シスコンでファンタジーなおすすめアニメランキング 13

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシスコンでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番のシスコンでファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.1 1 シスコンでファンタジーなアニメランキング1位
魔法科高校の劣等生(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (4579)
23511人が棚に入れました
魔法――。それが伝説や御伽噺の産物ではなく、現実の技術となってから一世紀弱。国立魔法大学付属第一高校・通称「魔法科高校」に入学することとなった、ある欠陥を抱える兄・司波達也と、全てが完全無欠の妹・司波深雪。彼らがこの魔法科高校に入学した時から、平穏だった学びの園で、波乱の日々が幕開いた――。

声優・キャラクター
中村悠一、早見沙織、内山夕実、寺島拓篤、佐藤聡美、田丸篤志、雨宮天、巽悠衣子、井上麻里奈、木村良平、諏訪部順一、花澤香菜、中原麻衣、小笠原早紀、戸松遥、杉田智和、松岡禎丞、村瀬歩
ネタバレ

オッス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

優越感に浸っている者のが真の劣等生ではないか

優越感に浸っている人がより上の存在に出会すと、人一倍に劣等感を感じると思うですよね。優越感は劣等感の裏返しの存在なのだから。

この作品で例えるならば、森崎君は主人公に会うより前には一科生という地位に対して優越感に浸っていたが、二科生の主人公が活躍し始める(九校戦編)と、劣等感を感じていたのだから。

魔法科高校生の劣等感ならば少しは、タイトルに対する批判が少なかったでしょう。
作者は読者・視聴者の劣等感を刺激し過ぎたかなと思いました。

原作最新巻まで既読
漫画も入学4巻九校2巻横浜3巻追憶2巻既読
原作とアニメが相性悪すぎて、アニメだけ観ると説明不足でつまらないです
漫画(分かりやすく説明してる)や原作(4巻から面白い)の方が断然面白いです
原作を全部読んでから見ると面白さが倍以上に感じると思います
だから低評価と高評価で割れていると思います
あとアニメ終わったあとの次の原作8巻(追憶編)を読まないと、司波兄弟の印象が全然違うのも原因かな・・

3話{netabare}
主人公は日本語がとても苦手だけど英語がペラペラな外人だとしましょう。
日本の高校の英語の問題は日本語を完璧にできている前提のテストであり、主人公が日本語が苦手であれば他の人より不利で、主人公のテストの点数は他の人より落ちるはずだ。
本当の英語力は高校受験英語だけでは示せないよって事を言ってるわけです。
魔法科高校の試験は、「魔法発動速度」、「魔法式の規模」、「対象物の情報を書き換える強度」で評価されると言っています。
これは現実で高校受験英語で表すと、高校では「リスニング(聞く力)」、「リーディング(読む力)」、「ライティング(書く力)」で評価されるが、主人公の得意の「トーキング(話す力)」は評価されないって感じです
だから主人公は作中では"魔法科高校"の劣等生となっているわけです
{/netabare}
15話 {netabare}
幹比古は主人公のお陰でエリートだった昔よりも魔法使える様になるのですが、彼に自信がないわけです(主人公は信じれても、自分を信じていない)。要するに、力は戻っても、自信は戻っていないわけです。力があっても、信じて貰える人間が居ないと意味がないと思うですよね。他人に信じて貰うには、まず自分を信じる必要がある。自分を信じることができない人間は他人に信じて貰えることはないからね。
幹比古とエリカの富士山のシーンは幹比古が自信を取り戻すシーンです
{/netabare}
16話(原作で印象に残ったシーン){netabare}
決勝戦まで勝ち抜けたのも、間違いなく、達也の作戦のお陰だ。
このままでは、何もかもが、達也のお陰、になってしまう。
幹比古はそう考えて、自ら唇を噛み切ることでふらつく足に活を入れた。

――何もかもが、達也のお蔭なんて
――そんなことは、僕のプライドが許さない
――何としてでも、一矢を報いる
――自分を地べたに這いつくばらせた吉祥寺真紅郎を
――今度は僕が地面に引きずり倒してやる

あえて高慢に、驕慢に、傲慢に、幹比古は己に対して言い聞かせた。
達也は言った。
彼に、教えてくれた。
幹比古自身の力が足りないのではなく、術式に欠陥があるのだと。
ならば――
(達也、君の言葉を証明させてもらうよ!)

(魔法科高校の劣等生<4>九高戦編(下)325pより引用)
詳しい背景は原作を読んでください
アクションは良かったが、証明させてもらうよをカットしてるが残念
{/netabare}
魔法科の魅力{netabare}
緻密な設定(長所であり、短所)・・・魔法でなんでもできそうで、何かはできないという設定が魅力的というべきか。“死んだ人間”を生き返らせる(再成という魔法を持っている主人公でも無理、使っても綺麗な死体が返ってくるだけ)やドコデモドアはできないけど、色々とできるという夢のある設定。その設定がバトル物として魅力が引き立つ

魔法世界観が魅力的・・・厨二設定ながら社会問題を風刺している世界観が魅力的かと、
だから厨二病の黒歴史ノートという一言では片付けられない面白さは原作にあると感じますね(政治や差別問題を取り上げる黒歴史ノートありますか?)
主人公の存在と強さを除けば、今までラノベ読んだ中で1番リアリティが感じる

妹系・・・ヒロインは俺妹の意思を継いだというべきか、一応、親の都合の政略結婚で、主人公が妹END以外の可能性は十分にあるのでラブコメとしてはまあまあ。

ラノベ原作にしては、サブキャラでも彼女ができる・・・幹比古と美月、レオとエリカ、五十里と花音、壬生先輩と桐原などがある
どういうカップルができるかという予想を立ててくのが面白いかと
毎回ラノベアニメを色々と観たりしてラノベを色々と読んで思いますが、ラノベでは主人公以外にカップル作るのが駄目なルールでもあるですか?と思う
読者が主人公に自己投影してヒロイン全員を独り占めにするラノベは飽きた

登場人物が多い割に、キャラが魅力的・・・原作では主人公よりサブキャラの方が魅力的に感じる。原作はそこを生かしているから面白いですよね。あと一部のシーンがどうみても主人公が悪役にしか見えないですよねw
幹比古や一条とかの方が主人公に見える
主人公(達也)は強いし、禁書の上条さんみたいな綺麗事を言わないからストレスは溜まらず観える点では、悪くは無い
アニメではサブキャラのエピソードや心理描写結構カットしていますので、サブキャラがモブになってしまって、魅力激減で残念ですが

主人公が強すぎる・・・・爽快感があって面白いというべきか、凄過ぎて笑ってしまうみたいな。主人公が居る時は緊迫が無いとも言えるが、逆に言えば、世界観と設定は魅力的ですので、主人公が居ない時のサブキャラのバトルに緊迫感が出て原作は面白い。
主人公(達也)を主人公じゃないと思えば、俺TUEE嫌いでも普通に面白いと言いたい
ここ最近(最新巻読んで)は、主人公以外の人物が問題を解決して欲しいと思うこの頃。
幹比古君に期待
{/netabare}

何故、魔法科高校の劣等生と言うタイトルなのか?{netabare}
作中では、主人公が“魔法科高校”の劣等生という設定だからです。
主人公は小さい頃に人体実験で脳が改造されているため、得意な魔法(分解と再生)以外は上手く使えません。(詳しくは原作の8巻の追憶編で)
主人公が得意な魔法は、世間(一般)では魔法とは認められていないため、学校では劣等生(二科生)になってしまったのです。
具体的には、学校の評価基準では、再生を使わない事を前提に評価されていますし、分解は軍事機密で、殺傷性が高すぎて使えません。主人公はイレギュラーな存在で、学校では評価されないから劣等生なのです。因みに、親にも主人公の魔法は魔法とは認められていません(詳しくは原作の8巻の追憶編で)
因みに電撃オンラインからですが、

――『魔法科高校の劣等生』で佐島先生が描きたいものとは?
それから“劣等生”をテーマにした理由は、組織の評価と本人の価値は別物で、学生は学生だけの存在ではなく学生以外の顔も持っていることを書きたかったからです。主人公たちを高校生にしたのは、高校生ではまだ“高校生としての自分”を自分そのものと錯覚してしまう傾向があると思ったからです。「でも本当はそれだけではありませんよ」と言いたかったわけです。
(http://dengekionline.com/elem/000/000/920/920654/より)
{/netabare}

主人公の強さなどについて{netabare} 
少年漫画の主人公と違って劣等生の主人公は「強敵とやり合う」前に修行と準備をしておくタイプですので、原作を読んでない人からすると努力せずに無敵に見えるかもしれません
しかし、最新巻とか読めば分かるが、主人公の日頃の修練自体がもう狂気のレベルにまで達しています

主人公の強さは時代劇やスーパーマンみたいな作風だとお考えください。
まあ、どうせ最終的には、何故か運よく助かった主人公が覚醒して最強でしたパターンが多いので私は別に構わないと思いますが
無能な主人公を見てもストレス溜まるし、別に最初から最強な主人公でも悪くはないかと。
一応、アニメ終わってから主人公が少しは苦戦したり、ストレスを抱えたり、悩んだりはしますが。(原作13巻){/netabare}

主人公が強すぎて成長する要素なくないか? {netabare}
アニメではありませんが、アニメ終わった範囲だと少しあります
まず、主人公は全知全能ではないです。
全能は置くとして、全知にはほど遠いです。何故ならアニメ17話の小早川先輩の事故を防げなかったからだ。(詳しくは原作の11巻を読んでください)
その全知ではないから、アニメ1話の1年後に、会長(真由美さん)の出会いを通して、「自分のことは分かっているつもりでも本当の自分は分からない」と主人公は気付いたりします(詳しくは12巻)
アニメ14話では、十文字「甘えるな、司波」で主人公がちょっと動揺していましたよね
意見や考えが衝突する時はちゃんとあるんですよね、だから成長する要素はあるかと
今後の展開に期待と言った所か
{/netabare}

魔法科高校の人は普通に人を殺しますが・・、{netabare}
魔法師が公務員みたいなもので、そういう世界です
アニメ1話冒頭の設定の戦争が終わってないという設定で、さらに魔法科高校の生徒の半分の進路は軍隊や警察に入ります。一般人は魔法師を兵器として見ており、悪い印象を持っています。(原作5巻読むと分かります)魔法科高校に「一般人」は余り居ないと考えてください。(アニメ2話の雫の台詞で一般人は居ないと言っていました)
因みに横浜騒乱編だと、桐原君は人を殺す事に一番葛藤していますが、これもカットですね
アニメだけだと(原作の入学編だけだと)、桐原君は愉快な人殺ししか見えなくて残念。
{/netabare}

入学編{netabare}
1話は追憶編の一部の戦闘から始まりが良い出だしであった。
漫画をベースにしている分、アニメ写りは良かったと思う。
正直、原作の3巻まではつまらないと思ったので大健闘だったと思うが、今後の展開を考えると2~3話ぐらい圧縮するべき
{/netabare}

九校戦編{netabare}
OPEDが変わってから面白くなって来た感がある。
OPEDが変わる前は引きが弱いですが,変わった後は引きが上手くなっていると思いました。
原作では幹比古が成長していく心理描写が面白かったのですが、アニメではカットされて残念でした。
モノリスコード以外を機械的に1話ごと原作100ページぐらい進めりゃいいやって感じで、カットの仕方が下手に感じた。特に競技がいまひとつ理解しにくいので、モノリスコードとミラージ・バット以外の競技を原作13巻のスティープルチェース編みたいにもっと大胆にカットして良かったと思う。(原作の今後の展開に合わせた上で、この競技は誰が何位でしたみたいな感じのカットで)
九校戦編は漫画でもまだやっていない所でアニメ化するのが難しいかもしれません。

{/netabare}

夏休み編{netabare}
おそらくカットされるエピソード。
一般人が魔法師をどう見ているのかという事が書いてます。
もしアニメとしてみる機会があるとしたら特典でしょうね。
原作では森崎の活躍が見られるのでぜひとも。。。

{/netabare}

横浜騒乱編{netabare}
主人公がもっとも活躍する機会が与えられ、アニメ写りがいい一番派手な技を使います。
最後の2話が詰め込みすぎ
戦闘シーンの一部がターン制に見える
カットし過ぎて原作読んだ身からすると違和感があります。
入学編と九校編をもっとカットしてよかっただろうに・・・

{/netabare}

追憶編(アニメ1話の冒頭の所){netabare}
最初にちゃんとやっておくべきエピソードだと思いました
これをアニメ化していれば、アニメ組の評価は結構変わると私は思ってます
この原作を読まないと、主人公や妹に全く感情移入できないでしょうね
いやー、正直、追憶編を読む前は、司波兄弟はギャグキャラ的なノリで読んでいました
この追憶編を読んで感動したし、妹に対する評価が良い意味で一転して変わるエピソードなので、アニメ組の人は、是非これだけでも読んで欲しいですね
時系列は入学編の3年前であり、主人公の強さがまだ完成してなくて一番苦戦します。
一番、ネットの評価にギャップを感じたので、個人的には一番面白いと思っています。

{/netabare}

2期の期待と予想{netabare}
横浜騒乱編までは、編ごとの学校行事⇒テロリストが襲ってくるが、テロリストの規模は話が進む度に大きくなり、主人公の本気具合が話が進む度に変わって無双という単調な展開でした。因みに横浜騒乱編が主人公の無双が頂点(核兵器が簡単に使えないのと同じで、都合良くマテリアルバーストは使えません)。です。来訪者編あたりから敵が人間じゃなかったり、相性が悪い敵が来るので主人公が若干苦戦します。追億編と来訪者編は感動のシーンがあるので楽しみ(キャラの表情とかを確認したい)
アニメの1期の流れで進むと予想します
アニメの終了の仕方が追億編をやるオーラが出ていたので
追億編(4話)から始まり来訪者編(12話)で16話、ダブルセブン編とスティープルチェース編で10話、合計26話でちょうどという予想ですかね。

{/netabare}

主人公の魔法(分解魔法が説明不足に感じたので作りました)
{netabare}

分解魔法(ぶんかいまほう)は、分離魔法の亜種。系統魔法の収束、発散、吸収、放出の複合魔法 *1 。
最高難易度に数え上げられる、構造情報への直接干渉の魔法 *2 。
達也が使用する場合はただ「分解」と呼ばれることも多く、「再成」と対をなす魔法である。
物体であれば、その構造情報を物体が構成要素へ分解された状態に書き換え、情報体であれば、その構造それ自体を分解する *3 。
魔法式もサイオン情報体である以上、分解することが出来る *4 。

分解にはグレードの別があり、機械などを部品ごとにバラバラにする *5 、物質を細かな粉末状に分解する *6 、元素レベルの分子に分解する、物質の質量をエネルギーに分解する、の順に干渉の階層が深くなっていく。
この内、元素レベルの分解は雲散霧消、エネルギーレベルの分解はマテリアル・バーストという分解のバリエーションとして呼び分けられている *7 。
部品レベルの分解は銃器などの解体しやすく作られた品物ほど分解も容易く、それ以上の分解は素材が均一であるほど分解しやすい。
(魔法科高校の劣等生@wikiから)


因みにマテリアルバーストは1円玉で原爆並みの威力の爆発を起こせますw
しようと思えば地球を破壊できます・・・
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 71
ネタバレ

Key’s さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

面白いけど説明不足感はあるかな?

あらすじ

かつて「超能力」と呼ばれていた先天的に備わる能力が
「魔法」という名前で体系化され、
強力な魔法技能師は国の力と見なされるようになった。
20年続いた第三次世界大戦が終結してから35年が経つ西暦2095年、
魔法技能師養成のための国策高等学校の一つ、
国立魔法大学付属第一高校に、
エリートとして将来を約束された「ブルーム」(花冠)の妹と、
その補欠である「ウィード」(雑草)の兄が入学した時から、
波乱の日々の幕が開く。



感想

タイトルにも書いてあるように
原作を読んでいる僕からすると
この作品は説明不足だと思った
ただでさえ専門用語が多く
わかりにくい設定が多いのに
これだとアニメ組はわからないと思う

まぁでも原作も好きだし
アニメ化も期待してただけに
バトルシーンなんかは
やっぱり見てて楽しい

作画も綺麗だし
設定や世界観は嫌いじゃないし
これからの展開も楽しみである

あとハーレムっぽい雰囲気出してるが
今後そういうのは少なくなる
詳しくはネタバレになるから書かないが
ほとんど全員主人公以外に好きな人ができる

だからハーレム展開が嫌いな人は安心してほしい
でも僕としてはハーレム好きだったんで
そこはちょっと残念です


ここからはアニメ組の人のために
とりあえず解説というか
わかりにくい所説明しておこうと思います
でも小説の説明を引用すると
かなり長くなるので隠しておこうと思います
{netabare} ~

司波 達也
通常の魔法を使えない生まれつきは、
現代魔法としては最高難度とされる「分解」と「再成」に
生来の魔法演算領域を完全に占有されていたためで、
現在でもこの二つ以外の魔法は全て
「人工魔法演算領域」でしか行使できない。
しかし魔法力の欠陥を補うように魔法関係の知識は豊富で、
魔法工学のエンジニアとして優れた才能があり、
開発者としての収入も得ている。
精神改造の副作用で直観像記憶と似た記憶力を持ち、
高校生離れした知識量はそれによる所がある。


達也が強いけど二科生の理由
基本的に学校の評価は魔法の発動速度や魔法の規模などで
評価されるので達也はそれが低いので二科生である
でもその分CADを自分に合わせ最適化して
発動速度をできるだけ速くなるようにしている
だから学校の規定されたCADを使うと発動にかなり時間が掛かる
それに起動式を読める記憶力や計算能力がずば抜けている
それに体術も九重 八雲に教わっており
体術のみで魔法の発動速度を超えており
魔法で強化した走りにも同等かそれ以上の速さをみせる
というわけで達也は学校では評価されないところばかりが
ずば抜けているのであそこまで強いのである


魔法学校
全国に九校設置されている、魔法技能師(魔法師)の養成を目的に
設立された国策高等学校・国立魔法大学付属高校を魔法科高校と呼ぶ。
各校の校名は略して、「第一高校」「一高」のように通称されている。

個別情報体(エイドス)
事象に付随する情報体を指す。
現代魔法学において魔法を使うということは、
エイドスの「定義」の改変によって、
現実世界における事象を改変することとされている。
エイドスはサイオン(想子)という非物質的な粒子で構成されており、
イデアと呼ばれる情報体次元に存在するとされる。
なお「エイドス」「イデア」という呼称は
ギリシア哲学の用語に由来するが、思想的には無関係である。
現代魔法の用語や理論は情報工学からの借用が多く、
エイドスはコンピュータでいうファイルに相当し、
定義の改変はそのファイルの属性の書き換えに当たる。

現代魔法
「超能力」と呼ばれていた先天的に備わる能力の使用法を
「魔法式」として体系化し、素質ある者が使用できるようにしたもの。
魔法式を構築する行程を挟むため、
超能力が持っていたスピードをある程度犠牲にした代わりに
幅広い汎用性を得ているのが特徴である。
現代の魔法は社会的に認知されてから
約一世紀の時間をかけて理論化されており、
その中でも物質的な事象改変を起こすものは作用面から
〔加速・加重〕〔移動・振動〕〔収束・発散〕〔吸収・放出〕の四系統八種に分類され、系統魔法と呼ばれている。
八種の系統魔法は、更に正負の作用で16にも分類できる。

想子(サイオン)
心霊現象の次元に属する非物質粒子で、
認識や思考結果を記録する情報素子。
人間の体内にはサイオンが保有されており、
それを消費して魔法式は構築される。
イデアに存在するエイドスや、魔法師のサイオンを元に
CADから出力される起動式もサイオン情報体である。
よほどの連続使用でない限り魔法師のサイオン保有量の
大小は問題にならないが、飛行魔法などのループ・キャスト・システムを
利用した継続的な魔法は、短時間に繰り返し発動すると
サイオンの枯渇により体調を崩す恐れがある。

起動式
「魔法式」の設計図となるプログラム。
現代魔法では、魔法式を構築するための電子的データである起動式が
CADに圧縮して保存されている。
現代魔法を使用する魔法師は、CADにサイオンを送り込み、
CADが返したサイオンの信号を起動式として読み取り、
変数と共に魔法演算領域へ入力し、魔法式として出力する。

変数
魔法を使用する状況はその時々で常に異なるため、
起動式には対象の座標、事象改変強度、
魔法の終了条件若しくは持続時間等の要素が敢えて定義されていない。
これらの部分は魔法師が魔法を実際に行使する際に、
その都度状況に応じて言語や数式、映像等によって強くイメージして
追加入力する必要があり、この追加データを「変数」と呼ぶ。
魔法の用途によって、これらの数値の一部を定数として起動式に組み込み、多様性を犠牲にする代わりに魔法式の構築速度を上げる
テクニックも良く用いられている。
一般的に変数化された項目が少ない起動式ほど処理の負担が軽く、
後述の特化型CADの照準補助システムは、
魔法の発動対象のエイドスの座標情報を自動取得して
起動式に組み込むことで魔法師側の負担を軽減させ、
処理速度を早めるためのシステムである。

CAD(シーエーディー)
術式補助演算機(Casting Assistant Device)の略称。
デバイス、アシスタンスとも略される他、
ホウキ(法機)という異称もある。
サイオン信号と電気信号を相互変換可能な合成物質である「感応石」を
内蔵した、魔法の発動を補助する機械。
魔法の行使自体にCADは不要だが、
CAD抜きでは発動スピードが極端に低下してしまうため、
実質的には魔法師にとって必要不可欠なツールである。
なお、魔法科高校での実技試験も
CADを使用した結果を評価対象としている。
現代魔法の優位性を象徴する魔法発動補助具ではあるが、
使用者のサイオン波特性に合わせたチューニングを始めとして、
精密機械であるが故のこまめなメンテナンスを必要とする点で、
古式魔法の伝統的な補助具に劣っている。
そのためハード・ソフトの両面で使用者や使用用途に合わせて
カスタマイズできるエンジニアの需要が高い。
CADの形状は携帯端末型、腕輪型、指輪型、拳銃型など多様であるが、
大別して汎用型と特化型に分けられる。
汎用型CADは多くの起動式(魔法系統を問わず、
最大99種類)をインストール可能であり、
特化型CADは同一系統の魔法のみを最大9種類インストール可能で
魔法の発動速度に優れる。
特化型CADが拳銃形態の場合、
銃身にあたる部分には魔法式の照準補助システムが組み込まれており、
長い銃身であるほど機能が充実している。
特化型はその性質上、攻撃的な魔法がインストールされているものが多い。

武装一体型CAD
何らかの武器に特化型CADを接続し、
その武器本来の性能(貫通力、切断力など)を強化する魔法に
特化させたCAD全般がこう呼ばれる。
別称は「武装デバイス」。
作中では、千葉家の「秘剣・山津波」専用デバイス大蛇丸や
「迅雷斬鉄」専用デバイス雷丸(いかづちまる)などが代表的。
達也が設計した「小通連」もこれに属し、同名の魔法が組み込まれている。試作品はFLTの牛山が作成を担当。
形状は刀剣型で、刀身の半分以上から先を分離させ、
残った刀身との相対位置を硬化魔法で固定し、
遠隔攻撃を可能にするという仕組み。
見えない力場で刀身を延長するのと同じ効果がある。

シルバー・ホーン
達也が所有する、拳銃型特化型CADのモデル名。
「シルバーモデル」の俗称でも呼ばれている。

魔法力
魔法師の持つ才能である、魔法の「処理速度」
「演算規模(キャパシティ)」「干渉強度」の3種を総合して
評価したものが「魔法力」である。
魔法師にとって国際的な評価基準となる。
A級からE級のライセンス査定に用いられるだけでなく、
達也を始めとする二科生(ウィード)を
一科生(ブルーム)と分け隔てる物差しにもなっている。

魔法技能師
略称は「魔法師」。
魔法が実用レベルで使用できる人間を指す。
多くの国で魔法師はライセンス制によって管理されているが、
古式魔法の伝承者達の中には、自らを「魔法師」と称するのは避け、
「忍術使い」といった独自の呼び方を好むケースもある。
日本国内では、実用レベルの魔法を使用できる中高生は
年齢別の人口比でおよそ0.1%で、成人後も実用レベルを維持している者は
更にその10%以下(年齢別で10,000人につき1人以下)とごく僅かである。
中でも「実戦」レベルの魔法力を持っている者は更に少ない。
そのため、ライセンスを持った魔法師は
社会的ステータスが高いエリートとされる。
なお、日本で魔法を学んでいる高校生・大学生と
魔法を職業にした成人の合計数は現在30,000人程度と言われている。

魔法工学技師
魔法師の中でも、魔法機具の作成や調整等を行う技術者を特にそう呼ぶ。
略称は「魔工師」または「魔工技師」。
魔法技能師に比べて社会的なステータスは低いものの、
CADの調整一つ取っても魔工師の存在は不可欠であり、
一流の魔工師の収入は一流の魔法師をも凌ぐほどである。

剣術
日本の刀剣術と魔法を組み合わせた魔法戦闘技術。
特に、「剣の魔法師」と呼ばれる千葉家が体系化した技術を指す。
日本陸軍の歩兵部隊や、警察の機動隊に所属する魔法師の多くが
千葉一門の剣術を学んでいる。
魔法師の世界では「剣術」と「剣道」が区別されており、
魔法を併用するものを剣術と呼ぶ。
そのため、第一高校には「剣術部」と「剣道部」が別々に存在している。

一科生と二科生
魔法科高校は国から予算が交付されている国策学校であり、
一定の成果を求められている。
しかし魔法の才能は心理的な理由によって容易に失われてしまい、
思春期では特にその傾向が顕著である。
毎年それが原因で少なくない魔法科高校の生徒が
魔法力を失い退学してゆく。
そのための彼らの補欠要員が二科生であるとされている。
二科生は一科生とは違い、教師から魔法実技の個別指導を受けられない。
一科生は二科生よりも、平均的に見れば魔法の成績が優秀であり、
このような制度も相まって、一科生は二科生に対して
差別を行うケースがある(一科生全てがそうではなく、中には真由美や摩利、ほのかや雫のような例がある)。
ただし、一科生と二科生の区別はあくまでも実技の授業の都合上、
成績で分けているだけである。
その二科生制度自体も、実際は初期の魔法科高校において、
年度途中に追加募集された生徒を指導するための
十分な数の教師を確保できなかったことから、
苦肉の策として進級するまでは集中的に理論を教え、
実技を二年生以降から教えるという枠組だった筈が、
「補欠」だと誤解されたままになっているだけなのだが、
この事実を知る人間は極めて少ない。

ウィード
第一高校内での二科生への蔑称。
一科生の制服の胸と肩には八枚花弁のエンブレムがあるが、
二科生の制服は無地であるため、
一科生は自らを花の形から「ブルーム」と呼び、
二科生を花の開かない雑草と揶揄して「ウィード」と呼ぶ。
二科生に対する差別発言として、風紀委員の摘発対象である。
また「紋無し」という異称もあり、
こちらも禁止用語に抵触する可能性がある。
なお、この蔑称の由来となっているエンブレムが二科生の制服に無いのは、
年度途中から募集をかけて集められた追加の生徒用の制服が、
発注ミスによりエンブレムが無地の状態で用意されてしまったため。
これも知る者の少ない真相である。

数字付き(ナンバーズ)
日本では、優れた魔法的素質を持つ魔法師の家系は
慣例的に数字を含む名字を持っている。
そのため、数字を冠した姓を持った後述の「十師族」および
「師補十八家」、並びに「百家」の本流は総称して
「数字付き」の隠語で呼ばれている。
数字の大小が実力に直結する訳ではないが、
家名に数字が入るかどうかは、
血筋が大きくものを言う魔法師にとって
力量をある程度推測する目安となる。
ただし、数字付きの慣例とは無関係に、
偶然数字の入った名字を持つ魔法師の家も存在している。

十師族(じゅっしぞく)
日本で最強の魔法師集団。表立った権力を放棄する代わりに、
国家の裏で不可侵に等しい権力を手にしている。

{/netabare}

と今の所でも説明がこれだけあります
これからも多分増えると思います

投稿 : 2024/11/02
♥ : 69
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

第16話でようやく面白さ爆発!!【東アジア・タブーをブッ飛ばす快作】

こういう能力バトルものは敵方が強くないと全然面白くない、ということが本作を見ていてよく分かりました。
とにかく、第1話からずっと肩透かしの連続で、なかなか面白くならなかったのだけど、第16話でとうとう・・・・
これが「さすおに」の魅力だったんですね。本当に待たせやがって。

去年(※2014年)の放送時は九校戦の手前で視聴を断念してしまったのですが、本作の人気の高さはずっと気になっていて、きっとどこかに私の見落している魅力があるのだろうと考えて、再挑戦してみました。

その結果、第16話まで観て、ようやく「おお!」と叫び声を挙げたくなるような展開、そして続く第17話で初めて、「さすがお兄様!」という有名な決まり文句の本当の意味を知りました笑。

本作は、お兄様の格好良さにとことん痺れるのが、正しい鑑賞の仕方だったんですね笑。

そして第三部(横浜騒乱編)は、第1話冒頭ともつながる波乱の展開。
細かく考察すれば突っ込みどころは山ほどありますが、そんなの関係ない、まさに「さすがお兄様!!」の鬼神ぶりでした。

再挑戦して本当に良かった作品!続編を早く!!!!

