ウィルスでバトルなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のウィルスでバトルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月31日の時点で一番のウィルスでバトルなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.5 1 ウィルスでバトルなアニメランキング1位
甲鉄城のカバネリ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2083)
10086人が棚に入れました
世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとした頃、突如として不死の怪物が現れた。鋼鉄の皮膜で覆われた心臓を撃ち抜かれない限り滅びず、それに噛まれた者も一度死んだ後に蘇り人を襲うという。後にカバネと呼ばれる事になるそれらは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていった。

極東の島国である日ノ本の人々は、カバネの脅威に対抗すべく各地に「駅」と呼ばれる砦を築き、その中に閉じ籠もることでなんとか生き延びていた。駅を行き来ができるのは装甲蒸気機関車(通称、駿城)のみであり、互いの駅はそれぞれの生産物を融通しあうことでなんとか生活を保っていた。

製鉄と蒸気機関の生産をなりわいとする顕金駅に暮らす蒸気鍛冶の少年、生駒。彼はカバネを倒すために独自の武器「ツラヌキ筒」を開発しながら、いつか自分の力を発揮できる日が来るのを待ち望んでいた。

そんなある日、前線をくぐり抜けて駿城の一つ甲鉄城が顕金駅にやってくる。車両の清掃整備に駆りだされた生駒は、義務であるカバネ検閲を免除される不思議な少女を目撃する。
その夜、生駒が無名と名乗る昼間の少女と再会するなか、顕金駅に駿城が暴走しながら突入してきた。乗務員は全滅し、全てカバネに変わっていたのだ!
顕金駅に溢れ出るカバネたち。パニックに襲われる人々の波に逆らうようにして、生駒は走る。今度こそ逃げない、俺は、俺のツラヌキ筒でカバネを倒す!

──こうして、本当に輝く男になるための生駒の戦いが始まるのだった。

声優・キャラクター
畠中祐、千本木彩花、内田真礼、増田俊樹、梶裕貴、沖佳苗、伊瀬茉莉也、逢坂良太、佐藤健輔、宮野真守
ネタバレ

ミミック さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

かなり良い出来だと思います。

まず、作品設定による独特な世界観。
”カバネ”とはなんだ?時代はいつ?など
の疑問を出だしから視聴者に抱かせな
がら、話が展開していくため、観初め
た段階では一体何のことやらサッパリだった
が徐々にその謎が解けて行く過程も丁寧に描かれている印象でした。


”進撃の巨人”の立体機動を想起させる
ような迫力感あるアクションシーン。
それを際立たせる声優陣。
シビアさとハードさが上手く取れたバランス。
と、挙げていったらキリがないくらいです。

一見{netabare}ゾンビ系のようなひたすら虐殺していく話かと思いきや、そのカバネがなかなか死ななかったり、他者の思想の食い違いから生じる事柄{/netabare}という一筋縄では全く行かないところもワクワクして観てました。

しかし、これだけのスケールの大きい作品はなかなか
観たことがなかったので自分の中でもいい意味で刺激を受けました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 24
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

力なき力

オリジナルアニメーション。

舞台は日本、蒸気機関が発達した江戸時代終盤~明治初期のような架空の時代。
カバネという怪物に噛まれるとウィルスに感染して自分もカバネになってしまう。
いわゆるスチームパンク+ゾンビパニックの世界観です。

主人公の生駒(いこま)もいきなりカバネになってしまいます。
しかしながら、長年を費やした対策が功を奏し、脳まで乗っ取られることを防ぐことに成功します。

人とカバネの中間、カバネリ(たぶん屍人)となった生駒は、いかにして生きる道を模索するのか。
圧倒的な作画と迫力で描いた物語です。


テレビシリーズながら、映画クオリティ。
劇場版が先行公開され、その質が維持されていると考えれば、レベルの高さは推して量るべしです。
静止画の多用が見られるものの、全体的に安定感があるので安心して見ていられます。


とても勢いがある作品です。
ほぼ毎回大事件が起こり、次回が気になる終わり方をする。
見ている間はあっという間に時間が過ぎていきました。
{netabare}
唯一、七夕回は事件が起こりませんでした。
しかし、骨休めになりつつも内面に焦点を当てている。
ああいうメリハリの効いた休止の使い方、いいですねぇ。
{/netabare}

もちろん細かい粗は探せばいくらでもでてきます。
ストーリーや設定もざっくりしたもの。
{netabare}
* 生駒が克城をふっ飛ばしたの、あれ何?
* なんで生駒と無名にあんなに力の差があるん?
* 他の国はどうなってんの?
{/netabare}
と探せばきりがない。


しかし、テーマ性を無視しているわけではありません。
問われているのは「力のないものがいかに生きるか」という部分。
それに対し、{netabare}「意志力」{/netabare}という答えを導こうとしているのが見て取れます。

特に脇役が顕著です。
{netabare}
* 菖蒲(あやめ)は初期には指導力不足が目立っていたのに、後半は物事をはっきり言うようになっていく
* 逞生(たくみ)は怯えがちだったのに最後には体を張る

etc...
{/netabare}
……うーん、王道。

ただ、その答えが主人公によって明確にされているかといえばそうでもなかったり。

{netabare}
来栖(くるす)も最後に言っていました。
「まだ答えは聞いていない」と。


「弱いものは死ね」という弱肉強食論を持っていた美馬(びば)。

彼を倒すことでその持論を覆すように見えますが、結局「体力(あるいは暴力)」で押し勝っています。
まあ、その「体力」を身につけるためには「意志力」が必要だったわけですが。

……しかし、美馬はおそらく自らの意志でカバネリになっています。
彼もまた「意志力」と「体力」を持っていながら、自分より強い「何か」を見つけたがっていた。
そして、それに潰されることを望んでいた(死に面して笑い、汗を流すことから)。
結局のところ、その「何か」もまた「意志力」によって身につけた「体力」でした。
そう見出して、自分の考えの結晶たる生駒に、銃剣で白血漿を打ち込んで治癒したのでしょう。

これは、「強者に備わっている力」と「弱者が意志力で身につけた力」の違いを見せたかったのかな。
それとも、「結局力じゃん」「結局刀を向けた相手は人じゃん」という一種のアンチテーゼを表現したかったのかな。

