アメリカでサイボーグなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのアメリカでサイボーグな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月24日の時点で一番のアメリカでサイボーグなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.1 1 アメリカでサイボーグなアニメランキング1位
イノセンス -INNOCENCE(アニメ映画)

2004年3月6日
★★★★★ 4.1 (774)
4256人が棚に入れました
草薙素子(少佐)がいなくなって3年後の2032年。
少女型の愛玩用アンドロイド(ガイノイド)「ロクス・ソルスType2052 “ハダリ(HADALY)”」が原因不明の暴走をおこし、所有者を惨殺するという事件が発生した。被害者の中に政治家や元公安関係者がいたことから公安9 課で捜査を担当することになり、公安9課のメンバーであるバトーは新しい相棒のトグサとともに捜査に向かう。

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あなたのハダリにゴーストは宿っているか

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。言い切っているような台詞も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。

『少女型のアンドロイド・ハダリが原因不明の暴走を起こし、所有者を惨殺するという事件が発生した』
 イノセンスのストーリーを非常に大まかにいうとこういう形になる。
 義体化。体の大部分を肉体ではなく、代替品でまかなえるようになったSFの世界の話である。

 ストーリー上、ゴーストという概念が非常に重要性を帯びてくるため、そこだけwikiから文章を拝借した。

ゴースト
 あらゆる生命・物理・複雑系現象に内在する霊的な属性、現象、構造の総称であり、包括的な概念である。作中においては主に人間が本来的に持つ自我や意識、霊性を指して用いている。
 要約すると人間の肉体から生体組織を限りなく取り除く、あるいは機械で代行していった際に自分が、自分自身であるために最低限必要な物、又はその境界に存在する物こそゴーストであり、生命体の根源的な魂とも表現できる。

 人形と人間の境界線をゴーストで隔てる、そういう考えが攻殻の世界にはあるようだ。
 では人間と人形の差は何なのか。また人が人形に求めているものは何かである。
 筆者はあるハーレムもののアニメを視聴していたとき感じたのだが、まるでキャラクターが生きているようには思えず、まるで人形に見えてしまったのである。なぜ、人形に思ってしまっていたのか。
 まず、女の子特有の、異常なまでの情報伝達の速さがある。人によっては光の速さで噂が伝わるとまで表現している。ハーレム状態で、主人公の男がそのうち特定の誰かと交際関係を始めたら、一挙手一投足、更には太腿や胸元などに視線を一つ向けたことまで、下手をすると一週間も経過しないうちに、見知らぬ女性にまで伝わってしまうことである。驚異的な噂話好きの女性達にとって、その程度は日常茶飯事なのだし、もっといえば生理現象といってもよい本能だと筆者は強烈に感じ、またそう思っている。
《「女」の字を三つ合わせるとやかましい意の「姦」の字になるところから》女はおしゃべりで、 三人集まるとやかましいという意味があるほどだ。
 それが起きるとどのような事態に変化するのか。何かあるたびに噂のネタにされ、ツツき回され、念入りに人間性を審査され、あること無いことまで吹聴され、話に尾ひれをつけられる。日常生活において支障を来たしてしまうのは無理からぬ状態になると容易に推測される。それがないのだ。
 また、ハーレムでも女性はちゃんと一人一人心を持っている。なので、相手にされず放置を続けると、不満が溜まる一方になっていく。そしてあるとき、見境も無く爆発したりすることがあるのだ。出物腫れ物ところ嫌わずという。だからといって、男が特定の女性一人に決めて行動すると、選ばれなかった他の女性の不満が爆発してしまうときがある。それがないと心を持っていないように感じるのだ。
 男性主人公からすると……
 誰にも女性の暴挙に対する愚痴一つ漏らせない。漏洩した瞬間から女性陣の一斉攻撃が始まるだろう。そして、いつ爆発するかもわからない不満を和らげるために、いつも周囲に気を使う仮面をかぶり、常に自制し続け、自らの意見が周囲にどう映っているかを考え、女性にとって都合の悪いことは何一つとして話すこともすることもできない。針のムシロ。恐るべき閉塞感の中で悶々とした生活を送ることになる……というのが筆者の考えだ。しかし、ハーレムものの中心にいる男性キャラクターにそういう経験したというのを見聞きしたことがない。もし誰か一人の女性だけに交際を定めた場合、女性同士の陰湿ないじめ、果ては自殺などに発展する可能性がある。ハーレムアニメの中でそのような事態になったというようなことも、筆者は見聞きしたことがない。

