◎TARGET さんの感想・評価
3.3
【残念賞】ストーリー構成が雑すぎて冷めた
❏総評
細田守監督作品。
前作の「時をかける少女」が面白かったので見てみたけど
う~んちょっと物足りなかった。何かイマイチだった。
❏作品テーマについて
テーマは以下の2つ
「コンピュータに依存しすぎる社会への警告」
「(大)家族の絆、人の絆」
そしてこの2つのテーマを交差させたものが、この物語の骨組み。
コンピュータに依存した社会で問題が発生したけど、
家族の絆、人の絆があれば乗り越えられるんだ。涙。(←でなかったけどw)
テーマと骨組みは別に悪くない。いくらでも面白くできそうなテーマだ。
❏何故イマイチだったのか?
・2つの作品テーマを結びつけて、物語を収束に導くために不合理で必然性がない設定を多用しすぎ
・問題を解決したのは「家族の絆」ではなく「個人のスキル」の度合いが強いのに、
映画は「家族の絆」で解決したような印象操作をしている
上記の2点により冷めてしまった。
一旦冷めた気持ちは温まることなくラストまで継続。
以下、具体的にネタバレ込みでダメなとこ書きますね
ネタバレレビューを読む
❏ささやかなフォローをしてみる
物語の進行中にいちいち設定で冷めながら見てましたが、
人物の表情や心理描や声優さんの演技に救われて、
他の面に関しては楽しく見れた。
なので上記でダメ出しは多いけど、時間の無駄とかにはならなかった。
さらに言うと設定の部分や絆の描き方に何ら疑問を持たずに見れたラッキーな人に
とっては素晴らしい作品だったのではないかと思う。
❏世間一般の評価
・観客動員数123万人
・Blu-ray Discは初登場5.4万枚の売上げで週間ランキング1位
・初動記録としては当時のアニメ作品歴代1位
・BD総合歴代2位
・同日発売のDVDも総合ランキングで初登場5.5万枚で1位
・同一アニメ作品のDVD・BD両メディアダブル首位
・シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門 (Gertie Award) 最優秀長編作品賞(第42回)
・日本SF大会星雲賞メディア部門(第41回)
・『金曜ロードショー』での地上波初放送視聴率は関東地区で13.1%
・『金曜ロードSHOW!』2回目の地上波放送。視聴率は前回を上回る14.1%
↑自分の感覚との違いにびっくり。
何でここまでの評価と実績があるのか疑問。
作品のプロモーションにお金かけたから売れただけなのでは?と疑念を払えないw