2023年度のカメラマンおすすめアニメランキング 1

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68.5 1 2023年度のカメラマンアニメランキング1位
オーバーテイク!(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (110)
273人が棚に入れました
「F4」、フォーミュラ4。 「F1」を頂点としたフォーミュラカーレースの入門カテゴリーで、 上級カテゴリーに優秀な若手ドライバーを輩出しており、 シリーズ発足以来、「モータースポーツの甲子園」としての役割を担う。 そのサーキットに、ひとりの男が足を踏み入れる。 眞賀孝哉。フォトグラファーとして活動しているが、 現在はとある理由によってスランプの渦中にある。 取材に訪れた富士スピードウェイで、高校生「F4」レーサー、浅雛悠の走りを 目の当たりにする孝哉。 その愚直なまでのひたむきさに、久しく感じていなかった胸の高鳴りを 自身の裡に蘇らせる......。 それをきっかけとして、彼は弱小チーム「小牧モータース」と共に、 悠を応援しその夢を叶えようと決意。 いつしか、性格も年齢も全く異なる悠と孝哉の人生は、互いに交錯していく——。
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

二人の男が過去を乗り越えるまでの物語。

【本作の紹介】
本作は、モータースポーツの登竜門といわれるF4のチームである「小牧モータース」を中心として、その高校生ドライバー浅雛悠(あさひな はるか)と、とあるトラウマにより人物写真を撮れなくなったフォトグラファーの眞賀孝哉(まどか こうや)という二人の主人公が、それぞれが抱える過去を乗り越える(オーバーテイク)までの物語である。

本作は、TROYCAの10周年記念作品として制作され、同社の1作目である『アルドノア・ゼロ』と同じ、あおきえい監督(他に『Fate/Zero』、『Re:CREATORS』など)が担当した。

本作のレースシーンは、車載カメラや実際のレース映像を見ているような臨場感があり、見ごたえがある。もっとも、本作は、「レースシーンがメインではなく、二人の主人公が過去を乗り越えていく人間ドラマが中心」となる(なお、モータースポーツに興味がない人が観てもわかるような作りになっている。)。

そして、本作の評価は、ひとえに眞賀孝哉の人間ドラマをどう捉えるかにかかっているといっても過言ではない(ネタバレありじゃないと説明できないので後述)。

また、年齢も性格も違う二人の主人公が起こす化学反応を違和感なく観れるか、または、そのあたりの説得力を増す描写が足りないと感じるかも本作の評価に影響を与えそうだ。


個人的には、眞賀孝哉の人間ドラマは有りだと思うが(理由は後述)、浅雛悠の話と絡めて化学反応が起きたというには、説明不足だと感じた。

もっとも、本作の人間ドラマに対する感想は、人によって大きく変わりそうなので、ご自身で確かめるのが一番かと…(投げやりじゃないよ!(笑))


【本作のネタバレ有りの感想】
【眞賀孝哉の人間ドラマは有り?】
{netabare}孝哉の抱えるトラウマは、知り合いの少女が東日本大震災で津波にさらわれる瞬間をカメラの望遠レンズ越しに偶然見つけ、それを写真に収めてしまったこと。
そして、それを作品として世に公表し世間から大バッシングされる。

この写真の是非を考える上で、作中でも触れられているエディ・アダムズの『サイゴンの処刑』(1968年ワールドプレス写真賞、1969年度のピュリッツァー賞受賞)という写真がある。

この写真は、ベトナム戦争中のサイゴン(現ホーチミン)で、南ベトナムの司令官が北ベトナムのゲリラ兵(いわゆるベトコン)とみられる人物を路上で銃殺している様子を収めたものである。
撮影者であるアダムズは、米軍によるベトナム戦争介入の熱心な支持者であったが、世間的に、この写真は、南ベトナムが私刑を行っている証拠と見られ、本人も意図せず、アメリカ国内で反戦運動のアイコンとなってしまった。

