キャンプで料理なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのキャンプで料理な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番のキャンプで料理なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.3 1 キャンプで料理なアニメランキング1位
ゆるキャン△(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1845)
7342人が棚に入れました
1人でキャンプをするのが好きな女子・リンと、キャンプ初心者・なでしこの出会いからはじまるアウトドアコメディ。本格的なキャンプのノウハウをゆるく楽しげに描く。

声優・キャラクター
花守ゆみり、東山奈央、原紗友里、豊崎愛生、高橋李依、井上麻里奈、大塚明夫

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

そば・うどんやなくて蕎麦鵜丼やったんよ!…ウソやで〜♪

やっちまった…。このアニメの影響で安いやつやけど…メタル賽銭箱!…ではなく、ミニ賽銭箱!…でもなく、『コンパクト焚火グリル』…買っちった!
うん、マッチポンプマッチポンプ♬


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全12話・30分アニメ)


あの感想書く前に一言。
『なでしこ』って化物ですか?マップで調べたんですが南部町から本栖湖の距離ってパないですよ!?車で約1時間の道をしかも普通のチャリで?
JKのパワー、スゲー…。


聞いた話なんですがこれって『志摩リン』の方がメインキャラなんですね。アニメ観てる限りだと『なでしこ』の方がってなりましたが。
ま、この場合ダブルヒロインって事ですかね。
…最初『志摩リン』って『シマリン』って認識してて本名を縮めたニックネームかな?と思ってました(汗)


現実世界だと地味な作業でテントや焚火等の準備とかメンドーなのに、なぜアニメで観ると「うわ、やりてー…」ってなるんでしょうね(笑)

私も一人でどこかあてもなく小旅行するのが好きなのでリンちゃんの気持ちが良く分かりました。しかも秋や冬場とかだと本当に人が居ないのでまったりしたい時は最高です!虫も居ない(ほぼ)!
…が、凍死する!って事もあります(笑)
皆さんももし冬場とかにやるなら万全な準備を!
バイクはクソ寒いよ〜…


作品を観てるとよく調べあげており、「あ、やりたいな」って気にさせられるんですよ。本格的なのは甘いもんじゃない!って分かるからキャンプ場等でゆるく、軽く『ゆるキャンΔ』する!って感じが本当に良かった。

主要キャラ達が凄くたっており、私は観てて飽きる事なく楽しめました。『千明』と『あおい』の野クルの2人の掛け合いは結構笑わせて頂きました!仲の良さ、付き合いの長さもあるのかな?
『リン』も最初は『あいつ』って言ってたのにある時から『なでしこ』って呼んだ時は「フフ…」ってニヤけました。
…女子ってよく食べるなと思ったけど『なでしこ』は胃袋ブラックホールなんでしょうか(笑)?本当にわんこなんでは!?


本編だけで無く、『やってみた系』や『へやキャンΔ』もまた物語を楽しくさせるスパイスになってましたね。…毎回ED後の『へやキャンΔ』は楽しみで仕方なかったですね。
後クセになったのは最近のツールを使ったりやメッセージアプリのやり取りですね。独特なやり取りでほんわかしました。
オススメはやはり『志摩リン』と『斉藤 恵那』ですね。…CV東山さん、よく表現したよ!


アウトドア用品店の話があるんですが『なでしこ』がテンション上がってた様になんであそこって気を惹く物が多いんでしょうね。それなりのお値段しますが…。『あおい』風に言えば何諭吉分お高く…って感じですかね。
興味ない人にはつまらないとは思いますが少しでも興味がある方にはちょっとしたお宝探しを楽しめると思います。…もちろん、諭吉が居なくなるかもしれませんが(笑)
『なでしこ』、まずバイトだな。


お気に入りは『あおい』ですね。独特なボケやツッコミに惹かれました。CV豊崎愛生さんの表現力も相まって茶目っ気あるキャラがますます魅力的になってました。しかし意外と皆をフォローしたりするキャラなのでそのギャップにやられました(笑)
後『あおい』のまゆげ…、たくあんに見えてもうた。(けいおん!みたいに)

後はCV伊藤静さんのキャラが酒豪なのはちょっと笑いました。…いや、だって伊藤静さんってリアルでも…(汗)
あ、いえ、なんでもないッス!


ゆっくりまったりキャンプする姿を観たい、何も考えず観たい、軽くアウトドア知識を学びたい等の方には是非オススメします!


あー…面白かった。

… !?

あれは『秘密結社ブランケット』!!
な、なに!?2期をやるだって!?

うわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp…(#2より)

※【東山さんのWebラジオで知ったんですが『ゆるキャンΔイベント』でサプライズで2期決定を言い渡されたみたいです。キャストは何も知らされて無かったみたいでお客さんと一緒に驚いたらしいです☆】

投稿 : 2024/12/28
♥ : 26
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

日本の原風景を異国で観ると心に沁みて意味もなく涙腺が…りん曰く「それは斬新な昼ドラry」

☆制作スタッフ
▼原作:まんがタイムきららフォワード
▼原作者:あfろ
▼アニメーション制作:C-Station{netabare}
▼監督:京極義昭(初監督作品)
・実績
(演出参加)
『うさぎドロップ』『黒子のバスケシリーズ』 『ヤマノススメ2期』など
▼シリーズ構成:田中仁
・実績
(シリーズ構成)
『キラキラ☆プリキュアアラモード』『あんハピ♪』など
▼キャラクターデザイン/総作画監督:佐々木睦美
・実績
(キャラクターデザイン)
『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』(共同)『星刻の竜騎士』
▼プロップデザイン/プロップ作画監督:山岡奈保子
▼メカデザイン:遠藤大輔
・実績
(作画監督参加)
『とある科学の超電磁砲』『オオカミさんと七人の仲間たち』『ガールフレンド(仮)』『あんハピ♪』など
▼音楽関係
・制作:MAGES.
・OP曲:「SHINY DAYS」(亜咲花)
・ED曲:「ふゆびより」(佐々木恵梨)
▼CAST
レビュー本文に記載。{/netabare}

※長文注意

原作一部既読
リアルタイム視聴済

【視聴環境に関する特記】
"Yuru Camp"
Crunchyroll(配信元)
With English sub

タイトルのとおり、本作は米国赴任中にプレゼンルームに設置されている220インチWXGAプロジェクターで視聴。
サウンドシステムはBOSE5スピーカーサラウンド。
したがって、他の作品とは視聴環境もろもろが違うので、レビューにも影響している。

【物語・キャラ・声優】
1<きららワールドの構造分析>{netabare}
本作の世界観は、原作が連載されているきららのコンセプト、
①日常+空気感

そしてもはや王道テンプレとなっている
②JK(女子高校生)+Activity(活動性)のオーバーラップである。

①+②で、もうあの名作を思い出すだろう。
そう『けいおん!』だ。
しかし、ここで『けいおん!』の二番煎じだのというレビューを書く気は毛頭ない。
(寧ろ『BanG Dream!』は明確に意識、いや、嫌み的な意味でオマージュだな。)
当時、きららでは窓際作品であった『けいおん!』がなぜアニメで大ヒットし、延いては社会現象まで引き起こした理由を思い起こして欲しいのだ。
その答えは「空気感」という形而上な空間をアニメ媒体でしっかりと表現し、視聴者に今までにはない新鮮なカタルシスを伝えきったことに尽きるし、アニメ化に際し脚本構成を担当した吉田玲子さんの卓越した構成と京アニの演出と作画力の協奏に因るミラクルと言っても過言ではない。
『けいおん!』の大成功後、きららのコンセプトが明示的に「①」となったのは周知の事実である。
『けいおん!』終了後も多数のきらら作品がアニメ化されているが、感覚では掴める「空気感」を左脳に書き換える際にどうしても巧い表現が見つからないままであった。
いや、もっと正確に言えば「空気感」を言語的で認識したきっかけが『けいおん!』で『ひだまりスケッチ』のときから感覚としての把握はしていたのだ。
それを解決に導いてしてくれたのが本作なのであり、きららの記号「空気感(ゆるふあ)」の解とは

《異性関係が外形的なストイックであり、かつ非現実な平和過ぎる人間関係の空間》

である。

この状態を更に的を射る言葉が《ゆるい》である。
例えば、きらら作品では少し異色な『がっこうぐらし! 』で考えてみるが、ゾンビに囲まれた世界観はとてもシリアスであり、個々のキャラには試練が降りかかるが、主人公を取り巻く人間関係はシリアスではない。
これが《ゆるい》の核心であり、かつ《ゆるい》を具現化するストーリーの出口は《非ゼロサムのTrue end》であることが、きらら作品の原理原則なのだ。
他の作品は世界観設定自体が緩いので、これ以上の論証は不要だろう
「非ゼロサム」が解り難ければ「Win-Win」で置き換えても良いし、結果が生じる作品では「予定調和」である。

我々のリアルの日常は仕事、学校での人間関係の葛藤に明け暮れている。
ストレス(精神的疲労)の9割が人間関係という日常であるが、そのようなメンタルで人間関係に波風がない《ゆるい》作品を視聴すると精神的緊張緩和が生じるものだが、この心理状態が「癒し」であり「リラクゼーション」である。
ストレス社会に生きる我々は無意識に《非ゼロサムのTrue end》の「きららワールド」を求めているのであり『のんのんびより』の需要が多いのは分かり易い証左。
逆説的に見れば『はねバド!』のように人間関係が辛辣な作品は必ず賛否両論が生じるし、きららワールド的安全安心のヌースで進行していた『ヤマノススメ3期』でのギスギスに違和感を覚えるのである。

日常で散在味わっている人間関係のストレスを、楽しみや息抜きで観るアニメで態々味わいたくないのは当然の心理であろうし、精神衛生に悪いバッドエンドもまた然りである。
しかし、それゆえの固有のデメリットも生じる。
非ゼロサムのTrue endが約束されているため、安定感があり、賛否偏差振幅が少なく極端なアンチも生じない代償として、物語も平坦であることゆえ佳作にはなるが、絶賛される作品もまた生まれ難いことにある。

きららワールドの安定感に加えて「②」の王道テンプレが本作では加わる。
この点についてはまず、きらら作品を除いて説明しよう。
「②」で成功した最も有名な作品が『ガルパン』だ。
「戦車道」なるフィクションを用いて、部活で戦車戦というぶっ飛んだ設定とそれをJKがやるという異様さが話題となり、戦車戦の派手なアクションとギミックが効いたギャグが相乗し大ヒットしたのは誰しもが認める事実だろう。
『ガルパン』に限らず『よりもい』もまたJKと南極というぶっ飛んだ設定だ。
JKをファンタジー設定とした『亜人ちゃんは語りたい』も変わり種だが、男性教師のハーレムが無ければ、内容的にはきららで連載されていてもおかしくない空気感がある作品だ。
それぞれの作品については、当該作品のレビューで行うが、元来JKとActivity(どんな?)は潜在需要が高く、更に上記三作品のように設定の工夫次第では相当の需要が掘り起こせるのである。

