シュールで熱いなおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシュールで熱いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月22日の時点で一番のシュールで熱いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.1 1 シュールで熱いなアニメランキング1位
ワンパンマン(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2093)
11665人が棚に入れました
「ワンパンマン」は、強くなりすぎたためにどんな怪人も一撃で倒してしまうヒーロー・サイタマが主人公のアクションもの。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、悠木碧、山路和弘、津田健次郎、高山みなみ、玄田哲章、安元洋貴、櫻井孝宏、上田燿司、浪川大輔、日野聡、うえだゆうじ、鳥海浩輔、小西克幸、羽多野渉、小野坂昌也、宮野真守、早見沙織、中村悠一

lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ギャグっぽく見えて実はかなり深い作品

ギャグ成分多めで思わず本質が薄れがちだが、この作品はかなり深いテーマを扱っていると思う。

そもそもヒーローとは何なのか?

個々によって理想のヒーロー像は違う。強ければ良いという人もいれば、弱さも必要という人もいる。単にかっこよければ良いと言う人もいるだろう。

そう考えるとサイタマの何気ない悩みにも重みが出てくる
「自分が強すぎる」「知名度が低い」「見た目のせいで人気が出ない」

ヒーローが強すぎて何が悪いのか?
誰にも知られてない者はどんなに活躍してもヒーローではないのか?
男ならイケメンじゃないとヒーローではないのか?

この作品は色んなタイプのヒーローを登場させることで、上記に書いたヒーローとは何なのかを視聴者に問いかけてくる。

ヒーローは特に男性なら子供の頃から憧れの存在だろう。仮面ライダーとか。
だがヒーローとは何か?具体的に説明出来る人はいるだろうか?
今作はそんなヒーローというタブーに深く切り込んだ作品なのだ。

※追記
見終わりました。最後まで良い作画だった。ただ進撃の巨人もそうなん
だけど原作が完結してからアニメ化して欲しかった作品だなあ…

※追記 2017/02/12
円盤の売上も十分良くて2期も余裕で行けますね。ただ上記に書いた
ようにやるなら完結してからにして欲しいなあ

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22

PPN さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

新鮮な最強主人公もの(o´∀`o)

どんな敵でも一撃で倒してしまうヒーローを
主人公に描かれたバトル&ギャグ系作品。
全12話。
原作:漫画(未読)


アニメ歴の浅い自分にとっては新鮮なヒーローものに映りました。
最強主人公を題材にした作品は何作か視聴していますが
それらとは全く違った面白さがこの作品にはありました。

協会によりS級からC級までに振り分けられているヒーロー達が
侵略してくるあらゆる怪人と対峙する世界が舞台。
この世界観、設定がとても面白かったですね。

ハゲで無表情という一見変わった風貌の主人公・サイタマがまず斬新。
しかも緊張感ゼロのマイペースでなまくらもいいところw
容姿、言動と周りのヒーローの方が余程ヒーローっぽかったですw

ヒーローとしての信念を強く持ち、メジャーになりたいと思いつつも
アピール不足、ヒーローとしての認知度の低さから人気もイマイチ…
それでも自らを悪役に見せ仲間の体面を守る男らしい優しさには
グッと来るものがありましたね(ノД`)オトコダゼ
このギャップ全開の魅力的な最強主人公にハマりました!!

またサイタマ以外のヒーローも個性豊かで魅力的でしたね。
因みに個人的にお気に入りだったのはソニックとタツマキですw
主人公をはじめとして強烈な個性を持ったキャラが多いのも
この作品の強みの1つになっていると思います。

そして、この作品の一番の魅力はギャグとバトルのバランスの良さ。
上手く計算され、バランスの取れた構成は高いクオリティかと。
シリアスなシーン、展開の中にもクスッと来る笑いがあり◎。
作画も丁寧な作業だと思います。
バトルシーンなど迫力、スピード感があり素晴らしかったです。


声優陣、音楽も文句なし、12話が本当にあっという間でした。
こういうハイクオリティ作品こそ2クールでやってほしいですw
2期熱望!!首を長くして待ってます(*´∀`)ノ

男女問わず楽しめる作品になっています。
あにこれでも高評価ですし、オススメできる1本です♪




《キャスト》

サイタマ(CV.古川慎)
ジェノス(CV.石川界人)
ソニック(CV.梶裕貴)
タツマキ(CV.悠木碧)
フブキ(CV.早見沙織)
バング(CV.山路和弘)
無免ライダー(CV.中村悠一)
アトミック侍(CV.津田健次郎)
童帝(CV.高山みなみ)
ゾンビマン(CV.櫻井孝宏)
メタルナイト(CV.玄田哲章)
アマイマスク(CV.宮野真守)



《主題歌》

OP
『THE HERO!! ~怒れる拳に火をつけろ~』/JAM Project
ED
『星より先に見つめてあげる』/森口博子

投稿 : 2025/03/22
♥ : 64
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公最強過ぎる系w

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
神作画と優秀な原作が融合した、素晴らしい作品。

「ギャグバトルアニメ」というジャンルがあれば、最高峰だろう。

とにかく、「笑えるし、熱い」。是非観てほしい作品。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
とにかく、設定が秀逸。主人公最強系は好きじゃないけど、主人公が最強過ぎるとこうなるという、発想の転換ひとつで名作を生み出せるという夢のある作品。

全ての敵がワンパンで倒せちゃうから、苦戦や努力や協力、新技などといった王道の展開を使うことはできない。バトル面に見せ場は作れず、マンネリ化を起こしやすい。

でも、だからこそサブキャラの使い方を工夫している。無免ライダーなんか、その典型。本来、主人公で表現すべき熱い王道展開をサブキャラにやらせることで、うまくマンネリ化を防いでいる。

それに、戦闘のつまらなさをデメリットにせず、メリットにしているのが凄い。

戦闘に時間がかからない分、戦闘前のドラマに尺を費やせる。だからこそ視聴者は「ワンパンの中にもカタルシス(ドラマ)」を感じることができる。

正に、「画竜点睛」って感じのアニメ。

この点については、作画スタッフの力も計り知れない。私は基本的に作画へのこだわりは薄いが、もしこのワンパンマンをペラペラの二流作画でやったら、「ただの秀逸なギャグアニメ(セクシーコマンドー外伝すごいよ!マサルさん的な感じ)」で終わってしまい、熱さはなかっただろう(いや、マサルさんは一番好きなLEGEND級のギャグ漫画ですが)。

このアニメをギャグアニメ以上に昇華させたのは、間違いなく作画の力だ。

以前、ある漫画家さんが、「良いキャラの作り方は、少しの弱点をつくること」と言っていた。サイタマの弱点は、「筋力トレーニングしただけのただの人間だから、感知能力等は一般人並」というもの。この設定があるから、脇役の活躍できる時間を作れるし、ワンパンにドラマを込められる。

一見、「アイディア勝ち」「シュール」みたいに思われるけど、実のところかなり計算されて生み出された作品だと思う。

久しぶり、夢中になれたアニメだった。
{/netabare}

【各話感想(レビュー)】
サイタマにワンパンは食らいたくないんで、各話感想を全て20字以内でまとめてみました(笑)
{netabare}
1話目
「冒頭の映像美はただの前フリだぞw」

2話目
「20字以内でまとめていこう!」

3話目
「悪の巣窟の効率的な滅ぼしかたw」

4話目
「いっぱいおバカでちょっと深い」

5話目
「パーカーの文字がOPPAIだと!?」

6話目
「間接のパニックって、ボキャ天、寿w」

7話目
「格好良さも苦戦も脇役に譲ってあげる」

8話目
「魔法少女なんてホントもういいですからw」

9話目
「無免ライダーの格好良さ!」

10話目
「コ、コナンだと!?まんまじゃないかw」

11話目
「真面目なバトルはきっと前フリw」

12話目
「これ何て劇場アニメ? 2期期待大!」
{/netabare}

【余談 ~ タイトル没案 ~】
{netabare}
私は、本を買うときもタイトルはかなり気にします。タイトルとは、そのモノの本質を一言で言い表さないといけないからです。そういうことで、私もレビューをする際には出来るだけこだわりたいな~と思ってます(自分のセンスの無さにがっかりすることも多いけどね)。

