オルゴールおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのオルゴール成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月02日の時点で一番のオルゴールおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.3 1 オルゴールアニメランキング1位
星を追う子ども(アニメ映画)

2011年5月7日
★★★★☆ 3.6 (649)
3193人が棚に入れました
ある日、父の形見の鉱石ラジオから聴こえてきた不思議な唄。誰かの心がそのまま音になったような唄を、忘れられずにいた少女アスナに訪れたひとつの出会い。お気に入りの高台に向かう途中、異様なケモノに襲われたアスナはシュンという少年に助けられる。アガルタという遠い場所から、どうしても会いたい人と見たいものがあってやって来たと語るシュン。2人は心を通わせていくものの、突然シュンはアスナの前から姿を消してしまう。そして聞かされる哀しい知らせ。それを信じられずにいたアスナは、学校の新任教師モリサキから地下世界の神話を教えられる。そこはこの世の秘密が隠されたあらゆる願いが叶う場所で、アガルタとも呼ばれているという。そんな中、アスナの前にシュンに瓜二つの少年と彼を追う謎の男たちが現れる。男たちの狙いは、アガルタへの鍵であるクラヴィス。追いつめられた少年とアスナの前で、ついにアガルタへの扉が開かれる。そこでアスナは、男たちのリーダーが亡き妻との再会を切望しアガルタを探し続けていたモリサキだったということ、少年がシュンの弟シンだということを知る。アガルタへの入り口を目前にして、アスナはある決意をする。「もう一度、あの人に会いたい」。アスナ、モリサキ、シンの3人はそれぞれの想いを胸に、伝説の地へ旅に出る―。

声優・キャラクター
金元寿子、入野自由、井上和彦、島本須美、日高里菜、竹内順子、折笠富美子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

新海作品ファン向け

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。2時間のファンタジー作品です。
 宮崎駿監督(庵野監督も?)のオマージュなのはよく分かりましたし、やりたいことも何となく伝わって来ました。秒速と違う作風にチャレンジしたことは良かったと思います。でも、正直に言って面白くなかったですね。有名作品をオマージュ出来るほどの構成力はなかったです。

ストーリーについて:
 ブラックアウトして気が付くとシーンが変わって・・・という表現が複数回使われていたのが気になりました。これじゃあストーリーをつなげられないと宣言しているようなものです。視聴者が置いてけぼりになってしまいます。
 象徴物もよく分からなかったですね。{netabare}トンボの交尾、妊婦の先生と来て、最後の二人が食べられるシーンでケツァルトルも妊婦っぽく描かれていたような気がします。が、やっぱりよく分からない。この後、アスナとシンが実質的に再生し、祝福を受けるというのは分かります。でもそれならケツァルトルだけの表現で事足ります。トンボを使うとすべての生命の賛美みたいな感じになるけど、そういうテーマを強く感じることはなかったです。妊婦の先生は次に来るモリサキを意識して、ストーリー全体に係っていると取れなくもないけど、複数回登場させるほどの重要性は一切感じなかったですし、むしろ混乱しました。先生が妊婦であることが何の効果も持てないなら、むしろテーマを背負わせる描き方をすべきではなかったと思います。モリサキは新しく来た図書館の司書くらいで十分です。{/netabare}
 メインテーマも分かるのですが、それはキャラクターのセリフに表れているからというだけで、作品の中で「表現」として出ている類のものではないです。著名な監督たちが1分1秒を大事に作品を作っていることに比較して、無駄が多いと言わざるを得ないように感じました。

作画:
 キャラクターの動きは良かったと思います。ジブリっぽさ以前に、新海作品でキャラクターの動きが特別悪いと思ったことはありません。
 むしろ気になったのは背景ですね。写真をトレースして描ける部分はさすがにきれいです。しかし、建物や遺跡、室内のデザインなどはオリジナリティが感じられませんでした。どこかで見たことあるようなものばかり。オマージュを通り越してコピーに近いです。地下の風景も星空と草原と水ばかりでいずれも地上と何ら変わらないものでした。つまり、風景はトレースで、建造物はコピー。新海監督の中にあるオリジナルのファンタジーの世界を見つけることは出来ませんでした。

キャラクター:
 ベースは悪くないのですが、掘り下げられてないとは思いました。
 唯一、お母さんの描き方は無駄もなく、とても良かったと思います。{netabare}お母さんは家に入る前に煙草を吸っているのですが、足元のある吸殻は1回の量ではないようでした。つまり、毎日家に入る前に吸ってはいる。娘を気遣っているよりは、娘に会うのをためらっているように見えました。朝食のエピソードもそっけない感じでしたしね。アスナの寂しさの原因の一つであることは十分に伝わってきました。その後、娘と同世代の子の死に触れ、夫の死を思い出し、エンディング近くで娘への祝福、そして娘を送る姿となっていました。登場シーンは少ないですが、過不足ない描写で上手い描き方をしていたと思います。{/netabare}
 一方でお父さんの設定は全然活きてない。マナもいまひとつでした。シンの描き方も全然ダメだったと思います。つまりファンタジー側の人物表現が上手くないんですよね。ファンタジーの設定を活かせないとなると、キャラクターに魅力があるとは言い辛いです。

総評:
 ファンタジーとしては駄作だと思います。

対象年齢等:
 メインターゲットの10代の人にオススメする要素は乏しいです。大人の視聴に耐えられる作品ではないように思えます。
 ただ、新海作品の風景に価値を見出せるなら大丈夫でしょう。純粋にファン向けの作品だと割り切って視聴することを推奨します。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

私にしては珍しく作品内容では無く、今作品の見方について語ってみた

酷評が多いこの作品ですが、個人的にはかなり気に入っている作品です。
ジブリの雰囲気をかなり醸し出していますが、どこかに新海誠監督を連想させる何かが張り巡らされている感じでした。
特に時々描かれる鷹やツバメなど秒速と同じ技法を使っているな〜と思わずにはいられませんでした。

キャラの方は特に不満はありませんが、これはちょっとジブリを意識し過ぎた感が否めませんねw
私としては秒速や雲のむこうと同じ感じのキャラで良かったのですが・・・

音楽、作画は共に素晴らしいデキで、これだけで十分見る価値はあると思いました。
新海さんの作品はホント見てて和みます。

さて肝心の物語の方ですが、私は世界観を楽しむには合格を、感情移入からのキャラ視線で内容の合理性を楽しむには不合格を上げたいと思います。

まず世界観から↓
この作品で注目されてるジブリ風作画&物語ですが、私はまったく問題無いと思っています。
私もジブリの作品は大好きで、ラピュタなどは今でも見た時の感動を覚えています。
ラピュタやもののけ姫はその圧倒的なストーリー展開と誰もが夢見る架空世界をハイクオリティーで表現しています。
しかし、実はこの両作品を見る度にリメイクしないかな〜なんて思ってた訳です、私は。なぜなら古いだけあって、物語のスケールの大きさに作画が追いついていない感じが見るたびに伝わってくるからです。特に背景。ラピュタの風景を今の立体感溢れる作画技術で表現したらどんな凄い作品になるんだろうか・・・なんていつも考えてました。
そんな時に登場したのが今作品!
出てくる化け物はもののけ姫作品内に存在する化け物そっくり!しかも壮大な世界感はラピュタのよう(ナウシカなど他の作品も含む)。
まさに待ち望んでいた展開がそこに存在していましたw
実を言うと、最近のジブリの作品(ボニョやアリエッティーなど)はあまり好きではなく、どうしても昔の大作と比べてしまっていました。ブランドが同じなだけに、期待値がどうしても高くなってしまうのです。
しかし、この作品がいくらジブリに似ていようと、監督が新海さんなのには違いありませんから、比べる対象にならないんですよね。

