シャフトでラノベ原作なアニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAのシャフトでラノベ原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番のシャフトでラノベ原作なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.7 1 シャフトでラノベ原作なアニメランキング1位
暦物語(その他)

2016年1月9日
★★★★☆ 3.8 (704)
4421人が棚に入れました
怪異に曳かれつづけた阿良々木暦の一年間。
これまでの"物語"と"物語"の間でひそかに生まれていた、いまだ語られていないエピソードたちを、一月に一話からなる12編の短編連作で巡る。

<物語>シリーズ公式アプリだけで視聴できる短編アニメという新たな形でつづられる、暦達が過ごした1年間。
そして"物語"は運命の朝へ向かう――。

声優・キャラクター
神谷浩史、斎藤千和、堀江由衣、加藤英美里、沢城みゆき、花澤香菜、喜多村英梨、井口裕香、水橋かおり、坂本真綾、早見沙織、白石涼子、ゆきのさつき
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

第11話&第12話だけ毛色が違う。

こちらは他の物語と違って怪異と似て非なる現象を取り扱った物語といったところでしょうか。
怪異譚ではなく,日常の謎です。
ジャンルとしては個人的にはミステリーより怪異譚の方が好みなのだけど,このアニメに限って言えば他の物語シリーズより重苦しくなくこの暦物語は楽しんで見れました。
キャラクターの良いところだけ見ていられるというのかな…。
1話完結ですし,その1話も短いというのもあって気軽でした。
スピンオフって感じですね。
でも第11話&第12話だけは日常の謎ではなく1話完結でもなく本編って感じです。
終物語へと続いていく話なのかな。

こよみストーン
阿良々木くんは羽川から学校に祀られている石の話を聞きます。
これが怪異がらみじゃないかと思った阿良々木くん。
忍野さんにこの話を売って借金から差し引いてもらおうかと,彼に会いに行きます。
まだ髪をおさげにしていてメガネの垢抜けない羽川さんが可愛いです。
{netabare}それにしても,その祠を自分が置いたこと忘れるかね!?{/netabare}

こよみフラワー
戦場ヶ原さんと歩いている時に道にお花が供えてあるのを見ます。
それに気を取られて車に轢かれそうになりますが阿良々木くんが助けます。
そんな戦場ヶ原さんに知っている怪異はないかと尋ねる阿良々木くん。
戦場ヶ原さんも忍野さんに借金しているからね。
今回の話はちょっと無理があったかなぁと思いましたが,2人の会話が好きなので良かったです。
それにしても,阿良々木くんと戦場ヶ原さんて同じくらいの背丈なのね。

こよみサンド
阿良々木くんは八九寺ちゃんに出会します。
そこで公園の砂場が鬼の顔みたいな模様を描いていることを知らされます。
確かに鬼の顔のようだと不思議に思った阿良々木くんは羽川にそのことを話します。
いや。阿良々木くん。夜の公園でご苦労でしたな!!
―っていう回です。

こよみウォーター
阿良々木くんは神原の部屋を片付けるのみ彼女の家にお邪魔しています。
それにしても炭鉱で採掘してるみたいになってるけど大丈夫(笑)!?
肉体労働を終えた阿良々木くんは神原にお風呂を勧められます。
神原の家,おっきくて和風でまるで旅館ですね!!
そこで水面に未来の結婚相手が映る話を聞かされるのです。
まるでハロウィーンのおまじないみたいですね🎃(▲∀▲)

こよみウインド
撫子ちゃんが阿良々木くんのお家を訪問します。
彼のベッドで靴下を脱ぐ撫子ちゃん。
確かに靴下でベッドに乗っかってほしくないという人もいるとは思うけど(^▽^;)
そんな撫子ちゃんとパーティーハットを被っている阿良々木くんの空気が違い過ぎる(笑)。
そしてミスタードーナツの貝木はシュールすぎるのよ!!