 ある女性アイドルの男性ファンが『○○ちゃんはウンチなんてしないんだ』といったという話がある。それを話題にしたところ、普通の人間なら、花くらい摘みに出かけることもあるはずだという反論も出た。
 アイドル業はファンあってのものなので、事務所側は汚いものは見せない、イメージダウンに繋がることなどさせたがらない。それは、ある女性アイドルの話を偶然仄聞した事項まで連想させた。アイドル自身、その人を演じていた。あの人はこういう人なのだという言い回しをしていたのを思い出す。等身大の人間ではなく、ドラマの中の登場人物のように演じているのだと。アイドルの語源は偶像である。
 ハーレムアニメのキャラクターは生きているようには見えず、単なる人形・マネキンだと自ら表現したことに対して、同じく自ら反証するとしたらどうなるのかと自問した。答えは、お約束によってアニメが成立するため、人形であろうと問題ない。噂話に興じるような女性特有の生理現象と思えるものがなくてもよい。問題ないという結果になった。
 その矛盾点がないとストーリーとして成立しないのならかまわないのである。それはお約束なのだ。
 単なる手抜きであったとするのなら、そういう矛盾点がなくてもストーリーとして支障を来たさないどころか、あるとストーリーが破綻したりする類のものだろう。
 女性的な生理現象としての噂話、光の速さで浸透する情報はなくてもよい。
 そういう思考にたどり着いて以来、筆者は生理現象のない人、極端な話、花も摘むこともない人の形をしたものでも気にしなくてもよくなったのである。
 筆者がなぜマネキンと評してしまったのかは、生理現象が無い=生きていないと感じたからだった。

 涼宮ハルヒの声優さんが、スキャンダルを起こした、起こさないで揉めたという話が出たことは筆者の記憶に新しい。声優さんとキャラクターは別の存在であり、非難するに値しないという解釈は十分成り立つ。しかし、中の人という表現もある。騒ぎになってしまう原因は、声優とキャラクターを同一視するか、それに極めて近い感情を有している人々がいるからだと推察できる。
 こうしてみると、ハーレムもののアニメはメタ的な作りになっていることに気付いた。まず男性視聴者がアニメの女性キャラを求め、アニメの女性キャラたちは一人の男性キャラクターを求める。その男性キャラクターは男性視聴者の分身として製作されているのではないかと思える。男性キャラクターは一人だけだが、男性視聴者は大勢いてかまわない。この特殊な構造を生み出すことによって、男性視聴者を満足させる試みがなされているのではないか? 以前なら、アイドルの恋愛はタブーのような人気業種だろうし、今でもあまり変わり映えがしないように思える。声優さんの例を挙げるまでもなく、恋愛対象などいないことが好ましかった。それをアニメというジャンルによって、アイドルを擬似的に恋愛させる、恋愛対象は男性視聴者の分身という形に変化したのではないだろうか。
 当然例外は存在するものの、基本的にハーレムものの女性キャラクターは男性視聴者を落胆させるような作りにはなっていないように思える。落胆するかどうかの基準についても、視聴者の目線は主観的であるため、確実性があるとはいえない。
ここまでのまとめとして、アニメのキャラクターも、人気女性アイドルも、同じく偶像的という類似点があるといっていいのではないか。
 男性視聴者の嫌がる生理現象を行わないため、結果として生きているように見えず、マネキンと思われてしまうことがある、ということだ。

 偶像化の類似種として登場するハダリ。
 アイドルも、人形・ロボットのハダリも同じように偶像の類似種としてみることはできるのだろう。ハダリそのものは、女性アイドルの代替品として存在しているような感覚を筆者は覚えた。求めるものを具現化する、というやり方はアニメもアイドルも、類似点がある。
 筆者が想起したもの。ハダリの存在理由は、俗に言う嫁ではないかという感想である。アニメの女性キャラクターを指して、自分の嫁だと思うことだ。嫁が画面から出てこないという表記があにこれにもある。あれだ。
 イノセンスの最初の場面を視聴していたとき、筆者の頭の中では、ある想像、いや妄想といってよいものが起きていた。

 以下妄想。
 俗に言う嫁を脳内で愛おしく思っている男性視聴者の学生が、いそいそと塾から戻ってきて、夜食を取りつつ、お気に入りの嫁の映っているアニメの視聴時間が来たのでテレビにスイッチを入れた。
 アニメの主人公の男性はあまり冴えない容貌で、これといった特徴もない人柄。人によってはへたれと呼ばれてしまいそうな性格である。そして、思春期の学生らしく、女性に自意識過剰になってしまいがちで、リビドーを押さえることが難しい感覚を受ける。
 嫁の傍に近寄って、欲情の視線で盗み見た瞬間……
 なぜか嫁は、激しく暴走し、信じられないほどの腕力で主人公の男性を素手で滅多打ちにし、撲殺してしまう。血塗れだ。鮮血が飛び散って文字通り周囲を塗り尽くしている。付近の壁によりかかるようにして斃れた男性主人公の頭蓋骨は陥没し、はみ出た脳が地面に垂れ下がっている。
 溜まりに溜まってきた怒りか、堪忍袋の緒が切れたように爆発したのか。
 周囲にいた人々は怯え、警察を呼ぶ。嫁は路地裏に逃げ込み追い詰められる。路地の突き当たりにまで行き着いた嫁は逃げ場を失っていた。
 そこにやってくる一人の刑事らしき大男。大男と対峙した嫁は叫んだ。
「私は我慢してただけよっ!私は男の奴隷じゃないっ!男のいいなりになんかならないっ!」
 大男は無言で拳を嫁に叩きつける。逃げ場を失った嫁は、どこから持ってきたのかわからない包丁で自分自身の体を切り刻み、自害した。
 凄惨な現場で取り調べが始まる。テレビ画面を見ていた学生の男は呆然として、一言いった。

