カタルシスで親友なTVアニメ動画ランキング 4

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番のカタルシスで親友なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.7 1 カタルシスで親友なアニメランキング1位
CANAAN カナン(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (972)
6060人が棚に入れました
渋谷で起こった大規模テロから2年。少女・カナンは、上海で対テロリスト組織の依頼により、武装集団「蛇」に対抗する日々を送っていた。渋谷テロの実行犯と目される「蛇」の首領・アルファルドは、かつてカナンと共に戦った仲間でありながら、現在は袂を分かち、南アジアで潜伏を続けている。
一方、フリーライターの御法川は、日本の三流雑誌社「ヘブン出版」の取材で、カメラマンで助手のマリアと共に上海へ向かっていた。マリアはそこで、中東で知り合った少女・カナンの気配を感じる。
華やかさと猥雑さが交じり合う"魔都"上海。かつて渋谷を震撼させた"ウーアウイルス"の脅威の影で、それぞれの運命が再び交錯を始める…。
ネタバレ

フーカム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

見えないものを見ようとしてカメラのレンズ覗きこんだ(誤解を招く表現になっていたので少し最後の方のタイトルの解釈を修正)

同じような境遇を持ち兵士として育てられた二人の生き様を描いた物語
共感覚という新ジャンルを用いたこの作品は決してガンアクションがメインではない
どちらかというと視聴者側にゆだねられる心理描写が中心にある
ぜひ、その目で見てその耳で聞いて感じてもらいたい

自分なりにいろいろと考察してみましたが難しい(>_<)


1話「洪色魔都~こうしょくまと~」
{netabare}
タイトルは洪水のように色んな人の気持ち(色)があふれている異様な上海と好色的(こうしょくまと)でカナンが人形には色が無くて好きだといって射的の景品の人形撃ったのと掛けてるんだろうな

*冒頭のシャムのセリフ
戦争によって過去を奪われた犠牲者 = カナン
権力闘争により過去を失った敗北者 = アルファルド


 破壊によって生まれた兵士は憎しみを武器とする
 兵士としての起点は同じでも有り方は異なっている
 憎しみには憎しみで対抗してはならない
 その力で相手を消したとしても憎しみに囚われた
 自分がいる限り憎悪の数は減りはしない
 カナンお前は俺たちとは違う
                        」

これはアルファルドとシャム自身が憎しみを武器としていたってことなんだろうか?いきなり良く分からない(汗


マリアの写真への思い

 この世界には誰もが見えてないものがいっぱいあると思うんです
 ううん…見ようと思えば本当は見えないものなんて無いのに
 わざと目を閉ざしている
 この目でそれを見てしまうのは痛すぎるし辛すぎるから…
 だから閉ざしている
 写真は誰かの目を借りることができると思うんです
 自分の目を閉ざしたままでも誰かの目を借りて…
                               」

これはなんかわかる気がするなぁ
写真という客観的な立場で見るとはっきり認識できるけれど自分がいざ当事者となると見なかったことにしたくなるようなことがある…自分に降りかかる痛みや辛さが嫌だし怖いから
{/netabare}
2話「邪気乱遊戯~じゃけらゆうぎ~」
{netabare}
タイトルはあやとりと命をとったカナンのあやとりのような行為をかけてるのかな?あと邪と蛇を掛けてるんでしょうね

「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」
シャムがアルファルドに向けたこの言葉の目的と個人としての欲望ってどう違うのだろう?よく分からない
最初はシャムの求める理想通りに強くなることが目的だったけどカナンが現れたことでシャムの視線がカナンに移ってしまったことからまた自分に戻したい(超人になりたい)という欲望ってことなのかな
{/netabare}
3話「阿断事~あだごと~」
{netabare}
タイトルは
阿=自分の意志を曲げて人に従う。
弟が蛇に従うのを断るってことと兄の仇(あだ)を掛けてる?

弟の仇討ちはなんで戦おうとしないでむしろ死ににきたような態度なのかと最初は疑問に思ったけど弟のセリフをよくよく考えれば
「だからこの化物(カナン)を作りだそうなんて無駄なんだって」
つまり初めから勝つつもりはなくて自分たちを操る蛇に対しての仇でありもうこんなことは無駄だから止めろと言いたかったんだろうな

この事件をきっかけにマリアはカナンを拒絶してしまった
これはマリアがカナンには共感覚があることを知っていたし
カナンが弟に敵意がないことは分かるはずなので
「普通の女の子」「強く輝く」カナンが「殺人」をするはずがないと思いこんでいたから
しかしマリアに仕掛けられた爆弾のようなものの色は見えないからカナンは倒さざるを得なかった
{/netabare}
4話「呉れ泥む~くれなずむ~」
{netabare}
タイトルは「呉れ」や「泥む」は古語で
呉れには人からものをもらう
泥むには執着する、とどこおる、慣れ親しむ、悩み苦しむなどの意味がある
・アルファルドはシャムからもらった名前に執着
・日が暮れそうでなかなか暮れない(日=マリア への執着)
・刺青(いれずみ)は親しみを込めて刻んでもらった
・カナンはアルファルドへの憎しみから泥にまみれて悩み苦しむ
ぴったりなタイトルですね
しかも前回のタイトルの阿吽に合わせてか古語を使ってるあたりもうまい

シャムの「目を逸らすべきものは逸らしてもいい」って言葉がマリアのカメラへの思いと対比してていいですね

あとシャムに俺は何色かと尋ねられてカナンが
「薄茶色、1週間シャワーを浴びていない色」
と答え、それに対してシャムが
「見たまんま言っただけだろ」
と言いカナンが笑い出すシーンは最初見たまんま冗談で答えたのかと思ってましたがどうやら本当のことをいってたっぽいですね
そしてシャムが信じていないから笑いだしたという感じでしょうか


 お前はまだ復讐を考えているな、覚えておけ
 憎しみに憎しみであたっても意味がない
 憎しみには義務で当たらなければ救われない
 憎しみは何も生み出さない        
                     」

この解釈も難しい
任務とか命令で当たれってことでは無い気がする
かといって他にいい言葉が見当たらないけど命令や義務は引き受けることで行うから"憎しみを受け入れて"当たるということなのかな

カナンは憎しみで当たってはいけないと分かってはいても
「誰のせいで(シャムを)失った…誰のせいで(マリアを)」
アルファルドのせいで失うのだと思い復讐に向かう

またマリアも謝りたい思いからカナンを探しに夜の街に飛び出す
そして遊びまわった場所を探すものの見つけることは出来ない
そこで怖そうなお兄さんが集まっている路地をみて回想するシーン

 カナンは私が危険にさらされると助けにきた…もしかして今度も
 私がカメラを持つようになった理由…それはカナンに出会ったから
 わからないこと、目を背けたくなる出来事を見つめたかったから、
 カナンを分かりたかったから。なんて甘えていたんだろう、
 あの子を撃ったのは私を守るためだった…
 なのに私は罪の意識から逃れたくてどこかでカナンを責めていた
                               」
ここで自分が目を逸らしていたことに気づく、そして怖そうなお兄さんに絡まれるが、

 私は平気なんだから!
 自分の目で見て自分の気持ちで判断する
 すべての本当から目を逸らさない!
 逃げない…大沢マリアはカナンの友達なんだから!
                        」
と逃げずに立ち向かうマリアを助けに来たのはユンユンでありそして

 大沢マリア!、、、
 私の名前!あなたも教えて!お話したいの!あなたと!
 あなたのこと、カナンのこと…いろんなこと知りたいの!
                           」
なぜいきなり友達になろうとしたかというと
これは目の前の「怖いお兄さんに絡まれる少女」という目を逸らしたくなる状況にカナンと同じように飛び込んできたユンユンだからなのだと思う

一方カナンはアルファルドを倒しに向かうが返り討ちにされる
そのときの回想のシャムの言葉
「恐怖を知っているものは憎しみでは動かない。カナンは俺やお前とは違う。」
恐怖って何を表してるんだろう?またシャムやアルファルドとカナンは違うって一体どうゆうことなんだ
そういえば12話のファクトリーから帰ってきたカナンは恐怖やいろんな感情をもつようになり震えていたけどそれと何か関係あるのかな?

アルファルドのセリフに
「ありがたい、私と同じとこまで落ちてくださった」
とあるため、シャムをカナンに奪われたことに憎しみを感じていたのは間違い無さそうだけどそのあとに

 どうだ?憎しみから戦う気分は
 泥のようだろう?
 あがけばあがくほど引きづりこまれる底なしの闇
 その屈辱に私は耐えてそして這い上がった
                       」
と言っていることから今はカナンに対して憎しみではない何かを抱いているのだろうか?それとも憎しみを飼いならしたということなのだろうけど
その証拠としてカナンを撃たずに逃がすが
「まだ殺さないまだ楽しめる」
と言っていることから今はまだ殺さないけれどいつかは殺す気なんだろう
{/netabare}
5話「灯ダチ~ともだち~」
{netabare}
タイトルは友達の関係を火を用いてうまくあらわしていますね
カナンは消さないように灯すことが友達だと思ってたけれど
マリアは共に照らし合うことが友達だと考えているようですね

なんだかユンユンとハッコウは知り合いみたいだったけどどういう関係なんだろう?

マリアが悲しむからユンユンを殺さなかったけれど共に灯すというタイトルに込められた意味は実現できてない印象
マリアの一方的な欲望に対してカナンが無理に応えて危ないといった風前の灯し火って感じですね
{/netabare}
6話「LOVE&PIECE~ラブアンドピース~」
{netabare}
タイトルは愛と平和(PEACE)という謳い文句とパズルのピース(PIECE)をかけてるんでしょう
欠けたピースとはなんなんでしょう?色々考えたんですけどよくわかりませんでした
愛だけではダメで何かが必要というメッセージだとは思うのですが

蛇の動きがあるということで対テロ国際会議について調べるカナン
そんな依頼をしたわけでもないのに仕事熱心なカナンを見て夏目は
「先手を討つ。全てはお友達のためね」
それに対してカナンの返答
カナン「違う、マリアを失わないためにってそう思ってた…でもなんか違う」
夏目「やっと思春期に突入ね」
ここでカナンに友達に対する考えが変わり始めているのかな?
でも友達って一体なんなんだろう?
{/netabare}
7話「慕漂~ぼひょう~」
{netabare}
タイトルは慕い漂うと書いて慕う心が漂うというのと死体が漂っている墓標を掛けたのでしょう

アルファルドがマリアに対して
「お前のように欺瞞に満ちた女があいつにとってのカナンだというのか」
といっているがアルファルドは何が欺瞞だと思ったのだろうか?
出会ってから話した内容はほとんどないはずである
このことから考えられるのは記憶喪失であること
つまり過去を忘れていることに対して欺瞞に満ちていると言ったと考えられる
過去に執着し過去と戦っているアルファルドにとって過去から逃げたマリアは欺瞞に満ちているように見えたのだろう
{/netabare}
8話「乞~こえ~」
{netabare}
タイトルは乞が「こ」と「え」に似ているからっていうのとハッコウの出せない声をかけてるのかな?
そして乞にはものをねだるという意味があるのでハッコウが声をマリアがカナンをねだっていることもかけてるのかな

夜空の月を見上げながらマリアとカナンが会話するシーン
マリア

 自分のいいところも悪いところも良く分からなかった
 だからいろんなところに旅をしていろんなものを見て
 いろんな人に出会って自分のこと見つめてみたいって思った
 そしたらね空っぽだったいいところも、
 悪いところも無くてただ空っぽだった
 カナンと出会ってね驚いたの、
 すっごい辛いことがあったのにね、輝いてた
 月ってね太陽の光に照らされて輝いてるんだって
 私思った、カナンのそばにいれば
 いつか私も輝けるんじゃないかって
 ごめんね、もうカナンに頼っちゃってた、
 その上守ってもらったりしたら
 むずむずしちゃうよ申し訳なさ過ぎて
 カナンはただそこにいてくれればいい、
 そこにいてくれるだけで私はすっごいすっごい助けられてる
 私もいつか自分で輝けるようになりたい、
 だからずっとそばにいて、わたしのそばにいて
                            」
カナン

 目覚めてすぐにはいつもと感じが違うことには気づかなかった
 マリアと触れてもわからなかった…
 それは色が見えなくてもマリアの優しさは伝わってくるから                                   」

マリアは月、カナンを太陽に例えてるんでしょうね
空っぽのマリアが光るためにはカナンの強い太陽のような光が必要だと
逆に共感覚がなくなって暗闇の中にいるカナンには
共感覚がなくても見えるマリアの優しさの光は月のように見えているのでしょう
{/netabare}
9話「過去花~かこばな~」
{netabare}
過去のウーア(スワヒリ語で花や死を意味する)ウィルスの事件などの話(花死)ってことかな

アンブルームに襲われてカナンが倒そうとするときにハッコウが殺さないでと叫んでいました
このことから前回のハッコウのカナンに対する行動は自分たちと同じような境遇にある仲間(アンブルームやボナー)がカナンに殺されたのが憎かったといったところでしょうか?もしくは上海での弟のようにウーアウィルスの実験がカナン製造のため行われてきたことを知っていたからカナンが憎かったのどちらかでしょうね

そしてアンブルームの死体を撮影しろとミノさんに言われるも一度拒否するマリアはカナンの「普通の女の子」「強く輝く」といった良い面しか見ようとしない癖はまだとりきれていないようですね

またリャンを殺そうとするアルファルドを止めようとするカミングスを見てアルファルドは
「自らの命を彼岸に追いやってまで求め焦がれるものその正体に興味が湧いた」
とあるがこれはアルファルドがシャムを殺したときの回想を見てもわかるようにシャムはまるで抵抗する気が無いように見える
つまりアルファルドはこのときのシャムの気持ちを知りたかった
だからそれと似た行動をとる「愛」とやらに興味を持ったのではないだろうか?

ここで重要となってくるのがシャムと同じ薄茶色をしているアルファルドがカナンに対してどんな感情を抱いているのかである
諸説では「絶望」が有力視されていますがどうなんでしょうか?
これについてはまたあとで述べよう
{/netabare}
10話「想執~そうしつ~」
{netabare}
タイトルは想いに執着することで喪失するサンタナとハッコウを表現してるのかな
サンタナはハッコウの愛(死)の囁きを聴くことに執着しハッコウはサンタナの亡骸に愛(死)を囁きつづけることに囚われ命を落とす
そういった意味では11話のリャンもそうなのだろう

ここでアルファルドから薄茶色のヒントとなるような発言がある
「あいつを見ているとヘドが出そうになる」
「ある男を見ていても同じ気分を抱いた、この気分に名前を付けるとしたら…」
私は最初この言葉からアルファルドが抱いたこの感情は「失望」ではないかと思いました
前回もカナンに対して
「いつになったら本気を見せる」
「私はお前にはいつもがっかりさせられてばかりだ」
など言っていることからもそうなのではないでしょうか?

カナンが夏目に対して言ったこのセリフも面白いですよね
「面白いよねあなたは、私の能力が分かっていてそれでも贖罪なんて口にするの?」
つまり共感覚を持つカナンには夏目が贖罪なんてする気がないことはまるわかりだということですね(笑)
夏目はカナンのこと嫌いだといっていたのは夏目は口で相手を騙し繕うのが得意な人間なのでどんなに取り繕ってもバレてしまう、そしてバレたところで動じず何を考えているか分からないところが苦手なんでしょう
カナンの言うとおり夏目の目的はボナーの研究データの回収でありそれを兵器として売りさばくことや政府の消えた村の隠蔽を揺することですからね(笑)

そしてこの回ではまた薄茶色のヒントが出てきます
それはサンタナの死の恐怖で怯え狂うハッコウを救いに向かうミノさんの色です
最初銃を乱射するハッコウに恐怖し緑色をしていましたがサンタナの
「もし俺に何かあった時には頼む、ハッコウをこの夢から目覚めさせてやってくれ」
という言葉を思い出して救いに向かうミノさんの色が緑からだんだん薄茶色に変化していきます
ここから先ほどアルファルドはカナンに「失望」を抱いていたのではといいましたが、ここでのミノさんは「失望」していたのでしょうか?
私はサンタナとの最後の約束を守るための唯一の「希望」という感情を抱いていたのではないかと思います
そしてアルファルドはシャムやカナンに「希望」を抱いているからこそ「失望」させられているであると
{/netabare}
11話「彼女添~シーソー~」
{netabare}
タイトルはサンタナとハッコウ、リャンとカミングス、マリアとカナンがそれぞれ寄り添うこととシーソーを掛けてるんでしょう
特にシーソーはこの話のテーマの1つなんじゃないかなぁ

           命/愛(絆)

OPの「絆を自ら引き裂いた as judgement 吊り上げて」
もここからきてて愛と命で揺らぐシーソーの天秤を表現してるのかな?

