サッカー部TVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のサッカー部成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番のサッカー部TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.1 1 サッカー部アニメランキング1位
キミキス pure rouge(TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (702)
4243人が棚に入れました
高校2年への進学を控えた春休み。光一は、友達の一輝達との撮影会をすっかり忘れて、家で一人くつろいでいた。
そこに突然鳴り響くインターホン。玄関を覗いてみると、そこには見知らぬ美少女が…。
我が者顔で家に上がりシャワーを浴び始めた彼女は、何と2年ぶりにフランスから帰ってきた幼馴染みの摩央姉ちゃんこと水澤摩央だった。ビン底眼鏡で受験の鬼だった摩央しか知らない光一は、その変貌ぶりに唖然とする。

声優・キャラクター
日野聡、水島大宙、小清水亜美、水橋かおり、池澤春菜、広橋涼、田中理恵、能登麻美子、野川さくら、中原麻衣、川澄綾子、櫻井孝宏、福山潤

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

恋愛に始まりなんて関係ない

原作:ゲーム 未プレイ

学園恋愛物

全25話(TV放送:全24話)

以前、TV放送をリアルタイムで見てたんだけど、もう 忘れかけてたので
2周目をDVDで一気視聴。


紹介系レビュー

良作!

あれ、こんなにガチ恋愛ものだったっけ?ってくらい真面目な恋愛ものだった。
(完全に忘れてた^^;)

キャラは結構な数がいますが、皆、いい子達ばかりで、可愛いです。
声優さんも有名な方達ばかりで演技は上手。
どのキャラもみんな魅力的でした。


大きく分けると2つの恋模様を描いてて
主人公の光一と両想いの結美、光一の幼馴染の摩央お姉ちゃん、摩央を想う栄二の4人の恋愛と
光一の親友、一輝と、IQ190の天才不思議少女 二見 瑛理子、サッカー少女 咲野 明日夏の3角関係

どちらの恋愛も最後は誰かとハッピーEDを迎える訳だけど、選ばれなかった子の事を思うと切なくて仕方がなかった。

自分としては、どちらも 選ばれなかった方の子のが良かったので、余計辛かったな・・・

泣ける程の恋愛ものじゃなかったけど、それぞれのキャラの心情がちゃんと表してて、しっかりと感情移入できたから、見てて切ない気持ちにさせられました。

似たような物だと、アマガミかな?
でも、アマガミは失恋する所は描かれてないから、そこは違うけどね^^;
アマガミは、話が各ヒロインと恋愛してリセットされるけど、これはリセットされないver.って感じ。

甘いかもだけど、自分的には、キャラにキュンとして凄く感情移入できたので楽しめました。
2周目でしたが、話し忘れてた事もあって良かったです。

ありがちなハーレム物ではなく、真面目なガチ恋愛ものなので、それらが好きな人にはおススメです。



余談
当時は、まだ声優さんには興味なかったので気づかなかったんだけど、この作品、結構 声優さん豪華でした!
個人的には好きな声優さん達ばかりだったので、2周目は声聴くだけでも楽しめました。
特に、水橋さん、広橋さん、能登さんの声聴くだけで嬉しかったです!(@´ー`@) ♪


真田 光一CV:日野聡
相原 一輝CV:水島大宙
甲斐 栄二CV:櫻井孝宏
柊 明良CV:福山潤

水澤 摩央CV:池澤春菜
星乃 結美CV:小清水亜美
二見 瑛理子CV:田中理恵
咲野 明日夏CV:広橋涼
里仲 なるみCV:水橋かおり
相原 菜々CV:野川さくら
祇条 深月CV:能登麻美子
栗生 恵CV:中原麻衣
川田 知子CV:川澄綾子

好きな声優さん目当てに見るのもアリですねw (@≧Д≦@)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42
ネタバレ

kids さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

揺れる恋心・・・あなたはこの結末をどう受け止めますか?

アマガミSSと同様にして恋愛ゲームが原作です。原作はプレイ動画で4割くらい拝見させていただきました。アマガミSSはゲームの要素がとても色濃く感じられましたが、キミキスはシンプルに恋愛モノとして楽しめる作品でした。


ストーリーについて
ストーリーは主に恋愛での三角関係が描かれています。そして先程も書いたとおり、かなり意外な結末で終わるのが特徴です。あまり詳しいことはここには書きませんが、恋愛アニメとしてはあまり受け入れたくない結末だったと思います。この作品の評判があまり良くないのは、原作ファンとしてはアニメでのオリジナル要素が多かったことと、この結末が主な要因だと感じました。ただ、作中での登場人物たちの心理描写はとても巧みで、少なくとも作中の誰か一人にはとても感情移入できるのではないかなと思います。それから結末についてですが、これは観る側の予想を裏切りたかったというのと、よりリアルな恋愛を描きたかったという理由、それから星乃さんの一途な真田くんへの想いを強調したかったという意図があったのかなと思いました。皆さんはどう思いますか?


登場人物について
この作品では以下のような構図で話が進みます
{netabare}
真田光一 ⇔ 星乃結美

|(幼なじみ)
 
水澤摩央 ← 甲斐栄二


相原一輝 → 二見瑛理子

|(同じ部活)

咲野明日夏
{/netabare}
個人的には主人公が真田くんと水澤さんの二人だったなと思います。原作でメインヒロインだった星乃さんがこの作品では一番可愛らしいキャラクターでした。人と話すのが苦手ではあるが、 {netabare}真田くんのことをずっと好きで・・・ {/netabare}こんな人が彼女になったら絶対手放したくないです(笑)
あとオススメキャラは咲野さんです。サッカー少女なんですが、本当にサッカーに真剣に取り組んでいてとても好感が持てました。終盤に近づくにつれて恋愛要素も出てきてとても女の子らしくて可愛いキャラだなと感じました。


その他
声優陣がとっても豪華です。
星乃結美を小清水亜美さんが、咲野明日夏を広橋涼さんが、柊明良を福山潤さんが演じています。

OP曲が個人的に好みでした。このアニメの雰囲気にとても合っていたと思います。


誰でも気に入る作品だとは思いませんが、登場人物に感情移入できればとても楽しめる作品です。ぜひ一度御覧ください。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