内容がいくらジブリに似てようが、ジブリの大作を下回ろうが、新海さんの素晴らしい作画とジブリの壮大な世界観が楽しめるんなら十分だと思うんですよ。
ということで、今作品はジブリの新海風リメイクと考えれば見応えのある作品として捉えることが出来ると思います。

あと、まったく関係ないんですが最初に化け物が現れ、シュンがアスナを助けるシーンがどうしても亡念のザムドと重なってしまい、笑ってしましましたw

さて、本題に戻ります。
感情移入からのキャラ視線で内容の合理性を楽しむには不合格と申し上げた理由を書きたいと思います。
これは、既に多くの人がレビューで書いていましたが、キャラの詳細な説明がなさ過ぎましたね。
特に先生、アスナ、シュン、シンなどの重要キャラクターのバックグラウンドが足りなかった。
確かにこの物語の焦点が「生と死」にあるから、そこまでキャラクターの詳細設定を語らなくて良いかもしれません。
しかし、視聴者は主人公であるアスナが何を求めてアガルタに行っているのか映画の途中になるまで理解できません。他のキャラとの関連性も薄く、シュンとの関係もあそこまで深くなる理由がいまいち納得いかない。

やはり今作品は世界観や作画を楽しむべきだと思います。
この作品のテーマである「生と死」に関しても、あまりにキャラ説明が少ない為今ひとつ来るものがないですしね。人を基準に、または合理性を基準にするとホント色々訳の分からない点がぞくぞく出て来るのが今作品です。
だからこそ、(私にしては珍しく!)今作品は内容重視ではなく、その不確かな、しかし圧倒的な設定が作り上げる世界感を楽しむべきなのだと私は思う訳です。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

それは、"さよなら"を言うための旅

もしホントに地球の地下に私達の知らない世界があったら、それはすごくロマンのあるお話ですよね♪

◆この作品の内容は・・・
主人公の女の子アスナはある日、見た事もない怪物に襲われるのですが、そこで不思議な青年に助けられます。
その青年は『アガルタ』という遠い世界から来たらしく、アスナはその青年と仲良くなります。
しかし仲良くなった矢先に、その青年が死んでしまったという話をアスナは聞かされます。
悲しむアスナですが、転任してきた教師から恋人を生き返らせる為に地下世界に行く神話を聞き、『アガルタ』の名を耳にします。
そして地下世界『アガルタ』に行くことに・・・。

◆この作品を見る前にまずはここを予習 p■qω・´)シャキーン・・・
『イザナギとイザナミの伝説』
はるか昔、天上界には神々が住み下界には大地がなく海だけが広がっていた頃、天上界の偉い神様はイサナギとイザナミという2人の神様に島作りを命じました。
2人は結婚し本州・四国・九州などの島々を生んでいきました。
島々が出来上がると次はその島を治める神様を生んでいきました。
風の神様、石の神様、山の神様など・・・そして火の神様も・・・。
でも火の神様を生んだ時にイザナミは大やけどをして、その火傷が原因で死んでしまったのです。
悲しんだイザナギは黄泉の国の奥深くに行って、死んだイザナミを見つけて、一緒に地上に帰ってほしいと頼みました。
イザナミは「黄泉の国の神様に地上に帰る事を頼んでみるから、それまで私の事を決して見ないで」と言いました。
でもイザナギはその約束が守れずイザナミを見てしまいました。
イザナミの体は・・・腐敗してウジ虫が湧いた醜い姿に・・・。
醜い姿を見られたイザナミは怒ってイザナギを殺そうとしました。
イザナギはなんとか地上に逃げ帰り、地上と黄泉の国の出入口を大岩で塞ぎました。
このお話は『古事記』に記された日本の神話ですが、似たような死の世界・地下世界のお話は世界中にありますよね。
有名なのはギリシャ神話のオルフェウスの伝説。
そしてこの作品で登場する世界が地球空洞説で有名な『アガルタ』という地下世界なのです。

◆タイトルの意味は・・・
地下世界の話なのになぜ星?
星は私達には決して手の届かない場所にあります。
新海監督がいつも作品に込めるテーマは「喪失」。
この作品は死者を取り戻そうとするお話、でもそれは星を掴むような話ですよね。
星を追った先にあるものは果たして?

◆声優陣は・・・
渡瀬明日菜  : 金元寿子(侵略!イカ娘のイカ娘)
シュン&シン  : 入野自由(あの花のじんたん)
森崎竜司    : 井上和彦(夏目友人帳のニャンコ先生)

◆総評・・・
ジブリ作品にいろいろな面で似てると言われてますが、\(・_\)その事については(/_・)/端っこに置いといてっと。
余計な先入観がこの作品の本質を見誤る恐れがあるので^^;
地下世界へ旅立つという物語。
まずはこの設定に非常に興味が持てました。
『アガルタ』という未知なる場所、そこにどんな世界が広がっているのか?
普段は何事も起きないような平凡で静かな田舎町の風景から始まり、我々の知らない未知なる地下世界を広大で神秘的に描く映像美の美しさは目を見張るものがあり、地下世界の冒険をワクワクさせました。
それだけに地下世界の冒険の内容が薄く感じてしまったのも否めませんでした。
この冒険劇を劇場版の2時間枠でなく、もっと長い尺で描く事ができたらもっとスケール感の大きい物語になったに違いないと思ったので、そこが残念でした。
とはいえ未知なる世界への冒険劇に加え、「喪失」を描く新海監督らしさが終盤には非常によく描かれていて、なかなか面白い作品でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 27

67.5 2 オルゴールアニメランキング2位
NOIR -ノワール(TVアニメ動画)

2001年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (232)
1766人が棚に入れました
パリで裏の仕事を営むミレイユ・ブーケは、ある日、夕叢霧香と名乗る日本の女子高生から不思議なメールを受け取る。そのメールから流れてくるオルゴールの曲を耳にして、ミレイユは驚愕した。その音楽こそ、かつて家族が惨殺された日、現場で流れていた曲だったからである。
ミレイユは霧香にオルゴールの曲について尋ねるために日本へと飛ぶが、霧香は過去の記憶を失っていた。そして、とある事件がきっかけで二人はコンビを組み、裏社会の仕事人として仕事を始めることになる。ユニットの名は「NOIR(ノワ-ル)」。
様々な依頼をこなすうちに2人は真のパートナーとしての絆に目覚めていくが、そんな彼女達の前に秘密組織ソルダの影が忍び寄る。
ソルダとは一体何なのか?その正体は?そして「ノワ-ル」の名が持つ真の意味とは…?