ただ、この作品の場合は、今までにないくらいたくさん浮かんで、その分ボツ案も多かったので、成仏させたいな~とw

「主人公最強系の新たなるカタチ」
「ベテラン声優の無駄遣いw」
「挑戦こそ我が人生 by沢北」
「神作画の無駄遣いw」
「壮大な前フリw」
「もう格好良いの基準が分からなくなってきたw」
「友情・努力・勝利 なんてただの飾りですよ。偉い人には分からんのですw」
「僕のヒーローアカデミア、の対義語w」
「そのワンパンには夢が詰まっている」
{/netabare}

投稿 : 2025/03/22
♥ : 50

88.7 2 シュールで熱いなアニメランキング2位
ゾンビランドサガ(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1230)
4603人が棚に入れました
いつもの朝。いつもの音楽。いつもの自分。
7人の少女たちの安寧は、突如崩壊する。
死して蠢く、ゾンビによって……

否応なく踏み込んだ世界、そこは“最高×最悪のゾンビワールド”
少女たちの願いは、たった一つ。
「私たち、生きたい。」
これは、少女達が起こす奇跡の物語サガ。


声優・キャラクター
宮野真守、本渡楓、田野アサミ、種田梨沙、河瀬茉希、衣川里佳、田中美海、吉野裕行、高戸靖広

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ゾンビ女子高生はトップアイドルの夢を見るか?。ゾンビでも腐らない物がある。

 2018年冬、「よりもい」に並ぶ軽みと熱さを両立させた傑作が現れた!。その名も「ゾンビランドサガ」(サガがまさか佐賀だとは誰が予想できたろうか)。


 アニメ大賞を受賞した本作については多くの人が既に書いているだろうから、私が本作のポイントだと思った点を。


 本作はゾンビ+アイドルものという冗談のような企画だが、ゾンビとアイドルという一見ありえない要素をちゃんと真剣に取り組んでいる。真面目に見えていい加減な作品が多い中、冗談のように見えて本気を隠している…。これが真の大人の仕事だろう。


 本作におけるゾンビは、「ブレードランナー」のレプリカントなどに連なる、人間と似ているが違う存在を出すことで人間とは?ということを問いかけるための象徴といえるだろう。


 彼等は肉体は死んでいるが、確かに生きてる。彼等ほどに生きている人がどれだけいようか?。

 
 人として生きているかどうか?それは人として産まれ落ちたかどうかでも、人という静止した状態でもない。それは価値と意味の象徴である目的に生を結びつけて、どれだけそれを燃え上がらせることができるか?、意志の力によってどれだけ人たる存在になることができるか?にかかっているのだ。人とは動的な状態であり、人たる存在にもそれ以下にもなりうるのである。



 本作がアイドル物としても素晴らしいのは、「アイドルマスター」と同じく主人公が極限まで追い詰め、なんで自分はアイドルになりたかったのか?、アイドルとは?という本質まで突き詰めている点にある。


 本作の重要な場面でかかる曲が所謂アイドルソングではなく、熱い応援歌である点もアイドルの本質まで突き詰めた結果だろう。アイドルは単にキラキラ可愛くして、みんなに喝采を浴びるだけの存在ではない。


 愛ちゃんの勇姿がさくらに勇気を与えたように、さくらが愛ちゃんたちに勇気を与えたように、熱い輝きを放つ人は勇気と意志の力を信じさせてくれる、「人」を信じたいと思わせてくる存在の象徴だ。



 本作は滅茶苦茶なギャグと、本質的なテーマ性を両立させるという稀有な事をしているだけでなくなによりキャラの魅力という甘み抜きには語れまい。



 個人的には、サキちゃんの他にはない男気と可愛さの両立の見事さ、そしてなにより史上最高のスーパープロデューサー巽光太郎を成立させている宮野さんの演技の素晴らしさが本作の白眉だったと言いたい。


 2期は夕霧姉さんの過去話、維新の志士みんなに関わってるみたいな嘘八百話だと思ったら本当は一番悲しい運命を背負っている〜的な話を是非やって欲しい。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 54
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

佐賀が舞台の屍(かばね)のSAGAに 目尻下がるは人の性

2018.12.24記


よく言われる「3話まで待て!」の上位互換が「初回から神回」とすれば、本作の場合、

 {netabare}「開始1分30秒!括目して見よ!」{/netabare}

最短記録更新です。

ゾンビ×アイドル×佐賀県と斬新な組み合わせ。よくこれで佐賀県民は文句言わないなと思いきや、広報広聴課と県の支援も取り付けてたり、さすが“はなわ”の自虐を受け入れた佐賀県。度量の深さに敬意を表するものであります。
製作会社のMAPPAしかり、音楽会社母体のエイベックス・ピクチャーズの参画も気になります。実写はめ込みの実験的なED「魔法少女サイト」、湘南乃風起用と合わせて、え!?それEDに持ってくる?の「ぐらんぶる」と本作への関与度合いは与り知らぬものの、音楽表現にも期待です。

大筋のストーリーは、生没年もバラバラな7人(体?)のゾンビが集められて、謎のプロデューサー巽幸太郎の指揮下、ご当地アイドルとして佐賀県の窮状を救うぞ!・・・という話。まともに取り合うには躊躇する内容です。これ説明されて「よし!観よう!」ってなりますか?普通はならんでしょう。
・・・そんな期待値の低さを逆手にとって、冒頭の衝撃で視聴者を巻き込み、その後は予定調和を廃したネタを矢継ぎ早に投入し、とかく目の肥えたヲタ層をも唸らせる一品に仕上がっちゃいました。製作陣は作品のバランスを取るのも大変だったでしょうに。お疲れ様でした。

ある種、素材の化学変化が魅力の作品であるため、面白さに触れるとネタバレ必至のレビュアー泣かせの作品な気がします。冒頭の1分30秒超えて、できれば完走なり断念された方向け、以下の続きを見ていただければと。
ちなみに私は、数ある良作群の中のひとつ。傑作には届かないものの1クールで良くまとめた構成力も好印象なお奨めしやすい一品、と捉えてます。
未視聴の方は、ぜひ「組み合わせの妙」なり「作品全体のバランス」に着目してみると面白いかもしれません。



(1)素材の組み合わせの妙→予定調和でないものと王道のもの
■とことん佐賀?
広告費出したん?と思えるくらい佐賀ネタ満載です。
{netabare}通常ロケハンして風景絵に借用+αくらいで聖地化が可能なところ、・・・骨の髄まで佐賀でした。登場人物の佐賀弁、嬉野温泉含めた各スポットの利用、くらいまでならわかります。そこからさらに、アイキャッチでの観光アピール、TV通販ばりの久光製薬サロンシップ(作中は久中製薬サガンシップw)の効能アピール、ドライブイン鳥のローカルCMロケしたり店長さん出演させたり。ここで店長さんの棒読みを非難するのは無粋というものでしょう。{/netabare}

■キャラの配置
生没年バラバラで生じるギャップと関係性がコメディでもシリアスでも活きてきます。
{netabare}平成アイドル(水野愛)と昭和アイドル(紺野純子)との対比は6~7話の柱。アイドル変遷史をダイジェストで見ているかのようでした。
伝説の山田たえ(ロメロ含む)がいることで、後半のゾンビ臭が薄くなる展開の中でも、ゾンビ作品であることを視聴者に認識させてました。彼女なしではただのアイドルものに見えてたかもしれません。
この配置は絶妙だったと思います。
巽幸太郎は唯我独尊w 宮野真守さんさすがだなぁ、としか言いようない本作のMVP。山田たえ役の三石琴乃さんも助演女優賞でしょう。声なき声を使っての表現の幅の広さはさすがベテランです。{/netabare}