では、きららワールドではどうか。
JS(女子小学生)JC(女子中学生)設定、JK日常、社会人の『NEW GAME!』、異世界の『うらら迷路帖』などの一部の例外を除き「②」である。
つまり、きららワールド+「②」はマーケティング的合理においても一定の読者層や視聴層を満たすことからベーシックであることが分かる。
しかし、前述したように平均点は可能であっても、高みは望めない。
つまり、きらら作品の枠を超えての評価は「②」のJK設定かActivity内容に大きな工夫が必要となる。
しかし、前述した『ガルパン』や『よりもい』ではきららワールドが成立しないジレンマが生じる。

「空気感」の分析は終えたので、世代別設定を考えてみる。
JS以下ではロリ色が強くなりその方面で熱狂的ファンもいるかもしれないが、マクロ的にはロリアンチとの差し引きを考えると赤字ではなかろうか。
きらら作品にはエロ要素は少ないが、所謂「百合」を連想させる作品は多い。
百合はネタとして成立しても、一般的には正常とは言い難い状態であり、かつ、幼女同士でそれを連想させるバックグラウンドに対し、ロリのイメージにネガティブな社会的合意の下ではではどうしても、マーケティング的リスクとなる。

ひとこと、言わせてもらえば『苺ましまろ』はJSの日常コメディであってロリを強調した作品ではないし、アニメ化にあたっては原作では飲酒喫煙JK設定の「伸恵」をJD(女子大学、短大生)設定に改変する批判かわしまでやっているが、妹達JSの設定にいちゃもんとしか思えない批判があったのだ。
その背景には、妹達を性対象とした二次創作の氾濫、児ポの規制を巡り議論が活性化しつつあった当時の社会情勢、一部のファンの常軌を逸脱した行動など種々に絡みあった複合要因がそういうレッテルを作り上げたものである。
社会的合意とは、情報リテラシーの貧困に付け入った感情的煽りも大きくて作用しており、さして厳密な根拠で成り立っているものではないのだが、あくまで否定する者が多数派か否かの相違だが、マーケティングでは決して無視は出来ないのだ。

次にJC設定。
これは、きららでは『ゆるゆり』がそうだし、『この美術部には問題がある!』のように他のレーベルでも中心素材として存在することから社会的には受け容れられてはいると思う。
しかし、創作のキャパシティや世間の認知度から考えると『月がきれい』のように思春期が芽生えるJC世代を描く特殊条件でもない限り、JK設定の方がより設定の範囲を広く出来るメリットがあり汎用性が高い。

最後に、社会人お仕事設定の『NEW GAME!』の成功は、主人公がハイティーンの未成年であることと、原作のポテンシャルを上手に引き出した動画工房の制作スキルに因るところが大きく、きらら作品としては異例と考えるべきだ。

ゆえに、JK設定は最大公約数的に受け容れられるポテンシャルが高いと結論出来る。

よって

《異性関係が外形的なストイック(禁欲)かつ、非現実な平和過ぎる人間関係の空間とJK-Activityのアコード》

が、きららワールドの基幹的王道となる。{/netabare}

2<きららワールドからステップアップ>{netabare}
本作が基幹的王道を保ちながら、従来のきらら作品の中では卓越した評価を得た理由を2方向に絞り分析をしてみる。
その際に重要な尺度となる作品が『ヤヤマノススメ』である。
折しも、本作の監督は『ヤヤマノススメ2期』で演出を担当している。
ここでは本作と『ヤヤマノススメ』を対比する形式で考察してみる。
①主人公の設定
(1)性格
ブリックス=マイヤーズ分類をファンダメンタルとして考察する。
パラメーターとはキャラ性格と近似する分類の参考併記である。
a.『ヤヤマノススメ』
「あおい」(主人公)パラメーターISTP
性格は内向的ネガティブ指向。対人関心は希薄。コミュニケーションを拒否しているのではなく、コミュニケーション表現に自信が持てず他人との距離感をつめられない。人間関係のスキル不足で他人との距離感の在り方を間違えることがあり不器用である。
女子力は高いし、ここで紹介する4名のキャラの中では最も女の子らしい。
「かえで」や「ここな」とは普通に付き合えることから、コミュ障というよりはコミュ力(りょく)スキル不足と言える。
(ひなたとはお互いの人的距離感の認識違いが摩擦の原因となった。)
傍目では冷静に見えるが、スイッチが入ると危険を顧みず頑張る傾向にある。
(富士山登頂の失敗はあおいの性格に起因する。)

「ひなた」(準主人公)パラメーターESTP
あおいの幼馴染みで親友であるが、時折あおいを弄りの対象としている。
性格は外向的ポジティブ指向。対人関心は高い。行動的で社交的であり、他者とも円滑な人間関係をを築き、観察力も鋭い。反面、負けず嫌いで独占欲が強い。
この作品の1期第1話で、ひなたのことを忘れていたあおいに声をかけている。
おそらく、ひなたはあおいに対しては精神的優越を抱いていると思う。
あおいは自分の性格に起因するコンプレックスから、ひなたに依存しつつも常に自立を目指しているが、ひなたは内心あおいの自立を歓迎していない。あおいへの独占欲が強いのであり、実際はひなたがあおいに依存しているのだ。
これは『よりもい』の「キマリ」をあおいに「めぐみ」をひなたと置き換えるとイメージし易い。
これが、ひなたとあおいに生じていた距離感齟齬の根本原因で、実際はあおい→ひなたの距離感より、ひなた→あおいの距離感の方が近いのである。

b.「a」の総括
「あおい」と「ひなた」は自他共に認める親友であり特別な関係だ。
互いの距離感は他の登場キャラよりも遙かに濃密である。
『ヤヤマノススメ』では「あおい」を主人公、「ひなた」を準主人公とし、お互いの行動や言動がお互いの行動を規定し合う《因果的人間関係》を柱に物語が動く。
確かに2期までは「空気感」が溢れた構成で、きららワールド的雰囲気を醸していたが、きららワールドと、きららワールド【的】は違う。
ゆえに「空気感」に束縛されず、自由自在なシナリオで因果的人間関係をシリアルに描写した展開も可能なのだ。
これ以上書くと『ヤヤマノススメ』にレビューする内容がなくなるので一応シメ。

c.『本作』
「りん」(主人公)パラメーターINTJ
性格は内向的ポジティブ指向。対人関心は希薄。洞察力は鋭い。
彼女の性格を一言でいうならホワイトナルシストだ。
要は、他人との関わりよりも自分のスケジュールを優先するタイプであり、コミュニケーション能力は普通にあるが、それを人間関係の向上に用いるのではなく、自分の行動原理を貫くことに用いる為に、他人に誤解をされ易い。
ソロキャンを好むのは、仲間に振り回されたり、気遣うことなくマイペースでキャンプを満喫する自分スタイルが確立されている為であり、仲間の存在そのものを否定したり排除をしたりする意図ではない。
ただ、人間関係においては遠からず近からずの距離感をキープするのは彼女の「哲学」であり、それを浸食する行為には激しく拒否感を示す。
彼女の数少ない友人「恵那」は彼女の哲学の良き理解者であり、距離感の取り方を心得ているから親密な関係となれたのであろう。
また、彼女と「あおい」の「内向性」における決定的な相違は、自我が自立しているか否かである。
彼女の内向性は「哲学」を通すための必要条件である故にポジティブなのだ。
「あおい」には「理想」はあっても「哲学」はないから、性格の素のままに内向的である。
そして彼女の絶妙なキャラ設定こそが、きららワールドを維持しながら本作をステップアップさせた原動力でもある。

「なでしこ」(主人公)パラメーターESFP
性格は外向的ポジティブ指向。対人関心は高い。他人への配慮が出来る反面、他人の評価を気にするデリケートな面がある。
キャンプ飯では女子力の高さも披露した。
彼女は、今を存分にエンジョイすることに人生意義を感じ、誰とでも分け隔てのないコミュニケーションが取れる長所を生かし、その楽しさ自分のみならず周囲にもワクワクを分けることが出来るパワフルな性格である。
しかし、時としてハイテンションが裏目に出て周囲がついていけず疲労感を与える傾向がある。
洞察力が鋭い「りん」が彼女を避けるのは、この部分を自分にとって一番受け容れ難いことと判断しているのかもしれない。
また、彼女は、「りん」の用意周到で計画的な性格とは真逆の、直感を信じて取り敢えず行動を起こすタイプだ。
しかし、のほほんとしているようだが、実は意外とナイーブなのである。
一見、そのゆるい性格が『けいおん!」の「唯」と似ているようにも見えるが「唯」ほどアリガタク脳天気な性格ではない。
「りん」をグルキャンに何とか引き入れようと試みるが「りん哲学」の厚い壁に阻まれ避けられる挫折感は、元来陽性の性格が実は傷ついている彼女の内面を覆い隠しているに過ぎないのだ。
しかし、彼女と「りん」の心理的駆け引きが本作に奥行きを与えているのもまた反面の事実である。

d.「c」の総括
さて、上記「b」で《因果的人間関係》を説明したが物語初期の「りん」と「なでしこ」は【知人(友人とまでも言えない顔見知り)】ではあるが、お互いの心の内面まで共有する【親友関係】ではない。
つまり二人は《相関的人間関係》であり「りん」に関して何かと付き合いの多い「恵那」を除き「なでしこ」「千明」「あおい」の野クル部員との距離感は全て等しく保っている。
なお、きららワールドでは各キャラクターの距離感は『ヤマノススメ』のような親友設定はほとんどない。
その理由として、一部のキャラに濃密な人間関係を設定し「ゆるふあ」だけで物語を進めて行くと、どうしても視聴者が現実的矛盾を感じてしまい、物語そのものに醒めてしまう二律背反が生じる。
この解決方法の一つが、各キャラ間の人間関係の設定を希釈化させることでシリアス回がなくても物語が進行するトリックを用いている。
『ヤマノススメ』は親友キャラ設定があるので、シリアスシーンを挿入しないといずれは現実的矛盾に突き当たり、物語の進行が八方塞がりになったかもしれない。
よって、あえて3期は現実的矛盾回収期としたのだろうが、今後4期、5期と続けるのならば合理的な判断だった思う。