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「あなたと私の過去への巡礼…」

この作品は2001年春から放送された「銃と少女」をコンセプトとした2クールのオリジナルアニメ作品です。
作品に関する事前情報といえば、音楽を梶浦由紀さんが担当されている事くらい…

梶浦さんといえば、魔法少女まどか☆マギカやソードアート・オンラインといった超人気作の音楽を担当されていますが、コゼットの肖像やPandoraHeartsなど、少しマイナーでも梶浦サウンドを思い切り堪能できる作品が存在します。
そういった事から考えても梶原さん目当てで作品を視聴しても大きく外れる事は無いと思っていましたが、今回も予想通り外れクジではありませんでした。

この物語の主人公は、高校生の夕叢霧香(ゆうむらきりか)…パッと見は普通の女子高生…ですが、彼女には自分の過去に関する一切の記憶がありませんでした。
目覚めた時に彼女の持っていたモノの全ては「ノアール」という単語の記憶と飾りの入った懐中時計だけ…

そんな彼女の前に現れたのは銃を持った刺客の数々…
もちろん目覚めたばかりの彼女は銃を持った屈強な男たちに追われる理由なんか分かりません。
ただ一つ分かっている事といえば「自分が殺らなきゃ殺られてしまう」事だけ…
でも不思議と彼女には対処すべき技が身体に染み付いていて、次々と襲い来る刺客を次々と返り討ちにしていくんです。

「自分の過去を取り戻したい…」
こう考えるのはごく自然の摂理だと言えるでしょう…
彼女はパリで暗殺代行業を営むミレイユ・ブーケに一通のメールを発信するのです。

メールを受け取ったミレイユは、頭を金槌で殴られた様な衝撃を受けました。
メールから流れてくるオルゴールの音色はかつて両親の持っていた懐中時計のメロディーと同じだったから…
ミレイユの両親は、ミレイユがまだ幼い頃に何物かによって暗殺されていたのでした。
だからミレイユの頭の片隅には「両親の敵討ち」が離れる事はありませんでした。

日本に渡り霧香と接触したミレイユでしたが、霧香の持っていた懐中時計以外、彼女の敵討ちを進展させる情報を得る事はできませんでした。
「自分の過去を取り戻したい」霧香と、「両親の敵討ちしたい」ミレイユはお互いの利害関係が一致することから、パリで共同戦線…暗殺ユニット「ノアール」を立ち上げ物語が動いていきます。

銃自体の扱いに長けたミレイユと、全身とありとあらゆるモノを殺傷道具にしてしまう霧香とのコンビは最初はチグハグでした。
この作品の見どころの一つは、この暗殺ユニットの成長していく様だと思います。

ミレイユはこれまでずっと一人でした。
相手の事を考えながら生死を掛けた殺し合いなんてできる筈がない…
だってもしもの時の足枷になる…

確かにミレイユの考え方もある意味では正しいと思います。
有事の際のリスクを最小限にするという事においては…
でも「ノアール」での活動を通してミレイユはリスク以上のモノを手に入れたと思います。

活動の幅とバリエーションが広がり、戦闘時におけるリスクを分け合うことができるから…
誰とでも…という訳にはいかないと思います。きっと霧香とミレイユだからこそ、色んなモノを分かち合えたんだと思います。
お互いがお互いの背中を預けるに足るスキルを身につけている…これってやっぱりどんな場面でも大切な事なんですね…

二人が自分たちを「ノアール」と名付けたのは、かつての偉大な暗殺者の伝説にあやかったからでした。
でもこの世には「真のノアール」が存在する…という事実が明らかになった以降、物語の転がり方がこれまでと比べてだいぶ異質に変化したと思います。

これまでは二人の仲を育んできました。
でも、二人の間に様々な横やりが入る様になったんです。
それは物語の核心に近づいているから…

霧香とミレイユへの下に執拗に繰り返し送り込まれた刺客の数々…
全ての免罪符の様な「真のノアール」の存在…
それぞれに意味があり、それらは1本の糸で繋がっていました。
全ての手札が揃い、そして大鉈が振り下ろされる…
物事の真実と二人がどう向き合うのか…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ALI PROJECTさんの「コッペリアの柩」
エンディングテーマは、新居昭乃さんの「きれいな感情」
オープニングの旋律はかなり独特で一度聴いたらフレーズが頭から離れない系の曲でした。

2クール全26話の物語でした。
しっかりと物語が完結している事が素直に嬉しく思えます。
アニメの持つ販促性の高さも理解できますが、やっぱり腰を据えて制作頂いた作品は確実に見応えが増すと思います。
過去作の視聴も細々ですが、これからも継続していきたいと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

黒百合物語

【概要】
 2001年春-夏に放送された全26話のオリジナルアニメ。dアニメストアで視聴しました。ノワールとは「黒」を意味するフランス語。

 パリに住み裏社会で名を馳せる殺し屋ミレイユ・ブーケ、記憶を失い本名すら忘れてしまったが超人的な殺人術を身に付けている夕叢霧香(ゆうむら きりか)。2人が出会い、暗殺ユニット「ノワール」を結成し「過去への巡礼」を始める美少女ピカレスク・ロマン。

【感想】
 序盤は1話完結形式で、2人の過去にまつわる話はじわりじわりと進行する。話が動くのは後半からですね。今のアニメに比べると台詞が少なめでスピード感に乏しく、同じシーンの繰り返しも多いので一気見はしんどいかもしれない。

 見所はやはりガンアクションでしょうか。色々凝った演出で楽しませてくれます。ただ後半はやや単調になります。ガンアクションの宿命か、当たると致命傷になってしまうので、当然のことながら主人公の2人はなかなか弾が当たらないんですよね。黒服に何人囲まれようが、弾を平然と交わしていきます(笑) 引き金を引くのを躊躇って取り逃がす場面が敵も味方も多すぎるんですが、これもピンチの場面ではそうせざるをえないガンアクションのお約束というものか。あと、放送当時は表現規制が厳しかったのか撃たれても流血することがなく、やや違和感あり。

 メインストーリー(真相)は引っ張ったわりにやや平凡な印象を受けた。マスターキートンにようにヨーロッパの文化・風習・歴史あるいはミリタリ蘊蓄を盛り込んで話に厚みを持たせた方がよかったかもしれない。

【作画】
 背景は良く書き込まれており、ヨーロッパの街並み・景観・自然はデジタル作画にはない絵画的な味わいがあって素晴らしい。

 キャラデザインはちょっと古い感じがします。あと目の大きいキャラと小さいキャラの差がありすぎるようにも思う。終盤に霧香が覚醒して目つきが鋭くなるのだけど、ややギャグっぽくなってしまった感があります。あと、アイキャッチが超ださい。

【音楽】
・オープニングテーマはALI PROJECT「コッペリアの柩(ひつぎ)」
・エンディングテーマは新居昭乃「きれいな感情」

 とにかくOP曲が耳に残ります。気が付くと「♪コッペリアの柩~♪」が脳内で無限再生されるので注意が必要。「ロッテリアのひつじ」に空耳するという声もある。ED曲はあまり印象に残らず。

 そして梶浦由記さんの音楽が最高に良いですね。ムードたっぷりで曲数も豊富。中でも戦闘時にかかる「salva nos」は必聴。

【百合】
 「ノワール」は深夜アニメにおける百合の古典としても知られています。暗殺者コンビ、ミレイユと霧香が紡ぎ上げる奇妙な絆に注目して見るべき作品です。

 すでにヨーロッパの暗黒街を舞台に「裏の仕事」を引き受け名も上げていたミレイユが霧香をパリまで連れていき一緒に生活し世話をするという保護者的な関係で始まる。
 
 2人で仕事をこなし死線をくぐるうちに強い信頼関係が生まれ、霧香はミレイユに対して親愛の情を深めていくのですが、実は戦闘能力にかけては霧香の方が数段上で、実際にミレイユはピンチを霧香に助けられる場面も多く次第に霧香に対してコンプレックスを抱くようになるのです。

