2024年度のエンジニアTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度のエンジニア成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月20日の時点で一番の2024年度のエンジニアTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.2 1 2024年度のエンジニアアニメランキング1位
株式会社マジルミエ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (98)
293人が棚に入れました
「魔法少女――それは強くて、格好良くて、しなやかで。誰もが憧れて、高給取りで、人気が高い、立派なひとつの職業だ」 内定がもらえず就職活動に苦戦中の女子大生・桜木カナ。 「自分は社会に必要とされていない」と自信を喪失していた彼女は、ある日、面接先で“怪異”と呼ばれる自然災害に巻き込まれてしまう。 その窮地を救ってくれたのは、ヤンキー気質の魔法少女・越谷仁美――。 持ち前の記憶力で、“怪異”と戦う越谷を手助けしたカナは、魔法少女としての才能を見出され、ベンチャー企業・株式会社マジルミエに新卒入社することに。 しかし、マジルミエで彼女を待ち受けていたのは、越谷をはじめ、ひと癖もふた癖もある変わり者ばかり……。 魔法少女絶対主義者のコスプレ社長・重本。 不気味なほどに気が利きすぎる営業マン・翠川。 根暗でコミュ障で魔法少女マニアのエンジニア・二子山。 さらに、憧れていた魔法少女は、華やかさの裏で、時に命をも落としかねない危険な仕事でもあった……。 人の命と仕事への責任を胸に秘め、今、社会人として一歩を踏み出した魔法少女の戦いが始まる――

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

魔法使いの会社員たち

原作未読 全12話

突如発生する「怪異」を退治する魔法使いがいる世界。「怪異」の出現の多さから、退治するとことを生業とする会社が多数存在し、ベンチャー企業である株式会社マジルミエにあることで魔法使いの新入社員として入社した主人公の桜木カナを通して「怪異」を退治していく魔法使いと支援していく人たちの活躍を描いた作品です。

株式会社マジルミエは、何故か魔法少女のコスプレをしている男性社長、ヤンキーような感じの魔法使い、人見知りの激しいエンジニア、とにかく明るい営業マンの4人のベンチャー企業であり、そこに真面目で記憶力抜群の桜木かなが入社して5人体制で「怪異」を退治していきます。

魔法はエンジニアが作って、魔法使いが現地で「怪異」発動して退治するパターンで、「怪異」も様々な種類がいることから色々な魔法があり、ギリギリの戦いをしていきます。

「怪異」とのバトルはスピード感があって迫力ありましたね。

色々な思惑がある駆け巡っているお話しですが、切りのいいところで終わっています。

OPはまふまふさん、EDはsyudouさんが、歌っています。

最後に、2期の制作が発表されたので、色々な伏線は描いてくれると思いますね。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 12
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

エンタメ不足。魔法少女の活躍が足りず。経営はその裏で描かないと。

「株式会社」が題名にありますので、会社そのものあるいは経営者を主役にするという手法はわからなくはないです。ただ、カナをヒロインとして本作を見始めたので、そこに混乱あるいは不満があります。

 見たいのは魔法少女の活躍です。そう思って見始めました。そして、ある程度カナの成長を描いている部分もあります。ただ、カナの描き方は中途半端だし、もう1人の魔法少女である越谷を深掘りしないで、賑やかしにしてしまっています。

 魔法少女の活躍メインでそれをサポートする「株式会社」としての描き方ならこちらのニーズに合っています。ですが、経営についてくどくど説明する。会社同士の対立は、ちゃんと魔法少女のバトルの中で見せてほしかったです。前半はある程度そういう作りになっているだけに、後半のエンタメとしての失速が惜しいなとは思います。

 それと今季の作品全般に言えることですが、やはりストーリー展開のクオリティが低い、キャラの作りこみが甘い作品は錯覚ではなく増えていると思います。

 今季期待の「マジルミエ」「ネガポジ」「歴史に残る」等々の失速感がすごいです。現時点で「アクロトリップ」は未知数ですが不穏です。「魔法使いになれなかった」は10話で盛り返しましたけど途中が…
 これらの作品群は、初期設定や初期の展開は面白く作っていますが、後半が本当にダメです。それぞれ作家性やテーマ性がないかと言えば、独自の何かは垣間見えるのですが、エンタメとしてのクオリティがダメなんですよね。