「俺、殺されてる」

 以上妄想終了。

 ある若手の女性ニュースキャスターが、自分のいいたいことを表現したところ、職場の男性陣からいろいろといわれたという。あいつは生意気だ。人から言われたことをやっていればいいのだ。女が自分の考えをニュースでいうなどおこがましい、と。結局その女性はニュースキャスターを辞めたという。
 男性視聴者の手前、職場からいわれている手前、規制されているような状況と類似した不満。それが爆発したかのような……その記憶との連想を想起させる事件がイノセンスでは起きている。
 筆者のした妄想を、攻殻という形で表現したら、作品としてイノセンスができあがった。そんな感じがしたのだ。事実としてそんなはずはなかった。先に作品はできあがっているのだから。
 筆者が注目したのは、事件を起こしたのが人間ではなく、女性型ロボットのハダリであったことだ。人間型であっても、人ではないはずだ。しかし、どう考えても筆者からみてハダリは「生々しい女」だった。
 ロボットは怒りで人を殺さない、ロボットは逃げたりしない、ロボットは追い詰められたからといって自壊しない、……そのはずだ。それとも前もってプログラムされていたのか?
 男性視聴者の嫌がる生理現象を行わないため、結果として生きているように見えず、マネキンと思われてしまうアニメの女性キャラクターは、飽くまで人という設定だ。生身のはずなのだ。なのにイノセンスでは人形であるにも関わらず、ハダリは生身の女のように思えたのだ。
 それは様々な人々によって意図的に隠蔽されてきた、剥き出しの人間性が露出していたからではないか?

 イノセンスのワンシーンが回想される。
「ああ、俺もよくやるよ、感想」
「あんた出世しないな」

 義体化率が90パーセントを超えてしまう人間が闊歩する世の中で、人と人形の差は縮まり、曖昧なものになっている。それが攻殻の世界にみえる。では人と偶像の明暗をわけられるものがあるとしたら、それは一体なんなのか?
 そもそも、なぜそのような事件が発生してしまったのか、原因は何か?
 それを追っていくのが、筆者から見たイノセンスである。

 もし、嫁が暴走をしはじめたらどうするか?
「カオがよくてお金持ちで性格のいい若い男なら」
「今まで素振りもみせなかったけど、ほんとは冴えない男と付き合いたくないよね」
 人間からみたロボットの立場は、奴隷だという人もいた。ゴーストを持たぬ奴隷。ではその奴隷が人間性・ゴーストを持ってしまったらどうなるのか。
 アニメの女性キャラは決して男性視聴者の奴隷ではない。ゴーストはすべての女性キャラに宿っている。そういう人もいるだろう。しかし、アイドルとアニメの女性キャラを比較すると完全にそういい切れないところも出てくる気がするのだ。アイドルは実際にいるし生きている。アニメのキャラは生きているとはいえない、と言い切る人も出てくるだろうし、意見が分かれてしまうだろう。
 規制されていたものがなくなったとき、男性視聴者の予想外の言動が出てきてしまったらどうするのか。その時、若手の女性ニュースキャスターの職場にいた男たちのように、お前は黙って男の望んだとおりに動いていればいいんだ、といえばいいのだろうか?
 それとも、受け入れてやるのだろうか?
 薄い本が好きな、アニメ好きの男性たちの欲求を商品化するとどんなアンドロイドが作られていくのかと想像する。答えは、アニメのキャラそっくりのセクサロイドが作られるのではないか。キャラクターが描かれた抱き枕の発展版かもしれない。それと極めて類似するハダリ。
 ハダリから感じた……剥き出しに露出した人間性、そうみえたものが、ゴーストのように思えてしまったのである。ご主人様を殺害してしまったハダリにはゴーストが宿っていた。
 やたらと夜のオカズにされたりしているアニメの女性キャラは暴走しない。
 そこに、ゴーストは宿っているといえるのか?
 その話をしたところ、

『まぁ当然ゴーストが宿っていたから暴走したというのは間違いないですw』
『ゴーストがやどっていて大人しくしているとしたら、よほどのマゾですね』

 という意見が返ってきた。
 嫁に殺されるご主人様を題材にしたアニメを作るあたり押井監督はえぐい。しかし、その意図はどこまで一般視聴者に読み取られているのか。いや、筆者の勝手な想像にすぎないのか?

