サーヴァントで戦いなおすすめアニメランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月18日の時点で一番のサーヴァントで戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.9 1 サーヴァントで戦いなアニメランキング1位
Fate/Grand Order ‐First Order‐(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (299)
1843人が棚に入れました
西暦2015年。魔術がまだ成立していた最後の時代。人理継続保障機関・カルデアは、 魔術だけでは見えない世界、 科学だけでは計れない世界を観測し、人類の決定的な絶滅を防ぐために成立された特務機関。人類史を何より強く存続させる尊命の下に集められた多くの研究者たちの成果によって、人類史は100年先までの安全を保証されていた。だが。何の前触れもなく――カルデアで観測を継続していた未来領域が消失。人類は2017年で絶滅する事が判明―――いや、 証明されてしまった。その原因と思われるのは西暦2004年の日本の地方都市・冬木。ここに、 今まではなかった「観測できない領域」が現れたのである。カルデアはこれを人類絶滅の原因と仮定し、 特異点の調査・解明、あるいは破壊を目的とした任務“聖杯探索"―――グランドオーダーを発令する。

声優・キャラクター
島﨑信長、高橋李依、川澄綾子、米澤円、鈴村健一、杉田智和

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

聖杯戦争の感じられないジャケットと冠名の間にある矛盾…

この作品は、2016年の大晦日に「Fate Project大晦日TVスペシャル -First & Next Order-」として放送された作品です。
放送された内容は、長編テレビスペシャル「Fate/Grand Order -First Order-」と、短編テレビアニメ『年忘れぐだぐだオーダー』の2つに分かれていましたが、本レビューは長編テレビスペシャルを対象にしたモノとなります。

物語は、人理継続保障機関「カルデア」に主人公である藤丸立香が訪れるところから始まります。
実はカルデアでは2015年にとんでもない事実を知ってしまったのです。
それは「2016年に人類が滅亡する」という事…
その後の研究により、2004年に発生した日本のとある街での出来事に端を発している事が分かったのです。
その出来事とは冬木市で起こった聖杯戦争…
そして聖杯戦争が人類史に歪みを発生させ、その積み重ねが人類の滅亡に直結していると…

この事実を知ったカルデアは、「霊子転移(レイシフト)」による時間遡行のテストに漕ぎ着けると共に、「英霊召喚システム・フェイト」によってマスターがサーヴァントを召喚できるシステムを構築…
人類の滅亡を回避するにはレイシフトによってマスターを聖杯戦争と同じ時間軸に送り込み、召喚したサーヴァントにより聖杯戦争に介入…そして人類史の歪みを修正できる仕組みを作り上げたのです。

カルデアに集結したマスター候補は48人…その48人の双肩に人類の未来が課せられ物語は動いていきます。

一口にマスター候補と言ってもレベルはピンキリみたいです。
例えば、遠坂凛の様にマスターの資質を持ちつつ、魔術師としても一流な候補もいれば、本作の主人公の様にマスター候補の資質のみで魔術が全く使えない候補もいます。

これまでFATEシリーズを視聴した事のある方なら聖杯戦争の過酷さはよくご存じだと思います。
聖杯戦争は確かにサーヴァント同士の戦いではあります…ですが、同時にマスター同士の戦いでもあり、常に危険に晒されるマスターの能力は高ければ高いほど戦いを有利に進める事ができます。
逆を言うと、ずぶの素人が行って良い場所では無いという事です。

それでも、藤丸の様な魔術師としては全く素人でも候補に選出されるという事は、よっぽどカルデアがこの事態を重く見ているからにほかなりません。
でも本当に大変な事ってうまく運ばないんですよね…
カルデアは未曾有の危機に巻き込まれてしまうんです…

このGrand Orderのストーリーは良く寝られていると思います。
冬木市で起こった聖杯戦争…この作品のファンの方ならすぐ頭に思い浮かぶほど印象深い争いでした。
この作品は、私たちの知る聖杯戦争のサイドストーリ的位置付けになっているんです。
まさかこれまでの聖杯戦争に新たな分岐が派生するなんて発想は誰も持たなかったと思います。
なので展開に対する驚きもありましたが、多くの説明が無くても展開が頭に入ってきたんだと思います。

