オリジナルアニメーションで日中共同制作アニメなおすすめアニメランキング 2

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59.2 1 オリジナルアニメーションで日中共同制作アニメなアニメランキング1位
重神機パンドーラ(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (117)
528人が棚に入れました
2031年、「翔龍クライシス」の影響を受け、人類が絶滅寸前まで追い詰められた世界で、
クイニー・ヨウは道場の仲間たちと共に修行に励んでいた。
自分の「強さ」を見つめ直す毎日。それは突如として崩れ去った。
仲間を守ることが出来なかったという事実は彼女の心をひどく苦しめた。

7年後、クイニーはバウンティハンターになっていた。
一門を失ったという現実と向き合いながら彼女は荒野を行く、今日も『敵』を探して

声優・キャラクター
前野智昭、東山奈央、花澤香菜、津田健次郎
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

視聴に忍耐を要するけど、重厚で見応えあり

2018年4月~9月放送のTVアニメ。全26話。
ロボットアニメが見たくて視聴決定しました。

全体としては良く出来ているのだけど、非常に地味かつ難しい内容で、視聴に忍耐が必要かも。
物語は6話のクイニーの過去あたりからは引き込まれましたが、最初は掴み所が無くちょっと困惑しました。

声優さんは良い意味で盤石な配役でした。
クイニー役の花澤香菜さんは、私がこれまでにあまり見たことのないタイプの配役と演技だったのでとても楽しめました。
ジーク役の中村悠一さんも老獪な演技が印象に残りました。

作画はちょっと不安定ですが、キャラの仕草や表情の付け方が好みだったので最後まで楽しめました。心理変化をちゃんとお芝居に反映していたのが好印象でした。
ビジュアルで一番気に入ったのは背景ですね。中国の都市部(主に重慶)がモデルだそうです。高層ビルと伝統的な街並みが入り交じる雑多で生活感の強い街は独特で魅力的。
本作は中国のプロデューサーから企画を持ちかけられて制作されたという経緯があり、そのため陰陽思想や中国の文化が強く反映されています。私は異国の文化がアニメで描かれるのは何でも好きなんですけどwそれだけじゃなく、独自の文化・習俗が背景にも良く描き込まれ、キャラクターの志向にも反映されていて、ネオシャンロンを守りたいという説得力に繋がっていたのがとても良かったです。

音楽はOPとEDが秀逸。流石バンプですな!アニメーションも演出が上手で好き。
挿入歌もこだわっていて良かったけれど、個人的にはBGMの方が印象的だったかもしれません。

キャラクターも地味ながら個人的にはなかなか好み。皆地に足の着いたキャラクター付けで安心して見られました。
{netabare}
よく考えたら、主人公が24歳だしクロエ以外は皆20代なんですよね。組織での立場や責任、過去の重さに相応しい人物像が描写出来ていたということなのでしょう。
中心となるレオン、クイニー、ダグの3人も良かったですし、クロエ、グレン、ジェイといった彼らを支える側の描写も素晴らしかった。家族(コミュニティ)の再形成を描くために、各キャラクターが過去と向き合う展開が丁寧に積み重ねられています。


最初はどのキャラクターも自分の目的や報酬によってネオシャンロンに集まるので、和やかな雰囲気はありません。しかもネオシャンロン市長であるセシルも冷たい印象が強く、都市防衛軍の中でも指揮をとるジェイと実働部隊のグレンも足並みがそろっていませんでした。
ですが相互理解が深まるにつれ良い人間関係が構築され、よりよい結果に向かって行く。
第11話で、過去にレオンがロンから「頭と体は別個のものではない。生活や習慣を変えれば思考も変わる」ということを教わっています。当時レオンもそれで変わりましたが、7年経ってネオシャンロンという場所で食事と寝床を共にし、笑ったり怒ったりを積み重ねて、パンドーラの全員が変化していくのがとても良かったと思います。


