アニメイズムで漫画原作なTVアニメ動画ランキング 29

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のアニメイズムで漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番のアニメイズムで漫画原作なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.1 1 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング1位
僕のヒーローアカデミア(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1066)
5949人が棚に入れました
「架空」は「現実」に!
これは、僕が最高のヒーローになるまでの物語だ。

ことの始まりは中国・軽慶市から発信された、「発光する赤児」が生まれたというニュース。
以後各地で「超常」が発見され、原因も判然としないまま時は流れる――。
世界総人口の八割が何らかの特異体質である超人社会となった現在。生まれ持った超常的な力”個性”を悪用する犯罪者・ヴィランが増加の一途をたどる中、同じく”個性”を持つものたちが”ヒーロー”としてヴィランや災害に立ち向かい、人々を救ける社会が確立されていた。
かつて誰もが空想し憧れた”ヒーロー”。それが現実となった世界で、一人の少年・緑谷出久(みどりやいずく/通称 デク)もヒーローになることを目標に、名立たるヒーローを多く輩出する雄英高校への入学を目指していた。しかし、デクは総人口の二割にあたる、何の特異体質も持たない”無個性”な落ちこぼれだった…。
ある日、デクは自身が憧れてやまないあるヒーローと出会い、それを機に運命を大きく変えていくことになる。友、師匠、ライバル、そしてヴィラン…。さまざまな人物、多くの試練と向き合いながら、デクは最高のヒーローになるべく成長していく。
新世代の熱きヒーローストーリーが、始まる!

声優・キャラクター
山下大輝、三宅健太、岡本信彦、佐倉綾音、石川界人、悠木碧、広橋涼、井上麻里奈、細谷佳正、増田俊樹、畠中祐、梶裕貴、桑野晃輔、真堂圭、喜多村英梨、西田雅一
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

君もヒーローになれる!! この一言にぐっときた。イズク、かっこいいぜ!

ヒーロー因子とでもいうべきDNAが発見されて、世界中でいろいろなヒーローが誕生しはじめた世界。

幼少のころからヒーローになることに憧れてきたイズク少年は、自分にヒーロー因子が
ないことが判明してコンプレックスになってしまう。

本当に終わりなのか?!
それでもヒーローになりたい!
ヒーローになる道はあるはずだ!!!!!

怪物退治の途中に出会った憧れのヒーロー、オールマイトからも可能性を否定され落ち込むイズク。
しかし、街中に現れた怪物を前に、無力で非力とわかっていても助け隊一心で飛び込んでいってしまう。

その英雄的な精神、犠牲を厭わない純粋な心をオールマイトに認められて…。
と、ここまでが1話のストーリーです。

見た目に貧弱、気弱で泣き虫な小さなヒーローの成長物語。
ここからどうやってヒーローになるのか、そしてどんなヒーローになるのか?!
ヒーローゆえの苦悩や葛藤が見所になりそうで、少年の大粒の涙が嘘ぽく思えなければ大勝利かもですね。

以下ネタバレで

2話~ 君に勇気をもらった!君はヒーローになれる!
{netabare}
オールマイトからヒーロー願望を否定されて落ち込む主人公のイズク。
遠くに上がる黒煙を見て、また事件がおきたのかと思ったら、
そこにはつい先ほどオールマイトが倒したばかりの怪物の姿が。

無茶をいってオールマイトにしがみついたせいで、
せっかく捕獲した怪物を市中に放ってしまったのだ。
自分の責任を痛感するイズク。
しかも怪物に捕らえられているのはクラスメイトではないか!

なんとかしたい、でも自分はヒーローではない…
葛藤に悩むイズクの体は自然と怪物にむかっていた。

倒せるなんて思わないけどなんとかしたい、悲痛な叫びがオールマイトに届き、
無理を通してオールマイトも変身をして窮地を救うことに成功する。

インタビューに応えるオールマイトの心中はいかに。
長年の戦いで負った傷が原因で、変身可能な時間は限られていたが、その限界をうちやぶれたのは
イズクの熱いハートだったのだ。

そして、オールマイトはイズクにむかい“君もヒーローになれる!”と断言する。

と、ここまでが2話です。
来週の3話が鍵になりそうな感じですね。
イズクがどんなヒーローになるのか?
生身のヒーロータイプ? それとも…。
{/netabare}

4話~ 能力開花! これでミニオールマイトだ!
{netabare}
オールマイトに自己犠牲の精神を認められて後継者に指名されたイズク。
ヒーローになるためには英雄学園への入学が必須条件みたいで、2人の特訓がはじまります。

もやしっこな体つきをキンニクむきむきに改造! てのは言いすぎだけど、それなりに
みっちりしたいい筋肉がついてきましたね。

どうやって能力の受け渡しをするのかと思ったら、それがオールマイトのDNAを摂取すること
なんですが、ここはちょっと安易かなw
これだとヒーローのアイテムコレクターであるとか、かなりの人がヒーローになれてしまう気もするし、
すでに研究されてておかしくない気もするけど…まあ、ご愛嬌か。

そして入学試験当日。
数多くの敵を想定したロボを倒すことでポイントを稼ぐって試験内容なんですが、
オロオロするばかりでまったくポイントの稼げないイズク。
オールマイトから太鼓判を押してはもらえたけど、まだ能力を発揮したことはないし、
それで戦えといわれても怖いですよね。

しかーし、目の前で危機に瀕した女生徒の姿をみて、助けなくちゃの精神で奮い立ったのをはじまりに、
キンニクが異常発達してミニオールマイトに変身! 一撃でロボを倒して見事に入学も許可されます。

ただ、まだ体つきが貧弱だからか、殴った右手も、ジャンプした両の足も複雑骨折してましたけどw
これはしばらくハンデ抱えたままでのバトルになりそうですね。
てか、イズクのキャラで無敵すぎてもつまらないし、ある程度は能力発動は一度限り
ワンパンチの設定でいいかもしれない。
あ、そんなアニメありましたねw

個人的には、イズクのお母さんがコロコロ体型になっているのに驚きましたw
小さいころの回想シーンでは細身でやさしそうな美人だったのに!
10年で変わってしまわれたのか…。
{/netabare}

5話~ オールマイトに言われちゃったけど、カッコいいぜ! イズク!
{netabare}
憧れの雄英高校に入学を果たしたイズクの前にまたもやとんでもない困難が!

入学早々、初日から悪ぶれした幼馴染のかっちゃんと、規律重視な委員長タイプなジェット君が言い合いに。
能力ポイントだけみれば断然断トツの実力で1位で入学した爆炎かっちゃんだけど、
あんまりヒーローらしからぬ所業てのはなぁ。

相撲でいう横綱の品格が一番大事みたいなもんのイメージでいたけど、肝心なときに
誰も助けられないヒーローでは意味がないし、そのあたりのバランスが難しそうですね。
あと、マンガ的にキャラの個性不足になっちゃうだろうしw

イズクにとって最悪だったのは、担任が一癖あるタイプのヒーローだったことか。
入学一日目から体力測定を実施して、総合成績が最低だったものを除籍処分にしちゃうとか!
それも担任の権限の内らしくて、割合教師任せの学校なんですね…。

ともあれ、いまだ能力のワンフォーオールを全力で発揮できるのは一度限り!
それも使えば複雑骨折は逃れられないイズクだけに、複数競技での採点てのは最悪の勝負といえます。
オールマイトからはパワーを調整するコツを聞いたけど、ほとんど意味不明でしたしw

焦る心とは裏腹に競技は進み採点も進む。
このままいけばビリ(それもたぶん最低)は確実?!
そこでイズク少年がとった選択は…。

ここから感想です
どんどんおもしろくなってますね。

いやぁー、毎回毎回、オールマイトに言いたいセリフを全部いわれて悔しい思いをしています。
でも言いましょう。

イズク少年! 君はかっこいい!

たしかに能力のパワーを調整するなんて上等な技能はまだない。
使うか使わないか。100か0か。

使えば使った分だけ身体が持たずに、使ったところの部位の骨は折れて大ピンチになるわけですが、
それを逆手にとった逆転のアイデアに痺れました!

腕が壊れるなら腕先だけを使えばいい。
腕先が壊れるなら指先だけ使えばいい。
たったそれだけだってイズクのもらった力はあの最強ヒーロー、オールマイトの力なんですからね!

さて、担任のイレイザーヘッド先生ですが、とても暗殺教室のコロ先生みたいではなさそうで、
どっからどうみても冷淡な首切り役人キャラ? 
イズクの敵でしかなさそうですが、分かり合える日は来るのか~

てか、相手の個性を消し去ることができるって反則ですよね。
最強のアンチヒーローな気がするのと、その能力では怪物相手には使えないだろうから、
能力を悪用する人間たち向けに活躍したりしたのか? 教師以前のエピソードが気になります。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ヒーローの条件とは・・・?

この作品の原作は未読でしたが、放送枠が日5と知り視聴を決めた作品です。
この日5放送される作品は個人的に名作が多いと思っています。
最近の日5作品だと「七つの大罪」「マギ」「アルスラーン戦記」など、どれも人情に熱く、仲間のためなら何をも厭わない勇気を持っている・・・
そんな作品がこれまでこの枠で放送されてきました。

そのため、この作品にもこれまでの作品同様、熱い血潮が流れているんだろう・・・と思う事自体、この作品のハードルを上げる事になってしまのですが、それはこの枠に選ばれた作品の宿命なんだと思います。

こうして第1話を視聴しましたが・・・これまでの作品とは少し毛色が異なっていた気がします。
人が皆んな超能力という個性を持って生まれる世の中・・・個性を悪用する輩を取り締まるヒーローは皆んなの憧れの存在でした。
この物語の主人公は緑谷 出久・・・彼の周りでは次々と個性が発現し始めている中、自分の個性の出現を信じて疑わなかった少年・・・ですが、検査の結果、極めて稀な「無個性」である事が判明してしまったんです。
彼は幼い頃からヒーロー・・・特にオールマイトという最強のヒーローに憧れていたのですが、無個性であるという事は同じ道を歩く事が絶望的である事・・・ヒーローとしての道が閉ざされた事を意味するモノでした。

決して誰が悪い・・・という事はありません。
ただ、個性と無個性の間には何人たりとも越えられない壁がそびえ立っている・・・という事なんです。
でも出久は決してヒーローを諦めませんでした。
それは「困っている人を助けたいから・・・」とうい純真な気持ちそのもの・・・
だから彼はどんな困難も困難と思いません・・・
全てがヒーローへの道にに繋がるなら・・・

そんな中、友人が個性を悪用する輩に捕まってしまうのです。
それを見た瞬間・・・出久は助けるために飛び出していました。
「何が出来るか」ではなく「どうしたら助けられるか」しか考えていなかったんです。
圧倒的個性の前では無個性は無力です。

でも、なりふり構わず人を助けようとする心が「ヒーローとしての資質として一番大切」である事を最強のヒーローであるオールマイトは自らの経験で身をもって知っていますし、オールマイトが現地に居合わせた事で、出久にヒーローとしての片鱗を見る事ができたのです。

こうしてオールマイトに認められた出久は、猛特訓を積み重ねヒーロー科としては日本最大の国立雄英高校への合格を果たし・・・物語が動いていきます。

出久がここまで来れたのは、ヒーローに対する強い憧れもあるのでしょうけれど、一番は誰に何と罵られても決して折れる事なく積み上げてきた不断の努力だと思います。

こうして憧れの国立雄英高校での授業が始まる訳ですが、ここで出久には嬉しいお知らせが・・・
何とオールマイトが講師として国立雄英高校で教壇に立ってくれる事になったんです。
出久にとって、こんなに頼もしいことはありません。
それは出久だけではなく、ヒーロー科1年の皆んなが同じように抱いていた期待だったと思います。

ところが、物事が順風満帆に進まないのは世の常・・・
今度はオールマイトに向けて刺客が差し向けられたんです。

最強の戦士は孤独・・・そんな事を聞いたことはあります。
そしてオールマイトもまた最強であるが故に孤独でした。
この孤独が何を意味するかが重要なポイントの一つになっています。

出久ら新入生が知るのはそれだけじゃありませんでした。
一人で出来ることは限られているという事・・・
上には上がいるという事・・・
そして誰にでも限界がある事・・・

どれも当たり前の事ばかりです。
個性を発動する事=強くなるは必ずしも合致しないんです。
身体だって、普段から個性の発動に耐えられるよう鍛えておかないと本領を発揮する事が出来ません。

こうして始まったヒーロー科の授業ですが・・・1クールで終わってしまい、物語としては中途半端な状況で終わっているので感想は難しいです。
既に続編の制作が発表されていますが、最初から2クールで放送すれば良いのに・・・と思うばかりです。
直近の日5で1クールで終わった作品って無かったんじゃないでしょうか^^;?
初めから2クールを前提にしていたら、各話の構成や作り込みも変わっていたと思います。

オープニングテーマは、ポルノグラフィティさんの「THE DAY」
エンディングテーマは、Brian the Sunさんの「HEROES」
個人的にはオープニングの方が好みでした。
でもこれカラオケで歌うと、声のトーンが高くて頭の血管が切れそうになるんですよね・・・^^;
いつかチャレンジする日が来るのでしょうか^^;?

1クール全13話の作品でした。この作品の感想は続編を見てから改めた方が
自分自身で納得できる答えが出せると思います。
ここまで、物語序盤の出久への蔑み方が個人的にはあまり好きではありませんでしたが、総じて「続きに期待できる作品」だったのではないでしょうか。
続編の放送を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

みゃあ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

割とすんなり観られるジャンプ作品

30話まで視聴済み、原作は未読。とりあえずここまでの感想

観続けてしばらくしてソウルイーターみたいだなと感じた。同じボンズだからとは思わないが。
・専門学校
・オールマイトのキャラデザ
・特殊能力
・魔(便宜上魔としておく)との対決
・時折絶望
・クラスメイトとの優劣の意識、あるいは共闘、あるいはクラスメイトが主人公
・先生、あるいはプロと主人公たちとの関係、上級生とかの関連性がほぼ無い
・ステインは歪んだミフネみたいだ。
等々、この感じは結構長く続く。

とはいえ、努力、友情、勝利の方程式は健在で、観ていると明らかにジャンプの作品なんだと思わされるところはある。
親と子、憧れと現実、力の限界とそれを超える展開、自身への葛藤と気づきとか少年物の普遍的なテーマを乱れずに描いていて好感度と熱血度が高い良作品と思う。
ジャンプ作品が好きな人のみならず、この作品はキャラクターの多様さと、それぞれが活きていることで一般の方たちにも受けるのではないか。
人を助けるために能力を自在に使えるようになるまでに自らの体の痛みと引き換えになっているのを、わざわざ長々と描くのは、感覚として新しい気がする。
いずれにしても見始めたら止めにくい面白い作品で、用事がなければ、早く続きが観たかったりする。


一方で不満もある。
超能力が「個性」として人類の8割に出現した世界で、その能力を悪に使うことを良しとせず、自らに枷を付けながらも人の為に生きることで「ヒーロー」という役を世に認めさせた時代のはずなのだが、その割にそういう教育が小さい時からなされていない。4歳までに大体「個性」が発現するというのにだ。
主人公は幼少から「無個性であることを馬鹿にされている(笑われている)」。これはおかしい。ヴィランという明らかに能力をいわゆる悪に使う存在があるのであれば「個性」を持つ者はそれを優越感のためのものとしたり、人を貶める考え方をしないようにしなければならない。幼少よりそういう教育が必要だ。道徳教育の方が近いか。
これに正面から取り組み恐怖的に描いたのが「新世界より」だ。{netabare} 人格的に問題がある者はある日忽然といなくなり、それが当たり前となっている。 {/netabare}鬼滅の刃では煉獄杏寿郎は子供の時に母により力を何のために使わねばならないのか教えられた。{netabare}
生まれついて
人よりも多くの才に恵まれた者はその力を世のため人のために使わねばなりません
天から賜りし力で人を傷つけること私腹を肥やすことは許されません
弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です
責任を持って果たさなければならない使命なのです {/netabare}

力の両面を描いたものは過去にいくらでもある。映画で言えばSTARWARSのダークサイドに落ちた者、バットマンのダークナイトのダブルフェイス、七人の侍の野武士たち等はその力の行使において、最終的に他者の迷惑も命も顧みず己の欲望に沿ったものたちだ。

かっちゃん(爆豪)や飯田(委員長)も現時点では大分危ないところにいる。主人公も彼らもまだ子供、学生としてそれを導かれることになるのだろう。
それらのエピソードは楽しみだ。

不満の2は、8割が「個性」持ちの割に一般人が多すぎないか?という疑問がある点。「個性」は多種多様なのだうが観ている限り一般人の方が多いよね?



声優について
轟の声優が梶裕貴さんと気づいたのが割と後になってからで、自分でもちょっと不思議だった。蛙吹の声の悠木碧さん、有能だなあ。八百万の井上麻里奈さんがもっと力を出せる場面が増えるといいなあ。


音楽について
大好きな作曲家の一人、林ゆうきさんで、ここぞという時の視聴者の感情を高ぶらせる流れの曲作りに関しては非常に上手い人だと思う。実際今作でも効果的な音楽だったと思う。
アニメだけでもハイキューやボールルームへようこそ、風が強く吹いている、からくりサーカス、ガンダムビルドファイターズとか音楽に乗せられている部分も結構大きい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

87.3 2 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング2位
ハイスコアガール(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (798)
3327人が棚に入れました
「ポリゴン」って何?食えんの?そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。
ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凛として座していた──。
主人公ハルオを通して描かれる’90年代アーケードラブコメディー!

声優・キャラクター
天﨑滉平、広瀬ゆうき、興津和幸、山下大輝、御堂ダリア、新井里美、伊藤静、チョー、赤﨑千夏、杉田智和、植田佳奈、武虎、大塚芳忠
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1話だけ観て勘違いしないでね!

1話だけ観れば、90年代の懐かしのゲーム画面がリアルに再現され、当時、数々の登場ゲームにハマった中高年が主に楽しめる作品?と思うかもしれません。
確かにそこも楽しめますが、この作品の真の見どころは、コメディタッチではあるものの結構本格的な恋物語にあります。
ゲームで繋がる登場人物たちですが、恋愛ドラマのポイントであるキャラの魅力と好きになっていく過程や理由がしっかりと描かれ、恋愛物がお好きなら年配者から若い方までしっかりと見応えを感じれると思います。

既読の原作で一番秀逸なのは、まるで無声映画に出てくるような言葉を発さないサイレントヒロイン「大野アキラ」の描写。
アニメ1話では暴力的で高慢チキな天才ゲーマーに見えるお嬢様ですが実は・・・
しゃべれない訳ではなさそうな彼女の心の声は、主人公「矢口ハルオ」の字幕がわりの代弁と彼女の表情仕草で読者に伝えるんですが、それが何ともいじらしく映るんです。このユニークなヒロイン描写だけでも一見の価値があります。

また主人公ハルオも、最初はただのゲームバカの小学生に見えますが、自分自身とヒロイン達と向き合う事で着実に成長していく姿が描かれ好感が持てます。

あとから登場のもう1人のヒロイン「日高コハル」。アキラとは対照的な庶民派の娘ですが、これまた一途でいじらしい!

この3人で繰り広げるゲームより熱く切ない恋のバトルが見ものです!

灰汁の強い絵柄で受け付けられないのは仕方ないですが、暴力的なところはこの作品のギャグテイストなので軽く受け流してくださいね。観てるうちにハルオへの愛情表現に見えてきますから♪(毎度のじいやの車轢きもね♪)

既に4年以上前にアニメ化発表までされた原作漫画ですが、発表直後のゲーム会社からの著作権侵害訴訟により一時は原作の出版差し止め、連載再開の目処もたたない状況が続き、和解まで2年ほどかかりました。
この件は出版社だけでなく作者の押切蓮介氏も著作権に関する認識の甘さがあったのかもしれませんが、氏の心のダメージはハンパなく相当落ち込まれたようです(同氏の単刊「HaHa」参照)。
氏の執筆意欲喪失を危ぶみましたが、よくぞ奮起し続きを再描してくれたものです。
原作のファンである自分はそれだけでも嬉しかったのですがアニメ化まで叶いました。
アニメ1話を観て、原作の持つ独特な絵柄とレトロな世界観の再現率の高さに驚きつつ期待大になりました。
おそらくアニメの制作スタッフも、過去の不幸を払拭すべく並々ならぬ意欲を注いでるものと感じた次第です。
原作漫画、アニメ共に最後まで完成度の高さを願っています。
以上2018/7/17記

《最終話視聴後の感想》

うわ~、えらいところで終わりましたね~(汗)
原作既読者としては、アニメのペース配分からこのクールの閉め方は途中である程度予想出来ましたが、アニメしかご覧になってない方には、物凄い寸止め感でストレスが溜まるかも・・・
しかしながら今クールのアニメとしての出来映えは素晴らしかった!!
アニメ制作スタッフの原作への愛情を感じ、原作ファンとして大満足です。
原作continue版(休載前の初版漫画を僅かだけ改変しオマケエピソードが付録追加されてます)のシナリオに忠実に沿いながらも、各話の構成や演出が見事で、先のストーリーを知ってても毎週続きが楽しみで仕方ありませんでした。

《ストーリー》
{netabare}
原作漫画全10巻(最終巻は来年3月刊行予定)のうち4巻までのエピソードを丁寧に再現しており、アニメの脚本は手を加える必要がなかったのではと思えるほどです。
ゲーム好きの原作者押切先生の妄執と呼べるような「ゲーム好きの可愛い女の子」との交流は、多くのゲーム好き少年の憧れのシチュエーション。
懐かしいゲームを巧妙に絡めながら登場人物達の出会いから恋への進展をコミカルかつドラマチックにテンポよく見せてくれました。

《作画》

ゲームセンター内のゲーム機とゲーム画面を再現するために採用した全編3D映像。
技術的な事は詳しくありませんがメイキング動画を見ると、かなり手間が掛かっているそうで作画の効率化にはなっていないとの事。
人物は、動きこそ3D特有のぎこちなさを感じますが、原作よりマイルドなキャラ画は初見の方も受け入れやすく、細やかな表情や仕草はしっかりと感情表現ができていて、特に大野アキラの心情は原作より分かりやすく伝えてくれました。
(でも原作のヒロイン画は繊細な目元のタッチと肉感のあるラインが独特で魅力的です!)

背景は、ゲームセンターや駄菓子屋内の実写と変わらないリアルでレトロな雰囲気を再現し、ドット画のゲームキャラが登場人物に寄り添うさまはアニメならではの親和性で違和感無く馴染み、淡い夕景や夜景も情感たっぷりで登場人物と視聴者双方をヒートアップしてくれました。

視聴者の体感した現実とアニメという虚構を絶妙に融合させる事でレトロなノスタルジーに浸れる見事な映像化だったと思います。

《キャラ》

二人のヒロインを全く違う手法で描く事で魅力を引き出し合う相乗効果は原作者の妙案ですが、アニメではそれが際立っていました。

「矢口ハルオ」

ゲームバカなのに二人のヒロインから想いを寄せられる羨ましさですが、ママの育て方がイイのか優しい気配りができて納得の好感度。
アニメでは細かな気の利く所作を加え、さらにイケメンに見えました。
(2話のメンチカツや7話のミルクティのシーンなど。)
そう言ったヒロイン達の前でさりげなく見せる優しさは、好かれようと意識してやってないのがいいんですよね。
しかしイケメンぶりを自ら発揮するのはアキラに対してだけです。
原作者がファンブックの中で「アキラがいるから(コハルと)無意識に距離を置いている。ハルオは女たらしではないから。コハルの事はどこか突き放している。」と述べられてるとおり、基本、アキラにゾッコンでまったくブレない。
同級生女子のゲームプレイに魅せられた以上に、学校での劣等感を忘れさせて欲しい自分と家庭で抑圧され逃げ場を求めているアキラが、互いにゲームだけを心の拠り所としている共通点に強烈なシンパシーを感じてしまう。
だから、アキラの為だけに自ら行動を起こし、アキラの為だけに自分を変える努力をする。
この優柔不断のなさがハーレム主人公とは違う魅力を出してるんです。

「大野アキラ」

天才ゲーマー、才色兼備、財閥御令嬢とフィクションならではファンタジー設定は少年漫画らしいヒロイン 。

親から才能を嘱望され過密な英才教育を受けるアキラは寡黙ゆえにストレスを溜め込みやすい。
そんな中、見つけた唯一の息抜きがゲームセンターのアーケードゲーム。
帰宅前のわずかな時間だけが、周囲からの押し付けられた自分を壊して、望む自分になれる彼女にとっての放課後ディストラクション。
その時間さえも危うくなり増える重圧に押し潰されそうになってしまう。
そんな時に逃げ場所になってやると言ってくれたのがハルオ。
その時から彼女にとってゲーム以上にハルオが救いの王子様になります。
ペロペロキャンディをよくほおばるのは彼から初めてもらったお菓子だからであり、初めてもらったプレゼントのオモチャの指輪を肌身離さず持つ事でつらさを我慢します。
この一連のリアクションはアキラのハルオへの一途さをよく表し、川原でのケンカ時やベッドの中で指輪を握りしめるアニメのオリジナル描写は小粋な演出でした!

また、しゃべらない彼女からの意思表示をゲームプレイで表現させるのは作品ならではの面白さで、ハルオとのファイナルファイトでは嬉しさや苛立ちが、コハルと初対面時のバスケやガンシューティングでは動揺と熱意がコミカルに伝わります。
そして無口な分、直接感情を露出した時のインパクトが凄い。
1話からの普段の暴力チックな感情表現はコメディタッチにする事でアキラを重く見せないようにしてるんですが、3話の空港でのハルオの見送りに号泣するアキラの感情爆発は、原作でも最初に心を掴まれる屈指の名シーン。
アニメで初めて聞く彼女のハッキリとした声は原作以上に痛切に私の心に響きました!
また9話で、自分と同じ高校を目指してくれると知った時のハルオの手を握りしめるシーンも、押さえきれない嬉しさがしみじみと伝わり、しとやかな情緒を醸す見事な描写でした!

「日高コハル」

話しかけもモノローグも多く、
「それでもこの気持ちは曲げたくない。」
「勝ち続ける事で私に関心を持ってくれるのであれば、私は絶対に負けない!」
ハルオへの募る想いが痛いほど伝わる描き方はまさに少女漫画の主人公。

狭い視野で漫然と生きてきた自分に、殻から飛び出し自由な空気を感じる醍醐味を伝えてくれるハルオにたちまち虜になってしまう。
受動的だった女の子が恋をすることで能動的になり見た目も垢抜けていく。
アキラと違い明らかな成長が見えるのもコハルの魅力です。
ハルオとアキラが惹かれ合っている事に気付いても、二人のはっきりしない態度に諦めきれないのは仕方ない。
そんな二人への遠慮がちな接し方もいじらしく、アキラを貶めるような事をせず自分を磨く事でハルオを振り向かせようとする真っ直ぐなひた向きさは、嫌味を全く感じさせない誠実なイイ娘です。
でもハルオは微塵もブレず全くコハルに見向きもしてくれない・・・
コハルにとってハルオを落とすのは、攻略ルート皆無の無理ゲーなんですよね。
そんな勝ち目のない恋のゲームに果敢に挑む姿が健気で、観てるコッチは不憫で不憫で仕方ない~( ´△`)
こんな設定にした原作者は何て罪作りなんだ~~(`Δ´)
私は、アキラの笑顔も見たいけど最後までコハルも応援しちゃいます!

《声優さん》

主演の3人の方は私、存じ上げない方ばかりでしたがそつなく演じられてたと思います。
中でも広瀬ゆうきさんの声は原作のコハルの魅力を数倍増しにしてたのでは?
ラストの涙まじりの告白は熱かった!
(ひきかえ、アキラ役の鈴代紗弓さんは折角射止めたメインヒロイン役なのに演技をあまり披露できないのがコハルより不憫~)

サブではハルオのママ役の新井里見さんが個性の光る名演技でした!

《音楽》

8ビット音でしょうか?ゲームらしい音を取り入れたOP曲は作品にマッチしてました。
(でも曲より背景画が毎度気になってました~コハルが不憫で・・)

やくしまるえつこさんのEDは毎話の引きとの合わせ方が絶妙で切ない余韻が堪りません。
(特に11話は上手い!)

劇判曲もバッチリで非の打ち所はありません。

《最後に》

先日、最終話が掲載された原作漫画ですが、コハルの告白以降テンポはやや減速感を感じるものの、切ないシーンはまだまだ訪れます。
アニメの続きは配信とOVAってのは個人的にビミョーですが、制作してくれるのは嬉しい限り。
このクオリティならお布施も厭いません~(^^;{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そんな私はロースコアボーイ

2018.10.06記

原作未読

当初ノーマークだったが、同僚の薦めで視聴決定。
どうやら、昔懐かしのゲームを扱った回顧ものくらいの前情報で視聴スタートです。

さっそく結論。

 懐かしくて涙出るわ~

これはオモテ。並行して、

 なんじゃこのラブコメ泣けるわ~

一作で二度美味しい作品になってます。懐かしのゲーム見たろ、ぐらいでかまえて思わぬカウンターパンチを食らっちゃいました、といったところでしょうか。

主人公の矢口春雄が1979年生まれ。本作の時代設定が1991年(小学六年生)から1995年(高校一年生)までとなります。
これはリサーチの勝利と言って構わないと思いますが、誇張されることない等身大の90年代が描かれているため、おおむね1970年~1985年生まれの方は取り扱っているゲームや時代の空気感の再現具合に感嘆するんじゃないでしょうか。

{netabare}・緑の電話ボックスにピンクチラシが貼ってる
・当たり前のように灰皿が置いてあるゲーム台
・パネルでめくられる新幹線ホームの発着案内板(現在は電光掲示板)
・溝の口(川崎)駅降りたとこ南武線沿い小道の汚い飲み屋街の古本屋 ※住んでた私が保証しよう
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機のラインナップ
といった見た目のあるあると

・対戦でのお作法(ハメ技かけると喧嘩になる等)
・教室でソニックブームを繰り出すこの解放感
・もういいわよ。録画してた「家なき子」観るから♪
・ミスチルを聴きなさい!ミスチルを!
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機にその当時みんなが感じてたこと
といった空気感{/netabare}

単なるゲーム回顧録ではない、時代の空気の見事な切り取りっぷりに切なさを感じるほどです。ワクワクするつもりがきゅんきゅんしてしまうのです。

若い皆さんにとっては、このピンポイントで切り取られた時代の追体験が可能ですので、ぜひ面白がって観てほしいですね。
ついでに、だいたいアラフォーの男性が大なり小なり通ってきてる道でもありますから、雑談のネタとしてビジネスにも活用できるかもしれません。

自分はハルオよりちょい上くらいのドストライク世代にあたります。回顧トークしたくなるところですが、脱線が止まらなさそうなのでここでは泣く泣くあきらめますよ。ただ一点、同年代非オタの知人にハイスコアガールを勧めたら、ちゃっかり視聴してました。その後酒の席でのあるあるトークに華を咲かせましたよ、ということは申し添えておきます。



そして、ゲームと並行しての恋愛の世界。
ゲームで繋がる恋愛ってなんのこっちゃ? そもそもこのキャラデザインは、恋愛仕様のそれではないような。。。
{netabare}とナメてたら3話で不意打ちを食らうことになります。{/netabare}

2話からラブコメの波動が感じられ、12話終わる頃にはきゅんきゅんしてることでしょう、たぶん。

大野晶と日高小春のダブルヒロインというのは、ぱっと見で王道の配置です。

大野晶:ゲームは社会との接点を持つためのもの/純粋にゲーム好き/{netabare}ハルオが好きそう{/netabare}
日高小春:ゲームはハルオとの接点を持つためのもの/ゲーム好きは二次的なもの/{netabare}ハルオが好き{/netabare}
ハルオ:馬鹿で優しくてあったかいやつ。すがすがしいほどにゲームのことで頭の中がいっぱい。

そんなベクトルは物語の進行に合わせてゆっくりと変化していき、最終12話{netabare}(小春の告白という大きな転換点を迎えること){/netabare}で本作の恋愛の波動がピークに達します。
きゅんきゅんする理由、、、二人ともホントいい子だから(語彙力)。
そしてハルオもなんだかんだいいやつだから(もっと語彙力)。
二人ともきっかけは違えど、徐々にハルオに惹かれていく様子がもどかしくも純な感じがして擦れた大人にはまぶしく映りました。
ヒロインにとってはゲームバカが恋愛対象のため、コミュニケーションがゲームを通じてということも多いです。対戦プレイや協力プレイのシーンに潜む恋のやり取りを見過ごしてはいけません。{netabare}晶と小春ですらゲーム機を通しての会話と、わりと徹底してます。{/netabare}なんかもう「拳で語り合う」世界観ですね。

これほど無口なヒロインで物語が成立するんだ、と面白がって観てたわけですが、結局セリフがゼロでしたね。大野晶役の鈴代紗弓さん、「あ」「う」「ぐふぅ」に感情を込める難役お疲れ様でした。
小春の鼻腔を抜ける呼気の音すら聴こえそうなささやき声は役に合ってたかどうかを超えて心地よかったですね。広瀬ゆうきさんですか?また別の作品でお会いしましょう。

{netabare}晶にとって、もともとは大野家とは違う世界への扉であり、さらにその世界を広げてくれたハルオへの好意。ハルオは激つよの晶を目標と捉えてました。
小春にとって、唯一自分に目を向けてくれる瞬間がゲームで対峙する時だったというハルオへの好意。ハルオはフルボッコ負けを機に小春をライバルみたいに捉え始めました。
後半は、

 “目標を降りたかった晶と目標になり替わりたかった小春”

ミスマッチがなんとも切ない物語でした。{/netabare}



ノスタルジーにあてられて不器用な恋の行方にせつなさを感じたのか、
良質なラブコメにほだされて在りし日の思い出がきれいに見えたのか、

恐らく両方。きゅんきゅん×きゅんきゅんは単に2倍ではなく、2乗と感じる稀有な経験なのでした。
続き3話はOVAで!と商売臭わかりやすいラストに賛否両論出そうですが、そこはご愛敬(;^ω^)
薦めてくれた同僚よ、ありがとう!