 そのようなことを夢想していた。忘れてもらってもいいのだが、心のどこかで筆者は問いかけてしまうようだ。


 あなたのハダリにゴーストは宿っているか、と。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 26
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

詩のようなアニメって表現がしっくりくる

押井守監督による攻殻機動隊の映画版第2作。
1作目の続きです。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 → http://www.anikore.jp/anime/1798/

イノセンス -INNOCENCE → http://www.anikore.jp/anime/1864/


前作とよく似た雰囲気です。
オレンジを基調とした美しいグラフィックとBGM。
独特の間が目立ちます。
また、いったん口を開けば高密度な哲学的テーマが飛び出すのも前作と同様です。


正直、かなり難しい内容でした。
次々に出てくる仏典や聖書や偉人の言葉。
そして、映像による数々のトリック。
1回見ただけでは頭がパーン\(^o^)/です。

雰囲気や動きはいいんですけどね。
いかんせんわかりにくい。
何度も見るのを前提にしたほうがいいかもしれません。


今回の主人公はバトー。
ロボットの暴走によって所有者が殺害されるところから話が始まります。
単なる暴走なのか、それとも仕組まれたものなのか?
トグサやイシカワとともに捜査に乗り出します。
それに前作で{netabare}ネットの世界にダイブ{/netabare}した素子(もとこ)への淡い恋心が絡めてあります。

しかし、はっきり言ってストーリーはおまけみたいなもの。
テーマ性と雰囲気が肝ですね。

テーマは、

「人間と人形の違い」

でしょうか。
前作と似た感じかな?

「機械化された人体」と「疑似体験」がカギをにぎっています。
機械化された肉体は、どこまでが「人間」でどこまでが「人形」なのか。
存在する記憶は、どこまでが「現実」でどこまでが「虚構」なのか。
人間を人間たらしめるのは何か。
器なのか、記憶なのか、その両方なのか。
答えは出していませんが、その境界線のあいまいさを説いています。

しかしまあ、難しかったですね(少なくとも私には)。
前作もそうでしたが、それ以上の難解さ。

・難しい言葉をひもとくのが好きな人
・芸術的な雰囲気アニメが好きな人
・攻殻機動隊が好きな人

この3つを満たしている人に向いていると思います。
なんというか、詩を読み解いている感覚になります。
芸術的なのですが、視聴者に優しくない、そんな作品でした。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 53

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人間と人工知能。。何が違うのか?

人間が人間たらしめているのは、自分たちが「人間」であるということを「意識」しているからだそうで、「我思う、故に我あり」というわけである。

しかしもし、AIなるものに「意識」が備わったとしても、「意識」そのものが科学的に証明されない限り、それは「意識しているとプログラミングされている」という解釈になるそうだ。ということは、逆説的に言うと自分以外の人間が「人間」であるかどうかは本質的には理解できない。なぜなら、そこに歩いている「人間と言われるもの」は「そうプログラミングされた何か」かもしれないからだ。

あるいは、我々人間が飼っているペットやぬいぐるみ、自分の子供を可愛がったりするように、他者に対して感情移入できるよう「ロボット」や「アンドロイド」に「共感」できるほど感情が豊かである場合、「人間」が「ロボット」に「人間性」を見いだせれば、例えそれが「意識」など存在しない単なる「プログラミング」だったとしても。。。

「人間」はそれを「人間」として扱うのかもしれない。要はどう捉えるかは私たちの考え方一つで決まってしまうのだ。

例え実体のない2次元が対象であったとしても、それが「機械」であったとしても、そう思えたり信じたりすることによって幾重にも捉え方が変わっているのである。

そうした場合「人間」の定義とは一体何を指すのだろうか。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

72.5 2 アメリカでサイボーグなアニメランキング2位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (146)
627人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

NO NOISE、NO LIFE

神山健治&荒牧伸志監督、
士郎正宗原作の傑作サイバーパンク。

2042年、米帝、中国など、
主要先進国はお互いに利益を享受する、
持続可能な戦争を模索していた。
世界はサスティナブルウォーと揶揄される、
産業としての戦争をスタートさせた。
経済行為としての戦争の始まり、
サスティナブル、現代を象徴する言葉である。

結論を先に言おう、強烈に面白い。

顔の表情などに違和感が残るも、
初回で慣れれば、むしろ身体の動きや、
背景・戦闘描写など情報量に圧倒される。
フラットに批評すれば悪くはない。

こうなると攻殻の独断場である。
SACシリーズは物語の強度が群を抜いている。
飛び交う攻殻言語に電脳が零れ落ちそうだ。

相対する相手が魅力的なのも変わらない。
{netabare}ポストヒューマンが描くであろう、
過剰な正義と平穏で静寂な世界では、
どれ程の地平が待っているのか!?
事件の行く末を見逃してはいけない。{/netabare}

ビッグブラザーの登場が待ち遠しい。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 45

えれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

批判の前に。

レビューとは言えないかもしれないけど早めに書いときます。
CG批判、新キャラ批判だとか初心者向けだとか...
ちょっと待って欲しい。神山監督と荒牧監督のインタビューまず読みましたか?
CGは神山作品の適正だから、新キャラは若者に媚びたとでも思ってもらえばいい、未来予測というアプローチをやめようというのがあったetc...
皆さんの疑問には既にヒントが出てますよ。
CGはキャラこそ変ですが、ネット会議シーンなど複数人が集うシチュエーションで効果的だったと思いますよ。背景も悪く無かったです。4話辺りから夜の縁側がちらほら写りますが、SAC1話の時の夜の縁側と見比べてみてください。