いずれにせよ、そこに美馬の存在理由を垣間見ることができます。
{/netabare}

一応の着地点は見せてくれましたが、構想ではこれから先がありそうです。
単に「映像すげー、アクションすげー、無名の足エロい」で終わらず、考える余地も与えてくれるのは嬉しかったです。

……ということで十分に楽しめました。
最初の期待値がそれほど高くなかったのも幸いしたかもしれません。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 65

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

キャッチコピーは「死んでも生きろ」「貫け、鋼の心を」。

この作品の持つ話題性から、放送前より沢山の情報が飛び交っていました。
それも仕方ありません・・・
アニメ版「進撃の巨人」を手がけたWIT STUDIOによるオリジナル作品である事に加え、制作陣が半端ありませんでしたから・・・

監督:荒木哲郎(進撃の巨人)
シリーズ構成・脚本:大河内一楼(コードギアス 反逆のルルーシュ)
音楽:澤野弘之(ギルティクラウン)
キャラクター原案:美樹本晴彦(超時空要塞マクロス)

紹介した作品は1作ずつですが、他にも多数の名作を輩出された方々がタッグを組む・・・これだけで話題性としては十分です。
でもこの作品はそれだけではありません。放送前に発表されたカットの美麗さ・・・私は、無名が両手を頭の後ろに組んで「ピロピロ」を吹いているのを最初に見ましたが、正直作画の緻密さとキャラデザの可愛らしさが鬼がかっている・・・としか思えませんでした。
その位、この作品のインパクトの大きさは半端ありませんでした。

でも、次に気になるのが、この作画レベルをラストまで維持できるか・・・ということです。
勿論気持ち的にはラストまで頑張って欲しいという思いはありますが、人の出来る事にも限界がありますので・・・

こうして期待値MAXで一話を視聴しましたが・・・期待を裏切らない出来映えだったと思います。
それに声優さんも良いんです・・・内田真礼さん演じる菖蒲さまが出てきた時点でテンションもMAX・・・(//∇//)
そして内田さんがベタ褒めしていた無名役の千本木彩花さんの演技も素晴らしかったと思います。

物語は、人間とまるでゾンビの様に噛み付いた人を同種にしてしまうカバネとの熾烈な戦いを描いた作品です。
このカバネですが、ほぼ不死身ともいえる存在で唯一の弱点である心臓も金属皮膜で覆われていて貫くのは至難の業・・・そして一度噛まれたら人としての生涯を終えてしまう・・・そんな絶対に近づきたくない存在です。

そしてカバネは・・・集団で襲ってきます。まるで日本全土の生き物を全てカバネに変えることを使命付られているかのように・・・
そんなカバネに対抗できる術を持たない人間は、唯一の移動手段である装甲蒸気機関車が停車する駅を中心に外界と隔離する高い壁を作ってその閉鎖された空間の中で生活していました。

この物語の主人公である生駒は、装甲蒸気機関車の蒸気鍛冶で生計を立てながら、カバネに対抗できる手段を独自に模索していました。
その取り組みもようやく光が見えてきた矢先・・・カバネが壁を乗り越えて駅に侵入してきたのです。
壁にできた僅かな綻びがカバネによって破壊されるのにそう時間はかかりませんでした。
大量のカバネに駅を襲撃される・・・対抗手段を持たない人間にとって、それは安住の地を放棄する事を意味します・・・

人々は駅に停車していた装甲蒸気機関車の甲鉄城に避難を始めます。生駒も避難しようとした矢先、カバネに噛まれてしまうんです・・・
彼が咄嗟に取った行動・・・それはこれまで研究してきたカバネに抵抗できる術を自身の身体で試すことでした・・・

生駒は一命を取り留めました。その変わり大きな代償を背負う事になるのですけれど・・・
そして生駒は生きるために甲鉄城に向かい・・・物語が動いていきます。

作画は高いレベルで安定していて、物語の中で生駒が味わう理不尽の訳も・・・周囲の冷たさも・・・そして何より無名の可愛らしさも・・・
飢えに耐え・・・嘆願する生駒・・・全てを受け入れる菖蒲さま・・・常に変化への恐怖と隣り合わせであるにも関わらず、カバネの群れに身を挺する覚悟・・・
「名作」という領域に向かって敷かれたレールを突っ走っている作品だったのではないでしょうか。

ただし・・・それも中盤まででしたけれど・・・

時を重ねて隔たりが小さくなっていく甲鉄城・・・振り返るとピンチの連続でしたが、その試練が彼らの結束を固めた・・・といっても過言ではありません。
ここまでの展開は本当に最高・・・

でも、天鳥 美馬という無名が「兄さま」と慕う輩が登場してから・・・全てはおかしくなってしまったような気がしてなりません。
見た目は決して悪くありません。美男子だし、何よりカバネに奪われた土地を奪還し続ける英雄なんですから・・・
これだけ見ていると無名が兄を慕うのも十分理解できます・・・

そんな時間は束の間でしたけれど・・・

美馬が何をしたかったのか・・・気になる方は是非本編でご確認下さい。
私個人的には彼の卑劣で狡猾な仕打ちが大嫌いでした。
少なくても人の上に立つ者としての器じゃ無かったとしか思えません。
責任が重くなればなるほど大切なのは公平さなのに・・・
しかもやり過ぎるし・・・
だから彼の受けた報いは当然・・・なんだと思います。
美馬が登場する前までが素晴らしすぎただけに、この展開は残念としか言い様がありませんでした。

オープニングテーマは、EGOISTの「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」
エンディングテーマは、Aimer with chelly (EGOIST)さんの「ninelie」
ここでEGOISTが起用された事も個人的には好評価です。
何せ楪いのりちゃんのファンなので・・・(//∇//)
EGOISTで唯一の難点・・・といえば総じて歌が難しいことでしょうか^^;?
今回の曲も最高に格好良かったです^^

この作品も1クールか2クールかの情報が無く最後までドキドキでしたが、
1クール全12話の作品となりました。
甲鉄城の旅は未だ終わっていません。物語に一区切りは付きましたが、彼らは安住の地を手に入れていないのです。
カバネとの戦い・・・これから今まで以上に熾烈な局面があるかもしれません。
でも今の甲鉄城の乗組員だったら、どんな困難にも屈する事なく立ち向かっていけると思います。

