友情と恋愛感情を消化しきれず苦悩し続けたのが2期の由比ヶ浜結衣でした。
さり気ない気遣いが発揮された場面は数知れず。修学旅行の海老名への戸部くん告白シーン後でも、早々に立ち去る葉山グループや雪乃とは別に、傷ついているであろう八幡に
「こういうのもう なしね(2話)」
最後まで残って傍にいたのは結衣です。もうこれ以上傷ついてほしくない一心も当然ありました。それでも変わらぬ八幡についには溜めてた想いをぶつけます。
「人の気持ち もっと考えてよ!なんで色んなことが分かるのにそれが分からないの?」
奇しくも同じことを平塚先生に後日指摘されることになりますが、この件でも先の雪乃の件でも、意外と先回りしてたのは彼女だったんじゃなかろうかと思います。

負けヒロイン確定してはいないとはいえ、ここまでであまりにも Good loser 過ぎる立ち居振る舞いなのです。
「いいの 何かずるい気がするから」
終盤。八幡の見送りを断った時の結衣のセリフがこれ。いち早く成長したものの、友情と恋愛感情の狭間で揺れ動く彼女は最後まで変わらなかったとも言えます。{/netabare}




{netabare}三人デートは解釈いろいろ。ただ少なくとも由比ヶ浜主導ではありました。挿入歌がcv東山さんの歌(hallo alone)だったのが印象的です。八幡と雪乃の依頼とはなんだったんでしょうね。{/netabare}



ここまでつらつらと長文恐縮でした。
1期とだいぶ趣の変わった2期について、私は断然こちらのほうが好きでした。地上波再放送ホントありがとう!
ちょっと難しい部分もあるのは事実ですが、雰囲気だけでもだいぶイケます。試しに会話のやりとりの中で登場人物がハッと目を見開く場面がちょくちょくあるのですが、そのへん着目すると私の場合理解が進みました。

たまにはこういう頭使う作品もいいもんです。
青春ラブコメとして間違ってないどころか、この2期こそTHE青春ラブコメでした。
ただし王道です!ということであればきっとそれについては間違っている。
捻りを加えた味付けに仕上がっていることが評価の高さに繋がっているんでしょう。私も美味しくいただきました。ごちそうさまでした。



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2020.09.17追記

2020年4月~6月再放送。1期再放送と同タイミングでコロナの穴埋め。
3期“完”の手前でおさらいできました。



視聴時期:2018年8月~10月 地上波再放送

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2018.11.18 初稿
2019.04.26 修正
2020.09.17 追記
2021.08.01 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 98
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

第2期は、恋愛心理劇の色合いがグンと高まる 

雪乃の心が、こんなにも脆(もろ)いなんて、予想だにしていませんでした。

 これが恋だとしたなら
 孤独という強さ失くしそうで  (ED"エブリデイワールド")

本シリーズ第1期のレビューでは、第2期に向けての伏線として、以下をそれぞれ推定しましたが、

結衣 → 嫉妬
比企谷→ 自己嫌悪
雪乃 → 恋の慄(おのの)き

・・・その検証も兼ねて、なるべく簡潔に本作の考察をまとめてみたいと思います。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      渡航(小学館『ガガガ文庫』2011年3月-未完)
監督         及川啓
シリーズ構成     菅正太郎
脚本         菅正太郎、大知慶一郎
キャラクターデザイン ぽんかん⑧(原案)、田中雄一
音楽         石濱翔、高橋邦幸
アニメーション制作  feel.{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

======= やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 (2015年4-6月) ======
{netabare}
- - - - - - - - - - 高校2年の2学期(10月半ば~) - - - - - - - - - - -
---- 修学旅行編 ---------------------
第1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない。 ☆ 依頼人=戸部&海老名
第2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない。 ★

---- 生徒会選挙編 -------------------
第3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。 ☆ 依頼人=いろは
第4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する。 ★ 「だから、ユキノンに勝つよ」
第5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。 ☆

---- クリスマス・イベント~正月編 -------
第6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず。 ★ 依頼人=いろは 
第7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける。 ☆
第8話 それでも、比企谷八幡は。 ★★ 「それでも…俺は…本物が欲しい」
第9話 そして、雪ノ下雪乃は。 ★★ 「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
第10話 それぞれの、掌の中の灯が照らすものは。 ★

- - - - - - - - - - - - - 高校2年の3学期 - - - - - - - - - - - - - - -
---- 進路選択~バレンタイン・チョコ編 ---
第11話 いつでも、葉山隼人は期待に応えている。 ★ 依頼人=三浦
第12話 未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける。 ☆ 依頼人=いろは&三浦&川崎  
第13話 春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める。 ★★ 依頼人=奉仕部の3人{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)5、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5


◆考察メモ

{netabare}
・第2話~第3話、比企谷は問題の「解決」ではなく「解消」ないし「回避」によって常に状況を切り抜けてきたが、雪乃からすればそれは「チート(ズル)」ないし「先延ばし」であり、彼女はそれが気に入らない。
→但し、彼女のこの比企谷に対する苛立ちの主因は実は別のところにある(これまで経験したことのない感情に対する彼女の心の葛藤のあらわれ)と見るべき。

・第3話でとうとう雪乃は比企谷と袂(たもと)を分かつことになるが、結局彼女が「解決」を目指そうとすれば、彼女自身が生徒会長に立候補するという「自己犠牲」を払わざるを得ない羽目に陥る(第4話)。
→そして、第1期での文化祭の件に続いて、またしても比企谷の水面下の貢献によって窮地を救われた雪乃は、自らの不明を恥じるとともに、おそらくは比企谷への「感嘆」の気持ち(・・・には叶わない、・・・を認めざるを得ない、という想い)を昂じさせてしまう(第5話→この後、急に雪乃がしおらしくなってしまう原因)。

・第4話、夏合宿の回想シーンで、戸部に想い人のイニシャルだけでも教えて欲しいとねだられた葉山が呟いたセリフは「Y・・・」
→葉山の幼い頃からの知り合いである雪乃のことと思われる
・同じく第4話、結衣の宣言「だから、ユキノンに勝つよ」
→結衣の本当の気持ちが、生徒会長選挙にかこつけて表出してしまった一瞬に見える
→以上から、葉山と結衣は、ともに比企谷と雪乃の間に生まれつつある恋に対して「横恋慕」し、「嫉妬」の感情を抱いてしまっていることが見て取れる
→校内の立場が明らかに比企谷より上のはずの葉山が「僕は君が嫌いだ」「自分が君に劣っていると思ってしまう」と比企谷に向かってときどき心情を吐露する原因

・同じく第4話、陽乃「比企谷君は何でもわかっちゃうんだね(だけど肝心のことは分からないんだ・・という含意)」
→人の心の裏側を見抜くことに長けているはずの比企谷は、自分を取り巻く恋情の渦(とくに雪乃の気持ち)にだけは無自覚である
→それ(恋情の渦)が確りと見えている陽乃・葉山の2人は、比企谷(と雪乃)がもどかしく、ついつい皮肉めいたことを彼らに仄めかしてしまう。
→また、普通に恋愛体質の(=恋について想像を巡らせることが日常になっている)結衣も、こうした比企谷(と雪乃)の弱点を冷静に見て取っていて、それが最終話の彼女の決断と行動に繋がってしまう。

・第5話、妹の小町のアドバイス
・第8話、平塚先生のアドバイス
→比企谷は「ぼっち」という自己認識にもかかわらず実は身近な理解者に恵まれており、私が第1期のレビューで指摘したような深刻な自己嫌悪には陥らなくて済んでいる。
→結局比企谷は、「今の自分はまだ偽物しか知らない。自分は、それが不可能に見えても、やはり本物が欲しい」というマイルドな自己嫌悪込みの渇望に苦しんでいるように見える。

・第9話、雪乃「ねえ比企谷君。いつか、私を助けてね」
→デスティニーランドの二人乗りコースターで滝壺に落ちる直前の不安な心理に重ね合わせる形で、雪乃が不意に比企谷の左手の裾を掴んで呟いたセリフ(彼女の無自覚な本音が表出した一瞬に見える)

・第11話、夕暮れの保健室で比企谷と雪乃の瞳が思いがけず出遭ってしまうシーン
→結衣や三浦やいろはと違って、恋への想像が日常生活の一部となっていない(=恋愛体質からかけ離れた地点にいる)この二人にとって、第1期(全13話)から数えて24話目での、ようやくのこの出逢いは、ベタだけれども決定的なワン・シーンに見える(とくに恋愛感情自体が未経験の雪乃にとって、おそらく不可逆的)。
{/netabare}


◆最終話(考察)

{netabare}
「私、ヒッキーが思っているほど、優しくないんだけどな・・・」

最終話、自分の恋心が横恋慕に過ぎないことを自覚している(=3人の感情が言葉になってしまえば全てが終わることを分かっている)結衣は、手作りチョコを比企谷に渡したくて、でも渡せなかった雪乃の恋心の脆(もろ)さに付け込む形で、トリプル・デートの後に勝負に出る。

結衣の決意に気圧(けお)された雪乃が、「ずっと、このままでいたい」という結衣の提案を、しどろもどろになって承諾させられる寸前、比企谷が遮(さえぎ)って、雪乃に助け舟を出す。
←第9話で雪乃が比企谷の裾をつかんで漏らした言葉「いつか、私を助けてね」がここで活きてきているよう私には見えました。

そして雪乃がようやく自分の"依頼"を語ろうとするシーンで本作終了。
{/netabare}

◆総評

第1期が、比企谷君の予想の斜め上を行く特異な問題"解消"の仕方("解決"ではなく)の痛快さに非常な面白さのあった本シリーズですが、この第2期では、こうした比企谷君のやり方そのものに周囲から疑念が突きつけられ、比企谷本人も、「(こうした偽物ではなくて)本物が欲しい」という苛立ちと渇望に囚われることになります。

そして、何よりも第2期では、第1期では伏流していた奉仕部の3人の恋愛感情、ことに視点人物(=比企谷)でも、また頻繁に感情表明があり読者目線に最も近い人物(=結衣)でもない、専ら推測に頼るしかない「氷の女王」(=雪乃)の感情が、水面下でおそらくは激しく揺れ動いているであろう様が、多くの視聴者の関心を刺激したのではないかと思います。

第1期のレビューでは、私は本作について、第2期の出来次第では、『とらドラ!』を上回る恋愛アニメの傑作と評価するに吝(やぶさ)かではない、と書きました。
というのも、『とらドラ!』の主要3キャラ(竜司・大河・実乃梨)が未だにマンガちっくなキャラクター造形の浅さを残していたのに比べると、本作の一人ひとりのキャラ造形は、明らかに従来のアニメ作品の枠を超えたものがあったからです。

結果として、この第2期は、『とらドラ!』の神回(第19話)に匹敵する、メイン・ヒロイン(雪乃)の明らかな感情表出が描かれる前に終了となってしまい、お楽しみはお預けとなってしまいましたが、それでも第1期と同じようにこの第2期も、繰り返しの視聴に耐えうる良さをもった名作と個人的に評価したいと思いますし、今後いつか始まるであろう第3期に向けて改めて本シリーズに期待したいと思います。


*(2018年1月29日) 制作情報等追加

投稿 : 2024/11/16
♥ : 105
ネタバレ

つつじ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

問題は問題にしなければ問題にはならない。

*感想
この2期では八幡、由比ヶ浜、雪ノ下の違いがそれぞれ出てきます。
いろはすいろはすいろはす♡
そして、ラブコメ要素も増大してきますね。
1クールの分見終わったら、「???」となると思います。
そんな方はぜひ原作の方をCHECK!
            それある\(^o^)/

*あらすじ
{netabare}
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から文化祭実行委員の運営に至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、秋。八幡ら2年生は修学旅行に行くことに。そんな中、奉仕部に持ち込まれた依頼とはいったい!?新登場の一色いろはも加わって、彼らの関係もさらに複雑さをみせ始める。――八幡のやさぐれた価値観も少しずつ変化せざるをえない、そんな経験を通し、果たしてこの先、彼の高校生活はどんな展開を迎えるのか!?
(wikipediaより){/netabare}

*各話タイトル
{netabare}
1話 何故、彼らが奉仕部に来たのか誰も知らない
2話 彼と彼女の告白は誰にも届かない
3話 静かに、雪ノ下雪乃は決意する。
4話 そして、由比ヶ浜結衣は宣言する
5話 その部屋には、紅茶の香りはもうしない。
6話 つつがなく、会議は踊り、されど進まず
7話 されど、その部屋は終わらぬ日常を演じ続ける
8話 それでも、比企谷八幡は
9話 そして、雪ノ下雪乃は
10話それぞれの、掌の中の灯が照らすものは
11話いつでも、葉山隼人の期待に応えている
12話未だ、彼の求める答えには手が届かず、本物はまちがい続ける
13話春は、降り積もる雪の下にて結われ、芽吹き始める{/netabare}

*声優
{netabare}
比企谷八幡:江口拓也
雪ノ下雪乃:早見沙織
由比ヶ浜結衣:東山奈央
戸塚彩加:小松未可子
材木座義輝:檜山修之
比企谷小町:悠木碧
平塚静:柚木涼香
雪ノ下陽乃:中原麻衣
葉山隼人:近藤隆
一色いろは:佐倉綾音
折本かおり:戸松遥{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

91.1 5 シリアスで学園なアニメランキング5位
響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★★ 4.2 (3141)
13949人が棚に入れました
高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部をきめたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、藤村鼓乃美、山岡ゆり、日笠陽子、沼倉愛美、久川綾、櫻井孝宏
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Come on!Join us‼︎ & Bravo‼︎(余談3追記)

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原作 - 武田綾乃
監督 - 石原立也
シリーズ構成・脚本 - 花田十輝
キャラクターデザイン - 池田晶子
シリーズ演出 - 山田尚子
美術監督 - 篠原睦雄
色彩設定 - 竹田明代
楽器設定 - 高橋博行
撮影監督 - 高尾一也
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 松田彬人
音楽制作協力 - 洗足学園音楽大学
演奏協力 - フレッシュマン・ウインド・アンサンブル
音楽監修 - 大和田雅洋
アニメーション制作 - 京都アニメーション
製作 - 「響け!」製作委員会
放送期間 - 2015年4月 - 6月
話数 - 全13話

(以上Wikipediaより引用)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫


京都アニメーションの新作「響け!ユーフォニアム」

京都アニメーションならではの美しくて繊細な作画と
その中で生き生きと動くキャラクター達。
吹奏楽の魅力溢れる楽器の質感と演奏描写。
ホール特有の臨場感と緊張感。
そして合奏で生まれるダイナミックな高揚感。

アニメ視聴歴の短い私がこの様な事を言うのは大変おこが
ましいのですが、長年に亘って培ってきた京都アニメーシ
ョンの技術がいかんなく発揮されている印象を受けました。

京都アニメーション製作と聞きますと必然とでも言うの
でしょうかやっぱりその作画力に注目しちゃいます。
何気ない街の信号機の押しボタン、音楽室の備品らしい
楽器の傷や黄昏時の公園の背景、夕日や水銀灯が反射し
キラキラと輝く水面。演奏する時の息遣いや指の動き。
何秒も映らないシーンに対してのこだわりと言うので
しょうか、本当に細やかな描画が凄いと思います。
そしてその様な素晴らしい背景の中でそれぞれのキャラ達
が豊かな表情で丁寧に動いています。

私、京都アニメーションの横顔の描き方、けいおんやたま
ラブのレビューでも書かせて頂きましたが大好きなんです。
額から鼻そして唇、顎のライン、つい吸い込まれる様な瞳の
美しさにこの作品でも心を奪われました。
第1話から制作サイドのこれでもかと言わんばかりの熱意が
伝わってくる作画。
まるで映画かと勘違いしてしまうくらいのレベルを維持
しつつ圧巻の最終話までいきます。
凄いです!
ここまで作画に関して書かせて頂きましたが、是非その
目で実際に堪能して下さい。

次にストーリーなのですがお話としては、とある高校の
吹奏楽部の成長物語をヒューマンドラマを交えながら
描いた、ある意味では部活物の王道的なお話です。
しかし高校生ならではの憂い、葛藤、喜び、そして少し
ばかりの恋心を吹奏楽部の成長と共に全く手抜きの無い
リアルな描写で描ききってます。
そのリアルさに何度も心が震え、学生時代の楽しくて熱く
て切ない記憶が蘇りました。
特に吹奏楽部に対しての描き方は吹部在籍者もしくは
経験者も納得の内容だと思います。
そして1クールという短い時間の中でも出来るだけの楽器
の紹介や演奏、お手入れの仕方、吹部内のパート・編成の
説明、全国コンクールまでの仕組みなどの解説もあります
ので吹奏楽未経験の方でも凄く楽しめるかなと思います。
アイキャッチで毎回違う楽器が登場するので、
あっ、これなんだろ?
って興味を持つのも楽しいかもしれませんね。
尺の都合上十分ではないかもしれませんが吹奏楽未経験者
の方でも楽しめる様な配慮がなされている点が凄く嬉しい
です。

どうしても吹部というのは女子率が高いのでキャッキャ
ウフフ、はたまた女子特有のギスギスした関係等想像
するかと思われますが、体育会系並みの練習のキツさや
辛さ、顧問の先生または部員同士の確執、そして音を奏で
る喜びや音楽を通して築かれていく信頼関係や友情等も描
かれていますので学生時代に何か部活に打ち込まれた
方など特に共感出来る部分も多いのではないでしょうか。

アニメのタイプには非現実的でリアルではありえない事を
私達に擬似体験させてくれる楽しさと現実的でリアルで
あり得る事を共感しながら楽しませてくれる作品がある
と思います。
しかしどちらも同じアニメの醍醐味。
この作品は後者の良さが詰まった素敵なシンフォニーです。
少しばかり女の子同士のファンタジーもありますけれど。

胸を熱くさせるセリフの1つ1つ。
葛藤、友情、愛情、情熱のこもったストーリーを盛り上げ
る声優さんの演技もまた素敵です。
メインキャラを務める声優さんは私的に余り存じ上げ無い
方が多かったのですがその周りを固めるベテラン(年齢は
若いですが実力派の方を含め)の声優さんの演技が光って
ます。
エンドロールでおおっ!この人出てたんだ!ってなるのも
楽しみです。

そんな作画、ストーリー、声優陣のバランスのとれた
作品を盛り上げてくれるのが
OPの「DREAM SOLISTER」、EDの「トゥッティ!」
どちらもブラスバンドを取り入れていて、この作品の楽し
さと音楽を奏でる、みんなで合奏する楽しさが凄く伝わる
素敵な曲だと思います。

特に最終話のEDは…これは内緒ですね。是非!

最近視聴したアニメの中で最初から終盤までここまでの
期待感と緊張感を維持したまま視聴したアニメはなかなか
ありません。
ストーリー的な面白さもありますが、人間関係、心情、
音の対比の表現が素晴らしいと思います。

ボキャブラリーの少ない私には多くは語れません。
是非視聴して下さい。
そして感じて下さい。

とここまでなるべくネタばれ無しで感想を述べてみました
けれど、

上手く伝わるかなぁ…ちょっと不安。

でも、私自身初の5点満点の作品となりました

「響け!ユーフォニアム」

音楽とは聴く者の心を打ち震わせ、繋ぎとめる
世界共通の言語。

しっかりと心に響きました。ガチです!


【主要登場人物・出演者】

黄前久美子 - (CV:黒沢ともよ)
加藤葉月 - (CV:朝井彩加)
川島緑輝 - (CV:豊田萌絵)
高坂麗奈 - (CV:安済知佳)
田中あすか - (CV:寿美菜子)
小笠原晴香 - (CV:早見沙織)
中世古香織 - (CV:茅原実里)
塚本秀一 - (CV:石谷春貴)
後藤卓也 - (CV:津田健次郎)
長瀬梨子 - (CV:小堀幸)
中川夏紀 - (CV:藤村鼓乃美)
吉川優子 - (CV:山岡ゆり)
斎藤 葵 - (CV:日笠陽子)
黄前麻美子 - (CV:沼倉愛美)
松本美知恵 - (CV:久川綾)
滝 昇 - (CV:櫻井孝宏)


【主題歌】

オープニングテーマ
「DREAM SOLISTER」(第2話 - 第12話)
作詞 - 唐沢美帆 / 作曲・編曲 - 加藤裕介 / 歌 - TRUE

エンディングテーマ
「トゥッティ!」(第1話 - 第7話、第9話 - 第12話)
作詞・作曲 - ZAQ / 編曲 - 高田暁 / 歌 - 北宇治カルテット
[黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、
川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳)]

メモリアルエンディングテーマ
{netabare}
「DREAM SOLISTER (Wind Orchestra Ver.)」
(第13話)
作曲- 加藤裕介 / 編曲 - 松田彬人
{/netabare}


【mio's café】
ここからはネタばれの感想となりますので未視聴の方は…
出来ればご遠慮ください。
それでもという方は…Come on!Join us‼︎

{netabare}
良かった、本当に良かったです。
最初はヒロインらしからぬどこかクールでちょっと
ネガティヴな主人公:黄前久美子ちゃんにこの子この先
どうなるんだろうって不安だったけど、見事に変わって
くれましたね。
周りに良き友人、先輩、先生に囲まれて葛藤しながらも
成長し、本当の自分の気持ちに気付いていく様は見事でし
た。
CV:黒沢ともよさんの演技も普段のクールでグタグタな
低音ボイスから気持ちが高揚した時のちょっと上擦った
感じの声まで凄くメリハリがあって素敵でした。
本当にリアルな女子高生らしさが出ていたと思います。

そんな久美子を序盤で支えたのが超ポジティブ思考の2人
のお友達。
加藤葉月ちゃんと川島緑輝(サファイア)ちゃんでした。
でもこの2人のポジティブさ微妙に違うんですよね。
そのあたりの細かい使い分けも凄く上手だったと思います。
葉月ちゃん演じるCV:朝井彩加さん、
緑ちゃん演じるCV:豊田萌絵さん。
多分初めて名前を見る方だったのですが凄くキャラの魅力
を引き出していて良かったと思います。

久美子と最初にお友達になった加藤葉月ちゃん。
序盤のチューバとの馴れ初めは笑っちゃいました。
こうだと決めたら突進するポジティブ要素の他に以外と
感受性が高くナイーブな感じ。
感動しやすく、お友達の為なら頑張れる女の子。
8話告白シーンでの後ろからのカメラアングルで瞬きする
所、橋の上での緑ちゃんと再開して涙が溢れ出すシーン。
切なかったですね。
逆に9話でヘコむ緑ちゃんを励ます姿が愛おしかったです。

そして川島緑輝ちゃん。
「命かけてます!」
「その言葉待ってました!」
なんと前向きなキャラなんでしょう。
あのちっちゃい体でコンバスってのも良いですね。
後ろは振り向かない前進あるのみの超ポジティブ思考。
事あるたびに久美子にハッパかけてくれます。
そんな緑ちゃんでもさすがに9話ではへこんじゃってちょっ
と心配しちゃった。
8話でのいきなり登場した妹の琥珀ちゃん。
「こりゃ、ヤバいね〜」
葉月ちゃんの言葉そのもの。かなりヤバかったです。

緑ちゃんが背中を押して葉月ちゃんがさりげなくフォロー
する。
タイプの違うポジティブキャラの魅せ方がとても印象に
残ります。

そんな2人に割って入るかの様に久美子の心を虜にした
高坂麗奈ちゃん(CV:安済知佳さん)。
凄いですね。
私の中で「高坂麗奈」という「戦場ヶ原ひたぎ様」に
勝るとも劣らないキャラが誕生しました。
第1話でのあの涙。
凄くわかるんです、あのダメ金の悔しさ。
吹奏楽は一人じゃないからこその悔しさ。
皆んなが1つにならなきゃ取れない代表の座、
だけど一つになっても取れない代表の座。
嬉しさも倍なら悔しさも倍だから…
麗奈の気持ち凄くわかるんです。
リアルですね。
(私が現役の時はダメ金という言葉が凄く嫌いでした。
あの評価方法自体今思い出しても酷だと思います。)

私がこの作品を見始めて凄く興味があったのが、いかに
して金に届くまでの吹部に育っていくのかという事と
第1話で訪れた久美子と麗奈の関係がいかに変わっていく
のかという事でした。
第5話が吹部としての大きなきな転換点、そして第8話が
久美子と麗奈の関係の大きな転換点だったと思います。
作画の美麗さに音楽が優しく重なり、私までなんだか
幻想的な夏の夜の夢を見ているようでした。
背後の夜景が透けて見える白いワンピース。
久美子の顔をなぞる麗奈の白くて細い指先。
「特別になる…」
ユーフォニアムとトランペットでの2重奏。
その曲名も

「愛を見つけた場所」…

背景、音楽、キャラのあまりの美しくしさに背筋が
ゾクゾク。
最後のEDまでドキドキしてました。
近年の京都アニメーションの中でも突出した出来だと
思います。
負い目を感じて後ろ向きだった久美子が麗奈の強くて
真っ直ぐな気持ちの虜になった第8話。
好きな人の為なら全てを敵に回しても構わないという覚悟
の第11話。
この2話に共通していた事が好きな人の為なら死をも厭わな
いという気持ち。
高校生にはちょっとオーバーとか百合展開とか思われる方
もいらっしゃるかと思いますが、私にはそう感じませんで
した。
憧れや人を尊び好きになる気持ちは男女の壁を越えたそう
いう物だから。
人生にそう何度もない出会いが高校生の久美子に訪れた
だけだと思います。

そして麗奈と同じ目線に立てた第12話への大きな導火線
だったと。

「悔しい…悔しくて、死にそう…」

第1話での麗奈と同じ言葉を発した久美子のシーンには
見ているこっちまで心が張り裂けそうでした。
自然と涙が溢れました。
久美子が駆け出すシーンからの作画は圧巻です。
この12話での作画に関してちょっと興味深いツイートが
ありましたので。
以前京都アニメーションでアニメーターとして活躍してま
した斎藤敦史さん(現在はフリーとしてSAO、アルドノア・
ゼロ、ガリレイドンナ等のメインアニメーターとして活躍
中)のツイートなんですが、ちょっと引用させて頂きます。

「ユーフォニアム12話、ちょろっとだけ観たけど
どうやったらこんなクオリティになるのか意味が
分からない。無理〜。
演出がどのぐらい手を入れてたのか気になる。」

凄いですね、プロで同業者しかも元京アニの方が見ても
この感想です。

やはり京都アニメーション、凄いです。

メインキャラとモブ的なキャラの区別がつかないくらい
それぞれのキャラが魅力を発揮するのも京都アニメーショ
ンの作品の特徴の一つ。
今回も沢山の魅力的なキャラがいましたね。
当初から私が注目していたのが
低音パートリーダー田中あすか先輩(CV:寿美菜子さん)
新任顧問の滝昇先生(CV:櫻井孝宏さん)
の2人でした。

最初はあすか先輩の弾けたキャラに魅了され(寿美菜子さん
の演技もまたぴったりです)ていたのですが、お話が進むに
つれて見え隠れする過去と影。
リーダーとしての資質を持ちながらみんなとは一線を画す
あすか先輩の本心というのがとても気になりました。

新任顧問として赴任してきた滝昇先生。
私的にはもう何と言っても櫻井孝宏さんの演技が大好きです。
櫻井さんの顔が滝先生になるくらい素敵でした。
クールで優しい仕草で語りかける言葉の中にある熱い
情熱。
時には残酷ともとれる指導方法をとりますが、大事な所
での言葉はさすがです。

色んな言葉がありましたが最終話でのチューニングルーム
からみんなを送り出す時の言葉は最高でした。

「では皆さん行きましょう、全国に」

これで頑張れないわけがありません。
演奏始まる前から私のアドレナリンが噴出しちゃいました。
吹奏楽に対する情熱と生徒への信頼が感じられる素敵な
先生です。
あんまり言うと麗奈に怒られますね。

でも最終話が終わってもあすか先輩と滝先生2人の中にある
過去というか事情みたいなのが一番引っかかりました。
2期あれば明らかになるといいな。

中世古香織先輩(CV:茅原実里さん)は何と言っても10.11
話での再オーディションのお話が胸に残りましたね。
周りをそして自分を納得させ気持ちよくコンクールに向か
えるように敢えての再オーディション。
最終話での麗奈のソロパートを聴くマリア様のような表情
が全てを物語っていました。

小笠原晴香先輩(CV:早見沙織さん)もいろんな葛藤があり
ましたけれど、お話が進むにつれての成長がとても良かった
です。早見沙織さんの独特の鼻にかかったような声が私的に
は高ポイントでした。

一人一人あげていくと大変なレビューになりそうなので
最後にこの人だけはというキャラを。
中川夏紀先輩(CV:藤村鼓乃美さん)です。
私的に最大のダークホースって言い方はおかしいかもしれ
ないけれど、お話が進むにつれて一番魅力的になりました。
ポニテ先輩最強です!
最初の頃はこの先輩なんだかなぁ〜って感じだったんです
けれど、自身の過去の辛い思い出や久美子のトラウマを
取り払い、再オーディションの時も関係修復の為に影で
支えていましたね。
優子ちゃんとの微妙な関係も凄く好きです。
屈託のない笑顔でコンクールに出場するみんなを支える
姿に癒されました。
最終話では感動する葉月ちゃんの肩にそっと手を回す
シーンに思わず涙。
やっぱポニテ先輩最強!そういえば最終話はポニテ祭りで
したね。
私も翌日、久しぶりにポニテしちゃいました。
影響されやすいタイプなので…

もうキャラ紹介だけのなんだかなレビューになっちゃい
そうですけど、それだけ魅力に溢れたキャラがいる作品
という事かな。

最初から最後まで右肩上がりで楽しめた当作品。
中でも特に好きだったのは第5話、第8話、第11話、
第12話、第13話でした。

私の視聴したアニメの最高評価は4.9というのが何作品か
あるのですがあと0.1点というのが今までの壁でした。
凄く面白かった、感動した、泣いたそれでも充分なんです
がこの作品を視聴してその0.1というのがわかりました。

「心が震える」

これが0.1点の答えでした。

最終話でこの答えが出るかどうか、緊張のスタートです。

コンクール当日の朝、いきなり画面から伝わる緊張感。
目覚ましより早く起きてる久美子がまずリアル過ぎま
した。
静かな朝だからこピリピリ張り詰めた空気感という
のが伝わります。
そしてお姉ちゃんとの微妙な感じ…
そんな空気を麗奈との肘の小突きあいで飛んでけぇ〜って
麗奈も緊張してるんでしょうね、ついほっこりほぐしてく
れました。
現在の私のアドレナリン充填率70%

淡々と準備が進みみんなの表情もどこか硬い…
そんな緊張をほぐすかのようにチーム「もなか」からの
プレゼント。
サブメンバーの屈託のない笑顔に癒されます。
またもやほっこり。
小笠原部長とあすか先輩の掛け声でいざ出陣!
それにしても滝先生のタキシード姿、滝シードでした。
かっこいい♡
私のアドレナリン充填率80%

会場に到着してますます高まる緊張感。
もう私までリアルで見ているかのような気持ちの高まり。
あのホール独特の匂いまで再生されました。

館内で流れるアナウンス、チューニングルームでの音合わ
せであたふたする様子、音に共鳴するペットボトルの水。
凄くリアル。
現在、私のアドレナリンの充填率90%

招集がかかりいよいよです。
そして滝先生の言葉

「では皆さん行きましょう、全国に」

先生と生徒の気持ちが一つになった瞬間でした。
私のアドレナリン充填率100% 一気に噴出…
心が震えました。
そうです、最後の0.1点がきたんです。
しかしこれは序章、「心の震え」第1波です。

緊張の演奏開始。もう合奏を楽しむよりも祈るような
気持ちです。
ライトに反射する細かいダスト。
引きと寄りのカメラワーク。
みんなの気持ちのこもった表情。
「全国に行くんだ」
セリフと共に映し出される久美子の表情。
獲物を狙う野獣のような表情に「心の震え」第2波が
来ました。
凄い、この子達…

譜面に書かれたメッセージ、
「絶対金賞‼︎来年一緒に吹くぞ‼︎」中川
「絶対絶対ゼッタイぜったい‼︎全国‼︎」加藤はづき
「久美子ちゃん。次は火星まで手を伸ばしましょう!
行きますよ‼︎」みどり
「全国、行こうね」麗奈
胸が熱くなります。

いよいよ麗奈のソロパート。あの伸びやかな演奏の始まり
私も緊張MAX…
でもその演奏を聴く香織先輩の表情に「心の震え」第3波が
来ました。
色々あったけど今彼女達は演奏を楽しんでるんだ。
充実しているんだ、良かった…

演奏も終盤、みんなの演奏にも力が入ります。
滝先生も渾身の指揮。
フィニッシュ。涙が溢れました…
みんな凄く良かった、本当に…

いよいよ各賞の発表。
この緊張感、凄いです。
湧き上がる歓声と悲鳴、凄いどこまでリアルなんでしょう
みんなの表情に「心の震え」第4波。

最大の関門、代表校発表。
そうですね、言葉は入りません。表情だけで充分です。
素敵な演出に「心の震え」第5波。

もう私、鼻水まで出てきちゃいました…
どうしてくれるんでしょうか…

言葉では言い尽くせない、感じて欲しい作品です。
素敵な演奏、素敵なドラマを見せてくれてありがとう。
彼女達と京都アニメーションに感謝しています。

最後の集合写真、
屈託のない笑顔の滝先生が印象的でした。

あっ最後に一つだけ、立派な音響設備があれば別ですが
最終話だけはヘッドホンかイヤホンで視聴して欲しいです。
是非‼︎



〜凄く余談〜吹奏楽コンクール〜
{netabare}
この作品を通じて吹奏楽に興味を持たれた方がいましたら
是非、近くの地区大会、支部大会等のコンクールに足を
運んで欲しいです。
7,8月に都道府県、8,9月に支部(関西、九州とか)、11月に
全国というスケジュールで毎年行われます。
日にちをずらして小、中、高、大、般という様にだいたい
行われますが、高校生以上の金を狙う方々の演奏の迫力や
美しさたるもの凄まじいものがあります。

そんな中で私が凄く思うのが小学生の部の演奏を聴いて
欲しい事です。
まだ吹奏楽を生で聴いた事が無いという方がいらっしゃい
ましたら、是非近くのホールに騙されたと思って足を運ん
で欲しいです。
小学生と侮る事なかれ、今の子供達のレベル凄いです。
どんなに小編成のバンドでも心に響くものがあります。
子供達の演奏する圧倒的な音楽を体で感じて欲しいです。
是非!

凄く余談でごめんなさい。
{/netabare}

〜凄く余談2〜リアルユーフォ二アム〜
{netabare}
ご存知の方も多いかと思いますが、昨年吹奏楽界に激震が
走りました。
何が激震なのかというと九州吹奏楽コンクールで長崎代表
の活水中・高等学校が全国コンクールの切符を手にしたん
です。
いゃ〜おめでたいではないですかぁ。
そうなんです。おめでたいんです。

ってそこではなくて、何が凄いかと言いますと、
この活水中・高等学校は九州ではほぼ無名、長崎県大会で
も好成績を残した実績も無く一昨年まで部員不足でコンク
ール出場すらままならない学校だったんです。

そんな学校に昨年の4月に革命が起きました。

九州を代表する吹奏楽の超名門校「精華女子高等学校」
を35年間指導されてきた藤重佳久先生が精華女子高等学校
の定年退職を期に長崎・活水学院の教授に就任。
大学での音楽講義、中・高等学校、大学の吹奏楽部の音楽
監督を兼任する事になりました。

音楽特に吹奏楽は指導者で大きく変わると言います。
私も実際にその様な学校はこれまで幾つも見てきています。

「わかりやすく楽しく、目標を共有する」という指導論を
軸に1980年頃からの創部間もない精華女子を指導し全日本
吹奏楽コンクールには過去19回出場、平成26年には8回
連続・通算10回目の金賞を獲得。マーチングに至っては出
場した15回全てにおいて金賞というまさに吹奏楽界のレジ
ェンド。

就任5カ月での全国出場。
地区大会1回戦負けの常連校がまさかの甲子園という感じで
しょうか?
もちろんこの5カ月の間色々な意識改革、厳しい練習があっ
たと思います。先生を慕って転校してきたり入学して来た
生徒もいるかもしれません。
私立の学校なので施設や楽器にお金をかけたかもしれませ
ん。

でも楽器がいいから、設備がいいから、いい生徒が集まる
からでいい音楽は奏でられないのが吹奏楽なんです。

無名の学校を短期間にここまで成長させハーモニーを作り
上げるのは並大抵の事では無いと思います。
これから毎年藤重先生の指導を受けたいという生徒が全国
から活水学院に殺到するかもしれませんね。

昨年の全日本吹奏楽コンクールは銅賞でしたが、精華女子
高等学校で一つの音楽を作り上げ、活水中・高等学校でまた
新たなる音楽を作り上げようとする藤重先生。

いつか九州吹奏楽コンクール鹿児島開催の時、新しい藤重
先生の音楽聴いてみたいです。
これから楽しみがです♬
{/netabare}

〜凄く余談3〜劇場版公開前に7回目の視聴〜
{netabare}
うん!
何回見てもこんなに心が熱くなれる作品、
やっぱりユーフォです。
何でだろう…
「DREAM SOLISTER」を聴いてるだけで胸が熱くなり
涙が溢れてくる…

やっぱり私にとっては最高の出逢い。

何回見ても感謝の言葉しかありません。

原作・武田綾乃さん、制作・京都アニメーションさん、
「響け!」製作委員会の方々。
制作に関わった数多くのスタッフ、キャストの皆さん。

劇場でまた北宇治吹部のみんなに逢えるのが楽しみです。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 199
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

青春アニメの完成形に立ち会う、という《高揚感》 

去年春に劇場公開された『たまこラブストーリー』は、約75分という上映時間のどのシーンにも無駄がなく、登場キャラの心情推移が素晴らしく説得力に富んでいるように私には見えたので、個人的な総合評価を4.9としましたが、本作では恐ろしいことに、それが1クール(13話)作品に更にスケールアップして実現されてしまったように感じました(本作の総合評価を、同じく4.9とした理由)。
以下のレビューは、聊(いささ)か冗長になってしまいますが、私の本作に対する《愛の告白》と思ってご容赦ください。


◆これは 《愛の告白》 - by 麗奈(第8話)& by 久美子(第11話)

{netabare}前記の『たまこラブストーリー』では、鴨川デルタの飛び石が告白の舞台となりましたが、本作では、同じ京都府の宇治市街を見下ろす大吉山展望台が、やはり印象的な告白の舞台となりました。

{netabare} 「私、特別になりたいの。ほかの奴らと、同じになりたくない。だから私はトランペットをやってる。特別になるために。」
 - 吸い込まれそうだった。私は、今このときなら、命を落としても構わないと思った。 - (※久美子モノローグ)
 「トランペットやったら、特別になれるの?」
 「なれる。もっと練習して、もっと上手くなればもっと特別になれる。自分は特別だと思ってるだけの奴じゃない。本物の特別になる。」{/netabare}

『たまこラブストーリー』で、もち蔵が告白したのは、同級生であり幼馴染のたまこへのシンプルでストレートな恋心でしたが、本作で縣(あがた)祭りの夜、そしてその後の展開の中で、「告白されたもの」が何であるのか・・・本作鑑賞上の肝となるこのポイントをまず考察していきます。

※メモ
「違う。これは、愛の告白」(第8話、麗奈→久美子) 
「だってこれは、愛の告白だから」(第11話、久美子→麗奈)

※二人が大吉山の高台で協奏するのは、『愛を見つけた場所』{/netabare}


◆すべての音楽は《恋》から始まる - by サファイア(第8話)

{netabare}「それはもちろん、すべての音楽は恋から始まるからです。愛と死は音楽にとって永遠のテーマ。全ての曲はそのためにあると言っても過言ではないのですよ、葉月ちゃん。」 (第8話、サファイア)

◇すべては麗奈の「特別」への願いから始まった

→麗奈の「特別」は、きっと「(滝先生の)特別になる」という夢であり願いのこと。
第9話で明かされるように、麗奈のトランペットへの情熱、もっといえば「特別になること」への情熱は、きっと、彼女の滝先生への想いから生まれたもの・・・と推測できると思います。
→そして、その麗奈の願いは、第1話および第13話を見る限り、決して脈のないものではない・・・ように見えました(後述)


◇麗奈から、久美子へと《伝染》する情熱

中学3年の夏の吹奏楽コンクール府予選で麗奈が見せた悔し涙に衝撃を受けつつも、その意味を測りかねていた久美子
→第12話で、見事に回収(アニメ・オリジナルの展開とのこと・・・だとすれば花田十輝氏の功績か)

「久美子ちゃんは月に全力で手を伸ばした」(サフィア)(第12話)
「私、ユーフォが好きだもん!・・・私、ユーフォが好き。ユーフォが好き・・・」
→音大に進学する訳でもないのに、と姉に指摘されて、久美子が思わず言い返した言葉
→穿った見方をすれば、
(1)麗奈の「愛の告白」の対象が、トランペットであり、特別への願いであり、その先に滝先生への想いがあるのに対して、
(2)久美子の「愛の告白」の対象は、ユーフォニアムであり、自分に「特別」への願いを吹き込んだ麗奈への想いがある、と言えるのかも知れません。


◇香織先輩(3年)-優子先輩(2年)の求めた《納得》

「先輩は、トランペットが上手なんですね。」
「上手じゃなくて、好きなの。」(第11話)

→好きだから、納得したかった。好きな気持ちを失くさないように。
→優子先輩は、本作中、一人で汚れ役を買ってしまった感じだけれど、悪くない。むしろ第11話を最後まで観たあとでは、個人的にかなり好印象となりました。
→第10話ラスト、香織先輩が挙手して立ち上がるシーンは鳥肌が立つくらい心を揺さぶられました。
→《麗奈-久美子》の想いだけでなく、その対抗軸として、《香織-優子》の想いを配置したのは秀逸でした。これによってストーリーに非常な厚みが出てきたように思います。


◇滝先生についてのメモ書き

最終第13話、吹奏楽コンクール府大会会場への出発を前に、タキシード姿の滝先生が一人職員室で取り出したアルバムの写真に浮かび上がるのは、「第36回クラシックコンサート」の冊子を抱える小学校低学年くらいの黒髪・蒼い瞳の少女(←どうみても麗奈)。
その写真を優しい目で見ていた滝先生は、「行きましょうか」とひとこと呟いて、歩き出す。