■アイドルらしからぬ楽曲
きゃっきゃうふふのキャラソンにずらしを加えて、作品の魅力に仕上げてます。
{netabare}ゾンビの呻き声とデスメタルの相性の良さは言われてみれば納得するがこれは気づかんかった。その昔、マーティン・フリードマンが演歌とメタルの親和性を説いて唸ったのに近い衝撃を覚えました。これ第1話でしたね。
続いてラップバトル。さくら(本渡楓さん)とサキ(田野アサミさん)きちんとそれらしく聴こえてました。お疲れ様です。そこにボイパを被せるのはHIPHOPの王道ではあるものの、アイドルものでは見たことないし、ゆうぎり姐さんが三味線でカットインする編曲も斬新。これが第2話。序盤この2曲で引き込まれたのは私だけではないはず。{/netabare}

■整合性のなさは勢いで不問にする
火葬文化の日本でなぜゾンビ?と誰もが感じる違和感は、きっちり作中で言及しつつ、「よくわからん、まぁいっか」でスルーする。下手に言い訳しない潔さで、ご都合展開のツッコミが入る余地がありませんでした。そもそもゾンビが架空だからね、っていうツッコミはあるかもしれません。


(2)作品全体のバランスの良さ
6話から趣きが少し変わりましたね。脱予定調和から王道への転換です。
{netabare}ゾンビコメディや佐賀推しの度合いを弱めアイドル成長物語にシフトしていきました。己への向き合い方が“死因”だったりするのが本作の特長です。結果、1クールの中で転調してもしっかり纏まめてきましたね。個人的には前半のノリで押し切ってほしかったのですが、好みの判れるところだと思います。
6~7話は純子と愛。8話はリリィ。9話はサキ、とキャラ掘り下げ回でした。本作ならではの死んだ理由と生前の想い(または未練)に向き合う良回が続きます。それに合わせてキャラソンをあててくるのは王道ですが安心できますね。いずれも良曲でした。
転調で違和感を感じることの無いように特別EDを除き、1話からのEDは継続してましたし、キャラ回終わってからED「光へ」が流れた10回はそのレクイエム調の曲が沁みいる感覚を覚えました。
同じく転調の繋ぎとして安定の山田たえ、巽の存在。そして完成度が徐々に上がってく「目覚めRETURNER」は7話が集大成でした。3話と7話を比べると歌の巧拙含めて違いが見えてきます。{/netabare}

成長物語の定番。“トラブル発生”もおさえてましたね。{netabare}さくらの生前記憶は、実際戻ってみたら、なんとも救いようがなく不憫な記憶でした。{/netabare}
ピンチを救うのはやはり仲間。水野愛(種田梨沙さん)が再浮上してきて種田さん好きにはたまらんかったでしょう。私がそうですから。

{netabare}「失敗とか後悔とかを、全然ダメなことだと思ってないからですかね!」
「それって絶対、次につながることですし」
「そういうの全部ふみこえた先に、誰にも負けない私がいると思ってるので!」{/netabare}

上手くコメディ→シリアスへと軸足を移しながら、ステージの山場を2回{netabare}(7話「目覚めRETERNER」エレクトリカルVerと最終話「FLAGをはためかせろ」){/netabare}盛り込むなど、アイドルものとしてもしっかり仕上げたてんこ盛りの全12話でした。

ゾンビ×アイドルの組み合わせに“はあっ?”となったのも今は昔。キャラ掘り下げ回の題材に『死』が絡まざるを得ないこの異色の取り合わせが結果的に効きまくっており、“ゾンビ×アイドル?ええじゃないか!”と完走する頃には考えを改めていることでしょう。



繰り返しになりますが、序盤のカオスさ加減を維持したまま突っ走って欲しかったので、その点は残念です。それでも失速とは感じさせなかったスタッフの力量には感謝!
どう考えても2期を期待させる終わり方で、続きがあるならぜひ観たいです。
ソンビ映画あるあるの“続きがあると見せかけてその後音沙汰なし”みたいなのは、今回に限っては要らないですよ。


{netabare}・幸太郎がさくらの同級生っぽいシーンのあれって何?
・ゆうぎり姐さんの首周りの傷やもちろん伝説の山田たえの掘り下げは壮絶なものになりそうとの期待
・ゾンビバレするのか?あの記者の立ち回りで話は大きく展開しそう。愛とアイアンフリルとの邂逅は想像するだけで切ない{/netabare}

謎の種明かしというより、話をもっと膨らませられるネタが豊富という意味で続編に期待です。



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2019.06.08追記

■どうやらアニメ『神撃のバハムート』の登場キャラ“リタ(CV沢城みゆき)”がモチーフになった、とその後風の噂で聞いた。

■キャラソンもキャッチーかつJPOPへのオマージュがみてとれて好感。
・リリィ曲{netabare}:さだまさし{/netabare}
・サキ曲{netabare}:気志團{/netabare}
さしずめ『目覚めRETURNER』は{netabare}Perfumeだってみんな思うよね。{/netabare}




視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ

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2018.12.24 初稿
2019.06.08 追記
2022.06.02 修正

投稿 : 2025/03/22
♥ : 97

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第1話冒頭のインパクトは過去最強クラス!?

アニメオリジナル作品。

第1話冒頭のアノ場面。
思わず声が出ちゃいましたねぇ(笑)
インパクトありすぎでしょ。

第2話くらいまでは、とても楽しそうに演じておられる宮野真守さん”だけ”が印象的な作品。
”ゾンビ”と”アイドル”という、相容れないモノのギャップを楽しむ作品。
その程度の認識でした。
正直、色物枠だと思っていました。

だけど、【良い意味で】完璧に裏切られちゃいました。
コメディとシリアスのバランスの良い、名作でした。

しっかりとした物語。
安定した作画。
声優さんもとても良かったです。
OP/ED、挿入歌も、申し分ありません。

アイドル育成系としても、史上最強クラスと言っても過言ではないレベルの作品です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 105

80.7 3 シュールで熱いなアニメランキング3位
ワンパンマン(第2期)(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (631)
3435人が棚に入れました
趣味でヒーローを始めた男、サイタマ。3年間の特訓により無敵のパワーを手に入れ、あらゆる敵を一撃(ワンパン)で倒すヒーローである。ひょんなことから弟子となったジェノスと共にヒーロー協会で正式なヒーロー活動を開始する。 怪人発生率が異常に高くなる中、大預言者シババワが遺した「地球がヤバい」災害の可能性があると対策に乗り出そうとするヒーロー協会。そこに怪人に憧れるガロウが現れる。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、安元洋貴、早見沙織、緑川光、松風雅也
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

伝家の宝刀は、抜いたら終わり。抜くまでが勝負。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
とにかく、最後まで観て。それから、「ワンパンマンか否か」を判断してほしい。

1期に比べればそりゃそうだが、全然悪いアニメには思えなかった。私的には、ギリギリで、ワンパンマンです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤こそ、劣化ワンパンマンだったが、終盤に取り返し、なんとかカタチになった。

とにかく作画力に(1期との)差があり、微妙だった序盤。だけでなく、ギャグの切れ味も悪く、サイタマのワンパンの敷居が低くなり、その価値を下げてしまった序盤。そのまま終わってしまっていれば、制作会社は死ぬほど叩かれただろう。私もそのつもりだった。

しかし、中盤の天下一武道会wでやや取り返した。サブキャラを用いて熱い展開を演出し、どうしようもなくなったところで、「先生」が登場するのが、ワンパンマンの王道パターン。そこは上手くやれていた。

終盤は、圧巻。

ガトリング達VS牙狼のバトルは、ほどほどに魅力があったが、なにより、牙狼の格好良さ。

イジメが怪人を生み、怪人によるヒーロー退治を通して、「ヒーローアニメのくせにヒーローを否定する」あたりは、いかにもONE先生っぽいシナリオ。牙狼の魅力がグッと高まった。