※2018.10.2.追記
『劇場版 魔法科高校の劣等生-星を呼ぶ少女-』(2017年6月)は残念ながらイマイチの出来でした。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ       佐島勤(『電撃文庫』2008年10月-刊行中)
監督           小野学
キャラクターデザイン 石田可奈
メカニックデザイン   ジミー・ストーン、出雲重機
音楽           岩崎琢
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

================= 魔法科高校の劣等生 (2014年1-3月) ==============

 - - - - - - - - - - - - - - - 入学編 - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
  ~~~~~~~~~~ OP「Rising Hope」、ED「ミレナリオ」 ~~~~~~~~~~
第1話 入学編Ⅰ ★ 司波兄妹の第一高校入学、学内差別 ※冒頭に沖縄防衛戦
第2話 入学編Ⅱ ★ 生徒会からの誘い、模擬戦(達也vs.服部副会長)
第3話 入学編Ⅲ ☆ 達也の自己修復魔法、風紀委員の任務
第4話 入学編IV ★ 壬生先輩の不満、反魔法結社ブランシェの校内暗躍
第5話 入学編V ☆ 二科生(ウィード)の校内反乱、公開討論(生徒会長の決意表明)、テロリストの高校襲撃
第6話 入学編VI ★ 続き(美雪の冷却魔法&千葉エリカの剣術魔法発動回) ※ウィード自身の自己否定の問題を指摘したのは◎
第7話 入学編VII ☆ ブランシェ日本支部への極秘襲撃、十師族「四葉家」当主(真夜)登場{/netabare}

 - - - - - - - - - - - - - - 九高戦編 - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第8話 九校戦編Ⅰ ☆ 美雪の九校戦出場、達也のエンジニア着任、独立魔装大隊・風間少佐からの連絡
第9話 九校戦編II ★ お兄様の真の立場(トーラス・シルバーのリーダー、美雪のボディガード)、精霊魔法の使い手(吉田)、バス移動中の不審事故
第10話 九校戦編III ☆ 続き(市原の原則魔法・深雪の冷却魔法・十文字のファランクス・達也の術式解体)、九校戦懇親会 ※変なサウナ・シーンあり
第11話 九校戦編Ⅳ ☆ 九校戦開幕 ※達也モテモテ・・・
第12話 九校戦編V ☆ 大会中の不審事件(渡辺先輩の怪我、CADへの細工、深雪のMB代役出場)
第13話 九校戦編VI ★ エンジニア達也の実力、司波兄妹の目的(四葉の事情)、深雪のMB初戦

  ~~~~~~~~~~~~~~~ OP「grilletto」、ED「Mirror」 ~~~~~~~~~~~~~~

第14話 九校戦編VII ★ 三校(一条将輝&吉祥寺真紅郎)の挑発、深雪vs.北山雫(アイス・ピラーズ・ブレイク新人戦決勝)、モノリス新人戦選手の負傷、達也への出場依頼、達也の人選
第15話 九校戦編VIII ☆ 西条レオンハルト&吉田幹比古モノリス参戦
第16話 九校戦編IX ★★★ 対第三高校戦(草原ステージ、達也の自己修復術式発動)
第17話 九校戦編X ★★ ノーヘッドドラゴンの露骨な干渉、深雪装着用CADへの細工発覚、深雪の飛行魔法・MB優勝、ジェネレーター襲撃未遂事件
第18話 九校戦編XI ★ 戦略兵器・司波達也、ノーヘッドドラゴン東日本支部壊滅、大会終了(十師族の懸念){/netabare}

 - - - - - - - - - - - - - 横浜騒乱編 - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第19話 横浜騒乱編I ★ 10月新生徒会発足、論文コンペ、司波小百合(義母)来宅、大亜連合のレリック略奪計画
第20話 横浜騒乱編II ☆ 大亜連合特殊部隊エース・呂剛虎(リュウ・カンフウ)
第21話 横浜騒乱編III ☆ 論文コンペのスパイ事件、狙われた達也
第22話 横浜騒乱編IV ★ 続き(ロボ研への侵入者、千葉兄vs.呂)
第23話 横浜騒乱編V ★ 呂再来襲・撃破、論文コンペ開会、敵襲・横浜騒乱開始 ※深雪が実は義妹(従妹)と知らないと微妙な展開だと思う・・・
第24話 横浜騒乱編VI ★★ 続き(軍人・達也の能力全開モードへ) ※「お兄様、ご存分に」「行ってくる」
第25話 横浜騒乱編VII ★ 敵の正体は大亜連合(*)特殊部隊、ラストの復元魔法は・・・どうみても反則でしょ笑
第26話 横浜騒乱編VIII ★ 対馬防衛作戦~鎮海軍港(**)の敵艦隊殲滅{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)2、★(良回)13、☆(並回)10、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


◆以下、注釈メモ。

(*)大亜連合(The Great Union of Asia)は第1話冒頭シーンに登場する地図によれば、現在の中国・北朝鮮・韓国を併せた領域を持つ国家。

→同地図により、本作の世界には、大亜連合の他に、①Japan(日本)、②United States of North American Continent(北米大陸合衆国)、③The League of South-East Asian Nations(東南アジア諸国同盟)、④The Federation of India and PerSIA(インド・ペルシャ連邦)、⑤The League of Arabian Nations(アラブ諸国同盟)、⑥The Federal Republics of Soviet(ソヴィエト共和国連邦)、⑨East EU(東EU)、⑩West EU(西EU)などの国家が設定されている。

(**)鎮海軍港は、かって日本海海戦(1905年)当時、日本艦隊の出撃地となった朝鮮半島南部にある軍港で、現在も韓国海軍最大の軍港として使用されている。

→このように本作は、つい5-10年ほど前までは人気マンガやテレビアニメ等でも顕著だった「東アジア・タブー」(アメリカやロシアを連想させる国々を日本の敵国として描いても特に問題とされないが、東アジア諸国を連想させる国々をあからさまな敵国として描くことは忌避ないし抑圧された傾向のこと)を明確に突破し、なおかつ大人気を得た作品として注目できると考えます。

→逆にいうと、特に明確な理由もなく(例えば『コードギアス』は高評価しているのに)本作を著しく低く評価している方は、いまだに「東アジア・タブー」(そしてその根底にある“自虐史観”(戦前の日本は東アジアを侵略した悪の国である、とする戦後にマスコミ・日教組等が流布させた虚偽の疑いの濃い歴史の見方))に囚われている人である可能性が高いと思います。

→いずれにせよ、私個人としては、本作は、『攻殻機動隊』とか『残響のテロル』みたいな、シナリオ書いた人が如何にも70年代の全共闘世代(よど号ハイジャック事件起こして北朝鮮に逃亡したり日本赤軍を名乗って色々と世間様に迷惑をかけたヒトが多数輩出された世代)の捻じ曲がった思考を引き摺っているような作品よりも、ずっと面白いし評価されてしかるべきだ、と思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 76

88.8 2 シスコンでファンタジーなアニメランキング2位
ノーゲーム・ノーライフ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (5455)
26691人が棚に入れました
ニートで引きこもりだがネット上では無敗を誇る天才ゲーマー兄妹の空と白の前に、神を名乗る少年テトが現れ、2人を異世界へと召喚する。そこは、一切の争いが禁じられ全てがゲームによって決まる世界だった。この世界で滅亡寸前の人類を救うべく、空と白の頭脳バトルが始まる。


声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵、麦人、進藤尚美
ネタバレ

dolcetto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人生なんて無理ゲーだ・・・だが、そんな人生もついにバグってしまった・・・

主人公はニートで引きこもり、ネット上では無敗の廃人ゲーマーの「 」(空白)と呼ばれる兄妹の空と白。兄は気取った感じの中二病、ずる賢くて疑り深い。妹は口数が少なくマイペース、とても頭が良いと言ったキャラみたいです。

物語はその兄妹の元に差出人:unknownの奇妙なメールが送られてくるところから始まる。「君ら兄妹は、生まれる世界を間違えたと感じたことはないかい?」と・・・兄妹はその誘いをのりチェスゲームを始める事になり、苦戦するも勝利する。そして、再度問われ、回答する。
{netabare}
Q.目的もルールも明確な盤上の世界があったらどう思うかな?
A.そんな世界があるなら、俺達は生まれる世界を間違えたわけだ。
{/netabare}
そして、兄妹の人生はついにバグった・・・

キャラとしては、ひきニート兄妹の病的な感情起伏の激しさが面白いと思います。世界観もかなりファンタジーであり、ギャグアニメのようなノリでパロネタ等やりたい放題と言った感じです。

1話
{netabare}一通のメールにより、ゲームの世界に招待されてしまった廃人ゲーマーの兄妹。そこでは争いを禁じられ、ゲームの勝敗で全てが決められていた。行き成りのスカイダイブで最初は戸惑いつつも、早くも世界のルールを把握し順応。そして、ゲームで雑魚を蹴散らしていく。こうして、ファンタジーな世界を舞台としたゲームは始まった・・・
最後の元ネタはFFⅨのジタン「誰かを助けるのに理由がいるかい」と言う解釈でいいのかな?{/netabare}

2話
{netabare}身ぐるみ剥がされた御嬢さんとジャカジャカジャンケン。そして、どんなにふざけた内容の願いでも勝てば叶う不思議システム。+αなぞのひきニート兄妹システムが明らかになるお話。とりあえずの目標は決めたみたいです。
最後の元ネタは「エルシャダイ」でネット流行語にもなったあの台詞。{/netabare}

3話
{netabare}初っ端から逆転裁判ネタでとばしてきてます。今回の勝負はチェスみたいですが、普通のチェスではなく、やりたい放題の完全ファンタジーでした。王の座を賭けた戦いの行方は…
最後の元ネタは「たけしの挑戦状」かな?「こんなげーむにまじになっちゃってどうするの」{/netabare}

4話
{netabare}王の座を賭けためちゃくちゃな戦いに決着。チェスと言うより、シミュレーションゲームでした。戦わずして勝つ、見事なノーゲーム。いや、ゲームで勝負してよ…
そして最後はドラクエで宿屋の主人「ゆうべはおたのしみでしたね」{/netabare}

5話
{netabare}のうりんみたいな感じでパロネタが目立ってきました。今回はステフとの連戦の中でイマニティの勝てない理由を解説する回でした。そして、最後はドラクエネタでした。
王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない…」
死んだ勇者に王様が城で言い放つ一言{/netabare}

6話
{netabare}今回は今後生き残る為に必要な情報を得る為に、巨大な図書館を保有し、ルー語を喋るジブリールと勝負する事になります。勝負の内容は具象化しりとり。しりとりで発言したものであるものは消え、ないものは現れると言うゲーム。主人公は初っ端から殺しにかかり、途中問題発言を連発しだします。そして、最後はスカイリムネタでした。
衛兵「昔はお前のような冒険者だったが、膝に矢を受けてしまってな・・・」
衛兵の台詞はほぼ共通で、よく喋る台詞がこれです。{/netabare}

7話
{netabare}今回はケモミミ王国の情報収集をするが、見つからず。その疑問や、愚王の秘密が中心となるお話し。
最後の元ネタはシミュレーションゲーム「Civilization」における開戦の言葉「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ」{/netabare}

8話
{netabare}ついにケモミミ王国に乗り込み、ケモミミ族の謎を暴く。ゲームは次回からかな?最後は空の存在が消されているのか、かなり気になる終わり方でした。
ちなみに最後の予告は「ワンダと巨像」とでLimitedBoxの発売もあった名作、「ICO」ネタ。
「この人の手を離さない。僕の魂ごと、離してしまう気がするから。」{/netabare}

9話
{netabare}今回は兄の存在を取り戻す為のお話。ボーっと見てたら意味わからないかも。
今回の予告は「バハムートラグーン」のヒロインのヨヨの台詞かな?
「サラマンダーより、ずっとはやい!!」
「おとなになるってかなしいことなの」{/netabare}

10話
{netabare}やっと終盤でゲーム開始みたいです。今までの話も大事だけど結構引っ張るなと。今期はこのゲーム終了で終わるのかな?
今回の予告は「ファイナルファンタジータクティクス」のアグリアスの台詞かな?
「今さら疑うものか! 私はおまえを信じる!!」
他のゲームや漫画のキャラでも言ってそうな台詞過ぎて、もう微妙です。{/netabare}

11話
{netabare}飛ばされた世界はSF世界と言う名の現代風架空世界。そこで「FPS」と言うよりも「サバイバルゲーム」をすることに。そして、無駄に気合の入ったギャルゲーチックなOP。
今回の予告は「FFⅣ」のあの台詞。
フースーヤ「 もうひといきじゃ パワーをメテオに 」
ゴルベーザ「 いいですとも! 」{/netabare}

12話
{netabare}ついに戦いに決着がつきます。物語としてはまだ先があるような形で終わり、1クールで終わるのが少し残念ですが、いろいろとネタが豊富でそれなりに楽しめました。{/netabare}

他のアニメで例えるなら、世界観は「ソードアート・オンライン」みたいな感じとし、「遊戯王」的なノリで勝負は「逆境無頼カイジ」の様なもの。そんなゲームの世界の住人との駆け引きはまるで「ログ・ホライズン」の様な、既存のアニメの良い所取りして味を薄めた二番煎じ感漂うものの様に思えます。このアニメが以上に挙げたアニメと大きく異なる点があるとするならば、それは主人公が現実の人生をクソゲーと称し、寧ろ住み心地の良さすら感じ始めたゲームの世界から抜け出す気などさらさらない廃人ゲーマーであることです。何を切っ掛けに心変わりし、何をするのか気になるところです。

この世界でのルール
{netabare}【一つ】この世界におけるあらゆる殺傷、戦争、略奪を禁ずる
【二つ】争いは全てゲームにおける勝敗で解決するものとする
【三つ】ゲームには、相互が対等と判断したものを賭けて行われる
【四つ】゛三゛に反しない限り、ゲーム内容、賭けるものは一切を問わない
【五つ】ゲーム内容は、挑まれた方が決定権を有する
【六つ】゛盟約に誓って゛行われた賭けは、絶対遵守される
【七つ】集団における争いは、全件代理者をたてるものとする
【八つ】ゲーム中の不正発覚は、敗北と見なす(バレなければOK)
【九つ】以上をもって神の名のもと絶対不変のルールとする
【十】みんななかよくプレイしましょう{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

引きこもりが異世界でリア充に

よく分からないゲームをしても連戦連勝な話。
まあ面白いことも多いけど、主人公の性格に時折いらっとするんだよなあ。見続けたら慣れた。
ステフとフリューゲルの扱いは優しくしてほしいところ。


OP
This game 歌 鈴木このみ
おねがい☆すにゃいぱー 歌 初瀬いづな(沢城みゆき)
ED
オラシオン 歌 白(茅野愛衣)
やっぱりThis gameは名曲。絶対に欠かせない。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 素人
ニートでヒキコモリ……だがネット上では「  」(くうはく)の名で無敗を誇る天才ゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。ただの都市伝説とまで言われるほどの常識外れな腕前を持つ空と白のもとに、ある日"神"を名乗る少年・テトが現れる。テトはリアルをクソゲーと呼ぶ空と白の二人を、一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる盤上の世界"ディスボード"へと召喚してしまう。

2. 挑戦者《チャレンジャー》
テトによって異世界へと放り出された空と白。そこは一切の争いが禁じられ、全てがゲームの勝敗によって左右されるというテトが定めた"十の盟約"により縛られた世界だった。異世界に住まう十六の種族のうち最弱の種族である"人類種'(イマニティ)"の国、エルキアにたどり着いた空と白は、エルキアの前国王の孫娘、ステファニー・ドーラことステフと出会い、次期国王を選定するギャンブル大会に挑む。

3. 熟練者《エキスパート》
圧倒的とも言える強運により、エルキアの次期国王を選定するギャンブル大会を勝ち進む少女、クラミー・ツェル。ステフもまた彼女に敗北し、次期国王となる資格を失っていた。ついに城内で行われていた最後の挑戦者とのギャンブルに勝利し、まさに国王として戴冠しようとしていたクラミーに、待ったをかけた空と白。二人はクラミーの背後に人類種ではない別の種族がいることを告げる。

4. 国王《グランド・マスター》
クラミーが仕掛けてきたゲームはただのチェスではなかった。チェスなんてただの○×ゲームと言い切る白さえも圧倒するクラミーに対し、為す術なく敗北するかと思われた空と白だったが、ゲームの本質を理解した空によって、決まりかけていた戦況は大きく動き出していく。エルキアの、ひいては人類種(イマニティ)の未来をかけた次期国王を選定するラストバトルは、ついに決着の時を迎える。

5. 駒並べ《ウィークスクエア》
国政をステフに押し付け、日がな一日読書やゲームばかりしている空と白。その姿に、もしかしたらエルキアだけでなく、人類種(イマニティ)全ての救世主となってくれるのではないかというステフの淡い想いは脆くも崩れ去る。一向に改善されることのない空と白のぐうたらな生活に、ついに堪忍袋の緒が切れたステフは、二人の"真人間化"を賭けて、ゲームを申し込むのだが……。

6. 一手《インタレスティング》
かつて位階序列第6位の天翼種(フリューゲル)とのゲームに敗北し、奪われてしまった国立エルキア大図書館を取り戻すべく、空たちは図書館へと向かう。空たちを出迎えたのは、ジブリールと名乗る天翼種(フリューゲル)の少女だった。空は異世界の知識を餌に、ジブリールにゲームを持ちかける。天翼種(フリューゲル)が行うゲームは伝統的に唯一つ。驚天動地のゲームバトルが幕を開ける!

7. 死に手《サクリファイス》
世界第3位の巨大海洋国家、東部連合に目をつけた空たち。しかしジブリールはいくら空と白の二人でも東部連合には勝てないと告げる。なぜならジブリールだけでなく、世界最大の国家であるエルヴンガルドでさえ、過去50年で4度挑み、いずれも敗北しているからだと。さらに前国王が東部連合に対して無謀な挑戦を繰り返し、国土の大部分を奪われていた事実が発覚する。

8. 起死回生《フェイクエンド》
負け知らずの東部連合が行う謎に包まれたゲームの秘密を暴いた空たちは、在エルキア東部連合大使館を訪れる。大使である初瀬いづなと副大使である初瀬いのを前に、大陸にある東部連合の全てを要求し、宣戦布告を行う空と白。のらりくらりと勝負を躱そうとする東部連合に対して、空たちはゲームの秘密とともに避けようのない一手を放つ。

9. 解離法《スカイ・ウォーク》
白が目を覚ますと空は消えていた。まるで最初から存在していなかったかのように、白のスマホの連絡先からも、ステフやジブリールの記憶からも消え去ってしまった空。確かに空は存在したはずなのに、状況の全てがそれを否定していた。取り乱す白を見て、ジブリールは白が勝負に負け、偽の記憶を植え付けられてしまったのではないかと疑う。

10. 指向法《ブルー・ローズ》
クラミーとフィールとの勝負に辛くも勝利した空たちは、彼女たちに東部連合とのゲームに協力することを求める。空の意図を理解するクラミーは要求を受け入れ、共に東部連合と戦うことを約束する。はれて仲間となったクラミーとフィールに対し、空は親睦を深めるために日本の伝統とも言うべき裸のお付き合いであるお風呂を提案するのだが……。

11. 誘導法《キリング・ジャイアント》
ついに始まった東部連合とのゲーム。それは仮想空間で行われるファーストパーソンシューティングだった。様々な策を練り、圧倒的な身体能力で迫り来るいづなと互角以上に戦う空たち。しかし完全に裏をかいたはずの攻撃も難なく躱されてしまい、一転して空たちは窮地へと陥る。徐々に追い詰められていく中、空をかばって白が被弾してしまう。

12. 収束法《ルール・ナンバー10》
一時的に物理限界を超える身体能力を得ることのできる血壊を発動させたいづなに対し、為す術もなく逃げ回ることしかできない空たち。全ての攻撃が見切られ、例え行動を先読みし放った避けようない銃弾であっても、そのでたらめの身体能力によって避けられてしまう。打つ手なしの状況の中で、ついにいづなの銃口が空と白を捉える。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

神アニメ!すべてが完璧に近い作品だと思います!

二度観した作品の一つです。
レビュー遅くなりましたが、改めて書けると思います。

本当にすごい作品だと思います。
その世界観もさることながら、緻密に練られた構想、豪華声優陣、音楽、登場キャラ、そして名言集。
その全てが完璧に近いものだと感じました。

SAOなんかと比べられがちだとは思いますし、それと比較して評価は上回ってないのかもしれません。
なんせ、SAOはラノベの段階でこの作品とは違うレベルの評価のされかたをされていますから。

でも、この作品はSAOのような最新技術であり未来的な設定ではなく、あくまで異次元世界でのお話ということで勝負していますから、そういう、ともすれば退屈になりそうな設定の中でのこの面白さは相当なものだと思います。

ゲームですべてが決まってしまう世界。
それを主人公がどう捉えて、どう進んでいくのか。
これを書いてしまうとそれでもうネタバレになってしまうと思うので書きませんが、主人公たちに惚れると思いますね。

そして、主人公たちが口にする言葉。
それもとても印象的で、もはや名言だと思います。
それも書きませんけど、さすがラノベ原作といったところでしょうか。

あと、テーマソングや声優さんたちの顔ぶれなどがありますが、それは詳しく書きたいと思います。

この声優さんたちの顔ぶれは、ありえないぐらいに豪華です。


では登場キャラの紹介を。


空(そら)-松岡禎丞さん
この作品の主人公。
18歳。無職・童貞・非モテ・コミュニケーション障害・ゲーム廃人・白の義兄。
でもその能力は。。。
cvの松岡禎丞さんは本当にこういうチート主人公が得意ですね。
もうその声そのものがチートじゃないかと思うぐらいに定着しちゃってる感があります。
その松岡さんは、ソードアート・オンライン、魔法科高校の劣等生、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか、など多数で主役級として欠かせないトップ声優さんの一人。

白(しろ)-茅野愛衣さん
本作のもう一人の主人公。
11歳。不登校・友達なし・いじめられっ子・対人恐怖症・ゲーム廃人・空の義理の妹。
ほとんど兄と同じで、兄と二人で『』空白
その妹の能力とは。
cvの茅野愛衣さんは、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない、ガールズ&パンツァー、ちはやふる、など多数で主役級では欠かせない存在のトップ声優さんの一人。


ステファニー・ドーラ-日笠陽子さん
イマニティーという人類種のお姫様。
通称ステフ。
ゲームの実力は・・・?
しかし、この作品には絶対に欠かせない存在の女の子。
cvの日笠陽子さんは、あらゆる役をやってしまいますね!
このステフの役もまた、すごい演技力だと思いました。
その日笠さんは、けいおん!、生徒会役員共、IS 〈インフィニット・ストラトス〉、など多数で主役級の大活躍をされています。


クラミー・ツェル-井口裕香さん
イマニティーの女の子。
暗い印象があり、ステファニーに対しても非情な態度を取る。
しかし、、、。
cvの井口裕香さんは、とある魔術の禁書目録、物語シリーズ、ガールズ&パンツァー、など多数で大活躍されています。


ジブリール-田村ゆかりさん
十六種族序列第六位、天翼種の少女。
実の年齢は6407歳。
天翼種の最後の個体で、スペックは最高。
空白とゲームで勝負、その結果。。。
cvの田村ゆかりさんは、ひぐらしのなく頃に、STEINS;GATE、俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる、など多数で大活躍されています。


フィール・ニルヴァレン-能登麻美子さん
森精種(エルフ)の上院議員代行。
エルフなので魔法を得意とする。
見た目は10代半ばだが、年齢はかなり上。
クラミーが生まれた時から知っていて、種族を超えた友達。
cvの能登麻美子さんは、CLANNAD -クラナド-、花咲くいろは、艦隊これくしょん -艦これ-、など多数で大活躍されています。


初瀬 いづな(はつせ いづな)-沢城みゆきさん
獣人種(ワービースト)で、黒髪黒目でフェネックのような大きく長い耳と尾を持つ。見た目年齢は1桁台の幼女。在エルキア東部連合大使。
その実力は。。。
cvの沢城みゆきさんは、夏目友人帳、物語シリーズ、ココロコネクト、など多数で大活躍されています。


テト-釘宮理恵さん
この世界の唯一神。
それだけ書いておきます。
cvの釘宮理恵さんは、灼眼のシャナ、とらドラ!、咲-Saki- 、など多数で大活躍されています。


という感じで、みなさん知っている人ばかりだと思いますし、その誰もが主役級であり、この作品でも本当に素晴らしい存在感を示しています。
とても「らしい」演技をする人もいれば、「意外」な演技をする人もいましたが、やはりものすごい実力派の声優さんの集合体だと感じました。

ね、これ以上に豪華な声優さんの集まった作品がそうそうあるとは思えませんよね?
そういう意味では最高級だと思います。


そして、テーマソングですが、

オープニングテーマ「This game」(第2話 - 第8話、第10話)
作詞 - 深青結希 / 作曲 - 若林充 / 編曲 - eba / 歌 - 鈴木このみ


エンディングテーマ「オラシオン」(第2話 - 第11話)
作詞・作曲・編曲 - ナスカ / 歌 - 白(茅野愛衣)

で、特にOPはとある科学の超電磁砲、やSTEINS;GATE系の音楽ですが、確実に神曲だと言っていいと思います。


なんか結局いつも以上に声優さんの紹介で終わった感がありますけど、本当に内容も素晴らしくて、こんな世界のこんな住人たちと会ってみたいと思いますし、こういう主人公たちの生き様が。。。
なのです。

もし観ていない方には、絶対にオススメします。


二期、絶対にあると思いますが、期待しています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 33

87.2 3 シスコンでファンタジーなアニメランキング3位
絶園のテンペスト(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2717)
15203人が棚に入れました
ある日、魔法使いの姫君が、魔法が使えない無人島に閉じ込められた。またある日、一人の少年が復讐のために魔法使いと契約した。復讐と魔法が織り成す前代未聞の戦いが始まる。

声優・キャラクター
内山昂輝、豊永利行、沢城みゆき、花澤香菜、小山力也、水樹奈々、野島裕史、諏訪部順一、吉野裕行、浅沼晋太郎
ネタバレ

サメロン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

悲しき一人の女性を巡る壮大な物語

キャラクターデザインが凄い好みで軽い気持ちで見始めました。

最初は言葉遊びが凄い印象に残る推理バトル物と思ってましたが
後半2クール目で物語りは一変して
{netabare}鎖部左門とかははじまりの木が世界を滅ぼすと言ってた通りになってしまい
文明がある一定の線を超えるとはじまりの木がそれをリセット(世界)してしまうということでした。
文明レベルは金属など人間が作り出した産物を鎖部の者が供物として捧げることで把握しているということ。{/netabare}
中々思いつくものではない、凄く良い設定だと思います。

実は愛花を殺したのは……
{netabare}絶園の木に選ばれた魔法使いであり、絶園の魔法使いだった不破愛花自身でした。{/netabare}
これには正直予想外過ぎてビックリしました笑
ここで愛花が関係していたのね!

だって
愛花が死ななければ、真広と吉野は葉風に会うこともなく、皆が協力してはじまりの木を倒すこともなかった。
それを瞬時に気づき{netabare}自分(愛花){/netabare}が犯人だと推理する愛花ちゃん凄すぎる!!

そして愛花ちゃんにどっぷりな自分は
死ななくても天下無双の愛花ちゃんが戦えば一人でも倒せるんじゃないのか?
死なないで吉野と平和にいつまでも愛し合っていてと終始考えちゃいました……w

いよいよ物語の最後は
{netabare}羽村がはじまりの木にトドメをさして、偽りの平和から世界が開放される。
愛花の墓参りに吉野と真広が向かう
その行きの電車の途中で愛花が2人に残したビデオレターを再生{/netabare}
もうここからはガチで泣かせに来ましたねw
愛花ちゃんが好きな方はガチ泣き必須なのでハンカチ用意です。
{netabare} 墓参りが終わり、丘から下を見ると吉野を追いかけて鎖部の里から家出して来た葉風がいた。
そして行ってこいと合図する真広
葉風の元に向かう吉野
愛花の声「始まりは終わり、終わりは始まり、では改めて始めましょう。」
    「それぞれが作る。それぞれの物語を」{/netabare}
~感動のフィナーレ~

いやーマジ最後は泣けました!!
愛花ちゃん可愛いし、葉風も可愛いし、二人の魔女を虜にする吉野が羨ましすぎる!!
王道の恋愛推理バトルものでしたね~最後まで見て良かったと思いました。
まあでもシュタゲと同じで最後まで見ないと作品の良さや楽しさは分からないと思います。

【絶園のテンペストをお勧めしたい方】
①現代魔法バトルが好き
②王道な恋愛が好き
③言葉遊びが好き
④シェイクスピアの作品が好き




以下からは各キャラクターの感動する場面&台詞を記載します。

【吉野目線で見てると感動する場面】
愛花ちゃんを思う、吉野の気持ちが嫌というほど伝わって来ました。

{netabare}葉風「大切な者を不合理に失ったのに、お前からは真広のような復讐の意志も激しい憎しみも怒りすらもろくに感じんではないか!」
  「お前の心はどうなっている?一体これまでどうやって生きてきた?」
吉野「復讐を望んで激しく憎んで怒り狂って何が変るんです?」
  「愛花ちゃんは生き返るんですか?」

~違う場面~

吉野「ええ、流石にお墓参りはきつかったですね。でも気持ちを隠すのは慣れてましたから。」
葉風「そうやって笑って、何もかも隠して、お前は幸せになれるのか?」
吉野「よく分かりません。ただ全てが終わるときは悲劇でない結末が訪れるようにと。」
葉風「とうに悲劇だよ、吉野。」
  「惚れた女を失って、普通に悲しむことができぬなど、悲劇と言わずなんと言う!」
吉野「普通に、悲しんだって、どうにもならないじゃないですか。」
葉風「どうにもならなくともやれずにおれんことがあるであろう!?」
吉野「何をやれって言うんですか?」
  「真広に全て話せとでも?愛花ちゃんは僕の彼女だったから、お前よりずっと苦しくて、悲しんでるとでも言えとでも?」
葉風「吉野……」
吉野「愛花ちゃんとのデートに行く直前に彼女の死を電話で知らされて、そこで座り込んで、動けなかったと正直に言えと?」
  「それが何のためになります?」
葉風「せめて私に怒れ!!」
吉野「葉風さんだって苦しんでるでしょ。そんな人をどうして怒れるんですか?」
葉風「相手の気持ちなど構うな!己の望みに正直になれ!!」
吉野「そんなもの……分かりませんよ!!幸せになれる?愛花ちゃんのいない世界で、わからないですよ!ずっと、ずっとどうしていいか分からない!!」
  「どうすれば愛花ちゃんは生き返るんですか!?」
  「どうすればこの不合理な世界は変るんですか!?」
  「葉風さんの首でも絞めれば全部取り戻せるんですか!?」
  「泣いたって、どうにもならないじゃないですか……」

~泣き崩れる吉野~

葉風「泣くがいい、それが自然だ。いくらでも泣くといいのだ。」{/netabare}

自分も吉野のように誰よりも愛する彼女を突然奪われたとしたら、この世界に絶望し、間接が外れてしまうと思います。


【真広目線で見ていると感動する場面】
愛花の墓の前で説教する真広には一人の女性としてではなく、妹として見始めたのが分かりました。

{netabare}真広「愛花、お前にとって人生は誰かに決められたシナリオ通りに演じ、その通り終わらせるもの。だからシェイクスピアの台詞をやたら口にしてたんだな~」
  「でも愛花。俺はお前が間違っていたと言う。お前はやっちゃいけない事をやったし、やるべき事をやらなかった。」
  「誰かのシナリオをなぞることしか出来なかったからお前は間違ったんだ。」
  「でもお前は俺の妹だ。お前の期待通り世界を救ってやるよ。」
  「お前の彼氏は新しい恋人でもできりゃー、完全に他人だが…俺はずっとお前の兄だからな。」
  「愛花、俺は誰かの舞台劇をなぞるような結末はつけねー!ハムレットでもテンペストでもねー!何十年先になるかわからねーが、俺の言葉で俺が決めた結末を描いてやる!」

こんな妹思いの兄がいたら、妹になる人は幸せだろうと思いました。{/netabare}


【愛花目線で見ていると感動する場面】
愛花ちゃんの達観した生き方には驚きましたが、全ては吉野と真広を思ってのこと
とても悲しかったです。

≪21話の愛花が死ぬ場面≫
{netabare}~自殺を止めようとする葉風を気絶させる~

愛花「やれやれ、上手く行かないものです。」
  「ホレイショー、この天地の間には人間の学問には夢にも思い及ばぬ事がいくらでも…あーこれはハムレットの台詞、また吉野さんが気を悪くします。」
  「ここはやはりテンペストからでしょう。近いうちに、差し向かいでご不信を解いてさしあげよう。そうすれば、ここでの出来事は全て、なるほどと納得なさるはずだ。それまでは、心楽しく何事も良いほうに解釈なさい。」
  「納得してくださいよ。吉野さん、真広。」

~目が覚める葉風~

葉風「いや!まだ間に合う!!」
  「頼む愛花、私に最後の機会をくれ!」

~不破家(自宅)で死んでいる愛花~

葉風「どうして?…どうしてこんな事になるのだ?…私が、私が信じて来た理とは、何だったのだ?…」
  「あー……何と呪われた因果か……」

~愛花の置き手紙を見つけた葉風~

愛花の手紙「姫宮へ、私の遺体が発見されたときこういう物は見つからなかったようですから、これは貴方が読み、手にしていることと思います。」
     「封筒の中には、吉野さんと真広へのメッセージが入っています。」
     「はじまりの木を倒して全てが終わった後に、2人に見せて下さい。」
     「ではお疲れ様です。貴方が屋敷に来たという跡を残さない様気をつけてお帰り下さい。不破愛花。」

~愛花のお墓になる場所に駆け出す葉風~

葉風「そうだ、分かっている!私は帰らねばならん!伝えねば…ならん。倒さねばならん。私は逃げることは出来ん…しかし今は…」

~泣き崩れる葉風~{/netabare}


≪24話(最終話)愛花が残したビデオレター≫
{netabare} ~ビデオを再生する吉野と真広~

愛花「ちゃんと映ってますか?」
  「改まって何か言い残すのはあれですが、残さないと真広辺りがうるさそうなので、こういう形で最後のメッセージとさせて頂きます。」
  「既にはじまりの木は倒せたとは思いますが、いくつものイレギュラーが起こっている状況では、その後が大変かも知れません。」
  「まあそこは吉野さんと真広が状況を乗り越える助けとなって下さい。」
  「ええ、それが可能と思うからこそ、私はこれから死ぬんです。」
  「吉野さん、私との付き合いには苦労をかけたと思います。私の性格があれな上に、真広みたいな兄がいたんですから(笑)、大変だったでしょう。」
  「でも、私はおかげで楽しい毎日を送れました。貴方みたいに私を恐れず、いつも味方になってくれると思わせてくれる人がいてくれたことに感謝します。」
  「貴方は例え私が絶園の魔法使いと知っても、全く変らず愛花ちゃんと呼んでくれたでしょう。」
  「真広も、貴方といるときは普通の妹の様にいられて、それにも感謝しています。」
  「貴方はいつも私を気遣い心配してくれました。そんな必要は全くなかったのですが。それはとても心地良いものでした。」
  「真広、私と付き合ってたからって吉野さんをいつまでも攻めないで下さいね!隠さないと付き合えそうにないから隠してたんですよー。腹は立つでしょうから3発だけ吉野さんを殴るのは許可しますが(笑)」
  「私の死を悲しむ必要はありません。私は絶園の魔法使いです。舞台上の役者はシナリオを無視して勝手に動く訳にはいきません。」
  「美しく退場してこそ役目を果たせたと言えます。」
  「だから2人とも、いつまでも私の死に捕らわれないで、愉快に日々を過ごして下さい。」
  「絶園の魔法使いとして、とても得られなかった時間を2人のおかげで得られました。それだけでこの後の死を快く迎えられます。」
  「では今度こそお元気で!」{/netabare}


【気に入った名言&シェイクスピアの台詞】
①彼女っていうの欲しいから作るとかそういうものじゃないだろ。好きな子ができて一緒にいて欲しいって思うから彼女になるんだろ。(吉野)
②例え幾千幾万の兄があり、その愛情全てを寄せ集めたとしても、俺一人のこの愛には到底、及ぶまい。(ハムレット)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「揺れない乳は乳じゃない」 追記:自分なりに解説

ある日、1人の少女が唐突に殺された
ある日、最強の魔法使いが樽に入れられ島流しされた

これは、偶然?必然?