メインキャラクターは皆、シャンロンクライシス前後に様々な理由で家族や大切な人を失っています。過去の家族の喪失を乗り越え、この物語の中で新しいコミュニティの形成(新しい家族の獲得)がなされる。

その象徴となるのが、レオンとクロエ(後には全員)の間で取り交わされる「家族契約」です。
レオンはもともと、量子リアクターの暴走事故「シャンロンクライシス」を起こしたとして市街地から追放されており、当初ネオシャンロンの住人たちとはなかなか打ち解けられません。
ですがクロエだけは、レオンを肯定的に受け入れる。最初に手を差し伸べたのはレオンの方ですが、それでもレオンの変化にクロエとの家族契約は必要なものでした。ロンや量子リアクターのことで過去を引きずるレオンにとって、クロエは「日常」「現在」「未来」といったものとの接点です。

パンドーラの隊員としてもクロエは皆を生活面で支え、戦闘行為やハイパードライブといったものから皆を「日常」に引き戻し続ける。自分のペースを崩さずチーム内の誰よりも地に足がついていて、自分の置かれた現実をまっすぐに受け止める強さがあります。兄の死をきちんと受け入れて実感として持っているから、ジークのことを知っても揺るがない。
ジークの中にロンがまだ存在するかもしれないと思って迷うレオンや、恋人の死を受け止めきれないダグとは別の視野を持っているのがポイントなのですね。

メインキャラクターの中で最も過去を引きずっているのがダグです。
「愛し合うことで共に人間になった」エミリアを失えば、確かにそう簡単には立ち直れないでしょうね…。子猫にエミリアの名を付けたのも心残りの表れ。
ですが今目の前にいる猫のエミリアを大切にすることが、ダグにとって彼女の死を受け入れる最初の一歩でもあったのかな、と。(それはともかく猫のエミリアって本当に猫らしい動きしますよね…今はこちらに興味が無いんだなって諦めた瞬間に引き留めてくるっていう…飼ってた時よくあったなあw)
ダグにとっては、エミリアがいなくても人間として生きていこうと決心するまでの物語だったと思います。
{/netabare}

最初はロボットアニメとしては魅力がよく解らなかったのですけど、あるツイッター感想で「『有機的なものと無機的なものの融合』が表現されていたのが興味深い」というようなことが書かれていて、凄く腑に落ちました。
説明がわかりにくい所もありましたけど、陰陽思想、科学、哲学、生物の進化など、様々なものが混在するまさしく混沌とした見応えのあるアニメでした。


話は変わりますが、ケイン役の石塚運昇さんが8月に鬼籍に入られ、最終話のみ玄田哲章さんがケインを演じられました。遅くなってしまいましたがご冥福をお祈りいたします。
このアニメ、丁寧に作られたとても良い作品だったと思いますし、リアルタイムで追えて良かったです。(2018.11.22)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

契約の時、希望は彼らに託された…

河森さんのTVアニメ作品といえば、マクロスΔ以来でしょうか…?
マクロスΔは、2016年の放送なので「もう2年も経つのかぁ…」という印象です。

マクロスΔといえば、ワルキューレの人気が絶大でアルバムのリリースやライブ活動が今でも行われている上、先日『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』が公開されており、常にマクロスを身近に感じているからなんでしょうね。

こちらの作品も粒ぞろいの声優さんが出演されています。
奈央ぼう、花澤さん、かやのん、能登さんに瀬戸麻沙美さん…
この顔ぶれ…もう溜息しか出てこないですよ^^

この物語の舞台は、2038年の中国…
中国の翔龍(シャンロン)で、7年前に次世代エネルギー装置「量子リアクター」の爆発が原因で、世界中に人類を襲う特異進化生物「B.R.A.I(ブライ)」が出現してしまったんです。

翔龍での爆発から7年後、当時の事故を引き起こした張本人でこの作品の主人公であるレオンは、翔龍を離れて家族契約を交わしたクロエと一緒に暮らしていましたが、ある日突如襲ってきたブライに対し、レオンは対ブライ用に開発されたハイパードライブを起動させ敵を退ける事に成功したのです。
この件がきっかけとなりレオンはネオ翔龍への帰還が認められると共に、ネオ翔龍防衛軍が組織した特殊部隊パンドーラに加入することになり、物語が動いていきます。