こよみツリー
火憐ちゃんが,彼女の通う道場の木が切り倒されちゃうということを阿良々木くんに相談します。
ていうか,おっぱいを兄の頭にのっける妹…居るかね!?
そして超絶迷惑そうな阿良々木くんが面白い。
そしてまた羽川に相談する阿良々木くん。
そっか☆羽川,部屋をもらえたんだったね!!
まだ殺風景な部屋だけど,良かったなぁ。
いつも頼りになるね,彼女は。

こよみティー
うわ。囮物語で嫌いになった月火ちゃんだ!!
阿良々木くんに茶道部でお化けの話を全否定したという話をします。
でも信じてくれない部員たち。
まぁ分かるなぁ。そんな論理立てて言われても興ざめだよね。
そういうのはさ,信じるとか信じないとかじゃなくてみんなできゃーきゃー言ってるのが楽しいんじゃん。
今回は神原に相談するんだけど,確かにこの解決方法は羽川だったら提案しないかな。
スマートだと思うけどね♪

こよみマウンテン
阿良々木くんは扇ちゃんと一緒に北白蛇神社に行きます。
不気味な扇ちゃんが怪異以外のことで彼を誘うなんて珍しいですね。
で,それを撫子ちゃんに話すんだけど「あっ!!あの時の撫子!!」って思いました。
あの白いシュシュを見て。
で,まぁ撫子が謎を解いてくれるんだけど,この後のことを知っているとスッキリとはいきませんね。

こよみトーラス
阿良々木くんは戦場ヶ原さんからドーナツをもらいます。
何でまたドーナツ。。
忍ちゃんの好物だって知っているのかな!?
今回の忍ちゃんは可愛かった★
ドーナツが絡むと可愛くなりますね。
―ていうか,彼女はミスタードーナツのドーナツが好きなだけだったのか。
そして,囮物語のことを責められる阿良々木くん(笑)。
今回のオチもちょっと無理があったかな(^-^;

こよみシード
センター試験の帰り道,阿良々木くんは斧乃木ちゃんに出会します。
いっつも彼女は神出鬼没だなぁ。
そこで探し物を手伝ってほしいと頼まれ,何故か斧乃木ちゃんの指先に立って街中を探すことに…。
いや。阿良々木くん恥ずかしくないの(笑)!?
探し物は見つからなかったのだけど…。
{netabare}オチとしては要するに貝木と出会さないように斧乃木ちゃんが配慮したっていう話。
でも,そんなことしなきゃいけないのなら貝木が街に出入りしている間ずっと出かける時は斧乃木ちゃんの指先に乗らないといけなくなるよ(^▽^;){/netabare}

こよみナッシング&こよみデッド
こちらは続き物なので一緒にレビューします。
2月,憑物語の事件の直後かな。
北白蛇神社で阿良々木くんは影縫さんに襲いかかって稽古をつけてくれといいます。
斧乃木ちゃんに守られてるだけってのは嫌みたい。
いや。取り敢えず今のところは受験勉強しようよ,受験生!!
そこで,影縫さんに斧乃木ちゃんとの関係を聞きます。
何で“お姉ちゃん”と呼ばれているのか―と。
影縫さんは一発でも自分に攻撃を決められたら斧乃木ちゃんについて教えてくれるそう。
だけど,相手は影縫さん。阿良々木くんじゃ手も足も出ないので,火憐ちゃんに相談します。
{netabare}「これからはお前の好きな時におっぱいを揉んでやるから」って!!
気持ち悪すぎるんだが…!!
「兄ちゃんに,好きな時におっぱいを揉まれるのと,嫌いな時におっぱいを揉まれるのと,どっちが良いんだ?」
なんか心理学でこういうのあった気がするが,こうも簡単にひっかかってくれるとは…💧
けど,いざ相談してみるとそれは一発どうこうではなく阿良々木くんのお願いを体よく断られているのだと教えてくれるのです。
確かに(笑)。かぐや姫と同じ手法。
ところで何気に斧乃木ちゃん,月火ちゃんに愛されてるなぁ。
それで,まぁ阿良々木くんなりにどうするかを決めて影縫さんに挑みに行ったのに影縫さんは居なくなっていました。
それから1か月,阿良々木くんは北白蛇神社に通っていました。
大学受験当日。
阿良々木くんが行った北白蛇神社に居たのは臥煙さんでした。
そして,影縫さんと斧乃木ちゃんについて聞きます。
そうして臥煙さんの話を聞くうちに町から暗闇を晴らすためには阿良々木くんが死ななければならないと言われ,臥煙さんに殺されてしまうのでした。
―っていや!!どんな結末よ!?
目が覚めた阿良々木くん。
そこにはなんと真宵ちゃんが!!
ってとこでおしまい。{/netabare}
結局,問題だけが起こって終わったかたち。
終物語に引き継がれるのかな。
(わたしはまだ途中までしか終物語観てないんです。)
正直,この暦物語はスピンオフ的な話だと思ってたけど,ここにきて急に変わりましたね。
物語シリーズ観てる方で暦物語飛ばそうと思ってても,第11話&第12話は観たほうが良さそう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