そしてカルデアを襲う未曾有の危機も全くの想定の範囲外の出来事です…
でもこの危機があったからこそ、本編でのサーヴァントの魅力が増したと言えるのではないでしょうか…?
それは、藤丸とずっと行動を共にしてきたマシュもそうですが、むしろ冬木市にレイアウトした以降にこの設定が本領を発揮したのではないでしょうか。

何故なら聖杯戦争は聖杯の奪い合い…その目的のために死力を尽くすという本来の目的以上に、聖杯戦争の…そしてサーヴァントの存在意義が深まりましたから…

そしてサーヴァントの魅力…これは前作までのレベルがしっかり維持されていたと思います。
新キャラのマシュはこれからまだまだ大きくなっていくのだと思いますが、冬木市の聖杯戦争に参加していたサーヴァント…本作ではごく一部にしか出会えなかったのが残念です。

新キャラのマシュのCVは高橋李依さんが担当されていましたが、今回レビューを書くためにwikiをチラ見してビックリ…
元々マシュのCVは種田さんだったのですが、療養に伴って配役が変更になったんだそうです。
これまで「WWW.WORKING!!」近藤妃は水樹さんに変更された認識はありましたが、マシュも変更になっていたとは知りませんでした。
でもマシュは種田さんが抜擢される理由が納得できる役どころだったと思います。

長編テレビスペシャルと言いながら見始めたらあっという間に終わってしまった感がありましたが、今後の展開が期待できる終わり方も良かったと思います。
このGrand Orderの続きもアニメで見たい…と激しく思いますが、それは少し贅沢なのかも…

何故ならこの特番で「Heaven’s Feel」が全3部作で劇場公開されること…
そして「Fate/Apocrypha」の2017年アニメ化が発表されましたから…
このFATEシリーズの新作アニメ…視聴が楽しみです。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 20

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Fateの新しいもの古いもの

原作未プレイ 約2時間(本編は約1時間12分で、残りは短編アニメ「ぐだぐだオーダー」とこれまでの歴史と今後の展開をナレーションで語っています。


年末にあったFate Project大晦日TVスペシャルの中で放送されました。

冬木市で起こる聖杯戦争やサーバントなどは出てきますが、これまでのお話とは全然別の作品ですね。

First Orderの名の通り始まりの物語であり、続きは今後の展開の上で特になかったことからゲームの販促の域を出ていません。

せっかくこれから面白くなっていく感じだったので、今のところ残念ですね。

実際にゲームをプレイしている方、Fateシリーズが好きな方は観ても良いかもしれませんね。

Fate/Apocrypha、Fate/EXTRAのテレビアニメ化、映画もFate/stay night」Heaven's Feelが公開なので楽しみです。

最後に、残りの1時間の中にあった短編アニメ「ぐだぐだオーダー」を初めて観ましたが、もう‥‥なんといって良いかw イメージが崩れぱなしでw まさにぐたぐたの展開でしたねw

投稿 : 2024/12/14
♥ : 17
ネタバレ

にゃーん。@のんびり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ジーンときました。

スマホゲームFate Grand Orderの序盤のアニメ版です。

さすがFateシリーズ。
作画は綺麗ですし、各種シーン迫力があってとってもかっこいいです!

ストーリーも盛り上がるシーンがいくつかあって
ジーンと感動するシーンもありました。

主人公の優しい性格は好感が持てますし、
ヒロインのマシュも可愛いです♡
眼鏡キャラ好きです(^ω^)

fateシリーズを知っている人なら嬉しいキャラも出てきます。
でも、シリーズ知らなくても作画・ストーリーとも楽しめると思います♪


【一番好きなシーン】

{netabare}マシュが岩の下敷きになった時、
主人公が助けるのは無理だと判断した後、
隣に座って主人公が優しく笑うシーン。

優しい主人公だな…と感動しました。

原作の主人公は男女どちらも選択できますが、
アニメの主人公は男性で良かったです。

主人公とマシュ、微笑ましかったです^^{/netabare}

【余談】原作ゲームプレイ中です

原作ゲームは昨年末くらいから始めました。
現在、第三特異点をプレイ中です。
通勤の短い時間を使ってプレイしていますが、面白いです♪

でもゲームでの序盤は話が長くてほぼ読み飛ばしていました(笑)