美馬の件では一悶着ありましたが・・・それでも絆を取り戻しいつか安住の地を手に入れるため奔走する・・・こんな続編があったら間違いなく飛びつくでしょうし、物語の評価も変わると思います。
そう考えると、是非2クールで放送して欲しかった作品でした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 35

74.6 2 ウィルスでバトルなアニメランキング2位
ハイスクール・フリート (はいふり)(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (950)
4074人が棚に入れました
「海に生き、 海を守りて、 海を往く--- それがブルーマーメイド!」今からおよそ100年前、 プレートのずれにより、 多くの国土を水没によって失った日本。国土保全のため、 次々と築かれた水上都市はいつしか海上都市となり、それらを結ぶ航路の増大に伴い、 海の安全を守る多くの人員が必要となっていった。それに伴い、 働く女性の海上進出も進み、海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」が女生徒たちの憧れとなっていった。そんな時代、 幼馴染の岬明乃(みさきあけの)と知名もえか(ちなもえか)は、「ブルーマーメイドになる」という同じ目標を持つ仲間たちとともに、 横須賀の海洋高校に入学する。

声優・キャラクター
夏川椎菜、Lynn、雨宮天、古木のぞみ、種﨑敦美、澤田美晴、田中美海、丸山有香、田辺留依、中村桜、久保ユリカ、五月ちさと、大地葉、宮島えみ、山下七海、藤田茜、小林ゆう、黒瀬ゆうこ、大津愛理、麻倉もも、伊藤かな恵、阿澄佳奈、高森奈津美、相川奈都姫、小澤亜李、金子彩花、新田ひより、大橋歩夕

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

女子高生たちが戦艦に乗り込み戦い、悩み、喜び仲良くなるアニメ

戦艦の女性艦長=ブルーマーメイド(作中の日本において、海の治安を守る女性だけで構成された組織。)を養成する学校「横須賀女子海洋学校」へ入学した主人公の岬 明乃(みさき あけの)CV夏川椎菜 と明乃が艦長を務める戦艦「晴風(はれかぜ)」の乗組員でありクラスメイトの31人の少女たちが公開実習中のアクシデントで反乱の疑いを掛けられてしまって、事件の真相を確かめるために航海をするさまを描いたアニメです。

また横須賀が登場してコラボもしています。聖地アニメでもあります。

登場する艦隊もリアルに描かれており、戦闘シーンは迫力あります。

ノリはガルパンみたいですが、戦闘は安全ではなく怪我もするようです。なのでスリルもあります。

総じて面白く一気に視聴してしまいました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 33
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

女子高生と軍艦<追記;OVA前編><追記;OVA後編>

またアニメ界に萌ミリタリーものが誕生した。
冒頭こそ平和的だけど、事件が起こる起こる。
いつのまにか謎の海戦に突入だぁ。

主人公ミケちゃんが乗る春風は小回りがきく小型艦。
個性的なクルーで構成されます。
皆の力とアイデアを結集し、大型艦に立ち向かう。
その海戦映像が迫真。
船の旋回、砲撃、魚雷発射。
なんかリアルでいちいち興奮。
映像毎に体が左へ右へ、マジ戦ってる気分です。

このアニメ、大量の女性キャラが登場。
ええい、いちいち名前を憶えてられねえってんだ。
もっともお気に入りの機関長。
べらんめー口調の江戸っ子だ。
チャキチャキの職人気質が気持ちいい。

次が記録員?
自信満々の一人芝居で悦に入る。
その言葉は、広島弁か。
金髪ドイツ娘との掛け合いは結構ツボです。

最後に航海長。
気弱ですぐ目に涙をためる表情がキュート。
いっぱいいっぱいの振る舞いもキュート。
さらにさらに、OP時の胸騒ぎの腰つきがもっともキュート。

当初の雰囲気からは想像もしなかったストーリー。
{netabare}1話が終わってアニメタイトルも変わるわけだ。{/netabare}
意表を突く感動もある意外な良作です。

<追記;OVA前編>
{netabare}あの騒動より1か月後、季節はすっかり夏です。
春風クルーに解散の危機?

相変わらずキャラが多いです。
誰が誰だかわからないし、名前も全く覚えていません。
記録員が主人公なので、名前を調べました。
ココちゃんって言うんですね、メモメモ。
彼女のお家芸、一人芝居が楽しいです。
OVAの感想が唯一これのみとは寂しいかぎり。

なんとOVAが売れないと2期がないですとぉ。
これが噂の2期ちらつかせ商法か。{/netabare}

<追記;OVA後編>
{netabare}春風クラス解散阻止に向け必死の署名活動?
いやいや、再度のキャラ紹介でした。
結局ラストは・・・もちろんご想像の通りです。

さあ、2期に向けて、全速前進ヨーソロー。
そう言えば、OVAは売れたのかな?
2期の話が聞えてこないところをみると・・・撃沈{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 53

やまだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

SFサスペンス海戦バトルアクション

ストパンガルパンの鈴木氏のやつ。

とても危険なアニメです。
キャラの名前が覚えられないと死んでしまう方は試聴をお控えください。

ほりさげがああああああああああたりないよおおおおおおおおおお
なまえがあああああああああああおぼえられないよおおおおおおお
ほりさげほほっほほりっげえほっほおーーほりーーさげへええええ
アニメでえ何よりもおお大事なのはああほおおりいさげええだぞお


主人公船の乗員は31人。クソアニメです。
人数が余りにも多すぎ。クソアニメです。
人数は4、5人にすべき。クソアニメです。
名前が覚えられません。クソアニメです。
掘り下げが足りません。クソアニメです。
爆撃だけで終了じゃん。クソアニメです。
船見せたいだけですね。クソアニメです。
飛行機がない世界って。クソアニメです。
チーム名がついてない。クソアニメです。
リアルじゃないんです。クソアニメです。
ガルパンの方があああ。クソアニメです。
ストパンの方があああ。クソアニメです。
しぐるり……?そんなものはしらんなあ。


ますYoutubeでOPを聴きましょう。TrySailさんの神曲です。そしてこれが最終話のラストバトルでかかります。しかもフルコーラス。これだけに観るに値する気がしませんか。しませんかそうですか。