 そこに「真のノワール」を名乗る第三の女、キリエが加わりますます混沌としてくる。やがて真実を知った後、非情な試練が2人待ち受ける…

 仕事のパートナー以上の存在でありながら、親友でもなく、姉妹でもなく、恋人でもなく、「ノワール」という固有の名称でしか表現できない関係性。殺し屋として罪を重ね続け、他の道を選べぬ呪われた少女にとっての唯一つのよすが。うーん、これこそが至高の百合なのかもしれないな。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

絡まった2つの謎と2人の殺し屋の乙女。脚本と音楽が素晴らしい良作です。

 2001年時点で暗殺者がヒロインになるアニメは極めて珍しかったと思います。マンガでは「あずみ」がありました。アニメは女性のバディものガンアクションで「ガンスミスキャッツ」があるくらいでしょうか。この後「ガンスリンガーガール」などが登場します。

 本作は、毎話「ノワール、其は古よりの定めの名、死を司る二人の乙女、黒き御手は嬰児の、安らかなるを守り給う」という詩の朗読があります。これがなかなか良くてOPから含めて作品に入り込んでゆきます。

 1話。時計そして音楽をモチーフに記憶を無くしたJKとフランスの美人殺し屋ということが一気に説明され、あっという間に引き入れられます。

 2話以降、この記憶をなくしたJKと美人フランス人殺し屋のバディものとして、2クールで話が展開します。時に本筋と関係ない話も入りますが、1話の脚本として内面描写や郷愁を感じさせる出来で、引き延ばし感や中だるみ感は感じませんでした。

 アクションシーン、特にピンチの場面の描写に若干時間的間延びがあり、ツッコミを入れたくなりますが、これは古いアニメの演出なので極めて短い時間を詳細に描写しているものとして受け入れましょう。

 2クールものですし、内容がシリアス寄りですので一気見には向きません。「刺激」や「緊張感」は麻痺が来るので、段々退屈すると思います。1日1、2話。多くても3話くらいで余裕があるときに見た方がいいと思います。

 で、後継の「マドラックス」と極めて雰囲気は似ています。作画、演出、アクション、音楽性、展開、キャラ配置など。ですが、本作にマドラックスのような難解さ、オカルトはあまり感じません。
 その割には、ガンアクションものとしてもそうですけど神秘感や、死と隣り合わせのアンニュイな雰囲気が出ていました。

 脚本が秀逸で展開、謎解きについて物語、構成がよく練られていました。初めの詩や時計・音楽、そしてパリの雰囲気が上手く活きていたと思います。

 謎部分は見てのお楽しみですが、要するに宗教原理主義、歴史の裏、暗殺者として生い立ち、少女と女性は最後どうなるのかを見極める話です。
 クールそうに見えて、実は2人とも友情や家族愛に隙があるのがキャラに感情移入できる要因になっている気がします。

 で、最後の謎部分です。
{netabare} 最後の最後で、傷ついた霧香に肩を貸すミレイユは「パリに帰って熱いお茶が飲みたいわ」といいます。この時、ミレイユは光ったような霞がかかったような雰囲気になります。
 そして銃声が2発轟きますが、違う音です。最後は壊れた時計とは2人の時間が止まると言う意味と、ソルダではなくなるという意味でしょう。その前の灯りを自分でともすというミレイユの言葉や、霧香の怪我、組織があえて見逃したことから言っても、2人が自決あるいは撃ち合った=運命に翻弄された人生を初めて自分で選択する、ということだと受け止めました。 {/netabare}
 作品の根底に流れる無常観、アルテナ・ソルダの両方に対する自分たちの解答、殺人行為の清算と言う意味でもそういう結論がしっくりくると思います。

 アクション要素の他、絡まった2人の謎解きとどうやって2人の殺し屋の乙女が生きてきたかという運命について考えてしまう作品でした。テーマ性は重視せず、運命についてのモヤモヤを咀嚼するのがいいと思いました。そこがラストの解釈になってくると思います。
 エンタメ性を保ちつつ、殺伐とした世界観と詩情を融合させて、最後には感動と言うよりも、切ないながらも納得の行く作品になったと思います。素晴らしい脚本でした。

 音楽はOP、EDもいいですけど、BGMも聞かせました。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

63.5 3 オルゴールアニメランキング3位
こわれかけのオルゴール(アニメ映画)

2010年9月11日
★★★★☆ 3.6 (250)
1078人が棚に入れました
俺は・・・夢を諦めていた、何もかも・・・。生きているだけの日々、だがある日から・・・。俺の中での「生きる」がどんなものなのか、あいつを見ていると、そんなものを考えてしまう。キャラクター原案は もえたん、ゆとりちゃんなどを手がけたPOP、監督は絶対可憐チルドレン、ハヤテのごとく、俺の妹がこんなに可愛いわけがないの川口敬一郎が送る、協力タッグアニメ!!2009年冬に発売された話題の同人アニメ「こわれかけのオルゴール」がついに劇場化!

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人はなぜ「死」を扱う物語に感動し易いか。二つの理由から考えてみました。「本質的に人に何かを訴える」「確定させた未来」(誤字修復の為更新)

30分アニメということで、どういった展開を見せるのかと期待して見たら結構ありきたりでがっかり・・・ってのが第一印象でしたw

まぁやはり時間が無い分物語に深さが無いのは仕方の無い事。どうやっても限界がある。そんな条件内で今作品は無難なストーリー展開をしたと思います。

私の持っているデータでは30分の本編以外にダイジェストやフラワーのある一日を描いたOVA的な物がありまして、それらもちゃんと視聴しました。それらを含めて無難な作品だったかと。

個人的にはこういう死を扱う作品はkeyが最高だと思っています。

なぜこのタイプの作品は感動するのか。それは大きく分けて二つの理由があると思います。
一つは、他人の死とは非日常的な出来事でありながら日常的に起こりうる出来事だからです。
clannad,Air,Angel Beats!を初めとするkeyの感動を誘うアニメは基本死か記憶喪失を扱っている。批評家は非現実的すぎて萎えると言いますが、大衆はそこに違和感無く物語に解けこみ感動を覚えるわけです。
では、なぜ死を扱うと物語は感動するのか?それは現実と同じ理由ではないでしょうか。アニメは私のように視聴者を作品に感情移入させることにたけている。少なくともアニメを視聴している間はアニメという二次元を人間の感情を持ってして3次元で感じ取っている。
死は我々の現実に大きな影響力を持っているます。そもそも死について語りだすとなぜ生きているのかというそれはそれは果てしない疑問について考えなくてはいけません。が、それだけに死は人間にとって永遠のテーマであり、本質的に人に何かを訴えるものを持っているのです。
つまり死を扱えば十中八九視聴者をある程度感動させることが出来ます(十中八九かどうかは分からないw)。

二つ目の理由は視聴者は既に結果を知っていることです。
今作品ではフラワーの体の一部はオルゴールになっていました。そこからフラワーは最終的に死ぬという確定事項が明らかになります。これは色んな映画や勿論アニメでも使われている技法です。この技法の利点は視聴者に感情移入をさせやすくするのと同時に感動させることが出来ることですね。人は確定事項、つまり変えられないもの、例えば未来、不治の病などに感動し易い。将来待ち受けている回避不能な事実に対し己の無力さを感じながらも必死に努力する姿というものはメディアで放送されれば感動話になります。
ここで一つ忠告。
その無謀だと知りながらも行って行為はなぜ感動話になるのか。それは客観的に視聴している人、すなわち傍観者である私たちは結果を知っているからです。
多分結果を知らないとしたら、私たちは単に「あのバカは何に必死になっているんだ?」と下げずむでしょうね。