そして、対ムカデ長老編。熱かった。

ジェノスやファング、キングでがっちり演出しといての、満を持してのサイタマのワンパンチ。これこそ、「ワンパンマン」。

とにかくこのアニメは、「ワンパンで終わる」ことは視聴者全員が分かっているので、それまでにどれだけの下処理をするかに全てが懸かっている。

正に、伝家の宝刀。簡単に抜いてはならない。

最終の2話に関しては、何の文句もない。素晴らしい。

ただし、1期はこのクオリティが12話を通して観られた。また、ギャグの切れはあきらかに、2話になって低下している。

そういうことで、1期より☆を1つ落とさせてもらったが、それでも十分に面白いアニメだった。まあ、同期のレベルの低さに助けられた感もあるけど。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
サイタマにワンパンは食らいたくないんで、一期に引き続き、各話感想を全て20字以内でまとめてみました(笑)

{netabare}
1話目 ☆3
新展開。全ては前フリだがw

2話目 ☆3
作画落ちたな。止め絵は綺麗でも動かない。

3話目 ☆3
ハゲマントの、ワンチョップ(笑)

4話目 ☆3
サブキャラで、繋ぐだけでは無理がある。

5話目 ☆3
恋人が来ていない、セーフは笑ったw

6話目 ☆3
S級の、強さがイマイチ、わからない。

7話目 ☆4
武術とは、なんか動きが格好良い(笑)

8話目 ☆4
これがワンパンマン。ワンパンまでの盛り上げ。

9話目 ☆4
最強ではなく最高のヒーローに。

10話目 ☆3
連携バトルも、なかなか面白い!

11話目 ☆5
もう、ガロウが主人公でいいやん(笑)

12話目 ☆5
イジメから、怪人に。ワンパン、キターー!
{/netabare}

投稿 : 2025/03/22
♥ : 24
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大事ヲ成スニ志ナカリセバ 煩悩ニ澱ミテ 毒林檎食ラフベシ

原作さわりだけ


息子の中学で流行ってたらしく、思春期の息子と一緒にゲラゲラ笑いながら観ることが出来ました。という極めて私的な理由で高得点。シンプルに楽しめる良作です。
OPの作詞が森雪之丞氏だったりJAMだったりで胸アツなのとサイタマ役の古川慎さん歌ウメェ~のEDだったりと主題歌が極めて優秀でございました。

全12話。作中では1期から継続しての13話~24話の扱いです。1期見逃したところで途中からでもついていける仕様だと思います。

肝心の中身は、1期と変わらずというかよくキープできたなという印象。
なぜなら宇宙最強を倒し、パワー系でインフレするなら自ずと限界が訪れると危惧していたからです。
2期ではそうならず、サイタマやジェノス中心だった物語から、別のヒーローたちの各々の立ち位置やお悩みといった視点から見るサイタマ像へと変化を加えてきました。
1人称から3人称への変化とでもいうべきでしょうか。
・ヒーローでもS級A級B級C級といったクラスの違いによる意識の差
・武道家/剣士といった協会所属してない猛者たちの思惑
・怪人を名乗る人間{netabare}。ガロウ(CV緑川光)良かったっす。{/netabare}
これまた個性的な面々で退屈しないのとモブに近いキャラすら一癖あったりでした。中心軸は怪人らで結成された“怪人協会”とヒーローを中心とする人間たち“ヒーロー協会”との闘いです。やや群像劇の装いで、深みといいますか拡がりが出たのではないかと思います。


ただし拡がりは諸刃の剣。あらためて1期の自分のレビューを読み返してどこに着目してたのかおさらいしてみました。見どころは概ね以下2点としてたみたいです。

1.事前の煽りにクスクスしよう
2.ワンパンを見逃さない

世間的には2.で名を馳せた名作と言われています。バトル作画の迫力に魅せられる、ということ。
ややふんわりとした群像劇ならばサイタマの登場機会は減るわけなのであります。それはワンパン数の減少と同義。制作会社の変更の影響は言わずもがな、前作ファンが本作に期待するところとのズレはどうしても生じてしまいます。このへんのさじ加減は本当に難しいことが理解できる2期でした。
さて、世間的には…としたのは自分が重きを置いてたのが1.だったから。思いの外影響は軽微だったのが幸い。
{netabare}前口上は前作以上。前座を務めたゴウケツ(CV乃村健次)戦でのスイリュー(CV松風雅也)。もはやプロ前座といえる大怪蟲ムカデ長老(坂東尚樹)戦でのジェノス(CV石川界人)。今回も楽しませてもらいました。{/netabare}


もう一つ1期レビューからの引用。本作のテーマについて

 “ヒーローってなんだろう?”

“夢”ではなく“志”の不足が気になってた1期です。「ヒーローになってサイタマはなにを成したいのか?」
今回出番少なめのサイタマは、その答えを探している描写が多かった。そして周辺キャラにも多くを語らせます。志無き者はアダムの林檎{netabare}(怪人細胞){/netabare}を手にしてしまうのです。ここを見逃すともったいない。林檎を手にした者はいってみれば「ヒーローになりたいだけ」の面々でした。

{netabare}志については奇しくも第18話で蛇咬拳スネック(CV三木眞一郎)がスイリューに語りかけます。
「お前のようなたいして志ももってなさそうなやつに!」
・・・巡り巡ってスネックらの志の高さにスイリューも感ずるものがあったようですね。良いシーンでした。{/netabare}


原作も続いているようですしなんとも中途半端な終わり方ではありましたが、私自身の中断は無くなりました。
“サイタマがヒーローになってなにを成したいのか?”を見届けたくなった2期です。



※オマケ
■気になったところ
{netabare}「オ兄チャン 名前ヲ決メテ!」
脳内再生けっこうな量に(笑)
結局キングは『どきどきシスターズ』をプレイできたのだろうか?{/netabare}

{netabare}腹こわしてしまった“音速のソニック”は怪人になり損ねてましたね。こういう小ネタがいちいち面白い。
お仲間の“疾風のウィンド”“業火のフレイム”なにげに里の命名規則を遵守しております。{/netabare}


■兄だけではなく
「S級ヒーローの小学生みたいな人、コナン君の声に似てない?」
と娘からの指摘。その通りだ、わが娘よ。もしかすると声豚属性があるのかもしれない。
そして小学生みたいな人のヒーローネームについては・・・言葉にするのはさすがに憚られました。


視聴時期:2019年4月~6月

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2019.07.07 初稿
2019.07.27 修正
2020.02.02 修正

投稿 : 2025/03/22
♥ : 52
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

特番●ンパンマン

原作未読

特番の戸田恵子…あんた、●ンパンマンやんけ!
絶対狙ってるキャスティングでしょこれ。

というか、

「新品顔●ンパンチ≒マジ殴り」(確かに一撃で倒してるし)

として考えると、●イキンマンって結構強いな~
バイバイキーンってセリフしゃべる余裕があるなんてやるやん
特番の話はさておき、2期のあらすじは…ワンパンマンって事ですかね。

2期で出てきた新キャラ
{netabare}
■ガロウ
{netabare}
なんか一番主人公してた気が…w
怪人になりたい人間らしいっす。緑川さんの超イケボっす。イケボすぎて惚れそうw
チョップとかキックとかでパンチ受ける事なくサイタマに敗北した事すら気づいていない…
さすがにちょっと弱すぎるので続編では怪人細胞食べるのかな?
それでもマジ殴りまでは引き出せない気がする…
{/netabare}

■スイリュー
{netabare}
「武術とはなんか動きがカッコイイもの」
そうかもしれないwww
パンチどころかヒップアタックで瞬殺されてしまった。
さすがにボロスとかに比べると弱すぎる。
ヒーローにはなれない気がする…サイタマ目指すならやめとけって伝えなきゃ…
{/netabare}

■フブキ
{netabare}
姉と違って、B級とかなり差が出来てるみたい。
タツマキは成長の全てを超能力に全振り
フブキは美貌とか身長とか胸とかにバランスよく振ってしまった
って所か…極振りしてもサイタマには及ばないので(彼にはパラメータの概念すらなさそう)
胸にはもう少しふっといた方が良かったんじゃ…ア、タツマキサン、スンマセンヤメテー

わりとちゃっかりサイタマの家に上がり込んでるし
メインヒロインポジ狙ってるんだろうか?
{/netabare}

全体的に弱いキャラばかりで強敵は出てこなかったですね。
まぁサイタマに勝てないのはしょうがないとしても
もう少し強いキャラ出しても良かったのかも?
{/netabare}

タイトルから分かる通り、俺TUEEEE系というか
そういった分類を超越した所にある作品ですね。
所謂ご都合ではなく、予定調和って感じ
サイタマのパンチは水戸黄門の印籠みたいなもんなんで
出すまでのお約束を楽しむ感じですね。

ジェノスとキングについて
{netabare}
しかし、弟子の鬼サイボーグことジェノス…
完全にかませすぎてw可哀そうになってきましたw
しかも師匠のサイタマの事を一番分かってないと来たもんす。

S級で最強と名高いキング…
サイタマとの対戦では接待でわざとギリギリの勝負にみせるという
梅原大吾ばりのエンターテイナーw
ステは幸運とゲーム技術に極振りかな?