本作の人間関係はシリアスシーンを回避するきららワールド設定であるから、平坦な物語であり「きらら需要層」向け満足作品であったはずなのだが、従前のきららファンのみならず多くのアニメファンを魅了した。
命題「①主人公の設定」の解は、実は既に「りん」と「なでしこ」の横に記述してある「主人公」。

そう《W主人公》設定にある。
しかし、それだけではなくW主人公を使い熟している。

本作は、二人の主人公が一話で複数の平行ドラマを奏でる重層構造であることにお気付きだろうか。
「なでしこ」と「他のキャラの会話劇」と、「りん」は「モノローグ(独白)劇」の二本立てとし、きららワールドのお約束「相関的人間関係」の設定制約を逆手にとり「因果的人間関係」では実質不可能な主人公の使い分け、物語の進行に平行と交差のミックスアレンジを行うことでシリアス回を回避し、かつ、物語全体に深みとイナミック感を醸し出した。
なお、これを達成し得たのはW主人公の物語構成のみではなく「りん」CV東山さんの演技力、そしてトリックスターとしての「恵那」の絶妙なキャラ設定、このすべて調和したからこそ成し得た偉業である。
「恵那」のキャラが本作のトリックスターであることが明確となったのは10話である。
この話は「恵那」がグルキャンに参加するとのLINEのやり取りで始まる「りん哲学」変節の伏線回だが、物語後半ギリギリまで「恵那」の真の役割を明かさなかったのは本当に見事な構成だ。
更に、10話の伏線を成立させるために、登場キャラによる群像劇と平行して「りん」との距離感を詰める「なでしこ」のボディタッチ効果(心理学用語:他人との心理的距離を徐々に詰める概念や技法。実際にやると牢屋に行くことになるので絶対にやらないこと。)に話数を使い丁寧に描写し10話に至るまでの伏線の伏線とした重層構造が「りん」のグルキャン参加が自然な状況で収束する、Win-Winで終わるドラマチックな"True end"を完成させることが出来たのだ。
まさに、きららワールドの呪縛であった『けいおん!』的展開から、一段高みに導いたお見事の表現に尽きる匠の演出であり、勝利である。{/netabare}

3<きららワールドと成功方程式>{netabare}
既に「1」で
《異性関係が外形的なストイックかつ、非現実な平和過ぎる人間関係の空間とJKActivityのアコード》
が、成功の前提条件であることは論証したが、あくまで成功の確率が上がるという意味であり、成功するには"Activity"の設定にも工夫が必要である。
しかし、意表を突くにしても、きららワールドには《非ゼロサムTrue end》の原則があり『ガルパン』のようなハードバトルや、『シュタゲ』のような伏線回収が複雑な凝ったSF設定をきららワールドを適用するのはあまりにハードルが高すぎるし、苦労の割に結果が伴うとも思えない。
メカはどうだろう?
きらら作品から離れて、JKとサイドカーレースを組み合わせた『つうかあ』で考えると、設定の意外性は確かにあるが、勝負事と非ゼロサムTrue endの整合は難しいし、失敗リスクの方が高い。
メカと勝負のコンビはやはり、きららワールドから離れたシリアス性を出さないと、浮き世離れした中途半端なモノにしかならない。
また、JKとバイクの『ばくおん!!』も意外性があり、ツーリング群像劇のコンセプトは「ゼロサムTrue end」を満たしているが、機械であるメカは冷たいイメージもあり、温もりや優しさが成分の「ゆるさ」とは相性が良くなく、この作品も成功したとは言い難い。
そこから消去法で考えると、魔法や異能力ようなファンタジー、部活やクラスメート同士の日常コメディがどうしてもベーシックスタイルとなるし、また、実際、アニメ化されたきらら作品のほとんどはそうである。

しかし、JKと意外性の組み合わせで成功している作品もある。
本レビューで何度も引き合いに出している『ヤマノススメ』だ。
私が何度も『ヤマノススメ』を引き合いに出しているのは、この作品と本作には共通点が多く存在しているからでもある。
メカは冷たいイメージに対して、自然は優しいイメージである。
そして「意外性」とは、突拍子もない組み合わせのみではなく、所謂「ニッチ(少数派)」も含まれる。
『ヤマノススメ』1期のとき、JKと登山は十分に意表を突いた。
「ニッチ」と「自然」、これこそが、きららワールドにも十分適応する要素であり、事実、きららワールド的な作風であった『ヤマノススメ』特に2期の人気は高い。
本作においても、冬キャンプというニッチ市場とJKの組み合わせは意表を突いており、その意外性だけで、従前のきらら固定ファン層以外も視聴意欲をそそられたと思うし、マーケティング上はまず、話題性こそも成功の諸端なのである。
更に、本作では自然の優しさに加え「2」で分析したように、きらら作品の中でも『けいおん!』以来の秀逸な構成と演出である。

本作の優秀さのロジックは、もう十分に御理解頂けたと思う。{/netabare}

4<部門別評価>{netabare}
①物語
既に説明のとおり、本作はきららワールドという足枷があったにも関わらず、シナリオ、構成、演出、内容のどれをとっても優秀である。
しかし、冬キャンプのロマンを前面に押し出した結果、リスクの説明が殆どなされていないなど、課題点も残している。
製作企画段階で人気が出た場合の「聖地巡礼」対策にはキャンプモラルのみならず、凍傷や最悪の場合は凍死リスクがあることも視聴者に注意喚起すべきである。

ゆえに、
★★★★★★★★★☆4.5
(★は一個0.5点)


物語の評価基準は特に設けていないが、TV版では『エルフェンリート』『魔法少女まどか☆マギカ』が満点レベルの代表作である。
更に、評価では何度でも視聴する気にさせる再現性感覚も付加される。

②キャラ
「りん」「なでしこ」「恵那」は前述の説明のとおり。
「恵那」で特筆するのは、人格を固定したトリックスターの設定は高等技法であることだ。
例を上げれば『シュタゲ』の「桐生萌郁」もトリックスターだが、固定人格を設定していないし、通常、トリックスターはそういう設定をするのだ。
野クル仲間の「千明」と「犬山あおい」(『ヤマノススメ』の「あおい」と混同するので苗字も掲載)は「なでしこ」と「りん」の非対称を示す上で結構重要なキャラであり、二人の主人公の一人「なでしこ」側の物語展開ではしっかりとキャラ設定の役割を果たしているし、物語の緩急をつけるギャグキャラとしても、酒乱がばれて部員達に弄られボケ役を務めた顧問教師「美波」とともに物語の底上げに貢献している。
減点要因としては、きららワールドである故に、各キャラが良い人過ぎる、あまりにも非現実的な設定で苦笑いが生じた点と、「千明」と「犬山あおい」のキャラ立てでキャラの差別化を図るために少し無理をしていること。

ゆえに、
★★★★★★★★☆☆4.0
(★は一個0.5点)

③声優
本項は極めて主観が生じる項目であり、余程のミスキャストがない限り3評価とし、特筆すべき点や、減点するに値する演技があればそれぞれ加減修正している。
「りん」CVの東山奈央さんは「モノローグ」という困難な演技と、性格的に難しいキャラの魅力を最大限に引き出したのは5点評価に値する。
「なでしこ」は性格分類でも述べているが、人懐っこさとその内面に潜むナイーブな感性だがCV花守ゆみりさんは概ね、そつなくこなしたと思う。
しかし「なでしこ」の性格を完全に理解していたかというと疑問がある。
「なでしこ」役になりきるにはハイテンションの中に一瞬垣間見る不安な心理を織り交ぜる程度の技量が必要だ。
「犬山あおい」CVの豊崎愛生は『けいおん!』の主役「唯」役を務めたベテランだが、流石に関西弁はM・A・Oさんや『咲全国編』の愛宕洋榎、『若おかみは小学生!』ウリ坊CV松田颯水さんのようなネイティブと比べると作為的な印象で胡散臭かった。

ゆえに、
★★★★★★★★☆☆4.0{/netabare}

5<あとがき>{netabare}
きららワールドの構造分析は『けいおん!』以来からの個人的懸案であり、今回、本作の成功と合わせて行った。
その目的達成のため『ヤマノススメ』から数多くの引用をしたが、本レビューにおいての『ヤマノススメ』は比較検討素材の範囲での活用であり、作品の質そのものを比較したものではないことを特記しておく。

今後のきらら原作作品は、本作をベンチマーク、今回の分析を柱にレビューと評価をすることとなる。
きらら原作作品の次回レビュー予定は『はるかなレシーブ』。{/netabare}

【作画】{netabare}
上記【視聴環境に関する特記】記載のとおり、220インチプロジェクターで視聴した作品であるが、これだけの大画面となると作画が余程しっかりしていないと視聴に耐えられない。
正直、本作を制作したC-Stationは元請け作品の実績が殆どなく、私も作画力に対する見識もなかったため、第1話が始まるまで不安であった。
フルHD配信作品でも、ここまで大画面となると通常はカバーされる作画の粗やバースや色彩異常があると誤魔化しが効かず、30インチ程度のテレビで視聴するような訳にはいかないのである。
しかし、本作は220インチプロジェクターでも破綻することは一切なく富士山麓周辺や長野の美しいロケーションを映し出した。
この事実だけで、作画のクオリティーは高いと結論できる。
背景、美術が220インチでも十分に映えたのは、京アニやPAワークスに見られる緻密で写実的な背景画風というより、印象派に近い画風であったことが粗を抑える効果とともに本作特有の世界観をより美しく表現されたものと思う。
我が国の自然、特に本州の自然は雄大さや、ダイナミックさを追うよりも繊細な美麗さがしっかりと表現された方が視覚的印象に近いだろう。
背景を担当した制作会社を調べてみると、プロダクション・アイという背景専門の制作スタジオで、なんと1970年から一貫して多数の作品の背景美術を制作しているのだ。
『科学忍者隊ガッチャマン』以来のベテランの老舗であると同時に『劇場版Fate / stay night』の背景美術も担当している。
我が国アニメの背景美術にありがちな、制作費の都合に因る支那スタジオへの外注ではなく「メイドインジャパン」のクオリティを遺憾なく発揮しており流石であると同時に、制作費も十分確保して高クオリティーを図った作品でもあったのだ。

更に特筆すべきはプロップとメカニカルの精密描写である。
本作は、銃や兵器が登場する作品同様、キャンプ道具などにプロップ、メカデザイン専任のアニメーターを置き、キャラ以外の描写にも拘りを見せている。
背景美術とキャラのブランケット衣装やキャンプ用品プロップなどは、キャラ以上に本作の世界観を演出するとても重要なポジションだ。
『ヤマノススメ』の演技経験がある京極監督は本作が初監督だが、監督を始め制作スタッフが本作制作にあたり実際にキャンプ体験をするなど、プロ意識もさることながら気合いも入っており、そして制作スタッフの実体験は確実に作品に反映した。