ガルパンに比べキャッキャウフフよりもバトルの比率を上げた印象。船同士のドンパチはかなりのド迫力。船員は明確なチーム分けもなく、またチーム名などもないため各個人の詳細な把握は難しいとは思います。最初の宣伝が萌えアニメっぽいフェイクだったみたいで、騙された方はブチ切れ案件。広い船内でメインキャラがか艦内全ての作業が出来るわけもなく、画面に映る場所とキャラが頻繁に変わります。部室内や車内など狭い空間での4、5人のキャッキャウフフが見たい方にはそりゃあとんでもないクソアニメでしょうね。

こんなのリアルじゃないフンガーの方はかわぐちかいじでも観ましょう。

要するにバトルアニメとしてめちゃくちゃ面白かったです。
アツくて爽やかでやさしくて頼もしい晴風の皆さんは最高でした。
アクションものが不人気なのってみんなスマホで観てるからなのかなあ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 20

72.7 3 ウィルスでバトルなアニメランキング3位
CANAAN カナン(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (972)
6067人が棚に入れました
渋谷で起こった大規模テロから2年。少女・カナンは、上海で対テロリスト組織の依頼により、武装集団「蛇」に対抗する日々を送っていた。渋谷テロの実行犯と目される「蛇」の首領・アルファルドは、かつてカナンと共に戦った仲間でありながら、現在は袂を分かち、南アジアで潜伏を続けている。
一方、フリーライターの御法川は、日本の三流雑誌社「ヘブン出版」の取材で、カメラマンで助手のマリアと共に上海へ向かっていた。マリアはそこで、中東で知り合った少女・カナンの気配を感じる。
華やかさと猥雑さが交じり合う"魔都"上海。かつて渋谷を震撼させた"ウーアウイルス"の脅威の影で、それぞれの運命が再び交錯を始める…。
ネタバレ

フーカム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

見えないものを見ようとしてカメラのレンズ覗きこんだ(誤解を招く表現になっていたので少し最後の方のタイトルの解釈を修正)

同じような境遇を持ち兵士として育てられた二人の生き様を描いた物語
共感覚という新ジャンルを用いたこの作品は決してガンアクションがメインではない
どちらかというと視聴者側にゆだねられる心理描写が中心にある
ぜひ、その目で見てその耳で聞いて感じてもらいたい

自分なりにいろいろと考察してみましたが難しい(>_<)


1話「洪色魔都~こうしょくまと~」
{netabare}
タイトルは洪水のように色んな人の気持ち(色)があふれている異様な上海と好色的(こうしょくまと)でカナンが人形には色が無くて好きだといって射的の景品の人形撃ったのと掛けてるんだろうな

*冒頭のシャムのセリフ
戦争によって過去を奪われた犠牲者 = カナン
権力闘争により過去を失った敗北者 = アルファルド


 破壊によって生まれた兵士は憎しみを武器とする
 兵士としての起点は同じでも有り方は異なっている
 憎しみには憎しみで対抗してはならない
 その力で相手を消したとしても憎しみに囚われた
 自分がいる限り憎悪の数は減りはしない
 カナンお前は俺たちとは違う
                        」

これはアルファルドとシャム自身が憎しみを武器としていたってことなんだろうか?いきなり良く分からない(汗


マリアの写真への思い

 この世界には誰もが見えてないものがいっぱいあると思うんです
 ううん…見ようと思えば本当は見えないものなんて無いのに
 わざと目を閉ざしている
 この目でそれを見てしまうのは痛すぎるし辛すぎるから…
 だから閉ざしている
 写真は誰かの目を借りることができると思うんです
 自分の目を閉ざしたままでも誰かの目を借りて…
                               」

これはなんかわかる気がするなぁ
写真という客観的な立場で見るとはっきり認識できるけれど自分がいざ当事者となると見なかったことにしたくなるようなことがある…自分に降りかかる痛みや辛さが嫌だし怖いから
{/netabare}
2話「邪気乱遊戯~じゃけらゆうぎ~」
{netabare}
タイトルはあやとりと命をとったカナンのあやとりのような行為をかけてるのかな?あと邪と蛇を掛けてるんでしょうね

「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」
シャムがアルファルドに向けたこの言葉の目的と個人としての欲望ってどう違うのだろう?よく分からない
最初はシャムの求める理想通りに強くなることが目的だったけどカナンが現れたことでシャムの視線がカナンに移ってしまったことからまた自分に戻したい(超人になりたい)という欲望ってことなのかな
{/netabare}
3話「阿断事~あだごと~」
{netabare}
タイトルは
阿=自分の意志を曲げて人に従う。
弟が蛇に従うのを断るってことと兄の仇(あだ)を掛けてる?

弟の仇討ちはなんで戦おうとしないでむしろ死ににきたような態度なのかと最初は疑問に思ったけど弟のセリフをよくよく考えれば
「だからこの化物(カナン)を作りだそうなんて無駄なんだって」
つまり初めから勝つつもりはなくて自分たちを操る蛇に対しての仇でありもうこんなことは無駄だから止めろと言いたかったんだろうな

この事件をきっかけにマリアはカナンを拒絶してしまった
これはマリアがカナンには共感覚があることを知っていたし
カナンが弟に敵意がないことは分かるはずなので
「普通の女の子」「強く輝く」カナンが「殺人」をするはずがないと思いこんでいたから
しかしマリアに仕掛けられた爆弾のようなものの色は見えないからカナンは倒さざるを得なかった
{/netabare}
4話「呉れ泥む~くれなずむ~」
{netabare}
タイトルは「呉れ」や「泥む」は古語で
呉れには人からものをもらう
泥むには執着する、とどこおる、慣れ親しむ、悩み苦しむなどの意味がある
・アルファルドはシャムからもらった名前に執着
・日が暮れそうでなかなか暮れない(日=マリア への執着)
・刺青(いれずみ)は親しみを込めて刻んでもらった
・カナンはアルファルドへの憎しみから泥にまみれて悩み苦しむ
ぴったりなタイトルですね
しかも前回のタイトルの阿吽に合わせてか古語を使ってるあたりもうまい