不器用すぎる恋愛

ギャルゲ原作の恋愛アニメ。「ハチクロ」「のだめ」のカサヰケンイチ監督
高校二年生の真田光一と相原一輝、二人の主人公を中心とした恋愛を同時並行して描いた青春群像劇。
原作ファンには頗る評判が悪い作品ではありますが、恋愛アニメとしてはそこそこ良かったです。

・光る心理描写
ストーリー自体ありきたりな恋愛模様を描いたものではあるが、心理描写が非常に丁寧。特に女性キャラの心情の変遷は丹念に描かれていると思います。いざ好きな異性と交際してみたものの、他の異性が気になったり不安になったり・・・そんな不器用な恋愛を描いてあります。ただ2クールまるまるそんな感じなので、結構後半から苦しくなります(笑)

・もっと喧嘩しろよ
基本的にキャラがみんな良い子ちゃんばっかりなんですよねぇ。いや別にそれで良いんですけど、感情を押し殺すような後半の展開は焦れったくてしょうがない。こやつらときたらお互いを気遣ってばかりであまり衝突しないんですよ。同時進行している恋愛もクロスしていかないし、このアニメには衝突が少ない、ゆえに強く友情を感じられる場面があまりなかった。とてつもなく繊細なアニメである。

・不評のラストについて
まぁ確かに色々問題はあると思うんですが、主人公の選択の正当性を視聴者に訴える必要性は必ずしも無いと思います。やっぱりアッチのが好きだったわ・・・ゴメン!で十分です(笑)それは冗談としても、本作のような恋愛ドラマがあっても別に構わないし、そこまで不自然には感じなかったですね。今一つ押しが弱いという気はしましたが。

・総評
イベントが少なく内容に物足りなさを感じる反面、優れた心理描写で恋愛ドラマを見せてくれた作品。
好評の「アマガミ」は全く肌に合わなかったが、これは不満はあれど十分見れた。
ギャルゲアニメの視聴層が何を望んでいるのかよく分かったのも収穫、アマガミ>キミキスという大方の評価は理解はするがちょっと切なくもなった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

66.1 2 サッカー部アニメランキング2位
デジモンアドベンチャー02(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (261)
1772人が棚に入れました
太一達の冒険から3年後の2002年。デジタルワールドはデジモンカイザーと名乗る少年に支配されていた。デジモンカイザーは進化を抑えるダークタワー、デジモンを操るイービルリングを使い、デジモン達を混乱に陥れていた。
一方、お台場に引っ越したタケルは転校先の小学校の校庭で太一と似た少年と出会う。編入先のクラスでかつての仲間・ヒカリとも再会し、更に校庭で出会った少年・大輔とも知り合うが、何と大輔は新たなデジヴァイスを受け取り、新たな選ばれし子供へとなった。
一方デジタルワールドで太一がピンチに陥っていることを知り、大輔達はデジタルワールドへと向かう。そこで大輔は勇気のデジメンタルを引っこ抜く事で、自身のパートナー・ブイモンを目覚めさせる。更にデジメンタルを使いブイモンをフレイドラモンへとアーマー進化させ、操られていたモノクロモンのイービルリングを破壊、解放させた。そして大輔は太一からゴーグルを受け継ぎ、選ばれし子供として戦うことを誓う。
更に新たな仲間、京&ホークモン、伊織&アルマジモン、そして再び選ばれたタケル&パタモン・ヒカリ&テイルモンと共に、デジモンカイザー・一乗寺賢との戦いが始まった。

声優・キャラクター
木内レイコ、野田順子、夏樹リオ、遠近孝一、浦和めぐみ、山本泰輔、松本美和、荒木香恵、徳光由禾、朴璐美、高橋直純
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ストーリーが良い

デジモン02、リアルタイムで一度視聴を中断した経験があります。
ですが、改めて見直してみると、かなり良いアニメでした。

02の美点は主に大輔と賢、そして子どもたち以外のサブキャラクターの存在でした。
{netabare}
特に大輔と賢は相互に補完しあう間柄で、ダブル主人公としては太一とヤマト以上に密接と言っていい関係性でした。
主に賢がドラマを持ち、大変な目にあったりする。苦悩して進んで、進んで悩んで…もっとも分かりやすい魅力を持っていたのは賢だったと思います。
そして大輔は、普通の男の子代表、ただし強度がすごい。
「悪かったね。俺は今が一番幸せなんだ」と言い切る力強さ。
その力強い輝きが、賢に良い影響を与える。
最終回でこの二人が結婚してても驚かなかったくらいの関係性でした。


主人公以外のサブキャラクターが非常に魅力的なのも特徴。
ブラックウォーグレイモンが嫌いな男の子はいないのでは? とすら思える登場時の強さ。カッコよさ。

個人的にイチオシのマミーモン。
中盤以降、いちばん安定して作品に楽しさを供給してくれたのはこいつだった気がします。
アルケニモンのことが好きすぎてかわいい。

そして及川。
大人に刺さりすぎる及川。「(デジタルワールドに)俺も連れてってくれ!頼む!」と叫ぶ及川は、キッズアニメが好きな大人に刺さってしまう。
この及川がデジモン02の最終的なテーマを担っていたのは美点でもあり欠点でもあり。
本来なら作品のテーマは主人公たちが担っていた方が良いのですが、デジモン02終盤のテーマは「選ばれなかった私たち」だから、主人公たちには持てないテーマでした。

このテーマが現れたときが、デジモン02を英雄的な、世界を救う物語から、「わたしの」「あなたの」お話になった瞬間でした。
メッセージ性の強いこの展開が、及川という執着心の強い大人に託されることで、あまり説教臭くならなかったのは傑作の資質です。
及川は悪いことをやりすぎて、ピピモンと穏やかな幸せを享受する資格は失っていたけれど、そのエネルギーはゴキゲンな蝶になってデジタルワールドに良い影響をもたらすというラスト。
大人のあなた。あなたはデジタルワールドで冒険は出来ないかもしれないが、その世界を作ったのは、支えるエネルギーを供給しているのは、大人のあなたなのだ、というメッセージ。
最後の最後に「子どもたちは、先人が作った世界を継承している」というテーマが入るのは、キッズアニメとしてあまりに真摯。
{/netabare}