・・・そのワン・シーンが気になって、第1話を見直したら、気付きました。
宇治神社での滝先生初登場シーン(第1話)で、先生の携帯電話から流れ出したのは、大吉山北中学吹奏楽部演奏の「地獄のオルフェ」。
麗奈と久美子が去年の吹奏楽コンクール京都府大会(中学生部門)で演奏したときの録音だったのですね。

これは、もしかして脈ありですよ?麗奈さん。{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

{netabare}※本作の要所要所で、麗奈のトランペットの音色が高らかに鳴り響く点に注目

第1話 ようこそハイスクール ☆ 「悔しい。悔しくって、死にそう」
第2話 よろしくユーフォニアム ☆ 音楽室でハプニング的音出し
第3話 はじめてアンサンブル ★ 校庭を見下ろす高台での『新世界より』独奏
第4話 うたうよソルフェージュ ★ 「滝先生、凄い人だから。馬鹿にしたら、許さないから」
第5話 ただいまフェスティバル ★★ サンフェス会場でハプニング的音出し
第6話 きらきらチューバ ☆ オーディション決定、屋外でソロ・パート個人練習(香織先輩も)
第7話 なきむしサクソフォン ★ 
第8話 おまつりトライアングル ★★★(神回) 大吉山展望台で久美子(ユーフォ)と『愛を見つけた場所』協奏
第9話 おねがいオーディション ★★ 
第10話 まっすぐトランペット ★★ 「好きっていってもlikeじゃないよ。loveの方ね」、香織先輩の挙手
第11話 おかえりオーディション ★★★(神回) コンクール会場で競奏、「1年でこの音・・・反則だよ」
第12話 わたしのユーフォニアム ★★ 「悔しい。悔しくて、死にそう」 ←第1話冒頭と繋がる
第13話 さよならコンクール ★★ コンクールでの独奏、それを支える久美子の低音パート{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)3、×(疑問回)0 ※個人評価 4.9

※まず第11話については、1周目から文句なしの神回と認定しました。
※また、それを前後する第10話({netabare}香織先輩の挙手シーン{/netabare})、第12話({netabare}久美子が麗奈の気持ちを悟るシーン{/netabare})で押し寄せる感動も大きなものがありました。
※第8話は初見時は今ひとつでしたが、繰り返し視聴し、その内容の理解度が増すにつれて、感動が大きくなりました(これも神回認定)。


◆登場キャラクターの整理

{netabare}※◎は物語中、特に重要な役割を果たし、強く印象に残った5人。
※滝先生のオーディションに、①文句なく受かるスキルを上級、②頑張って何とか受かるスキルを中級、③受かる可能性がゼロのスキルを初級、とそれぞれ措定し、その中をさらに上↑・中→・下↓に細分。


(1) 1年生
 ◎久美子(ユーフォニアム、中級↑)
 ◎麗奈(トランペット、上級↑、段違いのハイ・スキル)
  葉月(チューバ、初級↓、全くの初心者)
  緑輝(サファイアちゃん、コントラバス、上級↓)
  秀一(トロンボーン、中級↑)
(2) 2年生
  夏紀先輩(中川先輩、ユーフォニアム、初級↑~中級↓)
  梨子先輩(チューバ、中級↑)
 ◎優子先輩(トランペット、上級↓)
  後藤先輩(チューバ、中級↑)
(3) 3年生
  春香部長(バリトンサックス、サックス・パートリーダー、上級↓)
  あすか副部長(ユーフォニアム、低音・パートリーダー、上級→)
 ◎香織先輩(トランペット、トランペット・パートリーダー、上級→、麗奈の入部前は部一番の吹き手)
  葵ちゃん(テナーサックス、途中で退部、中級→)
------
北宇治高校吹奏楽部 計13人(女子11人+男子2人) ※他にも多数部員あり(総勢60名以上)

(4) 教師
 ◎滝先生(顧問)
  松本先生(副顧問)
(5) その他
  久美子の姉(大学生、元吹奏楽部、トロンボーン)
  梓ちゃん(立華高校1年、久美子・麗奈と同じ中学で吹奏楽部だった、トロンボーン)
------
以上、物語に絡んでくるキャラクターは 計17人{/netabare}

※これだけ多数のキャラを登場させながら、一人ひとりの個性をキャラブレせずに確りと描き分け、かつ◎の5人を始めとする個々のキャラの要所要所での感情の襞(ひだ)を過不足なく描き切った点は実に見事でした。
→その結果として安っぽさがほぼゼロの格調高い名作に仕上がっていると評価します(キャラブレしまくり&安っぽいギャグで誤魔化すシーン多すぎで評価を下げた『四月は君の嘘』と好対照)。
※1年生の仲良し3人組+2人(麗奈、秀一)だけでなく、2年生・3年生の側の事情や感情推移も抜かりなく描き出している点も見事で、好感度が高くなりました。


◆総評

◇内容要約

{netabare}本作は、一見して、

(1) 表の主人公=久美子(視点人物)のどこか冷めていた心に、ユーフォニアムそして吹奏楽への情熱の炎が灯り、それが次第に熱く燃え上がっていく様子を描き出す青春部活もの作品なのですが、それと同時進行で、

(2) もう一人の主人公=麗奈に宿る、トランペットそして吹奏楽への情熱の炎の源が、次第に明かされていく物語でもある

・・・ように私には見えました。{/netabare}


◇京アニの実力なら、本作と同水準の作品は今後も幾らも制作可能

{netabare}・本作は、現実の高校生の《心の揺れ動き》をそのまま活写したかのようなリアリティに富む作風で、好感度が凄く高く本当にどこにも文句の付けようのない素晴らしい出来だと思いました。
・それはまるで、京都アニメーションというアニメ制作会社を通して、青春アニメの完成形に立ち会っているのではないか、と錯覚してしまうような《高揚感》を伴ったアニメ視聴体験でした。

・京アニ作品では、本作や前記の『たまこラブストーリー』のほか、同じくファンタジー設定のない青春ものとして、2012年放送の2クール作品『氷菓』も、私は総合点数を4.8と高評価しています。
・つまり、音楽系部活もの(本作)・純恋愛もの(たまラブ)・ミステリーもの(氷菓)というジャンルの差異はあるとはいえ、等しく高校生男女の比較的等身大の青春模様を描き出す作風のアニメは、この京都アニメーションという制作会社によって、原作ないしシナリオ原案が確りしていれば、という限定条件つきですが、完成形がほぼ確立されてしまった感がしました。

・この原作ないしシナリオ原案が確りしていれば、という点が実は曲者で、本作や『氷菓』は、やはり原作小説が内容のある良作だったのだろうと推測します。
・で、ここで注目すべきは、このクラスの小説なら、昔から1年に5本程度は発表されているのではないか?ということです。
・つまり、そうした確りした内容があり感動がある原作を、事前にきちんと選びさえすれば、京アニの実力だったら本作と同等クラスのアニメ作品を、これからも幾らでも制作できる、ということに論理的には当然なるかと思います。{/netabare}


◇最後の課題は、《青春アニメ》というジャンル自体の限界を超えること

{netabare}・これを裏から見ると、もともと優秀な原作が一層引き立つ、秀逸なアニメを制作する京アニの技術の完成度は本当に凄いけれども、そうして制作されるアニメは、結局のところ原作のサイズ(=青春もの、という限定されたジャンルでのシナリオ構成)を大きくは逸脱できない、ということに論理的にはなるのではないか、と思います。

・本作についていえば、登場キャラたちへの《共感》は物凄くありましたが、《憧憬》は、余りなかったように個人的には思いました→『魔法少女まどか☆マギカ』との違い(=原作ないしシナリオ原案の限界)
・それが、私が本作の総合評価を5点満点にしなかった、たぶん唯一の理由です。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 119
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

「本気」が伝える力の大きさ

世界観:7
ストーリー:9
リアリティ:10
キャラクター:9
情感:8
合計:43

高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、
クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。
(公式HPより)

リアルタイムに近い作品を見るのは久しぶりのこと。キャッチしている方の評価が高いので、大物かもしれないと思って視聴しました。

吹奏楽部の話ですね。楽器の略称や業界用語的なものが出てきたり、主人公がナレーションで説明をしてくれることから、吹奏楽をやっていた方、無縁だった方、双方とも楽しめる内容だと思います。

私は、おそらくあまり例のないケースでしょうが、その中間的存在で、高校三年時、最後の演奏会にのみ参加をした経験があります。ヘルプとして参加しただけで、特に楽器経験もなかったためパーカスでしたが、トライアングル、カウベル、ウイップ、シロフォン、シンバル、ゴング(銅鑼)など多種の楽器を奏でました(今思えば、大胆すぎる配役ですね、これ)。

真っ暗な会場の中、自分たちの側にあたる照明、塵で少しきらめく光。
テンポが落ち着いた時に見渡し直した会場、仲間たちと一緒に「合奏」することの感動。
この時の体験はなかなかに衝撃がありました。

当時の自分もそれなりに頑張ったと思うのは、演奏した曲目を今でも諳んじられることですが、流石にパート練(板打ちする日々)のことや、チューニングその他の音、演奏会会場への楽器運搬、舞台裏での準備などは、これを見るまで記憶の彼方に飛んでしまっていました。

と、個人的な話をしてもしょうがないですね。私が伝えたいのは、経験者から見てもおそらく、リアルな作りになっていることです。その上、13話と短い回数でストーリーがまとまっていて、ドラマ性もあり、人間もしっかり描かれています(多々のシーンで言葉になっていない登場人物の言葉が聞こえてきます)。

作画について、流石は京都アニメーションと思えるもの(キャラデザは氷菓のほうが好みですが、もちろん良質な部類)。音楽についても、吹奏楽部の物語ですから、当然各所で良い演奏シーンがありました。

最初から良いフィーリングのアニメ(第3話終了時で3.7点(あにこれ4.4点相当))でしたが、化けてきたのは{netabare}お祭り回の第8話。

「でも、わかるでしょ。そういう、意味不明な気持ち」
「私、特別になりたいの」

このシーンは、この作品のターニングポイントであり、麗奈自身はもちろん、作り手の本気を感じさせてくれました。

情熱のある人・作品に触れることは、いつだって刺激的ですね。
{/netabare}久美子もここから変わっていったと思いますし、これを見ていた私も「やるべきことをやらなければ」と、本気で熱くなりたいという思いが強くなりました。

このような前向きな影響を与えてくれる作品を、自分は大切にしたいです。
そして、多くの人に触れてもらいたい。
未視聴の方は是非、ご覧ください。

追記
この作品は日常系では完璧に近い内容と考えていますが、それでもまどマギの壁を越えられませんでした。配点上、世界観(設定)に独自性や工夫があり、感動もできる作品が求められますので、今後は設定ものを中心に見てみようかと思います(つくづく、SAOがもっと丁寧に作られていれば…)。

一期完結でも満足しており、関係者の皆さまに感謝します。

<追記2015.8.4>
良い作品というものは繰り返し見てしまうもので、視聴後もその世界に浸っていたいものですが、この作品もそのレベルでした。
当初はアニメっぽくて明るすぎると思っていたOP/EDもいつの間にかかなり聴いていますし、いずれハイレゾのサントラも購入したいと思っています。

作品の中身については、他の皆さんが丁寧に書いているので私が改めて書く必要もないですが、2周目で気付くところもありますし、ヒューマンドラマと合奏が良いので後半は何度見ても良いです。{netabare}特に、香織が挙手をする10話、悪役に見えていた優子先輩の気持ちを理解できる11話、本気になったものの挫折を味わった久美子が1話の麗奈の思いを知る12話、コンクール会場の雰囲気と情熱を伝えきった13話、全て優良回でした。{/netabare}

本作を気に入った方には必ず見てもらいたいのがYoutubeにUPされている聖地巡礼の動画。ここまで描き込まれていたことに、新たな感動を味わえると思います。これは巡礼者が訪れて町おこしになるレベルかとw

課題曲プロヴァンスの風は実際に2015年の課題曲のようで、それ関係の動画も結構UPされていました。

<追記2015.9.18>
そういえば、書いていなかった点として、{netabare}百合的な表現がありましたが、麗奈は滝先生のことが好き(likeじゃなくてlove)だと言っているし、中学~高校くらいまでは親友とベタベタする場面があっても全然違和感はないので、自分は抵抗なかったです。久美子の告白返しの場面も、綺麗に笑顔で流してます。ちょっと危うさを感じさせるスパイスになっていて、巧いなぁという印象です。{/netabare}

<追記2015.11.7>
第二期が決定したそうですね。当初、商業的な成功の有無にも左右されるため、日常系で萌えも抑えたこの作風では難しいかもと思っていましたが、朗報です^^ 第一期の完成度が高いので、評価的にはどうなるか心配ですが、楽しみです。

追記2016.4.26
劇場版についていくつかのレビューを拝見し、GW中に観に行くことにしました。sugoi japanでは最終発表の5位までに入らないという残念な結果でしたが、自分にとっては2015年のベスト。応援したい作品ですからね!

<追記2016.9.28>
いよいよ来週から2期が始まりますね! この作品、5.0点を付けただけあって、いまだに見直しています。主に8話のBパートなのですが、この回だけ藤田春香さんという方が演出をされているのですね。この回を神回と評価するブログなど回ってみて、やはり良いよなと頷いたところです。2期の演出者も注目して視聴したいと思います。
(参考)http://studiodomo.jp/wordpress/enshutsu-harukafujita/

<追記2016.11.2>
先日、ハイレゾのサントラを購入。好きな曲を組み合わせてリピートする日々です。いくつかの曲は2期でもそのまま使われています。
また、一通り見直してみると、7話でみぞれが廊下で練習している、2期を連想させるカットがあったり。大した場面でなくても色々込められているんだなと思います。

<追記2017.6.24>
2期の終結とともに、原作の状況からも当面オワコン状態になるかなと思っていましたが、2期の総集編的な映画『劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~』の公開(9月30日)、さらに、2018年には「みぞれと希美」と「2年生になった久美子たち」の物語を描く、完全新作映画の公開が決定したとの情報が。2年生エピソードは原作者との関係で大丈夫なのかと心配になりつつも楽しみですね!

<2018.5.7追記>
リズと青い鳥を鑑賞し、久しぶりに響け!ユーフォニアムの世界に戻って色々なサイトや動画を見たり、通勤の音楽も久しぶりにユーフォのサントラから選りすぐったリストを再生していました。(昼寝のお供には、時々使っていましたが)

なお、そのリストは、「31 DREAM SOLISTER TV SIZE」、「01 はじまりの旋律」、「19 意識の萌芽」、「50 愛を見つけた場所」、「26 微かな光」、「27 一途な瞳」、「28 重なる心」、「29 去来する想い」、「52 プロヴァンスの風」、「54 三日月の舞 麗奈ソロVer.」、「55 DREAM SOLISTER(Wind Orchestra Ver.)」、「56 トゥッティ!(Wind Orchestra Ver.)」で構成しています。

今更ながら、評価推移も記録しておきましょうか。
(参考評価推移:3話4.4→8話4.7→10話4.8→12話4.9→13話5.0)

<2022.6.5追記>
昨日、ついに、
「「久美子3年生編」TVシリーズ放送決定&「アンサンブルコンテスト編」Blu-ray発売・劇場特別上映決定!!」
の情報が公表されました。

久美子3年生編の制作は2019年には既に公表されていましたが、あの事件があってからは、どうなるのだろうかと思っていました。
そして前回の公表時には劇場版なのかTVなのかも不明だったところ、今回、3年生編がTV版で制作されるとのこと。2年生編が劇場版で短く感じてしまい、3年生編はTV版で作ってもらいたいと強く思っていましたので、今回のニュースはとても嬉しいです!

アンサンブルコンテスト編は、『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話』に収録された話からのようで、原作未読なのでこちらも楽しみです。

当面の日常の励みになりそうですね♪

<2023.6.2追記>
アンサンブルコンテスト編の予告PV見たら、オーメンズオブラブじゃないですか!
数少ない私が演奏に加わった曲で、テンションが上がってしまい久しぶりに書き込みしました。いや~楽しみ楽しみ♪
通知は自重しておきます。。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 151

84.1 6 シリアスで学園なアニメランキング6位
東京レイヴンズ(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2171)
13370人が棚に入れました
『ぼく、シキガミになる。ずっと一緒にいて、ずっと護ってあげる』

それは遠い昔の約束。彼がまだ”将来”の意味を知る前の──。

霊的災害<霊災>が多発し、陰陽師たちが活躍する現代。

土御門春虎はトコトン運の悪い少年だった。
陰陽師の名門に生まれながら才能はからっきし。
この16年の人生で、死にかけた回数12回。
そしてある夏の日、極めつきの受難が、彼の前に訪れる。

「久しぶりです──春虎君」

土御門家次代当主である幼なじみの少女、夏目。
彼女との再会が、春虎をかつて見た”将来”へ──波乱に充ちた”未来”へと導き始める!
闇に舞う鴉たち(レイヴンズ)の、時を超える陰×陽ファンタジー!!

声優・キャラクター
石川界人、花澤香菜、木村良平、金元寿子、佐倉綾音、豊崎愛生、喜多村英梨、下野紘、遊佐浩二
ネタバレ

チャチャ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

四海の大神、百鬼を退け、凶災を祓うっ! オーダー!!

【あらすじ 】
土御門夏目(つちみかど なつめ)の式神となった春虎が、東京の陰陽塾に入学し、そこで出会った仲間たち共に様々な事象に巻き込まれながらプロの陰陽師を目指していく作品。

【スタッフ&その他】
原作: あざの耕平
制作: エイトビット(Rewrite、ヤマノススメなど)
監督: 金崎貴臣 (この素晴らしい世界に祝福を1.2、これはゾンビですか? など)
話数: 全24話
ジャンル: ファンタジー


【レビュー】
{netabare}原作は富士見ファンタジアのライトノベルで、既刊14巻+短編4巻です。コミカライズもされていて既刊は14巻。私はラノベは未読、コミックス版は全巻既読の状態で視聴。


バトル系のアニメ作品としては屈指のハイクオリティな作品だと思います。バトルに関しては文句の付けようが無いくらい迫力がありましたし、ストーリー設定やキャラ設定も申し分ありませでした。さらには作画も綺麗というおまけ付き。それから、女の子になったり男の子になったりするヒロイン夏目のCVを担当する花澤さんの声の使い分けもお見事だったなぁ~さすがプロ。


14話くらいまでは、バカ虎(春虎)・夏目・冬児(とうじ)たちの陰陽塾での1年生としての日常的な学園生活が描かれます。ここまでは正直それほど大した事はありません。ただし、後半への伏線が至る所に散りばめられてるので、ちょっと注意した方がいいかもですね。
面白くなるのは春虎や夏目が2年生になってからの野外合宿の後、蘆屋道満(あしやどうまん)による襲撃事件あたりからですね。その後は前半の伏線を回収しつつストーリーが目まぐるしく展開するので、先が全く読めなくて最終話まで目が離せなくなると思いますよ。陰陽庁、陰陽塾、多角会などの組織が目論むそれぞれの思惑に、春虎たちが徐々に巻き込まれていく感じが面白かったなぁー。


この作品の欠点をあげるならば、作中で使用されている用語や組織の説明がほとんどされいない不親切さでしょう。コミックス版ではちゃんと懇切丁寧に説明されているんですけどね・・・どうしてこうなったアニメ版! 例えば、初見で観た人にいきなり「見鬼(けんき)」などと言われても、「はっ??」となりますよね? 当たり前ですそのリアクション。ですから、分かり易く以下にまとめておきました。予備知識としてサラっと目を通しておくだけでも、この作品をより楽しめると思いますよ。


2期があるかどうかですが、この1期のアニメ化で原作ラノベの9巻分を消費してしまいました。よって、原作ストックが足りないので2期があったとしても数年後。そうなると、1期と2期との間隔があまりにも空きすぎてしまいます。って事で残念ながら2期は無いんじゃないかなぁ~。勿論あって欲しいですけどね。


最後に私的な好みで申し訳ないのですが、これだけ言わせてお願い。大友先生めっちゃカッコいいよ~。 大友先生 vs 道満は最高でした。(*`・∀・´σ)スキッ!!


【用語解説】
●泰山府君祭(たいざんふくんさい): 土御門家が代々執り行ってきた死者を復活させる「禁呪」の儀式。
●土御門 夜光(つちみがど やこう): 安倍晴明の末裔である土御門家の天才陰陽師。終戦の年に泰山府君祭に失敗して死亡したと言われる。
●式神(しきがみ): 陰陽師が操る使い魔。または陰陽師と陰陽師との主従関係にも用いる。
●見鬼(けんき): 霊気や霊的な存在を見る能力のこと。
●霊災(れいさい): 霊的な災害。
●帝式陰陽術: 略して帝式。夜行が戦前に作り上げた呪術。危険な呪術も盛りだくさん。
●汎式陰陽術: 略して汎式。夜行の死後に帝式陰陽術から危険ものを取り除いた呪術。
●陰陽庁: プロの陰陽師達を統括する国家機関組織。リアルで言うところの警視庁みたいなもの。
●祓魔局(ふつまきょく): 陰陽庁に属する内部部局の1つ。霊災の感知・修祓(しゅばつ)が主な仕事。リアルの機動隊みたいな感じ。
●呪捜部: 陰陽庁に属する内部部局の1つ。呪術に関連する犯罪捜査が主な仕事。リアルの公安みたいな感じ。
●双角会(そうかくかい): 狂信的な夜行信者達によるテロリスト秘密結社組織。
●十二神将: 国家資格である「陰陽1種」を取得した超エリートの独立祓魔官。陰陽庁でも取得者は一握り。
●霊災テロ: 2年前に双角会が引き起こした大霊災テロ。首謀者は大連寺 至道(元十二神将)。
●鴉羽(からすば): 夜行が着用していたヤタガラスの呪具の羽織。陰陽庁では禁呪の呪具指定扱い。
●飛車丸・角行鬼: 夜行の右腕の式神。夜行の死後は行方不明。共に最強。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

中盤過ぎまではじっと我慢。第14話で弾けて、終盤は展開の意外さにワクワク型

2013年秋~の放送当時は、序盤で切ってしまった作品ですが、本サイトでの評価がジワジワ上昇してきていることに最近気付いて、再挑戦してみました。

◎結果◎

『灼眼のシャナ』、『魔法科高校の劣等生』が好きな人ならば十分楽しめるワクワク型の作品と思いました。(つまり鬱展開の目立つシリアス型ではない)

主人公&ヒロインが高校生で、ラブコメ込みの明るめ魔法バトルもの、のこれら3作品をざっくり評価すると、

『灼眼のシャナ』    個人評価 4.2  ※1・2・3期トータルの評価
『魔法科高校の劣等生』 個人評価 4.4
『東京レイヴンズ』   個人評価 4.1

といったところでしょうか(東京レイヴンズは2回目視聴時は更に評価が上がる可能性あり)。

とくに本作は、序盤~中盤がどちらかというと退屈気味ですが、第14話で急に猛烈に面白くなって、その勢いで最終話までイッキ見できました。
→同じく、中盤過ぎまで退屈気味だが、第16話でイッキに面白くなる『魔法科高校の劣等生』と盛り上がりパターンが類似。
→因みに、本作は、{netabare}陰陽道の名家の優秀なヒロインと、彼女と同族であり護衛義務を背負う劣等生の主人公{/netabare}というメイン・キャラの構成も『魔法科高校~』と類似していますが、いわゆる俺TUEEE!系ではありません。

また、これら3作は、次々と新しいキャラが登場してきて、コレまとめられるの?と心配になってしまう割には、最後まで見ると、どの登場キャラにも、確り見せ場が与えられている(=「捨てキャラ」が居ない)点で、やはりいずれも、シナリオ優秀だな、と思いました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= 東京レイヴンズ (2013年10月-2014年3月) =========

{netabare} - - - - OP「X-encounter」、ED「君が笑む夕暮れ」 - - - -

第1話 SHAMAN*CLAN -約束- ☆ ダブル・ヒロイン(夏目、北斗)と思わせといて・・・
第2話 SHAMAN*CLAN -告白- ★ 「え?」と不意打ちを喰らってしまう
第3話 SHAMAN*CLAN -魂呼(たまよばい)- ★ 最後は、また「え?」
第4話 RAVEN"s NEST -学舎- ☆ 東京編開始、コン(霊狐)登場
第5話 RAVEN"s NEST -絆- ★ 初っ端から、また「は?」、最後も「は?」
第6話 days in nest -休日- ☆ コメディ回
第7話 cHImAirA DanCE -鬼喰(おにくい)- ★ ここで急展開だが、色々と説明不足・・・
第8話 cHImAirA DanCE -生成(なまなり)- ☆ 続き
第9話 cHImAirA DanCE -修祓- ☆ 続き
第10話 GIRL RETURN -神童- ☆ 鈴鹿再登場
第11話 GIRL RETURN -虎- ☆ コメディ回
第12話 GIRL RETURN -恋心- ★ 日常回だが・・・
第13話 Black Shaman ASSAULT -法師- ★ 日常回の続きから、急展開(道満襲来)
第14話 Black Shaman ASSAULT -術比(じゅつくらべ)- ★★★ 待ってました!凄い魔法バトル回

- - - - OP「〜Outgrow〜」、ED「Break a spell」 - - - -

第15話 _DARKNESS_EMERGE_ -邂逅- ☆ 相馬多軌子登場 
第16話 _DARKNESS EMERGE_ -神扇- ★★ 双角会狩り
第17話 _DARKNESS_EMERGE_ -髭切- ★ 続き、陰陽庁の秘密
第18話 over-cry -強襲- ☆ 土御門家全焼
第19話 over-cry -姫- ☆ 模擬戦(夏目vs.多軌子)
第20話 over-cry -花火- ★★ 夏目の回想(※ここで第1話にようやく繋がる)、そして「え?」
第21話 to The DarkSky -闇夜- ★ 陰陽塾vs.陰陽庁 
第22話 to The DarkSky -護法- ★ 魔法バトル回
第23話 to The DarkSky -陰陽- ★★ 続き 
第24話 to The DarkSky -魂呼(たまよばい)-  ★ 続き{/netabare}
-------------------------------------------------------
内訳 ★★★(神回)1、★★(優良回)3、★(良回)10、☆(並回)10、☓(疑問回)0 ※個人評価 4.1

投稿 : 2024/11/16
♥ : 40
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

主人公影薄っす・・・監督は謙虚w

主人公の影の薄さが際立っていて…
序盤は、学園ラブコメ的なノリで、ここでも主人公埋もれる…
様々な登場キャラに喰われてしまう。

14話から、多少ストーリーが加速してくるけど、
主人公に見えてしまうのは{netabare} 大友センセー {/netabare}だね。
やっぱり主人公が埋もれてしまう…

主人公らしさが見れるのは、{netabare} 最終回の10分ぐらい。{/netabare}

個人的には好きなジャンルなんだけど、勿体無い感が多分にあるアニメ。
原作コミックスは持っているけど、ラノベの方は面白いのかな?
一応、2期に繋げる終わり方はしたけど、円盤売れていないし、原作ストックないから、2期期待薄という事で。

13話までのOP「X-encounter」がハイセンス。
何回ループして見ても良い☆
2クールOP以外は曲も絵のセンスもいい♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

79.2 7 シリアスで学園なアニメランキング7位
極黒のブリュンヒルデ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1737)
9716人が棚に入れました
子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみの女の子のことが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束「宇宙人が存在することの証明」を果たすべく、天文部に在籍し毎日夜空を見上げ探し続けていた。ある日、良太の前にその幼なじみと瓜二つの転校生・黒羽寧子が現れる。しかし、彼女は自分を「魔法使い」だと語った…。「魔法使い」は研究所で手術や薬により肉体を改造され、様々な特殊能力を持つが、鎮死剤を毎日1錠飲まなければ死んでしまうという。「研究所」から逃げ出してきたという彼女を回収するため、次々と追跡者が差し向けられる。迫り来る高位の魔法使いと鎮死剤の枯渇、あらゆる死の恐怖が迫る中で彼女と良太が選んだことは・・・。

声優・キャラクター
逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾、M・A・O、田所あずさ、東地宏樹、鈴木達央、沼倉愛美、内山夕実、能登麻美子
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

1話目がとても面白かったですね^^
OPがおどろおどろしいところが印象的です。

主人公の声優さんは、「彼女がフラグをおられたら」の
主人公もやっていますが、どっちも1話目から
{netabare}死亡フラグ {/netabare}がいきなり立ったというのが
共通していて、ちょっと笑ってしまいました^^

■第2話
{netabare}
黒羽の状況が大体わかりましたね。
あと、掛け算ができない理由も判明しました^^
「左右」を「ナエナロ」って呼んだのは斬新です(笑)
{/netabare}

■第3話
{netabare}
3話目にしてあっさりと猫が・・・。
「まだ大丈夫だ」ってどういうこと??
{/netabare}

■第4話~第6話
{netabare}
小鳥ちゃんは無実っぽい?
・・・でもまだ伏線は回収してないよね^^;

クスリも尽きかけて泥沼に陥る前に
強力な助っ人登場★これはまた展開が楽しみです♪
{/netabare}

■第7話~第13話
{netabare}
最終話展開早すぎぃ(笑)
でも今期かなり面白かったアニメでした^^

EDでカズミが生きてて、みんな「!?」って感じでしたねwww^^
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 90

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

人は2度死ぬ。1度目は肉体が死んだ時、2度目は・・。

原作未読で視聴。


『研究所から実験台の魔法使い数名が脱走。ある日、その中の一人の魔法使い「黒羽 寧子(くろは ねこ)」が、主人公である「村上 良太」のクラスに転校してくる。村上は、転校してきた魔法使い寧子が、子供の頃に死なせてしまった幼馴染にそっくりという理由から放っておけず、深く関わるようになっていく。そんな中、研究所は脱走した魔法使いを回収しようと追手を差し向けてくるのだが・・』という13話の物語。(+OVA1話もある)


基本的なストーリーのパターンは、研究所から強力な魔法使いの追手が刺客として送られて来て、それに対して村上や寧子達が協力してあらがい抵抗する。という流れに終始します。


13話しかないためか、展開が恐ろしく早かったですね。イベントが次から次へと発生します。きっと視聴者を飽きさせないための工夫でしょうね。


最終話はちょっと慌てた感じで残念でした。内容を詰め込みすぎです。グダグダになってしまいました。10人乗りのバスに20人詰め込んだ感じです。あれだけの内容なら、せめて2話分は必要だったと思ました。


最後に、これだけはどーしても言っておかなければなりません。 
『この作品、どんだけ おっぱい好きなんだよっ! 中学生かっ!! この製作スタッフはっ!....ったくもう...。』  私はこの下ネタ満載の作品を女性に勧める勇気はありませんよw。


ともあれ、ストーリーにメッセージ性のようなものは無く、何も考えなくてもすんなりと理解出来ると思いますので、ご存分に物語とおっぱいを楽しんで下さい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 45

やながなぎ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

筋が通ってる

私的にはかなり良かったです
物語展開や登場人物の行動理由が主人公のバカ情熱や綺麗事の濫用によって済まされ、視聴者が共感・納得出来ないというアニメが多いように思われます。正直見ていて「ブフォッwwwなんでそうなるの?www」となる事が多々あります。
しかし、この作品は中身がしっかり考えられていて展開に筋が通っていながら、その中にも意外性が存在し、前述の様につっかかって皮肉な我に帰ることなくにどんどん世界に引き込まれます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

83.0 8 シリアスで学園なアニメランキング8位
黄昏乙女×アムネジア(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1773)
9032人が棚に入れました
度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。

声優・キャラクター
代永翼、原由実、福圓美里、喜多村英梨
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー

原作未読。

主人公の新谷貞一(にいや ていいち)は、旧校舎の幽霊である「夕子(ゆうこ)さん」に遭遇する。
しかし、彼女は自分の死にまつわる記憶を無くしていた。
真相を明らかにするため、「怪異調査部」を設立することになる。
新たな部員も増え、さまざまな怪談の正体を突き止めつつも、彼女の死の真相へとせまっていく。


萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー。
色んな要素を詰め込んでいるのに破綻せず、高水準にまとまっている作品。


まず、メインヒロインの夕子さんの魅力がやばいです。
黒髪ロング長身で純真無垢な大和撫子、それでいながら大人の色気があって実にエロい。
そして、恋する乙女です。
見ていたら「さん」付けでしか呼べなくなります。

サブキャラクターたちも、ギャグ・シリアスともにイケる良キャラです。

* とにかく元気でまっすぐだけど、勘違いで暴走しがちな小此木(おこのぎ)さん
* クールでボーイッシュな美少女と思いきや、ヘタレな霧江(きりえ)さん

そんな魅力的な女の子に囲まれている貞一くんも、イヤミを感じさせないキャラです。
優しくておっとりしていて押しに弱いのに、やるときはやる。
何より一途で、ほんと好感が持てました。

むしろ全員ヒロイン。



作風としては、お色気を絡めたコメディが目立ちます。
下品ではないので見やすかったです。
ギャグは、言葉、動き、見た目など、さまざまな角度で飛ばしています。
「見られちゃった……私の体の一番深いところまで///」というセリフがひどい笑いに。
画面内にずーっと人体模型が映っている回のシュールさも凄まじかったです。


ですが、シリアスな部分はがっつりシリアス。
感情が揺さぶられます。

ギャグ→シリアスという流れは素早く自然に行われています。
気付いたら見入っています。

大げさだったり、ひねりのない内容だったりするのですが、演出と音楽がいいんですよね。
夕子さんの過去が明かされるときの演出はほんと面白い。
{netabare}
長時間に渡って映像が一人称視点というのは、独特で良かったですね。
閉じ込められてパニックになる演技も良かったなぁ。

……ところで、他人同士は、同じ体験を同じように感じられるんでしょうか?
人が「赤い」とか「痛い」とか感じたときの主観体験のことを「クオリア」といいます。
クオリアは本人にしか感知できないので、人がある感覚をどのように受けているか、他人が知ることは不可能です。
そもそも、クオリアはなぜ存在するのか、科学で解明できず、主に哲学で扱われる分野です。

また、人間の感覚とは映画を見ているのと同じで、自由意志が介在する余地がない、という説(随伴現象説)があります。
映画館のようなシーンも出てきましたし、こういった哲学分野の話を意識をしているのかもしれませんね。
{/netabare}


そして、シリアスなシーンから、ラストの感動シーンへ。
マジ泣く……。
話の予想は付くのですが、演出と音楽でぐぐっと持って行かれるんです。
{netabare}
夕子さんが最後に戻ってきたのは賛否両論あると思います。
戻ってこなかったら重いですがインパクト大。
戻ってきたらご都合主義ながら後味が良い。
しかし、アフターエピソードが見れたし、キスが未練で取り憑かれたなんてロマンチックだったのでおkです。
{/netabare}


作画は良いわけではないです。
しかし、色使いが独特です。
例えば、夜のシーン。
普通窓の外の景色は、濃い青か、月の光の黄色。
ところが、この作品では、「赤・青・紫・緑・黄色」と、雰囲気に合わせて色を変えます。

画面のカットと組み合わせて、

* 白の背景に黒の影で「孤独」
* 白と黒のしましま模様で「迷い」
* 無色で「望まない世界」

など、画面全体を使って感情を表現しているのが特徴です。
シャフト風味。

ということで作画の割に視覚効果が高いです。


音楽は文句なし、というか素晴らしい。
OPの「CHOIR JAIL」はかっこよくて耳に残るよなぁ。


どの要素もレベルが高く、12話できれいに収まっており、とても満足できました。
1クールものではトップクラスにお気に入りの作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 101
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

★原作もついに完結★

度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。
中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。
自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。


夕子さんが最後どうなるのか、アニメオリジナルの展開でしたが、原作ではどうなるのかも気になる作品です。

見どころは骨!


■原作第9巻
{netabare}
アニメ版でいうと第10話「喪失乙女」から第11話「紅涙乙女」にあたります。


アニメでは浅葱がアカヒトでしたが、原作では紫子がアカヒトに・・・!さらに庚家の秘密も明かされます。


紫子がアカヒトになるいきさつだったり、夕子さんの死の真相だったり、色々と見どころがありますが、やっぱり一番の見どころは夕子さんの幼女時代!w(ノ `・∀・)ノ゙ オオオオォ♪゙
にやにやがとまりませぬ!


原作では「もう一人の夕子」を受け入れる経緯や受け入れる理由などもアニメとは異なっています。
そして「もう一人の夕子」を受け入れたとき、幽霊として存在し続ける理由も同時に無くなり、幽霊としても存在しなくなってしまったというところで9巻は終わりです(´Д`).∴カハッ

残りの収録話はすべて「特別編」・・・
くそう・・・
(特別編は特別編で好きなんですけどね)


そして最終ページに重要な告知が!!!!





「次巻、ついに完結―。2013年秋発売」



秋まで待てない!!Σ(p´;Д;`)q << ぅあ゛!!ぅゎぁぁぁぁあ゙


{/netabare}

■原作第10巻
{netabare}
アムネジアもついに完結です。
最終巻を一目見ての印象は・・・
「ぶ、分厚い!!(゜ロ゜)」

もう最終巻に一気にぎゅっと詰め込んだ感じです^^
表紙も裏表紙もイラストが超かわいい!

アムネジアのラストはアニメ版でかなり完成度が
高かったですが、原作も負けてませんね。

エピローグはいつもの怪異調査部にもどっていて
とても満足です^^

最終ページでの夕子さんのセリフはアムネジアらしいな、
と思いました(^ ^)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 102

なゆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

良い意味で期待を裏切られた

レビュー未読、あらすじを多少見た程度で視聴しました。
視聴前の印象は「幽霊がでてくるだけの怪談物」だったのですが、いざ視聴してみると良い意味で期待を裏切られました
「怪談は関係ない」というわけではないところも好感です
作画・演出がとても良く、思わず息を呑んでしまうシーンや泣きそうになるシーンもありました
守備範囲外だと辛いアニメだとは思いますが、本筋前の序盤部分が辛いと思う人でも続きが気になる工夫がしてあり、楽しめるんじゃないかなと思います
私はとても満足したので高めの評価にさせてもらいました


どうでもいい話ですが
幽霊部長の件、完全に空気扱いになってるけど・・・
理由を知ってる2人はいいとして、もう1人は気にならないのかな・・・

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

88.4 9 シリアスで学園なアニメランキング9位
聲の形(アニメ映画)

2016年9月17日
★★★★★ 4.1 (1520)
7489人が棚に入れました
聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。

声優・キャラクター
入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

障がい、いじめ、生と死、そして母の愛

原作未読。
劇場でも視聴しましたが、いろいろと考えさせられることの多い作品だったため、繰り返し視聴してからレビューしたいと思い、BD購入後のこのタイミングでレビューします。

【初めに】
この作品は多くの方に見て欲しい作品です。
高校生の恋愛物語なんかじゃありません。
障がい、いじめ、生と死、母の愛・・・。重いテーマを次々と投げかけてくる作品です。
そして、見終わった後、色々と考えさせられる作品です。

様々な思いの中で、少しずつ成長していく石田将也、西宮硝子、西宮結絃、そして植野直花が見どころです。

【物語】
これだけ重いテーマをよくも2時間の枠に収めたな!と感心するくらい良くできていると思います。
時間の都合上、少々強引な展開もありましたが、それをマイナス要素とするのは酷でしょう。

【作画】
京アニですからね、全く問題無いでしょう!(笑)
特に花火のシーンは鳥肌ものでした。

【声優】
なんといっても早見沙織さんでしょう。
硝子が言葉を発する度に鳥肌が立つほどの怪演。
{netabare}小学生のころ、将也と取っ組み合いの喧嘩をした硝子が発した言葉が、最初に劇場で視聴した時には理解できませんでした。
BDで繰り返し視聴をして、『頑張って!』と聞こえた時には感動しました。{/netabare}

将也の少年時代を演じた松岡茉優さんに賛否があるようですが、私はとても良かったと思いました。

【音楽】
THE WHOの「MY GENERATION」は良かった。
aikoの主題歌は好みが分かれるかも・・・。

【キャラ】
「植野直花」
一見、理に適っているようなことを言ってはいるが、実は一番自分勝手・・・に見えるキャラ。
高校生になった硝子の立場から見れば一番の敵キャラだし、『嫌い』って人が多いだろうな?
実は私もそうだったし・・・。
それだけに、最後の{netabare}手話{/netabare}には感動した。
良かった。ちゃんと成長してるじゃん!

「将也の母」
私の印象は、子供には甘いけど、責任感の強い母親。
{netabare}硝子いじめの謝罪の際、片耳から流血しながら、声も荒げずに「明日からいい子にするんだよ、ね」は衝撃的だった。
硝子の母と植野の喧嘩を止めたシーンも良かった。{/netabare}

「硝子の母」
私の印象は、子供に厳しく、だけど誰よりも子供を愛する母親。
{netabare}重度の聴覚障害のある硝子を普通学級に通わせるとか、小学生には酷なんじゃないかと思った。
しかし、硝子は聴覚に障害があるだけで、知能に障害がある訳ではない。
愛娘の将来の事を考え抜いて出した、苦渋の決断だったんだと思った。

それは、後半のシーンからもうかがえる。
高校生になった将也が硝子を一緒にいるところを見かけると問答用無用にビンタ。
そして、硝子を責める植野にも問答用無用にビンタ。
愛娘を守るためには手段を選ばずに全力で立ち向かっていく母親の姿だと思った。{/netabare}

【最後に】
極力ネタバレ無しでと思っていたんですけど、結局ネタバレだらけになってしまいました。スミマセン。
ネタバレついでに、最後に少しだけ付け加えたいと思います。

{netabare}この作品を視聴して、本当に色々なことを考えさせられました。

【障がいを持つ人とどう接するのが正解なのか?】
本作の硝子のように聴覚障害を持つ人との接し方。
将也や佐原のように手話を覚える?
  それができれば一番いいんだろうけど・・・。
  現実には、手話を知らない人が多いんじゃないかな?
  もちろん私もその一人。
「大きな声でゆっくり話せば分かるんだから」と言った植野。
  これも決して間違いではないと思っている自分がいる。

大事なことは相手の立場に立つことだと思う。
ただ、優しく接すればいいというわけでもないのだと思う。

【これって「いじめ」ですか?】
いじめがダメなんてことは、誰しも理解していることだと思う。
だけど、どうだろう?
『私の職場(学校)ではいじめなんてありません!」
そう断言できる人は少なくないと思う。だけど、
『誰かを無視したり、悪口言ったりとかありません!』 
そう断言できる人がどれだけいるだろう?
悪口・陰口くらいなら、恐らく多くの人が身に覚えがあるのでは?
『悪口・陰口くらい誰でもやってるよね?このくらいなら”いじめ”じゃないよ』

それではなぜ、佐原は不登校になったのだろう?