 1クール細切れアニメの弊害で、原作のクオリティが良いなら申し訳ないですが、スタートで評価あるいは期待していた作品の失速がひどすぎる気がします。




1話 発想はいいですが、リアリティラインを間違っている気がします。

{netabare} マジカルエミではありません。発想は悪くないと思います。ロボットや怪人ですと株式会社ものはありますけど、魔法少女はなかったと思います。大人が主人公の作品ももっとあっていいと思いますし。

 ただ、これをやるときのリアリティラインですよね。「ブルバスター」が記憶に新しいです。昭和の少年向けの「トライダーG7」ならいいですけど、原作者か企画Pか監督かわかりませんが、日本のクリエータって一般的な社会人経験がない人多くて、どうも会社経営とか社会人とは何かがポカッと抜けています。

 株式会社経営そのものに焦点をあてたもの以外でも同じかな。いろんな作品内の社会人描写は本当にお粗末なものが多いです。日本の作品に高校生までが多いのは、高校生までしかわからない人が多いのでしょう。高校生以降は創作活動に頑張ったんだろ思いますけど、リアリティの水準が非常に低いです。これを何とかしないと大人が主人公の作品のレベルが上がらないなあ、と改めて思いました。

 この10年でそこそこ大きな会社で、人事の面接官があんな間抜けな人間が担当したりはしません。それに会社の危機管理意識は想像よりもずっと高いです。出来の悪い社員をカリカチュアライズするのはいいですけど、リアリティをある程度整えたほうが「株式会社」が活きると思います。

 で、話ですけど、あそこまで真面目で努力している就活生があの惨敗である理由が描けるかですよね。偶然遭遇した他人のトラブルに介入して解決する胆力も持ち合わせています。役員面接までは普通に行けそうな人材なのになぜ落ちたか、そして、魔法少女として結果的に活躍するんでしょうけど、その面接に落ちた理由が活かせるか。言い換えると「会社」には必要なくて「魔法少女」に必要なものを彼女は持っているのか。

 そういうところまで踏み込んで初めて「大人」が主人公の意味が出てきます。「大人プリキュア」が中途半端なのはそういうところです。印象としては社会人経験がない人が少女向けアニメの水準で作った作品かなあという印象があります。

 会社のリアリティ以外にも、魔法の戦闘の手伝いの理由が弱すぎますし、お前普段どうしてるんだよ感もあります。そして、あの戦闘で活かしたヒロインの能力が就活の準備の記憶です。その記憶をもっと活かした設定にならなかったのか。魔法少女へのあこがれがもっとなかったのか。

 見始めたので数話は確認しますけど、ちょっとなあ、という予感があります。ぜひ、良い方に期待を裏切ってほしいです。

 作画は良かったです。非常に綺麗でした。{/netabare}


2話 思ってたより面白い。ヒロインのキャラがいい。知識型人間の逆襲かな?

{netabare} ベンチャーという言葉を安易に使いすぎですね。ベンチャーとは革新的な技術とか経営のイノベーションなどで、コアコンピタンスを持った企業経営を目指し野心家が独立することです。その独自性が見えてこないで精神論で終わってしまっています。

 ヤンキーお姉ちゃんやコンピュータオタクのキャラ造形もちょっとテンプレだし、世界観とか設定としては正直物足りない部分があります。初仕事の展開も無茶とテンプレであまり褒められたものではありません。1話で感じた不満点は解消されていません。

 ただ、作品として2話のエピソードは良かったです。特にヒロインがいいですね。彼女に何かを感じます。一目でわかるのは知識吸収と応用の能力です。これは1話でもキャラ造形としてしっかり描かれたので、なるほど、それを描きたいんだなというのが伝わってきます。

 そういう肯定的にみられる部分があると面白く感じるし、作画の良さが活きてきます。お仕事ものではありますが、経営や設定を凝るのではなくそこは荒唐無稽にしつつ、ヒロインをクローズアップする意図であれば成功している気がします。{/netabare}