まあでも分かりやすい欠点もあったアニメでした。
直接の続編にしては無印のキャラはたいして活躍しないし、02のメンバーにしても、気持ちよく勝ったり進化するシーンも少ない。
求心力のある賢がメンバーになるのも中盤だし、大輔も賢の加入で釣り合いが生まれるまでは、空回りが目立つ。
ヒカリとタケルは無印と比べて魅力が減った。
神がかった小学生から普通の中学生になったと言わざるを得ないし、伊織と京はちょっと物足りない。
ヒカリとタケルの無印における魅力ってかなり「子どもらしさ」に依存していたので、あのまま成長できないのは分かるのですが、分かるんだけど、まあこの点においては成功とは言えない内容でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

pixie さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

無印の良いところをちゃんと引き継いでいる作品です。

音楽のよさは言うまでもありませんね。
デジモン自体は無印に比べ少しダサくなっている感じです。
ただしストーリーは無印に比べさらに濃くなっていますし、
キャラの心情表現もうまくなっています。

ただし無印のキャラ(太一たち)の成長後が登場するので
無印を見ていない人は入り込みにくいかも・・・。
まぁそんな人は居ないと思いますが。笑

あと、無印映画からの伏線や映画への伏線が上手にありました。そこは評価できるところかと。
結局のところ総評で言うと初代の劣化という感じもしますが・・・。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

正統後継作品

前作からの後継作品となっていて、世界観・ストーリー・キャラなど全てが引き継がれています。
きちんと先輩・後輩としての繋がりが描かれているのが良いですね。
OPは個人的にはイマイチでしたが、進化曲はとても良かったと思います。
ただ進化の演出の方は、ちょっと不満。前作みたいに、”アグモン進化~→グレイモン”くらいシンプルなものでちょうど良かったです。

前作には及びませんが、十分楽しめました。
今の子は、デジモンというとクロスウォーズとかになるのかな?少し寂しいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

70.5 3 サッカー部アニメランキング3位
時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (242)
642人が棚に入れました
久世政近の隣の席に座るアーリャさんは、いつも彼に対して冷ややかな目線を向けている。けれど、時々ボソッとロシア語で彼にデレていて......。 その言葉を政近も聞き逃しはしない。 なんと、政近はロシア語のリスニングがネイティブレベルだったのだ!! 気付いていないと思い込み、時々デレるアーリャさん。 そして、その意味を理解しながらも、気付いていないような振りをする政近。 ニヤニヤが止まらない、二人の恋模様の行方は——!?
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

むしろ生徒会選挙に惹かれて後追いした視点のレビュー

無気力な主人公高校生男子にツンツンしながらも、バレないようにロシア語でデレている同じクラスで隣の席のメインヒロイン。
が、実は幼少の頃、ロシア人少女と交流があった主人公はロシア語のデレを理解できていて……。
同名小説(Web短編版、ライトノベル版共に未読)の連続アニメ化作品の1期目(全12話)


【物語 3.5点】
夏アニメ放送開始当初から、『ロシデレ』初回から盛り上がっているな~と横目でチラ見しつつ、
“〇〇さん”系に関しては私はお腹いっぱい。

本作もバレてない外国語のデレがバレていて……という風味は特徴的ですが、
刺激的なのは最初だけで、あとはユルくてじれったい日常の掛け合いが続いていく。
頬杖をついて微笑みかけてくる、如何にもなメインヒロイン・アーリャのビジュアルからして、
量産型〇〇さん系なのだろうなどと、
世間に背を向ける、持病の天邪鬼を発症し、様子見を決め込んでいた私。

興味が出てきたのは、放送中盤以降。
アーリャが主人公男子のサポートで立候補を目指す生徒会会長選挙がストーリーの軸となって、
当初のようなツンデレなどラブコメの安定供給を期待していた一部視聴者からコレジャナイと脱落者が出ているらしい。
(あとは{netabare} 催眠術{/netabare} などエロがハイレベル過ぎて付いていけないとかw)
など色々と雑音が聴こえてきたから。

私はむしろ、ただデレデレするだけの凡庸なラブコメかと思っていたが、
本作には生徒会選挙を通じて作者が伝えたいテーマがあるのでは。
消費され使い捨てられるだけでは終わらない、残る芯がちゃんとある自分好みのラノベアニメなのでは。
と、またぞろ逆方向に天邪鬼が発症し、夏も終わる中、後追い視聴し始めた次第。


その生徒会選挙。
学内民主主義が盛んな私立征嶺学園の校風もあってか、
内容は会長候補と副会長候補がコンビで戦うことを重視する。
相当先の本選に向けて、事前の評判を左右する学生議会での討論バトル、実質立候補者演説となる終業式の生徒会挨拶など、予備選ポジションのイベントが長いスパンで続いていく。
米国大統領選なんかも彷彿とさせる本格的な選挙戦マラソンレースが1期では完結せず、
制作決定した2期も続いていく。

選挙に向けた“政治劇”も、私心を満たすためのハリボテ政策提言。
噂の流布や、時に{netabare} さくら{/netabare} も使う聴衆への印象操作。
本音と建前を使い分けるダーティーな部分も結構、描写されており。

これはなるほど、アーリャのツンデレで息抜きしたいと思っていた視聴者の中には胃もたれする人も出てくるわと納得w


が、生徒会選挙には、やる気を無くしていた主人公少年が、
何事にも本気なアーリャに惹かれて、全力を出すことを思い出していく。
ラブコメの根幹にも関わる要素が示唆されており、私は好感触。

何より私自身が選挙権取得後、国政選挙投票は皆勤する(今週末も当然行く)
薄汚い政治茶番劇も含めて、選挙戦見ると血が沸き立つ選挙大好き人間ですから。

2期も選挙戦目当で、是非視聴したいです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・動画工房

手描き感重視の柔らかいタッチには工夫を感じますが、
作画カロリー自体は安定はしているが及第点くらいかなとの印象。
が、ラブコメで肝要なヒロインが可愛いという部分は譲らないという信念は好感できます。