SACの強みっていかに作品が高尚なのかばかり語られますけど、まず士郎正宗の原作から「面白く」作り上げた事も重要で、伝わる物を先ず作っているというプロの匙加減は妙だとは思いませんかね。そもそも攻殻という散々やってきたタイトルですしどこまで期待してたかにもよるとは思いますが。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 14
ネタバレ

hoku-sai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

攻殻2045をガチめで考察してみた

【ポストヒューマンは人類の敵では無い】


逆転する認識、価値観の変容による再解釈

ポストヒューマンは悪ではなく
公安9課も正義ではない
そして戦争とは平和である

劇中の描写や、神山健治氏の発言、SACが貫いてきたコンセプト等から新らしい攻殻機動隊を再解釈する

時代に追いつかれた攻殻機動隊という世界から見る現在はどんな姿をしているだろうか。

あなたが悪いと思っているものは本当に悪いものなのだろうか。

※↑noteに書いた記事の転載
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こんな感じで始まる考察レビュー記事をnoteに書いたのでこちらにも転載しときます。
ただ元記事は画像使ってたりクソ長かったりするのでリンク貼って途中まで転載しとくよ。

もし考察が当たってたらシーズン2のネタバレになるかもしれないのでご注意を。


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以下転載


記事その1{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep01 ~ポストヒューマンは人類の敵では無い~

【軽薄で残酷な「顔無し」たち】
画像4

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep10 より)

まず最初に今回の攻殻機動隊に対してはこんな声が目立つ

・一般向けになりストーリーが解り易くなった
・話の流れが単純で内容がスカスカ
・敵もただのインフレで薄っぺらい
・前作のまでのような深みがない
・使い古された陳腐な題材を使った○番煎じであり、新しさが無い
・攻殻機動隊は終わった

本当にそうだろうか?
我々としては今、ストーリーがとても重厚で多面的な為、書きたいことが多すぎて吐きそうになっているぞ。

↑の箇条書きのような事を言ってる方はこれから示す前提など当たり前に理解し、考えた上で言ってるのだろうか?そうじゃなければ彼らはシンクポルの「顔無し」や、プリンが遭遇したブヒブヒいってる豚と同じような存在だ。

このような易きに流れる「大衆」という存在は今作でも大きなテーマの一つになっているが、その事を語る為にもまずは

そもそもの前提を掴むために重要な描写がある1話(ep01)と6話(ep06)を主に参照して考えてみたい。




【主人公勢力は正義という思い込みに始まる間違い】
画像2

(画像引用 :www.ghostintheshell-sac2045.jp/ 攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト より)

攻殻機動隊SAC2045の世界ではサスティナブルウォー(持続可能戦争)により世界が混乱していることが最初に示されている。ではこのサスティナブルウォー(以下SWとも表記)はそもそも正義であろうか?ここでは正義ではないという向きが一般的として話を進めよう。そもそも本当は正義も悪も無いのだけど、そうしないと話が進まないのでそうしよう。
 SWが悪であるならばSWに積極的に参加し、戦争という産業の一部となっている9課の面々は全くもって正義ではないという事になる。
ただSWという概念が示している戦争とは皆が思っている戦争でない。戦争という概念もまた逆転しているのだ。なぜそう言えるのかついては別に記そうと思う。

シーズン1の時点で公安9課メンバーは、常にサスティナブルウォーという民衆を統制する体制。の側にある存在だ。






【サスティナブルウォーはポストヒューマンが起こしたものでも無ければ運営しているものでも無い】
画像3

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep01 より)

SWを起こしたのはポストヒューマン(以下PHとも表記)ではなくG4であり1A84であることが上記のOPでも本編でも語られている。しかしアニメを見ているとSWを仕掛けているのがPHであるかのように見えてくるのではないだろうか?しかしはっきりと違うのである。

戦争(SW)を起こし、運営しているのは1A84だ。
PHが起こしたのは2044年の世界同時デフォルトであって、2042年に始まったSWでは無いのだ。(この点は次項を参照)
そもそも2042年にはポストヒューマンは存在していないと思われる。

 にも関わらずPHがSWの媒介者かのように見えるのは、確実に制作側の意図でそう見えるよう見事に演出されているからだ。
 ここまで明確にSWの首謀者を示しているのに、見ているうちに1A84の存在を忘れ、いつの間にか戦争を起こしているのはPHだと錯覚してしまう。

画像7

この点に関しても目を盗まれた方が多いのでは無いだろうか

「ポストヒューマンは人類の敵である」と言う思い込みが、
SWを起こしたのはポストヒューマンではない。
と言う当たり前の前提を忘れさせる。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91
{/netabare}



記事その2{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep02~ジョン・スミスの正体と9課再結成の裏にあったトグサくんの大活躍~

【ジョン・スミスの正体は1A84である】
画像2

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep08 より)

 正確に言うとジョン・スミスとはサスティナブルウォーを持続可能にするためのAIである1A84の端末だ。

 ジョン・スミスとはマトリックスのオマージュである以前にそもそも「誰でもない誰か」という意味を持つ言葉だ。AIの端末だから誰でもない。という意味以上に、誰でもない誰かという名の「ジョン・スミス」は「顔無し」の代表ようなの存在なのである。