3話 用語や設定に違和感があるけど、方向性は面白いものを見つけた気がします。

{netabare} 2話でベンチャーという言葉を安っぽく使っていたので気になっていましたが、「新しい魔法を作る」というイノベーションは考えているようですね。イメージとしてはヒロインのカナが現場意見からの企画的な仕事になるのかもしれません。企画のカナ、開発の二子山、実行の越谷という感じになるのでしょうか。

 そして「美学」なんですけど、この言葉が非常にわかりづらいですね。「経営哲学」とか「経営方針」と言ってくれた方が伝わったと思います。「社是」でも「企業倫理」でも「売り」でもなんでもいいですけど「美学」はわかりづらいなあ。せめて「経営美学」と言ってくれれば…美学という単語にこだわりがあるなら「現場主義」というレベルに留めないで欲しいです。

 言葉の問題はちょっと引っ掛かりますけど、コスチュームへのこだわりとセットで話を作ったんでしょう。展開は面白かったです。

 ただ、現場で緊急で他の魔法少女が介入できるというルールはちょっと危険な規則な気がします。「怪異退治の作戦」「使用魔法」が重要なファクターであるなら勝手に介入されると、事故が起こる気がします。
 熊うちで散弾銃で包囲していたら、突然知らない人がライフルで遠方から狙撃するような感じと言えばいいのでしょうか。物理的に建物に被害が及ぶなら当然人も危険だと思います。
 この点は世界観・設定として無理があるのでは?民間への被害、契約、保険制度とか考えるとこれは無理がある設定かな、と思いました。

 あと、1000円札はせめて新札のデザインにしましょう。夏目漱石はないでしょう。そもそもカナが受け取った茶封筒も覗き方から言って、明細ではなく現金のような表現ですが業界の慣行なのかな?振込みとか電子マネーじゃないんだ(なお、電子マネーは本人の同意がないと違法ですけど)。日雇い週雇いの肉体労働的な業界を意識したのかもしれません。

 と、いろいろ書きますがちょっと面白くなってきました。「魔法少女もの」をずらした作品として「経営」「システム」という良い方向性を見つけたのではないでしょうか。話に落としどころがちゃんとありそうだし、ヒロインの使い方は王道ですが成人というのが面白いですね。

 そうそう、変身バンクは2人ともかなりのお姉さんなんだからもっとエロくするか、省略でいいですよ。{/netabare}


4話 面白くなってきました。真面目な魔法少女が今季のトレンド?

{netabare} 架空のお仕事ものとして、成立していると思います。社長や越谷のキャラ描写がちょっとくどいし、設定に多少のアラは感じるし、商店街の人々の言動がステレオタイプというは芝居がかりすぎなど文句はあります。

 しかし、描きたい内容とストーリーがちゃんとリンクしているので、内容を楽しめて面白いです。もはや物語には模倣とテンプレの組み合わせで新しさを作るしかないですが、その工夫はしっかりとできていると思います。

 今季のアニメ、本作のカナと「魔法使いになれなかった」のユズ、「アクロトリップ」のベリーブラッサムに共通点がある気がします。ヒロイン、準ヒロインの優秀なキャラの生きづらさですね。全員どこか中途半端な魔法少女なのも何かを感じます。面白い現象だと思います。

「歴史に残る悪女になるぞ」のヒロインを含めてもいいかもしれません。そうそう魔法少女ではないですが「結婚するって本当ですか?」のヒロインにも真面目という点でどこか同じものを感じます。
 今季作品は女性キャラに不思議な魅力があります。努力型の女性ヒロインが記号から脱して何かを語りだすべき時期に来たのかもしれません。
 
 スクールカーストで優秀だけど不遇だった真面目な女子たちの逆襲とも取れます。努力、真面目、天才の否定、コツコツ、正義感、自分で考える…平成で忘れ去られたワードが当てはまるのが彼女たちなのかもしれません。 {/netabare}


5話 説教臭さを感じる。ヒロインの成長は社会人総論よりもっと絞った方がいいかも。

{netabare} 前半のカラオケと後半の協業。社会人あるあるを詰め込んだような展開ですね。社会人経験のない人にとってどう見えるかはわかりませんけど、経験があるとどう見えるのか、ですね。