以下、その他の四方山話。


■作画
まずは、権利処理に奔走してくれた裏方さんには賛辞を送りたいと思います。感謝!
3DCGということでしたがかなり普通のアニメっぽい自然にみられる処理をしてました。私の目利きが甘いかもですがあまりCGっぽさを感じません。そして核となるゲーム画面の再限度が極めて高い印象です。元画像をはめ込めばよかろう、というものではけっしてなく、ブラウン管と現在のデジタル規格との突合作業、コマ数の調整、エフェクトの修正、その他視聴者からみれば『そのまんまゲーム画面』に見えた本作の絵は相当の処理を施して再現されたものだそうです。
私が普段は気にしない技術的な面にも良い意味で関心を起こさせる製作陣の仕事でした。


■華を添える愛すべきイカレキャラ達
わりと主人公たち以外は行動・言動が変なのが多いのですが、第一話で矢継ぎ早3枚のカードを切ってきて視聴者の引き込みに成功しました。
・癇癪カップル:声は松岡&日笠と無駄に豪華
・小学担任:「卑劣」と書いてお前のことだ、と主人公に容赦ないが悪意もない。
・じいや:黒塗り高級車で主人公を轢いても歯牙にもかけず。
目立たぬファインプレーだったように思えます。


■10カウントで消えるはずだった世界が色づく
OPEDともに作品に寄り添った良曲。ED「放課後ディストラクション」はお気に入りでDLしてます。
{netabare}プレステとサターンの発売により自分はアーケードから距離を置きました。当時は鉄拳派(プレステ)とヴァーチャファイター派(サターン)と棲み分けがされてた気がします。
それはさておき、10話Aパートでサターンにうつつを抜かしアーケードから遠ざかってたハルオが小春にフルボッコされたのを機にゲーセンに戻ってくる描写があります。
逡巡しているハルオのバックにはストⅡゲームオーバー時のコンティニュー画面。ガイルさん(CV安元洋貴ww)がハルオを焚きつける中無情に10カウント刻まれていってました。
アーケードゲームが家庭でできるインパクトは強く、この時期から徐々にゲーセンから足が遠のいていったのは私だけではないでしょう。対照的にコンティニューして戻っていったハルオには個人的に感動しました。(えっ!そこ?)

どれくらいのインパクトか? JUDY AND MARYの楽曲に「まるでヴァーチャファイターのゾーン2」という歌詞が出てくるくらい。男ならともかくあまりゲームをしない女の子でも家にプレステとか普通に置いてありましたよ。{/netabare}


■余談
我が家では作中登場したニューファミコンが現役です。タイトルは70本以上。スーマリ、ドラクエシリーズ(要ふっかつのじゅもん)、じゃじゃ丸くんといった有名どころから、シティコネ、影伝、燃えプロその他家族でたまにゲーム大会を開催。
スターフォースでラリオスを撃破したり、ボンバーマンでリモコン無し状態からのリカバーをしたり、グラディウスで↑↑↓↓←→←→BAを披歴したりと父親の威厳を保つのに一役買ってたりします。
この前、ウチの子供たちが伝家の宝刀『カセットに息をフー』してるの見て爆笑しました。曰く「つば飛んじゃダメなんだよ」と。
なんかしらんが、受け継がれる伝承みたいなもんでしょうか。25年前も今も楽しいものを前にした子供の気持ちってそうそう変わるものではないんです。



視聴時期:2018年7月~9月 リアタイ視聴 ※EXTRA3話は2019年3月視聴

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2019.04.03追記 ★EXTRA STAGE(ROUND13~15)追加視聴★


Netflixの配信にて。TV放送(ROUND1~12)の続きの3話分が解禁です。

{netabare}変わらぬOPとEDにふいにキュンとしてしまった。なんだこの破壊力。
内容には触れません。本編にも増して、ハルオ母が素敵で、晶と小春に身悶えし、ハルオはしっかり男の子してました。{/netabare}

ファンの皆様におかれましては、視聴は義務と言って差し支えない出来映えです。

※視聴日:2019.03.30



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2019.10.23追記


2019年秋期に2期放送。先だって、EXTRA3話を地上波で放送しました。
濃厚な3話だったのでこれを放送する決断をしてくれたスタッフの皆さまには感謝です。

{netabare}さて、そのEXTRAのクライマックスといえる花火シーンは二子玉川河川敷の花火大会です。ハルオたちが乗ってる電車は田園都市線。

こたびの台風でまさに氾濫したピンポイントの場所でした。{/netabare}

春先には普通に感動しただけでしたが、あらためて半年後に再視聴して別の思いが生じます。迅速な復旧をお祈り申し上げます。



2018.10.06 初稿
2019.04.03 EXTRA視聴後追記
2019.10.23 追記
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 100
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分で生き方を選ばなければ、自分が想像できないところに行き着くことができる。 byマツコ・デラックス

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
遅ればせながら視聴。当時はスルーしたんだけど、あにこれで高評価の嵐。いつか観たいと思っていたが、

あー、これ、当時を知るおっさん(40代)にはたまらんわな、高評価には頷ける。

本作の魅力は、90年代の小学生の雰囲気を忠実に再現しつつも、ラブコメの波動をきちんと感じさせること。懐ゲーのネタに共感し、挟み込まれるギャグに笑い、可愛らしい恋愛にニヤリとする良作。

古くも新しい作品。

私はこのアニメの世界より、やや下の世代なので、懐かしいような、少し、憧れのような。

レビューでは、実体験を踏まえながら、本作で感じた、今の若者に伝えたいことを。やや懐古レビューですが。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
実は私は、スト2にはそこまでハマっていない。一応、スーファミとソフトは家にあってやってはいたが。

私がまずハマったのは、「餓狼伝説」だ。テリーとアンディ、ジョーを使っていた。一番得意なのはジョーだったかな。

次いで、「龍虎の拳」。最初はキングを使っていたのだが、例の「ブラジャー見せ」で女と分かり、使うのをやめた。なんか、小学生当時の私は、男が女性キャラを使うのを恥ずかしいと思ってたんだよね(笑)

ただ、龍虎にはそんなに長期間ハマらなかった。すぐに「サムライスピリッツ」にハマったからだ。当時、剣道に一生懸命だったこともあり、サムスピはかなりやった。特に千両狂死郎。後先忘れたが、幽々白書の飛影とか、ああいうキャラ好きなんだよね(笑)

そして、その後永きに渡ってハマり続ける、「ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)」が登場。あれは衝撃だったな~。だって、これまで自分が好きで使ってたキャラクター達が、ゲームの枠を超えて対戦、共闘できるなんて、胸熱でしかなかった。

使っていたキャラは「キム・カッファン」「ラルフ・ジョーンズ」「レオナ」「八神庵」「草薙京」等、他にも多数。当時、KOFはノベライズ版がよく出ていて、私の場合「小説好き」「設定好き」なので、「強い、弱い」以上に、キャラの背景から「好き」なキャラを選んでいた気がする。特に、ブラジルチームが好きで、ハイデルンがたまに見せる親バカっぽさと、レオナの塩対応、ラルフとクラークのフォローが絶妙で。投げキャラ苦手だから使いこなせなかったけど、技やキャラの格好よさなら、七枷社が好きだった。

さて、ここまでの感想で、多少ゲームを知っていれば、私が、「カプコン」ではなく「ネオジオ(SNK)」のゲームばかりやっていることにお気づきと思います。それはなぜか?

うちの(クソ田舎)町の、近所に1台(1対)だけあったアーケードゲーム機が、ネオジオだっただけのこと(笑)

さて、本作で感じたことの1つが「制限下で楽しめない奴は、自由下では本質的に楽しめていない」ということだ。

私がKOFにハマったのは、内的動機付けがあったからではなく、外的要因が大きい。もし、カプコンのゲームを、もっといえば、ゲーム以外のありとあらゆることを楽しめる環境にあったら、きっとKOFをこんなに好きになれなかっただろうと思うと、「不自由」に感謝したい気持ちにもなる。

先日、「マツコ会議」で、マツコ・デラックスさんが、若くして成功したYouTuberさん達に、こんなことを言っていた。

「皆さんは、自分の意思で、自分のやりたいことをきちんと突き詰めて成功されていて、とっても素晴らしいと思うの。でも、私はどちらかというと、自分のやりたいことが出来ないで、周りに流されてきた弱い人間だからね、また別のことを感じていて。それは、周りに流されて、興味も全然ないようなことをやっていると、当たり前に生きていては絶対に見られない景色を見られるということもあるということ。だって、自分が好きなことばかりやっていると、自分が好きな世界しか見られないじゃない。だからね、今の若い子にはね、自分がやりたいことをできなかったら、自分らしい人生を生きられなかった、それで人生終わりとか全部ダメなんだとは思ってほしくないのね。逆側にはね、それはそれでちゃんと面白い世界もあると思うのね。」

今回、レビュータイトルに使わせてもらった言葉だ。なるほど、良い言葉だと思った。

以下、オジサンによる懐古的な呟きです(笑)

私達の世代は、ゲームにしても音楽にしてもアニメにしても、選べるパイが少なかった故に、わりと共通言語として同じものにハマっていた。また、変化が少なく、1つのゲームを長期間遊ぶ習慣もあった。

今の子を観ていると、まず、経済的な制限がない(と思い込んでいる)。スマホゲームの大半は、無課金でそこそこ遊べる仕様になっている(とはいえ、スマホの基本料金やWi-Fiの料金含めれば、自分達が小中学生の時の小遣いを軽く超えているけどね)。

それに、新しいゲームはいくらでもあり、飽きたら違うゲームをやれば良い。

自分達の時(スーファミとか)は、ゲームソフトを買ってもらえるのは、誕生日とクリスマスの年2回。あとは、小遣いを貯めて、数ヵ月に1つ。当然、何を買うかは吟味するし、買った以上は遊び尽くす。たまに、「早くクリアしたくないから、あえて1日1時間」とかにしてたしね(笑) 

それに、当時はネットなんてなかったから、どんなゲームが面白いかという情報は圧倒的に不足していた。立ち読みでファミ通読んで必死に覚えたけど、それでもクソゲーをつかむことはあって、大事な小遣いを失った悲しみと言ったら(でも、買ったからには一応最後までやって、なんだかんだ、クソゲーなりに愛着わいちゃたりねw)

このような煩わしさのない、現在のスマホゲームの環境下において、じゃあどんなゲームを選ぶかと言われれば、そりゃ、「好きなゲーム」「良いゲーム」ばかりになるだろう。自分に合わなければ、即座にアンインストールだ。

でも、それじゃあ、いつまでも自分は、自分のままで、自分以上、あるいは、自分以外にはなれない。

以前、林先生が、高学歴ニートに説教する番組があった。その中で、早稲田卒業のあるニートが、「好きなこと以外仕事にしたくない」と言うのに対し、「まず、好きというのは、外的要因が大きい。もし君は、ゲームが開発されてない世界に生きていたら、ゲームが好きになれたかな? 結局人間は、自分が出会ったモノから好きなものを選んでいるに過ぎない。だから、今はまだ出会っていないモノも、突き詰めることで好きになれるかもしれない」と言っていた(この人は個人的に好きになれないが、たまに良いことは言う)。

マツコさんと林先生が言っているのはつまり、「自分の可能性に蓋をするな」ということだろう。

私達の世代は、選択肢が少ないからこそ、新しいものにだったら何でも飛び付く習性、つまり、「餓え」があった。現在は、自分の好きなものだけ味わっても食べきれないほど、選択肢に溢れている時代。人はバイキングでは好きなものしか手に取らない。YouTubeを観れば勝手にオススメ動画をあげてきやがる。

60、70になっても好きなモノは増えるのに、「個性」という聞こえの良い言葉に惑わされ、「私はこういう人間だ」と決め付けてほしくない。特に若い人には。

本作のノスタルジーに当てられ、若者から嫌われそうなことばかり書いてしまったが、昔だって、昔なりに良い時代だったんだよという、負け惜しみです(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ゲーセンの情景描写、少年の心情描写、よく出来ている。待ちガイル、懐かしい(笑)

2話目 ☆4
FF4(笑) 氷枕(笑) お母さんの隙間覗き、久々に声だして笑ったわw ホラーだろ(笑) PCエンジン、桃太郎RPGやったな~。あと、ビーボールとか(笑) ジャーマンからコブラ(笑) 都市伝説。ノスタルジーで、ラブコメ。

3話目 ☆4
デート。ラブコメの波動。パチンコ中毒(笑) そうそう、ゲーム知らない女子はキャラの見た目に突っ込むんだよね(笑)

4話目 ☆3
ラブコメ全振りはなんか違うと思うが、まあ、負けヒロインだろうね(笑)

5話目 ☆4
分かる(笑) 私もソニックブームは、「カニプーン」に聞こえていた(笑) サムスピ、懐かしいな~。陰険(笑)

6話目 ☆4
ガイルに必殺技追加なし(笑) ただだだ性格が悪い(笑) ネットがない世界だからな。大野さんの嫉妬心(笑) 

7話目 ☆4
貸してくれ(笑) ファイターズヒストリーダイナマイト、ワールドヒーローズ、懐かしいな(笑) 目の上のたんこぶ(笑) 

8話目 ☆5
ここでテストに結びつけるのはよい。マウント取られながら、ボコられる男子(笑) ラブコメとして、かなり優秀だし、お風呂セットからペアルックの伏線回収が素晴らしい。

9話目 ☆4
サターン派、、、負け組確定じゃないか(笑) ヴァンパイアは確かに、衝撃だったよな。まあ、この作品なら不合格はありえるよな。

10話目 ☆4
にしても、ユルいわりに展開早いよな。そして、KOFは、ユリがリョウを倒すだけか。まあ、「出藍の誉れ」の比喩かな。

11話目 ☆4
ロードの長さ(笑)  そこでサラッと負け、サラッと飯に誘うのが、イケメンだな~(笑)

12話目 ☆4
ちょっと新婚(笑) 二期は、三角関係かな。初代PSのスタート画面、懐かしいな。キング、俺も使っていたな~。サターンでフルスイングは、効くよな(笑) 
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

79.3 3 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング3位
食戟のソーマ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1265)
7509人が棚に入れました
下町の定食屋の息子・幸平創真は、家業を手伝いながら、父・城一郎を越えるべく料理修業に励む日々を過ごしていた。

中学校卒業後は家業を継ごうと考えていたが、城一郎は店を数年閉めると宣言し、海外へ行ってしまう。

そして創真は、城一郎の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学する。

そこから創真は持ち前の料理のノウハウを駆使して料理人として成長していく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、石上静香、花江夏樹、小野友樹、櫻井孝宏、茅野愛衣、内田真礼、村田太志、小林裕介、大西沙織、中村悠一、能登麻美子、子安武人
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

食彩の創真 ~創造と想像の調理法~ 追って記させて

さ、さ、さいこ~~~~~♪ はっ!?

これはなんなんだ!?
今、全裸の男女が溢れる青春と汗と涙を輝かせながら、
空を舞い、雲を裂き、山は燃え、地は轟き、海は啼き、
そして新たなる一皿が生まれる。

料理の作品を見ているんだよな?
高校生なんだよな!?
・・・女子高生なんだよね??? ムフッ♪ いや、ふむふむ

この作品は調理場と食卓を戦場に命を燃やす、
青春激熱幻想物語。

理解できることで述べれば、
まず演出が熱い。
焦点を合わせた登場人物が一人一人輝いている。



・・・ダメだ、これ以上は丁寧に、外来語を使わずには書ききれない!

こう、心の奥底から、なんか燃え上がるんだ!!!!!

というか、久しぶりに単純にアニメとして優れた作品を観た気がする。
極めるとバカも天才も面白い、と。

ツッコミどころは色んな点で満載満々斎だが、まあそれはネタバレに包んでおこう。
{netabare}
まず「なんちゃってローストポーク」をフォークで持ち上げて型崩れしない、
ていうか、あれ完全に業務妨害とか器物破損、不法侵入とかの犯罪、(※些細なこと)
他人の調理を邪魔したやつが罰せられない、あんだけ神経が研ぎ澄まされた先生が気付かない、(※些細なこと、干渉しないだけかも)
お米のジュース、(※素晴らしい発想)
裸エプロン、
水戸の格好、まあ他もなんだけど、
卒業生もかわええ、
優れた日本人が世界各地に、(※作者は日本人、作品は日本産)
大会では料理冷めちゃう、温かくなっちゃう、(※スルー推奨)
スパゲッティ切るのもメッツァルーナ(半月包丁)、(※慣れてるのが一番)
食卓にスポイト、

ババアが一人しかいない、※もずやのババアがいたが、一瞬!?えーっと??
中学生が客に料理を提供?(外国は分からん)
女子が皆かわいい、
帽子をかぶらない、手ぬぐい・バンダナを巻かない、
女子があの大きさで小さいと認識、
あとエロい、エロくなくてもアホを極めた演出、基本裸、(※些細なこと)
そのエロさの素晴らしさは老若男女を問わないことだ!!!!!
{/netabare}

幸平って名前は「幸平鍋」から取ったのかね?
幸平鍋って超格式高そうな料亭でも使われていて、普通の食卓でも使われている、
スーパー万能プレイヤーなんだよね。

料理のことは「さしすせそ」ぐらいしか分かんないけど、
この作品はよく勉強してるよね。
セクスィー料理人が監修だし。
大会での{netabare}アリス{/netabare}の料理を文字に起こせたら、さらにすごい。

テンポと音が良すぎ、
作中ではある種のワンパターンかも知れないが、
優れて安定しているというのは、それは高品質ということだ。

皿の真ん中を中心にクルクル回す演出や、
食材が宙を舞う、
包丁を初めとする調理の音、
安定しすぎ、心地よすぎ。
あと決め台詞。

そうそう、キャラを外見で分けるのは普通なんだけど、
変な口癖で分けることはない。
抑揚とか口調とか存在のテンションとかでも十分分けられている。
それで分けられているというのは、
本当、制作陣に、声優さんに愛されているってことなんだな。

っくぅ~~~、この作品の良さを語るには、私の脳内にある言葉が~、足りなすぎる。

だから、分かることを語ろう・・・好きなキャラについてだ!!!!
{netabare}
1席 一色さとし先輩
2席 幸平ソーマ 
3席 タクミ・アルディーニ

あ、あれ?
お、オレ、男なんか好きじゃないのに!?
なんで、なんでなの!!

次ぐらいに好きなのは、
いぶさき、まるい・・・あれ、あれれ、おかしいな、
男なんて、ま、まさかぁ・・・

だ、だって・・・女キャラ、は、み、みんな、
ソーマの嫁じゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1

…じゃないにしても、性別問わずキャラが魅力的に見えるのはステキ♪
オレはりょーこちゃんの陰りがめっちゃツボった。

だから、だからこそ!!!!!女性ランキングを語る!!!!!
{netabare}
一席 田所 ※幸平の嫁
二席 秘書子 ※えりな様の嫁 ※※幸平のツンデレ妻
三席 しおみじゅん ※はやまの嫁

あれ、あれれ、
高校生の時だったら絶対、
1ゆーき、2りょーこ、3たどころ、4くらせ、5えりな※望みなし、6みと、7ひさこ、8ありす※望みなしの極み
という夢ランクが築かれるのに・・・

ひさこ様は大会で惚れた。
しおみ教授はなんか惚れた。・・・ロリコンじゃないんだからね!!
ちっちゃいからかわいいのではなく、かわいい人が小さかっただけだ!!!!!
{/netabare}{/netabare}

そして主題歌もいい。いい。良すぎる。

1期ED、2期ED、1期OP、2期OPの順で素晴らしい。
スパイス、良すぎ。{netabare}回ごとのイキ顔もw{/netabare}
歌詞もいい。
あのオムレツのひっくり返り具合もいい。良すぎる。


・・・そろそろ文字数が多すぎるな。

・・・だけど!!
この作品がこういう妄想であってもイイと思っている!!!
{netabare}
~あらすじ~
修羅と呼ばれたあの男、
料理店を営みながら客を守る。
元は暗殺家業、その刃物の扱いは英知を超える。
そこから生まれた料理。