そして、彼女がいることをひた隠しにしている吉野と
妹を殺されて魔法使いと契約したマヒロ

この2人がタックを組み世界を導くのは偶然?必然?

未来は、「悲劇」ですか?「喜劇」ですか?

そんな内容でしたね。

魔法使いと人間。
通常なら繋がらない世界の人たち。

「全てのことには訳がある」というアイカの言葉・・・

そして世界の崩壊と同時に再生。
目覚めてしまったはじまりの樹と絶園の樹・・・


まず重要なのが、この世界には2つの樹が存在します。

「はじまりの樹」と「絶園の樹」

はじまりの樹とは・・・ {netabare}
葉風ら鎖部一族が神のごとく崇める大樹で、「創造」の力を司り世界を生み出した樹。
眠っていたはずの樹であり、覚醒するには「はじまりの姫君」である葉風が必要です。

今も世界の条理を支配しており、鎖部一族に魔法の力を貸し与えています。

魔法の力の代償として供物が必要であり、「高度の文明の産物」が必要条件。
これは、現代技術によって作られた物ならなんでもいいそうですね。
ミサイルや空き缶等・・・

一族の一部では、世界の文明がリセットになる危険があると恐れられていた為、
葉風と対立してしまったようですね。 {/netabare}


次に、絶園の樹とは・・・ {netabare}
はじまりの樹と対をなす大樹で「破壊」の力を司り、
世界が創造される中途においてはじまりの樹と争い敗れたことから、
「果実」と言う形に分割され、封印されていましたが、
はじまりの樹が覚醒する前に、
鎖部一族によって世界各地に散らばる果実を集結させて、
絶園の樹を復活させようと試みます。

絶園の樹復活の前兆として、全身が金属化し死亡する黒鉄病が流行し、
いくつかの街が壊滅してしまいますが・・・。 {/netabare}


絶園というぐらいですから、
最初は、はじまりの樹が正義なのかと思っていましたが、

しかし・・・
{netabare}
はじまりの樹は人類を試すため、倒されるために存在し
文明レベルが一定以上に達した時、はじまりの樹は出現する。
そして一定期間の後、人や建物もろとも、その文明を滅ぼします。

絶園の樹は、はじまりの樹を倒すために存在し
出現したはじまりの樹を、絶園の魔法使いの力によって倒す事によって、
文明は助かります。

絶園の魔法使いは基本的には、はじまりの樹に勝てるのですが、
絶園の魔法使いがはじまりの樹を倒せなかった場合、
文明ははじまりの樹によって滅ぼされます。

一応、これが真実のようです。{/netabare}

創造の力を司る“はじまりの樹”と、破壊の力を司る“絶園の樹”。
どちらが正しいのかもう訳分かりません←

作品内容ですが、 {netabare}
葉風は一族を止めるため、孤島から魔具である人形を通して真広に指示を出し、
果実の飛ぶ方向を元に、“絶園の樹”の場所を探らせ、

同時に、アイカを殺した犯人の手がかりをつかむため、
殺害現場である自宅を捜索するも、どうやら鎖部一族にアイカは殺されたと推測。

これで目的は違えど、葉風とマヒロの赴く方向は同じになりました。


時間と空間を超えて2年前にいるという葉風を呼び戻したが、
鎖部一族の中には犯人はおらず、

はじまりの樹の覚醒に合わせて葉風が生まれたように
絶園の樹の復活を感じ、生まれた"絶園の魔法使い"が存在し、
その人物が犯人ではないか?という結果に。

しかし世界は、はじまりの樹による文明破壊が進み何十億人と死んでいました。

はじまりの樹のおかげで、多くが死に、文明は崩壊寸前ですが、
逆に争いごとはなくなりました。
同時に人々の自由もなくなりました。

まったくもって「世の中は不合理」ですね。{/netabare}


この作品は、シェイクスピアの物語 テンペストとハムレット。
この2つの物語を引用することにより
悲劇とも喜劇とも取れる描写となっています。

ハムレット{netabare}
シェイクスピアの四大悲劇の一つ
ハムレットは親を殺され復讐をする。
父の仇と恋人の父を殺し、その悲しみのあまり恋人も死んでしまう。
そして恋人の兄がハムレットへの復讐を誓い、ついでに周りにもそそのかされ、
最後は、みんな死んでしまう悲劇。{/netabare}

テンペスト{netabare}
シェイクスピアの喜劇
テンペストとは嵐の意味で、
復讐を思いとどまり、過去の罪を悔い改めさせ、赦すことを決意する喜劇の物語。{/netabare}


結果だけを述べますが、
{netabare} アイカを殺したのはアイカでしたが、
最後までこれは読めませんでしたね。

被害者であり加害者であったアイカ。

始まりの木を倒すのが使命の絶園の魔法使いアイカ。
アイカが死ぬことにより
葉風に吉野とマヒロを合わせるキッカケとなった。
やはりアイカは死ななければならなかった。

自殺という道を選んだのは、
未来からきた葉風から「アイカの死から始まるこれからの事」を聞いたから。

当初は絶園の魔法使いであるアイカ自身が、倒す予定ではあったものの
そうすると未来が変わってしまい、
絶園の樹の影響である黒鉄病や、はじまりの樹による文明破壊によって
吉野やマヒロが絶対生き残れるという確証はない。

葉風が言っていた未来の話では、吉野やマヒロが生きているわけですから、

吉野やマヒロが100%生き残れる未来を望むと、
死ぬしかないよね。

アイカは恐れられ寂しい人生であったが
吉野とマヒロだけは女の子扱いした。それを守りたかった。
大切な吉野とマヒロの為に命をかける。


絶園がはじまりを倒し。
魔法も消えたが、世界は平和になったと同時に、犯罪は復活したのは事実。
絶園が正しかったのか。
始まりが正しかったのか。
この辺は視聴者も考えさせられますね~


最後はアイカの予想通り
アイカの死を受け入れるが吉野とマヒロでしたが

全部終わった見ろと言われた
アイカからのビデオメッセージ

死を悲しむなというアイカ。
最後までアイカはアイカであり、
シナリオ通りに生きシナリオ通りに死んだアイカ。
アイカも納得してたし、皆納得していた。

結果オーライで喜劇となったのかな。{/netabare}


しかし個人的にはモヤモヤが残った・・・
{netabare} アイカの死は悲劇としか捉えられなかった。

前向きに生きるという最後ではあったが
泣き言を言わないのは性格かもだけど、
アイカの遺体は美しかったな~…

アイカ~(´;Д;`)

マヒロと吉野が泣かないなら私が変わりに泣くぜ!

EDの佐香智久さんが歌う「僕たちの歌」が
吉野とアイカの幸せそうな描写で、

アイカが生き返るなんて、絶対ないって思ってたよ?
思ってたけど願ったっていいじゃないか!!!

(アイカアイカ言い過ぎか私?){/netabare}


始まりは終わりであり
終わりは始まりである

全てが必然的な世界観

謀略 復讐 孤独 疑念 秘密

後々からしっかり繋がってくる
先走って見せない各々の感情が、続きを気にならせる要因となっている。


意外な展開が多くてびっくりして一気に視聴してしまいました。

BGMも素晴らしく、
過去回もしっかりしてたし、重要な付箋もしっかりしていた。



【約束に重さがあるなら…永遠にこない明日の約束…】
【オフィーリアを愛していた。
 たとえ幾千幾万の兄があり、その愛情すべてを寄せ集めたとしても、
 おれひとりのこの愛にはとうていおよばん】

吉野のハムレットを引用した、この言葉が非常に印象的で

【全てのことには訳がある。これも美しい結末の伏線になる】
アイカの語った一言ですが、
本当にその通りの物語でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

その樹なんの樹気になる樹。

これは正直名作です。
かなり好きな作品になりました。
できれば運営様のお力で「名作」の部分だけでもフォントサイズ5倍で赤い字の表記にして頂きたい!

くらい文字を大にしてお勧めしたい作品です。

世界観の整合性、物語の濃さ、心理の多面性、作画、どれをとっても一級品でした

特に各キャラクターの「物事を俯瞰して見る視点」がリアリティーがあって良かったです。
実際人って、追い詰められた状況で妙に俯瞰してる自分が居たり、十分理性的だと思っていても感情的なオーラが全身から滲み出てたりと、感情と理性が主導権争いをしているもんだけど、その辺がとてもよく表現されていたと思います。

そしてこの物語を覆っている雰囲気が凄く良かった。
大きな原因は作中の重要人物の不在。
そのことが逆にその人物の存在感を強くする。
興味をひく。
まるで作品全体にその人物の存在が拡散しているかのようにじわりと影を落としていく。
映画「桐島、部活やめるってよ」でもそうだし他にもいくつか不在の物語を観たことがあるけど、この不破愛花という人物の不在は心をざわつかせる何かがある。
「禁断」とかそういう類の匂いを作品全体に纏わせている。

きっとそれだけでも面白い物語が1つ出来るだろうけど、そこに止まらず、そのイメージを下地にして謎、魔法、復讐といったエンターテイメントを前面に出し、ときには抑えるなどして安易に展開を読ませてくれない。

主人公の吉野と真広の関係にしても、2つの木の解釈にしても、ちょっとしたことに「印象が劇的に変化する要素」が含まれていて、視点を変えるだけで答えが180度ひっくり返ってしまう。

魔法が謎に影響を与え、謎が復讐に影響を与え、復讐が魔法に影響を与え、そうやって常に何かと何かが影響し合っていて、1つの出来事でいろんな解釈が生まれる。
更に感情の揺れまでもが物語の核心に大きく影響を与えていて、その中の1つでも読み違えると物語全体を読み違えてしまう。

正直、重要な謎はほとんど読めなかったんだけど、明かされたときは驚き、納得できた。
ここは謎に翻弄された自分にグッジョブ!と言いたいw
そう、物語の謎は解けそうで解けないくらいが1番面白いんだから‥(真顔)
できれば今から視聴しようと思ってる方にもこの心地よさとちょっぴりビターな敗北感をあじわっていただきたい(真顔)

そう、物語の謎は解けそうで‥(以下省略)


キャラデは男性女性の両方を意識したような方向性で、個人的にはかなり好きなタイプでした。
最初にも触れた不破愛花は中学生とは思えないほどの媚びない感じと、美しさと、謎と可愛らしさと、そしてなんといっても不敵さを兼ね備えた、ちょっと他のアニメでは見たことない感じのキャラデでした。
当初想像した以上に好きなキャラになって嬉しい誤算でしたw

特に彼女のまっすぐなのに含みのある表情には、大人でも「‥ま、参りました‥。」と意味なく降参してしまいそうな強さを感じてしまいました。

作画ほんと良かったと思います。
個人的にあんまり好きになれないのが異世界設定なんですが、この作品の場合「現実世界に異質な現象が起きた。」という体の表現になっていて、かなり自分好みの設定でした。

ただ、現実と異質を混在させると作画の粗が目につきがちですが、この作品の場合、ディテールまでかなり丁寧に描かれていて、素晴らしかったと思います。

最後にシリアスを利用したラブコメには笑かしていただきましたw
でれ葉風最高(´▽`)ノ♪(笑)

因みに‥
最初、というか中盤まで葉風のことを博士と勘違いしていて、しかも名前を(魔法使いに博士って斬新w)という意味で気に入ってたことはここだけの秘密。。

まぁ、重要な場面で若干説明的すぎ。と感じる部分もありましたが、文句なしのお勧め作品です。


※視聴前の方、ここから先は決して覗かないで下さい。

{netabare}

ネタバレ雑記、殴り書きですw

葉風の「これはなにか?!世界の命運を賭けたラブコメか?!!」
など、ラブコメ要素のセルフ解説にはめっちゃウケましたw

通常、もったい付けて、満を持して登場するキャラのプレッシャーってスゴいと思うんです。
しかも20話も引っ張っての登場とかもう‥始まりの樹本体に匹敵するほどのハードルの高さでしょう?!
制作としてもよっぽどの自信がないとこのプレッシャーには耐えられないでしょう?
実際もったい付けて撃沈した真実なんて掃いて捨てるほどある。
さすがにビビったか、その前に何のフラグか意味深なこと言ってるわけですよ。

「1番恐いのは真実がつまらないこと。」

‥そう、往々にして真実なんてつまらない。。
だってこれだけ引っ張って‥散々犯人を推理して、いろんな可能性を考えて…驚きの真実とかあるわけない。
そりゃそうだ。。最初に言っとくのが正解だ。
大丈夫。オレならストーリーの為に敢えてこの事件をつまらなく終わらせるという選択を受け入れる準備はできてるよ♪

‥と優しく思ってた頃がボクにもありました。

結果、完全に驚きました!
つか、葉風と愛花がすれ違うまで気付かなかった自分にビックリしましたよ。。

なんでその可能性を除外してたんだろうって( ̄∇ ̄)‥


文明と魔法のパワーバランスの話は秀逸でした。
なぜ防御魔法なのか?とか設定に唸った点をあげたらキリがない程です。
世界の大国が意外とおとなしかったのは突っ込みたくもなるけど、その理由まで説明できる魔法の設定は驚愕のレベルですね。

前半フロイラインってかませ犬?赤髪ロン毛動揺しすぎ‥なんて思ってましたw
まさかそれすらギャグにするとは俯瞰能力半端なさ過ぎw

最後に‥
愛花の選択については‥へなちょこの新絶園の魔法使いの言うとおりでしょうね。。
未来を知らない状態の愛花が、手に入れた大切な日常を壊す危険を冒してしてまで真広や吉野に自分の運命の話をすることはないだろうし、辻褄で考えれば愛花の選択は正しい。。

けど、身近な人にとっては愛花の選択は間違ってる。。
誰もがもっといい選択肢は無かったのか?と思う。

不毛にもタラレバを言えば、未来から来た葉風と愛花がもっと早く会っていれば、違った選択肢もあったかもしれないね。。
その場合、もっと最悪の結果も考えられるだろうけど、奇跡が起こるかもしれないという選択肢が。。

でもまあ、それはやはり不毛な話。

受け入れがたい最後だとしてもリセットなど出来ないし、最善の選択をできなかったからといって過去を変えられる訳でもない。

それはもう起こったことで、変えれるのは未来だけ。というお話なのでしょうね。


以上です(`v´)ゞ!

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

95.1 4 シスコンでファンタジーなアニメランキング4位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1844)
7804人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

さっすが咲太、ブタ野郎だね♪

こーゆー学園現象系は大好きです。他作品で例えると『ココロコネ○ト』に近いですね。『STEINS;○ATE』好きな方も楽しめるかも?です。
ただこの作品の損してるとこはタイトルかな(汗)


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全13話・30分アニメ)


『双葉』には親近感が湧きました。私もアルコールランプで湯を沸かしてカップうどん食べたりコーヒー作ったりしてたなぁ。
とまぁ無駄話はともかく、単純な私のお気に入りになった作品です。この作品の作者は『さくら荘のペットな彼女』の方なんですね。


ここから先、少しネタバレを含みます。
少しでもネタバレを見たくない方はお戻り頂ければ幸いです。

{netabare}

主な【思春期症候群】など。


・1〜3話『透過現象』【シュレディンガーの猫】

「彼女って、誰だっけ?」
んで、野生のバニーガールに会ったという日記(5/6)。それからOP曲が始まりバニーガールの先輩が踊ってるのを観て最初は「あ、またこーゆーラノベの…」と思いました。
1話のAパートだけなら視聴を辞めようと思いましたがそこからいい意味で期待を裏切ってくれました。
妹のお兄ちゃん好きも後々の伏線だったのもビックリしましたがそれは後程。

空気と戦うのはバカバカしい、【病院送りにした】という噂を持つ主人公の『梓川咲太』は周りに誤解されたまま高校に通う。
ある日、野生?のバニーガール『桜島麻衣』と遭遇(咲太より一つ年上)。どうやら『咲太』以外には視認されていない。そこから物語が動く。


見えない、または見えなくするという事の使い方は上手いなと思いました。『観測』されないなら『確定』されない。無いと同じ。
周りが空気を読んで『見えない』ようにされてる『桜島』。ま、『咲太』も噂+αとなって見えない事になってますが。
『無い』ということに世界もそれに収束していく。視認も記憶も接触も語る事も残していた物も全てが…それは最初から居なかったように。
学校が『箱庭』、『桜島』が『猫』、まさに『シュレディンガーの猫』だなと。空気の現象は+αされてるって感じでしたね。

これをどうやって解決、『観測者』に『咲太』がなったのか?が凄く楽しめました。物語の流れもシリアスな部分とコメディ部分もいい配分だったと思います。世界の中心…ではなくてグラウンドで叫ぶのは凄いなぁ。『空気』と『戦う』ってのは本当にカッコイイなと思いました。カロリーも使うし場合によっては社会的に殺される。
なので飾らない言葉で『咲太』の行動は凄いと。
本当、『咲太』は青春ブタ野郎だな。


・4〜6話『タイムループ』【ラプラスの(プチ)悪魔】

咲太「好きです、付き合って下さい」
桜島「…ときめかない」



ヒドい!(笑)

冗談を言いながら甘々な男女(咲太と桜島)の関係に…となる筈がまた次の現象が。今日も『6/27』を過ごす『咲太』。
やはりおかしいと思い『双葉』に相談。原因を探す。繰り返す『6/27』に違う行動をとる人(または原因)を探す。全世界の人類分の1?を探すのに辟易する。が、意外と近くに居た。『透過現象』の時に尻を蹴りあった『古賀朋絵』。
今回も青春ブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない』の部分ですね。原作は見てないですがアニメだけの感想だと1番甘酸っぱくて青春してるなと思いました。こう胸が熱くなる感じ?でしょうか。
パワーはあるのにどう使って良いか分からない。失敗を恐れる。自分がダサいと思われたくなくて他人を貶める、独りが怖い…等々よく表現出来てたと思います。
それに加え『朋絵』役のCV『東山奈央』さんの福岡訛りがキャラの魅力を醸し出してました。


このストーリーではやはり『スマホ』というか『SNS』ですね。リアルでも数分でも返信遅れたら仲間はずれや炎上させるコンテンツにさせられたり、それが大きくなり過ぎて収集つかなくなってもう取り返しがつかない事になる事がしばしば。
『SNS』が主流になってから情報量が数千倍〜数万倍と言うくらいに膨れ上がってます。
その情報が簡単に手に入る今だから共有が出来ないと分かった時の反発がイジメの原因にもなったり。
なので今回の事象の『朋絵』の立場は今をよく表現出来てたなと思います。
敵役…というか、貶める奴等というかそいつ等の使い方も良かったですね。ここでも確証もない情報を信用する周りの『空気』が気持ち悪く感じました。
ここでの『空気』と戦う『咲太』の行動はスカッ!としました。


「友達になってくれ」
この言葉が『朋絵』にとってとてもとても苦しい物だなと感じました。6話は観てグッと来ました。
AパートとBパートでの『朋絵』の気持ちが、空気の読める『朋絵』の気持ちが、演技をしてる『朋絵』の気持ちが痛いくらいに伝わってきました。
表現というか描写も良かったなぁ。
今までは時が進んでたのに今度は『7/18』がループしだす。その理由も、その日の天気の使い方も。
あのにわか雨(夕立)が、『楽しい7/18』と『哀しい7/18』を上手い具合にマッチしてたなと。
演技ではなく、嘘ではなく、自分の心からの声で意志を告げた『朋絵』、本当に切なくなりました。

『咲太』も嘘を付いたのかな?『咲太』は空気が読めるのに読まない。『朋絵』を想っての事かな?と思いました。
CV『東山奈央さん』の演技が大変良かった、それもあって『朋絵』がとっても魅力的に見えた現象パートでした。

そして…『6/27』。
周囲に合わせる為、必死で空気を読んでいた少女は気が付くと未来まで読めるようになっていた。


…。


この、『咲太』のブタ野郎が!
『双葉』、再現実験だ!『咲太』の尻を蹴れ!


・7〜8話『(マクロな世界の)量子テレポーテーション』【ドッペルゲンガー】


「そうだね、よくある都市伝説…」


その後に続く「そっちは」とは?


昔『咲太』がやさグレている時に会った女子高生の『牧之原翔子』。それがある雨の日、捨て猫を拾おうかどうしようか迷ってる中学生の女の子が。その娘の名前は『牧之原翔子』。
その中学生の女の子は『咲太』を知る訳がない。
それを『双葉』に相談しようとしたら『双葉』にも異変が。
『8/2』、親しい友人『双葉理央』の為にブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない』ですね。このストーリーの『双葉』の気持ちはよく分かります。友人、恋心、大切な物、これを失ってしまうかもしれないという焦燥感。
年頃だけで無くとも今まで仲良くやってた人が居なくなるかも?となると『双葉』の行動は分からない訳ではないですね。それが自分を苦しめるかもしれない行動だったとしても。


これは難しい議題でもありますね。
メンタルヘルス論では男女の間では友情は成立しないとか言われてるし。かと言って『アセクシャル(無性愛)』とは違いますし。
でも『双葉』と『咲太』と『国見佑真』にはそれがあった。「双葉、メンドクセー」と言いながら『咲太』は『双葉』の為に行動。『双葉』がピンチと知ると急いで駆けつける『国見』。
かまってほしいが為に行動してる『双葉』、その手段を許さない『双葉』、『思春期症候群』の影響で2つに分裂した『双葉』の心理をよく表現出来てたと思います。


『咲太』『双葉』『国見』の関係性はとても羨ましいなと思います。学生時代だからとはいえ夏休みのほとんどを使って『双葉』の為に行動するなんて信頼関係が無いと出来ないと思います。
『双葉』の家に『咲太』が泊まる話は『桜島』は少しムッとしたろうなぁ(笑)

『咲太』の無神経な行動にやっと本音をぶち撒けた『双葉』、そこで言われた『咲太』の言葉により救われた、変えられた『双葉』。本当に心の底からホッとしたんだろうなと思います。「一生友達してもらうつもり」は『双葉』の心に刺さったのかな。
『国見』は『咲太』と『双葉』の相談は理由も聞かずに聞いてくれたりすぐに駆けつける。『双葉』にとって2人は本当に大切な…。

使い方が合ってるか分からないけど二律背反かな?と。片方の『双葉』は嘘を付いて隠してましたし。
それで正直な気持ちをブツけた時にパラドックスが解消された…とまぁ、素人の考えです。流して下さい。


『双葉』は結構お気に入りのキャラですね。
人間くさいと言うかなんというかそんな感じです。

でもまさか『青春ブタ野郎』と命名した『双葉』がその『青春ブタ野郎』に救われるとはね。
んで、いつの間にか普通に『朋絵』と友達になってた『咲太』。訛りを真似してやがった!

さっすが咲太、ブタ野郎だ♪


・9〜10話『人格(見た目)入れ替わり現象』【量子テレポーテーションの一種】


桜島?「アンタ誰?」

『9/1』、色々あった夏休みが終わり2学期が始まる。夏休み中は『桜島』にあまり会えなかった『咲太』。学校が始まったら会えると思ったら学校に来ていない。何かあったのかと『桜島』のマンションに向かう。そこで見たのは確かに『桜島』なのだが様子が…。
今回は腹違いの『桜島』姉妹の為にブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない』ですね。正直な気持ちを書くと他のストーリーよりパンチが弱かった様に感じました。
だからと言ってつまらないって訳では無いですが。
単純に解決の糸口が最初から明白だったし起承転結が大体想像通りだったからという理由です。
しかし現象に慣れた『咲太』達と現象が初めての『豊浜』の言動はちゃんと表現出来てたと思います。しかし現象はどんどん範囲が広くなってるなぁ(笑)


『咲太』の「友達居ますって、3人も。」ってセリフは少しニヤッてしました。「あ、『朋絵』が『咲太』の中で!」ってね。

さて今回は単純。『義姉へのコンプレックス』。
物語の始まりから『豊浜』が『桜島』に対しての話し方がなんか中途半端。変な敬語、それは『咲太』が居たからなのか、『腹違いの姉妹』だから?と最初は思いました。だからこんなたどたどしい間柄なのかと。
が、早い。9話のAパート後半で大体吐露されました。10話冒頭、『咲太』のセリフ「早く仲直りしてくんないかなぁ」につきます。
解決方法は大体分かってるのに姉(桜島)の意地と姉への劣等感(豊浜)が邪魔をしてる。
そこに『豊浜』には追い打ちとなる出来事が1つ2つとたて続けに食らう。
何もかも嫌になって卑怯なやり方や感情的に行動する『豊浜』は人間臭くて良かったと思います。
憧れだった、素敵な人が姉になり、嬉しかったのに比べて比べられて次第にコンプレックスになり不安で押し潰されてしまう『豊浜』。
だから努力して練習して少しでも喜んでもらいたい人に褒めてもらいたかった。ただそれだけだったのに。しかし「練習したら、努力したら報われる」訳ではない。これが余計に『豊浜』を苦しめる。
同時に『桜島』との差も。
出来ない事までやろうとしてる『豊浜』は凄いやつだなとは思いますが報われるかどうかは別ですしね。

こんなにコンプレックスを持ってる『豊浜』だったからかな。解決時の気持ちの堰(せき)を切る所はやっと楽になれたのかな?と感じました。
本当に長い間溜まっていたから感情が溢れて良い表現でした。そして『桜島』も…。


甘い事を言ってビンタ… …あ、あれ?なぜ『咲太』に?なぜご褒美に?(笑)
『桜島』の作品の『彩子』のセリフ。「いっぺん死んでみる?」は『地○少女』…、あ、すみません。
ちょっと疑問点が1つ。『豊浜』は「横浜にあるお嬢様学校」に通ってるんですよね?そーゆーとこって芸能活動とか大丈夫なのかな?と。ま、気にする事では無いですね(汗)


『かえで』に対しても良いお兄ちゃんやって『桜島』の妹の『豊浜』にも認められて…

さっすが咲太、ジゴロ…じゃなかった。ブタ野郎だ!


・11〜13話(終)『解離性障害』【思春期症候群を含んだストーリー】


かえで「かえでの今年の目標です!」


『10/16』、『かえで』から重大発表をされる。
「お兄ちゃん以外の人からの電話に出る」「お兄ちゃんと外に出る」…etc、そして最後に「学校に行く」。
『咲太』の妹、『かえで』が突然今年の目標を宣言してきて行動する。なぜ『かえで』はそんな行動をしようと思ったのか、なぜ【今年】なのか…
今回は妹の『かえで』の為にブタ野郎は奔走する。


原作では『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』ですね。最終話後半は『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』をちょっとやって劇場版へって流れ。
正直とてつもなく胸が苦しくなったストーリーでした。涙も結構出ました。
1話目の表現だけだったら『シスコンブタ野郎』ですが(ま、このストーリー観てもそうだなと思いますが(笑))、『咲太』の妹に対しての行動がとてつもなく胸を打ちました。その行動をするきっかけとなった『翔子さん』の言葉も。
ここのストーリーは私は文句なしでした。


「罵られて悦ぶブタ野郎」と『双葉』に言われいつも通りに、『朋絵』は『咲太』に対して友達と思って接してる(訛り等も隠さなくなったなど)等を観てるとこの2人は思春期症候群を乗り越えて強くなったんだなと少しホッコリしました。


『解離性障害』と言うか『解離性同一性障害』と言うか『かえで』は防衛本能だったんですね。それに『思春期症候群』が+αされた状態。
昨日まで一緒に過ごした、行動してた人が今日になったら自分と過ごした記憶が無くなってる。
…記憶を持ってる人も記憶を失った人も心身共にシンドイでしょうね。正直体験した事が無いので想像でしか言えないですが。
いくら説明しても、いくら言葉にしても伝わらない。病院で診察されても「思い込み」とか言われたら『咲太』の様に何もかもが嫌になるでしょうね。
ここで人生の先輩(翔子さん)からの素敵なアドバイスに『咲太』は救われたんだなと。
私もあの言葉は知らない価値観だったので凄く胸を打たれました。CV『水瀬いのりさん』の演技もとても合っててセリフがスッと入ってきました。

そして『咲太』の『かえで』への行動は泣けましたね。『花楓』ではなく『かえで』。
「今ここに居るのは今の『かえで』だから」…
『翔子さん』の言葉に胸を打たれて、『翔子さん』の様に生きて行こうと決めて行動に出せるって凄いですよね。感化されてもいざ行動となるとそうそう出来るかどうかは分からないと思うので。

母親は病んでしまったが『咲太』は『翔子さん』に、『かえで』は『咲太』に救われた。
でもやはり『かえで』は『花楓』であって記憶が戻ったら…という事案は必ずある。
ここまで視聴を進めた時に『かえで』の目標の意味やなぜ「今年」の目標なのかが薄々感じられて少し胸が苦しくなりました。


『10/16』から始めた今年の目標、『11/23』には登校しようとするまでに。が、出来ず。
そして『11/26』にとうとう爆発。『思春期症候群』の痣が出てきて無理をしても「かえでにはゆっくりしてる時間がないんですよ!」と自ら強行。
ここまで来ると流石に涙腺がヤバかったです。
とっておきの場所に連れてって『かえで』を勇気づける。年間パスポート、一人で出来た買い物、夜間だけど学校とノートの目標達成、そして…

かえで「明日が楽しみです!明日が待ち遠しいです!」


『11/27』

咲太「お前…花楓、なのか?」

ここのセリフはもうダメでしたね。胸を締め付けられました。『かえで』の待ち遠しい『明日』が…。
次の13話に行くのが少し嫌でした。


最終13話。どうしようもない気持ちを叫び、悲しみに打ちひしがれる『咲太』。当然ですよね。失った痛みが『咲太』を蝕んでるんですから。

咲太「翔子さんに何が分かるんですか?」

こう当たるのは分かります。

『翔子さん』が『かえで』の日記を『咲太』に読み聞かせて、これまでの行動が[お兄ちゃんと一緒に目標を叶えて多くの思い出を作ること]を知った『咲太』は辛かったでしょうね。
でもそこに『翔子さん』が居てアドバイスを貰えた事によりやっと悲しみを受け止め泣き叫べた。
ただ割り切れるものではないでしょうね、『咲太』も。だから悲しみを抱えながら現実を生きていく事になる…ってキツいなぁ。


後半の『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』の部分は少しだけで残りは劇場版なので省きます。いよいよ今日から上映ですね。
今回私は色々とあるので行けないけど、結構パンチの強い内容なので観てみたいですね。


それぞれの事象でED曲を歌う歌手が変わるのは良いですね。最終話は事象が起こった全ての歌手で。
『咲太』…は無かったか(笑)
石川くん、残念。

OP曲の『君のせい』はお気に入りです。
歌詞、絵のカットイン、曲のノリ、物語を盛り上げてました。


私個人はかなり楽しめた作品ですが好きフィルターがかかってると思うのでオススメするかは控えておきます。

{/netabare}

2019/06/15上映予定。CMでは『牧之原 翔子』が映し出されていた。今回は彼女のストーリーなのか、それとも違う誰かなのか、今回のブタ野郎がどんな事に奔走するのか非常に気になります!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

べ、べつに「青ブタ」なんて変なタイトルで悪目立ちしなくても、ちゃんと面白いんだからね!(笑)

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
いや、本当にレビュタイ通りで、普通に素敵で高いクオリティのラブコメですよ!

