2006年度のカクテルおすすめアニメランキング 1

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2006年度のカクテル成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月02日の時点で一番の2006年度のカクテルおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

61.9 1 2006年度のカクテルアニメランキング1位
バーテンダー(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (85)
419人が棚に入れました
城アラキ原作、集英社スーパージャンプに連載の人気コミックのテレビアニメ化!“神のグラス”と呼ばれる至高の一杯を作り出す天才バーテンダー・佐々倉溜。彼のBarを訪れる人々は、差し出される一杯のグラスに心を奪われてしまう。時にはそれは思い出を呼び覚まし、時には悲しみを癒し、時には沈んだ心に火を点ける…。

声優・キャラクター
水島大宙、藤村歩、家弓家正、矢島正明、森本レオ
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

【第1作】青年誌連載らしく「大人の男の物語」がかっこよく描かれている

【レビューNo.119】(初回登録:2024/4/14)
コミック原作で2006年作品。全11話。
今期第2作が始まり、第1作を復習したのでレビューしておこうかと。

(ストーリー)
主人公・佐々倉溜はバー「イーデンホール」のバーテンダー。
彼はバーテンダーのサービスとして
・楽しい記憶
・安らぎの時間
・魂の癒し
を提供している。
今宵も彼の「神のグラス」を求め、また一人「イーデンホール」の重い扉を開け
るのだった。

(評 価)
・青年誌連載らしく「大人の男の物語」がかっこよく描かれている
 原作は「スーパージャンプ」等で連載されていたらしいのですが、個人的には
 青年誌を読んでいた頃の
 「かっこいい大人の男に憧れていた」
 あの感覚を思い出しましたね(笑)。
 作中で描かれているのは、確かに「大人の男の物語」なんですよね。
 例えば客として描かれているのは、仕事で悩みを抱えて、心がささくれ立って
 いている中間管理職だったり、落ち込んでいるサラリーマンだったりと。
 そんな彼らがバー「イーデンホール」で佐々倉と邂逅することで、魂が癒され
 明日への希望を見出していくという、非常に男性が共感しやすい創りになって
 いるという印象ですね。
 女性客も登場しますが、そこで展開されるのは
 ・その祖父と父の物語
 ・恋人・結婚・離婚等の男女の物語
 であったりと、やはり男性が物語の主軸になっているという感じですね。
 なので、「課長島耕作」等の青年誌愛読層には刺さりやすいのかなっと。

・「酒に付されていたエピソード」を絡めた秀逸なストーリー展開
 作中セリフからですが
 ・バーテンダーに一番必要な才能とは?
  ネタバレレビューを読む
 ということで、佐々倉が鋭い観察眼で「客が求めている一杯」を読み解き、そ
 れを提供した意図を「酒に付されていたエピソード」と絡めて説いていくこと
 で客が救われるという構成になっています。
 そういう意味では各エピソードの主人公はあくまでも客であり、佐々倉はそん
 な彼らに寄り添う存在
 「バー(止まり木)・テンダー(優しい)→ 『優しい止まり木』」
 に過ぎません。
 そういう佐々倉の立ち位置がなんとも心地よい。
 またナレーションがあの「森本レオ」というのも、作品の魅力のひとつになっ
 ています。
 ただ「バーや酒のウンチク」や「佐々倉の『その一杯』の意図」といった説明
 ゼリフがかなり多いので、その辺は好みが分かれそう。
 (最終話は特にね・・・)

キャラデザや上司のどぎついパワハラ描写など、今観るとさすがに古いな感じる
部分はあります。
しかしそのキャラデザを始め、少し暗めの落ち着いたトーンだったり素材のよさ
を引き出す控えめなアニメ演出だったりと、本作は青年誌連載らしく「大人の男
の物語」がかっこよく描かれている作品なのかなっていう印象ですね。
客一人一人の人間ドラマも面白く描かれていると思いますし。
皆様もバー「イーデンホール」で「魂の癒し」をいかがでしょうか(笑)。

OP「バーテンダー/ナチュラル ハイ feat.椎名純平」
・昭和歌謡の男女の駆け引き的な歌詞をR&Bな曲に乗せてという少し不思議な感じ
ED「始まりのヒト/ナチュラル ハイ」
・しっとりと聴かせるバラードナンバー
 (ED映像では、作中に登場したカクテルを作る実写映像が使われています)
共に良曲なり。
あと劇中音楽はバーのBGMっぽくってこれも良かったかな。
  