彼らは守り人、ボディーガードとして生まれ変わった種族。
陽の当たる姿は料理人、陰の姿は暗殺人、
『空切(くうせつ)の修羅』から生まれた『衣切(いせつ)の朱(あか)』ソーマ、
肉を切らずに服を裂く、
心を断ち殺意を逸らす。
「オレはただ、食べた人が幸せになれる料理を創りたいだけだ」
~~~~~~
{/netabare}
オレの感想がイマイチでもまだ語る!!!!!
インフレした文字数だけではなく、評価で4.5以上を付けまくってる昨今、
・・・本当はオール5を付けたかったんだ。

けどね、けど、まだ続くんだ。
{netabare}この作品を教えてくれたtakaさんに感謝。
本当にありがとう。

料理漫画でエロを初めて感じたのは将太の寿司の人妻。
食欲と性欲、人間の生とは切っても切れない。

あー何か言葉が浮かばん。

あの丼対決は良くある料理対決だよね。
相手の欠点がために勝つ。

この作品はそれが分岐点で終わらせないでくれそう。
けど、あの過去を語らせる演出は好きww
料理に歴史あり。

ちなみに好きな食べっぷりはお茶漬けとドン小西の試食。

思い出したけど、呼び名だけ文句あるわ。
・・・まるい、なんかかっこ悪い呼び方されてたな。
せめて「食の生き字引」とかの方が良かったと思う。
{/netabare}

・・・これ以上語るは食べ過ぎだろう。
食べても食べても、うまいものを食べたい、知らないもっと美味しいものがあるかも知れない。

欲が集まるところの、影の重み。

欲深い。

だから満点は付けない。

突き破った壁の先にある高みを見たいんだ・・・



追記{netabare}

あのイケメン高慢チキしのみやが調理法をいじくったことに文句付けてました。

普通です。

品質保証。
ブランドイメージを保つための当たり前のことです。

美味しい不味いの話じゃない。
店の、会社の品質の話。

美味ければいい、とかそんな問題じゃない。

この作品は、例え演出でも、社会の本当の厳しさを示してくれたことはありがたい。

そして、問題に立ち向かうのは一人である必要はない。
条件にないことであれば。
反則、変則、法の穴を突く、
何か問題ある?

・・・こんなに面白い話もない。{/netabare}





ぃいぃちぃぅぁあわくぁんすぅぉぉおおおおおーーーーー!!!!!{netabare}

2015.04.21 08:20 ★★★★☆ 4.1
物語 : 4.0  作画 : 4.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.0

『しょくさいのそうま! ※読み間違え、あと途中から観始めた感想』

常々思うのですが、
評価項目に「演出」とか「笑い」とかなくて困りますw
なので、物語にぶち込みます。

さて、人はなぜ料理、食道楽ネタを見るのか。
今回は料理アニメとしよう。
画面越しでは食べることはできません。

料理とは、救世主や超必殺技やトップアスリートと比べれば身近なモノ。
手を伸ばせば届きそうなのだが、
少なめに見積もって1年に1度ぐらいしかそうならないだろう。

そこにあるのに食べられない。

こういう作品を楽しむのはドMなのだろうか?

否、美味しいとは誰もが持つ感情の一つ。
好みが違えど、美味いものを食べたときの幸せ、感動。
それはうちにあるのだ。

そう、その幸せっぽさをどれだけ味あわせてくれるかが大事なのだ。

美味そうな食材を、
美味そうに調理し、
美味そうに盛り付け、
美味そうに食べる、

そんな姿を見てなんか幸せになる。

もちろん、いつか、明日か明後日か、
美味いもんを食ってやるという欲求も芽生えるが、それはおいとこ。

つまり、表現力がものを言うのだ。

何を言ってるのかと思うかもしれないが、
要するに物語などオマケなのだ。

中学生がコックさんだったり、
実家の寿司屋が潰れそうだったり?
なんかグズグズのふかひれを何とかして最高のフカヒレにするとか吹いてみたり、
えびせんにマヨネーズを付けてみたり、
米粒を欠けていない同じ大きさのものだけ揃えて炊いてみたり、
水を汲む川が違うだけで臭いが変わるとか、
カレーにインスタントコーヒー入れる罠を張るとか、
後の作品で前の作品の技を全否定するとか、
小手返し一手とか、
なんか叫んでみたりとか、
王なのか将軍なのかよく分からなかったりとか、
オリジナルキャラの女の子がいたりとか、
なんか記憶喪失になったりとか、
2(ツー)が知らぬ間に出てたりとか、
わさびは「の」の字に鮫肌で擦るとか、
日本人の方がインスタントのみそ汁に慣れてたり、
神の包丁と人の包丁とか、
なんか驚いたり、
食べたら食感が変わったりとか、
下や中から香りやら食感とか出てきたりやら、
蕎麦が出てきたりやら、
お酢を入れたら乳化したりとか、
札幌かすすき野か知らんがラーメンの値段が高かったりとか、
せっかく函館に来たのにオムライス食べてみたりとか、

もうとにかく雰囲気とか表現とか隠し味とか、
隠し風味とか、穴があればとりあえず何か突っ込んでみたりとか、
そういうのいいからシンプルなのが一番美味しそうだったりとか、

なんか、そういうのがイイんだよ。


何が言いたいかって?
なんか懐かしいんだよwww

というわけで?そろそろ、作品の話。エロい。
{netabare}美味さを{/netabare}エロさを{netabare}交えて表現している。
仕方ないよね、青少年も性少年も大きな子どもも{/netabare}エロが好きなんです。
{netabare}けどね、仕方ないことなんだよ。
だってもし{/netabare}エロを取り除いたら{netabare}おっちゃんやおばちゃんが恍惚とした表情を画面に晒すことになるんだよ?
そんなの見たい?
オレは王様やら将軍がやたら興奮してる様を見たいと思うけどww
今の時代を生き残るためには仕方ないよ。{/netabare}
エロさって{netabare}食欲に通じるものがあると思うよ。{/netabare}性欲も欲だからね。

と連呼してみたものですが、それも含めて表現だよ。
{netabare}不味いものを食わせたがる主人公親子ってのも{/netabare}珍しいけど。

この作品は変態エロ漫画として多少は知ってたけど、
その、
あれだね、

アリだね☆☆☆☆☆{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

極上の美食バトルがここに開宴!! さぁ…おあがりよヽ((`∀´*)っΩ~

原作コミック 原作未読 全24話(15’春~夏2クール作品)


名だたる名料理人たちを世に数多く輩出している
日本屈指の料理の超一流名門学校 ―”遠月学園”―

卒業すればその道のエリート入りが約束される… が!!
その道は実に険しく、入学した生徒そのほとんどが
篩(ふるい)に落とされるという、超ウルトラ難関エリート学校!!!

そこに通う、幸平創真(ソーマ)たちが巻き起こす
爽快・痛快・迫力満点の高校生熱血フード料理対決バトル!!

その名も…
○`Д´)oノ[ 食 戟 しょ・く・げ・き!! ] ヽo)´Д´;;)

日々鍛錬を積み、磨きあげたその腕をふるい
食した人をとめどない幸福感へと誘う料理人たちの戦い…

食材の魅力を最大限に引き出し、そこに奇想天外、斬新な発想をスパイス✩
和・洋・中、料理のジャンルの枠に囚われぬ、正に夢のようなコラボ♪
そして作る者の心・魂を吹き込んだその料理たちはより一層の輝きを放つ!!

彼らのその美食へのあくなき探究心はもはや我々の常識を遥かに覆す!!
人々の心を”絶頂のエクスタシー♡”へと導く、究極の美食の祭典が今ここに―

さぁ!! おあがりよッヾ(`∀´*)ノ-∵!!!


(o´Д`)Фフゥ 思わずあらすじに力が入り過ぎてw、
柄にもなく長々と乱文…失礼しました(人>ω・*)スマソ


本作の面白さ、その醍醐味はなんといっても
料理のぉいしさ! 料理のあたたかさ…、その題材の魅力をギュッと凝縮し
迫力満点のフードバトルを見応えあるストーリー展開で描き、
さらに様々に趣向を凝らした演出、
そしてそこに魅力的なキャラたちががはじけて*:゚・☆
見応え抜群の面白い作品に仕上がっておりました♪

そしてそして、本作でより力を入れている点、その演出こそが…
料理を食した人の … 「 リアクション!!! 」

美味しいものを美味しいそうに見せる
「画」や「音」の演出はもちのろんのこと
それを食する人のリアクションが実にCongratulations☆(゚∇゚ノノ”!!

満面の笑みで、至福の表情を… ヨダレがじゅるり♪と
なんてハレンチな描写♡ 見ているコチラまでそそられてしまう程…

世の健全な青少年たちの○を鮮やかににかっさらうかの如く
その艶かしく、みだらぁ~な描写のオンパレードに ご、ごちそうしゃまでーす(人´∀♡)♪
JC(ジャンプコミック)のその手の枠ですなコレは(o´艸`)

ぃやぁ~良い感じに刺激… もといスパイスがきいてました(σ´Д♡)σ!!
全てをさらけ出すというわけではなく、ぁくまで妄想を掻き立てる
健全な男子ぃーの夢膨らませる…そーいった演出が実にぉ見事♡

ぁ~s 、食欲が(。´ω`。)Ψ*:・゜♡
ぅう(゚д゚)_。) コレ見ていると、お腹がすくのですよw

そぅ…食欲そそるその香り、匂いにつられついつい舌がジュルリ(*´﹃`*)と
ぐつぐつ♪ ジュワー~パチパチッ♪と、食欲を刺激するわくわく音♫

いざ目の前に振舞われた料理の、その美貌♡
瞳をキラキラ輝かせては、もぉたまらず…パクリ(๑•ʜ •๑)

口に入れた瞬間広がる美味のハーモニー♫♦・*
塩気に加えて、甘みと食材にしみ込んだ旨味が絡まり、
素材の味を活かした優しくも上品✩ それでいてどこか懐かしい味+:。(´ω`*)゜.+:。

そこに、とろとろふわふわ、はずむ弾力♫ 歯ごたえ…舌触りと食感が相まり… 
実に心地よく口の中で踊りはじけては深まる味わいのアンサンブル☆。+


⇒はぅぁぅぅうぅぅぅぁ~ヽ(๑´∀`)ノんw


そして、料理の美味しさが伝わってくるのと同時に… 
それを作った人の心意気が何よりも強く感じらる描写に心奪わます(。゚´Д⊂。キュン

こ、これは見ていて胸が熱くなり、目頭が熱い…
上手い…そして旨い、
い~やそれでいて実に美味い(*ゝ`ω・)b 作りに♪


ぅん♪ コレはただのエロ料理アニメでは…ないのんなぁφ(゚Д゚ )

食う寝る遊ぶの3連コンボ~๑◎∀◎๑)۶♫  ならぬ!
「 作る~食う~エロの3連コンボ~♫ 」 

”美食バトル”に”飯テロ”、そして”エロ”の三国同盟!!
…いや`・ω・´)ノ!!、三権分立!! 三角地帯♡ ぁ!三位一体!!

そぅ言うなれば…
“美食バトル”の星☆三つで~すv(´∀`*v) と

”飯テロ”ビュッフェのフルコース食べ放題やぁヽ(*´∀`)ノ─ッ♪ と

“エロ”の妄想産業革命やぁΣヽ(♡Д○*ノ)

が合わさって・・・・  わ~お!!(゜∀゜ノ)ノ” w




・・・・  ・・・・ 




・・・・  ・・・・




 お粗末ヾ(`∀´*)ノ



お気に入りのキャラ(o*゚∀゚)o

ぃやぁ~みんな魅力的で甲乙つけがたい(。-`ω´-)ムム

でも私は…

乾 日向子せんせ♡が好き(/ω\*)
(遠月OGで元十傑! 現日本料亭の女将)
おっとり、マイペースで、天然でおもしろいの♪
四宮っちにちょっかい出してどつき回されるのとか最高(。→ˇ艸←)プッ w

続いて
⇒肉魅♡⇒田所恵ちゃん⇒アリス⇒えりな⇒悠姫⇒一色先輩wかな〆(・ω・o)


OP、EDはともに前期が好きです♪

前  OP 「希望の唄」 / ウルトラタワー
期  ED 「スパイス」 / 東京カランコロン

後  OP 「ライジングレインボウ」 / ミソッカス
期  ED 「さっちゃんのセクシーカレー」 / 大森靖子

「希望の唄」サビ、カラオケで歌うとめっちゃ気持ち良いです( o´∀`)o¶~~♪



半ば、まだまだコレからといったところで終わってしまいましたが・・・・
続編制作決定!!とのことで、今から続きがとっても楽しみですネヽ(*´∀`)ノ


見るものすら絶頂の幸福感へと誘う”美食”と”エロ”の極上ミルフィーユ♡

さぁ・・・・  おあがりよヾ(`∀´*)ノ!!!!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 65
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

少年ジャンプで爆発的なブームを起こした料理格闘漫画が遂にアニメ化!

原作は少年ジャンプの料理格闘漫画

新人が育たず長寿連載と人気作家に
おんぶにだっこ状態の週刊少年ジャンプで
唯一気を吐いている新人の作品がこの漫画

新人と言っても
原作:附田祐斗
作画:佐伯俊
料理監修:森崎友紀
という3人体制
まぁそりゃ料理の薀蓄と魅力的なストーリー
それらに説得力を持たせるだけの作画
料理漫画は1人でやるにはかなりきついジャンルです

この作品は料理漫画の中でも
料理格闘漫画なんて評されるジャンル
美味しそうな料理があふれる料理バトルに
大げさをはるかに通り越した審査員たちのリアクション芸

このジャンルにカテゴライズされるアニメ作品としては
10年ほど前の「焼きたてじゃパン」以来でしょうか?
「焼きたてじゃパン」のリアクション芸は
寒いダジャレを無理やり大げさなリアクションにしていって
元のダジャレのレベルの低さと
リアクション芸のスケールのミスマッチで攻めてきていました

もう少し前に放送されていたのは「中華一番」
料理格闘漫画という言葉を生み出したのはこの作品
強面の審査員が顔中の穴という穴から体液を垂らしながら
恍惚の表情で食事にかぶりつく様子は
原作でもなかなかに強烈でしたが
アニメ版は更に悪乗りして過激にやっていました

もっと歴史をたどっていくと
「中華一番」のさらに10年前
もはや伝説と言っていいこのジャンルの草分け的存在が
「ミスター味っ子」
原作漫画はそこまで過激なリアクションではないのですが
アニメ版の味皇様のぶっ飛んだリアクションが
このジャンルを作り出したと言っても過言ではありません

そしてそんな料理格闘漫画のリアクション芸の世界に革命を起こしたのが
この食戟のソーマという作品
うすら寒いギャグ、濃すぎるおっさん、口からビームを出すじじい
これまでの料理格闘アニメには華が足りなかったのです
この作品は痛々しさを笑いに昇華させるという
リアクション芸の鉄則はそのままに
その痛々しい部分の要素として女の子のお色気シーンを投入しました

その発想は無かった!・・・わけではないです
例えば兄弟誌ヤンジャンで連載していた「華麗なる食卓」なんか
料理勝負+微エロラブコメな感じで売ってました
ただし、料理勝負の部分は全体的にもっと真面目寄りで
食欲を刺激するシーンと性欲を刺激するシーンは
基本的には分けて描写されいました

食戟のソーマはそのふたつをミックスして
食欲と性欲を同時に刺激しようというのがコンセプト
それを新人に厳しい近年の少年ジャンプで展開しようという
その大胆さがまずすごいです
そしてプロの料理研究家をブレインに据えた料理薀蓄
作画専業の漫画家によるクオリティの高い美少女
それらを綺麗にまとめあげつつ少年誌らしい物語を作る原作者
この3人のスペシャリストによるハイクオリティのコラボレーションで
実際に人気漫画にのし上がってしまったのだから脱帽するほかありません

そして今回のアニメ化で
この作品の放送時間は深夜2時~深夜3時台
つまり食欲・性欲だけではなく、そこに睡眠欲が加わり
人間の三大欲求がすべて同時に刺激されてしまう
なんとも恐ろしいアニメとなっております

アニメは2クール使って
秋の選抜の予選終了までを描いています
しかしそのラストがちょっと問題
{netabare}
本選出場枠最後の1人がしっかり描かれていないんですね
アニメだと88点の丸井と伊武崎の同点という形で試合は終わっており
伊武崎が悔しがっているというところから
丸井が勝利したかのような描写になっています

ところが漫画版では叡山先輩の刺客である美作昴という新キャラが登場
91点を出し本選枠を勝ち取っていきます

この美作が丸々削られたことによって
最終回としてはより引き締まって
ひとつの作品としてはいい形になったと思います
アニメはこれでおしまいという事ならば
この締め方は正しいと思います

しかし次への展開を放棄して綺麗に締めるという事は
「これで終わりです」「続編は作れません」
と言っているに等しいです

めだかBOXでさえ3期へ望みを繋ぐため
新キャラ投入という最後っ屁を放って足掻いていたのに
(結局実現しませんでしたが)
ここで美作を出さないという事は
「円盤売れてないし本選は作る気ありませんよ」
ってことですよね

漫画の方はいまだに好調なのだから
このまましばらく人気が持続して
ワンピに変わるようなジャンプの看板になる可能性も0ではない
だとしたら数年後に風向きが変わって続編にGOサインが出るかもしれない
たとえ商業的な都合に実現は厳しかったとしても
スタッフとしては続編を作りたいという意思表示を込めて
続編への布石を打って欲しかったなぁ{/netabare}

無駄に熱いバトル展開と
時々差し込まれる微エロ要素
美味しそうな料理の数々
全体的に悪くない出来のアニメ化だったと思います
それだけにこれで終わってしまうのが残念です

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26

76.9 4 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング4位
食戟のソーマ 弐の皿(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (660)
3854人が棚に入れました
実家の下町の定食屋「ゆきひら」を手伝う日々を送っていた幸平創真は、中学校卒業と同時に、ある料理学校への編入を父・城一郎に薦められる。それは日本屈指の料理学校「遠月茶寮料理學園」……卒業到達率10%以下の超エリート校だった。厳しい試験、脱落者続出の地獄の宿泊研修、退学を賭けた食戟。さまざまな試練を乗り越え、料理の腕を磨いていく創真。同じ志を持つ仲間や、同世代の実力者たちと出会い、一人の人間としても確実に成長を続けていた。――そして迎えた秋。一年生の中でも選ばれた者しか出場を許されない遠月伝統「秋の選抜」、その出場切符を創真は手にする。「秋の選抜」予選のお題は“カレー料理"優勝候補でスパイスの使い手、葉山アキラの作るカレーにスパイスの奥深さを知った創真は葉山の宣戦布告を受けて立つべく、スパイスと格闘。予選当日の朝まで試行錯誤して調理に臨み、葉山と同じ“香りの爆弾"という発想に行き着いたが、結果は葉山94点、創真93点と僅差で葉山が一位に。葉山に敗れはしたものの、見事に本選出場を決めた創真。悔しさを滲ませながらも、さらに強くなることを心に誓い、かくして迎える「秋の選抜」本選。トーナメントに肩を並べたのは、創真、恵、タクミ、緋沙子、アリス、黒木場、葉山、美作、の8名。次なる創真の相手は……!? そして、てっぺんを取るのは……!?

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、諏訪部順一、岡本信彦、花江夏樹、大西沙織、赤﨑千夏、安元洋貴
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今期も十分に楽しめました♪

12~最終話{netabare}
四宮シェフのもとでのスタジエール。1期での四宮シェフの印象から
すると、かつての厳しさの中に優しさが加わってて、田所との料理対
決以降に成長したことが伺えました。ソーマも四宮シェフのもとで
フランス料理を学び、一回り以上成長したことがこの2話で分かり
ます。なんだかんだ言って、四宮シェフとソーマはお互いの力量を
認め合っていることが窺えて、とても良い気分で最終話を終えるこ
とができました。ソーマの考えた料理も、ちょっと改良して『生意
気小僧風』とメニューに記してあった点も四宮シェフの人柄を感じ
させる演出で良かった。参の皿も期待したいですね!!{/netabare}登場人物が
かなり多いので、他の人たちの様子も気になりましたが描ききれな
いで終わってしまったのが残念でした。でも楽しめました!!
11話{netabare}
新戸とソーマのスタジエールが中心だったが、新戸の殻をソーマが
壊してあげて、前向きに再出発させてあげるというのが主たるスト
ーリーで、なかなかいい話でした。恵はえりなと組んでスタジエー
ルだったが、こちらも恵なりの考察で地味ながら活躍していました。
スタジエールの帰りに、えりなとの車中の会話は楽しかった。恵の
心のつぶやきがウケましたw 次回のスタジエールはどのような内
容なのか楽しみです♪{/netabare}
9・10話{netabare}
3人の熾烈な争いは葉山の勝利だったが、拮抗した試合の中でソーマ
は新たなる境地を目指す。負けてからどう進化して行くのか、これ
からのソーマの成長に期待しつつ、新展開かな?{/netabare}
8話{netabare}
サンマの目利きでは黒木場と葉山に勝てそうにないソウマが考えた
サンマの熟成方法は・・・?次週が楽しみです。{/netabare}
7話{netabare}
黒木場と葉山の勝負は互角で引き分けとは・・・勢いでは黒木場かと
おもったが、結局二人とも決勝に持ち上がり、ソウマと3人での決勝
戦となった。お題はサンマということです。
庶民な私は、やっぱり塩焼きが一番じゃないかと思うのですが・・・
大根おろしは必須ですw でもきっと、とっても工夫をこらした
料理が作られることでしょう。{/netabare}
6話{netabare}
美作とソウマの食戟だけど、志の高さからしてソウマの方が上でした。
ただ、料理をやめようとした美作を諭し、真の料理人を目指すように
勧告するソウマの器も大きくなってきてるね。次週は黒木場と葉山の
対決で、今回の食戟対決よりも、こっちの方が興味あるなぁ~。どん
な料理が出てくるのか楽しみです♪{/netabare}
5話{netabare}
ビーフシチューで食戟ということになったが、郁魅とえりなのおかげで、
なにかヒントが得られたソーマは次週どのようなシチューを作るのか楽
しみです。どのような勝ち方をしてくれるのかがポイント。まさか負け
ることはないと思う。一口目から美味しい料理を作るっていうことが
今回のソーマの課題でもあるようですね。定食屋の美味しい料理から
どのように脱却するのか期待です。{/netabare}
4話{netabare}
タクミVS美作。美作がタクミに食戟を仕掛け、タクミは受けて立ったが
が負けてしまう。次戦はソウマVS美作となった。
美作の戦い方は姑息だが、技術や応用能力はある。
美作はソウマに食戟を叩きつける。ソウマは負けたら料理人を止めると告げ、食戟を承諾。
果たしてどうなるのか・・・。個人的には、黒木場と葉山アキラの勝負の
方が興味あるな・・・。{/netabare}
3話{netabare}
田所ちゃん負けたか・・・残念。でもさ、ふんどし脱げてたんだったら、田所ちゃんの勝ちじゃないんかい(笑)。もう一戦は葉山アキラの勝利。確かに見る
からに美味しそうなハンバーガーだったなぁ♪来週はタクミと美作の勝負。
女の子は全員負けってことになりました。{/netabare}
2話{netabare}
田所ちゃんと黒木場のラーメン対決。料理の細かい部分はよく分からんけど
どちらも美味しそうです。決着は来週みたいですが、田所ちゃんに勝って欲
しいなぁ~。彼女独特の温かく優しい心のこもった、そして洗練された料理
がどこまで通用するのかな~?創馬との対決の時はくるのか、ちょっと楽し
みにしているのですが・・・。今期も安定した内容だし、安心して楽しめま
す。 {/netabare}
1話{netabare}  
アリスと創真の弁当対決でした。あまりの豪華さに味の想像はつかないが、
どちらの料理も美味しそうでした。決め手は『心のこもった温かい料理』って
ところですね。アリスは田所ちゃんの次に好きだったキャラなので、ここで
負けたのは残念ですが、いい子でしたね♪リベンジの機会があるのでしょうか?
画も申し分ないし、1期と同様に楽しめそうです。次週は田所ちゃんに勝って
もらいたいけど、どうなるかな・・・。連続で好きなキャラが負けるのは
ちょっとイヤかもw{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

しょ~くぅ~げ~きの・・・すぉおぅむぁあああああーーーーー!!!!!!!!!!

スタジエール編が面白過ぎる。
もしSHINO'sで働いたら3分ともたなそう。

私の仕事で週に何日か、その何十分何時間か神経を張り巡らせるときはある。
しかし彼らはそれ以上の集中力と技術と計算を数時間に渡って常に保たせている。
多分、適度にリラックスした状態で最高の集中力を発揮しているのだろう。
嫌だ、こんな職場環境、ブラック職場ダメ絶対!

と言いたいところだが、実際はどうなんだろうね?
結構イイ店ってディナーしかやってないところも多いし。
けど仕込みとかで昼から、昼前からやるところもあるし、
使える人材は限られているし。
ここまで達すると労働ではなく天才の矜持みたいなもんかね。


さて、2期なのであらすじとかぶっ飛ばしてます。
スタジエールまでやるとは思わなかった。まあ切りがいいっちゃいいかな。
その先ってメッチャ映像化しづらいんだよねw
キャラ増えるし、アニメっぽいのは一瞬で終わっちゃうし。
原作自体が匙加減難しい話になっているので、
投げっぱなしエンドにならずに最後まで描いて欲しい所です。

私の思いはネタに包まれているので、これぐらいで。


※ネタです※
☆あらすじ!!!!!

オッスおらソーマ!
俺たちは民の胃袋を満たし健康を維持し生きる意欲を与えて国の発展に貢献する一方、
食材に感謝するための武道大会で闘う調戦士だ。
この大会ってのは元々は祭りだったけど金持ちが調子に乗ってコロシアムに改造して、
規制されてなるべく死人がでないように参加者の命を「出来る限り」保障するようになったんだって。

そんなこんなで秋の選抜トーナメントに進出!!
薙切見てろよ、オレは十席なんかに興味はない、今すぐ駆け上るぜ、遠月の頂点によぉ!!!


★キャラ紹介!!!!!

ソーマ 伝説の親父、下町の定食屋「ゆきひら」の倅、「客が望む最高の品一秒も待たせず提供するぜ!」
 得意技①目からビーム ②マッパワー(全裸になることで身軽になる) ③ナイフサーフ
 隠し奥義 ①転生 ②覚醒 ③逆境に強いぜ!
田所 秋田小町、「めぐみはみんなの嫁だべっ!」(←おっさんより)※ソーマの妻
 得意技①速攻スマッシュ! ②{netabare}ホタホタホタホタホタホタホタホタ!{/netabare} ③合掌
エリナ様 伝説の味王家の正答後継者「世界一の調戦士なら結婚してあげても構わないわ!」※ソーマの嫁
 得意技①ゴッドタン ②もみあげフック ③嘲笑
秘書子 伝説の漢方と拳法の使い手「エリナ様の夫は私だ!」※オレの嫁
 得意技①四物刀 ②調合 ③葛根刀
アリス様 伝説の味王家の末裔「エリナなんて全然好きでもないんだからね!」※リョウ君の嫁
 得意技①遠心分離斬 ②絶対零度 隠し奥義①ポコポコ×1000
ニクミ 伝説の肉屋の一人娘「たまたま暇でたまたまイイ肉が手元にあっただけだ!」※ソーマの側室
 得意技①一刀両断 ②(^ω^)ペロペロ ③狂戦士(ビキニアーマー)
榊涼子 伝説の酒屋の娘「今夜、発酵しない?」※煙の香りがする!?
 得意技①発酵ダイオード ②酔拳 ③鬼殺し
ユーキ 伝説の狩人の娘「極星流、猪鹿腸詰めウィーーーップ!」※恵応援団
 得意技①ジビエ ②コールワイルダー ③親父狩り
汐見教授 伝説のスパイス研究家「嫁じゃなくて潤、じゃなくて汐見教授って呼びなさい!」※葉山の嫁
 得意技①不老不死 ②血流促進 ③美肌効果

その他、余裕があるときに書くかも
※ネタでした※



○一話感想→{netabare}

2016.07.03 09:44 ★★★☆☆ 3.8
物語 : 3.5  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 3.5  キャラ : 3.5
『よく噛んで冷める前におあがりよ 【1話乾燥】』

焦らずに 大事にしよう 作品を

巧遅は拙速に如かずと言うけど、
早ければイイわけじゃないよね。

このペース、1クールで秋の選抜トーナメントを終わらせるつもりかな。


さて、食戟のソーマも2期なので細かい説明は端折ります。

好きが高じて原作18巻まで読みました。
2期1話であった{netabare}慧先輩の料理学校{/netabare}の話、
あれが1話になると思ってかなり楽しみにしてたのに。

こんなに急いては料理の待ち時間も余韻も楽しめないではないか!!!!!

お、おれは・・・料理とか情熱とかかわええ女の子とか裸エプロン(※男)とか、
そういうのを1期のペースで満喫したかったんだ。

けど、料理は全部提供されて食べるまで分かんないよね。

毎年1クールか2クールぐらいでゆっくりやってくれればいいのにな。
巧遅拙速、商売なら正しいだろうな。
きっと2クール確保するほどの人気がなかったのだろう。

それでも好きです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

秋の選抜の王冠は誰の手に…?

この作品は、「食戟のソーマ」の続編の位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

この2期を見越した上での1期だったのでしょう…1期が秋の選抜の途中で終わっていましたから…
この作品では、秋の選抜とその次の試練であるスタジエールまでが描かれています。

秋の選抜は本戦から…Aブロックから葉山、創真、黒木場、美作の4名、そしてBブロクからはアリス、緋沙子、タクミ、恵の4名が予選を突破したメンバーです。
一部名前の聞かない人もいますが、ほとんどが残るべきして残った面子だと思います。

このメンバーがガチでぶつかり合う…これが熱くならない訳がありません。
1話目から凌ぎを削る戦いが繰り広げられます。

殆どが知った顔ですが、視点としては極星寮の創真と恵寄りで見てしまいました。
1期では退学の危機に瀕した恵でしたが、気付けば選抜の本戦入り…彼女が一番成長したのではないでしょうか。
仲間に恵まれた…という事もあると思います。
でも、食べた人の心を癒す心遣いは彼女ならではの武器で、彼女の料理の根底に脈々と流れていると共に、彼女の成長の源になっています。

幸平創真…発想力と粘り強さ…そして「何かやってくれる」という期待してしまう彼の存在感は2期でも健在です。
秋の選抜の頂点に立てるのはたった一人…誰もがその頂点を目指して努力してきましたが、簡単に手の届く場所ではありません。

創真の家は定食屋です。お客さんに美味しい料理を食べてもらうため、日々の研鑽を忘れない…
でもそれだけで頂点が取れる程甘い世界ではなく、長年にわたる様々な積み重ねが大事で、その中には定食屋とは縁遠い分野だって少なくありません。
料理の厳しさを知り…自分らしい料理を目指してきましたが、彼はどんな答えを出すのでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認下さい。
本戦メンバーひとりひとりから「絶対勝ちたい」という思いがヒリヒリと伝わってくるようです。

そして秋の選抜の後はスタジエールが彼らを待っていました。これは実地研修なのですが、ただ淡々と実地研修をしてくる…というありきたりな研修はではありませんでした。
話数的には短い話でしたが、充実した面白い話だったと思います。

そして気になる人物と言えば…薙切 えりなでしょう。このレビューを書くためにwikiをチラ見して知ったのですが、彼女がこの作品のメインヒロインなんだそうです。
言われてみれば…確かに1期の序盤はちょくちょく登場していましたが、これまであまり料理もせず、上から見ている機会の多かった様に思います。
という事は、この物語は未だ序章という事なのでしょうか。

気になると言えば薙切 えりなのCVの種田さんです。
命に別状は無いとの事でしたが突然の療養宣言…
原作のストックも十分にある様ですし、人気もある作品なので当然続編の話も出ている事と思います。
でも、薙切 えりなのCVは種田さん以外は考えられません。
201年にデビューしてから主役級の配役に次々と抜擢されていたので相当の激務だったんだと思います。
今回たった1クールしか無かったので、続編を見たい気持ちは山々ですが続編は種田さんがちゃんと回復してから…という事で個人的には良いと思いますし、治るまでは待ちたいと思います。
種田さんの一日も早い復帰を祈っています。

オープニングテーマは、SCREEN modeさんの「ROUGH DIAMONDS」
エンディングテーマは、nano.RIPEさんの「スノードロップ」
大好きなnano.RIPEさんのエンディング…今回の曲もメロディーが凄く恰好良かったです。
今期のアニソンBEST10にも入ってくるくらいの良曲でした。

1クール全13話の作品でした。1期が2クールだったのでてっきり今回も2クールかと思っていましたが、話の区切り上1クールでちょうど良かったみたいですね。
満を持して発表される3期を楽しみにしています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

78.0 5 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング5位
寄宿学校のジュリエット(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (542)
2644人が棚に入れました
寄宿学校、ダリア学園。孤島に佇むこの名門校には、敵対する2つの国の生徒が通い、日々、争いを繰り返していた……。そんな状況の中、東和国寮の1年生リーダー、犬塚露壬雄と、ウェスト公国寮の1年生リーダー、ジュリエット・ペルシアは、実は秘密の恋人同士! 犬塚の告白ではじまったこの恋は、学園中の誰にも! 絶対!! 何があっても!!! バレちゃダメ!

声優・キャラクター
小野友樹、茅野愛衣、佐倉綾音、嶋村侑、日高里菜、小倉唯、神谷浩史、杉田智和、細谷佳正、下野紘、立花慎之介、喜多村英梨、興津和幸、上坂すみれ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アレンジされたロミオとジュリエット セミドンもあったよ

ダリアはウェストと東和の間に挟まれた島で両方の国から学生が来ている。平和を装っているが、裏で敵対しており、犬塚とペルシアは秘密の恋人。1話の告白シーンがすでにクライマックスでちょっと竜頭蛇尾気味な感じはあったかもしれない。なので、内容の評価は個人的にはそんなに高くはない。それでも、飽きずに最終話まで見ることができるくらい良いテンポであった。原作がまだ続いているので、もしかすると2期があるかも。アニメを見て原作を読みたい気持ちになった。

女の子のキャラクターはみんな可愛い。ペルシアを慕うスコットが完全にギャグキャラで扱いのひどさは面白い。

OPはfripSideのLove with You。1番と2番で歌詞の視点が変わるらしい。EDは飯田里穂のいつか世界が変わるまで。犬塚とペルシアが世界を変える決意を表している。どちらもアニメにしっかり寄り添った歌詞。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。

寄宿学校、ダリア学園。孤島に佇むこの名門校には、敵対する2つの国の生徒が通い、日々、争いを繰り返していた……。 そんな状況の中、東和国寮の1年生リーダー、犬塚露壬雄と、ウェスト公国寮の1年生リーダー、ジュリエット・ペルシアは、実は秘密の恋人同士! 犬塚の告白ではじまったこの恋は、学園中の誰にも!絶対!!何があっても!!!バレちゃダメ!

1. 犬塚露壬雄とジュリエット・ペルシア
寄宿学校・ダリア学園には、2つの国の生徒が通っている。東和国とウェスト公国。隣り合う両国は敵対関係であり、学園においてもその関係は変わらない。そのせいで、東和国の1年生リーダー『犬塚露壬雄』は恋に悩んでいた。長年の想い人は……敵国ウェスト公国の1年生リーダー『ジュリエット・ペルシア』。悩みに悩んだ末、告白の決意を胸に犬塚が動き出す!

2. ロザリオとジュリエット
今日も今日とて対立しあう東和国・黒犬の寮(ブラックドギーハウス)の生徒と、ウェスト公国・白猫の寮(ホワイトキャッツハウス)の生徒。そんな中、犬塚とペルシアは初々しくも秘密の交際を続けていた。そして迎えた3か月に一度のダリア街への外出許可日。誰にもバレずにペルシアとデートをするため犬塚は秘策を考えていた。それはペルシアに黒犬寮中等部男子生徒の変装をさせること! ハプニング続出、綱渡りのデートが始まる!

3. 露壬雄とシャル姫
付き合って1か月の記念日を祝う約束をした犬塚とペルシア。その頃学園はある生徒の復学にざわついていた。その生徒の名は、ウェスト公国第一王女『シャルトリュー・ウェスティア』。白猫の生徒たちからの歓声を受け、悠然と赤絨毯の上を歩くシャル。その姿に反発する黒犬生徒を代表してシャルにつっかかろうとした犬塚を、予想だにしないシャルの言葉が襲う。「君、ペルシアと付き合ってるでしょ」。--秘密の恋、早くもバレる!?

4. 露壬雄と蓮季
迫る中間テストに向けて勉強合宿をはじめた黒犬の生徒たち。犬塚に頼まれたペルシアも、『ジュリ男』に変装して合宿に参加することに。合宿で教師役を務めるのは、犬塚の幼なじみの『狛井蓮季』。ひょんなことから犬塚は、その蓮季の献身が自分のためのものだと知ってしまう。ペルシアとの本当の関係を告げられない自分の不誠実さに思い悩んだ犬塚は、ある決心をして……。

5. 露壬雄と体育祭