だけど、割とサイタマと相性良いみたいです。悩み相談受けてたし…
一番サイタマの強さを分かってて信頼してるのがキングですね。

鳴り響くキングエンジン、襲い掛かるムカデ長老
自分の命をすべてサイタマにベットしたキング…かっこよすぎ!
絶対にサイタマが一撃で倒すと信じて無いとできない行為ですよね。

戦闘の余波ですら死ぬ可能性あったのに、確実に一撃で倒すと見越してたんでしょう。
一番、強さの見極めが出来てるのかも知れませぬー
{/netabare}

なんというか2期もちゃんとワンパンマンしてましたー。
{netabare}お腹を音速で下す{/netabare}ソニックも見れてほっこり。(彼もかませが身に沁みついてるね)

強さとは何なのか?
ヒーローとは何なのか?
この退屈は晴れるのか?
髪の毛は復活するのか?
3期切望です!!!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 33

77.9 4 シュールで熱いなアニメランキング4位
斉木楠雄のΨ難(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (797)
4135人が棚に入れました
高校生・斉木楠雄は超能力者である。テレパシー、サイコキネシス、透視、予知、瞬間移動、千里眼など、何でもかんでも自由自在。誰もがうらやむ最強の能力は、実は本人にとっては災難を呼ぶ不幸の元凶。それ故、人前では超能力を封印。目立たず人と関わらずをモットーにひっそり暮らしていた。しかし何故だか彼の周りには、いつも不思議な人間(生き物)が集まって、次から次へと嵐のように災難が降りかかるのであった!

声優・キャラクター
神谷浩史、小野大輔、島﨑信長、日野聡、花江夏樹、茅野愛衣、田村ゆかり、岩田光央、愛河里花子、内田真礼、細谷佳正、前野智昭、森久保祥太郎
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いつもながらに冴え渡る、神谷浩史さんの語りが小気味良い超能力ギャグアニメ。

神谷浩史さん扮する斉木君の語りが面白い、超能力+学園ギャグアニメ。

朝は"おはスタ"で月~金まで1話ずつ放送されている様です。日曜深夜には一週間分まとめて放送。

生まれながらにして、あらゆる超能力を授かった主人公の斉木君ですが、人の心が読めてしまうし、殆どなんでも出来てしまうので、全てを達観視した様な、諦めた様な、冷めた視点を持つ少年として描かれています。それゆえか常に仏頂面で表情も殆ど変えず、5話終了時点では他のキャラとの会話も一切ありません。斉木君の台詞は独白と解説(全て心の中)のみとなっています。設定もさることながら、結構特異な主人公描写なのではないかと思います。無言の斉木君の頭部左右にくっついている※アンテナの描写は画として妙に笑えます。何なのだろうアレは?

斉木君を見ていると、口調が似ていたり、若干傲慢な印象があったりするので、どうしても物語シリーズの阿良々木君を思い浮かべてしまいますが、斉木君はさらに理路整然、辛らつな言葉を用いるので、印象がかなりドライです。観ている内に明確な差別化が出来ると思います。最初見た感じでは阿良々木君の寛容さを残しつつ、おばかな所を完全に抜き取ったという風に見えるかも知れません。

斉木君のお父さんとお母さんを始めとし、回を追う毎に、斉木君を相棒と呼び、斉木君をして"この男、馬鹿なのである" と断定せしめた純情男、燃堂力君。中二病全開だが意外なナイスガイ"漆黒の翼"こと海藤瞬君。見た目は美少女、心は‥! のΨ色兼備の照橋心美さんなど、面白キャラが続々と登場します。

以下は各話の感想です。話数の右に初登場したキャラの名称を記載しときました。

第2χ(6~10話・灰呂杵志)
{netabare}
暑苦しくもさわやかな好漢、灰呂杵志登場。名の由来は超能力で言うところの発火能力"パイロキネシス"の様です。燃堂君と同じく、予想外の行動を連発するので、斉木君の悩みの種の一つになりそうです。10話の「欺け!マインドコントロール」では斉木君の髪の色とアンテナに何故みんながたじろがないのか理由が明かされます。一応ギャグにはなっていますが、個人的にはけっこうな恐怖を感じる回でした。「な、これで良かっただろ?」って言われても‥でも面白い(笑)
{/netabare}
第3χ(11~15話・蝶野雨緑)
{netabare}
斉木君がエレベーター大の箱に入ったまま落下させられたシーンについて、中学とかで習うと思いますが、移動する電車の中の人は電車と同等のスピードで移動しており、それに準じた運動エネルギーを獲得しており、落下する箱に入っている人もまた、自由落下により運動エネルギーを獲得します。(空気抵抗などの問題を省けば単なる自由落下とほぼ同じ)

跳躍は自由落下によって生じた※運動エネルギーを殺す役には立ちますが、斉木君とか仮面ライダーさんの様な脚力がないと相殺するには到底及ばず、ほぼ無意味だと思われます。また力の加減を間違うと天上に頭をぶつけるし、足りないと床に叩きつけられます。前回のドッジボールで見せた斉木君の不器用さを見ると良く出来たなぁと思います。

ともあれ普通の人の身体能力ではジャンプしても多分助かりませんのでご注意下さい(笑)

※:ロケット推進で言えば逆噴射に当たる。
{/netabare}
第4χ(16~20話・鳥束零太)
{netabare}
またしても斉木君の辛らつな評価が下る。"澄んだ目をしたクズ"霊能力者、鳥束零太の登場で、どうなる事やらと思ったが束の間、何て事の無い人でした。「お互い大変だな‥」と結局は同情の意を表す優しい斉木君なのでした。

灰呂君(※)のキャラも立ってきました。彼の初登場回、ドッジボール回からどんどんとレベルアップし、常軌を逸した灰呂君の熱い性格と口調は今回の「おいっ、立てよ! ダイザァーッ!」に顕著に表れていました。また割と穏やかなテンションの時でも、堂々とした棒読みと評価すべきか、やけにはきはきとした歯切れの良い口調に加え、語尾には異様なスナップが掛かっている‥。だねっ!~なのかいっ!とか‥耳に入るだけで笑かされてしまいます。斉木君(神谷浩史さん)といい、漫画原作では味わえない楽しみですね。声優さんの妙技が光ります。

※:演ずるは日野聡さん、有名どころではゼロの使い魔の才人君の声もやっておられる。バカ犬呼ばわりされてるキャラだけど、こちらもナイスガイ!
{/netabare}
第5χ(21~25話)
{netabare}
22話から3回に渡って描かれる「燃えろ!PK学園体育Ψ」ではついに斉木君のアンテナの秘密の一端が明かされる! 「コイツやけにハチマキがしっくりくるな。」とか、いつもながら斉木君の冷静な視点に笑えましたが、この回、10話の「欺け!マインドコントロール」に関連するお話でもあり、個人的にかな~り危険と思える内容でした。あのアンテナ、斉木君の頭に直接刺さってるし‥。小5の時点で月くらいなら余裕で破壊出来た‥だと? 怖っ!‥でも面白い(笑)丸刈りにした人がすぐに戻ったのも10話のアレと同じ理由なのだろうなぁ‥。