アルファルドがカナンそっくりのボナーを見て言ったセリフ

 別に姿を似せたわけではない。
 共感覚の因子を持ちあわせた人間がウーアによって体質を変化させた
 際には髪の色が抜ける、それだけのこと。
 私が求めていたのはビジネスになるボナーという名の生物兵器。
                                」
その後も
「そう、たまたま似てしまっただけ…」
そして焼払い
「たまたまだ」
と繰り返している
このセリフから受ける印象は”カナンを作りたかったわけじゃない”と思い込みたいといったものだ
これまでの流れから推測するにアルファルドの欲するものはカナンやそれ以上の超人を作り、戦い勝利することで得られる超人という称号であろう
しかし、その結果皮肉にもカナンに似たものができてしまうというカナンの呪縛のようなものを感じたんだと思う
シャムの亡霊同様にカナンの亡霊にまで取り憑かれてしまった…
そんな気分の悪さを拭い去りたかったのだろう

意識を取り戻したミノさんにカナンが尋ねる
「あの人(ハッコウ)はミノさんの希望なのか?
 そうまでして守りたい存在なのか?     」
と聞いていることからも薄茶色はやはり「希望」の色だったのではないでしょうか

戻ってきたカナンを撮りたいというマリア
アンブルームのときはまだ目を背けていたマリアだがここで
親しい人の死を通して様々な感情を持ち"弱く震える"カナン
つまりマリアが見たくはないカナンを真っすぐ見ようとし、決心が実行に移るようになってきたのであろう
{/netabare}
12話「忌殺劣者~きせつれっしゃ~」
{netabare}
タイトルは
   「忌殺」と「季節」
   「劣者」と「列車」
を掛けているのでしょう
「忌殺」はケガレ(感情)を殺すこと
「季節」は四季など "移り変わり" や "様々な表情" を見せるといった意味で使ってるんでしょうね
「劣者」は劣っている者=アルファルドかな?
アルファルドは過去に執着し時間が止まっていたのとあらゆる愛だの憎しみだのといった感情を「厄介なものだ」、「滑稽だ」、「飼いならした」と殺してきた

ファクトリーから帰ってきてからのカナンの様子がおかしいことに気が付いているマリアはカナンを心配し見に行く
そこにはマリアに何かを求めるカナンが居たがマリアは何と声をかければいいのか分からない
カナンは
「マリアが一緒なら(輝ける)…」と思っているが
一方マリアは
「カナンが一緒なら?(輝ける)…」と何か考え始めたようだ

カナンは列車の中でシャムを失ったあの日を重ねる
古びた列車、銃声、血の香り、それらに感覚が刺激されて見えないはずのもの幻がみえるようになってしまう
そこで見たものは死んだはずのシャムだった
 シャム「ここで俺は死んだ」
 カナン「アルファルドに殺された」
 シャム「どうだろうな」
振り返ると亡くなった人たちの姿
 シャム「俺たちは誰に殺されたんだろうな」
ここでカナンは全てアルファルドのせいにしてきた自分を認めたくなかった
持ち合わせの奇異の感覚に頼り切ってシンプルな真実
自分がアルファルドからシャムを奪った事実
アルファルドがしたことは自分がしたことと同じという事実
憎しみに憎しみで当たっているという事実
から目を逸らしてきたのだ

アルファルドはマリアの役目はただ一つでありカナンの本当の力を目覚めさせる起爆材となることだという
ではなぜ今までは生きることが役目と言っていたのに今回は銃で撃つといった矛盾したことをしたのか
それは機が熟したからだ
その答えはアルファルドとマリアの会話の中にある
アルファルド

 カナンは守るべき光がある状態が最も強く、そして恐ろしい
 自分の全てを理解し愛してくれるものの存在があって
 初めてアイツは真の力を発揮する
                             」
マリア

 全てを理解し、愛して?
"カナンのあの顔、あたしの知らない顔だった
 迷いも憎しみも怯えも苦痛も懺悔も全て持ち合わせた"
 普通の女の子だった。親しくなった人の死に怯えて
 体に傷が…いえ心に傷が付けばちゃんと痛くて
 あたしはあんなカナンを…(認められるだろうか)
                          」
この言葉を聞いて起爆材になると判断したのではないだろうか

そしてマリアは気づいた

"守ってもらったりしたらムズムズしちゃうよ"
 その気持ちに嘘は無いはずだった
"カナンはただそこにいてくれればいい"
 私は結局カナンに求め続けたんだ
 強く凛々しく私の見えないものを見つめ続ける
 私を照らし続けてくれるカナンを求めてた
                      」
マリアがカナンに傍にいて欲しいという気持ちは結局欺瞞だったのだ
そしてカナンの光の前に自分はカナンを照らすことはできないと絶望してしまった
そこでマリアは判断し、ユンユンに依頼したのは列車の連結(絆)を切り離すことである
マリアはカナンから離れることでカナンに求め続ける自分と決別したんだと思う

アルファルドがシャムを殺した理由は語られていないが
説としてシャムがカナンに絶望したからアルファルドが殺したというものがあるが私はこう思う
アルファルドが出した偽の手紙
あれはリャンと同じようなことをシャムに対してしたのではないだろうか?
シャムに振り向いてもらいたいがゆえに呼び出して自分の力を見せつけるつもりだったのではないかと
しかしシャムは全く応戦してはくれなかった
その理由がアルファルドがカナンの言葉に対して言っていたセリフ
カナン「シャムは言った復讐からは何も生まれない、憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だと」
アルファルド「お前にそれを言わされた時点でシャムの死は決まっていた、少なくともお前が現れなければシャムはあの場で死ぬことはなかった」
シャムはアルファルドの憎しみを受け止めた(義務を実行した)のである
だからシャムはアルファルドが来ることも分かっていた上でカナンに憎しみには憎しみで対抗してはいけないと諭していたのではないかと
不完全燃焼で終わったアルファルドはシャムの亡霊に取りつかれる
そこから解放されるための唯一の希望がシャムに絶望とまで言わしめた真の力を発揮したカナンを倒すことだったのではないか
アルファルドの
「私が殺したいのはお前じゃない、お前を、絶望を殺してシャムの亡霊を撃ち抜く」
というこのセリフにはそれを意味するんじゃないでしょうか
{/netabare}
13話「キボウノチ」
{netabare}
タイトルはCANAANの意味である「希望の地」
カタカナになっているあたり何かありそうな気もするけどよくわからない
冒頭のマリアのセリフ
「あなたに照らされることで心の片隅に生まれてしまう影」
希望後絶望(キボウノチゼツボウ)とかなのかな?

爆発音と共にマリアを失ったとうなだれるカナンだが鼓動の音の描写が入る
このときマリアの命を感じとったということなのかな?
これによってマリアを失う焦燥感が無くなってアルファルドをありのまま見つめられるようになったことで強くなった?
ここでカナンが急に強くなった理由がいまいちわかりません

↓↓更新↓↓

このときマリアの生死は関係なかったのだと思う
カナンは共感覚をもつために他の人より色んなものが見え過ぎてしまう
そしてそんなカナンにとってマリアは優しくキレイに輝く特別な "光" であり一般的な私たちで言えばダイヤモンドのような物だったのであろう
そして爆発音とともにそれを失ったと思いうなだれた…しかし心の中でマリアは生きていることを感じた
ここで初めてありのままを見ることがができるようになったのではないだろうか?

そしてマリアは "光" でなく "友達" だというカナン
今まで光だといってたのになぜここでは否定したのかもよくわかりません

↓↓更新↓↓

ここで光であることを否定した理由も上のことからマリアはダイヤモンドではなく "友達" だからで
この逆でいうとマリアはカナンをダイヤモンドだと思っており
そんなダイヤモンドが光らなくなってしまったら大切にすることができないと感じてしまっていたからだとおもう
カナンが以前に「マリアを守るためそう思ってた…でもなんか違う」というのはマリアというダイヤモンドの光を失わないためではなくマリアという友達のことを想い戦う=気持ちを寄り添わせるために戦っているということなのかな

ここにきて初めてアルファルドの名のもつ意味が明かされます
シャム

 アルファルドお前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら、
 そのときには訪れるであろう、お前の名がもつ本当の意味”孤独”が


以前の「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」という台詞の
 "無敵"="最強" ではなく "敵がいない"="孤独" ということだったのでしょう


列車から落ちそうなアルファルドをカナンが掴むシーンではハッコーの言った台詞と同じ言葉をカナンが発します

    「決定権は生きている者にある」

ここのシーンにおける選択権はカナンだけにありました
しかし銃が落ちることで状況は一変します
ここで権利はアルファルドにも与えられたのです

アルファルドが自分の刺青(絆)を撃ち引き裂くという行為は生きている者として過去との決別とともにカナンに好敵手として生きてほしいと思い選択したのでしょう
ここのシーンも作品のテーマである
 命/愛(絆) のシーソーの1つといえます
ここで大事なことは "気持ちだけ" 寄り添うことなのです
愛ゆえに体まで寄り添わせてしまったのがハッコウのケースでしょう
その逆がリャンチーを失ったものの僧侶として想い続けるカミングス
そして体(絆)を切り離すことで共に生き残ったのがマリアとアルファルドと言えるでしょう

マリアとカナンは境遇が違い過ぎる
だからお互いに危険が及ばないように気持ちだけ寄り添うという形をとることにしたのでしょう(つい最近でいうと(作品名のネタバレ→){netabare}寄生獣のミギーとシンイチ{/netabare}の関係もこれに近い気がする)
OPの
「大事な世界触れぬように mind as judgement Give up!You know!Give up!」
マリアとカナンが判断した結果を確かめ合ってるかのように感じます


またあやとりも冒頭ではお互いを繋ぎとめるものや拘束し命とりになるものの象徴としてありましたが、最後には解けたあやとりでもう元には戻せないと二人を拘束していたものも解けたことをうまく表現していると思いました

そしてタイトルのCANAANですが
2つの説があるみたいですね


 マリアとカナンは境遇を超えて寄り添うことができたので隣り合っているという説

  C          
  A=アルファルド   
  N=境遇       
  A=マリア(もしくはカナン)      
  A=カナン(もしくはマリア)      
  N=境遇


 マリアはアルファルドやカナンとは境遇が違うので隣りあっていないという説
      
  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=カナン(もしくはアルファルド)
  A=アルファルド(もしくはカナン)
  N=境遇


あなたはどちらだとおもいますか?






私は後者でこのようになっていると思います


  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=アルファルド
  A=カナン
  N=境遇



それは物語的にもそうではあるのですが最後の写真展覧会の描写
アルファルドとカナンの写真の間に立つマリア
そしてその下にある写真のタイトル「CANAAN」を物憂げに触れるマリア

 カナンは生きてる
 その命は激しく輝いて
 この目で直接見るには眩し過ぎて
 でも、目が潰れそうになっても
 私は見つめることができた(CAN)と思う
 それはきっと…普通の女の子の物語
                    」
と呟きながら写真タイトル「CANAAN」にかざす手が

NAAを   「CA●●●N」
NAを隠し  「CA●●AN」
AANを隠し 「CAN●●●」
となっているからである

       CAN~できる~

境遇が違っていても気持ちだけは境遇を超えて寄り添うことができるということを表しているんじゃないかと思います


 また、あるいは人との関わりから大切な人が周りにいるという境遇にいるカナンとマリアを孤独であったアルファルドがカナンを好敵手としてみることができるようになった

  C
  A=アルファルド
  N=境遇
  A=マリア
  A=カナン
  N=境遇

というもうひとつの見方もできそうですね

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26
ネタバレ

29号 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私の期待値が高すぎた?

原作は「ドラクエシリーズ」や「かまいたちの夜」などを手掛けたゲーム会社チュンソフト制作のゲーム「428〜封鎖された渋谷で〜」のボーナスシナリオに収録されているアニメーションがベースになっているようです。
この話の2年後の上海がこの作品「CANAAN」の舞台になります。

全13話。

アニメーション制作は私が贔屓にさせていただいているP.A.WORKS で、主人公のカナンの声が私の大好きな沢城みゆきさんとくれば視聴しないわけにはいかないでしょう。

原案は「空の境界」の那須きのこ氏。
そして監督が安藤真裕氏で脚本が岡田麿里氏と「花咲くいろは」と同じってことでこれだけお膳立てされれば期待せずにはいられませんでした。

さて、まずこの作品の率直な感想としては期待値が高かったせいかあまり満足いく内容ではありませんでした。

 {netabare}

主人公カナンは「共感覚」を用いた特殊能力の持ち主で、それを駆使しての戦闘シーン(ガンアクション)は一見の価値ありです。
欲を言えばもう少し戦闘シーンを増やして欲しかったです。

作画はさすがのP.A.WORKSさん良い仕事をされます。本当に細部までに拘って作られています。

ガンアクション(戦闘シーン)はスピーディーながら細かい動きの数々は圧巻の一言に尽きます。

声優さんも豪華で、私の大好きな沢城みゆきさんをはじめ、坂本真綾さん、南條愛乃さん、諸事情によりあまりセリフはありませんが能登さんなどなど。

この作品で私が特に気に入ったのが、田中理恵さん演じるリャン・チー様。
ドSの彼女の壊れっぷりはヤバいっすw田中理恵さんの演技がさらにそれを際立たせています。メインキャラ以上のインパクトと存在感。

M属性ありの私としては1度踏まれたいキャラの上位にランクインしますねw

とまぁ私の変態願望は置いていて、

ココから少々毒を吐かせていただきます。

ストーリーの核心にもせまりますので再度ネタバレ注意です。

 {netabare}
まずストーリー通してこの作品の世界観の説明があまりなされません。

「ウーアウイルス」と呼ばれる致死率100%のバイオテロが渋谷で起き、そのテロに巻き込まれたヒロイン大沢マリア。彼女は父親が開発した坑ウイルス剤により一命を取り留めた過去を持つ。

まぁこれを見れば「はは〜ん」と思いますよね。この設定明らかに伏線でしょう。

実はこの設定ですが、物語の核心に絡んできませんw

第7話にてアルファルドが大沢マリアに対して

「本当に忘れたのか?」

と言ったセリフですが、これは完璧に伏線でしょうが、このセリフの真意も語られません。

以後このような事が多々あります。

当初は「カナン」「大沢マリア」「アルファルド」「ウーアウイルスによるテロ」これがメインストーリーで、

「渋谷のテロの生き残り大沢マリアと消えた村がどう繋がるのか」

と思ってましたが、後半は自分探しの旅になってます…。

結局のところアルファルドとカナンは何がしたかったんでしょうか?

そしてカナンと大沢マリアの関係にも疑問を感じます。

カナンと大沢マリアの出会いも伏線かと思いきや何も無し。

正直、大沢マリアいてもいなくてもストーリー的にはあんまり関係ないですw

どーせなら

「カナンの隣にいるのは大沢マリアしかいない」

と思わせるようなシーンなり設定なりが欲しかった所です。
{/netabare}


{/netabare}

ウダウダと長くなってしまいましたが、作画と戦闘シーンは素晴らしいのでストーリーさえ気にしなければ楽しめる作品ですよ。

リャン・チー様の狂気はぜひその目で、その耳で体感していただきたいですw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

アリス★彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

惜しい!