シャムの「目を逸らすべきものは逸らしてもいい」って言葉がマリアのカメラへの思いと対比してていいですね

あとシャムに俺は何色かと尋ねられてカナンが
「薄茶色、1週間シャワーを浴びていない色」
と答え、それに対してシャムが
「見たまんま言っただけだろ」
と言いカナンが笑い出すシーンは最初見たまんま冗談で答えたのかと思ってましたがどうやら本当のことをいってたっぽいですね
そしてシャムが信じていないから笑いだしたという感じでしょうか


 お前はまだ復讐を考えているな、覚えておけ
 憎しみに憎しみであたっても意味がない
 憎しみには義務で当たらなければ救われない
 憎しみは何も生み出さない        
                     」

この解釈も難しい
任務とか命令で当たれってことでは無い気がする
かといって他にいい言葉が見当たらないけど命令や義務は引き受けることで行うから"憎しみを受け入れて"当たるということなのかな

カナンは憎しみで当たってはいけないと分かってはいても
「誰のせいで(シャムを)失った…誰のせいで(マリアを)」
アルファルドのせいで失うのだと思い復讐に向かう

またマリアも謝りたい思いからカナンを探しに夜の街に飛び出す
そして遊びまわった場所を探すものの見つけることは出来ない
そこで怖そうなお兄さんが集まっている路地をみて回想するシーン

 カナンは私が危険にさらされると助けにきた…もしかして今度も
 私がカメラを持つようになった理由…それはカナンに出会ったから
 わからないこと、目を背けたくなる出来事を見つめたかったから、
 カナンを分かりたかったから。なんて甘えていたんだろう、
 あの子を撃ったのは私を守るためだった…
 なのに私は罪の意識から逃れたくてどこかでカナンを責めていた
                               」
ここで自分が目を逸らしていたことに気づく、そして怖そうなお兄さんに絡まれるが、

 私は平気なんだから!
 自分の目で見て自分の気持ちで判断する
 すべての本当から目を逸らさない!
 逃げない…大沢マリアはカナンの友達なんだから!
                        」
と逃げずに立ち向かうマリアを助けに来たのはユンユンでありそして

 大沢マリア!、、、
 私の名前!あなたも教えて!お話したいの!あなたと!
 あなたのこと、カナンのこと…いろんなこと知りたいの!
                           」
なぜいきなり友達になろうとしたかというと
これは目の前の「怖いお兄さんに絡まれる少女」という目を逸らしたくなる状況にカナンと同じように飛び込んできたユンユンだからなのだと思う

一方カナンはアルファルドを倒しに向かうが返り討ちにされる
そのときの回想のシャムの言葉
「恐怖を知っているものは憎しみでは動かない。カナンは俺やお前とは違う。」
恐怖って何を表してるんだろう?またシャムやアルファルドとカナンは違うって一体どうゆうことなんだ
そういえば12話のファクトリーから帰ってきたカナンは恐怖やいろんな感情をもつようになり震えていたけどそれと何か関係あるのかな?

アルファルドのセリフに
「ありがたい、私と同じとこまで落ちてくださった」
とあるため、シャムをカナンに奪われたことに憎しみを感じていたのは間違い無さそうだけどそのあとに

 どうだ?憎しみから戦う気分は
 泥のようだろう?
 あがけばあがくほど引きづりこまれる底なしの闇
 その屈辱に私は耐えてそして這い上がった
                       」
と言っていることから今はカナンに対して憎しみではない何かを抱いているのだろうか?それとも憎しみを飼いならしたということなのだろうけど
その証拠としてカナンを撃たずに逃がすが
「まだ殺さないまだ楽しめる」
と言っていることから今はまだ殺さないけれどいつかは殺す気なんだろう
{/netabare}
5話「灯ダチ~ともだち~」
{netabare}
タイトルは友達の関係を火を用いてうまくあらわしていますね
カナンは消さないように灯すことが友達だと思ってたけれど
マリアは共に照らし合うことが友達だと考えているようですね

なんだかユンユンとハッコウは知り合いみたいだったけどどういう関係なんだろう?

マリアが悲しむからユンユンを殺さなかったけれど共に灯すというタイトルに込められた意味は実現できてない印象
マリアの一方的な欲望に対してカナンが無理に応えて危ないといった風前の灯し火って感じですね
{/netabare}
6話「LOVE&PIECE~ラブアンドピース~」
{netabare}
タイトルは愛と平和(PEACE)という謳い文句とパズルのピース(PIECE)をかけてるんでしょう
欠けたピースとはなんなんでしょう?色々考えたんですけどよくわかりませんでした
愛だけではダメで何かが必要というメッセージだとは思うのですが

蛇の動きがあるということで対テロ国際会議について調べるカナン
そんな依頼をしたわけでもないのに仕事熱心なカナンを見て夏目は
「先手を討つ。全てはお友達のためね」
それに対してカナンの返答
カナン「違う、マリアを失わないためにってそう思ってた…でもなんか違う」
夏目「やっと思春期に突入ね」
ここでカナンに友達に対する考えが変わり始めているのかな?
でも友達って一体なんなんだろう?
{/netabare}
7話「慕漂~ぼひょう~」
{netabare}
タイトルは慕い漂うと書いて慕う心が漂うというのと死体が漂っている墓標を掛けたのでしょう

アルファルドがマリアに対して
「お前のように欺瞞に満ちた女があいつにとってのカナンだというのか」
といっているがアルファルドは何が欺瞞だと思ったのだろうか?
出会ってから話した内容はほとんどないはずである
このことから考えられるのは記憶喪失であること
つまり過去を忘れていることに対して欺瞞に満ちていると言ったと考えられる
過去に執着し過去と戦っているアルファルドにとって過去から逃げたマリアは欺瞞に満ちているように見えたのだろう
{/netabare}
8話「乞~こえ~」
{netabare}
タイトルは乞が「こ」と「え」に似ているからっていうのとハッコウの出せない声をかけてるのかな?
そして乞にはものをねだるという意味があるのでハッコウが声をマリアがカナンをねだっていることもかけてるのかな