私との相性で言えば、キャラクターデザインの室田 雄平氏。
アニメ版『ラブライブ!』無印のキャラデザで、私の推しであるロシア系のエリーチカ含めて、
散々私を萌え殺してくれた御方がデザイン調整したヒロインズには、
私の本能が逆らえません。
(余談ですが、アーリャといい、エリーチカ妹といいロシア女子はお汁粉を飲み物扱いするものだという風評被害の拡大が止まりませんw)
氏のデザインで躍動するヒロインズの瞳のキラキラは本当に綺麗ですね。
(据わったジト目も含めてw)

作画4.0点まで上げるダメ押しとなったのは全12話毎回違うEDアニメーション。
OPも含めて、様々な衣装で目の保養になったアーリャら萌えキャラファッションショーには、
どうもごちそうさまですといった心境です。


【キャラ 4.0点】
個人的に一番惹かれたのが主人公少年の久世 政近。
典型的な、普段やる気ないけど、本気出したら無双する系の主人公。
ただ、こういうキャラって恋愛にも無関心、鈍感なことが多いのですが、
彼の場合は、上述の通り、幼少期の初恋体験と挫折経験が、かなり至近距離にある模様なのが特徴的。
今後、恋と選挙がどう絡んで彼の真意が明かされていくのか、2期以降も目が離せない主人公です。

メインヒロインのアーリャ。
ロシア語デレこそ個性的だが、二次元世界では何処にでもいるフツーのツンデレといった感じで、
私にとっては第一印象は意外と薄かった彼女。

正直、途中までは、会長選でも最大のライバルとなる周防 有希(ゆき)の方が、
キャラクターとしては面白かったくらい。
中等部で政近と組んで生徒会長も務めた清廉さと、裏のゲスい表情。
そして{netabare} 政近の実妹としてオタクトークも絡めながら、兄にグイグイ迫る{/netabare} さらなる裏の裏の本性と、
ウラオモテが激しすぎて衝(笑)撃的でした。

が、有希を始め、裏表を器用に使い分けるキャラが続々と投入され、周囲を掻き回す度に、
終盤になるに連れ、裏表の少ない真っ直ぐなアーリャの
(単にロシア語でデレるのを隠せない程、不器用だとも言えるが)
無色透明なピュアヒロインとしての価値が浮き彫りになって来た感じ。


政近とアーリャの“ロシデレ”が掛け合いの中心ですが、
政近は他の女子との絡みも面白かったです。
特に、ほんわかした外面を被ったアーリャ姉・マーシャにペット犬扱いされる政近が微笑ましかった?ですw

興味深かったという面では政近と宮前 乃々亜。
共に副会長候補として、アーリャと谷山 沙也加という不器用者の会長候補を支えるためには、
駆け引きや印象操作で手を汚すことも厭わない者同士の会話からは、渋い味わいが滲み出ていました。


【声優 4.0点】
ヒロイン・アーリャ役の上坂 すみれさんは上智大学外国語学部でロシア語を専攻しており、
“ロシデレ”にはうってつけのキャスト。

よく日本語は世界で一番難しいと言われますが、
それは文字の種類の多さや、SVO(主語、動詞、目的語)からSOVにひっくり返す文法などの話であって、
発音パターンに関しては日本語はかなり少なくてシンプルな方。

欧米圏における無声音と有声音の聞き分け、使い分けなどは日本人の私には勝手が分からず苦労しますし、
中国語の四声(せい)とかリズム音痴な私には厳しいですし、外国語発音って誠に難しいですが。
ロシア語に至っては巻き舌が多用されるため、私には本当にムリ。
ロシア語とか、聞いているだけで舌がもつれそうになりますw

ロシア語監修が萌えキャラに寄せて、優しい印象の発声を意識してくれたとのことで、
本作のロシア語はまだ巻き舌控え目なのかな?と思っていましたが、
クライマックスの終業式挨拶での上坂さんは巻いてましたね~。
最近の声優さんの多芸ぶりを改めて思い知らされました。


『ぼざろ』結束バンドのメンバーは、他作でしばしばコンビで出演したりしますが、
本作では谷山 沙也加役の長谷川 育美さんと、宮前 乃々亜役の青山 吉能さんが、
会長&副会長候補ペアとして主人公ペアの前に立ちはだかりました。
視聴者にもシリアス要素でプレッシャーを与える演技で、また違った色を出してくれました。

裏表が多いキャラ同様、色んな声を使い分ける声優さんもまた奥が深いです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は堤 博明氏。
〇〇さん系の日常・ラブコメ対応に関しては『高木さん』で勝手知ったる同氏。
本作は舞台がセレブも通う高校とあってか、優雅な旋律も目立った印象。
もっとも{netabare} 「誰でも出来る催眠術入門」{/netabare} ではキッチリと縦笛の音程を外してコメディ対応して来ますがw


主題歌はヒロイン・アーリャのリサイタル。

OP主題歌「1番輝く星」
常に上を目指して研鑽する中で芽生えるこの感情は恋心なのか?
ヒロインの性格や葛藤を的確に捉えたアップテンポナンバー。

ED主題歌は往年のカバー曲が中心。
こうしたカバー企画は、第5話・MONGOL800「小さな恋の歌」や、第9話・いきものがかり「気まぐれロマンティック」など、ゼロ年代のJ-POPが中心になることが多い印象。
ですがアーリャさんは初手からフィンガー5「学園天国」(1974)を仕掛けて来るなど、
昭和歌謡曲に、ボカロ曲やアニソンとレパートリーが多彩でした。

時にいきなり出サビで、キャッチーさを重視する昨今の音楽トレンドの中で、
第7話・小田和正さんの「ラブストーリーは突然に」の長~いイントロをTVサイズに押し込んだ編集にもこだわりを感じました。

でも結局、私が映像含めて一番良いEDだなと感じたのは、
最終12話のオリジナル曲・「ハナモヨイ」
お花見シーズンに聞き返してみるのも一興かと。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話 無理に政近を持ち上げる話が決定的に面白くないです。中断かな。