体育祭が近づくダリア学園は、練習に励む生徒たちでいつもより賑やか。どうしても乗り気になれない犬塚の前に、白猫の少年・『アビ・シニア』と、彼を慕う少女・『ソマリ・ロングヘアード』の2人があらわれる。監督生(プリフェクト)を目指すアビは、白猫の寮内での人気を不動のものにするためにペルシアへ接近しようと試みる。当然、黙ってはいられない犬塚だったが……!?

6. ジュリエットと体育祭
ダリア学園の生徒たちが『MVP』を目指しそれぞれの闘志を燃やす中、ついに体育祭がはじまる。中でも「MVPを取ったらペルシアになんでもひとつ言うことを聞いてもらえる」という約束をした犬塚の気合いはものすごかった……。黒犬、白猫ともに一歩も譲らぬまま競技はすすみ、ついに同点のまま7種目目の「棒倒し」--「スティック・ダウン」を迎える。事件は、その時に起こった。

7. 露壬雄とジュリエットと体育祭
体育祭は最終競技「騎馬戦(キャバルリー・バトル)」での、犬塚対アビの対決によって決着したかのように思われた。そんな時、犬塚の挑発によって、前代未聞の延長戦が実現。満足な結果を出せないまま体育祭を終えようとしていたペルシアへの、犬塚の思いやりだった。しかし、勝負は勝負。お互いの気持ちを尊重しているからこそ手抜きはできない。全力でぶつかりあう2人の、そして体育祭の決着は、思わぬ形で訪れる!

8. 露壬雄と監督生
学園近くの湖岸で豊作祈願の祭りが行われることを知った犬塚は、いつものようにペルシアをデートに誘い、約束を取り付ける。祭りを前に浮かれる犬塚の前に現れたのは、『王 胡蝶』と『王 手李亞』の双子姉妹。見た目こそ幼い2人だが、実は14歳にして高等部2年にまで飛び級し、黒犬の寮の監督生(プリフェクト)をも務める天才児だった。2人に行動監視されながら、犬塚は無事にペルシアとデートできるのか!?

9. 露壬雄とシャルとプレゼント
ペルシアの誕生日を一週間後に控え、プレゼントの入手方法に悩んでいた犬塚は、双子のお使いでダリア街へ外出する許可を得る。しかし、勢いよく街に繰り出したものの、なかなかプレゼントを決められない。そんな時、街中で偶然シャルと遭遇。プレゼントのアドバイスをもらうために、しばらく一緒に行動することに。予想だにしなかった、犬塚とシャルの買い物デートはトラブルばかりで……!?

10. 露壬雄と藍瑠
シャルとの買い物を終えて部屋に戻ろうとした犬塚の前に立ちはだかったのは、黒犬の寮の監督生(プリフェクト)にして犬塚家当主、そして犬塚の兄である『犬塚藍瑠』だった。いくつかの不審な点を挙げ、犬塚が白猫と内通しているのではないかと疑う藍瑠。兄に対しては従うことしかできない犬塚は、一週間の監視生活を受け入れる。しかし、それはペルシアの誕生日と重なっていて……。

11. 露壬雄とジュリエットと誕生日
ペルシアの誕生日当日。前夜のことを挽回するため、なんとかしてペルシアと話そうとする犬塚だったが、犬塚の身を案じるペルシアから「今は会いたくない」と拒絶されてしまう。目に見えて落ち込み、完全に授業に出る気を失くしてしまった犬塚の姿を見かねたのは、蓮季だった。「授業、サボっちゃおっか?」。犬塚を元気づけるため、蓮季による楽しい学校めぐりがはじまる--!!

12. 露壬雄とジュリエット
白猫の寮に乗り込んでペルシアの誕生日を強引に祝おうとする犬塚。寮内でペルシアを探すうちに、白猫の寮の監督生(プリフェクト)代表『ケット・シィ』と遭遇してしまう。ペルシアに会うためにケットに立ち向かうが、まったく太刀打ちできない。監督生代表との力の差に打ちのめされながらも、犬塚は諦めず、猛然と窓に走りはじめる。その先に待つものは--。犬塚とペルシア、世界の壁を越えて、2人の手は繋がるのか--!?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

久々の正統派ラブコメ♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
クラシカルな良さの目立つラブコメでしたね。EDの90年代感からいっても、狙っているのかな?って思いました。

アニメの登場人物に萌えたのは、かなり久々かもしれません。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
むしろ犬塚が可愛い(笑)

いや、それはさておき、本作で一番好きだったのは蓮季かな。やはり、「報われないサブヒロイン好き」としては、ね(笑) 久々に、アニメのキャラに萌えましたw

さて。

ラブコメは、これで良いんだと、再確認しました。

捻った展開も必要ない。シリアス過ぎる展開もマストではない。

ちゃんとキャラクターが良くて、適当にラブラブコメコメしてればそれで良い。

あとはやっぱり、主人公(男)の魅力は大きいですね。基本、アニメの女の子なんて大抵可愛いく作られてるのでw、あとは、二人の仲を応援したくなる主人公かなんですよね、ラブコメの成否って。

サブキャラも、ちゃんとサブキャラらしい程よい立ち位置とキャラの強さ。特にマル君は良かったですね。最初はただの外道雑魚でしたが、次第に可愛くなっていきました(笑)

2期が楽しみな展開で終わりました。待ってますよ♪
{/netabare}

【余談~ 剣道通信簿(10話剣道シーン) ~】
{netabare}
「まあ、防具もつけないで剣道やるなよ」というのは今さらなので、それ以外の減点項目を。

①犬塚兄の袴の結び方、結び目が蝶々結びになってますが、小学生とかがやるダサい結び方です(-1点)。

②犬塚兄の竹刀、よく見ると鍔の上(刃部に近い方)に鍔止め(ゴム性の部品)がついてます。逆です(-2点)→次のコマでは正しくついてたけど。

③通常、竹刀の竹は4ピースで1本になりますが、作画を見る限る6ピースで1本になってます。ごくわずかに、素振り用でそういうのも見たことありますが、通常は使いません(-2点)。犬塚の中結いの位置が竹刀の真ん中辺りにありますが、規程上、全長の4分の1と決まっています(-1点)。

ということで、短いシーンでしたが、ほぼ良いところなし。5段階で1って感じですね。道着や袴の色合いや質感は悪くなかったです。加点はそこくらいかな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
どんな世界観? THEラブコメって感じだな。好きな娘にイジワルするとか、そんな感じだなw 恋愛要素もギャグ要素もバランスよく、なかなか良い感じだな。

2話目 ☆4
犬(スキスキしつこい犬塚)と猫(ツンデレペルシア)か。顔芸(笑) 匂い(笑) なんだろう? むしろ犬塚に萌えるw ラメーンw

3話目 ☆3
ペルシアの為に、従うか。本当に何があったの?(笑) シャル姫をいじめている時の犬塚、楽しそうだなw 嫉妬か、、、。友情なら、まあ良し。しっかし、蓮季は、「報われないサブヒロイン好き」としては、なかなか萌え度が高いかな♪

4話目 ☆5
蓮季、眼鏡っ子だったか♪ 勉強って、真面目か(笑) 子羊のおっぱいは笑ったw あれ、何次方程式のグラフだよ(笑)? 因数分解って、中学の範囲じゃねぇか(笑) 即バラすなよ(笑) 蓮季、好きだからこそ、だよな。泣き顔に萌えたw 犬塚の好感度が下がる回だったな(笑)

5話目 ☆4
不埒(笑) 犬塚は可愛いな~(笑) ペルシア、ダメダメだなw なんか、作画怪しい? 私の為に争わないで(笑) いや、好きな子(彼女)の料理なら、男はなんでも美味しいさ。ただ、嫁さんになって毎日ならキツいかもだけど(いや、未婚だが)w 蓮季、切ないな~。新キャラ? 頭踏んでたの忘れてたわ(笑) エヴァネタw こういう生真面目さと可愛さが、犬塚の良さだよな。

6話目 ☆4
しょう、らい(笑) 王女様の怖さ、好きだな。マルみたいな立ち位置も、好きだな♪ 死ぬぞ(笑)

7話目 ☆4
まあ、おっぱいクソ野郎、は、ラブコメ的には良いラインかな。剃毛しよっか(笑) まさかの盆踊りw お見舞イベント。定番ながら安定の萌え。

8話目 ☆3
新キャラのロリ双子。マルくんトリオ、可愛いな~。ロミジュリ、目立ち過ぎだろ。誰だよ、クソ返事おじさん(笑) ほっこり良い話。ペルシアさん、マジ天使w 兄貴なんだね。

9話目 ☆3
メガネパンツおじさんのフィギア(笑) いやいや、彼女いて、手を引く理由なんてないだろ。シャル、ドM?

10話目 ☆3
ブラで、即捨てられたw

【剣道通信簿】
「まあ、防具もつけないで剣道やるなよというのは今さらなので、それ以外の減点項目を。①犬塚兄の袴の結び方、結び目が蝶々結びになってますが、小学生とかがやるダサい結び方です(-1点)。②犬塚兄の竹刀、よく見ると鍔の上(刃部に近い方)に鍔止め(ゴム性の部品)がついてます。逆です(-2点)→次のコマでは正しくついてたけど。③通常、竹刀の竹は4ピースで1本になりますが、作画を見る限る6ピースで1本になってます。ごくわずかに、素振り用でそういうのも見たことありますが、通常は使いません(-2点)。犬塚の中結いの位置が竹刀の真ん中辺りにありますが、規程上、全長の4分の1と決まっています(-1点)。

ということで、短いシーンでしたが、ほぼ良いところなし。5段階で2って感じですね。道着や袴の色合いや質感は悪くなかったです。加点はそこくらいかな。」

負け前提の作戦は、なかなか熱いね。犬塚の場合、片想い期間が長いから、説得力も増すな。ロミオとジュリエットだからな~。

11話目 ☆4
作画怪しいかな? どんな壁ドンだよ(笑) 蓮季はかわいいな~。犬塚の高感度、下がるな~。アビ、変わりすぎだろ(笑) こんにちんちん、お坊っちゃま君かよw

12話目 ☆
ブラが証拠品だ(笑)! ガチ決闘。マジで死んでたらどうするって話だな。いやいや、ロザリオの防御力、半端ないだろ。揺れるし。なぜ赤ちゃん言葉w 2期、全然いけそうだな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ギャグ満載のロミオとジュリエット

原作未読/※最新話視聴にあたり最下部に追記

私は昔から『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年マガジン』などのラブコメ枠にある作品が大の苦手で、まともに最後まで観終えるほどに楽しめた作品があまりありませんでした。ともあって、この『寄宿学校のジュリエット』も少年マガジン連載中のラブコメ漫画をアニメ化したものとあって、あまり期待せずに視聴したところ…。

物語の簡単なあらすじから“犬塚の告白ではじまったこの恋は~”と事前に知っていたにも関わらず、第1話の告白シーンでちょっとうるっと来てしまったw 続けざまに第2話を視聴したところ、ベッタベタなネタながらも笑ってしまう自分がいたりと、どうやらこの作品は私でも楽しめるものとなっているようで、すでに結構ハマり始めている。

ヒロインのジュリエット・ペルシア(声:茅野愛衣)をはじめ狛井蓮季(声:佐倉綾音)など登場する女の子が可愛い点も良かったが、ペルシアの側近・スコット・フォールド(声:神谷浩史)や、悪っぽい空気を醸し出しているがどこか残念なキャラ・丸流千鶴(声:杉田智和)など脇を固める男どもがツボで、神谷さんと杉田さんの演技力も相成ってかなりお気に入りのキャラとなっている。

上記の声優さんに加えてナレーションは黒田崇矢さんだし、小野大輔さんや上坂すみれさん、喜多村英梨さん、小倉唯さんなどなど声優陣も豪華絢爛。

今期視聴中のアニメにおいて、私の中でダークホースとなった一作。


▼第1~11話
{netabare}このレビューをアップしたその足で続けて視聴したところ、最新話となる第9話まで一気に観終えてしまった。テンポがいいので止まりませんねこれ。少年漫画誌が原作ともあって、男心をくすぐるパンチラだったり適度なえっちさも好印象。

さて、前述に記したキャラに加え続々と新キャラが登場してきたわけですが、どのキャラも多種多様に個性的なものばかり。シャル姫はその王女気質で物語を盛り上げてくれます。百合的キャラかと思えばそうでもないようで。

体育祭で登場したアビやソマリはキャラが良くお気に入りコンビとなりそうだったけれど、それ以降登場せず。使い捨てってわけでもないんだろけれど、もう少し観たかった。

話としては、第8話・王姉妹とのお祭りエピソードが好きでした。先が読めてしまう王道展開だったけれど、期待を裏切らないやさしい結末に和まされました。

この作品はラブコメなので女の子の登場シーンが多いのは仕方ないし喜ばしいんだけれど、スコットと丸流が出てくるとやっぱ笑いが増えるのでもう少し出番を増やしてほしいw 特にスコットはいまのところほぼハズレなしで笑わせてくれる素敵なキャラなので現時点で一番のお気に入りとなってしまった。

ちなみにナレーションの黒田崇矢さんは、黒犬の寮の寮監だけでなく、モブキャラの警官としても登場してました。私の中ではどうしても龍が如くの桐生一馬をイメージしてしまうのだけれど、かなり桐生さんとは違った声質で警官を演じられていたのが新鮮で面白かったw

第9話では、シャル姫、ロミオに惚れちゃったかな? といった展開。最後にロミオの兄でお堅そうな藍瑠との対面で終了。険悪そうな空気が漂っていたがこの兄弟はどうやら因縁めいたものがありそうなので楽しみだ。

第10話、ペルシアの誕生日を祝いたいがために奔走するロミオ。そしてその二人を邪魔するためだけに登場したようなロミオ兄の藍瑠。物語上、弊害となるキャラが必要なのは分かっているけれど、キャラデザも良かったし演じているのが小野Dなので、ちょっと使い方が勿体ないなあなんて思ったり。

第11話、えっちネタ大目のおっぱい回だった印象。ビリヤードのキューでおっぱいを小突いたり、バター犬ならぬ餌ヒツジだったりと少年誌の連載モノに相応しい? えっちなものでした。またここに来て新キャラとして登場した残念なイケメン・ケットがなかなかに良かったのでもうちょい早めに登場して欲しかったなあなんて思ったりw M・ジャクソンの「ポゥー!」は笑ってしまったw{/netabare}

▼最終話&総評
{netabare}この作品は、ストーリーよりもギャグが私のツボとあっていたこともあり、ギャグアニメとして観ていたことや、上記のバレなしレビューで記したように登場するキャラに魅力ある人物が多かった点で、楽しませて頂きました。原作を読んでいないので詳細は分かりませんが、アニメ版の閉め方としては綺麗に終われたものかと思います。完全に私的見解だけれど欲を言うならば、私のツボキャラ・スコットをもっと観たかったw{/netabare}


▼キャスト
犬塚ロミオ:小野友樹
ジュリエット・ペルシア:茅野愛衣
狛井蓮季:佐倉綾音
シャル:嶋村侑
王胡蝶:日高里菜
王手李亞:小倉唯
スコット:神谷浩史
丸流:杉田智和
ソマリ:喜多村英梨
サイベル:上坂すみれ
ケット:興津和幸
藍瑠:小野大輔

▼制作
アニメーション制作:ライデンフィルム
原作:金田陽介/漫画:既刊11巻
監督:宅野誠起
助監督:臼井文明
シリーズ構成・脚本:吉岡たかを
キャラクターデザイン:森本由布希

▼主題歌
オープニングテーマ「Love with You」歌:fripSide
エンディングテーマ「いつか世界が変わるまで」歌:飯田里穂

投稿 : 2024/11/02
♥ : 32

81.5 6 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング6位
ぐらんぶる(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (589)
2867人が棚に入れました
北原伊織は大学進学を機に、伊豆にある叔父のダイビングショップ「グランブルー」へ居候することになった。
聞こえてくる潮騒、照り付ける太陽、一緒に暮らすことになるかわいい従姉妹…
青春のキャンパスライフ!
そんな伊織を待ち受けていたのは――野球拳以外のジャンケンを知らない屈強な男どもだった!!

入学早々大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」に目をつけられてしまった伊織は、会長の時田信治と、三年生の寿竜次郎に唆され、いつの間にかサークルの一員としてバカ騒ぎに加わることとなる。

大学で知り合った、イケメンだが残念なオタク・今村耕平も加わり、彼らの青春はどんどんおかしな方向へと転がっていく。

居候先にはかわいい従姉妹である古手川姉妹がいるのに、
妹の千紗には汚物扱いされるし、姉の奈々華は重度のシスコンで相手にされず。

愛すべき全裸野郎どもに囲まれた伊織の大学生活、一体どうなってしまうのか……。

声優・キャラクター
内田雄馬、木村良平、安元洋貴、小西克幸、安済知佳、内田真礼、行成とあ、阿澄佳奈
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

全力でトッキー先輩とブッキー先輩を擁護するスレ

2018.08.12記

原作はちょっと既読。

まずは番組冒頭に必ず流れる注意書き ↓

======================
この番組はフィクションです。
未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。
またアルコールの強要、暴飲、
宴席での破廉恥な行為等についても
それらを推奨する意図はありません。
あくまでギャグアニメとしてご覧ください。
なお本作の登場人物は全て20歳以上の成人です。
======================

推して知るべし、です。
そして、そういうものとして受け入れましょう。


東京から伊豆大学入学を機に叔父のもとに越してきた新入生北原伊織(20)が主人公。叔父はダイビングショップ『Grand Blue』を経営。そこを根城にしてる大学サークル『Peek a Boo(PaB)』の面々に巻き込まれ気味に新生活スタート。同居する従妹に美人姉妹を据えてむさ苦しさに一石投じてます。

大学デビューを狙って空回るアホな面々をアホだなーって堪能するアニメです。酒と裸を主成分にした「稲中」「アフロ田中」と思えばわかりやすいかも。

作中では大学ということもあって、サークル活動、講義(ガイダンス)、女子大との交流(インカレ)、学園祭、合コン、バイトといった要素が万遍なくちりばめられてます。普通の大学生なら必ず通る道ばかり。
現役世代はもちろん、その時代を通り抜けた社会人にこそ観てほしい作品です。


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2018.10.06完走後追記


↓視聴後

毎週楽しく、次の回が待ち遠しい、そんな秀作ギャグアニメでした。
間違いなく今年の10本には入ってきそうです。

酒と裸(×繰り返し)→学内イベント→酒と裸(×繰り返し)→無駄に豪華なMIXVOICE→酒と(・・・しつこい)→やっとダイビング

だいたいこんな感じです。
繰り返し褒めますが、堪能しました。笑いました。そして涙が出ました(?)。

概要は前述の通り。
乱痴気騒ぎに目がいきがちなものの、けっこうギャグの鉄板どころをおさえています。

・美女を複数配置
 ⇒やらかす男をゴミを見る目で蔑むキャラは必須。他、天然、素直な子、奔放、と役被りががない。
 ⇒なお、ぶちゃ子を入れるとピントがぼけそうなので入れないで正解。
・メインに二人を据え掛け合いを見せている
 ⇒ぶつかり合う。墓穴の掘り合い。共闘して失敗する。そしてたまに友情、というギャップ。勢い重視の作品においての掛け合い漫才は必要。
・緊張と弛緩の連続
 ⇒まじめパートから落とす。恋愛モードから落とす。一話の中で複数回訪れるため、テンポが良く中弛みしにくい。

お笑いほどツボに個人差があるので、「ひとまず観てみよう」以外の言葉が見つからないところですが、わりと正統な作りをしてますので見た目ほど受けつけ難いということはないと思います。

それでも、お酒が絡んで脱いでのバカ騒ぎという題材からして入口で拒否感を持たれてしまうことはしょうがなく作品の宿命だとは思います。
さらに、大学生活でのイベントをわりと忠実に描いてる分、自身の大学生活を思い出し場合によっては悪感情が生じて途中断念もあり得るでしょう。

なので、そういう場合は早々に撤退して他の作品鑑賞に時間を費やしましょうね。

 誰一人嫌悪感を抱かないお笑いは毒にも薬にもならない!

のです。



それでは本題。

大学時代、PaB気質のサークルに身を置いていた経験のある知人の言を借りまして、作中では悪魔の如き、時田信治&寿竜次郎の両先輩の魅力について語ってまいります。彼に言わせるとPabは「全くもってヤリサーとは根本的に違う」とのことです。 


まず飲み会には暗黙のルールがあるようです。※以下、文調が変わります。


その1 「当たり前!」
男には弁解の余地なし。命令は絶対。それで結束を強めていくんだよ。場合によっちゃ命の危険があるスキューバだからこそ、バディとの絆は絶対だろ。そりゃ無茶してさらけ出してーの飲みニケーションが手っ取り早いわ。
灯油ポンプ持ってこないだけでもマシってもんだろう、このサークル。

その2「女には酒を無理強いしない」
男がバカやってるのを遠巻きに見れる位置、というのを男は死んでも守れ。決して無理に酒を勧めてはいけない。宴席の場で手を出してもいけない。そうしないと女は離れてく。たまに新入生あたりがオイタしにくるからその時はヤキを入れろ(=呑ませ潰す)。ただ女を過剰に守ってはダメ。必ず1~2杯ぐらいは振って「あたしさっき飲んだわ」と言い訳できるようにさせとけ。疎外感を感じさせちゃいけない。
梓はともかく古手川姉妹、ケバ子らがなんだかんだサークルを辞めないのは、ここらへんトッキーやブッキー先輩あたりがにらみを効かしているからだろう。テニサー「ティンベル」のギスギスぶりとの違いはここにある。

その3「地味男、地味女を舞台に上げろ」
ノリのいい奴だけで固まるな。無口な奴、ブサ男、童○、その他実生活で日の当たってなさそうなのにスポットライトを浴びせ、そいつのキャラを引き出すんだ。そこが彼らの居場所になる。
そうやって鍛えられたのが、最終話でいきなり出てきたように見えるこれまでモブだった横手先輩と東先輩だ。根拠はないが、風貌から大学デビューに間違いない!3年になった彼らを見てみろ、頼もしいじゃないか。

その4「そもそもヤリサーって」
外部(他大学)調達しないとまわらん。近場で手を出せば女は去るからな。そんな集団で女を酔い潰すマネするくらいなら、ストリートに出て自分磨くわ。
あーただ「王様ゲーム」やっちまってたな。アニメ仕様でソフトにしてたがリアルじゃしゃれならんことになるで。


以上



先輩たちは酒の席とスキューバの時とでガラッと変わったように見えますが、違います。大なり小なり危険なスポーツに取り組むとか団体スポーツをやってるという場合は激しい飲み会を経て結束を深める、という手法は合理的であるように思えます。
時田&寿先輩はサークルメンバーは仲間だと思ってるからこその愛に満ちた行動(スピリタス)なんでしょう。{netabare}事実、バイト先のBarでの寿先輩は紳士的ですし、引っ越しバイト中の時田先輩はとても謙虚です。{/netabare}

メリハリが効いてその振れ幅が広いというギャップ。ガタイの良さ。そこそこ見れる顔。まあ普通にモテるでしょう。
{netabare}その点、宮古島の空港に着いていきなりOrion空けようとする伊織と耕平はまだまだ1年生って感じですね。{/netabare}
まだまだこれからの1年生コンビですが、シラフの時はそこそこ気が回りますし、これから年次を経て成長していってほしいと思います。それでギャグとして面白いかどうかまでは責任取りません。


OPEDは作品に合ってるというか、飲んだ後のカラオケで盛り上がれる仕様になってます。こだわりなのかどうかはわかりませんが細部まで飲み会重視と徹底しているのも好感です。


ということでみなさま、お酒は飲んでも飲まれるな。自分の限界を知って楽しくお酒を飲みましょう。
そして、お酒の限界値をなるべく若いうちに伸ばしときましょう。
大人になって無茶すると、しばらく前にあった「草○クン、六本木の公園で全裸で逮捕」みたいなニュースの発信源となりかねませんから。



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2019.03.16追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/11/02
♥ : 54
ネタバレ

ドリア戦記 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ストレスが溜るアニメ

色々と言いたいことが沸々と湧きがるんですよ。これ見ていると。
以下、くだらない仕事の愚痴なので畳みます。
{netabare}

原作者の井上氏は私とほとんど年齢は変わりません。
はい、いわゆる「就職氷河期世代」って奴ですね。
井上氏はこの世代の御多分にもれず
不景気とリーマンショックを経験したため危機意識があるのか
設計士と漫画家の二足の草鞋を履いている方です。
まあ、「おバカ」アニメを描いていますが
きちんと人生のリスク管理をされている方です。


まあ何が気にくわないかといえば、
モロに世の中は「同質」の人間社会で成り立っているという
私の一つ上の世代の「習慣」「思い込み」をご丁寧に尊重しているところです。
これ不思議と右左関係ないのが興味深いですね。
その人がどういう人なのかに左右されます。
同質社会ではアルハラなんてありません。
みんな「仲間」ですから強要しても
それは「悪乗り」「イジリ」で済まされるのです。
酒に酔って女の子の前で裸になってもそれは「悪ノリ」です。
今の時代の企業でやる馬鹿はたまにいますが、
アンタ、そのリスクわかってんのと首絞めて殺したくなる時があります。

タバコもそうです。このアニメではないですが。
たばこ部屋で案件を話し合うことを求める上の世代は多いです。
でもね、タバコ吸えない後輩もいるし、女性もいる。
アンチスモークの外国人だってもう職場にはいっぱいいる時代なんです。
「外の奴ら」と外部から委託で来ている人材を
露骨に除外しようとする人もいます。
ただ、そういう人に最新技術の仕事を頼まないといけない、
内部で出来ない問題を真剣に考えているのかと思います。
案の定、大手有名メーカーも45歳以上の人材を
大量にレイオフし始めました。
委託でしのいでいたけど、もうそんな余裕がないから
レイオフし始めたのでしょう。

どやしつけたくなるのを我慢しながら、
下の世代と上の世代の間を取り持つのが、貧乏くじを引いた私の世代です。
このアニメの先輩らと同じ、価値観と価値観の橋渡しを穏便にしようと生きてきた世代とも言えます。下に押し付けずにね。

雇用の流動化や女性の社会進出という点だけでなく、
技術革新のスピードが速すぎる。
とりわけ私が進歩の速い業種にいるからこういうイライラに悩まされるわけですが
そういった「dog year」どころではない速さで進むと、
新しく入ってきた人材と古い人材の間でもう差はないも同然なのです。
いえ、もしかしたら新しい人材の方がAIやデータマイニング等、
必要とされる新技術を身に着けており、生産性が高いかもしれません。
昔ながらの先輩後輩という上下関係より
パートナーに近い関係を築かなければやっていけない。
このアニメの人間関係は企業においてはもう古いんです。
後輩や先輩と言って余裕かましてる場合じゃないんです。
しかも「同質」で何やっても許される社会ってもう終わったんです。
やたらとんでもなく高スペックの外国人技術者や
門戸が狭いゆえに優秀な人材が淘汰されて入ってくる女性
スペシャリストとして短期で荒稼ぎする高度な技術者
私の部署にはLGBTを公表している人もいます。
仕事はできるけど無理解な人もいるので色々と大変です。

みんな似たような同質でヨーイドンの「楽園」は崩壊したんだよ
ってことに気づいていない人が多い。

急激な時代の変化に見舞われて、多様化する人材が行き交う職場で、
何とかコンプライアンスを維持しようともがくのが私の世代です。
「同質」でないってことはそんだけ気を遣うんです。大変なんです。
ピリピリしますよ。違う人種や国籍や出身階級が混じると。
それをわかっていない人がかき回すと問題が起こる。
私の職場の状況は10年後の社会でしょう。多分そうなるでしょう。


しかし、時代の変化に気づいていない人もいます。
人をキリキリさせる発言を呑気に咬まし続ける人もいます。
同質の「楽園」社会を過去のもの「ファンタジー」なのだと
はっきり認識しているなら救いようがありますが、
なぜか、わかっていません。
いつまでも続くと思っているボケナスがいます。
まずます激しくなる多国間の企業の生存競争に勝つってことは、
この多様化と局所的な人材の専門化を受け入れるしかないのですが
どこまで抵抗する気だろうと思います。

これが親の庇護を受けるのが当然の
高校生や中学生なら笑って見逃したでしょう。
大学生だから腹が立つ。
今時の大学生はもっと真剣ですよ。
年齢設定間違えてませんかね。
こういう大学生が通用したのは遥か昔ですよ。
昔はこれで良かったのですが、今はそうではない。
今の若者はそんな楽じゃねぇよと思います。
ファンタジーなんだと描いてほしかったですね。
中途半端にリアルだから認識不足が垣間見えイラっとします。
アニメは若者のものではなく
中高年が見て昔を懐かしみ、
在りし日の思い出にひたる後ろ向きのものになったんでしょうかね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まぶしいバカ達♪

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
大学のダイビングを舞台にしたギャグアニメ。下ネタ大丈夫なら、間違いなく好きになれますよ♪

最初にタイトルだけ観たときは、ディフォルメされた「グランブルーファンタジー」のキャラが活躍する日常系アニメかと思いましたが、全く違いましたね(笑)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
大学生が、みんなこんなにバカばかりだと思わないで下さいね(怒)

これは、一部の体育会に見られる特殊な状況です。そう、私達のような(笑)

体育会系のバカなノリをこれ以上ないくらい誇張したギャグアニメ。

い、いや、私はこんなにバカなことはしてないですよ? 河川敷で花見してて川を泳いだら翌年から立て看板立てられたり、最寄り駅のエスカレーターの間を滑り台にして遊んでいたら障害物作られたり、酔っぱらって潰れたら、同じく酔った同期に足もって引きずられ、背中全面に裂傷を負ったりはしてませんよ? もちろん、酒の飲み方も常識的だから、鏡月の瓶で乾杯してイッキしたり、先輩から焼酎の醤油割りを飲まされたりもしてませんよ? 一発芸にしたって、チ○毛をライターで燃やして、線香花火~♪とかやってませんからね。い、いや、してませんったら(汗)

まあ、大学生ってのは基本的に、自分を無敵だと勘違いしてるんですよね。何者でもない強みというか。四年間続く、人生の春休みというか。

親元を離れ、都会(遠方)に行き、誰も自分を知らない中で始まる新生活。食うだけなら仕送りでなんとかなって、遊ぶ金欲しければ軽くバイトをすれば良い。飲み慣れていないくせに、強いふりして呑むお酒。高校までの授業とは、比べ物にならないほどユルい講義のシステム。

そういう様々な要素で勘違いするのが、大学生という時期かなと思っています(勿論、しっかり勉強したり、苦学生でバイトをいくつも掛け持つ、なんて過ごし方をしている人もいっぱいいますが)。

大人になってしまった元学生からすると、こういう、「戻りたくても戻れない、戻ってはいけない、まぶしいバカ達」を観ているのは、たまらなく楽しかった。

また、ただのバカなギャグアニメで終始することなく、「やりたいかやりたくないかに、できるかできないかで答えるなんて、国語苦手だな」とか、何気に名言ぶちこんできたり、女性キャラをちゃんと可愛く描けている点も、本作の評価を上げていると思う。

本当に、今期(2018夏)はギャグアニメのクオリティが高かったと思う。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
全裸祭りw 顔(笑) 「やりたいかやりたくないかに、できるかできないかで答えるなんて、国語苦手だな」って、良いこと言うなや(笑) どっちの格好が恥ずかしいか、微妙だな(笑) 大学に女子高生がいるか(笑) 懐かしいな~、新歓。ビール瓶1ダースから始まって、日本酒四合瓶イッキ。後は、記憶がないまま呑み続け、オシャレかバーで滝ゲロw 三日酔いしたな~。よく、死ななかった(笑)

2話目
そんなものに入った覚えはありません(笑) 恥ずかしながら性欲です(笑) お前も一緒に観るか(笑)

3話目
お前はネタ枠だw ヘアピン(笑)

4話目
キサマ、俺を何に巻き込みやがった(笑) スパーボールのクダリ、笑ったわw やべぇ、ケバ子、予想より可愛いしw さぞかし名のある将(笑) ラブコメも悪くないな♪

5話目
語学落とすときついよな(笑) 私はキノコ派です♪ 所々アニメネタぶちこんでくるね。

6話目
羨ましすぎて、頭が(笑) 一応、謝るんだw クズ発言でハモるなやw お前もな(笑)

7話目
一瞬で気化するって、エタノールか(笑) 沖縄の理由がw

8話目
分かるわ~。日雇いバイトの後に、焼き肉で全額受かったことあるな(笑) 速水さん、相変わらずイケボだな~。

9話目
お姉ちゃん大好きは、叫ぶより囁く方が面白かったよね。15分だけ人間扱いw ダイビングに関しては真面目なんだよな(笑) 綾波、アスカモデルw 本当にあるんかな?

10話目
沖縄、行きたいな~。死ぬぞ(笑) 名前にw 真面目なダイビングに違和感(笑) 聞いてたのは種族か(笑)

11話目
私有地じゃないと法律違反だもんねw 農家の子は軽トラを運転できることはあるw 様子が変だと思ったら、行動まで変だとはm 試されてるw

12話目
なんかちょっと良い話に(笑) 60度12杯なら、いけるかな? まあ、スビリタスはきついけど(笑) オトーリw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41

74.6 7 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング7位
青の祓魔師 京都不浄王篇(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (399)
2542人が棚に入れました
人間の住む「物質界(アッシャー) と悪魔が住む「虚無界(ゲヘナ)」。
本来は干渉することすらない二つの次元だが、悪魔はあらゆる物質に憑依し、物質界に干渉していた。
しかし人間の中には、そんな悪魔を祓う『祓魔師』が存在した―。

魔神(サタン)の落胤として生まれた奥村燐は、己の出自を隠し祓魔師になることを決意。
正十字学園内部に存在する祓魔師養成機関・祓魔塾に通っていたが、地の王・アマイモン襲撃の際、
魔神の落胤であることが露見してしまう。魔神の「青い炎」を恐れ、燐と距離を置く仲間たち……。
そんな最中、学園最深部に封印されていた「不浄王の左目」が何者かに盗まれてしまい、
燐たちは予期せぬ事態に巻き込まれていく―。

声優・キャラクター
岡本信彦、福山潤、花澤香菜、中井和哉、遊佐浩二、梶裕貴、喜多村英梨、高垣彩陽、佐藤利奈、平田広明、神谷浩史、浦山迅、小西克幸、谷山紀章、M・A・O、山路和弘

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

キャッチコピーは「青の炎、再臨。」

この作品は、「青の祓魔師」の続編に位置するものです。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

原作は未読ですが、2009年から始まった連載は現在進行形で既刊16巻まで出版されているようです。
今回2期となる「京都不浄王篇」は原作の5-9巻がアニメ化されました。
つまり、原作のストックは未だ十分に残っているという事です。

この物語の主人公は高校生の奥村燐…彼は人から忌み嫌われる能力を持ってこの世に生を受けました。
忌み嫌われる能力…もちろん、望んで得た力なんかじゃなく、自分の傍から次々と人が離れていく力…
燐は言葉と態度に改善の余地はあるものの、明るく心根の優しい少年なんです。

善と悪をしっかり判断し、悪魔の囁きに負けないよう心を鍛えてきました。
料理が得意なのも彼のポイントの一つ…
だから最初は友達もたくさんいたんです…
ずっと隠し続けてきた自分の正体…忌み嫌われる力を解放しないと大切な人を守れない局面が訪れるまでは…

だましていた訳じゃない…
これまでの一挙手一投足に嘘や誤魔化しなんてこれっぽっちも無かった…
だけど駄目なんです…本能的に人が怖がってしまうモノだから…
心の傷が…消えない痛みが激しく警鐘を鳴らすから…
こんな状態で2期となる今回の作品が始まるのですが、正直序盤から胸が痛みました。

人は見る目だけじゃなく…態度や言動までもが露骨に変わっていました。
忌み嫌われる者…これって、その人を周りで囲っている人たちが創造の元凶である事を思い知ります。
それでも、これまでと変わらない振舞いを続ける燐…
果てしなく深く暗い隔たりは、これまでとは明確な違和感を感じずにはいられません。

こんな燐を双子の弟である雪男はどう思っていたのでしょう…
雪男は双子なのに…一緒に生まれたのにその能力を持ってはいませんでした。

小さい頃からずっと一緒だったから分かるんです…
差し伸べられる手に纏わる温かさや優しさの違いが…
だから忌み嫌われる能力…これって万人に対して共通ではないんです。

燐は色々と分かっていました。
弟が自分をどう思っているか…友達がどう思っているか…
そして燐は選択します…
きっと色んな選択肢があったんだと思います。