「化物語」や「俺ガイル」に近いかな。

ヒロインがちゃんと可愛くて、主人公がちゃんと格好よくて、笑えて萌えて考えさせられて。

(よりもい など未視聴ですが)2018唯一の☆5であり、「亜人ちゃん」以来のお気に入り棚です♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、本作は五つのパートに分かれるので、それぞれの感想を。

〈青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(桜島麻衣 編)〉
{netabare}
☆5。「消える」という切なさをちゃんと使っていた。設定的には幽霊との恋愛に近いかもしれない。

梓川咲太と桜島麻衣の魅力をしっかりと紹介し、たった3話とは思えない程の、切なくも美しい恋愛を魅せてくれた。麻衣は、面倒臭い可愛さというか、ちゃんと「先輩」として、萌えました。また、咲太 は、本当に「静かな根性」があって。睡眠薬のシーンとか、本当に好き。

この3話で、「麻衣のことも咲太のことも大好きになり」「二人の仲を応援したい」と思えたことが、後々に効いてきたと思います。

ラストの一人告白大会も、観ているこっちの方が恥ずかしくなりそうでしたが(笑)、あのくらいやってくれると、いっそ清々しかった♪
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない(古賀 朋絵 編)〉
{netabare}
☆5。私は「報われないサブヒロイン萌え」なので、古賀にはかなり萌えた♪ 流石、「Just Because!」の鴨志田一さん!

また、「空気を読むなんて間違ってる」「スマホなんてなくても生きてける」と、現代の子供達に本当に観てほしいテーマをカチッと描いている。

ラストも好き。砂浜の少女と福岡のイモ娘が伏線になって、地味グループの方に入るとか。良いオチ!
{/netabare}


〈青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない(双葉理央 編)〉
{netabare}
☆4。このシリーズが一番勿体ない。

双葉理央は、文化的なエロさもあり、毒舌も鋭く、かなり良キャラだと思うけど、ちょっと肩透かし。

誰もがきっと、国見佑真とくっついてほしいと思っているのに、ラストの告白失敗も、随分アッサリ。まあ、2期にまたあるのかな。とにかく、3話あれば、、、と思わざるを得なかった。
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない(豊浜のどか 編)〉
{netabare}
☆3。この話は、正直、いらなかったかなと。

勿論、存在意義は分かります。

まずは、桜島麻衣の悩みを描くことで、彼女の魅力を倍増させること。それから、咲太の家族観を描くことで、次のシリーズに繋げる大切な役目。

なんだけどまあ、ラストもすごく平易なオチだったし、キレイにまとめ過ぎて、面白くなかった。

下に書くけど、取捨選択の中で、他のやり方、見せ方もあったかなと。
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない(梓川 かえで 編)〉
{netabare}
☆6(笑)。正直、このシリーズが始まるまでは、☆4にしようか、☆5にしようか悩む感じでしたが、このシリーズでお気に入り棚入りが決定!

ずっと違和感のあった梓川花楓という妹キャラが、梓川かえで だったということで、色んなことに納得。

咲太の「達観しすぎじゃね?」という違和感も、かえで の為に無理して作っていた部分であることも分かり、なんか納得。苦しむ咲太に、感動。最後、かえで の手紙てで、本当に久々に、アニメでちょっと泣いた。ガーリッシュナンバー以来だわ(笑)
{/netabare}

総じて、本作の良さは、

①梓川咲太と桜島麻衣を中心にした、軽妙なやり取り。会話のセンスが抜群だと思った。

②「雰囲気は明るく」「設定はファンタジー」「しかしテーマは深くリアリティーをもって」というあたりのバランスが絶妙だった。

③2~3話の短編を重ねながらも、縦軸となる咲太と麻衣の恋愛を深めていく構成の上手さ。

特に、①と②は特出していたと思う。

ただ、不満もあるにはあります。

まず、シリアスなシーンで、多少作画が残念なところがあったところ。コメディは多少崩れても良いけど、シリアスは余計に気合い入れてほしいと思った。

次に、「メインパートが終わったキャラが生かしきれていないこと」。特に、古賀は、あんなに良いキャラだったのに、空気になってしまって残念だった。もっとうまく絡ませてくれれば尚よかった。

最後に、「双葉理央 編」「豊浜のどか 編」のクオリティが、他の3パートに比べて低かったところ。特に、「豊浜のどか 編」は、なんか安易だったなと。ただこれは、多分、「2話」という短さが壁になっていたので、1クールで「梓川 かえで 編」までやろうと思った時に、仕方がなかった、いや、むしろよく頑張ったなとは思いますが。

なんで、現状でも充分に満足なのですが、あえて代替案を示すならば、「双葉理央 編」をまるっとカットするという選択肢はなかったものかなと。

勿論、色々不具合は出てくるし、批判もあるだろうけど、「豊浜のどか 編」は、「家族」というテーマを扱う以上は、ストーリーから外せないし、双葉理央はすごく好きなキャラなので、あのような中途半端なオチにするくらいだったら、2期にとっておいて、国見とくっつく(よね?多分)までをガッツリ魅せるのもアリだったのではないかと。んで、「桜島麻衣 編」と「豊浜のどか 編」に1話ずつ追加して、クオリティを上げていくのも良かったかな、なんて思いました。

いや、「お気に入り棚」に何を文句つけているんでしょうね(苦笑)

とにかく、「2018年、これより良いアニメはあった」「2018年、これより好きなアニメはなかった」ということで、個人的覇権&お気に入り棚です♪

好きはクオリティを超える♪

久々に、純粋な気持ちでアニメを楽しめました!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
俺ガイルみたいな雰囲気? 作画は普通に良いね。設定と会話センスはなかなか良い。やりたことは分かった。主人公だけに見えるというのは、幽霊とのラブコメに近い設定だな。いつかは一時的に見えなくなる展開もあるんだろうな。

2話目 ☆4
シュレーディンガーの猫なんて、クソ厨2病要素をド正面からってのは、なかなかに潔い。電話のやりとり、格好良いな。マジで蹴るとか(笑) デートからの中々の流れ。

3話目 ☆5
まあ、そういう展開だよな。orangeに比べると、ずいぶんと切実かつ意味ある、未来への手紙。根性あるな~。睡眠薬のクダリとか、良かったな。よく、3話でここまでもってきたなとも思うし、これが10話とかだったら本当に感動したなとも思う。

4話目 ☆4
ちゃんとバニー先輩との関係は深まって行くのですね♪ エンドレス8(苦笑) こんどはラプラスの悪魔か。一人は恥ずかしい。リアルなところだね。ドMじゃねぇか(笑)

5話目 ☆4
妹ちゃん、良い感じだね。演技が本気に、、、古賀のことなんだね。1周回ってアリな先輩(笑) 古賀が不細工なら、、、酷いけど、高校生ならマジでそうだからな(汗) これ、古賀がマジで咲太に惚れて、告ってフラれて、エンドレス8? 「僕は童貞だ!」w

6話目 ☆5
色々なやる気(笑) 妬いてるw 情緒不安定(笑) まあ、そういう流れだよな。これで古賀が嘘ついてたら素敵だな。同じ日でも繰り返したい。報われないサブヒロイン好きとしては、ポイント高い。結末も、良いな。砂浜の少女と福岡のイモ娘がここにきて伏線になって、地味グループの方に入るとか。スハラシイ!

7話目 ☆4
上手になるまで何度でもって、童貞が聞いたら悶えて喜びそうなフレーズやな(笑) やりとりが軽妙で良いよな。エロ賢い(笑) チョココロネ、、、こういう些細なことだよな。携帯恐怖症。サクッと彼氏。

8話目 ☆4
完全に同人格ではないとね。二人の問題でしょ、という自然な発言。作画、ちょい厳しい? 一種の自傷行為て、そんなもんなのか? 愛を知り、怖さを知る。作画がカタカタしなければ、もっと萌えられる泣きのシーンなんだけどな。夜の学校、入れるの?
ここでエロ双葉の方に戻るとしたら、ダーク双葉が分離体? これまで、パートの〆は次場らしかったのに、なんか中途半端。

9話目 ☆3
やがて君になる、かな(笑)?

10話目 ☆3
親を、親だと思っている。何気に深い。咲太、あまりにも達観しているけどな。父親、違和感しかないな。咲太のキレっぷりが良いな。う~ん、ちょっと綺麗にまとめ過ぎかな? 咲太をビンタwww 戻る瞬間。

11話目 ☆5
このいじめの顛末は、最近の特徴だよな。いじめっこが晒されて、いじめられる。なぜなら、力のある者(ガキ大将)がいじめるというより、モブ的な奴が数の力を頼りに、上位層や下位層をいじめるいじめ。いじめられる人間がいなくなると、立場が入れ替わるだけ。

引きこもり改善。ちゃんと、スモールステップ意識してるし、咲太の視点が温かい。図ったな、お兄ちゃん(笑) あんまり順調だと、、、。楓の事実。

12話目 ☆5
なかなかシリアス。見える世界は人の数だけ。真実。確かに、今の「かえで」。咲太、メチャいい奴。記憶喪失モノの定番だが、今の人格がどうなるか問題。統合が一番スッキリするけどな。小も大も、弱音も。笑いの道は険しいw 今の「かえで」のうちに、やりたいことやりたいわけね。年間パス、いちいち素敵なニクさ。教室でもなく保健室でもなく、夜の学校。カウンセリングマインドが、実に理にかなっている。かえで が、花楓に。安易に「かえで」を残さないのが、また、素晴らしい。次に復活させるかもだけど。

13話目 ☆5
記憶喪失の復活について、ここまでしっかりと喜びと悲しみを、対比をつけて表現したアニメは知らないな。咲太の叫びは胸にくる。ただ、ああいうところはもっと作画を頑張らないと、安っぽく見える。祥子さんは、咲太が作ったのかな。かえでの日記、泣くわ。バイト、そのためか。かえで は消えたくないけど、咲太の為の目標であり、前進か。トマトとパンのところ、リアル。「こんな時でも腹は減るんだな」とか、無駄に言わせないところが良い。咲太が本当にツラい時にいるのが自分ではなく、咲太が求めていたのも祥子さんで、という悔しさと悲しさと。過剰だが、それが良い。マネージャー、ナイスだな。ブタ野郎エンド(笑) これは、二期だな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 55
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

『プロット』と『キャラ』、貴方はどちらが大切ですか?

名作アニメ『図書館戦争』の原作者で、
僕が心から敬愛する作家、有川浩さんの小説の書き方は、
なかなかに素敵です(わりと有名な話ですが)。

モチ-フとする題材の取材を徹底的に行い、
おおまかなプロットを決めて、キャラクター設定を作り込む。

ふつうの作家は、この段階で書き始めます。
なかには、飛行機の設計図みたくプロットを作り込む人もいるそうですが、
まあ、ふつうはエイヤっで書き始めます。

だけど有川さんは、何日か放置しておきます。
別にさぼっているわけではなく、
キャラクターが動き出すのを『待っている』のだそうです。

で、有川さんの中でキャラが動き始めたら、それを文字で追っていく。

だから、有川さん自身が書きながら
「おお、ここでそうきたか」とか「こいつ、動かね~っ」とか、
まるで観劇者みたくキャラの言動を楽しんでいる、みたいな。

おかげで、最初に出したプロットとまるで違う作品になることもあるとか。
それを「面白いからいいや」で通す編集さんもエラい。

この書き方の最大の利点は『キャラがぶれない』ことです。

もちろん、物語の序盤と終盤でキャラの言うことが変ったりしますが、
それは人間的な成長・気づきによるもので、
業界的に『振り幅』と呼ばれ、キャラぶれとは全く別のものです。

この『振り幅』はドラマを成立させるための大切な要素であり、
逆に『キャラぶれ』は、
ドラマを崩壊させてしまう欠陥因子です。

これは文芸の世界ではあたりまえのことなのですが、
残念ながらライトノベルの世界、
そしてそれを原作としたアニメの世界では、
それが『あたりまえ』になっていない感があります。

ええと、相変わらずマクラが長くて恐縮です。

僕がどうしてこんな話をぐだぐだ書いているかというと、
本作『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』が、
ものすごく『惜しい』作品だと思うからです。
{netabare}

作画は文句なしに素晴らしい。
OP、EDや劇伴もよくできていると思います。
とりわけOPのカット割りは、珠玉の出来と言っても過言ではありません。

役者さんも豪華で、力の入ったお芝居をしています。

物語も、量子がどうしたこうしたという物理学まがいはこじつけですが、
『思春期症候群』というばくっとしたくくりで
次々といろんな超常現象を登場させていくというのは、
視聴者を飽きさせない素晴らしい工夫だなあ、と。

それぞれヒロインが違うのにハーレムにならないところも好感度大。
言葉の掛け合いも軽妙で、
おお、と思わされる言い回しが随所に出てきます。
{/netabare}

いろんな要素に秀でていて、
総合的に評価が高くなるのも当然というか、
あにこれで総合ベストテンに入るのも、頷けるところであります。

ただ……好きな人ごめんなさい、
僕の耳には『キャラぶれ』がひどい、です。
とりわけ、主人公の梓川咲太が。
{netabare}

最初に思わず顔をしかめてしまったのは、
古賀朋絵の章のラス前、展望台での告白シ-ンです。

このシ-ン、朋絵に自分から「好き」と言わせる必要は何もないです。
リ-プを繰り返しても自分の気持ちは変わらない、
それを伝えるだけで目的が達成できるわけですから、全くの無意味かと。
残酷に追い詰めて嫌われようとするなら、
最後に「よく頑張ったな」なんて優しい言葉をかけることもないわけで。

要するに、このシ-ンでの咲太は「あんたなにさま?」の一語に尽きます。
ぶっきらぼうながらも人に優しかった咲太というキャラが、
ここではものの見事にぶっ飛んでいるんです。

そして、それを受ける朋絵のキャラも、よじけています。

朋絵は「何度も繰り返せば咲太の気が変わり、麻衣から略奪できる」
なんて本気で考えるほど、バカでも黒いキャラでもなかったはずです。
虚しいと自分でもわかっているけど、
一縷の望みにしがみついてやめられなった、
そう読むのが正解なのが、ここまでの古賀朋絵像ではなかったかと。

ところが、告白内容はまさかの黒キャラ、確信犯。

朋絵を演じてる東山奈央さんも「はあ?」と思ったんでしょうね。
熱演っぽく演ってますが、実はテンプレ読み。
気持ちが入った時の東山さんの芝居って、こんなもんじゃないです。

結局『展望台で告白』というプロットありきで、
そこに無理やりキャラを当てはめるから、
言霊がペラペラの、やすいシーンになっちゃったわけです。


この『プロットありき』は、この後も頻発します。

双葉理央編。
花火大会を控えた真夏の出来事なんだから、
雨の中を自転車で走ったぐらいで病院に担ぎ込まれるわけがありません。
本当に低体温症になってたら、
そのまえの理央との会話ができないわけで。

これも『病院で会話・解決』というプロットありきですね。
リアリティなんか置いてけぼりです。
炎に包まれながらべらべら喋るのと同じことかと。


豊浜のどか編。
のどかが狂言自殺で海に入る理由がまったくありません。
咲太を試したのだとしたら、何のために試すのか目的が不明です。

咲太はあくまでも姉の恋人であって、
直近になってようやく心を許しかけたぐらいの間柄です。
たとえ麻衣のライブにショックを受けてむしゃくしゃしていても、
ふつうにやつあたりするのが関の山では。
それまでの言動も、わがままではありましたが、
他人の前で狂言自殺するほど身勝手で非常識なキャラじゃなかったし。

これも『のどか、海に入る』というプロットありきですね。
派手で衝撃っぽいシ-ンが欲しくて、
とりあえずおまえ海に入っとけや、と。


で、最高にげんなりさせられたのが、梓川かえで編の咲太です。

かえでが花楓になり、ブラコン妹の人格が消えた。
それはまあ、ショックを受けるのは受けるでしょう。
だけどそれと同時に、花楓の記憶が戻ったことを喜ぶべきでは。

花楓は思春期症候群で心身ともにボロボロになり、自我を失い、
何年かぶりにようやく記憶が戻ったわけです。
なのに、それを喜んでくれるどころか、
その間の代替人格であったかえでの消失のみを嘆き悲しまれ、
街を彷徨われたりした日にゃあ、立つ瀬がありません。

あたし、ひょっとして記憶戻っちゃいけなかった? みたいな。

麻衣に「花楓が壊れるまで気づいてやれなかった、何もしてやれなかった」
なんて殊勝な話をしておきながら、
その花楓が帰ってきたら喜ぶどころか嘆き悲しむって、咲太あんた……。

最低でも、喜びと喪失感がごちゃまぜぐらいでないと。

もちろんこれも『プロットありき』です。
ここで咲太が打ちひしがれないと、翔子さんが出せません。
ここで翔子さんが出せないと、
翔子さんの手紙を見て立ち去った麻衣を咲太が金沢まで追いかけるという、
雪の中の感動シ-ンに結びつきません。

だから、つまるところ、
  おまえ、これまで口に出したことは全部忘れて、
  とりあえず泣いてそのへん彷徨っとけや
となったわけで。

もはや、キャラ設定も何もあったもんじゃありません。


原作者の鴨志田一氏はウィキペディアによると、
岡田麿里さんと意気投合した盟友みたく書かれていますが、
とんでもないと僕は思います。
岡田さんは、自分で原作を書く時には、
プロットに合わせてキャラの脳みそを入れ替えたりしませんから。
{/netabare}

とは言うものの、アニメとしては全体的にとてもよくできています。
そして、もっとひどい『キャラぶれ作品』が、
巷にあふれかえっているというのも目を逸らせない事実です。

ですからO型性格丸出しの人に、
  フリさん、言うことが細かすぎなんだってば。
  どうせラノベ原作のアニメなんだし、
  かわい~っとか、面白れ~っとか、
  そういうので楽しんだらいいじゃんかさ。
なんて言われたら、そうなのかなと思ってもみたり。

あ、でも、創り手としてのプライドというものが……うにゃうにゃ。

とりあえず、おすすめ度としてはAランクです。
キャラクターのぐらつきを、
  こいつはぐらついた性格をしてるんだ
の一言であっさり片づけてしまえれば、
最後まで楽しく、ワクワクしながら視聴できると思います。

ただ、本気でプロを目指している若い方には真似して欲しくない、かな。
  プロットがなんぼのもんじゃいっ
そう言ってちゃぶ台をひっくり返せる方、心より応援いたします。
リアルではけっこう苦労しそうですし、
ひょっとすると思わぬ敵を作っちゃうかも知れませんが、それでも、ね。

{netabare}
ちなみに、あまり人気のない豊浜のどか編ですが、
あれ、お芝居としてはかなり難しいです。

麻衣役の瀬戸麻沙美さんは、単にのどか役を創るんじゃなく、
内田真礼さんがのどか役を演った場合の口調・発声の真似をして、
しかも自分の声で、気持ちを入れて演じなきゃいけない。

内田真礼さんはその逆ですね。

自分の理解した役を自分の声で演る、
他人の口調・発声の真似をする、
どちらか一方ならプロ役者はできて当然ですが、
その二つが重なると、難易度が一気にはねあがります。

男女の入れ替わりなら多少雑になってもごまかせますが、
同性間の入れ替わりはそうもいきません。

それでも内田さんの場合、
過去に瀬戸さんの演じた「麻衣サンプル」が八話分ほどあったわけですが、
逆の「のどかサンプル」は二言三言しかなかったわけで、
瀬戸さん、めちゃくちゃ苦労したことと思います。

『ココロコネクト』なんか、その辺の作り込みが雑で、
誰が誰なのか全然わかりませんでした。
まあ、あれは入れ替わって発する台詞がごく僅かでしたが。

その点、本作では瀬戸さんも内田さんも、めっちゃ作り込んでます。
とりわけ、サンプルの多かった内田さんはすごい。
全然声質が違うのに、ちゃんと瀬戸さんの台詞に聞こえるもの。

確かに、お話自体はたいして目新しくなかったですが、
お芝居は一流でした。
熱演されたお二人の努力とプロ根性に、敬意を表したく。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

68.5 5 シスコンでファンタジーなアニメランキング5位
クオリディア・コード(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (656)
3208人が棚に入れました
人類の敵――〈アンノウン〉と戦争を続ける世界。

 数十年前の〈アンノウン〉侵攻時、コールドスリープ施設に避難させられていた子供たち­は、その眠りから目覚めたとき、己の身に超自然的な力――〈世界〉が発現していること­を知る。東京湾ゲートから現れる〈アンノウン〉から国を護るため、少年少女たちは東京­・神奈川・千葉の各防衛都市で戦いを繰り広げるのだった。

東京をさがら総、神奈川を橘公司、千葉を渡 航が担当し、
“QUALIDEA”を作り上げる。

声優・キャラクター
悠木碧、福原綾香、斉藤壮馬、石川由依、内田雄馬、安済知佳
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

結局無難なお話でしたが、観て損というわけではない。

12話{netabare}
大方の予想通り、葵が最後にアンノウン側に寝返り敵となったが、最後
のバトルはあっけなく地球を代表する6人がアンノウンを殲滅に追い込ん
でめでたしめでたし・・・。1クールで無難にまとめた感じがします。
最後はカナリヤの歌が皆に勇気を与えて大逆転勝利っていうシナリオなん
だろうけど、無難で陳腐すぎ・・・尺の関係もあるから仕方ないのかも
しれないが、最後のバトルはもう少し中身のあるバトルにして欲しかった
感じがします。作画は良くなかったけど、そこそこ楽しめたので、この
作品はそれで良しってことにします♪{/netabare}
11話{netabare}
いよいよ戦いは佳境に入りました。千種のお母さんが負傷して、6人は
アンノウンとの戦いに向かう。葵は最後になにかしでかしそうな感じが
漂っているが、コールドスリープの子供達は助けられるのかな?
アンノウンの侵略の事情ももう少し詳しく知れたらよかったが、概要は
つかめた感じで、ストーリーはいいんだよね。作画はいつも通りでした。
これ、DVDで作画直したりしないよな・・・。{/netabare}
10話{netabare}
どうも作画の雑さが際立っていたように感じます。引きの作画は適当
なのか・・・背景もなんらこだわりのない殺風景な感じが目立つし、
アップの作画以外は気になって仕方なかったけど今に始まったこと
でもないから・・・で済まないよなぁ・・・。千種兄妹のお母さん、
ちょっと無駄に明るすぎてうるさい。カナリヤ一人で勘弁して欲しい。
さて、本当の戦いはこれからなのだろうが、日本に残るコールドスリ
ープに入った子供たちの救出は可能だろう。しかし、コードをつけている
仲間達は殺すわけにはいかないよな・・・。面白いストーリーだし、
キャラの個性も好きなんだけど、ほんと作画がね・・・毎回言うけど
もったいないよ。{/netabare}
9話{netabare}
カナリヤが戻ってくるまで、じっくりと作ったね。見えている世界は
偽物で、真実は植物系の何かに浸食されている感じでしたが、アンノ
ウンに見えていたものは、実は本当は人間の姿なのかな?そして、管
理局で視覚を制御されている者は、人間がアンノウンに見えて、侵略
者が人間を操作し滅ぼそうと画策していたってことかな・・・。
いずれにしても、なかなか面白い内容なのに、作画が相変わらずで惜
しいね。{/netabare}
8話{netabare}
この世界が人為的に作られ操作されている世界だとしたら、その理由は
なんだろう。ここにきて話の内容が興味深くなってきました。本当の
世界があるのでしょうか・・・そしてそれはどのようにして掴み取ること
ができるのでしょうか?首の後ろにあるチップが空想?世界の原因だと
思うが、もしかしてアンノウンの方が現実世界からの使者だったりする
とか・・・考えすぎかな?後半になってグッと作品の重みが出てきたね。
見続けて良かったです。{/netabare}
7話{netabare}
ほたるが舞姫の危機を救うが、ラストはどういうことだ?舞姫のコード
板がアンノウンに撃たれてから、姫の力が一気にダウンしたということ
は姫はどうなるのか?本部で管理するための電子的識別コードだけの意
味あいじゃないのかな?ちょっと謎。そもそもQualideaって英語は無い
し、これはいったいどういう意味なのかな?Qualifyって動詞があるけ
ど、名詞・形容詞形は―deaが語尾に付く形はないし・・・なんだろね?
英語じゃないのかな?謎だったため、外国のwikiでも調べたが、タイト
ルは、Kuoridia-code? みたいになってて、ローマ字表記でした。
あまりこだわる必要も無いのかもしれないけど気になります。ちょっと
謎が多いので、最後まで観ますw 結構面白くなってきましたが、これ
で、ほたると舞姫まで消えてしまうとか無いよな・・・。なんか見落と
してたかな?録画を観直している時間がないから、次週注目します。{/netabare}
6話{netabare}
アンノウンの大襲撃の指揮にあたる舞姫の過去のエピソードを挿入した
戦闘シーン。舞姫の正義を貫く熱い血は祖父譲りなんだね。そして、仲
間を信じ仲間の為に戦う熱い気持ちの根底にはほたるとの絆が存在して
いて、それはそれで美しい話だと思った。壱弥はただぶち切れてしまっ
たが、戦っているだけマシだなw 次週はほたるちゃんが加勢して、千
種兄妹が東京に到着して、どうにかなるのか?40分もたせれば大丈夫と
いうことだったが・・・。{/netabare}
5話{netabare}
壱弥のカスっぷりは半端無いな・・・。最初の威勢はどこへやら・・・。
ただ、壱弥が塞ぎこんでるおかげで、千種兄妹の会話が多くなり面白い。
明日葉の『うける』を聞くとちょっと笑っちゃう。姫はいい子だね~。
でも、心に深い傷があるようだ。ところで・・・カナリヤはどうなった
んだ?作画は相変わらず所々手抜きっぽいとこあるな・・・w{/netabare}
4話{netabare}
壱弥の最初の傲慢さの必要性は理解できた。壱弥が仲間の重要性を知り
丸くなる所までの4話ですな。しかしさ、やっぱ舞姫が一番強い感じが
します。だけどさ・・・どうやってやっつけたのさ?肝心のとどめの
一撃が作画されなかった理由が分からんな・・・。止め画で戦闘終了し
いきなり舞姫の勝利宣言って・・・あまりにも手抜きすぎないか?
あと、戦闘に歌が出てくるのは好きじゃないな・・・。なんか調子狂う
よ。千葉の兄妹はいい味出してるよね。いいとこもあるけど、荒削りな
面も多くて・・・、でももう少し見ちゃうかなw。
カナリヤはどうなったんだろうか・・・?{/netabare}
3話{netabare} 
相手の力量も測れないような首席でいいのかな?・・・と思いつつ、カナ
リアの歌が止まると、壱弥の戦闘能力が存分に発揮できないことが露呈し
た。その程度であの自信は過剰だよね。舞姫の方が断然強そうだな。
ただ、壱弥はいいとこある奴だということは分かった。強大なUNKNOWNに
対し、3校でどのように戦うのか、次週注目って感じですね。舞姫だけで
勝てんじゃないのかな?・・・とも思いつつw{/netabare}
2話{netabare}
壱弥が1話ほど強烈でなくなったので見易かった。これくらいの気性の悪さ
なら十分耐えられる。霞の存在が壱弥にマイルド感を与えていい関係に思え
る。ある程度メインキャラの紹介は済んだ感じでしょうか。そこそこ楽しめ
そうなキャラの集まりだということが認識できました。あとはストーリーが
どうなっていくのか・・・。{/netabare}
1話{netabare}
まず壱弥が胸糞悪くて嫌い。とても酷い性格で気分を害する。そういう
性格になった訳もあるんだろうけど、これがメインキャラだと、観る気が
失せそうだ。キャラ画もかなり雑な部分が目立つし、戦闘と爆破の作画に
関してはそこそこ力が入っているようだけど、決して綺麗な画ではない。
話もたいして面白くないし、UNKNOWNとの闘いの中で繰り広げられ
る人間模様に興味をそそられない。
別に視聴継続しなくてもいいかな・・・と思うような1話だった。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

オマージュの果て

【2016.09.30 少し修正整理】

作画が弱いと一目でわかる。それだけに、これさえなければという印象を持ちがちなのだが、本当にそうだろうか。


序盤の設定を見ると、いわゆる「テンプレ」の、異能で世界を守る学生ヒーローもので、主要キャラクターたちも人気のライトノベルからピックアップしてきたような類型性を強く漂わせている。
だが、無自覚に類型をなぞった安直さよりも、妙に自信のありげな、確信犯的な迷いのなさを感じさせるものだ。


{netabare}創作物は先行作の影響の上に誕生してくるものだが、「世界を守る異能力学生(集団)」のテンプレは、おそらく「セカイ系」を源流としている。

社会領域を排除し、キミ/ボクのセカイが世界の存亡という破滅的状況と直接に重なる「セカイ系」は、さらに遡れば『新世紀エヴァンゲリオン』にたどり着くだろう。

正体不明の由来のしれない圧倒的な暴力が理不尽に襲い掛かり、破滅寸前である世界を救うため、基盤も仕組みも分らない「陰謀組織」の得体のしれない権力が、少年少女を意義の不明な死闘へと駆り立てる『エヴァンゲリオン』世界。

ここから、子供の目には理不尽な運命を残酷に押し付ける得体のしれないブラックボックスのような「陰謀組織」に見える「社会」を、すっぱりと整理して消去し、子供の「理不尽なセカイ」と「理不尽に破滅する世界」を二重化する方向へ純化したのが「セカイ系」と言えるだろう。

そして「世界を守る異能力学生(集団)」のテンプレは、「セカイ系」から、キミ/ボクの関係が世界の命運を決定する=ボクの行動がそのまま世界をコントロールしているという、幼児的な「全能感」の快楽だけを抽出して消費する、「セカイ系」の自堕落な頽廃形態を量産するための「テンプレ」として生じているようだ。

本作の設定やキャラクター造形は、明らかに「テンプレ」をなぞっているのに、「セカイ」の造形に「陰謀」的な得体のしれなさを匂わせることで、「セカイ系」の更にその源流の先行作へ向けてオマージュを捧げているような、意図的な作為感を漂わせる。

この印象は、中盤から終盤にかけ、この「世界」が、「学生」の全能感のための「テンプレ」ではなく、学生を支配下に置くための舞台装置であったことが暴露されることにより、やはり先行作品へのオマージュないしは回答であったからだ、と示しているように思う。

「テンプレ」を疑わずに「学生」に感情移入して「世界」の支配感を甘受していた視聴者は、「世界」の最下層を支える部品に過ぎなかったという「真の」設定を前に、衝撃を受けることになる。


このような仕掛けにもかかわらず、本作が退屈で雑な視聴感しか与えないのは、設定やストーリーに注力しているように見える割に、アニメというビジュアル表現に対して意識が不足しているような印象を感じさせるからだ。

それは、作画が乱れている、といった水準の話ではない。

明らかに戦闘に不向きなスクールユニフォーム的な制服で戦闘する。
人間が無造作に空中浮遊し、自在に空を飛ぶ。
掌をかざしたり、剣を振るだけで遠距離の巨大な敵が爆発する。
等々…

セリフがいかに勿体ぶって意味深長であろうと、それを表現するビジュアルがこのように安易で工夫のないものであれば、アニメという映像表現として説得力が激減するだろう。

異能力によって空を飛んだり敵を爆破するのはいいとして、そこに超常的な力が作用しているのだという映像上の表現が無ければ、他人の夢を説明無しに見せられているようなもので、「凄いことが起きている」という作中の状況に対して白けた距離感しか生まれない。

明らかに映像表現として質を高めようという意図の見えないビジュアルは、そもそもこのストーリーをアニメとして表現しようとする意欲があったのかとさえ疑わしく感じさせる。


そのストーリー自体も、ビジュアルが「テンプレ」の約束事に寄りかかって工夫を放棄した安易なものであったように、やはりオリジナルな工夫は無かったのだとラストで暴露される。

キャラクター各人の異能を「せかい」という明らかに不自然で耳障りな用語で表現していたのは、この「セカイ/世界」が、個々人のセカイ=価値観の闘争の場であると示したかったからであるようだ。

だが、価値観の相対的な優劣が「世界」を形作るとは、現実の価値相対主義を単に追認しているだけであって、改めて創作物として世に問うような何らかの「作家的主張」でも新たな「知見」でもない。

しかも、オマージュを捧げた先行作において、理不尽な暴力をもたらす「敵」が本質的に理解不能な「謎」の存在であったのに対し、説明の可能な侵略行為という「理解可能」な「敵」を設定することで、「異次元」の敵との闘争もまた、価値相対主義に回収されてしまう単なる価値観の闘争という現実の物まねに矮小化してしまう。

先行作に対して「説明」という「回答」を返したように見えるものの、先行作が、価値相対主義の現実を「理解不能な敵」を創造することで撃とうとした地点から、完全に後退してしまっている。

その「価値相対主義」も、結局のところ徹底的に闘争されることはなく、「大人」から勝利を「禅譲」されるようなラストが、本作を、安易で自堕落な「全能感」の満足へと着地させる。

大人と若者の間の壁は普遍的で、若者はいつの時代も「壁」を越えようとする。

本作においても、大人の「世界」を打ち破り、「若者」の世界を創造する「進化」を描こうとしたのかもしれないが、ギリギリの最後の最後で「大人」が退いて勝利を譲るような描写は、近年の若者の主張が、大人との闘争を避け、「居場所を「譲って」くれないのはおかしい」、「後進に道を譲って「くれない」のは間違っている」という「要求」である事態を追認しているとしか見えない。

「要求」する若者が「闘争」しようとする若者の足を引っ張る現実に背を向け、消費者根性が染みついた「要求」を描いてしまう本作は、挑戦的な見せかけにもかかわらず、幼児的な「全能感」の満足を企図した「テンプレ」からやはり脱してはいなかったのだと落胆させる。


ストーリーの貧しさに加え、映像表現の貧しさが、単なる娯楽として視聴することも不可能にした。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

清々しいほど分かりやすい

 キャッチしている人のレビューみて気になったので、観はじめたら止まらないで一気に視聴してしまった。
 別にラノベ原作だからとかでスルーしていたのではなく単純に気づいていなかったんだよな。ということで、少しでも認知されるべくレビューを書きたくて仕方のないそんな作品。
 ただし!
 別に素晴らしい作品というわけでもないのがじれったい。
 そして、なんかレビューしたくなる作品だったことをここに記す!