アニメになるとやっぱり迫力も感動も違っていいですね!^^

投稿 : 2024/12/14
♥ : 13

82.8 2 サーヴァントで戦いなアニメランキング2位
劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song(アニメ映画)

2020年8月15日
★★★★★ 4.3 (249)
1330人が棚に入れました
「俺は、桜にとっての正義の味方になるって決めたから」少年は、真実からもう目を逸らさない。少女を救うために。自分の選んだ正義を貫くために。魔術師〈マスター〉と英霊〈サーヴァント〉が万能の願望機「聖杯」をめぐり戦う――「聖杯戦争」。その戦いは歪んでいた。ひとりの少女――間桐 桜は犯した罪と共に、昏い闇に溺れてしまった。桜を守ると誓った少年・衛宮士郎は遠坂 凛と共闘し、「聖杯戦争」を終わらせるため、過酷な戦いに身を投じる。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは闘争の真実を知る者として、その運命と向き合い、間桐臓硯は桜を利用して己が悲願を叶えようとする。「だから──歯をくいしばれ、桜」激しい風に抗い、運命に挑む少年の願いは、少女に届くのか。終局を迎える「聖杯戦争」──。最後の戦いが、遂に幕を上げる。

声優・キャラクター
杉山紀彰、下屋則子、川澄綾子、植田佳奈、門脇舞以、伊藤美紀、中田譲治、津嘉山正種、浅川悠、稲田徹
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ファン待望のサクラ編完結。映画館にサクラサク

※よく読み返してみたらちょっとしたネタバレが含まれていたため編集しなおしました。
もしもネタバレになってしまったかたいらっしゃいましたら深く謝罪致します。

フェイトのサクラ編を元にした劇場版3部作の最終章。
この劇場版は完全に話が連続しているので必ず前2編を見てからご覧ください。

サクラ編を劇場版でここまで力を入れて制作されたことに感謝したいですね。

なんていうんですかね、自分のボキャブラリーではこの感動を十分に表現することができません。

とにかくすべてにおいて完璧でしたよ。文句のつけようもないです。
バトルシーンも相変わらず見ごたえがありました。

前2編も一緒ですが、劇場がほぼ満員なのに、静寂に包まれていました。
それだけ皆さん集中して見ていたのでしょうね。年齢層も割と幅広く、家族連れ、高校生、大人、年配のかたとかなり幅広い支持を受けていることが良くわかりました。

{netabare}
サクラ編なので仕方ないですが、とにかく全編通して暗くてドロドロしていますね。
それだけ壮絶な人生を歩んでいるので仕方ないんですが。

サクラを守るために一生懸命な士郎がいいですね。
欲を言えば、もう少し幸せな日常シーンを入れて欲しかったとは思いますが
いい映画でした。

{/netabare}

フェイトが好きな方は是非3作ともご覧になってください。
フェイトが知らない方は是非、staynight、zero見てみてください。
この興奮と感動を多くの人に味わってほしい。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 33
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

聖杯なんかより衛宮家のご飯一杯の方が価値がある

原作ゲームは未プレイ。アニメは『~S/N』『~UBW』に『~Zero』などを視聴。
本三部作は第二章までは配信、録画視聴で追い掛け、この第三章のみ劇場鑑賞。

【物語 4.0点】
“最終ルート”のクライマックスとあって、ファン向けの集大成。
聖杯の成り立ちなど、コンテンツの根幹が掘り下げられ、
“トゥルーエンド”に向け、各々、宿命を背負った者同士の
高密度な戦いが繰り広げられる。

私もセイバー、凛ルートはアニメでおさえたから……
位では、分らない部分も出て来たので(苦笑)
例えば{netabare}士郎の肉体と魂の状況{/netabare}などは、鑑賞後ググりましたw

本三部作だけでも概況は分るが、他ルートや外伝も押さえておけばおくほど、
回収される伏線にも反応でき、感動ポイントも多くなる。

何より、納得度が段違いだと思います。
要するに……(※割と核心的なネタバレ)
{netabare}一人を悪者にして世界を救うという聖杯の大義に対して、
罪を背負った、たった一人を救うために聖杯を破壊するというシナリオ。

