シリアスでリアリティーなおすすめアニメランキング 3

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早速見ていきましょう!

91.1 1 シリアスでリアリティーなアニメランキング1位
響け! ユーフォニアム(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★★ 4.2 (3141)
13948人が棚に入れました
高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部をきめたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。

吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。

声優・キャラクター
黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、津田健次郎、小堀幸、藤村鼓乃美、山岡ゆり、日笠陽子、沼倉愛美、久川綾、櫻井孝宏
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

文句なしに良い作品でした

第3期最終話まで視聴後追記。

「学生時代に部活動頑張った!」なんて人には、おすすめのアニメです。
また本作を未視聴の方のために、参考になれば・・・。

本作のジャンルは、『青春群像劇』。
高校の吹奏楽部を舞台とした青春アニメです。
魅力的な部員がたくさん出てきます。
お気に入りの部員さんが見つかると、俄然、視聴が楽しくなります!

以下は、おせっかいな注意書きです。必ずしも見る必要はありません(笑)
{netabare}
◎前半は『鬱展開』が多いけど、我慢!
第1期の前半は、後半~第2期のネタ振り。そのため、前半はかなり『鬱展開』が多いです。
「この作品が嫌い」という方の多くは、この『鬱展開』が合わなかったのかな?と・・・。
私も初見の時は第2話で切りそうになりましたが、我慢して引き続き視聴している内に本作の魅力にハマっていきました。
とにかく「前半は我慢が必要かも?」です。

◎百合展開?
第1期の後半以降は百合展開?と思われる展開になります。
私は「百合」というより「女子同士の友情」だと思いましたが、「この作品が嫌い」という方の多くは、この部分に引っかかったようです。
まあ、どちらにしてもそんなに濃い目の百合の話にはなりませんのでご安心を!{/netabare}

さあ、皆さんも第13話のラストで涙腺崩壊してみませんか!

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原作未読。
作画と演出はさすがの京アニ。
声優陣は若手(だけど実力はある)を主役陣に、他の作品なら主役級のベテランを脇役に配置するなど絶妙。
文句なしに良い作品でした。

{netabare}
主役よりも脇役に感情移入してしまう私としては、一押しは夏紀先輩です。
『夏紀の姿』=『吹奏楽部の雰囲気』
初めは無表情で全くやる気の感じられなかった夏紀の表情が徐々に明るくなり、11話の優子と追っかけっこするシーンなど微笑ましくさえ感じました。

今作のもう一人の主役は香織先輩でしょうか?
せっかくコンクールを前に一致団結していた部員たちが、自分の事を思って分裂し、集中を欠き・・・。
そんな時、滝先生から再オーディションの提案が。
ソロパートを諦めきれない自分の思いと、そんな自分を気遣ってくれる周囲の思い。色々なモノを背負いながら立ち上がったシーンは感動的でした。
3年生の中でも気遣いNo.1の香織は、ソロパートにかける自分の思いのために、そして自分の事を思って分裂し、集中力を欠いてしまった吹奏楽部を一気に立て直すために立ち上がったんだと思っています。
自分だけじゃなく、吹奏楽部のメンバー全員が納得できる形でソロパートを決定できる再オーディションの方法を受けて立ったんだと・・・。

最終話。
滝先生が出発前に話し掛けていた写真の女性は誰?
コンクール会場に姿を見せた少女は?
結果発表を受け大喜びする部員たちとは対照的に一人目を伏せてうつむいたあすかの真意は?

願わくば第2期で明らかにならん事を期待しています!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 212
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Come on!Join us‼︎ & Bravo‼︎(余談3追記)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫

原作 - 武田綾乃
監督 - 石原立也
シリーズ構成・脚本 - 花田十輝
キャラクターデザイン - 池田晶子
シリーズ演出 - 山田尚子
美術監督 - 篠原睦雄
色彩設定 - 竹田明代
楽器設定 - 高橋博行
撮影監督 - 高尾一也
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 松田彬人
音楽制作協力 - 洗足学園音楽大学
演奏協力 - フレッシュマン・ウインド・アンサンブル
音楽監修 - 大和田雅洋
アニメーション制作 - 京都アニメーション
製作 - 「響け!」製作委員会
放送期間 - 2015年4月 - 6月
話数 - 全13話

(以上Wikipediaより引用)

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚♫彡。.:・¤゚♫


京都アニメーションの新作「響け!ユーフォニアム」

京都アニメーションならではの美しくて繊細な作画と
その中で生き生きと動くキャラクター達。
吹奏楽の魅力溢れる楽器の質感と演奏描写。
ホール特有の臨場感と緊張感。
そして合奏で生まれるダイナミックな高揚感。

アニメ視聴歴の短い私がこの様な事を言うのは大変おこが
ましいのですが、長年に亘って培ってきた京都アニメーシ
ョンの技術がいかんなく発揮されている印象を受けました。

京都アニメーション製作と聞きますと必然とでも言うの
でしょうかやっぱりその作画力に注目しちゃいます。
何気ない街の信号機の押しボタン、音楽室の備品らしい
楽器の傷や黄昏時の公園の背景、夕日や水銀灯が反射し
キラキラと輝く水面。演奏する時の息遣いや指の動き。
何秒も映らないシーンに対してのこだわりと言うので
しょうか、本当に細やかな描画が凄いと思います。
そしてその様な素晴らしい背景の中でそれぞれのキャラ達
が豊かな表情で丁寧に動いています。

私、京都アニメーションの横顔の描き方、けいおんやたま
ラブのレビューでも書かせて頂きましたが大好きなんです。
額から鼻そして唇、顎のライン、つい吸い込まれる様な瞳の
美しさにこの作品でも心を奪われました。
第1話から制作サイドのこれでもかと言わんばかりの熱意が
伝わってくる作画。
まるで映画かと勘違いしてしまうくらいのレベルを維持
しつつ圧巻の最終話までいきます。
凄いです!
ここまで作画に関して書かせて頂きましたが、是非その
目で実際に堪能して下さい。