ゲーム原作。
シリーズ構成と脚本は岡田麿里。
文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。
ガンアクションが魅力的な本作。
制作はP.A.WORKS(代表作:花咲くいろは、凪のあすから)
(恋愛描写が得意。美しい背景が特徴的。)
アクションシーンは爽快感があって良かったです。

岡田麿里さんの泥々した人間関係の脚本が特徴的でもあります。
一言で言うと、キャラクター描写が出来てませんでした。

■シャムのエピソードが欲しかったです。

過去のエピソードが描かれていないために、カナンとアルファルドの関係がイマイチ伝わってきません。二人の関係で重要になってくるのは、シャムのエピソードなのに、尺が足りないためなのか、フォローされていないのですよね。
そのため、カナンとアルファルドがどれほど因縁深いのかは、分かるのですけれど、パッとしない印象なのですよね。感情移入がしにくいのです。過去で何があったのかを詳細に描いて欲しかったです。

■色々エピソードを詰め込みすぎました。

ハッコーとサンタナのエピソード。設定だけ聞くと良い話だという事は分かるのですが、キャラクターの描写が足りずに、演出は良くても、感動が出来ない泥々して陰鬱とした印象だけしか受けません。
素質はあり、名作をなぞるように磨けば、昼ドラにありそうなぐちゃぐちゃとしてグルーミー、それでいて切なくて儚いストーリーが期待できそうなのですが、描き方を間違えましたね。

ハッコーとサンタナのエピソードについて。
{netabare}
もう少し二人が愛し合っているような描写が欲しかったです。最後の方でハッコーがどれだけ愛していたのか、分かったのですが、ハッコーとサンタナが強く思っているエピソードが欲しかったです。
サンタナが、ハッコーに対して複雑な感情を抱いているのは分かりました。
ハッコーは、自分のした失敗が元で生まれたので、後悔が彼女と重ねって見えてしまうのは伝わってきました。
それでも、もう少しだけ愛している描写を入れることは出来なかったのでしょうか...。感情移入があんまり出来ませんでしたね。
{/netabare}

感想。
リャン・チーとカミングズのエピソード。
粘着質で色々混ざっりあったような濃厚さ。ちょっとくどかったです。
この辺は好み。あんまり刺激的な感情は抱きませんでした。

■総評
アクションシーンは一見する価値アリ。
ドラマ面は微妙でしたね。
設定は説明よりも状況や回想で何となく分からせる手法をとっています。
上記以外は綺麗にまとまっているため、私にとってはかなり惜しい作品でした。

演出や脚本は良かったのですが、尺が足りなかった印象です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

65.8 2 カタルシスで親友なアニメランキング2位
輪廻のラグランジェ(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (806)
3982人が棚に入れました
主人公・京乃まどかは故郷である千葉県・鴨川の海を心から愛する女子高生。「困っていることがあったら、助っ人しちゃう」のが売りの「鴨女ジャージ部」、ただ一人の部員として、今日も元気に活動中の17歳。ある日、謎めいた美少女・ランと出会ったまどかは、一目見て彼女を同志と思い込み、熱烈にジャージ部に誘う。ひょんなことから部員が増えて、まどかは大喜び。そればかりか、ムギナミという不思議な転校生がまどかのクラスにやってくる。ゆるふわな性格のムギナミは、軽いノリでジャージ部に参加。 まどか一人だった鴨女ジャージ部は、一気に三人に増え、やがて鴨川を守る希望の星となっていく…!

声優・キャラクター
石原夏織、瀬戸麻沙美、茅野愛衣、野島健児、吉野裕行、松岡禎丞、興津和幸、能登麻美子、浜田賢二、井口祐一、保村真、田中理恵、藤村歩、川田紳司、山口立花子、三森すずこ、浅倉杏美、南里侑香、野水伊織、森谷里美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

感激のコラボレーションここにありo(*^▽^*)o~♪

■輪廻のラグランジェの世界はこんなんですよo(*^▽^*)o~♪
Production I.G原作のオリジナルアニメーションで千葉県鴨川市が舞台となってるんですね♪
鴨川と鴨川シーワールドのイメージが強いですけど、山も近く海も綺麗な自然豊かな街並みを忠実にそして鮮やかな作画で描写しているのです♪

主人公の京乃まどか[kyouno]ちゃんはとっても明るくって元気な女の子!
困っている人がいると何でも手助けしたくなっちゃう性格で、鴨川女子高校での部活動も彼女にぴったりでした♪
その名は「ジャージ部」…(;・∀・)ハッ?
部員はまどか一人なのです…Σ(^∇^;)エッ! それじゃあ同好会じゃんw
活動内容…人助け(o^-')b グッ!
鴨女「ジャージ部」拡大を目標に毎日精力的に活動していると…ついに部員確保!?
ランと言う女の子と同士となったまどかは、彼女のお願いを聞くことに!!
「あなた、ロボットに乗れる?」‥‥‥‥‥‥ ∑(〃゚ o ゚〃) ヘッ!!
ランに出逢い手助けすることになった彼女の運命が大きく変わることになったのは言うまでもありませんでした( ゚∀゚ )

って事で「輪廻のラグランジェ」はロボットアニメなんですね♪
しかもロボットのデザインをNISSAN自動車のカーデザイナーがデザインを手掛けるという新しい試みがあったのですヽ(`▽´)/
女の子が乗るロボットらしく、女性らしい曲線美を生かしたデザインになっていて、デザイナーの大須田さんは普段内装のデザインを手掛けているので、ロボットのコックピットも洗練されていて見所の一つと言えるんじゃないでしょうか♪


■日記『まどかの一日♡』を読んだ私の日記 φ( ̄∇ ̄o)
◯月△日
{netabare}
公式サイトにアップされている『まどかの一日♡』読んだよ♪
まどか、プール掃除ご苦労様でしたo(*^▽^*)o~♪
でも…「プールの神様」ってすぐ信じちゃダメだよwww
それにね…プールをでっかいゴミ箱とカン違いする人なんていないからね(>▽<;; アセアセ
そりゃーまちこ先生に怒られるって!
それと南田先生って藻マニアw
どんだけ藻を持ってってあげたん?
今日はまどかがかなり天然って事を発見♪ まる。{/netabare}

◯月■日
{netabare}
今日の活動は試食係だったんですね(^▽^)/
「さんが焼きバーガー・まどかスペシャルNo.12(仮)」って試作品No.1~11があったって事だよね!とっても気になる~♪
さんが焼きはなめろうを使った南房総の漁師料理だよね!
落花生も千葉県産は有名だね!めっちゃ値段高いのがw
さんが焼きに何でも入れちゃう浩さんはかなりのチャレンジャーなのね!
まどか以上にプラス思考の人発見(。・w・。 ) ププッ
さんが焼き食べた事ないから今度ご馳走してね~。 まる。{/netabare}

◯月×日
{netabare}
テスト期間中なんだね~!!
大変だねって…オイ!!
田んぼの草刈りとテスト勉強を天秤にかけないでww
またまちこ先生に怒られてるじゃん!まぁまどからしいけどね!
ところで、みちとさちと一緒にテスト勉強したみたいだけど…
まどかぁ…勉強でも頼られるジャージ部を目指そうね(。・w・。 ) ププッ
今日はまどかの諦めの良さを発見。…まる。{/netabare}

△月◎日
{netabare}
怪我をしたトンビを助けてあげるなんてえらいぞまどか!さすがジャージ部!
バード部部長の鳥居さんもきっと喜んでいるよね♪
でもね…恩返しのお礼でトンビが油揚げ持ってくるなんて(ヾノ・∀・`)ナイナイ
もう、まどかったらトンビがいなり寿司に見えてるじゃない!!
今日はまどかがとっても食いしん坊だって事がわかりました。 まる。{/netabare}

△月◆日
{netabare}
今度はテニス部あかねちゃんの緊急依頼だったんだね♪ジャージ部も大変だ!
ところで、まどかってテニスやったことあるの?(゚ロ゚;)エェッ!?ない…
ルールも知らないでよく試合に出たよねw
で試合の方は勝てたの…(ノ´▽`)ノオオオオッ♪すごい!さすがまどか!
ジュースの力で勝てたって?…(;・∀・)ハッ?
「ジュース」じゃなくって「デュース」だよwww
ルール知らなくってよかったね!
今日はまどかの運動神経の良さと食いしん坊を再確認! まる!{/netabare}

△月※日
{netabare}
鴨川沖に古代文明が沈んでるって本当なの!?
でもこういう噂は周期的に話題になるよね~♪
また7年後にお店も大忙しだねw
がんばれまどか!鴨川ピラミッド発見の日は近いぞ!?
鴨川を全世界にアピールする野望を知った日でした。 まる。{/netabare}

△月★彡日
{netabare}
今日はジャージ部のトレードマークのジャージを新調したんですね♪
浩さんから命じられなかったらいつ新しくするつもりだったの…?w
私もさち、みちと同じで、何でいつも同じ色って思ったけどお姉ちゃんが初めてのバイト代で買ってくれたんだってね!
優しいお姉ちゃんって羨ましいな♪
(*'ω'*)......ん?「ジャージおろしの儀式」ってwwwww
ジャージを馴染ませるって大変なんだ…
ウォーキング1時間、砂浜ダッシュ20本、着たまま昼寝3時間w
今日はまどかのジャージに注ぐ愛情の深さを感じました! まる!{/netabare}

■月▽日
{netabare}
夏の鴨川は賑わうよね!おっ菊川製氷さんのトラックがエンスト!!
ジャージ部の出番だね(^ー^* )フフ♪
海の家のかき氷を守るのが今日のお仕事だったんだね!
(・・。)ん?氷を自転車で海の家まで運んでる途中で迷子と遭遇!!
ここはやっぱり放っておけないまどかだよね!えらい!
結局2人分の氷しか運べなかったみたいだけど、菊川製氷さんもまどかの好意にきっと感謝してるよ!
今日は鴨川を愛するまどかの正義感を再確認。 まる。{/netabare}

■月★日
{netabare}
夏休みなのにやっぱり忙しいジャージ部のまどかに、わたしの方がまじそんけいです♪
「ジャージ部 拡大!」がんばれまどか!
細かいことは気にしないまどかの事が大好きです。
アニメでの活躍の方も楽しみにしてるからね♪
                                     大きく、まる!
                                      [おしまい]{/netabare}


■総評
この作品は思わぬところで忘れられない作品となりました♫
実はアニメの内容どうのこうのではないんですよね…(^o^*;
主題歌を初めて聴いたとき、あっ(゚o゚*)この曲いいかもって思ったんです!
そこで調べてみると…なんと知る人ぞ知るRasmus Faber(ラスマス・フェイバー)がプロデュースしているって…
アニメとJAZZが大好きなσ( ̄∇ ̄*)アタシにとっては衝撃的すぎて、オロオロヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/オロオロしてしまいました(^=^;
日本のアニメが大好きなスウェーデン出身のハウス・ミュージック・プロデューサーとして知っていて欲しい人なんですよねw
しかも中島愛ちゃんとのコラボなんてファンとってはヽ(*⌒∇^)ノヤッホーイ♪って感じでテンション
(´∀`∩)↑↑なのですw
さらにED曲の方でもアニメ『ARIA THE ANIMATION』との絡みもちょっとだけあったのです♪
Rasmus Faberについては後述してますので興味のある方は是非参考にしてみてくださいね(*^0゚)v

で、肝心のアニメの方は分割2クールの作品だったみたいですね♪
ってことは1期を観ただけで作品全体の評価するのは難しいのかなって思うんですけど、視聴するかどうかの判断基準は公式サイトの「まどかの1日」か最初の1話を見れば充分かなって思います♪
まどかの個性を前面に押し出したシナリオ構成となっていて、1期観る限りではロボットアニメというよりも、学園青春アニメって色合いが濃かったような印象だったのです。
なのでまどかの事を好きになれないとあまり面白味を感じられないかも知れませんね…でもわたしはまどかのこと大好きなので応援しながら観てましたけどね(≧ ౪ ≦๑)☆彡

ちなみにロボットアニメって、戦争背景ってとっても大切なファクターだと思うのですρ(・д・*)コレ
「何のために戦っているのか」っていう根本的な概念が希薄だったので、学園での明るいイメージもあってかメリハリがなく重みがない印象となってしまっていたのが残念だった気がします。
シェルターに避難する人々のシーン一つとっても、戦争に慣れているかのような落ち着きぶりで、イマイチ緊迫感が感じられないし、戦闘シーン自体が軽くかっこ良く魅せるだけのファクターとしかなっていなかった印象で残念でした。
もちろん必要以上に重いシリアス展開はこの作品には必要ないとは思うのですけど、せっかく鴨川の綺麗な街並みを忠実に描いているのですから、「戦争」に対してもうちょっと現実感と説得感のある作風に仕上げて欲しかったかなぁって思ったりもしましたC= (-。- ) フゥー
でも洗練された変形可能ロボットの「ヴォクス」の美しさを活かした優美な演出と、スピード感溢れる戦闘シーンはラグランジェらしく個性的で、甘美な気分にさせてもらいましたのでとっても良かったです(*^▽^*)

戦争のシナリオはseason2に期待するとして、キャラについてはまどかを筆頭に魅力的な面々が揃っていたと思います。
まどかの愛機「AURA」って『風』っていう意味の素敵な名前だと思うんですけど、「みどり」って呼んじゃうのがまどからしくってwまる。
過去に母を亡くして心を閉ざしていたまどかは、従姉のようこの姿を見て今の元気で明るく前向きな女の子になったわけですけど、その恩を還元するかのように鴨川を愛する気持ちや仲間を想う気持ちが良く表現出来ていたと思います。
ジャージ部の活動を通して、まどかを中心に鴨川の街や自然があり、そして仲間や住人達いて、とにかく一体感があって微笑ましく思いながらまどかを見ていました☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
まどかに引っ張られる形で親交を深めていった「わん!」と「かしこまり~!」の今後の活躍にも期待したいですね!
それではいざseason2へ≡≡≡ヘ(*--)ノ ………ミ(ノ;_ _)ノ =3…って録画出来てなかったのです…
(。>0<。)ビェェン


■Rasmus Faber(ラスマス・フェイバー)ってこんな人なのですρ( ̄∇ ̄o)
数々のハウス・ミュージックを手掛けてきたラスマスの魅力は洗練された音楽センスにあると思います(*^^*)
今でこそハウスプロデューサーとして活躍していますけど、若いころのジャズピアニストとしの経験が今の彼の楽曲に反映されているのだと思うのです。
ハウス系でありながジャズの魅力である自由な発想とアレンジ感を取り入れた流麗で迫力のあるサウンドは聴いていて楽しい気分になれるんですよね♪
そんな小気味良い楽曲が多いので、是非一度は聴いてもらいたいアーティストの一人です(^ー^* )フフ♪
ちなみに日本との関わりはアニメからだそうですw
坂本龍一さんや菅野よう子さんの影響を受けていることもあって、ラスマスがプロデュースした
「プラチナ・ジャズ - アニメ・スタンダード」シリーズはまさに必聴の価値ありですよ♪
とくに「オネアミスの翼」なんか鳥肌モノです♪古っww
そんな「プラチナ・ジャズ」と坂本真綾さんに楽曲提供した「sayonara santa」のPVをどうぞ(^^♪

★「プラチナ・ジャズ」より『星間飛行』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=-C5GiMmbiyw{/netabare}

★坂本真綾『sayonara santa』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=59ANA8WLkwI{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『TRY UNITE!』
 【作曲・編曲】Rasmus Faber【歌】中島愛
 いきなり第一声が「ジャージ」で始まるって(*≧m≦*)ププッちょっとストレートすぎw
 でも久しぶりに中島愛さんのハイテンポで疾走感ある曲なのでいいですね♪
 とにかくラスマスとのコラボが聴けたのが何よりも嬉しかったです(^^♪
 「まるっ」が「キラッ」っ聴こえるのはσ( ̄∇ ̄*)アタシだけではないはずw

ED曲『Hello!』
 【作詞・作曲・編曲】 北川勝利【歌】中島愛
 ROUND TABLE featuring Ninoという名前でも活動している北川さんと言えばわかる人が多いはず♪
 アニメ『ARIA THE ANIMATION』の主題歌「Rainbow」「夏待ち」など提供してくれてました(^▽^)
 どちらかと言えば『Hello!』の方が笑顔と優しさが満ち溢れてくるような中島愛さんらしい楽曲だとおもいます♪


挿入歌『ジャージ部の歌』
 【歌】まどかw 
 貫け~♪    走れ~♪    ジャージ部魂~♪
 逃げるな~♪  攻めろ~♪   ジャージ部魂~♪
 ひたむきに~♪ 真っ直ぐに~♪ ジャージ部魂~♪ 


2012.01.22・第一の手記
2012.09.09・第二の手記(追記:■総評、■Rasmus Faber~、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 44
ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

1クール全部使ってプロローグ…ってなんかデジャブ

鴨川ですか。北西部の私には縁の薄い土地で10年以上行けていないです。
あの頃はまだ近くに行川アイランドがあったんですよね…。


そんな訳で最近徐々にアニメ登場の機会が増えてきた千葉県を舞台に設定し、
分割2クールという最近聞いたばかりの展開をする、I.G、XEBEC系のアニメです。
私がここ数年で観てきた千葉に縁あるアニメは浦安市とか千葉市とか銚子市とか
割と県北部の地方がモチーフになったアニメばかりなので
房総半島の南東部がメインの舞台っていうのは新鮮な気がします。

やっぱり最近のトレンドになっているご当地アニメを狙った風がありますが、
序盤からアピールがあざとく感じてしまい、そこはあまり好感が持てませんでした。
千葉県=落花生みたいなイメージをあんま強調しないでくれますか(泣)
{netabare} …しかし落花生の漢字から舞台が千葉であることに意図があるようにも思えてしまいます。{/netabare}


さて、上ではそんな事を書きましたがアニメ本編にはさして関係ありません。
このアニメは簡単に言うと元気で素直な少女、京乃まどかが異星から地球に
やってきたランとムギナミの2人の少女と出会い、地球が巻き込まれつつある
星間戦争から故郷の街を守る為にウォクスという謎を秘めたロボットで戦う。
幾度かの戦いと緩やかな日常の中でラン、ムギナミと絆を結んでいくといった内容です。


戦闘面ではかなりの数の敵機が降り注いできて、なかなかにダイナミックな攻撃を
されることもありますが、戦闘のほとんどが太平洋の海上や上空で行われる
ので街や人々にあまり危機が迫っているように感じないことがあります。
街の人々も落ち着いているというか、あまり戦いに関わらずに長閑な雰囲気を
守っているので、余計に緊張感が出ません。
ただ、それだけにいざ街や人々に被害が及んだ時に衝撃を受けることも
あるのかな~、と思わなくもないです。

主人公達の乗る3機のウォクスは手足が細くてロボ状態はちょっと微妙ですが
戦闘機形態はなかなか良いなと思いました。(Gジェネのギャプラン改っぽい)
ロボットでプロレス技やったりするのも、ロボット物に失われつつある
夢のある動作で個人的には気に入っています。
そう言えば昔、九十九里浜の北には空手で戦うロボがいたとか。
敵キャラの乗るロボ(オービット)の挙動もそれなりでしたが、無人機っぽい
敵機をあんなにわらわら出して、無機質に撃墜させていくのはどうなんでしょうか?