セイバー&凛ルートにて、正義にしろ、悪にしろ、
人間が掲げる論理に完璧なものなどなく、皆、欠陥や矛盾を抱えつつ、
己が信念に基づいて戦っているという描写で散々思い知らされた後だと、
ならば、好いた女がどんなに罪で穢れていようとも、世界を敵に回して救済しよう
という選択に対して、より許容できる確率が上がると思います。

因みに本ルートも最後は……{netabare} 全員生き残ることはできません。
“トゥルーエンド”にしては苦いラストですが、
私はこれも選択の重みが感じられる幕引きとして好感できました。{/netabare}{/netabare}


【作画 5.0点】
戦闘シーンでは最高峰のアクション作画が連発。
これだけでも劇場に足を運ぶ価値がある。

エフェクトは黒を強調したダークな風味。
その描写にグロだけじゃない、登場人物の業を感じるのは、
三部作を通じて、ふとした日常で垣間見せる、
例えば、桜の言葉にできない、不幸感や劣等感、姉に対する嫉妬などを
繊細に描いた表情描写があったからこそ。

『Fate』と言えば、聖杯周辺で掲げられる大義と、
衛宮家の平凡だが、かけがえのない日常との対比が
テーマの深化に寄与しているが、
この『~[Heaven's Feel]』は衛宮家の生活感を出すカットが特に素晴らしい。

作画の力で、世界の救済より「おかえりなさい」が一層、光り輝く。


【キャラ 4.5点】
士郎&桜以外では、言峰綺礼の深掘りも目立った本作。

近頃は人様の不幸という蜜の味と、あとは激辛料理に溺れるw
アブナイ神父様との風評に流されがちな私でしたが、
彼もまた士郎の酔狂な正義に対峙し得る悪の権化として信念を見せ、
選択する人間の力強さを士郎との{netabare}拳VS拳の肉弾戦{/netabare}で体現してくれます。

聖杯戦争を通じて人の業を一番俯瞰して来たのは綺礼であることを、
思い出させてくれる活躍&解説ぶりでした♪

正義と悪の類型について、ここまで見事に比較論評されたら、
また『~Zero』の切嗣との争点辺りから、復習したくなってしまいますw


あとは、このルートのライダーはどうしちゃたんだ?って位カッコいいです♪


【声優 4.0点】
衛宮士郎役の杉山 紀彰さん、間桐桜役の下屋 則子さんが感情を振り切って、青春を熱演する傍ら。

“攻略ルート”から外れたセイバー役の川澄 綾子さんと遠坂凛役の植田 佳奈さんは、
抑え気味なボイスで冷静な演技。

これがまた渋くて良いです。
セイバーや凛ってこんなにクールビューティーだったんだなと。
他ルートにて、彼女たちをデレさせた士郎は大したモンですw


【音楽 4.5点】
音楽担当の梶浦 由記氏が“梶浦語”も駆使して戦いをアシスト。
本章でも要所で過去の主題歌がBGM化され作品を盛り上げる。
劇場で体感するシリーズ伝統の処刑用BGM“エミヤ”。シビれました。

梶浦氏の作詞・作曲により桜の心情を代弁して来た
Aimerの三部作・主題歌も、本作の「春はゆく」でファイナル。

振り返れば、当初3月公開予定だった本作が、コロナ禍で延期になる中、
主題歌だけは予定通りリリース……。

しんしんと降り積もる時の中、
この春、屈指のスプリングソングとして街中で歌だけが聞こえて来るという、
お預け状態が続いて来ましたが、夏になって、ようやく春が来ました。


【感想】
『Fate~』はアニメだけという私にとっては、
“黒桜の部屋”などネタでしか知らなかった黒桜が堪能できて感無量でしたw

集大成作でありながら、観たら関連作に改めて触れたくなる、
コンテンツ拡大力もヒシヒシと感じた本作。

私は帰宅後、『衛宮さんちの今日のごはん』に手を付けましたw
だって、本作を観たら……{netabare} 皆で「いただきます」する夢……見たくなるじゃん……。{/netabare}