 新入生あるあるで社会人としての業務外の付き合い、それぞれの人間のこだわり、会社とは違う顔…それらを描きたいのはわかります。そして、ヒロインカナに経験を積ませたいのもわかります。わかりますけど、もうちょっとテンポが良くても良い気もします。それとこの社会人あるあるは平成までじゃないでしょうか。令和の人たちには通用しないかな。そのアップデートがあっても良い気がします。

 そして、協業なんですけどね。これはグーグルなどからの発想でしょうね。企画部門は遊べ、です。机の上じゃ企画はできないし、楽しむ才能が無い人は人を楽しませることはできません。化粧品会社は製品ありき…ではなく、イメージ戦略と捉えて魔法少女と絡めるのでしょうか。

 全体的に面白いんですけど、社会人ってこうだよ…という説教臭さはちょっと感じます。ヒロインの成長は社会人という総論ではなく、優等生を活かした方向の方がみたいかなと思います。{/netabare}


6話 魔法少女は美しくあるべき、は良いのですが話がくどいかも。

{netabare} 5話でちょっと勘違いしました。買い物は企画部門の発想力というより魔法少女の広告機能としての美しさの問題でした。その点はいい視点かなと思います。

 女性の職業として美しさを強調するのはフェミニズム的に問題がありそうな内容ですけど、美しくあるべき立場の女性が美しくあることにこだわることについては肯定したいところです。
 それが女性の立場を作り社会からの評価につながるなら積極的に美しさはアピールすべきでしょう。仕事の本質ではないという考え方もありますが、化粧品会社の魔法少女に限って言えば美しさも本質の一つだととれますし。

 越谷先輩のようなタイプも肯定していることからそれが所属する企業の方針であるということでしょう。

 ただ、本作の演出、テンポが全体的にくどいというか重鈍なんですよね。社長の重本もそうですけどセリフが冗長で不自然です。変身バンクも言いたい事を詰め込むために長い事。
 キャラの性格造形がくどいという言い方もできます。もう少しサラリと自然に伝えたいことを伝えられないかなという気がします。

 魔法少女とは?という定義の問題を延々と6話まで見せられている気もします。方向性はわかりましたし面白さもありますが、物語の方向性がないと制作(原作者)の僕の独り言を聞いている気分になってきます。{/netabare}


7話 美しさというテーマはどこへ?話の方向はどうなるんでしょうか。

 美しさを大切にする魔法少女の意味はどこに行ったのでしょう。美しくて強い、美しいけど役に立たない…どちらでもいいですけど、あらかじめ助っ人を頼んでいました、新魔法で解決しました。話が途中ですり替わっている気がしました。

{netabare}  マジルミエの社長にポテンシャルがあるのは何度も言っているのでわかりました。今更それを後半でやらなくてもいいと思います。

 全体として、話がヒロインカナからずれてしまいそうな気がしました。もともと題名が「株式会社」ですから企業理念の話だよ、と言われるとそれまでなんですけど、勉強熱心で知識があって応用もきくヒロインという枠組みは?

 今回補助的な魔法を使うことで完全にその視点が消えたわけではないですし、続きでそこを描きそうな可能性もあるのでそこは見たいと思います。ただなあ、美しさとかマーケティングとか人気とかそういうのを描き切らないで次に行くのはどうなのかなあ…カナが美に目覚めるとか何かないんですかね。 {/netabare}


8話 「マンガベンチャービジネス入門」になってしまった感

{netabare}  有明や海浜幕張の展示会に参加したことがある人ならわかる、同人即売会とは違う企業展示会の雰囲気を良く再現していました。つまり、経験がある人かよほど丁寧に取材したのだと思います。特にベンチャー・新規参入が張り切るのが展示会です。作画の関係か若干人の密度が薄いし通路が広すぎるので熱気が感じられませんが。

 その意味でこの作品は経営について真面目に描いているのはわかります。経験だけでなく勉強もしているのでしょう。ただ、それだけに説教臭いんですよね。そのせいで、キャラたちが経営を説明するためのパーツに見えます。つまり「マンガベンチャービジネス入門」に見えてしまいます。キャラは自然に動かしつつ、その裏にメッセージがあるように料理できなかったのかなと思います。

 マンガ・アニメをエンタメにするには、言いたいことをいかに分解して再構成して、元の形が見えなくなるけど少し考えると見えるようになるという作業が大事だと思います。娯楽としてのみ消費できる。だけど、考えると深い。これが大事だと思います。経営の事を一生懸命描いているなあ、と思わせるというのは逆に言えば娯楽視聴者を脱落させる、つまり視聴者を選ぶと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話最終回まで視聴。魔法少女じゃなくておばさんだろw

着てる服で判断しない方がいいとは思ったw
1話目の物語最後声聞いて笑ったw
声と見た目が合ってない作品別に珍しく無いけどホントビックリw
個人的にはシャンフロ以来か?