キャラクターの面ではまどかを初め、キャラクター性のはっきりした人物が
多いので個人的には遣り取りにテンポの悪さみたいな物を感じる事は少なかったです。
また、上2行とはちょっと矛盾しますが、このキャラがこういう反応をしたから
こう動くだろう等と言ったアニメのテンプレートから少しベクトルをずらして
リアルにありがちな人物の凡庸さ、煮え切らなさが見えたことは、
ちょっとおもしろいなと思いました。


現状は舞台、キャラの基本的な紹介をしながら今後の展開を多少匂わせて
1クール終わったような状態なので、毒にも薬にもならない感じです。
早く7月からの2クール目が放送開始しないかと心待ちにしています。


2クール目についての情報はまだ特に見ていませんが、主題歌は中島愛さんが
継続して担当されるらしいので安心です。
今期のOP「TRY UNITE!」とED「Hello!」はかなり聴きやすく、
CD1枚でどちらも入手出来る親切な仕様でした。


1クールを視聴して思うのは、最近の気合の入ったロボットアニメのように
複雑なストーリーや緊張感のあるバトルを期待されている方には
全くオススメできないのではというところです。
青春、友情、百合?など色々別の要素もあるような気がしますが、
まだまだ印象がはっきりしないので、前述の通りに2期を待つしかないですね。
何気に昔の何故か同じ街しか攻めてこない敵から人々を守るために戦うような
暢気なロボットアニメを思い出したりして、私はそれほど抵抗を感じませんでした。
(初投稿 2012.04.11 07:42)


2012/07/02追記
先週「鴨川デイズ」を観たためこちらに追記します。
かなりネタバレですので内容は伏せて書きます。ご容赦を。
{netabare}(そもそもこのアニメのレビューを読む人がどれだけいるか謎ですが)

鴨川デイズはまさに1期と2期とのつなぎな話で
舞台となった鴨川の年末年始から1学期中頃あたりまでの期間のお話でした。
これから敵味方になってしまうであろうランとムギナミの距離感に
かなり重点をおかれたお話になっていたように思います。

ちょっと演出上不自然な距離ですれ違っているように見える二人ですが、
結局まどかを大切に思う気持ちから再会していくのがラグランジェらしいと思いました。
主人公であるまどかは、いつも通りすぎて特別な感情は抱きませんでした。

しかし、まあ鴨川アピールが本編以上にレベルアップしていて辟易しました。
関係ないと思おうとしても県民である以上、とある漫画のパロのように
顔を赤面して震えながら観るようなこっ恥ずかしいシーンがいくつかありました。
ひどい捏造キャンペーンを観た…。{/netabare}

ラグランジェに興味があればどうぞ、といった感じです。
私はネタとして許容できましたが、楽しいかどうかは保証しかねます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

norimeru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「わん」と「まるっ」と「かしこまり~」、 ( ´∀`)/~~~~ 離れ離れで2期へと続く

2話まででレビュー中断してたので、それは下に残したまま総評っぽく。

いつも明るくて100%前向き、万能助っ人少女、まどか。
謎の美少女ランに誘われ(?)とりあえずオービットに乗ってみました。
あれっ、なんでだろ、初めてなのにばっちり相性が合いました。
ジャーマン・スープレックスもラクラク、チョーク攻撃も出来ちゃいます。

宇宙から来た色白のランちゃん。
性格は少し内向き、胸も小さめなドジっ娘。
オービットを上手に乗りこなすことができません。
でも、まどかのピンチに心が通じ、ウォクス・リンファを乗りこなせました。

こちらも謎の美少女ムギナミ。
天真爛漫、むっちりボディで何でも出来ちゃうユーティリティ。
でも、その昔は辺境の流刑地で・・・・
心の中は、ヴィラジュリオとまどかたちとの板挟み。

3人が出会い、結びつき、ストーリーは新たに展開。

パイロットが暴走する(?)とウォクスが反応して生じる、不思議な現象。
この現象(=輪廻)が、昔何かを引き起こしたんでしょう。

でも、「最初から2期が決まっていたのね。」
そう思わせるような終わり方でした。


2期では、

萌葱の大鬼天を裂き、
浅葱の大鬼星を喰い、
柑子の大鬼闇を吐き、
数多の贄で地に納む。・・・

とかいう言い伝えに隠された謎なども含め、解明されていくのでしょう。
古代の地球と、宇宙からの人たちとの関わりなんかもわかりそうです。


で、結局感想はと言うと、
「もう少し頑張りましょう」になっちゃいます。
どうしても中途半端な印象が強いからです。

お話の終盤でようやく動きがありましたが、バトルがメインではありません。
亜空フィールドとか、どこかで聞いたことのあるものも出てきました。
んじゃ、バトルの替わりにストーリー?
それほど深く掘り下げられてはいませんでした。

日産自動車がデザイン?
ロボットにエコカー減税がつくわけでもなし。
確かにとっても海がきれいでした。
でも、そこまで「鴨川、鴨川」って連呼しなくても。


この際、金髪のアステリアが鴨川の海から出てきて、CVの金元さんに
「地球を侵略するでゲソ!」
とか言ってもらえば、「まるっ!」とならないかな??。


それでも2期は観ますよ。
「女の子 + ロボット = “鉄板”アニメ?」を確認するために!。

(2012.04.08 追記)

ーーーーーーーーー
2話まで視聴

「ジャージ部」(なんじゃそりゃ?)所属の主人公。
なんでも屋さんで明るくはきはき、人気者、だけど天然少女のまどかさん。
なぜか成り行きで高性能ロボットの操縦ができちゃいます。

このメカ、操縦者が悩むと動かないし、気合入れるとがぜん戦闘モード変換・・・。
まどかさんとウォクス・アウラ(とかいうメカ)との相性はばっちりらしいです。
海の中で出会っていたらしいこのあたりの謎は、近々明かされていくのでしょう。

近いところならもちろん「IS」、最近は女の子とロボットの組み合わせ多いですね。
メカはこちらの方が「まるっ!」って感じのデザインで、主人公の口ぐせには合っています。
(まどか → 円 → まるっ! 、関係ないけど円環の理ですかって・・・・)

正体不明のランさんと2話で登場のムギナミさん、きっと二人もウォクス・なんたらを操縦するのでしょう。
これからの展開、どうなることやら・・・・。

ところで、最近のアニメは地元還元推奨?、と思わせるような鴨川市の全面的なバックアップ(wiki参照)。
日産自動車がメカデザインを手がけ、読売テレビも宣伝に必死。
アニメが認知されてきたのか、単純に利用されているだけなのか、少々複雑な思いでございます。



ちなみに・・、まどかさん、従姉のようこさんにコブラツイストかまされてました。
お返しではないでしょうが、敵オービットにジャーマンスープレックス。
ご存知でしょうか、昨年末に逝去された「金髪のまだら狼」上田馬之助。
馬之助には絶対似合わない技だな~と、なぜかしんみり思い出してしまいました。

合掌

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

65.1 3 カタルシスで親友なアニメランキング3位
ふたりはプリキュア(TVアニメ動画)

2004年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (171)
999人が棚に入れました
勉強嫌いで無鉄砲だけどスポーツ万能、人一倍正義感が強くクラスでも人気者の美墨なぎさ、成績優秀でお嬢様育ちのおっとりとした性格の雪城ほのか、ふたりは同じベローネ学院女子中等部の2年生。2人は邪悪なドツクゾーンが光の園を襲撃し、地球に逃れてきたという不思議な生き物メップルとミップルに出会う。そして、メップルとミップルによってなぎさとほのかは変身する能力を与えられ、力を合わせてドツクゾーンから送り込まれてくる邪悪な敵と戦うことに…!?

声優・キャラクター
本名陽子、ゆかな、関智一、矢島晶子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

シナリオ単調だけど、ダブル・ヒロインは好印象な《初代プリキュア》

2004年制作/放送の本作を第1作とし、2019年現在、第16作『スター☆トゥインクルプリキュア』が絶賛放送中の《女児向けアニメ》最長にして最大の人気シリーズ《プリキュア》。

私はこれまで『ハートキャッチプリキュア!』(2010年)、『スマイルプリキュア!』(2012年)の2本のみ完走(※レビュー済み)で、この初代はいまいち作品世界に入り込めず長らく視聴を中断していましたが、ようやく完走できたのでレビューを上げておきます。

◆ダブルヒロインが“根性”で「肉弾戦」を繰り広げるマッチョ?な作風

 なぎさ「お待たせ。ヒーロー登場ってね。」
 ほのか「ヒロインでしょ。」
 なぎさ「え?・・・さあ、片づけましょ。」(第17話より)←だいたいこんな感じ笑。

私の場合は、本作の視聴以前に『魔法少女リリカルなのは』シリーズを何度も見ていることもあってか、本作のその手の展開にはさほど感銘を受けなかったのですが、考えてみれば放送時期は『なのは(第1作)』(2004年10-12月)よりも本作の方が少し早かった(2004年2月~放送)んですね。

なるほど、それならば放送当時、本来のターゲット視聴者である“ちっちゃい子達”のみならず、“大きなお友達”層にも評判になって、《プリキュア》が現在に至るまで続く人気シリーズに成長していった理由が少し分かるような気がします。

レビュータイトルに書いたとおり、私みたいに今から見始めると、“根性”で何でもかんでも突破してしまう本作の展開は流石に退屈に感じるかも知れませんが、それでも我慢して見続けていくと、私みたいにダブル・ヒロイン・・特に体育会系のオレンジ髪ヒロインの方への好感度が次第に増していって「これはこれで良いかな?」という気持ちに変化していくかも知れません(※あるいは、人によっては、お婆ちゃん子の長髪ヒロインの方への好感度が増すかも)。

《まとめ》
本作のような長編「変身(魔法)少女」アニメについては、視聴済みの作品について、別途BEST10をまとめています。
本作を取り敢えず完走した感想としては、それらのBEST10選定作品にはシナリオ面では遠く及ばないと思いますし、同じ《プリキュア》シリーズ作品でも、後から作られた『ハトプリ』にもシナリオ面では遠く及ばないとは思いますが、それでも主にダブル・ヒロインへの感情移入を通じて、放送当時の人気ぶりを偲ばせる出来と思いました。

本作以上に人気があったという続編『ふたりはプリキュア Max Heart』の方も・・・いつか視聴してみたいです。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1-7話視聴終了時点
ここまでは平々凡々たる展開で、そこまで頑張って見る価値があるのか疑問。
・第8話視聴終了時点
ダブル・ヒロインの間に片方の恋心が原因で行き違いが発生してしまう初めての注目回で★(良回)。
・第17話視聴終了時点
なぎさがほのかの後押しを得て発奮する回だけど、同時にダークファイブ(敵の中ボス)の一人で人間を馬鹿にしきっていたキリヤが、ほのかの何気ない好意に思いがけず戸惑ってしまい、姉ポイズニーの攻撃でキュアホワイト(ほのか)が絶対絶命のピンチに思わず助け船を出してしまう注目回(★)。
・第49(最終)話視聴終了時点
ラストはキリヤで締めてきたのか。
4クールもかけた割にショボイ終わり方だとも言えるけど、とりあえず「ほのか」推しファンには希望の繋がる良い終わり方だったんだろうな。
逆に「なぎさ」推しファンには微妙な終わり方だけど、続編あるし・・・{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         東堂いづみ
シリーズディレクター 西尾大介
シリーズ構成     川崎良
キャラクターデザイン 稲上晃
音楽         佐藤直紀
アニメーション制作  東映アニメーション{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== ふたりはプリキュア (2004年2月-2005年1月) ============
{netabare}
第1話 私たちが変身!? ありえない! ☆ 美墨なぎさ&雪城ほのか(私立ベローネ学院女子中等部2年桜組)光の使者プリキュアになる(キュアブラック&キュアホワイト)、ザケンナー撃破
第2話 カンベンして! 闇に狙われた街 ☆ 闇の帝王ジャアクキングの狙い、歌舞伎怪人ピーサードの卑劣な攻撃、エレベータ落とし回避、ふたりの友情アワー炸裂
第3話 イケてる実習生に気をつけろ! ☆ 風間竜一(ピーサード)学内潜入、担任・よし美先生の災難 
第4話 ミラクル!? 生きている美術館 ☆ 100年前の妖精ミップルと画家ピッカリーニの縁、美術館の戦
第5話 マジヤバ! 捨て身のピーサード ☆ 雪城大ピンチ、ピーサード消滅・ピリズムストーン3つ目回収
第6話 新たな闇! 危険な森のクマさん ☆ 巨体怪人ゲキドラーゴ撃破、プリズムホービッシュ回収、プリキュア手帳入手
第7話 熱闘ラクロス! 乙女心は超ビミョー! ☆ 教頭先生の災難、ラスロス地区予選(なぎさ奮闘)
第8話 プリキュア解散! ぶっちゃけ早すぎ!? ★ サッカー部主将・藤村省吾先輩(中3)へのなぎさの恋心、幼馴染ほのかとの行き違い、正反対の二人のパワー
第9話 取り返せ! メポメポ大作戦 ☆ 教頭先生の携帯没収、メップル高熱騒動
第10話 ほのか炸裂! 素敵な誕生日 ☆ ほのかの父親帰国、宝石店強盗事件
第11話 亮太を救え! ゲキドラーゴ・パニック ☆ なぎさの弟・亮太(小5)大ピンチ、なぎさの怒り爆裂、ゲキドラーゴ消滅・プリズムストーン4つ目回収
第12話 悪の華・ポイズニー参上!って誰? ☆ ポイズニーの卑劣な罠、ほのかの祖母(雪城さなえ)活躍
第13話 ご用心! 年下の転校生 ☆ 入澤キリヤ(ポイズニー弟)転入、科学研究発表会の騒動、雷実験装置YURIKOⅠ号発表
第14話 ウソホント!? にせプリキュア大暴れ ★ クラスメイト(夏子&京子)のプリキュア遊びと災難
第15話 メッチャ危ない家族旅行 ☆ 美墨家温泉旅行中のなぎさ抜けだし事件
第16話 ストレス全開! マドンナはつらいよ ☆ 小田島友華先輩(中3)の災難
第17話 ハートをゲット! トキメキ農作業 ★ 農作業手伝い(藤村先輩・キリヤ他参加)、なぎさのプリズムラブチャッカー、キリヤの戸惑い(対ほのか)
第18話 ドキドキ! 中間テストは恋の迷宮 ★ 続き、ミラーに閉じ込められた二人、謎の脱出
第19話 こわすぎ! ドックゾーン最後の切り札 ☆ 怪人イルクーボの光の力吸収、ミップル奮闘、イルクーボ撃退
第20話 どっちが本物? ふたりのほのか ☆ ポイズニー消滅、プリズムストーン5つ目回収
第21話 衝撃デート! キリヤの真実 ★ キリヤ消滅、、プリズムストーン6つ目回収
第22話 ウッソー! 忠太郎がママになる!? ☆ 雪城家の飼い犬(忠太郎)の迷子の子犬(モコ)の飼い主捜し、プラネタリウムでの敵襲
第23話 危うし! 夏合宿の悪夢 ☆ イルクーボの石の番人ウィズダム&プリズムホービッシュ奪取
第24話 決戦! プリキュアVSイルクーボ ☆ イルクーボ消滅、7つ目のプリズムストーン回収、光の王子ポルン登場、光の園への招待
第25話 いざ光の園へポポ! 私たちも!? ☆ 光の園へ、長老&クィーンとの面会、闇のエネルギー体化イルクーボ出現、プリキュア闇の世界へ
第26話 さよならメップルミップル!? やだー! ★ 強大化イルクーボ消滅、ジャアクキングとクィーンの対峙、ジャクキング消滅(クィーンの助力)、光の園回復、二人の帰還(さなえ婆さんのねぎらい)、メップルら再登場{/netabare}