夜空の月を見上げながらマリアとカナンが会話するシーン
マリア

 自分のいいところも悪いところも良く分からなかった
 だからいろんなところに旅をしていろんなものを見て
 いろんな人に出会って自分のこと見つめてみたいって思った
 そしたらね空っぽだったいいところも、
 悪いところも無くてただ空っぽだった
 カナンと出会ってね驚いたの、
 すっごい辛いことがあったのにね、輝いてた
 月ってね太陽の光に照らされて輝いてるんだって
 私思った、カナンのそばにいれば
 いつか私も輝けるんじゃないかって
 ごめんね、もうカナンに頼っちゃってた、
 その上守ってもらったりしたら
 むずむずしちゃうよ申し訳なさ過ぎて
 カナンはただそこにいてくれればいい、
 そこにいてくれるだけで私はすっごいすっごい助けられてる
 私もいつか自分で輝けるようになりたい、
 だからずっとそばにいて、わたしのそばにいて
                            」
カナン

 目覚めてすぐにはいつもと感じが違うことには気づかなかった
 マリアと触れてもわからなかった…
 それは色が見えなくてもマリアの優しさは伝わってくるから                                   」

マリアは月、カナンを太陽に例えてるんでしょうね
空っぽのマリアが光るためにはカナンの強い太陽のような光が必要だと
逆に共感覚がなくなって暗闇の中にいるカナンには
共感覚がなくても見えるマリアの優しさの光は月のように見えているのでしょう
{/netabare}
9話「過去花~かこばな~」
{netabare}
過去のウーア(スワヒリ語で花や死を意味する)ウィルスの事件などの話(花死)ってことかな

アンブルームに襲われてカナンが倒そうとするときにハッコウが殺さないでと叫んでいました
このことから前回のハッコウのカナンに対する行動は自分たちと同じような境遇にある仲間(アンブルームやボナー)がカナンに殺されたのが憎かったといったところでしょうか?もしくは上海での弟のようにウーアウィルスの実験がカナン製造のため行われてきたことを知っていたからカナンが憎かったのどちらかでしょうね

そしてアンブルームの死体を撮影しろとミノさんに言われるも一度拒否するマリアはカナンの「普通の女の子」「強く輝く」といった良い面しか見ようとしない癖はまだとりきれていないようですね

またリャンを殺そうとするアルファルドを止めようとするカミングスを見てアルファルドは
「自らの命を彼岸に追いやってまで求め焦がれるものその正体に興味が湧いた」
とあるがこれはアルファルドがシャムを殺したときの回想を見てもわかるようにシャムはまるで抵抗する気が無いように見える
つまりアルファルドはこのときのシャムの気持ちを知りたかった
だからそれと似た行動をとる「愛」とやらに興味を持ったのではないだろうか?

ここで重要となってくるのがシャムと同じ薄茶色をしているアルファルドがカナンに対してどんな感情を抱いているのかである
諸説では「絶望」が有力視されていますがどうなんでしょうか?
これについてはまたあとで述べよう
{/netabare}
10話「想執~そうしつ~」
{netabare}
タイトルは想いに執着することで喪失するサンタナとハッコウを表現してるのかな
サンタナはハッコウの愛(死)の囁きを聴くことに執着しハッコウはサンタナの亡骸に愛(死)を囁きつづけることに囚われ命を落とす
そういった意味では11話のリャンもそうなのだろう

ここでアルファルドから薄茶色のヒントとなるような発言がある
「あいつを見ているとヘドが出そうになる」
「ある男を見ていても同じ気分を抱いた、この気分に名前を付けるとしたら…」
私は最初この言葉からアルファルドが抱いたこの感情は「失望」ではないかと思いました
前回もカナンに対して
「いつになったら本気を見せる」
「私はお前にはいつもがっかりさせられてばかりだ」
など言っていることからもそうなのではないでしょうか?

カナンが夏目に対して言ったこのセリフも面白いですよね
「面白いよねあなたは、私の能力が分かっていてそれでも贖罪なんて口にするの?」
つまり共感覚を持つカナンには夏目が贖罪なんてする気がないことはまるわかりだということですね(笑)
夏目はカナンのこと嫌いだといっていたのは夏目は口で相手を騙し繕うのが得意な人間なのでどんなに取り繕ってもバレてしまう、そしてバレたところで動じず何を考えているか分からないところが苦手なんでしょう
カナンの言うとおり夏目の目的はボナーの研究データの回収でありそれを兵器として売りさばくことや政府の消えた村の隠蔽を揺することですからね(笑)

そしてこの回ではまた薄茶色のヒントが出てきます
それはサンタナの死の恐怖で怯え狂うハッコウを救いに向かうミノさんの色です
最初銃を乱射するハッコウに恐怖し緑色をしていましたがサンタナの
「もし俺に何かあった時には頼む、ハッコウをこの夢から目覚めさせてやってくれ」
という言葉を思い出して救いに向かうミノさんの色が緑からだんだん薄茶色に変化していきます
ここから先ほどアルファルドはカナンに「失望」を抱いていたのではといいましたが、ここでのミノさんは「失望」していたのでしょうか?
私はサンタナとの最後の約束を守るための唯一の「希望」という感情を抱いていたのではないかと思います
そしてアルファルドはシャムやカナンに「希望」を抱いているからこそ「失望」させられているであると
{/netabare}
11話「彼女添~シーソー~」
{netabare}
タイトルはサンタナとハッコウ、リャンとカミングス、マリアとカナンがそれぞれ寄り添うこととシーソーを掛けてるんでしょう
特にシーソーはこの話のテーマの1つなんじゃないかなぁ

           命/愛(絆)

OPの「絆を自ら引き裂いた as judgement 吊り上げて」
もここからきてて愛と命で揺らぐシーソーの天秤を表現してるのかな?