次にストーリーなのですがお話としては、とある高校の
吹奏楽部の成長物語をヒューマンドラマを交えながら
描いた、ある意味では部活物の王道的なお話です。
しかし高校生ならではの憂い、葛藤、喜び、そして少し
ばかりの恋心を吹奏楽部の成長と共に全く手抜きの無い
リアルな描写で描ききってます。
そのリアルさに何度も心が震え、学生時代の楽しくて熱く
て切ない記憶が蘇りました。
特に吹奏楽部に対しての描き方は吹部在籍者もしくは
経験者も納得の内容だと思います。
そして1クールという短い時間の中でも出来るだけの楽器
の紹介や演奏、お手入れの仕方、吹部内のパート・編成の
説明、全国コンクールまでの仕組みなどの解説もあります
ので吹奏楽未経験の方でも凄く楽しめるかなと思います。
アイキャッチで毎回違う楽器が登場するので、
あっ、これなんだろ?
って興味を持つのも楽しいかもしれませんね。
尺の都合上十分ではないかもしれませんが吹奏楽未経験者
の方でも楽しめる様な配慮がなされている点が凄く嬉しい
です。

どうしても吹部というのは女子率が高いのでキャッキャ
ウフフ、はたまた女子特有のギスギスした関係等想像
するかと思われますが、体育会系並みの練習のキツさや
辛さ、顧問の先生または部員同士の確執、そして音を奏で
る喜びや音楽を通して築かれていく信頼関係や友情等も描
かれていますので学生時代に何か部活に打ち込まれた
方など特に共感出来る部分も多いのではないでしょうか。

アニメのタイプには非現実的でリアルではありえない事を
私達に擬似体験させてくれる楽しさと現実的でリアルで
あり得る事を共感しながら楽しませてくれる作品がある
と思います。
しかしどちらも同じアニメの醍醐味。
この作品は後者の良さが詰まった素敵なシンフォニーです。
少しばかり女の子同士のファンタジーもありますけれど。

胸を熱くさせるセリフの1つ1つ。
葛藤、友情、愛情、情熱のこもったストーリーを盛り上げ
る声優さんの演技もまた素敵です。
メインキャラを務める声優さんは私的に余り存じ上げ無い
方が多かったのですがその周りを固めるベテラン(年齢は
若いですが実力派の方を含め)の声優さんの演技が光って
ます。
エンドロールでおおっ!この人出てたんだ!ってなるのも
楽しみです。

そんな作画、ストーリー、声優陣のバランスのとれた
作品を盛り上げてくれるのが
OPの「DREAM SOLISTER」、EDの「トゥッティ!」
どちらもブラスバンドを取り入れていて、この作品の楽し
さと音楽を奏でる、みんなで合奏する楽しさが凄く伝わる
素敵な曲だと思います。

特に最終話のEDは…これは内緒ですね。是非!

最近視聴したアニメの中で最初から終盤までここまでの
期待感と緊張感を維持したまま視聴したアニメはなかなか
ありません。
ストーリー的な面白さもありますが、人間関係、心情、
音の対比の表現が素晴らしいと思います。

ボキャブラリーの少ない私には多くは語れません。
是非視聴して下さい。
そして感じて下さい。

とここまでなるべくネタばれ無しで感想を述べてみました
けれど、

上手く伝わるかなぁ…ちょっと不安。

でも、私自身初の5点満点の作品となりました

「響け!ユーフォニアム」

音楽とは聴く者の心を打ち震わせ、繋ぎとめる
世界共通の言語。

しっかりと心に響きました。ガチです!


【主要登場人物・出演者】

黄前久美子 - (CV:黒沢ともよ)
加藤葉月 - (CV:朝井彩加)
川島緑輝 - (CV:豊田萌絵)
高坂麗奈 - (CV:安済知佳)
田中あすか - (CV:寿美菜子)
小笠原晴香 - (CV:早見沙織)
中世古香織 - (CV:茅原実里)
塚本秀一 - (CV:石谷春貴)
後藤卓也 - (CV:津田健次郎)
長瀬梨子 - (CV:小堀幸)
中川夏紀 - (CV:藤村鼓乃美)
吉川優子 - (CV:山岡ゆり)
斎藤 葵 - (CV:日笠陽子)
黄前麻美子 - (CV:沼倉愛美)
松本美知恵 - (CV:久川綾)
滝 昇 - (CV:櫻井孝宏)


【主題歌】

オープニングテーマ
「DREAM SOLISTER」(第2話 - 第12話)
作詞 - 唐沢美帆 / 作曲・編曲 - 加藤裕介 / 歌 - TRUE

エンディングテーマ
「トゥッティ!」(第1話 - 第7話、第9話 - 第12話)
作詞・作曲 - ZAQ / 編曲 - 高田暁 / 歌 - 北宇治カルテット
[黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、
川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳)]

メモリアルエンディングテーマ
{netabare}
「DREAM SOLISTER (Wind Orchestra Ver.)」
(第13話)
作曲- 加藤裕介 / 編曲 - 松田彬人
{/netabare}


【mio's café】
ここからはネタばれの感想となりますので未視聴の方は…
出来ればご遠慮ください。
それでもという方は…Come on!Join us‼︎

{netabare}
良かった、本当に良かったです。
最初はヒロインらしからぬどこかクールでちょっと
ネガティヴな主人公:黄前久美子ちゃんにこの子この先
どうなるんだろうって不安だったけど、見事に変わって
くれましたね。
周りに良き友人、先輩、先生に囲まれて葛藤しながらも
成長し、本当の自分の気持ちに気付いていく様は見事でし
た。
CV:黒沢ともよさんの演技も普段のクールでグタグタな
低音ボイスから気持ちが高揚した時のちょっと上擦った
感じの声まで凄くメリハリがあって素敵でした。
本当にリアルな女子高生らしさが出ていたと思います。

そんな久美子を序盤で支えたのが超ポジティブ思考の2人
のお友達。
加藤葉月ちゃんと川島緑輝(サファイア)ちゃんでした。
でもこの2人のポジティブさ微妙に違うんですよね。
そのあたりの細かい使い分けも凄く上手だったと思います。
葉月ちゃん演じるCV:朝井彩加さん、
緑ちゃん演じるCV:豊田萌絵さん。
多分初めて名前を見る方だったのですが凄くキャラの魅力
を引き出していて良かったと思います。

久美子と最初にお友達になった加藤葉月ちゃん。
序盤のチューバとの馴れ初めは笑っちゃいました。
こうだと決めたら突進するポジティブ要素の他に以外と
感受性が高くナイーブな感じ。
感動しやすく、お友達の為なら頑張れる女の子。
8話告白シーンでの後ろからのカメラアングルで瞬きする
所、橋の上での緑ちゃんと再開して涙が溢れ出すシーン。
切なかったですね。
逆に9話でヘコむ緑ちゃんを励ます姿が愛おしかったです。