続く25話「燃えるな!防Ψ訓練」は多くの人が学校の防災訓練とかで覚えさせられたお・か・しを使った愉快な言葉遊び回。中には強引なこじつけ文句もあったものの、一定のルールの中で文章を作るという遊びは、詩や俳句に通ずる所があって耳に心地良く、個人的にツボでした。

次回も楽しみです。
{/netabare}
第6χ(26~30話)
{netabare}
いとも珍しい(照橋さんとか海藤君とかの妄想以外では)斉木君の満面の笑みを拝見出来る貴重な回、斉木君いつも冷静なのにコーヒーゼリーの前では少しだけおばかになります。

海藤君の意見に対して度々(心の中で)呟かれる「珍しく意見が合うな」も何回も続けば、最早普通に「意見が合うな」になっても良いのに、そうならないところが斉木君。"友達としての忠告だ"と心の中で呟いても、表面的にはその意を表さないとか‥、コーヒーゼリーは嫌いじゃない、むしろ全然嫌いじゃないとか‥。斉木君のこういう所を見ると、斉木君の自他を分けている原因は、超能力そのものの所為だけではなく、それによって育まれた思考にあるのではないかと思えてしまいます。

でも、スーパーマンというくくりをはるかに越えた超常的な力の持ち主である斉木君が、時に疎外感を感じたり、多少傲慢になってしまったりするのも無理はないなと思ってしまうブリキ男なのでした。
{/netabare}
第7χ(31~35話・アンプ=ねこ)
{netabare}
初回のねこ回は、ねこの言葉をテレパシーで読み取るとどうなるかというもの‥。人間にも色々な性格の人間がいる様に、ねこにも色々な性格のねこがいます。本作中の様な思考をするねこも中にはいるのかも知れません。でも私は自分のかわいさの価値を知っていて、それを人間を操る為の武器として積極的に用いる類のねこは苦手。作中のねこさんもそんなねこで、ねこの内面を見抜く斉木君の前ではその魅力もまるっきり無力でした。

33~35話「うるΨお正月」文字通りのお正月回、斉木君の秘密を脅かす唐突な出来事が‥。でもやっぱり斉木君は超能力で対処。なんともはや記憶の消去という形で‥! でも斉木君の超能力によって消されてしまった記憶の空白は別の記憶に置き換わる様です。記憶を消された人の思い込みに従って‥。マインドコントロールのお話に限らず、このアニメは笑かされてばかりのお話だけでなく、意外にも怖い話も多いのです。

過去の捏造は人の苦悩をひと時だけ誤魔化しますが、張りぼての記憶に光が当てられる度に心に痛みを生じさせるものです。私個人の経験を持ち出せば、残念な事に幼少期の私の周りにいた大人は斉木君の力など借りず、皆自前でそんな事やってました。

斉木君に書き換えられた記憶は"救い"なのかもしれないけれど、人が思い込みや意図をもって書き換えるニセの記憶は、その人の心を鉛の様に重い刃で撫で付け、鋭い猛毒となって心と体を蝕むでしょう。でも思い込みも信じ続けたら本当の記憶に成り代わってしまう事もあるのかも‥。意思の介在が有ろうと無かろうと、人の記憶は刻々と姿を変えてゆくもの、元々人の記憶なんて曖昧なものかも知れません。あぁ、嘘も百言えば本当になるというゲッベルスのすご~く嫌な言葉まで思い出してしまいました。「斉木楠雄のΨ難」あなおそろしや。‥でも面白いっ(笑)

お正月回、お話全体としては珍しくも燃堂君、海藤君、照橋さん、灰呂君が一堂に会する笑いの絶えない愉快なお話でした。上の記述の所為で、こんな気休めの言葉も説得力なかったりして‥(汗)

何とも油断のならぬギャグアニメの様です。
{/netabare}
第8χ(36~40話)
{netabare}
今回のお話は今までのお話よりも早口言葉が多くなりました。聴き取り辛い場面がいくらかありますが、そういう所は聞き流してしまっても良い台詞だらけなので、適当にスルーして観るのがよろしいかと‥。相変わらず斉木君の冷静な分析による心の呟きは面白いです。まっとうな事言っているだけなのに‥。

37話「チョコレートのΨ典」においては海藤君お約束の「ダーク・リユニオンか!?」が炸裂。つい吹き出してしまいました。チョコなのに‥。でもその危機に対する直感は当たっていました。‥観てのお楽しみ。

39話「ノーΨ疑心!斉木久留美」にて手に入れたゲルマニウムリングのおかげで、自身のテレパシー能力の封印が可能になった斉木君。喜び勇んで映画館へと足を運びますが、やはり問題が‥。

常にテレパシーを第三の目として利用してきた斉木君には人の心が読めるのが当たり前、読めないと道行く人全てが斉木君の最も苦手とする人物、普段から全く心の読めない燃堂君同然になってしまいます。燃堂B、C、D~Iと続き、最後だけ燃堂JKとしてしまう所は、単なるこじつけとも、斉木君なりの悪態とも取れますが、そんなふざけた言葉もさらっと言い流してしまう斉木君の超然さにまたもや笑かされてしまいました。

ほぼ万能の超能力者である斉木君でも"慣れ"というやっかいな敵を克服する事は困難だった様です。

マインドコントロールとか月破壊とか、とんでもない能力の持ち主の斉木君ですが、女体化とか幽体離脱まで出来てしまうんですねぇ‥。正に何でもあり。今後、斉木君のまだ見ぬトンデモ能力に御目見えしても、私もう驚きません。多分‥。
{/netabare}
第9χ(41~45話・六神通)
{netabare}
41話「スーパースターΨ登場!」では前回にもちらっと登場した照橋さんのお兄さん、スーパースター六神通こと照橋信が登場、斉木君の辛らつな言葉を借りれば、なるほど変態でした。斉木君の災難はまだまだ続きそうです。

43、44話「今度こそΨ会!蝶野雨緑」では11話の初登場以来ちょくちょくと物語に顔を見せていた「アメイジ~ング」の台詞がお間抜けな印象を残すイリュージョニスト、蝶野雨緑さんが再登場。

人体切断マジックに使う箱、新品で買うと120万円だけど、中古で買うと118万円という所で先ず笑い、その正体はただの箱という所で2度笑かされました。でも訳も分からずに実験台になった助手のイケさん、その後の脈絡の無い不幸な事故も含め哀れ‥。

いい話風になってるけど、蝶野さん、絶対にやっちゃいけない無謀行為をやめただけだし‥。別れた奥さんの顔と声が燃堂君と同じなのも相まって最後は苦笑するしか‥。そもそも用途不明の箱に斉木君を入れた時点でアウトだし、情にほだされて観客の燃堂君を代役に採用してしまったのもダブルアウト。先のイケさんの事から何も学んでいないんだろうかこの人は‥。蝶野さん手品師に向いてないんでないかい? まぁ、面白いんですけど‥

45話「目良さんのおΨ布事情」は、またもややってきた私的に恐怖なマインドコントロール回。頭部のアンテナを片方外して能力開放(自分で外す分には弊害無いんですね)メガネっ娘の目良さんの為に、斉木君はまた世界の認識を作り変えてしまいました。今回は大した改変じゃなかったから良かった気もしますが、斉木君優しいので、今後もどんどん世界が変化していくのではなかろうか‥。斉木君は世界をデザインしている?
{/netabare}
第10χ(46~50話・海藤ママ)
{netabare}
46話。ただのスポーツテストなのに、キャラが面白いのでそれだけで楽しめました。今回も斉木君はいつもながらに冷静沈着、良く動くのは燃堂君と灰呂君。私的には"漆黒の翼"の実力に驚愕しました‥。灰呂君に敗北感を与えるとは燃堂君も海藤君もやはり只者ではない!?

次は帰って来たねこ回、おはスタで放送しているのに結構下品な言葉連発してました。でも動物だから許せる?