写真は、文字と違って、映像なので具体性があってインパクトが大きい。しかし、瞬間的な事実を捉えたものなので、前後の経緯を知らない人は、撮った人間の思惑と違うことを感じることがある。

例えば、この写真の経緯を知っているアダムズからすれば、戦争の一場面にすぎないが、知らない人が見れば、一方的な虐殺が行われているようにみえてしまう。


本作では、孝哉は、自分が知る少女が生きていたことを多くの人に知ってほしいから件の写真を公表したという。しかし、少女に何の思い入れもない人にとっては、津波の一被害者の決定的瞬間を写した衝撃的な写真でしかない。

孝哉の意図としては、少女は短い生涯であったが、せめて多くの人が彼女のことを忘れないことで弔ってあげたいということなのだろう。ひいては、津波の恐怖を後世に伝える写真となればいいという想いもあったと想像できる。


そうすると、私は、戦争の被害者の写真がOKで災害の被害者の写真をNGとする合理的な理由が見当たらず、そういう問題提起があってもいいと考えるので、有りだと思うわけです。
もっとも、センシティブな問題なだけに、もう少し尺を使って丁寧に描いた方が良かったとは思います(ただ、詳細に描くと話が重くなるので、あえてあの程度に留めてよかったという評価もあり得ると思います。)。


【年齢も性格も違う二人の主人公が起こす化学反応】
悠と孝哉は、異なる二人が交わることで起こる化学反応を期待され、あえて対照的な性格になるよう設定されたようです。
しかし、主人公2人の性格、年齢、環境が違いすぎて、普通に暮らしていれば互いに接点がないわけですから、私には、彼らがあそこまで信頼し合うような関係になるには、エピソードが足りないように感じられました。

あえて男2人主人公にしたのは、恋愛を絡めず、テーマだけで勝負したかったからなのでしょうから、余計にその辺を感じました。もっとも、あくまで個人の感想です…。{/netabare}


【オリジナルアニメを作る意味】
ここから先は、本作と直接関係ないのですが、原作のないオリジナルアニメ一般について、思っていることを書こうと思うので、以下、興味のある方だけお付き合いいただければ幸いです。

本作は、原作のないオリジナルアニメとして制作されましたが、近年、オリジナルアニメとして成功している作品はほとんどありませんし、制作される数自体も少ないです。そこで、商業的にも成功が読みにくいオリジナルアニメをあえて作る意味を考えてみようと思います。

オリジナルアニメといえば、宮崎駿監督の名前がまず挙がるのではないでしょうか。
クリエイターの評価において、誰が作ったのかがすぐわかるような独自性(オリジナリティ)の価値が高いと思われるため、宮崎駿監督の評価が世界的に高いのは、彼の多くの作品がオリジナルだからという側面があると思うわけです。

これに対して、原作ありの作品をアニメ化した場合、原作の人気に依存するところがあるので、どうしても原作優先になってしまう。
そうすると、アニメ製作者は、原作を映像化するための下請けにすぎず、原作を変えると「原作改変」と批判されることになるため、独自性を発揮しにくくなる。

したがって、オリジナルアニメでの成功は、クリエイターとしてのアニメ製作者の地位を上げ、アニメ独自の表現の幅を広げることにつながると思うわけです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 必殺スリップストリームで、もういいかなと。

3話で離脱します。

 「必殺!スリップストリーム」で、ちょっと根気が付きました。がんばって丁寧に作っているのはわかりますが、ちょっと少年誌的な展開とレース紹介なので、趣味が合わなかったです。
 それとレースシーン。CGのレベルが高いのはわかりますが、疾走感というかスピード感がないんですよね。いや、実際動画でF1を見てても、望遠レンズの関係とかで遅く見えるのはありますけど、それにしてもミニチュア…いやグランツーリスモを見ているような感覚になってしまいます。遠近法がうまくいっていないのかな?MFゴーストと比べて何が違うんでしょうか?