そして川島緑輝ちゃん。
「命かけてます!」
「その言葉待ってました!」
なんと前向きなキャラなんでしょう。
あのちっちゃい体でコンバスってのも良いですね。
後ろは振り向かない前進あるのみの超ポジティブ思考。
事あるたびに久美子にハッパかけてくれます。
そんな緑ちゃんでもさすがに9話ではへこんじゃってちょっ
と心配しちゃった。
8話でのいきなり登場した妹の琥珀ちゃん。
「こりゃ、ヤバいね〜」
葉月ちゃんの言葉そのもの。かなりヤバかったです。

緑ちゃんが背中を押して葉月ちゃんがさりげなくフォロー
する。
タイプの違うポジティブキャラの魅せ方がとても印象に
残ります。

そんな2人に割って入るかの様に久美子の心を虜にした
高坂麗奈ちゃん(CV:安済知佳さん)。
凄いですね。
私の中で「高坂麗奈」という「戦場ヶ原ひたぎ様」に
勝るとも劣らないキャラが誕生しました。
第1話でのあの涙。
凄くわかるんです、あのダメ金の悔しさ。
吹奏楽は一人じゃないからこその悔しさ。
皆んなが1つにならなきゃ取れない代表の座、
だけど一つになっても取れない代表の座。
嬉しさも倍なら悔しさも倍だから…
麗奈の気持ち凄くわかるんです。
リアルですね。
(私が現役の時はダメ金という言葉が凄く嫌いでした。
あの評価方法自体今思い出しても酷だと思います。)

私がこの作品を見始めて凄く興味があったのが、いかに
して金に届くまでの吹部に育っていくのかという事と
第1話で訪れた久美子と麗奈の関係がいかに変わっていく
のかという事でした。
第5話が吹部としての大きなきな転換点、そして第8話が
久美子と麗奈の関係の大きな転換点だったと思います。
作画の美麗さに音楽が優しく重なり、私までなんだか
幻想的な夏の夜の夢を見ているようでした。
背後の夜景が透けて見える白いワンピース。
久美子の顔をなぞる麗奈の白くて細い指先。
「特別になる…」
ユーフォニアムとトランペットでの2重奏。
その曲名も

「愛を見つけた場所」…

背景、音楽、キャラのあまりの美しくしさに背筋が
ゾクゾク。
最後のEDまでドキドキしてました。
近年の京都アニメーションの中でも突出した出来だと
思います。
負い目を感じて後ろ向きだった久美子が麗奈の強くて
真っ直ぐな気持ちの虜になった第8話。
好きな人の為なら全てを敵に回しても構わないという覚悟
の第11話。
この2話に共通していた事が好きな人の為なら死をも厭わな
いという気持ち。
高校生にはちょっとオーバーとか百合展開とか思われる方
もいらっしゃるかと思いますが、私にはそう感じませんで
した。
憧れや人を尊び好きになる気持ちは男女の壁を越えたそう
いう物だから。
人生にそう何度もない出会いが高校生の久美子に訪れた
だけだと思います。

そして麗奈と同じ目線に立てた第12話への大きな導火線
だったと。

「悔しい…悔しくて、死にそう…」

第1話での麗奈と同じ言葉を発した久美子のシーンには
見ているこっちまで心が張り裂けそうでした。
自然と涙が溢れました。
久美子が駆け出すシーンからの作画は圧巻です。
この12話での作画に関してちょっと興味深いツイートが
ありましたので。
以前京都アニメーションでアニメーターとして活躍してま
した斎藤敦史さん(現在はフリーとしてSAO、アルドノア・
ゼロ、ガリレイドンナ等のメインアニメーターとして活躍
中)のツイートなんですが、ちょっと引用させて頂きます。

「ユーフォニアム12話、ちょろっとだけ観たけど
どうやったらこんなクオリティになるのか意味が
分からない。無理〜。
演出がどのぐらい手を入れてたのか気になる。」

凄いですね、プロで同業者しかも元京アニの方が見ても
この感想です。

やはり京都アニメーション、凄いです。

メインキャラとモブ的なキャラの区別がつかないくらい
それぞれのキャラが魅力を発揮するのも京都アニメーショ
ンの作品の特徴の一つ。
今回も沢山の魅力的なキャラがいましたね。
当初から私が注目していたのが
低音パートリーダー田中あすか先輩(CV:寿美菜子さん)
新任顧問の滝昇先生(CV:櫻井孝宏さん)
の2人でした。

最初はあすか先輩の弾けたキャラに魅了され(寿美菜子さん
の演技もまたぴったりです)ていたのですが、お話が進むに
つれて見え隠れする過去と影。
リーダーとしての資質を持ちながらみんなとは一線を画す
あすか先輩の本心というのがとても気になりました。

新任顧問として赴任してきた滝昇先生。
私的にはもう何と言っても櫻井孝宏さんの演技が大好きです。
櫻井さんの顔が滝先生になるくらい素敵でした。
クールで優しい仕草で語りかける言葉の中にある熱い
情熱。
時には残酷ともとれる指導方法をとりますが、大事な所
での言葉はさすがです。

色んな言葉がありましたが最終話でのチューニングルーム
からみんなを送り出す時の言葉は最高でした。

「では皆さん行きましょう、全国に」

これで頑張れないわけがありません。
演奏始まる前から私のアドレナリンが噴出しちゃいました。
吹奏楽に対する情熱と生徒への信頼が感じられる素敵な
先生です。
あんまり言うと麗奈に怒られますね。

でも最終話が終わってもあすか先輩と滝先生2人の中にある
過去というか事情みたいなのが一番引っかかりました。
2期あれば明らかになるといいな。

中世古香織先輩(CV:茅原実里さん)は何と言っても10.11
話での再オーディションのお話が胸に残りましたね。
周りをそして自分を納得させ気持ちよくコンクールに向か
えるように敢えての再オーディション。
最終話での麗奈のソロパートを聴くマリア様のような表情
が全てを物語っていました。

小笠原晴香先輩(CV:早見沙織さん)もいろんな葛藤があり
ましたけれど、お話が進むにつれての成長がとても良かった
です。早見沙織さんの独特の鼻にかかったような声が私的に
は高ポイントでした。