ライトノベルが原作。
 物語は、終末後の世界感で非日常であり、完全なファンタジー路線ではあるものの、学生をメインに持ってくることで、日常を同時に描きつつラノベらしい長ったらしいセリフ回しの会話劇を楽しめると妙な没入感に浸れる。
 この長いセリフ回しを演出で全て回収しているのが化物語っている化け物みたいなすごいアニメもあるけれど、そこまでは期待してはいけない。

 このアニメをレビューするにあたり調べてみたところ、どうやら、ラノベ界では有名人の3人が別々のレーベルから同名の作品を出すという新しい試みから生まれたものらしい。
 作者によって描く主人公が違うという点はまず抑えておきたいポイントだろう。ちなみにこのなかの3人では渡航しか知らなかった。言わずもがな『俺ガイル』の作者だ。

ライトノベルが原作だということは
 ライトノベルの特徴としては、現実逃避感が他の作品よりも色濃く出てる。これは割と謎の現象だとずっと思っている。
 そして、私としては一番ラノベ原作アニメの好きなところでもある。
 ちなみに、現実逃避感=世界観の破綻ではないので誤解のないように。悪い意味のように聞こえるかもしれないけれど良い意味のつもりで書いている。
 だからここが受け入れられない人は世界観が破綻しているように見えるし感じるしつまらないものになってしまうのだろう。
 そもそも、映像作品であれば、どこかに現実逃避したい欲求があるだろうに、なにも隠すことはないと思うのだがな(揶揄)。
 もちろんなかには本当に破綻しているものも少なからずあるから、アレルギー反応的に見ないという層があるのも納得できてしまうのも悲しい。
 しかし、この現実逃避モードに入ってしまい、没入感に浸ってしまうと、最終回にはあーもうこの仲間たちと物語を楽しめるのはこれでお終いかと喪失感が半端ない。
 これをのんのんびより病ともいう(いわない)。
 この作品の最大の魅力はここにあると私は思う。ただし! この没入感へ誘われることができるのは一握りの上級者のみ……(良いか悪いか判断できない)。

キャラ設定のバランスが良い
 強い個性を持ったキャラが登場するのは割とライトノベルらしさの一つで、ここイコールで作品の魅力として読まれているものもあるだろう。面白いかは別にして。
 今回の作品では東京、神奈川、千葉と3つのグループに分かれていて、それぞれがペアのような形で戦闘をおこなったり日常を楽しんでいる。
 このペアリングを紹介しよう。

まずは東京!
 主人公タイプの男で中二病とドジっ子でヒロイン。
 王道ラブ個風。

次に神奈川!
 脳筋元気少女と冷静だが主席の全てを肯定する女。
 百合っぽい。
 
そして千葉!
 ネクラ兄とツンデレ妹。
 どっかでみた兄妹……千葉でヒッキーで妹的にポイント高そう。

 キャラ設定と、ペアリングがある程度考えられているのも見どころであるが、さらに中二とネクラのやり取りはBLへの守備もカバーしているようにも見えなくはない。(ここ試験に出ます)

主人公が変わっていく構造。
 これは新しい試みのためにそうなったと思っているというかそうせざるを得ないのが、主人公は誰? って話。
 それぞれの本で主人公がいてそれを一つの話にまとめるとなると、ブレる。だから最初から序盤は東京、次に神奈川、最後は千葉で、みたいに恐らく決まっている。もしかしたら原作の段階でもそういうプロットになっていたのかもしれない。

 実はすごく難しいけれど、やっぱり作家なのかね、ちゃんとまとめきった感じはある。この構造も話の流れからすると凄くフィットしてるから不自然にならずに普通にやられたって感じだった。
 んな簡単に壊れるかい! ……みたいなツッコミを入れたくもなったけれどね。タイムスケジュール的に難しいだろうというところか。
 でも、「作画が良かったらな」とも不思議と思わない。そんなの抜きで面白かったと言える。

 いつもなら、絵ガー、音ガーとかそんなレビューもするんだけれど、あんまり書きたくないっていうのが正直なところ。
 作画の良い例と悪い例の両方を2:8位の割合で楽しめるのでおススメだ。この対比が良い所を際立たせることに成功している……もうやめよう。
 きっと複数レーベルに渡ってチェックしていたらあれ?? 思ったより時間取られるからちゃんと描く時間ないね。って感じだったことにしよう。

 ちなみに音楽は謎に力を入れていて、OPもEDも12話なのに変わってたような気がする。っていうか全部良いよ。カッコいい。ClariSとGARNiDELiAが一緒に歌うとかちょっとやってくれた感ある。

 さて、ここまで読んでもらえたらきっとこの作品を観たいと思ってくれることだろうと期待してネタバレはなしで書いてみた。見たことない人がここまで読むかという根本的なところもある。

 早く書きたかった理由はここで、作画が駄目だからこの作品はダメだとかラノベ臭が半端ないからダメだという意見に飲まれてほしくないという理由からだった。睡眠時間をちょっとずつ削って二日かけて書いてみました。どうぞこの下にあるハートマークをダブルクリックしてください。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

73.1 6 シスコンでファンタジーなアニメランキング6位
ささみさん@がんばらない(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1336)
6842人が棚に入れました
引きこもりの「ささみさん」と奴隷体質の「お兄ちゃん」のささやかな生活に降りかかる、八百万の神々による怪奇現象。
そして、個性あふれる「邪神三姉妹」とのありえないラブコメ。
そんな日常系として描かれる非日常の物語。

声優・キャラクター
阿澄佳奈、斎藤千和、花澤香菜、野中藍、大塚芳忠、沼倉愛美、日高里菜
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

がんばらないで見るのが調度良い、シャフト演出が光る作品

2013年1月より放送
全12話。


【前置き】

「物語シリーズ」「まどか☆マギカ」等で有名なシャフト制作。
放送当時も見ておりましたが、ふともう一度この独特の世界観に触れたくなりDVDで視聴しました。

シャフト制作アニメは毎作DVD版で、「そこまでこだわらなくて良いでしょ!」って思う程の異常な量の作画修正をしてくれるので、2度見するのもまた楽しいですしね。



【あらすじ】

主人公、『月読 鎖々美(つくよみ ささみ)』通称「ささみさん」は、ヒキコモリです。
着替えるのも、食事をするのも、とにかく「がんばらない」。
その生活の面倒を見るのは、異常なまでの奴隷体質の「お兄ちゃん」唯一人。

そんな彼女は、実は神霊「最高神のちから」をその身に封じた『月読の巫女』であり、これまでの環境や辛く非人道的な修練の日々から、遂に逃げ出して来ていたのでした…。

この兄妹と、難癖もある『邪神(やがみ)三姉妹』を中心に、八百万(やおよろず)の神々による怪奇現象が、面白おかしく時に残酷に…彼女の身に起こっていきます…。


【論じてみる】
{netabare}
本作は、シャフト制作作品の中では今一つの知名度ですね。
しかし、その独特の雰囲気や演出は、まさにシャフトらしさに溢れています。
前知識が無くても、これ「物語シリーズ」っぽいっと思った方もいらっしゃったのではないでしょうか。

キャラクターも皆可愛らしく描かれ、それを彩る作画に関してもシャフトの中でもかなりのクオリティ。
ささみさんの部屋でのみ入る、シャボン玉越しに画面を眺めているような淡い七色タッチの演出も、とても独創的でしたしね。
本編が終わったかと思えば、エンディングでは毎回キャラクター達のガヤが激しかったり、次回予告でも趣向を凝らしたヒキコモリ小ネタが色々と用意されたり…。

こういう、普通ならただ仕上げるだけで終わるところに
「もう一癖入れてやろう!」
という製作者の心意気を感じたのが、私が本作をもう一度見たくなった理由だったのかもしれません。

ただ…、肝心のシナリオに関しては、改めて観直してもイマイチでしたね。
原作が完結していないこともあり、全12話で全容が全く描ききれていない…、もとい描き切ろうとする感じすらなかった点が、何よりの残念要素だと私は思います。



冒頭は、まさに謎だらけのキャラクター達の理解不能な展開が続き、置いてけぼりをくらいます。
(この時点で、既に初見の人は視聴をやめかねないかもしれませんね…。)

世界観の説明は、第3話での「ささみレポート」。
ここでやっと、この「日本神話」を主軸にした世界観と、人物設定が明かされていきます。
ささみさんが、これまで色々な柵に縛られていた自分を断ち切る為に、あえて今は「がんばらない」ことにしていることが垣間見えてきましたね。

ただ「最高神のちから」と一言で言われても、意味不明な人も多かったかと思います。
とても分かり易く言えば「涼宮ハルヒ」に近いチカラを、ささみさんも持っていると思えば大きな差異もないかと…。
ただ、ささみさんはハルヒと違い、その自身のチカラを理解し、コントロールしようとしているのですが…。



さて、どこかファンシーな ささみさんの雰囲気とは違い、描かれるのは日本神話を元とした八百万の神々達。
これを、シリアスに見たらいいいのか、気楽に見たらいいのか…。

それこそ、タイトル通りの「がんばらない」。
世界観や台詞を覚えて、シナリオを熟知しようというよりは、基本的に演出や小ネタを見て気楽に楽しむが一番の作品のように私は思いました。
そうして身構えていないからこそ、世界観がガラリと変わった時も余計に楽しめるかと思いますしね。

何より、キャラクターがそれぞれ可愛いので、そう楽しむのが一番です。
変に萌えに走りすぎていないキャラクターデザインも、個人的には好みでしたし。


ささみさんは、阿澄佳奈さんの声が非常にマッチしていて、気怠さと頑張らなさ加減が光っていましたね。
「邪神三姉妹」も、でっかいロリから、ロリババァに加え、メカ女子高生と、バラエティーに富んでますし。
この姉妹に関しては人によって好みが大きく分かれるので、論争の火種にもなりそうですが…(笑)

ちなみに私は断然、次女のメカ女子高生『邪神 かがみ』派でした。
ちびまる子ちゃんのような黒髪ショートの髪型は勿論のこと、特徴的な「~のです」の喋り方や、時に挟む暴言、さりげないオヤジギャグ等々。
そしてそして、毎度眠たがる際の彼女の

『ふにゃぁ~~♪』

に、私はもぅイッチイチと悶え苦しんでおりました。
(この苦しみには、恍惚がブレンドされています。)

声を演じられているのは大人気声優の「花澤香菜さん」。
私としては、彼女が演じた数多くキャラの中でも、このかがみが個人的にかなり上位に食い込む程大好きなのです。
「千石撫子」「黒猫」「結城美柑」「天使ちゃんマジ天使」と、少し上げるだけでも名立たる超有名キャラが揃い踏みですが、それでも決して負けてはいません。
不器用ながら、とても友達思いの良い子ですしね。

いやまぁ、後の姉妹も良いんですけどね。
ロリにロリですし(*´Д`)ハァハァ



さて、物語としては中盤の、ささみさんとお母さんとの回が最高潮でした。
ここに関しては、本作をアニメ化にまで押し上げる人気となっただけの良エピソードだったと思います。
あのお母さんの、頑なな姿勢とその反面の内にあるデレっぷりは、とっても可愛かったですしね。
(しかしまぁ「働きたくない」「がんばりたくない」に加え「死にたい」を連呼するお父さんといい、ささみさん一家のキャラは濃すぎますね…。)

ただ、以降のエピソード「悪徳オカルト結社『アラハバキ』との一戦に関しては、かなり投げっぱなしで終わっている感が強く、多くが謎のまま先の展開を暗示せず物語が終わります。
この点が、本作最大の短所と言えるでしょう。
シャフト制作では、原作シナリオを忠実に再現することが多く、このように話が途中で終わるケースが多少ありますが、「化物語」などはそれでも物語の区切りはしっかりしておりました。

今現在の話題性を顧みて、まず2期がないことを考えると、本作は結局ただの原作販促アニメでしかなくなってしまい、非常に残念です。
決して内容が悪くないだけに…、余計にそう思います。
{/netabare}



【変態お兄ちゃん、月読 神臣(つくよみ かみおみ)】
{netabare}
さて、前述でも述べた通り本作は、ささみさんや邪神三姉妹が、可愛く個性的なキャラ立ちを見せるのですが……。
私的には、この奴隷体質の「ささみさんのお兄ちゃん」の強烈なキャラ立ちに、全部食われてしまったのでは…とすら感じましたね。

作中一切顔を見せないその風貌だけでも、既にかなり異質に見えるのは当然として…。
(この顔を見せない演出も見所!)
その行動や言動は、全て妹のささみさんへの溺愛に満ちており、


『お兄ちゃんはいつでも、ささみさんの側にいますよ~。

 お兄ちゃんを1人見かけたら、30人はいるものと思って下さ~い。』


なんてゴキブリ染みた変態発言は、最早日常茶飯事。

彼女への奴隷的な振る舞いも非常に板についており、回転寿司での一コマでは会話の合間にある

「あっ、次サーモン」「シャリ半分にして」「ワサビ嫌い」「シャリにお醤油付けたら殺す」「フーフーして」

という、ささみさんのワガママ要望に全て迅速に対応したりと…、気持ち悪い反面なんだか私もこんなお兄ちゃんが欲しくなっちゃいました。
…いやまぁ、その後すぐ全裸になって、

「僕を…、僕を食べて下さ~~~~~い!!!」

と言って、回転台から流れてくるような人なんですけどね……。
まぁ一応ちゃんと、お寿司を乳首に乗せてはいたようですけど。(←なんのフォローだ!)


ただ、基本的にゴキブリのような扱われ方をされているワケですが、その実ささみさんも

「お兄ちゃんが変態だったから、私は落ち込んでいる暇もなくって…。

 ……おかげで救われた。」

と言っているシーンもしっかり描かれているのが、また良いんですよね。
にくい兄貴ですね、こういうキャラクターはホント大好きです。


声優「大塚芳忠さん」(ワンピースの「Z」や、NARUTOの「自来也」等を担当されています)の起用は、「お兄ちゃん」というにはいささか高齢の声に思えましたが、それを補って余りある演技力に脱帽しました。
あの低い声での剽軽な言動の数々は、非常に耳に心地良かったです。

彼のその異質さの起因は結局、作中で明らかになることはありませんでしたが…、そのミステリアスさも含めて作中でもダントツのインパクトでした。
お母さんから「哀れな存在」と呼ばれていた彼ですが、その言葉にはこの個性以上の何かが、きっとあるのでしょうね…。
{/netabare}



【総評】

やはりアニメ単体として見る限り、説明不足で尾を引く展開のまま終わっていることは大きなマイナス。
あえて説明していない点があるにしても、それが人気に繋がらなければ商業作品としては失敗と言っていいでしょう
そういう点からも、人には自信を持ってオススメは出来ない作品です。

ですが中盤までの展開は、日常とシリアスを上手く表裏させた作りで、高クオリティの作画で彩られる可愛いキャラクターと、その演出や多くの小ネタも含めて、個人的には大いに楽しませてもらいました。
オープニングの「Alteration」(ZAQ)も、とても好みでしたしね。


しかし、やはりなんといっても…、ささみさんのお兄ちゃん。

『婚姻届は既に、ささみさんの名前を書くだけのものを用意してありますからね!

 法律だけが、僕らの敵ですねぇっ!!!』

なんて異常な台詞を繰り返す、この上なく残念なキャラクターを愛でる、そんな作品でした。
視聴の際は、是非がんばらないで♪


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月読 神臣(お兄ちゃん)』 声 - 大塚芳忠さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『邪神 かがみ』 声 - 花澤香菜さん



以下、私がもし「お兄ちゃん」になったら……。
(※どーでもいい話なので〆ますね。)
{netabare}

ちなみに私も、ささみさんのような可愛い妹がいたら、

きっと本作のお兄ちゃんみたく、この上無い愛情を行動で示そうと躍起立つのではないかと思います。


ともすれば当然、私も彼と同じように、妹に美味しく食べられたいという気持ちから、

回転寿司で、妹の眼前に全裸で流れてしまうのでしょうね。


あぁ一応、ネタとしては「おいなりさん」となります。


どうでしょう…。

こんなお兄ちゃんで良かったら………。。。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41
ネタバレ

泉 時雨@ゆーたくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

予想以上にファンタジー

予想以上に面白かったです。

私の考察的にはラブコメハーレムものかと思っていましたが、
けっこうファンタジーものじゃないですか。
世界観があり表現の仕方や背景が独特というか。。

なんでも、ほかの方のレビューを読むとアニメ制作をしているシャフトというのはすごいところらしいですね!
私はシャフトの作品はあまり見てないので、初めて知りましたよ^^;
興味深い会社になりそうですw

また、opもとってもかっこよくてお気に入りの曲の一つです!
edはとっても笑えますねw

兄役の大塚さんは50代なので、そんな大御所が
「ささみさーん」を言っている姿を想像すると恥ずかしさと笑いが出てきます^^


~12話~(最終回)
{netabare}よかったね、仲直りできて。
友達というのは裏切られる時もある、喧嘩するときもある。
だけど、そういうことを繰り返して仲直りして、
どんどん仲が深まっていくんだよね^^

少し微笑ましかったです。

でも、逃げちゃえばいいんだよってそ、それはうーん・・
確かに頑張りすぎちゃうのはダメだけど、頑張らなきゃいけない時もあるような・・?
少しその言葉が意味深で深くて印象的でしたね。

ファンタジックな友情&家族愛な物語でした!{/netabare}


~11話~
{netabare}あんなに友情って深いものですっけ?
確かに、仲いい子が別の子と仲良くしたら嫉妬するかもだけど、
あんなにゆりゆりしいですっけ?w

このアニメは裸シーンが多くて、ゆりゆりしいですねー。

とにかく、友情パワーを見せつけられて
羨ましいし悔しいです。

また、最後のシーン気になりました。
つるぎってもしかしてお兄ちゃんのこと・・!?

次回が気になります^^{/netabare}


~10話~
{netabare}つるぎって私と似てるなぁ。
勇者っぽくていいやつなのは私と違うけど、
変態なところが私と同じ。

デュフフいってよだれ垂らすなんて私と同一人物としか思えませんね。

ということで少しニヤニヤ笑うことができた回でした。

あと、最後の愛媛みかんのダンボール!
やっぱりみかんは愛媛ですよね~。

和歌山という人もいるけど、質や種類の多さは愛媛の方が多いと思うし、
昔からのみかんという歴史があるのですから。
量だけで勝った気になるのはよくないですよ。

愛媛の温州みかん美味しいのでぜひ食べてね!

・・・話逸れましたね。{/netabare}


~9話~
{netabare}ちょっと急展開過ぎてついていけませんでした。

まとめると、
ささみさんは過去を後悔していたので、
つるぎとねの国から戻ったお母さんと過去へ行くことになって、
誤解なども解け過去に後悔はなくなりました。

そして、無事現実に戻ったらまた新キャラ登場で波乱の予感。

これぐらいのだいたいな感じはわかりました。

また、疑問点がひとつあって
現実に戻ってきた時にお母さんも一緒にいましたよね?
ということはこれからもお母さんは一緒ということなんでしょうか?

生き返ったんでしょうか?

次回にはわかるといいですね・・{/netabare}


~8話~
{netabare}ささみさんが太ったのを解決するため過去へ行くことに。

だけど、覚えがないようなことが起きて、
あの怪物が言うにはどうやらここは過去ではないようで。。

「あなた、過去を変えたくない?」
この一言、ささみさんはきっと母親のことで過去に悔いがあったはず。
次回もまた波乱の予感ですね。{/netabare}


~7話~
{netabare}こういう展開になっちゃいましたか・・
私としては、お母さんが悲しい展開になるのは少し辛いね。

だけど、ささみさんも一緒だよね。
大好きなお母さんだったよね。。一緒にクレーンゲームして楽しかったよね。。

ささみさんが泣いてる姿を見ていると私も釣られて涙が出てました。

ひどいことをしたけど、ささみさんにとってはずっと大切で大好きだったお母さんだったと思います^^

今回感動してましたが、少しツッコミどころがありました。

え、愛媛みかんのダンボール!びっくりで嬉しかったです!

あと、最後の頑張らないランキングにすごく共感しました。
アームやインクのないボールペンも頷いてしまったし、
なんといっても予告頑張ってないよね、うん。{/netabare}


~6話~
{netabare}どっちもどっちってやつだね。

確かにささみさんは子供で自由にするのが最も。

だけど、ささみさんの気持ちや行動によって世界を変えるのは事実。
人類は大事だから、修行をしないといけないのかもしれない。

ささみさんのお母さんはそんなに悪い人には見えないけれども・・
これからどうなるんでしょうか?{/netabare}


~5話~
{netabare}あれ・・ささみさん、こんなキャラでしたっけ?w
兄にはあんなにツンなのに、
かがみには百合と間違えるほどデレデレしてるよ?

かがみと話してる時のささみさん、兄ぐらいデレてるもの。
(これささみさんに言ったら殴られそうだな)

人によって態度が変わる子みたいですね。

友達はいいなっと改めて思いながら羨ましく(少し妬ましく)なるお話でした。

・・しかし、ささみさん本気になれば歌上手いなぁ。
見直したぜ!w{/netabare}


~4話~
{netabare}兄。。それ映画泥棒。。ツッコミ入れたくなりました。
あと、ささみさんはけっこう大人のとこ行けるほど、普通に変態かと思ってましたが、
純情な乙女のようです。

少し今回は1話と同じくらい??のまま終わった感がありました。
「あの宇宙人は一体なんなんだろう・・姿1回も見てない・・、急展開だな・・」
ですね。

ものすごく、ファンタジー詰め込んでて、こういうものは初めて見るので
理解しがたいところがあります^^;

これからも、戦いとかありそうですね。{/netabare}


~3話~
{netabare}二話に続き、さらに謎が解けました。

兄は力を持っているわけではないんですね。
ささみさんが兄に幸せになって欲しいという願いを持っていたから、神々が兄の願いを叶えていたと。
まんまと私も勘違いしてましたw

そして、ささみさんとそのの周りの人達の過去のお話も聞けてよかったです。

ささみさんは、十分頑張っていましたよね。
何度も外に出ようとして兄を連れ戻そうととして・・
頑張ってるじゃないですか!
これからは、もっともっと頑張ることができそうです。

少しでも私と同じと思った自分。。^^;{/netabare}


~2話~
{netabare}最初のシーンで1話の謎溶けましたね。

不思議な現象(怪変)が起きるのはお兄ちゃんが願ったことを叶える(神がご機嫌を取ろうとして)ためだった。
で、能力者の邪神3姉妹が世界を元通りにしていると。

なるほどなるほどですねw

ちなみに、私もささみさんと同じでpcをよくするので
お菓子を食べた手で触ったり食べ物をこぼすのはしてほしくないかもですねw

そんなこんなだから、ささみさんとかなり共感するみたいです^^;
これからも。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話鑑賞後。第1稿。間隔開いてしまいましたので総評のみでお願いします。

原作小説・コミカライズなどはノータッチ。

新房シャフト製でなかったら、切ってたタイトルです。続けておいて良かったと感じております。

物語:先々の展開は全く読めませんが、テンポなど合っているようで素直に楽しめているので、4.0。次回予告&EDも好評価です。
声優:良くも悪くも、いつもの面々で、安心して観られます。やっぱ千和さん&花澤さんは良いですね~。いえ他の方もOKだと思います。4.5。
キャラ:話が進まないと細かいところは見えてこないのだと思いますが、問題無くいけました。4.0。
作画:こちらも問題無く観ています。このタイトルは「よく動いているな~」というのが印象。シャフトの印象というと、やはり「美麗さ」「細かさ」「独特さ」でしたので。4.5。
音楽:ZAQさんのOP、鎖々美さんのED。どちらも良いですね~。EDはそこで展開されている物語も面白いです。4.0。

総評っぽいもの。
{netabare}
・ストックすることもなく、順調に消化していました。のですが・・・神話(のような物)をベースにしたお話なのは理解できたのですが、そちら方面の知識が足りなく、コメントができずに終わってしまいました。
・個人的な評価としましては、確実に面白いと思える部類でした。
・ただのヒッキーかと思いきや頑張る鎖々美さん。いつも顔を隠していて謎ですが妹思い(?)な神臣さん。ビジュアルと年齢が真逆な鎖々美さんの応援団(?)邪神三姉妹。メインキャラからサブキャラまで見た目も立ち位置もわかり易いキャラ立てしてたと思えます。
・物語は基本先が読めない物で、次回予告もあれど予告するつもりが全く無いことが伺えつつも、面白いものでした。下手すると本編を台無しにし兼ねないEDも毎回楽しみでした。
・ただ・・・恐らく原作小説の方は終わってなさそう(あくまで推測)な上に、途中までのアニメ化っぽいでの・・・中途半端さが拭えない点が悔やまれます。
・一度ED曲をフルコーラスで聴いてみたいです。が・・・これも手に入れるには(以下略)。
・新房シャフト作品では常連のキャスト様達含め、声優陣の方々におかれましては素晴らしいクオリティだったかと思います。
・画的な方面では・・・個人的に「シャフト」といいますと「静」的な綺麗さを思い浮かべるですが、この作品では戦闘シーンを始めとした動きのある部分も印象に残りました。
・2期があるなら観たい作品です。
{/netabare}

以下各話レビュー(4話までですが・・・)
{netabare}
4話鑑賞後-----------
3話までで各キャラの設定や背景・立ち位置などが一通りわかって、「さぁどうなる?」と構えてみたわけですが・・・。

1回目では「???」となる展開でしたw
つるぎ先生のセクハラやら、月読兄のカブリ物とか、その他諸々のネタは楽しかった、そんな感想でした。

2回目でようやく、特に前半部分の、意味が理解できたわけでして。一筋縄では行かないな~と、しみじみ感じた次第です。

今でこそ続けておいて良かったと思えるタイトルです。
が、前情報無しで観始めていたら・・・とも思います。

(追記)
同僚に「明るい家族計画」について質問しまくってみました。いや・・・場合によってはセクハラなんですが、答えて頂けました。

とりあえず・・・わからない世代、いましたw
正直ショックでしたw ヒントを幾つか出して、ようやく正解にたどりつく始末でしたw

3話鑑賞後-----------
前回「改変=兄の力」と踏んでいたわけですが・・・見事に裏を掻かれたようですw 原作側にしてもアニメ側にしても、僕は思惑通りに観てしまったわけですね~。脱帽しました。

この回は各キャラの説明などが主だったと思いますので、ストーリー的な部分はスルーで。
ただ1つ思うのは・・・力の継承の為とはいえ、薬を使って意識を混濁させてまでというのは、正直重いといいますか、引くといいますか。
「外の世界を知らなければ」「何の疑問も持たなかった」のかもしれませんけども。

邪神三姉妹の助力を得たEDでしたが・・・やっぱりちゃんと歌えてないw
次回予告は「料理番組」という体裁でしたが、レンジでチンしただけな上に、作ってるのはお兄ちゃんという、これまたがんばれてない仕様w
でも面白いので有りです。

2話鑑賞後-----------
「改変」の原因がお兄ちゃんにあるんではないのか?ということに気付いたのは、1話を繰り返し観ていたときのことです。しかも結構何度も観て、ようやくw