48話「クソゲーΨ新作!オルファナスストーリー」
斉木君がクソゲーを買ってきてプレイする。それだけ。クソゲーの特徴を的確に捉えている描写がいくつもあって、斉木君のゲームに向き合う辛抱強さに感心させられつつ、笑っていいのか苦笑いしていいのか‥結局笑かされました(笑)

「おかえりなΨ!真魔」では海藤ママ登場。海藤君のお母さんは意外にも教育ママでした。超能力はほぼ無しの普通の日常アニメみたいでした。

最後は"澄んだ目をしたクズ"鳥束零太の主役回、憑依した霊によって、限定的にでも斉木君のマインドコントロールに匹敵する効果を周囲に与えるとはびっくり、むしろ中の人にびっくり。でも鳥束君の考えてる事は相変らずダメダメでした‥。
{/netabare}
第11χ(51~55話・入達遊太=お隣に住んでる子供)
{netabare}
51話「飛べ!改造人間Ψダーマン2号」はタイトルからして面白くなる予感しかしない‥。中を開けて見れば何の事は無い、子供の夢を壊さない様にサイダーマン2号となって一生懸命に立ち回る優しい斉木君のお話でした。にしてもサイダーマン2号の設定あざと過ぎる。でも昔の食玩キャラに冗談抜きにこういうのありそうですね‥。

52話「Ψ大手一流企業!?父のお仕事」。斉木君ならぬドラえもん、もといクスえもんにすがる父國春、斉木君に交換条件を出しつつ超能力で助けてもらって出社、上司の怒りを息子でブロック、お仕事は漫画編集者だったけど、漫画家さんに口から出任せのアドバイス連発、いいのか? いいや、ダメだ‥この人‥。

3話目は再びサイダーマン登場。そしてその宿敵、リアル"コーラ男爵"も‥! コーラ男爵の顔があの人なので、子供が怖がる理由も分かる気がします(笑)

続いてお祭りとスリのお話、普通に良いお話でした。でも心身喪失気味で立ち直れそうに無い緑アフロの人高橋は放置状態‥。図に乗って見栄張り過ぎたので半分くらいは自業自得なところがありますが‥。哀れ。

最後は照橋さんと夢原さんの女子二人のお話。人の好意を避ける為に謀をめぐらすとは斉木君、罪なやつ‥。今回も超能力で丸く?収めました。

なんて事の無い話が多い51~55話でしたが、やはり安定した面白さがありました。来週も楽しみです。
{/netabare}
第12χ(56~60話)
{netabare}
56~60話まで全部修学旅行のお話。行く先は沖縄。

56話では斉木君の心の声とは別に初のナレーションがありました。担当されたのは古川慎さんという方。あまり聞かない名の方と思って調べてみたらモブキャラ役を中心に活躍されている方でした。(中にはワンパンマンのサイタマとか主役も)斉木楠雄のΨ難ではナレーションの他に、メガネ男、おにいさん霊、男性Bを演じていらっしゃる様です。

58話「超能力者搭Ψ旅客機でGO!」ではジェット機の機長と副操縦士の掛け合いに思わず苦笑。副操縦士の"あそこのメータの針がすごいグラグラしてます"に始まって機長の"その辺のレバーを引いたりしろ!"とか、"そっちの黄色とか緑のボタンをカチャカチャしてみろ!"とか、やけに大雑把な指示。ありがちなコントですが、人がやるよりアニメキャラがやってるのを見る方が面白いのはこれいかに? 多分含み笑いさえ一切無い大真面目で必死な表情でそんな事言っているからなのでしょうね。

沖縄旅行という事なので方言もいくつか聴けましたが、チョイスがかなりあざとい。でも海堂君の「ちむどんどん!」とか、果物屋の勘弁して下さいという表情から繰り出される「がちまやー、がちまや~」などにはなかなかの威力がありました。

初の5話連続の続きものでしたが、さらに次回にも続く模様。

一話完結の物語の方が面白い気はしますが、安定の斉木君がいるので大丈夫でしょう。なんくるないさ~(笑)

ちむどんどん=心がドキドキする
がちまやー=食いしん坊
なんくるないさ=なんとかなるさ
{/netabare}
第13χ(61~65話)
{netabare}
63話「やーさっΨ!沖縄修学旅行」64話「またやーΨ!沖縄修学旅行」では漆黒の翼の怒りが爆発。海藤君、勇気があっても度胸が続かなかったり、腕力とか弱過ぎたりするんですが、見ていて応援したくなる異色の痛快キャラです。

がちまやーな米良さんも目立ってきました。基本ただもくもくと食べているだけの人なんですが、いつでも目が食べ物まっしぐら、前回の水族館と聞いて「じゅるり」にも笑えましたが、今回の食べっぷりにも‥リアルの大食いとかは食べ物を粗末にしている印象があるので全然笑えないのですが、アニメだと手放しで笑えてしまいます。無邪気というか真摯(笑)な姿勢が楽しいキャラです。

今回で修学旅行編は無事終了。次回からはいつもの斉木君に戻る様です。

やーさっさい:えいっ等の掛け声に近いニュアンスの言葉らしい。
またやーさい:またね、また今度ね!の意味の様です。
{/netabare}
第14χ(66~70話・窪谷須亜蓮)
{netabare}
新キャラの窪谷須 亜蓮(くぼやす あれん)くん参上(笑)元ヤンキーの人。目が合っただけでケンカモード、肩がぶつかっただけで殺意剥き出し、こんなに酷い人は滅多にいないと思うけれど、似た様な人は見た事あります。ギャグキャラなんだけど言葉遣いが悪過ぎるのは聞いていてあまり良い気分はしません‥。「自分の襟足を自分で踏むのはもうウンザリだ‥」どういう意味なのだろう‥?

69話「経営Ψ建!純喫茶魔美」では店長の情緒不安定振りが笑えました。全編に渡ってほぼギャグですが、斉木君の優しさの見えるちょっといい話でした。食いしん坊の米良さんのメイド姿も拝めます。時給50円上がっただけでテンション高っ!

何となく最近のお話は初回近くより斉木君の台詞が増えている様な気がします。傍観している姿とか、間とかも面白いので、少し台詞を削っても良いような印象を受けました。

あと先週からOP、EDが変わっていますが、本編に合っているかは別として、どちらかと言うと導入は静かで終わりが賑やかな、以前のスタイルの方が楽しい気持ちになれた気がします。
{/netabare}
第15χ(71~75話)
{netabare}
今回は初回近くの斉木君を思わせる、単純ながら楽しい回が目白押しでした。アンテナだけじゃなくあのメガネにも意味があったとは‥斉木君恐るべし‥。

神話や伝説に登場する神さまや魔法使いの如き力を持った斉木君、そう考えると古典的な楽しさを持った物語と言えなくもない‥。戦いとかにそういう能力を発揮する物語と違って、能力の使い道がワンパターンではないので面白さの性質が違います。

{/netabare}
第16χ(76~80話・中丸工作)
{netabare}
「Ψ強美少女VS絶対に落ちない男」は76話と77話、前後編に分かれたお話。照橋さんあるところにその人あり。変態お兄さん六神通またしても登場。一方で照橋さんに嫌われようとしても、かえってときめかれてしまう斉木君、これが恋というものなのか‥(笑)

78話「Ψキック・サンタクロース」にて「ついにイカレちまったのか、父さん‥。」息子にさらっと言い放たれてしまう國春、既に威厳も何も無しの父。クスえも~んに続いて、サンタクスオ~と斉木君にすがる國春ロースの姿、卑屈な態度もここまで来ると潔ささえ感じられますね‥。続くお母さんの「ここは私に任せて」を聞いて、子の斉木君はともかく、夫國春まで凍り付いてしまいました‥しかも割と長い時間。えも言われぬ戦慄を覚えたのでしょう‥。同情します(笑)

後のシーンの「さ‥三太、殺ーす」と「ぼっ、僕はかんたですっ!」にも笑かされました。駄洒落以外のなにものでも無いんですけど、緑のメガネ掛けた不機嫌面のサンタが玄関先に現れたら、子供、縮み上がりますよね‥。ニセサンタ‥というか犯罪者っぽくて‥(笑)