また、本作は米国での視聴だったが、米国は我が国よりもアウトドアが盛んである。
220インチ視聴はアニメ好きなアメリカ人や他の外国人スタッフとの共同鑑賞だが、プロップ描写には多くの外国人が絶賛していたことと、富士山周辺の背景美術に魅了され、実際、来日未経験のイスラエルやアルゼンチンの企業から米国に赴任していた当時の同僚が来日して、富士山周辺でキャンプをしている。
それほど、本作の背景美術とキャンプ用品描写は日本人のみならず、外国人のエモーションにも響いたのである。

キャンプはニッチ市場であるゆえに『けいおん!』のような大規模な社会現象に至るまでではないが、それでも本作視聴を契機にアウトドアを始めたインドア層がいるようである。
アニメの影響力は侮れないねw
作画は良し悪しも大切だが、それ以上に視聴者の心に訴えてこそ作品に魂が宿っている「本物」だろうと、本作で実感した次第であるし、アニメの本領「動き」以外の背景美術やプロップ描写でこれだけの評価をした稀有な作品でもある。
無論、キャラ作画においても不安定感はないし「りん」の無表情と「なでしこ」のオーバーな表情演出は二人の性格の相違を視覚的に表現したものであり、先の分析においても十分に納得がいく。
ただし、キャンプ飯の作画の出来は悪くはないが、もう一歩であった。
しかし、本作のコンセプトで料理アニメの『食戟のソーマ』や『異世界居酒屋「のぶ」』並のクオリティを求めるのは流石に酷であろうし、料理描写は及ばなくても、それをフォローする背景美術が秀逸であり、大自然のなかで美味しくいただく雰囲気は良く表現されていたことから、今回は減点の対象とはしない。

ゆえに
★★★★★★★★★☆4.5


作画に関してはプロフ記載のとおり明確な基準を設けている。
『劇場版 響け! ユーフォニアム(シリーズ)』、TV版『進撃の巨人』(2013)劇場版も含むが「5」。左記作品並みか超える高水準でない限り「5」の評価はない。
以下、減点方式。更に、作品の世界観とのマッチングも加点減点の対象とする。{/netabare}

【音楽】{netabare}
まず、特筆するのはED曲の『ふゆびより』である。
本作のゆるさと冬キャンプを巧みに表現した秀逸な歌詞とアコースティック中心のメロディは、音の解像度がシビアなBOSEサラウンドでは、普通に聴くよりもよりクリアに再現されるのだ。十分に合格ラインだろうし、名曲でもある。
OP曲『SHINY DAYS』は逆にBOSEサラウンドと相性が悪いのかインピーダンスが雑に再生されてしまった。
曲自体は冬キャンプへ向かうワクワク感が十分に表現され、OP演出としては良いと思う。
また、この二曲だけでも十分にBGMとして機能しているが、何とも言えない虚無感と郷愁を誘う劇伴も秀逸であることも特筆に値する。

ゆえに
★★★★★★★★☆☆4.0{/netabare}

【結び】
本作は、国外、国内を問わずに多くの方々に勧めることが出来る。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 101
ネタバレ

result さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

タイトルで敬遠してた

【ゆるきゃん】このタイトルだけで私は勝手に百合系のアニメかな?と思ってました。

全然違っててゆるーくキャンプする。
とかそんな意味だったのかな。。

敬遠してた自分が情けない_| ̄|○

日常アニメはやっぱり面白い。
{netabare}
原作は解りませんが描写の中に時折混ぜてくる小ネタが面白すぎる。どれも絶妙なタイミングで、中でもリンが2ひきのワンコを見つけワンコがリンへ向かってダッシュ。
リンの目の前で鎖の距離が足りずリンの元へたどり着けない。
それを見てリンがニヤリ( ̄ー+ ̄)
もう一匹のワンコもダッシュ。
鎖の距離が足りないのかな?と思いきやリンに突進できる。とか
学校で初めてリンと出会ったなでしこがリンの元へダッシュして窓に顔をぶつける。とか
バイクで移動中のリン。
前の車、後部座席からリンをめっちゃ見てる犬、何度か信号待ちの度にリンは左右へ移動するが犬もまたリンの目の前で顔をだす。
そしてその車は左折してちょっと寂しく感じたリンだったがそのさらに前の車から今度は犬群が顔をだす。
とかどれも小ネタのテンポがめちゃくちゃよかったです。
早すぎず引っ張りすぎないあのテンポは絶妙でした!

{/netabare}
結構前から家族でキャンプ行きたいなぁと思ってたのでキャンプ道具集めて家族キャンプいってきまーす!

幸せを感じる時間をありがとうございました!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 28

76.7 2 キャンプで料理なアニメランキング2位
映画 ゆるキャン△(アニメ映画)

2022年7月1日
★★★★☆ 4.0 (230)
876人が棚に入れました
高校時代、キャンプを通じて関係を育んでいった、なでしこ、リン、千明、あおい、斉藤。時を経てそれぞれの道を歩んだ5人が、とあるきっかけでキャンプ場を作ることに。 『ゆるキャン△』が演出する、自然の美しさや美味しい食事、焚火を眺めるようなゆったりと流れる時間――。 「美味しいご飯を食べたり、きれいな風景を眺めたり、温泉にゆっくり浸かったりして……明日もまた頑張ろう」 そんな気持ちになれるひと時の体験。2022年の夏は、映画館で野外活動しよう。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

受け継いでいきたい優しさの連鎖がここにある

【物語 4.0点】
『へやキャン△』、『ゆるキャン△』2期、映画『ゆるキャン△』。
2018年冬・1期終了後に立ち上がった足掛け四年に亘る3本制作企画の総決算。

大人になった社会人・なでしこたち野クルメンバーが、{netabare}年末戦士サンタクレンジャーから週末戦士作業着レンジャー{/netabare}に進化して、キャンプ場作りに挑むというオリジナルストーリーがメインだが、
決して、1期、2期の人気の余勢を駆った蛇足ではない。
じっくりと煮込まれた設定、脚本、シリーズを横断する伏線芸が提供される。


子供の頃、大人になったら何でも出来ると思っていた。
だが大人になったら案外出来ないことも多かった。
それでも大人になっても楽しいと思うことを皆と一緒にやって行こう。

官民含めた組織を越え始まったキャンプ場プロジェクトに対して、
周りの大人たちが優しく、さり気なく見守るのも暖かい構図。
しがらみの中にあっても、皆、本当はワクワクしたかったんだとの性善説に包まれる癒しの120分。

鑑賞後は凝り固まった心身が、心の芯から解きほぐされるのを実感しました。
整体やマッサージ店に高額なサービス料払うくらいだったら、
本作に鑑賞料金払って身も心も軽くなりましょう♪(←強引な勧誘w)


【作画 4.0点】
アニメーション制作は1期以来のC-Station。

2期では比較的温存していた?富士山も今回は冒頭から押して来ます。
未だかつて、これほどまでに、配給会社がロゴ富士山の松竹で良かったと思った瞬間があったでしょうかw

{netabare}カニだの鮭{/netabare}だの今回も飯テロは即死級の威力。
腹ペコで鑑賞するのは危険なので、何かつまめるフードは用意しておきましょう。

東京、名古屋、横浜と、なでしこたちの活動圏拡大に伴い背景も(聖地巡礼地もw)大増量。
その描き込みに労をいとわず、彼女たちの成長を好表現。
広がった大人の世界を、志摩リンが祖父から受け継いだ大排気量のバイクで駆け回る描写も感慨深いです。


【キャラ 4.5点】
東京・昭島市のアウトドア用品店「フォレストオウル」店員となった各務原なでしこを見守る店長・小牧。
刹那的にノルマを達成する営業ではなく、長期的にアウトドアファン層拡大に寄与する、
なでしこのある種の甘さをも容認するステキな女性。
なでしこに、この仕事本当に向いているわと評価しますが、あなたも相当に向いています。

{netabare}女子高生3人にランプにお試しで火を付けたりしてアドバイスするなでしこの接客に、
なでしこが「カリブー」に何度も眺めに来たランタンをお買い上げするまで見守った店員の姿が重なります。{/netabare}
TVアニメ版で客として優しくおもてなしされたなでしこが、
今度はキャンプの楽しさを広める店員となる優しさの連鎖が温まります。


名古屋の「しゃちほこ出版」編集部員として苦闘する志摩リンを見守る先輩アフロ社員・刈谷。
{netabare}部下が伸び盛りと見て、裏でフォローする心情を上司・白川に吐露する件。
それを受けて白川がお前のほうが大変だったとイジり返す。{/netabare}
先輩が後輩を育み会社の将来を繋ぐ。
氷河期に断絶した当たり前の育成精神がこの会社では連綿と続いています。
こんな暖かい社風なら、ブラックに呑まれて消えていったアイツも凍えずに済んだのかな……。
そう考えたら目頭が熱くなるものがありました。


大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那と他の野クルメンバーも成人。
映画では恩師の“グビ姉”鳥羽に続いて{netabare}千明{/netabare}が酔いどれ2号として覚醒w
早速、{netabare}酔った勢いで名古屋から遠征し、タクシー料金メーター9万オーバーの{/netabare}武勇伝を打ち立てるw
ですが、これがプロジェクトの始まり。“飲みニケーション”も悪くはありません。


【声優 4.5点】
実はメインキャスト陣が成人した野クルを演じるのは1期12話の妄想シーンに続いて2回目。
因みに、キャラ設定等も、その妄想シーンから組み立てられており類似点多数。
イメージトレーニングも万全で、キャラを崩さずに成長を演じる好対応。

ナレーションは引き続き大塚 明夫さんで盤石の安心感。
最後、{netabare}兼任する志摩リンの祖父役として発した「いいキャンプ場だ」{/netabare}との一言に報われます。

犬山あおい役の豊崎 愛生さんは映画でも、まつぼっくりさんで\コンニチワ/などと暗躍している模様。
終盤、{netabare}帰って来た原付ビーノで\マカセロ/{/netabare}と男気?を見せたボイスも決まってました。


【音楽 4.0点】
劇伴もお馴染みの立山 秋航氏がオフィスシーンでもブレずに
笛とパイプのケルト風も散りばめる癒し系を継続しつつ新曲を量産。
今回は組曲「松ぼっくり」を編成し、キャンプ場完成までの道程を管弦楽も交えて生き生きと演出。