一人一人あげていくと大変なレビューになりそうなので
最後にこの人だけはというキャラを。
中川夏紀先輩(CV:藤村鼓乃美さん)です。
私的に最大のダークホースって言い方はおかしいかもしれ
ないけれど、お話が進むにつれて一番魅力的になりました。
ポニテ先輩最強です!
最初の頃はこの先輩なんだかなぁ〜って感じだったんです
けれど、自身の過去の辛い思い出や久美子のトラウマを
取り払い、再オーディションの時も関係修復の為に影で
支えていましたね。
優子ちゃんとの微妙な関係も凄く好きです。
屈託のない笑顔でコンクールに出場するみんなを支える
姿に癒されました。
最終話では感動する葉月ちゃんの肩にそっと手を回す
シーンに思わず涙。
やっぱポニテ先輩最強!そういえば最終話はポニテ祭りで
したね。
私も翌日、久しぶりにポニテしちゃいました。
影響されやすいタイプなので…

もうキャラ紹介だけのなんだかなレビューになっちゃい
そうですけど、それだけ魅力に溢れたキャラがいる作品
という事かな。

最初から最後まで右肩上がりで楽しめた当作品。
中でも特に好きだったのは第5話、第8話、第11話、
第12話、第13話でした。

私の視聴したアニメの最高評価は4.9というのが何作品か
あるのですがあと0.1点というのが今までの壁でした。
凄く面白かった、感動した、泣いたそれでも充分なんです
がこの作品を視聴してその0.1というのがわかりました。

「心が震える」

これが0.1点の答えでした。

最終話でこの答えが出るかどうか、緊張のスタートです。

コンクール当日の朝、いきなり画面から伝わる緊張感。
目覚ましより早く起きてる久美子がまずリアル過ぎま
した。
静かな朝だからこピリピリ張り詰めた空気感という
のが伝わります。
そしてお姉ちゃんとの微妙な感じ…
そんな空気を麗奈との肘の小突きあいで飛んでけぇ〜って
麗奈も緊張してるんでしょうね、ついほっこりほぐしてく
れました。
現在の私のアドレナリン充填率70%

淡々と準備が進みみんなの表情もどこか硬い…
そんな緊張をほぐすかのようにチーム「もなか」からの
プレゼント。
サブメンバーの屈託のない笑顔に癒されます。
またもやほっこり。
小笠原部長とあすか先輩の掛け声でいざ出陣!
それにしても滝先生のタキシード姿、滝シードでした。
かっこいい♡
私のアドレナリン充填率80%

会場に到着してますます高まる緊張感。
もう私までリアルで見ているかのような気持ちの高まり。
あのホール独特の匂いまで再生されました。

館内で流れるアナウンス、チューニングルームでの音合わ
せであたふたする様子、音に共鳴するペットボトルの水。
凄くリアル。
現在、私のアドレナリンの充填率90%

招集がかかりいよいよです。
そして滝先生の言葉

「では皆さん行きましょう、全国に」

先生と生徒の気持ちが一つになった瞬間でした。
私のアドレナリン充填率100% 一気に噴出…
心が震えました。
そうです、最後の0.1点がきたんです。
しかしこれは序章、「心の震え」第1波です。

緊張の演奏開始。もう合奏を楽しむよりも祈るような
気持ちです。
ライトに反射する細かいダスト。
引きと寄りのカメラワーク。
みんなの気持ちのこもった表情。
「全国に行くんだ」
セリフと共に映し出される久美子の表情。
獲物を狙う野獣のような表情に「心の震え」第2波が
来ました。
凄い、この子達…

譜面に書かれたメッセージ、
「絶対金賞‼︎来年一緒に吹くぞ‼︎」中川
「絶対絶対ゼッタイぜったい‼︎全国‼︎」加藤はづき
「久美子ちゃん。次は火星まで手を伸ばしましょう!
行きますよ‼︎」みどり
「全国、行こうね」麗奈
胸が熱くなります。

いよいよ麗奈のソロパート。あの伸びやかな演奏の始まり
私も緊張MAX…
でもその演奏を聴く香織先輩の表情に「心の震え」第3波が
来ました。
色々あったけど今彼女達は演奏を楽しんでるんだ。
充実しているんだ、良かった…

演奏も終盤、みんなの演奏にも力が入ります。
滝先生も渾身の指揮。
フィニッシュ。涙が溢れました…
みんな凄く良かった、本当に…

いよいよ各賞の発表。
この緊張感、凄いです。
湧き上がる歓声と悲鳴、凄いどこまでリアルなんでしょう
みんなの表情に「心の震え」第4波。

最大の関門、代表校発表。
そうですね、言葉は入りません。表情だけで充分です。
素敵な演出に「心の震え」第5波。

もう私、鼻水まで出てきちゃいました…
どうしてくれるんでしょうか…

言葉では言い尽くせない、感じて欲しい作品です。
素敵な演奏、素敵なドラマを見せてくれてありがとう。
彼女達と京都アニメーションに感謝しています。

最後の集合写真、
屈託のない笑顔の滝先生が印象的でした。

あっ最後に一つだけ、立派な音響設備があれば別ですが
最終話だけはヘッドホンかイヤホンで視聴して欲しいです。
是非‼︎



〜凄く余談〜吹奏楽コンクール〜
{netabare}
この作品を通じて吹奏楽に興味を持たれた方がいましたら
是非、近くの地区大会、支部大会等のコンクールに足を
運んで欲しいです。
7,8月に都道府県、8,9月に支部(関西、九州とか)、11月に
全国というスケジュールで毎年行われます。
日にちをずらして小、中、高、大、般という様にだいたい
行われますが、高校生以上の金を狙う方々の演奏の迫力や
美しさたるもの凄まじいものがあります。

そんな中で私が凄く思うのが小学生の部の演奏を聴いて
欲しい事です。
まだ吹奏楽を生で聴いた事が無いという方がいらっしゃい
ましたら、是非近くのホールに騙されたと思って足を運ん
で欲しいです。
小学生と侮る事なかれ、今の子供達のレベル凄いです。
どんなに小編成のバンドでも心に響くものがあります。
子供達の演奏する圧倒的な音楽を体で感じて欲しいです。
是非!