OP好き。
OP観てコレで魔法「少女」って言って良いのwとかマジで思った。
魔法少女が職業って聞いて無理矢理納得はしたけどw
魔法詠唱もプログラム組んでるみたいなの好き。

当たり作品かな?
3話も変わらず面白かったからそのまま視聴継続しそう。

12話最終回までの感想。
アニメ内のネット掲示板でそうツッコまれてて笑ったwまあそれはそうw
物語は有能な社員を育て他社と協力し、来たるべき厄災に備える的な感じなのかな。
厄災と言うかその怪異は、主人公が所属する会社と昔の仲間のみ知ってる感じで、他社に話せないのが気になった。
そしてそれについて話したら拒否反応する昔の仲間って言う。
気になる部分は多いけど、ある程度時間経つと忘れそうになるくらい見た目と個性が薄い主人公が微妙。周りのキャラが濃すぎる所為もあるけどw

怪異を倒す過程が会社によって違うの面白い。
1つ目はその時の状況によって現場で魔法作って被害最小限かつ未来も考える。
2つ目は効率重視で周りの被害は気にしないし更に本人も気にしない。
3つ目は見た目重視で美しくヒーローのように。
4つ目忘れたw

面白いとは思うんだけど、これで見た目ホントの魔法少女だったら良かった。
終わり。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 2

計測不能 2 2024年度のエンジニアアニメランキング2位
シンカリオン チェンジ ザ ワールド(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (9)
43人が棚に入れました
かつて、突如として現れた正体不明の敵・アンノウン。 「超進化鉄道開発機構」通称「ERDA(エルダ)」は、対抗手段として新幹線が変形するロボット「シンカリオン」を開発し、脅威に備えていた。 「何かを守れる、カッコイイ人に…僕は…」 中学2年生の大成タイセイは、2年前に失踪した姉の手がかりを求めて、進開学園中等部に転入する。 その矢先、10年ぶりにアンノウンが出現。偶然にもタイセイがシンカリオン運転士として高い適性値を持つことが判明し、闘う決断を迫られることとなる。 アンノウンの正体、そして目的は何なのか…。闘いの末に見えてきた真実とは…。 少年たちの決意と成長の物語が、今、始まる―。

声優・キャラクター
大成タイセイ:石橋陽彩
フォールデン アカネ:小野賢章
九頭竜リョータ:土屋神葉
ビーナ:集貝はな
青梅マイ:本渡楓
高輪カドミチ:小林親弘
大成イナ:喜多村英梨
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【13話までのレビュー】シンカリオンが描く思春期少年たちとセカイの変化

【物語 4.0点】
シリーズ3作目にして初の中学生男子主人公。

元気だった児童が、小学校卒業した途端に、急に黙り込んでしまう。
自分や周りの心身の変化を敏感に察知して、
簡単に言葉にできなくなったりするのが原因の、
思春期特有の変化かと思われます。

『シンカリオン』シリーズにこれまで登場して来た中学生運転士たちもまた、
寡黙になったお兄さんキャラとして、思春期の一端を捉えていると私は好感していて、
いつか、中学生主人公の『シンカリオン』も観てみたいとの願望を抱いていたので、
本作のコンセプトはストライク。

ですが少なからぬファンがアニメ『シンカリオン』に望むのは、
初代の速杉ハヤトみたいな明朗快活でブレない小学生運転士。
ナヨナヨとした中2少年のフラフラ成長譚など、深夜アニメのセカイ系とかでお腹一杯。
日曜朝にまで思春期の葛藤何か見たくない。
というのが多くの“大きなお友達”の本音かと思われます(苦笑)