主題歌もお馴染みのお二人。
OPは亜咲花さんの「Sun Is Coming Up」
淡々と重ねた日々がちゃんと明日につながっていると励ます社会人応援ソング。

EDは佐々木恵梨さんの「ミモザ」
ふと立ち止まって振り返って変わった物、変わらない物を静かに確認するバラード。


【余談】
歴史文化財の保存と活用についても考えさせられた映画でもありました。
{netabare}特に、縄文、弥生の遺構辺りは、教科書に載るレベルの重文級であっても集客は厳しい。
実際、立派に整備された箱物に閑古鳥が鳴いている遺跡が当たり前になっている感があります。
土器発掘体験だけじゃ家族連れは中々やって来ないかと。
少子高齢化でインフラの維持すら難しくなっていく今後の日本にて、
遺跡の価値を損なわない程度のエンタメ化は検討に値すると感じました。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 34

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

日常系アニメが一段飛ばしで現実の扉を開く歴史的瞬間 「遠くのものほど大きく見えた」に込められた複数のメッセージ

2018年の第1期
2020年の『へやキャン』
2021年の『SEASON 2』に続く、複数の女子高生を主人公にキャンプで繋がった人々の姿を描く青春群像劇『ゆるキャン』の最新作


本日、完成披露上映会に参加してきたのでネタバレ無しで観どころをご報告します


原作でも全くの未知とされている、社会人に成長した主人公らを描く原作者あfろ先生が監修もされた完全新作の120分です


特に前説も無く、登場人物が多く、シリーズを追ってきた人に向けた小ネタばかりの作品に仕上がっているのであらかじめシリーズを予習していただいた方が無難です


まず【冒頭の5秒】に注目してください
映画好きならハッとさせられる仕掛けがあります
しかもそれが実に“『ゆるキャン』らしい”仕掛けで心の中で大きくガッツポーズしてしまいましたw
それぐらい度肝を抜かれた冒頭です
その手があったかwと


そして「きらら系」とか「日常系」と呼ばれるジャンルの作品で原作のその先を描くという試みが初めてです
それぞれ社会人に成長したキャラ達は住む場所も職業もバラバラながら、実に個性を尖らせた姿で登場して来ます


特にキャンプを仕事にした各務原なでしこと、キャンプは趣味と割り切った志摩リンでは、かつて初心者だったなでしこの成長も相まって2人は同じ目線である様に思えても実は少し違った価値観にもなっている、という表現になっています


また、山梨に残ったイヌ子こと犬山あおいや、Uターン転職で山梨に戻ってきたあきちゃんこと大垣千明と、地元から離れた他の面々とでは今作のキャッチコピーである「遠くのものほど大きく見えた」の意味合いも違って来ますよね


この複数の場所で複数の視点が同時多発的に絡み合うのが本作の一番『ゆるキャン』らしい要素です


キャストによる舞台挨拶では「あきちゃんが転職に至るまでには色々あった」と語られていたので、その“色々”と言われていた部分が本編では描写されなかったので、裏設定なんかもまだありそうです
観終えた後も想像や考察の余地がありそうです


ちなみに斉藤恵那が横浜のペットサロンのトリマーに就職した姿は、1期の頃からキャスト陣の間ではなんとなく予想していたそうで、まさに予想的中だったそうです


肝心のストーリーですが、町おこしの一環として5人の主人公が寂れた過疎地に新たなキャンプ場を建設しようと奮闘するものになっております
あれ?
『鉄腕DASH』か『目がテン』の話でしたっけ?w
流石はシリーズ一貫して【全然ゆるくない】のが『ゆるキャン』ですw
劇場版らしいスケールの話ですねw


公式youtubeチャンネルでは、テレビシリーズの主だった舞台である甲斐常葉駅からも程近い“道の駅しもべ”に、リアルに新しいキャンプ場を建設する動画が公開されています
この新キャンプ場は今回の物語の舞台とは全く関係ないのですが、モデル地とコラボ地は別けておきたい、という公式と身延町の思惑があるようで、今後は映画の公開後に間髪いれずにオープンした後、『ゆるキャン』とのコラボを前提とした展開を予定しているそうです


さて個人的なイチオシポイントはあfろ先生の登場メカへのコダワリが今作にも上手く引き継がれたと感じたところです
既にキーヴィジュアルでは成人したことで自動車に乗る様になったなでしこやあきちゃん、祖父のお下がり(?)なのか新城肇氏と同じトライアンフ スラクストンに乗るしまリンが描かれています


本編ではその他のキャラの愛車にも目を光らせてみると面白いですよ
ポイントはあfろ先生は基本的に四角いフォルムや丸いヘッドライトを好むという点
恵那の愛車はお洒落で都会的な彼女らしいチョイスでした
それと志摩家の自家用車が小さくなった?と思った人は気のせいじゃありませんという点
しまリンが名古屋で1人暮らしする様になったのだから自ずとそうなった、と納得します


最後になりますが古くからのあfろ先生作品のファンにはお馴染みの“アイツ”が遂に銀幕デビューを果たします
あfろ先生は日常系漫画家じゃない、不条理SF作家だ!ってことを急に思い出す、そんな上級者向けのファンサービスがありますw


そんな『映画 ゆるキャン』は7月1日に全国ロードショーです
是非お楽しみに

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

大人の「リアル」と「ファンジー」、そしてゆるキャン△らしさを盛り込んで

【レビューNo.62】(初回登録:2023/6/2)
コミック原作のアニメ映画で2022年作品。2時間程度。
一時期お付き合いのあるレビュアーさんがこぞってレビューしてたので、私も
続くぞ!と思いつつ、結局後回しにしてましたw
ようやく着手ですね。

(ストーリー)
本編から数年経った時代、大人になったリンは名古屋にある小さな出版社に就
職していた。
ある日千明から名古屋を訪れている旨のメッセージが届く。再会した千明はU
ターン転職し山梨の観光推進機構に勤めており、今は数年前に閉鎖された施設
の再開発計画を担当していた。
その話を聞いたリンが
「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
と何気なく言ったところ、千明が直ちに行動に乗り出す。
各地で就職している、なでしこ、あおい、恵那を呼び集め、かつての野クルメ
ンバーの手によるキャンプ場開発計画が始まるのだった。

(評 価)
・大人の「リアル」
 ・大人設定は「苦肉の策」?!
  正直今の「女子高生」で映画をやるとなると、
  ・ひたすら細かいエピソードを詰め込むTV版の延長
  ・新キャラ多く出すために他校との合同キャンプ他
  といった感じで、本編の1,2期を観ればわかるように、ある意味「ゆるキ
  ャン△」は完成された作品であり、安定感はあるが今後の発展性となると
  意外と難しいのかなっと。
  そういう意味では、今回思い切って「大人になった彼女たち」という時間
  軸を一気に進めることにより、また1から物語を描いていけるので、上手
  いやり方だったのではと、個人的には評価したいところですね。
  (3期やる場合の辻褄合せも不要だし、大人だからやれることも増えるし)
  制作陣も表向きは「大人になった彼女たちを楽しんでほしい」としつつも、
  実際は結構「苦肉の策」だったのではないかと。
  (大きなお世話でしょうがw)

 ・旗振り役の千明他のリアル
  {netabare}・「前回全員で集まったのは、3年前のキャンプ」
   リンと千明の飲み会は、こんな会話から始まります。幾ら5人の絆が深
   いとはいえ、社会人になるとそんなもんだよねぇ~というリアルさが、
   まず共感を呼びます。
  ・そして本作品では、「観光推進機構」の千明が発起人で、キャンプ場開
   発計画を進めていくのですが、確かに5人に中では一番の適役だったで
   しょう。で、実際の「キャンプ場総合リーダー」はリンに託すというw
   ここまでセットでやっぱり千明だなっと。
  ・こうやって計画はスタートします。各々時間をやりくりしながら現場に
   出向いたり、スマホ上でアイデアを出し合ったり、でも思いがけないハ
   プニングも発生して・・・
   時に本業等のシーンも挟みつつ、二転三転しながらもキャンプ場が開設
   するまでを丁寧に描写していきます。{/netabare}

・大人の「ファンタジー」
 「昔の仲間が集まり大きな事を成し遂げる」
 とても夢のある話ですが、現実はこの映画のようにそう上手くはいかないこ
 とも、視聴者皆が理解していて・・・そういう意味では、やはりこの映画は
 「ファンタジー」だといえるでしょう。でもだからこそ、自分たちに代わり
 「このファンタジー世界で彼女たちには夢を叶えてもらいたい」
 ある種彼女たちに思いを託すような作品なのかなっと。
 (まあキャンプ場作りの過程なども、ご都合主義な部分はどうしてもね)

皆が集まるとあの懐かしいノリが帰ってきて、「テストキャンプ」としてキャン
プ飯のシーンをガッツリ入れてくるなど、やはり大人になっても根底にあるのは、
安定の「ゆるキャン△クオリティ」なんですよね。
そこはしっかりと押さえているなっと感じます。

ただ2時間という尺は賛否両論を呼びそうですね。キャンプ場作りのシーンで
冗長と感じる部分があったり、{netabare}計画が始動する前に謎のなでしこ家でのカニ鍋
パーティが始まったり、リンとなでしこが山の露天温泉に出かけいろいろ語り
合ったり、それも含めてこの作品の味と楽しめるかどうか。{/netabare}
大人の「リアル」と「ファンタジー」は個人的には、いいバランスになってい
るかなっと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 16

78.4 3 キャンプで料理なアニメランキング3位
うちのメイドがウザすぎる!(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (584)
2283人が棚に入れました
ロシアの血を引く小学2年生・高梨ミーシャのもとへ、元自衛官にして筋金入りの幼女好きである鴨居つばめが新人家政婦としてやってきた。元自衛官のポテンシャルを存分に生かしてミーシャに接近しようとするつばめと、徹底抗戦の構えをとるミーシャとのホームコメディが幕を開ける。

声優・キャラクター
白石晴香、沼倉愛美、M・A・O、原田彩楓、井澤詩織、加藤将之

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ただの変態アニメ、ロリアニメと侮ることなかれ!