 ------------- ストーリーの切れ目 ----------
{netabare}
第27話 新たな闇が迫る! 迷子のポルンを救え ☆ ジャアクキングの撒いた種、闇の戦士ジュナ覚醒
第28話 レギーネ登場! ってもう来ないで! ☆ さなえ婆さんの昔話、絶望と希望の背中合わせ、闇の戦士レギーネ覚醒
第29話 嵐の夏祭り! カミナリ様は超コワイ!? ☆ 闇の戦士ベルゼイ・ガートルード覚醒、闇の三戦士集合
第30話 炸裂! プリキュアレインボーストーム ☆ 闇の三戦士来襲、7つの石のボルンへの付託、さらわれた石の番人
第31話 マジ家出? ポルンは一体どこ~!? ☆ ポルンから与えられた新しい力、ジャアクキング復活
第32話 ポルンを励ませ! とっておきのカーニバル ☆ レギーネ撃破
第33話 Vゲット! 心でつなげ光のパスライン!! ☆ なぎさの親友(志穂)のラクロス自信喪失騒動
第34話 なぎさぶっちぎり! 炎のガチンコリレー ☆ 運動会リレー中の敵襲 
第35話 これってデート? 怒涛のハッピーバースデー ☆ なぎさ告白される(2年バスケ部支倉)、支倉君との栗拾いデートの波乱
第36話 自由を掴め! 番人決死の大脱走 ☆ ベルゼイ・ガートルード撃破、番人ウィズダム救出失敗
第37話 いざ初舞台!! 負けるなロミオとジュリエット ☆ 学園祭でのロミジュリ発表中の敵襲
第38話 ガッツでGO! 亮太のおつかい大作戦 ☆ なぎさの弟(亮太、小5)の父親へのお使い途中の敵襲
第39話 涙キラ! 汗がタラ! 結婚式は大騒動!! ☆ 担任・よし美先生の結婚式
第40話 夢の世界へご招待!? 一泊二日闇の旅 ★ 雪城家お泊り女子会、夢の中への敵襲
第41話 負けないってばー!! 闇の力をぶっとばせ! ☆ ラクロス決勝戦中の敵襲、ジュナ自滅(全てを食い尽くす力発現)、全てを生み出す7つの石の力
第42話 ふたりはひとつ! なぎさとほのか最強の絆 ★ 闇に飲み込まれたほのか、取り残されたなぎさ、なぎさ激闘・ほのか救出、闇の戦士のジャアクキングへの反逆の決意 ※バトル回として○
第43話 激揺れまくり! 藤P先輩に届けこの想い ★ なぎさの親友(唯)の藤村先輩への恋のサポート、千々に乱れるなぎさの心
第44話 最高ハッピー!? なぎさのホワイトクリスマス ☆ 続き、キリヤからのメッセージ、なぎさ&藤村先輩の進展
第45話 歌えさくら組! 合唱は勇気を乗せて ★ 合唱コンクール中の敵襲
第46話 サイアク~! 石の力が奪われた~!? ☆ 闇の戦士に奪われたポルンの7つの石の力
第47話 最強戦士登場! っても~ありえない!! ☆ 続き、闇の3戦士のジャアクキング叛逆、闇の3戦士一体化、二人の救出者(キリヤ)
第48話 史上最大の決戦! プリキュア最後の日!! ☆ ジャアクキングvs.闇の戦士、ジャアクキングの闇の戦士吸収、最終決戦 
第49話 未来を信じて! 明日を信じて! さよならなんて言わせない!! ☆ 続き、学院卒業式の送辞(ほのか)・キリヤとの再会 ※最終盤のシナリオの雑さは残念×{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)10、☆(並回)39、×(疑問回)0 個人評価 ☆ 3.6

OP 「DANZEN! ふたりはプリキュア」
ED 「ゲッチュウ!らぶらぶぅ?!」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

卒業後も再視聴で愉しめる♪

TV放送2004年2月1日 - 2005年1月30日 全49話。

東京アニメアワード2005年優秀作品賞受賞。

女児向け(園児~小学高学年)で大人も一緒に愉しめる作品
で、幅広い視聴層を獲得した先駆け的シリーズ化の原点?

女児向けアニメの常識を覆した作品の代表格。
商業的にも「美少女戦士~」を凌ぐ大ヒットをしている。
少女が魔法・変身・戦闘というロマンティック全開作品。

基本コメディタッチで等身大の中学生らしい言動が多い。
いきなり巻き込まれ理不尽な戦いに巻込まれるパターン。
1話めを視たら解る♪魔法少女モノでは掟破りの近接格闘。
女児向け魔法少女もので近接格闘戦は可也レア路線かな。
主人公の「ふたり」は初めから仲良しではない所も良い♪

キャラデザは如何にも中学生でデフォルメも柔かい感じ。
キャラの個性も解りやすく親近感や好感を持ち易い。
OP/EDも明るいノリで可愛いけど大人が聴いても可愛い。
ダークな雰囲気も伏線として確り描いてる感じもする。
ラブコメ要素も強くコミカルな描写も多いのが特徴かな?

あらすじ

世界を闇に染め様とする悪の勢力「ドツクゾーン」の侵略
から世界を守る為にプリズムストーンを奪還する戦いに
挑むこととなった少女達の成長を描いている。

1話目は掴みでインパクト重視。2話目で世界観説明。
序盤は特にシンプルで「ふたり」のプリキュアコンビ結成
迄の経緯や心理の変化等の描写が丁寧に描かれている。

映像的にも非常に分かり易く盛り上げて、臨場感のある
格闘が繰広げられ、最後にスカッと必殺技風に退ける♪
動きがとても可愛い♪戦闘中の足元の踏ん張りとか・・
空中での姿勢制御などがとても柔らかだったり臨場感が
あって、ついつい魅入ったり応援したくなるのですよ・・


声優も徐々に馴染んで一緒に成長していく感じでした。
「ふたり」の趣味趣向、好きな食べ物等徹底的に相反する
エピソードがとても楽しく描かれている♪そういうのが
コンビの魅力に活かされて高めている。

何故白黒にしたのかとても興味ある。私はブラック好き♪
常識的に正義は白、熱血は赤ですよね?そこ黒で惚れた♥
普通黒は悪キャラというのが女児向けの常識かなぁ~・・

私にとっては女児向けでNo1の誰にでもお勧めできる作品。
2位は「しゅごキャラ!」どちらもシリーズあって楽しい♪

視聴レベルを越えて女児向けを卒業しても切欠が有れば
再視聴して又楽しめる感じかな~子供と見たいとか♪


キャスト

美墨なぎさ/キュアブラック(本名陽子)
ベローネ学院女子中等部2年桜組。ラクロス部のエース。
男勝りでやや破天荒な行動とそのボーイッシュな雰囲気。
スポーツ万能で同性に慕われラブレターを貰う程の人気。
快活でやや無鉄砲な性格と裏腹に、乙女チックで繊細。

メップル(関智一)プリズムストーンを守護する「勇者」
なぎさの前に現れた精霊。我儘で大食いで軽口。

雪城ほのか/キュアホワイト(ゆかな)
ベローネ学院女子中等部2年桜組。科学部で実験大好き?
大らかで真っ直ぐな分やや天然ボケな一面もある。
周囲から「薀蓄女王」と徒名される程の博学で好奇心旺盛。
礼儀正しいお嬢様育ちのおっとりした性格だが芯が強い。

ミップル(矢島晶子)光の園からやってきた「希望の姫君」
ほのかの前に現れた妖精。確り者だが母性が強くあまい。

ポルン    池澤春菜
藤田 アカネ 藤田美歌子
雪城 さなえ 野沢雅子
高清水 莉奈 徳光由禾
久保田 志穂 仙台エリ
藤村 省吾  岸尾だいすけ
クイーン   松谷彼哉
長老 中博史
ウィズダム 松野太紀
ジャアクキング 小野健一
ピーサード 高橋広樹
ゲキドラーゴ 石井康嗣
ポイズニー 雨蘭咲木子
キリヤ     木内レイコ
イルクーボ   二又一成
ジュナ / 角澤 竜一郎 松本保典
レギーネ / 小山 翔子 深見梨加
ベルゼイ・ガートルード / 結城 玄武 西村知道
ザケンナー第1-22話第上別府仁資15話、28話以降滝知史

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
ネタバレ

ねここ時計 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファイターより乙女ちっくに

日曜の朝がどんなに楽しみだったでしょう。
この作品の魅力は、子どもも大人でも楽しめるところだと思います。
そしてなにより「女の子」が詰まってるのです。

初代プリキュアをみてから私はプリキュアが好きになりました。
闘う女の子、魔法、変身、恋、友情、少女、制服、ほどよくミックスです。

変身シーンのかわいさと決め台詞。
「闇の力のしもべたちよ。とっととお家へ帰りなさいっ!」

ふたりはプリキュア、なのでふたり手をつないで変身するんですよ。
頑張れ闘う女の子!なのです。

戦闘シーン、身体を張った闘いは迫力満点勇ましいです。
バトルにロマンが漂ってます。
でも…あんなにもかわいい子が、傷つく姿は見ていてハラハラしてしまう。
特に叩きつけられるシーンが苦手です。細い身体が壊れてしまうよ。


なぎさ キュアブラック
元気いっぱいではじけるような女の子
男の子勝りに見えるけど実は繊細でオクテ。
藤村先輩に恋するなぎさは、とっても可愛らしいです。

ほのか キュアホワイト
普段おとなしそうにみえますね。でも芯の強い女の子なのです。
穏やかで静かに話すのですけど、闘うときは頑張っちゃいますよ!
足も手もくるくる回しながらぶっ飛びます。

妖精
メップル・ミッポル
ポルン・ルルン

こういう小さなお友達がいつも肩にいたら幸せ感じてしまうな。
ちょっとした悩みを相談したり、話に突っ込んでくれたり、そして時には励まされたりしたい。
そしたら頑張らなくっちゃ!って2倍くらい頑張れそうだよ。
いいなぁ~♪
突然お部屋の窓からやってきたりしないかな。


物語が進むうちに重要な人物が登場します。

キリヤ
プリキュアに近づき弱点を探るためにきた少年。

人間をとても弱いと思っていた、大嫌いだった。
ひとりでは何もできないのだから、と。
{netabare}
ほのかの優しさを感じているうちに、
人を思う気持ち、そんな当たり前のことを彼は考えはじめます
「心ってなんだ? 僕の心っていったい何だ? 」

乾いた心にほのかがそっと触れる。
彼の心に数え切れない程の感情が生まれはじめます。
そうして苦しみがはじまる。
…「僕の事すら何にも分からない奴が偉そうな事を言うな!!」

知らなかった感情を知っていく。葛藤し続けます。
目をつぶりたくなるでしょう。痛くて痛くて堪えられない日もある。
求めても求めてもうまくできないキリヤ。
穏やかになんていられないのです。



キリヤとの戦闘で流れていた挿入歌
彼の心の叫びですね。
下のは私の解釈です。
歌詞、載せられないので。


君に触れるたび、秘密の扉が開く。
勝手に開いてしまう。
記憶も心も決して閉ざすことができない。

魂の共有、そして共鳴。
影が支える光。
もうひとりの僕 君という命。

時さえ味方にして君と出会う。
どんなに別の道を歩いていても同じ空の下。

白や黒、光や闇
そんなものなど超えていく。

僕が泣くたび君が傷つく。
僕が喜ぶと君は満たされる。

深い処にある繋がり、決して誰にも触れさせない。
この想いは僕と君だけのもの。
ずっと知らなかった。けれど、それが愛だ。



「ずっと、光と闇の狭間を彷徨っていた」
ありがとう、僕はやっとわかりました。僕のいる場所が……、いたい場所が──
キリヤの言葉です。
光に包まれながらどこへいったのでしょうか。
{/netabare}


大人な内容書きましたが、とても素直な物語です。
ピュアな乙女パワー感じました。
見てるとうずうずして飛び出したくなっちゃいますよ♪

OPとED

DANZEN!ふたりはプリキュア
ゲッチュウ!らぶらぶ?!

前向きで元気になれます。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

67.9 4 カタルシスで親友なアニメランキング4位
小公女プリンセスセーラ(TVアニメ動画)

1985年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (108)
446人が棚に入れました
バーネットの『小公女』が原作の「世界名作劇場」シリーズ第16作。“いじめ”が問題となる世相を反映し、本作では大富豪の令嬢から使用人へと転落した主人公セーラの受難の日々を描いた。ロンドンのミンチン女学院に入学した資産家の娘セーラ。だが突然の父の死のため身寄りも財産も無くなった彼女に対し学院側は今までの態度を一変させて、セーラを使用人として扱うのだった。使用人仲間のベッキーたち一部の人々に支えられつつ、セーラは必死に生きる。

声優・キャラクター
島本須美、山田栄子、一龍斎貞友、中西妙子、八百坂万紀
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

胸の奥にこの花あるかぎり…その6 (完)

観てたなぁ。子供の頃。
〜お金持ちのお嬢さんが没落して、陰鬱な目にあいながらも健気に耐えて、最後は逆転倍返しハッピーエンド〜 だったよなぁ確か、と、何回目かの再放送をしているのを見かけたので見た。

暗い話だから、色彩設定だけは明るくしたかったのか、すっとんきょうなビビッドカラーがあちらこちらに。目が痛いよセーラ。
こちらも今回は顔文字多めでお送りします。ネタバレ開くとそれぞれ長いです。


*召使いなるかそるかのお話
{netabare} すでに没落化しているセーラ。
寄宿舎でお手伝いさんになっている、元特別室の生徒、セーラ。
お手伝いさん仲間は優しい。かつて親しかった友達や、町で出会うなじみの子達やお店屋さんの大人達も、セーラの行く末を心配げに見守り、応援している。

高飛車なお嬢様キャラが、セーラを目の敵に。かつてのみんなの憧れの的がこき使われるだけでなく、彼女が持っていたもの全てを自分のものにしなくちゃ、気が済まない!!幸い、セーラんとこと違ってお父様のお仕事は順風満帆。アタシの時代がきたんだわ!攻めていくわ!o(`ω´ )o

ある休日、特別なお客様のための準備や掃除にセーラは奔走する。「特別室に入る生徒」がやってくるらしい。かつて自分の過ごした優雅な特別室に、自らの足で買いに出たお花を美しく飾るセーラ。
やがて、例のお嬢様とそのお父様、スネ夫のママンみたいな「ざあます」お母様もノリノリでやって来た。

(`ω´ )「今日からわたくし、ここで暮らすことになりましたの。それでね、お父様、お願いがありますの。わたくし専用のメイドを付けてくれませんこと?そこにいる…セーラがいいわ。」

宿舎のセンセイ
(゚o゚;「そ、それは…その…、モゴモゴ、聞いてみませんと…」
頼りにならないセンセーイ( ;´Д`)
(゚o゚;;「セーラ、あなたの、気持ち次第なんですよ。嫌なら、断わっても構わないんですよ…」

お嬢様のパパ
(^ω^)「そうだな!本人に聞かなくてはな。どうかな?うちの娘のメイドになってはくれないかな?」
そんな〜目の前で迫られたら断わりづらいよ〜ヽ(´o`;

ああ、憐れセーラ、こうして芋づる式に、苛烈な奉公が始まるんだ…あんな事やこんな事を…(/ _ ; )


ときっと誰もが思った時。セーラの放った言葉は。
さあ、あなたなら何と答える?!