世界観みたいなところは見えてきましたが、
・アマテラスの力は何時お兄ちゃんに移ったのか
・三姉妹の(力の)正体
そこら辺が現在抱いている謎です。

1話で家の外に出ようとしては、ケロケロして戻るというのを繰り返していたのは・・・兄妹どちらかの「力」によるものなのでしょうか。

がんばらない占いのみずがめ座の結果を楽しみにしていたのですが、占いですら無かったw ちなみに僕は「非リアの山羊座」ですw
今回はがんばらない天気予報。札幌、東京、名古屋、大阪、長崎しか無いって・・・アバウト過ぎw もうちょっとがんばってw

OP好きです。今回のZAQさんも良いと思います。咲阿知賀編の時から気に入ってます。音使いとでもいいますか、その辺り。
ED好きです。でも今回はボーカル無かったようなw でもエンドロール内では「歌・月読鎖々美」ってw がんばれ大塚さん。

1話鑑賞後-----------
と書いてみましたが、冒頭にありますように、肝心な部分が不明すぎです。ので真っ当なレビューには・・・。

・やさぐれ気味な阿澄さんが新鮮でした。
・三姉妹のサイズがおかしくないですか?w
・お兄ちゃんは妹を溺愛してますが、逆方向は? 監視装置ってw
・鎖々美さん、どれだけ体力無いの?w それとも何か要因が?
・徐々にでも肝心なところは明かされていくでしょうから、そこら辺期待してます。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

77.4 7 シスコンでファンタジーなアニメランキング7位
いなり、こんこん、恋いろは。(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1360)
7274人が棚に入れました
伏見いなりは、同級生の丹波橋紅司に片想いをしているが、その想いをなかなか打ち明けられない日々を送っていた。ある日、いなりは宇迦之御魂神の御使いの狐・コンが川に落ちかけているところを助け、そのことをきっかけに宇迦之御魂神から変身能力を授かる[3]。その日から、いなりは友人や神々の助けを得つつ、丹波橋との仲を縮めようと奮闘する。

声優・キャラクター
大空直美、桑島法子、岡本寛志、上田燿司、池辺久美子、佐土原かおり、野水伊織、原紗友里、子安武人、三上枝織、磯辺万沙子、日野聡、花江夏樹
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

もったいない

いなり可愛い!うか様可愛い!コン可愛い!墨染さん可愛い!マルちゃん可愛い!京子ちん可愛い!ミヤちゃん可愛い!お母さん可愛い!天照様可愛い!(錯乱)

※結構長文です
【短い感想】
上に書いた気持ち悪い感想を見れば分かる通り、とにかくキャラが可愛いです。
ヒロイン級の二人はもちろんのこと、周りの友達もめっちゃ可愛いので、キャラの可愛さに関してはほとんど死角がないアニメです。
見た目、性格、声、豊かな表情、恋愛模様、趣味(乙女ゲー)などなど、あらゆる面から攻めて来るため、とにかく見ていてニヤニヤしてしまいます。
ニヤニヤ出来るアニメに悪いアニメはない!はず…

あとは、ストーリーも思ったよりも考えさせられるもので、お気に入りの話も結構ありました。
ただ、非常に惜しい、もったいないと思いました。
最近見たアニメで一番もったいないと思ったアニメかも。
扱った内容がかなり多かったため、上手く捌いたり、絡めることが出来なかったかなと。
それぞれが主張しすぎていて、上手くかみ合わない、メリハリがついてなかったとも思いました。
逆に、十分な尺をもって、1つ1つの要素を上手くつなぎ合わせれば、超大作になったかもしれない、そんな可能性を感じさせたアニメでした。
それだけ、面白い素材が揃っていたアニメでした。


【長い感想】
言いたいことが多すぎてどうやってまとめるべきか…
なんというか…どれか1つに絞って展開した方が良い作品になった気がするんですよ。
もちろん全てを捌ききればさらに凄いアニメになってたとは思いますが、確実にどれかに絞って展開した方が安定感のあるアニメになってたのではないかと思いました。

ここからは、どれか1つに絞った場合のこのアニメの可能性と、今回惜しいと思った部分をそれぞれ挙げていきます。

〇キャラアニメ
{netabare}キャラの可愛さについては前述の通りであり、“いなり×丹波橋”と“うか様×兄貴”の恋、そしてマルちゃん、墨染さん、京子ちんの友達のやり取り、わだかまりの解消中心で展開しても、十分作品として成立させられたのではないかと。
神通力については、もちろんやってもいいと思いますが、重くしすぎたり、あまり大きな問題にするべきではなかったんじゃないかなと思いました。
せっかく癒しシーンだったり、温かい話をしても、“うか様消えるアピール”だったり、“いなりを精神的にとことん追い詰める”みたいなことをされると、なんかもやもやしてしまうんですよ。
1話見終わったあとに「イイハナシダッタナー」という気分になれないんですよ。
特に最後の引きが毎回意味深というか、良くないこと起こりそうなフラグみたいな感じで終わるのもそれに拍車をかけてます。
だから、多少は問題(友達とのわだかまりなど)はありながらも、その回のうちに解決して、最後は良い話風に締める、そんなアニメだったら良かったなーと思いました。
1話完結型にして欲しかったなーと。
私としては、とにかくキャラが魅力的で、キャラアニメ感覚でこの作品を見ていたので、ここに書いた感想が正直な気持ちというか、要望みたいな感じですね。
あんまり話を重くして欲しくなかったし、うか様消えるフラグみたいな描写をあまりやって欲しくなかったです。
先に言っておきますが、“うか様消える問題”がこの作品で一番いらなかった話だと思いました。
理由は今書いたことと、後々書くことで補足します。
とりあえず、ひたすら甘ったるい場面を垂れ流しして、ニヤニヤして視聴したかったというのが正直な感想です(笑){/netabare}


〇いなりの成長物語
{netabare}キャラアニメとしての展開が一番の要望ですが、これも中々面白かったので、第2希望という感じです。
いなりが神通力によって色々悩みながら成長していく展開。
主に第7話の話になるんですが、このいなりが神通力で悩む話、かなり面白かったです。
神通力によって文化祭のクジを変えたり、頼まれたラブレターを吹き飛ばしたりと、いなりの都合が良いように進んでいきます。
最初は自分の望みが叶って嬉しがるも、事実を知ったいなりは「ズルは嫌」だと落ち込み、とても悩みます。
面白いですよね。
自分の願いが叶うとしても、それがズルだと嬉しくない、自分の力だから、叶いにくいから願いが叶うと嬉しいんですよね。
カンニングしてテストで100点とっても心から嬉しいとは思えないはずです。
これはなるほどと思いました。

この話を絡めて、いなりが自分なりの価値や幸せを見つける、1つの答えを見つけて物語を終わらせる展開にしても面白かったと思いました。
全話見て、私としてはうか様に神通力を返す理由が、「うか様が消えるから」という1つだけにしか見えませんでした。
でも、この話を絡めて、「自分の力で丹波橋くんと恋人に、そして自分が歩む道を切り開いてみせる」みたいな理由を添えることも出来たと思うんですよ。
それでいながら「本当は神通力は世界中の人に自慢したい素敵な力でした」にまとめると、もう少しこのセリフにも重みが増すと思うんですよね。
さらには、「丹波橋と仲良くなれたのは神通力ではなく、いなり自身の力」というセリフはうか様に言って欲しくありませんでした。
最終的には「人の気持ちを動かすのは能力でもほかの何でもなく、同じ人の気持ちなんだ」的な答えにたどり着いて、それをうか様にいなり自身から伝えて欲しかったです。
だからこそ、この神通力に悩むいなりについて丁寧に展開すればもっと良くなったのでは…と思ってしまうわけですよ。

では、アニメは問題提起に対してどう展開したかと言えば…
{netabare}雑。あまりにも雑です。
と言うより、はっきり言ってまとめられていませんでした。
ラブレターを神通力で飛ばす→私(いなり)、大っ嫌い→桃山さんに変身→「丹波橋くんに告白してくる」???
まぁ、錯乱してしまう気持ちは分かります。にしてもなぁ…
さらに、もっと問題なのは次のシーン。
丹波橋に告白
→「他人の姿を借りればこんなにあっさり言葉に出来る」???
→「私の姿で伝えたかったなぁ」???????
→(伏見さんのことが、好きなんや…)????
→桃山さんに結果報告に行くいなり
さすがにこのシーンを見たときはガッカリしました。
ここで伝えるべきことはこんなことじゃないだろ!!!!
せっかくの神通力問題を全くのないがしろにして、ただ丹波橋にいなりが好きだということを確認させただけ。
まず問題なのは、いなりの気持ちを全く汲み取っていないこと。
先の2つの神通力ズルによって、いなりは自分勝手だったり、自分の都合良く物事を進めてしまうことを嫌がっていたはずです。
そして桃山に変身して告白しに行こうとする。
ここはまだ錯乱しながらも桃山のことを考えているから、話はメチャメチャでもいなりの気持ちに関してはセーフです。
ただ、その後は完全にアウトです。
告白したにはしたけど、桃山の気持ちなんかこれっぽっちも考えない自分本位の告白だったから。
あれだけズルとか自分の都合通りを嫌がったのに、自分の気持ちだけで桃山さんの姿で告白するってアンタ…
いくら気持ちの錯乱とか、丹波橋のこと好きとか理由を並べても、このシーンは擁護できません。
せっかくの悩みながらも成長するフラグを粉々に打ち砕き、「まるで成長していない…」状態にしてしまった告白でした。
丹波橋が他の女子からの告白によっていなりが好きだということに気付くのは少し理解出来ます。
だから、“桃山自身に告白させる”ではダメだったのかなと。
まぁ難しいですね。
正直、告白そのものから変えて欲しいし、他に展開方法は無かったのかなぁと思ったシーンでした。
見事に色々とやってしまったシーンでした。{/netabare}{/netabare}


〇いなり(人間)×うか様(神様)友情物語
{netabare}正直言って、これのせいでこの作品はゴチャゴチャになってしまったと私は思います。
人間と神様では世界が違う、生きる年数も全く違う、だから友情は存在し得ない。
まぁ理屈は分かります。
しかし、イマイチイメージが湧きません。
だから高天原の天照様などのやり取りを見ていると、「そんなに大きな問題か?」と思ってしまいます。
それだけイメージを湧かすことが出来る、うか様に感情移入させられる描写が出来るのならいいですが、無理なら別に取り上げる問題ではなかった気がします。
むしろ他の要素に時間を割いて欲しかったです。
いいじゃん、細かいことは。
いいじゃん、いなりにうか様見えなくしなくたって。
いいじゃん、いなりが神通力使ってうか様消えそうにしなくたって。
これをやるならさぁ、二人が絶対に離れたくない、ずっと友達でいたいと強く描写しないと厳しいと思いますよ。
そういう描写が特になく、最後神通力を渡してうか様見えなくなってしまったから、やけにあっさり終わった印象なんですよ。
時をかける少女並を求めるわけじゃないんですけど、もう少しやりようがあったんじゃないかなと。
兄ちゃん、なんでうか様見えなくしてしまうん?{/netabare}


【最後に】
あーもったいない!
これだけ魅力的なキャラに面白そうな素材が揃ってるのに、微妙な料理になってしまった感じ。
すげぇむしゃくしゃする。
今度SSでいい作品ないか探しに行ってみようかな(笑)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

景禎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いなり、はよ行かんと、遅刻すんぞ!

漫画原作のアニメ化作品。

舞台は原作者の地元、京都の伏見稲荷大社の近所にある架空の中学校。ジャンルは一応ラブコメのようですが、中学生ということで、ラブといってもそれなり。どちらかというと、女の子どうしの友情を描いている、と言ったほうがいいかもしれません。神様や神使が登場するのでファンタジーのようでもあり。魔法少女もののような、ちょっとエロかわいい変身バンクもあります。ギャグ要素も多めです。

舞台となる伏見稲荷大社(作中では伊奈里神社)は、主神として穀物神の女神、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る神社です。関西人にとっては、初詣の人出の多い神社として有名ですが、外国人観光客にとって日本で3本の指に入る人気サイトです。その理由が「ほかにこんな場所はない」だそうです。実際、普通の神社とはかなり雰囲気が異なって、異彩を放っている神社です。

本殿付近は普通の神社とあまり変わりませんが、背後にある稲荷山(標高232mの低い山)は、古来から神の降臨する場所とされていて、峰々には妖気を漂わせるような雰囲気を持つ円墳があります。本殿から稲荷山の各峰々をつなぐ参道には、信者の方々によって寄進された数多くの鳥居があり、その数1万基になると言われています。(実際に数えた人がいて、その人によると、人がくぐれるサイズのものだけで約4000本だそうです。)この鳥居をくぐる道の幻想的な雰囲気が神社の特徴となっています。

このアニメには随所に伏見稲荷大社を舞台にした場面があり、神社側の全面的バックアップを得ているため、描写も正確です。特に、後半の神社を掃除する場面以降は本殿から稲荷山全体が舞台になっています。いなりとコンが白狐に乗って奥社奉拝所から四辻を経て稲荷山最高峰の一ノ峰へ、鳥居の道を通り抜けていくシーンがあります。これを見て「ちょっと大げさ。実際こんなに長く鳥居が続いてるワケないだろ?」と思われるかもしれませんが、この表現は少しも大げさではなく(むしろ控え目かも)実際にこの道を歩いて稲荷山を一周すると、大人の足でも1時間かかります。

・・・ところで最近、京都を舞台にしたアニメがけっこう続いています。有頂天家族、京騒戯画に続き、3期連続の京都アニメ。1年前のたまこまも京都の出町が舞台でしたし。しかし、これまでの作品とこの作品の大きな違いは「登場人物のすべて(神を除く)が京都弁で演じらているところ」。

京都に限らず、兵庫や奈良、滋賀といった関西圏が舞台となったアニメは数多く存在しますが、セリフはすべて標準語(つーか首都圏弁)。・・・まあ、声優さんにとって関西弁のハードルはそれだけ高い、ということなんでしょう・・。実際、関西人にとってヘタクソ関西弁で演じられた作品は生理的に受け付けないトコロがあるので、半端にやられるくらいなら、いっそ標準語でやってくれたほうが、実際問題ありがたいです。ハルヒも、たまこまも、中二病も、関西が舞台なのに標準語を使う理由は、関西人に対するそういう配慮があるのかもしれない?

私は京都産の人間ですが、実はおなじ関西弁でも、京都、大阪、神戸、奈良、と、地域が異なればかなり違うのですよ。吉本芸人の方々によってメジャーになったのは大阪弁で、京都弁とは違います。有名な「どすえ」ことばは祇園の営業用なので普通の京都人は使いません。実際に使われるの生の京都弁は意外と知られていないのが本当のところです。

さてこの作品、調べてみると確かに主な登場人物の声優さんにネイティブ関西人が多いですが、京都出身の方はいらっしゃらないようです。でも、見事に私が小さい頃に慣れ親しんだ京都弁に聞こえます。北海道や神奈川出身の方もいらっしゃるようですが、その方もネイティブ関西人に引けをとらないぐらいうまい。いや~、適切な方言指導と声優さんの練習の賜物ですね。方言指導は原作者のよしだもろへさんと、観月さんを演じている西村麻弥さんが担当されたそうです。グッジョブです。

京阪電鉄タイアップ作品です。登場人物の名前は京阪電鉄の駅名になってます。京阪電鉄伏見稲荷駅はOPでも登場します。放映中は、駅名にちなんだキャラの等身大パネルがホームや改札口に飾られていました。聖地巡礼に行かれる際は京阪電車を使ってあげましょう。

さて、
アニメ製作はプロダクションアイムズというところですが、聞いたことがない。それもそのはず、最近立ち上がったばかりの若い会社のようです。この会社にとって、この作品が最初の製作元請らしい。ということでリキ入ってるのかどうかわかりませんが、かなりの出来栄えでした。

私は例によって原作未読ですが、現在連載継続中のこの作品を1クールで一くぎり付けるために、最終話の10話はかなりストーリーを改変しているらしく、原作既読派からは賛否両論あります。ですが、私としては最終回は神回で、とくに、いなりが高天原から人間界に戻ってきたところの描写とか、そのシーンでバックに流れる挿入歌「涙はらはら」とか、もう泣くしかない。

いなりのお使いの子狐コンの人間バージョン。OP動画には出てくるのですが、本編ではついに登場せず、残念な思いをしたのですが、OVAの11話、コンが人間姿でガッツリ登場します。本編ではコンがストーリーに直接からむようなところが無かったのですが、この11話ではしっかりからんできます。本編に比べてギャグ色が強い割りに、最後はあったかい気持ちになれる良いお話しです。

最後にひとこと。
{netabare}いなりは神通力を返したあと、うか様が見えなくなったのに、いなりの兄の燈日(とうか)には、まだ見えているようです。これはきっと、彼が中二病だからだと思いますね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 54
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いなり、こんこん、恋する乙女よ幸せになーれ♪

京都・伏見稲荷大社をメイン舞台としたお話。

全10話です。

短いので気楽に観れました^^


● ストーリー
ドジで平凡な中学生・伏見いなり(ふしみ いなり)には
好きな男の子がいる。

同じクラスの丹波橋紅司(たんばばし こうじ)。

川に落ちそうになっていた子狐を助けたことをきっかけに、
いなりは神社に祀られた神様・宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ):うか様と出会い、願い事を叶えてもらう。

それは丹波橋くんの好きな人かもしれない、
同じクラスの墨染(すみぞめ)さんになること。

その出来事をきっかけに、
いなりの中には神様の力“神通力(じんつうりき)”が宿る。


この作品の主成分は、
・中学生のきらきら眩しい恋
・友情
・神様
・不思議な力(神通力)
・中二病のツンデレ兄貴
・妹溺愛の変態兄様

です。
下二つは大事な要素ですよ、私にとっては。笑

初々しい恋のお話も好きだし、
神様のお話も好きだし、

これは最強の組み合わせ!と非常に楽しみに観始めました^^


≪ 好きな男の子に振り向いてほしい ≫

この物語の原点はここです。

丹波橋くんを振り向かせたい!という
いなりの切ない想い。

私もいなりと同じ中学生の時に同じ経験があるけれど、
それってもうどうしようもないんだよね。

もしかしたら振り向いてくれるかも…
なんて期待も持ちながら、
あの子の可愛さにはかないっこないって、下を向いてしまう。

自分は友達ではいられるけど、
恋人にはなられへんのやって、
彼の気持ちを知るたびに思い知らされる。

それでもいい、ただ姿を見ていたいだけやから。
話をして、一緒に笑いたいだけやから。
そしてもしかしたら…
その繰り返し。

あの時は振り回されてばかりで迷惑に思ってたけど(笑)、
今となっては経験できてよかったなと思える特別な気持ちです。

まっすぐで、ごまかすことができなくて、自分で自分に手を焼いて。
ああ青春(*´ω`*)笑


だからいなりの切ない気持ちがすごくよくわかる。
感情移入しすぎてあれこれ余計なこと↑を思い出してしまったもの。笑

肝心のストーリーは恋の動向よりも
うか様との友情の方に主軸が動いたので
その点は個人的にちょっと肩透かしでしたけれど^^;

まあ、その代わりいなりの兄・燈日(とうか)に存分に
萌えさせていただきました(*´Д`)それは後ほど


≪ 雰囲気を添える京都弁 ≫

舞台が伏見稲荷大社ということもあり、
登場人物はみんな京都弁を使って話しています。

京都弁ってほんわかしていてええよなあ。
ついつい口調がうつってしまいますわあ^^


● キャラクター
キャラがみんな魅力的♪


主人公のいなり。

本当に丹波橋くんのことが好きなんだなあというのが、
エピソードの端々からうかがえます^^

7話で「好きって、{netabare} 夢中になること。 {/netabare}」と話すいなりのこの台詞、
とても素敵だなあと思いました。

ちなみに私は「好きって、相手の色に染まっていくこと。」だと思います^^
それは恋愛感情に限らず♪


そしてもう一人の主人公・うか様。

爵位を狙って婚約を申し込む男を信じられなくて、
2次元の世界にどっぷりの神様ww

うか様は、いなりとはまた違う可愛さ♪
話が進むたび、うか様の可愛さにメロメロでした♪

大人の女性の可愛さとはこういうものか…φ(..)メモメモ


2人も大好きですが、
男の子キャラもいい感じで♪

視聴中の私の心情 ↓↓

『爽やか系で優しい丹波橋くんもいいけれど、
 病(中二病)を患っているクール(でも妹溺愛)でイケメンな
 お兄ちゃんも捨てがたいわあ…(*´Д`)』

『素朴でかわいい丹波橋くんも好みだけれど、
 ちょっと大人の色気を漂わせ始めたお兄ちゃんも
 捨てがたいわあ…(*´Д`)』

{netabare} 7話の「俺の方が誘ってるみたいやんけ。アホかふざけんな。」 {/netabare}のシーン。
『なにこのツンデレ!!
 素直じゃない!!
 かわいい!!!!(*´Д`)』

{netabare} 8話のうか様を抱きしめる {/netabare}シーン。
『とーーーーうーーーーかーーーーー!!!
 もうっ!もうっ!もうっ!!!
 赤面だよもうっ!(/ω\)』


というわけで、私がどっぷりはまってしまったキャラは
いなりの兄・伏見燈日(ふしみ とうか)です。笑

中二病という痛い設定を踏み越えてかっこよさを保てるキャラw

ぜひともアニメの続編で燈日たちのその後を見たいものです(*´ω`*)


兄といえば、うか様の兄様・トシ様が強烈でしたwww

もうこやつは登場するだけで大爆笑www


● 音楽
OPもEDもお気に入り♪

【 OP「今日に恋色」/ May'n 】

この曲は初めて聴いたときから大好きです♪

こういう爽やか系アニソンは私の好みドンピシャ♪

『毎日に恋してる このきらめき絶やさないで』の歌詞がぴったりの、
明るくて、走り出したくなる曲♪


【 ED「SAVED.」/ 坂本真綾 】

こちらは優しい曲。

うか様の艶やかさと坂本真綾さんの大人優しい歌声が見事にマッチ♪

なんとも気品あふれるEDです♪


● まとめ
10話という短い話数でしたが、
とてもきれいにまとまっていました^^

お手軽に観られる良作でした♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

76.8 8 シスコンでファンタジーなアニメランキング8位
デート・ア・ライブII(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1172)
7762人が棚に入れました
空間震を伴い、世界を滅ぼす力を持った精霊――。
そして、その尋常ならざる精霊の力を封印する能力を持った五河士道。
そんな士道の、平穏で健やかな休日の昼下がりを破る、突然の爆発音。
それは、再び幕があける、精霊たちとの戦争<デート>の前奏曲<プレリュード>だった……。
十香が! 四糸乃が! 琴里が! 折紙が! そして士道が帰ってきた!
セカンドシーズンも合言葉は『デートしてデレさせろ!』

声優・キャラクター
島﨑信長、井上麻里奈、富樫美鈴、竹達彩奈、野水伊織、真田アサミ、内田真礼、ブリドカットセーラ恵美、茅原実里、遠藤綾、子安武人、味里、佐土原かおり、勝杏里、伊藤静、置鮎龍太郎、藏合紗恵子、佐藤奏美、小笠原早紀、中西としはる、甲斐田裕子、中田譲治

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

その人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。

精霊とわ。

この世界とは異なる隣界に存在する謎の生命体。
その存在が地球に現れる理由、存在する理由は謎に包まれていますが、精霊が現れる時に空間震という大爆発を起こすのです。精霊は固体によって違いがありますが、精霊は膨大な防御力と壮大な攻撃力を持ちます。町から精霊を守る方法は手段は武力による倒滅、対話、そして・・

空間震とわ

発生原因不明、発生時期不定期、被害規模不確定の爆発、振動、消失、その他諸々の広域振動現象の総称であり、空間の地震と称される突発性広域災害。この災害により、空間震が起こったあたりのビルや建物はほぼすべて破壊され、近くにいる生物は消滅してしまうほどの爆発。人類は空間震を回避するために地下に非難所を作り、空間震が起こった時は地下に非難しました。

ストーリー
空間震が世界中で起こり始めて30年、主人公の五河士道は妹の琴里との幸せに二人暮らしをしていましが実は妹の琴里は、精霊との対話による空間災害の平和的な解決をする目的としている機関〈ラタトスク〉の司令官と言うことで士道は精霊の夜刀神 十香、四糸乃、時崎 狂三と出会い鳶一 折紙が陸上自衛隊の対精霊部隊ASTの隊員だと知りました。そして舞台はとある島に修学旅行で行ったら導かれるように巨大な台風が二つ彼等を襲ってきました。

私の感想。

今作は前作とは待ったく違う話の展開が多くて非常に楽しめました。個人的には前作よりもこの作品のほうが好きですね。私が得にこの作品で気に入っている理由は戦闘のシーンに結構工夫を入れている所ですかね。前作では見れなかった以外なキャラクターの一面だったり、役に立ちそうに無かったあの人が大活躍したりと本当に面白かったです。

この作品で私が一番うれしかった所は最近よく続編の作品で見られるそれぞれのキャラクターの良い所を取り出すだけの作品ではなく超面白くストーリーの続きをやってくれた所です。

やはりこの作品を見る時は前作を見る事を強くオススメしますね。まあ、多分前作を見ないでこの作品を見る人は少ないと思いますが、まあ、がんばってこの作品の世界観を理解しようとこの作品を何度か見直しますと、理解できると思います。まあ、ぶっちゃけ前作をみたほうがいいです。

やっぱ双子はいいですよね。うん。双子のキャラクターって何だか双子って聞くだけで何だか卑猥な感じしますよな。そう感じませんか?私はもう双子と言うと何だかそう言う感じの事しか考えられなくなります。私が卑猥な人間だからなのですかね・・ でも、健全な男子は想像力が豊かなので想像しますよね?しますよね?ついでに女性の方も想像しちゃいますよね?するでしょ?


Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品内に出てくる二つの代入曲はかなり良い曲で個人的にも私は気に入っています。是非この曲を聴いてみてください。

オープニング

「Trust in you」
やはりこの作品はシリアスなシーンをいかにもシリアスに見せるような作画にしたほうがよりヒロインたちの可愛さが良くでますね。この作品のヒロインはどのヒロインも独特な特徴を持っていてそんなヒロインたちが一番輝いているのは平和な日常な一面ではなくシリアスなシーンですかね。ですので、このドシリアスなシーンが多いので本当に神オープニングだと思います。

エンディング

「Day to Story」
この作品として毎回思うのですが、このエンディングの曲は正直この作品に合っていとは思えないと思うのですよ。個人的にはもっと可愛い萌えが充実しているエンディングが良いと思います。まあ、このエンディングも悪くないのですがね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

本当に1期の続き??

1期と大幅に本質が変わってしまった!!

具体的にどこが変わったかと言うと、
・デートが無くなった
・パンチラのような微エロシーンが激減
・3択も微妙
・主人公の性格{netabare}1期では人殺しをした狂三をも優しく助けようとしたのに、女装をした自分に好感を持った美九には、やけに冷たく風当たりも強い上、否定的な発言が多い{/netabare}
・全体的に1期のような明るい雰囲気が無くなった

1期の良さは、建物が壊れようと、バトルが起きようと、雰囲気は悪化する事なく、デートをして精霊を救っていって「ああ、良かったね」的な謎の明るい雰囲気があったが、2期は違う!!

最初から訳の分からんバトルが繰り広げられ、1期での謎は謎のまま。
以下ネタバレ含む内容と感想。

{netabare}
最初の精霊は2体(元は一人だったらしいから双子的な感じ)の耶倶矢&夕弦。
デートは無く、良く分からないまま精霊が主人公を惚れさせれば勝ち的な内容。
結局デートは無く、二人を助ける。
こういうのもありかなとは思った。

次は、声で人を操る精霊で男嫌いの美九。
その為、主人公が女装して接近するも、美九は男口調の女装主人公に個性的な魅力を感じ、自分のものにしたいと感じるが、人間を軽視した発言に主人公が憤怒!!
今までの精霊もかなり色々あるのに、好感を持たれた余裕からか、喧嘩腰の主人公。
君は一体何をしたいのかね??
そんな中、十香がさらわれ助けに行きたいからと、力を貸して欲しいと都合のいい事を抜かす。

美九は美九で、最後の方で攻撃を受けそうになったところ主人公が1回だけかばってくれただけでメロメロ。
あれだけ人嫌い(特に男嫌い)だった君は一体どうしたんだ?
他のチョロインも酷いけど、君もたいがいだぞ?

と、精霊を助けるのとは別に、謎の戦いがずっと続いている状況。
1期では、精霊が起こす空間振を止めるべくASTという組織が精霊と戦い、主人公達は精霊を助ける為に動く。
ここまでは分かる。
ただ2期になると、ASTは精霊と敵対しているかどうか不明。
代わりにDEMという謎の組織(ウィザードとか言っていた)がASTの折紙や主人公の実の妹?の真那と交戦。

というか真那は、どういう立ち位置か不明過ぎる。
折紙と協力してるようにも見えるけど、精霊の狂三の事は敵視している。
そんな感じで、勢力関係、敵対関係がとても不明。

更に1期で一番の問題だった、義妹の琴里が未解決のまま。
琴里が未解決というか琴里に乗り移った精霊イフリートが不明のまま、まさかの放置である。
{/netabare}

という感じで、1期との繋がり、本質の変化、不明点の多さでかなり不満が出てきました。
取り合えず3期で問題が解決するといいな~と思っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今期も主人公の五河 士道は大活躍でした^^

物語に繋がりがあるので、1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

この物語の主人公は、高校2年生の五河 士道(いつか しどう)。彼には、空間震を引き起こす精霊と交渉して精霊の力を封印することで、精霊と世界のどちらも救う力がありました。
その方法はデートして自分にデレさせること・・・
そして1期では、夜刀神 十香(やとがみ とおか)と四糸乃(よしの)の力を封印することに成功するのですが・・・
2期の物語は、ここから始まります。

十香の士道に対する好意は更にエスカレートしていて・・・
そして、それはクラスメイトの鳶一 折紙(とびいち おりがみ)も一緒です^^;
実は、この展開だけでも結構お腹一杯になれるのですが・・・
やはり、この作品・・・これだけではありませんでした^^

次から次へと、たくさんの精霊が登場するのです^^
これ以上増えたら、正直名前が覚えられなかったと思います^^;

精霊がたくさん登場するということは・・・たくさんの精霊の力を封印する必要が出てきます。
ということは、それらの精霊みんなとデートするの・・・?
これまで力を封印してきた精霊だって、ないがしろにできないし・・・
それに、十香や折紙の目もあるし・・・
デートでデレさせるのって、物語として成立するのかな・・・?