原作未読。最終話まで視聴。

美少女小学生のミーシャ。
幼女好き家政婦のつばめ。

この2人中心に描かれるドタバタコメディ。

元航空自衛官ならではの(?)体力をいかして、変態行為に及ぶつばめと、それを頑なに拒み続けるミーシャ。
序盤~中盤はこれだけど充分面白かったです。

だけど、これだけだと同じことの繰り返しで、どうしても食傷気味になっちゃう。
そんな頃合いに登場する脇役が、効果的に作品を盛り上げてくれます。

つばめの元上官でドMのみどり。
ミーシャの同級生のわしわしと森川。

そして感動的な最終回。

この作品は変態ロリアニメと思われがちですが、実はミーシャの成長を描く作品。
笑いも感動も、かなりクオリティが高い作品だと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 45
ネタバレ

TaroTanaka さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

素晴らしい。視聴者の性癖も試されるアニメ。シリアスも強度が高い。

ウザメイドのロリ性癖、
及びメイドの元女上官のドM性癖、
及び金髪幼女を愛でることを中心としたコメディ。
1話に5~10回くらい笑える箇所がある。

コメディメイン作品のシリアスは成功しないことが多いが、
本作最終話は成功していた。
{netabare}
母の死や病気等を絡めた事で
コメディにありがちな「ぬる」いシリアスになることを絶妙に回避した。
{/netabare}

ロリコンアニメのようだが、
実際にはメイドの筋肉に目が行く。
「筋肉+ストーカー+ロリコン+メイド+萌絵」
という属性過多キャラの新境地に
視聴者の性癖が試されるアニメ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

変態もドン引きの変態

原作未読/※最終話視聴にあたり総評は最下部に追記

キャッチコピーは『闘うヘンタイ家政婦 VS ロシア系小学生のほっこりしない系?ホームコメディ』。

登場人物はかなり少なめで、小学2年生の主人公・高梨ミーシャ(声:白石晴香)と、もうひとりの主人公でメイドの鴨居つばめ(声:沼倉愛美)のふたりがほぼメインで進行していきます。

第7話まで観た時点では、つばめの度が過ぎた変態っぷりに同じく変態の私でさえちょいちょいドン引きしてしまう場面もあったけれど、概ねミーシャの突っ込みにより笑えるものとはなっております。作品全体としても毎回一回以上は声に出して笑ってしまうシーンもあり、テンポも良いので楽しく見られるものとなっていました。

{netabare}ミーシャが学校へ登校するようになってから登場するクラスメイトのわしわしこと鷲崎みみか(声:原田彩楓)は、個性が強すぎる主人公ふたりに相対した温和なキャラで作品のバランスを取ってくれるので、もうちょっと出番を増やして欲しいかななんて思ったり。

同じくクラスメイトの森川ゆい(声:井澤詩織)はただの面倒くさいウザキャラかと思いきや、つばめを師匠と仰いだりと素直な性格をしているので、今後も期待しています。『ガヴリールドロップアウト』のサターニャを彷彿とさせるキャラなのでわりとお気に入り。

そして、強烈なドMキャラ・鵜飼みどり(声:M・A・O)ですが、そのドM発言をしつこいくらいに繰り出すのであまり笑えなかったけれど、初登場時のミーシャとわしわしからの2連発防犯ベルでは吹いてしまいました。みどりの場合、その行動が面白かったりするので、少しでいいからドM発言を自重して頂きたいw{/netabare}

エンディング『ときめき☆くらいまっくす』はつばめの激しいキャラが前面に押し出されているものとなっており、その中毒性から連続視聴中でも飛ばすことが出来なかったw


▼第8話
{netabare}この作品って細かいとこにも笑いのネタが置かれているというか、1回の視聴じゃ気づきにくいネタがあるので、2回連続で視聴するとより笑えてしまう。たとえば冒頭で、つばめがミーシャの成長を記録したと熱弁するカットではミーシャBDのジャケットなどが映っているんだけれどよく見ると「VOL.102(50GB)」とか、50GB分で102本ってオイw また、寝起きのミーシャを撮影するカメラ画面では地味に5.1chと表記してあったりとw てな感じで、出来るだけ見逃したくない次第。このシーンでのミーシャのセリフ「あんな奇行に走っておいてよく平然とメイドモードに戻れるな」も笑ったなあw

また今回はみどり回だったともいえ、みどりの可愛さや面白さが際立ちまくっており、みどりに対しての評価が爆上げしてしまった。なかでも就寝シーンでの鼻血を垂れ流しながら「いや、大丈夫、イエーイ!!!」はクッソ笑った。ひとつひとつ記しておくことができないほど今回も終始笑いが止まらなかった回でした。また時折挟まれる、不穏なBGMも笑いのタネとして最高でしたw 今期のギャグ枠としては私の中でナンバー1候補筆頭となっております。{/netabare}

▼第9話
{netabare}クマゴロウを持ち帰ったゆいの妹を優しく諭すつばめが微笑ましかった。いつもは変態ながらもこういった素敵な人間性を垣間見せるからやっぱつばめは最高ですw そして、ミーシャちゃん幼女時に雪にはしゃぐ姿はまさかの家族サービスってw みどりはみどりで、ミーシャやご近所さんのために雪かきに勤しむ優しさw ほんとこいつら変態のクセに人間が出来すぎているから困る。さらに今回はわしわしも登場したけれど、こちらもまさかの肥満化w 後半の雪合戦では、ダイエットのために始めたのにも関わらず、わしわしそれ雪玉作りじゃ痩せないから~! ホント、この作品はたった一話のなかに毎回いろいろ詰め込んでくるから面白い。{/netabare}

▼第10話
{netabare}分かってはいたけれど、あの不穏なBGMとともに旅館の仲居として登場したつばめに声を出してクッソ笑わされてしまった。さらに違うアングルから3度繰り返す演出にしばらく笑いが止まりませんでした。そして入浴シーンで、ミーシャちゃんの幼児パンツに目を向けさせといてからの再度、不穏BGM&つばめの登場にまたもや爆笑w いきなり笑いっぱなしで、すこぶる体力をもってかれたかと思えば、後半では格好良すぎるつばめになったりと、振り幅が激しすぎて大変だw{/netabare}

▼第11話
{netabare}今回はわしわし&森川さんとのお泊り回で和み成分大目でした。そして登場からいきなりの笑いを提供してくれたみどりん。初登場時あたりは微妙だなんて記した気もするが、もはや彼女もこの作品にはいなくてはならないほど愛すべきキャラクターだ。ここにきて、つばめの変態っぷりにみどりんまで引かせてしまうとは、やはりつばめ恐るべし。終盤では、シリアス展開で来週への持ち越し。この様子だと次で最終回のようなので、終ってしまうのが寂しい次第である。{/netabare}

▼最終話&総評
{netabare}嗚呼、今季最高に笑わせてくれた「うざメイド」がついに終わってしまった…。最終話は、つばめの過去が語られ、ミーシャがつばめの手を引きつばめを部屋へ招き入れた瞬間に目から水が流れ始めたよ! いままで散々笑わせてくれたギャグアニメでありながら、最終話では感動的な展開に持っていくとは、先週までは思いも寄らなかった。原作はまだ連載中らしいけれど、このアニメ版は綺麗に幕を閉じれたものと思います。

ミーシャやつばめはもちろんのこと、わしわしや森川さん、そしてみどりん。彼女たちにどれだけ笑わされ、癒されたかわかりません。つばめ&みどりんのド変態っぷりにドン引きすることもあったけれど最高に面白い作品でした! 久しぶりに満点をつけさせてもらます。そしていつの日か第二期が観れることを願うばかり。{/netabare}


▼キャスト
高梨ミーシャ:白石晴香
鴨居つばめ:沼倉愛美
鵜飼みどり:M・A・O
鷲崎みみか:原田彩楓
森川ゆい:井澤詩織
高梨康弘:加藤将之

▼制作情報
アニメーション制作:動画工房
原作:中村カンコ/漫画:既刊4巻
監督:太田雅彦
副監督:大隈孝晴
キャラクターデザイン・総作画監督:山崎淳

▼主題歌
オープニングテーマ「ウザウザ☆わおーっす!」歌:高梨ミーシャ(白石晴香)&鴨居つばめ(沼倉愛美)
エンディングテーマ「ときめき☆くらいまっくす」歌 :鴨居つばめ(沼倉愛美)&高梨ミーシャ(白石晴香)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 39

76.8 4 キャンプで料理なアニメランキング4位
ソウナンですか?(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (548)
2037人が棚に入れました
家もない…。食べ物も、水もない…。女子高生4人組は、どこかもわからない無人島でソウナンしてしまい大ピンチ! …のはずが、けっこう元気です! なんにもないから、なんでも作る! なんでも食べる! 知恵と勇気の無人島サバイバル!

声優・キャラクター
M・A・O、河野ひより、安野希世乃、和氣あず未、大塚明夫
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

括約筋肉少女帯

なんでもかんでもJK出しときゃいいと思ってんと違いますか?

・・・大見得を切って昨今のJK花盛りな風潮を揶揄した自分を殴っていただいて構いません。
えーあのー、、、JKいいね ボソッ

ここ2,3クールの15分ものの中では一番好き。


 タイトル 『ソウナンですか?』

Q なるほど。遭難した時に役立つサバイバル知識満載の教育系アニメですね?
  ↓
A そうなんですけどちょっと違います

Q となるとそのまんま愛でたり鼻の下を伸ばしたりするアニメなんですね?
  ↓
A いやほんとまぁそうなんですけどなんかちょっと違います


 {netabare}恥じらいを捨てた{/netabare}

 {netabare}または恥じらいの皮を一枚ずつ剥がす途上にある{/netabare}

 {netabare}若い娘さんの生命讃歌に目を細めるアニメです{/netabare}


修学旅行中の飛行機事故という絶望的な経験をしたのにクラスメイトや先生の話題なぞどこ吹く風 (笑)
原始的欲求と文明的理性との狭間でユルく葛藤する遭難者4名の観察日誌です。ちなみに原作は未読。


 それでも生きていかざるをえない!