マクロスΔの頃から、中華系の場面をよく見るなぁ…と思っていましたが、この作品は、河森監督と親交のある中国のプロデューサーが企画を持ちかけたのがきっかけになっているそうです。

河森作品の目玉となる今回のロボットは、多目的可変ビークル「MOEV(モーヴ)」と呼ばれる人型ロボットに可変する乗り物です。
このモーヴを駆使してブライと交戦するのですが、この作品の最大の特徴は戦う理由が単なる「敵味方」だけではないということです。
具体的な内容については是非本編で確認頂きたいと思いますが、存在理由、種の保存など生物が存続していく上で必要な営みは不可欠ですし、欲望や憎しみといった感情でも生物は戦う理由に位置付けることができます。

言葉が通じなくても、意思の疎通は図れなくても生物って戦えるんですよね。
寧ろ意思の疎通を図りながら戦う種族の方が少ないかも…
人間以外の生物は食物連鎖の範疇で、生きるための戦争を日々行っているのですから…

でもこの発想や視点は、人類がピラミッドの頂点に君臨しているからだと思います。
この作品の中では、人類よりブライの方が優位なんです。
進化も修正の早さも人類とは比べ物にならないくらい違いがあるんです。

進化に取り残される感覚…って、こういう感じを言うのでしょうか?
昨日通じた攻撃が今日はもう通じない…
それって、「自分の大切なモノを守り切れない」と同義だと思います。

そしていつも話をややこしくするのが、人類同士の負の感情から生まれた闘争心…
時には復讐、時には排他的な考えを持たない人はきっといないと思います。
そこまで聖人君子の人なんて多分いません…
でも、それを理性でコントロールしている人はきっと大勢いるんだと思います。

ブライを巻き込み人類同士が始めた大喧嘩…どの様にして矛を収めるのか、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
ここで言えるのは一つだけ…
物語の展開は決して単純ではありません。
縦横無尽に動き回る展開はどこに向かって収束しているのか…?
きっと予想だにしない結果が待ってくれていると思いますよ。

オープニングテーマは「シリウス」
エンディングテーマは「Spica」
どちらもBUMP OF CHICKENさんが歌っています。

この作品の挿入歌が格好良かったので記載しておきます。
西沢幸奏さんの「Meteor」「New Generation」
中島愛さんの「悲しみと共に」
佐々木詩織、A.O.Iさんの「ギリギリDESTINY」
個人的には西沢さんの歌った2曲がお気に入りでした。

2クール全26話の物語でした。
途中、中だるみがなかったと言えば嘘になりますが、終盤から加速度的に面白さが上昇する構成になっています。
特に終盤は人間関係含めて激アツなシーンが目白押しです。
物語の内容についても、腑に落ちた着地点だったと思います。

最後に、ケイン・イブラヒーム・ハサン役を演じられた石塚運昇さんが8月13日に他界されました。
謹んでお悔やみ申し上げる共に、ご冥福をお祈りいたします。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 13

67.4 2 オリジナルアニメーションで日中共同制作アニメなアニメランキング2位
詩季織々(アニメ映画)

2018年8月4日
★★★★☆ 3.5 (64)
289人が棚に入れました
【陽だまりの朝食】北京で働く青年シャオミンは、ふと故郷・湖南省での日々を思い出す。祖母と過ごした田舎での暮らし、通学路で感じた恋の気配や学校での出来事...子供時代の思い出の傍には、いつも温かい、心のこもったビーフンの懐かしい味があった。そんな中、シャオミンの祖母が体調を崩したとの電話が入る。【小さなファッションショー】広州の姉妹、人気モデルのイリンと専門学校生のルル。幼くして両親を亡くした2人は、共に助け合いながら仲良く一緒に暮らしていた。しかし、公私ともに様々な事がうまくいかなくなってきたイリンはついルルに八つ当たりしてしまい、2人の間には溝ができ、大喧嘩をしてしまう。【上海恋】1990 年代の上海。石庫門(せきこもん)に住むリモは、幼馴染のシャオユに淡い想いを抱きながら、いつも一緒に過ごしていた。しかし、ある事がきっかけとなり、リモは石庫門から出ていき、お互いの距離と気持ちは離れてしまう。そして現代、社会人になったリモは、引っ越しの荷物の中に、持っているはずのないシャオユとの思い出の品を見つけるのだった。