なぜ代表的な存在なのかという話は次回以降に譲り、
今回はなぜスミスは1A84の端末だと言えるのかという話をしたいと思う。

 この事がハッキリと分かるのがep08だ。トグサを認識出来ていないスミスを覚えているだろうか。あれが証拠である。スミスはトグサ殺そうとした事をお茶目に素っ惚けてるわけじゃない。本当に分からなかったのだ。
 このシーンでトグサを覚えていないスミスに違和感を感じた方も多いのではないだろうか。

 まず表題部分の画像を見て欲しい。これはスミスの視界だ。見て分かる通りトグサのプロフィールが表示されるべき場所に「No Data」と表示されている。
 これはおかしい。ぜったいおかしいぞ。おかしいので考えてみた。

 「No Data」となっている以上。なんらかの理由でスミスからトグサの情報が消去されいる事は間違いない。ならばその何らかの理由があるはずだ。
 スミスがトグサの事を「こいつなんか普通だな使え無さそうだしとりあえず消しとこ」なんてマネをするだろうか。絶対しませんよね。はい。
ではトグサがスミスにハッキングを仕掛けて自分の情報を消したのだろうか。いや。それも違うだろう。そんな描写はどこにもないからだ。

ならばこういうのはどうだろう。
スパイからの情報を元にトグサが死亡したものと判断したシステム=1A84が、照合リストから削除した。もしくは死者は照合適用外だったため。
こう考えると説明がつくはずだ。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146
{/netabare}



記事その3{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊 SAC_2045 s1 ネタバレ全開考察:ep03~1A84の正体【前編】 ジョン・スミス更なる正体が示唆する物語の核心~

【1A84とはユートピアを実現する存在】
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関係ない話に見えるかも知れないが、今回の攻殻機動隊SAC2045は
脚本;神山健治
監督;荒牧伸志
という作品だ。

神山健治氏は「攻殻機動隊」SACシリーズの監督
荒牧伸志氏は映画「アップルシード」の監督

「士郎正宗氏による原作」をそれぞれ監督しアニメ化した二人である。
そして原作者も同じなので世界観も地続きなのが「攻殻機動隊」「アップルシード」の二作だ。

画像1



想像してほしい



警察の出動が極少なく、軍はあるけれど影響力を行使しない。
貧困も存在せず、銃声の代わりに音楽と笑い声に満ちたユートピア。

こんな国があったら住みたいと思うだろうか?

我々は住みたくないが、住みたい人はとても多いだろう。
このユートピアの名をオリュンポスと言う。
22世紀の未来に世界を統一した勢力だ。巨大な人工島の上に都市国家を築き、地球全土の統一管理保全を目的としている。

一方オリュンポスの外側の世界はどうなっているかと言うと、

画像7

・かつて日本だった企業連合国家ポセイドン(大日本技研)
・アメリカが分裂した姿である米ソ連(SACでは米ロ連)
・もうひとつの米帝(SAC2045でも日本と同盟関係)
・イスラム圏に新しく立国した宗教国家ムンマ
・廃墟となった無人都市郡地帯

などなど、各勢力の思惑が入り乱れ陰謀が渦を巻いていそうな今と大差ない世界が広がっているが、銃弾の飛び交う地域が多く、無人の廃墟となった都市郡があるなど、この世界の22世紀は2020年現在の人間界より少しだけ荒廃した世界のようだ。

画像6

そんな未来で、オリュンポスは人類が実現した理想郷とされており、人口の半分以上を占めるバイオロイドが人間同士の仲介者として機能している都市だ。
バイオロイドとは人為的に作られた人間であり、ヒトに奉仕することが根幹にある。しかし安心してほしい。バイオロイドがヒトに奴隷の如く扱われているわけではない。むしろ幸せに暮らしていると言っていいだろう。オリュンポスはバイオロイドにも人権がある素晴らしい国なのだから。

荒廃した世界を他所に
貧困も銃声も存在せず
音楽と笑い声に満ちたユートピア
それが理想社会オリュンポスだ

画像8

そして1A84こそ、このオリュンポスの原型となる存在なのだ

そして地続きの二作を繋げる存在が1A84であり
「攻殻機動隊SAC2045」≒「APPLE SEED 0 IF」
と言うのが我々の考えだ。

なにを言っているか分からないかも知れないがこの先の話はもっと分からねぇ気もするけど最後まで話せばきっと分かる気もするのではりきって先に進もう。すでになにを言っているかわからねぇがとにかく進もう。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/nc39d4705b507
{/netabare}