かつてオーケンはダメ人間に向けそう語りかけました。
無人島サバイバルのような原始的環境において、恥じらいや見栄は不要であるとの現実。
昆虫食も尿による水分補給も肯定されちゃうのです。
だって生きていかざるをえないんですもの。

これがもう少し歳を取って分別のある大人になってればエロチシズムを感じたのかもしれませんが、親の庇護下にあるだろう女子高生たちから感じるのは、守られてる身分からの自立の胎動です。
・・・実際はだいぶユルイです。悲壮感がないなどとことさら目くじらを立てるほどではありません。アニメですから。


アイディアの勝利でしょう。
普段なら眉間に皺をよせてしまうデリカシーのない表現は置かれてる状況が免罪符となりました。
突発的なえっちい描写もそうは言ってもしゃーないだろうよと説得されてしまう環境下に生きる彼女たちであります。

 {netabare}とってつけた感がないのです!キリッ{/netabare}

よくあるラッキースケベやお約束水着回などに飽きがきてる方でも許すことが出来ちゃう仕様です。


なおメンツはこちら ↓

 鬼島ほまれ(CV M・A・O)
 鈴森明日香(CV河野ひより)
 天谷睦(CV安野希世乃)
 九条紫音(CV和氣あず未)

ダントツでほまれですね。遭難歴複数回のエキスパートの彼女。心地よいのは行動 / 言動になんら躊躇がないこと。即断即決は頼もしかったりギャップボケを生じさせたり、かといって他の三人に歩調を合わせる柔軟さもある。プランAで同意を得られないならすかさずプランBと次善策を講じます。そのプランBは周りの意見を咀嚼した上での最適解なのでいったんここでアクションに移れます。ズルズルと第3第4の案に流れたり話し合いでループすることもありません。
自称脇役マニアの私には珍しく主役鬼島ほまれが最も魅力的なキャラクターに映りました。


ついでに、回想に出てくるほまれパパ鬼島丈一(CV大塚明夫)とほまれとの掛け合いもじわじわくる。

{netabare}「いいか?ほまれ」で始まる回想 @ どこぞで遭難中
ここから丈一によるほまれへのサバイバルチュートリアルが展開される。例外なく自信満々である。なんというか屈託がない。
対するほまれのリアクションは一定。「うんっ!」その瞳はきらきらと輝いているのである。{/netabare}

手を変え品を変え繰り返される親子の会話シーンも毎週の楽しみでした。
OPEDの印象は薄いかも。サクッと15分の手軽さ。毎度次週が待ち遠しかったです。



※最終回ネタバレ

{netabare}私、何かを失った?
いえ、ちがうわ。
命をつないだだけよ。
うん。
きっとそうよ。
だって{/netabare}

それでも生きていかざるをえない、な満足の全12話でした。
置かれた状況がシビアであればあるほど、そこからの落差でお笑いが映えてくるものなんです。
徹頭徹尾シリアスに振れずギャグで貫き通した点も評価が高い一品です。


{netabare}紫音がひと皮むけて躊躇なくウ〇コハンドクリーム塗ってたらさらに点数上げてましたね、きっと。{/netabare}




■(余談)鬼島ほまれを雇いたい

仕事でも頼れるリーダーとして能力を発揮してくれそうです。
仮に彼女をヘッドハンティングできなくても育てる手というのもある。新人研修にはほまれ父を招聘し1年くらいどっかに放り込むとか。研修コストは飛行機代くらいだし。
雇用なので給与支払義務は生じるとしても帰還後の伸びしろに期待できそうです。
従業員も税法上 “ 非居住 ” 扱いで納税額を減免されますし、手をつけてない1年分の給与所得が口座に振り込まれてるわけですから、それほど悪条件ではないと 勘違いしてくれるかもしれません。
もちろんそんな会社に応募があるかどうかはまた別の話です。



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.09.18 初稿
2020.04.06 修正

投稿 : 2024/12/28
♥ : 60

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

女子高生4人、ゆる~くソウナン中ですww

なんか毎回、
新しい発見とか体験とかを、
遭難初心者3人が、
遭難マスターの女子高生にリードされて、
だんだん一人前の遭難者に育っていく、
そんな感じのギャグアニメでしょうか。

遭難したときのウンチクも出てきます。
でも普通、人は、
一生無人島で遭難生活したりしないから、
何かの役に立つとは思えませんww

そこが、何だか楽しいです!

だって、人は、ゆるキャン観て面白かったって、
実際には女の子のソロキャンプなんて、
危険だから、出来ないじゃないですか。

だから、無人島生活だって、
実際には出来っこないけど、
それをギャグっぽくアニメで描いて貰えるのって、
凄く贅沢なアニメ仮体験だぞ!って思います。

こういうのを、シリアスに描かないからこそ、
楽しく観れるんだと、思います(^^)



最終回まで楽しく視聴しました!
最後の2話で、ちょっとシリアスな感動展開?
って思ってたら、全然違ってましたwww
生存のために必要だっていう言い訳、
凄く便利ですよね( ̄▽ ̄;)
スゴいインパクトで、
下品大好きな私、シリアスなことだと思ってても、
笑いを堪えられませんでした(≧▽≦)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 42

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

修学旅行…からの〜ソウナンですか!?

ガラケーの使い方ってあーゆー使い方があるんですね。…ま、こんな事が無ければ使わないやり方ですが(笑)


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全12話・15分アニメ)


修学旅行の移動で使ってた飛行機が飛行機事故を起こす。放り出され、たまたま同じになった同じ学校の女子高生4人(クラスは別)。救助が来るのを祈り、行き着いた無人島でサバイバル生活が始まる。
…ってとこですね。


微エロ表現だけなら「またこんな系か…」で断念したと思います。が、サバイバル知識が中々面白く、微エロ表現は観てもらう為の1つの動機になってたので全話視聴出来ました。
ちょっとやり過ぎだと思うのもあったけどサバイバル知識で調べると理に叶ってるので「なるほど」と頷けるものばかりでした。
ま、詳しく表現してしまうと尺が足りないだろうな。そこは仕方ない。

『鬼島ほまれ』のサバイバル知識(ほまれパパの教育の賜物)、『天谷睦』の趣味が「読書と料理が得意」と言ってた通り色々な場面で知識が披露されたり料理の時も肉を率先して屠殺(とさつ)したりとこの2人がサバイバルには向いてるタイプ。
『鈴森明日香』は元気娘だが若干アホ娘だが快活な娘。(ゲテモノ苦手)
『九条紫音』は家がお金持ちなのでまんまのお嬢様。なので我儘言いたい放題で「死んだ方がマシよ!」と言い、ちょいちょい困らせる。
しかし意外と手先が器用で他人を思いやるとこもある。
が、後半の2人は物語最初の方「食べ物さえあれば」や「シャワー」など結構我儘放題でサバイバル向きでは無い。

この4人で繰り広げるサバイバル生活なのですがタイプが違う現状の受け取り方をしてて面白かったですね。ま、普通に考えたらいきなり数分後何もないとこでサバイバル生活をしなきゃならない現実が来たら後半2人の様な我儘を言うのも納得はします。
で、現代社会で慣れてるから火さえ起こせない…ってなるんだろうな。


食べられるかのパッチテストはサバイバルやってる人はやりますね。一般人がパッチテストやるとしたら毛染め液とかかな。アレと似たような物です。
アレを容赦なくお尻にって…痒さだけで済めばいいが(苦笑)
二の腕にしてやれよ、『ほまれ』。


6話は結構考えさせられますね。お肉を食べる為に…って感じで。幼虫や昆虫で良質なタンパク質を摂るのも良いですがやはりお肉料理を食べたくなる。『セロトニン』不足から来るストレスなどでね。
そこでお肉の『トリプトファン』という必須アミノ酸を補給しストレス軽減に繋げるって感じです。(お米と一緒に食べるとなおよし)
かなり簡単に書きましたが、詳しくは栄養学へ。

話が逸れました。戻します。
ウサギの命を奪う事、それを捌く事、そして食す事…
最初の2つをやったある人物達は普段生活してるだけならやらない事だから普通に凄いなと観てました。屠殺なんか発狂したくなるだろうな。(食肉の処理方法は搬入から含めると約20工程以上)
そして食した後のあるキャラの「ごちそうさま」はグッと来ました。
因みにウサギ肉は淡白で鶏肉みたいですがやや噛みごたえがあります。調理法で変わりますがね。
フランス料理ではご馳走らしいです。


しかし最終話はちょっとビックリしました。
うん、でもよく考えれば座薬がそうだから…
ハハハ…


OP曲はなんか楽しそう。ソウナンするのに。
ED曲もなんか楽しそう。ソウナンしてるのに。

アイキャッチの「ソウナンですか?」は『こ○すば』や『みな○け』みたいな感じで使い方は良かったです。


サバイバルだけど所々はギャグ、美白や清潔を保つなど女子高生でありたい!ってのもあり、微エロ込みで男性向きな作品だなと感じました。
2期がもしあるなら観てみたいですね。だけど2019/10/29現在、既刊5巻だから無理かなぁ。
でも最終話の終わり方を観ると期待したい。


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6話観て思いだしたのが私も高校生の夏休みの時、ある地方の農家さんのとこでお手伝いした事があって近くに牧場をやってる人にもお世話になりました。そこでなぜか鹿を屠殺するとの事で手伝ったんですが…何回か吐きましたね。
血とか内蔵とか生々しいのは勿論、死んでるけど目が合うと自分の震えが凄い。ナイフが骨に当たったり鹿の体温が…。
もう出来ないだろうなぁ。
なので6話のあるキャラが屠殺して声を上げるのはよく分かります。最後までよくやれたもんだ(汗)
魚だと三枚おろしとか出来るのに不思議ですね。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 9

71.2 5 キャンプで料理なアニメランキング5位
阿波連さんははかれない(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (321)
1068人が棚に入れました
小柄で物静かな女の子、阿波連(あはれん)れいなさん。人との距離をはかるのが少し苦手。そんな彼女の隣の席に座るライドウくんは、阿波連さんとの間に距離を感じていた。ある日、阿波連さんが落としてしまった消しゴムをライドウくんが拾ったことをキッカケに、ふたりの距離は急接近!?「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』密着系?青春ラブコメディの幕が上がる!!


声優・キャラクター
阿波連れいな:水瀬いのり
ライドウ:寺島拓篤
大城みつき:M・A・O
桃原先生:花澤香菜
ネタバレ

けいP さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ウブで不器用なカップル

いわゆる〜さん系ラブコメです。
この手の作品はマンネリしやすくなりそうですが、
二人の周りの脇を固めるメンツも個性派ぞろいで
マンネリせず楽しめました。

阿波連さんは意外とはかれる?{netabare}
特に二葉ちゃんのあしらい方は妙に上手かったw

ライドウ君の妄想がはかれないw
ちょっとしたことで肥大化する妄想。
たまに当たるからますますはかれないw

この手の作品にしては珍しく
告白して晴れて正式なカップルに 。

他の〜さん作品も
この二人を見習って
はっきり告白しなさい👍{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 9

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

シュールすぎる

女子高生阿波連さんと隣の席の男子高校生ライドウのラブコメ。席の位置がほぼからかい上手の高木さんじゃないか(^^;はかれないって何やろ?はーそう言う事か、てかそっち方向にはかれないの?
阿波連さん声出さないキャラ?あっ、話した声ちっさ。でも見た目は可愛らしいし、声もいいな。声優さん誰やろ?えーいのりんか!(私的推し一位の声優さんです)推しでも声だけでは気付かないんですよね(汗)
ごちうさのチノのテンションをさらに下げた声って感じです。

可愛らしいのに阿波連さんの変な動き、顔芸、ライドウとのやり取り、そうはならんやろ的笑い。ライドウも阿波連さんに対して、そうはならんやろ的妄想をする。二人とも無表情でやるのでかなりシュールな笑いとなってます。てかこのアニメ雰囲気自体がシュールで、私はシュールな笑いも好きなので、思わず声出して笑いましたが、ダメな人は全然笑えないと思います。

変態教師をざーさんが演じてます、本気の変態ぶりでさすがです。忍者的な動きをする阿波連さんの友達。阿波連さんの妹と弟、キャラは多くないですが、癖が強いキャラばかりです。

前半はキャラ紹介も兼ねてギャグ多めで、後半からラブコメっぽくなりますね。阿波連さんがデレだして可愛い、いのりん好きは最高ですよ。全体的な構成も良くて終わり方もキリがいいです。

いのりん贔屓と好きなシュールさで評価上げました。久々に声出して笑いましたし。ただやはり評価は分かれるアニメだと思います。断念する人もいるでしょうね。お時間あれば試しに1話観て判断して欲しいです。私はお勧めします。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

こういう俺目線のラブコメ最高じゃね?