話を戻します。
未来に待ち構えている不変の事実は感動を誘うということです。
つまりこの技法が出てきた瞬間製作者は意図的な感動を誘っています。まぁ当たり前のことですがw

30分にしては無難な道を辿ったというのはこれら二つの理由を指しています。
まぁ人によっては違うところで感動しているかも知れませんが、大衆の皆さんはこの理由で感動しているのではないでしょうか。

しかし、これらのパターン化された人を感動させる方法は一回耐性が出来てしまえばなかなか感動できないものですw
特にこのような物語事態に中身が少ない作品ではなお更です。

逆にコードギアスの様にストーリーの内容が濃く、尺自体も長ければまだまだ使える方法ではあります。

今度は是非尺の長い作品にこの方法を使って欲しいものですねw

総じた評価
耐性の出来ていない人には十分な物語であり、感動も誘える設定でした。アニメをまだあまり見ていない人には入門編として良いかもしれませんね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

短編の中にも深いメッセージが沢山込められた秀作ですよ♪

30分短編映画でこれだけの高クオリティの作品を見たことがありません♪
本作品のタイトル「こわれかけのオルゴール」の意味するところは、観終わってからちょっと考えてみてくださいね!!
 
ストーリーはと言いますと、ある日の出来事から自分の殻に閉じこもってしまっている「敬一郎」と、神社に捨ててあったペアレンツと呼ばれるアンドロイドの「ふらわー」との、ひと夏の儚くも心温まる物語なのです♪
 
誰でも、何か愛着を持っている大事なものってあると思うのですよ、決して完璧ではないけど、これじゃないとダメなんだよねっていう物がね♪
私も昔乗っていて、なかなかエンジンのかからなかった相棒のオートバイを思い出しちゃいましたw
出来損ないでも、いつも一緒で、いつも一生懸命で、たまに迷惑かけるけどほっとけなくて、愛らしい存在が!!
でね、ふらわーってそんな女の子なのですよ♪
みはじめたら、どんどん話に引き込まれて、あっという間に終わってしまうけど、何か幸せな気分になるのです!!
 
こんな所に注目ですねぇ♪
・弾きたがらないギターがなぜ綺麗な状態でスタンドにたてられてたのか…
・掃除中に転んで、突然ついたパソコン画面…
・捨てられた記憶の一片がよみがえる中、絵日記に書かれた気持ちとは…
・そして、所々登場するオルゴールの意味とは…
他にもいっぱい魅力的な描写が沢山なのでいっぱい見つけて欲しいですねぇ!!
 
特別映像エクストラ・エピソード(8分)でも、とっても可愛いペアレンツの魅力が表現されているのですよ!!
TVシリーズ1クールでも良いので、もう一度お目にかかれたらなぁと切に願っちゃいます♪
 
とにかく癒されたい方、心洗われたい方、最近無気力な方、ぜひ観てくださいw
もちろん元気な方も、心温まる不思議な魅力に心奪われちゃってくださいね♪

投稿 : 2025/02/01
♥ : 37
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

一夏の切ない思い出・・・・・

本編 約30分

ストーリー

ペアレンツと呼ばれるアンドロイドが開発され、家電として当たり前となった時代。
ある夏のどしゃ降りの日、ケイイチロウは不法投棄されていた1体のペアレンツを拾います。(ちょびっツと同じ設定だ~)
生きる意味を失った青年と、ぽんこつアンドロイドの奇妙な同居生活。
明るく健気な「ふらわー」に少しずつ心を癒されていくケンイチロウだったが、夏も終わりに近づいてきたある日、突然ふらわーの体に異変が起きる・・・。

{netabare}
 ふらわーは、生産終了されたアンドロイドでひらがなしか読めません。記憶力も乏しく、オンチで無知です。
見た目は小学2~3年生くらいでしょうか・・・。
 ケイイチロウの為に家事手伝いを一生懸命にし、オンチ克服するため隠れて練習します。(健気で可愛いです。)


主人公のケイイチロウには、ふらわーと同じくらいの妹がいました。
大学入学後に家族を交通事故で亡くしており、現在は一人暮らし。元はバンドを組んでいたミュージシャンでしたが、家族の死をきっかけにバンド活動を辞め、引きこもりの生活をしています。

ケイイチロウにとって、ふらわーは前向きにさせる存在なのです。

最後は「え?これで終わりなの?」って言う展開です。
正直短いです。
最初から展開が分かってしまうし、短すぎるので泣けませんでした。
{/netabare}

絵は萌えがちょっとあるので、その辺好きな人ならオススメです。

なかなかレンタル屋さんには置いていない作品です。
自分の地域で12件ほど探して回りましたが、ありませんでした。
なのでBD購入しました。

本編 約30分 
番外編 約7分
コメンタリー ON/OFFあり
POPイラストギャラリー あり

ふらわー 声 - 浅野真澄

敬一郎  声 - 柿原徹也

投稿 : 2025/02/01
♥ : 46

65.1 4 オルゴールアニメランキング4位
ギャラリーフェイク(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (104)
618人が棚に入れました
表向きは贋作・レプリカ専門のアートギャラリー『ギャラリーフェイク』を舞台に、オーナー藤田玲司が、様々な登場人物と絡みながら、時に世界を駆け巡りながら、絵画、彫刻などを通じて「アートとは何か?」を問いかける。主人公の魅力は、単なる守銭奴ではなく、アートへの奉仕者として清濁併せ呑む点にあるほか、美術・芸術・骨董の多方面に渡る薀蓄的描写も、読者の好奇心をそそる。助手サラ・ハリファとのほのかな恋の行方も気になるところであるほか、脇役・レギュラーキャラクターも多い。

また芸術に絡んで社会問題にも言及するなどしており、物語は美術方面の商業的な話題から推理サスペンス、コミカルな人間模様、陰惨な事件、時に憎み合い時に愛し合う人々の交流、文化財保護にまつわる制度面の問題など、多岐にわたる。

声優・キャラクター
森川智之、川澄綾子、ゆきのさつき、石坂浩二
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

神の左手悪魔の右手

ハンターのヨークシン編が好きな人、その中でも
クラピカ絡みの話よりゼパイルさんの目利き話やオークションが好きだった人
…そして特に旅団のコルトピファンなら観て損はない作品。


私は昔からお宝鑑定団の視聴者でしたので、この作品も非常に楽しめました。
ナレーションに石坂浩二氏が特別出演されていたのも合点がいきますね。


主人公、深田の画廊
「ギャラリーフェイク」
表向きは贋作を取り扱う専門店だが、裏では闇に出回る訳あり品やら真作を取引している。
まさにギャラリーフェイクなのです。
藤田は美術界の闇と深く繋がりながらも、なにより美術品の価値を尊重していますね。彼の美術に関する幅広い(広すぎるくらいの)知識と絵画の修復技術の巧みさ、なによりその審美眼は目を見張るものがあります。
彼の仕事ぶりを見れば
かの中島鑑定士も思わず「いい仕事してますねえ〜」と感嘆することでしょう。