声優・キャラクター
『陽だまりの朝食』坂泰斗、伊瀬茉莉也、『小さなファッションショー』寿美菜子、白石晴香、安元洋貴、『上海恋』大塚剛央、長谷川育美

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

全然観に来てる人が少なくて嘆かわしい!!!これは正しく2010年代版『秒速』ですよ!!!

新海誠監督の制作拠点としてもお馴染みのコミックスウェーブフィルムの新作
新海作品に強い影響を受けた新世代スタッフを中心に、中国のハオライナーズが「中国の都市を舞台に、中国の衣・食・住・行(行は交通)といった文化をテーマにした『秒速』みたいなのを作りたい!」と実に10年も前に持ちかけた話がキッカケとなった短篇3部作です




~陽だまりの朝食~
雨の降る北京を足早に行く男性、シャオミン
彼は喧騒とした都会の朝の中で、ふと故郷の朝の思い出を蘇らす
幼少期の好物であった三鮮米粉(さんせんビーフン)を祖母と食べた日々
そして淡い青春の日の隣にも三鮮米粉はあった
いま彼の目の前にあるのは、チェーン店で量産された米粉だ
もう思い出の味を口にすることは無いのか…そう思った矢先、1本の電話が入る…


~小さなファションショー~
中国第3の都市、広州は世界中のアパレルメーカーが拠点を置く現代のシルクロード
そんな広州で一流ファッションモデルとして働く女性、イリンは服飾の専門学校に通う実の妹のルルと二人暮らしをしていた
順風満帆かに見えたイリンの人生だったが、モデルとしての人気にも陰りが見えてきたことに焦りを感じ、自分を追い込んでしまう
やがてやるせなさの矛先は妹のルルに向けられ、イリンとルルは喧嘩してしまう
仲直りのキッカケを掴めぬまま、イリンはモデル引退をマネージャーに切り出すのだが、マネージャーからは1枚のメモが託される…


~上海恋~
90年代、上海の石庫門(せきこもん)と呼ばれるポピュラーな集合住宅で青春を過ごしたリモ、シャオユ、パンの3人
リモ青年は建築設計士となって上海に戻ってきたが、仕事は上手くいかず憤りを感じていた
そんな最中、男友達パンが引越しを手伝ってくれていると1本のカセットテープが発見される
それは淡い想いを抱いた幼馴染、シャオユとの交換メッセージを送りあったテープだった…
なぜリモはテープをシャオユに返さなかったのか?
なぜリモとシャオユは離れ離れにならなければいけなかったのか?
全てを思い出す為に、リモはテープを再生出来るラジカセを探し始める




まず率直に今作、『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』『君の名は。』といった新海作品が好きな人に是非観ていただきたいです


美麗な美術や作画は言うまでもありませんが、今作が描いているのはSFでもファンタジーでも無く、中国の等身大の日常です

中学校の制服がジャージだ、とか
蕎麦でも饂飩でもなく米粉が朝食だ、とか
日本で言うところの団地や長屋に相当する石庫門の作り、とか
色んなものが“あの『君の名は。』クオリティ”で丁寧に描かれつつも、オイラの様な日本人にはとても新鮮な光景に映るんです


ところが今作のストーリーの根幹で、“国や文化の違いがあっても人の青春は新海作品で描かれているモノと同じなんだ”という新海作品との共通点に辿り着くんです


新海作品と違うアプローチをしながらも、新海作品と同じ着地点に辿り着く
こんなに美しく、斬新で、面白い映画は今までにありませんでしたよ
文字通り、10年前では思いつかなかったであろう、2010年代版『秒速』ですねこりゃ