それでも尚、本作には推したくなる程の思春期少年たちの人間ドラマがあると私は可能性を見出しています。
高い理想の自分との自己同一性などに苦しむ中学生運転士たちのメンタルは、
しばしばシンカリオンとの適合率の低下を招き、内的要因から戦闘不能になるほど繊細。

余談ですが、過去シリーズでコラボして来た『エヴァンゲリオン』との親和性が過去最高値なのが、
良い感じで面倒臭いです。

精神状態に左右される適合率なんてほぼシンクロ率ですしw
子供たちを戦わせることに罪悪感を覚えていた超進化研究所と異なり、
今回のERDA(エルダ)幹部はチルドレンを使い捨てることを躊躇しない特務機関みたいに冷徹ですしw

そんな壊れ物の少年少女たちが傷つけ合いながらも再起して敵に向かっていく。
1クール目だけで、踏み込んだ人間関係のバチバチが繰り広げられて、日曜朝は毎週曇りがちですがw
私はベタでも思春期ドラマは何度観ても痛切で良いものだと再認識してザワザワしています。

人間ドラマの煽りを受けて、敵“アンノウン”の存在が霞んだり、
回によってはほぼ模擬戦だけで終了したりと、バトルロボアニメの文法がやや崩れ気味なのが課題。
そこは2クール目以降で{netabare} 主人公の姉イナを洗脳した{/netabare} 敵の正体が解明される中でバランスを取って欲しいと願います。


サブタイトルの『~チェンジザワールド』には複数の意味が含意されていると思われます。

スタッフ、世界観、作風の一新。

AIとメタバースがもたらす世界の変革の是非。
(主人公タイセイ憧れの姉・イナには急進的なメタバース革命の欲求が垣間見え、
この辺りがアンノウンと人類の論点になると予想されます)

そして、思春期の少年少女たちの心身の成長。

『シンカリオン』はこれらのチェンジを織り込み“カッコイイ”作品へと進化できるのか?
真価が問われるのはこれからです。


【作画 3.5点】
アニメーション制作もOLMから、シグナル・エムディとProduction I.Gへとチェンジ。

本作はI.Gグループがデジタル作画の推進を目的に設立したシグナル・エムディ、10年目の進化を発表する場でもあります。

今回のシンカリオンの新要素としては変形チェンジするトレーラーとのビークル合体がありますが、進化としては地味で小幅。
1クール目終盤に登場したファントムシンカリオンも現状はダークシンカリオンとの差が見いだせない感じ。

期待したいのはむしろVR空間の表現。
大成タイセイもまた鉄オタですが、属性は“妄想鉄”で、
VR上に仮想車両基地などを構築するメタバースとの絡みに可能性を感じます。
現実に侵食するVRなどを言葉以上に痛感させる映像表現を望みたいです。

制作体制は13話の後、早くも総集編配信で息継ぎして、凡庸な人物作画を維持するのがせいぜいと、やや苦しい印象。
デジタル化による制作現場の苦境打破もまた近年のI.Gグループのトレンドなので、
この『シンカリオン』マラソンにて真価を見定めたいと思います。


【キャラ 3.5点】
主人公の大成タイセイ
「カッコイイ人になりなさい」と諭し、失踪した姉{netabare} (13話で無事奪還){/netabare} に執着する自立性に欠ける思春期少年。

自分や周りへの不満を笑って誤魔化す九頭竜リョータ。
誤魔化している内は、シンカリオン適合率が上がらないのも本作の良い意味で痛々しい部分。

優秀すぎる兄に対する劣等感に苦しむフォールデン・アカネ。
お姉さん子のタイセイと衝突しながら、シンカリオンに適合していくドラマが熱かったです。

以上の中2運転士をメインとして、サブにも天才過ぎて周りが付いてこないと見下す系の少年運転士や、
{netabare} VR登校で長身イケメンアバターで築いてしまった友情の処理に難儀する{/netabare} 武道少女運転士など、
1クール目だけで様々な思春期の葛藤と克服が繰り広げられる濃密な内容。
どんどん変化、成長するのが本作のキャラ方針なのだと思います。