少なくとも私が今まで観てきた中では
水瀬いのりさんが担当するキャラにハズレなしで、
今回も大当たりな予感がプンプンしてます♡

3話でEDの映像が阿波連ダンスに変わって激カワ⸜(*´꒳`*)⸝


❁⃘❁┈┈┈┈┈INTRODUCTION┈┈┈┈┈❁❁⃘
小柄で物静かな女の子、阿波連れいなさん。
人との距離をはかるのが少し苦手。

そんな彼女の隣の席に座るライドウくんは、
阿波連さんとの間に距離を感じていた。

ある日、阿波連さんが落としてしまった消しゴムを
ライドウくんが拾ったことをキッカケに、
ふたりの距離は急接近!?

「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。
色んな意味で、『はかれない』密着系?
青春ラブコメディの幕が上がる!!(公式引用)
❁⃘❁┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈❁❁⃘


◆1話【 近すぎじゃね? 】

阿波連さんと会話する為に頑張るライドウくん、
あまりにも健気すぎてヒロインより可愛いんじゃね?
{netabare}
阿波連さんのセリフにある
「君が、ライドウくんが、消しゴム拾ってくれて、
       話しかけてくれたのが、嬉しかったから」
ってところで徐々に明るくなっていく言い方の感じ
阿波連さんの分かりにくい感情を細かく表現していて凄い。
{/netabare}


◆2話【 尾行られてるんじゃね? 】
{netabare}
目薬するためにライドウくんが阿波連さんの顔
ムギューってしてるの可愛かった〜♡
そして近距離にもほどがあるでしょ!そこがいいけどw
ライドウの開いた社会の窓を守る阿波連さんの健気さ最高。

新キャラ出ましたねっ
阿波連さんを見守る幼なじみの大城さん。
お世話好きな性格なのかな^^*
ライドウくんの事を怖がってるけど
そのうち3人一緒に和気あいあいできる日がくるといいな〜
{/netabare}


◆3話【 席替えじゃね? 】
{netabare}
少しづつ阿波連さんのコミュ力が上がってきてますね。
サブタイ見た時この2人が席離れちゃうの悲しすぎる、、
と思ってたら奇跡的に同じ席のままw
席替え前に阿波連さんが寂しがるシーンよかったな〜

創作ダンスの為にライドウくんに協力してもらって
ダンスを動画に撮ってる時の2人の動きがウネウネしてて
ダンス自体も変な踊り方だったんだけどそれが可愛かったw
あのシーンは何回も観返したくなりますね(*´ω`)♡
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

69.5 6 キャンプで料理なアニメランキング6位
3D彼女 リアルガール(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (299)
1204人が棚に入れました
リア充な美少女・五十嵐色葉とオタク男子のつっつんこと筒井光の関係を描く不器用なラブストーリー。

声優・キャラクター
芹澤優、上西哲平、蒼井翔太、津田美波、寺島拓篤、上田麗奈、神田沙也加

ちあき さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おもしろかった(タイトルで損してる……)

タイトルからはとても想像できないですが、とても良い青春恋愛ドラマです。

あにこれではあまり評価されていないし、タイトルもビミョーなのですが、やっぱり、見た目だけで判断してはいけませんね。もっと評価されていい作品だと思います。

コミュニケーションが苦手系の恋愛ドラマで、その葛藤や気持ちが十分伝わってきて観ていておもしろかったです。私は共感する所が結構ありました。

多少主人公の卑屈さに気になる所がありましたが、それはキャラということで……。少なくともいいやつであることは観ていたら感じられるので、人から好かれる理由も納得がいきます。不器用ながらも真剣に大切な人と向き合おうとする姿勢は好きです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

とーよ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

どうやら「いろは」は一色さんだけでは無かったようです。

3D彼女リアルガール(2018年春アニメ)
同名マンガ(完結済み、未読)のアニメ化作品です。実写映画化も
されています。少女漫画ではありますが、主人公はオタク高校生
の筒井くん(つっつん)で彼の視点で物語が進んでいきますので、
男性でも見やすいかと思います。

私は事前情報無しで見始めてタイトルからどんなストーリーか
全く想像出来なかったんですが、素敵なラブストーリーでした。
いやいや、本当にすごく面白かったです。個人的な感覚ですが、
結構な良作なのに他の作品と比べ埋もれ加減のような…。何故?


側から見るといわゆる不釣り合いカップル。可愛い彼女(色葉)と
オタクで根暗、当然コミュ障持ちでもある筒井(つっつん)です。
(もっとも色葉も彼氏を取っ替え引っ替えでとの悪い噂によって
同性から疎まれて可愛い外見なのに友達が居ないようですが。)

色葉の方からの告白で始まったお付き合い(某訳ありで勢い任せ)
ですが、色葉も次第につっつんの不器用な真っ直ぐさに惹かれて
いきます。つっつんの方も自分の見て呉れではなく、自身の本心
と真剣に向き合ってくれる色葉に惹かれ、2人は徐々にその想い
を深めていきます。そして、それに伴って良き理解者となる共通
の友人、仲間も出来てお話を盛り上げていきます。

本作の見どころと言えば、なんと言っても「五十嵐色葉」です。
ヒロインの色葉がとにかく魅力的。他人がどう思うかじゃない。
自分がどう思っているか。好きな人のことを真っ直ぐ思う気持ち。
つっつんのことが本当に好きなんだなーってのが痛い程伝わって
来ます。担当は芹澤優さんで初主演とのことですが、好演でした。
(そう言えば、関係ありませんが芹澤さんは斉藤由貴さんの姪っ子
さんなんですね。レビュー書くのにググって初めて知りましたw)

心理描写が丁寧な作品です。なので見ているこちらがどっぷりと
感情移入しちゃいます。つっつんも決める時は決めるなってとこ
があって良いですね。こんなところにも色葉は惚れたのかなー。
着実にリア充化しやがって。リア充爆発しろーとは個人の感想w

しかし、そうは言っても(つっつんが)良かれと思ったことが裏目に
出ることは多数あります。その辺は今まで人間関係を積極的に構築
して来なかった過去が原因か。空気読め無くて裏を引くつっつんの
行動には流石に苛立ちました。さらには鈍感なとことか卑屈なとこ
とか。まー、視聴している私がこうですから、付き合ってる彼女の
色葉はもっと大変でしょう。いや、実際に大変そうでしたよ(^◇^;)

2クール作品で、1期は12話で取り敢えずおしまい。2人の今後と
仲間達それぞれの恋の行方は如何に?2期も当然連続で視聴したい
と思います。
ラブコメよりはラブストーリー。恋と友情と青春。もっと評価され
ないといけない作品かと思いますので見てない人は是非見てね(笑)

【2021年5月視聴。同月初投稿】

投稿 : 2024/12/28
♥ : 27

とまと子 休眠中 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

恋と噂

高校の古文の先生が確か源氏物語の授業で、平安貴族は何もすることがなくて大変暇であ った、という前段のあと
「みなさん、人が暇を持て余すと何をすると思いますか?
 それは、“恋”と“噂話”です。」
と言っていたのを憶えています。

その時わたしは「だったらわたしは恋をしよう」と決めました。
限られた時間を他人のために使うのはばかみたい
自分のために使おう、と。

でも噂話の人気はとても高くて男女を問わず話題の多くは噂話です。
わたしだって、自分の話題がいつのまにか他人への心無い噂話になっているのに気づいて 途中で止めたりします。


いろはは最初、「恋多き女」。
人の噂にのぼることもとっても多い子。
でも他人の噂話はしません。

つっつんは最初、恋はしていません。
でも二次元にかける情熱はほとんど恋かも。
彼も他人の噂は気にしません。

いろはとつっつんがリアルのわたしと違うところは、きっとここです。
わたしが彼らに憧れて、大好きになって、応援して、涙するのも、きっとここです。

彼らが自分の気持ちを生きるのに精一杯で、他人のことなんか気にしている暇がないほど 一生懸命なところです。

つっつんがいろはに恋をしたのも
いろはがつっつんに恋をしたのも、
きっとそこだったんだと思います。

「オタク」とか「ビッチ」とか、そんな他人が貼ったレッテルなんてどうでもいい同士だ から、そういうのを簡単に乗り越えちゃう同士だから、惹かれ合ったんだと思います。


わたしは決して、「噂話は道徳的に問題だからしない」というわけではないです。
恋だってずいぶん非道徳的になることもあります。

ただ、他人のことなんかいつかは忘れてしまう。
他人に噂されていたことも嘘みたいに消えてしまう。
わたしは、「ときが過ぎても覚えてる だいじなこと」をだいじにしたい。


いちばんだいじなことは・・・誰も知らないこと。

自分で動いて、確かめて、はじめてわかることです。
そのひとと直接向き合って はじめてわかる気持ちです。
自分の胸の奥で感じて、外からは決して見えない気持ちです。


いろははきっと、他人に噂されていたことなんかはきれいに忘れてしまっても、つっつん のことはいつまでも憶えています。

そういう恋を、したくありませんか?
不器用で、みっともなくて、なりふりかまわず突っ走ってでも、冷静な傍観者なんかには わからない自分だけの気持ちをだいじにしたいとは思いませんか?

わたしはそう思うんです。

だからわたしはこの「スクールカーストのアウトロー」
いろはとつっつんの恋もめちゃめちゃ応援しちゃって、ポロポロ泣いちゃうんです。

 

投稿 : 2024/12/28
♥ : 26
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