投稿 : 2024/12/14
♥ : 29
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ブラック・サバス

ufotable制作。

終局を迎える聖杯戦争、
過酷な運命に挑む少年の願いは、
闇に沈む少女に届くのであろうか。
一大叙事詩もここに終焉である。

臓硯の策略と悲願、言峰の思惑、
人の道を外れ虚無へと歩む間桐桜は、
大聖杯を生み出す器でしかないのか!?
いくつかの宗教的な愛の対極として、
{netabare}そこにアヴェンジャーは存在する。{/netabare}
かつて人が望んだ悲劇の象徴である。

やはり最終章は見応えがある。
醜悪な自我が発露し鬱々しい展開は続く。
全ての物語の核心が語られていく。

そもそも聖杯とは何であろうか!?
歴史の影に埋もれた闘争の真実と、
{netabare}アインツベルン、遠坂、間桐家の誓約。
この世、全ての悪性を排斥し、
新しい人のあるべき形を創造する。{/netabare}
人の願望に限りはないのだろう。

視聴後の疲労感も健在である。
何よりもそのことが嬉しい。

歴史の影にある英雄譚に、称賛を送ろう。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 27

72.0 3 サーヴァントで戦いなアニメランキング3位
劇場版 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い(アニメ映画)

2017年8月26日
★★★★☆ 3.8 (143)
805人が棚に入れました





「話をしようと思う。俺と、美遊の……これまでの話を」

世界は滅びに向かって進んでいた。
その歩みを止められるのは、〝聖杯〟たる美遊の犠牲のみ。
世界か、美遊か——。
〝世界の救済〟を掲げるエインズワースが突きつけられた問いに対し、
イリヤが出した答えは、両方救うという単純な〝ワガママ〟だった。

戦いは小休止を迎え、一行は美遊と士郎が育った家に身を寄せる。
団らんのなか、士郎は、美遊との過去を話し始めた。

あらゆる願いを無差別に叶える神稚児だった美遊。
士郎は、切嗣と暮らしていた家に、身寄りのない彼女を引き取った。
それから、5年。二人は本当の兄妹のように平穏な暮らしを送ってきた。

しかし、そんな日常は突如として終わりを告げる。
美遊の生家へと訪れた二人。その前に、美遊を“奇跡”として希求する樹里庵が姿を現し——。

美遊と士郎、エインズワースの因縁が、ここに語られる。


声優・キャラクター
杉山紀彰、名塚佳織、門脇舞以、花江夏樹、下屋則子、小山力也

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

プリズマ☆イリヤの大事な一作ですので、新作放送前に見ておいた方が良いですね。

2017年公開の劇場版アニメ 90分

原作 ひろやまひろし TYPE-MOON 監督 大沼心 脚本 井上堅二 水瀬葉月
制作 SILVER LINK

Fate/stay night のスピンアウトであるテレビアニメ「プリズマ☆イリヤ」シリーズの一作。
スピンアウトと言うわけでは無くて、一期の前日譚のようなもの。

放送分のプリズマ☆イリヤ(4回に分けて放送)は全部観たので、
まあ、当然と言うべきか、この作品も観ることになりました。

作風ですが、期待したロリ魂はほとんど見当たりません。
イリヤシリーズと言うよりプチ聖杯戦争になってます。

主人公は「衛宮士郎」で、ほぼ一人舞台。
この作品はfate衛宮物語とかのタイトルにしてラストでええー!って方がヒットしたのでは?
と、思ってしまいました。
まあ、監督と制作会社を見れば即バレですが。

ここ2年のfate祭りの一環として、プリズマ☆イリヤもなんかやれよってノリかな。
内容はイリヤファンもfateファンも楽しめるように工夫されたもので、
衛宮士郎のしつこくない、コンパクトな戦闘アクションシーンが堪能できます。

舞台はいつもの冬木市なんですが、いろいろ様子が違う、
なんてことは、プリズマ☆イリヤ ドライ!!を見た人ならすぐ納得できるでしょう。
プリズマ☆イリヤドライは陰鬱としたムードと物語でありながら、
イリヤ役の門脇舞以のチャーミングな演技で楽しい作品になってましたが、
この劇場版は士郎主人公と言うことで、まさかの男くさい作品です。
二兎を追う物はって感じでイリヤファンにはちょっと辛い作品です。