1話 足の指の作画がすごい。それとOPEDは一見の価値あり。

{netabare} お隣の美少女系のラスボスなんでしょうか。結構題名は聞いた気がします。だからでしょうか、作画はいいですね。動きはそうでもないですが造形は綺麗だと思います。

「なんでこんなやつがモテるんだ」系ご都合主義ハーレムラブコメではあるんですけど、ロシア語で独り言を言うという設定はなかなか面白いですよね。思考が読める一種のテレパシーものに近い感覚です。

 作画・キャラデザは顔はテンプレなのはいまいちです。髪もつやつやしていいんですけど、髪がなびかないのは良くないですね。あと、アホ毛はそろそろやめましょう。
 太ももは今時らしく結構太ましいかな?絶対領域の質感はそれほどでもないです。
 ですが、足指の作画が綺麗で驚きました。CGモデル…ですよね?最近は区別がつかないので何とも言えません。違うのかなあ…とにかくヒロインの足指の形状は素晴らしかったです。

 それとOPEDのアニメの凝り方もすごいですし、EDアニメの作画スタッフは「#01エンディングアニメーション」となっていたし、キャラソンだったので、毎話変えてくるんでしょうか?だとすると相当気合いが入ってます。絶対領域の質感も本編よりいいです。このEDだけでも見る価値はあるかも。

 ということで、本作は見る気がなかったのですが、他のアニメの続きでいつの間にか始まったので見始めたら、結構見るべきところがあってちょっと驚きました。 {/netabare}


2話 アーリャのMプレイが主体?そして毎週1パンツ。

{netabare} 本作の見方はアーリャがいじめられるMプレイを堪能するということでよろしいでしょうか?
 心の内面を公開され、苦手の辛いものを食べさせられ、着替えでも恥ずかしい恰好を見られる。そういうマインドを計算しているのかどうかわかりませんが、無自覚やられ萌えキャラとして愛でる感じです。それと毎週1パンツかな?
 恋愛は今のところおまけかな。生徒会がらみと家族関係でストーリーは作るのでしょう。

 そうそう、妹=幼馴染設定はかなり強引ですが、これもアーリャの勘違いでヤキモチプレイの一環なんでしょうか?

 今週のEDは曲を知りませんでした。もうちょっとメジャーな曲でお願いします。まあ、一応調べましたけどね。

 あと、試着室の着替え…20分43秒のアーリャの四つん這いのポーズですが、脚のデッサンおかしくないですか?かなり違和感がありました。

 視聴継続は…まあ、ありかな。話が展開するまで見てみたい感じですね。{/netabare}


3話 あれ?パンツとロシア語のデレは?

{netabare} 出会いとデレを入れないと説得力がないのはわかります。わかりますけど、どうしてこう理に走るんでしょうね?アーリャの性格はわかりますし、文化祭のところの裁縫のところまでの心情は結構共感できます。

 一方で政近の解決方法はちょっと…いやかなり不自然です…裏での暗躍とクラスのメンバーの動きが想像できません。つまり、2人の関係性を作るための虚構感をものすごく強く感じます。「ごめん」のところはわざとらしすぎて身もだえしました。なぜ、童貞妄想系のラノベはこういう理屈を作るかなあ…と本当に余計なことを…という感じでした。
 
 そしてその後のアーリャのデレの心の動きが理解できませんでした。これを入れるくらいなら出会いは「遅刻食パン」の方がましかもしれません。2人って幼馴染だったんですよね?もうちょっとそっちの話を利用すれば自然な展開になるのに…そうだ、そもそもロシア語設定があるんだから、アーリャの気持ちを先取りできて惚れられるでいいじゃないですか。これだとロシア語が出オチになってしまいます。

 今回の展開で特に主人公の作り物感がものすごくでました。もっと薄いキャラにして視聴者が自分がそこにいたら…という妄想にふさわしい薄いキャラにすればいいのに、と思いました。

 真面目に言えば、シリアスをやるならそれなりの覚悟が必要です。アーリャにその性格造形を持たせた以上、それをテーマにした話を展開できるのでしょうか?できないなら入れるべきではないエピソードでした。

 ということで、評価はがた落ちです。がた落ちですが、来週ちゃんとルーティンのパンツとデレがあれば許しましょう。そう…大事なのは型です。

 でEDは「みゆき」のOP?ED?忘れましたが「想い出がいっぱい」ですね。私の印象だと別れの曲のイメージなんですけど、この作品の結末がそうなる暗示なんでしょうか?
 毎週歌は聞くと思いますが、中途半端な展開だと継続はどうしようかな、と思い始めてきました。 {/netabare}


4話 無理に政近を持ち上げる話が決定的に面白くないです。中断かな。

 うーん、話が面白くないです。1,2話は結構面白かったんですけど。エロシーン云々というより、4話のサッカー部と野球部のあれはなんですか?何か感心するところとかありました?
 
 普通高校のグラウンドの予約なんて曜日ごととかで決まってだろうとか、あれだけでかい高校でサッカーと野球のグラウンドが競合しているんかい!という突っ込みはさておいても、解決方法になんのヒネリもないです。アーリャがウニャウニャ言っていたのを政近がはっきり伝えただけでは?手伝いというのはありましたけど…

 生徒会室の問答もこいつら何言ってんの?としか思いません…なんでしょう、ドラマがないというか、エピソードで見せてよとしか言いようがないです。あのシーンで面白い・感動・感心・ほっこりなどの感情の動きはまったく感じませんでした。

 3話の中学生が文化祭でお泊りで準備するとかいう話もそうでしたが、無理やり作った政近スゲーの話がまったく刺さりません。3,4話って話の流れとして非常に不自然で、単にアーリャを下げて政近を上げるためだけの話でした。

 これは正直想像以上に面白くないです。EDのチョイスも良くわからないし。失礼ながら声優さん、決して歌が上手いわけでもないし。

 これは…一旦切ろうかな…アーリャは可愛いですが、話が決定的に面白くないです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

結局、生徒会選挙がメインのラブコメ!Theラノベ展開が惜しい作品

 最終話(12話)まで観ました。2024.09.21

 ヒロインのアーリャさん、主人公の政近に対して1話から好感度マックス!ロシア語でデレます。カワイイ!