(´-`)「 {netabare} お引き受けします。


もしも、もしもお嬢様が…
かつての級友を召し使いにと、そうお望みと、仰られるのならば…。 {/netabare} 」

ハッと言葉に窮したパパ。
身を翻すと、お嬢様のもとへツカツカ…パッシーン!!

えーーーΣ(・□・;)

( *`ω´)「知らなかったとはいえ、なんと恥知らずなことをする所だったんだ。おまえに召し使いはまだ早い‼」
「そんなァ、おとーさま〜(つД`)」

あれ?いじめ一直線じゃないの?
なんという機転のきく堂々とした回避でしょう。セーラの誇り高さに軍配が上がった!

しかも夜半に皿洗いしながら
(´-`).。oO「わたし、気が回らなくて、あんなきつい言い方しか考えられなかったの…ダメね…」と内省する素振りすら見せる。すごいよセーラ…。

記憶の中の小公女セーラって、かなり受け身な印象になってしまっていたけれど、結構やるもんだなあと見直した回でした。

しかししかし!
意地悪小娘ごときに運命の歯車は回させやしないとばかりの、怒涛の不運攻撃はこれからだったのだ…。 {/netabare}



*空腹の空想のお話
{netabare}

厨房にいるコックと下女が、顔つきもゴテっとしているんだが話し方も言う事も素っ気なく、セーラに対して優しくないんだ。
ある日のセーラ、お使いに行って帰ってきたらお小言を喰らう。

(♯`∧´)「どこで道草食ってたんだい!今から使ったんじゃ間にあいやしないよ!」

(._.)「ごめんなさい…あの、靴が壊れて歩けなくなってしまって、直してもらっていたものだから…」

(♯`∧´)「言い訳するじゃないよ!まったく、夕飯は抜きだよっ!」

メイド仲間(゚O゚)
「そ、そんな…セーラ様は、お昼ごはんも抜きだったんですよ…」飯抜きは日常茶飯事なんでしょうか。飯だけに。

コソッ(( (^_-)「セーラ様、残りパンがあります。紅茶に浸して食べてください。」(´-`)「ありがとう…」

地獄耳→(♯`∧´)「そこの残ったパン!始末しちまいなー!」

Σ(゚д゚lll)(´-`)「そんな…っ!」

夜半。皿洗いで夜は更けて。くたくたになって屋根裏部屋へと上るセーラには、暗い階段が長い長い急坂のよう。
やがて抜き足差し足、廊下を忍ぶメイド仲間の姿があった。
(^_-)ウフフ「セーラ様への差し入れのミートパイを作って差し上げたわ。きっと、お腹が空いて眠れないでいらっしゃるでしょう。コッソリお届けしよう…」

ガチャッ(`_´)ゞ院長
「何をやっているんです?それは何ですか!」

Σ(゚д゚lll)「はわわわ…これはソノ…アメリア先生が、いつもお夜食をと、今夜も頼まれているのですぅ〜。」

W(`0`)W「うそをおっしゃい!!アメリアは今夜は親戚の家で留守です!誰に頼まれてそんなもの作ったんです!さ、言うんです!」

(>_<)ヒィェー「あのっ、わたしが、食べようと。お腹がすいて…本当ですぅ〜」

W(`0`)W「んまーっあきれた!おまえのようないじきたない子は許す訳にはいきません!」

→ミートパイは寮長が没収、寝床で食べてむせる!ムゴッ(◎×◎;)

セーラの元へ来たメイド。
そこには、かつて仲良く過した級友2人もベッドを抜け出し、談笑しにきていた。
(´・_・`)ぶたれた頬をおさえ、何も差し入れられない非力さを謝るメイド。
級友は、セーラたちが腹ペコだと、彼らの無下な扱われ方を想像だにしてこなかったことに気づいた。その配慮の無さを詫び、クッキーを取りに部屋へと戻った。
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌( >人<)┘そーっと!
ここはミンチン学院伏魔殿。クッキーを手に再び部屋を後にした姿を見守る、禍々しい影 |-| があった…。

屋根裏部屋の女子会はじまる。
皆で食べるせっかくのクッキー♡
テーブルを飾って、心ばかりのお食事会を開きましょうよ。
セーラのテーブルセッティングにみんなもノッてきて、いろいろ工夫をほどこします。
(=´∀`)人(´∀`=)人(=´∀`)人(´∀`=)
ストールをひいて、華やかなナプキンの代わりに紙を並べて、ハンカチを織り込んでかざって、ほら花束のようじゃなくて?まぁ素敵ー!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
おままごとしてないでさっさと食っちまえば良かったんだ。そんなことはみじんも考えず、ただこの親しい者たちと善意に満ちた夜を分かち合い、味わい尽くしたくて、終わってしまうなんて考えたくもなくて、セーラの楽しい妄想は暴走。

*・゜゚・*:.。..。.:*・(´-`).。oOよくって?ここはヴェルサイユ宮殿の大広間よ。間も無く招かれた貴族たちがやってくるわ。

(宮廷の侍女になりきろうと慣れない想像をするメイド友(~_~;)、プルプル具合に笑いがおこる。みんなすっかり宮廷気分、画面描写も宮廷風味に埋没。)

テーブルの上にはたくさんのお皿、温かなお料理が盛り沢山よ。
お料理を載せてあるお皿は、全て金でできてるの。床にはフカフカの絨毯。天井にはシャンデリア。私達は美しい侍女なのよ。さあ、大広間のほうへ。上は丸天井、吟遊詩人の歌う舞台があって〜、美しいろうそくのあかり…かしの木の燃えている大きな炉もある…
おつきのものたちが分厚い扉をひらくと、さあ、国王とマリーアントワネットが現れるわ…!
*・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・*

ギギギギギィ…

バターー[ \(♯`∧´)/ ]ーーン!!

「なーにをしているんです!!あなたたちィ!!」
強烈な後光とともに登場したのは、ある意味この宿舎の王女、ミンチン院長。

Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(´-`)光速でユメから醒める四人

ψ(`∇´)ψ背後でほくそ笑むのは、セーラを敵視するお嬢様。リークしてやったり!あたくし、寝たふり得意でしてよ!

阿鼻叫喚、言い訳も聞き入れられず、部屋へと連れ帰られる親友たち。全てはセーラのそそのかしと問答無用の判決。
(♯`∧´)「あなたへのお仕置きは追って考えます。今まで優しくし過ぎたようですね。いいですね、おまえは明日の朝も昼も夜も、食事抜きです!」
捨て台詞とともに全ては去った。クッキーの欠片も残さず片付けられ、一転していつもより暗さの増した屋根裏部屋に取り残されたセーラ。独り、ユメの残り火をすくいあげてみる。

_| ̄|○…ブツブツ…「炉は赤々と燃えていることにする…テーブルの上には…温かい、温かい、食事。美しい柔らかいベッド…触り心地のよいクッション…それから…それから…」
もう、眠りましょう…
眠ってしまえば…お腹がすいていることも、気にならないわ…ねえ、エミリー?

お人形を抱いて眠りにつくセーラ。
。・゜・(ノД`)・゜・。

妄想をこれでもかと華やかに盛りに盛り、バターン!!で落とす、オーソドックスとわかっていても、徹底してやられると清々しく逆に快感。ミンチン院長…。ミンチンて名前も怖い。 {/netabare}



*お人形をおよこし、のお話
{netabare} ある夜、途中から見たセーラは
どうも例のワガママお嬢様に
(¬_¬)「アンタの人形をよこしなさいよ。その人形、召使いにはもったいないわよ。アタイがかわいがってやんよ。」
と、カツアゲされそうになっていた。

このお人形、セーラにとって大切なパパママとの思い出。つらいとき、部屋に戻って誰にも言えない気持ちを打ち明けられる、たったひとりの家族。ジュモーのビスクドールだから高価でもある。

どうするの、セーラ。
メイド仲間にも心配され、しかし、人形を抱いて部屋から出るセーラ。
きゅっと結んだ口、沈んだ瞳、小さく固い背中。思いつめた表情で、ドアを開ける。
(´-`)
お人形をしっかりと、赤子のように抱きしめて廊下を進む。
階段を一段一段、降りる。

どこへ行くの?セーラ。
考え込んでいる。考えがあるの?
誰かに預けるとか…
隠すとか…
売ってしまうとか…
わーたしの かーわいい にーんぎょお〜♪
十二国記の祥瓊さんの歌声が頭の中で回るよ。

踊り場で、外を見やると、学院の少女たちが遊んでいる。
中心にいるのは、例のお嬢様。
でっかい車輪の自転車にまたがって、取り巻きにブイブイ言っている。じぃっと見下ろすセーラ。
(´-`)
なに考えてるの。

再び足を進めるセーラ。
お人形と一緒に体を固くしたまま、外へ出てきた。
めざとく目をつりあげるお嬢様。
o(`ω´ )o「あ〜ら、ついにソレをあたくしに渡す気になったってわけね。いいわよ。もらってあげるわよ。」≡3≡3
うつむいたまま、何も言わないセーラ。
(´-`)
イラつくお嬢様、お人形を取り上げる。o(`ω´ )o高々と、戦利品を手に。
まだ何も言わないセーラ。
(´-`)

その時、少女たちの中から、セーラを「ママ」と慕うちびっ子が猛烈な勢いで駆け寄って来る。

∑(゚Д゚)「ダメよーーーっ!!その子はセーラママの、たいせつなおともだちよぉーー!!」

o(`ω´ )o「なによアンタ。うるっさいわね。セーラがあたくしにどうしてもって、言ってるのよ?」

騒ぎに振り返る少女たち。

その中から、おとなしいセーラの親友も、勇気を出して身を乗り出した。

(´・Д・)」「うそよ!そんなはずないわ。セーラにとって、たったひとつの宝物のはずよ。それを取り上げるなんて、ひどいじゃないの!!やめなさいよ!!セーラに返してあげて!ひどいことしないで!!」

o(`ω´ )o「なっ…雑魚が…あんた、あたしにそんなこと言って、ただで済むと思ってんの…」


しかし、遠まきに聞いていた少女たちから、さざめきのように同調の声が上がり出していた。
「そうよそうよ!かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ

ウッ…Σ( ̄。 ̄;ノ)ノ
かわいそコールに、さすがにたじたじのお嬢様。うつむくセーラの前にちびっ子がかばい、お嬢様が人形を高くあげ、親友が止め、もう決定的に悪役の構図。

小公女「プリンセス」セーラ、大勢の目の前でこれを繰り広げたのがポイントね。民意を試して沙汰を待ったのか!!
公共の場でなければ、この結果にはならなかったはず。
すごいよ、セーラ…。

(`_´)ゞ「な、なによ!!こんなキッタナイ人形、そもそもそんなに欲しくなかったわよ!フンッ!!かえせばいーんでしょかえせば。ホラッ!」
ポイッと投げられた人形…ビスクドールだから割れちゃうよ〜(゚o゚;;

セーラとちびっ子がナイスキャッチ、最悪の事態は避けられた。

ササーっと逃げるお嬢様
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
追いかける数名の取り巻きヽ(´o`;ヽ(´o`;

ここで面白いのが、
「よかったねー」ってセーラに抱きついているちびっ子や親友の暖かいゾーンを、ゾロゾロと通り過ぎて院へと戻る、その他の小女たち。
もう何事もなかったかのように、別の談笑をしながら、セーラたちを気にもとめない。
民意のとりとめのなさを表しているのか、妙な真実味のある光景だった。

うん、途中からみてもこんなに面白いんですよ!
起承転結と間がとても劇的でわかりやすいし。 {/netabare}



*セーラも私も泣けた(ノ_<)のお話

{netabare} 第35話

嵐で屋根裏部屋の窓の掛け金が壊れ、枯葉と雨水の入り込んでくる中、濡れた床をふくセーラ。バタンバタンバタンバタン開く窓を、もう閉めることもせず、雨が降り注ぐ中、床を拭き続けるセーラ。どこか行動がおかしいような。大丈夫なの?服が濡れ、傍らのベッドも毛布もビショビショ。悪い夢みたい。
メイド仲間が「おはようございます」と入って来て、惨状に驚く。
朝なのコレ?寝てないのでは…セーラ。

しかも(´-`)「寒気がするの」
なのに働かなくてはならない。ゾッとする。

学院の外に石炭運びの馬車が止まって、業者の人が道路より地下になっている勝手口付近の通路に樋のようなものを下ろす。もう一本樋を下ろして継ぎ足す。これを滑り台のようにして、道路からガラガラ〜〜と石炭を流し込んでお届けする。「ほほー、そうやって運ぶのか!」と面白く見ていたのも束の間。
(゚Д゚)「早くしねぇと石炭がぬれちまうぞ!」調理場のコックが山盛りの石炭にスコップ投げて去る。
学院の石炭置き場へと、バケツとスコップで手動で運ぶのは、セーラひとりの仕事…斜めの雨風が吹きすさぶ中。
石炭なんかもう濡らしときなよ。板でも上に置いとくとか。風邪で雨なんだし休ませなよ。子供だぞ。

石炭で学院のストーブに火を入れておくように言われたセーラ。
少しは濡れそぼった身体を暖められるかな…?
心地よい炎を前に、猫とともにウトウトするセーラ…(_ _).。o○
悪いことに、このお部屋は意地悪お嬢様のお部屋。
案の定、やってきたよ奴さん。いつものお供を連れて。
眠りこけているセーラをみて(−_−#)
セーラが寄りかかっているバケツを力一杯蹴り上げる。衝撃に驚いて目を覚ましフラフラ謝るセーラを、罵倒しだす。
お嬢様よ…暖房つけるくらいの季節なのになんでひとりだけ半袖なんだよ!小学生か!「ママに買ってもらったパリ仕立ての新作」だとか。そしてコレが、今回のワンポイント☆アンラッキーアイテム☆

セーラと寝ていた猫にまで、お嬢様たちの虐待の手が伸びる。(ノ_<)ひどすぎる。追いかけ回しているうちに…猫の蹴り上げたインク壺がお嬢様にビシリ。
(♯`∧´)「〜〜〜!?セーラ‼あんたのせいよ‼」
さすがのセーラも(; ̄ェ ̄)みたいな顔でとばっちりを受け止める。「シミ抜いとけよコラ!元通りにしないと、許さないんだから!」とまたご無体な。え〜〜。インクシミって消しにくいよね…(´・_・`)

横風の雨の中、カゴをもって買い出しに出るセーラ。傘が役に立たない。また服も身体も濡れていく…歩きにくい。嵐だよ。そんな日は家にいたらいいんだよ。体調悪いんだし。みんな残り物でも食べてしのげばいいんだよ。
案の定、市場すらお休みで途方に暮れるセーラ。屋根のある商店街の通りに入って行くと…

(抗えない天候の激しさと身体的なキツさ辛さが伝わって来て、見ていてセーラの今までで一番つらかったよ。うう、自然と涙がでた…なんでこんなんで泣いてんだろ私(/ _ ; )
心理的な意地悪より、空腹ネタよりもくるのはなんでだろう。)

しかしここで今回のアンラッキーアイテムが★ラッキーアイテム★に変わる出来事があったんだ。そこでセーラは、つらさをつらいままに涙を流すことができている。学院で涙を見せた事はないのに。

裕福だった頃、お父様と買い物に入った洋服店。ショーウィンドウにうつるセーラの姿は、今や襟も裾もほつれ、着どおしの汚れた質素な服になってしまっているけれど…。
店のご主人は、セーラのことを覚えていた。セーラの様子を見ると、邪険にすることなく
(´・ω・`)「一口では言えない事が、起こったようですね?」
気をほぐすような優しい声かけ。
セーラが身なりを顧みず入って来た訳を…「お友達」の服の染み抜きについて相談すると、
(^ω^)「大丈夫、わたしが直してさしあげますよ」。安心して涙が流れるセーラ。(;_;)
やがて曇りなくきれいに直された服。(^ω^)「これで、文句なんか言われやしませんよ?」
状況を察し、これまでの事情を聞かれ、心配してくれる紳士を前にさらに涙が止まらないセーラ( i _ i )ドドドド