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

70.6 3 アメリカでサイボーグなアニメランキング3位
攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (61)
269人が棚に入れました
近未来SFの金字塔「攻殻機動隊」、神山健治 × 荒牧伸志による2045年の未来像 全身義体のサイボーグ・草薙素子率いる公安9課が、今再び電脳犯罪に立ち向かう 情報ネットワークとサイボーグ(義体)技術の発達により人々の意思が“電脳”に繋がれた近未来において電脳犯罪に立ち向かう全身義体のサイボーグ・草薙素子率いる攻性の組織、攻殻機動隊。 1989年に士郎正宗により発表された原作コミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を起源とし、アニメーション、ハリウッド実写映画など様々な作品群が展開され、その先鋭的且つ圧倒的な世界観とビジュアル表現により、全世界のクリエイターに影響を与えてきた近未来SFの金字塔が新たな未来像を提示する。 『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズの神山健治と、『APPLESEED』シリーズの荒牧伸志が共同監督としてタッグを組み、田中敦子、大塚明夫、山寺宏一ほか『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズのオリジナルキャストが集結。迫力のサイバーパンクアクションと、草薙素子たちの全く新しい物語が描かれる。制作はProduction I.G × SOLA DIGITAL ARTS。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

思考の祝祭

神山健治&荒牧伸志監督、
士郎正宗原作の傑作サイバーパンク。

戦争が最も効率的な経済行為であると、
世界は持続可能な戦争へと突入した。
理想とする社会と拡大する貧富の差に、
{netabare}全世界同時デフォルトの発生、
その裏で生み出され、暗躍するもの、
新たな可能性、ポストヒューマンが誕生する。{/netabare}

圧倒的な面白さでしょう。
背景・美術に関しては現実に近い。

とある事件を探索中に失踪した、
トグサを追い公安9課は東京へと向かう。

廃墟東京でNと名乗る思想的群衆、
{netabare}彼らはビッグブラザーを信奉し、
望むものは、摩擦のない世界である。
私たちより少しだけ早く絶望した人たち。
秘密裏に介入する米帝特殊部隊、公安9課、
過去に例のない内戦を抱え込み、
三つ巴の戦いは、こうして激化していく。{/netabare}

人とそれ以外を隔てるもの、
意識、記憶ですら曖昧な境界線の上で、
見据える未来へと自らを信じ正義を為す。

最終話は議題に上がるでしょう。
{netabare}少佐はプラグを引き抜いたのだろうか!?
私は引き抜いていないと考えている。{/netabare}

ぜひ視聴をお薦めします。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22

62.4 4 アメリカでサイボーグなアニメランキング4位
アップルシード アルファ(アニメ映画)

2015年1月17日
★★★★☆ 3.7 (33)
208人が棚に入れました
世界大戦後、国家や情報網が破壊し尽くされ廃墟となったニューヨーク。元・SWATのデュナンと、彼女の恋人で全身サイボーグのブリアレオスは、不本意ながらギャングから依頼された仕事をこなして日々の糧を得ていた。街を出たいと思いながらも叶えられない日々が続く中、自動兵器に襲われている男女を助けたデュナンとブリアレオス。アイリスとオルソンと名乗るこの二人との出会いはやがて、人類の希望を守るための戦いへと、二人の運命を導いていく。

声優・キャラクター
小松由佳、諏訪部順一、悠木碧、高橋広樹、名塚佳織、東地宏樹、玄田哲章、堀勝之祐

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【かつてこんだけリブートしたアニメがあったでしょうか?でも好きだからサ・・・容赦なくぶった切るぜヨ】

頓挫したテレビシリーズを除いてもなんと5回目のアニメ化です
しかも続き物ではなく全部リブートってのが珍しい
原作はお馴染み、士郎正宗のメジャーデビュー作
戦争で荒廃した未来を舞台に女戦士デュナンとサイボーグになってしまった恋人ブリアレオスの活躍を描くSFアクションです


今回初の試みとしてシリーズ共通の舞台である未来都市「オリュンポス」は登場せず、オリュンポスに辿り着く前のデュナンとブリィを描くという物語になっています
戦争で廃墟と化したニューヨークを支配する悪党、双角に傭兵として雇われていた二人
双角との縁を切るべく受けた最後の仕事で、偶然にもドローンに襲われる少女アイリスと彼女に付き添う青年兵オルソンを助けることとなる
アイリスとオルソンは秘密任務の遂行中で何者かの追っ手が掛かっていた
果たしてアイリスとオルソンの真意と目的とは・・・


大好きな作品なので、それに5作目ってこともあって無礼千万、遠慮なく書いてきますねー


監督は2作目(04年版)と3作目(『エクスマキナ』)でも監督を務めた荒牧伸志
時系列的にはシリーズのエピソード0となるわけですが当然これまでのシリーズや原作とは一切無関係で完全に一新された世界観
つまり間違ってシリーズモノとして観ると矛盾だらけ


デュナンの人となりはリブートを重ねるごとに破天荒な男勝りからどんどん人間の女の子らしくなっていきますが、今作は例の通り苦悩、葛藤する様が描かれていて、たぶん“史上最も弱いデュナン”です


04年版で注目を集めたトゥーンシェードは用いず、『STI』や『ハーロック』で採用された写実的なCGで描かれたキャラデザ
それに演じるのが小松由佳さんってことでシリーズ中一番若いはずなのに、むしろ一番老けて見えるのが笑えます
↓声と見た目だけで年齢を表すとこんな感じですかねw↓
真綾デュナン<鶴デュナン<原作デュナン=勝生デュナン<小林デュナン<小松デュナン