ラストは一気に晴れ晴れとイリヤ一期に繋がってほっとしますので、
イリヤファンなら観るべき価値は十分にあります。
ステイナイトのファンは?まあスピンアウトとして戦闘を楽しめますね。

よくよく考えると、両方取り込んで上手くまとめた作品だとは思います。
縦ロールの女の子とかちょっと期待したんですが・・・

イリヤ全部観た人なら必見。
そうでない人はプリズマ☆イリヤのほうが必見です。

評価はイリヤたちの活躍が無いのでややマイナス。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 15

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ああ、勘違い

さあ、完結編だ~
と、勢い込んで観たところ、全然違いました。
前情報なしに観るって怖い。
思いっきり肩透かしです。

観終わったあと、ドライの最終回を確認すると・・・
衛宮士郎が「俺と美遊のこれまでの話を」って言ってるではありませんか。
完全に忘れていました。
ということで、この作品は回想編です。

しかしまあ、この並行世界は暗いこと。
夜とか雪のシーンばっかり。
それに、オールシリアスだし。
明るいイリアは最後にちょろってだって。

さあ、美遊の謎も解けたことだし。
次は完結編でイリヤのキレのいいツッコミを観るぞ。
えっ、まだ?
こりゃまた失礼しました。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 10
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

涙なしでは語れないプリズマ☆イリヤ始まりの物語

この劇場版は全編シリアルタッチで描かれています。
そして最後はとても感動します。
こんな素晴らしく温かい映画を制作された監督さんに感謝します。


この物語の主人公は、衛宮 士郎。そしてヒロインは、美遊。
イリヤはエキストラ程度にしか登場しません。
そしてこの場所は、パラレルワールドのFateの世界

士郎と衛宮 切嗣は、人類救済の方法を求めて各地を回っていました。
そして冬木市に着いたとき、街が崩壊する瞬間を目撃します。
ここで士郎は、崩れ落ちる家から美遊を救い出すのです。

やがて切嗣は亡くなり、士郎は美遊と兄妹のように暮らします。
士郎は、美遊がこの世界での聖杯だと知っていました。
実遊は、生まれたときから聖杯として死ぬ運命にあったのです。
でも、人類を救済するために美遊を犠牲にすることなど、士郎にはできません。

しかし、エインズワース家のジュリアンが美遊を奪います。ジュリアンは美遊を聖杯として利用するつもりです。
そして、ここでも聖杯戦争が始まるのです。

士郎は、さくらが残してくれたカードを使って聖杯戦争に参加します。
そして…
{netabare}
苦難の末に士郎は勝者となります。

聖杯戦争の勝者は、自分の欲望をかなえるために聖杯を使いますが、
士郎の願いは、たった一つ とてもささやかな願いでした。
{netabare}
美遊を幸せにすること、美遊が笑顔になること。たったそれだけです。
{/netabare}
この士郎の願いにより。美遊はイリヤたちが住む世界へと旅立つのでした。
そう、これはプリズマ☆イリヤの始まりの物語だったのです。

こんな願いならば、神様はきっと喜んでかなえてくれると思います。
この願いのために全身傷だらけで戦いぬいた士郎の優しさに感動します。
士郎は人間として素晴らしく温かい人でした。
こんな優しさに満ちたFateならば、私は大好きです。
{/netabare}

この映画を最後まで見て、ふと思ったことがあります。

もしかして私は、大きな勘違いをしていたのかもしれません。
プリズマ☆イリヤシリーズの4期 42話の壮大な物語は、実は美遊の成長を描いた物語なのではないでしょうか。
もちろん主人公はイリヤですが、美遊が笑顔になるための物語なのかもしれません。

だから、あんなに無駄なように思えたテレビシリーズのドタバタ騒動も、実は美遊が笑顔になるために仕組まれたことのように思えてきました。
現に、プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツのオープニングの映像は、美遊に焦点を当てて制作したものです。
そう考えると、監督の大沼心さんは物語の本質を熟知された方のように感じます。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 9
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