 しかし、これだとあっという間にカップル成立で物語が終わってしまうので、恋の障壁プラス学園イベントとして生徒会選挙がグイグイ前に出てきます。

 この生徒会選挙がTheラノベな感じです。原作者は、アーリャをプライドの高い、気高い女性に設定した様ですが、そうなると、金持ち進学校のエリート女子属性を付与せざるを得ません。低能で貧乏なのにプライドが高い様な女は単なるメンヘラです。

 また、生徒会も大豪院邪鬼が支配している様な底辺校では、必死で生徒会長の座を目指す必然性も無いので、やはりエリート高校の生徒会である必要があります。

 そして、実に学園ラノベっぽい世界が展開します。部活だと体育会系、文化系問わずキャラも沢山必要だし、試合シーンや発表会とかも描写しないといけませんが、生徒会を出しておけば、生徒会室という狭い範囲で話が完結する上に、キャラの数も制限出来、選挙をめぐる権謀術策も描かけるため舞台装置として非常に優秀です。

 本来だったら、アーリャさんを掘り下げてヒロインの魅力を前面に出したラブコメにしたいところですが、ロシア語でデレる出落ちのハーフ美少女以上のキャラ付けに成功していません。アーリャさん、可愛さ以外の特徴は勉強が出来るだけです。

 これは、単純にアーリャさんがロシア人とのハーフだから生じる問題です。ロシア人のエリートお嬢様キャラ設定は、実はとても難しいのです。

 なぜかと言うと、ロマノフ王朝が革命で倒れて以降、度重なる社会的混乱や粛清の嵐で、エリート層が入れ代わっているからです。

 イギリス人だったら貴族やブルジョワ、アメリカ人なら実業家や法曹関係、日本人なら旧華族、財閥系とか、戦争等で社会が混乱した際に没落したと言っても、支配階級がそれ程動揺していないので、良家(エリート層)のお嬢様を設定しやすいです。

 しかし、ロシアは違います。ロシア革命で王朝を支えていた貴族や富農は皆殺し、革命で活躍して勢力を伸長した赤軍の軍人や知識人も、スターリンの粛清で皆殺し、独ソ戦の戦功で確立した共産党貴族のノーメンクラツーラも一党独裁が終了した際に没落、混乱の中、マフィアがブイブイ言わせてましたがプーチン政権下で弾圧されて現在はオリガルヒの天下…。

 結局、時の政権に気に入られた連中が常に支配階級なので、日本人が納得出来ると形でロシアお嬢様をキャラとして設定するのは無理があります。

 さすがに、アーリャさんの曾祖母が独ソ戦の英雄、ファシスト500人殺しのリュドミラ・パブリシェンコだとか、パパが元カーゲーベー上がりのマフィアとかでは、ちょっとラブコメのキャラでは無いですね。そもそも何でアーリャパパは日本人と結婚してんだって話にもなります。

 亡命してきた反革命派白系ロシア人の子孫とかも、背景がヘビー過ぎますね。

 ロシア語デレハーフ美少女という設定を守るため、今まで散々他のアニメで繰り返されてきた生徒会選挙戦を前面に出さないといけないのは、本作品が宿痾的に抱える構造的な問題として納得するしか無い様です。

 さらに、政近アゲのために、アーリャさんが無能に見えると言う…。何か雑音が多いなぁ…。

 キャラは可愛いし、アニメとしての品質も悪くないので、観ていてとても面白かったですが、前述の様に制約も多く、何か乗り切れない感じなのが、とても残念です。なかなか覇権アニメの道は厳しいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

62.8 4 サッカー部アニメランキング4位
水色時代(TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (20)
154人が棚に入れました
河合優子は12歳になったばかりの小学6年生。小学校では一番大人だけど、中学生とかと比べると、まだまだ子供。最近、優子のクラスでは、女子の間でブラジャーや生理が「まだ」か「もう」かの噂がうるさくて…。優子が小学6年生の冬を迎えた時に起きた3つの出来事がオムニバス形式で描かれる。

k-papa さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

リアルな小中学生の実生活

原作漫画。
原作既読。

いろいろと生々しいです。
キャラが皆そこそこ可愛いです。
それがリアリティを感じるところかしら。
まあ、なんでしょう。
ふーーんと思って、見てしまうドラマです。
そして、主人公頑張れと思ってしまいます。

人間、疎遠になるとなかなか繋がりを継続するのは難しいですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

いりあん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰もが誰かに共感出来る、青春モノです!

まず、オープニングの歌から良いです!ストーリーは原作も良いですがアニメ版も・・・泣かされることが多いですwきっと現中学生は勉強になる!大人にはあったあったそういうこと!っていうエピソード満載です。国民全員1度は必見!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

67.6 5 サッカー部アニメランキング5位
MIX MEISEI STORY 2ND SEASON[ミックス明青ストーリー] ~二度目の夏、空の向こうへ~(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (50)
132人が棚に入れました
『MIX MEISEI STORY』は、親の再婚によって血の繋がらない兄弟になった立花投馬と立花走一郎が、バッテリーを組み、甲子園を目指す物語。妹の音美、野球部マネージャーの春夏をめぐる恋愛の三角関係も見どころ。 Season2は、高等部1年の夏が終わった時期から物語が再スタート。Season1につづき、青春スポーツラブコメディーに加え、立花兄弟を取り巻く家族のヒューマンストリー

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「あだち充テンプレ」ながらも毎回違う面白さを描ける手腕はもはや”名人芸”だが・・・

【レビューNo.88】(初回登録:2023/10/7)
コミック原作で2023年作品。全24話。
あだち充といえば我々の世代だと「レジェンドクラス」の漫画家なんですが・・・
今のレビュー状況があまりにも寂しいので、ちょっと何か書いてみようかと。
あとタック二階堂さんやレオン博士さんのレビューに刺激を受けたのも大きいかな。