トゥーンシェードの先駆者たるはずの荒牧監督
本人も言ってますけど、いまや『楽園追放』でトゥーンシェードが市民権を得た現代ではむしろ時代錯誤なんですよね;
しかし今作で写実的なCGに回帰したのには、今作がオリュンポス絡みの政治的、哲学的なお話ではなく、もっと身近な物語であるため、ドラマ性との協調を図る意味が込められてるそうです







でもホントのところは主な顧客が日本人じゃなくて欧米のファンだからでしょ、ってオイラ思った(爆
監督は『HALO』とか『STI』である程度世界的な評価も貰ってましたし、「MASAMUNE SHIROW & SHINJI ARAMAKI」の名前に飛びつく欧米人がメインターゲット、日本人はついでなんじゃないかとw
実は欧米では日本に先駆けて2014年7月には円盤が発売されてます
先に英語版を作ってた、ってのと競合映画の多い時期をあえて避けるという意味で2015年1月上映ってワケです
あっ、でも日本の劇場でも限定先行発売というカタチで円盤を手に入れることが出来ますよ


確かに映像表現的にはシリーズ中最高のクオリティですb
かの巨匠ジェームズ・キャメロンも絶賛(凄い)
話題の男、虚淵玄も絶賛(ってかキャメロンと同列かよw)
ニューヨークという現実の都市の朽ち果てた姿もリアリティ重視の映像のお陰で臨場感たっぷり
あまり制作時間に余裕の無かった作品ながらよくぞここまで!って感服ですわ


・・・いや;
でも流石に【上乳とおへそ丸出しのタンクトップ姿】のキャラデザはどうかと思いますよw兵士としてw


双角、マシューといった原作ではお馴染みながらアニメ化されてなかった人物たちがかなり無理矢理ではあるが登場
デュナンやブリィとの腐れ縁が明かされます
あ、マシューは別作品でアニメ化してたかw


ランドメイト、多脚戦車といったお約束のメカも登場・・・でもランドメイト戦だけはケレン味たっぷりの『ⅩⅢ』が一番かっこよかったなぁ・・・


声の演技の聞きどころとしては荒廃した世界に絶望し、苦悩するデュナンを演じる小松さん
それと謎の少女アイリスを演じる悠木碧ちゃんに注目したいですね
そしてニッポン放送のよっぴー(爆


うーん、でもエンドロール前とエンドロール後のエピローグは蛇足でしかないよねぇ・・・無理矢理過ぎるぅ・・・w


あぁ、でも音楽は“今回も”素晴らしかったですよ
CAPSULEの中田ヤスタカ、RIP SLYMEのDJ Fumiya、tofubeats、RAM RIDER、80KIDZ、nishi-ken・・・とまあそうそうたる、そして現代のEDMをリードするメンツ
毎度音楽面に関しちゃホント完璧ですよ、このシリーズb


ところで・・・オイラの個人的には士郎正宗って
「攻殻<アップル<ドミニオン<ブラックマジック」
なんですわ
【戦車流行ってますし、『ドミニオン』もう一回アニメ化しようぜ?】

投稿 : 2025/03/22
♥ : 20

63.1 5 アメリカでサイボーグなアニメランキング5位
時空の旅人(OVA)

1986年12月20日
★★★★☆ 3.4 (35)
107人が棚に入れました
17歳の女子高生、早坂哲子はカメラマンの兄の撮影につき合うため、ロケ用のマイクロバスに乗り込んでいた。兄が車を離れたすきに、奇妙な少年が運転席に駆け込んで、持っていた機械をバスにセットしスイッチを入れた。たまたま居合わせた哲子の同級生、信夫、真一、教師の北もバスに乗り込み、タイムトリップしてしまう。彼らは1945年の東京大空襲のまっ只中に到着した。哲子は戦火の中で救ってくれた学生服の若者に心魅かれた。バスは再び超時空に飛び出した。少年はアギノ・ジロと名乗り、自分の住んでいた未来が嫌になり、過去へ逃亡してきた未来人だと告げた。しかも、バスに仕掛けたタイムマシンは過去にしか行けず、二度と逆戻りはできないと言う。その時バスのエネルギーが切れかかり、江戸幕末に不時着。燃料を補給してホッとした彼らを、未来からジロを追って来た逃亡者ハンター、クタジマ・トシトが急襲してきた。

声優・キャラクター
村田博美、戸田恵子、岩田光央、熊谷誠二、青野武、津嘉山正種、井上真樹夫、堀川りょう、阪脩、金内吉男

08261216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

懐かしく切ない

子供の頃嵌りました。
ぬいぐるみに蘭丸と名前を付けた程に。

今見ても音楽がいいですね。
近未来~現代~過去

蘭丸の行方(希望があるのがいい)

歴史を変えたい未来人が登場しますが
もし、織田信長が生きていたら?と思う歴史ファンは多いはず。
私もその一人です。

古いアニメなので、作画と声優の声ずれなどさすがに気にはなりますが
当時は人気があった様に思います。
小さかったので、記憶が曖昧ですが、レコードだったか。アニメ本も買った覚えがあります。(買ってもらったのでしょうね)

今見ても切ないエンディングです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2
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