凄く余談でごめんなさい。
{/netabare}

〜凄く余談2〜リアルユーフォ二アム〜
{netabare}
ご存知の方も多いかと思いますが、昨年吹奏楽界に激震が
走りました。
何が激震なのかというと九州吹奏楽コンクールで長崎代表
の活水中・高等学校が全国コンクールの切符を手にしたん
です。
いゃ〜おめでたいではないですかぁ。
そうなんです。おめでたいんです。

ってそこではなくて、何が凄いかと言いますと、
この活水中・高等学校は九州ではほぼ無名、長崎県大会で
も好成績を残した実績も無く一昨年まで部員不足でコンク
ール出場すらままならない学校だったんです。

そんな学校に昨年の4月に革命が起きました。

九州を代表する吹奏楽の超名門校「精華女子高等学校」
を35年間指導されてきた藤重佳久先生が精華女子高等学校
の定年退職を期に長崎・活水学院の教授に就任。
大学での音楽講義、中・高等学校、大学の吹奏楽部の音楽
監督を兼任する事になりました。

音楽特に吹奏楽は指導者で大きく変わると言います。
私も実際にその様な学校はこれまで幾つも見てきています。

「わかりやすく楽しく、目標を共有する」という指導論を
軸に1980年頃からの創部間もない精華女子を指導し全日本
吹奏楽コンクールには過去19回出場、平成26年には8回
連続・通算10回目の金賞を獲得。マーチングに至っては出
場した15回全てにおいて金賞というまさに吹奏楽界のレジ
ェンド。

就任5カ月での全国出場。
地区大会1回戦負けの常連校がまさかの甲子園という感じで
しょうか?
もちろんこの5カ月の間色々な意識改革、厳しい練習があっ
たと思います。先生を慕って転校してきたり入学して来た
生徒もいるかもしれません。
私立の学校なので施設や楽器にお金をかけたかもしれませ
ん。

でも楽器がいいから、設備がいいから、いい生徒が集まる
からでいい音楽は奏でられないのが吹奏楽なんです。

無名の学校を短期間にここまで成長させハーモニーを作り
上げるのは並大抵の事では無いと思います。
これから毎年藤重先生の指導を受けたいという生徒が全国
から活水学院に殺到するかもしれませんね。

昨年の全日本吹奏楽コンクールは銅賞でしたが、精華女子
高等学校で一つの音楽を作り上げ、活水中・高等学校でまた
新たなる音楽を作り上げようとする藤重先生。

いつか九州吹奏楽コンクール鹿児島開催の時、新しい藤重
先生の音楽聴いてみたいです。
これから楽しみがです♬
{/netabare}

〜凄く余談3〜劇場版公開前に7回目の視聴〜
{netabare}
うん!
何回見てもこんなに心が熱くなれる作品、
やっぱりユーフォです。
何でだろう…
「DREAM SOLISTER」を聴いてるだけで胸が熱くなり
涙が溢れてくる…

やっぱり私にとっては最高の出逢い。

何回見ても感謝の言葉しかありません。

原作・武田綾乃さん、制作・京都アニメーションさん、
「響け!」製作委員会の方々。
制作に関わった数多くのスタッフ、キャストの皆さん。

劇場でまた北宇治吹部のみんなに逢えるのが楽しみです。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 199

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

意欲作(2016.11.2修正: 演奏は第二のアフレコ)

ストーリーについては既に多数コメントがあると思うので違う観点で。

本作は吹奏楽部のお話なので演奏シーンが多い。下手だった演奏が上手くなっていく過程とか、キャラクター毎の演奏技術の差みたいなものを「演奏自体で表現する」というある意味前代未聞レベルのことをやっている。

単に「主人公はあるいはライバルは天才演奏家」みたいな話ではないのがミソで、いわば楽器演奏が声優の台詞とほぼ同等のポジションといえる。
(2016.11.2追補: 劇場版BDのスタッフコメンタリーで、音楽プロデューサーの斎藤氏がまさにこのことについて話していた。あ、厳密には演奏を先に録るからプレスコですが。)

Blu-ray収録のメーキングなどを見ても場面毎に必要な演奏を収録しているし、作画の面でも楽器のピストンや運指が変にならないようにかなり注意していると思われる。

ロボット物の「メカ作監」にあたる「楽器作監」がいたり、吹奏楽自体を描くとすると本作以上の体制であたることはとても難しいだろう。「京アニだからやろうとしたし、できた」と言えるかもしれないが、後世の作品は本作続編も含めてと比べられると考えると、「大変なものを作ってしまったなあ」というのが正直な感想である。

2016.06.26追記:
そういえば本作では「画面が青枠で囲われていたら、実際に起きた出来事ではなく誰かの頭の中での想像上の出来事」という演出ルールがあって、これが徹頭徹尾キッチリ守られていたのが面白いと思いました。なんと、BD/DVD特典OVAの中でさえこのルールは守られていたりします。

逆に過去の回想であっても、作中世界の出来事であれば色調を変えたりはありますがこの青枠がつかない。これ、アニメの演出として意外と良かったんじゃないでしょうか。

…でも、あにこれのレビューだけでなくネット上で感想とかを読んでいてもこれを指摘した人はいませんね。みんな気づいてますよね?

2016.6.29追記: tvkでの再放送を告知するためタイトル変更
他の局はわかりません、すみません。← 再放送は終わってしまったのでタイトルから削除

2017.3.13追記:
2016年の1期目分に続き2期目分も総集編劇場版公開が決定とのこと。祝!

2017.8.25追記: NHK BSプレミアムでの再放送を告知するためタイトル変更
NHKBSプレミアムにて「響け!ユーフォニアム」の放送が決定しました!

【放送局】
NHKBSプレミアム
【放送日時】
本放送:10月1日より(日)前7:30~7:54(全14回)
再放送:10月6日より(金)後11:45~前0:09

2017.8.26追記:
地上波放送されなかったBD&DVD 7巻収録「かけだすモナカ」も第14話として放送されるようです。

2017.12.19追記:
いよいよBSプレミアムでの放送も12/24が最終回です。その直後に続けて番外編「かけだすモナカ」を放送ですね。

2018.1.17追記:
とっくにNHK BSプレミアムでの再放送は終了していましたが放置していましたので、レビュータイトルから再放送告知を削除しました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 179

60.1 2 シリアスでリアリティーなアニメランキング2位
FLAG[フラッグ](TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (73)
390人が棚に入れました
20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。それはフラッグの写真―敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿―だった。フラッグは平和の象徴となった。しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、 SDC(Special Development Command)シーダックの投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。この任務を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

チベット問題が知れ渡った今となっては、高橋良輔・野崎透両氏にとって、《黒歴史》では?