(ストーリー)
明青学園中等部2年生の立花投馬・立花走一郎は同年同月同日に生まれたが、血
の繋がらない兄弟である。母を亡くした投馬と父を亡くした走一郎・妹で1年生
の立花音美の3人は、7年前に両親の再婚によって義兄弟となったのだ。
投手として優れた才能を持ちながらも、中学時代は(理不尽な)部の方針もあり、
不遇の時を過ごした投馬だったが、(こちらも優れた捕手)走一郎とともにその
まま明青学園高等部に進学。
そこでは1年生からエースを任され、チームも夏の東東京大会を順調に勝ち上が
っていく。
準決勝でプロ注目の左腕三田を擁する東秀高校と対戦。息詰まる投手戦で延長の
末、最後は投馬が3塁への悪送球でランナーをかえしてしまいゲームセット。
投馬達の夏が終わる。
(1期のおさらい)
2期はその後から春になり2人は進級、音美も無事同高へ進学(吹奏楽部へ入部)
中等部から夏野・赤井遼らも野球部に入部して、2度目の夏を迎えるのだった。

(評 価)
・「あだち充テンプレ」ながらも毎回違う面白さを描ける手腕はもはや”名人芸”
 ・ひょうひょうした性格で大して恵まれた身体でもないに、何故か凄いストレ
  ートが投げられる主人公。
 ・お決まりのヒロイン(それにタッチ以降はダブルヒロインがテンプレ)
 ・主人公に理解のある有能な捕手
 ・多くを語らない寡黙な強敵スラッガー(H2の橘英雄はよくしゃべったかw)
 等主人公は毎回判で押したような顔で、そしてこれも見覚えのある同じような
 キャラ設定等、表向きは「あだち充テンプレ」ともいうべき作風なのですが、
 「タッチ」から始まり、「H2」、「クロスゲーム」そして本作とそれぞれに
 違う面白さを魅せてくれるのは、もはや”名人芸”の領域です。
 同氏作品では「タッチ」が神格化されてる感がありますが、個人的には「タッ
 チ」よりも後発の作品になる程より洗練されている感があり、そっちの方が好
 みなんですよね。
 作風には少し古さもありますが、今なお第一線で活躍してる同氏にはリスペク
 トですね。

・「タッチ」から30年後の世界
 「明青学園をもう一度、甲子園に連れて行ってください」
 との担当編集者からの希望を受け連載が決定したのがスタートだったようで、
 「タッチ」の上杉達也を擁して全国制覇を成し遂げてから30年後を舞台とし
 て、物語が描かれています。
 物語には達也や南といった主要キャラは今のところ出てませんが、勢南高校の
 西村は同校の監督となり「親子鷹」で息子と甲子園を目指すライバルとして、
 また原田は「記憶喪失の放浪者」としてこの2期から登場します。
 それに明青学園といえばライバルの須見工業高ですが、今は健丈高校と名前を
 変え、明青学園同様長い低迷期を迎えますが、小宮山監督が最強スラッガーの
 「赤井智仁」を見い出し、一足先にチームの立て直しに成功しています。
 この「明青学園×健丈(須見工)で決勝を!」
 というのが、当時を知る作品内のオールドファン(それに当時の視聴者にも)
 最大の悲願になりそうな感じですね。
 しかし、当の選手達は生まれてすらいない訳で、周りの大人達の熱狂ぶりとは
 裏腹に、意外と冷静な目でみている点もこの作品の面白いところ。
 あと物語としては達也より後の世代
 ・澤井圭一:走一郎・音美の父親(没)
  → 達也以来の天才投手として明青学園を引っぱったが、試合中の事故で
    選手生命を絶たれる
 ・大山吾郎:もう一人のヒロイン(マネージャー)大山春夏の父親
  → 現明青学園の監督で当時の捕手
 ・立花英介:投馬の父親
  → 当時の控え投手
 という関係から今に至るという流れになっています。

・いつもの「ラブ」「コメディ」「野球」に「家族愛」が加わった
 ・「ラブ」
  一応兄妹ですが義理になるので「走馬×音美」は結婚もできる訳で、無邪気
  だった2人が年頃となった今、その心境はどう変化していくのか。
  また「走一郎×春夏」も今のところ脈なしですが、今後どうなるのか。
  そして異色の組み合わせ「赤井智仁×三田亜里沙」も面白くなってきました。
  (ただ全体的にテンポが悪いのが気にかかる)
 ・「コメディ」
  昔何かで読んだ記憶だと同氏は「落語の間」をコメディの原点にしてるそう
  で、きちんと基本を押さえているから奇をてらわなくても、同氏のコメディ
  には「安心感」があるんですよね。その妙技今だ健在という感じです。
 ・「野球」
  本格派野球作品と比べたら情報量が各段に少なく難しいことはやっていない
  んですよね(ここの配球はとか・・・)。それでも今までのノウハウの蓄積
  から野球作品としてもしっかり面白さを保っている。
  この辺りやっぱりさすがだなっと。
 ・「家族愛」
  元々「陽あたり良好!」や「みゆき」などで家族愛にも定評のある同氏です
  しね。本作は再婚同士という少し複雑な環境ながらも、本当の血の繋がった
  家族のような温かな光景がしっかり描かれています。特に父親英介は投馬・
  走一郎の試合には必ず応援に駆けつける熱の入れようで・・・
  でもこの家族に大事件が起こります!!
  結局そうやってストーリーを動かしてくるのか・・・
  それに立花一家だけでなく
  ・「赤井智仁×遼」のこちらも義兄弟
  ・「大山吾郎×春夏×別れた妻」の親子・夫婦関係
  (1期では「二階堂耕三×大輔」の親子関係や「三田浩樹×亜里沙」兄妹等)
  本作は他作品以上に家族に焦点を当てているのかなというのを感じます。
  また同氏は「性格の悪いキャラ」の使い方が抜群に上手いです。
  本作だと「二階堂大輔」「三田亜里沙」が該当するですが、嫌な役回りを演
  じるも最後には愛すべきキャラにちゃんと育てている、人物描写が下手な作
  品には見習って欲しいところですね。