(追 記)
とはいえ、本作はよくも悪くも「昭和世代が思い描く『かっこいい大人の男像』」
を描いているって感じがしますね。
第2作は(まだこれからですが)
・客の人間ドラマよりも佐々倉寄りに焦点を当てた構成にしているのかなあとい
 う印象
・それに加え、価値観等も令和にアップデートされたことも影響し、第1作のそう
 いう男臭さやかっこよさがかなり薄まった印象
尖った感じがなくなり、凡庸な作品になりそうだなっと。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ネタバレ

智慧ノ輪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

個人用メモ

【製作】
パルムスタジオ
【CV】
佐々倉 溜 - 水島大宙
来島 美和 - 藤村歩

葛原 隆一 - 家弓家正
東山 稔 - 矢島正明

ナレーション - 森本レオ

他、各話にゲスト有
ネタバレレビューを読む
ここから先は、アニメを見てお酒に少し興味がわいたって人ぐらいしか見てもつまらないと思われます。
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

一杯のカクテルが紡ぐヒューマンドラマ あなたには思い出の一杯がありますか?

☆感想&物語☆

漫画原作の全11話からなる1話完結オムニバス形式、2006年の作品。
「神のグラス」と呼ばれるカクテルを作る主人公のバーテンダー佐々倉 溜が、
バー「イーデンホール」を舞台に、訪れた客へ提供する一杯のカクテルを巡る物語。
原作は21巻まで出ているので、その中から尺的に纏められるものだけチョイスした、という感じでしょうか。

内容は完全に大人向けのヒューマンドラマですが、
一杯のカクテル、酒の持つ歴史や背景、込められた意味が、
人生の岐路に立ったそれぞれの登場人物に絶妙にリンクさせており、
非常に物語の作り方が上手いな~と思いますね。

酒に纏わるウンチクの説明が多く、それだけ聞いてても、
なるほど、そんな意味や歴史があるのか、と関心して観させてもらいましたが、
バーやバーテンダーという存在、職業への理解を深めるのにも役立つでしょう。

終始お洒落なBGMが途切れないので、
お酒が飲める人なら、是非一杯やりながらまったりと観るのも良いんではないでしょうかね。
憂いを帯びたエピソードは飲みながら観てると酒が進む笑

☆声優☆

この作品は後にドラマ化され、そちらを先に観ていたんですが、
完全にアニメより実写向きな作品ではあるものの、
やはり演技に関しては声優の方が渋くしっくり来ました。
ナレーションを担当された森本レオの語りがなんとも渋い。

☆キャラ☆

些細なお客の情報や話から提供する一杯の「神のグラス」を作る主人公が凄く粋で格好良い。
時間が短いので会話より説明が多いのは致し方ないところかもしれません。

☆作画☆

作画力が求められるような作品では無いものの、正直低予算な印象を受けます。
EDに実写で物語の中のカクテルを作るシーンは良かったです。

☆音楽☆

OPはちょっと昭和臭漂うデュエット曲で少々微妙ですが、
EDの方がしっとりと哀愁を帯びた、思い出の初恋を歌った曲で聴き応えあり。
まぁ作品との内容とはそんなにリンクしているとも思えませんが、
各話のEDへの入り、イントロがなかなか良いですね。

この作品で一番評価できるのは作中BGMですね。
ここだけはそれなりに予算を使って作られているように思います。
終始BGMが流れていますが、実際にバーに居るかのような極上の雰囲気が楽しめ、
やはりこれは漫画を読んでも味わえないところでしょう。


私事ながら、もうずいぶん長い間実際のバーには行ってませんが、
京都に住んでいた学生時代に友人と行った、とある雑居ビルのバーの事が今でも記憶に残っています。
当時付き合っていた彼女に振られ友人に自棄酒を付き合わせて、酔った勢いで入った友人行きつけの店。
自分は初めて連れて行ってもらった所でしたが、そこのバーテンダーに失恋してうなだれた状態で、
今の自分に合う一杯を作ってくれとムチャぶり笑
肝心のカクテルの名前が思い出せないんですが、
あの店のバーテンダーの人、良かったなぁ...まだあの店あるならまた行ってみたいなぁ。
そんなほろ苦い青春の1ページを思い出しながら、感慨深く観させてもらいました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ページの先頭へ