【母親の愛ってすごい】
将也の母、硝子の母。
タイプは全く違うけど、子供に対する愛情と責任感の強さは計り知れない。
謝罪のためにピアスを引きちぎった将也の母親。
同じく謝罪のために、公衆の面前で土下座をした硝子の母親。
どちらも本当に立派だと思った。

そして、何より、自分の身の回りの人に同じようなことをさせてはならないと思った。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 141
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

美しい人

60年代のロックアンセム、
THE WHOの「MY GENERATION」が、
オープニングを告げる。

小学校時代回想。
退屈な毎日を単なる好奇心や面白半分で、
耳の聞こえない少女を虐める主人公。
あまりにも度がすぎて学級裁判となり、
自分がクラスから断罪され孤立する。
{netabare}保身の為、主人公を売るクラスメイトたち。
罪人の烙印、どこにでもある無自覚な悪意。
正当化される弱さ、悪意の同調圧力。{/netabare}
ヒロイン硝子の心は何度死んだのだろうか。

心を掴まれたシーンがあります。
それは硝子が持つ筆談ノートでの何気ない日常。
{netabare}そのノートに言葉を綴り、必死に周りと、
コミュニケートしようとするその少女の姿に。
拒絶され、からかわれても、
けなげに笑おうとする少女の姿に心が震える。{/netabare}

高校生現在、再会。
償うこと、許すこと。
{netabare}自分のせいでバラバラに、
壊れてしまったものと向き合う硝子。
自己嫌悪と後悔の狭間で揺れ、
他人から目を伏せて生きる主人公。{/netabare}
これは現代の罪と罰なのか。

犯した罪はいつ許されるのでしょうか。
そもそも許されるものなのでしょうか。
どうか幸せになって下さい。

心の美しい人になりたい。

今はただそう願います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 116

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰かが感動にむせび泣く涙は冷や汗になって流れ落ちる

聲の形を観るにあたって視点をどこに持っていき多数派が経験しない境遇を掴むかが難しいと思われるのですが、
自身に置き換えるとそれは“コンプレックス”。生きていれば誰にだって“当たり前”にあるものだと思います。
身体的特徴・肉親との関係・性への恐怖心・嗜好・学歴・人種・生まれ・性別、イジメや差別の行く末も然りです。

肉親や他人が“毎日自分のコンプレックスについて熱く口論している”そんな世界を想像してください。
目立つアナタは学校や会社、道行く人々から向けられる奇異の目、励ましや憐憫の言葉に晒されるでしょう。

「西宮は優しいからああしているわけでも、強いから、弱いから、といったわけでもないんです。
彼女は、彼女なりにたくさん考えた結果、ああするしかない、というだけなんだと思います。」

作者がインタビューでこう答えたそうです。これが彼女の当たり前だったのでしょうか。

実際にいろんなハンディキャップを抱える人達や高齢者を介助する人達がいる現場において人間を起こす方法や、
車いすの押し方、様々な器具の用途や正しい使い方など、最低限の知識を身につけるより最優先事項があります。
介護・介助において、まず彼らが学ぶことは相手を「お客様」では無く「利用者」と呼び、客として扱わない事。
他人に体を預ける利用者を不安にさせず寄り添いながら安心感を与えてコミュニケーションを取らなければならず、
マニュアル通りではなく個人個人に対し状況や状態を鑑みて、人としての尊厳を蔑ろにするような態度や行動を
取らないことが大前提であり小児科医や助産婦など、職業柄心構えを身につける方々も同じ雰囲気があります。

当たり前だと思うかもしれませんが、その当たり前が世間に浸透していないのは本作に対して議論が行われたり
特筆すべき事項だと取り上げ、感動できる作品と持ち上げられる現状を考えれば一目瞭然ではないかと思います。


難しい題材に焦点を当て一流の演出と人の心を揺さぶる手法を用いた映像作品は洗練され美しく彩られました。

“本作自体がコンプレックスになる”映画として。

気弱な少年がスパイダーマンに憧れるように、盲目の侠客がバッサバッサと悪を斬る姿を格好いいと思うような、
当事者側の人間が顔を曇らせず笑顔になれる映画ではなく、関係のない人間が感銘と感動を得る為の映画は、
原作を読んでいた時の感覚より数枚フィルターがかかり、メッセージ性や丁寧な音と画で美しく完成しました。
映画として完成度が高く年間で最高評価に近いことも納得です。多くの人が素晴らしいと感じたでしょう。
当事者たちの気持ちを置き去りにして。

聲の形を特筆すべき作品だと受け取られるのが今の現状で世間の認識なのでしょうが、映画の話でなく常識として、
“当たり前”に生きてる人に対し涙を流したり感動することが無いのと同じく、この気持ちは人を傷つけます。
本作は仕方有りません、メッセージ性と感銘を受けるよう作ってあるのだからそれは嘘でも非常識でもない。


他人の感動に水を差したくはないが綺麗な世界に冷や汗しか出なかった。机上の空論を言っても仕方ないけれど、
叶うならいつか本作に感動も感銘も無く、当たり前に捉えられるそんな世の中になればいいと願っています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 52

78.0 10 シリアスで学園なアニメランキング10位
ZEGAPAIN ゼーガペイン(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1102)
6615人が棚に入れました
未来的にデザインされた街・舞浜市に住み、近郊の高校に通う普通の学生、キョウ。たった1人で水泳部を切り盛りする彼は、中学以来の因縁を持ち難癖をつけてくる宿敵達とのいざこざも意に介せず、練習と水泳部への勧誘の為、学校の室内プールへと向かう毎日。
ある日、幼なじみのリョーコに頼まれ、映画研究部作品の撮影中、やる気の無いキョウはNGを出し撮影は中断。ふと、窓の外を見るとそこで彼は飛び込み台の最上段に立つ、1人の見知らぬ美少女・シズノを見つける。
水泳部入部希望者と察したキョウは、慌ててプールへと急ぐが、シズノは声にならない謎の言葉を残し、華麗な飛び込みを見せ忽然と姿を消す。シズノの事が忘れられないキョウだったが、程無くして彼女はキョウの自室に瞬間移動したかの如く唐突に現れる。
シズノはキョウに「ゲーム」の始まりを宣言。彼女の導きのままにキョウは異空間へ転送され、美しい光の装甲をまとった巨大ロボット「ゼーガペイン・アルティール」に乗り込み、敵と目されるキャラクターをシズノと共に倒していく。
だがしばらくして、キョウは様々な疑問に対峙していく事になる…。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、花澤香菜、川澄綾子、朴璐美、牧野由依、渡辺明乃、坪井智浩、井上麻里奈、吉野裕行、加藤将之、神谷浩史、ゆかな、家中宏、久川綾

ニコフスキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

過大評価

なんか「もっと評価されるべき」みたいな位置づけされてるんですけど全然そんなことないよね

このアニメは2つの要素から構成されていて、1つはSFロボットもの。もう1つは人間ドラマみたいな面だと思うんですけど、まぁどっちつかずで中途半端

まずロボットアニメとしてはコレ酷いよね
魅力がないんですよね機体にも技にも。スパロボに出ても使いたくないもんww

恋愛要素もあるわけだけど、恋愛って分野は一本であるべきなんですよ。決してロボアニメの付属であってはならない。SFに恋愛を交えたって現実の恋愛をテーマにした学園モノに恋愛要素で勝てるわけがないんですよ。劇中のキャラ達にとってならともかく僕達にとってはあまりにもフィクションで現実味に欠けるから

いっそのことロボットバトルアクションをなくしてべつの形にできたなら他の描写が生きてこれたんじゃないかって思います。命の尊さとかを感じながら主人公の成長を描くことを軸にストーリーをっ持っていけたなら、もっといい
作品になったはず



誤解して欲しくないのは面白くないわけじゃないんです
ただ素材の使い方しだいでは・・・っておもってしまうんですよね。つまり「もっと評価されるべき」ではぜんぜんありませーーーんwwwwそこまでいいアニメじゃなかったぞと

あとこの頃の花澤香菜さん
演技下手すぎやろwwwwwwww酷いwww
逆を言えば花澤さんの成長がわかる作品でもあります。もしかして花澤ファンにはこれだけでも視聴の価値はあるかも

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

ガバ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

SFアニメとしては好みだが

16話で断念。断念した理由を主にレビューしていくことになる。

まず、良かった所はやはりその世界観である。6話以降世界観が開示されるところは面白かった。また、朴璐美さんなど脇を固める声優さんは上手かったと思う。

次に、視聴を断念した理由は主人公、ヒロインの声があってなかったためである。イマイチ二人の物語に入りきれなかった。序盤時間をかけて日常パートでキャラの掘り下げを行うのだが、その時間が丸ごと演技のひどさで無駄になってしまった気がする。そのため世界観の開示があらかた終わり二人の物語へと回帰していく16話で視聴を断念。
もちろん私個人の意見なので気にならない人もいると思うが、私には合わなかった。たぶん私好みに声を寄せすぎるとアニメアニメしてしまって、それもまた作品に合わないからここら辺の塩梅は難しい。

総評としては、SFアニメとしては良し。ロボットアニメとしては平凡。恋愛物(?)としてはイマイチという(個人的な)印象である。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

yosshi____ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最近見た中で1番鳥肌が立った作品。

ずっと見よう見ようと思ってたのですが、今更ながら視聴しました。
まず初めに6話までは頑張って見て下さい。

この作品は映画のマトリックスの世界と同じと言ってしまえば簡単ですが、そうではなく、もっと深く濃い内容となってます。

かなりスピリチュアルな話になりますが、ふとたまに、そもそも自分というのは、体という実態のことなのか、脳という意識のことなのかと考えたことがあります。自分の体に他人の意識が入って、他人の体に自分の意識が入った時、果たしてどっちが本当の自分なのかと。
誰でも一度くらいは考えたことがあるのではないでしょうか。

ゼーガペインで伝えたいことはここにあると私は感じました。

意識さえあれば、実態などなくとも生きている。と考えるもの(ガルズオルム)と、実態がなければ生きているとはいえない。と考えるもの。(セレブレム)

これはその両者の戦いであり、26話を通して描かれました。

見終わって、説明不足なところは多々ありましたし、ラストのところも複雑にしすぎた感じはありましたが、それでも今まで見てきたアニメの中でもかなり素晴らしい作品だったと思います。
特にEDの入りは今まで見てきたどの作品よりも素晴らしかったです。

難しい内容が好きな方、考察しながら楽しみたい方におすすめしたい作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

85.9 11 シリアスで学園なアニメランキング11位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1018)
5254人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志

t-tea さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

本当にひどい

リアルタイム放映中は1話を見た時点でショタ2人が意味もわからずイチャイチャしだした時点で気持ち悪すぎて見るのをやめました。
ただ高評価にしてる方もいらっしゃいましたので見てみましたが本当にひどい。
あにこれの評価基準に関して全部触れるとするならば、

物語の評価
主人公がいる世界のストーリーと現実世界のストーリーに関してもっと触れるタイミングを考えて欲しい。いきなりねじ込んで「現実はこんな状況です。では主人公は?」みたいに切り替えるにしてはそれぞれのストーリーが長すぎて集中してみてられません。
作画の評価
これに関しては本当にひどい。主人公が少し引きのシーンになると「これ本当にプロが書いてんの?」ってぐらいクオリティが下がってます。というか下手な素人が同人描いているようなクオリティで見るに耐えない。アップシーンとの格差が酷すぎる。
声優の評価
後半に出てくる女の子の声優が微妙でした。そのせいでなかなかキャラに思い入れがもてない。
音楽の評価
これはいつものSAOといった感じで特に不満はありません。BGMもいつものといった感じでしたし、挿入歌として入っていた「ReoNa - 虹の彼方に」は素敵な曲で気に入っています。
キャラの評価
今作はキャラに緊張感がなさすぎます。戦闘中に棒立ち、傍観、戦闘を無視して会話。SAOは過去作そういった甘えを許さない緊張感があったと思いますが、今作はそれがまるでありません。

全体的に男の子二人がイチャイチャするような、腐女子これでどう?みたいなシーンが多すぎて気持ち悪かったです。
ストーリーが面白ければきっとそこも素敵なシーンにできたのだろうけど本当にくだらない。
キャラの評価にも書きましたがSAO初期の良さがまるでないです。
監督が変わったせいなのかもしれませんね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アリス イン ワンダーランド

A-1 Pictures制作。
人気の高いアリシゼーション編開幕。

ラースが開発する新型フルダイブシステムは、
VRワールド内部の記憶を現実に持ち出せない。
極めてリアルな仮想世界アンダーワールド。
相変わらずの音響効果で臨場感が凄い。

これは神への挑戦。
量子脳力学は人の心の光の揺らぎを捉え、
真のAI、人工知性を創ることへ向かうのでしょう。
導入部という点では過去シリーズ最高です。

6話視聴追記。
{netabare}壮大な文明シュミレーション、
システムから逸脱する人工知能。{/netabare}
もう少し仕掛けが早ければと願いますが、
丁寧な展開と好意的に考えましょう。

13話視聴追記。
{netabare}図書室の賢者カーディナルが語る、
仮想世界の秩序「禁忌目録」の成り立ち。{/netabare}
カーディナルの存在は世界観に、
大きな影響を与え物語に深みを生む。

前半最終話視聴追記。
技術的特異点を巡る問題でしょうか。
{netabare}心の痛みこそが人であることを教えてくれる。{/netabare}
後半怒涛の展開に興味は尽きず、
欠点はあるも映像も物語も堪能出来ました。

新世代のグローバルヒストリーへ。
これは次章に期待しましょう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84

セイバーlove さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なぜ SAOアリシゼーション(3期)は失敗したのか?(原作履修済み)

皆さん、薄々気づいてらとは思いますが、 SAOは人気アニメシリーズですが今回のSAOは全く話題にならない。それはなぜかなのか?自分は原作を既に読んでいるのですが、正直アニメは全くもって微塵も面白くない。作画も安定してるし、音楽も素晴らしいのに全くワクワクしない。アリシが話が長いのはわかっており、今でもかなり端折りながら話が進んでいるのはわかりますが、テンポも展開の演出も中途半端すぎる気がします。 ペースでが遅く原作に忠実にゆっくり進むのでもなくアニメらしく超スピードでテンポ良く進むわけでもない。まぁ話が長すぎるのが悪いがw SAO自体アインクラッドがアニメで一番面白い話ではあるが、原作は個人手にアリシゼーション好きなだけに非常に残念です。もう正直アニメはいいやと思ってます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

78.1 12 シリアスで学園なアニメランキング12位
暗殺教室(第2期)(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (693)
4308人が棚に入れました
南の島で鷹岡との戦いに勝利したE組の生徒達。殺せんせーはカップル成立を目論んで「肝試し」を企画!だが、いつしかE組全員でのイリーナと烏間をくっつける作戦に!?果たしてその結末は!?夏休みも終わりに近づき、2学期へと思いを馳せる生徒達。その裏で謎の男の影も…?

声優・キャラクター
福山潤、杉田智和、伊藤静、速水奨、岡本信彦、逢坂良太、内藤玲、田中美海、矢作紗友里、松浦チエ、洲崎綾、佐藤聡美、川辺俊介、金元寿子、渕上舞、宮下栄治、山谷祥生、水島大宙、間島淳司、木村昴、沼倉愛美、斎藤楓子、日野未歩、河原木志穂、植田佳奈、浅沼晋太郎、高橋伸也、はらさわ晃綺、諏訪彩花、下妻由幸、藤田咲、緒方恵美、宮野真守
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作尊重が伝わる安定のクオリティ

原作は、少年ジャンプでリアルタイムで読んでます。
原作は完結しそうでなかなか完結しない状態でスタートしたアニメ二期。
単行本は2015年12月時点で既刊17巻ですが、
松井先生によると15巻からは、
最終回までの各回のプロットは既に決まっているそう。

アニメ版制作スタッフには最終回迄の流れを伝達済みなのか?
お話のゴールは間近のようですが、アニメは最終回まで描けるのか?
アニメ版を、どうまとめ、締めくくるのか、非常に興味深いところです。

今作制作の直前に、アルペジオを劇場版で高評で締めくくることのできた
岸誠二監督と脚本の上江洲誠さんのゴールデンコンビに期待してます。

第2期OP「QUESTION」とED「欠けた月」は初回時は
1期ほどのパンチがなくまあまあでしたが、、
4話目にはすっかりお気に入りの曲になりました。

キャラでは、状況に応じて衣装を変える人工知能の律が
アニメでは毎回おちゃめで可愛いし、
原作以上にいい味出してて一番のお気に入り。

渚のナレーションと的確なツッコミも楽しい。

<各話レビュー>
★ 1時間目「夏祭りの時間」 {netabare}
… 原作単行本第9巻:第74話「怖い時間」、
  第75話「殺しの時間」、第76話「衝撃の時間」より

二期は、二学期の始業式以降からスタートするかと予想してましたがハズレ。
意外にも一期のラスト第73話からの話をそのままでスタート。

キャストも既に2クール演じてるキャラだけあってよく嵌ってるし、
息もあった掛け合いも絶妙で安心のクオリティ。

<告白のつもりが殺白(ころはく)してどーすんのよ!!>
二学期編序章となった今回、
今後のヤバそうな伏線もありましたが
肝試しや「くっつけ」作戦などで構成され
大筋は小休止の日常回。
ヴィッチ先生の可愛さがよく描けていて始終ほのぼの。

放送が真冬なのに夏イベントというのもアレですが
コメディとして十分楽しめました。
{/netabare}
★ 2時間目「茅野の時間」{netabare}
… 原作単行本第10巻:第80話「茅野の時間」、第81話「鬼ごっこの時間」、
  第82話「泥棒の時間」、第83話「泥棒の時間・2時間目」より

第9巻の第77話から巻末の79話に当たる3話分、
前回、水木しげる先生似とされた、
竹林絡みのエピソードは丸々カット。
結構好きなエピですが、
話のテンポ上、仕方ないかな。

お話はいよいよ第10巻に突入。

今回、あまり繋がりのない3つのエピソードを
上手く1話に収めるることに成功してると思います。

・Aパート:第80話「茅野の時間」より

<プリン愛あればこそ>
松井先生も茅野と同じくプリンマニアだそうで
巨大プリンの設定をかなり練りこんだそう。

おかげでアニメでも丁寧な演出で
荒唐無稽なお話なのに妙な説得力があって
ギャグコメディなのに関心しちゃいました。

なにがあっても、ちゃんと生徒たちにもプリンを振る舞う殺せんせー。
ちょっとほっこり。

・Bパート:第81話「鬼ごっこの時間」~第83話「泥棒の時間・2時間目」より

殺せんせー、福山潤さんの
ハリウッド映画などのテンプレ悪徳警官の演技、
踊る大捜査線ネタ(アニメオリジナルの演出)にクスッw

おそらく尺の問題で、鬼ごっこ(ケイドロ)のエピの最後、
烏間を出し抜いた生徒たちの描写はカット。
これも無理ないけどちょっと残念。

<お前は俺より弱い>
自称殺せんせーの弟、イトナ、カムバック!
次回も楽しみ。
{/netabare}
★ 3時間目「堀部糸成の時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第84話「限界の時間」、第85話「駒の時間」、
  第86話「執着の時間」、第87話「吐きそうな時間」より

殺せんせーの力というより、
E組の生徒のチームワークのおかげで
イトナ(CV:緒方恵美)がクラスの一員になれたお話。

E組の生徒たちは人しての度量も大きくなってきた。
かつてはトラブルメーカーだった寺坂も
人を気持ちを解きほぐすことができるようになっていた。

殺せんせーの教育は、
生徒の学力や様々な技能のみならず
人格形成にも大きな結果を残してることが
伝わるエピソードでした。

原作の魅力を損なわず、
単行本の4話分を23分に無理なく収めるてる。
その上、原作上のいい台詞やギャグも決して外さない。
上江洲さんの脚本はやはりセンスがいい。
{/netabare}
★ 4時間目「紡ぐ時間」 {netabare}
… 原作単行本第10巻:第88話「紡ぐ時間」、第11巻:第89話「名前の時間」より

・Aパート:第88話「紡ぐ時間より

イトナは寺坂グループにすっかり溶け込んだ。
遠慮ない毒舌が友情の証であるかのようだ。

得意の電子工作の技術で対せんせー用の兵器を作ったつもりが、
E級男子の男のロマンの道具にされそうに…

エロと殺しと物作り、男子の都合をがっちり掴んで、
イトナを中心にいつの間にか輪ができていた。

真剣な作戦のために一致団結する彼らだが…

<ちょっと痴情のもつれが…>
オチには原作の補足となる描写もあって楽しかったです。
ちょっとだけプリズンスクール思いだしました。

・Bパート:第89話「名前の時間」より

一日だけ本名で呼ぶの禁止してお互いをコードネームで呼ぶお話。

コードネームは全員が全員分考え紙に記入、それを箱に入れる。
それを殺せんせーが引き当てたもので、全員分のコードネームは決定。

真面目な対戦訓練で、適当でふざけたネームで呼び合う彼らは
アニメでは声優の演技により漫画より可笑しさ倍増でした。

コードネームと呼ぶより、あだ名が相応しい。

特に笑えたのは、律の”萌え箱”を筆頭に、
ツンデレスナイパー、女たらしクソ野郎、鷹岡もどき、
中二半、永遠の0、メガネ(爆)など

ただ、メガネ(爆)は、竹林のことですが、
アニメでは竹林回がカットされてるので
原作読んでないと意味不明なのが残念。

原作のアレンジが絶妙で、なおかつ補足要素が加わり
今回の面白さは原作以上。

ちゃんと木村君の名前のコンプレックスを救うオチもあって
ギャグだけで終わらせないところが素敵です。

エンディングのキャスト表示で
E組生徒と担当教師3名の役名が本名でなく、
コードネームになってたのには(爆)

CAST
バカなるエロの
チキンのタコ   福山 潤
堅物         杉田智和
ビッチビチ    伊藤 静
---------中 略----------
性別       渕上 舞
って、これは「バカテス」の秀吉と同じくらいの笑撃www

だから岸&上江洲コンビの作品から目が離せません。

次回、浅野理事長親子が久しぶりの登場。楽しみです。
{/netabare}
★ 5時間目「リーダーの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第90話「イケメンの時間」、第91話「体育祭の時間」、
  第92話「戦術の時間」、第93話「リーダーの時間」、第94話「敗北の時間」より

今回は、磯貝悠馬(CV:逢坂良太)の回。
コードネーム:貧乏委員
縁日でゲットした金魚まで食材にするほどの貧乏な母子家庭の苦労人設定。
でもE組の学級委員で、成績優秀、コミュ力あって人望厚くイケメンとして女子人気も高い。

前回は、原作2話分を補足まじえて丁寧に描いたかと思えば
今回は5話分を圧縮して構成してました。
だからといって薄味に感じることなく楽しめました。
ポイントは決して外してないためだと思われます。

体育祭の棒倒しのようなシーンは、アニメで音声と動画で描かれると
やっぱり漫画より見応えあっていいですね。
イトナが勝利を決める際、棒にぶら下がって倒すというアクションが足されていました。

留学生との会話を英語で統一させたのも
ヴィッチ先生の英会話の授業が役に立ってると伝わり良かったです。
キャストの誰が、英会話が上手いか下手かが判っちゃうのは、まあご愛嬌ですね。
{/netabare}
★ 6時間目「ビフォーアフターの時間」 {netabare}
… 原作単行本第11巻:第95話「間違う時間」、第96話「ビフォーの時間」、
  第97話「アフターの時間」、第98話「プレゼントの時間」より

<君たちは強くなりすぎたのかもしれない>
いつもの山中でのフリーランニングの訓練の成果を街中で試すE組の18名の生徒たち。
不注意から、自転車に乗った幼保育施設「わかばパーク」の園長に怪我をさせてしまう。
その責任を取るため、そして失敗から学ぶため、
E組28名全員参加の二週間の課外授業が始まった。

<なんということでしょう!>
『大改造!!劇的ビフォーアフター』…建築情報・ドキュメンタリー番組。
サザエさんの中の人、加藤みどりさんのナレーターが印象的。
殺せんせー、福山潤さんのものまねとBGMで上手く再現。
映像と音響あってこそのパロディ、原作では味わえない楽しさでした。

<蒼き鋼のアルペジオのキャスト再び>
岸&上江洲コンビの推薦でしょうか?
レギュラーのE組生徒は、
渕上 舞(渚、イオナ)
藤田 咲(律、ヒュウガ)
沼倉愛美(中村莉桜、タカオ)
宮下栄治(菅谷創介、橿原杏平)
佐藤聡美(神崎有希子、ナチ(劇場版))
カッコ内の前者は今作、後者はアルペジオでの役名

気付いたのは以上ですが他にもいるかも。

そして今回のゲスト、登校拒否の小5のさくらは山村響さんが演じてました。
つまり渚とさくらの絡みは、イオナとハルナの組み合わせ。
お二人とも演じ分けが巧みなのでエンドクレジット見るまで
この組み合わせとは思いもよりませんでした。
なかなか面白いですね。
{/netabare}
★ 7時間目「死神の時間 前編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第98話「プレゼントの時間」、第99話「プレゼントの時間・2時間目」、
 第100話「「死神」の時間」、第101話「反撃の時間」、第102話「「死神」の時間・2時間目」、
 第103話「「死神」の時間・3時間目」、第104話「「死神」の時間・4時間目」より

今迄で最強最悪の超一流の暗殺者「死神」登場!
殺せんせー暗殺のため、あらたな外部からの刺客がE組生徒全員を人質にとる。
ヴィッチ先生もE組を裏切り「死神」側に取り込まれ、律もハッキングで無力化された!
E組に最大の危機が訪れ、殺せんせーと烏間先生が救出に向かうが……

「死神」絡みのエピソードは漫画では第99~110話までで12話分ありますが、
アニメでは2回分だけで描くのかな?
テンポがとてもいいです。
カット多いはずなんですが、全然気にならないのは、ポイントは決して外してないからでしょう。

<やる気しね~死神さんに逆らうとかありえねーし 働くぐらいなら電源落とす>
ほんの少しの登場ながら、漫画もアニメもHacked印の律はやっぱり可笑しい。
藤田咲さんの演技は、今回、ここだけ普段の清楚な役柄と違うので、
ちょっとだけアルペジオのヒュウガっぽく聞こえました。
{/netabare}
★ 8時間目「死神の時間 後編」 {netabare}
… 原作単行本第12巻:第105話「「死神」の時間・5時間目」、第106話「「死神」の時間・6時間目」、
  原作単行本第13巻:第107話「「死神」の時間・7時間目」、第108話「「死神」の時間・8時間目」、
  第109話「「死神」の時間・9時間目」、第110話「世界の時間」より

<この教室がどんな結果を迎えるのかはわからない...だが、この場所は...良い世界だ>
今回は、烏間が主役!烏間は、怪鳥音こそないもののビジュアル的には、
70年代の孤高のヒーロー、ブルース・リーのようなカッコよさ。
杉田智和さんのイケメンモードの演技も実によく決まってて、すっかり魅せられました。
ヴィッチ先生との絡みも素晴らしかった。

イトナもいい味出てます。彼の電子工学の才能が
しっかりE組の戦力に活かされてるのも地味にいい。

2回に分けられた死神の時間のエピソード、
カット多くても、キャラの心理描写がとても丁寧だったのが好印象でした。
{/netabare}
★ 9時間目「2週目の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第111話「進路の時間」、第112話「2週目の時間」、
  第113話「1週目の時間」、第114話「渚の時間」より

生徒の進路指導のエピの中で浮き彫りになった、
渚と彼の母、潮田広海(CV:三石琴乃)の話。

広海役に三石さん起用とは少し意外でしたが、結果としては適材適所ですね。
実生活でも一女の母親でもある三石さん。
また「ドラえもん」で、のび太のママ役をもう10年以上演じているだけあって、
母性は、演じなくても自然に滲み出ていて、
さらに狂気を秘めた過保護の母という難しい役を絶妙に演じてらしてさすが。
{/netabare}
★ 10時間目「学園祭の時間」 {netabare}
… 原作単行本第13巻:第115話「学園祭の時間」、
  原作単行本第14巻:第116話「客の時間」、第117話「珍客の時間」、
  第118話「縁の時間」より

一期含め、今迄の敵味方問わず様々なキャラが文化祭でE組の模擬店に訪れる話。
なんとも緩く少年誌ならではのコメディ展開ですが、私は大好きなエピソード。
「昨日の敵は今日の友」的なものはいかなる作品でも個人的にツボです。

実に上手くまとめあげていたと思います。
二期のここまでの話で一番笑えて面白かった。

ここで久しぶり(一期17話以来)の、『いきなり「おしえて!くぬどん」』復活!
今回は、学園の文化祭紹介。
アニメオリジナルのこれ、好きです。
脚本の上江洲さんのブラックユーモアが冴えてます。

本校での浅野の企画した学園祭イベント描写の作画もセンスがいい。

<殺すつもりで売りましょう、君たちの数々の刃を!>
食は和を生み出す意味でも大切ですね。
どんぐりつけ麺、私も食べてみたいです。

修学旅行の不良高校生、わかばパーク関係者、南の島エピのキャラたち、
その他もろもろの殺し屋たち、最後に渚の母、再登場。
中でもユウジが、最もお気に入りなキャラなので丁寧に描いてもらえてうれしかった。
渚との絡み、可笑しくも今回は南の島の時以上に心温まりました。

渚の母は前回と打って変わり、子離れできた母親へ脱皮。

人の成長がちゃんと描かれてるから今作が好きなんです。

キャストの皆さんの演技力も冴えていて始終ほっこり。
{/netabare}
★ 11時間目「期末の時間 2時限目」 {netabare}
… 原作単行本第14巻:第118話「縁の時間」、
  第119話「期末の時間 2時限目」、第120話「殺気の時間」、
  第121話「解放の時間」、より

<正しい敗北を 僕の仲間と父親に>
理事長の歪んだ教育に気付き、素直にE組生徒たちに頭を下げる浅野学秀。
いつの間にか、本校舎生徒筆頭の彼も成長してました。
今まで見下していたE組生徒に素直に頭下げるとは
登場した頃には想像もつかなかった。
敗北から学んで強くなる…
普遍的な真理を自然に物語に織り込んでいて味わい豊か。

テスト問題と格闘する様をファンタジーバトルになぞられる演出
ここはアニメの真骨頂ですね。

{/netabare}
★ 12時間目「空間の時間」 {netabare}
… 単行本第14巻:第122話「空間の時間」、第123話「誤作動の時間」、第124話「教員試験の時間」より

前回と今回の間に、原作漫画はすでに第180話で完結してます。

アニメ2期は全25話予定らしいので残り13話あるよう。
とすると、アニメ1話分につき単純計算で平均、漫画の4話~5話分を
消化していけば結末まで充分描けますね。
これでアニメも、最後まできれいにまとめてくれそうで安心です。

<学秀vsカルマ、学業対戦の巻>

今回の数学の最終問題は、原作の松井先生が、
「中学生の知識で解けるけど、大学受験レベル」という発注で
中学生の通信教育のZ会の方に作ってもらたそう。
採用されたのは、いくつか作ってもらった候補から
漫画に相応しいと判断された選ばれた問題で
先生ご自身も3日かけて咀嚼して全容を理解した上での執筆とのこと。

私は、数学不得意ゆえ解く気も起きませんが
学秀とカルマ両者の着眼点の違いが対照的に描かれてなかなか面白い。

前回に引き続き、ファンタジーバトルの演出に、
アニメの利点が最大限に活かされてましたね。

でも、最高に可笑しかったのは、最後のくぬどんの件。
原作ではちょっとしたギャグをバージョンアップ
シリアス回なのに、こういうの、
いきなりぶちこんでくるセンスがなかなかいいです。

理事長と殺せんせー、教育方針は違えどどこか似てると思います。
理事長は好敵手としていいキャラです。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13
ネタバレ

名無すのレビュアー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2期で気付いた事( ゚д゚)ハッ!

2話の後半に一瞬だけ!

{netabare}
3年E組女子のバストサイズが表示されてますヾ(*´∀`*)ノヤッタ-♪

E、矢田
D、中村、原
C、速水、片岡
B、倉橋、神崎、不破
A、岡野、奥田、狭間
永遠のゼロ 、茅野(本人はBと言ってるけどww)

イリーナ:B97W60H91(Hカップ?)
雪村あぐり:Fカップ(茅野の姉)

です♪(;//́Д/̀/)ハァハァ


個人的には隠れ巨乳好きなので、狭間、岡田、神崎、倉橋、速水あたりがもう少し大きかったらなぁと(  ˙-˙  )౨ヌルフフ♪

でも速水が以外にCなのは喜ばしい♪


みんなまだ中学生なので将来的には↓

G、矢田
F、中村、原
E、速水、片岡
D、倉橋、神崎、不破
C、岡野、奥田、狭間
姉がデカいので期待込めてC、茅野

というような可能性があります(;//́Д/̀/)ハァハァ
{/netabare}

⚠︎こういう事だけで私は「星5.0」にしてません!
本当にいい作品でした♪

大事な事なのでもう一度言います。

こういう事だけでは「星5.0」にしませんよ…
♪~(´ε` ;)ヌルフフフ~ン

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

殺センセーと3年E組の皆んなとの絆の物語・・・その熱情にただ感涙するしかできませんでした・・・

この作品は、「暗殺教室」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

この作品からは予想外の幸せをたくさん貰ったような気がします。
①前期視聴の際、殺センセーのキャラデザからこの作品の視聴を敬遠した方もいらっしゃるようですが、殺センセーと3年E組の皆んなとの時間は思いのほか激アツで堪能させて貰った事

②2期「SECOND SEASON」の放送後、そのまま15話からの「FINAL SEASON」まで描ききって貰った事

③物語の終盤・・・殺センセーと3年E組の皆んなとの大切な時間を共有させて貰った事

これも岸監督ならではのサプライズ・・・だったのでしょうか^^?
一番ビックリしたのが②です。リアルタイムで視聴していた際、4月以降のTV番組欄にこの作品のタイトルがあったので、「枠を延長してしっかり描いて貰えるんだ」と思っていましたが、延長はこれまでの経験上1,2話程度だろうと勝手に推測していました。
ところが、いつの間にかタイトルが「FINAL SEASON」に変わっているじゃありませんか。
そこで、原作終了に伴いアニメも最後まで描ききる・・・という情報を耳にしたんです。
こんな嬉しい朗報もあるんですね^^

この物語は、賞金首である殺センセーと椚ヶ丘中学校の底辺と蔑まれてきた3年E組の生徒が様々な触れ合いを通して先生と生徒の絆をしっかり固めながら、底辺からの脱却を目指して生徒たちが成長していく・・・こんな感じの物語です。

3年E組の皆んなも最初はバラバラでした・・・
このクラスに送り込まれる事に対する屈辱や自身のプライド・・・
或いは未来に対する絶望・・・
誰も好き好んでこのクラスを志望する人のいない底辺のクラスです。
でも殺センセーが担任になって・・・烏間先生の他にビッチ先生もこの輪に加わって・・・少しずつですが、3年E組の皆んなに変化の兆しが訪れるんです。

自身の変化が実感できた時・・・これまで出来なかった事が出来るようになた時って嬉しいと思います。
でも、それは何の苦労も無しに手に入れられるものではなく、変われるのは努力をした分だけ・・・
3人の先生からの教えが功を奏したのでしょう・・・見違えるぐらい生徒が進化していくんです。
この進化は見ていてとても気持ち良いです・・・
これまでE組を蔑んでいた人達は、進化したE組を見て何を思うのでしょう・・・

殺センセーは100億円の賞金首・・・暗殺者が黙っているわけはありません・・・
ビッチ先生を含め次々と暗殺者が送り込まれてきました。
でもここには・・・殺センセーと進化した3年E組が待ち受けているんです。

でも・・・中には暗殺者の心中を察すると胸の痛くなるような事もありました。
たった一つの願い・・・それを叶えるためなら人は何でもできちゃうの・・・?
どんな痛みにも耐えられるの・・・?

生徒たちが目の前の階段を一つ一つちゃんと登った時間・・・だったと思います。
こうして物語は「FINAL SEASON」に突入する訳ですが、正直この最終章は私にとって泣きどころばかりでした。

私は当たり前と受け入れてしまっていたため、これまで全然気にする事はありませんでした・・・
殺センセーはどうして3年E組の担任になったのでしょう・・・
それどころか、自ら宣言した来年の3月までの時間を、どうして教師として過ごしたのでしょう・・・
・・・これら全てに理由があったんです。
その理由は本編で確認頂きたいと思いますが、私は涙無しにはこの場面を見れませんでした。

この作品はこれまでの十分激アツでしたが、一気に熱さの加速度を増すのがここからです。
クラスの皆んなの本音・・・そしてそれを自分達が一番納得できる方法を模索し実践する・・・
本気で・・・全部でぶつかり合うから絶対に中途半端なんてできない・・・
そして導き出された答えを総意として咀嚼する・・・
これだけでも生徒の成長を十分に感じられます。けれど、この作品・・・これで留まってくれないんです・・・

烏間先生はE組の皆んなに「余計な事をするな・・・」と言いました。
けれど、皆んなその言葉の本意をちゃんと分かっています。
これまで1年間・・・同じ時間を共有してきた先生なんですから・・・

ここからは3年E組の集大成・・・
例えどんな相手でも、自分達の領域に持ち込めばそこに活路を見いだせる・・・
生きていく上で大切な事を身をもって教えてくれる殺センセー・・・
それを貪欲に吸収する生徒達・・・
殺センセーとE組の間には究極の師弟愛があったと言っても過言ではないでしょう・・・

決める時間・・・
皆んなで出した答えは・・・

今でも渚の泣き叫ぶ姿と声が頭から離れてくれません・・・
そりゃそうだよね・・・泣き叫ぶしかできなかったんだよね・・・
でも・・・優しかったね

オープニングテーマは、3年E組 うた担 [渚&茅野&業&磯貝&前原の「QUESTION」と「バイバイ YESTERDAY」
エンディングテーマは、宮脇詩音さんの「欠けた月」と「また君に会える日」
オープニングのノリの良さと、しっとりとしたエンディング・・・どちらも好きでした。

2クール全25話の作品でした。
この作品って、こんなにも感動する物語だったんだ・・・が視聴後の素直な感想です。
この作品が最後までアニメで見れた事に至福の喜びを感じています。
ホント・・・視聴して良かったと心の底から思えた作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

87.0 13 シリアスで学園なアニメランキング13位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (744)
3318人が棚に入れました
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から生徒会の手伝いに至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、春。雪乃から最後の依頼を受けた八幡と結衣。3月の卒業式を控えた中、いろはからブロムの協力を求められ…。― 本物を求めた八幡は3人の関係を変えていく。果たしてこの先、彼の高校生活はどんな結末を迎えるのか!?

