けみかけ さんの感想・評価
4.6
こんなネタアニメがあってたまるか!?wいや、本気でやっちまったー!まさに奇跡の大傑作!!最初からクライマックス!!!
アメリカには『バットマン』と『スーパーマン』がいるかもしれないが日本には『サイボーグ009』と『デビルマン』があるぞ!w
と、言わんばかりか石ノ森章太郎と永井豪が生んだ日本マンガの2大ヒーローがまさかの大激突をするというクロスオーバー作品
OVAで全3話
主要スタッフやキャストはこの企画の話を聞かされたときに「何かの冗談だ」と本気にしてなかったらしい
そりゃそうでしょうねw
こんなトンデモ企画は東映まんがまつり以来なのでは?
ところがドッコイ、『ロボガZ』のようにネタアニメとして観る覚悟は必要ありません!
だって本当に“マジ”ですよ、コレ
石ノ森プロとダイナミックプロの意向もちゃんと汲んだ上で、永井先生からは新キャラの原案まで出してもらっちゃってます
この物語は両方の原作マンガから時間軸を洗い直し、交わることの無い2つの作品に共通のクロスポイントがあったという設定の元に進められます
『サイボーグ009』はミュートス・サイボーグ編の直後に
『デビルマン』は対ジンメン戦の直後に
それぞれが今回の物語へぶつかることになっています
なのでいきなり『マジンカイザーSKL』のスタッフの手によるハイクオリティ作画でミュートス・サイボーグ編とジンメン編が始まります
おおwノッケからクライマックス感凄い;
特に『デビルマン』は最後のアニメ化から15年も経っている上に(実写映画はあったけど)原作に忠実に“あのトラウマ”を21世紀の今日にアニメ化してくれたことには涙すら浮かびます;
この、世界観の異なる2作品がぶつかったことで面白い異化効果が生まれたのは特にアクションシーン
『009』は知っての通りチームプレイ、作戦を緻密に立て、個々の特殊能力を活かし、スマートでスピーディーなアクションがウリ
特に加速装置の表現は2001年版や『Re:CYBORG』を超え、今作が一番じゃないかとオイラは思います
それに対して『デビルマン』は豪快な力押し、叩き潰す、投げ飛ばす、ぶっ切り裂く、血しぶきが飛び散り肉が裂けて骨が砕ける
原作通りのバイオレンスでグロテスクなアクション
これはもちろん敵キャラのデーモン側の表現としてもそう
『009』のアニメではまあまず観れない様な狂気染みたバトルの中に、ちゃんと『009』のキャラがいるってのが面白過ぎます
さらに後半では各々の宿敵であるブラックゴーストとデーモンが結託し(というかお互いを利用し)、ブラックゴースト側からはハイティーンナンバーサイボーグを名乗る新キャラが登場するのも見どころ
新キャラのデザインは石ノ森章太郎の代表作からスターシステム的にモチーフとなるキャラが選ばれており、、、
0014(『幻魔大戦-神話前夜の章-』ルーフ)
0015(『009』移民編リナ)
0016(『鉄面探偵ゲン』ゲン)
0017(『ドンキッコ』ドンキッコ)
0018(『章太郎のファンタジーワールド-ジュン-』ジュン)
ってことで完全新作としての視点でも原作ファンや旧作ファンの期待を裏切りません
ちなみにハイティーンナンバーサイボーグを作ったアダムス博士は『キカイダー』のプロフェッサー・ギルですね
アニメ化するたびに変わる『009』のキャスティングですがオーディションにより決定
001 白石晴香
002 前野智昭
003 M・A・O
004 東地宏樹
005 小山剛志
006 水島裕
007 郷田ほづみ
008 岡村歩
009 福山潤
と言った具合で若返りし過ぎず、落ち着いたキャスティングといった印象
『デビルマン』側のキャストは監督のご指名で『マジンカイザーSKL』の主役3人がスライドしてます
不動明 浅沼晋太郎
牧村美樹 早見沙織
飛鳥了 日野聡
これはホントはまり役でして大満足です
このままテレビシリーズとかになってください、いっその事
はやみんの美樹が可愛い過ぎだしね!(って思ったけどこのままシリーズの後半を描いちゃうと美樹がタイヘンなことになるのでやっぱヤメテ・・・;)
そして主題歌はJAM Project
OPはダニーが手掛けた『009』のテーマソング
EDはちぃにぃが手掛けた『デビルマン』のテーマソング
全体としてとにかく熱い一作になってました
ラストだけややゴリ押しに終わらせた感じですが、それにツケても熱さで押し通されてしまったという感想です
両方の作品の魅力が解る方は騙されたと思ってチェックしてみてくださいw