79話「Ψ新家電を買いに行こう!」ではゼリー製造機に対する斉木君の反応に爆笑。「取っ手まで!」って、それセットじゃないから(笑)野島裕史さん演じる新人店員の中丸工作‥マンガン電池40本で追い討ちをかけ斉木君を篭絡するとは中々のやり手ですね‥。ちゃらんぽらん口調が良く似ていたので浪川大輔さんの声と間違えてしまいました。低くダークな声も出せる面白い人です。

80話「年初めのΨクル」、夢原さん、海藤君の影響を受けたのかいつの間に中二病台詞を言う様に‥。ジャッジメント‥のテーマも流れるし‥(笑)

灰呂君も超能力者として覚醒?という、ギャグなのか、描写をそのまま受け取ってしまっても良いのか、判断しかねるちょっと良く分からないお話もありました。

(笑)を5コも使ってしまう程の面白さ‥爆笑必死の第16χでした。斉木君、淡々と喋っている様で結構暴言吐いてますが、良い人だって分かっているので不快感が全然生じない‥。今回も肩肘張らずに楽しく見れるところに魅力のある「斉木楠雄のΨ難」でした。
{/netabare}
第17χ(81~85話)
{netabare}
「海藤のΨ疑心(前編)」では海藤君の中二風味の脳内組織図が公開されます。総帥とかB級ソルジャーとか、それらしい肩書きが続きますが、下っ端雑用兵とされてしまった燃堂君の説明がテキトー。"組織のゴリラ的存在"って、まぁ、ありそうなポジションだけど‥(笑)

「海藤のΨ疑心(後編)」では「友達ごっこを解消するいい機会だ‥」と海藤君を見捨てようとする斉木君の姿が描かれてちょっと意外。心の声をテレパシーで読み取らなくても結局は助け舟を出したのだろうと信じたい‥。

最後は元不良の亜蓮君の見せ場。温厚な人柄を装っていてもキレやすい性格はそのままなので、不良達につかまってしまった海藤君を助ける為についにやらかしてしまいます‥。人体を破壊しながらの友情物語でしたが割とイイ話でした。

でも今回の一番の主役はやはり海藤君。常に自分の心の弱さと戦い、結局はいつも英雄的な行動を取ってしまう姿、カッコ良いですね‥。荒事に全然耐性無いけど(笑)

83話「仲Ψ無用!?燃堂vs海藤」はケンカの話じゃなくて、ただのエアホッケー対決。怪物的体力の持ち主の燃堂君に対し"漆黒の翼"は頭脳プレー(笑)で対抗。圧倒的な力量差をものともせず互角の勝負を展開。まぁ色々とズルだけど‥。反則行為だらけの海藤君の戦い方を一切咎めない燃堂君のおおらかさは見ていて何となく癒されます。‥おばかなだけ?

「Ψ悪のアルバイター激走!」は燃堂君がバイトをしたらというお話。まぁ当然そうなるな‥という内容。

「ランナーズΨ!」はマラソン大会のお話。ここでも燃堂君の異様な体力が描かれます。もはや超能力の域? 灰呂君の勝利に執着する意外な一面も見られましたが、こういう描写も人間っぽくてたまには良いんじゃないでしょうか?

今回もしたたかに笑かされました。
{/netabare}
第18χ(86~90話)
{netabare}
88話「変形!スーパーΨズ」ねこのアンプの話。ゴキを恐れないのは野良ねこの習性(家ねこさんの場合、恐がる事さえある)だとしても、プラモの部品を飲み込んでしまうのは、子猫くらいしかやらかさない失敗なのでは? とか思いました。

昔うちに住んでいたねこさんは異物を飲み込んでしまって、苦しい目に会った事があります。幸い私の母親がすぐに気付いて、ねこを逆さにして背中を叩きながら上下に激しく振ったので、口からポロリと小さなスプリングが出てきて大事を免れたという事がありました。

ねこは飼い主に似るといいますが、私も小さい頃に同じ様な経験をした事があり、プラモのパーツのスプリングを飲み込んで、殆ど同じ目にあった事があります。嘘みたいなほんとの話ですが、その経験を経て、私もねこさんもそれ以来同じ様な失敗は二度としなくなりました(笑)

成長したねこさんはとても利巧で、人間もそれなりに利巧なので、そんな事はしませんが、飢えた野良ねこさんだったらどうだろうとか、またしても余計な事を考えてしまうブリキ男なのでした。
{/netabare}

超越的な立場にありながら斉木君は結構いいやつなので、素直に笑えるアニメだと思います。続けて視聴していきたいと思います。

面白いアニメなので、つい調子に乗ってあれこれ書いてしまいましたが、キャラも出揃った様ですし、アニメの雰囲気も十分に伝わっていると思うので、各話レビューの方はここら辺でお休みしときます。

最後まで観終えて、わざと外して掛かってくる舌足らずな台詞回しとか、斉木君の微妙な成長、脇役、端役のキャラの濃さにも大いに癒され笑かされました。斉木君は勿論の事、中二病の海堂君とか、暴力的過ぎて初登場回ではあまりいい印象を抱けなかった亜蓮君も、回を重ねる毎にどんどん良いキャラに‥と言うか良いやつに‥(笑)

振り返ってみると第14χの台詞多め早口気味の斉木君の語りに若干の違和感を覚えた位で、全編に渡ってほぼ外れ無し‥。

印象に残っている回は第5χの「燃えるな!防Ψ訓練」第12χの「超能力者搭Ψ旅客機でGO!」第16χの「Ψ新家電を買いに行こう!」等ですが、どの回も笑わせ方に工夫があって飽きずに楽しめました。

2期製作決定しているそうで嬉しい限りです。


※:wikiによれば制御装置という事らしい。どういう経緯で取り付けられたのか、効力などは不明。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 36

かんろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

スーパー超能力男子高校生の モノローグを中心に進む 日常系?ギャグアニメ

主役の男子高校生が
スーパー超能力者なのに、
常識的な日常を愛し、
超能力ゆえの不便を克服し、
淡々と高校生活を送ろうと
努力する様が面白い。

主役の男子高校生の声優さんが、
神谷浩史さんで、
神谷浩史さんの滑舌の良い
淡々としたモノローグが見もの。
和気あいあいとした気分になれる。

初めは、長々としたモノローグに、
多少困難を感じたが、
放送を流しっぱなしで、
ながら食事ながら家事でも、
すぐ楽しめるようになった。
絵よりも、話だけでも楽しめる。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 10

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

寡黙で辛辣な『K』さんが…笑った。

この作品
『10年に1つの怪作』といってもいいと思います。

本当に、笑えます!


なんというか
単なるギャグアニメではないし、ドタバタコメディでもない…

超能力者の斉木くんと愉快な仲間(?)達の日常のお話、です。


とにかく、


話のリズムが良い。

キャラが皆、『可愛い』

家族愛にほんわかする。

無理がない。

『品』がある。(←これ重要)

そして
声優さんの神がかった演技力。おっふ!



何度観ても飽きません。
何度観ても笑ってしまいます。

なんというか…私みたいなチョロい人間はさておき
アニメ玄人さんにオススメできる、貴重なアニメなんです!





以下、個人的な話で申し訳ない、

びっくりしたのは

1年に、1、2、3回、声を出して笑うかどうかの
『K』女史がこのアニメ観て

ブフッって笑ったんです(笑)何度も!


『K』女史は、笑いに厳しくて、笑いのツボも、よく解らない人で…
私の文章力では説明できないので、謎の行動で説明しますと、


私の気になるアニメ、をメモした紙に
『K』さんがしたイタズラ(?)なんですが、


新妹魔王の契約者 (は引退)
ペイルコクーン (30%off)
天使と夢の島 (はあちら)
COCOLORS (カレー味)
メガゾーン23 (45)


と加筆されていました。おかしくないですか?
(『K』さんの加筆は()の部分です。)





あとですね、
みんな大好き『ネンドウ君』のお顔が
どーしても、『カツオ君』に見えるんです!

どうか解っていただきたい!(笑)





私はこの作品が、本当に大好きです。

何度も観てるので
セリフ暗記…してます、ハイ(笑)

投稿 : 2025/03/22
♥ : 30
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