 まあ、そういうことでやっぱりキャラ造形と主人公の行動の違和感と脚本の少年誌的スポコン展開が私にはあいませんでした。





1話 演出・見せ方が下手。不自然な説明とキャラ造形。

{netabare} 今時フォーミュラレースものも珍しいなあ、と思い視聴しました。初回は何か過去の…多分水難事故のトラウマがあって、人物が撮影できないと思われるカメラマン視点で描かれました。

 まず、男女関係の思わせぶり、特に女性から男性への未練を描くことでカメラマンが出来る、モテる男だという演出からスタートします。ここで少し反発心が起きます。どうせ、本当はイケメンで出来る男ということだろう?レースに関わることでトラウマを克服して、仕事も女も上手く行く話だろう?と思います。

 これは私の先入観、偏見であるかもしれませんが、演出がこの作品ちょっと首を傾げるところがあります。冒頭でなんの感情移入もしないままいきなり短い過去回想が入ったり、波のシーンのフラッシュバックが多用されます。効果的ならいいんですけど、カメラマンに反発心があるために乗れません。

 それとレースを観戦しているカメラマンの視点だったのに、突然レーサーのモノローグが入ったりします。場面転換なら分からなくはないのですが、また一瞬でカメラマンに視点が戻ります。

 1話に設定と伏線をばらまきたいのはわかりますが、しかし、この演出は「説明的」すぎます。話に没入できない、つまり感情移入できません。

 レースに行くと知り合いばっかりで全部解説してくれて裏側を案内してくれる人のいい社長さんと知り合うし。ご都合主義すぎだし。冒頭の男女関係からリアリティラインが高い、大人っぽいアニメかなと思って見出すと、レース場に入ってからは少年マンガのスポコンものの手法です。

 つまり、演出なのか脚本なのかわかりませんが、誰向けに何を見せたいアニメなのかを放置して、舞台設定の説明をしたい意図しか見えません。

 で、レースを遠くから眺めていて、感動してがんばれちゃうカメラマン。うーん…それがストーリーラインじゃないの?じゃあ、この1話って一体…で、EDクレジット後のアレかあ…うーん、うーん…

 作画の水準はいいですが、内容…はまだわかりませんが、演出あるいはキャラ造形と言動がまったくついて行っていません。次の話でどうなるかだけは確認しますが、内容よりも見せ方のところが心配になる作品でした。

 なお勝手な想像ですけど、トラウマの水難事故なんですけど、荒れた天候の日に雇い主等のごり押しでモデル撮影を強行して、ファインダー越しに人が波にのまれるのを見たとかそんな感じでしょうか。
 それだと、レースの頑張りを見て克服するというとはどうも結びつかないので、そこの話に説得力をどう持たせる気なのかは気になります。そこが胆なんでしょうか。それとも1話だけで視点が切り替わるのでしょうか。{/netabare}


2話 素人を置いてレースの説明をするという構造で感情移入先がわからない。

 1話で孝哉氏が何に感動したのかがわからない2話でした。なんというかレースを続けることだけを目的として勝つことを目指していない家族にクチバシをつっこんだ感じの違和感がひどかった気がします。

 その不快さを解消してもらいたく結局2話も全部見ましたが…肉屋に営業って、学園部活ものじゃないんだから…という感じです。
 みなし子で親の意思を次いで、というモチベーションに時代性はないのかもしれませんが、そんなあっさり口で説明しないでドラマで見せて欲しいです。

 それに、今回のキャラの雰囲気はあんな冷めた感じの高校生レーサーとホンワカチームがレースを続けていることに惰性を感じてしまいます。主人公は1話で何に感動したのだろうか?という主人公の空回りがなんとも言えない2話でした。

 レースの仕組みを素人を参画させることで、レースの説明するというストーリーの構造が、誰に感情移入していいのかわからない感じで困惑する感じと言えばいいのでしょうか。どうせなら普通に主人公はレーサーの高校生の方が臨場感がある気がします。

 そう…一生懸命なのが外野なのに、家族と応援する外野の構造に説得力がないんですよね。それが1話のフラッシュバック的なこととつながるのかどうかです。

 次話で結論でしょうか。

 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

結局、金と勝利次第ってことよ!理解頂けたかな?少年少女諸君!

