シス子 さんの感想・評価
4.1
てさぐれ!ロボもの
原作は未読で視聴
最近の“ロボもの”
個人的にはハズレが多いし
やっぱ難しいんですよね
この作品は番宣ではじめて知ったのですが
映像を見ただけで「おぉ、なんかスゲ~!」って喜びながらも
またいつもの“ロボもの?”
なんて観る前は懐疑的でした
最近
体だるいし
忙しいしな~
(個人的な都合でゴメンナサイ)
やっぱスルーしようかな?
なんて思いながら視聴を開始したのですが
1話目から既に360度方向転換してしまいました
すげ~面白れ~
なんてもんじゃない・・・
初っ端から圧倒されてしまいます
緻密で大迫力のCG映像(テレビのキャッチーみたい^^)
そして
とても高度に練り上げられたさまざまな設定
なのに
私のような「鈍い人」でもお話にホイホイついていける・・・
最近の言い方だと「マジ!?、ヤバい!」みたいな^^
映像の細かさや
作品の基盤となる
設定なんかが
マジでヤバいんです^^;(テキトーに言ってます)
世界観や
シチュエーション
戦闘シーンや
キャラ(メカキャラは置いといて)
正直言うと
どれをとっても
いままで観てきたロボもの
SFもの作品でも
見たことがある感じ?
なのですが
なぜか
とても新鮮な感覚
世界観でいうなら
エイリアンみたいな
シチュエーションでいうなら
マクロスFや
進撃の巨人みたいな
戦闘シーンは
スターウォーズみたいな
キャラは
てさぐれ!部活ものみたいな^^
(CGだから・・・あと「もぶこ」みたいなのがいっぱい^^)
とても斬新で
どうしようもないくらい絶望的で
なんかよくわかんないけどかっこよくて
さっさとまとめて結論を出せやコラ~って言いたくなるくらい
“てさぐれ”てる
映画作品やアニメ作品のオマージュ的要素
もしくは
リスペクトしてるような描写がいたるところに見られるのですが
パロディって言うより
いろんな作品の面白くて“おいしい”部分をチョイスして
うまく融合しているみたいな感じ
そして
そんな高いレベルの設定に
骨子となるお話は
実にシンプルで分かりやすい
「太陽系が奇居子(ガウナ)と呼ばれる謎の生命体によって破壊されてから1000年後の世界。地球脱出に成功した人類の一部は、種の存続を賭けて繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する播種船を建造、奇居子から逃れつつ植民可能な惑星を探していた。」
(面倒なのでWikiよりコピペ)
ちなみに
タイトルの「シドニア」とはここでいう「播種船(はしゅせん)」の名前です
いかにも
よくあるお話ですよね(ないな^^;)
そんなよくある
“てさぐれSFもの”的な展開なのに
1話目からその世界観にグイグイ引き込まれてしまいます
お話について行けなくなるほどの
難しくて遠まわしの内容でもなく
常識から大きくかけ離れているといったような
違和感を感じさせることもない
あくまでも論理的に
ちゃんとした根拠があり
それに基づいた現状があるという
とてもロジカルな内容
見ていたら
「なるほど~」って感心してしまう描写がいくつもあります
たとえば
計器パネルなどの表記や
兵器などの名前にいたるまで
あらゆるものが「日本語」で表現されているところ
これ
視聴者にとっては
非常に分かりやすくてありがたいな~で終わってしまうのですが
よ~く考えたら
シドニアのお話の根幹にも大きく関わってるんですね
ガウナによって太陽系を破壊された人類
人類の存亡を賭け
シドニア以外に何百隻もの「播種船(はしゅせん)」が
地球を脱出したと作中では語られています
まさに民族大移動です
また一方で
シドニア内の一部の才能に優れた人間や
知識や経験が豊富な最上位船員などが
有機転換という方法で
亡くなった下層の人たちの肉体を再利用し
何百年もの間生き永らえている描写があります
地球を脱出し“種”の存続を図る人類にとって
人類の存亡という至上命題もさることながら
民族や文化の永続
さらには積み上げられた知識や経験などを子孫に伝えることが
最重要課題となる
あらゆるものが日本語表記
あるいは
お米が主食だったり
食事ではお箸を使っていたり
浴衣を着てお祭りを楽しんだり(“重力祭り”というわけの分からない内容ですが・・・)
これって
歴史や文化を後世に伝えようという心理を暗に表現しているのでは・・・
な~んて
勝手に都合よく解釈してしまったのですが^^;
さらに
特筆なのは
そんな人類や民族の存亡に対する個々人の考え方の違い
前述したシドニア内の
いわゆるヒエラルキーによる格差
主人公の「谷風長道(たにかぜながて)」くん(♂)の最下層的な“希望”
そして
シドニア艦長の「小林(こばやし)」さん(♀)の最上層的な“野望”
細かいところは見ていただければ分かると思いますが
こんな人物の心理描写からも
閉鎖されながらも脈々と続けられるシドニア内の歴史や
世界観というものが
とても強く印象付けられるハズです
さて
散々意味不明なことばかり書いておいて
なんなのですが・・・
ここまできたら
この作品の見所である
ロボット
さらにはSF要素について
書かないわけにはまいりません
というわけで
ロボ的および
科学的な側面から
わたくしなりに
この「シドニア」の世界観を考察したみました^^
(長いので興味ない方はスルーしてね)
ネタバレレビューを読む
というわけで
いろいろ検証して分かったことは
この作品
まだまだ先が長いということ・・・^^
まあ
2期の製作も決まったということで
今後さらに謎が深まることを期待しつつ
眠れぬ夜を過ごすとしましょう