『ガサラキ』(高橋良輔(監督)、野崎透(シリーズ構成・脚本))というリアル風ロボットアニメが、1998年制作という古い作品にも拘わらず凄く面白かったので、この両氏が手掛けたもう少し最近の作品である本作も視聴してみました。


◆制作スタッフ

原作:高橋良輔、TEAM FLAG
企画:竹内成和
総監督:高橋良輔
監督:寺田和男
シリーズ構成・脚本:野崎透


◆総評

本作は、2006年6月から2007年3月にかけてネット配信された全13話のWebアニメ作品で、その後CSやTOKYO MX、さらにNHK BSというテレビ媒体でも放送されたそうです。
作品内容としては、中央アジアの架空の国家ウディヤーナ(※どうみても現在、中華人民共和国の占領/統治下にあるチベット地域の文化・宗教・習俗・風物等をモチーフとしています)を舞台とする、ロボット兵器を装備した国連特命部隊とその専属カメラパーソンの活動記録となっています。
ところが、本作の完結(2007年3月)からちょうど一年後の2008年3月にチベット騒擾事件が発生し、同年8月に開催が予定されていた北京オリンピックに向けて、ギリシア(*1)から欧州→アメリカ大陸→日本→中国へと続く聖火リレーの沿道にチベット問題に抗議する人々が世界各地で次々と現れて、時に聖火リレーを妨害しながら抗議活動を続けたので、まず最初に欧米のマスメディアがその様子を大々的に報道し始めた。
そのため、それまで中国に不利なニュースはなるべく報道しないようにしてきた日本のマスコミも欧米メディアに追従して聖火リレーに伴うチベット問題への世界各地の抗議活動を取り上げざるを得なくなり、そして日本の聖火リレー時にも大規模な抗議活動が行われたことで、ようやく我が国でもチベット問題が幅広く周知されるようになりました。

(*1)ギリシアは古代オリンピック発祥の地であり、それを記念して近代オリンピックの聖火はまず最初に同国のオリンピアで採取され、次いで世界中の国々をリレー行進され、最後に開催国に運ばれる慣わしとなっています。

そういったチベット問題の経緯を知ってしまうと、本作って、一言でいえば、「確かにアニメ作品としては高水準かも知れないけど、この内容だと、いかにもダライ・ラマを悪の首魁であるかのようにdisってて、制作者は題材選びのセンスが悪過ぎるんじゃないの?」と思ってしまいました。
(※チベット問題に関連してその当時、中国側が大量に制作してネットにバラ撒いていたダライ・ラマを誹謗中傷するプロパガンダ動画を何となく連想する内容に見えてしまう。)

もはや今となっては、本作は高橋良輔氏や野崎透氏にとって、余りアニメファンに知られたくない《黒歴史》の作品になっているんじゃないですか?

チベット問題に関して言えば、フランスのTV局が制作した下記のドキュメンタリー動画を見た方が遥かに有益と思います(PART1-4まで合計1時間弱です。残念ながら英語ナレーションのみですが、映像・音声だけでも視聴する価値あり)
https://www.youtube.com/watch?v=eAUhB08QjGM
※PART1から見たい方はこちらから↓
https://www.youtube.com/watch?v=RlZX9LO0TRc


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================= FLAG (2006年6月-2007年3月) =================
{netabare}第1話 フラッグ ★ ※興味深くはあるが、主人公がプロ市民っぽくて困惑
第2話 ポートレート × SDC(シーダック)最初の戦闘 ※ダライ・ラマをdisる作品?
第3話 同行取材 × ※ゲルト派とアサシン教団をダブらせるのは不見識過ぎるのでは?
第4話 新月の夜 ☆ ※クフラ信仰→ネパールのクマリ(生き神少女)信仰から
第5話 暗闇の双曲線 ☆ 要塞メタゾン寺院への降下作戦
第6話 闇の中の光 × ハービック喪失 ※ゲルト派が自爆攻撃も辞さない狂信者という描写に困惑
第7話 再始動 ★ カメラを向けることの意味
第8話 XR2 ロンクー ☆ チャイナ&ロシア共同開発の二足歩行兵器登場
第9話 ゲルと大地 ☆ 地元医師との対話
第10話 シーダック+1 × SDCへの国連内部監査、ゲルト派の国連本部ホテル襲撃 ※ダライ・ラマをdisる内容
第11話 ファインダーごしの再会 ★ 国連本部ホテル奪還作戦、赤木と白洲の一瞬の再会
第12話 フラッグ奪回 ☆ FLAG奪還、国連軍による白洲拘束 ※「ポタラの戒めを解く」とまで言っておいて制作側が「チベットとは関係がない」と言い訳するのは無理(ポタラ宮はチベットの中心都市ラサに実在するダライ・ラマの宮殿)
第13話 光の中へ ☆ 白洲SDCから隔離、メモリーチップ入手、和平協定調印、白洲死亡{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)6、×(疑問回)4 ※個人評価 × 3.3


主題歌 「Lights」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ノンフィクションでやっちゃえばよかったのに…(6話まで

これぞ掘り出し物って感じのマイナーアニメです。


基本カメラマンの写真と動画が元にアニメが進んでいきます。
リアリティーは凄いあるんですけどややスローペースな感じが…

こちらは第一シーズンで1話から6話です。
第二シーズンは7話から13話の構成です。
ちゃっかりロボットものでもあったりしますが、
バトルは期待しないほうがいいです。
たまに戦闘シーンが見れる位でグロシーンもありません。
一切の笑いの要素も無く、完全にシリアスアニメです。
前半までは…バトルは後半が面白いです。


このアニメを簡単に説明すると中国のチベット問題と国連の構図を架空の世界にしてジャーナリストが真実を求めて追求する感じですね。

しかし公式サイトでシリーズ構成・脚本担当の野崎透が明言している。ただし、監督高橋良輔は本作にいわゆる「チベット問題」を描く意図は無いと述べているようです。
どっかから圧力がかかったのか…

チベット問題と言うと中国でのオリンピック開催をめぐる時のニュースがありましたね。


このアニメは色々と予備知識が必要なアニメだと思います。
どういう歴史的背景があるかや戦場のカメラマンが何故必要なのか等とてもわかりやすく書かれているのでこちらを参照する事をお勧めします。
アニメを見ながらこちらも平行して読むといいと思います。
公式サイトより↓
http://www.flag20xx.net/sakuhin/world.html