阿良々木暦とヒロイン達の短編物語

この作品は、「化物語」のその後を描いた〈物語〉シリーズ・ファイナルシーズンの第2弾に位置付けられているそうです。
原作の方では2005年に「化物語」が発表されてからかなり時間が空いたので、一度物語を振り返るために書かれたとか(wikiより)。

私は原作未読でアニメしか見ていませんが、阿良々木暦とヒロインが怪異ち対峙する様がシャフトさんの演出で鮮烈に表現されていたので、全然忘れられませんけれど・・・
でも「時間が空いたから」が理由で執筆できるって、他の作家さんが聞いたら羨ましく思うんじゃないでしょうか^^;
きっと作家の卵って星の数ほどいるのだろうに・・・
これもヒット作を生み出した作家さんならではの特権なのかもしれません^^

この物語は短編で全12話あり、このシリーズに登場するヒロインが1話に一人出て来る構成になっています。
そしてこの作品も一元さんお断りの作品・・・何の説明もないままいきなり本題に入っていきます。
以下にサブタイトルと登場するヒロインを記載します。主人公の阿良々木暦は毎回登場するので、記載から省略します。
なお、サブタイトル以降の感想はネタバレにしかならないので割愛させて頂きます。

第1話 こよみストーン 出演:羽川翼
第2話 こよみフラワー 出演:戦場ヶ原ひたぎ
第3話 こよみサンド  出演:八九寺真宵
第4話 こよみウォーター出演:神原駿河
第5話 こよみウインド 出演:千石撫子
第6話 こよみツリー  出演:阿良々木火憐
第7話 こよみティー  出演:阿良々木月日
第8話 こよみマウンテン出演:忍野 扇
第9話 こよみトーラス 出演:忍野 忍
第10話 こよみシード  出演:斧乃木 余接
第11話 こよみナッシング出演:影縫 余弦
第12話 こよみデッド  出演:臥煙 伊豆湖

こうして見てみると・・・オールスター選手の勢揃いみたいですね^^;
どのお話もオープニングとエンディングを含めて1話10分〜15分くらいなのでサクっと視聴できます。
ただこの時間では物語の深掘りはできないので、ストーリーは全般的にライトな感じです。
その感じがもしかすると評価が分かれるポイントかもしれません。
キャラによっては深掘りしてからが本番みたいなヒロインもいる事ですから・・・

でも原作同様懐かしさを感じるといえば・・・それぞれのキャラソンが物語の冒頭に流れるので、これには懐かしさを感じると思います。
戦場ヶ原のstaple stable、八九寺の帰り道や千石の恋愛サーキュレーションなど、第10話の余接ちゃんまでの歌を聞くことができます。

エンディングテーマは、TrySailさんの「whiz」
物語シリーズっぽい曲調で可愛らしい歌詞が特徴的な歌でした。

私はこの作品を物語シリーズ公式アプリ「暦物語」で配信されたモノを視聴しました。
対応OSがiOSとAndroidなのでスマホでの視聴だったんですけれど、テレビの画面で見たかったのが本音です。
どうしてこうう放送の仕方をしたんでしょうね^^;?
という人のために、2016年6月29日に全12話を収録したBlu-rayとDVDが発売されるそうです。
スマホでの視聴を敬遠していた方もいらっしゃると思いますが、これで大画面で視聴する事ができますね^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

阿良々木暦、高校生活最後の1年間を振り返る物語。

物語シリーズの一作。

 化物語
  ↓
 偽物語
  ↓
 猫物語(黒)
  ↓
 <物語>シリーズ セカンドシーズン
  ↓
 花物語
  ↓
 憑物語
  ↓
 終物語(12話)
  ↓
 暦物語
と見てきました。