この作品をわかりやすく例えると美味しんぼの美術品ver.といったところでしょうか。こっちの主人公のほうが断然かっこいいし、テーマとしても好きだけど。
毎回、テーマとして扱われる美術品とその持ち主の人生が描かれておりドラマ性が高いです。
トレジャーハンターの話はちょっと作品の色と違うだろ…と思ったけど、まあ うん…スパイスにはなっていたかな。
個人的にはトレジャーハンターみさえのほうがry


以下は特に好きだった話の感想

{netabare}

Myセレクション

1話
物語の説明を兼ねたオークション話。今回出品された
モネの「積みわら」
モネが長期に渡って描いた連作であり、季節や時の経過による
空気や光の変化が緻密に描かれていて高い評価を受けた作品。ギャラリーフェイクの世界でも他の作品は無事に保管されていることを願います。


7話 光と影
光の魔術師 レンブラントの作品にまつわる回。
もっとも有名な作品は「夜警」だろう。夜の暗がりを進む自警団が描かれている中で、まるでスポットライトが当たっているかのように光さす少女が印象的な絵画。依頼主は自分たちより謎の少女のほうが目立っていることに少しおこだったらしいけど(笑)

画家というと
生前は貧窮極まり、死後にその作品が高く評価されるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょうが
レンブラントは当代一の人気画家として名を博した。
一大ブームとなり、彼の工房も盛んに
→多くの弟子とともにたくさんの作品を世に送る。

しかし、技術が精巧に受け継がれたことや、作品の仕上げをレンブラントが行ったことなどから
作品の一群が真作かどうか。
作品を描いたのは本人か弟子か
非常にわかりづらいものとなり、それを調査するための組織まで設立された。

今回ある作品を調査しに訪れたレンブラント委員会。
委員会の博士は細かな部分に気を取られて弟子による作品と判断したが、藤田はその鑑定を覆し真作であることを証明する。

真作か贋作か?
それより大切なことがある
世間の風潮、常識や凝り固まった価値観に縛られない審美眼

美術は正誤ではない
本人の力量に勝るとも劣らないほどの美しい作品が世に多く存在している。それは素晴らしいことではないか。
と主張する藤田

ギャラリーフェイクを経営している真意が垣間見られるような発言だ。
本物か偽物か、有名か無名か。重要に思えるがそれは二次的なもの。


11話
ベトナムに向かった藤田と助手のサラ。
ベトナム戦争時に有名だった戦場カメラマン川口の愛用していたカメラを入手したという情報があったからだ。しかも、それを戦場で死んだはずの本人から譲り受けたというのだ…

長きに渡り 悲惨な戦場を見てきて心が疲弊してしまった川口は
カメラとカメラマンだった自分を捨て、新たな地で牧歌的な生活をしていた。
惨劇交じりの回想シーンを見ても彼がそうなってしまったのは無理ないと思えた。
写真を撮ることが苦痛になった彼が藤田たちと知り合い
一悶着起きたものの
最後には
かつてベトナム現地で見たような美しい瞬間に出会い
ハッとし、フィルターを構え、写真を撮る。気づけば彼の頬を伝う涙。
彼の日々は辛いことばかりではない、たしかに美しい時も存在していたのだ…!


13話 監獄のミケランジェロ
藤田の若き日の思い出。
かつて藤田が美大生だったころ、修行の一環として
刑務所に天井画を描くアシストをしたときの話。
青野武さん演じる監獄のミケランジェロ たつが良い味だしてる!
亡くなってしまった偉大な演者とこうやって思いもよらぬ再会ができるのは
映画やアニメを観ていて嬉しいことのひとつです。


14話パサージュを抜けて
パリを舞台に粋な話。
観たい作品のひとつであるクロワーゼもたしか舞台はパサージュだったはず。
耳すまを思い出すような
人形にまつわる淡い恋の話。
最後のあの演出は粋すぎる。



19 知念、危機一髪
国宝を発見し保護する「国宝Gメン」と呼ばれる文化庁の人間 知念。あるとき彼は東北の寺で見つけた仏像を愛ですぎて破損させてしまう。なんとか自分のミスを誤魔化そうと、尻ぬぐいの修復を頼まれた藤田。
仏像を積んだトラックが目的地に着くまでの間にこっそり忍び込み、仏像の修復を済ませねばならない、というHARDなミッション。
今までとテイストが違ってはらはらしたし、面白かった話。オーシャンズ11を思い出した。
トレジャーハンターが出てくるより、これくらいのアクションがちょうどいいと思う。



33話 絵金
藤田は脇役。美術品もほぼ脇役。だが、悪くない!ヤクザな男とそんな男に惚れた女のドラマ
遠き日の思い出もまたかけがえのない芸術である。

{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 6

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「美術と蘊蓄」「ピカレスク」「一話完結」おすすめです

<2022/2/9 初投稿>
原作は1990年代にビッグコミックスピリッツで連載されてて、当時たぶん一通り読んでます
・・・と、ウィキ調べたら2016年からまた連載再開されてる!
マジですか?
読みたい!
というかあらためて全巻揃えたい!

作者の細野不二彦さんは「さすがの猿飛」「Gu-Guガンモ」などで1980年代から活躍する漫画家さん。
さらにいえば、美樹本晴彦、河野雅治、大野木寛といったマクロス組?と若い頃から仲良しグループだったのだそう。
そのグループの中でも画力の高さは際立っていたそうで、確かにこなれた絵柄は見やすく、かつ躍動感、存在感に溢れたものでした。
そういえば漫画版「クラッシャージョウ」もこの人だったような。

今回、CSでアニメ版の一挙放送やってたの見つけて、懐かしくて毎日一話ずつ、楽しみにしながら視聴しました。

本作は一話完結型の「美術と蘊蓄のピカレスク」

主人公・藤田玲司は表向きは贋作専門、裏では盗品なども扱うと言われる画廊「ギャラリーフェイク」を営む美術商。
実は元メトロポリタン美術館(MET)のキュレーター(学芸員)であり、
その美術品全般に渡る深い知識と正確な鑑定眼、そして極めて高い美術品の修復技術からMET時代は「プロフェッサー」の異名で呼ばれた伝説の存在。
とある事情でMETを追われてから「ギャラリーフェイク」を開き、その知識・スキルと幅広いコネクションで「怪しい商売」を営んでいます。
でも美術に対する熱い心は失ってないよ。
仕事では億単位の取引をしてるくせに、その素顔はボロアパートに住む、蟹好きで腰痛持ち運動不足の三十代後半のオールバックのおっさんである。
名前の元ネタはフランスで活躍した日本人画家・藤田嗣治なのだそう。
声は無職転生のルディのパパというイケボ

サラ・ハリファは藤田の助手兼ヒロイン。
アラブ系の超お金持ちで元王族。
とある件から藤田に惚れて、ギャラリーフェイクに「押しかけ助手」。
よくわかりやすくヤキモチを焼く。
ティーンのため藤田からは子供扱いされるも、なんだかんだで藤田に大切にされている。
美術品を見る眼は肥えていて、助手としても有能なんじゃないかと思うけどどうなんだろう?
声はセイバーとかのだめの人なので拗ねると可愛い

三田村小夜子館長はもう一人のヒロイン兼藤田のライバル役。
日本の私立美術館の館長でやはり海外の美術館でキュレーターの経験あり。
なので美術品の知識や鑑定眼はハイレベル。
真面目で勝ち気な美人さん。
藤田さんをたまにデレデレさせる役割も担う。
つまりサラからは恋敵に見える立ち位置。
でも本人が藤田のことをどう思ってるかは謎。
声はプラネテスの田名部愛とかフルメタのかなめの人。