アルファルドがカナンそっくりのボナーを見て言ったセリフ

 別に姿を似せたわけではない。
 共感覚の因子を持ちあわせた人間がウーアによって体質を変化させた
 際には髪の色が抜ける、それだけのこと。
 私が求めていたのはビジネスになるボナーという名の生物兵器。
                                」
その後も
「そう、たまたま似てしまっただけ…」
そして焼払い
「たまたまだ」
と繰り返している
このセリフから受ける印象は”カナンを作りたかったわけじゃない”と思い込みたいといったものだ
これまでの流れから推測するにアルファルドの欲するものはカナンやそれ以上の超人を作り、戦い勝利することで得られる超人という称号であろう
しかし、その結果皮肉にもカナンに似たものができてしまうというカナンの呪縛のようなものを感じたんだと思う
シャムの亡霊同様にカナンの亡霊にまで取り憑かれてしまった…
そんな気分の悪さを拭い去りたかったのだろう

意識を取り戻したミノさんにカナンが尋ねる
「あの人(ハッコウ)はミノさんの希望なのか?
 そうまでして守りたい存在なのか?     」
と聞いていることからも薄茶色はやはり「希望」の色だったのではないでしょうか

戻ってきたカナンを撮りたいというマリア
アンブルームのときはまだ目を背けていたマリアだがここで
親しい人の死を通して様々な感情を持ち"弱く震える"カナン
つまりマリアが見たくはないカナンを真っすぐ見ようとし、決心が実行に移るようになってきたのであろう
{/netabare}
12話「忌殺劣者~きせつれっしゃ~」
{netabare}
タイトルは
   「忌殺」と「季節」
   「劣者」と「列車」
を掛けているのでしょう
「忌殺」はケガレ(感情)を殺すこと
「季節」は四季など "移り変わり" や "様々な表情" を見せるといった意味で使ってるんでしょうね
「劣者」は劣っている者=アルファルドかな?
アルファルドは過去に執着し時間が止まっていたのとあらゆる愛だの憎しみだのといった感情を「厄介なものだ」、「滑稽だ」、「飼いならした」と殺してきた

ファクトリーから帰ってきてからのカナンの様子がおかしいことに気が付いているマリアはカナンを心配し見に行く
そこにはマリアに何かを求めるカナンが居たがマリアは何と声をかければいいのか分からない
カナンは
「マリアが一緒なら(輝ける)…」と思っているが
一方マリアは
「カナンが一緒なら?(輝ける)…」と何か考え始めたようだ

カナンは列車の中でシャムを失ったあの日を重ねる
古びた列車、銃声、血の香り、それらに感覚が刺激されて見えないはずのもの幻がみえるようになってしまう
そこで見たものは死んだはずのシャムだった
 シャム「ここで俺は死んだ」
 カナン「アルファルドに殺された」
 シャム「どうだろうな」
振り返ると亡くなった人たちの姿
 シャム「俺たちは誰に殺されたんだろうな」
ここでカナンは全てアルファルドのせいにしてきた自分を認めたくなかった
持ち合わせの奇異の感覚に頼り切ってシンプルな真実
自分がアルファルドからシャムを奪った事実
アルファルドがしたことは自分がしたことと同じという事実
憎しみに憎しみで当たっているという事実
から目を逸らしてきたのだ

アルファルドはマリアの役目はただ一つでありカナンの本当の力を目覚めさせる起爆材となることだという
ではなぜ今までは生きることが役目と言っていたのに今回は銃で撃つといった矛盾したことをしたのか
それは機が熟したからだ
その答えはアルファルドとマリアの会話の中にある
アルファルド

 カナンは守るべき光がある状態が最も強く、そして恐ろしい
 自分の全てを理解し愛してくれるものの存在があって
 初めてアイツは真の力を発揮する
                             」
マリア

 全てを理解し、愛して?
"カナンのあの顔、あたしの知らない顔だった
 迷いも憎しみも怯えも苦痛も懺悔も全て持ち合わせた"
 普通の女の子だった。親しくなった人の死に怯えて
 体に傷が…いえ心に傷が付けばちゃんと痛くて
 あたしはあんなカナンを…(認められるだろうか)
                          」
この言葉を聞いて起爆材になると判断したのではないだろうか

そしてマリアは気づいた

"守ってもらったりしたらムズムズしちゃうよ"
 その気持ちに嘘は無いはずだった
"カナンはただそこにいてくれればいい"
 私は結局カナンに求め続けたんだ
 強く凛々しく私の見えないものを見つめ続ける
 私を照らし続けてくれるカナンを求めてた
                      」
マリアがカナンに傍にいて欲しいという気持ちは結局欺瞞だったのだ
そしてカナンの光の前に自分はカナンを照らすことはできないと絶望してしまった
そこでマリアは判断し、ユンユンに依頼したのは列車の連結(絆)を切り離すことである
マリアはカナンから離れることでカナンに求め続ける自分と決別したんだと思う

アルファルドがシャムを殺した理由は語られていないが
説としてシャムがカナンに絶望したからアルファルドが殺したというものがあるが私はこう思う
アルファルドが出した偽の手紙
あれはリャンと同じようなことをシャムに対してしたのではないだろうか?
シャムに振り向いてもらいたいがゆえに呼び出して自分の力を見せつけるつもりだったのではないかと
しかしシャムは全く応戦してはくれなかった
その理由がアルファルドがカナンの言葉に対して言っていたセリフ
カナン「シャムは言った復讐からは何も生まれない、憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だと」
アルファルド「お前にそれを言わされた時点でシャムの死は決まっていた、少なくともお前が現れなければシャムはあの場で死ぬことはなかった」
シャムはアルファルドの憎しみを受け止めた(義務を実行した)のである
だからシャムはアルファルドが来ることも分かっていた上でカナンに憎しみには憎しみで対抗してはいけないと諭していたのではないかと
不完全燃焼で終わったアルファルドはシャムの亡霊に取りつかれる
そこから解放されるための唯一の希望がシャムに絶望とまで言わしめた真の力を発揮したカナンを倒すことだったのではないか
アルファルドの
「私が殺したいのはお前じゃない、お前を、絶望を殺してシャムの亡霊を撃ち抜く」
というこのセリフにはそれを意味するんじゃないでしょうか
{/netabare}
13話「キボウノチ」
{netabare}
タイトルはCANAANの意味である「希望の地」
カタカナになっているあたり何かありそうな気もするけどよくわからない
冒頭のマリアのセリフ
「あなたに照らされることで心の片隅に生まれてしまう影」
希望後絶望(キボウノチゼツボウ)とかなのかな?