でも、燐が選択したのは目指すゴールが最短のコース…
その険しい茨の道は、徹底的に燐の身体をいたぶります。
その道を真っ直ぐ進んでいけばきっとゴールに辿り着けると思っていました。
ですが、予想外の出来事が燐の行く手を阻むんです…

きっと事態は最悪…
次々と倒れていく仲間たち…
みんな必死に抵抗したんですよ…それでも悪の根源の膨張が止まらないんです。

皮肉なモノです…
みんなあれだけ嫌っていた力に頼らざるを得ないなんて…
でも頼る…なんてとても言い難いのが実情…
だって使えと言われて直ぐに出来る代物ではないのですから…

こういった物語の幹以外では、仲間や家族との向き合い方や自分の律し方といった気持ちの熱くなく一面と、悪魔の囁きは心の弱った隙間に入り込むんじゃない…時としてねじ込んで…引き裂いてでも強引纏わりついてくるモノである事を思い知らされながら物語が進んでいきます。

燐の願いは叶うのか…
みんなの声は届くのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、UVERworldさんの「一滴の影響」
エンディングテーマは、暁月凛さんの「コノ手デ」
お気に入りはエンディングでした。

1クール12話の作品でした。
続編モノとして安定した面白さがあったと思います。
冒頭にも記述しましたが、原作のストックはたっぷり残っているようです。
当然続編も制作されるモノと期待しています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

《僧侶枠》の《異能バトルもの》

因みに、第1期とはシナリオがつながっていません(※こっちが原作マンガどおりの展開)。
今回も第1話からまずまず飽きずに楽しめましたが、やっぱり{netabare}敵ボス(悪魔堕ちした藤堂元祓魔師)が小物っぽかったのと、召喚(※じゃなくて再生)されたその敵の切り札が自分自身の意思が殆ど感じられないただの迷惑な怪物{/netabare}でしかなかったのが、ちょっと残念。
そのせいで、第1期から幾分評点が低くなりました。
やっぱりこのシリーズは{netabare}メフィスト・フェレスが本性を曝(さら)す{/netabare}迄は面白くなりそうにないな。

========== 青の祓魔師 京都不浄王篇 (第2期) (2017年1-3月) =========
{netabare}
第1話 嚆矢濫觴(こうしらんしょう) ★ 悪魔堕ち(藤堂三郎太)、「不浄王の左目」盗難、京都へ
第2話 呉越同舟(ごえつどうしゅう) ☆ 明陀宗の内部事情(竜士の両親、志摩京都出張所所長、「右目」守護)
第3話 疑心暗鬼(ぎしんあんき) ☆ 裏切者捜し  
第4話 背信棄義(はいしんきぎ) ★ 宝生蝮の「右目」略奪、明陀宗座主・勝呂達磨と竜士の喧嘩、青い炎噴出(燐)
第5話 合縁奇縁(あいえんきえん) ☆ 達磨の置手紙、獅郎との出遭い、明陀宗本尊(倶梨伽羅)
第6話 綿裏包針(めんりほうしん) ★ 降魔堂の秘密、伽樓羅使役(藤堂vs.達磨)、不浄王封印解除、伽樓羅奪取(藤堂)
第7話 気炎万丈(きえんばんじょう) ☆ 燐の処刑決定、燐救出、不浄王討伐戦へ
第8話 父子相伝(ふしそうでん) ☆ 烏枢沙摩召喚、竜士の明陀法印継承、藤堂vs.雪男
第9話 雪中松柏(せっちゅうしょうはく) ☆ 続き、胞子拡大阻止戦、雪男の目の青い炎
第10話 不撓不屈(ふとうふくつ) ☆ 不浄王本体出現、藤堂vs.志摩柔造&雪男 ※燐の抜刀までの展開が無駄に長い×
第11話 光輝燦然(こうきさんぜん) ☆ 降魔剣の本領発揮(烏枢沙摩の加護)、不浄王焼却
第12話 虚心坦懐(きょしんたんかい) ☆ メフィストフェレスの計画とシュラの監視宣言、塾生の京都見物、兄弟の絆{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.7

OP 「一滴の影響」
ED 「コノ手デ」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テレビアニメを観ているというよりも、長い劇場版を分割して観ているという感じ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
良い意味で安定感のある、悪い意味で突き抜けたもののない、少年バトル漫画の王道作品。

12話をかけて1つの戦いを丁寧に描いているので、なんだか劇場版を観ているような気分になりました。

良い意味で丁寧で一貫性のあるストーリー。悪い意味で間延びしたストーリー。まあ、人によって捉え方は違いますな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「主役は熱血、対役は冷静」「主人公には自分にもコントロールできない悪の力が眠っている」とか、「どこのNARUTO?」というよりは、つまりこれが「少年漫画のテンプレ(王道)」なだけでしょう。類似する作品はと問われれば、「結界師」「鋼の錬金術師」「D.Gray-man」「BLEACH」「CODE:BREAKER」などなど、枚挙にいとまがありません。

いくつかのレビューでも書いていますが、私は基本的に「テンプレ=悪」ではないと思っています。ようは魅せ方です。絵だったり、キャラだったり、台詞だったり、音楽だったり、小ネタだったり。

そういう観点で観たとき、この作品は正に「3中の3」

つまらなくはないですが、すっごい面白いとは言えない感じです。正直、劇場版が作られるなど、あそこまで大ヒットする理由が自分には分からないです。大人達によって作られたヒット作、って感じがします。(いや、普通には面白いんですよ。ただ、ここまでヒットするほどか? という疑問符がついてるだけです)

さて、作品の内容ですが、「不浄王」という古の化け物の遺品(目)を巡る、様々な人物の陰謀などが絵がれています。

序盤は、燐と周囲の軋轢。中盤は、裏切り者は誰だ。そして、燐の救出と復活、不和の解消。終盤は不浄王との対決。

火が司るのは、破壊と再生(死と生)。それが、サタンの子と藤本獅郎の子、兄と弟などの二面性や対立として本作を貫いていて、その部分はよく表現されていたと思います。

最終話のラブコメパートが一番面白かったかな。

OPは、流石に「UVERworld」と言えるクオリティ。歌詞含め、良い曲ですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

76.2 8 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング8位
ハッピーシュガーライフ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (534)
1985人が棚に入れました
松坂さとうには、好きな人がいます。その人と触れ合うと、とても甘い気持ちになるのです。きっとこれが「愛」なのね。彼女はそう思いました。この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。戦慄の純愛サイコホラー。

声優・キャラクター
花澤香菜、久野美咲、花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾、石川界人、井上喜久子
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

にがみのエッセンスが醸し出す「フロイト」的な世界観が気に入った!!

作品概要
▼原作:月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
▼原作者:鍵空とみやき
▼アニメーション制作:Ezo'la(ディオメディア)
▼話数:全12話{netabare}
▼総監督:草川啓造(ディオメディア)
・実績
(監督)
『魔法少女リリカルなのはA's以後のシリーズ』『迷い猫オーバーラン!』『ロウきゅーぶ!』『艦隊これくしょん』『風夏』『アホガール』他
▼監督:長山延好
・実績
(監督)
僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
▼シリーズ構成:待田堂子
・実績
(シリーズ構成)
『らき☆すた 』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『おおかみかくし』『THE IDOLM@STER』『Wake Up, Girls!』
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『はるかなレシーブ』他多数
▼キャラクターデザイン:安田祥子
・実績
(キャラクターデザイン)
『銃皇無尽のファフニール』『sin 七つの大罪』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』
▼音楽関係
音楽:亀山耕一郎
OP曲:「ワンルームシュガーライフ」(ナナヲアカリ)
ED曲:「SWEET HURT」(ReoNa)
挿入歌:「カナリア」(ReoNa)第9話
▼キャスト
【声優】項へ{/netabare}

原作未読
リアルタイム視聴済

☆エピローグ
普通のアニメは見飽きたぜ!糖質サイコホラーはドツボだ。
清々しいほどのバッドエンドや、スクイズやヨスガが大好物な私にとって、やっぱねーっ!これぐらいサイコパスで頭逝ってる作品がないとアニメはつまんねぇw
王道や名作、勧善懲悪ばかりじゃ肩が凝るもんね。
本作は世界線やら異世界やらと物理学分野のSFフアンタジー全盛なトレンドに対し、精神医学を世界観の基軸に据えた稀有な作品だ。
したがって、擬似リアリズムであっても、健常な精神感覚では一切のカタルシスを承認しない作品である。

異常心理に興味があったり、最近では『フリップフラッパーズ』を理解できる方々には面白いかも。
本作はストーリーが安定しているから分かり易い。
『ガリナン』もだが、アホアニメ制作会社の評価が定着して社会的には評価が厳しいディオメディアだが、たまに私のツボに入る作品を出すから、目を離せないw

主要キャラでマトモなのは「しょうこ」だけ。
他のキャラは悪い意味で個性が凄まじく、心の闇という健常と異常の行き交う「境界線」の想像どころではなく、真性の「精神病疾患者」であり、ペドフィリア、エフェボフィリア、パラノイア、火病、発達障害etc全員閉鎖病棟の患者でも不思議ではないような連中が繰り広げる異常人格者による基地外純愛群像劇(草)
共感できるキャラが見事に誰もいない稀有な作品ゆえに、様々な矛盾も精神異常が織りなす現象と見ているので許容の範囲であり、作中何が起こっても感情移入が生じることなく、エンタメとして割り切り楽しむことができた☆

タイトルの「フロイト」は精神医学の始祖。
世界的な心理学者「ユング」や「アドラー」の師匠でもある。
原作者はフロイト入門書の『精神分析入門』や『夢判断』を読んでいるな。
フロイトを読むと、読んだ側も精神をやれかねない危険物。
本作も視聴すると、そうなる方向性で演出されている。
異常心理の描写が精神医学的に考察されて「超自我」のメッセージがしっかりプロットされている。
さすがに1クールで精神医学界の巨匠フロイト的世界観を表現するのは厳しいのだが、そこに挑戦したことは評価されよう。
精神分析学的視点に立った考察はメンドクサイし、レビュー読まれる方々の気分を害するからしない。(いや、でも、気が向いたら追記をするかもw)
キャラ設定のベースがフロイト的価値観だから、基地外とは何かを問うているのと同様で、そりゃ陰鬱な世界観にもなるな。

とにかく可愛いOPや絵柄に騙されてはいけない。
マトモな神経では視聴できない作品だから、そこは覚悟した方がいいデス。はい。

それにしてもジエンコって『serial experiments lain』以来、この手の一風変わった作品のプロデュースが好きなんだな。
提供にバップもあったが、ジエンコ+バップ、あーあれか!w

ところで、最近ディオメディアはいろんな名義を使っているね。
「doA」に続いて今度は「絵空」か。
『BEATLESS』は綱渡りだったし、万策(略)に備えて、リスク分散でもしているのか?

【音楽】
OP曲はとてもインパクトがあり癖になる電波ソングだ。
不詳私、DLをいたしました。
OPの作画と楽曲『ワンルームシュガーライフ』で本作の世界観をしっかり視聴者に伝えた(伝わったかは別にして)好演出だ。
ED曲『SWEET HURT』は『GGO』の神崎エルザの曲を歌ったReoNa。
彼女のなんとも言えない切ない声質が、本作の無情で悲惨な末路を暗揄していてなかなか良い。これもDL。
EDの作画は折しも同じ精神異常系の『フリップフラッパーズ』と同様の演出。
「さとう」と「しお」が抱えている闇と二人の関係性を1分30秒でしっかりと表現している。
{netabare}「さとう」の幼少期から現在の描写、そこに「しお」が現れて、二人で城に向かって歩く。
ハッピーシュガーライフの描写と、スキップしながら城から旅立ち、二人で躓いたところで「さとう」が消える(さとうの死)でも「しお」の心には「さとう」が生きている、とこんな感じでEDはこの物語の顛末を分かり易い暗喩で演出している点は視聴者に優しい。{/netabare}
{netabare}しょうこが殺される{/netabare}9話の挿入歌『カナリア』も歌詞に込められたメッセージがそのシーンの演出にしっかりと映えていて良い曲だ。

{netabare}本作、9話は「しょうこ」の恋もあり内容が濃く相当の字数が必要だが、割愛して、挿入歌まで用意された「しょうこ(小鳥)」は本作にとって、さとちゃんの狂気を強調する意味でも重要なキャラだったし、彼女の存在が無ければ、ただの基地外ドラマで終わったな。
(7話の展開が殺される伏線だが)さとちゃんと向き合うタイミングを逸したとはいえ、幼女を「彼氏」として拉致しているさとちゃんの素顔を知った「しょうこ」がとった選択は極めて常識的だが、基地外相手には通じず、理不尽な結果となったが{/netabare}共感シーンが皆無な本作にとって唯一の救いだった。

【物語とキャラ】
キャラは本作一番の問題提議点だろう。
{netabare}よくもまー、あるゆるタイプの基地外を設定したものだと感心した。
しかし、「さとう」の叔母と「しお」を除き他のキャラのサイコパスの根源は抑圧され無意識下に封印された記憶、いわゆる「トラウマ」だ。
「さとう」、「太陽」、「あさひ」は過去エピソードの描写があるから分かり易いだろう。
今では「トラウマ」という言葉は普通に用いられるが、その概念を提唱したのがフロイトだ。{/netabare}
現在フロイトの【精神分析学】はポパーの科学定義にぶった斬られて【非科学】とされているが、なお、その研究は医学のほか哲学としても各方面に多大な影響を与えている。
因みに「トラウマ」と似た概念で「PTSD」があるが、こちら医学的な診断名、つまり科学。
医学的なフレームで論じるのが「PTSD」であると理解したらいいだろう。
そして、この三者の異常行動は明確に「PTSD」である。
「さとう」叔母は「トラウマ」の過去描写がないので、その異常性の因果関係は判別しないが、他人への関与が異常な博愛が動機である点から、所謂「離人性人格障害」であることは確かだろう。
{netabare}「しお」は年齢的に幼くまで認知能力が完成されてはいなから、母親との関係や「さとう」の死をきっかけとし「PTSD」を発症するのは想定内だろうし、「さとう」の狂気の正統後継者となるだろう。{/netabare}
基地外の成長物語を望むか望まないかは視聴者しだい。私は(怖いもの見たさで)今後も観察してみたいものだが。

以上、キャラの性格設定を多少考察したが、個人的に気になっているのはネーミング。
ここ突っ込んだレビューが少ないだよね。
物語と主人公とヒロイン?他女の子キャラのファーストネームの関係だが、「さとう」と「しお」。
これは、第三者視点で物語を俯瞰したときに醸される、二人のイメージなんだろう。
{netabare}さとちゃんの心が至福に満たせるときは「あまーい」、ストレスを感じたら「にがーい」と味覚で心理描写をしているのも本作の特徴だ。
これは丁度可知差異(物理学用語)が「フェヒナーの法則」による感覚量でも定式化されており、物理でメシを食っている私の心を擽った直喩だ。
「しお」の存在を「さとちゃん」から見た場合は「あまーい砂糖」だが、第三者視点ではさとちゃんに試練を与える文字通りの【塩】な存在。
自らの「あまーい生活」を守るためにさとちゃんは、せっせとバイトで生活費を稼ぎ、脅迫、傷害、詐欺、挙句の果てには殺人までやってのけた。
ある意味、これほどの純愛ドラマはスクイズ以来かもね。
これが、「しお」が【塩】である所以である。

そして「さとちゃん」の光に立候補し、人の道に戻そうとした「しょうこ」は「胡椒」の捩りで、そのお節介は、さとちゃんにとっては「辛い」味覚、はた迷惑で排除すべき存在として描かれているのではないのだろうか。{/netabare}

次に、苗字についてだが、「神戸」と「飛騨(飛騨しょうこ)」に共通するのは高級和牛ブランド。
さとちゃんの苗字「松坂」を「松阪」とすると、やはり高級和牛だが、これは作者の誤字なのかな?
他にサブキャラの宮崎すみれ、但馬みとりも高級和牛ブランド。
本作と高級和牛の相関関係は謎だが、キャラネーミングには法則があるようだね。

で、本作のキャラ設定だが、精神疾患と異常心理の掘り下げに作者の知識の限界からか詰めの甘さが残るが、これだけの基地外キャラをクリエイトし、物語をプロットした点は評価されよう。

{netabare}最終回はオリジナル展開だが、さとちゃんを「あさひ」に殺させ、それでも「しお」に切られ、自殺を図る展開も悪くないと思ったが、さとちゃんを死なせて、「しお」を生き残らせ、「あさひ」を切った展開は前述のとおり、{/netabare}これからの「しお」の異常人格発揮を十分妄想できる余韻を残した意味でも評価できる。

あと「しお」の失踪だが、{netabare}物語の通り捨て子であっても「しお」は小学生だ。
失踪すれば、社会的に何らかにリアクションがあるはずだが「あさひ」が述べたように警察で相手にされないのは不自然すぎる。{/netabare}
欠席が続けば「しお」の担任教師が家庭訪問をするし、親に不審な点があれば、児相とも連絡を取り合い世間にバレるはず。
その過程で事件性があれば警察が動くが、事件性はないとする裏設定でもあるのかな。
「しお」の境遇を考えると、無戸籍である可能性もあるが、視聴者が納得できる線で簡単にでも触れておくべきだったろう。

【作画】
全般的にディオメディアクオリティであり、動かす場面も少ないから、ボロも出ず可もなく不可もなくといったところだが、シャドーの用い方、基地外の表情など、サイコホラーとしての演出は頑張っていたと思う。
ただし、9話は{netabare}本作の神回であるにもかかわらず、作画が演出についていけていない。
挿入歌とナレーションを背景にCVを入れずに「さとう」と「しょうこ」の葛藤シーンが描かれた。
前述したとおり、演出は素晴らしかった反面「しょうこ」の表情が「棒」であり、迫力が全く伝わってこなかった。
基地外表現の作画に手一杯で、健常者の必死の訴えの表情演技まで手が及ばなかったようだ。
CVなしで映像表現のみを用いて視聴者へ訴えるのは、自信と相当の作画センスが要求される。
試しに、スクイズとの見比べで「誠」殺害後の「言葉」と「世界」の葛藤シーンを音声なしで視ると分かるが、迫力が全然違う。
ディオメディアの作画センスの限界が、この素晴らしい演出を削いでしまったと思うと残念でならない。

ただ、小鳥の演出を含めてだが「さとう」が文化包丁を「しょうこ」の首に突き刺し殺す描写は、頸動脈からの血飛沫には違和感を感じつつも、「さとう」を引っ掻き断末魔に喘ぐ描写や小鳥の死を比喩した痙攣描写など殺人過程はしっかり描ききっている。
ただし、グロ描写を強調し過ぎたことで視聴を打ち切った方々を出したという負の作用もあったが、{/netabare}これを斟酌して私的には高い評価をしたいと思う。

【声優】
原作を読んでいる方々には花澤さんはミスキャストだとの意見も多いが、原作を読んでいない私にとって可もなく不可もなしだ。
寧ろ、客寄せパンダ役も兼ねて、演技力が要求される「さとちゃん」役には適任だったのではないだろうか。
個人的には「しお」役の久野美咲さんの演技が輝いていた。
『WIXOSS』や『LOST SONG』でも思ったが、主役よりも準主役や重要キャラをやらせると巧いタイプかもしれない。
さとうの叔母役の井上喜久子さん。
『らんま1/2』から活躍しているだけあって、ベテランらしく味のある演技でサイコパスを演じていたのが印象的だ。
難しいキャラの「三星太陽」を演じた花江夏樹氏も好演だった。

ゆえに総じて高評価とする。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 62
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

コドモのセカイ

【視聴完了して改稿】*誤字訂正

特別なひととの「ハッピーな」甘い生活を守ろうと奮闘する女子高生。


{netabare}どう見ても猟奇的な生活を「シュガーライフ」と称するのは、主人公と監禁される少女が、虐待の被害者である必然なのだろう。
虐待を受ける子供は、「虐待」の事実を否認して、自分は愛されているのだと思い込もうとするものだという。
主人公が楽しげに唱える「ハッピーシュガーライフ」という言葉は、現実の悲惨を「否認」する、虐待被害者の心性を表現している。
決して、サイコパスの「モンスター」性の表現ではない。

現実の事件でも、しばしば、「被害者」に対して「どうして脱出しようとしないのか」「自分ならもっとうまく立ち回る」「被害を受けるのは能力が足りないせいだ」と、被害者へのバッシングが起きることは稀ではない。

だが、危ういバランスで猟奇的な生活を維持する主人公が、障害が立ちふさがるたびに、子供が鉛筆で紙を塗りつぶすように、心が黒く塗りつぶされる描写は、監禁されている少女が決定的な場面で「頭がグルグルする」と思考を続けられなくなる描写とともに、彼女たち虐待被害者の内面がどのようなものであるのか、視聴者に有無を言わせずに突きつけてくる。


友人が、仕事の都合でアメリカの警察で射撃訓練を受講させられたことがあり、話を聞かせてもらったことがある。

通常、銃の操作レバーやボタンは片手で容易に操作できる位置に配置され、アクション映画などでも、いかにも手馴れていることの表現として、指先で素早く軽快に操作する描写が多い。

が、訓練コースでは、両手を使って大げさな動きで操作するメソッドを教えられるという。

強度のストレスに晒された状況下では、人間は、普段は当たり前に行える細かい操作や判断ができなくなるからだ。

銃の撃ち合いと言えばストレス状況の最たるもので、普通であれば子供でも行える簡単な指先の操作ですらできなくなることを、アメリカの警察は豊富な事例から研究し尽くしているという。
したがって、アマチュアに対しては、ストレス下でも行える大げさな動作をあらかじめフォームとして体に覚えこませようとする。


心が「塗りつぶされ」たり、「頭がグルグル」する描写は、彼女たちの心性が異常であったり劣っているという表現ではなく、虐待という強度のストレス下で「正常な」判断が行えなくなったという表現だ。
彼女たちを、異常だ、対応能力がないのだと見下す視点は、自分ならこのようなストレス状況でも的確に判断できる、という思い込みが支えているのだろう。
が、それは撃ち合いになった時に普段通りの操作ができずに撃ち殺されるまでの空想的な自己満足に過ぎない。
撃ち殺される瞬間に自己満足の妄想であったと気づいても手遅れであるように、たとえばブラック企業で過労死するまで「彼女たち」と自分は変わりは無いのだと気づかないのだろう。

「被害者」を攻撃して恥じないのは、同情心やモラルの欠如といった価値観の問題ではなく、相手の状況を考慮する「知力」に欠けている、要するに頭の悪さを露呈している知能の欠陥だ。

自分の知識だけで世界のすべてを知ったような全能感から他人を評価してしまえる「浅知恵」は、言ってみれば子供の属性のようなもので、未知のものを処理する大人の知力が備わっていないことを示している。

こうした、「大人」が見えなくなっている現実が、本作の背景をなしているのだろう。

その表れとして、本作の「背景」には、たとえ繁華街のシーンであってさえ、すべて学生か若者=子供しか描かれていない。
オジサンやオバサンといった「大人」は、モブとしてすら描かれることはない。

生物の本質はDNAを伝えることであり、次世代へDNAを伝えることが成熟ということだが、人間のように社会性の動物においては、自分の子であるかに関わりなく、「子供」を社会の成員=大人に育て上げてこそ「大人」として成熟しているといえる。

その意味では、虐待を止められず育児放棄する主人公や監禁少女の母親も、虐待する「親」も、見ないふりで面倒を避けようとする近所の主婦たちも、すべて「大人」ではない。

主人公に接近する教師やバイト先の店長が、主人公にいいように「処置」されてしまうのも、彼らが「大人」ではない、オトナの皮をかぶったコドモであるからだ。
子供と目線を合わせるのではなく、子供と「対等」に付き合おうとする「大人」は、得てして「自分が」子供と同化したい=大人の責任を放棄したいという欲望にかられたコドモであるという現実を、正確に写し取っている。

「大人」のいない「世界」は、作者や製作者によって切り取られた「現実」か、主人公から見た「世界」に大人が存在しないことを表しているのだろう。

あやうく空想的な子供の「ハッピーシュガーライフ」が何とか維持されていくのは、このように自覚的に「大人」を排除したコドモのセカイを作り上げることに成功しているからだ。


コドモのセカイで「お城」を守ろうと奮闘する主人公だが、コドモのセカイを特徴付ける原則は「交換」であるように見える。

何かを手に入れるためには何かを差し出す。

当たり前だ、と納得しそうになるが、「子供」が何かを手に入れるのに「対価」は必ず必要なものだろうか。
もしも本作を視聴する前に『甘々と稲妻』を視聴していた視聴者ならば、ひょっとするとこの違和を共有してくれるかもしれない。

「子供」性をすりつぶす虐待の経験が、主人公に「交換」の原則を内面化させる。

「お城」を維持するための様々な交渉だけではない。もう一人の被虐待幼女と出会う前、次々と交際相手を取り換える遍歴も、愛情と「引き換え」に肉体関係を提供していたと暗示されている。
「お城」の所有者との出会いにおいても、まず「何もしなくていいの?」と肉体を提供しようとするのは、利益を入手するために対価を提供するという「交換原理」が思考の様式を支配していることを示している。

「交換」に支配され、内面化した思考は、判断や決断をゆがめてゆく。

主人公が「二人のお城」を守るために殺人を重ねる展開に、不快を感じる視聴者も多いかもしれない。
が、ここはコドモのセカイだ。現実の反社会性を根拠に不快を訴えても意味はない。

これらの「殺人」は、刑法上の犯罪として持ち込まれているのではない。
「ハッピーシュガーライフ」の絶対的な幸福の純粋性と「交換」に「差し出さねばならない」ものとして、「絶対性」につりあう「究極的」な「負債」の象徴として持ち込まれている。
究極の「負債」であるのは、「引き換え」に究極の「罰」=「怒られる」が与えられるものであるという、これまた「コドモ」の「交換原則」が根拠づけているからだ。

主人公に確かな「罰」が下されないことに不全感を感じる視聴者は、このコドモの交換原則の圏内にいるのかもしれない。
内田樹が、現代人は「等価交換原理を過剰に内面化している」と10年以上前に喝破したように、こうした主人公の感覚は現実でも共有されているのだろう。

「交換」の絶対化は、〈ゼロ-サム〉の、相手の損は私の得/相手の得は私の損、といった二者択一の判断に傾きがちになる。
そして「内面化」は、損得の「計算」ではなく、「快/不快」の感情として価値判断を誘導する。他人の損は「快」、自分の損は「不快」、と。

主人公の「罰」の不在への「不快」は、主人公が罰を受けないのは「得」をしている=自分が「損」をしている=「不快」、の回路に捉えられているのではないだろうか。


ブッフェ形式のランチを食べに行ったとき、「こっちの方が原価が高いよ」という会話を聞いた。
原価が高い=店の「損」=私の「得」=気持ちいい、の回路が作動しているのだろう。

台風の夜にピザを注文する人がいる。
配達員が特別に苦労する=特別に「損」している=特別な「得」をした=気持ちいい、の回路が作動したのだろう。

どちらにせよ、「得」などどこにもない。
架空の損得に誘導される気分が支配する判断が、現実にも蔓延している。

が、こんな「気分」の無意味さを指摘することができるのも、「現実」の関係性においては「交換」とは無関係に、利益や不利益が生じることがあると知っているからだ。
一方的に与えることもあれば、理由なく消失することもある。

「交換」の明瞭性からすれば、こうした「贈与」や「蕩尽」は不合理で不可解に見えるだろう。
不明瞭の排除として、本作の「コドモのセカイ」の設定がある。
現実世界には存在する児童保護施設のような子供の救済機関の不在が、コドモのセカイを支えている。

そうした救済機関の実効性や運営の仕方に不満の人もいるだろう。
しかし、そうした機関が存在し、子供の救済に従事する大人がいることは確かだ。

(子供に対しては)「無償」で保護を与える大人の不在が、コドモのセカイを支える。

この「コドモのセカイ」によって、虐待によって「交換」のみが行動原理となった少女の物語を、より鮮明に描き出し得ているといえるだろう。
そして、この「セカイ」は、交換の内面化において、現実と地続きであると示してもいる。

終幕で、新たな「お城」を目指して旅立とうとする主人公と監禁幼女は、置き忘れた指輪のために脱出を果たし得ない。
「交換」に貫かれた主人公の行動が、「かけがえのない」指輪=「交換」できないもののために頓挫する展開は、ついに「交換」の向こうへ、「セカイ」の拘束の向こうへの視線を獲得した希望なのだろうか。

追い詰められ、屋上から飛び降りる二人は、死において「愛」が成就するロマン主義の純愛をなぞったように見える。

心中や殉死に愛の超越性を見るロマン主義は、しかし、土壇場で幼女を救う主人公の自己犠牲によって、絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な愛を差し出す「交換」の現代性に敗れ去ったようだ。

ラストで、他者を拒絶して主人公との「愛」に閉じこもる監禁幼女は、このセカイの交換原理を受け入れ、超越の契機は閉ざされたように思える。
主人公の生命という絶対性は、幼女を解放する「ギフト」ではなく、絶対の愛を「引き換えに」捧げる、交換媒体にしかならなかったのだろうか。

絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な「愛」を応答させて自己という球体に引きこもる幼女は、相手を絶対的に受け入れる「引き換え」に相手の全存在を収奪する主人公の叔母の陰画のようだ。


無償で与えられる何ものかが存在する「現実」を慎重に作り替える「コドモのセカイ」が、「与えられるもの」が奪い取られた虐待を強力に浮かび上がらせる。

コドモの「ハッピーシュガーライフ」」を理想郷とみなして肯定しまうのも、登場キャラは「異常者」だと断罪してしまうことも、「大人」からかけ離れた「浅知恵」になってしまうようだ。

モブにすら大人のいないセカイでは、警察官もまた子供じみて、形式的につじつまが合えば明らかに不審のある住居を捜索することをしない。
自分が「怒られない」形式が整っていれば明白な異常を見逃す職業人が、必ずしも空想的には見えない現実が、このコドモのセカイを一蹴できない救われなさを支えているようだ。

このもどかしさを、もどかしさのまま引き受けることが大人なのだろうと思うと、なんとも切ない。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

満面の笑みで胸糞を楽しむ

1話感想{netabare}
ミザリーというか…ストックホルム症候群的な話なんだろうか。
シオが事実を知ってからどうなるかが気になるがずっと後になりそう、ってよりもそこまでやってくれるんか?

にしてもやっぱこういう作品も生まれるよなぁ、ってのも思ったり。
今期先に放送始まった“すのはら荘~”見てると「そのうちヒゲ生えたり声変わりして「こんなのアキちゃんじゃない」と管理人が狂気に走らないかのう?」とついつい思ってしまったり。
さすがにそれは天邪鬼すぎだろー、逆張りしすぎだろーとあんま考えないようにしてはいるけどね。
けどやっぱそっち方面を望む声ってのはあって、それが形になった、みたいな。
“からかい上手の~”を見て「西片もうちょい突っ撥ねても良いのに」と思ってたら“あっくんとカノジョ”が始まった時と似た感覚(こっちは極端過ぎていや待てって感じだけど)。
ネタ被りとは違う…カウンターというか、アナザーアンサーとでも言えば良いのか?
もうね、放送してるアニメの作品数多いからこういった補完する・対極に位置するような作品もバンバン出てくるのは…良い事なのかなぁ?
ってことで“すのはら荘”と並行して見ると楽しさが増すかも、これ単体でも結構面白いけど。

追記
この作品を棚に入れる際アニコレ側から「こんな作品もおすすめにゅ」と紹介されたのがシャッフルとギフトと未来日記。
ええい、3つ目はスクールデイズじゃないのかい!
ってよりもこれってどうやって判定してるんだか未だに不明、結局この作品はソレ系なのかい?{/netabare}

2話感想{netabare}
やっべ、面白い。
“表向きの顔”を演じてる最中の他の人の表情の僅かな違いを読み取ろうとしたり、女あるある過ぎて、もう…うひっ。
愛とか言ってるけどOPで暗示されてるように現状サトウはお人形遊びしてるのと大差無く(理想の像を相手に押し付けてるだけ)、更にはシオは演技してるんじゃないか?と確かめる辺りなんて、もう…ウヒヒ。
ってかあれはシオが演じきったってことでいいのかな?理想像を裏切るとヤバいと本能的に悟って。
サトウは疑心暗鬼に囚われるというか、深淵を覗いたら覗き返されてた方向(いわゆる自爆)でもいいけど、シオはシオでなーんかありそうよね?
いくら幼いからといってずっと部屋に閉じ込められてることに疑問抱いてないし。
ってか出てくるキャラがみんなキの字で、近所に頭を狂わす電波発する隕石でも落ちたんじゃないか?と思わせるくらい(誉めてる)。
同じ感じでキの字博覧会になってた“魔法少女サイト”も、これを見て思い返すと女臭さが全然無かったと思い知らされる。
あの、その…同期に放送してる“殺戮の天使”よりよっぽどコワイ(誉めてる)。

この作品は下卑た笑み浮かべてニヤニヤしながら視聴する(誉めてる)のが正解な気がする。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
サトウは、ぼんやりプチトマト眺めてるのを目ざとく気付いたり、バイト先ロッカー内のネクタイとピンの配置がズレてることに気付くとか、深入りされたくない相手を脅すのではなく気持ちいい思いをさせて阻止するとか。
女ってこええええ、ってのを非常に良く描けてると思う、ウヒィーッ。
シオはシオで、5話で咄嗟に嘘を吐いたのは頭で考えてってよりも本能的に・反射的にやったことなのかな。
なんか段々とシオが魔性の女に思えて来た…。
やっぱこれ、ご近所に毒電波発する隕石転がってるんじゃないか?w
相変らず面白いんだけど、ちょーっと陰りが見えて来たかも?いやそれでも面白いんですけどね。
嫌いな人はトコトン嫌いだろうなぁってのは分かった上で、じゃあなんで自分は好きなんだろうって考えてみた。
単に頭のおかしい人が出るだけなら「フーン」って感じで何とも思わない。
一方でこの作品見てる時のように下卑た表情で「ウヒヒ」と言いながら見てた作品は…あ、最近だと“URAHARA”の7・8話の時がそうだったわ(あれはもはやエロス)。
じゃあそれとこれとで共通点を探ってみると…こんな感じかな?

・「守りたいもの・大事にしてるもの(A)」があって、それが脅かされる・破壊される・もしくは異常に執着するが故にキの字になる。
・肝心の(A)が共感できる。

要はどこかに「あーその気持ちわかるわー」って思える…これ書くことで異常者に思われても困るんだけど、悪い言い方しちゃえば「自分にもそういう側面がある」って方向の狂気に対して見ててウキウキするっぽい。
まぁ深淵を覗く系は大好きですんで、ええ。
「結局共感できるかどうかだけじゃん」ってありきたりな結論になっちゃったけど、これ結構大事じゃないかなぁ?
また比較で挙げて恐縮だけど、同期放送作品で同じ感じでキの字博覧会をしてる“殺戮の天使”がホント退屈で…あっちは全っ然共感できない。
なんで共感できないんだろうって考えたら(A)が無いんだよね、あっちは。

で、陰りが見えてきたかも?って思ったのは、回が進むたびに変態キャラ増えてるけど(A)持ちはそんなに居ないような?
虐待されたとかのトラウマ持ちは(A)に固執する理由としてあった方がいいけど、(A)無しでただトラウマ持ちで頭オカシイだけなのは自分にはイマイチ。


ところで、先入観ってのは恐ろしいもので、総監督の草川啓造って「どっかで見たことあるなぁ」って程度で、作風もあっててっきり“シャッフル”や“GIFT”の人だと思い込んでて…実際は全然違ってたー!!
そっちは鈴木雅詞で、今期は“ロードオブヴァーミリオン”やってる方でした。
じゃあ草川啓造って何で見たんだっけ?って思ったら、ああ、“リリカルなのは”の人でした、あとは“ロウきゅーぶ”が有名?
…。
あれか、ロリっ娘なら任せろオラァァン!って人なんかね。