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、柚木涼香、中原麻衣、井上麻里奈、ささきのぞみ、小清水亜美、堀井茶渡
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

正三角形の三角関係

原作未読


うむ終わった。3期相当『俺ガイル・完』は全12話。1期からの続きもんで足掛け計38話で完結です。
ラノベはやたら長いタイトルが跋扈していて『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』例外なく長いやつです。たいていはツカミだけのタイトルで中身は別物ですが、本作は看板に偽りなし。

2期で 「お~青春ラブコメだね~」
3期で 「う~んまちがっているね~」

となることはお約束できますのでうっかり1期2期未視聴の方はぜひ振出しに戻ってここまで楽しみながら歩いてきてくださいね。
ラブコメが大きく動き出した2期最終話を受けての3期はこれまでの群像劇っぽいところからより主人公ら個々人の関係性にフォーカスされます。もう奉仕部+αで三角関係しかやらない勢いですね。
人となりは2期までで明らかになりました。ざっと、理性と感情の化け物が揃っていて理性カテゴリに八幡と雪乃。感情カテゴリに結衣となります。理性の化け物二人の緩衝材としてガハマさんは機能しており、彼女がいなければ早晩奉仕部は崩壊していたことでしょう。では似たもの同士八幡と雪乃の決定的な違いは自意識の有無。面白いのは結衣で1期の頃から成長して自分というのを持てるようになった。自意識それあるーカテゴリでは2期終わる頃には八幡と結衣が入ることになります。
ちなみにこの組み分けは陽乃の「理性の化け物」あらため「自意識の化け物」だね、と八幡を評したことに由来します。

    理性   感情   自意識   {netabare}気持ちを言葉にすること{/netabare}
八幡   ◎    ×     ◎    {netabare}  下手{/netabare}
雪乃   ◎    ×     ×    {netabare}  下手{/netabare}
結衣   ×    ◎    △→○   {netabare}  下手{/netabare}

中庸の△や○が無いといいますか、スキルチャートを作れば歪な五角形ができそうな三人組とみてよさそうです。だからこその面白さが本作の持ち味です。
登場人物もめんどくさいですけど抽象的な会話劇は同じかそれ以上にめんどくさい。自分は物語を紐解くのに登場人物相関図を頭に描きながら楽しむクセがあるんですがこの物語ではこんな感じ。合ってるかどうかはわからんです。違ってたらごめんなさい。

もう一つ。言ってることがわけわかんない時は言ってることよりもやってることを重視してます。言動より行動ってやつ。見当違いも多いですけどね。
{netabare}※漫画喫茶!?では隣同士肩にもたれかかる距離感だったのが、後日公園のブランコでは距離を取って座ってる…みたいなそういうとこ。{/netabare}

さらにもう一つ。概念として面白かった“本物を知りたい”について。
互いを出し切っても崩れることのない関係性みたいなものでした。
自己の欲求を追求すると壊れてしまう関係。これすなわち偽りの関係。
自分を偽って維持できる関係。これもすなわち偽りの関係。
大人であればあるほど、『本物』は遥か遠く手の届かないものであることを痛感させられます。若者も直感的には気づいてる。それでも求めてやまない、やはりこの年代ならではの心情の吐露なんです。

こちらを希求して止まないのが主人公比企谷八幡でした。どうやら折り合いをつけそれっぽいものを手に入れそうなところまで来ています。
同じく希求して止まない(…のだと思う)のがおそらく雪ノ下姉の陽乃。なんとなくこじらせたまんま大学生になっちゃった感ありでこれまで同様にちょっかいを出してきます。


まーあくまで一解釈ではありますが軽くおさらいでもしてから楽しんじゃいましょうという作品。
終わってみて思ったのが八幡、雪乃、結衣の関係って各自二方向に等分のきれいな好意の矢印が出ている正三角形のかたちをした三角関係だというのに気づきました。だいたい矢印は片方だったり短かったりするものを三角関係だと思ってきた人生だったのでこういう関係もあるんだなあと思った次第です。

もしかすると『本物』の関係ってこういうことなのかもしれない。
そんな錯覚を覚える青春ラブコメの秀作です。
別の作品でめんどくさい女性は魅力的だが男性の場合はただただめんどくさいみたいなこと書いて今の今も基本的な考え方は変わりませんが、男女ともにめんどくさくても面白いと思わせてくれた作品でもありました。


なお作中頻繁に出てきた3期のキーワード{netabare}“共依存”{/netabare}は結果的に無視しとります。

{netabare}「うがった見方をすればそう受け取ることもできなくはないくらいの話だ」
「君も雪ノ下も由比ヶ浜もそんな関係性ではないよ。共依存なんて簡単な言葉で括るなよ。君の気持ちは言葉一つで済むようなものか?」

絶好のタイミングでその時に1番欲しい言葉をピンポイントで投下する平塚先生についていけばよし。{/netabare}




※軽めの余談

■平塚センセから浮気しそうになりました

いろはすを凌駕するほどあざとかったのが作り手さんだった気がします。

あざとい?:{netabare}ガハマさんに肩入れしてしまう仕様{/netabare}
CASE1:{netabare}表情の作画カロリー消費っぷりは登場キャラ屈指{/netabare}
CASE2:{netabare}モノローグの度に締めつけられましたよ{/netabare}
CASE3:{netabare}ヒッキーとのデートする時間長かったよね{/netabare}
CASE4:{netabare}CMでまで白無垢着させた上に「わたし今が一番幸せだよ」とか言わせちゃダメ{/netabare}


■めんどくさかったです(褒め言葉)

1.{netabare}1期:「どうせ何を言っても伝わらないし関わらない」と卑屈さが全開
 2期:何を言っても壊れないor何も言わなくても通じ合う関係こそ本物だと信じる
 3期:ごちゃごちゃ言ってないで“伝える”“関わる”努力をする

 こんな若者の成長をこねくり回しながら描いたシリーズといえましょう。{/netabare}

2.{netabare}いろはすの「○○です。ごめんなさい」が段々YES寄りに。周囲の人たちも充分めんどくさい。{/netabare}

3.{netabare}結局「スキ」と言ってたのは我らが平塚静先生だけだったぞ。あーめんどくさ。{/netabare}



視聴時期:2020年7月~9月 

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2020.10.01 初稿
2021.08.01 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65
ネタバレ

tag さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

比企谷君、本物は見つかったかな?+裏バージョンレビュー

1期、2期のレビューを更新するうち、3期には裏バージョン(ネタバレ本音バージョン)のレビューが必要と思い。加筆、評価替えしました。
見ていない方は絶対開かないでください。

ここから裏バージョンレビュー
{netabare}
3期通しで見ると、雪乃と八幡の間の関係は、そのセリフ通りに受け取れず、見た目と実態がかけ離れているのではないかと思える部分が多々あります。
見た目は最後にやっと恋人同士ということですが、これも、実質的には婿養子決定と取れなくもないです。以下の1-3期通して二人の関係変化ポイントと“本当の”状態を考察したものです。

1期1話の奉仕部での初対面会話が弾む(見た目は弾んでいないが)時点:
⇒友達承認(セリフは速攻却下だが)
1期、普通は男子と一緒に絶対行かない雪乃が自ら誘って八幡とモールに買い物に行くシーン
⇒友達以上の存在であることを承認(ただ買い物しただけににしか見えないが、一緒に買ったエプロンはずっと使い続ける)
1期12話で再び奉仕部で友達承認を求める八幡を拒否るがウインクで返す雪乃時点:
⇒好意(好き)の表現(再び友達承認さえ拒否ったように見えるが、雪乃のウインクは相当な勇気が必要)
2期設定ディズニーランドのスプラッシュマウンテンの降下ポイントで袖を指で摘まんだ時点:
⇒雪乃からの恋人認定(単に恐怖から摘まんだようにしか見えないが、その写真は枕元にずっとしまっている)
3期10話でプロム後片付けから帰る八幡の袖を“握って”離さなく、ウルウルした瞳で見つめる時点:
⇒雪乃からのプロポーズ(言葉では別のことを言わんとしているように見えますが、行動は真逆の意思を示している)しかし八幡は優しく立ち去る
3期11話で八幡の5分間告白を受諾時点:
⇒八幡からのプロポーズ受諾(これは言葉と行動にしているので明白)
3期12話のほぼ無双している雪乃
⇒婚約・結婚式(八幡の婿養子入り)と新婚状態(雪乃を束縛する問題は全て解け、素の彼女が出ている、言葉と行動の乖離は消失)

これらは、ハッピーエンドに向かう、ポジティブ面を中心にシナリオを追ったものです。この見た目と本音の乖離が物語を面白くしているのですが、同時に難しくしている面もあります。その難しさの源泉がこの乖離でもあり、ネガティブ面のシナリオです。それを解く鍵が雪乃と陽乃の心理状況にあります。

・雪乃はなぜ、こんなに分かりづらい(面倒くさい)のか?
多分、これが、この物語の最大プロットであり、面白さの源泉です。その割には暗く、苦しいプロットではあります。
家族との関係性に問題があることは陽乃や平塚先生の会話などに1-2期にも表れますが、雪乃の口(特に海浜公園からの帰り道)から語られるのは3期になってです。また、陽乃の口からも語られます(海浜公園の夜、八幡を待ち伏せて)。ここから雪ノ下家の家庭環境、そこから来る、雪乃の心の問題が見えてきます。

・家業は姉が継ぐとなっており、自分はほったらかしで、重要視されていない、期待されていない(と思っている)
・期待されていない人生を過ごしていたので、強い承認欲求があり、期待される姉を後ろ姿を追っていた。
・自分は父の職業に興味を持っている。でも、家族に言ったことはないか、言っても取り合ってもらえなかった(しかし、これも承認欲求から来るもので、ほんとに姉、父と同じ方向に行きたいか微妙)
・結局、子供のころからの、ある意味“ネグレクト”で、普通持っているべき最低限の、「家族からの承認、信頼と安心」をもらっていない。心のよりどころがないため、自我が、とても弱く、攻撃されないための鎧をかぶっている。
・姉のコピーを目指すことでしか「自我の鎧=アイデンティ」を保てなかった。それでも満たされることはなく、常に自分(自ら納得したアイデンティティ)を探している。承認不足から自信がなく、これまで作りえなかった。
・これが、対人恐怖や、恐怖から逃れる(自分を守る)ために心とは裏腹の言葉(論理的、攻撃的ストレートトーク)でしか話せなくなった。
・軽度の解離性同一性障害ともいえる。「言葉として出る対人恐怖からの防御をつかさどる」人格1と心の中の本音としての「強く承認、信頼、安心を求める」人格2が同時に存在している。
・本来は一つになって(最終話の雪乃)、感情と言葉が一致し、強固な承認、信頼、安心に基づいてアイデンティティ作りを始める必要がある。最終話の段階でのアイデンティティはまだ形成されていないが、二人で作ってゆく準備はできている。
・そのため、雪乃の反応が劇中で非常に分かりづらい。言葉と心情が別なので、見たまま、聞いたままで理解すると、本音を見誤ることになる。
・一方、正直でストレートな対人関係(=本物)を探し続ける八幡にとってはとてもフィットし、最初の会話で好きになっていた。しかし、だんだんと、雪乃の心の喪失を知り、恋ゆえに、それを埋めて、助けたいと思うようになった。
・初めての相手からの好意を受け取った雪乃は、人格1だけで普段は過ごすのですが、八幡との間では人格2が出て来るようになります。「それが楽しかった。生まれて初めてだった」と3期で述べます。一方、乖離現象が明確になり、これがこの物語の理解を難しくします。3期の乖離は激しく、かつ分かりづらい。
・この乖離現象が端的にでるのは3期最初のプロムの終了後、帰ろうとする八幡を雪乃が追い、袖を掴んで止めるシーンに現れます。言葉では、「だから。。(わたしたちの関係を絶って、結衣の願いをかなえて、自分は大丈夫だかから)」と言うのですが、心の反映である手は、八幡の袖を掴んで放しません。八幡に腕を触られてはっと気づくのですが、それでも放しません。八幡はこの段階ではまだ、自分を何をすれば、雪乃を救えるのか分からないのでそっと指をほぐし、振りほどきます。八幡にゆっくりほどかれた腕を抱えて呆然と立ち尽くす雪乃。もう少しで人格2だけで言葉が出そうでしたが、それでも無理でした。八幡は問題の根深さを強く再認識し、最終章へと向かいます。
・結局、人格が統合されることは八幡の告白までないのですが、人格2を八幡には出せるが故に、返って言葉と心の乖離が頻発するシーンがこの物語には多い。それが2期で関係がどん底まで下がった時に雪乃の言葉「(自分を)分かってくれていると思っていた」に集約されます。人格2が出ているのに、信頼する八幡には理解されていない、やはり自分の心の喪失は埋めてもらえない。しかし、この後も八幡に期待し続けます。このような関係修復と関係破綻を繰り返しが物語を作り出します。
・八幡にとって、雪乃との単なる関係のみが本物ではなく、雪乃の心の喪失を埋め、助け、助けられる関係になることまでが、彼の求める本物であることに、周囲の助けもあり徐々に気づき、ラストの告白へとつながるということを、観衆に伝えたかったのではないかと思います。
・本来、家族が普通に埋めているはずの心の基盤となる承認、信頼、安心を彼が埋めなきゃいけないので、彼は「全部やる」と告白する必要があった。つまり、雪乃の家族になる覚悟を見せる必要があった。
・そして合同プロム終了後の「好き」発言は、八幡の長い長い告白により、雪乃の基本的承認、信頼、安心が満たされ、人格が統合され本当の雪乃になれたことを意味します。

陽乃“も”、なぜ、こんなにめんどくさいのか? ~平塚先生の最終講義、八幡の告白内容の理由へ続く~
・既に分かるかと思いますが、アイデンティティを強固に持っているように見える陽乃もそれは母親から強制されたモノで、自分のモノではありません。そのようにした母親を憎んでいます。
・「いろんな事を諦め、大人になる」と自分に言い聞かせ、雪乃ほど解離性同一性障害にはなっていないように見えますが、症状は同じです。
・葉山との会話で葉山が「そんなに(母親)を憎んでいるの?」と問い「いえ、大好きよ」と言い返します。言葉と心が乖離していることを陽乃は認識しているのでしょうが、一致させられません。
・1-2期では、雪乃に自己・自我の形成の問題を指摘し続ける嫌な存在です。3期では共依存に基づく八幡との関係を絶ち、自己・自我を作りなさいと脅迫します。これらは全て母親との関係における陽乃自身へのメッセージです。八幡を母親と言い換えればよいだけです。妹は自分と同じになってほしくないと思いながら、結局、自分と同じなるよう強要し続けます。ですが彼女も解離性同一性障害です、言葉と本音は違うはずです。
・そんな陽乃を平塚先生は高校時代から知っていて、お互い強い信頼があるようです。海浜公園の夜、タバコを吸う誰かと深酒していますが、これは平塚先生だと推測されます。平塚先生は雪乃と同様に陽乃も救いたいと思っています。劇中でほぼ描かれませんが。平塚先生と飲んだその夜、八幡との会話ではお姉さんとして、「雪乃の考えを尊重してほしい」と言います。同時に「八幡のようなお兄ちゃんが欲しかった」ととも言います。「君は私と同じで酔えない」とも言います。平塚先生との深酒により、いつになく本音をしゃべっています。
・この三つの陽乃の言葉は、「雪乃の心の喪失を埋めようとしているのを理解してほしい。」「自分も同様に喪失している」「君なら私同様、この状況を理解できるよね」と読み替えることができます。
・この後、陽乃はいつもの調子に戻り、「共依存から逃避を辞めるため八幡との関係を絶つべき」と言う論調に戻ります。しかし、最初のプロムの終了後の八幡との会話では、「本物の関係になるため、共依存を乗り越えろ、それが人を傷つけることでも」と言うトーンに変わります。そして最後の言葉は「本物なんて、ほんとにあるのかな?(私も本物が欲しかったな)」です。やっと陽乃の言葉と心情は一致し八幡にメッセージを伝えます。辛うじて、陽乃の本音は「自分みたいな共依存の中でいろんなものを諦め、偽物になっちゃいけないよ」だと取れます。
・この直後、平塚先生による八幡を告白へと誘う最終講義がバッティングセンターであります。八幡は共依存を乗り越える言葉(「全部やる」ことで雪乃の基本的承認、信頼、安心を作る=家族になる)を紡ぐことになります。長い長い告白ですが、言葉のほとんどは、雪乃の心の喪失を埋めるため、自分の全てをささげると、何度も何度も繰り返します。ひたすら“渡す”ことだけです。普通に考えれば、恋愛や家族関係は渡し/渡される関係にも関わらず。それは満たされてからでよいと八幡は思っています。雪乃は普通の「好き」と言う言葉を求めているように見えますが、八幡はしません。何が必要なのか、100%分かっていたのだと思いますし、それには覚悟を見せる必要(何度も繰り返し、雪乃に自分の本心であると安心させる)があることも理解していました。
・劇中では、分かりにくいですが、陽乃と平塚先生の連携プレイです。二人はこの事を事前に話していたのだと思います。

言葉と心の乖離がこの物語のメインプロットであり、それが故に、観衆は、なんで、そう言っていたじゃん?と混乱する。なんとなく、だんだんに素直になってきたねと喜び、最後の八幡の告白と雪乃の幸せそうな笑顔で救わるのですが、背景を深堀すると、中々に重たいものがあることが分かり、物語の理解を深め、また別の面白みを感じることができます。
{/netabare}
”裏”終わり、表バージョンレビュー開始

随分と、時間差で見てしまいました。1期、2期が中々に心に残り、3期は少し嫌な予感というか、2期の感想でも書いたのだけど、完結編は、ただのラブコメかもと思ったと言うのもあります。

結論から言うと、3期はただのラブコメではなく、”表題通り”のエンドロールのような、でもこの物語の主題に忠実なラブストーリーでしたね。悪い意味ではなく。

「本物が欲しい」と告白した主人公。1期、2期にわたる逆説的主人公の動機と行動という伏線があるからこそ、観衆の心に響きます。別に高校生だからでもなく、どの年齢でも、その”本物とは?”と言う問いは人生において、様々な場面で引きずり続けるから。

この完結編では、一気に登場人物たちの恋愛関係に焦点が移ります。ただ二人、この”本物”というものに強く引っかかる、主人公とヒロインたちの中の一人を除いて。

既にオジサン真っ只中の私も、少しの家族のことを考えました。物語中「共依存」というキーワードが出てきます。この共依存、Wikiによると。「アルコール依存症患者とその面倒を見る近親者との、相手がいなければ生きてゆけない、自分が必要とされている事の証、アルコール中毒という病でさえ、その状況を作り出してくれた必要なこと」と言った良くない事として説明されます。例えがアルコール依存症を題材にしているのでこうなるのですが、そうでは無いポジティブな事柄だったらどうでしょう?「共依存」と「恋愛、家族、夫婦、深い友人の間の関係」との違いは実は曖昧です。実際、Wikiでも精神的な病とは述べておらず、そう言う言葉・状況があると、それだけです。自分と家族の関係も「共依存」と呼べばそうだが、そんなに悪いものかねと、自問自答した次第です。(まあ、このワードも逆説的な引っ掛けではあるんですが)

主人公とヒロインの一人は「本物」と言うことを劇中、最も純粋に捉えようとします。なので、「共依存」という言葉にも強く反応してしまう。本物であるためには共依存から脱しなければならないと。

主人公が頬を自分で引っ叩くシーンがあります。そこで彼は、自分の本物の感情を吐露します。この感情は共依存といった”ラベル”を付けて納得する事じゃないと。(このきっかけを作ったのが、劇中、他のキャラから投げかけられた共依存という言葉なのですが。逆説的だな、これがまた。)

「言葉では伝わらない、言葉にしても伝わらない」と言う言葉が劇中頻出するのですが、一方、言葉は人の意識を支配する道具でもあります。「共依存」と言う”ラベル”を貼れば、そして最もらしい傍証が揃っていれば、本当はそうでなくても「共依存」であると信じてしまいます。知識と知恵があるからこその誤解です。今回は、こうした誤解を逆に活用、「ラベルを剥がす」という行為により主人公を一皮むけさせます。彼らしくない、言葉を尽くして、自分の感情を語らせる原動力とします。

さあ、ラベルをはがした主人公は、ヒロインの一人に向き合います。

実は、その前の回のシーンに、ヒロインは、主人公に図らずも接触してしまいます。その時、言葉ではこれまで通り、「関係を終わりにしよう」と言おうとするのですが、(実際は具体的なことは言ってなくて、「だから・・・」と止めている。両義的に取れるのですが。これまた面倒くさいですが脚本と演出の妙技でもあります。)実際のところ、彼女は、行動と表情で「本心=本物」を表してしまうシーン(作画、妙に気合入ってました。まさに両義的な顔をしてました。)があり、主人公は、多分、表情や行動で本心を分かっていて、それでも、その時は優しく拒絶します(この演出も中々!)。これまた、純粋に本物を追求し、ロジカルモンスターならではの反応(共依存を断ち切ることが、彼女のためである。自分は実のところ納得していなくても)で、非常に興味深いシーンです。

さて、ラベルを剥がした主人公のターンです。今度は、主人公がそのヒロインがやったシーンを上書き(これまた憎い演出です)します。しかし、今度はちゃんと言葉にして。でも「共依存」というラベルワードではなく、彼らしい、不器用で、何故かロジカルな言葉を尽くして(都合5分に及ぶ告白シーン)。ヒロインはちゃんと、ラベルワード(共依存ではないですよ。お互い共依存と言う呪縛を解いたからこそ効果を発揮する別のラベルワードです)を言ってと頼むのですが、本質追求&ロジカルモンスターの彼は言いません、いや、言えませんでした。彼には、このラベルワードを使うことに強い抵抗があります。自分の想いはラベルワードでは語れないと。まあ、ここはヒロインが折れるのですが、ヒロインはヒロインで負けず劣らずのパワフルな言葉で返します。

表題通りのエンドロールと申しましたが、物語はその主題に忠実です。主人公の彼らしい、とても誠意を尽くした告白でした。いやはや、自分(私のことです)の時はここまで言葉を尽くしたかな?主人公に負けず劣らずめんどくさい性格と自負していたのですが、反省しきりでした。でも、この物語らしい、「本物の告白」でした。

{netabare}
まあ、告白は、ほとんどプロポーズみたいでしたが、本物追求主義者の彼からすれば、そうなるのは避けられないかなと。そしてそれに返したヒロインもプロポーズ受諾でした。まあ、本物の告白って、やっぱりこれですかね。

追伸:
比企谷君、雪ノ下さんは、ちゃんと「好き」とラベルワードを言ったのだがら、やっぱ、君も、ラベルワードが嫌いでも、ちゃんと言わんとね!
{/netabare}

世の中がコロナですさんだ感じになっている今、ハッピーエンドの物語は良いもんです。

最終話のヒロインのその一人の”破壊力”が凄まじく、もう既にOver50ですが、かなり心と自らの切ない記憶を揺さぶられました(笑い)。思わず、再視聴。少し加筆し、評点を上げた次第です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の残余

主要キャストの整理をしておこう。
冒頭から紹介もなくドラマパートである。

多様な価値観が生まれ広がり、
私たちは数多くの選択肢の前で躊躇している。
表現できないものから順々に、
私たちは自己の内に沈殿していく。
そんな葛藤が心に響くのであろう。
人との距離は接続でも切断でも、
間違ってしまえば瀕死の重傷であるのだから。

3話視聴追記。
良質な予感が既に漂っている。
キャラ造形が見事で配置も良い。
{netabare}今始めれば間に合うかも知れない。{/netabare}
きっと誰もが経験した青春の残余なのだ。

雪ノ下の葛藤を物語の軸に、
八幡の故意に間違える青春が描かれる。
{netabare}彼はそれを偽物だと呼ぶ。
大人たちは共依存から脱却し自立した生を願う。
自分であれ、青春であれ、
ここまで冷静に俯瞰できるのだろうか?
繊細な主題が浮かび上がってくる。
間違うことにどんな意義があるのかと。{/netabare}

最終話視聴追記。
もやもやと、燻り続ける青春は、
一定の方向へと道は開けたのであろうか。
{netabare}自分を偽り、思い悩み、悔やみ、
その先で心の隙間に残る貴重なもの。{/netabare}
やはり彼の青春ラブコメは間違えている。

あまりに秀逸なタイトルだと知るのです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 62

88.3 14 シリアスで学園なアニメランキング14位
ココロコネクト(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (4678)
22266人が棚に入れました
私立山星高校文化研究部内で次々と起こる実際ではあり得ない不思議な現象、<ふうせんかずら>による謎の企み、それにより主人公八重樫太一をはじめ永瀬、稲葉、桐山、青木の友情が成長していく。

声優・キャラクター
水島大宙、沢城みゆき、豊崎愛生、金元寿子、寺島拓篤、伊藤静、藤原啓治、大亀あすか、佐倉綾音、田中敦子、小野友樹、石原夏織、上坂すみれ、内田真礼、戸松遥
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

<17話まで視聴完了> ミチランダムに見たむき出しの感情

<14話~17話 ミチランダム>

心の声というものは、他人には聞こえない。
表情でなんとなく本音がわかる場合もあるけれど
大抵は皆、表には出さない部分があるもので。
それは嘘というものばかりじゃなく、思いやりからだったり
気遣いから来るものなわけだけれど、度が過ぎるとキャラを
演じてるようになってしまう人も出てきたりする。

見せたい自分、相手に求められてる自分を演じきる。
それは時に必要な場面もあるけれど、実際疲れる。
理想と現実、表の自分と裏の自分の距離があればあるほど苦しむ。
もっと、自分の思うままに行動できて、ものが言えたら・・
「ミチランダム」の今回の4話はなかなか濃くて良かったと思う。
登場人物それぞれの心理描写、心の変化、本音むき出しの激しい感情が
ものすごく伝わってきて、リアルだった。

人の本質なんて、本当は自分でさえ気づけてない部分が
あったりするのだよね。
あけすけに何でも言っていいわけじゃないし、時には気遣いも必要。
それでも、できるだけ本音で何でも話し合える友達がいたら
それはとても幸せなことだと思うし、そういう相手は大切にしたい。

伊織中心の今回の話だったが、デレ稲葉も相変わらず可愛かったし
太一の小悪魔風味な妹なんかも面白かった。

ところで・・この作品、まだ続くの?
最終回なのか、なんなのか・・・
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<13話の感想>

14話からはミチランダムが配信という形で始まるようだが
TV版の最終回は観終えたので、一旦区切ろうと思う。
っていうかさ、なんでこのカコランダムを最後に持ってきたかな。
これ、順序変えたほうがもっと爽やかに感動して終われたんじゃないかなぁ?
例えば、カコランダムは「ヒトランダム」のあとに持ってきて
{netabare}
「キズランダム」の稲葉の告白で終わらせたほうが最終回らしく
また、次の「ミチランダム」に繋げやすかったんじゃないの?
まぁでも、伊織の家庭の問題解決が5人の絆を深めることにもなるし
フウセンカズラとの兼ね合いもあるから仕方ないのだろうけれどね。
{/netabare}
でも今回のカコランダムの後にどうせまたミチランダムがくるなら
って、正直思ってしまった。

それだけ、出だしが良くて期待していたからね。
毎回、いろいろ感じさせてくれるストーリーだったし、
彼らのフレッシュな魅力と、さまざまな経験を経て培われていく友情が
観ていてとても好感持てたので。

今回、すごく共感できたのは「どんな過去であっても否定しない」ってこと。
いろいろな過去が人それぞれあって、時には辛かったとしても
それらがあって今現在の自分があるわけで。
過去を否定してしまったら、自分を否定してしまうし
過去をないものにしてしまったら、自分を消去してしまうことになる。
もし、やり直しができる能力をもらったとしても、それでは
せっかくの経験と学習が泡になってしまう。
{netabare}
だから今のままでいい、って決心した伊織は清々しかった。
{/netabare}

そこには、仲間達との強い絆で結ばれた自信が伺えた。

喜び、哀しみ、愛しさ、せつなさ・・それらを経験して
時には激しく衝突し、時にはやさしく労わりながら
お互いを理解しあってきた彼らは、1人1人がすごく成長できたと思う。

辛い部分もあるけれど、100%目をそむけて逃げるのじゃなく
立ち向かうことも必要で、だけどそこで大事なのは・・・
一人だけで何でも背負って解決しようとしないこと。
仲間を頼りにしたっていいのだ、困った時は甘えたっていいのだ。
そんなことを考えながら観て、自分にも言い聞かせていた最終回だった。
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<12話の感想>

今回は青木と唯がメインのお話。
時間退行している間の過去をリアルに見ることで
部員たちそれぞれが理解を深めていくとともに
本人もまた、内面的に成長があるようで。
過去にさかのぼって、その時の自分に会えたら忠告したいと
思うことが時々あるけれど、なんとなくそれに近い感覚。

誰にでもターニングポイントとなった時期が過去にいくつも
あって、でもそれを乗り越えることで強くなったり
今の自分に自信を持てるようになるのだよね。
今回のカコランダムはそれをみんなで共有して
記憶していくことに意義があるのだろうな。

さて太一は次週どうなるか?最終回だったかな?
見逃せません。
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<11話の感想>

今回からは時間退行が始まってしまったようで。
太一以外のメンバーはそれぞれ11歳の頃だったり6歳の頃だったりと
さまざまな何らかの意味がある時期に一定の時間帯だけ退行する。
彼らはその頃の想いや出来事を思い出し、高校生の今とは違う何かに
気づいていっている様子。
しかし太一だけは「ナイト」としての役目があるということで
時間退行体験はない模様。さてこの「ナイト」とは?
当然、彼の今までを見ればわかるけれど、自己犠牲的な性格を
最大限に利用することで、また利用せざるを得ない中で
太一自身にとっても何らかの気づきになるのかも。
それにしても、幼くなった稲葉や伊織たちが可愛かったーw
----------------------------------------
<10話の感想>

観ていた日の個人的な気​分と稲葉が重なってしまって、
彼女と同じくらい泣いてしまった。
タイミングよく伊織に欲望開放が起きたからというのもあるけれど、
稲葉に叫ぶようにして言い放った言葉の数々は、自分の心にも突き刺さって。
だけどそれは不愉快じゃなく、むしろすごく嬉しい言葉で。

人には長所も短所もある、大好きな部分もあれば嫌いな部分もある。
でも、ひとまず全部通してその人を受け止め、受け入れる。
それは「ほんとうの友達」として認めるということ。
たとえ恋敵になったとしたって正々堂々と取り合う。
どちらが勝とうが、そんなことで自分達の友情は壊れない。
そう言い切ってくれる鮮やかで熱い友情は、見ていて心地良いし
とても共感できる。

言いたいことを友達に言う以上に、
相手が言いたいことをこの胸に受け止めることのほうが
ずっと深く友情を感じるものなのだなと、あらためて感動した。
幼い子どものように泣きじゃくったり、嬉しそうに笑ったり
そんな稲葉の表情豊かな部分が初めて観れたのも良かった。

伊織もすごくいい子だけれど、さて・・今後の展開はどうなるのかな?
すごく気になる~
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<9話の感想>

そっかーイナバーンの大事な話は次週に持ち越しかー
まぁ観ているこちらは、もう薄々気づいているのだけど。
彼女の葛藤、視線が痛いほどよくわかる。
次週が今からとても楽しみ。

人は誰もみな、望んでいなくとも傷つけあってしまうことが多くて。
そこで亀裂が深く入ったままなら、友情もそこまで。
でも、傷つけられたり傷つけてしまった経験は、人を学習させ成長させる。
それまでどんなに長いこと閉じこもっていたとしても、
ひとりだけではどうにもならない問題もあるからね・・

この作品は、高校生達のフレッシュな日々と暗鬱とした想いとの
ギャップをリアルに見せながら、心開くとはどういうことか、
真の友情とはなんなのかを伝えているような気がしている。
-----------------------------------
<8話の感想>

人は誰しも、誰かを傷つけてしまうもの・・なのかも。
傷つけあうことを恐れていては前に進めない。
傷つけられた時以上に、相手を傷つけてしまった時のほうが
ほんとうは絶望感って大きかったりするよね。
そんなことを想いながらの今回のお話。
まずは視野を広げようじゃないかと。
一番大切なものは何か、自分はどうしたいのか?
目先のことに惑わされずに、見極めることが肝心。
{netabare}
一旦、5人はバラバラになってしまったかに見えるけれど
それは今後の結束を高めるための第一歩になるんじゃないかな?
{/netabare}

今回は特に学級委員がいい仕事してた(笑)
--------------------------------------
<7話の感想>

相変わらずテーマがブレることなく、深い。
精神医学的な分野からじっくり考察してみたくなるけれど
それは最終回が終了して、私に余裕があったらにしようと思う。
今回は欲望開放というより、衝動開放って感じだったかな。
抑えきれない衝動を吐き出す、普段は理性で抑えることが
できている言葉を、言い換えることなく素のままぶつけてしまう。

{netabare}
結果的に本人は、心が開放されるからスッと落ち着けるものの、
一度口に出した言葉は新たな傷を生み出すし、記憶はそう簡単に
消えてくれはしないから。
でも、彼らにとって唯一の救いは、これが「ふうせんかずら」の仕業である
ってことがわかりあえていること。
責任の所在がハッキリしているから、彼らは結束していられる。
でも、そろそろ大きなシャッフルが出てきてもいい頃かもね、物語的には。
{/netabare}
------------------------------------------
<6話の感想>

おぉ・・やっぱり再び登場したか、ふうせんかずら。
今度の現象もなかなか厄介ながら深いところを突いてくるよね。
人の心には必ずといっていいほど、何らかの傷や劣等感があるわけで。
表面では取り繕っているものの、一人になった時
それらはある日突然芽を出し始める。
特に表と内側の差が激しい稲葉や永瀬は危なそう。
ますます次回が見逃せなくなってきたわ。
--------------------------------------
<5話の感想>

今回は、いろんな意味でとにかく必見。
後半、うるうるきてしまったけれど、ふうせんかずら・・
アンタ何者なんだ!?
{netabare}
どうやら1話から続いていた人格入れ替わり現象はこれで一段落?
{/netabare}
でも、まだまだ別の現象が起きて、彼らの心をかき乱したりするのかな。
けど、悪いことばかりじゃなく、何かしらそういった体験で
得るものがあるってことに気づいていく彼らなのかもね。
-----------------------------------------
<1話~4話までの感想>

横浜を舞台に、私立高校文化研究部の部員5人に次々と起こる不思議な現象。
例えば、AさんとBさんの人格が入れ替わって大騒ぎしているとすぐ戻ったり。
今度はCさんとBさんDさん、3人の人格が入れ替わったり。
外見だけは変わらないまま中身が変わるというと、だいぶ昔に
大林監督が撮った小林聡美、尾美としのり主演の映画『同級生』を
思い出さずにいられなかった。

まだ思春期を卒業していない年頃の男女が入れ替わってしまうって
もうそれだけでセンセーショナルなわけで。
まずは膨らんだ胸を触ってみたり、トイレに駆け込もうと、
女子生徒の姿のまま男子トイレに蟹股で飛び込んでみたりと
描写もなかなかリアル。

そしてどうやら、この物語の見どころは、
1人1人中身を入れ替わってみることで、相手の家庭の事情を知ったり、
トラウマに気づかされたり、今まで表面には見せずにいたそれぞれの
悩みが暴露されていくことにより、それらを部員たちが知って
以前よりいっそう理解を深め合おうとする姿なのかもしれない。

テーマとしてはサイコサスペンスっぽくも演出できる内容だけれど、
OP曲からして朗らかに明るいのも、深く考えれば考えるほど
どっちなんだろう?と気になってくるし、まだもう少し観ないと先が読めない。
そして当然、それが楽しみでもある。

とにかく、5人の人物背景がとても興味深い。

【八重樫太一】
{netabare}
プロレス好きの理由は「受け身の美学」と言う主人公=八重樫太一。
天然で、正直で、生真面目で、困っている人や苦しんでいる人を
助けずにいられない性格で、しかも代わりに自分がその痛みを
背負おえばいいと思ってしまうような面がある。
観ていてこの太一が自分と性格が被る部分があるので
女の子から「自己犠牲野郎」などと呼ばれるとズキンっときてしまう(苦笑)
彼の今後の課題は、「自分」の本音をさらけ出すことかもしれない。
{/netabare}


【永瀬伊織】
{netabare}
なんと母親が次々に夫を代えるものだから、父親になった人が何人もいるという。
さまざまな父親という他人と接する間に、相手に求められているものを即座に
察知する能力が備わり、演技してしまう癖が抜けずにいる。
そのため「自分」がなくなってしまっていることが悩みの種。
学校でもハイテンションな振る舞いをしているが、自宅で1人の時の彼女を
観た感じ、太一ととても似たもの同士な雰囲気がある。
{/netabare}


【稲葉姫子】
{netabare}
歯に衣着せぬ物言いで、ズバズバなのは観てて楽しいけれど、
こういう人間こそ、本当は深い闇があったりするもので。
メンバーの中で一番クールで大人びた印象。言葉遣いは男っぽく、
やや乱暴な感じもするが、感受性は人一倍強いように感じる。
そう思っていたら案の定、4話で「人間不信」が発覚した。
それでも、彼女みたいな人は周囲の人間との交流次第で大きく化けるはず。
付き合い方は難しいが、じっくり腰をすえて縺れた糸をほぐしていきつつ、
ある程度の距離感は必要なんだろうな。。と思う。
{/netabare}


【桐山 唯】
{netabare}
メンバーの女子の中では、一番女子力が強そうでいて、実は男性恐怖症。
空手を習っていたりもしたが、やめた原因も男性恐怖症になった原因も
同じところにあるというが、太一のおかげで徐々に立ち直りつつある感じ。
{/netabare}


【青木義文】
{netabare}
今で言う少しチャらい感じの印象を持つ男子だが、実際は心優しい人であり。
こういう男子ってけっこう純粋で繊細で、一途だったりするのだよね。
ただ、表現方法的に不器用なだけ(笑)
一昔前だと体育会系もこんな感じだよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 129
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てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

これからの人生にヒントをくれるテーマ

原作未読。

文化研究部の5人の元に、「ふうせんかずら」と名乗る人物が現れる。
ふうせんかずらの力で、5人の感情を混乱させる不可解な現象が発生。

・人格入れ替わり
・欲望解放
・時間退行
・感情伝導

どうやってそれに対処していくかが描かれる。


人間の心理を扱った珍しい作品。
かなり挑戦的な内容で、人間の心に詳しくないと描けません。
もちろん、細かく見れば穴はたくさんあったと思います。
しかし、ざっくりと表現されつつも、メッセージは十分に伝わってきました。


テーマは読んで字のごとく、「心」と「つながり」。

・本来持っている自分を知る
・感情の変化へ対処する
・時と場所で性格を使い分ける
・自分が本当に望んでいることを見つける

どれも成長していくうえで大事な要素です。
そのあたりのポイントをしっかり押さえています。


このアニメには、ユニークな5人のキャラが登場します。
私にはそれぞれが「人が持っている性格の一部分」に感じられました。
「性格」というのはどの部分が強く出ているかの違いでしかないのかもしれません。


「その場をうまくやりすごすために、自分を演じる」というセリフがあります。
いわゆる仮面です。

こうやって仮面を被って生きていくことは、社会生活を営むうえで必要不可欠です。
その切り替えが多く発生するほど、本来の自分を見失ってしまいます。
本当の自分を見つけるというのは並大抵のことはありません。
探すだけでも相当なエネルギーを消費します。
{netabare}
ただでさえ仮面をかぶり続けてきた永瀬伊織。
14~17話で、永瀬伊織はエネルギーを完全に使い果たしました。
それを支えてくれたのが周りの仲間たち。
{/netabare}
ですから、自分を客観視してくれる人を見つけるのが理想的です。
そうすれば、自分を見失ってしまったときに助けになります。

まあ、実際には人間の心は簡単に変化しません。
周りの力を借りながら、ゆっくりと変化していくものです。

……ですが、そんな悠長に描いていたら一生かかります。
コンパクトにせざるを得ないのは仕方がないところです。

そこでふうせんかずらの出番というわけです。

ふうせんかずらの学名は「Cardiospermum halicacabum」です。
ギリシャ語の「cardia(心臓)」と「sperma(種子)」からきています。
種がハート型をしているためです。
英語では「heart seed」とも。

ふうせんかずらは、人の心に介入して成長を強引にうながす。
そんなココロの種の役割を果たしているんですね。


17話まで見終わって私の性格をキャラで分析してみました。
{netabare}
八重樫太一:6
青木義文:3
桐山唯:3
永瀬伊織:10
稲葉姫子:2
ふうせんかずら:8

伊織の「仮面をかぶり続けてきた」「ためにためまくっていきなりぶちきれる」。
これ、少し前の私にそっくりなんです。
しかも、「今までの自分があるからこそ、今の自分、そして今の仲間がいる」「過去に戻ってやりなおせるとしても、戻るつもりはない」という信念まで一緒です。
ミチランダムでは、伊織に感情移入しっぱなしでした。
人間観察や感情のコントロールが好きなところは、ふうせんかずらに似ています。
自己犠牲野郎な部分は、太一に似ていますね。
{/netabare}
こんな私ですが、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m

投稿 : 2024/11/16
♥ : 118
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逢駆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

~異路同帰~

平穏が崩れたその時、五人の関係は形を変える―――――


八重樫太一・永瀬伊織・稲葉姫子・桐山唯・青木義文の5人に起こる不思議な現象の数々。
異常現象によって文研部メンバーが抱える様々なトラウマや苦悩が浮き彫りになっていく…。
文研部5人の心の傷を、ときにコミカルに、ときにシリアスに描いた『愛と青春の五角形コメディ』

この作品で最も感心し驚かされたのが、主要キャラ5人を演じる声優陣の力です。
なぜならヒトランダムでは自分が演じるべきキャラクターはもちろんのこと、
他に4人分の役柄を演じ分けなければなりません。
それは人物ごとの話し方の癖であったり語尾のニュアンスであったり…。
視聴者に誰と誰が入れ替わったかを認識させることはとても難しいことです。
と同時に本作のような入れ替わりものが成功する大きなファクターでもあると思います。
そこを見事に表現していた職人芸には舌を巻きました。
キズランダムやカコランダムにおいても素晴らしい演技の数々に魅せられました。

◆ヒトランダム
{netabare}
『視点の転換が、悩みを解決へと導く』

文研部のメンバーが最初に体験した現象、それは「人格入れ替わり」
これによって自分の秘密を知られたり、また相手の秘密を知ってしまう危険が出てきます。
実際、唯、稲葉、伊織の3人は自らのトラウマを他人に知られてしまいました。
しかしこの現象のおかげで結果的にトラウマは解決する方向へ。
なぜなら3人とも悩みを一人で抱え込んでいたからです。
自分にとっては深刻なことのように思えても、周りからすれば案外大したことないかもしれません。
別の視点から見ることによって逆転の発想で悩みは解決できるかもしれない。
ひとりで悩まずに周りの仲間を信頼して相談することの大切さが描かれていました。
「人格入れ替わり」を体験したことによって、文研部の5人はより絆を深めていきます。
{/netabare}


◆キズランダム
{netabare}
 『相手を本当に理解したければ、傷つくことを怖れず真正面からぶつかり合え』

次に文研部メンバーを襲ったのは「欲望解放」
普段は自制している感情が抑えきれなくなるというまたやっかいな現象です。
それぞれが別の方法で文研部の関係性を維持しようとし、余計に亀裂が深まっていきます。
しかし今回は文研部という小さな枠の外にいる人達の意見によって解決への糸口が見えました。
他人の気持ちを完全に理解することなんてできない。
それでも私たちは他人の気持ちを自分の理解に当てはめようとする。
だから人は傷つき、傷つけ合ってしまう。
でもそれを恐れていては何も始まらないし何も進まない。
「ぶつかり合わないと、なかなか本当の友達にはなれないもんだしな」
キズランダムのMVPは間違いなく、藤島さんとごっさんです!
{/netabare}


◆カコランダム
{netabare}
 『昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう』

今回は、12時から17時までのあいだ太一以外の4人がランダムに年齢が退行するという「時間退行」
この現象のポイントは、退行時は記憶も当時のものとなり
さらに退行が終わっても変化していた当時の記憶が鮮明に思い出されるということ。
それは心に閉まっていたはずのトラウマや後悔が再び蘇ってくるということでもあります。
昔好きだった人と唯を重ねて見てたのではないかと悩んでいた青木でしたが、
持ち前の行動力のおかげで自分の気持ちを整理することができました。
今を変えれば過去も変わる。
失敗した自分や後悔した自分、その全ての過去の自分を肯定して今を生きる。
今ある悩みの原因は決して過去にはありません。
一歩一歩しっかりと前に進むことによって、きっと未来も変わってくると思います。
{/netabare}


◆ミチランダム
{netabare}
 『自分らしくある必要なんてない、“らしさ”は後からついてくる』

感情が口に出さなくても他の人に伝わってしまう現象、「感情伝導」
想いが伝わらなくて苦悩することが一般的には多いですが、
この現象では想いが伝わってしまうからこそ生じる苦悩が伊織を中心として描かれていました。
伊織は周りに期待される自分と本当の自分とのギャップに悩み心を閉ざしてしまいます。
周囲に望まれる自分を演じ続けることはとても辛いことです。
ありのままの自分では自信がなくて、他人の目が気になって…
でもそうしないと彼女は自分の居場所を見出すことができませんでした。
しかし本当の伊織を知ってもなお、彼女を受けとめてくれた文研部メンバー。
彼女を信じ、肯定してくれる仲間がいた。
これから伊織は少しずつ自分自身と向き合い、認めてあげる勇気を持つことだと思います。
ありのままの自分を肯定してくれる場所がある、それはとっても幸せなことですね。
{/netabare}



本作のテーマとしてどのエピソードにも共通して言えることは、
「悩みは一人で抱え込まないで、勇気を持って周りに相談することが大切だ」ということ。
その部分はしっかりと伝わってきました。しかしワンパターンな展開だったことは否めないです。
他の作品では徐々に登場人物のトラウマや葛藤が明らかになっていくのに対し、
本作はその部分が〈ふうせんかずら〉によって無理やり引っ張り出されます。
これにより物語をコンパクトに収めることができた反面、主題が全面に押し出されすぎた感じが…。
とは言いつつも、全体的には楽しく観ることができました。
〈ふうせんかずら〉という存在に違和感を覚える方もいるかもしれませんが、
そこを許容できれば意外と深いテーマに考えさせられ、入り込めるのではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 85

86.4 15 シリアスで学園なアニメランキング15位
未来日記(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (3919)
19780人が棚に入れました
周囲に関わろうとせず"傍観者"であることを望む中学2年生の少年・天野雪輝は、見聞きした全てを携帯電話の日記に付けていた。友人と呼べるのは、時空王デウス・エクス・マキナと彼の小間使い・ムルムルだけである。もっとも、これらは雪輝の空想のはずだった。ところがある日、自分がまだ体験していないはずの未来が日記に書かれるようになる。それは空想のはずのデウスの仕業だったのだ。未来を知ることで調子に乗り、有頂天になる雪輝。しかしその後、同じように未来日記を持つ人間が自分を含め12人いることと、その12人による次期時空王の座をかけた殺し合いのサバイバルゲームが開かれていることを知る。

声優・キャラクター
富樫美鈴、村田知沙、土門仁、田中正彦、真田アサミ、仙台エリ、関智一、桑谷夏子、今野宏美、相沢舞、平松広和、土師孝也、川原慶久、石田彰、松岡由貴、ゆかな、白石稔、若本規夫、本田愛美
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せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このトマト、重さが違うよ Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

■「未来日記」ってどんなアニメなの(*゚・゚)ンッ?
冴えない中学生で主人公の天野雪輝(amano yukiteru)は、他人と関わるって自分が傷つく事を恐れるあまり、他人と関わることを極端に避けるような日々を過ごしていたのです(_TдT)
そんな彼が他人に関わらないようにする為に、携帯電話で日々の変哲もない出来事の日記を付ける様になっていったのです(゚ロ゚;)!?
 