レギュラーキャラは以上です。

一話完結で、毎話ゲストキャラも登場します。
お話はバリエーションに富んでいて。
渋みのあるものから、
ニヤッとするもの、
ニヤニヤするもの、
温かくなるもの、
ハラハラドキドキするもの、
日常っぽいものまでなんでもアリな感じ。

今回見た中で特に印象深いのは
13話「監獄のミケランジェロ」
16話「楊貴妃の香」
31話「孤高の青」
33話「神々の宝石」
37話「メトロポリタンの一夜」

毎話出てくる美術品の蘊蓄も楽しみでした。
本作始まった頃ってまだネットもなかったはずだけど、作者の細野先生と編集さんはよく調べるよなぁ。


藤田は極めて高い専門性を持ち、物語の中の立ち位置としては決して評論家に収まるのではなく「研究者」とか「職人」といった風情。
そう言ったところ含め本作には「マスターキートン」に近いものを感じてしまいます。

ちょっと外連味ありますが、大人が楽しめる楽しい作品。
美術の世界に少しでも興味あるならならおすすめできる。
隠れた良作だと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 23

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

美を知る者は孤独なり

徒党を組めばやがて馴れ合い腐りゆくまで。


<物語>
主人公の藤田玲司は元メトロポリタン美術館の学芸員、自身の審美眼や、他の美術館の学芸員、ブラックマーケットの人脈を駆使して有利に商売を進める画商です。
ということで、美術品に関する豆知識が得られるというのもこの作品の優れた点ですね。
元学芸員という主人公の遍歴も新しいですし、発想の勝利と言わざるを得ない。
話も基本的に一話完結で没頭してしまいます、絵画や彫刻だけに留まらず、ミステリークロックやからくり人形、植物標本など扱う品も多岐に渡り、時に善良なオーナー、時に悪徳美術商、特に冒険家と瞬時にスタンスを変える藤田から目を離せません。
中でも私個人としては、バーを舞台にしたミステリー回(25話)と佐伯祐三の顔のない自画像の回(28話)とウジェーヌ・ドラクロワのアートキャンサーの回(35話)が面白かったですね。

<作画>
原作は"ビックコミックスピリッツ"連載の細野不二彦さんの漫画、「美味しんぼ」とコラボなんかをしてたりします。
現在のトムス・エンタテインメントの前身である東京ムービーがアニメを制作していますね。
テレ東系列ということで結構広く放送していたはずなんですが、何故か放送時期は存在感を発揮してませんでしたね。
それこそ深夜ではなく夕方に放送した方が良かったかもしれません。

<声優>
藤田役の森川智之さん良い!すごく良い!
胡散臭さがぷんぷんしていてこれ以上に無いベストキャスティングです。
サラ役の川澄綾子さんも良いですね、褐色娘良い。
ライバル的立ち位置の三田村館長には雪野五月さん、予告の声も兼ねていて、そのどれもが楽しそうに思える語り口は見事でした。

<音楽>
EDの「だから、私は歌う」は良い曲ですね、ナチュラルハイの。
お洒落でセンスのある曲なんですけど、ナチュラルハイと検索するとアダルトメーカーが引っ掛かるのが玉に瑕です。

<キャラ>
藤田の言葉遣いや主要人物の構成は「ブラック・ジャック」に似ていて、細野さんも意識していると認めていますね。
比べるまでもないですが、どちらも分野に精通しているのが見て取れて、面白いですよね。
手塚さんが阪大医学部卒の経緯を創作に活かしてるのは伝わりますが、その点紺野さんは慶応経済学部卒ですから、趣味の範疇なのでしょうかね。
聞くところによれば、どこかしらの図書館で専門書として本作が扱われているようで、紺野さんの博識ぶりが伺えます。
さて、気になるのは藤田の年齢ですが、メットの学芸員であれば少なくとも大学院は出ていますよね。
プロフェッサー時代とアートディレクター時代合わせて40歳は超えているだろうと考えられますが、30代後半くらいの印象です。
それにしても、異色の経歴の主人公です。
他にも珍妙な肩書を持った魅力的なキャラクターが沢山出てきます。


こういった特定の分野に特化した作品は学ぶ点も多くて大好きです。
初めて本作に触れる人なら、知らない土地で隠れた名店を見つけた時のような感動が味わえると思います。
お勧めのアニメです。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

68.5 5 オルゴールアニメランキング5位
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final Season 浅き夢の暁(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (94)
406人が棚に入れました
2021年末の放送を予定しておりましたTVアニメ「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final SEASON-浅き夢の暁-」につきまして、制作上の都合により、放送時期を2022年春に変更させていただくこととなりました。詳細な放送スケジュールに関しましては、アニメ公式サイト・公式Twitter等でご案内いたします。楽しみにしていただいておりますファンの皆様には御迷惑、御心配をお掛けする事となり大変申し訳ございません。何卒御理解の程、宜しくお願い申し上げます。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

願い、その向こうに――

この作品の原作ゲームは未プレイですが、「魔法少女まどか☆マギカ」という冠名を持つ作品なので、外伝についてもTVアニメ第1期と第2期は視聴済です。


願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。

『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』

日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。

そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。

『神浜に行けば、魔法少女は救われる』

魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…

この物語の展開と顛末は、本当に作り手の皆さまが完遂させたかったモノなのでしょうか。
原作未プレイなので、物語について云々言えるとは思いません。
でも、いくつか気になる点があったのも事実です。

まず尺について…
第2期が全8話、第3期が全4話という構成が気になります。
全3期という枠については、きっと当初計画通りなんだろうと思います。

ですが、今回の第2期と第3期を足すと、ちょうど1クール分の尺になるんですよね。
もしかすると大幅に物語の尺が削られた結果、今回のような構成になったのではないでしょうか。
第3期の全4話のうち、これまでのダイジェストに1話Aパートをまるまる使っているんです。

正直これまでのダイジェストなんて不要だったと思います。
だから、欠落した穴に無理矢理詰め込んだ感が否めないんですよね。

それに、物語の展開的に魔法少女に救いの手が差し伸べられないのにも気になりました。
原作ゲームをプレイしている方々は、これまでスマホの画面のみで展開されてきた物語が、どの様にアニメ化されるかは気になるところだと思います。

お気に入りのシーンがどんな風にアニメ化されるのかな…とか。

ですが、wikiをチラ見したところ、原作ゲームの物語とは結構展開が異なっていると記載されていました。
原作ゲームで登場した場面でキャラが登場しなかったり、結末も異なるそうです。

これを見て腑に落ちたことがありました。
最終章は出演者が勢揃いした展開が繰り広げられると思っていました。
ですが、蓋を開けたら違っていました。
個人的には見たかったキャラが見れなかったのが残念に思いました。

こんな事を考えていると、作り手が本当に作りたかった作品と違ったんじゃないかな…
と思えてくるのも仕方ないのかなと思えてきましたんです。

本当に作りたかった作品って、プレイヤーの心をブーストさせ、未プレイの方にも多数新規で始めて貰うことだったのではないでしょうか。
今回の3部作が上記に該当するかと問われると、正直答えに窮します。

見どころが無い、と言っている訳ではありません。
シャフトさんならではのアニメのクオリティは満喫できましたし、声優さんの演技にだって熱が感じられました。
でも、きっと本懐は遂げられなかったのかな…と邪推してしまう内容だったと思いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