後にはシリーズ初の高校生運転士も控えているようで、
『シンカリオン』の挑戦的なキャラ開拓の行方が楽しみなような怖いようなw


今後、個人的に気にしているのが、こちらもシリーズ初の恋愛要素が持ち込まれるかどうか。
「カッコイイ人」を目指して電車の席を譲るタイセイに、ちょっと時めいた感じの同級生のサポートエンジニア・青梅(おうめ)マイ。
マイと幼馴染のリョータ。
このトライアングル辺りが火薬庫になり得るのでしょうが。

従来作だとマスコットポジションに留まったマイを、
思春期の人間関係の中でどう描いていくのか。

もしも恋愛描写に踏み込むなら、
『シンカリオン』に恋愛とか要らん、
小学生を見せろとの声を封じるだけの内容が求められるので中々難しいでしょうが、
チャレンジするなら私は受けて立ちます。


【声優 4.0点】
主演・大成タイセイ役には石橋 陽彩さん。
『リメンバー・ミー』などの洋画吹替から、
昨年、高卒を機に本格的に声優活動を進めている子役タレント上がり。
潜在する表現力は間違いないので、本作でのいっそうの進化を期待したいです。

九頭竜リョータ役に土屋 神葉さん。フォールデン・アカネ役に小野 賢章さん。
己の至らなさを自己嫌悪したりする少年の演技は確かな実力者が脇を固め、1クール目から真価を発揮。
タイセイとのぎこちない三人四脚を体現し、時にささくれ立つ青春ドラマを支える。


ナビゲートAI・ビーナ役の集貝 はなさん。
少年少女たちが引っ込み思案になる中、感情表現が豊か過ぎる人工知能ぶりがやかましいw
マイが単なるマスコット枠に収まらない見込みである以上、
ビーナ役・はなさんの元気ボイスには、頼りない主人公たちを叱咤激励する起爆剤も求められます。


【音楽 4.0点】
劇伴担当もまた菅野 祐悟氏にチェンジ。
明るい雰囲気だった従来の『シンカリオン』を鑑みると、
氏の楽曲は少々ヘビィ過ぎないか?と懸念していましたが、
この人間ドラマの重量なら、心情曲も多少ハードなくらいが丁度良いです。

OP主題歌はGRe4N BOYZ「閃光ハヤブサ」
今春、事務所退所と新会社設立と共にGReeeeNからグループ名をチェンジした彼らにとっても挑戦となる今回のタイアップ。
テクノ、ヒップホップ色キツめの構成に、コレジャナイ感を抱くファンもいるかとは思いますし、
それ以前に『シンカリオン』OPはボイメンじゃなきゃダメだろうとの異論もあるでしょうが。
私はこの進化、結構好きです。

ED主題歌は現在meiyo「HOPE!HOPE!HOPE!」が流れていますが、
私が楽しみにしているのは次に控えるTHE ALFEE。
『銀河鉄道999』主題歌で知られる同グループが、
『シンカリオン』とどんな化学反応で魅せてくれるのか注目です。


因みにサブタイトル『~チェンジザワールド』の元ネタは同名のエリック・クラプトンの名曲から。
当初企てられていた同曲挿入は見送られたとのことですが、
今後、人間ドラマが、特に恋愛の波動とかが吹き荒れたカットなんかで
盛り上げ役に「チェンジザワールド」。
ワンちゃんあっても良いと私は思っています。


【参考文献】「月刊Newtype」2024年6月号

投稿 : 2025/02/15
♥ : 8

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まあ内容は子供向けですね。意外と絵は可愛らしいですが

子供向けは流石に対象外。
ロボットものはまあ、そういうノリをちゃんと共有していないと楽しめない面もありますからね。
ただ絵はなかなか可愛らしく悪くなかったです。

でもヒロインはロボットに乗らないんですかね。


どうでもいいですが私は初音ミクブームをデビュー初期から追いかけているので、はやぶさが出た時初音ミクカラーだ、と話題になり、名前募集の時に「はつね」に投票しよう、なんて運動があったことも知っていました。
まあ当時はささやかな運動だったようですが。でも5位だかまで行ったんでささやかってほどでも無いかもしれませんが。
その後このシンカリオンで本当に初音ミクがはやぶさのパイロットになっていたのはびっくりですね。
初音ミクもすっかり大きく育ったものです。
本作には初音ミクはでなさそうなので全く関係ないですが。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 1
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