↑はFLAG予備知識集とFLAG外伝小説です。
この文章はSNS「PLAYLOG」の「『FLAG』応援blog FLAG予備知識集」に掲載されたものです。
外伝は面白いので注目です。
ってかこっちの方が物語がわかりやすいのは何故なんだ…
ハッキリと中国と出てくるからなのだろうか…

ストーリー(公式コピペ)
{netabare}20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。
それはフラッグの写真——敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿——だった。
フラッグは平和の象徴となった。
しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。
国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、SDC(Special Development Command)"シーダック"の投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。
この任を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。
最新の強化装甲服HAVWC(High Agility Versatile Weapon Carrier)"ハーヴィック"を装備し、容易な作戦と考えていた部隊は、予想もしない反撃に遭い、苦戦を強いられる。
相手はただの武装勢力ではないのか?
部隊に同行する白州のカメラは、戦いの底に隠された真実に迫っていく─。{/netabare}


1話から6話感想
{netabare}ちゃっかりロボット出るのにバトル無いのかーい!とツッコミを入れたくなりました。
まぁ今見ると数年前なのでCGがちょっと気になるかもしれないですね。まぁ良い方ではあるんですけどね。
本当にリアリティー重視な感じでイイ雰囲気出してますね。
NHKとかで良くあるノンフィクション的な感じがよく出てる。
もっと尺取って細かく掘り下げてしっかりやってほしかった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12
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しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

一風変わった視点が魅力 硬派な戦争物ドキュメンタリーチック作品

物語:4.1 作画:3.3 声優:3.0 音楽:4.0 キャラ:4.0 【平均:3.7】                           (75.7)

ジャンル        :戦争
話数          :全13話
原作          :高橋良輔、TEAM FLAG(Webアニメ)
アニメーション製作 :アンサー・スタジオ
総監督         :高橋良輔
監督          :寺田和男
シリーズ構成・脚本 :野崎透
キャラデザイン    :竹内一義
メカニカルデザイン :宮武一貴
音楽          :池頼広
主人公声優      :田中麗奈
主題歌(ED)      :「Lights」歌・作詞:信近エリ/作曲・編曲:大沢伸一

参照元        :Wikipedia「FLAG (アニメ)」

【概要】
 チベットをモデルとする中央アジアの架空の小国ウディヤーナの内戦を、カメラマン白州冴子を主人公として描く。第三者視点を一切廃し、一人称主観のカメラファインダーを示す画面でストーリーが進行する。作品タイトルの「FLAG」は、劇中の白州が撮影して国際的に有名になった写真に付けられたタイトルである。

【特徴】
①一人称主観のカメラファインダー越し視点、又は設置されたカメラファインダー越し視点
②カメラマン、ジャーナリスト
③ドキュメンタリーチック
④リアリティー、硬派
⑤戦争、特殊部隊、国連、ロボット

【長所】
・特徴に上げた5点がそのまま長所

【短所】
①静画の使いまわしが一層低予算感を漂わせてしまっている

【理由】
{netabare}[長所]
①本作最大の特徴である一人称視点ですが、徹底されてました。本作以外のアニメでは演出として一部のシーンで使われていることがありますが、FLAGでは常に一人称視点です。この徹底された演出は他の作品と大きく異なるので普通のアニメ作品に飽きた人にはお勧めできます。 

②主人公の白州冴子は元々自ら戦地に赴く戦場カメラマンではなかったが、行き詰まりを感じていた頃、後に師事することになる赤城の展覧会を訪れる。その後、赤城の勧めで内戦中のウディヤーナに向かい、後に平和の象徴となる一枚の写真「FLAG」を撮影することになる。物語は国連から再び戦地に赴き、写真を撮って欲しいと依頼されるところから始まる。本作は戦争の悲惨さも描かれるが、どちらかと言えば白州冴子のカメラマンとしての活動記録を追うことに重点を置いた物語です。この物語は戦争そのものに対して何かメッセージの様なものは感じませんでしたが、特殊部隊と同行する若手戦場カメラマンとしての経験や苦労が描かれた一連のストーリーとなっており、戦場カメラマンに対しての思い入れを強く感じ取れました。

③白州の師である赤城の昔語りがドキュメンタリー作品らしい演出となっていました。赤城を担当した声優は石塚運昇さん。石塚さんの渋い声は本作の硬派な雰囲気をより硬派に演出していました。

④武装集団の鎮圧など、ありふれたロボット作品のような派手な戦闘シーンはありません。人は銃弾を受ければ大怪我し、浴びてしまえば死にます。また、ロボットに搭載されたカメラ視点では制圧対象を真正面から見る場合もあるので、攻撃の目標にされれば銃弾はカメラに向かって飛んできます。

⑤長所という訳ではありませんが、特徴④と合わせて戦争物が好きという方には楽しめる内容かと思います。

[短所]
①動画はスナップ写真が多く映される為、静画が表示される時間は長めです。スナップ写真が多いのは演出上問題無いのですが、同じ写真が使いまわされているのは作品自体の評価を下げているように思いました。{/netabare}

【総括】
 若手カメラマンの白州が、国連の特殊部隊に同行した時の活動記録を、彼女の師である赤城がドキュメンタリー風に当時を振り返るという内容の作品。雰囲気は真面目で硬派。撮影内容は特殊部隊のインタビュー、日常、戦闘など様々。ロボットは制圧を目的とした戦術的な使われ方をします。また、上述の通り、徹底されたカメラファインダー越し視点、一人称視点が最大の特徴であり長所です。戦争物が好きで尚且つ少し変わった作品を観たいという方にお勧めの作品です。



【思った事・蛇足】

シリーズ構成・脚本担当の野崎透さんによれば
監督高橋良輔は本作にいわゆる「チベット問題」を描く意図はないと述べているそうです。


FLAG公式ページの高橋監督のインタビューにおいて
“アニメーションの場合は、なるべく作り物であったほうがいいと思ってますし、
矛盾しますが「リアリティ」と「らしいな」ということ、
それは作り物を前提にして「らしいな」ということが魅力的になるのであって、
作り物じゃないものは「らしいな」とは言わないような気がするんです。”と答えています。
また、実際の問題を取り上げるのは難しいとも答えています。