ただ1期は中学時代から1年夏の大会までの24話構成、この2期も2年の夏までの1年
間を24話とテンポのいい作品とはいえないところが・・・
(秋・冬はかなり省略されてるので、事実上春からの半年足らずなんだよな.
 まあ野球作品だとチーム作りや大会で勝ち上がるとどうしても長くなるのです
 が、それを差し引いてもちと冗長感はありますかね。)
それに家族愛成分が多いためか、お得意の恋愛にも支障が出ている感じが・・・
同氏的には大事に育てたいといった思い入れがあり、長い目で見守って欲しいと
いう感じなんでしょうか。
随所にあだち充の持ち味は出ている作品だと思いますが、たしかに今の時代の好
みとズレがあるようにも感じますね。
しかしタックさんもおっしゃる通り、なんだかんだと視聴しだすと面白いんだよな。

最後に刺激を頂いたタックさん、レオンさん、アザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

甲子園を目指す二度目の夏。明青学園野球部、再始動!

MIXの2期です。

「タッチ」の主人公・上杉達也らが所属していた明青(めいせい)学園野球部。
甲子園優勝から約30年後の明青学園野球部の物語です。

しかしタッチと物語上のつながりはなく、
「タッチ」を読んだり見たりしたことのない私でも楽しめています。

「タッチ」に登場したキャラたちが大人になって登場しているので、
「タッチ」を読んでいた人にとっても楽しめる要素があります。

2期は全24話です。


● ストーリー
立花投馬(たちばな とうま)と走一郎(そういちろう)は、
父と母の再婚によって兄弟となったバッテリー。

ピッチャーの投馬とキャッチャーの走一郎。
1年生の夏の甲子園への道のりも終わり、
3年生は引退。

来年の甲子園に向けて、
明青野球部、再始動!


1期は投馬たち1年生の甲子園に向けたお話が中心、
2期は投馬たちが2年生になって甲子園を目指すお話が中心。

野球というより会話も多く、
キャラの心情が丁寧に描かれる作品なので、

がっつり野球のシーンが観たいなという人には
少々じれったく感じるかも。

ゆるい会話もテンポよくにこやかに楽しませてくれるので、
私は気になりませんでした^^

また、キャラ達の人間性を感じられるパートも多いので、
野球の技術うんぬんより、

人物がどのように成長したり変わったりしていくのか、
そっちの方が気になる作品でした。

全体的にどっかんと盛り上がるような描き方はされていませんが、
淡々としているようで、ちゃんと物語には起伏があり、

気が付けば24話完走しているという、
飽きずに楽しめる魅力はちゃんとありました。

2期も淡々としているようで、
なかなか衝撃的な展開({netabare} 投馬のお父さんが死んでしまう {/netabare})もあり、

一見この作品では不幸な出来事は起こらない、
平和な世界のような安らぎを感じつつも、
実はそうではない裏切りもあったり、

よくよく振り返ってみると、
いろいろあったなーと思える物語でした。


● キャラクター
投馬、走一郎、そして妹の音美(おとみ)。

音美は走一郎と血が繋がっていて、
投馬とは血の繋がりがない。

だけど投馬の一番のファンは音美で、
投馬は音美のために頑張ろうとする。

はっきりと恋愛色は押し出していませんが、
二人がくっつく未来を楽しみにしている視聴者がここにいます。笑

一方、走一郎は監督の娘の春夏(はるか)に想いを寄せていますが、
こちらは相変わらず進展見えないですねー。


声優陣も、
投馬を梶裕貴さん、走一郎を内田雄馬さん、
音美を内田真礼さん、春夏を花澤香菜さん
と、メインキャラだけでもこの安定感。


● 音楽
【 OP 】
前半OP「Starting Over」/ sumika
後半OP「アマリリス」/ BLUE ENCOUNT

新たなスタートによく合う前半OPと、
青春によく合う爽やかな後半OP。

タイプは似ているようで、
曲調は違っている。

アーティストによる色の違いが出ていていい感じです。


【 ED 】
前半ED「ハルノオト」/ miwa
後半ED「今この瞬間を」/ Little Glee Monster

EDはしっとりとした曲が多い。

青春ストーリーにはこういう感動系の曲もよく似合いますね。


● まとめ
こうして好きなことに全力で打ち込めるって青春の特権だよな。

大人になってからも好きなことはできるけれど、
学生のときの取り組み方とはどうしてもやっぱり違うもの。

青春をしっかり謳歌している彼らの物語。
目標を達成するその日を願い、見届けたいと思います。

3期待ってますー。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ちょっと切ない真夏の青春ストーリー

1期から変わらないいい雰囲気と安定したクオリティで面白かったです!

あだち充さんの作品はアニメ版のクロスゲームで好きになって過去作もだいたい原作を読んでいます
今作は「タッチ」はもちろん、これまでのあだち充さん作品の要素をいっぱいMIXするという意味で「MIX」というタイトルになっているそうです

以下、タッチのネタバレも入っています
{netabare}
物語のクライマックスを3年生の夏に持っていきたいのはわかるけど父の死はさすがに後味が悪いかなー?
でもタッチの数十年後の話なので一番ありそうだったのが走一郎が死ぬってことだったんですよね
すごい衝撃も反響も大きいでしょうし、物語としても今まで走一郎のリードでここまでこれたけど走一郎がいなくなった投馬がどう成長するか?って話にもできますし
それか、タッチは弟が死んでヒロインと一緒に甲子園を目指す話だったので、今度はヒロインの音美が死んで弟の走一郎と甲子園を目指す話にしようって考えもありえたのかな?って
だから走一郎や音美がとりあえず死ななくてよかったって気持ちもあって複雑でした

※あだち充さんの作品は、物語の中盤までに必ず主人公の身近な人が死ぬと言われています。
弟、最大のライバル、父、母、メインヒロインの姉(元メインヒロイン)、そして主人公・・・
全部読んでいるわけじゃないですけど、あと死んでないのはメインヒロインと兄と姉と妹?
まだ死んでないメインヒロインであり妹でもある音美が死ぬこともあるのかなー?って思ってビクビクしていました
そんなことになったら暴動が起きそうですね{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
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