「暦物語」の原作は「終物語」の前に発売されていたのですが、
アニメでは終物語でサンドする形で放送されました。

これまでの物語の狭間の物語。

箸休め的なストーリーかな?と思っていたら、
終盤の重大な出来事にびっくり。

1話が15分ほどで、
全12話の作品です。


● ストーリー
高校3年生の春休みに吸血鬼となった阿良々木暦(あららぎ こよみ)。

春休みから卒業まで、怪異絡みの様々な出来事と対峙してきた。

そんな日常では、
怪異と関係はない不思議な出来事と遭遇することもある。


主人公・阿良々木くんの高校3年生の1年間を振り返る12のエピソード。

総集編というわけではなく、
これまでの物語の狭間で起きた出来事というストーリー。

時系列が複雑なシリーズなので、
「あのエピソードが解決した後の話ね。」と時系列表を確認しながら見ました。笑

阿良々木くんの身の回りでの出来事が濃すぎて、
1年間での進展の凄まじいスピードを感じずにはいられませんでした。

1話が4月、2話が5月、というように、
1話につき1月ずつの物語で構成されています。

いつもなら3話程度で1つのエピソードという構成なのが、

今回は1つのエピソードが1話で描かれていて、
しかも1話が15分ということもあり、
1話ずつのエピソードはあっさりに感じました。

怪異と絡んで大きな事件が起こるわけでもないので、
のんびり見ていたら最終話には衝撃…。

この先の展開がアニメシリーズの続編「続・終物語」で描かれるのでしょうか。


● キャラクター
懐かしいキャラやヒロインたちも登場。

誰が出てきても、
阿良々木くんが誰と絡んでも、

物語のクオリティが安定していることからも、
キャラと声優さんの良さをしみじみと感じます。

個人的には久しぶりの忍野(おしの)メメが嬉しかったです。

あと、ドーナツにご満悦な忍(しのぶ)ちゃんが可愛かった^^


● 音楽
物語シリーズのOPはヒロインによるキャラソンが定番。

今回はエピソードの登場するヒロインのキャラソンがOPに使われていたので、全話OP曲が違うという豪華さ。

懐かしいというより、
さすが良曲しかないという感動の方が大きかったです。


【 ED「whiz」/ TrySail 】

EDだけ新曲でした。

この曲、良かったです♪
作品の雰囲気にもよく合っていました。


● まとめ
これまでの物語の狭間のエピソード。

アプリ配信の作品だったし、
とばしてもいいのかな?と思っていましたが、

ラストには重要なエピソードもあったし、
見てよかったです。

ファイナルシーズンもいよいよ終盤。

「続・終物語」を観るか、先に「傷物語」を観るか、
悩むところです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

65.9 2 シャフトでラノベ原作なアニメランキング2位
戯言シリーズ クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い(OVA)

2016年9月18日
★★★★☆ 3.9 (39)
203人が棚に入れました
日本海に浮かぶ孤島、鴉の濡れ羽島。そこに建つ屋敷には、島の主の赤神イリアによってあらゆる分野の天才たちが客として招かれていた。だがある朝、屋敷の中で、首斬り死体が発見される。そして事件は、それだけでは終わらなかった。

声優・キャラクター
梶裕貴、悠木碧、嶋村侑、川澄綾子、浜田賢二、遠藤綾、池澤春菜、伊瀬茉莉也、桑島法子、桑谷夏子、後藤邑子、甲斐田裕子
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「戯言遣い」の「ぼく」が魅せる「西尾節」の真骨頂

【レビューNo.51】(初回登録:2023/4/19)
小説原作のOVAで2016-2017年作品。全8話(最終話のみ45分)
「物語シリーズ」を観て「西尾維新」の作品を読みたいと思ったが、今更「物語シリーズ」
を読む気にもなれなかったので、本作品の原作を選択。読み終えて
「これアニメ化されてたらいいなあ」
って思ってたら、既にアニメ化されてたんだなあ~これが(笑)
ちなみに本作が「西尾維新」のデビュー作らしく、後続の作品と合わせ「戯言シリーズ」と
呼ばれてるようです。

(ストーリー)
大学生である「ぼく」は、友人「玖渚友」の付き添いとして、日本海に浮かぶ孤島「鴉の濡
れ羽島」を訪れる。そこには、画家・料理人・占い師といった各界の天才やその関係者が招
かれていた。
やがて1件目の密室殺人が起こる。事態を収拾しようと「ぼく」は1つ提案をするも、2人目の
被害者を出してしまう。犯人を探すため「ぼく」は本格的に動き出す。