爆発音と共にマリアを失ったとうなだれるカナンだが鼓動の音の描写が入る
このときマリアの命を感じとったということなのかな?
これによってマリアを失う焦燥感が無くなってアルファルドをありのまま見つめられるようになったことで強くなった?
ここでカナンが急に強くなった理由がいまいちわかりません

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このときマリアの生死は関係なかったのだと思う
カナンは共感覚をもつために他の人より色んなものが見え過ぎてしまう
そしてそんなカナンにとってマリアは優しくキレイに輝く特別な "光" であり一般的な私たちで言えばダイヤモンドのような物だったのであろう
そして爆発音とともにそれを失ったと思いうなだれた…しかし心の中でマリアは生きていることを感じた
ここで初めてありのままを見ることがができるようになったのではないだろうか?

そしてマリアは "光" でなく "友達" だというカナン
今まで光だといってたのになぜここでは否定したのかもよくわかりません

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ここで光であることを否定した理由も上のことからマリアはダイヤモンドではなく "友達" だからで
この逆でいうとマリアはカナンをダイヤモンドだと思っており
そんなダイヤモンドが光らなくなってしまったら大切にすることができないと感じてしまっていたからだとおもう
カナンが以前に「マリアを守るためそう思ってた…でもなんか違う」というのはマリアというダイヤモンドの光を失わないためではなくマリアという友達のことを想い戦う=気持ちを寄り添わせるために戦っているということなのかな

ここにきて初めてアルファルドの名のもつ意味が明かされます
シャム

 アルファルドお前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら、
 そのときには訪れるであろう、お前の名がもつ本当の意味”孤独”が


以前の「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」という台詞の
 "無敵"="最強" ではなく "敵がいない"="孤独" ということだったのでしょう


列車から落ちそうなアルファルドをカナンが掴むシーンではハッコーの言った台詞と同じ言葉をカナンが発します

    「決定権は生きている者にある」

ここのシーンにおける選択権はカナンだけにありました
しかし銃が落ちることで状況は一変します
ここで権利はアルファルドにも与えられたのです

アルファルドが自分の刺青(絆)を撃ち引き裂くという行為は生きている者として過去との決別とともにカナンに好敵手として生きてほしいと思い選択したのでしょう
ここのシーンも作品のテーマである
 命/愛(絆) のシーソーの1つといえます
ここで大事なことは "気持ちだけ" 寄り添うことなのです
愛ゆえに体まで寄り添わせてしまったのがハッコウのケースでしょう
その逆がリャンチーを失ったものの僧侶として想い続けるカミングス
そして体(絆)を切り離すことで共に生き残ったのがマリアとアルファルドと言えるでしょう

マリアとカナンは境遇が違い過ぎる
だからお互いに危険が及ばないように気持ちだけ寄り添うという形をとることにしたのでしょう(つい最近でいうと(作品名のネタバレ→){netabare}寄生獣のミギーとシンイチ{/netabare}の関係もこれに近い気がする)
OPの
「大事な世界触れぬように mind as judgement Give up!You know!Give up!」
マリアとカナンが判断した結果を確かめ合ってるかのように感じます


またあやとりも冒頭ではお互いを繋ぎとめるものや拘束し命とりになるものの象徴としてありましたが、最後には解けたあやとりでもう元には戻せないと二人を拘束していたものも解けたことをうまく表現していると思いました

そしてタイトルのCANAANですが
2つの説があるみたいですね


 マリアとカナンは境遇を超えて寄り添うことができたので隣り合っているという説

  C          
  A=アルファルド   
  N=境遇       
  A=マリア(もしくはカナン)      
  A=カナン(もしくはマリア)      
  N=境遇


 マリアはアルファルドやカナンとは境遇が違うので隣りあっていないという説
      
  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=カナン(もしくはアルファルド)
  A=アルファルド(もしくはカナン)
  N=境遇


あなたはどちらだとおもいますか?






私は後者でこのようになっていると思います


  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=アルファルド
  A=カナン
  N=境遇



それは物語的にもそうではあるのですが最後の写真展覧会の描写
アルファルドとカナンの写真の間に立つマリア
そしてその下にある写真のタイトル「CANAAN」を物憂げに触れるマリア

 カナンは生きてる
 その命は激しく輝いて
 この目で直接見るには眩し過ぎて
 でも、目が潰れそうになっても
 私は見つめることができた(CAN)と思う
 それはきっと…普通の女の子の物語
                    」
と呟きながら写真タイトル「CANAAN」にかざす手が

NAAを   「CA●●●N」
NAを隠し  「CA●●AN」
AANを隠し 「CAN●●●」
となっているからである

       CAN~できる~

境遇が違っていても気持ちだけは境遇を超えて寄り添うことができるということを表しているんじゃないかと思います


 また、あるいは人との関わりから大切な人が周りにいるという境遇にいるカナンとマリアを孤独であったアルファルドがカナンを好敵手としてみることができるようになった

  C
  A=アルファルド
  N=境遇
  A=マリア
  A=カナン
  N=境遇

というもうひとつの見方もできそうですね

{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 26

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

完成度のなかなか高い作品!

個人的にはTYPE-MOON関連の中では、【Fate/stay night】や【空の境界】よりも好きな作品です!
カナンはもちろん、マリアのキャラの良さがこの作品を盛り立てていたと思います!

そして何より、よく動く!銃撃戦でこれだけの動きの再現は素晴らしく、迫力満載!
また、声優陣もカナン役の【沢城みゆき】アルファルド役の【坂本真綾】に、リャン・チー役の【田中理恵】の3人に関しては迫真の演技でした!!

OPは飛欄の【mind as Judgment】
曲調はカッコ良く、アップテンポなところもこの作品にマッチしていて素晴らしいと思います!!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 12

atsushi さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

さすがP.A.WORKS

原作は知らないが、P.A.WORKSの元請けアニメなのでTrue TearsやAngel Beatsや花咲くいろはと同様に原作はあって無いようなものと思われる。

バトルシーンの作画は素晴らしく、他ではTVアニメでこのレベルはまずない。
ストーリー的にはラストは意味があるものだったが、不思議と続きが気になるほど引き込まれる内容でもなく、なんだかなぁという感じ。
1クールの物としてはレベルは凄く高いのだが、絶対に見ておかないと後悔する、と言えるほど人に薦めたい内容でもなかった。

True Tearsで感動したっていう人なら一応見ておいた方がいいと思う。
自分はアレよりは良いと思った。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 3
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