そんな雪輝の唯一の友達は空想の中で作った、時空王「デウス」とそのこま使いの「ムルムル」だけだったのでした・・・エア友達ってやつですね(>o<")
空想の世界のはず・・・だったのに・・・!?
そうなんです、時空王デウスは現実に存在する者だったのです!
デウスは時間と空間を支配する“神の座”を持ち、その後継者をデウスに選ばれた後継者候補12人で争わせる事になるのです。
デウスに選ばれし者には特殊な未来が記される「未来日記」という能力を与えられ、「未来日記」をつかった殺し合いのサバイバルゲームをさせられる事になるのですね♪
 
 
■「未来日記」と出逢った日の日記"φ(・ェ・o)~メモメモ
まず最初に書いておきたかった事が・・・
ヒロインの我妻由乃(gasai yuno)ちゃんって、ARIAの灯里ちゃんの面影がありますね♪
「もみ子がグレた・・・」って暁さんが言ってそうな気がしますヽ(`▽´)/
σ(^_^)アタシだけは「グレもみ子」と呼ぶことに決定(>o<")
 
それはさて置き・・・第一印象はとっても面白そうです♪
携帯端末を使うあたりは「東のエデン」を思い出しますし、選ばれし者同士で戦う設定と言うのも良くある設定だと思うのですけれど、心理的に((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪させてくれそうな雰囲気が魅力なのでしょうね!
 
何がいいって若本さんの声がいいですねw
もちろん、キャラデザも各キャラごとに個性があって良いですし♪
なんといっても、ユッキーこと雪輝くんのおびえる表情や、どこか精神的に欠落しているような由乃ちゃんの危険な表情などが丁寧に描かれていて、今後の心理的な恐怖感や緊迫感などもうまく表現されてそうな予感はしますね♪
それと、各未来日記には長所と短所があるので、この辺りをどうストーリーに絡めてくるかがポイントとなりそうです(⌒^⌒)b
白熱必死の未来日記バトルがどんな展開に発展していくのか、最後の結末がどうなるのか、とっても気になるのです(o^∇^o)ノ
 
 
■デウスに選ばれた後継者候補達\_(*゚▽゚) ワタシガエラビマシタ♪
【1st】天野雪輝(声:富樫美鈴)◇代表作◇日常(水上麻衣)
{netabare}
 『無差別日記』所持者・・・自分を中心とした周囲の未来を無差別に予知する能力
 本作品の主人公。気弱で人付き合いが苦手な臆病者なので傍観者に徹して日常を過ごしていた。{/netabare}
 
【2nd】我妻由乃(声:村田知沙)◇代表作◇伝説の勇者の伝説(イリス・エリス)
{netabare}
 『雪輝日記』所持者・・・雪輝の未来を10分おきに記録する能力
 本作品のヒロイン。愛称「グレもみ子」?
 雪輝のことを「ユッキー」と呼ぶストーカー∑(;゚0゚;)ー ̄){/netabare}
 
【3rd】火山高夫[hiyama takao](声:土門仁)◇代表作◇日常等の端役・脇役で数多くの作品で活躍
{netabare}
 『殺人日記』所持者・・・自分が起こす未来の殺人の状況を記録する能力
 中学の教師の顔と連続通り魔事件の犯人と言う2つの顔を持つ。{/netabare}
 
【4th】来須圭悟[kurusu keigo](声:田中正彦)◇代表作◇はじめの一歩(間柴了)
{netabare}
 『捜査日記』所持者・・・未来の自分の捜査状況が記録される能力
 これ以上人が死なない為にって・・・ユッキー撃とうとしてたじゃないw{/netabare}

【5th】豊穣礼佑[houjyou reisuke](声:仙台エリ)◇代表作◇
{netabare}
 『はいぱーびじょんだいありー』所持者・・・朝・昼・晩の1日3回、自分の未来を絵日記で記録する能力
 目がバッテンなパペット人形を常に持っている、可愛らしい5歳児♪
 そんな可愛い見た目とは裏腹に、知略策略を駆使してユッキーと由乃を残虐な手口で追い込みます( ̄□ ̄*;){/netabare}

【6th】春日野椿[kasugano tsubasa](声:真田アサミ)◇代表作◇シゴフミ(美川文歌、綾瀬明日奈)
{netabare}
 『千里眼日記』所持者・・・1000人以上の信者から寄せられる未来の「報告」が記録される能力
 新興宗教団体「御目方教」の教祖を務める巫女。
 両親が無くなってから、信者から辱めを受ける屈辱な毎日を送っていたため、世界破滅を目論む事に…{/netabare}

【7th】戦場マルコ & 美神愛[ikusaba -]&[mikami ai]
 (声)大人マルコ・・・関智一◇代表作◇Fate/Zero(アーチャー)
    美神愛・・・・桑谷夏子◇代表作◇LAST EXILE(アリスティア・アグリュー)
{netabare}
 『交換日記』所持者・・・由乃の日記の相互版みたに、マルコと愛がお互いに観察しあった記録
 なぜかエウレカセブンのチャールズ&レイの事を思い出しちゃいました(^▽^;)
 とっても素敵なカップルです♪{/netabare}
 
【8th】上下かまど[ueshita kamado](声:今野宏美)◇代表作◇アマガミSS(中多紗江)
{netabare}
 『増殖日記』所持者・・・サーバーを通して他者に未来日記の力を与える能力
 児童養護施設「母の里」のやさしい院長さん。
 3等身の顔デカキャラは最後まで馴染めませんでした。。。インパクトはあるけどねぇ…(^▽^;){/netabare}
 
【9th】雨流みねね[uryu -](声:相沢舞)◇代表作◇喰霊-零-(神宮寺菖蒲)、日常(長野原みお)
{netabare}
 『逃亡日記』所持者・・・自分の未来の逃走ルートが記録される能力
 爆破テロが得意の怖い女の子ですね♪ 物語をかき回してくれそうな予感です!
 ぽい!(((ノ≧∇≦)ノ :・'.::・>+○((≪***ドッカーン!!***≫)){/netabare}

【10th】月島狩人[tsukishima karyudo](声:相沢舞)◇代表作◇重戦機エルガイム(ダバ・マイロード)
{netabare}
 『飼育日記』所持者・・・未来に行う彼の愛犬たちへの命令と遠吠えによる報告を記録する能力
 日記を譲渡された娘の日向が友人のまおと共にストーリーの一翼を担う事に(*^^*){/netabare}
 
【11th】ジョン・バックス(声:土師孝也)◇代表作◇北斗の拳(アミバ、トキ、アルナ)
{netabare}
 『The watcher』所持者・・・他者の未来日記の予知内容を覗き見る能力
 いや~悪そうな顔をしてますねー(^▽^;) でも桜見市市長さんなんですよねw
 こういうタイプの人は自分の力を過信しすぎちゃう運命なんですよね(・-・*)ヌフフ♪{/netabare}

【12th】平坂黄泉[hirasaka yomotsu](声:川原慶久)
{netabare}
 『正義日記』所持者・・・未来に自分が行うべき善行の情報を記録する能力
 一度見たら忘れられないくらいのインパクトのあるキャラですね♪•このトマト、重さが違うよ
 全盲だからって烏避けの風船かぶせるなんてw
 歪んだ正義感が危ない感じで、この作品にぴったりなキャラでしたw{/netabare}
 

■総評
神に選ばれし12人の日記所有者が、己の命を賭けて神に座を目指して挑んでいったその結末は…
少々強引な幕引きでしたけど、最期まで楽しく見ることができました♪
『未来日記』の魅力はなんといってもキャラの個性だと思います!
どのキャラもどこかしら歪んだ人格で、どう考えたって時空王なる「神」って器じゃないよね(≧▽≦;)
誰が神になってもまともな世の中にはならないような気が。。。
そもそも神デウスって、こんな事で神を決めようなんて頭おかしいですよねwww
そんな個性豊かな登場人物の中で、やっぱり由乃ちゃんのご乱心のシーンは目を引くものがありました・・・
あっ・・・目を覆うシーンもありましたw..・ヾ(。 ̄□ ̄)ツ
ユッキーを追いかける姿は、可愛かったり怖かったりで、本当に忙しかったですねε=(・o・*) フゥ
12人の日記所有者が徐々に判明しながら対決といったベタなストーリー展開の中、由乃ちゃんに徐々に飼い慣らされていくユッキーのヘタレっぷりも際立っていましたね!
まさか本当に飼われるとは思ってなかったですけどーww(/≧◇≦\)アチャー!!

まぁそれは置いといて…∑('◇'*)!?、作品を通して各キャラの『目』の描写がとっても印象的だったなぁって思いました♪
サスペンス作品少なからずとも、目で恐怖感を煽る手法が使われるわけですけど、本作品でも色々と工夫されていました!
シルエットを使った手法はもちろんですけど、玄関ドアの新聞受けから覗く血走った眼の演出なんかは(◎_◎;) ドキッ!!っとさせられました♪
平坂さんの目の演出!?w\(◎)ゞはちょっとツボでしたww
っといった感じで突っ込みどころ満載で、笑いと恐怖感を独特のスピードで押し切ったこの作品は、結構楽しめましたo(*^▽^*)o~♪


■MUSIC♫
OP曲『空想メソロギヰ』(第2話 - 第14話)
 【歌】妖精帝國
 未来日記の世界観を表現した幻想的なメロディーのゴシックロックなナンバーです♪

OP曲『Dead END』(第15話 - 第26話)
 【歌】飛蘭
 飛蘭らしいアップテンポで疾走感のあるカッコいいロックナンバーです♪

ED曲『Blood teller』(第1話 - 第14話)
 【歌】飛蘭
 苦痛苦悩などの重苦しさを表現したダークな曲ですね♪
 力強い飛蘭の歌声がマッチしている感じです(*^^*)

ED曲『filament』(第15話 - 第26話)
 【歌】妖精帝國
 前期OPよりもスローテンポでグルーヴ感を強めたダークな印象のナンバーです♪
 
 
2011.10.15・第一の手記
2011.10.27・第二の手記(後継者候補の情報更新【4th】【9th】)
2012.05.25・第三の手記(追記:■~後継者~、■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 100
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cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『未来日記』と言う設定は魅力的だっただけに非常に勿体無いと感じた。【総合評価:69点】

2011年秋から2012年冬、全26話で放送された作品。

時空王デウスにより、未来を記した日記を『未来日記』与えられた主人公、天野雪輝
そして、雪輝と同じように『未来日記』を持つ総勢12名により、次期時空王の座をかけたサバイバルゲームが始まる。
この大まかな設定は第一話の時点で開示され、一気に視聴意欲を駆り立てれました。

各々、記す未来の傾向やその性質が違い、それぞれ獲られる未来の情報が偏っていると言うのが面白かったですね。
まず、新たな日記所有者が登場する度に、この日記所有者の日記の能力は?と毎度楽しみでしたね。
ですが、12人の日記所有者の『未来日記』の能力、若干微妙な物も多く、ネタ無かったのか?と思わされたのも事実

{netabare}中盤から終盤に掛けて登場する『増殖日記』の能力もあり、実質12種類を超える『未来日記』が登場します。
そのせいで、ネタに詰まったんだろって感じられる、明らかに面白みの無い『未来日記』が多く、ちょっと残念でしたね。
特に11thの『The watcher』に関しては、それ日記じゃなくね?とか思ってかなり残念
まぁ、最大の力を持った敵として描くのなら、あの能力は適切だったのかもしれませんが……
実際、あのチート臭い相手の能力を覆しての11thを倒すのは、かなり大規模な闘いになって盛り上がったのも事実ですがね{/netabare}

それから、どうにも未来日記の能力よりも所有者個人の持つ、権力やら、まぁ戦闘能力の方が重視されてしまっている感じが否めない話もありましたね。
そう言った点から、『未来日記』と言う設定事態はとても秀逸で魅力的に感じられたものの、どうもそれを存分には生かしきれていない感じを受けましたね。

{netabare}由乃が実は一度サバイバルゲームに勝利して、時間をさかのぼってもう一度サバイバルゲームに参加している。
この設定も、なかなか良いとは思っていますが、それならもっと日記所有者に対して的確な行動も取れたのでは?と疑問も抱きます。
あのちょくちょく出ていた由乃の記憶改ざん、で説明が付くのかな?それにしても自分の正体には自覚あったっぽいし……
と言った何だか上手く纏まっていないんじゃないのかな?と思われる点もありました。
まぁ、自分が見落としてたり、理解出来ていないだけかもしれませんがね。
中盤から、ちょっと流し見してしまっていた所もありましたしww{/netabare}

{netabare}あと、9thがデウスによって命を救われ、知識と力、右腕を与えられて半人半神化するって言う設定にもかなりご都合主義を感じて不満ですね。
まぁ、終盤の展開でこの9thの半人半神化によって救われるので、物語には必要だったのかも知れませんが、どうにもこの展開は好きになれず、寧ろ苦笑してしまいましたね。{/netabare}

酷評を続けてしまっていますが、序盤はかなり楽しめました。
『未来日記』の能力も記される未来に偏りがあって、その能力を逆手に取ったり、能力の穴を付いて戦ったり。
『未来日記』と言う設定を存分に生かしていた印象を受けます。
しかも、その能力に意味不明な物も無く、それぞれ個性と魅力があって好評価

{netabare}個人的には中盤、10thの『飼育日記』あたりから、登場する『未来日記』にあまり魅力を感じなくなってしまいましたね。
そこから一度、そう感じてしまってのもあり、どうにも右肩下がりな展開に思えてしまった……
まぁ、最終話では神になった雪輝以外の日記所有者はそれなりに幸せな方向に進んでいるので、そこに至る流れは別としても、後味は悪くなかったです。
それに一人孤独となった雪輝の元に、由乃が現れると告げた未来日記
最後の最後で気になる終わらせ方は少し好感が持てたし、続きの展開も気になりました。
もしかしたらもう一度視聴してしまうかもしれませんね。{/netabare}


この作品のもう一つの特徴を挙げさせてもらいますと、由乃のヤンデレを楽しむって面ですかね。
今まであまりヤンデレキャラが登場する作品を視聴していませんでしたので、由乃のヤンデレにはかなり新鮮さを感じさせられましたね。
まぁ、そのヤンデレがずっと続くと、ちょっとウンザリしましたし、その対象である雪輝もそれを若干受け入れつつ、かと思えば突き放し、都合が悪くなるとまた由乃に縋る。
そう言った雪輝のスタンスには若干、苛立ちやら嫌悪感も抱いてしまいましたがね。
まぁ、これがヤンデレと言うキャラの扱いなんだろうなと、勉強になりましたww
実際、ヤンデレキャラの登場するアニメはこれ以外視聴していないので、由乃のヤンデレ具合がどの程度なのかは分かりませんが、まぁヤンデレ要素もこの作品の特徴だと思います。


作画に関しては、そこまで特筆する程、綺麗な作画でもありませんね。
音楽に関しては、まぁOP、ED共にまぁ良い感じ、作品の感じにも合っていたのではないでしょうか。
個人的には前半のOPとEDの方が好みでしたが……


個人的には少し残念な感じを抱いてしまった作品
しかし、その設定は非常に秀逸で魅力的ですので、楽しめる方は非常に楽しめるのかもしれません。
ラストから今後何らかの展開が控えている様子
興味のある方は一度視聴してみるのも良いかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 84
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メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

限界状況の中で、ごくふつうの女の子<由乃>の台詞の持つ意味が迫ってくる。価値観がせめぎ合う。

■ごくふつうの女の子の台詞の持つ意味が迫ってくる

また観てしまいました。再評価しても原作も含めてよくできてますね。作品のコンセプトがぶれてない。無駄に長大にしていない。あらためて感じました。

さて、お気に入りの台詞を抜粋してみました。我妻由乃のものだけです。ほとんどの台詞がごく普通の女の子なんですよね。それゆえ作品に深みをもたらしているようです。

●「おやすみ、ユッキー……」玄関扉新聞受けから、お休みの挨拶。逃げ出したくなるほど恐ろしい。

●「わたしが未来のお嫁さんになってあげる」<---導入段階での象徴的な台詞で、あとあと効いてくる。

●「ユッキーだいじょうぶ」<---誰かを殺戮した後に、駆け寄って。本心に正直な娘です。

●「ユッキーのお母様がいい人でよかったわ」<---鞄の中の凶器を使わずに済んだことに対して。<いい人>の価値判断が興味深い。

●「だからユッキーの未来は由乃のものだよ。」<--自分の日記がゆきてるストーキング日記であることを説明しつつ。

--------------------------
本論:最強の病んだ女の子、ヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのか、批判されなくてはならないのか?

「由乃の行動原理は間違っているのか?」――僕自身は彼女の選択は正しかったように強く思う。まず、それだけを書き置いて続ける。

■倫理観

常に作中につきまとう、由乃の暴走的残虐行為への批判めいた、作中人物の捉まえ方には、強い違和感を覚え続けた。捨て置かれたこの限界状況において、上っ面の倫理観や正義感がどれほど意味を持つのだろうか。既に数話が完了した時点で、超ストーカーなどとは言ってはいられないはずで、優雅に人倫主義を語っている状況ではないはずだ。

もちろんこれは、物語の展開における必要不可欠だった仕組みでもあるわけで、二人が共に残虐行為にあけくれていては、行動、ストーリー展開に、ディレンマが成立しないことはわかってはいる。

■この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない

これは僕にとって、時空を超えた純愛の物語だった。たしかに血しぶきが飛び、ナイフで切り裂かれる人の首があり、腐乱しきった死体が転がっているし、そういった要素にフォーカスしても構わないが、ぶれなかったのは純愛の物語性だったような気がする。

作品世界のすべての謎へのヒントはクラシックに冒頭話に凝縮されており、ミステリー、サスペンス的な要素でも評価できた。(終話でやられたと思った)

とにもかくにも、細かい瑕疵は気にしない。面白くて、これまでに2度観賞した。コミックも読んでみた。ひとことでいうと、シビレる作品。事前知識なくみはじめたが、驚きとともに丸一日で一気に見終えてしまった。

この作品の魅力については多くは語り尽くされているので、途中何度も考え込んでしまった「本当にヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのだろうか?」という観点を軸に考えてみる。

{netabare}
■世界の選択または愛の行く末

ラスト二話ぐらいで、繰り広げられる、やりとりがもっとも気になる。由乃が主人公に対し背徳的行為(死者再生の嘘)を行っているという周囲の「ともだち」の指摘がほんとうに正しいのだろうか。彼女の側の選択がなぜ間違っているといえるのだろうか。

物事は単純に善悪で判断できるものではなく、ともだち側の考え方そのものも、ひとつの価値観から導かれた立場=結論でしかない。人類愛が必要か? 多様性を持つ分岐世界の誕生のどこが問題なのだろう。

■最高、最強の病んだ女の子

由乃に思い切り魅力をかんじてしまったので、由乃を肯定的にみてくれない周囲が気にくわないのかもしれない。彼女のすべての行動原理は、雪輝への行き過ぎ、時には屈折する行為につながる(拉致)、愛情によってほとんどを説明できるわけで、俯瞰して観賞できる側からすれば、それはとても胸が苦しくなるほどだった。

ふたりは日記同様、常にふたりで一人でありつづけ、解釈は自由だけれども、最後には精神的にも「結ばれる」ことで、一体的精神性をもったような気がする。

{/netabare}

余談:

最後に、私にとっての由乃というキャラクターの魅力は、病んでいることはもちろん、異常な身体能力、戦闘能力の高さ、高度な知性と素早い判断力、そして、その美貌に尽きる。実際に、こんな彼女ができたとしたら、必死で逃走するだろうが……、物語世界では由乃を断固支持する。ヤンデレ最高なのである。

{netabare}

■物語の終わり

この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない。世界を作るのは作者の特権だが、作品を解釈するのは読み解く側、感じる側の特権である。その意味では物理的な結末については共感をもちえなかったというのが正直なところ。

かといって、だめというわけではなく、僕らがそれぞれ考えてみればいいことで、終わりのない未来日記の「終わり」を夢想すればいいのかもしれない。

{/netabare}

若い人よりも青年期以降こそ楽しめる一級作品だとおもいます。
アニメ好きだけにとどめておくのはもったいない。いつかアニメでのリメイク(実写はみたくない)が観てみたいです。それとオープニングは作品をあらわしていて素敵(=合致している)とおもいました。自分の中ではめずらしいです。

ちなみに、私は泣いた。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 62

82.8 16 シリアスで学園なアニメランキング16位
琴浦さん(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (2440)
12349人が棚に入れました
琴浦春香は、一見普通の女子高生に見えるものの、人の心が読める能力を持つ。
しかしそのことをきっかけに、周りを疎外するようになっていった。と
ころが転校してきた早々に出会った真鍋義久がきっかけとなり、徐々に心が解され、また彼に惹かれていくのだが…。

―2012年8月にテレビアニメ化が発表された。

声優・キャラクター
金元寿子、福島潤、花澤香菜、久保ユリカ、下野紘
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ストーリー構成、見せ方が秀逸。何度も笑ったし、何度も泣いたよ。

原作未読。

望む望まないにかかわらず、人の心が読めてしまう琴浦春香(ことうらはるか)。
幼少期から能力によって、周りを傷つけてしまい、自分の殻に閉じこもってしまっていたのだが……。


いやー、笑いました、泣きました。
まさかここまでしっかりしたストーリーで、見せ方も上手なんて予想していませんでしたよ。

このアニメを見て最初に気付くのが「ギャップ」でしょう。
それだけ1話が衝撃的でした。
でも、ただのギャップを狙ったアニメではありませんでした。
シナリオだけを追っていっても素晴らしい仕上がりです。

特に、笑いの中からストーリーの軸を引き出すテクニックがお見事です。
ギャグシーンの結果がそのままストーリーに反映されます。
{netabare}
主にエロ妄想ですね。
「心を読ませる」ことで琴浦さんの行動をコントロールできます。
{/netabare}
ポイントは、漫才をやるのではなく、視聴者にツッコミを入れさせて笑いをとるタイプのアニメだということです。
このタイプでは、ストーリー進行が止まらないため、ギャグによるごまかしがききません。


また、中盤にゆるい話がありますが、ちゃんと意味があります。
「心の成長」というテーマにしっかり絡んできますね。
{netabare}
シリアスとギャグのギャップ場面がない、中盤の話(EDテーマがギャグになる話)は、琴浦さんが人との距離感を掴むのに手間取っていることを示す、大事なエピソードだと思います。

琴浦さんにとってはすべて初めての体験。
楽しい夏休みや、友達との「普通の」距離感。
そういったものは、何もかもが新鮮だったはずです。

「信じることに慣れて、疑ってしまうこともあるものよ」

まったく人を信用しなかった状態から、信じすぎる方向に行きすぎてしまう。
人と人との距離感をうまく調整できていないことを表現して、最後の母親との和解に繋げるまでの心の成長過程を見せてくれています。
{/netabare}

・子どもの頃は何が正しくて何が間違えているか、本当にわからないものです。
・人と普通に関わってこなかった人間は、人をどこまで信用していいのか、つかめないものです。
・大人になってからは、自分をそう簡単に変えることはできないものです。

その辺を理解して感情移入すると、本気で泣けます。
視聴の際はギャグやギャップではなく、ストーリーラインと感情の変化を追って見て欲しいですね。


演出もうまいと思います。
BGMも良かったですが、見た目に関しても、二重、三重にトリックを張って、視聴者を騙しています。
{netabare}
犯人が女性警官だったことは見抜けても、その先の動機まではなかなか見抜けない。
リアルかどうかは別にしても、琴浦さんの境遇と同じだったから、というのは十分に説得力がありました。
視聴者は、今までさんざん琴浦さんが苦しんだシーンを見ているからです。
{/netabare}

ギャグも優秀、ストーリーも優秀、演出も優秀、キャラクターも優秀、音楽も優秀。
ジャンルとしてはラブコメかもしれませんが、ヒューマンドラマという言い方をしてもいいかもしれません。
{netabare}
「言(こと)葉」に「裏(うら)」がないからこそ成り立った展開。
そして、衝撃の1話を反対側から見せた、母親との和解シーン。
そこから琴浦さんと真鍋の告白シーンに繋げて締めくくったのは、タイトルに意味を持たせた、素晴らしい終わり方だったと思います。
{/netabare}
伏線も綺麗に回収し、本当に最後の最後まで魅せてくれました、大満足!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 94
ネタバレ

ARTof LIFE さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今期最大のダークフォース!6話観た感想

今期は期待大のアニメが豊富な中、この琴浦さんは現段階で1番期待できるアニメです。

6話、夏休み!
今回は夏休みに入ってESP研のみんなで海に遊びに行く、そんな日常の回でした。
しかし、{netabare}はるかーランドとか・・・、しかも森谷捕まってるし{/netabare}笑
真鍋の純情っぷりにもにやけてしまった。このヘタレが!笑
今回のED、自分的には微妙でした。
やっぱり初期の希望の花が今のところEDの中で1番好きです。
次回予告も毎回面白いですね^^
{netabare}「ブルブルー」、「ツルツルー」、「エロエロー」{/netabare}笑

5話、学園天国?
原作に忠実に進行していきます。
まあ、OP前に早速{netabare}段ボール箱が倒れてきて「完」となって終了してしまいますが笑{/netabare}
新婚ごっこ禁止とかニヤニヤです笑
というかこの回はいつにも増してニヤニヤしてしまうシーンが多くてよかったです。
{netabare}森谷教のポスターは笑えますね笑{/netabare}
エンディングが変わりましたね。「ESP研のテーマ」
もちろん歌ってるのはESP研の5人。
個人的には希望の花のほうが良かったかなー・・・

次回予告もモリモリでした笑

4話、変わる世界
今回は前回の続きで{netabare}春香の失踪後の1週間後{/netabare}から始まります。
しかし室戸大智のハッキング能力は凄すぎですw

みんなで向かった{netabare}春香の失踪先の{/netabare}駅の名前、{netabare}琴浦駅はツッコミ待ちということでいいのかな?w{/netabare}

その後は原作にほぼ忠実に作られていました。

来週からはどうストーリーが進んでいくのか、相変わらず楽しみです。

しかしこのアニメはOPとEDがセットですばらしいですね^^

3話、嬉しくて、楽しくて
だんだんとにやけてしまうシーンが増えてきました^^
真鍋が{netabare}森谷教(森谷道場)の男たちに殴られた件、ヒヨリという人間の悪魔っぷりがにじみ出ていましたね。{/netabare}相変わらず春香ちゃんは何も言わずに抱え込み、真鍋は春香のことを想い優しすぎる。

来週、{netabare}春香は戻ってくるのか?{/netabare}

原作をついに買ってしまいました!面白さはありましたがアニメでストーリーを知らないで観ている人はアニメが終わってから読むことをおすすめします。当然、ネタばれですから笑


2話、初めての……
{netabare}ESP研究会{/netabare}に入った琴浦と真鍋、部長はなんだか良い人そう^^目的達成のためにはちょっと貪欲そうだけど。
真鍋の口から琴浦に対しての{netabare}好き{/netabare}って言葉が出てきました。もうこれは急展開の予感?笑
森谷って子は典型的なのいじめっこってキャラ付け。個人的には嫌いなキャラだけれどもOPも出てきていることからこれからの変貌を期待。
OPはネットのうわさどおり春香が歌ってましたね。
早く来週にならないかなー^^


1話、琴浦さんと真鍋くん
OPが始まる10分までの時間、{netabare}とーっても鬱な展開に悲しくなる限りです。{/netabare}
しかし、{netabare}そんな展開だった分、真鍋くんとの出会いは俺自身まで嬉しくなってしまった笑{/netabare}
主人公の琴浦春香はD.C. 〜ダ・カーポ〜の白河ことりみたいですね。

OPはマクロスFのランカ・リーでおなじみの中島愛さんの「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」です。
久しぶりに癖になってしまいそうなOPです。
コシコシコシ♪でもでもでも♪よしよしよし♪かもね♪www

EDは希望の花。OPと違い優しい曲調です。誰が歌っているかはまだ謎に包まれています。誰か知ってますかー?笑

1話だけでもう4度観なおしなんてめちゃめちゃはまっちゃってますね、俺^^

来週は花澤香菜さんのキャラも出てくるといいなー^^




これから、楽しく発展していけば良いと思います。
先が気になる今期のダークフォースです。
おすすめします^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

第一話目から最終回のクオリティ

原作未読。

人の心を読めてしまう能力を持っている少女・琴浦春香の苦悩を描いた物語。評価が高めだったので視聴したところ、第一話目からして最終回ともいえるほどのクオリティに圧倒され、こちらも一気に最後まで観てしまったほどに楽しかった作品。

観る前は何の前情報も仕入れずに視聴を開始したため、表題『琴浦さん』やそのほんわかとした作画からは想像もつかなないほどにヘヴィな開幕に驚かされました。しかしながら主人公・琴浦春香(声:金元寿子)の可愛らしさと、もう一人の主人公・真鍋義久(声:福島潤)の人間性に魅かれ、すぐに引き込まれてしまった。

物語はシリアスと笑いのバランスがとても絶妙で、ほぼ毎回に渡り笑わされ、そして感動してしまうお話ばかり。とりわけエロスくんこと真鍋の底抜けのアホさとイケメンすぎる性格には何故か私までも救われてしまったw 演じている福島潤さんの主だった他作品は『このすば』のクズマさんくらいしか知らなかったけれど、アホの演技というかコミカルな役が大変にお上手で、彼の演技力も手伝って大いに笑わせて頂きました。

もちろん、琴浦さんの可愛さにどれだけ癒されたかって感じだけれど、こちらも演じている金元寿子さんのキュートすぎる声も相成って可愛さ倍増。こう言ったら失礼にあたるのかもしれないが、金元さんの声って“くぎゅ”こと釘宮理恵さんと勘違いしてしまうほどに声質が似ていると思うのは私だけなのかな。『ガルパン』カチューシャや『ココロコネクト』唯などことある作品で聴き違いしてしまい面目ない。

総評として、終盤近くのとあるエピソードでは多少の薄っぺらさや陳腐さを感じてしまったものの、最終回では2度も涙してしまったりと、終わってみれば傑作とはいかないまでも心に残る良作であったことは違いなく、存分に楽しませてもらった一作でした。まだ未見の方がおりましたらとりあえず第一話だけでもオススメしたい。


▼作品情報
アニメーション制作:AIC Classic
原作:えのきづ 漫画:全7巻
監督:太田雅彦
脚本:あおしまたかし
キャラクターデザイン・総作画監督:大隈孝晴

琴浦春香:金元寿子
真鍋義久:福島潤
御舟百合子:花澤香菜
森谷ヒヨリ:久保ユリカ
室戸大智:下野紘

オープニングテーマ「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」歌:中島愛
エンディングテーマ「希望の花」歌:千菅春香

投稿 : 2024/11/16
♥ : 26

82.7 17 シリアスで学園なアニメランキング17位
グリザイアの果実(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1864)
11126人が棚に入れました
──その学園は、少女達の果樹園だった。
外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中涼子、田口宏子、水橋かおり、たみやすともえ、清水愛、やなせなつみ、鳴海エリカ
ネタバレ

uppo さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

苦手はあっても不可能はない

2014/7/26果実、迷宮、楽園全て終了。
原作はエロゲで「グリザイアの果実」「グリザイアの迷宮」「グリザイアの楽園」の三部作で構成されている。
過去のトラウマ等により通常の学園での生活が困難な少女5人が在籍する美浜学園に主人公風見雄二がとある理由で転入してくる所から物語が始まる。
原作で果実は彼女等5人の過去を知り、風見雄二が救う話。
迷宮では風見雄二の過去を振り返る。
楽園は迷宮の世界観を引き継ぐとこうならざるを得なかったという終わり方だった。
ぶっちゃけ楽園の評価があまり高くないが故に、グリザイアを名作として推す人はほとんどいない。
自分も名作とまでは思ってないがちょっと反論したい。
{netabare} オスロとの戦いもあっさりし過ぎと言ってる人もいたが、あの局面で大事なのは勝負うんぬんでは無く、雄二が麻子の敵を討った後、どっちの楽園を選択するかという事が大事だと思う。麻子の待つあの世なのか、みんなが待つ楽園と言う名の島なのか。いくら意志が固まっていても揺らぐ事はある。それがいつ死ぬかも分からない体、もうすぐ爆発する爆弾で体が吹っ飛ばされるかもしれないならなおさら。俺にはそれでも生きたいという雄二のわずかな思いに麻子が刀を通じて雄二を生かしてくれたように思えたよ。
後、ご都合主義を挙げる人がいたがこの作品はそれで良いと思う。
皆辛い過去を何とか乗り越えて、生きる事を選択し平和な島でのんびりと暮らす。そんなhappy endがあっても良いと思う。
基本はご都合主義は好きではないけどね。
それと麻子が雄二にこの島を譲ったのは、5人救った後、人を殺し過ぎた罪に耐え切れず死ぬ事を予期していたからだろう。
だから雄二にとっての楽園を変える必要があった。
麻子が雄二に託した本当の願いは生きる事・・・ただそれだけだったと思う。
最後にダニー何故死んだと言いたい(泣){/netabare}
評価するとしたらこんな感じ。
迷宮>果実=楽園
大半の意見は果実>迷宮>楽園みたいだが。


3話で原作の共通ルート終了っぽいね。
原作だと数時間位は掛かったが、それを70分でやるのはちょっと無茶があったのかテンポが速い。それ故にキャラの個々の魅力を出し切れずに話だけ進んでる感は少しだけ感じた。化粧回の幸の顔が見たかったんだけどな。
EDは微妙にネタバレ入ってるな。

5話はかなりカットされてた感がある。
{netabare}親友が自殺した理由、心臓を提供した彼女自身の話、雄二が寮の全員にみちるの死を伝えていないetc・・・この辺はもう一話あれば十分やれたはずなんだがなぁ。{/netabare}テンポ速いよ。

6話も同じく展開が速い。
5人全員救うみたいだから他とつじつまが合う様に原作の果実の由美子ルートとは違う迷宮の前に由美子を救うとしたらこんな感じみたいなストーリーなのか・・・。
にしても飛ばし過ぎて訳わからないんじゃないか、これじゃあ・・・。
由美子や親父の急な心情の変化についていける人いないんじゃないかな。
近所のお世話してくれたおばあちゃんも出て来なかったし。
原作組もそろそろお手上げな人が出てきそうだな。

7話も速い。
速すぎてあんまり緊迫感が無かった。
幸が前の学校で放火したシーンでもあればもっと緊迫感が増した気がする。
{netabare}そう言えば幸が雨の中公園で待つシーンはうまい事カットしやがったな。{/netabare}

8、9話の蒔菜回は、蒔菜がパン屋でバイトした事はカット。
そして人を殺せないスナイパーが普通に人を殺した。
原作ならbad endなんだがね。
蒔菜の成長を見るなら話数が足りなかったかな。

10~12話のエンジェリック・ハゥルは評価出来ると思う。
カットもそんなに無くテンポも丁度良かったんじゃないかな。
それ故に他の回のテンポ速さが余計に気になる。
共通回は5話、みちる回は3話、由美子は無視して、幸回は2話、蒔菜回は3話欲しかった。
計17話。
アニメは話数が大体決まってるからたるいな・・・。
トータル的にはもうちょい作画の安定感がほしい所。
ヒース・オスロようやく登場。

迷宮と楽園もアニメ化するみたいだが、合わせて1クールで十分やれるかな。
出番は少ないが、彼女は何が何でも登場させてほしい。
{netabare}雄二がテロリスト養成学校で戦った彼女を・・・。(名前忘れた){/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

普通の高校生活を送るための超人的な努力

原作18禁美少女ゲームシリーズは未プレイ。

この手のゲーム原作アニメのレビューで書くのも野暮な話で申し訳ありませんが、
ギャルゲーの世界って、やっぱり嘘っぽいと思いますw

私の知っている女の子はほえぇ~とかふえぇ~とか鳴きませんし、
そう簡単に裸を見られてしまう程、脇が甘くもありません。

謎のマイブームにハマり怪電波を放つ女子にもまず巡り逢えないでしょう。
本作の“鮮魚超人マグロマン”や“サメさんポーチ”
私は意外とツボにハマりジワジワ来ましたがw
それらが流行る世の中はきっと訪れないのでしょう。

本作の主人公少年が転入して来た
高い塀に囲まれた全校生徒女子5名のみと言う学園設定には、
虚構、まがい物と言った印象だけでなく、
美少女ゲームにおいて攻略可能ヒロイン以外は無くても良い背景なのか?
と捻くれた私は何か皮肉めいた物すらも感じてしまいますw


けれど本作の場合、私は、こうした非日常的なギャルゲーの雰囲気以上に、
塀の中で青春を獲得しようとする
生徒たちの懸命さが序盤から伝わって来て、引き込まれました。

彼女たちと対峙する転入生は、
ギャルゲー主人公の中でも破格と思われるハイスペック少年。

私はギャルゲーでは何故モテるのか意味不明な優柔不断ナヨナヨ主人公より、
最強主人公の方が断然好みですが、
いくら訳あり過ぎな美女の運命を相手にするからと言っても、
裏社会で伝説となる程のウデマエ。
さらに続編では{netabare} ベッドの上でも金髪おねえさんを翻弄するテクニシャンと判明w{/netabare}
と言うのは流石に強キャラ過ぎないか?と戸惑ったりもしました。

ですが、この学園のヒロインたちは、それだけの罪や業を背負っていました。
彼くらいじゃなきゃ、この美少女たちと茨の道を掻き分けて
楽園に辿り着くことなど、できやしないのでしょう。

このゲーム原作アニメもまた、膨大なテキスト分量のほんの一部なのでしょうが、
ショッキングな過去の描写も交えて、
彼女たちが平凡な青春を渇望する気持ちは存分に伝わって来ました。


そして、誰よりも平穏な幸せを望んでいるのは、
きっと主人公・風見雄二なのだろうと私は感じました。
ヒロイン以上に彼に一番惹かれた私にとって、
1期で『グリザイアの果実』をアニメ化して、ヒロイン5人をややダイジェスト気味に“攻略”し、
特別編OVA/2期で『~迷宮/楽園』をアニメ化して、風見雄二の過去と、決着を描く。
と言う三部作展開は歓迎できるシリーズ構成でした。
続編ではアクションアニメとしてもド派手になって眼福です♪


楽園の真偽よりも、楽園を追い求める人間の意志の強さに胸を打たれる良作シリーズです♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

1作目としては及第点かな(・∀・)v

18禁ゲームが原作となる学園恋愛もの。
とりあえず主人公最強ですw
全13話。


それぞれが事情を抱え外界から隔絶された
学園に籍を置くわずか5名の女子。
唯一の男子生徒となる転校生・風見雄二を
主人公に展開されるハーレムストーリーが軸。

世界観や設定は現実離れしたゲーム世界。

各ヒロインに用意されたストーリーは
どれも悪くなかったと思います。
キャラそれぞれの魅力も伝わってきました。
ただ、使い古されたネタやツッコミ所が
多かったのも事実かなぁと(´∀`;)