エンディングテーマは、ClariS×TrySailさんによる「オルゴール」
既に何度も繰り返し来ている楽曲です。
このコラボは個人的に新鮮に感じました。

1クール全4話の物語でした。
ゲームとしてはサービスが終了していないようなので、エンディングがアニオリとなるのは仕方ないと思っています。
ですが、第1話のAパートを過去放送のダイジェストで使用しつつも、残りの外伝本編はやたら展開が早かったように思います。
うーん…視聴したことによる満足感はあるのですが、個人的にはもう少し違う顛末の方が良かった気がしてなりません。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

2期よりは良かった。

前4話一挙放送という中途半端なFinal Season。
というか2ndが全8話だったし、作画が追い付かなくて延期した感じなんですかね。2期の最後の方作画死んでたし。

{netabare}
もはや2期何やってたかあまり覚えてなかったけど、見やすい構成になっていておいていかれることはなかった。
最初のうい、ねむ、灯火の過去回想は面白かったかな?
理論立てて魔女化への対策を練る話はいい切り口だったと思う。頭のいいキャラが考察していくのは見ていて楽しいし。
そこからの失敗→主人公らの記憶喪失につながるという流れもまあ説得力あった。

そのあとのVSマギウスはまあ、可もなく不可もなく。2期とは違って不快になる要素はなかったけど、結局街をフッ飛ばして魔法少女を守るってなるとなんかなぁって感想になる。普通にマギウスが実は正論で主人公もマギウスと共闘みたいな展開で良かったんじゃないかなってなる。
序盤の回想でマギウスの正当性を見せた後にこの展開はちょっと。

で、最後は結局何で解決したのかよくわからなかった。仲間を受け継ぐ力ってなんだったのか。ゲームやったらわかるんだろうけど、ソシャゲには興味ないので...。
とはいえストーリーに関して言えばそこまで引っかかる所はなかった。

ただ、キャラの扱いは少し雑だったかな。やちよとか完全に空気になってたし、アリナグレイは最後まで嫌いなキャラだった。
あと、2期でまどか達出す意味あった...?
やっぱ完全に別物としてやったほうが良かったのでは。

↓メモ
{netabare}
1/4 ☆9
何だこのシスコンw 人の願い勝手に教えるなや。
頭いいキャラが考察するの好きだわ。ほむらポジション。
何でもありじゃんw
いやまあほむらやまどかの願いも何でもありな感じだしね。
意外にも面白かった。

2/4 ☆7
てかマギウス正論じゃん。これOPあるってことはあれか。
夏に12話でやる予定だったけど4話分間に合わなかった感じ?
最後の方作画死んでたし。
忘れる対象が謎だな。全魔法少女に告ぐ。みたまかわいいな。

3/4 ☆6
何で街を破壊しようという発想になる。
てかまどか達どうせ出ないならなんで2期で登場させたんですかね。
アリナがうざすぎる。やちよどこ行ったの...
主人公クロエペアなのねw

4/4 ☆4
いろはこわ。うーんこのアリナとかいうキャラ...w
やちよ空気すぎだろ。??? 何が起こった? えっ。
{netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3

やまげん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ぽかーん

原作ゲームはプレイしていたが、このFinalSeasonにあたる部分はプレイせずにやめてしまっていたので、この部分は内容を知らなかった。

良かったor悪かった、という感想ではなく、最後がよくわからなかったというのが率直な感想。久しぶりに、ぽかーんとなった最終回だった。最終話の前半まではついていけていたのだが…

もういちど見直せばわかるのかもしれないが、見直す気が起きないので、結局、あんまり良くなかったということなのかもしれない。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4

61.1 6 オルゴールアニメランキング6位
注文の多い料理店(アニメ映画)

1993年8月3日
★★★★☆ 3.2 (20)
125人が棚に入れました
 童話作家・宮沢賢治の同題作品をおよそ20分弱の短編アニメ化。アニメーション作家・岡本忠成が5年の歳月をかけて製作し、その途中で急逝したため、美術作家の川本喜八郎らが岡本の意思を継いで完成に至らせた。 猟に出たのはいいが、山奥で道に迷ってしまった二人のハンター。霧の中、二人は「山猫軒」という西洋料理店にたどりつく。これで一息つけると安堵した二人だが、店内に入るや「身なりをきれいにしてください」や「銃と弾をおいてください」などの細かい注文を次々と要求されることに。さらには「牛乳のクリームを体に塗ってほしい」と注文される二人だったが。 本作は全編を通じて絵画を思わせる陰影の濃密なアニメーション映像を創造。文化庁優秀映画作品賞をはじめ多くの賞を獲得している。その作画には奥山玲子や泰泉寺博ら古参のアニメーターが多数参加した。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

世にも奇妙な物語

アニメーション作家・岡本忠成氏が5年の月日をかけて制作し、
その途中で急逝されたため、美術作家の川本喜八郎氏が
意思を継いで完成させたという作品。

全体通して、コーヒーブラウン系の落ち着いた色合いの
色鉛筆画のような繊細なタッチの作画のせいか、
読んでいた絵本の中の挿絵が動き出したような感覚がある。

物語は、原作である宮澤賢治の童話『注文の多い料理店』そのもの。

山の中の林へ迷い込んだ猟師2人が、
霧の中から現れた山猫亭という西洋料理店に入り、
誰にも会わないまま次々指示される通りに店内を進んで行くと、
衝撃的な事実を目の当たりにする、というホラーめいたお話なのだが、
セリフがないまま、ほぼ効果音と映像だけで進行していくので、
静まり返った誰もいない店の不気味さがすごく伝わってくる。

山林を吹き抜ける強い風の音、
薄くたなびく霧や静寂を打ち破る突然の鳥の鳴き声、
音程の狂ったアンティークの大きなオルゴール、
ほの暗い廊下や窓がひとつもない店内の閉塞感。
これから何かが起きるぞ的な期待感はバッチリ。

でも結果的には単純な話なので、期待しすぎは禁物。
この物語自体、結末までの演出を楽しむ作品だと思うので。
20分という短さはちょうど良かったのではないかと感じた。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 36

大和撫子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

身震いする恐怖が・・・

かの有名な宮沢賢治の作品を約20分のアニメ化した作品。

◆この作品の内容は・・・
山奥で狩りをしていた二人の男がとある料理店で恐怖を体験するホラーアニメです。

◆怖いです・・・
セリフは一切なし。
この演出と寂しいBGM、絵画調の作画がこの作品の雰囲気を薄暗く身震いするような怖さを引き出していました。
森の中での動物達の鳴き声・草木を踏む音・風が木を揺らす音などが山奥の寂しい雰囲気を良く表現し、霧の中から突如不気味な建物が現れます。
その建物に入った二人の男の運命は?
下手なホラーアニメよりよっぽど怖いかも・・・。
((((;゚Д゚)))ガクガクブルブルブル
夜中の3時頃などに視聴すると夢に出てきそうな作品ですね。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

yui さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

独特の世界


ホラーと言われればある意味ホラー

小さい頃に本で読んだ記憶があったけれど

どう考えても注文多いです
2人はバカなのか?と思いましたが
そうでないと話がまとまりませんだから仕方がない

最後は少しミステリーチックですが
何だか最後のエンディングで全てが吹っ飛びました

でも当時の作品としては
良くできているアニメだと思います

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3
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