そんなことを思いながら視聴しましたが・・・
デレさせるバリエーションが広がっていましたね^^

デートの時の登場人物の可愛らしい一面を見るのも悪くありませんが、毎回同じ展開では飽きが来てしまいますし、そもそもデートだけでは破綻してしまうと思います。
なので、私的には結果オーライだったと思います^^
どの様なバリエーションが増えたかは、是非本編をご覧下さい♪

精霊も人間も・・・誰かに存在を認めて貰いたかったり、信じて欲しかったり、
必要として貰いたかったり・・・根本の部分は一緒なんですね^^

そして、士道に対する精霊達の思い・・・感情・・・そして約束・・・
カドカワ枠なので10話しかなく、説明不足感の否めない部分もありましたが、登場人物の気持ちは短いながらもしっかり表現されていたと思います^^

そして気になるのは、次への繋ぎ方です・・・
物語として完結していないので、続編自体は楽しみなのですが劇場版ときましたか・・・^^;
この前上映された「そらおと」の、まるでワープ的な構成にビックリしたことが、どうしても脳裏を過ぎってしまいます^^;

今度は大丈夫ですよね・・・?
期待していますよ^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

75.8 9 シスコンでファンタジーなアニメランキング9位
魔法科高校の劣等生 来訪者編(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (484)
2259人が棚に入れました
2095年10月31日。未観測の戦略級魔法によって、朝鮮半島南端の軍事都市と艦隊が消滅した。《灼熱のハロウィン》と呼ばれたこの日から、世界は新たな戦略級魔法師の登場に震撼することになる。中でも「世界最強の魔法部隊」であるスターズを擁する北アメリカ合衆国(USNA)は危機感を募らせ、秘密裏に未観測の戦略級魔法と、その魔法を使用した魔法師の正体を暴こうと躍起になっていた。それから約二ヶ月後の12月24日。街がクリスマスの飾りとイルミネーションで賑わっているなか、達也たちは交換留学でアメリカに行くという雫の送別会のために、アイネ・ブリーゼに集まっていた。雫がアメリカに行く期間は三ヶ月。雫によると、彼女に代わって第一高校に来るのは、同い歳の女の子だという。同い歳の女の子だという。同じ頃、USNAのスターズ基地では、一人の少女が第一高校への潜入調査に赴く準備を進めていた。彼女の名はアンジェリーナ・クドウ・シールズ。スターズ歴代最年少の総隊長にして、戦略級魔法ヘヴィ・メタル・バーストを操るUSNA最強の魔法師だった――。

声優・キャラクター
中村悠一、早見沙織、日笠陽子、内山夕実、寺島拓篤、佐藤聡美、田丸篤志、雨宮天、巽悠衣子、花澤香菜、井上麻里奈、諏訪部順一
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

魔法師の平穏を目指す達也の大計は続いていく……

【物語 4.0点】
第一高校へ交換留学生としてリーナがUSNA(北アメリカ大陸合衆国)より来日(勿論、真の目的あり)
街で多発する魔法師襲撃すなわち“吸血鬼事件”の解決と真相究明。
などがシナリオの軸だが、
根幹はやはり魔法師が兵器や道具として使い潰される
不遇の改善のため活動する主人公・司波達也らの奮闘。

能力を持たない人間たちに差別される犯人たちから魔法師を同族視される。
魔法師こそが進化した人類であると主張する過激派。
など魔法師が一般社会に溶け込んで穏やかに暮らすためのハードルの高さが、
精緻な21世紀末の社会描写により、改めて浮き彫りになる。

現状に対して達也はラストも{netabare}「分解」より「再成」(※人間には許されない位のスケールw){/netabare}
を誇示することで、再三再四、大志を示す。


科学により観測され、管理された魔法という基礎設定もいっそう洗練。
特にエネルギー保存の法則を超越する魔法の源が、
{netabare}異次元から供給されるとした余剰次元理論の仮説{/netabare}
には興奮しました♪

並の中二病設定では満足できない重症患者の私にとっては、
このシリーズはある意味、究極の中二病作品なのかもしれませんw


【作画 3.5点】
アニメーション制作・エイトビット

バトルシーン描写もエフェクト等のド派手な演出よりも、
管理された魔法のリアリティを探求した説明重視。
日常シーンでは作画カロリーはさらに低減される。

episode7での達也の活躍が象徴的。
伝家の宝刀“マテリアル・バースト”以外のスキルをフル活用した立ち回り。
この最強お兄様の本質は、「精霊の目(エレメンタル・サイト)」により、
捕捉した敵の能力を丸裸にする能力と、
得られた情報を対象の出自や政治・社会的背景も含めて、
分析、判断できるだけの知識にある。
地味ながら、さすがとしか言い様がない状況を、
サーモグラフィー風も交えたの透視映像で演出する等の渋い仕事で魅せる。


【キャラ 4.5点】
TVアニメでも本格的に登場となったリーナ。
劇場版『~星を呼ぶ少女』でも描かれていた
実はエリート軍人なのに、意外と抜けている部分はそのままに、
不可解な日本趣味なども掘り下げられる。
達也だけでなく、正ヒロイン・深雪との対決も色々な意味でヒートアップ。

彼女もまた軍人らしからぬ部分を無自覚に押し殺して任務に当たる無理を、
達也に指摘される形で作品テーマに合致する。


能力だけでなく、宿命や家を背負って
肉体&精神年齢いずれも高そうな高校生たち。
と思いきや秘められた意外な属性も発掘されたりする。
という他の魔法師キャラ設定も相変わらず。

21世紀末のSF設定ならではの萌えの探求もマニアック。
例えば、{netabare}光井ほのかの達也への想いなどが投影されたロボット(愛称・ピクシー)を通じて、
ダダ漏れになる乙女心{/netabare}とかw
いや……そんなパターンで赤面されても、20世紀生まれの私は反応に困りますってw


【声優 4.5点】
主人公・司波達也役の中村 悠一さん。
そもそも、人工的な精神改造により、
脳内に仮想魔法演算領域を組み込んだため、感情希薄になっている達也。
そんな中でも微かに滲み出た怒りや喜びといった機微が読み取れる好演が、
達也のキャラクター性を高める。

達也役として引き続きナレーションおよびナビゲート役も兼ねる中村さん。
世界情勢等への精通もまた、魔法師の幸福という達也の大願成就のため。
一本筋が通った部分も演技で捉えているから伝わって来ます。


妹・司波深雪役の早見 沙織さんも熟成。
お兄様の微かな感情の揺れ動きを捉える包容力を表現。
ここまで兄の気持ちを理解していても、
兄妹以上の関係になりたい気持ちを胸に秘めたままなので、
距離を詰め切れない、いじらしさとか。


そんな兄妹の感情が静かに火照る、
自動運転車内の二人の掛け合いが私は堪らなく好きなんだ。


正ヒロイン・深雪を再認識させられた末の、
スピンオフコミック『魔法科高校の優等生』のアニメ化決定♪さすがですw


【音楽 4.0点】
劇伴は岩崎 琢氏の続投。バトルシーンではオーケストラ風あり、テクノ風あり、
Lotus Juiceの参加曲ありの豊富なバリエーションでSF魔法戦を盛り上げる。

日常コメディパートでは「謎BGM」と称される老獪(ろうかい)なサウンドが炸裂w
リーナがポンコツを発揮するシーン等で多用されたレゲエ風に、
七草(さえぐさ)先輩による{netabare}暗黒のバレンタインチョコ{/netabare}のシーンではアフリカ民族音楽風と、
国籍に囚われないフリーダムな楽曲が宛がわれ混迷に拍車をかけるw


OPはASCA「Howling」
サビの“Wow wow”がライブで最高にブチ上がりそうな快作♪
が……今は大観衆を集めた公演は中々できない状況。
そこで敢えて咆哮する辺りに情熱を感じます。

EDは佐藤ミキさんの「名もなき花」
良作バラードをシットリと歌い上げる。
この落ち着いたボーカルは私が未知のベテラン歌手だろうか?
と思いきや、これが彼女のメジャーデビューシングル。恐れ入りました。

歌詞は、OPがリーナの、EDは深雪の心情を描写。
主題歌でも両ヒロインの場外戦が勃発!?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

USNA(北アメリカ大陸合衆国)スターズ総隊長はポンコツ金髪美少女…。

[総評]
魔法が技術としてある程度確立した世界観の中で、第三次世界大戦後の世界を描いたSFファンタジー作品。本作は2期目に相当します。

1期目のレビューにも書いた通り本作中の世界情勢はわりと殺伐としたもので、第一を含む各魔法科高校についても国の将来を担う士官学校的な空気感が若干感じられます。

そんな世界での「交換留学生」というのが只者であるはずもなく、アクション面に限らない本作原作の特徴が出ていると思います。

そんな原作3巻(上・中・下)に渡る来訪者編を、それなりに尺を取ってアニメしか観ていない層にも楽しめるように上手くアニメ化できていたという印象です。

第11話以降の構成には、来訪者編以降の展望を踏まえたものを感じるので具体的にアナウンスのあった『魔法科高校の優等生』アニメ化以外に、何か未発表の第3期制作スケジュールがあるのかもしれません。

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
電撃文庫から刊行されている人気ライトノベル『魔法科高校の劣等生』のアニメ化第2期目作品です。

原作の『魔法科高校の劣等生』は短編集を含む全33巻にて2020年9月に無事完結を迎えていますが、本作でアニメ化される<来訪者編>は以降のシリーズ終盤まで活躍するキャラクターや設定の結構な部分が軒並み明かされるエピソードなので、今後のアニメ化作品視聴の可能性や原作購入の判断の上でもぜひ観ておくと良いんじゃないかと思います。

アニメ作品中での時系列的には:

1. 魔法科高校の劣等生(1期目)
2. 魔法科高校の劣等生 来訪者編(2期目: 本作品)
3. 劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女

となっていて、1.でアニメ化が割愛された<追憶編>は3.で一部フォローされる感じになっております。3.に出てくるキャラのほとんどは1.もしくは本作品2.中でみんな出てくる感じです。

アニメとしては上記3.で初見だったリーナ(アンジェリーナ・クドウ・シールズ)がシリーズ中のエピソードで初登場となる作品となっています。

本作品を視聴するにあたって3.を観ている必要はまったくないはずですが、1.は観ておくかもしくは1.相当の原作部分を読んでおかないと話にはついていけなくなりそうな気がします。ということで、まだの方はひとまずここでさようなら。




本作では、前作で出てきた外国である大亜連合(大亜細亜連合: 中華人民共和国が母体)に続いて、第二の外国としてUSNA(北アメリカ大陸連合: アメリカ合衆国が母体)が登場します。

作中では第三次世界大戦終結後35年ほど経っていて日本と表立った戦争状態にある外国はありませんが、わりと一触即発的な殺伐とした国際情勢になっていて、主人公の司波達也(しば たつや)や妹の深雪(みゆき)をはじめとする魔法師はいずれの国でも実戦力として海外渡航制限を受けるような世相において、達也や深雪の同級生である北山雫(きたやま しずく)と交換留学という形でリーナがある任務を帯びて入国してくるという第1話でした。

来訪者編が原作で<上・中・下>の3巻構成だったので、1クールの放送であればこの3巻分のエピソードのみがきっちりアニメ化されることになると思います。

第2話以降も楽しみです。
== [第1話視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.11.19追記:
第7話まで視聴終了。主にリーナが出てくる場面で使用される呑気な曲調のBGMが、彼女のポンコツぶりに天才的にマッチしていてとても気に入っています。

さて、第6話で<来訪者編>では初お目見えしたピクシー(メイドロボ)ですが、こいつは1期目の<横浜騒乱編>で出てきていた奴ですね。当時何を考えて東山奈央をキャスティングしたのかは謎ですが、現在獲得している人気を考えると2014年当時のキャスティングとしては大当たりだったかもしれませんね。

2020.12.29追記:
第13話(最終話)まで視聴終了。

原作本来の意味での「来訪者編」は第11話Aパートまででした。

第11話Bパート以降は次の「ダブルセブン編」のエピソード、あるいはタワー関連の話はアニメオリジナル要素です。

ただ、第12、13話も原作者脚本回なのでオリジナルとはいえ、原作は無視したものにはなっておらず数字落ち(エクストラ)の説明は本編中での説明としては原作よりも詳しかったといえるかもしれません。

原作既読でしたが、面白く観ることができました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

大晦日とおにいさま

※注 本レビューは大晦日にUPしたややネタ色が濃いものとなります。予めご承知おきください。

 48年ぶり2回め {netabare}帝京第五高校(愛媛県/2017春){/netabare}
 24年ぶり2回め {netabare}玉置浩二(ソロ/2020紅白){/netabare}
 12年ぶり2回め {netabare}Mr.Children(2020紅白){/netabare}
  6年ぶり2期め {netabare}魔法科高校の劣等生 来訪者編 うぃーっす{/netabare}

魔法科高校と帝京系列の高校は互いに9校ずつあるようです。名盤『深海』にクレジットされてる「Mirror」と同名曲は1期後半のEDでした。作曲はTAMAI KENJI(ちと苦しい)。今回2期EDタイトルはこれまた「名もない花」となんかしら邪推してしまいそうです。
オカルトの一種?魔法といったファンタジーの産物に科学の持つ合理性を持ち込んだ意欲作。のっけから高校物理か生物かで習ったおなじみ半減期を意識したリリース時期や年末に一区切りつける秋クールでの放送にプロモーションの合理性を感じます。きっと大晦日紅白で大物アーティスト久々ご登場の裏にはおにいさまの暗躍があったのかもね。

そんな「言われてみればそんな気もするけどまぁ荒唐無稽だよね」な2020秋クールの注目作品です。


原作未読 全32巻

2クール費やした1期のおさらいは以下

#1-#7  入学編(1-2巻)
#8-#18  九校戦編(3-4巻)
#19-#26 横浜騒乱編(6-7巻)

この長編小説。司波達也(CV中村悠一)が高校を入学するところから卒業するまでの『高校生編』がアニメ2期放送と機を同じくして無事完結との朗報です。
このアニメ2期『来訪者編』は1期からの地続きで達也が高校1年生時代の最後を飾るエピソードとのこと。途中に劇場版を挟んでいますが1期放送から6年越しのアニメ新作に該当します。

2期
#1-#13 来校者編(9-11巻)

歯抜けになってる巻はすっとばしてるかOADとかでやってるんでしょう。2期完走してみて話の繋がりで齟齬を起こしてるようには見えなかったです。
これまで小説2巻分のエピソードで刻んでたのを上中下巻の3巻分を1クール全13話での放送です。1巻あたり3.5話~5.5話のペース配分を踏襲して2期も1巻あたり4.4話と無理もなさそうな構成、といったところでしょうか。


 さすおに

「さすがはお兄様です」の強烈な印象で語られる本作の2期を前に私の観点をおさらいしときます。

1.のめりこむでも揶揄するでも“さすおに”な兄妹を楽しめるか?
2.科学する魔法の論理構築っぷりに唸れるか?
3.特殊部隊や外国の軍事勢力とタメを張れる高校生を許容できるか?

基本的に立ち位置はネガティブ。1.3.はあくまで「我慢できそうか」が判断基準なのです。真顔で言うなら度の過ぎたフェチシズムは気持ち悪いし「なわけねーだろ」な最強ぶり。それなりに話題になってるわりに弾かれた方は似たような理由で撤退してるかと存じます。
そんなわけで少なくとも私にとって引力足り得るのは2.です。ここは2期もきちんとやりつつ新しい風を吹かしてました。だがしかし…

{netabare}「CADを必要としないからキャストジャマーは意味が無い」{/netabare}

私なんて直近の再放送だからまだしも6年ぶり2回めの視聴者の皆さん大丈夫でした?
キャストジャマ―、CADを必要としない、サイオン波パターン、プリズスキャルブ、エシェロン等々。
3日休むと勘を戻すために時間を要すのと同様に、専門用語が多い作風に対しては一気に観るか原作を読んどいたほうが良さそうでした。
なお食い気味に観てなかったからかところどころ理解できておりません。


魔法がひとつの技術みたいな位置づけとなってる世界ですからその源泉であるCAD(シーエーディー)を必要とせずに魔法チックなものを発動できる展開で物語上大きい波風を立ててる2期。
いわゆるとってつけたような安直な作品の一つに見えがちですがなかなかどうして。さはさりながら荒唐無稽なことを大真面目に丁寧にやってるだけが取り柄といった私の評価です。

 結局、司波達也おにいさまがキリッとしちゃえば万事OK!

そんなおにいさまを笑ってはいけないのが本作のルールなんでしょう。
笑っていいおにぃはコ○リコの小っちゃいほうだけです。



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ

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2020.12.31 初稿
2021.10.09 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42

61.2 10 シスコンでファンタジーなアニメランキング10位
ビッグオーダー(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (376)
2310人が棚に入れました
これは、世界の滅亡から始まる物語。

星宮エイジが太宰府政庁十人衆を率いて、世界侵略を目指す異能力バトルストーリー。

天草市に住む、一見どこにでもいる普通の少年・星宮エイジ。ある日、彼が通う高校に転校して来た紅鈴に命を狙われたことから、彼の人生が大きく変化していく。

妹、星宮瀬奈の命を救うべく立ち上がった星宮エイジを待ち受けているものとは?策謀、陰謀渦巻く世界を舞台に、オーダー同士の死闘が、今ここに繰り広げられる。

声優・キャラクター
森田成一、三上枝織、田所あずさ、久野美咲、三咲麻里、鶴岡聡、林勇、立木文彦、原田ひとみ、立花慎之介、新垣樽助、早見沙織、石井真、若本規夫
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

未来日記の作者の描く異能バトル! きっとトンデモない仕掛けがあるに違いない!

あの名作(?)未来日記の作者のコミックが原作の異能系アニメです!
未来日記では狂気の恋愛ストーカー劇が斬新すぎるくらいインパクトありましたが、今作ではどうなのか?!
第一印象はよくある作品に思えても、きっとトンデモないストーリーになるのでしょう。
けっこう期待してますw

物語のあらましを紹介すると…
10年前に謎の妖精が人々の前に現れて、何か強く願う人々に対して次々と異能を与えていったのがはじまり。
主人公もそのひとりで、世界を破滅に導く災厄の願いをしたためか、とんでもない大災害を巻きこすことになる。

当人は当時の記憶がないので自覚はないものの、みんなが自分のせいだと責めるので
そうだと思い込んでる模様(そこらへんが曖昧な設定になっている)

とにかく数多くの人々が死んだのは事実で、これに罪を感じて以来、能力の封印をするが、
ここにきて主人公の周囲が慌しくなり、否応なしに巻き込まれていくことになる。
だがそれは、主人公の本当の能力を知るきっかけにもなるのであった。。。

以下ネタバレで

1話~ こんな美少女が俺に興味をもつわけがない!←それがあった
{netabare}
大災厄を招いた張本人。
それを知っている人は限られているのか普通に学校生活を過ごしてはいるが、
いまだに罪の意識から逃れられず学業にも集中できない主人公。
治療が不可能な重病を患う妹の奇跡的な回復を願うが…。

すべてに興味を失っていた主人公の前に可憐な美少女のリンが転校してくる。
しかも自宅前で再会してご近所さん?頼みごとをされるラッキー展開にデレるものの、
喜んだのもつかの間… 
まさかの美少女リンから不意の襲撃をくらってダウン!(ここ驚いた)

実はリンの両親は10年前の災厄でふたりとも死んだそうで、主人公には恨みしかないのだという。
思わず発動させてしまった異能で逃げることに成功するが、今度は大事な妹を拉致されてしまい、
どうあっても対決するはめに。

恨み骨髄なリンの手により、主人公の目の前で妹の体には日本刀がぶさり!(これも驚いたw)
主人公の顔を見てあざ笑うリンだったが、ついに主人公の記憶の蓋がこじあけられて
本当の能力が目覚め、反撃がはじまる!

ここから感想です

とまぁ、すべて記憶喪失だから仕方ないという不親切なはじまりで、
それでいて親の仇だから殺す!!みたいな理不尽な追っかけもいたりして、
ふんだりけったりなんですよね。

学校は早退しまくりで卒業も怪しいトホホ系、どちらかといえば記憶喪失なところは詠唱で、
普段のノリは禁書のトーマぽい雰囲気の主人公です。

記憶違いからはじまった災厄の原因を探す羽目になるのか、知る羽目になるのかですが、
すべてを知る謎の国家機関の存在が関わってきて、最終的にはここのメンバーになって
黒組織と戦う展開になるんじゃないかなと。

初回から設定が怪しく思えるところ満載ですが、まぁ、ご愛嬌。
リンの能力は不死の肉体でしたが、自分以外の人間の傷も癒せるヒーラー能力もあるようで、
あれで妹の病気も治れば話しは円満解決ですねw

そして主人公の能力が、歩いた範囲のすべてを支配する力というのも判明しました。
かなりのチート設定ですが、たぶんこれからあら捜し?能力の弱点を突かれて幾度となくピンチ
に陥ると思うんですが、その理由とかにこだわってみるのもおもしろそうです。

異能を発揮するときに後ろに魔人みたいなのが現れるんですが、これはJOJOぽいですね。
JOJOくらい大成功することを願っています!

そういえば昔、梅津和夫のマンガだったかで、神の左手、悪魔の右手みたいなフレーズが印象に残ってます。
以来、ラノベでもどっちの手に力が宿るかが気になったりしてます。

うぉぉぉ、俺の右手に暗黒竜の力がぁぁぁぁ~とかいうときは、ヤバイのかも! とか。
まぁ、ほとんど関係ないんですけどw

本作の主人公の力は左手に宿ってるので(レビュー書きながらジャケット写真見る限りでは)
だからこの力は、きっと良い力、天使の力なんだろうなって思ってるんですが、果たして~。
{/netabare}

2話~ さすが同じ作者、今度は未来日記の逆バージョンできたか!
{netabare}
異能者が集う国家機関、大宰府の手に落ちたエイジ!
異能をつかって相手を支配しようにも、いちいち「オーダー!なんちゃら!」
て叫ばないとならないからか、それ以上の速度で自分の間合いに踏み込まれるとダメみたいです。
えぇぇぇぇぇ・・・・。

意外にも使えない能力ですねw
これだと詠唱終えるまでに時間差で人海戦術でこられたらあっというまにやられてしまいそうです。

ともあれ支配下においたリンの手引きにより脱獄に成功。
でも、助けてくれたリンの目付きがやばいくらいイッていておかしいw
目玉ぎょろぎょろw
ここらへんの顔芸がすごすぎて、あの可愛いリンちゃんとのギャップに笑ってしまいます。

それに支配下におかれようとも、意識であるとか心はそのままらしくて、
今回もエイジを殺す気まんまんで、あんまりそばにいて欲しくない気がw

でも、お茶目で憎めないんですよね。
なんとかしてエイジを殺そうとしては逆に失敗して自滅パターンを繰り返すところは
ギャグ展開すぎて笑いました。いやぁー、リンちゃん気に入りました!

で、ふと思うんですが、未来日記のヒロインのユノは主人公を守るために必死でもストーカーでしたが、
今度のヒロインはその逆で、殺したいのに守らないとならないんですね~。
設定がまるで逆なら、同じようなストーリーでもおもしろくなるかもしれない。

最後に謎の組織の大宰府十人衆と自己紹介しあうことになったエイジ。
実は拘束していたのもすべてエイジの能力を試すためで、今後は力を貸して欲しいと助力を願われます。
それも十人衆の首長たる王として。。。です。ほほーー。

いまの日本は大災害以降、政府機能も喪失して国連により間接的に支配されているらしく、
真の独立を勝ち取る必要があると。
そのためにも、日本中に点在する機構の支部を撃破しなければならないと。

まぁ、言ってることはわかるのだけど、リンと同じでエイジのせいで大事な人を失った
キャラもいるだろうし、そう簡単に一致団結とはいかない雰囲気? どうなんだろうか。
{/netabare}

3話~ 早くも新たな嫁候補が登場w リンちゃんの立場は?!
{netabare}
九州支部の王として君臨することを大々的にニュースにされた主人公のエイジ。
誰も彼もがエイジが破滅の原因と知って怨嗟の対象に!

それもこれも指図しているのが、九州支部でナンバー3の地位にいる(?)
イケメン異能者義経のせいなのだが、義経に従う異能者のマリともども
ちっともエイジの言うことを聞かずにdisられてるし、支配の能力の効果は?!
と疑問に思うレベルなんですが…誰か教えてくださいw

まずは九州支部と隣接する山口支部の攻略をすすめる手はずになるも、逆に奇襲をうけて
ピンチに陥るエイジら一行。
未来予測の異能をもつ壱与に助けられるが、この壱与がちょっと頭のネジがゆるそうな子で、
最後はエイジの嫁みたいなことを言い出すし妊娠したとかまで言い出して放送が終わりましたがw

ここから感想です
もしやの聖獣ケルベロスに続くギャグアニメ枠?!
支配の異能が全然効果を発揮していないし、リンの再生の能力が自分だけでなく
他人にも有効なのはわかっていたけど、折れた剣の修理もOKな物質にもいけるだとか、
いろいろと複雑なんですね。
そのギャップだったりに笑う展開になりそうです。

そして壱与という大宰府のメンバーの活躍回でもありました。
まぁ、違った意味での活躍が目立ってましたが…。
ふれただけで妊娠しちゃうてのも異能なんでしょうか?
いったい何が産まれるのやら…。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

願い…それは妬み、執着、恐れ…人々の願いの根源は得てして利己的なモノ…

この作品の原作は未読です。正直どんな内容の作品なのかは知りませんでしたが、ゆるゆりのあかりちゃん…もとい三上枝織さんや、WIXOSSのタマ演じる久野美咲さんが出演されると知り、視聴を決めた作品です。

大好き…或いは気になる声優さんが出演される作品は、やはりチェックしたくなりますよね。
これが視聴数が減らない元凶である事も理解していますが、一度このスタイルが身に付くと、中々視聴スタイルを変えられないんですよね^^;
それに、全てではありませんが大体の作品は視聴しているうちに面白さを感じるので…

突如発生した大破壊によって崩壊に至った都市が放置されて10年…
そして、その10年は世界に2000人存在すると言われているオーダーと呼ばれる能力者の歴史そのものでもありました。
この物語の主人公は国連暫定統治機構によって支配されている九州地方の天草市の高校に通う男子高校生である星宮 エイジ…
彼もまたオーダーの能力を授けられた一人でしたが、彼の能力こそ現代社会のなれの果てを生み出した張本人でもあったのです。

10年前、オーダー…願う者として星宮 エイジは願いました。
その願いは世界に仇打つような願いではなく、大切な人の傍に居たいという純粋で優しい子供心からの願い…
決して何か意図があった訳でもありません。
ただ制御できない能力が暴走してしまっただけ…

そして今の彼に出来るのは、自分の正体を隠し通す事…
でもある日、そんなレイジの通う学校のクラスに紅鈴というとびきりの美少女が転向してくるのです。
その唐突な出会いに喜ぶレイジと鈴…内に秘めた思いは真逆でしたけれど…
この出会いからレイジはオーダー同士の戦いに巻き込まれる事となり…物語が動いていきます。

完走して振り返ってみると…全10話というアニメの尺は短すぎだったと思います。
時折物語の展開が見えなくなってしまったので…

アニメ化って、原作者もその作品のアニメ化を楽しみにしてい人にとっても一大事なんです。
勿論、アニメ化には大人の事情が付き纏う必然性も理解しています。
でも、それは作品の質を落とす事にはならないと思うんです。

一つの作品に原作から入る人とアニメから入る人の両方があると思います。
アニメから入った人は、ぶつ切りにされた作品のストーリーに魅力が感じられず、結果的に原作まで手が伸びない…
そして原作から入った人も「アニメは展開が速すぎて…原作既読じゃないと理解するのは難しいよね」などと思われちゃうと円盤やグッズに手が伸びない…
結果的に中途半端な作品はお互い悪循環を生み出しかねないと思うのです。

両者がwin-winの関係になれる着地点を模索し具現化し続ける事こそ、制作側に課せられた責務の様な気がします。

それでは、この作品がそんな中途半端だったか…というと、物語の展開が見えなくなる事はありましたが、そこまで中途半端な作品では無かったと思います。
一番に挙げられるのは声優さんの熱演とヒロインの可愛らしさ…
日常パートにおけるエイジと鈴…支配やこれまでの軋轢を忘れさせてくれるほど自然な恋人っぷり…
只でさえ鈴は基本スペックた高いんです…時折エイジが羨ましくなりましたよ^^;

そして可愛らしさ…といえば、エイジの妹である瀬奈もなかなかです。
己を知り…兄のために身を呈する決意を見た時、普段は物静かな彼女に潜む情熱の炎を垣間見たような気がしました。

でも、決意といえば…この作品の一推しでもある太宰府政庁十人衆の「四の手」である壱与(いよ)の右に出る者は居なかったと思います。
全てを受け入れる覚悟…それが何を意味するのか、分からない彼女ではありません。
でも、それが自分自身の望みであり運命ならと大きく踏み出した一歩に、彼女の並々ならぬ決意と思いを感じずにはいられませんでした。

全世界を巻き込んだ厄災…でも物語の進展に伴い、その核が少しずつ明らかになっていきます。
そしてそこで待ち受けているのは…想像を絶する展開、と言っても過言ではないと思います。
気になる方は、ぜひ本編でご確認頂ければ…と思います。

オープニングテーマは、妖精帝國さんの「DISORDER」
エンディングテーマは、畑亜貴さんの「毀レ世カイ終ワレ」
ここでビックリしたのがエンディングです。畑亜貴さんと言えば、これまで数えきれない程のアニソンの作詞をされてきました。これまでテロップで「作詞:畑亜貴」を何度目にしたか分かりません。
でも、恥ずかしながら畑さんが歌われているのは正直今回初めて知りました。
今回の楽曲も作品のイメージにピッタリだったと思います。

1クール全10話の角川枠作品でした。
きっと尺の長さが2倍だったら、キャラの心情…特にエイジの気持ちはもっと深堀りできたんじゃないかと思います。
こんな世の中にしてしまった重責が一人の高校生の双肩にのしかかっているんです。
普通に考えたら、その重責に耐えられず発狂してしまっても決しておかしくありません。
エイジが背負っているのは、その手の重さなのですから…
一歩間違えば谷底に真っ逆さま…という極めて不安定な場所で綱渡りを続ける彼を支えるのは、常に貼り付けている自分自身への思いだけ…

現在原作では第2部が始まったようです。もし、第2部もアニメ化されるなら、キャラの心情をもっと深堀りした作品になる事を期待しています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

「助ける」のか「救うのか」

視聴理由 特になし

序盤 お?

中盤 あ(察し)

終盤 んー

この話は最初の異能力者(オーダーと呼ばれる)によって人類の反芻が死滅した話
ジャンルは異能力・バトル・ハーレム・シスコン・ブラコン
内容については正直がっかりです。序盤の「後輩都市」「オーダーの存在認知・オーダーへの憎悪」といった世界背景の導入は良かったです。しかし中盤から「男性視聴者に媚びたようなサービスシーン」や「序盤のシリアスシーンを忘れたかのような急なコメディ」などの「ぶれ」がでてきます。さらには異能力にも穴がかなりあり、「いやいやそこ頑張ってよ」と突っ込みたくなるようなシーンが盛りだくさんです。この作品のミスは「主人公が本当に取り戻したいと思ってるように見えない」とこです。肝心な行動理由が薄く見えるのはかなり重大です
終盤でもトンデモ理論が炸裂し、良く分からない状況が続きます。そして主人公は終始シスコンです。なんなら妹はブラコンです。しかも重度の
しかし、ラストシーンの持っいき方は良かったと思います {netabare} 父親は娘の願いをかなえるという間接的な救い。いわゆる「助ける」
そして兄は妹がシアワセな世界を作るという直接的な救いを実現しようとしました。この「助ける」と「救う」に関して、一般理論であれば「救う」を選ぶ人が多いと思います。単純に直接的に救えるなら救えたほうが良いです
しかし、個人的には「助ける」という選択肢も捨てがたいのではとおもいます。今作では「ほらね、救うという選択肢を選んだオレがただしかったでしょ?」と主人公が言っているようなものですが、それは内容の大きさです。父は「娘の願いをかなえる」に対し、兄は「妹の願いをかなえて、娘自身うも犠牲にならなくて良い」という何でもありなものだから、勝ってしまったのです。しかし、こういう状況になるならどうでしょう。「兄妹どちらかが死ななければ世界が滅ぶ」さて父は妹の「自身を犠牲にしてでも兄と世界を守る」という願いをかなえようとします。一方兄は「自信を犠牲にしてでも妹を守る」という使命(約束)を果たそうとします。さて「妹」に焦点を当てた時正解はどれでしょう。「助け」は対象の意見を反映することでより幸せに近いものになります。しかし、今回のような「妹の死」が確定され、幸不幸の概念すらなくなることがあります。「救い」を選んだ場合、「自分の願ったシアワセ」は実現されるかもしれませんが、最愛の人を無くした妹は果たしてシアワセなのでしょうか。
これは色々な考え方があり色々な正解が存在すると思います。私は正解はこれだ!と言いたいのではなく、「いろいろな考え方があるなか、いかにも正解だといわんばかりに「救い」を正当化しようとしたこの作品はなんか違うんじゃないかなぁ」ということが。{/netabare}まぁそれについてこんだけ考えさせられたのですから、展開が間違っていたとは言えテーマの方向性は良かったと思います
話を戻してラストについてです。かなり穴だらけの中盤を無理矢理解決させようとしても結局面白くない作品です。いまいちパッとしないラストも加わりさらに後味が悪いです。唯一「救い」「助け」の方向性だけが良かったですが。

そしてキャラがかなり意味不です。何をしたいのか分からないし、魅力を一つも感じないし何よりウザい
男性視聴者に媚びたような演出や言動本当に意味が分からない。もしかして原作がそっちケイかなって思ったけど少年マンガだった。ん????