作画、キャラデザがしっかりしてるので
キャラ重視の視聴でも良いかもですね。
声優陣はエロゲ原作作品でよくお見かけする
方々も多くツボを抑えている印象でしたw

多少エロゲ原作らしいシーンもありますが
見るに耐えない程ではなかったですw
あんなシーンやこんなシーンが(〃艸〃)
……やっぱりエロ注意かなw


少女たちの前に現れた1つの果実である主人公。
彼女たちにとって甘い果実となるのか
毒を持つ果実となるのか……。

せっかくの3部作。
ここからもっと盛り上げてくれるんですよね!
しっかりとした結末を期待しています!!
「迷宮」「楽園」と続く続編が楽しみです♪




《キャスト》

風見 雄二(CV.櫻井孝宏)
榊 由美子(CV.田中涼子)
周防 天音(CV.田口宏子)
松嶋 みちる(CV.水橋かおり)
入巣 蒔菜(CV.たみやすともえ)
小嶺 幸(CV.清水愛)
橘 千鶴(CV.やなせなつみ)
春寺 由梨亜(CV.鳴海エリカ)
風見 一姫(CV.友永朱音)



《主題歌》

OP
『楽園の翼』/黒崎真音
ED
『Eden's Song』/はな(第2話)
『あなたの愛した世界』/南條愛乃(第3、6-9話)
『SKIP』/茶太(第5話)
『Rainy veil』/やなぎなぎ(第10話-第12話)
『創世のタナトス』/飛蘭(第13話)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

81.7 18 シリアスで学園なアニメランキング18位
がっこうぐらし!(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1938)
9643人が棚に入れました
学校に寝泊まりしちゃおうという学園生活部。シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、おっとりした顧問のめぐ姉らに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし……!? 千葉サドル×海法紀光(ニトロプラス)の強力タッグが贈る注目作。

声優・キャラクター
水瀬いのり、小澤亜李、M・A・O、高橋李依、茅野愛衣

ゴードン1123 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

可能性へ

これだからアニメはやめられない。

この作品は本当にノーマークでした。
私はよく学園モノを観るのでその流れでこの作品へと出会いました。
キャラデザインはとても可愛らしいです。
作画も悪くありません。
すこし、設定に無理があるのはアニメです。しょうがありません。


この物語には萌系アニメにあるような無作為に出来事が起こるのではなく大きな入学から卒業までの間に起こる葛藤や出会いや別れがキチンとあります。そして未来への可能性を描いたとても良い作品だと思います。

しかし、はっきりいって驚きがとても多い。

あまり他人のコメントを見たりしながらこの作品を鑑賞することはおすすめしません。
ですが、自分では気づかなかった小さいトリックがとても多く隠されていると思います。

元気が出る作品ではありません。

ですが考えさせられる良いものだったと思います。


個人的には化物語の物語シリーズ、傾物語を思い出しました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人間はどんな状態でも家族になろうとする 幸せも演技の中にある

原作は「きららタイムフォワード」に現在も連載中の海法紀光原作のコミック。
アニメ版のシリーズ構成も務めている 
2015年 テレビ放送アニメ 全12話
監督 安藤正臣 構成 海法紀光 キャラデザ 飯塚晴子
制作 Lerche


コミックからアニメへのストーリー変更はメディアの大きな違いにより、不可避なものであり失敗例も多いが、
原作者であるということで非常にスムーズなものになったと思われる。
この作品はの概要は他の人が書いてある通り、ジョージロメロ系である。

今回はこの作品を別の角度から考察してみようと思う。
それは「疑似家族」というありようである。

大人がいない状態で複数の女児が暇を持て余すと。おままごとを始める場合が多い。
なり手が少ないのはパパ役だが、もし最後に参加したのがフリフリのお姫様風女児でも自然とパパ役に落ちつく。
このアニメでは、ほぼ同じ年齢の女子高生4人が学校で長期暮らすわけだけど。

丈槍ゆき 天真爛漫で明るい性格だが依存心が強く思い込みが激しい
恵飛寿沢胡桃 スポーツ少女 カラッとした性格で怖いもの知らずだが弱い面もある
若狭悠里 大人びた外観で家庭的ではあるが常に先を見てまとめ役となる ちょっと意地悪っぽい 勉強スポーツ共に出来る

ここで、胡桃がパパ、悠里がママ、ゆきが娘を演じる。
演じているのである。 
絶対の真理と思われた家族は単に一人一人が役割を演じていただけだという。
これがメッセージかどうかは知らないが、重要なテーマとなっている。
そして、あとから参加した直樹美紀。
レズ気味の少女でゲスな表現だと猫役 気の弱い少女だった。
空いたパーツは息子である。

この役割が最後に向かうにつれて重要性を増していき、それぞれのすべき事柄に集中することによって物語を進める。

この作品はロメロの神ともいうべき映画三部作に劣らない見事なものになった。
単なる模倣ではない、と言えるのは家族のありように切り込んだ設定だと思いました。

核家族時代には生まれながらに決まっていた役割も、多様化の現代では同性婚などの変化が起こり考えさせられました。

すべての人にお勧めできる傑作です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

何度も見返してしまう作品

この作品の全ては第1話にあると言っても過言ではないほどインパクトのある第1話でした。

引きずり込まれるように第2話を視聴。この作品の“方程式”が理解できたところで再度第1話を視聴。

「なるほど、上手く作られているなぁ・・・」
なんて思いながら再度第2話を視聴。

「んっ?方程式に従うと{netabare}今、生き残っているのは何人・・・?{/netabare}」
みたいな感じで、思わず何度も見返してしまった作品でした。

OPの背景がストーリーの展開に従って変わっていくなど、手が込んでいます。
行ったり来たりしながら、この作品を楽しんで戴ければ・・・。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 61

84.3 19 シリアスで学園なアニメランキング19位
リトルバスターズ! 〜Refrain〜(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1526)
7988人が棚に入れました
深く、どこまでも深く――。
理樹の意識は暗い闇へと沈んでいった。
壮絶な事態が進行する中で、理樹は何もすることができない無力感に苛まれた。
―なぜこんなことになってしまったのだろう―理樹は自問自答し、自分の弱さを乗り越えるために現実に抗うことを決意する。
「この世界の秘密」の真意、願いに応えるために、未来を笑顔に変えるために──。

声優・キャラクター
堀江由衣、たみやすともえ、緑川光、神奈延年、織田優成、やなせなつみ、すずきけいこ、若林直美、田中涼子、河原木志穂
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

1期からの伏線の先に~

原作未プレイ 全13話

リトルバスターズの2期です。1期から観ることをオススメします。
前回は主要キャラのそれぞれのお話がメインでしたが、今回は主人公の直枝 理樹(なおえ りき)とヒロインの棗 鈴(なつめ りん)がお話がメインですね。

最初は、1期ではなかった来ヶ谷さんのお話でスタートしますが、何がどうなっているのか分からないまま終わりました。でもせつないですね。{netabare}(嫌がらせを受ける小毬とクドリャフカを守るため嫌がらせをしている相手に蹴りで脅すシーンはドキドキしましたねw){/netabare}

だんだん意味が分かるようになって来たのは後半に入ってからですね。

後半はハラハラドキドキ、どういうふうに終わるのか毎週待ち遠しかったです。
{netabare}恭介の涙にこちらも思わず泣いてしまいました。{/netabare}

作画も1期より丁寧な感じがしますね。
理樹と鈴の心の葛藤も丁寧に描いてました。

1期ではこの先どうなるのか不安で、ファンタジーなので分からない要素があるのは仕方がない部分はありますが、ある程度伏線が回収された感じで良かったですね。

1期は明るくコミカルな部分も多かったのですが、2期はコミカルな部分を抑えてシリアス展開なので、好き嫌い分かれそうな作品です。私的にはこちらの方が好きですね。

OP 切ない雰囲気が作画と曲にマッチしてましたね^^
ED OPとは逆に明るい曲ですね〜

最後に、どうして野球だったのかよく分かりませんでしたw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37
ネタバレ

ぴの@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

チーム名は…リトルバスターズだっ!!

2013年秋、放送開始。全13話。
リトバスの続編ということで、いよいよ物語の核心へと迫るみたいですね。
Key作品なので、どのように感動させられるのか期待してしまいます。

個人的には、京アニに作ってほしかったですが…

見たらレビュー更新します\(^o^)/
---------------------------------------------
めちゃくちゃOP、ED、ともに好きです。すごくうれしいですね。評価はまだまだ変えるつもりです。


感想
【第1話】「それは突然やってきた」
{netabare}ついに待ちに待った2期放送開始。期待を裏切らない出来で、本当によかったです。戦慄が走りました。作画も崩壊してないし、JC、グッジョブです。今後も期待して見続けます。

今週の名言 来ヶ谷>この、クソがぁーーーーー!!!{/netabare}

【第2話】「そのときも雨が降っていた」
{netabare}来ヶ谷編、第2話。
来ヶ谷が理樹のことを好き!? なんか急展開ですね。
そこで、恭介はオペレーション・リトルラブラブハンターズというものを始めました。アニメだと、よくある展開です。花火以外は… とても花火はきれいでした。作画に力入ってます。
あれ、ラスト同じ日にちを繰り返してる???{/netabare}

【第3話】「ずっとここにいたかった」
{netabare}来ヶ谷編、最終回。
6月20日が繰り返されている。それは来ヶ谷が願ったから… ここからリトバスの核心に迫っていきますね。
ただ、願うだけで日にちをループできるのはどうかと思いましたが、それはこの後の物語につながる伏線だと思いましょう。
後半部分、ほんとによかったです。曲の入り方…絵の演出…、JC完璧です\(^o^)/ また、あのEDの音楽も大好きですね。この回は名作回ではないでしょうか。{/netabare}

【第4話】「理樹と鈴」
{netabare}待望の鈴編、第1話。
鈴編がはじまったみたいですが、来ヶ谷がいないような…
そして、いきなり理樹と鈴が付き合い始めましたね。なんかお似合いです(笑)
そして、猫が世界の秘密を教えるための最後のミッションを持ってきました。クラスで立候補って何にだろう…{/netabare}

【第5話】「最後の課題」
{netabare}鈴編、第2話。
県議会の人に選ばれることになるとは…
鈴が頑張って学校案内をしている姿がなんかかわいいです♪で、なぜ鈴が併設校に行くことになるんだ??
県議会の人は間違えてしまっているんじゃないか?と1人思うめんまであった… {/netabare}

【第6話】「逃亡の果てに」
{netabare}
鈴編第3話。
話がだんだん重くなってきました… あんなに鈴はつらそうなのになぜ恭介は助けに行ってはだめというのでしょうか…
なにか事情ありのようです。
そして、理樹と鈴はついに逃亡しちゃいました。ラスト、警察のひとに見つかって終わってしまいましたが、どうなるのでしょうか…{/netabare}

【第7話】「5月13日」
{netabare}!? いきなり話がとびましたね… なんで、いきなり恭介が引きこもりに!? 話についていけません… 原作やっている人ならわかるのでしょうが…
なにやら理樹と鈴が中心となってリトルバスターズを作るみたいですね。おもしろそうです♪{/netabare}

【第8話】「最強の証明」
{netabare}真人編。
理樹と鈴がリトルバスターズに真人を誘うのになぜか断ってしまっています…
それどころか、暴走してますね…
トラップの方法はうまかったですが、まさか石像をもって歩いてしまうとは… さすがいつも鍛えてるだけはある…
最後の理樹が真人を倒すところが、昔の恭介とかぶったシーン、感動しました。
EDも卑怯だぁーーーー…(笑){/netabare}

【第9話】「親友の涙(とものなみだ)」
{netabare}謙吾編。
謙吾はなにかと理樹がリトルバスターズを作ることをやめさせようとしてきますね。そして、自分が理樹や鈴を守るという使命感もあるようです。
そして、理樹は謙吾を仲間にするために、恭介と同じように力で勝負しようと野球の試合をしました。
理樹がホームランをうち、謙吾が泣き崩れるところに感動です(:_;) そこでの卑怯なsong for frinds… 泣かないわけにはいきません!
そして、次回はついに恭介です♪{/netabare}

【第10話】「そして俺は繰り返す」
{netabare}恭介編。
今回はどちらかというと過去を振り返る話でしたね。理樹と鈴を救うためにメンバーのみんなが協力してくれたこと、どれだけの時間を理樹が絶望しないよう成長するために使ってきたかを恭介が思い返す回でした。
なんだか切なくなります…
そして、恭介が血の中をはっている場面がまだこの回だとよくわかりませんでしたが…
そして、最後についに恭介が理樹の手をとりました!ここからどうなっていってしまうのか…
EDにBoys be smileが使われていたのが印象的でした。{/netabare}

【第11話】「世界の終わり」
{netabare}この話はリトルバスターズで一番泣ける話だと思います… この回を初めて見たとき、大泣きしてしまいました(:_;)
恭介や謙吾、真人が消えていくお話です。
この世界は、鈴や理樹を成長させ絶望をさせないために他のみんなが作った… すごいことだと思いましたw でも、それに全てをかけてリトバスのみんなはこの世界を作ったんですよね… なんて友情が深いんだろう、すごくいい仲間ですね♪
最初に真人がボールを理樹に渡して消え…次に謙吾が未練を残しながらもありがとうと消えていく…そして最後の恭介の「俺だってもっとみんなと遊んでいたかったんだ!!」と泣きながらついに想いを口にする場面… さらにそこでの挿入歌の遥か彼方…
まさしくここで大泣きしなければどこで感動するんだっという感じでした。
この話はレビューを見るよりも実際にアニメを見てもらったほうがいいと思います!(じゃあなんでめんまは感想レビュー書いてるんだよっw)
ちなみにすべての秘密がわかる回です!(それを最初に言えよっw)
とりあえず、見て損はないです♪)^o^(
{/netabare}

【第12話】「お願いごとひとつ」
{netabare}すべての世界の秘密を知った理樹と鈴… もう後戻りすることはできません進んでいくしか道はもうない… 襲いかかる絶望感のなか、必死になって理樹と鈴は進みます
そして、物語は最終回「リトルバスターズ」へ…
まさかEDにboys be smileを持ってくるとはw{/netabare}

【第13話】「リトルバスターズ」(最終回)
{netabare}1期から続いてきたリトバスもついに最終回。長かった…
絶望感をおさえ、未来を信じて理樹と鈴は必死にバスの中から恭介や仲間たちを救いだそうとします! ここでのガソリン漏れを抑えていた恭介…男です!
しかし、最後の1人となった恭介を救いだしバスから少し離れた瞬間、爆発が起こります… まあ結局助かって最悪の結末はまぬがれるんですがw
とにもかくにもみんな助かってよかったです(≧∇≦)
そして、クライマックスの修学旅行に行くぞっ的な終わり方!みんなすごく楽しそうでしたね! ホントハッピーエンドになってよかったです!
なんだか清々しい気持ちになれました♪( ´▽`){/netabare}


全39話、リトルバスターズという物語を駆け抜けていきましたが、本当にいい話でした。いま自分は高校生ですが、こんな学校生活送れたらなみたいな…
もちろん、あり得ませんがねw
1期だけを見たときには、楽しい学校生活にkey特有の感動シーンをつけているだけとか思ってましたが、そんな自分がバカでした…
まさか1期すべてが2期の伏線になっていたとはね…w
そんなわけで2期の伏線回収は半端ないですw

この作品は、どちらかというと大人よりも若い世代に愛される作品だと思います。
大人のひとたちはCLANNADのほうが良く感じてしまうのではないでしょうか?
そんな気がしますね♪( ´▽`)
自分はどちらも大好きですが、しいていうならリトバスをとります。

リトバスはめちゃくちゃオススメできるアニメです!
1期でこれツマラナイやと切ったそこのあなた!是非2期を見てください!
たぶん8割以上の方が評価変わるでしょうw
もし、このレビューを読んでいただけてリトバス見て好きになってくれる方が1人でもいたなら幸いです。良ければメッセにて観た感想くださいなw

ではとても長い長文、失礼いたしましたm(_ _)m



円盤売上表(1期&2期)
○リトルバスターズ! 【全9巻】
巻数   初動    累計    発売日
    BD(DVD)  BD(DVD)
01巻 8,358(1,757) 9,852(*,***) 12.12.26 ※合計 11,609枚
02巻 8,280(1,768) 9,302(*,***) 13.01.30 ※合計 11,070枚
03巻 8,047(1,622) 8,975(*,***) 13.02.27 ※合計 10,597枚
04巻 7,762(1,575) 8,723(*,***) 13.03.27 ※合計 10,298枚
05巻 7,289(1,438) 8,555(*,***) 13.04.24 ※合計 *9,993枚
06巻 7,536(1,505) 8,353(*,***) 13.05.29 ※合計 *9,858枚
07巻 7,344(1,488) 8,176(*,***) 13.06.26 ※合計 *9,664枚
08巻 7,262(1,480) 8,170(*,***) 13.07.31 ※合計 *9,650枚
09巻 7,535(1,514) 8,476(*,***) 13.08.28 ※合計 *9,990枚


○リトルバスターズ!~Refrain~ 【全7巻】
巻数   初動    累計    発売日
   BD(DVD)  BD(DVD)
01巻 8,140(1,561) 9,004(*,***) 14.01.29 ※合計 10,565枚
02巻 7,666(1,440) 8,359(*,***) 14.02.26 ※合計 *9,799枚
03巻 7,406(1,380) 8,308(*,***) 14.03.26 ※合計 *9,688枚
04巻 6,732(1,246) 7,910(*,***) 14.04.23 ※合計 *9,156枚
05巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.05.28 ※合計 **,***枚
06巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.06.25 ※合計 **,***枚
07巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.07.30 ※合計 **,***枚

投稿 : 2024/11/16
♥ : 55

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

クラナド越えは難しい・・・(。-`ω´-)

原作:Keyの恋愛アドベンチャーゲーム 未プレイ

第2期目

1期 26話
2期 13話



感想としては、見て損はなかった。

でも・・・
中盤以降は、ず~っと暗い展開で、見てるこっちも気分が沈みました。
それにタイムループのあるファンタジーと解ってからは、
あれ?
またKeyお決まりのパターンなの?
でした。^^;

終盤でタイムループの訳が解った時は、スッキリもしたし、
あのバスの出来事を知ったら、泣けたけど・・・

原作ゲームを やってないからなのかもですが、
何だか この終盤の為に 1期26話、2期13話も作った割には、引っ張りすぎたようにも感じました。
(長くない?)
ってか、終盤の、あの超展開に持って行くのが上手くないと言うか・・・なんて言うか・・・
ウーー( ̄、 ̄*)ーーン… 上手く言えませんが・・・

クラナド作ったKeyだから・・・と、ハードル上げて見てしまったからなのか・・・
イマイチ「感動」「泣き」に関しては、期待ハズレでした。

原作ゲームでは、もっと良かったのかな? 



感動したい!泣きたい!人は、ハードル下げて見る事をオススメします。
(=^・ω・^)キリ


OP: 「Boys be Smile」/ 歌 - 鈴湯

ED:「君とのなくしもの」/ 歌 - 北沢綾香
  「Song for friends」(第3話、第8話 - 第9話) / 歌 - Rita
  「Hanabi」(第6話)/ 歌 - Lia
  「遥か彼方」(第11話)/ 歌 - Rita
「Little Busters! -Little Jumper Ver.-」(第13)/ 歌 - Rita

OP&EDは流石!素晴らしいです。


最後に一言
Keyのギャグって、なんであんなに寒いんだろう・・・
そう感じるの自分だけかな? わふー(/≧◇≦\)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 58

77.9 20 シリアスで学園なアニメランキング20位
結城友奈は勇者である(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1410)
6908人が棚に入れました
神世紀300年───
始まる”勇者部”活動!?
結城友奈は中学2年生。毎日学校へと通い、たくさんの友達に囲まれながら授業を受けたり、部活動をしたり、遊んだりと、平穏に過ごしている。その生活スケジュールは、どこにでもいるごくふつうの女の子。
だがたった1つ、他の子たちとは決定的に違う部分があった。

それは彼女の所属している部活が”勇者部”だということ。部長・犬吠埼風を中心にした活動の内容は謎に包まれておりバーテックスという不思議な存在が関係しているという。神世紀300年。西暦とは年号の異なった世界で、友奈たち”勇者部”の活動が始まる!

声優・キャラクター
照井春佳、内山夕実、黒沢ともよ、三森すずこ
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「まどマギ」の皮を被った「ラストサムライ」ないし「神風・・・」モチーフの力作 【ネタバレ絶対回避】 

※制作情報等を追加(2018/12/4)

前半はエヴァ・まどマギといった「セカイ系」名作の二次創作的な印象が濃かった本作ですが、後半、次第に「桜」をモチーフとした独自の魅力を増していき、迎えた最終回、放送当時「まどマギ反逆」レベルの大揺れ、賛否両論噴出の末に、本作を「是」とする声が優勢に。

※重大な注意
成分タグ第1位が「予想外」となっているとおり、本作は絶対にこれ以上のネタバレ回避で視聴すべきです。
ここまで読んだ方は、速やかにこのページを閉じて視聴態勢に入った方が賢明です。

本作に描かれたテーマないし結末に関して、個々の視聴者が最終的にこれを「是」とするにせよ「非」とするにせよ、激しく困惑し心揺さぶられること必至の、《2014年最大の問題作》なのは確かだと思います。

※以下は、本作3周目以降の鑑賞時の感想です。
(初見および2周目時点での感想は、本レビュー末尾に保存)
======================================
◆3周目にあたっての能書き  - “全裸待機”と、“割り切れない想い”

彼(か)の「魔法少女まどか☆マギカ」をTV放送当時は敬遠してしまい、放送終了後の滅茶苦茶な高評価に釣られてようやく一気観した自分にとって、本作こそは、ネットスラングでいう “全裸待機” (※ちょっと品のない言葉で恐縮ですが、「身を清め正座してコトが始まるのを待ち侘びる」というほどの意味です)をリアル・タイムで経験した初めてのTVアニメとなりました。
というより、本作の放送当時、ネットに飛び交う“全裸待機”という言葉を見て、初めてその意味を知ったわけですが(笑)。

何が言いたいのかというと、本作は、第8話放送以降~最終第12話まで、それほどまでに、「次回の放送内容が気になって仕方がない」作品だった、ということです。
それは、別に私一人の感じ方ではなくて、私と全く同じ期待を繰り返し漏らしていた方々が、本作の放送当時、ネットに確かに沢山おられたのでした。

そして、そのような膨れ上がった期待を背景に、とうとう放送された最終回(第12話)、放送終了後に飛び交った困惑と怒号。
「最後の最後に大コケした」「茶番だ」「失望した」という声が大きく、また実際、私自身も本ページ末尾(初見時のレビュー)に記したとおり、残念ながらラストは期待外れの展開になってしまった、とする感想を持ちました。

しかし、そう思いながらも、尚割り切れぬ気持ちで観た2周目(正確には、それまで第1~9話までは毎週のように繰り返し視聴していたので、第10~12話だけを本作放送終了後に2回目視聴したのですが)、これも本ページ末尾(2回目視聴時のレビュー)に書いていますが、今度は、「確かに最終回の展開の都合の良さは気になるけれども、意外とこの終わり方で良かったのではないか?」という感想に変わってしまい、そうした自分の気持ちの変化に気づいて二度ビックリ。

その後は、同時期の放送でまだ見終えてない作品が幾つもあったこと、さらに新年からの放送(2015年1-3月期)に、かなり気になる作品が幾つかあったこともあり、本作について“後ろ髪を引かれる想い”で最近まで来てしまいました。
そして今回、ようやく本作をじっくり再視聴する機会を得て、改めて色々と考察し、この“想い”を整理して、感想をまとめてみました。

◆制作情報
{netabare}
原作           Project 2H
企画・原案       タカヒロ
監督           岸誠二
シリーズ構成      上江洲誠
脚本           上江洲誠、タカヒロ、村田治
キャラクターデザイン BUNBUN(原案)、酒井孝裕
音楽           岡部啓一、MONACA
アニメーション制作  Studio五組{/netabare}


◆各話タイトル&評価(※3周目以降)

各話タイトルは全て花言葉となっており、うち半分は{netabare}勇者部の5人と乃木さん(先輩勇者){/netabare}の変身後の紋花のものです。

※本作は【起-承-転-結】ではなく、【序-破-急】(導入-変調-加速)の3パート構成と見るとしっくりきます。

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

==================== 結城友奈は勇者である (2014年9-12月) ====================

------ 【序】(導入) {netabare}勇者部の使命が語られる{/netabare} --------------------
{netabare}
第1話  乙女の真心      [コスモス]  ★★ 勇者部4人回(とくに友奈) *OPなし,ED「ホシトハナ」
第2話  ろうたけたる思い  [菊] ★ 勇者部4人回(とくに東郷さん) *OP「ホシトハナ」,ED「Aurora Days」(勇者部4人)
第3話  風格ある振る舞い  [牡丹]  ☆  夏凜登場回 *OP「同上(※以下省略)」ED「同上(※以下省略)」(勇者部5人)
第4話  輝く心         [カタバミ] (※風先輩の花) ☆  樹ちゃん回 *ED「祈り」(樹ソロ)
第5話  困難に打ち勝つ   [サザンカ] ★★  全員回(戦闘回) *ED(勇者部5人){/netabare}

------ 【破】(変調) {netabare}勇者システムの真実が語られる{/netabare} ---------------
{netabare}
第6話  明日に期待して   [ラベンダー] ☆  全員回(病院回) *ED(勇者部5人)
第7話  牧歌的な喜び    [黄スミレ] ☆  全員回(水着・温泉回) *ED(勇者部5人)
第8話  神の祝福       [青バラ] (※乃木さんの花) ★★★ 乃木さん回 *ED(勇者部5人){/netabare}

------ 【急】(加速) {netabare}真実を知った後の勇者たちの覚悟が試される{/netabare} ----
{netabare}
第9話  心の痛みを判る人  [アマドコロ] (※樹ちゃんの花) × 風先輩回 *ED「祈り」(樹ソロ)
第10話  愛情の絆       [朝顔] (※東郷さんの花)  × 東郷さん回 *ED(東郷さんソロ-2番歌詞ア・カペラ)
第11話  情熱          [ヤマツツジ] (※夏凛の花) ★★ 夏凜回 ED(友奈ソロ)
第12話  貴方に微笑む    [ヤマザクラ] (※友奈の花) ★★ 友奈回(※注釈) *ED(勇者部5人-合唱){/netabare}
-------------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)4、★(良回)1、☆(並回)4、×(疑問回)2 個人評価 ★★ 4.7

※注釈:最終話(第12話)は、1~3周目それぞれで、受ける印象が大きく異なりました。
(作品内容の理解のレベルが上がるにつれて評価が、×(失敗回)→☆(並評価)→★★(ダブル高評価)、と大きく上昇)


◆総評
{netabare}
(1) これは初見時から変わらない感想ですが、第1話~第8話までの流れ(【序】~【破】へと至る流れ)は、ほぼ完璧だと思います。
・それほどまでに第8話で明かされる勇者システムの真実は、私には衝撃的かつ、それまでの流れから説得力の高いものでした(この回を★★★(トリプル高評価)とした理由)。
(2) これに対して、【急】の始まりを告げる第9話(風先輩の反逆未遂回)、そして大波乱の幕開けとなる第10話(東郷さんの反逆実行回)は、私個人としては、やはりどれだけ考えても、風先輩・東郷さん両名がそれぞれ大赦・神樹への反逆を決意するに至る心情推移に、余り説得力を感じられない・納得のいかない回となりました(この両回を×(疑問回)とした理由。また本作の総合評価を、今回4.4→4.7と引き上げたにも係わらず尚若干マイナスとした理由)
・ただし、この両回をそれぞれ非常に高評価する方々が沢山おられることも分かっています(そこは個人個人の感じ方の違いということなのでしょう)。
(3) 第11話(夏凜が大見得を切り連続満開する回)は、私が本作に期待したもの(※短く満開したのち潔く散る「桜」のイメージ(後述))に一番近い内容だったので、★★(ダブル高評価)としました。
(4) 一番評価が変わったのは、今回も最終第12話で、初見時は×(失敗回)評価だったものが、2回目視聴時の☆(並評価)を経て、ヒロイン友奈を始めとする勇者部の少女たちに強く感情移入してしまった今回は、★★(ダブル高評価)に二階級特進!してしまいました。
(5) 以上から、総じて本作は、過酷な運命に見舞われる勇者部の少女たちに対する感情移入の効果が非常に大きい作品、繰り返し視聴することによってそうした効果がさらに増大してしまい、彼女たちへの「共感」がストーリー展開の粗をも覆い隠すに至る作品、と評することが出来ると思います。
{/netabare}

※以上まで、本作に関する「感想」でした。
※以降は、本作の「分析」に入ります。

◆本作の2つのモチーフ(制作動機)

※これは、はっきりしていると思います。すなわち、

①「まどマギ」のモチーフ
{netabare}
 ※本作が「魔法少女まどか☆マギカ」の達成を大きな制作動機とし、その設定やストーリー展開を参照しながら、そのalternative(代替物、別ヴァージョン)としての達成を目指したことは、誰が指摘するともなく明らかでしょう。
 ※しかし、本作は他の類似企画された諸作品のような「まどマギの二番煎じ」「劣化まどマギ」には留まらない、独自の明確かつ強烈なモチーフを持っていました。それは・・・{/netabare}

②「桜」のモチーフ
{netabare}
 ※ないし「ラスト・サムライ」「神風・・・」のモチーフとでもいうべきか。
 ※本作の本当の魅力(でなければ困惑、あるいは人によっては嫌悪の種)はここにあると言ってよい、と考えます。
 ※なお、「ラスト・サムライ」というのは、トム・クルーズ&渡辺謙が主演し小雪がヒロイン役を助演した2004年上映のハリウッド映画で、“花は桜木、人は武士”と言い慣わされたように、桜のように美しく咲き誇った後、短く散り行くサムライたちの矜持(きょうじ=誇り)を描いた作品です。
 ※「神風・・・」のイメージは、「ラスト・サムライ」のイメージとも通底しますが、何といっても本作OP「ホシトハナ」の曲調と歌詞から、そして、OPの最後の4人ないし5人の少女たちの満面の笑顔の止め絵(→出撃直前の特攻隊員たちの満面の笑顔の写真を連想させる)から、どうにも否定しようもなく湧き出てくるものであり、それは第8話で明かされる“散華(「供養のために華を散らす」という意味の仏教用語から転じて「若年の兵士の戦死」の婉曲表現として戦時中に使用された)”という用語によって補強されます。
 ※この点に関しては、私個人の飛躍したイメージではないか?という意見もあるかと思いますが、以下に示すように、本作の放送当時から幾つもの掲示板やサイトで語り合われていたことであり、私としても初見時のレビューでは慎重に言及を回避していた事項なのですが、本作に対してきちんと正面から向き合おうと思うならば、やはり回避できない本質的な指摘であると考えます。
 ※以下、長文の引用になります。興味関心のある方のみ閲覧して下さい。
{netabare}
☆引用元:http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-29067.html
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名前:名無しさん 投稿日:2014年12月22日 20:53

間違いなく秋のトップ作品
こんなに化けると誰が予想しただろうか? そしてGF()がこんなに酷い事になるなんて・・・

やっぱオリジナル作品は当たりはずれが悲惨だけど、こうやって素晴らしいものがでてくるから楽しいんだよね
そして日本アニメの底力を見た、これはいくら作画力が高くなっても、中韓には作れない

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月22日 22:15

まどかは初見で、「りりかSOS」とか「ジャンヌ」とか、あるいは18禁ゲーの系譜に属する、お約束を「逆手」にとるタイプの魔法少女ものの王道だと思ったけど、ゆゆゆは、もう少し今の時代の政治的な心象を扱ってる感じがある。東郷さんの存在がそう思わせるのかもしれん。
なので、大変おもしろいが少しなまぐさい・・・・。

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月22日 22:25

ゆゆゆは、特攻隊や桜花や回天のオマージュだよな、逃れようのない運命をどう受け入れるか、がテーマなんだよ

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月22日 23:08

171、173
まさにそのへんだよなあ。
善意で身を捧げる行為の正当性を問うという意味では、まどマギもそうだけど、あれは「公」か「私」かという論議に収束していったから。

ゆゆゆは結構あからさまに「国防」がテーマで、彼女たちは「徴兵」されたすえの「傷痍軍人」で、最後は「軍神」にまつりあげられるわけだから。で真実を知って転向したニヒリスト兼アナーキスト(東郷さん)が出てくるとw。
顔の見えない国って信用おけるの? 外敵との闘いは結局システムの要請で、愛国心や正義心や守る思いを叶えるための代償は誰も補填してくれないよ、と最近のシンプルな国家主義に釘をさす一方で、「隠されていた真実」や国家の不正を知った瞬間に、全てを破壊する方向に舵を切り、自らの本末転倒に気づかないありようのバカバカしさ(まさに左翼・革命主義者の典型)をも描くという意図は、感じずにはいられないよね。

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 02:38

>>171
こんなスレで書くのも場違いだが、東郷さんの満開は空母だからな
それに載って敵を倒しに行った桜の花ときたら友奈のイメージは桜花しかない

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 02:47

>185
やっぱり社会的に攻めの姿勢がある作品は必要だな。時々滑った作品も出てくるけど

この作品はまどかの発展系としては非常にいいと思う。ゆゆゆが出てきたことで初めてまどかは時代を作った作品を名乗る資格を得たと言える。他から参照されて初めて時代を作ったと言えるようになる。(これまではパロディばかりで内容的な参照は皆無だった)

後に続く作品が凡作ばかりだとまどかの地位も下落する。逆に後に続く作品が優秀だと
元になったまどかの地位も高くなる。(弟子が優秀だと師匠の鼻も高くなる)

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 02:56

204
こういう事いうやつに限って まどマギとセーラームーンの類似性を指摘すると逆上するw

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 03:08

そもそも、まどマギは既存魔法少女モノのカウンターなのに類似性とかドヤ顔で語られてもな。

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 03:17

206
魔法少女ものの正統な血縁関係なんでまどかは、そりゃ、セーラームーンからも多くを引き継いでいるさ

ただし、まどかが引き継がなかった要素がなんのかも重要な点、そこが今時の時代の要請であり、まどかのオリジナリティでもある。

例えば、タキシード仮面とか(まどか本人には憧れの男の子がいない)生まれ変わりとか ちびうさとか

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 03:30

208
勿論、同じ部分もある
まどかが神になって魔法少女という生き方を肯定する部分とか

一方、ゆゆゆだとその自己犠牲を払って神に祭られるシステムそのものを問題にしている。
(ほむらの場合、まどかに個人として普通に生きて欲しいと言っているだけで東郷さんのようにシステムにテロを仕掛けようとしているのではない)良い発展形だと思う

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 03:35

207
横だけど、ゆゆゆに限っては、「まどマギ」を明快に意識してそのヴァリエーションを提示してるわけで、作り手もむしろ比較されていいと思ってるだろうから、類似性を語っても構わない気はするかも。真正面から類似ジャンルにオリジナルで敢えて挑んでるのって、「幻影ヲカケル太陽」以来だし。

もちろん「似てるからダメ」って論調はどうしようもないけどね。「似てる」って言われても、スタッフも苦笑するだろ……いわゆる「そんなこと、ロバでもわかる」てやつだからw

名前:名無しさん 投稿日:2014年12月23日 03:41

210の続きだけど、似ていても別の料理として楽しめるように、ゆゆゆは手を尽くしてるとは思うんだよね。

当初、作品の傾向を隠してたまどマギに対して、ジャンル自体を隠してみせたゆゆゆ、
洋風の動物・グッズ系モンスターに対して和風の植物・無機物系モンスター、
死と魔女化の恐怖に対して、不死性と欠損がもたらす悲劇の強調、
内的に発生する脅威を摘み取るまどマギと、外界からの脅威に立ち向かうゆゆゆ。
ループ者だけが記憶のあるまどマギに対して、ループ者だけが記憶がないゆゆゆってのもそう。
そして、そこに国家と兵士という新しい問題意識が加わってる。
--------------------------------------------------{/netabare}
{/netabare}

 ◇《まとめ》
※以上の2つのモチーフ(制作動機)から、本作は、
 {netabare}
 ①まどマギのモチーフ(=外見的・表面的モチーフ)を、巧みに偽装しながら、実際には、
 ②桜のモチーフ(=内面的・心情的モチーフ)を、強烈に視聴者に訴えかけ、彼らの心に揺さぶりをかけることを意図した、稀有の作品
{/netabare}
・・・と要約できると考えます。
  (※逆にいうと、②の点に共鳴できない方は、本作にはほとんど共鳴できないことになります)


◆本作のテーマ(主題)

※これも、はっきりしています。本作のテーマは、ズバリ、
{netabare}
「勇者の本分(本質)を問うこと」{/netabare}

※そして、その解答も明確に提示されています。即ち、
{netabare}
「結城友奈は勇者である」
(=彼女の在り方こそが真の勇者の在り方である){/netabare}

※ここで、勇者部の5人の少女たちを詳しく見ていくと、それぞれ勇者となる動機が違っていることに気づきます。
{netabare}
①風先輩=バーテックスの犠牲となった両親の仇(かたき)を討ちたい
②樹ちゃん=大好きな姉と同じ道を並んで共に歩みたい
③東郷さん=東郷家の先祖たちのように自分も国防に励みたい
④夏凜=正真正銘の勇者(完成型勇者)に成りたい
⑤友奈=人の為になることを勇んで行うこと、それが勇者の使命だから、私は勇者になる{/netabare}

※このうち、
{netabare}①風先輩は、<1>勇者システムの過酷な真実に直面し、さらに<2>最愛の妹の夢の実現が不可能であるという事実に絶望して、また
③東郷さんは、<1>に加えて、<3>世界の絶望的な状況を認識し、さらに<4>自己の記憶喪失という過去に絶望して、
それぞれ勇者システムの元締めである大赦と神樹様への反逆を決意してしまいますが、
⑤友奈(=勇者適正が最高の真の勇者)の阻止によって、辛うじて勇者の本分を取り戻します。

※なお、②樹ちゃんは、①風先輩が勇者の本分を取り戻すための重要な契機を、また、
④夏凜は、⑤友奈が勇者の本分を忘れかけた一番危なかった一瞬に彼女にそれを取り戻すための唯一の契機を、それぞれ提供しています。{/netabare}

※こうした、{netabare}⑤友奈(=真の勇者)の在り方{/netabare}自体も、本作最終話(第12話)ラストで、詳しく開示されています。すなわち、
{netabare}
 (1) 演劇シーン手前の東郷さんのナレーション

「勇者は自分が挫けないことが、皆を励ますのだと信じていました。」
「そして皆がいるから、皆を信じているから、自分は負けないのだと。」

 (2) 演劇シーンでの風(魔王役)と友奈(勇者役)の会話

魔王「ガハハハハハハァ。結局、世界は厭なことだらけだろう。辛いことだらけだろう。お前も、見て見ぬ振りをして、堕落してしまうがいい!」
勇者「厭だ。」
魔王「足掻くな!現実の冷たさに、凍えろ。」
勇者「そんなの、気持ちの持ちようだ。」
魔王「何?」
勇者「大切だと思えば友達になれる。互いを思えば、何倍でも強くなれる。無限に根性が湧いてくる。」
「世界には、嫌なことも、悲しいことも、自分だけではどうにもならないことも、沢山ある。 だけど、大好きな人がいれば挫けるわけがない。あきらめるわけがない。大好きな人がいるのだから、何度でも立ち上がる!」
「だから、勇者は絶対、負けないんだ!」

 (3) 会場から湧き起こる拍手の中での友奈の独白

「そう、何だって乗り越えられるんだ。大好きな皆と一緒なら。」
{/netabare}

※こうした、⑤ヒロイン友奈の信条・姿勢については、シニカルな批判も当然可能であり、これを現実には全く通用しないファンタステックで不快な妄念と否認する方も多いと思います。

※それは、もう個々人の価値観の問題としか言いようがないのですが、私としては、殊(こと)に初見時は別段そうでもなかったにも係わらず、3周目の視聴時に、とうとうと言うべきか、ようやくと言うべきか、こうした本作のラストシーンに、図らずしも《{netabare}まるで本作に描かれた観客席の生徒たちのように、友奈たちに拍手を贈りたい気持ちになっている自分{/netabare}》を発見して、ちょっと戸惑いながらも、嬉しい気持ちになったことを、ここに報告して、このレビューを閉めたいと思います。



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※以下は、2014年10-12月のTV放送当時(1周目および2周目)の感想・レビューです。
(上記よりもまとまりのない長文です。保存用)

{netabare}
(レビュー・タイトル)
《最終話=超微妙だが、「まどマギ」に挑んだ勇気は高評価したいセカイ系【ネタバレ絶対回避】》

エヴァ・まどマギを、直ちに連想させる紛(まご)うことなき「セカイ系」。
陳腐な恋愛要素はゼロであり、期待外れのWIXOSSよりずっと面白い。
最終話タイトル「貴方に微笑む」(花言葉=山桜)から、主人公=結城友奈=による、
悲劇的で残酷な世界から少女達を救済する「勇者」の乾坤一擲の決断を推測するが果たして?

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★第2話まで視聴時点(2014.10.18)

可愛い女子中学生が勇者ごっこする緩い話かと思いきや、いきなり緊急事態発生!

{netabare}
ああこれは使徒襲来だな。
使徒が神樹にたどり着けば世界の終わり。
使徒を倒せるのは選ばれた勇者である君たち4人だけ。

使徒の体はダメージを負っても自動修復するので、まず封印してコアを露出させ、これを破壊するしか奴等を倒す方法はない。
で、この封印がたった40秒のタイムリミット付きで、コア破壊できないと勇者の活動限界とか(笑)
{/netabare}

何か期待したいような、したくないような(笑)
頑張って欲しい作品です。

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★第5話まで視聴時点(2014.11.7)

ここでストーリーとしては一段落した感じ?(まだ7話残っているけど)。
先が読めない展開は、なかなか良いと思う。

それにしても、制作側だってわざと、まどマギやエヴァを意識させる作品作りをしているんだし、今までに明らかになった神樹様や使徒(Vertex)の設定のほかにも、勇者たちの言葉づかいなどから、まだまだ何か面白いものがこの作品には隠されているように感じるのだけれど・・・

もっとも、こうした期待感は今まで幾つかの作品で裏切られてきたので、この作品も結局は大外れのまま最終回を迎える確率がずっと高いとは思うのだが。

まあいい。
この作品については最後まで見届けることにしよう。

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★第8話まで視聴時点(2014.11.28)

とうとう鬱コースに突入してしまったね。
{netabare}魔法少女システムならぬ勇者システムか。{/netabare}
結城友奈はこの悲劇的な仕組みを打ち壊せるのだろうか?