しかし院に戻らねばならないセーラ。紳士は直した服を丁寧に油紙で包み、せめて十字を切りながら小さな背中を見送ることしかできないのであった…。


戻った先ではお嬢様によるミンチン先生への告げ口。
( ̄Д ̄)ノ「セーラさんがぁ、ワタシに嫉妬してインクを投げつけたんですぅ。それで染み抜きさせて欲しいって、言い出したんですぅ。」
W(`0`)W…ワナワナ… ←ミンチン院長

「たっぷりお仕置きしておやんなさい!!」といつものセリフを吐きかけられ、下女に調理場へ投げ込まれるが…体調の悪かったセーラ、もう腰が立たない。ついに倒れる…? {/netabare}
つづく


*セーラ流魔法の受け取り方。セーラの秘密を暴け!のお話
{netabare}第38話
ややあって隣人からの「魔法」の差し入れが始まる。
35話から病に倒れ、生死の境をさまよった間、姿の見えない「屋根裏の少女」を隣のお屋敷の主人と召使いたちが気にかけていたのだ。そして密かに贈り物をすることに。夜明け前が一番暗かったのだ。
いまや、夜半に疲れ果てた少女達が屋根裏部屋へ帰ると、暖かくしつらえられた食卓が待っており、美しいマクラや毛布も用意してあるのだ。空腹の時にセーラが夢想したみたいに。
(背景素材の都合上なのか、食後の皿の上のチキンが毎回ぜんぜん減っていないのが気になる…いじきたないアタイであった。)
これが朝になると仕事にでている間に、お隣の有能なインド人ハウスキーパー達がテキパキお片付けしておいてくれる。おかげで昼間のミンチン院長の抜き打ち検査にも【魔法 : 非検出】で事なきを得た。

魔法に慣れたようなセーラと、まだソワソワ感が止まらないメイド仲間。
(≧∇≦)「ああ〜、私達がこんなにありがたがっていることを、魔法使いさんにお伝えしたいですぅっ!!」
と興奮やまないメイド仲間に対し
(^ν^)「大丈夫よ。私達がどれだけ感謝しているかは、きっとわかってくれているはずよ。だってそれが魔法使いさんですもの?」
さすが、プリンセスセーラ。与えられた幸運を享受する時も優雅に動じない。

しかし滲み出る幸せオーラ。「あの娘なんだか綺麗になったみたい。恋してる…?!」的な鋭さで、セーラの異常を感知する院の魔物たち。

(¬_¬)( ̄3 ̄)「いやに血色がいい。きっと盗み食いでもしてるんだよ」と残り物チェックをする下女とコック。

(*`へ´*)「あんなに顔色がよく元気だなんて、おかしい。」
と訝しむミンチン院長…子供がはつらつとしてたら怪しむ学院って、教育機関として相当終わっています。

どこまでもセーラの屈強な面の皮を引っぺがしたいと夢欲する鬼どもの追っ手は止まらない。
プリンセスセーラ。アイドルとは人に夢を魅せるもの。汚れた奴らの見たい歪んだ夢すら映してしまうのか…。
いじめられても、(´-`)「はい、ミンチン先生」(´-`)「おはようございます、○○さん」(´-`)「わかりました。○○さん」と、爽やかな挨拶の後ろに名前をつけることを忘れないねセーラは。コレちょっとイライラする。

しかしついに、魔法発動中の夜間のガサイレが入ってしまうのだ…
魔法が暴かれた時も、食卓でセーラお得意の「こんな時こそ余裕で夢想享受」が披露されていた。ナプキンとフォークで人形を作ってダンスさせ( ´ ▽ ` )ノ「ランランランランランラーン♪」
そこへバターン!悪鬼どもの蹂躙…

メイド仲間の土下座も虚しく(´Д` )
ミンチン院長は(◎_◎;)「オトコ(街の少年ピーターのこと)に盗みをさせて貢がせたんですね!」とあさってな勘違いにワナワナ震え、
コックはしつらえを横取りに片しながらご馳走の匂いを(@ ̄ρ ̄@)クンカクンカ嗅ぎ、
下女は(♯`∧´)(´-`)セーラを引っつかんで馬小屋へ連れて行く。

こうしてセーラの馬小屋生活が幕を開けた…(´-`){/netabare}


*馬小屋生活始まる、のお話
{netabare}
ここは小公女だった時代に、セーラのお馬さんが繋がれてた小屋。今はからっぽの、藁だけが残る隙間風ふく小屋。そこに主人が暮らすとは。そしてその事をいじわるお嬢様にグリグリいじられる。本当に十二国記の姫様並にトコトンいくよどこまでも。
そして、一番暗い夜が明けたあともまだ次が。甘ーいもの食べさせた後でしょっぱいのがくるよ〜。
展開が早くて激しいので、文章にしても何だか伝わらない。こんないかがわしいまとめよりも観ていただきたいものだ。

学院でハロウィンパーティが開かれる。アメリア先生が子供達と色んな遊びをするんですが、この様子が楽しい。遊びの中で一手間かけてまでセーラを陥れようと頑張ってた、いじわるお嬢様( *`ω´)。しかしちょっとしたラッキーがセーラのもとへ。あらっ(^ν^)☆彡って感じに対して、キリキリキリ…( *`ω´)
アメリア先生は生徒達にも自然に親しまれてるし、この前の話あたりでセーラに申し訳ない心中を吐露してたし、妹さんのポスト院長色がひたひた濃くなってますぜ、ミンチン姉さん。そうとは知らなミンチン先生は基本コドモキライなので自室でくつろいでいた。( ´Д`)y旦~~

やがて夜が更け、パーティ気分が終わらない少女たちのちょっとしたイタズラが、馬小屋で火をおこしてしまう。燃え上がる小屋の中で人形を抱いて立ちすくむセーラ。
助かったものの、勿論とばっちりはセーラに…。

\(♯`Д´)/=3=3=3「おまえという子は…!身よりも家もないおまえを親切心からここへ置いてやったものをつけあがって…」云々のミンチン先生のお小言に、今回ばかりは毅然として言い切るセーラがいた。
(´-`)「ミンチン先生は、私に親切だったことはありません。そして、私はこの学院を家だと思ったことはありません。」
ミン(;゜0゜)チーン
「ンナッ、おまっ……でておいきー!!」 {/netabare}


*逆転倍返しはじまる、のお話
{netabare} すんなり意に従い出て行く訳ですが、ここから見ていられないのはセーラよりもミンチン先生。
出て行ったセーラを、(本当は心配なのか?院の評判が落ちるのを懸念しただけなのか?)呼び戻すよう妹に言いつけたり。
セーラに贈り物が届いたことで、実は金持ちのパトロンが居るのでは?という臆測に今度はすがりついて、o(;`ω´ )o「セーラさんっ」と丁寧に呼び出したり。
セーラの姿が見えずお隣へ行ったと聞いたときのムカッ腹から、学院にいる猫を生徒達の目の前で足で蹴り上げたり。(>_<)

そしてやっと、「おお、この子だ!」の回。隣の屋敷の主人が探していた「友人のダイヤモンド鉱山の遺産を相続する娘」が実はセーラだと判明した時の、ミンチン先生の脱力錯乱ぶりはもう穏やかじゃないね。
((((;゚Д゚)))))))は…はわ…はわわわ…っ
胸にダイヤモンドを飾り、厳かに階段上に登場した小公女セーラに、
( ゚д゚)「セーラ…さん…」
(´-`)「はい、ミンチン先生。」
膝叩いちゃうね。こんな時までセーラは丁寧な応答+名前呼びの「はい、○○さん」徹底してる。むしろこの時のためだったのかとさえ。

昔のモノクロ映画だったらここで失意の先生はミンチン学院じゃないナントカ院にドナドナ送られちゃうんじゃないのかという不穏さが漂う。妹アメリアから鬱屈されていた怒りにまかせて責められるだけで済んだのだけども、子供むけアニメにしてはかなり怖いと思う。しかしそれだけの事はしてきた、ミンチン院長。それだけの事を面白く見てきた私も、彼女が腰も立たず雪の中這いずって院に戻る姿を見届けるしかない。 {/netabare}


*最終話 小公女ラビニアに関する考察
{netabare}
いじわるお嬢様ラビニアとの握手が見もの。
セーラとお隣のご主人が弁護士を連れて学院へ乗り込んでくる。
意気消沈していた院長、更に訴えられるのかとガタガタ震えながら((((;゚Д゚)))))))出迎える。
一体何事かと見守る少女らに、ラビニアが( *`ω´)「たぶんこの院を買占めにやってきたのよ。ありあまるダイヤモンドで復讐のために、ね?」
こんな混乱も面白くてたまらないって端的な口調。

やがて学院への寄付にミンチン院長の声色は高く弾んで復活。セーラは懇意にしていたメイド仲間を自分に召し上げるとも公表し、涙の再会。
これを見守るラビニアの瞳がどこか寂しそうに見える。
小公女復帰を祝う少女たちに取り巻かれるセーラを、真っ直ぐな瞳でぐっと遠巻きに見守るラビニア。
鋭く小賢しく若々しい顔つき、シュッと通ったまつげ。見ていると似顔絵描きたくなる。嫌な子なのに、なんとも美しいんですよね。よく「性格の悪さは顔に出る」っていうけど…どこか魅力があるのは何ででしょう。ミンチンにはない、高い気位があり、劇的な面白さ(残酷であっても)を見抜く貪欲なところがあるからでしょうか。物事や人間同士の表面のみは見ていない。
胸の握り拳にどんな感情を押し殺したのか、やがてセーラへと踏み出し、友情締結を申し出る。

( ̄+ー ̄)「おめでとうセーラ。私、あなたさえよければ仲良しになってもよくってよ?」
(´-`)「ありがとう。私、本当を言うと、この学院にきたときから、あなたと仲良しになりたいと思っていたのよ。」←この子本心よーめーなーいーわー~_~;

この時ラビニアが何を飲み込んだのかは謎だけど、セーラの幸運大逆転の姿を見て「今はこれはセーラのターンだ」と悟ったのかもしれない。これまで何度か、好機はお互いの間を行ったり来たりしてきた。人生なんてこの先知れないのは誰も同じ。「だとしたら今は私は私の役を演じ切る。ミンチン先生のような醜態を晒したりしない!ぶれない!」という決意で踏み出したのかもしれない。オープニングで唄われる「胸の奥にこの花あるかぎり」の花の矜持は、ラビニアの中にも咲いていた…のかも?!

やがてセーラはインドへ、このお嬢様もアメリカへ旅立つことになる。
( *`ω´)「もう二度と会えないわね。」
(´-`)「きっといつかまた、会えるわ?」
( *`ω´)「フフン。何十年後かには会えるかもね…その頃あなたはダイヤモンドプリンセスからダイヤモンドクィーンになっているんでしょうけど?そしたら私は…、アメリカ大統領夫人になっているかもしれないわよ!」
同じ土俵では戦えなくなるけれど、この娘が私のライヴァルであることには変わらない。セーラが掴み取った幸せと競いあえるくらい、自分もきっと輝いてみせる、そういう「面白くなってきたわ。」っていう諦めの悪さがお嬢様の心の中では根強く育っていて、それを育てたのは、天性もあるだろうけど、打っても打ってもちっとも懲りた顔を見せなかったセーラのおかげではないかな。うらやましい、この2人の懲りなさ。もー自分、競うとか耐えるとかあらゆる面において面倒に生きてるので、どんな土俵にもチンとしとられんのでうらやましい。
セーラの言うとおり、お互い影響を与えあえる(セーラは影響受け取ってるのか微妙だが)関係になれるのかもしれない。

ミンチン先生は反面教師過ぎたね。ミンチンの中には花は咲いていなかったのだろうか。かつては咲いていたけれど、いつの間にかなくなっていたのだろうか。あんな大人になりたくないって、子供たち皆心に刻んだことでしょう。妹さんがいいアドバイス訳として腕を振るうようになるのかな。 {/netabare}

あなたの心の中に花は咲いていますか?

(¬_¬)( ̄3 ̄) (´・Д・)」(♯`∧´) ( *`ω´)(´-`)(´・_・`)
悪ノリな長文に、お付き合いいただきありがとうございました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

タイトルなし

下成佐登子さんの曲が作品の雰囲気とマッチしていてよかった。なんかOPから切なさが漂っている。

父親の死から始まる急激に鬱展開に突入して、感情移入しすぎたため、結構辛かったのですが、回りにいる優しい人に助けられ、最後は院長ざまあみろと思いました。救いは必要です。

閉鎖社会の恐ろしさがありありと分かる。
お山の大将にならないように注意が必要。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
勉学のため、インドからイギリスの寄宿学校にやってきたセーラ。ミンチン女子学院では特別待遇される大金持ちでありながら、誰とでもわけ隔てなく接し、優しく想像力にあふれたセーラは学院一の人気者です。ところが11歳の誕生日に、思いがけない父の死と破産を告げられ彼女の生活は一変します。屋根裏部屋住まいの下働きとなり酷使される毎日。しかしセーラは同じ下働きのベッキーと励ましあいながら、貧しさの中でも気高さや優しさを失いません。


1. ミンチン女子学院
ロンドンでも厳格な事で知られる寄宿学校・ミンチン女子学院に、一人の少女がやって来た。インドで莫大な富を築いたクルー家の一人娘、セーラである。セーラが彼女の専用馬車の御者に少年・ピーターを雇った事で、ミンチン院長の心中は複雑になる。

2. エミリー人形
セーラがいつの日か出会えると信じている "エミリー"。それは、心を許し合える人形の事だった。セーラは父と一緒にエミリーを探してロンドン中の人形店を訪ねてまわった。そしてついに、夢にまでみたエミリーを洋服屋のウインドーの中に見つける。

3. はじめての授業
最初の授業はフランス語の授業だった。セーラは教科書を見て困ってしまった。ミンチン院長は、セーラがフランス語を話せないと思い慰めてくれるが、セーラはフランス語がぺらぺらで、教科書が簡単すぎるので困っていたのだった。

4. 親友アーメンガード
セーラと同じクラスの少女・アーメンガード。セーラは、勉強が苦手で、いつもラビニアたちにからかわれている彼女の味方になる。セーラは落ち込む彼女を自分の部屋へ招待した。すっかり打ち解ける二人だった。

5. 泣き虫ロッティ
学院でいちばん小さい4才の女の子・ロッティ。なかなかみんなに行動を合わせられないロッティは、ラビニアやミンチン院長から毎日のように怒られて泣いてばかりいた。そんなロッティに、セーラは優しく接するのだった。

6. 灰かぶりベッキー
ある日、ミンチン女子学院に新しく雇われたメイドの少女・ベッキーがやって来た。彼女は、次々にたくさんの雑用を言い付けられて働き続けていた。セーラは自分と年が幾つも違わないベッキーがこき使われるのが可哀想でならなかった。

7. 代表生徒
日曜日、生徒たちは礼拝堂へと出かける。セーラにミンチン院長は列の先頭に立つよう命じる。市長夫人の前で、気品に満ちたセーラを表に出し、学院の株を上げようと考えていたのだ。学院の代表をセーラと交替させられたラビニアは我慢ならなかった。

8. 親切なお嬢様
セーラは、いつも働き通しのベッキーの事が気がかりでならない。ある日、セーラの部屋を掃除していたベッキーは、飾られていたエミリーの可愛さに見とれるうちに眠ってしまった。セーラは、ベッキーをお客様として丁寧にもてなすのだった。

9. インドからの手紙
ラビニアの態度は日に日に頑になっていった。ロッティにまで辛く当たる彼女に、セーラは怒りを感じながらも毅然とした態度でのぞんだ。そんなセーラに、周りの生徒たちはますます信頼を寄せる。そんなとき、セーラにお父さんからの手紙が届く。

10. 二つのプレゼント
セーラの11歳の誕生日。ミンチン院長は高級な服をセーラにプレゼントした。ベッキーは考えあぐねた末、肩掛けの目立たないところを切り取ってセーラの為に針刺しを作った。セーラはベッキーの気持ちが嬉しくてベッキーに抱きついて泣いてしまう。

11. プリンセスの誕生日
その日はセーラの誕生パーティーが開かれる事になっていた。生徒も準備に大忙しだ。ところが、パーティーが盛り上がってきた時、信じられない知らせが飛び込んできた。セーラのお父さんが事業に失敗して破産し、しかも病死したというのだ!