しっかしちゃんとスタッフ確認しないとアカンですね、アニコレで感想書いてなかったら勘違いしたまんまでしたよ。{/netabare}

最終回まで見て{netabare}
今期一番面白かった。
…が、表立って人には薦めにくい作品、あれー?前期の“ラストピリオド”に引き続き、どうにも語るのを憚る作品が続くなぁ…。
ぶっちゃけ言っちゃえば「頭のおかしい美少女を眺めてニヤニヤする下卑た趣味」を、余計な装飾しないでそのまんま下卑たモノとして描いた作品。
これが下手に気取って・着飾って高尚ぶり出すと自分は一気に冷めるので、最後の最後までヘンタイをやり通したのは感動すら覚える。
(これを書くに当たり「下卑た趣味を装飾して高尚ぶってる」某作品のタイトルを書き直しておきました)

「なにかやるんだったらリスクは承知するべき」ってのはどうしても自分は思ってて、しかもそれが人道に背くことなら尚更で。
この作品は狂人ばっか出るけど、基本これを踏まえてるのに好感を覚える。
顕著な例では北埋川先生のサトウに対する「自分以外の人間と秘密の共有するのが許せん→破滅する姿が見たい→警察に通報」って感情は全然共感できないけど、「それにより自分もタダでは済まない」と覚悟を決めてたのは非常に共感できる。
(一方でこれはTVアニメとしてしょうがないんだろうけど、エレクチオンして然るべきところをヨダレで婉曲表現してるのはどうなんかな、仕方ないんだけどさ)

そして自分的に最もタマランかったのは、サトウは秘密を隠すために普段から周囲に気を張ってて(頭が良いというのもあるが)、何か変化は無いか・悟られてはいないかと他人の顔色を伺うシーンがちょくちょくあるんですよね。
いやね、聡い美少女から「ふーん、それ本当ー?」と瞳を覗き込まれるようなことをされたら…ああもうっ、ああもうっ(北埋川先生が興奮してるのと同じ感じで)。
友人はそんなことされたらブン殴るかも知れんと言ってましたが、自分はエレクチオンしながらもんどりうつかも知れん。
これは…コンテ書いた人の手柄になるのか?いい趣味していらっしゃる。
で、そういう「探り」に対してシオはシオでナチュラルに演技(無意識な演技)をしてて──トラウマ故か無意識のうちにサトウにとって都合の悪いことは考えようにしてて──いつ機嫌を損ねる真似をしやしないかヒヤッヒヤでした。
後半とうとう隠しきれなくなって秘密を共有することになるけど、タイミング間違えてたら殺されてたんじゃないかな。
他の作品でも何度か書いてる「殺して剥製にして額縁に入れて飾っておけば満足」ってタイプだったので…途中までのサトウは。
それに耐えかねてシオが「お人形じゃない」って言ったときは、まぁそう言われるわなぁと強く共感したもんです。

最終回の飛び降りのシーン、高飛びが成功してたら「あったであろう未来」が背景に流れた時は涙出ましたわ、切ないのう。
決して許されてはいけない奴だったけど…ってか、元々高飛び失敗したのは指輪を忘れて取りに戻ったせいで、じゃあ何で指輪忘れたかといえば偽装のためにショウコの死体に制服着させる時に邪魔だったので外したからで…ああこれ、ショウコの呪いじゃね?
単に耳目を集めるためにセンセーショナルに殺されたんじゃなくて、ちゃんと意味はあったんじゃないかなーと思うと良く出来てるんじゃないかな。

そして最後、病室のシオ…シロッコに連れてかれたカミーユやーんw
「彗星かな?」って言い出したらどうしようかと思ったけどそうじゃなくてひと安心。
サトウをグッサリ心に刻み込まれてキチ化エンドだったけど、サトウ的にはそれが真の愛だったってことだろう。

最後の最後まで救いの無いドス黒い話だったけど、徹底しててある意味爽快でした。
けどなー、冒頭にも書いたとおり人には薦めにくい、ヘンタイ嗜好の作品です。
今期一番面白かったけど、万が一これが一番売れた作品になったりしたら、それはそれでイヤ~な気持ちになるでしょう。{/netabare}

追記{netabare}
あ、思い出したのでちと追記
“殺戮の~”ばっかり比較で槍玉に挙げてしまって恐縮だけど、あれとこっちでは何が違ったのだろう?ってのはずっと考えてまして。
と思ってたら別の作品がポンと思い浮かびました。
“ウィクロス”…の特にあきらっきー、あれは自分ダメでした。
「やりたいことのために人の迷惑顧みない」ってのは共通してるのだけど、自分に不都合が降りかかると「他人のせい」にしてばっかで…。
↑で書いたのと共通してしまうけど、「不都合起きることも覚悟した上でやってるんじゃないのかい」「自分棚に上げてよく言うわ」と不快感のが先に来てしまう。
(当然あきらっきーはそういうキャラとして描いてたんだろうけど)
でもってシュガーライフは覚悟してる、不都合が起きても自分が撒いた種と承知してる。
指輪を忘れて取りに戻ったせいで高飛び失敗&心中する羽目になっても「おのれショウコめー!」なんてことは言わない。
それどころか目的達成のためなら泥水を啜る覚悟まで決めてて…同僚としたくもないキスしたり嫌いなおばさんに頭下げたり。
ただキチだサイコだ言ってもそこら辺の線引きはしっかりしてて、それが不快感なく楽しく見れた部分なんじゃないかなー、と思ったり。
単純に「異常行動させればサイコが描けてる」と思ってるような浅薄なクリエイター…は居ないとは思いたいけど、そこら辺もちっと注意して描いてもらいたいところ、ね、ヴァーミリオン。
普通の中に潜む深淵だからこそサイコなんじゃねーのん?と。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

80.9 9 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング9位
昭和元禄落語心中 助六再び篇(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (487)
2198人が棚に入れました
八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?

声優・キャラクター
関智一、石田彰、小林ゆう、小松未可子、牛山茂、関俊彦、土師孝也、加瀬康之、須藤翔、遊佐浩二、山寺宏一、林原めぐみ
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

とある落語家の一生と繋いでいく先の物語…人間ドラマのアニメとして傑作

待っていました落語心中。2期は八雲と与太郎改め3代目助六の物語ですね。また、助六と小夏の関係や小夏の子供のこと、昭和元禄の意味など明らかになっていくのでしょうか。本当に楽しみです。

1話…真打昇進でも与太郎は与太郎
{netabare}八雲師匠と先代助六の壮絶な昔話から一転、修行積んできた与太郎がとうとう真打に昇進です。しかも、助六を名乗ることになった。しかし、時はバブルの絶頂期、落語は古いものとして敬遠され客も少なくなり、寄席は1箇所だけになっていた。1期で助六が言っていたことが頭をよぎります。
そんな状況でも与太郎改め助六は相変わらず。人たらしで周りからも好かれ、客席と仲良くなるような感じ。でも落語はちゃんと学んでいて、師匠にきちんとした対応で先代とは大違い。しっかり筋も通す。
小夏にできた子供を引き取り、小夏との生活を決めた助六。いったん決めたら動かない性格も変わりません。
助六の前に現れた人気作家の樋口。助六は樋口と飲み、樋口が先代助六を見ていたこと、落語に対する造詣の深さに興味を引かれ、意気投合する。樋口はかつて、菊比古時代に弟子入り志願して断られた彼だった。樋口が落語の生き残る道として新作を助六に提案し、助六も興味を持つ。
八雲に助六がまた一緒に住むことを宣言し、八雲は諦めにも似た感じで了承するが、新作落語は否定した。八雲は「落語心中する」といい、自分の代で落語は終わらせることを思っていた。

最初の話とはいえ、いきなり深い感じで入るところがいかにも大人のアニメを感じさせます。これをアニメには興味のない親友と見たのですが、すぐに1期を見ると宣言してしまいました。アニメというよりドラマです。人の心情の移り変わりとかどんどん展開されるのでしょうね。毎週楽しみです。{/netabare}

2話…助六のもがき
{netabare}助六の入れ墨写真が週刊誌に載る。過去がばらされTVでも批判される。気にしない助六だったが、レギュラー番組を降板させられたりして仕事が減っていく。助六はもうひとつ悩んでいた。自分の落語が確立できていないこと。先代助六のマネも見破られてうけない、八雲のような色気も出せるわけではない。寄席も盛り上がらない。
樋口に励まされる飲みの席に八雲が。そこで助六は師匠から励まされ、前を向き始める。助六が帰ったあと、樋口と八雲が会話する。八雲は樋口を覚えていた。樋口は驚くが、八雲に言う。八雲の落語を伝えていくこと、新作を作ること、八雲と先代助六の話を伝えることを。

常に前向きにしか生きていない助六も悩むんだな…当たり前か、ひとつの道を極めるのは簡単なことではないし。
八雲も少し変わってきているのかも。小夏の子供がキーになりそうです。そして樋口の言葉の重さ。まだ過去の話に続きがありそうな…{/netabare}

3話…はたして誰の子なのか?
{netabare}助六は稽古と子育てを繰り返す毎日。樋口に誘われ花火見物に来たら、料亭でに親分が来ることを知り、小夏を追いかけ料亭に。
親分に挨拶するも、小夏の子供のことで問いかけ親分にぶん投げられる。殺されるかもしれないと抑えられるも、小夏の子は俺の子だと啖呵きって出ていく助六。小夏の悩みを全部受け止める助六。
八雲と親子会を願う助六に、八雲は居残りを覚えろという条件を出す。そして助六の前で披露するが、それは八雲ではなく、先代助六の話そのものだった。

助六の男気、親分と女将の大人の会話、八雲の落語、濃くて面白く感動もあるというしびれる回でした。助六が少しずつ自分の落語を見つけて感じです。
一期が濃すぎたので、二期の助六はどうかなとも思ったのですが、なんのなんの、とてつもなく魅力的でひかれます。{/netabare}

4話…寿限無教団現れる
{netabare}5年後、子どもは幼稚園に通うようになっていた。助六は人気者になり、寄席も常に満席に。小夏は下座で働いていた。
ある寄せの帰り、八雲の車に樋口が乗り込んだ。新作を見てもらおうとしたが、原稿は八雲に破られた。しかし、樋口も引く気がない。
幼稚園で落語をすることになった助六。子供番組で人気になっていたのは助六が演じていた寿限無。子供たちはすらすらと言え、ノリが良い。そこで助六は小夏を舞台に上げる。戸惑いながらも寿限無を始める小夏。そして客が一緒にノリ、小夏は話しきった。

今回は不思議な感動を覚える回でした。助六が男前なのと、八雲の影の部分が対照的で、一体八雲に何があるのかを知りたくなります。もうひとつ、八雲が子供にメロメロなことにビックリ。そう来たかという感じです。
小夏は落語家になりたいと言っていたことを思い出しました。この流れはそうなるのか?{/netabare}

5話…そこに見えたのはあっちの世界なのか?
{netabare}八雲と助六の親子会が開かれることになった。やりたいといっていた助六だったが、さすがに戸惑いを隠せない。
親子会までの間、助六は居残りについて考える。樋口から居残りだけを集めたテープを借りて勉強する。全員が全員、違うことに気づき、自分の場合を考える。
親子会当日、八雲から近頃の行動について問われる。助六は半端だった背中の刺青に色を入れて完成させたのだ。これが自分の決意だと。そして、居残りも我を出すのではなく、空っぽにして楽しむのだと。
親子会、先に上がった助六は客席を爆笑させる。続いて八雲が「反魂香」を語り始める。八雲の名人芸とも言うべき語りで客席は引き込まれていく。香が焚かれ怪しい雰囲気が包み込む。幕引き直前に異変が起こる。八雲の前に現れたのはみよ吉、それでも最後まで演じ幕が降りる。その瞬間、倒れる八雲。八雲の前に現れたのは先代の助六、助六は八雲の首を絞めるのだった。

八雲師匠の語りが怪しく、枯れ具合も相まって、本当に引き込まれました。石田さん、すごいです。
助六は先代と同じで人を引き付けますが、根本的に違うことがはっきりしました。先代は「客を楽しませる」を第一にしてました。これに対して三代目は自分が楽しまなきゃという心境に至りました。面白い対比です。後半にかけて、この当たりをクローズアップしてくれると面白いなと思います。{/netabare}

6話…そして助六は助六の落語を見つける
{netabare}舞台上で倒れた八雲はそのまま病院へ運ばれた。慌てる助六と小夏。客はこの事を知らず、助六は残って落語を続けることにした。
助六は「居残り」を語りはじめた。枕なし、気も焦るなか、助六は演じ続けた。この話に客はどんどん引き込まれ、笑いが包み込んだ。助六の居残りは最高の出来だった。移動の車中、最高の出来だったのに八雲に聞かせることができず、助六は松田とともに泣いた。
病院へ着くと小夏と萬月が待っていた。八雲は心筋梗塞で、医学部出身の萬月の初期処置が良かったために一命をとり止めたが、意識は戻らなかった。
八雲の意識が戻らないまま一週間が過ぎた。助六は八雲の分まで働いていた。高座上がりの時、席亭から寄席の建て替えを話を聞いた。そこには歴史を積んできた建物への愛情が溢れていた。電車で移動する助六のもとに樋口がやって来た。樋口は助六の演じた居残りを褒め、八雲とも先代とも違う、新たな助六の落語を見たと話した。別れ際、先代のフィルムが残っている可能性があるとと伝えた。
その頃、病院では八雲が意識を取り戻していた。

あという間の30分でした。居残りは圧巻です。聞きやすいし、何よりアニメの良いところを活かした演出がニクいです。
先代のフィルムが残っているということは、真実に迫るということなんでしょうか。ひとつのクライマックスになるのかな?
関西で大きな地震…阪神淡路大震災のことでしょうね。ということは、平成7年か。あれから22年。八雲が生きていたら90越えていたことになるのかな? あの建物が残っていたら、確実に文化財だったはず。{/netabare}

7話…真実を墓場まで持っていくとはこの事を言う(神回)
{netabare}八雲が意識を回復したものの、引退を口にしていた。勝手に病室を抜けてベンチに座っている八雲のもとに小夏が訪れる。八雲は窶れていた。引退する大きな理由は口が回らないということだった。
助六は松田とともに樋口の誘いで先代のフィルムが残る四国へ向かった。あの場所、亀屋旅館だ。亀屋の従業員が迎えにきていて、樋口を「坊っちゃん」と呼び親しげにしたのを見て、助六と松田が驚く。樋口は幼い頃に父親に連れてこられ、以来、ちょくちょく訪れていた場所だったのだ。しかも、ゆりえ(みよ吉)のことも知っていたのだ。みよ吉は亀屋旅館の女中していて、そこから満州に渡り、先代八雲の妾となって菊比古といい感じになっていたと言うのだ。そして、樋口はみよ吉が入れ込んだ菊比古の落語を見て、落語家になろうとして挫折し、現在に至ったのだ。
フィルムが上映される。そこには若き日の八雲が楽しそうに落語を演じていた。そして先代助六のフィルム。助六は観客の一人になっていた。助六の芝浜を見て、助六は泣いた。先代助六は小夏とみよ吉と一緒にいた時間が幸せだったのだろうと。
上映後、みよ吉の墓に向かう助六たち。そこで松田から驚きの話を聞く。助六の本当の最後の話だった。真実は残酷で、みよ吉に刺された助六を菊比古が介抱しているところに松田と小夏が出くわし、小夏は菊比古が指したと勘違いしてしまったところにみよ吉が小夏に謝り、小夏はみよ吉を押し込んでしまい、転落して助六が飛び込み、ともに落ちていったということだったのだ。つまり、二人を落としたのは小夏だったと言うのだ。小夏は気を失い記憶の断片が残り、八雲を親の敵として育ち、八雲は真実を隠したまま小夏を育てたのだ。松田は助六と樋口にこの事を口止めするとともに、八雲の心を救ってほしいと願う。
助六が家に帰ると小夏が待っていた。助六は泣きながら小夏を抱き締めた。

本当に濃い回でした。過去のフィルムで久しぶりに先代助六の落語を見ましたし、若い頃の菊比古の話もたっぷり聞けました。そのフィルムの質感、見事な再現。それと、銀杏並木の落葉風景も見事な色彩でした。
先代助六とみよ吉の最後があまりにも残酷すぎて…。松田さんが小夏に誰の子供か分からない子を宿した時に見たこともないほど怒ったというのも、この事があったからなんでしょうね。なにも言わず小夏に敵と思われても大事に育ててもらった訳ですし。ただ、もうひとつ疑問が。松田さんが話したのは刺された後のこと。刺した瞬間は見てないんですよね。途中まで真実なら、みよ吉に心中迫られた菊比古を庇って助六が刺されたということになりますが、果たして?
それにしても八雲の枯れっぷり、見事です。この八雲見ていると、なぜか歌丸師匠思い出すのですが、歌丸師匠はアクティブなので全然タイプ違いますね…。萬月さんは鶴瓶師匠がモデル?
ともかく、この回はこの作品の神回です。本当にすばらしいアニメです。{/netabare}

8話…この師匠にこの弟子あり
{netabare}萬月師匠と小さな会場で落語会を行う助六。片付けを行う若者は助六の一番弟子だという。いつの間にか弟子を持つようになっていたのだ。
体調の優れない八雲、そんなときに樋口が訪ねてきた。樋口は過去の資料を八雲に見せ、八雲に自分の芸を残すべきと訴え、八雲が残したくないのであれば消去するという。
忙しく働く助六と小夏、河原で佇んでいたときに助六が八雲が歩いているのに気づく。駆け寄る二人に弱気な発言をする八雲だった。
八雲は親分と会っていた。お互いに年老いて、気弱な二人だが、親分は八雲の落語を見たいという。兄貴もまた同じだったが、松田さんが機転を利かす。
八雲と松田が芝居を見物したあと、松田は車を料亭の方へ向けた。そこには助六が待っていて、そこで一席を興じてほしいほしいというものだった。襖を開けると、そこには八雲と親しい面々が揃っていた。まずは助六が話を始める。それは「芝浜」だった。そう、先代のフィルムを見た助六が自分の話として興じたのだ。芝浜を演じられた八雲は心が疼いた、逃げられないと悟り、話を始める決心をした。そして話始めた瞬間、警察が現れそこにいた親分を逮捕した。容疑は銃刀法違反だった…

今週もずっしりと重くなる話でした。枯れ行く八雲に、どんどん前に向かっていく助六の対比がなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。
助六が話すのは居残りかと思ったら芝浜、これはさすがにやられました。しかも、上手いもの。あの事を思い出しながら話す助六が涙流すシーンはグッと来ました。そして、ラストの逮捕のシーン…思わず金八二期の加藤が逮捕されるシーンを思い出したのは…俺だけでしょうね…。{/netabare}

9話…そこに現れたのは…死神だった
{netabare}親分は懲役6年だった。八雲、信坊と助六が揃って銭湯に行き、そこで助六が慰問の落語に行こうと八雲を誘う。八雲は刑務所の慰問落語を行う、話は「たちきり」だった。その話は受刑者たちの涙を誘った。話しのなかでみよ吉を見る八雲、それに気づく小夏、さらに小夏が気になる助六だった。
助六の落語会に顔を出す八雲。その途中で抜け出す八雲に樋口が問いかけるが、八雲の助六の評は散々だった。そして樋口に助六へ扇子を渡して欲しいと願う。その扇子は二代目が使っていたあの扇子だ。
ある日、寄席に八雲がやって来た。そこにいた萬月と小太郎を追い出し、一人で舞台に向かった。誰もいない場内、舞台の蝋燭に灯をともし、話を始める。「死神」だった。その語りはその後の流れを案じるかのような枯れはて、怪しいものだった。話が終わろうとするとき、その人が客席に現れた、二代目助六。二人は話し始める。その話の終わりに助六が八雲を捕まえ、甘いと言って蝋燭を客席に投げる。助六は死神に変わっていた。客席が火の海になり、死神に押さえつけられる八雲に、三代目が助けにやってくる。八雲は「死にたくない」と本音を言い、助六に救われる。

枯れていく八雲師匠に追い討ちをかけるみよ吉と先代の助六。覚悟を決めていたのに、最後の最後に死にたくないといった八雲師匠の本当の気持ちが見れて泣けました。ようやく八雲師匠が救われたのではないかと思いたいです。
ここのところずっと重たいのだけど、引き込まれっぱなしで、本当に1話が早いです。石田さんの枯れっぷりの見事さ、やっぱり中の人は大事だと改めて思います。{/netabare}

10話…邂逅…その後に待っているもの
{netabare}寄席は燃え落ちた。間一髪で救われた八雲は病院へ、助六は寄席の後片付けに。席亭から「元気でいりゃ落語なんざどこでもできる」「お前がいてくれて本当によかった」と声をかけられる。
桜の咲く時期、小夏と話す助六。いつものとおりの会話の中で、小夏のお腹には助六の子供が宿ったことを知り喜ぶ二人。
樋口と助六が落語について話す。新作は師匠の目の黒いうちはやらないという。そして、師匠と自分の関係について語る。
病院から戻った八雲。小夏と話す。小夏がこれまで見せたこともない、八雲への思いと感謝を語る。八雲の表情もこれまでに見たこともないくらい柔らかいものだった。助六の落語がラジオから流れ、笑う二人。そこへ信之助が元気に帰ってくる。静かで暖かい時が流れる。
そして、場面は突然変わる。廊下と思しき場所に倒れた八雲に、再び先代助六が近寄ってきた…。

この回は30分、涙溜めっぱなしでした。席亭の言葉、小夏と助六の子供が宿ったこと、小夏と八雲の会話と、八雲の表情。ようやく小夏と八雲が邂逅した感じです。枯れ果てた八雲が、なにかツキが取れたようなやさしい表情をしたのがすごく印象的で、なんだかんだ言いながらも先代とみよ吉の子供を育ててきて、ぶっきらぼうでも、ちゃんと分かってくれたことが嬉しかったのか、本当に泣けました。
それにしても、またもや先代助六が現れたけど、今度ばかりは嫌な感じです。だって、次回予告に人物登場してないし…せっかく生き延びて、ようやく穏やかになれたというのに…。{/netabare}

11話…別れは悲しまないように
{netabare}倒れた八雲に寄ってきた先代助六は言う「おめぇさん、死んじまったんだよ」と。そう、ここは死後の世界への入り口だった。助六から死んでしまった理由が聞かされる。穏やかだった午後のひとときのあと、様態が急変し、逝ってしまったのだという。
助六から三途の川の渡船場を案内される。そこは賑やかな街場だった。人生全うした人は懐が多目に渡されすぐに渡れるのだが、助六は少ない上にあの性格である。懐が貯まるわけがなかった。
ここは死後の世界。容姿も変えられるということで助六は信さん、八雲は坊となって昔の二人の会話を始める。風呂場では助六と菊比古になり、会話のなかで助六が刺された本当の理由がさらりと明かされる。助六は小夏を残したことを悔いていたが、菊比古が育て上げたことに感謝した。
風呂上がり、みよ吉が助六のもとに来て文句をいう。そこに菊比古が居たもので助六を差し置いて二人っきりになり会話する。みよ吉は明るかった。そして、助六を大事に思っていた。菊比古の後悔はすうっと消えた。
助六が菊比古とみよ吉を連れて寄席に向かった。なんでも燃え落ちた寄席がここにやって来たのだという。そこには鬼籍の名人たちの名前がずらりと並び、連日演じられているのだという。早速「八代目八雲」の名前があり、八雲はやれやれと思う。
助六が舞台に上がり、話を始める。みよ吉と菊比古の間に子供の頃の小夏が座る。なんでも、最も話を聞かせたい人が一人座れるのだという。場を盛り上げる助六の落語。小夏もみよ吉の膝に座りニコニコ笑っている。
助六のあとを菊比古が話すことになる。助六のあとは嫌だという菊比古に、助六は背中を押す。菊比古は意を決し、八雲の姿となって話を始める。八雲が話を聞かせたかったのは信之助だった。
いよいよ八雲が三途の川を渡るときがきた。助六と八雲、永遠の別れである。二人はまたいつか会おうと約束し、船出する。船頭は松田さんだった。驚く八雲だったが、松田は八雲を見送るのが仕事だと言ってにっこり笑った。

悲しいはずの別れをこのような表現にするとは…かえって泣けました。助六と菊比古の話が全て繋がって、これで二人の物語が終わるんだなと実感しました。
二人のやり取りとみよ吉の話し。全てがきれいにまとまって、本当にいい話です。
最後の最後に松田さん、まさか連れていっていなよね?
もう一話、かなり現代っぽいけど、何年先のことなんだろう。どんな終わりかたにするのか、楽しみでもあり、寂しくもあります…{/netabare}

12話…大団円!この先も繋いでいく物語
{netabare}話は現代に進む。成長した信之助と八雲が亡くなったときには小夏のお腹にいた小雪は高校生になっていた。信之助は落語家になっていたが、どうやら天才と騒がれ、10人抜きで二つ目に昇進していた。
レコード会社との打ち合わせをすっ飛ばし、小夏からこっぴどく叱られる信之助、そこには樋口も同席していた。新之助と小雪が帰った後、樋口から八雲全集が完成しそうだと聞かされ、それに伴う評伝の内容で、どうしても小夏に確認しておきたいことがあったらしい。それは「信之助はひょっとして八雲の子供なのでは?」ということだった。小夏は八雲のことを語り「本当のことは墓場まで持っていく」と言って真実は話さなかった。
新しい寄席が完成し、また、助六は「九代目八雲」として大名跡を継ぐことになった。お練は神輿担いで賑やかに、いかにも与太らしいお練であった。寄席のこけら落とし。口上も軽やかに、これからの落語会のことを明るく話す、本当に明るい未来を描いている感じが伝わる。
先を務めたのは「五代目菊比古」こと信之助だった。そしてトリは「九代目八雲」である。死神を話す。そのクライマックス、八雲が見たものは先代だった。「お前にも見えるようになったかい、哀れだねぇ」と話しかける先代。ハッとなり締める八雲だった。
興行も終わり、桜を眺める八雲と樋口、それに松田さん。松田さんは95歳になっていた。これまでの思い出を話し、良かったと語る松田さん。
樋口と八雲、樋口は先代のことを、そして、与太のことを云々語るが八雲は流す。たった一言「こんなおもしれぇものが無くなるわけねぇべ」と言って。

終わった…。墓場まで持っていくと言った小夏。信之助の本当の父親のこと、先代助六の本当の最後、小夏も与太も互いに墓場まで持っていく話はあれど、たぶん、二人とも知りたくないだろうし、最後まで知らないままでいいのだろうと思います。この話には面倒なことは抜きにして進んでいく展開が似合います。にしても、信之助の姿が若いころの菊比古に似せたのがなんともね…
「助六が八雲になる」これは大きなテーマのひとつだったと思うのです。初代も二代もできなかったことを三代目で成し遂げた、与太郎という人物だからこそ成しえたのだろうと解釈します。
樋口が言っていた「一人で潰すこともできれば、一人で復活させることもできる」これは重い言葉だったなと思います。本当にそうですね、どこの世界にでもある話ではないかと思います。
これで千秋楽。すばらしい物語でした。{/netabare}

まずはこれをアニメにした製作陣に大拍手を贈ります。また、命を吹き込んだ声優陣にも大拍手です。中の人たちが一人でも違っていたら、まったく別の作品になったことでしょう。パーフェクトな陣容でした。

ちょっと感動しすぎて、何を書いたらいいのか戸惑っています。内容について書こうとしても、登場人物に書こうとしても、何を書いても陳腐な感じがして、少し間をとって、もう一度1期から見直して、加えようかと思います。

とある落語家の一生と出来事。昭和から平成をまたいだ時代の移り変わりも加わる人間ドラマです。ドラマ好きの人が見て損は感じない作品に仕上がっていますので、多くの人にお勧めしたいアニメです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

筆舌に尽くしがたい名作

☆物語&感想☆

近年稀に見る素晴らしい作品に出会えた2017年冬アニメの中でも、感想を書くのが遅くなった。
と言うより、最終話を観終えてから暫く書けなかった、というのが正直なところ。
(因みにこの文章を書くまでに、合計4回は通して鑑賞している)
今でもこの作品について、作品に相応しくない浅い文章しか書けない自分の能力では、
この作品の魅力や深みをどうやっても伝え切れない、というのが歯痒くて仕方がない。。
いっそのこと、書くのは辞めておこう...と思っていたのだが、
やはり、一人でも多くの人にこの素晴らしい作品を知ってもらいたいと思って、駄文ながらも思ったことを書いている。
独りよがり的な文章になってしまったが、思いが強すぎる作品ゆえご容赦願いたい。

あれほど素晴らしい1期があっての2期、視聴には本当に大きな期待を寄せていた。
と同時に、果たしてあの1期を越えることが出来るのか?という大きな不安も抱えていた。
しかし、その考えは誤りだった。
1期と2期、分割されてはいるものの、それは便宜上のもので物語としては何も分かれていない。
「あにこれ」でも別々に分けられているが、この作品を評価するにあたっては、
1期、2期という観方では推し量れない。
分割2クール、あくまでも継続した一つの物語、という捉え方をして観ないとまず評価自体が出来ない。

そういう観方をしていなかった当初は、2期は1期に比べてかなりシリアス&重くて地味な印象を持っていた。
作品としての面白さや楽しさ、という面でも1期には劣るんじゃないか、とも感じていた。
ある意味それは正しいとも思えるが、作品をしっかりと観ていくと、この作品の本質は2期に有るということが解る。
そして、それは1期を踏まえていないと理解できないものだ。
なので、そもそも1期と2期を比べること自体が間違っていた。

シリアスで重い場面が多くなったのは、1期があんな終わり方をしたのだから、当然といえば当然。
八雲、小夏、与太郎、三者の抱えているものを、観ている側が事前に踏まえて鑑賞に臨まなければいけない。
これから観る方は1期から観直す事ができるなら、それに越したことはないと思う。

物語の内容的に、心躍るような展開は少なくなったが、人間の業と因果、宿命、因縁、運命を描いた1期から、
2期は更に作品としての重みと深みが増しており、視聴者も半端な気持ちで向き合ってはいけないレベルになった。
キャラクターの一言一言に込められた「深すぎる思い」を慮って受け止めなければ、
到底この作品の良さなど理解できない。
そして、本気で向き合った視聴者は、この作品の一話一話の体感が短く感じ、
毎話もうエンド・クレジット?と時間の経過を早く感じたことだろう。

一見2期は地味なように思えるが、実は各話に名台詞、名シーンとも言える見せ場が必ずあり、
毎回のように涙を誘われる。EDへの引きの良さも1期同様に溜息の出る仕上がりだ。
振り返れば最初の1話で、既にこの作品が近年稀に見る傑作になるというのは充分に確信できた。
それほど、1話にはこの作品で原作者が描きたかったこと、落語への思いが込められている事が解る。
更に1期から通して振り返ってみても、2期の最終話まで1話たりとも中だるみせず、
全く無駄のない物語だということが解る。

是非作品を観て実際に感じてもらいたいので、内容には具体的にはあまり触れたくないのだが...
2期では1期の因果、宿命、因縁、運命、人間の業、それに加えて様々な形の「深すぎる愛」が描かれている。
簡単に言ってしまえば、師弟の愛、夫婦の愛、親子の愛、芸への愛、そして原作者自身の落語への愛...
また、その愛情表現が決して直接的な台詞で相手に伝えるのではない、という所が実に奥ゆかしい。
人間誰でも人に言えないこと、言いたくないことなんて生きていれば一つや二つはあるもの。。
この作品では敢えて言わないことが、相手への最大限の優しさであり、愛なのだ。

八雲の小夏への思い、愛情は最後まで面と向かって口に出すことはなくとも、
彼が背負って生きてきたものの重さははかり知れず想像を絶するもので、到底涙無しには観れない。
そして、恨み辛みを超え真に繋がり合えた矢先に八雲は...なんと人生の儚いことか。。

しかしながら八雲が可哀想、不幸な人生を送った、と考えるのは見当違いだ。
終盤11話12話の展開を観れば、「あの日」から落語と心中することを本懐とし生きてきたものの、
実際は捨てきれない未練、葛藤とともに生きてきた「結果」が実に巧く描かれている。
これが本当の人間らしさ、というものだろう。10話で八雲が小夏に対して最後に語った言葉がとても印象的だ。
八雲は落語と心中できたのか?与太郎と交わした3つの約束はどうなったのか?
是非ともその結末を確かめてみて欲しい。

主人公八雲に関して少しだけ触れてみたものの、
助六、小夏、みよ吉、松田さん...登場人物それぞれの思いを書いているとキリがない。
やはり文章では伝えきれないと思う。
移りゆく時代の中での落語という存在、師匠が弟子に繋いでいく名跡など、
キャラ以外の落語そのものの描かれ方だけでも、深すぎて全く書ける自信がない。
結局はとにかく観て感じてもらうしか無い、という事になるので、
ちゃんとしたレビューになっていないのは申し訳ないと思うのだが笑

誰もが気になるだろう、一つ大きな謎(信乃助の父親の件)は残されたが、
作家の先生の妄言に小夏が明確に否定しておらず、慎之介の姿が在りし日の菊比古を思わせるのが、
何とも夢のある話だが、観る者の想像(妄想)に任せる、というのは決して悪くないと思う。
(普通に考えるとあり得ないとは思うが、あれほど似ていると妄想してしまいたくもなる笑)
小夏もまた言わずに墓場まで持っていくというのは、彼女の愛に溢れた優しさ、粋な計らいではないか。

☆声優☆

石田彰の演技は1期の時点でも凄かったのに、2期ではより深みを増し、
もはや彼自身が演じた八雲同様に、名人芸とも言えるレベルに達している。
落語の場面だけでも凄すぎるのだが、年老いて枯れてゆく八雲という人物を見事に演じきっていて圧巻。
アニメの歴史上でも間違いなく語り継がれていく名演だろう。

1期では出番の少なかった関智一演じる与太郎改め3代目助六の落語も、
八雲、先代助六両方をリスペクトした素晴らしいものを見せてくれた。
自分の落語を見つけるまでの苦悩の過程、迷走する落語から自分の型を見つけた後まで、よく区別して演じられている。
8話の先代助六をコピーした芝浜には涙。。
そして最終話の八雲への手向けとして演じた死神では、最後にあんなオチまで。

小林ゆうは女性声優としては個性的過ぎる低音ハスキーボイスで、
作品によってはイロモノ的な役回りをこなしているが、それは演じる役どころが幅広いということであり、
むしろこの作品を観て、やはり演技派の声優であることを再認識した。
自身が取り組んでいる落語の実力を見事に発揮してみせた4話はとても感慨深く、
また、年月を経た熟女の演技では更にトーンを落とし懐の深さを示してみせた。
一つの作品の中で、幼女から熟女まで演じるというのは、実力の無い声優が到底演じれるべくもない。

2期で出てきた小松未可子も得意のショタ声を遺憾なく発揮しており、納得の配役。
アニメではなかなか聞くことの出来ない、本物の京都弁を操る遊佐浩二を選んだのもまた心憎い。
また、1期に比べ出番が少なく寂しく思っていた、山寺宏一と林原めぐみも、
11話ではじっくりと堪能させてもらった。
山ちゃんの演技、存在感、台詞の説得力は実力派揃いの声優の中でも、やはり抜きん出ていて惚れ惚れする。

この作品は1話毎にかなりの年月が過ぎていたりするのだが、
声優がその過ぎゆく年月に合わせて声のトーンを実に上手く演じ分けている。(石田彰が特に凄すぎる笑)
落語シーンばかりに目が行きがちだが、主要キャラ以外も含め、
やはり基本的な演技自体が素晴らしく文句の付けようがない。

唯でさえ実力のある声優が、それこそ一生懸命に何度も何度も繰り返し練習したのだろうな、
というのがしみじみと良く判る。
ここまで声優の努力と本気を窺い知れる作品は、今後もそう簡単には出てこないかも知れない。
多くの声優にとってもバイブル的な作品になったのではないだろうか。

☆キャラ☆

1期でも同様のことを書いていると思うが、
キャラクターの価値というものは、声優の演技と台詞の質によって決まってくると思っている。
優れた演技、深みのある台詞が観るものの心を動かすというのは、この作品を観れば明らかだ。
そして、各キャラクターの抱える思い、これが深すぎて駄文しか書けない自分には言葉で言い表すことが出来ない。
原作者の人間描写力と細やかさに、ただただ感嘆するばかりだ。

メインの人物ではないものの、2期で登場する作家の先生(1期で弟子入りを断られた人物)が、
物語上でかなり重要な役割を果たしている。弟子入りの場面だけでなく、みよ吉ともつながっている過去...
本当によく考えられたキャラクターだ。
彼の言葉から、原作者の落語への考えや思いが垣間見える。

☆作画☆

1期と特に変わりなく安心して観られるもので、
とりわけ派手な作画が要求される作品ではないが、キャラクターの細かい表情の変化などはしっかりと描写されている。
うつりゆく時代をノスタルジックに描く、背景のボカシ加減が実に味わい深い。

☆音楽☆

OPは1期に引き続き椎名林檎&林原めぐみが担当しているが、
最初聴いた時はOPにしてはなんちゅう辛気臭い曲だ、と1期に比べてあまり好意的ではなかったのだが、
不穏過ぎるOPアニメーションは、八雲に死神が見せている幻と解釈すると、曲調にも納得がいく。
それに対するED、こちらも1期同様のインスト曲で、
毎回のEDへの引きの良さも相まって、余韻に浸れる味わい深さがあり、
また、不穏なOPとは対照的な晴れやかさで、物語の結末を暗示しているかのような素晴らしいものだった。
そして12話のラスト、1期のEDと作中落語の名シーンが流れる演出&エンドロールには号泣必至。。

作中BGMも1期同様に澁江夏奈さんによるJAZZのエッセンスをベースとした、
様々な楽器が使われた豪華なもので、サントラが欲しくなる出来、実に渋く味わい深い。
自分はBGMの評価をする場合に重視しているのが、サンプリングの音源でパソコンで作れるものか、
生音を実際にレコーディングしているかどうか、という点。
(他の人はどうでも良いと思う所だろうが、一応自分も音楽をかじっている身なので)