しかし{netabare}散華(さんげ){/netabare}って・・・
作品中に使用される言葉が幾分不謹慎な気もするのだけど。
杞憂でなければよいが。

ガッカリしてしまう結末にならないことを祈る。
(←調べたら、岸誠二監督って「蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-」の監督も務めた方だったんですね。ならまず大丈夫だろう。良かった。)

※追記
このアニメの考察(色んなブログや2chあたり)が結構面白い。
東郷さんが記憶を取り戻したら、えええーーーってなりそう。
しかし東郷さんに乃木さんって・・・思わせぶりな名前は止めて欲しいぜ。

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★第9話まで視聴時点(2014.12.05)

{netabare}
さすがに勇者部部員の一部に動揺が出ている。
今回は小規模な波乱で済んだが・・・次回は大波乱必至。
この第9話は、今までになく演出が乱れていたのは残念。
制作側もキツキツなのだろうか?
{/netabare}

====================================================
★第10話まで視聴時点(2014.12.13)

{netabare}
1クール12話構成の作品で、ラスト手前の第10話にキーパーソンの過去回想&舞台設定の種明かしを入れるのは定石だが、これは流石に・・・。
個人的には、物語のスケールを大きくするよりも、勇者であることの本質を掘り下げる方向に進んで欲しかったのだけど。
第9話までは相当良い感じに評価していましたが、期待値を上げ過ぎていたのか、ここで微妙な感じに思ってしまった。
それでも残り2話で綺麗にまとめてくれれば文句有りませんが。
{/netabare}

====================================================
★第11話まで視聴時点(2014.12.21)

{netabare}
この回の主役・三好夏凜の精霊ヨシテルの決まり文句「諸行無常」や悲壮なOPから、『平家物語』や『ラスト・サムライ』のような散り行く者達の矜持を高らかに謳いあげる作品になると期待していたし、確かにそういう描写もあるのだけれど、作品全体が必ずしもそうしたコンセプトで統一されているわけではないんだね。
特に東郷さんの心の動きのブレ方は説得力が余り無くて残念な感じです。

なお、最終話タイトルが「君に微笑む」から「貴方に微笑む」に変更になった模様。
いずれにせよラスト回では、真打ち勇者の雄姿を存分に描き切って欲しいです。
{/netabare}

====================================================
★第12(最終)話まで視聴時点(2014.12.27)

まさに制作側も、とうとう力尽きたような支離滅裂な畳み方で、もの凄く惜しい結末でした。

アニメーション制作会社のstudio五組さんには2012年夏の『織田信奈の野望』に続いて本作でも実に素晴らしい作画・演出技術を見せてもらったし、一人一人のキャラを例外なく好感度高く描く技量も本当に大したものだと思うのですが、作品全体のシナリオ構成にどうしてももう一工夫足りなくて「名作」にあと一歩届かなかった感じですね。

岸監督には、2013年秋の『蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-』に続いて今回も見応えのある作品を送り出してもらい、すっかりファンになってしまいましたが、こちらもどうしても最後の詰めが甘くて作品全体の印象が陳腐化してしまったように感じてしまいました。
「アルペジオ」は続編映画の制作が決まりましたが、こちらは余程円盤かゲームが売れない限り無理っぽい感じかな。

企画原案=タカヒロ氏の、敢えて「まどマギ」に挑んだ蛮勇は高く賞讃したいと思います。
ラストは駄目駄目だったけどね。
『幻影ヲ駆ケル太陽』に続いて「まどマギ」への果敢な挑戦者は今回も手酷い敗北を喫した感じなのですが、こういう挑戦者が出て来てこそ次の進歩があるはずで、特に今回は、富士山への登山に譬えれば七・八合目まではたどり着いて山頂が微かに見えて来たくらいのインパクトはあったと思うので、そこからのズリ落ち様がまさに全力を使い果たして不恰好なものになってしまっていても、個人的には暖かく見てあげたいと思う。

むしろ重要なのは、今回の敗北の原因とその克服方法の検討でしょう。
第1話からもう一度視聴し直して、確りした全体評価をしたい作品です。

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★各種メモ書き

【各話タイトル&評価】

各話のタイトルが、花言葉になっているようです。
最終話は桜のイメージから友奈がメインになる感じです。

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×が付いている話は脚本に疑問を感じた失敗回
?は内容が微妙で現時点で評価保留の回

{netabare}
第1話10/16  乙女の真心   コスモス  ★ 全員(とくに友奈)
第2話10/16  ろうたけたる思い   菊  ★ 全員(とくに美森)
第3話10/23  風格ある振る舞い   牡丹  ☆ (夏凜)
第4話10/30  輝く心        オキザリス ☆  (樹)
第5話11/06  困難に打ち勝つ    山茶花 ★★ 全員(とくに友奈・美森)
第6話11/13  明日に期待して    ラベンダー ☆ 全員(とくに友奈・美森)
第7話11/20  牧歌的な喜び     黄スミレ(犬吠埼風) ☆
第8話11/27  神の祝福       青バラ(乃木園子) ★★★ 
第9話12/04  心の痛みを判る人   アマドコロ(犬吠埼樹) ☆ 
第10話12/11  愛情の絆      朝顔(東郷美森)  ☆
第11話12/18  情熱        ヤマツツジ(三好夏凛) ★
第12話12/25  貴方に微笑む    ヤマザクラ(結城友奈) ×(1回目視聴時)→☆(2回目視聴時)
{/netabare}

●op「ホシトハナ」

作詞:中村彼方
作曲:岡部啓一
歌唱:讃州中学勇者部
歌詞
{netabare}
サカラバ サア(※盛らば、さあ)

<1番>
静けき森の中 いま目覚めた花たちよ
この世に何を思い 何を感じてる

ああ 真実ほど人を魅了するものはないけど
ああ 真実ほど人に残酷なものもないのだろう

咲き誇れ(咲き誇れ) 想いのままに
この瞬間(この瞬間) 全てを賭けて
無限の星すらも霞むように
勇気 心に溢れ
(いかなる)いかなる時も生きて

<2番>
花びらひとひらに 情熱宿しはじめた
瞬くその瞳 何を映してる

ああ 土に埋めた小さな種 密やかに割れて
ああ 芽を出したらやがて空と向かい合っていくのだろう

輝けよ(輝けよ) 眩いほどに
一瞬に(一瞬に) 思いを込めて
その願いが世界を導く
カラダに力満ちて
(ヒカリを)ヒカリまとって走れ

<3番>
咲き誇れ 想いのままに
この瞬間 全てを賭けて
無限の星すらも霞むように
勇気 心に溢れ

輝けよ(輝けよ) 眩いほどに
一瞬に(一瞬に) 思いを込めて
その願いが世界を導く
カラダに力満ちて
(ヒカリを)ヒカリまとって走れ

サカラバ サア
{/netabare}

※これ、物凄く悲壮な曲である。第8話を視聴した後だと特にそう思う。
今後の展開次第だけど、個人的に好きな曲になるかも知れない。


●「まどマギ」との違い

一番大きいのは、

(1)まどマギの魔法少女たちが、「最高の素質」を持つ鹿目まどかを除いて割と一般人っぽい人達だったのに対して、
(2)この作品の少女たちは、{netabare}予め「勇者」適正値が高い者達として組織によって選抜されていること{/netabare}。

つまり全員が、大なり小なり事前に{netabare}「勇者となって戦う覚悟」が出来ている=まどかタイプの少女{/netabare}であること、ではないか。
それが、どういう結末をもたらすのか。

特に、一番「勇者」適正値の高い主人公=結城友奈が、ギリギリの状況でどういう決断を下すのか、が見所になると予想します。



※12/27追記
{netabare}
上を書いた時点では、この作品は、第11話の感想にも指摘したように映画『ラスト・サムライ』(トム・クルーズや渡辺謙が出演した2004年のハリウッド映画)のような、散り行く者達の矜持(きょうじ=誇り)を描く作品、すなわち、

(1)『まどマギ』がキリスト教の《聖書》をモチーフとして理知的に魔法少女達の「救済」を描いた作品とするならば、
(2)より日本的に、勇者達の《短く咲き誇ったのち散り行く桜花》の哀しさを抒情的に謳いあげる作品

になるのでは・・・と予想していたのですが、その後のストーリーは、こうした"勇者"であることの証(あかし)をヒロイン達が確りと問い詰めていく方向には踏み込まず、逆に第10話以降やたらと話のスケールを大きくしてしまい、収拾がつかなくなってご都合主義もいいところの完結になってしまった感じです。

それが、この作品の深みが最後の数話で一気に薄くなってしまったように私が感じた原因かも知れません。{/netabare}

●最終話を2回視聴して

※上は最終話を初めて視聴した時の感想ですが、その後ラスト3話を2回目視聴した後の率直な感想として追記します。

今度はストーリーが分かっているので、安心して細かいところまで確認しながら視聴しているんですね。
それで、ちょっと自分でもビックリしたのは、初回はあれだけ違和感が強かった{netabare}唐突でご都合主義的なHAPPY END{/netabare}について、意外にこれで良かったのかも?と何気に思い始めている自分に気づいたことです。
確かに最終話のストーリーは、{netabare}いくら私でも弁護するのが困難に感じるほどに支離滅裂に見えてしまうのですが、でも、これまで頑張ってきた勇者部の5人があのまま救われないで{/netabare}エンドを迎えるのは、ファン心理としてはやはり辛いんですね。

だから、すごく甘々ですが、もしかしたらこの作品は、もうこのエンドで良かったのかも?{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 142
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

えっ?これって勇者の物語じゃなかったの?どうして涙が止まらないの?

この作品、大みそかに見終わって、お正月中はしばらく呆然としていました。

最初見たときはこの作品は男性向けだなあ、という感想。
企画・原案はタカヒロ。それと、ちょっとだけ気になったのは岸誠二監督、シリーズ構成が上江洲誠さんのコンビだったこと。お二人は蒼き鋼のアルペジオでもいっしょでした。この時点でこの作品がこんなに混沌とすることを予想しておけばよかったんですけど。

前半は、新しい形の勇者ものだなあ、みんな楽天的で勇者部のみんなで仲良くしていこう、そんなメッセージが満載。神様もメールできるんだぁ、みんな自然だなぁ、普通のドラマかなあ、そんな感じでした。そんな中で、「一人でいるとつい暗いことを考えてしまう。みんなと一緒にいるとそれを忘れることができる」というセリフ、名言かも。

中盤に入ると、 {netabare}勇者システムという残酷なシステム、戦いで満開と散華を繰り返すことによる体の機能欠損、そして後半はバーテックスの正体が明るみになって目が離せなくなってしまいました。乃木園子ちゃんが東郷さんにこの世界の真実を告げ、東郷さんが真実を知ったときの衝撃。{/netabare}

私、こんなアニメを見ていたの?これって何なの?どうして涙が出るの??

{netabare}
犬吠埼風ちゃんと樹ちゃんの姉妹愛、もう大泣きでした。妹の樹ちゃんが初めて夢を持って努力して、でもバーテックスの戦いで夢が絶対にかなえることができないことを風ちゃんが知ってしまうシーン、私、こらえることができなかった。

最終回について、あにこれで低評価されている方もいらっしゃいます。これって、某作品のようなラスト、例えば友奈ちゃんが意識を戻らないような最終回を望まれているのかなあと想像しちゃうんですけどどうなんでしょう。
私は、終わり方が悲劇的だったり、はっきりしない作品は好きじゃない。だから「結城友奈は勇者である」の最終回はハッピーエンドで、本当に良かった。友奈ちゃんの復活の説明不足もあったけど、でも、私はとっても素敵な最終回だったと思います。

作品について、映像もきれい、音響も奥行きがあって良かったと思います。CVでは乃木園子ちゃん役の花澤香奈さん、東郷さん役の三森すずこさん、そして風ちゃん役の内山夕実さんがとても素敵でした。
音楽、とっても繊細で壮大。姉妹愛は繊細に、この世界の真実の曲はモーツァルトのレクイエムを髣髴させます。作曲は岡部啓一、MONACAで、岡部さん代表の音楽制作クリエイター集団。龍ヶ嬢七々々の埋蔵金やサーバント×サービスなど作曲しているようです(wikiに詳しく書かれています)
{/netabare}

時代背景が日本神話をエッセンスとして構成されているように見えます。このような作品は日本でしかできないかもしれません。岸誠二監督、シリーズ構成の上江洲誠さんのコンビの作品は今後、要注意かも。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 108
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

闘いの螺旋

Studio五組制作。

勇者はくよくよしない、いつも前向きだから。
牧歌的な風景と、素朴な少女たちの日常に癒され、
それと対比するように入れ替わる、
過酷な色彩と光の魔法世界。
とても有意義な時間を過ごせました。

世界を崩壊へと導く生物の頂点バーテックス、
神樹により選ばれた勇者たち、
少女たちの日常は突如として終わりを告げる。
徐々に明らかになる、世界の真実、
そして逃げ場のない、勇者システム。

中盤以降、少女たちの戦闘が、
{netabare}供物の産物であると知った時、
日常パートが大きな意味を持ち始めます。
供物となるのはいつも無垢なる少女なのだ。
力の代償としてその身を神樹様に捧げる、
最後は樹木のように動かなくなり祭り立てられる。
あまりにも悲しい運命である。

最終話まで夢中になれましたが、
最後は演出も少し駆け足に感じた。
本来は複数話かけるべきなのでしょう。{/netabare}

身体の一部が欠損してまでも、
闘い続ける少女たち、闘いの螺旋 未だ終わらず。

続編を心して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 79

70.5 21 シリアスで学園なアニメランキング21位
C3 -シーキューブ-(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1099)
6346人が棚に入れました
ある日、高校生の夜知春亮のもとに、旅先の父親から謎の黒い立方体が届く。それはヒトになるまで《負の思念》を取り込んだ呪われた道具だった。黒い立方体ことフィアは夜知家に居候しながら、おなじく夜知家の世話になっている村正このはや春亮に教わり、呪いを解くために善行を重ねることとなる。そして彼らは、呪われた道具が関係する事件に次々と巻き込まれていく。

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

もっと深イイ話にしないと・・・(;`O´)o呪うぞ!

■『C3』ってどんなアニメなの…c(゚^ ゚ ;)ウーン
なんでこんなタイトルなのかまず意味不明ですよね(゚-゚*)(。。*)ウンウン
Cube[立方体]×Cursed[呪われた]×Curious[好奇心旺盛な]
だそうです・・・やっぱり最後がいまいち理解できませんねε-(ーдー)ハァ
まぁいっかぁ♪
 
タイトルの事は・⌒ ヾ(*´ー`) ポイっとしておいて、内容はといいますと♪
主人公の夜知 春亮の自宅に突然おっきな立方体の箱が届いたのですけど・・・
どうやらお父さんが呪いの品をよく送ってくるらしいのですが、自宅に届いた不思議な立方体も呪われた品らしいのです!
呪われた道具・禍具(ワース)とは、道具に強い呪いを掛けると、どうやらその道具に特殊な能力が付加されるらしいのです。
さらに呪いを掛け続けると道具が人間の姿にもなるそうです・・・
\(\◇ ̄ )ヘン~(  ̄▽/)ゝシン!!! \(○ `O´ ○)/トゥーー!!
こんな感じの変身シーンは無かったのですけど、立方体から本作品のヒロインの「フィア」ちゃんが出来上がったのでした♪
 
そんな呪われた道具・禍具(ワース)をめぐって様々な思惑を抱く人々が現れてくるのです♪
・禍具を破壊しようとする者
・禍具を信奉しようとする者
・禍具を知ろうとする者
・禍具を象徴とする者
様々な思惑が交差し暗躍する世界を描いた物語なのですね♪
 
 
■『C3』~シーキューブ~と出会った日の日記((φ(~∇~*)カキカキ
ジャンル的にはファンタジーらしいのですけど、1話の印象はキャラ萌えアニメって感じですね♪
おぱんつ丸出しなのはワンパクな証拠よね・・・ってなわけないでしょ(`□´)コラッ!
まぁしょうがないよね、こういう描写の需要があるんだもんね・・・
最近はこのくらいはなんとも思わなくなってきましたε- (´ー`*) フッ
 
でもキャラデザは可愛いと思いますよ(⌒^⌒)b
しかも作画が良い、背景も綺麗に描かれてるし、最近流行り?の髪色のグラデーションも某アニメの○○天魔○○と違って毒々しくなくって色彩センスの良さを感じられます♪
ストーリーの方はまだわかりませんけど、とにかくフィアちゃんが面白いですね(*^o^*)
こういうキャラ好きなんですよぉw
表情豊かな暴走キャラって惹かれちゃうのです(・-・*)ヌフフ♪
心境的には「WORKING!」のぽぷらちゃんを見つめるかたなし君的な感じですw
 
今後の展開で評価がどうなるか分らないですけど、楽しく視聴できそうな予感です♪
 
 
■メインキャラの紹介
夜知 春亮(yachi haruaki)
 <声:梶裕貴>・・・代表作:NO.6(紫苑)、花咲くいろは(種村孝一)
 本作品の主人公で呪いを受けない体質のようですね。
 
フィア
 <声:田村ゆかり>・・・代表作:ひぐらし(古手梨花)、Kanon(川澄舞)、他
 本作品のヒロイン。「呪うぞ!」が口癖・・・まぁいいっかw
 コリコリパリパリッとした煎餅が好物だそうですw
 
村正 このは(muramasa -)
 <声:茅原実里>・・・代表作:涼宮ハルヒの憂鬱(長門有希)、みなみけ(南千秋)
 メガネ&おっぱいの典型キャラ。好物・・・肉。
 
人形原 黒絵(ningyouhara kuroe)
 <声:小倉唯>・・・神様のメモ帳(アリス)、ロウきゅーぶ!(袴田ひなた)
 和人形のような黒絵ちゃんは、能力も見た目のまんまですね♪
 髪の毛が伸びてイカ娘ちゃんの触手みたいですw
 舌っ足らずな喋り方のゆいちゃんにぴったりのお茶目で可愛いキャラでしたね♪
 
上野 錐霞(ueno kirika)
 <声:喜多村英梨>・・・とらドラ!(川嶋亜美)、WORKING(轟八千代)、偽物語(阿良々木火憐)
 まさに学級委員長って感じのツンデレキャラですねw
 この子にかかっている呪いがボンテージ衣装なんですけど、エロ過ぎます・・・Σ(゚∀゚ノ)ノキャ
 えりりんはお姉さん的なキャラが似合いますね♪
 
桜参 白穂(sakuramairi shiraho)
 <声:斎藤千和>・・・ARIA(藍華)、化物語(戦場ヶ原ひたぎ)、他
 サヴェレンティのことを溺愛しているクールビューティーな女の子♪
 とっても人間嫌いなんですよ(ノ≧ロ)ノ<嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌人間嫌・・・

サヴェレンティ
 <声:井口裕香>・・・たまゆら(岡崎のりえ)、僕は友達が少ない(高山マリア)、他
 2011年も大活躍のゆかちの役はのろいを受けたお人形の役でしたねw
 男の子にも女の子にもなれる便利な体で、ボクっ子でドジっ子なのでした(^_^;)

ピーヴィー・バロヲイ
 <声:大原さやか>・・・ARIA(アリシア)、Fate/Zero(アイリスフィール)、他
 まさか・・・さや姉さんの口から「ビッチ」なんて言葉が出てくるなんて!Σ(^∇^;)
 このアニメを観ていてそれが一番ショッキングでしたw


■総評
大沼心監督のTVアニメの監督作品としては3作品目となる本作品も、大沼さんらしい演出が見られていましたね♪
監督初作品の「ef」や2作品目の「バカとテストと召喚獣」での演出技法が随所に光ってた印象です!
演出の中でも特徴的なのはシルエット・アート(影絵)の技法をアニメに取り入れている点でしょうね♪
これを機会にちょっと覚えておくと良いかもしれませんね!

【シルエット・アート(影絵)の特徴】 \_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
シルエット・アートの魅力って『心を描く』って表現が分かりやすいかもです(^ー^* )フフ♪
活字で説明するのは難しいのですけど、描いた被写体の本質が浮き彫りになってくるって感じです!
動物や乗り物などをシルエットにしてみると、実物を見るよりも特徴を捉えやすいって言われてるんですよね(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
道路標識なんかもシルエットを使ったものになってますけど、視認性の高さからとも言われているのですよ♫

例えば、錐霞ちゃんの禍具は「誰かを締め殺さずにはいられない」って呪いが掛けられていましたけど、自らの体を殺傷の対象とするシーンでは、シルエットを使った演出で表現されていましたね(ノ゚ω゚)ノ*.オオォォォォォォォー
通常の描写よりも、錐霞ちゃんの心の風景がより強く表現できていたと思いますし、禍具の呪いから抗えない絶望感や恐怖感を心理的観点から視聴者に与えてましたね♫
とっても痛々しいシーンでした!∑(>д<) ミテラレナイヨッ!!
それと戦闘シーンでもシルエットを使って表現されていたりもしてましたね!
細かいカット割りでスピード感のある戦闘シーンを演出する場合でシルエットを使うのは、瞬間的に緊迫感や恐怖感を出す演出としては個人的に良い演出方法だなぁ~って思ったりもしましたo(*^▽^*)o~♪
シャフトの演出家で第一人者の新房さんの影響を受けてきた大沼監督らしい演出が作品全体通して散りばめられているので、そんなところも見所ではないかなぁって感じました(^^♪

本作品で不満を挙げるとしてたら、ストーリーとエロ描写ですw
呪われた禍具とそれを巡って争いがおこる設定や、萌え擬人化させて特殊能力を持たせたりする設定など、数々あるテンプレートを組み合わせてそこに「呪い」というテーマを掲げた感じなのです!
それが悪かったってわけではないと思うのですけど、まとまりが無い印象を受けてしまいました;;;;(;・・)ゞウーン
禍具を巡って、別々の思想をもった組織がいくつかある訳なのですけど、その組織の思想や活動内容が結構あやふやに表現されている印象だったので、ストーリー自体に深みや面白みをあまり感じなかったのです(^^;)
それと、露骨なエッチなシーンはただのサービスカットなだけでかなり露骨なものでしたのであまり良い印象は受けませんでした♪
エロ描写でも笑いに必要なカットや、愛の表現としてのカットであれば良いのですけどねって個人的には思ってますw

作画や演出はクオリティは高いと思いますし、フィアちゃんや黒絵ちゃんといった可愛くって愛嬌のあるキャラもいて、ギャグパートはとっても好きな感じだったので、後はシリアス展開の部分に力を入れてほしかったなぁって思っちゃいました!
もったいないなぁって印象の作品だけに、2期に期待したいです(^▽^)/


■MUSIC♫
OP曲『Endless Story』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの旋律とロックを融合した疾走感がとっても気持ちいいナンバーです♪
 和の優雅さを併せ持った楽曲に耳抜けの良いゆかりんの声が心地良いですね(^▽^)/

OP曲『紋』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 こちらは完全に和を意識した楽曲ですね♪
 ロックベースにですけど、ストリングアンサンブル(弦楽器をキーボードで出す機能)で上手にアレンジ
 しているので趣のある雰囲気があります☆彡
 歌詞も古風な言い回しになっていて、マーティ・フリードマンに感想を聞いてみたいです(*´∀`*)

ED曲『雪華』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 落ち着いたスローテンポの曲をしっとり大人の雰囲気で歌ってくれてます♪
 

ED曲『Sympathy of Love』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの落ち着きのある美しい音色にちょっと切ない恋心を歌ったナンバーですね♪
 

2011.10.03・第一の手記
2011.01.03・第二の手記(追記:■メインキャラの紹介(一部)■総評)
2012.01.13・第三の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 61
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

観ないと呪うぞ!?否、聴かないと呪うぞ(66点)

全12話。
ラノベ原作。原作未読。

個人的満足点:66点
アニメ系統:ファンタジーバトル&ラブコメ

最近のラノベ原作ははずれが多いから心配だが
さてさてどんな物かと恐る恐る視聴。

1話は完全なるフィア萌え仕様だと思った。
その路線でもまったく問題ないぐらいにフィアがたっていた。
しかし、2話で一気に別の次元にふっとばされた。
そんな印象で始まったのではあるが、どうにも方向性が定まらない。

物語の進行にぶれがありすぎたように思う。
萌えもしくはバトルのどちらかに振ったほうが良かったのではと思う。

しかしながらキャラはフィアが可愛すぎる。
中の人はゆかり姫。
通常時とバトル時の演じわけもなかなか良かった。
ギャップ萌え。
フィアのちょっとエッチなボイスも見逃せない(`・ω・´)キリ

もう1人、個人的にお気に入りは白穂。
これはもうひたぎさん風の千和さん。
ひたぎさん、ほむほむ好きにはたまらない。

さらに声優ファンとしてみのがせいのが学園長。
池田さん登場。
シャアボイスでボケかましてくれるのが最高だった。

音楽はOPED共に良かった。
前半のOP「Endless Story」はゆかり姫。
個人的には今期NO1。
曲だけでも聞いてほしい所。
いや、OP映像も合わせて観ていただけるとよいと思う。
その他の曲もいい曲ばかりなので是非聞いてみてほしい。

そんな、良素材がふんだんにあった作品ではあるが
色々な調味料を加えた結果、微妙な味わいになってしまった印象。
そして、2期がありそうな終わり方w
これ2期やるのかね?
この辺りも最近のラノベ原作アニメに多い。
原作が終わっていないので仕方ないのかもしれないが。。。

兎にも角にも最近のラノベ原作よろしくな作品かなと思う。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

「Endless Story」聴かないと呪うぞw

そして、淑乳はすばらしいと言っておく(`・ω・´)キリ


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以下、各話後の感想。
ネタバレがあるかもしれないので
未視聴の方はスルー推奨。



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{netabare}
【1話視聴。】
これはレベル高けえwww
1話から腹筋よじれるかと思った。
ぶっ飛んだ話にぶっ飛んだ行動w
そして、無駄にパンツを見せやがるw
そして、チラリと見せるいい話。

ゆかり姫もいい仕事してる。
ヒロイン「フィア」に釘付けになってしまった。
今話のED(本来OP)曲もゆかり姫でいいねえ。

今後にものすごく期待している。

しかし、1話のEDにOP曲もってくるの流行りかね。
今から物語スタートですよ的な使い方。

まあ、皆も観てくれ。
観ないと呪うぞ。


【2話視聴。】
ちょwwwwwwww
シャアwwwwwwwwww
何でこんな所にw
まあそんなことはおいておいて。

2話から一気に超展開。
バトル物&シリアス調になってくるのか?
1話の雰囲気とはまったく別のもだな。
しかしゆかり姫いい仕事しやがるぜ。
ファアの変わりっぷりに痺れる。

OP曲が気に入りすぎた。
CD買おうかなw

【3話視聴。】
前回のつづきのバトル。
フィアのバトルスタイルが今一分からない。
いくつも道具あるのかな?
微グロあるので耐性ない方は注意。

そして、バトルから一転。
フィアの葛藤。
その後のちょっといい話。
オチのフィアのセリフはベタだがいいw

フィアのバトル時の不気味さと
通常時の可愛らしさはヤンデレに属するのかね。
ツンデレでいいのかな?
フィアのジャンルが分からんw

【4話視聴。】
なかなかいい厨二バトル。
意外とグロイ描写。
時折見せる萌え要素。
とりあえず方向性は定まった気がする。

やはり、ゆかり姫の演技がいい。
完全にギャップ萌え。

そんな視点で観れば結構面白い。
個人的にはかなり好み。
特にフィアがw

しかし、これ分割2クールとの話もあるよう。
そうなるとまだまだ色々ありそう。
今後も楽しみ。

そして、OP曲「Endless Story」が個人的に秋NO1。
ちょっと買ってくる。

【5話視聴。】
ようやく一区切りといった感じかな。
そして、新たなる展開へ突入した感じ。
ちょっとぶっ飛び展開だったが、まあいいでしょう。
バトルも結構動いてるし、フィアはかわいいし問題ない。

そして、今週の見所はなんといってもCパート。
ゆかり姫のセリフがやばいw
オチは想像ついていながらも、ドキドキしたわw

【6話視聴。】
新キャラ、サヴェレンティ
ヒャッフー千和さんだぜえ\(^O^)/
ひたぎさん風でいいねえ。
シャアも久しぶりに登場したし。
俺得の声優さんが出てきて満足した。

【7話視聴】
今回OPED曲変わらなかったね。
ということはやはり2クールなのかな。

それはそうと、「このは」のはち切れんばかりの胸がやばいw
どんだけおっぱいで引っ張るんだよw
それよりフィアの胸にクローズを・・・∑(゚o゚C===(__;バキッ

本筋は、サヴェレンティと白穂が???
どうなってるんだ?
何か謎があるのだろうけれども。
来週には謎が明かされるのかな。

【8話視聴】
白穂役の千和さんやっぱいいわ。
こういう影がある役は好きだわ。
今後も出番を要求する。

久しぶりのフィアの冷徹な役も見れたし、
何といってもシャアwwwww
この声で
「美しい女性に罵られるというのは
  ある特殊な趣味の持ち主には幸福なのかもしれない」
クソワロタwww

「愛してる、LAVEだ」
もうダメだwwww

違う楽しみ方してるオレガイル。

まじめな話、池田さんってある意味損してるよね。
あまりにもシャアのイメージが強すぎる。
まあ、シャアは池田さん以外考えられない!
それほどの声優さんではあるけれどね。
なんやかんや言っても、池田さん大好きだわ。

9話視聴。
OP曲が変わった。
これで2クール説は消えたかな。
やはり Endless Story の方が個人的には好きだなあ。
しかし、OPの絵が委員長中心になってたんだが、これから委員長中心の話になるのか?

この9話から新しい展開のようだが、どうなるのか。
というか残り3話でどうするんだろうか?
結構中途半端な感じだよね。
曲の変わり目も変だし、12話以降何かあるのか?

続きは映画とか、ネットとか、とかとかとか・・・


10話視聴。
淑乳\(^O^)/
淑乳\(^O^)/
淑乳\(^O^)/

以上wwwwww
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

キムキム さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

はじめのツカミと勢いはok。が・・・

前知識なしでの視聴。
あにこれとかの画像から察するに暗い感じ?さてどうなのか。

C3(シーキューブ):Cの三乗でシーキューブ。Cube(立方体)×Cursed(呪われた)×Curious(好奇心の強い)。英語の意味は合ってるか分からないが、こんな感じ。

まず、OP&ED。
OPはよかった。このアニメのツカミがよかった一因かと。
OP1「Endless Story」歌 田村ゆかり
今期の中じゃ、かなり好きなほう。OPでのフィアかわいいw ほんの少しパンチラも。
OP2「紋(しるし)」歌 喜多村英里
またまた良曲。OPの踊り?は前のOPと同じような動きでした。もう少し工夫が欲しかったです。
ED1「雪華」歌 喜多村英里
あんまり、こういう雰囲気の曲は好きじゃないかな。キタエリにはもっと明るい雰囲気のを歌って欲しかったかも。
ED2「Sympathy of Love」歌 田村ゆかり


一話を視聴した時点では、飽きずに最後まで見れそうでいいなって思ってましたけど、途中(終盤あたり)から正直ビミョーに。。。私事ではありますけど、OPが2本あると耳にしていたので、てっきり2クールかと思ってました。そのため消化不良な終わりだったように思えます。
戦って、微グロで、フィアで萌えぶt(ryを釣って、、、
決して面白くなかったわけではないのですが、1話目で自分が過大な期待を持ってしまったためか、最後のほうになるにつれて評価が↓↓↓


それと個人的に興味を持てたのが、各話のタイトル。
例えば、最終話の「超越者は何処にでもいる(Human)」みたいな感じで雰囲気といいますかなんというか、自分はこれらのタイトルに惹かれました。日本語に対して英語が受け答える形になってるのか、、、な? 見るときには各話タイトルにも注目をして欲しいです。



少し余談的ですが
「私も私になりましょう」(2話 村正このは)
「私はまた私になってしまうかもしれない」(3話 フィア)
のセリフの「私」の部分には原作で、どんな文字があてられてるんだろう?
って考えてしまいます。某N尾 I新先生とかはここで、「私」の部分に、何かしらの文字をあててこのようなセリフを使いそうだな~ とか考えながら、視聴してました。   ってだけです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24

93.1 22 シリアスで学園なアニメランキング22位
かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★★ 4.1 (979)
4532人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、富田美憂、花守ゆみり、麻倉もも、日高里菜、八代拓、青山穣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

和を以て貴しとなす

種明かしは後半で! 原作は未読です。

面白いと感じる作品には4.0点以上つけていて、自分レビューした作品の5割弱が“面白い”に該当します。『かぐや様』の1期は4.0点ちょうど。
なによりも脇役の藤原書記・石上会計・早坂・そして柏木カップルが良い仕事をするコメディと評価しました。アニソン界の大型新人や劇伴含めた演出のコテコテ感も好感。ただし主役二人はパンチ不足なので4.0点どまり。そんな1期の評価です。

 とにかく場を荒らしまくる藤原
 気軽に地雷を踏み抜く石上
 この作品唯一まともな人早坂
 主役以上にラブしてる柏木夫妻

名バイプレイヤーがいる作品は安心して見ていられる。好評だった1期からそのまま大きく外すことはないだろうとの期待を裏切らず無事完走。1期と同じく全12話の物語。
1期を受けての2期となるお作法について本作は視聴前から方向性は分かるようになってます。
作品サブタイトル~天才たちの恋愛頭脳戦~には取り消し線が引かれ、メインタイトル『かぐや様は告らせたい?』と“?”を追加。
頭脳戦そっちのけで四宮かぐや(または白銀御行)が権謀術数はりめぐらせて相手から告白を引き出したい。もうそれすらどうなのかもはやわかんない。そんな展開が見て取れるタイトルをきちんと踏まえた物語展開をしておりました。こういう細かいところで小粋な仕掛けが光る良品だと思ってます。
キャラでいえば新キャラ伊井野ミコ(CV富田美憂)を追加。真面目で融通が利かずアガリ症という基本スペックがまずありきで、ことごとくタイミングが悪かったり妄想癖が強力にドライブしたりのギャグ仕様。初期メンバーが偉大過ぎるのでやや埋没している感は否めないものの、この作品にはこれまでいなかったタイプのキャラなのでハマれば化けるでしょう。


ここまで書いといてなんですが1期観てからにしてくださいね。元は取れます。
おそらく1期から流れてきた方がこのレビューを読んで頂いていると思います。みなさん評価のUP↑DOWN↓はあれど乱高下してる感じはなく良くも悪くも安定しているなぁというところに落ち着くのではないでしょうか。自分は若干2期の評価を高くしました。
新キャラ増えてもバランスが壊れてないという最低限をクリアしている点。そして思った以上に主役二人のキャラとしての魅力が上昇したことが判断の決め手です。劇伴・主題歌・演出は誤差の範囲としてほぼ1期と同等水準でした。



※ネタバレ所感

■終盤のあのエピソードは示唆に富む?

体育祭がピークの第2期でした。そのピークをピックアップ。

{netabare}もちろん石上がメインディッシュではありますが、その裏で動き回る生徒会メンバーが小粋なのです。

持ちあがりなのに停学が解けてない生徒を調査しビンゴな解を導き出した会長
おそらく裏から手を回しマグロ漁船的などこかへ演劇部荻野を飛ばした剛腕かぐや
もしかするとOB説得プレゼン資料として使われたかもしれないレポート作成の裏方藤原
先生に掛け合いもしかすると高等部進学できないのが濃厚だった石上を救った伊井野

石上を通じてこの5人が5人である意味/必要性みたいなものが生まれたエピソードにも見えました。ギャグやコメディでここまでやる必要はありません。もちろん褒め言葉です。

その上で、、、
会長マジでかっこいい…と惚れる理由がわかります。
かぐやは財閥令嬢だった…と帝王学を身につけた才媛であることを思い出します。
だから書記なのね…とレポート作成スキルの高さを藤原に垣間見ます。
似た者同士じゃ…「過剰なまでの正義感を抱えていた」独白する石上とミコが被ります。

各々の個性も浮き彫りになってたなぁと感じた次第。悪くない。
強い個があってそれが有機的に結びついたことがなにより素敵と感じる第11話でした。これこそがジーコがやりたかったサッカーだったんだと思います(謎)。
とりわけ白銀とかぐやがとったアクションが石上の意向を汲んだものになっていることがレビュー冒頭で主役二人の評価を上げた理由となります。つくづくアタッカー陣とディフェンス陣との意思疎通が取れてればと後悔せざるをえないドイツでもありました(さらに謎)。

{netabare}「何より秀知院には楽しい思い出ばっかだから!」{/netabare}

大友京子のこの笑顔で不覚にも目から汗を流した私です。{/netabare}


■陽キャに光を!

アニメって陽キャに厳しいですよね。陰キャが活躍すれば拍手喝采。アレが肌に合いませんというかリアリティを感じない。某間違ってるかもしれないラブコメアニメなんかもその気あり。面白いんだけどリア充敵視しすぎなのがどうも引っかかる私です。
コミュ障非モテ陰キャラが無双するのがありえないって気持ちもないわけではないのですが本質はそこではありません。そもそも陰と陽は表裏一体。人間だれしも両面持ってるところをことさらにどちらかをデフォルメして、陽キャ=リア充とする風潮が嫌だとぼやいてます。控えめな性格でも本人なりにリアルが充実してる奴なんていっぱいいるだろうに。

{netabare}そして本作。陽キャウエイ系応援団がものすごくいいやつらに描かれている。ここに感動した!誰がなんと言おうとも感動した!だいたい明るかろうが暗かろうが真のリア充はいい奴がほとんどです。{/netabare}

{netabare}そこにちなんで一点。リレーでゴールした石上に駆け寄ろうとするミコと藤原を制止する会長というちょっとした一コマ覚えてます?
生徒会ではなく応援団の面々が駆け寄る間(ま)を作ります。次々と石上に声をかける応援団のみんながほんといいやつだったこともあって、闇落ちしていた石上目線では“表情(目)”が消されていた周囲の人々に顔が戻ってきます。『聾の形』でも使われた演出ですね。
残される後輩のために生徒会以外の居場所を!との想いが白銀にあったとすれば更なるイケメンの証拠固めですがそれはわかりません。白銀のイケメンぶりもさることながら陽キャ=敵とまで思ってたかもしれない陰キャの星石上の心に変化が生じたことがなにより尊い。陰と陽が融合した感が色濃くて素敵なシーンでした。{/netabare}


陽キャも陰キャもなく当人の心だよね心!
…コメディという本筋を充分楽しみながら、不覚にも別領域に心を奪われた私でした。



視聴時期:2020年4月~6月 リアタイ視聴

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2020.08.08 初稿
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 66

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

コメディーは皆で笑いたい。藤原書記は今日も輝く。

 みんな大好き、かぐや様の2期。私は本作を海外勢とリアルタイムで追いかけた感じでした。


 コメディー作品は、一人で見るよりやはり大人数が一緒に楽しんでいる!という体験込みで面白い(疑似だが)。コメディー映画なんか特にそう。


 1期と変わらぬ面白さでしたが、すでに前にある程度キャラを紹介できたので、本作ではラブ度が増し、キャラの掘り下げや遊びの要素を入れる余裕も出てきて横綱相撲な見事さでした。


 個人的には2話がベストだった気がしますが、それ以降の回も実に安定していた。ただ、1期もですが終盤無理にシリアスにした感があって全体のトーンと少しズレていた気もしました。だが、全体的に面白かったから良し!。


 本作の魅力は何か?。それはひとえにキャラがみんなしっかり魅力的、というシンプルな理由につきると思います。キャラに対する愛情は必ずこちらにも伝わるものである。


 特に白眉はやはり藤原書記だろう。プリキュアでも大活躍したのは伊達じゃない。自由に暴れまくり、ボケにもツッコミでもずば抜けている。悪魔のようにクレイジーで、マシュマロのようにフワフワ。


 本作が嫌味のない、ギャグ強めのラブコメとして見事に機能しているのは彼女の力が大きいだろう。プリキュアに続いて影の主役と言っても言い過ぎではない。


 本作の作劇は他の作品も参考にして頂きたい。ギャグはどうすればいいのか?、キャラは無計画にやたら出さないで、出すからには愛情を注いで無駄にするべからず。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 63

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

必ず笑える、優しさにつつまれた物語

この物語は、笑いを我慢することができません。
それでいて大切な時には、胸がキュンとなる優しさや純情さをかぐやたちが見せてくれます。
かぐやは見た目で誤解されがちですが、とても心の優しい少女です。
この物語はとても面白く、そして温かい。


この物語の学園には日本の将来を担うエリートたちが入学しており、生徒会副会長の四宮かぐやと生徒会長の白銀御行は、秀才中の秀才です。

二人は、お互いに好意を持っているのですが…
あまりにも恋愛のど素人。恋愛の駆け引きを考えすぎてしまい、自分の気持ちに素直になれません。
それが見ていておかしく、最後は必ず作戦が失敗するので、ゲラゲラ笑えます。

作戦が失敗する理由の大半は、生徒会書記の藤原千花のせい。
彼女はかぐやの親友であり、彼女自身には全然悪気はなく、とても素直な性格なのですが…、空気が全く読めない。
彼女の行動自体、何をするのか全く読めない。というよりも、いつもとんでもないことをしでかします。

この物語は、藤原千花がいてこそ成り立つ物語だとも言えます。彼女はこの物語のヒロイン(?)です。

私は、藤原千花が大好きです。
こんな子が友達だったら…毎日とんでもない目に遭いますが、いつも笑って過ごすことができるでしょう。
どんな悩みがあろうとも、悩みは吹っ飛びます。脳みそも吹っ飛びます。

かぐやも考えすぎず、藤原千花のように自分の心に素直になって(アホになって)しまえばいいのに…

学生時代は人生で一番輝くときです。
後で後悔しないためにも、自分の心に素直になって人生を楽しみましょう。(^_^)


ところで、
私は宣伝やタイトルだけを見て、かぐやのことを、頭脳優秀な令嬢で人を見下す女性だと思い込んでいました。
ですが、実際はバカがつくほどの純情で、無邪気に喜ぶ姿が愛らしく、常に相手のことを考える優しい少女でした。

第一部の最初の頃と比べると、かぐやは見違えるほどアホになり、しかも優しく、可愛くなっているような気がします。(*^_^*)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 70

66.3 23 シリアスで学園なアニメランキング23位
失われた未来を求めて(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (773)
4118人が棚に入れました
21世紀の初めの、秋の内浜地区。
内浜学園は歴代最高潮の盛り上がりを見せていた。
執行部を中心に開催される、各分科会最大の見せ場・総合学会。
それは新校舎建設とともに、廃校が決まった旧校舎での最後のお祭りだった。
当然、各文化学会の会長をはじめ、学生達は総力をあげてこの最後の文化祭を成功へと導こうとしていた。
何度も賞を取っている美術会の展覧会、吹奏楽会総出演の大公演会、
植物遺伝子の組み換えで実績のある生物学会。
実力ある学会が参戦の名乗りをあげる度に士気は高まっていく。
主人公・秋山秦が所属する「天文学会」が不思議な事件の解決のために動きだすというストーリー。


声優・キャラクター
寺島拓篤、高田初美、友永朱音、瑞沢渓、たみやすともえ、山口勝平、種﨑敦美、大塚明夫、佐藤聡美、後藤邑子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

確かに「劣化シュタゲ」だが、終盤しっかり感動できる“切ない系”

「劣化シュタゲ」と呼ばれているらしい本作のことは前々から気になっており、一気観してみました。

あにこれ総合点数が低いのも仕方ないかな・・・と思いつつも我慢して視聴し続けた結果、終盤で“意外”なくらいに感動してしまい結構ビックリ。

うーむ、そうきたか・・・参ったな、という感じ。
こういう「切ない」系に実はかなり弱いので、その一点で評価を上げたくなりました。

★結論★
本作の場合、幾らかでも感動したい人は、“ネタバレ絶対回避”で余り期待せずにトットと一気観するのが吉でしょう。
(ネタバレしてしまうと本作“唯一”の感動ポイントが薄まってしまうため)

最初から最後まで色々と粗が多い本作ですが、これはこれで視聴して良かったと思える作品でした。

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(2015/12/29)

2周目完走。各話タイトル&評価を追加。
色々と粗も目立つが、終盤の第10-11話の感動は、やはり本物と思ったので、個人評価を、3.7→4.0に引き上げました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


====== 失われた未来を求めて (2014年10-12月) =====

{netabare}第1話 失われた未来 ☆ ※キャラ設定、作画、演出が色々とひと昔前風なのが気になる・・・

- - - - - - - ストーリーの切れ目1 - - - - - - -

第2話 彼女と霊の存在証明 ☆ ※作品舞台の設定もボロが目立ち過ぎて心配になるレベル
第3話 会長はきらめく瞳で夢を見る ☆
第4話 万物は流転する ☆
第5話 量子猫と雫の行方 ☆ AI(ヒロ君etc.)登場
第6話 籠の鳥の進路相談 ★ 
第7話 239万光年の想い ★
第8話 すれ違う流星 ★

- - - - - - - ストーリーの切れ目2 - - - - - - -

第9話 過去への扉 × 設定のチグハグさが目立つ
第10話 残された時間 ★★ ※ここでかなりの不意打ち
第11話 明日また、会えるよね? ★★ 
第12話 君のいる未来 ☆{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)3、☆(並回)6、×(疑問回)1 ※個人評価 ★ 4.0


OP 「Le jour」
ED 「明日また会えるよね」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 50
ネタバレ

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

絵でなく“脚本”こそ見所。過小評価な大穴アニメ!