監督は鎌仲史陽はさん。テレビアニメ監督は初めてだそうです
シリーズ構成は高山カツヒコさん。バカテスやそれ町のシリーズ構成を担当した方ですね。なぜこんな大物が...
キャラデザは小島智加さん。今回が初キャラデザだそうです。ま、でしょうね
劇判はEvan Callさん。単独での劇判は3回目だそうですが、共同なら何作品も手掛けた方です
制作はアスリードさん。基本政策協力だそうですが、みなみけなどの制作をされたところです

作画は2016にしては微妙かな
opはYUIさん作詞、橘尭葉さん作編曲、歌唱は未来日記op1を歌った妖精帝國さんの「DISORDER」
edは畑亜貴さん作詞曲・歌唱、境界線上のホライゾンの劇伴加藤達也さん編曲の「毀レ世カイ終ワレ」
声優さんは正直合ってなかったような気がします


総合評価 まったくお勧めしません

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

60.4 11 シスコンでファンタジーなアニメランキング11位
クイーンズブレイド 玉座を継ぐ者(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (180)
1106人が棚に入れました
旅を通して数々の試練を経験し美闘士として成長したレイナ。
クイーンズブレイドへの参加を決意した彼女は女王・アルドラが待つ女王の都・ガイノスにたどり着く。そこにはレイナ同様にクイーンズブレイドを制覇せんと幾多の美闘士が集っていた。
レイナの姉、クローデットはヴァンス家の復権を心に誓い、トモエとシズカは祖国・ヒノモトの為に戦う。ナナエルは天使長に参戦を命ぜられ、沼地の魔女の手下達はクイーンズブレイドを潰さんと目論む。女王の都・ガイノスに集う美闘士たちの目的は唯一つ、クイーンズブレイドで勝ち抜くこと。
クイーンズブレイド、それは神の名の下にもっとも強く、もっとも美しい女王を選ぶ闘技会。誰がその栄光ある玉座につくのか、それは戦ってみなければ判らない。

声優・キャラクター
川澄綾子、田中敦子、水橋かおり、能登麻美子、甲斐田裕子、生天目仁美、平野綾、釘宮理恵、後藤邑子、伊藤かな恵、甲斐田ゆき、竹内美優、高橋美佳子、喜多村英梨、齋藤彩夏、柚木涼香、鹿野優以、田中理恵、大原さやか

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

私的には声優アニメとも言えます

本作は『クイーンズブレイド』2期にあたります。
1期の物語の続きなので、順番に観ることをお勧めします。

※細かいことは1期『流浪の戦士』のほうで書いたのでこちらでは割愛です。



2期ではついに大闘技会クイーンズブレイド開幕。
1期で登場した数々の美闘士達が1対1で闘っていき、
トーナメントのような形式で優勝を争うわけです。
一応、ルール無用の殺し合いです。

『優勝すれば国の女王に選ばれ、自らの願いを叶えられる』
というのが、参加者の動機であります。
それぞれの人物の必死さが伝わってくるようでした。

・・が。

1対1の対戦が短いです。
なので、そこまで熱くなれませんでした。
しかしこれは、短所であり長所であると言えるかもしれません。
と言うのも、これすなわちほぼ全試合をやるということなのです。
好きなキャラの試合がハイライトだったら悲しすぎませんか?
そういう意味では、良かったのではないかと思います。


2期で活躍が目立ったのが、沼地の魔女に仕えるメローナ、アイリ、メナスの3人。
1期以上に魅力的に描かれていました。
特にアイリは、優しい死霊として好感度あーーっぷでした。
しかも可愛い。

個人的にこの3人は声を聞くだけでも幸せなんですよね。
メローナ(CV:釘宮理恵)
アイリ(CV:伊藤かな恵)
メナス(CV:後藤邑子)
この声優御三方は私のお気に入りの方でありますが、
こんなにもこの方達のボイスを引き立てるキャラは珍しいと思います。
ナナエル(CV:平野綾)も加味して、
とっても耳が幸せな作品でありました。

それにしても、ナナエル気に入りすぎだろ私・・


物語は意外にもしっかりしてました。
1期の終わりがああいう形だったため、
しっかりと纏めてくれた点は評価に値します。



OP「墜ちない空」 歌ーENA
ED「buddy-body」 歌ーメローナ(釘宮理恵)/アイリ(伊藤かな恵)/メナス(後藤邑子)

OPはシリーズ中で一番好きです。お気に入り。
そして中毒性が半端ないのがED。
釘宮伊藤後藤の三銃士が好きな方にはたまらないかと。
回毎にメインボーカルが代わるのも面白いですし、
曲に入るまでの3人の台詞が何より耳に良いです。

特に最後のメローナの一節。
『みんなちゃんと働こうよ・・』
くぎゅうううといえば良いのでしょうか、これは。
"働こうよ"のイントネーションが色っぽくて最っ高でした。
言葉で言われてもなんのこっちゃって話ですけどね。
・・釘宮病になってしまいそうだ。
いや、もうなっているのやもしれない。


------------------------


1期の続編ということでどういったカタチで物語を締めるのか、
期待と不安が混じりながらの視聴となりましたが、
結果として満足感を得ることができました。
展開は熱かったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

クイーンズブレイド

それは、神の皆の下、最も強く美しい女王を選ぶ闘技会
女王の都ガイノスに集いし闘士達の熱き戦いが今、始まる


1期と2期ってどこまでがどこまでだったかをよく覚えてないんですけど、こっちの方はエリナとアイリが主役みたいな感じじゃなかったです?
あとアレインとエキドナがくんずほぐれつしてたシーンもあったような、あれはOVAだったかなぁ。

相変わらず扇情的なアングルでお届けしておりますね。
2期ともなると慣れてきます。

エリナ役にミズハス、アイリ役にかな恵ちゃん、アレイン役にキタエリなどなど。

相変わらずOPは荘厳、作曲は横山克さんですね。
EDは「buddy-body」、メローナ、メナス、アイリの悪いキャラ3人衆がそれぞれ代わる代わる歌ってます。
これが結構ジャジーで良い曲なんですよねー。

やっぱりこの手のおっぱいアニメって、どうしても野蛮な男に乱暴されるシーンが多くて、その辺が安心できないですよねぇ。
せっかくの女だらけの設定を生かせずに、スタッフが視聴者に媚びる分だけビッチになっていく様が見ていられない。


まだ当時は「クェイサー」も「HDD」も発表されてない段階で、色んなものがモロダシ・ボンだった本作は革命的だったと思いますね。
逆に本作で、あっ、このくらいはいけるな、という試金石にしてた可能性が微レ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

yurigl さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

エロ以外のクオリティがとても高い

「流浪の戦士」の後編に当たる作品。

この「玉座を継ぐ者」編独自の見所としては、
第5話のアイリのギャップストーリーから始まる、
物語クライマックスへの盛り上がり。最終回泣けました。
最低限、第5話から見なければ、最終回も感情移入できないと思います。

「流浪の戦士」編と「玉座を継ぐ者」編、共通の見所には、萌え系キャラのクオリティの高さ、
レイナへの、エリナのシスコン百合を挙げたいですね。

クイーンズブレイドは、エロ以外のクオリティがとても高いという変わった作品なので、
他の視聴者がどう思っているのかとても気になり、
「流浪の戦士」「玉座を継ぐ者」のレビューは全て読んでしまいました。
やはり、「エロが台無しにしている」という意見が多く、
「エロい所が良い」という意見が少ないですね。
個人的には、本編のストーリーでは抑え目にして、
その分OVA等ではもっと過激にする、という線も良かったのではと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

58.1 12 シスコンでファンタジーなアニメランキング12位
E'S OTHERWISEエスアザーワイズ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (49)
325人が棚に入れました
特殊な能力を持つ少年・戒は、アシュラムという能力者の警察集団に所属していた。
だが遺棄された巨大人工都市「ガルド」に存在するゲリラへの攻撃中、同じアシュラムのメンバーである神龍に攻撃され、負傷しガルドに住む明日香=篤川に助けられる。その後、アシュラムに帰還しようとするがアシュラムの放ったイエーガーによる虐殺現場を目撃、アシュラムの行いに疑問を感じアシュラムに戻ることを拒み襲ってきたイエーガーを撃破した後ガルドにとどまる。

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ゲームのシナリオのよう・・ボツになった

2003年4月1日-9月23日迄放送された。全26話。

1997年「E'S」"結賀さとる"の漫画が原作のTV版アニメ作品。


あらすじ。

「第三次世界大戦」が「国家」という枠組みを解体し、「企業」
に人々が帰属する時代。

精神力を物理的な力へと変換させる「能力者」生まれ始め、
人々は彼等をE'S(エス)と呼び、恐怖と憎悪の対象になる。

「アシュラム」と呼ばれる"能力者部隊"に所属していた少年
「戒」は、遺棄された巨大人工都市「ガルド」に存在している
ゲリラへの攻撃中、メンバーであり戒の存在を疎んでいる
少年「神龍」に攻撃されて負傷してしまう・・

意識を失い倒れているところをガルドに住む明日香=篤川
に助けられ、その後一度アシュラムに帰還しようとするが、
アシュラムの放った"イエーガー"による虐殺現場を目撃・・
アシュラムの行いに疑問を感じアシュラムに戻る事を拒み、
襲ってきたイエーガーを撃破した後ガルドにとどまる。

明日香は動物好きの心優しき少女だが・・義兄として慕い
共にガルドで暮している勇基は表向き「便利屋」として働く
青年だが・・ゲリラと深い関わりを持ち、能力者を毛嫌い
する者だった・・自らの疑問や謎を解くため・・"真実"を
見つける為に・・「戒」は明日香に誘われる様に様々な人と
深く関わっていくようになる・・


感想・・

設定は単純で分かり易く世界観もそれなりに解りやすい。
問題は2~3話で結末に予想がついて序盤重すぎる割に・・
途中の緩い中弛みにラブコメやらギャグやらラキスケやら
日和った様なブレと中途半端なコミカル描写のギャップ?

主人公は諸事情(ネタばれを含む理由)から世間知らずで、
優柔不断。理想論者風で、世界観の中で育ったとは到底
思えない超あまちゃんで・・綺麗事ばかり・・唖然呆然。

思慮が浅く理想ばかりで自分の行動に整合性を考えず動き、
そのせいで仲間が死んでもキョドってる程度にしか見えず、
ある程度諸事情加味しても、”演出ミス”としか思えない
キャラの性格の矛盾。感情が希薄なのは作画が酷いから?

2クールっていうのが最大の問題だったのかも知れない・・
途中何度も退屈で中弛みが半端なく感じた・・頑張る意味
が有る程面白い物語でもないので”過度の期待”は危険!


徐々に滑稽になって・・BGM他音効もチープになっていく。
作風も軽くなって・・原作知らない人には・・っは?かも。
※原作未読です。アニメは序盤重く頑張り過ぎたのでは?

途中は完全にギャグ展開です・・笑える所ほとんどなけど。
自演乙の主人公のマッチポンプ具合に唖然呆然の神展開・・
結果を優しい?とか正義感強い?とか良い人?は程遠い・・

主人公は"明日香"でFA。明日香が関わった人間は次々に心
を開いて良い人になっていく♪ そういう物語だと想う♪
※実際は違うw 主人公「戒め」みたいだけど。

福山潤/川澄綾子/福圓美里/中村悠一/三木眞一郎/桑島法子
他は良く知らないけどそれなりで特には気にならなかった。
福山さんが出てきた辺りから完全に割り切れるかもね・・
「二位さん」?ひかる居ないし・・1クールはやまなしだし。

14話折り返し・・あれ?急に序盤の様にシリアスでバトル
な連続・・作画が・・動きが・・17話辺りでまた理想狂の
無茶ぶりで押し通る・・正義のヒーロー風 "小学生か!"
18話・・何狙ったの?酷い歌だった・・19話今更其処?
登場時既に確定してた人だけど・・ふぅ21未だキャラ掘り
下げやるのか・・散々中弛みで今更。以降は愈々カオス?
バトルが増える程作画や演出の酷さが・・25話ふぅ・・
最終話・・はぁ・・何とも淡白な・・脚本も微妙だけど・・
作画・・特にバトル多いならもう少し動きを・・演出を。
物語が弱くても其処がもう少し良ければ全体に活きた気が。



キャスト他※wikiに可也詳細に掲載。これでも抜粋・・

戒=玖堂:声 - 泰勇気、幼少時は高木礼子。
超能力者保護を行う企業「アシュラム」の能力者部隊に所属。
繊細で心優しい性格だが、優柔不断で現実が見えていない。

明日香=篤川:声 - 小林沙苗。
ガルドに流れ着いた戒を救った動物好きの心優しき少女。
幼少に孤児としてガルドを彷徨っていた所を勇基に拾わた。
勇基を義兄として慕っている。殺人的なまでに料理が下手。

勇基=篤川:声 - 松本保典。
ガルドで「便利屋」を営む青年。能力者を毛嫌いしている。
色々厄介な仕事を依頼される事も多く、謎めいた所もある。

マリア:声 - 平松晶子
ゲリラ。育て親の衿宮を「おじい様」と慕う能力者の女性。

ジュマ・ダルヴァザルク:声 - 福山潤、幼少時は南央美
養父が経営しているガトーヴィ社のE部門製品開発室長。
自らが開発した対能力者用兵器実験の為ガルドに訪れた。
専門は工学で、能力者の研究に興味を示している。

曳士=鷺宮:声 - 高瀬右光
アシュラム能力者研究チームチーフで能力者部隊指揮者。
茅=一美とは同期でアシュラムの経営者から信頼が高い。

光流=玖堂:声 - 望月久代
戒の妹。肉体成長が9歳のまま。保護施設で過ごしてる。
制御不能な程の強大過ぎる能力の持ち主で体を病んでる。
他人に力や意識を振り分けるアポトーシス能力を持つ。

神露(シンルー)=ベルヴェディア;声 - 渡辺明乃
アシュラムの能力者部隊の一員で、神龍とは双子の姉弟。
感情をストレートに表現する情熱的性格で、戒に好意的。

神龍:声 - 沢村真希
アシュラムの能力者部隊の一員で、神露とは双子の姉弟。
特殊触知能力の持ち主。神露を守る、と心に決めている。
彼女が戒に興味を示してからは彼の事が嫌いで嫉妬する。

瑠璃=久石:声 - 川澄綾子
アシュラムの能力者部隊の一員。ゲリラ掃討作戦で死亡。

椿:声 - 高木礼子
アシュラムの能力者部隊の一員。
ゲリラ掃討作戦では神龍・クリスとメンバーだった。

クリス:声 - 三浦祥朗
アシュラムの能力者部隊の一員。楽観的な性格。
ゲリラ掃討作戦では神龍・椿とメンバーだった。

衿宮:声 - 辻村真人
ガルドでゲリラを指揮していた人物。マリアの育ての親。
その正体は教会の最高権力者であるマルティヌス14世。
アシュラムのクローン研究によって造り出された存在。
精神感能力者で未来を予知することができる。

マキシム=フェラー:声 - 飯田浩志
アシュラムに所属する特殊能力者。ゲリラに潜入してる。
他者の能力を吸収するドレイン能力の持ち主。

シェリー:声 - 中西裕美子
アシュラムの能力者。神龍同様特殊サイコメトリを持つ。
髪で女性のような格好と口調をしているが男性である。
彼の父親はアルコール中毒だったために母親に殺された。
母も病気で無残な死を遂げトラウマからの女装癖の様。
神露を騙して戒と何度か対峙させるもその度に撃退される。

喬:声 - 立花慎之介
幼少の頃に住んでいた村で銃器による殺人事件を犯した。
アシュラムに行き能力が開花する。能力は神龍並に強力。
非常にサディスティックで人を傷つける事を厭わない。
自分以上の能力を持つマキシムに対しては低姿勢。

和=直隅:声 - 立木文彦
曳士の命令の下で色々な仕事をする陸軍大尉。
「オレは死んでも死なないが」のとおり、蘇生された人間。

奎吾=浅倉:声 - 成田剣
ガルドで町医者を営む男。酒が好物。元能力者研究所員。

一美=茅:声 - 水谷優子
曳士=鷺宮の友人で彼に一方的にライバル心を燃やす。
奎吾=浅倉を尊敬している。アシュラムの研究員。

響子=茅:声 - 松井菜桜子
アシュラムの能力者研究チームのトップで、曳士の上司。
一美は姪で、曳士の父と奎吾=浅倉はかつての同僚。
非常に厳しい性格。子供にも容赦なく、能力者も物扱い。

レオニード=モニオ:声 - 諏訪部順一
ガルドで探偵業を営む男。勇基の仕事仲間。
ガルドの最大の秘密・カルヴァリオの秘蹟を狙っていた。

サラ:声 - 桑島法子
ガルドで占い業を営むが、情報屋としての裏の顔も持つ。
勇基の仕事仲間。元々は勇基を売ろうとした強かな性格。

陸生:声 - 三浦祥朗
ガルドで海運業を営む男で、勇基の仕事仲間。
部下にバドがおり、船長(キャプテン)と呼ばせている。

バド:声 - 斎賀みつき
勇基の仕事仲間。陸生が船長を務める船の船員。
見かけは幼いが、下ネタの知識も持つ。

ギベリーニ:声 - 谷口節
現司教で、ゲリラと結託する等保身の為に余念がない。
「世界の王」になる事を画策して教皇になろうとしていた。

ラファエル:声 - 福圓美里
戒が教会で発見した他人の意識に介入出来る感応能力者。

バルク;声 - 川津泰彦/ゲリラの幹部で能力者。
ガブリエル:声 - 今井由香
アンドリュー:声 - 日高のり子
アニエル:声 - 平松晶子
リック・ウェーバー:声 - 鳥海浩輔
エドガー・ハンソン:声 - 三木眞一郎
ドレイク:声 - 目黒光祐
テオ:声 - 中村悠一

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

りおんぱん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「僕は能力で人を傷つけたくない」by戒

神力を物理的な力へと変換させる「能力者」達が生まれ始め
人々は彼等をE'Sと呼び恐怖と憎悪の対象となっていた
「アシュラム」と呼ばれる能力者部隊に所属していた戒・玖堂は
訓練を受け日々任務をこなしていた
ある任務中、メンバーである神龍・ベルヴェディアに攻撃をされ
負傷しガルドに住む明日香・篤川に助けられる
アシュラムに帰還しようとするがガルドに残り
明日香の保護者である勇基・篤川と共に便利屋として働くが
アシュラムのあり方に疑念を抱いていく


~感想~
原作既読済
漫画を持っていて面白く、アニメは観たことなったので
今回懐かしく思い視聴しました

大きな流れは原作と変わりませんが
ほぼオリジナル構成になっていたと思います

2クールを使っているけど全然尺不足
終盤は一気に完結に持っていっているので内容が窮屈になっています
この作品の魅力が伝わりきれなく残念です

とはいえオリジナルが多かったので新しい戒たちに出会えたし
とても面白かったです

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

おその さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

B級エスパー

第三次世界大戦後、世界は国ではなく12の企業で仕切られた
軍事部門のアシュラムは異能者を育成し治安維持に務める一方で
一部の人間がとある企みを企てていた

主人公カイ・クドウもアシュラムの隊員、任務中に仲間とのいざこざで
行方不明者扱いになる、傷ついたカイを助けたのがヒロインのアスカ
アスカと共に暮らすユウキ、外からアシュラムを見たいとカイを受け入れ
3人で暮らすようになる

魔法と違ってESP系はエフェクトが単調に感じられる
攻撃も手から出る光の玉だったり防御も身を包む気泡のようなモノだったり

肝心のストーリーも原作を知らないとイマイチ分からない部分が多い
カイとアスカの関係も.....

期待はしないで気晴らし程度に見るといいかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

55.8 13 シスコンでファンタジーなアニメランキング13位
異常生物見聞録(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★☆☆ 2.6 (74)
219人が棚に入れました
とある北方の田舎町で、職がない、彼女もいない、ごく普通の23歳の青年・好人(よしひと)は生計を立てるため、自分が住んでいる一軒家の空き部屋を貸すことにした。初の入居者として、ちょっぴりおバカなおてんば娘「莉莉(りり)」を迎え、家まで案内する途中、吸血鬼「ヴィヴィアン」に襲いかかられる。そして、莉莉も人類ではなく「人狼」ということに気づき、二人の異常生物のバカげたやり取りの末、三人のルームシェア生活が始まる。その後、好人はひょんなことで多元宇宙の秩序を維持する希霊帝国にスカウトされ、審査官見習いとなる。様々な異常生物を入居者として迎え、彼らを管理することが好人の仕事となったのだ。好人はひと癖やふた癖もある異常生物の入居者たちとともに、他の次元界と表世界のスペースをさすらい、様々な異文明に遭遇し、宇宙にまつわる謎を解き、事件を解決していくのである。

声優・キャラクター
三上丈、洲崎綾、夏吉ゆうこ、檜山修之、本多真梨子、玄田哲章、諏訪ななか、川田紳司

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ただのお人好しの俺が異種族と同居しながら神様の手伝いをしているんだが…

この作品の原作は未読ですが、原作は中国のWeb小説なんだそうです。
アニメーション制作がMMT Technology Co.,Ltd、監督や音響・音楽関係のスタッフに日本人が起用されているようですが、その他のスタッフは中国人で占められているので、中国発のアニメといっても過言ではないと思います。


無職で彼女もいないごく普通の青年・好人(ヨシヒト)は、
自分が住んでいる一軒家の空き部屋を貸すことで生計を立てていた。

彼は仕事探し中にちょっぴりおバカなおてんば娘・劉莉莉と出会う。
彼女が家を探していることがわかると、さっそく好人は莉莉に空き部屋を紹介。
お部屋を案内していると、2人は突如現れた吸血鬼・ヴィヴィアンに襲撃される。
さらに莉莉は人狼へと変身・・・・・・気が付くと異常生物たちとの謎の共同生活が開始していたのだった。

ひと癖やふた癖もある異常生物の入居者たちとともに、
異世界と現世を行き交ってはさまざまな異文明に遭遇し、
挙げ句の果てには宇宙にまつわる謎にまで直面することとなり・・・・・・。

果たして、好人は次から次へと発生する無理難解な事件に立ち向かうことができるのか!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

異種族と同居しながら神様のお手伝いをする…
この設定は割と斬新だと思いますが、キャラデザについては正直既視感が否めませんでした。
特にワンちゃんの変身した姿なんか、まんまブラック羽川でしたから…
でも、キャラデザが似通ってしまうのは仕方ないことなのかな…?

公式HPのキャラ紹介欄に種族・年齢・職業が記載されていたので、大家さんと同居者について抜粋して記載します。
好人(CV:三上丈さん)職業:ごく普通の一般人 年齢:23歳 職業:大家、審査官見習い
劉莉莉(CV:洲崎綾さん)職業:人狼 年齢:不明 職業:フリーライター、獣医
ヴィヴィアン(CV:夏吉ゆうこさん)職業:高級血族 年齢:1万歳超 職業:料理担当
イザックス(CV:玄田哲章さん)職業:悪魔 年齢:不明 職業:元・魔王
南宮五月(CV:諏訪ななかさん)職業:セイレーン 年齢:不明 職業:旅芸人

人狼とか悪魔って職業なんでしょうか…?
ヴィヴィアンの「高級血族」って職業は一体…?
それに劉莉莉の「獣医」という設定は微塵も表現されていなかったんですけど…!
加えて劉莉莉は人狼ではなくシベリアンハスキーなんですけどね^^;
キャラ設定だけで、こんなにもツッコミどころがある作品も久しぶりの様な気がします。

キャラ設定はこんな感じですが、演じている声優さんは粒揃いです。
劉莉莉のCVの洲崎さんは言わずもがなですが、ヴィヴィアン役の夏吉ゆうこさんは、2020年夏アニメで放送された「魔王学院の不適合者」のサーシャ・ネクロン役のほか、2020年秋アニメで現在放送中の「アサルトリリィ BOUQUET」にも学院を代表するリリィの一人である白井夢結を演じるなど、絶賛ブレイク中の声優さんです。
それに、諏訪ななかさんはAqoursのメンバーですし…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、+α/あるふぁきゅん。さんの「運命のラプソディー」
エンディングテーマは、ピュアリーモンスターさんの「多次元トラベリング」
ピュアリーモンスターさんがテーマソングを歌うのは久しぶりではないでしょうか。

1クール全13話の物語でした。
物語としては、これから次の物語が始まろうとする直前で終わるという、中途半端な結末だったのは少し残念でした。
もしかすると続編制作前提だったりして…?
でも、ネットをググってもそれらしい情報は見当たりませんし、何より中国の作品って「〇億ダウンロード突破」とか「再生回数〇億回」など、数を前面に出してくるのが多い中、この作品にはそれも見当たらないんですよね…
う~ん…謎だ^^;?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

その"異常"は、わたしが思う「異常」と同じでしょうか?

原作知らず。

2話目まで見て、離脱とさせていただきます。

物語自体、あまり新しさは感じません。ですが、ネタとしてはどう転がしてもよさそうな、面白くすることも容易なネタだと思います。

作画はあまり誉めるポイントがないと思います。キャラデザは悪くないのですが「よく見る感じ」。アニメーションとしては、下の上がいいところと思います。FPS低すぎる。OP映像のクオリティを上げられないのは、やはり厳しいです。口の動きも明らかにNot日本語対応。

笑いの感覚が違いすぎていて、着いて行きづらい。なんていうか、、、昔の感じがします。BGMの選択もちょっとな・・・わからないんだよな。

んー。。。なんか惜しい気がするんだ・・・・{netabare}

OPに並ぶお名前の段階でおおよその状況を把握しました。

仕事で中国・台湾の方とのやりとりもするのですが「同じ言葉(漢字)」がかえってややこしい認識ずれをうむ場面に何度か遭遇しました。で、思ったのは「異常」という言葉のニュアンスが違うんじゃないかということです。少なくとも僕が感じる日本語での「異常」は「通常ではない」+「ネガティブ」でできあがっていると思います。もしかしたら、中国語の「異常」って単にUnusualなだけでポジティブもネガティブもないのではないだろうか。詳しい方、教えてほしいw

っていうか、作中に答えめいたものが既に提示されていて、作中では人じゃない存在をさして「異類」って呼んでます。そっちでよかったんじゃないかなー。

スタッフリストを見ていて気がついたのですが、脚本が国外の方、脚本調整に日本の方という構成で脚本が書かれているようです。なんか納得。おそらく脚本の方は長い日本滞在経験がある、あるいは、日本生まれだったりすると思います。その能力や努力を否定するものではないのですが、言語的ローカライズには現地ローカルをメインに据えなければどこかで違和感を生みます。1話ではそれほど感じなかったのですが、2話の前半で何か「違う」感じを受けました。

仕事で中国南部や韓国の数都市を巡ったことがありますが、作中の町並みがそのまんまなんですよね。。。ほかの方も指摘されているように、無理矢理@日本にする必要がなかったと思います。そのまま中国を舞台とした作品として展開してくれた方が、実態の中国を知らない我々には受け入れやすかったと思います。新宿(にいじゅく・しんじゅく)やら八王子なんて地名を出さなくても良かったはず(実際、家や電柱の形を除けばあんな感じの場所は八王子市内にあるんだがね)。@中国のこととしてなら、2話で出てきた「北=↑」や「コウモリ=羽+ネズミ」もすんなり受け入れられたかも。

{netabare} いやね、中国が本気でアニメを国外展開したいのなら、自国の文化もあわせて国外に紹介するものとして作っていけばいいと思うんだ。それを受け入れられない国や文化圏は拒否すればいいだけのことで。なぜにJapanimationに変な迎合をしたんだろう。 {/netabare}

なんだか残念な、そんな感じです。{/netabare}

[2020/07/15]

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

1話感想{netabare}
GYAOにて視聴…って、なんでこんなん見てるんだ?
“はてなイリュージョン”の系統として面目躍如なるか見届けようと思ったのかも知れない。

で、内容は…同じ中華だと“ファントムインザトワイライト”が近いのか?
但しそれと比べて内容がとにかく謎。
やりたいこと・伝えたいことをもうちょっと整理してからシナリオ書けば良いのに、とついつい思っちゃう出来。
まず主人公の家が人里離れたド田舎にあるってことなんだけど、夕暮れ時には周辺に明かりの灯った家屋が普通に描かれててとてもそうは見えない。
もっとこう、周りは田んぼだらけとか森の中とか人気の無い場所じゃないのか、人間を描かなければ人気が無いってことじゃないっしょ、“実験品家族”の方がそこんとこはよく描けてたような?
そして入居したいと言って来た女の子がケモノに変身して、「このことは内緒に」と言われて、主人公はまだ詳しいことはサッパリ分からない状態(「キミ一体何者なんだ」から進んでない状態)かと思ったら、普通に飼い猫に「この人は人狼のリュウ=リリ」と紹介してて「?」。
人狼が当たり前に認知されてる世界じゃないっぽいんだがどういうこと?
そして中国ではデレビが点かない時はアンテナを疑うものなの?リモコンや本体ではなく。
点いたけど画面が砂嵐やブルスクだったらアンテナ疑うのも分かるんだが…結局これ「窓に向かう」をやりたかっただけというのが丸見え。
で、窓を凍らせたのもよく分からなければ招待されてもないのに吸血鬼が部屋に乱入もよく分からない…本人は血族と言ってるし私の知ってる吸血鬼とは違うっぽい。
その後食事をしつつ吸血鬼と人狼の設定を早口で紹介、もうちょっとこうテンポというものは無いのか。
「お金が無いのでここくらいしか住むところが無い」→「家賃前払いします」→「お金を落としてしまって無い」の流れは意味が分からない、私がバカなのかな?
また「お金を落としてしまって~」の描写としてカバンから葉っぱら出てくるって演出をしてて、私はてっきり狸にでも化かされたのかな?と思ってしまったのだが、普通に落としただけらしい。
なんていうか「え、そういうこと?」という連続、なんか常識がグラグラ揺らぐ。
なによりリリとヴィヴィアンの言い合いが日本語とは思えない。
言語は日本語なのだけど会話のキャッチボールができてないというか、中国人はこんな感じで会話してるのか?と思わざるを得ない。
最後も「間違い電話です」で切れよと。
ここら辺の突っ込んだ部分、今後「実は○○だったのです」と納得の行く展開があるのかちょーっと疑わしい、あれば良いんだけどなぁ。

と、好き勝手書いてしまったけどリリの声の州崎綾目当てで見続ける…のか?
エンディング見るまで井澤詩織だと思ってたのはここだけの秘密だ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
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