(評 価)
・「西尾維新」×「シャフト」の安定のクオリティだが・・・
 ・西尾維新といえば「言葉遊びの暴力」ともいうべき、独特の言い回し・無駄に(笑)湾曲さ
  れた表現で、含蓄に富んでいるようでそうでもないような口上をひたすら展開いくという
  スタイルですが、本作も例に漏れずで、冒頭3分程ですが「イントロダクション」ともいう
  べき部分で早くも「西尾節」がさく裂します。
 ・またキャラクター紹介も兼ねて序盤は「ぼく」と(玖渚友を除く)「4人の天才たち」と会話
  を交わすことになりますが、彼女たちがまた個性的で個々の価値観や天才の定義について等
  「西尾節」が始まります。
  これらの冗長的な会話劇を、シャフトお得意の「あの演出」で魅せるという・・・
 ・ただ難しいのは「化物語」では「怪異」がテーマであったため、この魅せ方がドンピシャだ
  ったこと、また「怪異の解説」という必要情報でなので「西尾節」にも意義があったのだが、
   「それってあなたの感想ですよね」 byひろ〇き
  ってことで、本作の「西尾節」は、ある意味世界観の演出以外あまり重要な意義があるわけ
  じゃないんだよな。だからその点で評価は分かれると思います。シャフトの演出が「化物語」
  より劣ると評されるのもその辺りが原因でしょうね。
  個人的には「西尾維新」の世界は嫌いじゃないし、
  「『西尾節』をシャフト以外の演出でどう魅せるのか」
  は難しい命題だと思いますので、そこは評価していいのかなっと思います。
  まあ原作読んで改めてアニメを観ると、「元々映像化の難しい作品」という評判はあながち
  間違いではないように感じますね。

・ただの謎解きミステリーだけじゃない
 ・ストーリーとしては「孤島」「クビキリ連続殺人」「密室」とまさに本格的なミステリーと
  しての舞台が整えられており、「ぼく」が探偵役となり殺人事件を解決していく流れとなり
  ます。「本格的な推理モノ」という見方をすれば、率直にいえば面白いが粗が目立つって感
  じですかね。
  {netabare}(ぶっちゃけ荒唐無稽って感じが強いですがw){/netabare}
  でもクライマックス等シャフトの演出を含め、見せ場はしっかり用意されています。
  それにこの作品はこれで終わらない!
 ・{netabare}「哀川潤(人類最強の請負人)」が最終話に登場することで、これまでの景色は一変します。
  (「鴉の濡れ羽島」に招待されていた天才の1人だが、合流が遅れ事件解決には間に合わず){/netabare}
  この最後のピースが埋まることにより、
  「ムムム西尾維新、デビュー作でこれとは・・・やはり只者ではない!」
  という満足感が得られるって作品ですかね。
 ・物語には、上述「ぼく」「玖渚友と5人の天才」の他に「館の主とメイドたち」等10人強の
  キャラが登場しますが、皆しっかりキャラ立ちしており各キャラ同士の絡みは面白いです。
  また西尾維新自身いろいろと伏線を張りまくるのが好きな方なので、「推理モノ」以外の
  仕掛けも楽しめる構成になっています。

・「戯言遣い」の「ぼく」が魅せる「西尾節」の真骨頂
 彼自身も「ER3システム」(世界中の頭脳という頭脳が集結し、『学術のさい果て』と呼ばれる
 機関)に在籍していた経歴もあり凡人ではないはずですが、自己評価が低いというか・・・
 「玖渚友」を始め周りの天才たちが規格外すぎるのと、その「玖渚友」の付き添い人と立場で
 参加しているので、いろいろと難しいところはあるんですよね。
 「ぼく」もいろいろと「西尾節」を語るのですが、最後に「それは『戯言』」で片づけてしま
 う習慣が身についているようで、その辺はちょっとイラっと感じるところはありますね。
 しかしラストで「ぼく」が語る「渾身の『戯言』」はまさに本作の真骨頂とも言えるでしょう。
 上述した通り、本作の「西尾節」は「化物語」のそれとは意味合いが異なり、本当に「戯言」
 でしかないんですよ。それを「作品の味」として楽しめるか否かというところでしょうか。

「西尾維新」×「シャフト」というと、どうしても「物語シリーズ」を期待しハードルが上がり
気味になりますが、「美少年探偵団」という例もありますので、「西尾節」や「シャフト演出」
に嫌悪感がなければ、同氏のデビュー作として気軽に楽しんでもらえたらと思います。

個人的には結構OPも好きだったな。「三月のパンタシア」の唄う綺麗なサビから「クビキリ」
をイメージするような上下分割スライドで、順次キャラを紹介いく印象的な演出がピッタリで。

(追 記) 
他の「戯言シリーズ」にも興味があるのですが、本作もP562あり他もそんな感じや上下があった
りで、しかも「西尾維新」作品となると結構覚悟がいるので、尻込みしてる状態ですね(笑)
(図書館のラノベコーナでも、ここだけ(分厚さの)存在感がハンパないんだよなw)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

ルル さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

西尾維新の戯言シリーズ「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」のOVA作品。

Q:「戯言シリーズ」って何なの?