第一話「失われた未来」
{netabare}PCゲーム版の絵がやはりマッチしているだけに、CGアニメぽい作画は減点せざるを得ないですね。原案絵からアニメ絵に巧く落とすのは大変なのかな?いっそ『天体のメソッド』のキャラデザ担当の方呼んで、任せてもらった方が多分良いような気がしてきた(あのアニメは話はさておき、絵は外してなかったですし)。
キャラにしても格闘女子に留学生(?)の陽気キャラ。加えて怪しい・暴力的なヘンテコキャラが揃ったりと、主役たちが通う学校、アクの強い面々すぎwあれだけキャラが立ちすぎると、バランスとかが悪くなるし、主役たちがおざなりになる危険はあるんじゃないかな?
とはいえ最後まで見ると、この不満が嘘のように全部解消されますよ。放送開始の約2年前、期待値低く触れたはずが、どんどんのめり込んでいって、最終回でこのアニメを”切らず”に済んでホント良かった。そう思ってしまったほど、侮れないアニメでした。ネタバレせずに要約するとこのアニメは、時間も時空も超越した壮大で儚くて、強烈な驚きに満ちた”ラブストーリー”です。もし1話で”これ、ねえな”と考えたのならどうか一度、騙されたと思ってとにかう最終回まで見てください。脚本が前述のマイナス、見事にカバーしてるので(それどころか完成度がここ数年でかなりのレベル)。{/netabare}

第二話「彼女と霊の存在証明」
{netabare}キャラクター原案をトレース出来ない作画であったり、ガタイがとにかく無駄に大きい学生会長の必要性。アニメオリジナルキャラクターの深沢花梨の追加など、今見てもアニメ自体には不満点がいっぱいあります。三番目の不満についてはラストで挽回されますけど、そこに到るまで多少の我慢を強いるところはイタイです(プラス作画のチグハグぶりで余計に我慢をしなきゃだし)。
ですが不満を緩和させる良ポイントも多いです。壮大な純愛ドラマの幕を開ける「古川ゆい」ちゃん。彼女を通して物語が動き始める流れは好きだし、「校内幽霊騒動」や「眠り病」の不穏なイベント…これらをちゃんと押さえる上でも見逃せない回でした。このアニメをリピートしたい理由も見れば分かると思うし、何度も何度も細かいところを確認したくなりますよ。
イチオシの場面を挙げると「柔らかくて気持ちいい」と「寂しいです」が出る場面と天然さと冷静さが内在しているゆいちゃんです。特に最後のゆいちゃんは見事なクリフハンガー(作劇手法の「宙吊り結末」)でした。Aパート終了直後のBGMもスゴく好きです。{/netabare}

第三話「会長はきらめく瞳で夢を見る」
{netabare}『月がきれい』(2017)や『だがしかし』(2016)を見ていた方なら御存知ですが、feelアニメ特有(あくまで個人の見解です)の“変化OP”が完成します。一気にドラマのスケール感を倍増させる曲のサビ。全体の絵も美麗ですが、何より佳織とゆいちゃんの二人!あそこのメインヒロイン力で、これまでの不満消えますよ(決して全部じゃないけれど、多少は許せちゃうぐらい)!
別の不満は代わりに出ました。愛理と佳織の回想パートに挿入される“説明台詞”。不必要とは言いませんが、さすがに説明過多でした。愛理一人に佳織や奏との出会いや自分の過去すべてを喋らせるのは愚策です。佳織や他のキャラクターにも負担させればよかったですし、話のテンポも良くなったはず。それがどうにも残念でした。
あと“諍い”の元凶たる柔道部も絵がヘンです。まるでパチモン『クローズ』だったし、全体的に浮いていました。元のゲームもあんなイラストでないことを祈るばかり(一度プレイをしてみたいので)…。
残念ながら今回ばかりは不満が非常に勝っていますが、奏と愛理の距離感だったり、ゆいちゃんの言動等々、今後に繋がる伏線自体は自然でとても素敵でした。
『BANANA FISH』(2018)のアッシュ・リンクスの“中の人”もチラッといましたw{/netabare}

第四話「万物は流転する」
{netabare}普通の青春アニメとしても、恋愛アニメとしても好きです。ゆいちゃんも可愛かったし、三角関係も始まりました。
奏くんはイケメンだけれど、強いて言うならオタクっぽいし、男っぽさにはご縁がない。そんな感じの男の子です。ですが時折行動力や果敢なところを見せてくれて、ギャップを感じさせてくれるところはまさに主役ですね!だからこそ奏の隣にこれまでいられた佳織の心にさざ波を与えてくれるゆいちゃんは強烈ですね(佳織はあそこで自分の気持ちと向き合えたのかもしれませんし)。
一方で緊張感が今回非常に高いです。1話のクライマックスの“悲劇”を連想させるバス停留所。佳織が受けた捻挫の場所が足から左の手に変わる。極めつけは川に流れた佳織の靴を拾う場面。あそこで正直、異変か悲劇が起こるのでは?とハラハラでしたし、ゆいちゃんにもハラハラでした。あの子意外と無鉄砲だしw
無事平和に終わりましたが、ゆいちゃんへ複雑な目を向ける佳織が切ないです。あそこが一番青春ものの苦みが内包していたので。{/netabare}

第五話「量子猫と雫の行方」
{netabare}思考実験の一つらしい「シュレーディンガーの猫」であったり、「人工知能」「自己言及のアルゴリズム」のキーワード。おそらく意味を多少なりとも学ぶ必要はある回です。ただしメインの一つであって、全体のメインじゃないです。仮に激しく狼狽えても、もう一つのメインパートがフォローするので大丈夫です。そこは同時に緊張感を一手に担っていましたので。
ずばり佳織とゆいちゃんです。自分を常に気にかけたり、危ないことから遠ざけようと動いてくれるゆいちゃんに、佳織はとにかくストレートにその理由を尋ねます。当然言えないゆいちゃんとの平行線がハラハラですし、ある種の疑似家族のような相関図も浮かんできます(ゆいちゃんは天文学部皆の子供といえますから)。
逆にコメディ要員を担っているのは奏たちと乙ゲー(乙女ゲーム)みたいなイケメンプログラムを制作する腐女子(?)たちです。最終的にはゆい出生に大きく繋がる出会いですが、この段階でそんな未来に通じるビジョンは見え辛いですwホント油断ならない回です(笑){/netabare}

第六話「籠の鳥の進路相談」
{netabare}平凡な存在(奏)が、囚われの鳥(凪沙)を支える回、と書けば簡単ですが、奏の未来に大きく影響していく回とも解釈できます。
凪沙さんに巻き込まれて、あれやこれやと動いていく度、奏が平凡だからこその疑問や思いを伝えていくのは、未来の彼が対峙している“現状”ともリンクしていて、中々感慨深いですし、スゴく多層的でした。
凪沙さんの婚約者も自覚的なところが良いです。同じ立場で同じように諦観している側だからこそ、奏の本音に肩の力が抜けたような場面もあって、それが9話の「茨道」に繋がるのかもしれませんね。
婚約の行方については正直分からずじまいですが、『ティム・バートンのコープス・ブライド』(2005)みたいに相思相愛ラスト?そのあたりは言及されてなかったような気がしたので。
それと最後に余談ですが、佳織のあれは夜這いでしょ!原作のエロゲ―にそれらしいのが数枚あったしw{/netabare}

第七話「239万光年の想い」
{netabare}時間も時空も跳躍したラブストーリーがいよいよです。奏に向かって“ゆいと呼んでください”と呟くゆいちゃん。あの時のドキドキたるや、見事な破壊力でした。同時に奏がゆいへ伝えた“アンドロメダ銀河と地球の距離の数値”の切なさが、何というか二人を隔てる距離そのもので苦しいです…。
「未来の奏」が久しぶりにアニメ本編に挿入されたり、親密になる二人を遠くから見つめる佳織。SF色と恋愛色がとても素敵に交ざっていますし、これまで蓄積された不満をほとんど解消できると思う。リアルタイムで見ていた僕はこの作品が好きになったし!{/netabare}

第八話「すれ違う流星」
{netabare}遂に1話と繋がりました。畳みかける緊張感と回避できるか否かの行方。クマのぬいぐるみと告白が交互に交わる連続カットは、ハッキリ言って安心感と不安で心がいっぱいでした。何とか未来を変えるために奔走するゆいちゃんとすれ違いが重なり合って悲劇を迎えてしまった佳織。本編わずか30分間、不安で心がザワザワしすぎて、貴重なコメディ要素(コマネチ)ですらそれを緩和できずでした。あ、でも凪沙さんの台詞だけは例外でした(「奏さんが変態なのは今更だけど」のとこですね)w
ゆいちゃんの介入でわずかに変化は生まれたけれど、それでも変えることができない「運命」ってのは大きすぎです。奏とゆいちゃん、一体どれだけ犠牲を重ねてきたんだろうか…。
なので終了15分前、多少は覚悟をしといてください。それだけを最後に言います。{/netabare}

第九話「過去への扉」
{netabare}5話の重要キーワード(「人工知能」と思考実験の「シュレーディンガーの猫」etc.)がいよいよ深く関わり始める「後日譚」で「過去」の回です。事態を回避できなかったゆいちゃんのその後の「行方」。凪沙さんの「秘密」と「覚悟」。愛理と奏の選んだ「道」……そのすべてがゆいちゃんとブラックボックスに繋がっていく、あの一連の容易に理解が出来ない話がスゴく良いです。
ゆいちゃんの正体が高度な人造人間であり、「量子チューニングマシン」における実験での失敗作。この事実は中々心に堪えるパートになっています。だって短い時間とはいえ、親しかった女の子を実験の為に利用して、しかも失敗したことが頓挫ではなく「賭け」に繋がる。アレは奏たちには勿論ゆいちゃんにも辛いわけです。だからこそゆいちゃんの原動力にもなるわけですが……。
ゆいちゃんを送る直後の、奏が最後に伝えた“すまない”……あそこから第1話の出会いに繫がる。ズルいですね。
「ゆいの視点」はこのアニメの真の物語になるので、あんな悲壮感溢れるクリフハンガーは素晴らしすぎです。とてもビターな後味ですが。{/netabare}

第十話「残された時間」
{netabare}切ないです。ただただ切ない……。
佳織が何度も悲劇を迎える場面はもはや苦笑ですが(不幸の連続場面って、そういう効果があるんでしょうか)、本筋自体はゆい視点の切ないメインドラマです。
振り返ると第1話は当然ですが始まりだとして、2~8話はおそらくですが最初のループなんでしょうね。この十話でブラックボックスに触れた場所が違ってましたし(部室でブラックボックスに触れて、記憶を継承していましたし)、矛盾点かそうでないかがちょっと分かりにくかったです。ただ記憶がリセットされても、身体は覚えていた影響があのシーンにあったとしたら、凪沙さんの部屋で箱に触れた理由も納得できます。読んでる皆さんはどう思いますか?
何十回も……というより何百回かもしれないぐらい、同じ時間をさまようことで未来が大きく変わりだして、回避の鍵がゆいちゃん自身だったなんて切ないです。佳織からの質問で奏への“気持ち”に自覚して、それが鍵だとあの瞬間にゆいちゃん、気付いたんでしょうね……
その合間に作画ミス(?)を入れてくるのはヤメてほしいです。あんな哀しい場面なのに、少し笑いかけちゃったのでw{/netabare}

第十一話「明日また、会えるよね?」
{netabare}難しいのは分からないし、調べる必要大アリですけど、非常なまでに美しいお話だったと先に言います。返事をやっと伝えた奏が、時間をどれだけ繰り返しても諦めなかったゆいちゃんへ、真っ直ぐ「ゆいのことが好きだ」と伝えた最後、感動でした。当然ゆいちゃんの行きつく先は無情ですけど「一つのゴール」で、最後の涙とキスと笑顔。あれは本望の顔でした。ゆいちゃんのあんな顔、視聴者サイドは辛いですが……。
佳織の涙も哀しいですが、未来の奏と愛理の眼差し。あそこもスッゴく哀しいです。十一話はすべてのシーンが悲壮感に満ちていますし、奏とゆいちゃんが商店街を歩く場面も同様でした。
ハッピーエンドではあるけど、ビターなハッピーエンドです。ベスト回ではあるんですが、ホント落ち込むばかりです。{/netabare}

最終話「君のいる未来」
{netabare}一番美しい結末で幕を閉じてくれました。佳織が目覚めて、涙も嗚咽も止められない未来の奏と、ゆいちゃんのことを思い出して涙と決意を誓う別の奏。どちらもこれ以上のラストは思い浮かばないほどです。
ジワジワ来たのは佳織を救えたゆいちゃんの消えた時間軸。デジャヴやプラネタリウムを経ての、集合写真とブラックボックス。“奏……”と響くゆいちゃんの声、思い出して泣き出す奏が、描かれない今後の未来をとても想像させられます。今度は奏がゆいちゃんの“失われた未来”を求めて、佳織も交えた天文学部の皆と頑張ることを、非常に重層的でいて感動的に綴ってくれます。奏とゆいは再会できるか?どれだけ時間が必要なのか?できればアニメで見たかったけど、描かないで正解でした。もし描いてしまったらきっと陳腐だったでしょうしw
文化祭のパートがいるのかどうかはちょっと怪しいですが、総括すると作画面やサブキャラクター不満は変わらず。ここがどうにかなっていれば、もっと多くの人たちがアニメのことを知ったでしょうし、ゲームも注目していたはず。
ただ1話で書いたように、脚本はここ数年で一番美しかったです。あまり脚本を絶賛するってなかったので不思議でしたが、これ以上ない素晴らしい物語に出会えました。改めて触れたことで新発見もありましたし、再びこの世界観に浸る時が楽しみです!
なので読んでくださった方も、一度マラソンをお願いします!動画配信サイトを探せばきっと出会えるはずですから!{/netabare}

全レビューを読んでくださり、ありがとうございました!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

とっても切ない・・・

最終回に近づくにつれて、気持ちが高ぶっていきました。素敵な作品です。

最初は奏と佳織の物語だと思っていたのに、次第にゆいに物語がシフトしていくのがとても自然。絵もきれいで、声優さんの演技もとっても良かったです。
音楽も背景も情緒豊かでとてもきれい。

{netabare}
ゆい、奏、佳織、凪沙の恋、とっても切ない。みんな一途でまじめで一生懸命なのに、みんなの恋、うまくいかなくて、悲しい。
特にゆいが、奏に思いを告げながら消えていくシーン、とってもかわいそう。
そして、何よりも、ゆいの存在が人々の心から消えていくシーンはとても見ていられませんでした。肉体的だけでなく、存在自体が消えたので、人の死を見たような気がしました。

{/netabare}

見終わって、切なさが残りました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 76

87.0 24 シリアスで学園なアニメランキング24位
3月のライオン 第2期(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (761)
4084人が棚に入れました
羽海野チカさんが「ヤングアニマル」(白泉社)で連載中のマンガを原作としたTVアニメの第2シリーズ。前作は2016年10月~2017年3月に放送され、東京の下町に暮らす孤独な高校生プロ棋士・桐山零と彼を取り巻く人々との交流を描き、幅広い層に好評を博した。監督は新房昭之さん、キャラクターデザインは杉山延寛さん、アニメーション制作はシャフト。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏、石田彰、玄田哲章、阪口大助、中村悠一、東地宏樹、大塚明夫、岩田光央、大塚芳忠、悠木碧、西明日香
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

人の心を深く深く掘り下げて

<2020/9/22 追記」
羽生九段が公式戦6戦目にして藤井二冠にようやく勝ちました!
しかも相当に強い勝ち方!
さすが鬼畜眼鏡!
ちなみに羽生九段は谷川九段と共に本作の将棋界第一人者・宗谷冬司名人のモデルとなっています。

<2018/5/14初投稿>
全話観終えました。

二期はひなの中学でのいじめ問題に焦点が当たってました。
一筋縄ではいかない問題。
重苦しい展開が続きました。
{netabare} スッキリ解決というわけにはいきませんでしたがなんとか収まって、ひなはまた前を向いて。
この話がひと段落した時は正直ホッとしました。{/netabare}

ひなだけではなく零も成長したようで何より。

なんとかひなの役に立ちたい
そうした思いに駆られて行動する様はカッコ良かった。
本人としては全く上手くいってないと情けない気持ちでしょうが、ひなから見たらヒーローでしょう。

そんな零にとって川本家はもう「帰る場所」なのかもしれません。
あんな「あったかい場所」羨ましすぎる 笑

零とひなは三つ違いぐらいですか。
互いに異性としての感情持ってもおかしくない関係ですがどうなんでしょうね。
{netabare} 四国の高校に進学するという高橋くんを見つめるひな。
そんなひなを少し悲しい目で追う零はやはり少しはそういう気持ちありそう。
ひなの方は全くそういう感じしませんけど 笑{/netabare}

まあ零には香子がいるしいっか。


将棋の方は島田八段がいい。
挑戦してタイトルに惜しくも届かず。
が続く。
相当な実力者。
さあ今回の挑戦ではどうなるか!
見た目のモデルは佐々木蔵之介でしょうが、将棋は木村九段っぽい。
木村九段はこれまで6回タイトル挑戦して惜しくも手が届かない。
悲劇のおじさんです(解説名人で将棋ファンからの人気も非常に高いです)
三木眞一郎さんの演技がまたいい。

あと今期では柳原棋匠。
かっこよかったですね。
還暦大幅に超えてタイトルホルダーでA級って化け物ですよ化け物
諦めたくても諦めるわけにはいかない。
業のようなものを感じてしまいました。

他にも書きたいこと沢山ありますけど。

本当に良かったです。


<おまけ>
辻井武史九段。
モデルは将棋ファンならみんな大好き藤井猛九段。
(さらに豊川七段のダジャレを追加した感じ)
どうも羽海野チカさんがファンのようです。
藤井聡太六段が出てくるまではマニアックなボケで将棋界では羽生さんに継ぐ人気者でした。
藤井猛九段の面白さがわかればあなたも将棋通です。

<2018/5/15追記>
柳原棋匠のバケモノっぷりを補足です。
実際の将棋界では中学生棋士はこれまで五人誕生してますが60代のタイトルホルダーはゼロ。過去に一人もいませんでした。
ちなみに最年長タイトルホルダーは大山15世永世名人の59歳です。
さらにwikiを調べたら柳原棋匠の通算タイトル獲得数はたったの14期!
これは少ない。
66歳でタイトルホルダーでA級としてはもう少し多くてもおかしくない。
永世名人でもないようです。
かなり変わった棋歴。
つまり過去になかなか超えられないとてつもなく高い壁、強力なライバルとかその時代の第一人者とかにぶつかってたのではないでしょうか。
原作では柳原棋匠の昔を描いた外伝があるそうで是非読んでみたいものです。

<2019/9/23 追記>
↑の方でご紹介した木村一基九段(46歳 ニックネーム「おじおじ」)がただ今覚醒してます。
現在、王位戦というタイトルの番勝負で豊島王位・名人に挑戦していて3-3のフルセット!
最終局は9/25、26
ちなみにこの豊島二冠、歳は29歳とお若く、羽生さんや藤井さんに比べると知名度は劣りますが、渡辺明三冠と並ぶ現在の最強棋士。
木村九段は悲願のタイトル奪取なるか!
大注目しています。

<2019/9/26 追記>
木村九段が王位奪取しました。
7回目の挑戦で初タイトルは最多記録!
46歳での初戴冠も最年長記録!
23歳での四段昇段者がタイトルを獲得するのも最年長記録!
まさに「百折不撓」
こんな嬉しいことはないです。

島田八段を超えてしまいましたね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 51
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「いったいぼくは いつのまに出ていたんだ?――こんなに明るい所に……」

原作コミックは未読。

序盤、主人公たちやその周囲に将棋以外でも、大きな試練が訪れたものの、
少年棋士がヘコみまくっている印象が強かった1stシーズンに比べて、
差し込む光の眩しさが印象的な2ndシーズンだったと思います。
仲間の存在、誰かのためを思って奮闘することで得られるエネルギーって
やっぱり大きいなと感じました。

そして、シリーズ全体を振り返って何より感じたのは、
日々、しっかりと地に足をつけて生き続けることの大切さ。

暗闇の中で無意味と感じた日常を投げ出したくなったり、
闘うことから逃げ出したくなっても、腐らず続けていたからこそ、
トンネルを抜けた後、光に照らされて輝くこともあるかもしれないし、
嵐のように救われることもあるかもしれない。

私にとっては、先が見えない日々に心が崩れそうになった時、
思い出して毎日しっかり歩んでいく際に、
杖として支えとなる、貴重な一作となりそうです。


その他、特に心がざわついたのは、

{netabare} いじめ加害者の心情描写。

良い学校、良い会社……。
そんなことばかり言われて嫌になったから。
との主旨の供述は言い訳と感じられた方も多いとは思いますし、
勿論いじめが許されるわけでは全くありませんが、
私はその心理描写に真に迫るものを感じました。

思うに、世の中、夢を持たなきゃ生きてる価値ないとか、ビジョンを持てとか、
先のことばかりで、今がスッポリ抜け落ちている心が多すぎなんですよ……。

大体、数手先まで見通して勝負手を指し合う棋士ですら、
10年先どころか明日の自分のことすら読み切れてないわけですし、
ある棋士に至っては、自身の人生の意義を見失いかけたり、最後の力も底をつきかけたりして、
海の底に水没したり、焼野が原で火だるまになったりしているわけです。

そこで、まず5年、10年先のこと考えて頑張れとか正気の沙汰じゃありません。
今の日常が充実して光を得ていく主人公や川本家とは対照的な心を眺めていて、
私はいたたまれない気持ちになりました。

そんな心の損壊と向き合い続けた学年主任には
もっと労いの言葉をかけてあげたいです。

さらには、最終話、主人公の圧倒的才能と努力に敗れ去り、
荒れ続けた幸田家の義姉と義弟の描写とか……。{/netabare}

光が差した心だけじゃなく、闇に包まれた心もしっかりと見つめていくことで、
本作の人間描写は厚みが増していたと思います。


シャフトの作画は相変わらず独特の風味。
天下一武道会でも始まるのかwと言うくらい派手に
比喩表現が飛躍した棋戦の白熱もさることながら、
日常の価値を体現すべく、著しく美化された川本家の食卓、料理も引き続き強烈。
個人的に微妙な食べ物だと思っていた白玉があんなに美味しそうに見えるとは……。
リアルでも記憶にない貴重な経験をさせて頂きました。

豊富な心情表現の引き出しで、珍獣揃いの棋界とその周辺を描いた、
人間ドラマが光る秀作でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42

ISSA さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

春が来てぼくら…木洩れ日の中で

4話まで視聴。
けっしてスーパースターも能力者も出てこない、今期も等身大の人間ドラマ。

しかし引き付けられる、作画も演出も見事だけど今期、4話目の桐山零役の河西健吾さんと川本ひなた役の花澤香菜さんが凄かった。

楽しい展開は少なそうだけど、見いってしまう展開に期待です。

6話の川本ひなたちゃん泣いてるシーン
涙の音を水の落ちた音で表現してるのが凄く良かったです。
最後の黒板に落書きされてるシーン、ひなちゃんの「知りません」とキッパリした態度に強大な敵に立ち向かう戦士の様な物を感じます。

演出の良さからくる時間を感じさせない引き込まれが素晴らしい。

ここでは余り評価されてませんが、グサグサ心に刺さる様な描写凄いと演出の良さは他に無い感じ。
使うの嫌いだけど9話は神回か。

12話
川本ひなた役の花澤香菜さんの光演技には触れてきましたが。
脇を固める人の声優さんの演技も光ってた12話でした。
ひなたちゃんの学校担任教師役…大原さやか
いじめ子母親役…新井里美(ジャッチメント黒子)
ひなたちゃん学校主任…立木文彦(長谷川さん~マダオ)
特に大原さんと新井さんの演技は怖いw


視聴完了
最終話の冒頭、育ての母親役の島本須美さん(しょくぱんまん、ナウシカ、クラリス)の独り語り凄かった。
まるでNHKラジオ文芸小説聴いてる…
TV見てるじゃなくて聞き入ってしまうぐらいの演技。

本気の声優さんの演技が楽しめるのも3月のライオンならでは。
相変わらずの人間ドラマとそれぞれの成長を感じられる二期、年齢で成長スピードと時間の過ぎ方って違うだよね。



あまり紹介されてませんが、エンドカードの作者が超豪華です、一期から抜粋。
・三浦健太郎(ベルセルク)
・コンドウアキ(リラックマ)
・能條純一(月下の棋士、哭きの竜)
・氷川へきる
・ヒグチヨウコ(絵本作家、ふたりねこ)
・柴田ヨクサル(エアーマスター、ハチワンダイバー)
・ちばてつや(あしたのジョー)
・寺田克也(ゲームキャラクターデザナー)
・克 亜樹(ふたりエッチ)
・安野モヨコ(働きマン)
・VOFAN(台湾出身の漫画家&イラストレーター)
・あずまきよひこ(あずまんが大王、よつばと)
・森恒二(ホーリーランド、自殺島)
・ヤマザキマリ(テルマエ ロマエ)
・工藤ノリコ(絵本作家)
・末次由紀(ちはやふる)
・蒼樹うめ(ひだまりスケッチ)
・中村光(荒川アンダーブリッジ、聖☆おにいさん)
・原哲夫(北斗の拳)
・島本和彦
・萩尾望都(11人いる、少女漫画の神様と呼ばれて少女漫画家で初めて紫綬褒章授賞)

2期より
・岡崎マリ(イラストレーター)
・米津玄師(歌手)
・海野つなみ(逃げるが恥だが役に立つ)
・大川ぶくぶ(ポプテピピック)
・天野こずえ(ARIA・あまんちゅ!)
・西原恵理子(毎日かあさん)
・ウエダハジメ(フリクリ)
・魔夜峰央(パタリロ…パタリロ風二階堂可愛すぎて笑った)
・岩明均(漫画家・寄生獣)
・ヒョーゴノスケ(イラストレーター・映画ドラえもん他)
・西川秀明
・渡辺明夫(アニメーター・物語シリーズ)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 43

84.9 25 シリアスで学園なアニメランキング25位
SSSS.GRIDMAN(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (997)
4044人が棚に入れました
1993年から放送されたTVシリーズ「電光超人グリッドマン」。
まだパソコンが一般家庭に普及する前に制作された作品にも関わらず、 現代における「インターネット」「コンピューターウイルス」といった概念を先取りした内容で人気を集めた。

そして2018年秋「SSSS.GRIDMAN」が放送決定!
アニメーション制作は、2015年日本アニメ(ーター)見本市で公開された 「電光超人グリッドマン boys invent great hero」を制作したTRIGGERが担当する。
監督は、同作でも監督を務めた雨宮哲。
あの時の未来が現実になった2018年、グリッドマンがアニメーションの世界で蘇る――。

声優・キャラクター
広瀬裕也、緑川光、斉藤壮馬、宮本侑芽、上田麗奈、高橋良輔、小西克幸、悠木碧、松風雅也、鈴村健一、稲田徹、新谷真弓、三森すずこ、鬼頭明里

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

『電光超人グリッドマン』は1993年当時には新しすぎた(笑)! (第12話: まごころを君に(笑))

※↓以下を書いた時点でアニメ作品は始まってもいないので、未見でした。視聴終了後追記あり。

「あらすじ」にある通り、『電光超人グリッドマン』という円谷プロ製作の特撮作品(以下、「原作」)がありまして、当時の情報科学・コンピュータ関連の研究者や業界人の間では有名な作品でした。

原作では敵であるカーンデジファーがコンピュータワールドに「怪獣」を送り込み、その怪獣の破壊行為が実行プログラムの破壊、不具合として顕現するというお話になっています。

そしてカーンデジファーを追ってきたハイパーエージェントが、少年少女たちがパーツから組み上げた自作コンピュータとそこで実行されるプログラムと一体化することによって「グリッドマン」として怪獣と戦うことで地球の平和が守られるというストーリーになっています。

そしてカーンデジファー側にも協力者の少年がいて、「悪意あるクラッカーと戦うハッカー」という構図が怪獣特撮物としてビジュアライズされているという異色の作品でした。

根っこの着想は映画『ウォー・ゲーム(WarGames)』(←こっちは背景に冷戦がある実世界でのお話でストーリー自体は全く違う)あたりから得たような気もしますけど、こんなん当時子供にウケると思って企画したやつアホやろ。(← 褒めている)

また「怪獣やグリッドマンは通信回線を通していろいろなコンピュータに入り込める」とか、「怪獣とグリッドマンの戦闘は手元のコンピュータでモニタ出来る」とか、「グリッドマンの支援メカ(?: プログラムというかデータなのですが…)も通信回線を通して送り込める」とかいった設定があって、当時の若めのコンピュータ関係者の心を(もしかしたら本来の視聴対象のはずの子供たちよりも)掴んだのでした。

また15年ほど前でしょうか、安価なコンピュータを多数高速ネットワークで接続して高速計算させる「グリッド・コンピューティング」という技術が業界トピックとなり、「グリッド」という言葉が本作を想起させることでリバイバル・ブーム的なものもありました。

なので今50~60代くらいのコンピュータ関係者の間では『電光超人グリッドマン』はそこそこの知名度があると思います。

というところで個人的にはこのアニメがどんな作品になるか期待大ではあるのですが、現代に需要があるのかとか何でいまさらグリッドマンなのかとかはさっぱりわかりません(笑)。

2018.10.7追記:
第1話、観ました! ジャンクやグリッドマンのデザインは旧作準拠。ジャンクへの過負荷時の演出なんかはアニメっぽいです。いきなり謎を残しての引きで、期待を持たせる1話目でした!

2018.10.14追記:
第2話を視聴終了。視聴を続けるかどうかを判断するで必要そうな世界観の説明は2話でだいたい片付きました。シリーズ構成、有能…。

2018.10.28追記:
第4話、「Arcadia」のグループとメンバー4人の名前が玩具メーカー由来で笑ってしまいました。

2018.11.12追記:
第6話を視聴終了。旧作を観ていた人にはわかる「先代」とイヤホンで聞かされていた旧作楽曲「夢のヒーロー」のアレンジバージョンの旧作ネタがありました。ということは、一応旧作『電光超人グリッドマン』とのつながりもあるってことなのかな?

2018.11.18追記:
第7話目まで視聴終了。「不安定な神様」(笑)。

UFOが糸で吊られていたのって、あれもしかして特撮メタネタ(昔は空中戦の撮影時には糸で模型を吊っていた)なの?

2018.12.23追記:
第12話(最終話)視聴終了。いや、TRIGGERがGAINAXの末裔だとして、何もあんな形で示さなくても…(笑)。

あれがアカネだなどとは絶対に認めん、だがという視聴者もわりといそうだが、案外あれは円谷プロサイドにはウケているかもしれない…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 76
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

このシンウルトラマンがすごい

TRIGGER×円谷プロ制作。
特撮「電光超人グリッドマン」リメイク。

予想通り制作チーム抜群に相性が良い。
キャラクターもポップで女の子がかわいい。
敵役の子も味があって素晴らしいです。

旧型のパソコンから声がする、
ハイパーエージェントグリッドマン。
地球を怪獣の侵攻から救えと、
記憶喪失の主人公は、
グリッドマンに導かれるまま彼と融合する。

シンゴジラ第二形態の進撃、
迫力ある市街地戦、スペシウム光線炸裂。
記憶喪失の謎、世界の謎。
日常風景も多く青春しています。
世代なんて関係なく楽しいですね。
青春ヒーローものとしても秀逸でしょう。

最終話視聴追記。
優れたデザイン性もアクションも心が躍った。
{netabare}実写での幕切れは予想を超えましたが、
現実世界にバトンを繋いだように思う。
自閉世界からの解放とでも言おうか、
これからが日常との戦いなのだろう。{/netabare}

どこか爽快で希望の萌芽を感じる幕切れだ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 96
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

特撮好きでないマン in N.Y

2018.12.28記


「電光超人グリッドマン」未視聴


レビュータイトルはSTING往年の名曲から。

前評判が高く、放送中も事前の好評価そのままに走りきった感のある良作です。が、なんかしっくりこない。
1993~1994年に放送された「電光超人グリッドマン」という特撮ヒーローものを母体とした新作アニメで、“円谷プロ”“TRIGGER"“音楽:鷺巣詩郎”そしてあの“グリッドマン”か!のワードが期待を寄せる根拠となってました。
主人公響裕太がクラスメイト宝多六花の家の前で倒れて、目覚めたら記憶を失っていた、という冒頭。六花の家が営むジャンクショップに置いてある古いPCから「自分の使命を思いだせ」と呼びかける声。声の主はハイパーエージェント『グリッドマン』。ほどなくして、街に怪獣が現れて破壊の限りを尽くす。どうする?どうする?裕太くん、という導入でした。

そしてこの私。電光超人を未視聴もさることながら、そもそもウルトラマンや仮面ライダー、戦隊ものをわくわくしながら観た記憶がありません。宇宙刑事シリーズも観てました。嫌いなわけではなく、ただ“わくわくした記憶がない”だけです。
おそらくこのわくわくした経験の有無が本作を捉える上でのスタート位置の差となって表れちゃったんじゃないかという感覚があります。もちろんスタート位置が後ろでも追いつき追いぬいた方もいると思います。特撮好きマンはすーっと本作に入り込みやすかったでしょう。
ちょっと煮え切らない感じですが、これは、前評判に裏切られながらも、自分なりの結論を探し続ける男の取るに足らぬ感想、と思って以下読んでいただければ幸いです。


なお結論は、“とはいえおもしろい”です。
理由は明確、日常パートが魅力的だから。
Aパート、Bパートのくくりが正しいかは微妙ですが、だいたい1話のなかで前半の日常パートと後半の戦闘パートに別れており、この系統の作品の流儀を守ってますね。

作品評価に与える分岐点は2つあると思ってます。
1.特撮作品との相性
2.主に日常パートで展開される物語の解釈

1.特撮作品との相性
アニメなのに特撮? アニメ作品ながら特撮作品の演出技法が散見されます。この、アニメなのに?がポイントで、良く出来た作画と合わせて見どころになります。さらに、グリッドマンのみならず旧作名作のあれやこれやを彷彿させるシーンがさり気なく描かれているため、これもわかる人には胸アツでしょう。
スタッフの特撮作品に対する愛情を感じることができることは好感ですが、{netabare}物語の展開上、闘う目的があるようなないような{/netabare}戦闘シーンの連続は、私にとっての付加価値にはなりませんでした。

2.主に日常パートで展開される物語の解釈
良し悪し以前に、例えば戦隊ヒーローもので展開される日常パートはほぼ蛇足です。ウルトラセブン等の例外を除いては、特撮ヒーローものの前半にしょぼい印象しか持ってない私ですが、本作にはそのしょぼさがない。
裕太、六花、内海将の3人組に新条アカネら人間たちと、グリッドマンと4人のアシストウェポン(新世紀中学生)、そしてアンチくん、アレクシスの人外さんらが絡む物語は濃厚です。全体的に暗いというか“不穏”な雰囲気を醸し出しながら進行する展開は私好み。
ただ演出の妙が冴える考察好きにはたまらん展開のため、シンプルに観てると、なんだかよくわからんなぁ、になりそうな感じでした。

これ1.と2.の相乗効果で天井知らずになったかもわからんです。そういった意味では残念でしたね。私は1.が欠落してます。
日常シーンと戦闘シーンそれぞれ高いレベルにありつつも有機的に絡み合っているかは微妙。1個で2度美味しいになるか、水と油だなとなるか、私は後者です。
{netabare}・アカネにスイッチ入って怪獣作ってドーン!の前後に繋がりがあるようでない。
・必殺技や合体技はあくまで戦闘特化というか説明がないためこちらも繋がりが・・・
・となると作画と特撮オマージュを堪能するしかなさそう{/netabare}


OPはTHEヒーローものと呼べるワクワクする曲ですこぶる良いです。EDだって負けてない。イントロのギターリフが好きですね。
「これ、お前の母校が何回も破壊されるアニメだで」と、都立井草高校出身の知人へネタふりも可能(実話)。
充分満足する一品でしたが、周囲の熱狂とはちょっと引いた場所にいるかなーっていう良作でした。



■良く出来た物語
※視聴済みの方向け

{netabare}第一話アバン、新条アカネのカットで始まり、ラストは見ての通り。一貫してアカネの物語でした。その視点での二周目(特に9話)はやばいですね。
SSSS.ってなんの略? スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド(Superhuman Samurai Syber Squad)と聞いて、超平和バ○ターズばりのネーミングセンスだな、おいと思ってましたが、案の定“フリ”でしたね。
グリッドマンへのアクセスコード『Special Signature to Save a Soul』。そしてフィクサービーム!見事なタイトル回収でした。{/netabare}

{netabare}「私の先代が君にお世話になった」と少女怪獣さん(6話)
こういったところは元ネタ知ってたら楽しかったんだろうなーと思います。{/netabare}

{netabare}アカネのバランスが崩れ始める第7話は隠れた良回。
裕太と中華料理屋の中で「(ここの娘を)あたしが殺したの」と言うアカネ。遡ることAパート。アンチくんとの一悶着の際、スペシャルドッグを踏んでたアカネ。このへんの自己矛盾描写は秀逸。{/netabare}


それと物語がいま一つと感じた人が二周目行くことはないと思うものの、二周目が面白い作品でもあります。


■(オマケ)けっきょく設計主義って
ルールを設計してその通りにすれば万事OK!・・・って少しでも考えれば無理難題。人間には自我というものがあります。
無理してこれをやろうとしたのが、{netabare}新条アカネであり、{/netabare}大失敗に終わった20世紀の社会実験であるのでしょう。

{netabare}本作は、不完全なるもの(アンチくんやグリッドマン同盟のみんな)が不安定な神様を救う物語でもありました。{/netabare}
{netabare}子供じみた設計主義はとっとと捨てて、早く大人になりなさい。てゆーか外に出なさい。人を知りなさい。{/netabare}

完全とは理論や対物には求めてもいいとは思いますが、対人間、社会に求めたり、統治の仕組みとして取り入れるのは無理がある、を再確認した次第です。



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2019.06.12追記
《配点を修正》


その後、『電光超人グリッドマン』も飛び飛びながら視聴。地上波で再放送をやっていたのです。

SSSSのほうはロボ好き特撮好きでなくても日常パートが良いし、六花とアカネのWヒロインも魅力的で、私のような“特撮好きでないマン”でも楽しめましたが、たしかに原題の電光超人おさえてるとニヤっとできる場面多数。

本作SSSSを気に入ったのならこっちに手を出して良いと思います。


追伸
『色づく世界の明日から』のOPとED同様、こちらのOPとEDは秋から冬にかけてヘビーローテーションで聴いてました。

投稿 : 2024/11/16
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