昨今のデジタル技術ではちょっと聴いたくらいではなかなか判断できなかったりするものだが、
この作品の音楽を聞く限り、生音に拘った作りであることは明らかで、
相当な拘りと予算を使って制作されているというのが窺える。


この作品は多くの人に観てもらいたいと思うが、
これだけ重く深くシリアスな物語だから、
軽い気持ちでアニメを楽しみたい、という人には到底合わないだろうしオススメしない。
先程も書いた通り、台詞一言一言に集中してそのキャラの思いを慮って観なければ良さは理解できないし、
原作者&制作側の仕掛けた粋な演出や伏線にも気付けないだろう。
当然ながら年齢の低い方には共感できない部分が多いことと思うし、万人向けの作品でないのでそれは仕方がない。
一見取っ付きにくい落語という世界を扱っているので視聴は気が引ける、これも理解できる。
(落語の内容が解るかどうかはそんなに重要ではないし、知りたければググればすぐ出てくるが)

それでも10年20年経って、何かの縁で作品を思い出した時にでも観て欲しい。
この作品で描かれていることは、何十年経ったとしても色褪せることのないものだ。
自分はこの作品を、たとえジジイになっても愛しているだろうと自信を持って言える。
本当に名作と呼べるものは、そういうものではないだろうか。

2期だけでなく1期を通じて一つの物語として評価するに於いて、オリジナリティという面でも傑出しており、
自分がアニメに求めているもので、もはやこれ以上のものは望むべくもない。
原作者並びに製作に関わった方々の尽力には心から感謝したい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

刺繍だらけの鯔背な哥々

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
「粋」な八雲と、「いなせ」な与太郎、「小粋」な千夏。江戸時代の美意識によって生まれたようなキャラクターが魅力的でした。

相変わらずの「落語」の迫力(声優さんに拍手)!

1期のようなドロドロが減り、グッと観やすくなった印象。わりと(大人同士の)恋愛面がよくて、、、ていうか、小夏姉さん可愛いっす♪

序盤こそ停滞気味ですが、中盤以降はグッと惹き付けられますので、視聴を断念しないほうが吉です♪

1期から継続して、これだけガッチリとストーリーを魅せてくれるアニメもなかなかありませんので、絶讚オススメです(ただし、シリアス好きに限る)♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
紛らわしいので、三代目助六は「与太郎」。二代目助六は「助六」と表記します。

いや~、姉さん女房も良いな~と思いました(笑)

1期は正に「愛憎」を表現した名作でしたが、2期はその「憎」をぬぐい去った、「愛」の物語だと思いました。

与太郎が小夏や信之助に向ける愛。小夏が与太郎や信之助に向ける愛。与太郎や八雲が落語や助六に向ける愛。与太郎や小夏、松田さんらが八雲に向ける愛。そして、八雲が助六やみよ吉、小夏に向ける愛。

シンプルなものから複雑な(歪んだ)ものまであるけれど、「愛」という点で共通していたように思います。

10話(縁側で小夏が八雲に弟子入りを頼む回)は、それが結実した神回だと思います。

「ツンデレ」というのはアニメ定番の展開ですが、ある意味では八雲や小夏もツンデレw しかし、これほど幅と尺と深みがあるデレは記憶にありません。デレというより、「ほぐれた」という感じでしょうか。

栄枯盛衰を表す桜吹雪の中、古びた演芸場に代わり、ラジオで落語を披露する与太郎。育つ次の世代(信之助)。与太郎も予期した、女性落語家(小夏)の誕生。新たに宿る生命。それらを穏やかに微笑み見守る八雲。

おそらくあの瞬間、小夏による「八雲殺し」が実ったのだと思います。

でもそれは、八雲も小夏も予期せぬ「愛す」「認める」という方法で成されました。

殺された八雲は、過去に囚われていた八雲なのでしょう。眠るように、穏やかに往生を遂げた八雲の死に際が、それを示していると思います。

11話は、火事のくだりを生かす伏線回収と、高座に現れた八雲が年老いていたことが上手かったです。年齢を自在に変えられる死後の空間であることを考えると、それは八雲のピークが年老いてからきたということを示しているのでしょう。新しいものが台頭してくる中でも古いものにも価値を認めていく、そんな落語らしい温かさを感じました。

12話は、総括としての存在価値がありましたね。ついに物語が現代に繋がり、未来への希望も示しました。松田さん、本当に泣かせてくれます。与太郎が八雲を継ぎ、「死神」を演じるのも、作品の出発点に回帰するようで良かったです。

※ここから酷評です。

ただ、信之助の父親の話は、親分への恩や、信之助の容姿を観れば想像はつくわけで、ああはっきりと言うのは、「不粋」だと思いました。

信之助を、「八雲と助六という、本来交わることのない二人の血筋が混ざり会う存在」にしたかったのでしょうが、元々、「助六と血の繋がりのない与太郎が、助六の生き写しである」ということが出発点にある作品。血を超越した部分に流れる確かな師弟愛(や親子の情)を表現していたのに、「え? 結局血筋なの?」と思い、色んなことが台無しになりました。

「そういう設定を思い付いたから使いたい」「小夏の微妙な心理を表現したい」のはよく分かりますが、視聴(読)者の心理には寄り添えてないと思います。あのまま親分との子供、確実に芽生えていた親子愛、で充分でした(もしくは、「もしかしたら……?」と、視聴者の想像をかきたてるくらいで良かったと思います)。

本当は、評価5をつけようと思っていたけど、このシーンの不粋さで4にしました。危うく、3を付けるところでしたし。

とはいえ、この物語、10話、11話、12話と、3回の最終回があり、それでも感動が薄れないのは、やはりそれだけの厚みがあったということでしょうね。最終のひとつの不粋な展開で、全てを否定するのも、それはそれで不粋かな、とも思いまして。

ちなみに、レビュータイトルですが、「ほりものだらけのいなせなあにい」と読みます。

初代三遊亭圓楽の創作落語で、桂歌丸さんなどが得意にしていた、「塩原多助一代記」の有名な一節です(Wikiにも載っているくらいですから)。詳細は最後の余談で触れますが、この「塩原多助一代記」、妙に「昭和元禄落語心中」とかぶる部分があり、「刺繍だらけの鯔背な哥々(イレズミをしているきっぷの良い若い男)」は、主人公の与太郎(三代目助六)をよく表している気がして、レビュータイトルにしました。
{/netabare}

【余談 ~ 塩原多助一代記 ~】
{netabare}
塩原多助一代記は、江戸時代に実在した「塩原太助」という豪商をモデルにした、人情噺です。「塩原太助」は裸一貫から身を起こし、大商人へと成り上がった人物で、「本所に過ぎたるものが二つあり、津軽屋敷に炭屋塩原」という言葉ができるような人物でした。「塩原多助一代記」は、こうした「塩原太助」のサクセスストーリーを描いた立身出世の物語で、明治天皇の前で演じられたり、五代目尾上菊五郎によって歌舞伎の演目にされるなど、とてもヒットした噺です(Wikiを要約)。

さて、あらすじをだらだら書くのは大変なので、なんとなく「昭和元禄落語心中」と似ていると感じる部分を箇条書きにします。

①裸一貫からの立身出世の物語→主人公の与太郎の人生になぞらえられる。

②多助は、塩原家に養子として引き取られる→少年時代の八雲(菊比古)も養子として弟子入りしている。

③多助の嫁のお栄(とその母、お亀)は悪女で、浮気三昧です。→小夏の母親、みよ吉に被る部分もあります。そして、みよ吉や小夏を母や姉のように可愛がってくれた料亭の女将がお栄。

④多助の代わりに愛馬をひいていた多助の友達が、お栄の愛人に(多助と間違われ)殺されます。多助は江戸に逃げ、怒った愛馬はお栄を殺します。→登場人物の死は、1期ラストっぽい(こじつけ)?

→この後は、炭屋で一生懸命働き、自分の店を構え、一途な娘を妻に向かえ、炭屋として大成功を収める多助の人生が描かれますが、あまり本作には関係なさそうですね。

やっぱり、「昭和元禄落語心中」の「モデル」というには根拠が弱いと思います。でも、共通する部分や雰囲気は多々あり、それはつまり、本作自体が「落語らしいストーリーや設定である」ということなんだろうと思います。(どっかで公式に肯定や否定や公開をされているかは知りませんw)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
冒頭から、落語風の1期紹介。ここから入る人にも、前作からの人にも良いし。与太郎と小夏のラブストーリーも良いね。一風変わってるところが。

2話目
子供が3人って、上手いこと言うね。冒頭からのシリアスに落語のフルサイズ、しかも上手くいかない落語を。これは、2期からの視聴者が振り落とされることもあるな~。

3話目
ほ~、なかなかドラマですな。魅せますな。なんか粋というか、いなせ ですな~。

4話目
小夏と与太郎がすっかり親バカにw 小夏にときめくな~♪

5話目
感想を忘れるくらい引き込まれた。5分に感じた。

6話目
今回も引き込まれた。寄席の建て替え話も心に響いた。

7話目
松田さん、正に「侍」ですな。ここで、1期の展開の裏切り(真実)か。泣けるな。

8話目
八雲を騙した時のこなつの舌だし、萌えたw 芝浜。筋は完璧に覚えたw

9話目
まあ、OPでなんとなく予想ついてた展開。心中失敗だね。

10話目
素直な八雲に素直な小夏。ある意味では「デレ」w このくらい幅と尺と深みがあるデレは観たことないな。

11話目
死後の世界、はともかく、寄席の火事がここで生きてくるのは上手いね。末席に八雲とか、粋だな~。最後に八雲が年老いた姿で現れたのは、その「年老いた時」こそが八雲の最盛期だってことでしょう。素敵な演出でした。松田さんも……。ちょっと泣きました。

12話目
松田さん、生きてた(笑) 信之助の父は……まあ、容姿的にも、組長への「恩」から言っても予想ついてたから、あえて言わなくても良かったかな。蛇足ですよ。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 38

79.8 10 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング10位
荒ぶる季節の乙女どもよ。(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (606)
2265人が棚に入れました
あなたの“はじめて"を、わたしにください――。高校の文芸部に所属する小野寺和紗たち女子5人。「死ぬ前にしたいこと」という話題で沸いたある日、部員の一人が投じたある一言……。その瞬間から、彼女たちは“性"に振り回され始める。

声優・キャラクター
河野ひより、安済知佳、麻倉もも、黒沢ともよ、上坂すみれ、土屋神葉、福山潤、広瀬裕也、咲野俊介、戸松遥、花江夏樹
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

荒ぶれ、乙女よ

【視聴完了して追記】


性に振り回される思春期少年のコメディは、マンガやアニメだけでなく、小説や映画でも数多く制作されてきた。

本作では、少女の振り回されぶりをコメディとして物語るものだが、主に誰に向けて描こうとしているのかという不安要素が、無いでもない。


かつて少女マンガに吉田秋生の『河よりも長くゆるやかに』が登場したとき、理想化されたヒーローとしての男子を脱皮して、「等身大」の「リアル」な少年が少女マンガで描かれるようになったと評判になった事があった。
が、男子の一人として読んでみると、「リアル」=現実的というよりも、少女に提供される「見世物」であるように感じられた。
少女の興味に奉仕するため、男子の(女子には)知られざる面を見せてみました、という「見世物としての少年」であって、現実の少年が読んで肯けるような「リアル」さは無いと(少年読者には)思えたものだ。

もちろん、少女マンガなのだから、「現実」を描くよりも、少女の興味本位の欲望に奉仕することを優先するのは、悪いことは少しもない。
(付け加えれば、同時代の少女マンガに「現実的」な少年が描かれることは皆無ではなく、私見では、川原由美子の『前略・ミルクハウス』のヒーロー、女装少年の『涼音』くんが、それまでの少女マンガで初めて描かれた現実的に「リアル」な少年と感じられた)

TV放送されるアニメの本作であれば、男子に向けた「女子の実態」といった単なる覗き趣味の提供は越えてくるだろうと期待したくなる。


未経験の性に対する恍惚と不安は、少年も少女も同じく持つことだろう。
ドタバタと、あるいはアタフタとあがきまわる少女たちと共に、男子の方も微笑ましいバカさ加減や、鼻持ちならない下劣さが描写され、両性にとっての「思春期」がうまく描かれているようだ。

ラブコメとしての本作の「コメディ」は、「ラブ」=恋愛の向こうへ「性」を意識するようになった思春期が駆動する。
恋愛の向こうに垣間見える「性」は、官能の予感で挑発するとともに、不安を喚起するものでもある。
それぞれの個性に応じて、「不安」に対処する行動がナナメにずれていく面白さが、本作のコメディのキモだ。

が、「不安」は、「性」が呼び寄せる固有のものではなく、広く「未知のモノ」全てが等しく喚起するものでもあるだろう。

ハイデガーであれば不安の根源は死の可能性というところだが、もっと一般的には「傷つく」かもしれない可能性が、未知への不安を呼び起こすと言える。
少年も少女も、共に慄く「未知の」性への不安は、そこで「傷つけられる」かもしれない可能性への不安なのだろう。

だが、「傷つけられる」ものは、少女と少年では同じものなのだろうか。

少女を主人公とする以上、少年とは異なる、少女に固有の「傷つく」ものを対象化できるかが問われるだろう。

「見世物」としての少女の生態を越えた、固有の不安の根源の摘出を期待してしまう。



{netabare}一般的に言って、「初めて」を前に男子が最も関心をもっているのは、いかに上手にコトを進めるか/スマートに振る舞うことができるか、という情報であるように思える。
要するに、性行為において男子が最も怖れる=「傷つく」のは、うまく振る舞えずに「笑われる」ことだ。

一方、少女においては「男からどう見えるか」という情報が、もっとも関心度が高いように(オッサンには)見える。
言い換えれば、少女が怖れる=「傷つく」のは、相手から受け入れてもらえない=がっかりされる=「拒絶される」ことであるようだ。

少年の「笑われる」怖れ、少女の「拒絶される」怖れは、さらに抽象化すれば「自尊心が傷つけられる」怖れで、両者は同根源だといえるだろう。

最終話で、出来立ての駆け出しカップルたちが、互いの中に自分と同じためらいと同じ悩みを見出して「分かり合う」描写は、この同根源性を表現している。
要するに、男も女も同じことを悩んでいるのだと。

こうした「自尊心の傷つけあい」を乗り越えて、全面的に相手を受け入れあう多幸感こそが、性の官能の秘密であるのだと、このとき少女と少年は気付くのだろう。


だが、自尊心が傷つく恐れ/受け入れあう喜びは、性にかかわる領域に限らない。
人間関係全般について同じことが言えるはずだ。

男女の性行為に限定するならば、そこに固有のものは「肉体」だろう。
そう、少女の「傷つく」怖れは、人格的=精神的な領域においてと、即物的な肉体においてと重層的なものだ。
性行為の現場においては、男がまず勃起しなければ行為が発生しない=成立しない。それゆえ、男=少年が肉体性について「傷つく」、あるいは反省的に改めて意識化されることは無い。

最終話で、幼馴染の少年が少女二人に、それぞれ「精神的」と「肉体的」と別々の志向性を告白する場面は、男子が日常的に二要素を意識していない無自覚ぶりの表現であるだけではない。
それは、女子においては常に(怖れの対象として)「精神性」と「肉体性」がともに対象化されているのだという事と裏表でもある。
「肉体」を志向された少女が、それでも悪い気がしないと語るのは、まさに肉体性において拒絶される=「傷つけられる」怖れを解消された安堵であり、少女において「肉体性」が常に緊張をはらむ固有の「不安」要素であることを、裏側から示している。


肉体が「傷つく」怖れは、何も相手の男から乱暴に扱われるとか、嗜虐的な趣味を押し付けられるとか、あるいはレイプされるといった、即物的で具体的なケースを想定しているわけではないだろう。
未経験の少女であっても、具体的な想像などしないまま、漠然と怖れ=不安を感じているはずだ。

おそらく、この肉体への漠然とした「不安」は、女性とは「妊娠」する性(別)であることに由来するのではないか。

終幕で、文芸部部長の同級生が妊娠を理由に退学したことが明かされたとき、ガヤで生徒たちのざわめきが入れられるシーンで、一言「怖い」というセリフがハッキリと強調されていた。

自立した女性が計画的に妊娠するのは別として、妊娠すれば女性の生活や人生設計は根本的に変わる。悪い言い方をすれば、「捻じ曲げられ」る。
社会的な影響だけではない。
生物としてみるとき、妊娠とは母体とのエネルギーの奪い合いで、生命力や寿命において、個体としての母体に対して完全に敵対的な現象でもある。
医療や栄養供給の発達で、人間に限っては表面化していないだけに過ぎない。

少女が漠然とした怖れを抱く「肉体」が「傷つく」不安は、深層に妊娠の存在があるからではないか。

そんな感想を持ってしまうのは、遠い遠い昔に、初めて女の子と思いがけずに一夜を過ごすことになり、「今日は危ない日なの」と言われて、慌てて避妊具を求めて街を走り回ったカッコ悪い思い出のせいだ。

女の子というのは、常に自分の身体の状態を把握しているものなのかと強力に印象付けられたのだが、同時に、望まない妊娠は「危ない」=「怖い」という怖れが、常に自分の身体をモニターしなければならないと強迫しているのだと、そのとき腹の底まで思い知った気がする。

それ以来、望まない妊娠を回避するのは男の義務と、常に「防具」の用意を怠らないよう心がけてきた。
時には用意が良すぎて「アンタはいつもコレしか考えてないのか」と誤解されたりもしたが、紳士としては眼前の恋人の中に「怖れ」があるものならば、取り除こうと務めるのは当たり前だろう。
いい年した政治家が、アナウンサーとしてキャリアのある女性と「できちゃった結婚しました」とヘラヘラ笑いながら記者会見しているニュースを見ると、お前に紳士の義務感はないのかと複雑な気分にもなるが。

アメリカでは、妊娠した高校生は学業からドロップアウトするだけでなく、社会的経済的にもドロップアウトすることが統計的に圧倒的に多く、一部の女子学生たちの間で、進学し、学業を終了するまでバージンを守ろうとする「純潔の誓い」をかわす運動が広まっているらしい。

作中では、女子生徒の妊娠と退学は「愛を貫く」という肯定性として描かれ、ラストでハッピーな後日談も挿入して後味よく見せてはいるが、作劇上の要請で例外的なケースを描写していることは意識しておきたい。

上記のような事どもを真剣に描写すればいくらでも重苦しく陰鬱なドラマとなるだろうが、視聴者に拒否反応を出さないよう、コメディとして明るく描ける程度にマイルド化しているところは、バランス感覚というものか。

コメディの範疇に収まるようにライト化しつつも、それでも「傷つく」ものとしての少女の「肉体」、その根源としての「妊娠」といった要素を、匂わせる程度であれ挿入してきたことは、少女に固有の「荒ぶる季節」を真剣にとらえている証として、好感できる。


「荒ぶる」季節の表象として、ラストのバリケード立てこもりと団交に重ね合わせてくる描写は、オジサンにはグッとくるものがある。
ストレートに描けば若い世代には拒絶感が出るだろうが、真剣な局面に入りそうになるたびに脱臼させてコメディにしてしまう作劇は、拒絶感の回避のためには避けられないのだろう。
コメディとしての脱臼のために、校長や教頭がリアルではありえない性格設定や描写をされているのは、欠陥ではなく作劇上の要請として認めるべきだ。

この校長たちに限らず、少年少女が「荒ぶる」思春期の物語のために、周囲の大人たちの描写も慎重に配慮されている。

主人公の少女と幼馴染の少年の両親たちは、子供たちの視点からいかにも能天気で、悩みなく描写されている。
が、彼ら親たちもまた、確実に「思春期」を通過してきている。
平和に、楽しく日常を送っているように見える両親たちは、まさに「疾風怒濤」の思春期のさなかで不安にさいなまれる少年や少女が、いずれ平穏に「生活」へと適応していくであろう一つのモデルであるのだ。

この、ある種理想的な大人ぶりが、児童劇団の演出家の気色悪さを、逆の意味で浮かび上がらせる。

「ロリコン」と誹謗される演出家は、社会的には別に非難されるところは1つもない。
自分の性癖を把握し、少女と性的な接触をするわけでもないし、成人女性と欺瞞的な関係を結ぼうとするわけでもない。
「大人」としてしっかりと社会性を保っているように見える。

気色悪さは、子供と性的関係を結ぶわけではないという「大人」の良識を持つと見せながら、少女=子供同士の関係にかかわろうとするところにある。

主人公の両親たちが、思春期のさなかにある子供たちの「荒ぶれ」ぶりにまるで気づかずに、子供の「不安」や「悩み」にまるで配慮しない能天気ぶりで接するのは、親たちは「子供」とは位相の異なる「大人」という、ある意味で別種の存在へと変化を遂げ終えているからだ。
「子供」ではいられない、すでに「大人」となってしまったものには、子供に合わせた発想はできない。

彼ら親たちに比べ、「大人」を演じながら、子供に関わり=同化し=仲間のように振る舞うことが、演出家の気色悪さを感じさせる根源だ。
大人面しながら、子供の「一員」になろうとするなど、まともな大人とは到底言えないだろう。「ロリコン」がどうこうという問題ではない。

その点で、教育者という社会的役割を負う文芸部顧問は、子供との接触と交流において、(半ば振り回されつつも)大人の見識と教育者の役割の間で、うまくバランスの取れた行動をとり続ける。

こうした「大人」たちを慎重に設定し描写した環境に囲まれるからこそ、「荒ぶる」思春期少女たちは物語世界を存分に駆け回れたのだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人生で最もへたくそな時期に捧ぐ

岡田麿里氏が原作から絡んで脚本やって、な作品。原作は未読です。

タイトルからして生々しく、しかも思春期男女(特に女)の心理描写には定評のある岡田氏の作品。

「岡田作品は苦手だけど荒乙は面白い」との推薦を複数いただいてて、楽しみにしてました。


作品自体は思春期の“性”をテーマに、右往左往する文芸部の女子高生5名が各々の答えらしきものを見つけるまでを追った青春群像劇です。

 吾輩は○○である 名前はまだない

整理しきれぬ名付けもできぬ感情は存在し、その多くは経験の蓄積によって落とし所が見つかるもの。

青春群像劇では私たちがかつて通過してきたであろう感情や衝動なりを作品の中に見つけて、自分の思考パターンや嗜好のルーツとなった立ち位置を確認する作業でもあります。
高校を卒業すれば進路はバラバラ。得られる経験も分岐して汎用性に乏しいことが、高校卒業以降を追った作品が少ない理由なのかもしれません。

そして汎用性があるようなないような題材が今回のテーマ。
“性”に対する考え方は個人によって差が相当あるもの。

そんな本人にしかわかり得ぬ感情。いや本人でさえわからない感情について同じようにバラバラだろう相手の感情とを擦り合わせる難儀なことを人生で初めてする作業が思春期世代の恋なんだと思います。

個人差があるのは当然で、ひとつの事象とっても男女で考え方も捉え方も違うことを想像できなかったり、違いはあると自覚しても何がなんなのか袋小路に迷い込んだり。
例えばこの連載は別冊マガジンですが『別マ』と言われて男子は『マガジン』を女子は『マーガレット』を想像し、お互いの前提がずれてる中言葉のキャッチボールを交わしてるうちに悶々としてしまう。
ほんの少し先になれば『マガジン』も『マーガレット』もあるって気づくものです。それがなかなかそうはならないもどかしさを作品で表現することは難儀なことでしょう。


前置き長くなりましたが、つまり、

 これまで数多語られてきたけどまとめられんのかいな?

好きだ惚れたから一層も二層も踏み込んで、本来同じカテゴリーなのにあえて切り離すことで物語を作りやすくしていた“性”なるものに焦点を当てちゃった本作。
個人差が激しいネタについて、きっとそんな時期を通過したであろう私たちにリアルな質感をもって届けてくれるかに着目したわけであります。

結果、文芸部員5名それぞれに異なる立ち位置を与え、かつそれぞれに対となるパートナーをあてがい、パズルのピースをはめていくようなストーリーに仕上がっていました。男はあくまで彼女たちを輝かせるための舞台装置。主役はあくまで乙女たちです。
よくパズル組めたな~。率直な感想です。一覧は以下。当然1対1とは限らないのですが詳細は本編参照。


【文芸部員】
小野寺和紗(CV河野ひより)
菅原新菜(CV安済知佳)
曾根崎り香(CV上坂すみれ)
須藤百々子(CV麻倉もも)
本郷ひと葉(CV黒沢ともよ)

【パートナー(仮)】
典元泉(CV土屋神葉):{netabare}対和沙要員{/netabare}
天城駿(CV広瀬裕也):{netabare}対曾根崎先輩要員{/netabare}
山岸知明(CV福山潤):{netabare}対本郷先輩要員{/netabare}
三枝久(CV 咲野俊介):{netabare}対菅原氏要員{/netabare}
杉本悟(CV花江夏樹):{netabare}対もーちん要員{/netabare}


実のところパズルが組み立てられた時点でおおむね満足しています。いいもの見せてもらいました。
リアルな質感があったかどうかは個人差によるものはあるでしょう。具体的にはこんなところが良かったなぁと私が思ったところは以下、


■OPを飛ばしちゃダメ

曲中に文芸部員たちの独白みたいな合いの手が入るわけですが、全OP一定ではなく変わっていきます。
作品世界をよく表したOPなので飛ばすのももったいないのもありーの、その回冒頭から集中を促す効果がありました。


■結局全員荒ぶる

キャラの掘り下げが全員できてたという意味ではなく、5名ともきちんと荒ぶってました。


■ざわつく

岡田脚本の特色なのか、円満にしときゃいーのにそれ要るかな?ってネタを挟んでおり、またそれがリアルな質感がありました。
安心安全なピュアピュアな恋愛を期待するのも野暮というほどさらりと毒を盛り込んできます。

{netabare}・部長の彼氏がちゃっかり前カノのおっぱい揉んでる事実
 ⇒経験者じゃないと曾根崎先輩を攻略する前に心が折れてたかもしれないという仮説
・あの杉本が女を連れている(最終話ED)
 ⇒地獄へ落ちろ!との視聴者の期待を嘲笑うかのようにしっかりキープ。なんだかんだ動く奴は強い
・本郷ちゃんが報われない
 ⇒いい子なのにね{/netabare}



最初はインパクトのある下ネタという飛び道具を織り交ぜながら、「おいおい大丈夫かよ」とくぎ付けになり、適度に乙女たちが荒ぶりながら最後の最後でぶつかり合ってという青春ど真ん中をいく良作でした。
端的に言えば序盤から終盤{netabare}10話{/netabare}までのわりと緻密な展開と打って変わっての後半の勢い。
慌てて畳んだ感が無くもないと言えますが、ここは『荒ぶる』感が出ていたと好意的に解釈してます。
{netabare}もう2話時点で和沙が自分の気持ちに気づくとか、5話で最も縁遠そうな部長がくっつくとか、その後どうするの?を長めに取る構成は良かったです。{/netabare}

個人差ありまくりの“性”の捉え方に関して、本作でのそれについてはノーコメント。
ただしきっと、登場キャラのうちに「あ、これ私だ!僕だ!」な子だったり言動行動が見つかるのではないか?と思えるほど網羅性は高いように見えますね。
現在進行形の方はがっつり共感して。はるか彼方の御仁は軽くキュン死しながら悶え狂いましょう。私も悶えました。おすすめです。




※ネタバレ所感

■パズルのピースについて
ほうぼう荒ぶっておきながらしっかり着地できたのって、主演女優5名と対になった野郎どもとが似たもの同士だったからではないかと思います。

・和沙VS泉
 {netabare}上半身と下半身が別の生き物同士

最終回でお互い似たもの同士だよねと分かり易く描かれてました。典型的な思春期のアンバランスさを体現した二人で主役にふさわしかったと思います。

{netabare}「泉。私ね。これからも不安になると思う。でも泉と同じ気持ちと同じ言葉、私はちゃんと持ってるんだって!分かったから…不安になっても、それを思い出せば…きっと大丈夫」{/netabare}
このセリフを言えたからこその主役でしょう。不安になると言葉に出せた時に大きな成長を感じました。{/netabare}


・曾根崎先輩VS天城
 {netabare}素直な者同士

お互い耐性ないので基本ちょろいです。考えてるようで実はそうではありません。よく言えば真面目で一途といったところでしょうか。浮気は絶対許しません。{/netabare}


・本郷ちゃんVSミロ
 {netabare}言葉先行で行動に移れない者同士

若さゆえに本郷ちゃん頑張りますが失敗重ねてるうちにそのうち諦観しそう。ミロ(三枝先生)がそのなれの果てかしら。言い訳先行でまたそれがもっともらしく聞こえるタイプ。
そんな本郷ちゃんが最も荒ぶってるように見えるというのが“荒ぶる季節”のアンバランスさを表わしてるようで心地よいです。{/netabare}


・菅原氏VS三枝
 {netabare}持てる者かつ特殊フェチ同士

周囲から羨ましがられてます。周囲からの見られ方と自身の嗜好にギャップがあるのが悩みどころ。医者や高級官僚がSMにハマるみたいな倒錯性を感じます。ちがう?{/netabare}


・もーちんVS杉本
 {netabare}相手が見えてないもの同士

自己中とも言います。杉本は言うに及ばず、もーちんもなかなかの猛者です。「なんで自分の思うとおり動いてくれないんだろう?」が先にあると恨みつらみが積み重なっちゃいますよね。{/netabare}



合ってるかどうかは知りませぬ。それは違うさーというのも笑いながらツッコんでみてください。



最後に、、、
なんだかんだ本郷先輩の今後が気になるところです。

{netabare}「止まらない電車に乗っちゃったんですよ我々は!」
ブルーハーツの伏線回収お疲れ様でした。{/netabare}

{netabare}あと真っ白になったと言い残して燃え尽きてましたが息してますよね?
自分で蒔いて自ら回収とはさすがです。

ぜったい素敵な女性になっておくれよー(^_^)/~{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.28 初稿
2020.04.10 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 72
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

栞は、気がついたら勝手に挟まってるんだ。

[2019/09/09 v1]
[2019/09/11 v2 10話まで]
[2019/09/15 v3 11話まで]
[2019/09/21 v4 最終話+ちょいちょい追記]
[2019/09/23 v5 多分最終 *部分追記もしくは修正・構成微修正]

原作知らず。

いわゆる「海外の反応」系のYouTuberで、僕が良く見る方々が矢鱈と誉めていたので試しに視聴。六話まで一気にみてしまった(台風の音で寝られんかったのもあるが)。

この作品に対する好き嫌いや印象は、視聴する方の性別や年齢、異性との交際(あるなし、その仕方、もろもろ)や家族構成等に大きく依存すると思います。多分、僕に娘がいたらこの作品はみられなかったかも、と思います。

* 誰が観ても楽しめる作品ではないと思います。なにより、性と恋愛を扱う作品には、暗黙のうちに自らの物差し=上記のいろいろが合わさってできあがる自分自身の価値基準があてがわれるものだと思います。本作を楽しめるから良い、悪いではなく、もっと根本的なところで「合う・合わない」≒「観たい・観たくない」が発生するテーマだと思います。

僕としては、全体として大変に満足しました。
面白かったとか、楽しめたとかとももちろんそうなのですが、それらとはまた違う、観て良かったと思える作品になりました。*お話し全体を通して、非常に良く作り込まれた印象を受けます。
上述の通り、人によっては躊躇われる可能性がありますが、そうでないなら是非ご覧いただきたい作品です。

====Opening
開幕オープニング曲。
本作のために書かれた曲のように思いますが、曲も歌詞も映像も素晴らしい。オープニングの語りが変わるのもよいですね。

OP曲の歌詞はそのまま本作のサマリー、あらすじとなっています。もーちん{netabare}の視線。そういうことだったのね{/netabare}。

出だしの一節に曰、「親の愛のあいだに生まれた娘は、そろそろ恋のページを綴る頃(主観的意訳)」。そして、荒ぶり、抗う乙女たち。

結びの一節、「栞はいらない」が僕にはぐっさりと刺さりました。立ち止まらない、戻らない、振り返らない。ただただ走り抜けるんだという力強い言葉。15~20ページは、それでいいよね、きっと。

僕という本は栞で一杯です。参考書につけられた付箋紙のごとくです。戻れるものなら、やり直せるものならの栞が。

エンディングもかわいいお曽根さんになってます。台本(なんでしょうかね?)を映しながらの台詞抜粋で構成する次回予告も楽しいです。

==== 第一話:I'm hooked!
第一話のhookは見事でした。舞台・世界観のセットアップから展開まで。完璧だったのではないでしょうか。
{netabare}
TRAIN-TRAINに押し出されるように駆け出すかずさ。嫌らしさも、汚ならしさも剥き出しの世界に。そして曰く「聖者になんてなれないよ」。
{/netabare}
彼女達の全力疾走、純潔の行方を見届けたいと思います。



====11話まで
{netabare}

====10話までみちゃいました
困惑。
なんなのこのお話(ほめてるけど喜べないけどほめてるんだけど・・・・)

====11話まで
いやもう、、、どうまとめるんだか分からないけど、いろいろ荒ぶってます。
いろいろ有り過ぎて僕の頭の中がまとまらないのですが、いきなり11話冒頭で「純潔」が落ちちゃったのには血の気が少し引きました(笑)


*全体を通して、ミロ先生だけはちょっと違和感を感じます。いろいろ都合良すぎな立ち位置と性質かな、と。でも、必要な舞台装置と考えれば、まぁよし、かな。

{/netabare}。


====最終話:It landed!
ぉぉ・・・絶対まとめきれないと思っていたのに、、、
まとめやがった。しかも想像の上のラインで。


=冒頭:校長・教頭・教職員
{netabare} 職務放棄は確かにその通りだが、笑いとともにスムーズに闘いの構図を生徒v.s.学校(教員)から文芸部および各部員自身へと転換した{/netabare}。うまいと思う。

=中盤:文芸部員+泉+天城+ミロ
ま、ここは定石通りかもしれない。互いに伏せられていたいろいろなものの蓋を外し、全員に共有。

=そこからの
==色オニ==
{netabare}正直なところ最初はよく分からなかった。分からなかったと言うより、この最終話で僕が感じた唯一の違和感とともにこの色オニが呈示されてしまったため、呑み込めなかったのだと思う。
違和感=唐突に感じた和紗の「闘いませんか」+それを受けてのやはり唐突かつ強引に感じたミロ先生による方向転換。さらに言えば、なかなか立派にアレな縛られ方をされたミロ先生が格好いいことを言うという状況に虚を突かれてました(ツボってた)。

* ただ、少し落ち着いてから考えると、そもそも「色」を持ってくること自体が唐突にも思います。どこかで引っかけているような気がするのですが、残念ながらどこかは分からず。直前の「色情に駆られる」がリードだ、と言うことはないと思うのですが・・・(ここだけ浅すぎることになる)。分かる方は教えていただけるとありがたいです。

でも、この色オニは実に文芸部員らしい、言葉に魅入られた・捕らわれた彼女たちにしか出来ない自己開示、互いの理解(理解するためのもがき)、そして、自分自身を知る術だった。なかなかに練られた舞台設定だったと思う。

本郷の呈示した「色」はおそらく彼女の心境そのものなんだろう。直後のミロ先生との対話を経て、少し吹っ切れたあとの彼女が呈示する色はどんな色だったのか。是非聴きたい。

モモの桃色を必死に探す菅原氏の描写は良かった。

* 色オニの最後の場面には下地がありました。5話で曾根崎部長が朗読していた本の一節でしたね。「同じものを見て、同じ言葉を紡いだ」和紗と泉、そして、そうなれていたかもしれない菅原氏。この状況を作るための舞台装置として、主観のさらけ出しあいとなる色オニは最適だったのかもしれません。


{/netabare}


====フィナーレ:Ah... so, it fit...

僕の中では、屈指の「まとめ」となりました。ベスト10、あとで変更しなきゃ。

ミロ先生による「荒ぶってますね」は、最初観たときにはコレジャナイ感を持ったのですが、まぁ、、、、これしかなかったかなとも思います。

部室で寝こける文芸部員たちについたいろいろな色。純潔にして純白の存在は、いろいろな色に染められ汚れていくのか、あるいは、色づいていくのか、それとも、自身が持っている色が白の光に照らされることで露わになるのか。きっとどれも正解なんだろう(加法混色とか減法混色とかは脇に追いやり)。