A:「物語シリーズ」でお馴染みの西尾維新の2002年のデビュー作です。「戯言シリーズ」は全部で6タイトルあります。そして今回の待望のOVA化は、最初の1タイトル目の「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」です。ちなみにこの1タイトル目は、2002年のメフィスト賞を受賞しています。


1タイトル目のOVAは全8話で構成されます。2016年8月から順次OVA化され、現在ところ5話までOVA化されています。(以下図参照)つまり、このレビューを書いている時点での私(*)は、まだ5話までしか観れていない事になります。(*2017年4月中旬現在) OVA制作は物語シリーズ同様にシャフトが行い、監督も同様に新房昭之が手掛けています。


「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」のジャンルは、推理・ミステリーサスペンスものです。内容は、『日本海の孤島に世界各国から数名の天才が集められます。そこで首切り殺人が発生。その解決を主人公とヒロインの玖渚 友(くなぎさ とも)が挑む物語』です。なお、主人公の名前は不明です。作品中では「いーちゃん、いっくん、いーたん」などと呼ばれています。また、ヒロインの友の一人称は「僕様ちゃん」です。


意外にレビューが少なかったので観てみました。メフィスト受賞作品というだけあって普通に面白かったですね。このジャンル個人的にも好きですし....。5話までしか観れなかったので、続きが気になって仕方がなかったので、思わずAmazonで原作の全9巻をポチってしまいましたよ。現在、寝る前に少しずつ熟読しているところです。よって目前の敵は睡魔です。


制作はシャフトが行っていますが、シャフト独特の演出はかなり抑えられていました。物語シリーズのように途中で字が挿入されたりするような演出はありませんでした。ので、シャフト作品が苦手な方でも大丈夫だと思います。


推理ものなので、登場人物の名前はしっかりと覚えておいた方が良いと思います。じゃないと途中で訳が分からなくなってしまう恐れがあるのでご注意を。本来ならもう少し内容に突っ込んでレビューしたいところですが、なにせ推理ものなのでネタばれしそうで言えないのが残念です。


評価は、まだ途中の5話までしか観ていないので全て4.0にしておきます。推理ものは最終話で評価が左右されますからね。以上、ここまで私の他愛ない戯言に付き合って頂きありがとうございました。レビュー長くなり過ぎましたすいません。


「図」



タイトル1 『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い 』

        
        1話 三日目(1) サヴァンの群青
        2話 三日目(2) 集合と算数
        3話 四日目(1) 首斬り一つ
        4話 四日目(2) 0.14の悲劇
        5話 五日目(1) 首斬り二つ   ←ーーー 今ここまで。
        6話 五日目(2) 嘘(タイトル不明)
        7話 五日目(3) 鴉の濡れ羽(タイトル不明)
        8話 一週間後 分岐 (タイトル不明)


タイトル2 『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』
タイトル3 『クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子』
タイトル4 『サイコロジカル(上) 兎吊木垓輔の戯言殺し / (下) 曳
かれ者の小唄』
タイトル5 『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹』
タイトル6 『ネコソギラジカル(上) 十三階段 / (中) 赤き征裁 vs. 橙なる種 / (下) 青色サヴァンと戯言遣い』

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

ももももっ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作は全巻読むべきです!

化物語や刀語でおなじみの西尾維新さんの処女作!

このシリーズの特徴はなんといっても主人公『ぼく』の本名が一切出ないこと。今だに本名が分かんないんですが誰か解き明かしてくれませんかね…?(笑)

処女作ということもあり、化物語などと比べてハーレム要素が少なく、どちらかというとミステリーが軸です。あとは適度な殺人と過多なシリアスが含まれています。
全巻通してヒロインは1人だけです。エロはほとんど出てきません。

今回アニメ化するのは第1巻部分のみだそうです。
内容は天才が集まる島で殺人が起き、それを主人公の『ぼく』が解決して行くのですが、周りの人はみんな怪しく、個性が溢れに溢れている感じです。
ヒロインであるはずの玖渚友も一癖も二癖もある少女で、そのヒロインと『ぼく』の間にも言葉に出来ないような謎があります。

ぜひ、見てほしい一作品になるはず!
期待大です!

続編は出るか分かりませんが、ファンとしては二巻もアニメ化してほしいなー…と思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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