にも関わらず、プロモーションが上手くないのか東京都でも封切り時の公開館数は僅か5館
大作サマームービー真っ盛りの季節ということもあって、上映回数も来客数もまばら…


おかしい!
こんなに新鮮な作品を、今観ないで何時観るのか!?
けみかけは『詩季織々』を応援していきたいと思います
鑑賞料金は一律1300円の特別興行でお得
どうせ後からBDを後出しするんでしょうけど、鑑賞チケット提示で本編DVDも買えます(買いましたw)


個人的に、今後の日本のアニメ業界は“日本のアニメ制作の技術を海外の顧客や出資者に買ってもらう時代”が来てると思ってます
もう日本のヲタクの財布をアテにする時代は終わりました
そういう意味でもハオライナーズ、ビリビリ動画、NETFLIXが配給に協力している今作は新時代への回答を既に提示してると言えるでしょう


その一方で、エンドクレジットを観れば純粋な日本人のスタッフが制作現場の中心を担っていることがよくわかります


誰にでも出来るわけではない
日本人だからこそ作れるアニメを、世界の人にお金を払って観てもらう時代の到来と言えます
あなたも今作を鑑賞してみて、時代の先駆者になってみるのは如何でしょうか?

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いち、にの、しゃんはい!(…って、ダジャレかよ!)

(しーん…。)

と、では気を取り直して。中国の主要都市(北京/広州/上海)あるいはそこに住む主人公の出身地が舞台の3つのストーリー(陽だまりの朝食/小さなファッションショー/上海恋)がまとまった、オムニバス形式の日中合作劇場版アニメ作品です。

ブラジルから帰国する際に、飛行機で観られる映画のラインナップにこれが入ってました。なんとラッキーな(笑)。

なお、声優の評価は日本語版のものです。中国語版の評価を付けられるほど中国語は知らんし中国語版は観とらん(笑)。

『陽だまりの朝食』は地方出身者(湖南省)で北京で働くシャオミンが主人公。子供の頃から好きだった三鮮米粉(さんせんびーふん)やそれを出していたお店にまつわる思い出を振り返るお話です。

『小さなファッションショー』は広州に一緒に住む姉妹が主人公。姉のイリンはファッションモデル、妹のルルは服飾の勉強をしている学生です。ストーリーは詳しく書きませんけど、トップモデルで有り続けるのは大変なんですねぇ。

『上海恋』は思春期のちょっとしたすれ違いから道を違えてしまう幼馴染(リモ/シャオユ)の淡い恋のストーリー。物語の背景として再開発が進み、あるいは取り残される地域もある上海の市街の様子も描かれます。

中国人の監督作品もあるのですが日本人が美術監督や作画監督をやっていたり劇場版ということもあってちゃんと作画のリソースがつぎ込めているのか、作画的な違和感は感じませんでした。

何も考えないで評価付けたら、意外と高得点。ちゃんと面白かったし、普通に劇場に掛けて良い作品だったと思いますよ。いや、私は飛行機で観たのでお金払ってませんけど(笑)。

クレジットの後の「特別映像」の舞台はたぶん上海浦東国際空港ですかね。よう、知らんけど。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 31

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

等身大の物語でした。面白いです

「君の名は」の製作スタッフによる中国を舞台とした3篇のショートストーリーです。

正直、期待以上でした。

ビーフンの飛び跳ねる汁に作画の凄さを感じ、しっかりしているようで脆い姉と、頼りなさげに見えるけれど姉の背中を押すことのできる妹の物語にしみじみすことができました。

そして白眉は3作目の中国版「月がきれい」の「上海恋」
中学時代の若さゆえの強がりが招くすれ違いの結果は。。

カセットテープの形をしたパンフレットに解説があった小雨のメッセージは、涙物です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 21
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