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.18

 なんやかんやでハッピーエンド!良かったねぇ。孝哉さんと悠のトラウマも癒やされましたとさ…。

 結局、スポーツで勝つには金!金!金!モータースポーツは特に顕著ってことが言いたいのかな…。スポンサーが金を出してくれたんでタイヤを潤沢に使えるから戦えんだよ!的な…。

 う〜ん…。最初の悠のトンガリ振りは何だったんですかね?金次第なのはリアルと言えばリアルなのかな…。

 震災やらパパの事故死やら、JKレースクィーンの恋模様やら色々ぶち込みすぎた感じはありますが、大団円で終わったのは良かったと思います。勝利すれば百難隠すってことですね。

 今期覇権とはいきませんが、珍しい競技レースモノを描いたオリジナルアニメとしては、中々面白かったと思います。
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 9話まで観ました。2023.11.27

 あの震災でたまたま衝撃的写真を撮影し、勝手にトラウマになった孝哉さん…。個展で衝撃的写真を発表して炎上したのがトラウマでは無かった様です。

 そんで、遺族に許してもらってからの回復!なのかな?感動するかどうかはあなた次第と言った所でしょう。

 私的には感動エピソードか?と疑問に思います。他人の最期を勝手に撮影して、勝手にトラウマになって、勝手に公表して炎上して、勝手に癒やされただけの話では?

 レースと何の関係もあらへん!あの震災で関係者が亡くなって、傷ついてるのはお前だけでは無い。

 安いお涙頂戴でしかありません。孝哉さんのエピソードは雑音でしかありません。

 レースものに、色々ブッコミ過ぎです。MFゴーストみたいに女子高生お尻フリフリ位でよごさんしょう。
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 7話まで観ました。2023.11.16

 孝哉さんの過去が明らかになります。浅はかな理由で炎上した過去があったそうです。

 自分の個展で、衝撃的な写真を発表して炎上って…。世間が悪い様に登場人物達は孝哉さんを擁護しますが、これまで、散々孝哉さんの軽薄ぶりを観せられてきているので、さもありなん、それ観たことか!という感想しかありません。

 孝哉さん、大震災の津波写真を撮影したことによってトラウマになったと、制作側は言いたいのでしょうが、視聴者には、軽薄さのせいで炎上したのがトラウマなんじゃね?としか思えません。自業自得なんですが…。

 さて、これからどうするんでしょうか…。中々難しい気がします。ノリと勢いで何とかしそうです。

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 5話まで観ました。2023.11.01

 また、あっさい話をぶち込んで来ましたねぇ…。炎のランナーって…。主人公達以外の市民ランナーが雑魚すぎです。

 しかも、孝哉さんのトラウマも解消って何だそりゃ!?アニオリの、こういう荒唐無稽さがたまりません。

 一応、メインキャラの深掘回ですが、キャラの軽薄さは払拭出来ませんでした。まぁ…、深い人間ドラマがあれば良いというものでもないので仕方無いですね。

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 4話まで観ました。2023.10.26

 金のかかるモータスポーツなのに、登場人物達がこじらせています。

 無愛想な高校生ドライバー、トラウマで人物が撮影出来ないカメラマン…。

 観る気が無くなりそうな位ウザそうですが、レースの迫力で何となく面白さを感じます。

 孝哉カメラマンは、どうやって飯を食っているのか?小牧モーターズはどうやって利益を出しているのか?F4の高校生ドライバーを飲料メーカーが広告に起用するか?

 登場人物達や組織が浮世離れしている感じですが、爽やかな話なので、続きが気になります。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6
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