12. 屋根裏の暗い部屋
セーラへの投資が全部水の泡となったミンチン院長は、セーラに学院からの追放を言い渡す。学院に対する世間の評判を気にした院長は、セーラが学院に留まる事は許すが、そのかわりベッキーと同じようにメイドとして働くように命じるのだった。

13. つらい仕事の日
セーラに与えられた学院の最上階の屋根裏部屋…そこは、暗く、汚いひどい場所だった。ベッキーはどこまでもセーラを慕い、セーラもそんな彼女の優しさをうれしく思うのだった。メイドとして働くセーラの生活が始まった。

14. 深夜のお客さま
再び代表生徒の座を取り戻して勝ち誇るラビニアは、これまで以上にセーラに辛く当たる。そんなある日の深夜、仕事が終って部屋に戻ったセーラをアーメンガードが待っていた。アーメンガードはセーラにもう一度お友達になってほしいとお願いする。

15. 街の子ピーター
心配するベッキーに見送られ、セーラは市場へと買い物に向かう。市場に着くや、セーラは不意に街の少年たちに突き飛ばされ、お金を盗られてしまった。困り果てるセーラ。しかし、そこへ偶然通りがかったピーターが、買い物を手伝ってくれる事に。

16. ロッティの冒険
ロッティにはなぜセーラが自分と口をきいてくれなくなったのか理解できなかった。寂しさ募るロッティは、とうとう深夜に寝床を抜け出し、屋根裏部屋を目指す。その夜ロッティはセーラと一緒に屋根裏部屋で眠るのだった。

17. 小さな友メルの家族
セーラは屋根裏部屋の壁の穴に住むネズミにメルと名前を付けて、仲良くなろうとしていた。夜遅く部屋を訪れたアーメンガードは、メルを見て震え上がるが、次第にその可愛さにすっかりネズミ嫌いが治ってしまう。

18. 悲しいメイポール祭
夜も明けないうちから、仕事を始めるセーラとベッキー。その日は生徒たちもなぜか早起きだった。それもそのはず、今日は魔法の朝露が降る日と言われ、それを浴びるとこれから一年美人でいられるという日だったのだ。

19. インドからの叫び声
生徒たちに家族からの手紙が届く。セーラに届く便りがあるはずもない。と思った矢先、セーラにも手紙があるという! だがそれは、宛先不明となって返ってきた父宛の手紙だった。父の最期を知りたいセーラは、インド警察に手紙をだすのだった。

20. 謎の特別室生徒
ラビニアに靴磨きのやり方をなじられ、すっかりしょげるベッキー。その日、ラビニアの両親が学院を訪れる事になっていた。ラビニアは代表生徒として特別室に入る事を院長から認められ、さらにセーラを専用のメイドにしたいと言い出すのだった。

21. 涙の中の悲しみ
特別室に移ったラビニアが、セーラを呼びつけて雑事を言い付ける。特別室の掃除に呼んだのもそれだった。掃除するそばから部屋を汚していくラビニアたちに、セーラは「掃除はあなたたちがいない時にします」と、きっぱりとはね付ける。

22. 屋根裏のパーティ
アーメンガードとロッティは深夜にセーラの部屋に遊びにきた。そしてベッキーも加えて、4人は、屋根裏部屋でパーティーを開く事になった。しかし、ラビニアがミンチンに告げ口したため、ミンチンにひどく怒られてパーティーは終わってしまったのだった。

23. 親切なパン屋さん
道の途中で銀貨を拾ったセーラは、目の前にあったパン屋に屈けるが、そこで自分よりももっとお腹を空かせている少女に出会う。パン屋でブドウパンを買うと袋から1つだけ取り出し、残りをすべて少女アンヌに渡して帰るのだった。

24. エミリーの運命
その日は学院の代表生徒・ラビニアの誕生日だった。ラビニアは、自分へのプ ゼントとしてセーラのエミリー人形を要求する。しかし他の生徒たちも口々にエミリーをセーラに返した方がいいと言い、ラビニアは怒ってエミリーを投げて返したのだった。

25. 一日だけのシンデレラ
ミンチン女子学院へ市長夫人が視察に来る日、夫人は視察に際して以前美しいフランス語会話を披露したセーラにまた会いたいと告げてきたのだ。デュファルジュ先生の勧めもあり、1日だけセーラに代表生徒の代役を務めるように命じるのだが…。

26. 年少組の小さな先生
市長夫人の要請を受けて、ミンチン院長は年少の生徒にフランス語を教える役目をセーラに命じた。ロッティたちと机を共に出来る事を喜ぶセーラ。ロッティはもちろん、年少組の授業に加わったアーメンガードもセーラの楽しい授業に夢中になる。

27. デュファルジュ先生の帰国
ラビニアたちからデュファルジュ先生が出したフランス語の宿題を押し付けられるセーラ。セーラは何とか宿題を終えたが、ラビニアたちにはその内容が理解できず、セーラの手を借りた事が先生に分かってしまう。この事を逆恨みしたラビニアは…。

28. 夏休みの大騒動
誰もが待ちこがれる夏休みが目前に迫っていた。両親の迎えを待ちわび、休み中の行動をあれこれ思い描いて楽しむ生徒たち。その生徒たちをただ見守るだけのセーラ、そして、その姿を同情のまなざしで見つめるベッキー。

29. ベッキーの里帰り
ベッキーも夏休みをもらい、田舎へ帰る事になった。広い学院にただ一人残される不安を隠して、笑顔でベッキーを送り出そうとするセーラ。外出の詐可を得、駅までベッキーの見送りに出たセーラの心は帰る場所のない寂しさでいっぱいになる。

30. インドからきた紳士
セーラにベッキーから手紙が届く。毎日の様子が細かに書いてあるベッキーの手紙。そんなある日、学院の隣の空き家に引っ越して来る人があった。セーラは、自分と友だちになれるような人であってほしいと願う。

31. 屋根裏にきた怪物
学院の隣にインドから越してきたという紳士は、車椅子に乗り、どこか体調が悪そうな人物だった。その様子を心配するセーラは、早く回復して欲しいと心から願うのだった。そこへ、田舎からベッキーが戻ってきた。再会を喜ぶ二人。ところが…。

32. 壁の向う側の秘密
隣の住人・クリスフォード氏が、インドで鉱山を手掛けていたと聞いたセーラ。父と似た境遇にあった紳士が病に伏していると思うだけで、セーラの心は痛んだ。その頃、クリスフォード氏は弁護士に苦しい胸のうちを打ち明けていた。

33. 新学期のいじわる
いよいよ新学期が始まる。セーラたちは生徒の受け入れ準備に大忙し。ラビニアは、石板が汚れていると難癖を付けてきた。その石板を使ったベッキーをかばったセーラだったが、思わず弾いた石板が窓ガラスへ飛んでいき、ガラスを割ってしまった!

34. 嵐の中のつぐない
その日は、強い嵐だった。こわれた窓から屋根裏部屋に雨が吹き込んでしまっていた。さらに外で石炭運びをしたセーラはすっかりびしょ濡れに。そのまま 特別室に石炭をくべに行ったセーラは、あたたかい暖炉の前でつい寝込んでしまう。

35. 消えそうないのち
セーラは熱を出して倒れてしまった。病気の感染を恐れた院長は仕方なく医者を呼ぶ事を許可する。医者の診断によると、セーラは恐ろしい重病で、命も危ないという。ベッキーやアーメンガードの懸命の看病が続く中、セーラはうわ言で父の名を呼ぶ。

36. 魔法のはじまり
隣家の召使い・ラムダスは屋根裏部屋の様子がおかしいのに気付き、クリスフォード氏の許可を得て密かに様子をうかがいに訪れた。彼はセーラが病に倒れた事を知る。報告を聞いたクリスフォード氏は、何とかセーラの病気を救おうと、思案を巡らす。

37. 屋根裏は大混乱
魔法の感激に酔った一夜が明けた。セーラの回復が早いので、院長たちはセーラが仮病だったのではないかと疑って部屋を調べに来た。ところが、部屋はさっぱりと片付けられて元通りになっている。密かに首をかしげるセーラとベッキー。

38. こわされた魔法
夜、部屋に戻ると待っている魔法。それを楽しみにするセーラとベッキー。セーラの買い物の後をつけたモーリーは、ピーターが何かとセーラの面倒を見ている事を知り、院長に報告する。セーラはピーターの援助を受けている、そう考えた院長は…。

39. 馬小屋の寒い夜
院長の怒りを買って、セーラは何と馬小屋で寝泊まりをする事になってしまった。それでも誰を恨む事なく、セーラは与えられた運命を生きようとする。外出も禁じられ、前にも増して働かされるセーラ。セーラの身の上を知ったピーターは…。

40. アメリア先生の涙
ある日曜日。アメリア先生は以前から生徒たちと公園へ散歩に行く約束をしていたので、礼拝の後、実行する事にした。公園に弁当を届けるよう言われたセーラとベッキーも、外出できる事を密かに喜んだ。二人が公園に着いたその時…。

41. 妖精たちのパーティ
今日はハロウィン。学院でもパーティーが開かれる事になり、早速セーラとベッキーは買い物へと出かける。生徒たちがパーティーの準備に忙しくする中、セーラたちは次々と雑用を言いつけられていた。

42. 雪の日の追放
ロッティが誤って落としたランタンのロウソク…それが元で馬小屋が火事になってしまった。エミリーを救おうと、炎に包まれている小屋に飛び込んだセーラ! 何とかエミリーを持って出たセーラだが、とうとう学院から追い出される事になる。

43. 幸せの素敵な小包
セーラは、ピーターの助けを得てマッチ売りの仕事を始めた。そこへ、ピーターが迎えに来た。ミンチン院長がセーラを呼んでいるという。学院にセーラ宛の大きな荷物が届いていたのだ。中には、服や帽子どれも特別あつらえの一級品が入っていた。

44. おお この子だ!
誰か自分を助けてくれる人がいる。セーラはまだ見ぬその人物宛に感謝の手紙を書く。手紙を読んだクリスフォード氏は、セーラの優しさに打たれていた。ちょうどそこへセーラが訪ねてきた。セーラのフルネームを聞いた氏は…!

45. ミンチン院長の後悔
セーラを連れ帰そうと、ミンチン院長はクリスフォード氏の屋敷へ向かう。だが、その院長に告げられたのは、驚くべき真実だった。セーラこそ、まさしくクリスフォード氏が探していた親友の娘で、今や世界有数のダイヤモンド鉱山の持ち主なのだ!

46. また逢う日まで
ダイヤモンド・プリンセスとなったセーラは、ミンチン学院で勉強を続ける事を希望し、学院へ生徒として戻ってきた。ベッキーも、正式にセーラ付きのメイドになった。そして、セーラはクリスフォード氏とともに父のお墓参りにインドへと旅立つ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

不朽の名作

長くなるので、最初にこれだけは伝えたい。
とにかく、YOUTUBEでOPの「花のささやき」を聴いて欲しい。
この曲を聴けば、本作が一体どういうものか、と言う事が理解できるだろう。
日本のアニメ史上最も悲しく美しいOPの一つである。


本作は自分が小学生の頃、リアルタイムで観ていたものの、
約30年という月日が流れても、トラウマのように心の片隅で忘れることが無かったほど、
印象深く記憶に残っている作品である。

念願叶って約30年ぶりに再鑑賞を終えたので、この機会に感想を書いてみようと。
結論から言うと、今観ても充分衝撃的な内容であり、また名作であると再確認した。

本作は世界名作劇場シリーズの中の1作品で、
他作品同様、主に子供向けで作られた作品ではあるものの、
(今思うと本当に子供向けかよ、と思える内容だが)
大人が観ても見応えのある、素晴らしい内容となっている。
当時は日曜日のゴールデンタイムに放送されていて、視聴率も高く、
家族揃って観ていた人が多かったように思う。

主にソフト路線で似たような雰囲気の同シリーズ作品と趣は大きく異なり、
全46話のうちの10話目くらいから、
主人公のセーラが執拗に虐げられるシリアスな描写が続き、悲惨さを極めた鬱展開に..
やはりこのアニメで目に付くのは、どうしてもその部分になってくるだろう。

そんななか、特筆すべきはセーラの「天使過ぎる」性格。
もはや現実にはあり得ないぐらいのレベルだが、
それが逆に周りの大人達や虐めているキャラの醜悪さを強調し、
(ミンチン院長はアニメ史上屈指のクソババアで間違いないだろう)
悲しみに暮れるセーラに深く感情移入してしまう要因にもなっており、
正直、視聴者はどうしようもなく切なく、また胸糞悪い思いをする事となる。
毎週毎週本当にいつまでこんな辛い展開が続くのか...と。

しかし、セーラの心の支えとなる、ベッキーやピーターの存在が非常に大きなものだったとはいえ、
どんなに酷く辛い目に遭っても、セーラは決して絶望しなかった..涙


それにしても今回再鑑賞で感じたのは、
やはり昨今のアニメ(視聴者を安易に喜ばせるような内容)を見慣れてるせいか、
この作品は何時間も続けて観るには、精神的に結構キツい。
昔は週に1回観るだけだから良かったものの、続けて観ると大人になった今でもしんどいレベル。

今のアニメなら、シリアスな内容のものでも、少しはギャグ要素なり、
萌えなどの一息つける場面があるものだが、
この作品にはそういった、ある意味視聴者に媚びるような演出は殆どない。

たとえセーラの味方になってくれる人物と一緒の時でも、
やはり根本にある悲惨な状況には変わりなく、徹底してシリアスを貫いている。
少しでも良い事があったら、倍以上に胸糞悪い展開が後に待っている。


もしこれから初めて観る、という人が居るなら、
鑑賞にはかなりの忍耐力や苦痛を伴うことと思う。
ハッキリ言って、観ていて楽しいという類のものでは決して無い。
このような内容は円盤を売るためのアニメでは、殆どあり得ないものだ。

でも一度観始めたなら、作中のセーラのように耐えぬいて、ぜひ最後まで見届けてほしい。
製作者側が視聴者に忍耐を強いるのにも、当然意味があるから。
そして、最後まで観たならば、これまでの悲しさを吹き飛ばすような展開が待っている。

ただ、自分はセーラほど出来た人間ではないので、
最後までラビニアの態度は気に食わないし、
院長も土下座して謝るくらいするべきなのでは(全然足りないが)、と思う。
罪を憎んで人を憎まず、とはよく言ったものだが...

人生は決して楽しいことばかりではなく、
むしろ嫌なこと、不幸、理不尽、不条理、差別や偏見に満ち溢れている。
この作品はそれら、様々な負の要素が含まれているが、
実際にそのような場面に遭遇した際に、いかに生きるべきなのか、
決して誰しもセーラのように振る舞うことは出来ないだろうが、
セーラの態度や行動に感銘し、多くのことを学べるのではないかと思う。
自分自身も、今回の鑑賞でまた勇気を貰い、頑張ろうという気持ちになった。


-ここからは作品の評価と余談-

シナリオは小学生が観ても理解できる単純なもので、途中でオチも予想できてしまうが、
やはりそれでもあれだけの日々が続いた後なので、心に響く。
しかし、演出があっさりしすぎているせいで、思ったほどは泣けないかも知れない。

声優はセーラ役に「風の谷のナウシカ」等で有名な島本須美さん。
もうこの役にはこの人以外考えられない、最高のキャスティングだと思う。

ミンチン院長とラビニア役の声優さんには、放送当時非難が殺到し、
カミソリの刃が送りつけられるという事件まであったらしく、
放送終了時には、「こんな役は二度とやりたくない」と言ってたらしい‥
裏を返せばそれだけこの二人の演技が上手くて、本当に憎たらしいということだろう。
アーメンガードだけ、ちょっと棒っぽい演技なのが気になったくらい。

作画は今のデジタル&CG技術など無かった前時代のもので、
単純に比べるべきものではない。
ただ逆に色使いに関しては、100年ほど前の時代を描くためであろうか、
くすんだ感じがより作品を悲しく、愁いを湛えているようにも思う。

音楽に関しては、本当に素晴らしい。
冒頭に書いた通り、OPの「花のささやき」は、セーラの悲しみと、
決して絶望しない強い心が嫌というほど伝わる、泣ける名曲だ。
挿入曲もバイオリンやピアノなど、アコースティックなものが多く、
現代のパソコンやシンセ等で作れるデジタル音楽と比べて非常に温かみがあり、
かつ、しっとりと聴かせる趣きのあるものとなっている。


このような内容の作品は、現在のアニメ業界を考えると、なかなか作ることが難しい。
永く後世に伝えていくべき作品だと思う。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
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