なるほど
あくまでも創作物はリアルっぽく見せることが魅力となるということなのでしょう。
それに、事実をドキュメンタリーにするのであればアニメにする必要は無いですね。


白州冴子についての想いのインタビューにおいては
カメラマンの撮った写真が世にどのような影響を与えるか自分でも分からないし
それが良いことなのか悪いことなのかも分からないと答えており
戦地にいるジャーナリスト達というのはすごく魅力的に写るとも答えています。


また、FLAGが監督にとってどんな位置付けの作品かという質問では
“『FLAG』の中で試みている「ドキュメンタリーのような」味わいというものが魅力的であるとすれば、
どなたかがまた「ああいう作品を作ってみたい」と、そう思わせることが出来て、
その中から一つでもヒットが出ればそういう方法論や表現が定着していくと思う”と答え、
“アニメーションの枠がちょっとでも広がればいい”と思ったそうです。


この様に戦場カメラマンやジャーナリストを題材にしたり
ドキュメンタリー風で一味違う視点からのアニメーションということで
本作は監督にとって意欲作であることが伺えます。


これらのインタビューを見て思ったことですが
元々低い予算しか組まれてなかったから少々粗末な作りになったというよりは
新しい試みの作品にする予定だから
リスク低減のために予算を割かれなかったように感じました。





それで
実際に観終えて面白かったのかどうかというのは
かなり面白かったです。


人間模様
武装集団の裏にいる人物
爆撃が起きた時の様子
作戦行動中の様子
国連本部の事情

等々
それに
緊張感高まるシーンもありました。
ロボの砲撃は短く鋭い轟音がまるで実際の戦車の砲撃音のようでした。


●雰囲気
一人称視点は『エースコンバット』のドラマパート。
ロボの作戦行動中の映像は『アーマードコア』。
ドキュメンタリーチックな部分は『メタルギアソリッド』のドラマパート。
この3作品を合わせた様な感じの雰囲気です。


総括にも書きましたが
洋画の戦争物が好きな方も楽しめそうですが
ミリタリー物ゲームのドラマパートが好きという方も楽しめるのではないかと思いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

74.9 3 シリアスでリアリティーなアニメランキング3位
【推しの子】第2期(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (237)
806人が棚に入れました
「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。 ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。 彼女はある禁断の秘密を抱えており…。 そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

2.5次元舞台

原作未読 全13話

亡くなったアイドルの子供たち(双子)が、亡くなった真相を求めて芸能界に飛び込んでいくお話です。

今回は双子の一人であるアクアが出演する2.5次元の舞台公演がメインとなっています。

まるで舞台を観ているような演出は見事でしたね。

また、黒川あかねと有馬かなとの確執というかライバル対決も見どころですね。

また、それぞれの役者の心情を舞台の中や稽古でも色々と見せてくれるので、思い入れが強くなっていきます。
{netabare}
特にメルトくんは感情移入できましたね。気持ちが凄く伝わってきました。

また、アビ子と頼子の師弟での本音で言い合うシーンも凄く伝わりましたね。
{/netabare}
そして舞台公演が終わり、この物語の本流が描かれていくわけですが、短い話数でかなりの情報量でしたね。
{netabare}
黒幕ついに登場(姫川・アクアとルビーの父親?)、カラス一緒に出てきた女の子は?、ルビー瞳にも黒い星が、最後のシーンはどんな流れで亡くなった?のか。
{/netabare}
色々と伏線が沢山ありましたね。

第3期の制作が決定しました。楽しみですね。

OPはGEMNさん、EDは羊文学さんが歌っています。

最後に、MEMちょだけ蚊帳の外みたいになっていて、ちょっと残念でした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16
ネタバレ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

なんてすごい国なんだ。

原作未読、1期視聴済みです。

タイトルは、ジャパンすげえってことなんですが、
いろいろと意味があります。

まず、推しの子という作品の完成度が高いです。
1期も十分すぎるほどの完成度でしたが、
2期は、1期を超えてきたと思っています。
原作の展開や盛り上げ方に加えて、
演出や作画もグレードアップしてます。
個人的には、エンディングのルビィのダンスが
美しいと感じました。
動画工房、推しの子にめちゃくちゃ力入れてるのが伝わります。

次に、{netabare}神話要素 {/netabare}が出てきたことです。
原作未読なんで、その方向は想像してなかったのですが、
これが今後どのように物語に影響するのか、
とても興味深かったりします。
これ系で印象に残っている作品は{netabare}AIR {/netabare}かなあ。
日本人だからこそ揺さぶられる要素かもしれません。

最後に、3期が決まりましたが、
葬送のフリーレンの2期も決まったりして、
大作が交互に観れる国ジャパン、すごすぎる。
感情が追い付かなくなりそうなので、
とにかく、同クールで放送するのだけはやめてくれw

というわけで、大変楽しませていただきました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お気に召すまま

“アイのお気に召すまま”と言うべきか。
これは今期のオープニングを見るまでもなく、2.5次元の住人に、原作者と製作者、役者を巻き込んで演じられるメタ世界。

"All the world's a stage,
(この世はすべて舞台だ)
And all the men and women merely players;
(男も女もすべて、ただの役者に過ぎない)
They have their exits and their entrances."
(皆それぞれに登場し、退場していく)

足し引きすることは何もなかろう。

しかし、このセリフの直前には「見るがよい、不幸なのは我々だけではない。この世という広大な劇場(This wide and universal theatre)では、もっと悲惨な見世物が演じられている」というセリフが置かれているそうだ。
それゆえに、かの名セリフが際立つのである。
(音楽之友社WebマガジンONTOMO、体感シェイクスピア! より抜粋)

あえて言うなら、その語り手である『憂鬱なジェイクイズ』同様、すべてを達観し、俯瞰する“脇”、アクアくんの存在が映えるのであり、“アイ”と言う見せ物がさらに輝きを放つわけだ。

もちろん、キレッキレの演出と作画、そして今回もまた道化役を演じてくれる有馬カナ、何よりアビ子先生の個性があればこその舞台であることは間違いない。そうでなければコメディとして成り立たないのであるから^ ^。
                (2024/07/19)
それぞれの“願い”が結界を越えるとき、
夢が現実に滲み出すのである。
それは神仏の戯れか…、
登場する者、そして…、

えっ!えぇぇぇぇ〜〜〜!

3期が待ち遠しい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12
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