てけ さんの感想・評価
4.3
始まりの話。憐れみとギャップ
全2話のOVA。
「オーベルテューレ」とはドイツ語で「始まり」を意味します。
ローゼンメイデントロイメントの中盤頃の話ですが、回想シーンがほとんどを占めています。
ローゼンメイデン(2004)レビュー → http://www.anikore.jp/review/463515/
ローゼンメイデントロイメントレビュー → http://www.anikore.jp/review/465943/
舞台は近世のヨーロッパ。
真紅と水銀燈がどうして犬猿の仲になったのか。
そのいきさつが描かれています。
第三者にとっては取るに足らないこと。
しかし、本人に取っては大きな事。
たまりにたまっていたものはふとしたきっかけで崩れてしまう。
真紅も水銀燈も、私にはどちらも応援できません。
ただただ、ふたりが哀れで仕方ありませんでした。
しかし、水銀燈の急変っぷりがすごいです。
「ローゼンメイデントロイメント」まで見たなら、ぜひこの作品も見ていただきたいと思います。
トロイメント→オーベルテューレという順番で見るか、その逆で見るかはおまかせします。
発売順で行くとオーベルテューレがあとですので、私はその順番で見ました。
無印とトロイメントでの、真紅と水銀燈の行動の意味が分かってすっきりします。
「ああ、あの発言はそういう意味があったのか」と。
オーベルテューレを先に見ておくと、トロイメントを見る際の感情移入度がアップします。
なお、OPテーマの「薔薇獄乙女(ばらごくおとめ)」、EDテーマの「空蝉ノ影(うつせみのかげ)」のどちらも、映像を含めてクオリティが高いです。
どちらも大好きな曲です。
それだけでも見る価値は十分にあると思っています。