このシーンの彼女たちの寝顔は、作品全体の中で最も愛らしく見えました。
ただし、本郷を除いて。
本郷さん、あんたそれ、燃え尽きて真っ白になったあのボクサーだろ。
偉い男前の顔しやがって・・・(左右反対だし、違うのかもだけど)
半分涙目で吹き出しちゃったよ。なんだかんだ本郷さん推しだな、僕は。

よくよく観るとなんかいろいろみんないる改札前。
ダメンズワイプ。
*車内に本郷の担当編集までいたのね。。。

そして最後の一言。




=====================
例によって、「海外の反応」とあわせて観ていました。

この作品の場合はギャグアニメに対する「反応」のようにリアクション芸を観て楽しむという形にはなりづらいのですが、そこそこの数、本作に対するAnime Reactionが出ています。その中にかなり厚くコメンタリを入れる方が居るのですが、僕の本作に対する感想も少なからず影響されていると思います。

「it fit」は第一話と最後の最後での「はいった」の英訳です。


* 多分、まだ書き足りないことがたくさんあると思いますが、今の時点で言葉にまとめられるのはこれくらい。しばらく間を置いて、もう一度観直そうと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 48

69.9 11 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング11位
風夏(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (429)
2133人が棚に入れました
両親がアメリカへ行くことになり、姉妹と一緒に暮らすため東京の高校へ転校生てきた榛名優。
内気で人付き合いが苦手な彼のコミュニケーションツールは、もっぱらツイッターでのやりとりがメイフィールド。
引っ越してきた街を散策していた優は、ツイッターのチェック中に目の前に現れた少女、秋月風夏とぶつかってしまい……。

内気で人付き合いが苦手な榛名優と、不思議な魅力を持つ少女、秋月風夏。
2人の前に現れる優の幼馴染、氷無小雪。

音楽が紡ぎ出す新たなラブストーリーが今、始まる――。

声優・キャラクター
Lynn、早見沙織、小林裕介、小松未可子、斉藤壮馬、興津和幸、高橋美佳子、大西沙織、本渡楓、日笠陽子、沼倉愛美、三橋加奈子、中村太亮
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊「少年」マガジンに連載中の、「恋愛」ストーリーです

「WHITE ALBUM2」「NANA」などが好きな方は合うかもしれません♪

ちなみに私は、「涼風」は未視聴なんで、そこを踏まえてのレビューはできないっす。

また、原作は「読んでる」というより、「知ってる」程度(たまに立ち読みでパラパラ~)で、別にファンではないです。

《以下ネタバレ》

【各話感想】
{netabare}
1話目
恋愛モノです。古典的な感じが逆に新鮮。風夏は、ボーイッシュで積極的、最近のラブコメだと減ってきたヒロインですね。

2話目
う~ん、なんか思いっきりドロドロにさせようとしてるな~。ダブルヒロインか。あまり好きではないんですけどね。

3話目
足つったくらいで沈むか? なのに、気を失った男一人担いで岸まで泳ぐ体力ってw 展開が少女漫画みたい。

4話目
Twitterやら裏垢やら普通に出てくるのに、時代を感じるな(汗) ヘッジホックス? 大ファンなら気づこうや(苦笑) う~ん、ベースのことといい、「アニメだから」で全て許されると思うなよ(笑)

5話目
楽器って、バンドって、そんなに甘いもんなのかい? 沙羅先輩、急にキャラが変わった(笑) なんだ、良い人なんかい(笑) なんだ? 天才か? そんなすぐに形になるもんかい?

6話目
おいおい、家族(父)との別れより、好きな人との別れが辛いのかい(苦笑) ダブルヒロインがダブルで男前なのね(笑) デリカシーの無さ、ハンパないな
w 小雪、健気(涙) アイドルが銭湯に入るのに気を使う細やかさは良い。サービス回w

7話目
まあ、プロ意識の欠如としか言えないが。ベッキー及び矢口にも見せてやりたい(笑) お~、なかなか良い展開。今のところ小雪派だな、アニメではどうせ風夏に負けるんだろうけどw

8話目
う~ん、小雪の軽率さが、なんかウザく感じたな~。なんか、バンドリとカブる展開(笑) この時点では、少し風夏派。話数を重ねるごとに、ヒロインの好感度が入れ替わるのは、ダブルヒロインの王道ですね。あと、優の中途半端な優しさも腹立ってきた(笑)

9話目
優君、コウモリ君ですな~。まあ、優君的には小雪を励ましたかったんだよね。

10話目
原作組にとっては、衝撃の展開。さあ、どう帰着させる?

11話目
優の根性のなさに、イライラするわ! だったらハナから小雪に優しくするな、と。普通に小雪とバンド結成した方が幸せだと思うが……。メンバー骨折中に新メンバー誘うとか、マジ、ゲスバンドw

12話目
いや、ダメでしょう。バンドに戻っちゃ。ソロデビューに向かって、すでに色んな大人が動いてると思うんだけど。バンドのメンバーが怒るとか怒らないとか、そんなレベルじゃなく。(EDでバンドのデビュー決まりましたが、だったら最初からそれで良いやん、と)
{/netabare}

【視聴終了】
{netabare}
漫画にするときにトップレベルの難しさがあるのに、音楽モノがあると思います。当然、音は漫画に描けないからです。

その点、アニメは(声優さんのレベルの劇的な進化もあり)得意なジャンルですね。でも、原作ファンからすればハードルが上がるわけで、その想像を越えていかなければならない難しさもありますね。

肝心の音楽、ですが、これはLynnさんや早見沙織さんの歌唱力もあり、なかなかの出来に。これに関して「は」、原作ファンも満足では?

た、だ、し。ストーリーに関しては別。詳しくは下記の原作ネタバレに書いたけど、あり得ないと思いました。これ、絶対に2期できないでしょ?

特に後半は、各キャラの勝手さに腹がたちました。特に優。大事な時にはなにもしないくせに、タイミング逃してから自分勝手に動くとか、小雪に対する、自分勝手な対応とか。

それに、サラ先輩や真琴はまだ良いとして、那智先輩はバンドに戻っちゃダメでしょ。陸上の特待生なのに、バンドやるとか条件によってはoutだし。もしこれで音楽に集中する(陸上部辞める)なら、高校のコーチの顔も潰すことになるよ。その後、後輩たちもその大学にとってもらえなくなるし。我が儘が過ぎると思います(この点は、私自身が剣道で大学にいっている関係もあり、厳しい評価です。特待生だから競技以外は何もするな、なんてわけではないですが、息抜きレベルではないのなら別です。両方本気でやるのなら、多分、二足のわらじで出来るほど甘くないと思います、陸上も音楽も。なんか、陸上や音楽を軽く扱っている気がして、門外漢ながら不愉快でした)。

うん、やっぱり全体を通し、音楽を馬鹿にして(軽く扱って)いる感じがしました(まあ、音楽アニメではなく、恋愛アニメだけどね)。

最後、風夏がバンドに戻ってくるのは予定調和だけど、それってかなり沢山の大人に迷惑かけてない? 違約金とかあるんじゃない?

アニメに合わせて原作を変えるのが全て悪だとは思いませんが、程度があると思います。自分的にはこの作品はoutです。アニオリ展開入ってから、明らかにキャラがぶれているというか、無理があると感じましたし、作品の根幹を変えていますからね。

まあ、原作で悲しい思いをしていたファンにとっては、救いのあるラストとも言えるのでしょうが。
{/netabare}

【総評】
ラブコメというよりは、わりと真剣な恋愛アニメ。ただし、あくまでターゲットは中学生の男子って感じです。良く言えば純粋でストレートな恋愛感情と表現、ストーリー。悪く言えば、深みや苦味の点で物足りなさを感じます。

まあ、現在進行形で少年の方と、今でも少年の心を持ち続けられている大人の方にはオススメできるっすね♪ ⬅「これはあくまで、アニメ限定の感想です」

【余談(成増懐かしいな♪)】
{netabare}
成増、懐かしいな~。東武東上線ですね。学生時代に友達が住んでいて、よく行ったな~。成増を自信満々で東京って言い切るところが、素敵♪ (東京に詳しくない方もいると思うけど)成増は埼玉と東京の県境にある駅です。東京都民の中にも、埼玉だと思っている人も多いのでは?(失礼)w ちなみに、モスバーガー発祥の地で、1号店があったりします。石橋貴明さんの出身地としても有名ですね。あと、昔駅前のスポーツジムに行ったら、北島康介さんが来ていました(マジ)。あとは、特にな~んの特徴もない、極めて平凡で素敵な街です♪
{/netabare}

【余談2 原作ネタバレにつき、視聴注意】
{netabare}
このアニメ、原作のネタバレして観るかどうかで、味わい方が180度違うと思います。原作では{netabare}メインヒロインと思われていた秋月風夏が、10話の交通事故で死ぬ{/netabare}という衝撃の展開です。それを知った上でこのアニメを観ると、{netabare}1話からの全てが切なく、尊く、眩しく{/netabare}なります。そこら辺、描こうと思えば間違いなく2期前提になりますから、アニメでは仕方ないのかもしれない。でも、ここまで大きく変えてしまうと、2期は100%できない。だとすると、じゃあなぜこの漫画をアニメ化したの? と思ってしまう。まあ、2期を完全オリジナル展開でやる気概があるなら、後日、謝りますw{/netabare}

【追記 原作ネタバレ2】
{netabare}
さて、風夏が生きてることが賛否を呼んでいますが、他の方のレビューを拝見し、この展開を「原作者サイド」から要望したことを知り、「それならアリかな」とも思いました。まあ、アニメで亡くなったヒロインを、どんなカタチであれ生かしてあげたいっていう、ファンや原作者の心理も分かります(なので、評価を+1しました)。

つまりこの作品は、一種のアナザーワールドなんですね。

ふと思ったのは、第10話の改変は、尺的に視聴者が「悲しい気持ち」のまま終わるのを防ぐためなんだろうけど、アニメで完結させる時、第10話の交通事故のシーンを1話にもってきて(風夏がなくなるバージョン)、その後、バンド再結成までを魅せられれば、2期にも繋がったし、悲恋の物語として、ちゃんと成立できていたんじゃないかなぁ、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36
ネタバレ

jujube さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ラブコメ王(笑)の古き良きラブコメを堪能しつつ、音楽に注目[完走後追記]

<事前チェック時>
知ってた?MX視聴者はこれと「BanG Dream!」連続放送だよ!おい、局編成www
どちらもバンドがテーマだよ!!
これはどっちが視聴後の余韻で勝てるか。
音楽とキャラクター性の真向勝負!

「風夏」は原作読んでるけど、どこでendのつもりか全く読めない。
中盤まで良かったんだけど、最近の原作急展開は糞化してるからなぁ。アニメ化で良改変できれば良いけど、そもそもその前にendなら関係無いし。

こちらは男女混合バンドで{netabare}プロデビュー{/netabare}目指す話。
本格派バンド音楽に期待。

<4話迄視聴>
ラブコメのあるバンド音楽ものです。
ヒロインの女の子と、ボーイミーツガールした男の子が居て、段々親しくなって行く。だけど、男の子には幼なじみの女の子が居て、ずっと離れていたけど片想いされてて再会したら…って絵に描いたような三角関係。
ちなみにヒロインにも幼なじみの男の子がいるけれど、彼は立派なホモなのでセーフw要所要所で有能すぎるホモです。これはちゃんとゲイと言わなきゃいけないやつか。あ、主人公と違ってイケメンです。ライフセーバーへのナンパの顛末が気になりますwww
ちなみに幼なじみの女の子以外は同じ高校の同級生です。

シチュエーションはいちいち往年のラブコメ風味(笑)
ラッキースケベやりすぎだろう!これだからラブコメ王は!(あ、これCMで言ってるんだからね?一体誰が命名したんだか)
まあこの辺は生暖かく見守って。

音楽を軸に展開するけど、4話でその出来に納得した。
いや、OPと同じ曲歌ってるんだけど、風夏バージョン初披露だったから、cv.Lynnにロックが似合ってて、ちょっと荒いけど歌が上手いのにはビックリ!
キャラと全然声変わるから、別人?と思ってクレジット確かめたくらい。
Lynnはボイスサンプル聴いたことあって全然演技下手だったんだけどねぇ。まあ今期の風夏の演技面は今のところ特に気にならなかったけど。
最初はよくメインに選んだなって思ってたから、歌でオーディション選んだのが分かって良かったよ。

このOP、そもそもが憧れの伝説バンド「ヘッジホックス」(活動休止中)が歌ってる体で演出されてるから、歌手は沼倉さんだけど、出番があればvocalたま役になるのかな?本当にそこまでストーリーが進むか分からんが。
OPの沼倉さんも堂々とした歌いっぷりで格好良いね。

つか、今回クレジットちゃんと見てビビったのが、マイファスことMY FIRST STORY(のSHO)が編曲って!個人的に驚き!だからあんなにロックっぽかったのか。(いつものフライングドッグ系と違う)
でもSHOっていたかな?って思ってググッたら1人活動休止中(笑)こんなとこで何してんのw
ちなみにマイファスはvocalがhiroって言って、ワンオクのtakaの弟で、フェスで知ったんだけど。
泥臭い頃のワンオクに似たとこあるから、ワンオク好きならお勧め。
アニメでは信長協奏曲のOPやってたかな。

まあ、4話ライブシーンは余計な楽器入ってるwとか突っ込みはありつつも、ちゃんとベース入ってないというか、主人公棒立ちwなのもオツでして。(いきなり弾ける訳無いからね、着実にやって欲しいね)
先輩バンドに間借りしたのもあって、まだ自分達のバンドの形が見え始めた段階。(パート決めしたトコ)
今から正式メンバーでの初ライブが楽しみだ☆

(ちなみにcv.早見さんの歌は想定範囲内。今後シリーズが続けば、ハジける方向で期待。)




2017.4.2追記(最終話完走後)
・・・・1回書いた感想が保存前にPCリセットされてしまったので(泣)手短に。
いやあ、なにがビックリしたって原作とは違うIF展開に衝撃でしたねぇ。(この衝撃は原作読者しか味わえないw)
何とか1クールで納めなきゃいけないってところで、残り数話での新展開にどうなることかと思ったら、ちょっとご都合な粗もあったけど、何とかオチをつけるという意味では、綺麗にまとまってたかと思います☆
でも全てを無理やり納めたので、2期をやる気はさらさら無いなと。
(無理やりというのは、風夏のソロデビューの件まわりで風夏の感情の機微が雑すぎたりして、身勝手さばかりが目立つ結果に。契約違反も何のその、まんまとバンドごとプロデビュー契約に変更されてて、原作の一番面白い部分は無かったことになるね。)
最初からこの脚本だったら、何のためにアニメ化したのか少々疑問を感じたが。(こっちのルートから原作購入を煽れるようには思えないんだが。怖い物見たさの人が購入するのか?)

それにしても風夏とのイチャイチャが後半全然無くなったからどういうことかと思ったし。順番変えてたね。
自分は、原作ルートが結構好きでして絶望からの優クンの頑張りとか結構好評価だったんだけど。
最後までアニメルートで優クンが歌わなかったのはがっかりだよ。
せめて「Fair Wind」で風夏とハモってみれば良かったじゃない。
原作の肝である、優クンの歌がアニメルートで存在すらしないのは原作のかなりの部分を否定しているように感じられなくもない。
ただでさえ、本作で影が薄かった主人公の隠れた才能を見せてみろw
(まあ自分から告白しに行ったのは男気見せたのでプラス1。)

でも、だからと言って風夏が幸せになるのを否定はしない。
上記の気になる部分を解決してくれれば尚良かったという話しだけどね。

それにしても、アニメルートのたまちゃんが女の執念むき出しで怖かったんだがwww
優クンに押せ押せなのは、原作も同じだからいいよw
いち早く風夏が恋のライバルだと見抜いて、あそこまで先手打って牽制してくるとは。(アニオリ)
幼馴染以前にこういう恋愛物だとそういう策略キャラは噛ませ犬になるよね。
{netabare}(アニオリでたまちゃんと付き合うとこまで行っちゃってたのも分かりづらかったし、尚更そんな彼女を捨てたという結果になってしまって優クンのイメージダウンにマイナス1。){/netabare}


それにしてもバンドシーンが凄く良かったね!
何といっても楽曲がとてもバンドっぽくて楽しい。ノリやすくて爽快で熱い曲!そして、Lynnの歌唱力が飛びぬけてた!これならリアルでライブで聴きたい感じ。
(これからLynnは歌唱系アニメのオファーが増えるのでは。)
作画も止め絵が多いにしても、表現という意味では最低限保たれていたし、自分としてはコンテや演出した人がライブの雰囲気を分かってるというかそういうところに感銘を受けるよ。
風夏のマイクを逆さにした持ち方から、MCでの自己紹介で楽器隊が自分の楽器でアピールするとことか、ライブの小ネタがあるあるで楽しい。
「Fair Wind」からの特殊EDはめちゃくちゃリピートしまくってるw
(原作読者しか分からないたまちゃんの「ラビッツ」始動。でも、ソロ活動を引退した彼女も新たなステージを感じさせてはいたから、アニメ組にも良かったのでは。)


全体として、原作だと優クンの物語になってたけど、アニメだと風夏の物語だったね。
ラストの台詞はこのルートなら大したことないが、原作では回想と相まって切ない台詞だった。まあ大したことないと言っても、綺麗なまとめ方としては一涼の風を吹かせた形。良い締めになったんではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この大冒険…個人的には嫌いじゃありませんでした…

この作品の原作は未読ですが、アニメ化された時の反響が大きかったので良く覚えています。
それに、この作品に登場する「風夏」は「涼風」に登場した秋月大和と朝比奈涼風の娘…
そして声優さんはLynnさん、はやみん、小林裕介さんと旬なメンバーで構成されている…
これで盛り上がらない訳がありません。
視聴が楽しみな作品の一つでした。

でも、アニメ化の発表と同時に拡散した噂の中には、物語の行方を決定付ける悲しい…なんて言葉じゃ全然足りないような出来事が起こる、というのもありました。
本当は物語の核心となるコアな情報は極力入れずに視聴するのが私のスタイルですが、この作品では既に脳内インプットされてしまったので、そこに辿り着くまでの過程を含めて視聴しようと考えていました。

物語は主人公である榛名優が秋月風夏の通う学校に転校してくるところから始まります。
人との付き合いをあまり得意としない優は、いつもスマホに向かってばかり…
確かにスマホの中ではどんな自分にだってなれる…そんな場所だから当然居心地も悪くありません。
だからどれだけ自分を曝け出しても…どれだけ自分の素を出さなくても良い場所…
逆にそんな場所の方が自分の本音を言いやすいのかもしれません。

そんな優にとって革命の日となった出来事…それは転入手続きのため訪れた学校の屋上で秋月風夏に出会ったこと…
彼女を一目見て思ったのが「お母さん似」だという事…
高校の時の涼風も可愛かったですが、風夏は涼風に輪をかけて可愛い…というのが第一印象でした。
出会い頭のハプニングはお約束…という事で。

物語の進行に伴って気持ちが強くなったのは、とにかく風夏ちゃんが良い子であるという事です。
いつも元気で真っ直ぐで…
何より自分の気持ちを物凄く大切にしていて絶対に流されない…そういう芯の強い子は個人的に大好きです。
そして風夏ちゃんの元気は伝染するんです…一番変わったのは間違いなく優だと思います。
だって一人で携帯に向かっている時間が激減したから…

でも激減した一番の原因は、「バンドを組んでライブをやる」というメンバー共通の目標ができたから…
私も高校時代にはバンドを組んでいたので、音楽の楽しさは知っているつもりです。
部屋で曲の練習をしている時は正直あまり好きじゃありませんでした。
音量を絞らないと近所迷惑になるし、音が一つしかないから薄っぺらだし…
もちろん練習しないとみんなの足を引っ張るし、今まで出来なかった事が出来た時は素直に喜べたんですけどね…

でもバンドの楽しいのはみんなで音を合わせる事…
私の担当はギターだったので、ベースの音、ドラムの振動、キーボードの音色に歌が乗ると音の深みが一気に増すんです。
スタジオの独特な雰囲気もやる気を後押ししてくれた気がします。
振り返ってみるとライブの回数も片手くらいでしたが今でも良い思い出になっています。

少しレビューから逸れてしまいました…
音を合わせる楽しさ…この魅力は魔物なんだと思います。
一度憑りついたら…まるで中毒患者の様に諦められなくなる…
それに、バンドの中に光る宝石があればなおさらです。

The fallen moonの宝石は何といっても風夏ちゃんの歌声で決まりでしょう。
Lynnさん歌上手すぎるんですけど…
Lynnさんメチャメチャ恰好良いんですけど…
曲も歌詞も恰好良い…だけどそれだけじゃないこのバンドならではの魅力を引き出していたのは間違いなく風夏ちゃん…

だから回を積み重ねるたびにどうしても思ってしまいます…
なぜみんなで一緒に歩んだ先に待っているのが絶望なの…?
誰も…何も悪い事なんかしていないのに…

でもこれまでだって胸を痛めてきた人がいない訳じゃありません。
気持ちが伝えられないから思いを歌に込めてきた…
言葉にはできない気持ちも歌でなら届けられるかもしれない…ううん、届けたい…
思い続けた時間の長さなら絶対負けていないのに…
一緒に夢を叶えようって約束したのに…

全てを上手く…なんてできなかったけれど、一番根っこの大切なところで作り手の皆さんは大冒険をしてくれたと思います。
当然賛否両論…意見が飛び交っていましたが、この反応は当然だと思います。
でも個人的には嬉しかったです。
だって、もう十分にこの作品から悲しみを受け取っていましたから…
これ以上の悲しみはもういらないと本気で思っていましたから…

オープニングテーマは、沼倉愛美さんの「Climber's High!」
エンディングテーマは、中島愛さんの「ワタシノセカイ」と氷無小雪の「雪花火」
原作者の瀬尾さんは、今回作詞を担当されていたようです。
この作品に対する意気込みが感じらえる気がします。
一方、カラオケではオープニングにチャレンジしてみました。
沼倉さんの曲といえば、「魔法少女育成計画」の「叫べ」で撃沈したのが記憶に新しいです。
歌詞の曲への乗せ方が独特で、中々タイミングが掴めないんですよね…
今回は前回より聴いたつもりだったんですけど、やっぱりイマイチでした。
こういう曲を恰好良く歌えたら良いのに…

1クール12話の物語でした。
初めから1クール作品を見据えていたと思えるくらい、しっかりと1クールの中で纏まっていたと思います。
作画も綺麗で好感が持てました。
アニメーション制作は「ディオメディア」さん…
直近では艦これ、迷家、ガーリッシュナンバーなどを手掛けられています。
どれも綺麗な作画の印象が強い作品ばかりです。

もし、次があるのなら原作を忠実に再現するバージョンも見てみたいと思いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

78.2 12 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング12位
ハイキュー!! セカンドシーズン(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (798)
4850人が棚に入れました
すべては、“進化”する―!!「週刊少年ジャンプ」で絶賛連載中・コミックス累計1,600万部突破の次世代王道スポーツ漫画、『ハイキュー!!』。2014年4月~9月に放送されたTVアニメの好評を受け、2015年10月から、TVアニメ セカンドシーズンが待望の放送スタート!監督には『おおきく振りかぶって』でアクション作画監督を務めた満仲勧を迎え、キャラクターデザインには『デュラララ!!』、『魔法少女まどか☆マギカ』の岸田隆宏。そして制作は常に最高のアニメーションを送り出し続けるProduction I.Gと、ファーストシーズンから引き続き、ヒットメーカーによる最高のチーム体制!
日向・影山を演じるフレッシュな若手を、実力派キャストが力強くサポート!セカンドシーズンでは、新たなライバルを演じるキャストも続々と参戦します!
3度のボレーで攻撃へと“繋ぐ”バレーボールに青春を燃やす少年たちの、チームメイトへの熱い思いと、ライバルとの死力を尽くす真剣勝負。本格バレーボール作品の魅力を、さらに“進化”したアニメーション表現でお届けします!

声優・キャラクター
村瀬歩、石川界人、日野聡、入野自由、林勇、細谷佳正、岡本信彦、内山昂輝、斉藤壮馬、増田俊樹、名塚佳織、諸星すみれ、神谷浩史、田中一成、中村悠一、梶裕貴、立花慎之介、石井マーク、木村良平、逢坂良太、浪川大輔、吉野裕行、竹内良太
ネタバレ

moaimoai さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

雛鳥がかえる

追記
最初のコメントが長文で失礼…

画も素晴らしいし、内容もアツかった。登場人物それぞれの物語に1期ではなかった深みが出てきたことが高評価。

ただ、運動部経験者(サッカー部)として

また、烏野高校のように下剋上を目指しある程度まで経験したものとしては

まだまだまだまだ葛藤が物足りないのである…笑

こればっかりはリアル(自分の体験)と比べてしまってる限り超えられない壁になるのだろう…

元も子もないのだけど、2クールと尺が決まっているため展開が"予定調和"になってしまう…

視聴者の予想を超える驚きがあったかといえば、

青春の良いところ"だけ"
綺麗なところ"だけ"

切り取ってるように感じてしまった…

この点が時折女性ウケを狙ってるとも観れる節々の演出に影響が出ているかと。

個人的には男性ウケ(萌え・ロリ・微エロetc)とか女性ウケとか気にせず、シンプルに面白ればいいという考え。

今作については、綺麗なところだけではない、他人には見せたくないダサいところ・弱いところなど、もっともっと人間臭いリアルな部分が見たかった・感じたかった。笑

例えば相手を、たとえどんな手段を使っても、蹴落としてでも勝利を掴もうとする人物。その行動原理となる背景

実際、自分の経験でもチーム内のレギュラーとベンチ(もっといえば登録外)の選手とで問題が生じたことは幾度もある。

以前レギュラーだった先輩と、新しくレギュラーになった後輩が大会直前の紅白戦中に接触し、レギュラーの後輩が大怪我をしてしまった。結果、本番にはその先輩が出ることになったのだけれど
人によってはその先輩が「故意に怪我をさせた」と憤ったり…(真意は未だに不明)

あまり心地よい話ではない。のだけれど、そういった観る角度によっては「負の側面」にもなる人間臭さが現実にはたくさんある。

そこまで求めるのは果たしてエンタテインメントなのか?と別のテーマでクエッションマークが浮かびつつ、それでも私は「深さ」を求めてしまう…笑

長くなるのでここら辺で。笑

高評価には変わりないし3期に期待!!

-----------------------------元コメント 2015.11.25-----------------------------

一期のざっくり評価は「安定した面白さがある良作。ただ、、安心するけどドキドキしない」

と、まるで失恋フラグかの如き厳しい評価をした記憶があります(笑)

今期はその点ドキドキする展開に。笑
また、シリアス要素も入りスポ根一辺倒でなくなった分、メリハリ効果でギャグが映えてる点も高評価。
作画も流石(NOT駄洒落)攻殻機動隊を制作してるだけあって動きに強い。

{netabare}合宿の猫又監督の心境よろしく、雛鳥かえっちゃう予感。笑{/netabare}


--

以下、【ロングロングローングポエム】※閲覧注意←本当に長いから



偏見なんですが、自分が運動部出身ということもあり

どうもスポーツ系のジャンルは
・エンターテイメント(アニメ作品としての評価)の部分

・リアル(実体験からの乖離具合)の部分
とのジレンマが常にあります。笑

エンターテイメントに偏り過ぎると、もはやスポーツというよりギャグ・ファンタジー!?と勝手にスポーツ系の枠から外してしまう…笑 違う視点から見ればイケるでこれ的なやつですね

とはいえリアルの部分は、バランスが難しい。だって単純な基礎練習の反復シーンなんて絶対つまらんwww(せいぜい1エピソード・1カット程度の要素としてでお腹一杯)

それでもギャグ・ファンタジー系(主人公最強・格闘漫画ばりに必殺技の応酬etc)ではなく、真っ直ぐスポーツ・青春を描いていく作品にはリアルの部分は無くてはならない要素ですよね。

作者さん・制作さんのそうした強い思いにまず敬意を込めて、だからこそこちらもかなり厳しい見方をしてしまう(ただの単細胞)


そういうわけで、一期に関しては個々のエピソードはありましたが正直「スタートラインに立った段階」だなと(三年生には悪いが)

実体験として成り上りのように、強くなる過程でまず最初に「敵の強さを知る・自分達との差を知る」という基本にして非常に重要な【自分達の強さを肌で感じ・知る】段階を通過しなくてはいけない。

部内のエースだろうが、競合と同レベル・強豪の基準でみれば並なんてことはザラ。もっと言えば全国で自分達の地方のレベルがどの程度か

他人との比較を好む好まない関係なく分析、それも文字や映像ではなく実践(実戦)を通してすること。数字やデータもその上で生きてきます。

結果に拘らず楽しくやるなら別ですが、上を目指すのであればこうした経験から目標と課題を明確にしなければ強くなりません(PDCAですね。ってもしドラかよ←古)。

{netabare}前回の月島君の率直な疑問は、ものすごーーーく大切な問いです。笑 そしてその答えもものすごーーーく共感。笑

練習をどれだけやっても結果を出せる保証は得られないし、時として結果が運に左右される部分も確かにあります。それでも高みを目指し挑んでいかなければ成長はできない。{/netabare}

この辺りの葛藤は万人に支持されるかはともかくとして、個人的にグッとくる要素。笑


あと、これも偏見というか趣向の問題なんですが指導・成長に関して

チーム・選手が成長する為、目標は示す必要はあります。けれどもその過程(方法)は相手を信じて任せる。
選手一人一人の過程はバラバラでも結果としてチームで目標に到達する。その為に灯台を照らして全員が同じ方向を向いて進めるようにできるかが肝です。


前ラグビー日本代表監督のエディ・ジョーンズさんもインタビューで(以下抜粋)

〜練習方法などについては細かいところまで指示は出しません。ある程度の責任はもたせて任せるようにしています。けれども、ゲームの中で、選手にどのようなプレーをさせるのか、という点については、私と細かく共通認識を持つようにしています。ゴールは共有しておいて、手段は任せる。〜


また、サッカー女子日本代表(なでしこJAPAN)監督の佐々木則夫さんの指導に

「プロミスは不変、プロセスは可変」

目標達成のために不要ならば、男女の壁、あるいは上下関係の壁は破ってしまえばいいという考え方があるそうです。


色々な指導法があり、また選手も十人十色でこれはあくまで一つの方法に過ぎません。

けれども、個人的には「主役はあくまで選手」だと思っているのでこうした考え方は共感してしまいます。笑


戦術で選手をコントロールしてある程度の結果を出すチームは現実にもあります。

今作にはそうしたチームが今後出てこないかなと期待したり…笑 物語的にも反面教師というか成長のキッカケ美談(悪口じゃないよん)として王道だし


少し脱線しましたが、強豪の場合、明確な目標(全国出場が伝統・ノルマetc)があるので
そもそも入学してくる選手にゼロベースで方向性を示す必要がないことが多いです。

対して現在の烏野のように成り上りする場合、どこを向くかから考えなくてはいけない。これ非常に難しい…
なんせ、本気で全国行くなんて1人が思っても周りは内心「ベスト16いければ」と思いつつ流行り文句のごとく「全国!!」と口にすることが往々にあります。

ただ、外的要因(強豪の選手だから自分は全国を目指す)でなく、内的要因(誰に何を言われようと1番になりたい)で「全国」を本気でチームが目指し挑んでいく成長や変化は

本当にゾクゾクするほど興奮します…笑

勿論、強豪にも伝統(結果だけでなく、OBやチームを応援・金銭面も含めサポートしてくれる地域・関係者の方々etc多方面)、
期待・重圧(全国に行くまでは負けは許されない)と向き合う精神的強さなどなど

プライドをプレー・結果にぶつける熱さも興奮します


まだまだ語りたいことは沢山ありますが、いい加減やめます(笑)


たいそうなことを書きましたが、強くなるには地味で他人からみたら面白みのない日々の基礎的な練習の積み重ねしかないです。

このリアルな部分とエンターテイメントの部分をどう描いていくか、今後期待して楽しみたいと思います!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

かさい さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

これがI.Gクオリティか。

2期の2クール。
文句のつけようがない。
とにかく毎話のクオリティが高い。
バレーボールというスポーツをここまでしっかり描写できる制作会社は相当限られてくると思う。
何より、原作ファンの自分にとっては、ものすごく原作リスペクトを感じる作品になっている気がする。
売れ行きも好調で、3期も決定したので、またこのシリーズが見れると思うと高ぶる。

I.Gのスポーツアニメ。1期に続き監督は満仲さん。キャラデザは岸田さん。

【総合】
4.81/5

【物語】4.8
【構成】4.9
原作準拠なシナリオ。下手な改変などは一切無い。とにかく忠実。
原作の面白さを理解し、それを軸に構成している。
何より、人気の作品でなければ実現しない構成だとは思うが。

A、B構成、1話構成、2クール構成。構成面ではほぼ完璧。
1話構成の切り方、引き方が非常に上手いし2クールとしてのまとめ方も理想的。
毎話のクオリティにもこの構成が繋がっているのかもしれない。

物語的にも、キャラの成長、チームとしての成長を存分に描写し、苦悩や困難といった青春的エピソードも十分に存在する。
敵とのやり取りや、負けたチームの描写なども怠らずに最後まで追いかける姿勢は素晴らしい。
ドラマ的構成があれば、アニメ的でスポ根展開もある。
女性も男性も楽しめる内容になっていると思う。
とにかく面白いです。

【作画】4.85
I.Gだからこそ成り立つ2クールのスポーツアニメだったと思う。
バレー作画に関しては、勢いのあるアクションから、丁寧なアクションまで幅広い使い分けをしていたし、キャラの動きや身体、体重移動などもしっかりしている。ボールはCGだがその組み合わせも上手くいっている。サーブやスパイクと言った見せ場では、異色な作画も存在する。

気合が入っているのはバレー作画だけではない。
人物描写も丁寧なので、気迫の演技や芝居も存在する(主に末冨さん)。
キャラ達の葛藤や敗北による悔しい感情などを鮮明にアニメーション化している。感情移入せざるを得ない..。

【美術】4.7


【声優】4.8
キャスティングが凄い。
どのキャラも違和感が無いし、人気のキャラにはしっかり人気の声優さんをキャスティングしている印象。
感情的なセリフも沢山あるので、キャラへの入れ込み度が垣間見える。

吉野さんカッコ良かったですね。

【音楽】4.8
劇伴クオリティも高い。凄く高い。
とにかくシーンにあった劇伴を入れてくるんだけど、レパートリーもすごく豊富。シーンと展開と感情に合わせるのが滅茶苦茶上手かった印象。
林さんは今後も注目したい。

【演出】4.85
・原作の持つ雰囲気をアニメーションに
原作では、作者が以前にホラー漫画を連載していたこともあって、一枚の絵として凄く魅力的なコマがたくさんある。キャラが時折見せる本気と集中力を静かで迫力のある絵で表現しているのは特徴的。
その特徴をしっかり活かす形で、キャラの影付けやハイライト、アップ等を利用して表現している。ここでもしっかり原作リスペクトを感じてしまう。

・丁寧なキャラ描写
キャラの表情の捉え方がとにかく的確で丁寧。
見せ場では感情的な作画を持ってくる。
キャラのフォルムもかなりシンプルだが、表情で筋肉が動いた時や、派手な影をつけた時の迫力もかなりのもの。
岸田さんのキャラデザ力が光る。

・キャラ描写についてくる回想
敵サイドにも味方サイドにもそれぞれの努力と経緯があり、その過程を程よい長さでドンピシャなタイミングで出してくる。展開に更に深みを与える演出になっている。

・ギャグが単純に面白い
です

・アクションが少ない回こそ
構図やカット割りに気を配った演出になっていた気がする。
芝居や声優さんの演技も素晴らしい。モノローグのセリフなどもキマってる。

・リアルタイム演出
24話では満を持して満仲監督回。
実質最終回という表現をとってもおかしくないこの回はとにかく凄かった。
ただでさえカロリーの高いバレー作画を惜しみなくしてる。
動かし方もサボり方も尋常ではない。
サボり方といっても、試合は映していないが進んでいるという演出を凄く上手く使っている。
試合の一連は、途切れないテンポとリズムのカット割りで、常に試合が動いている状態にする。目まぐるしく動くカメラワークなども凄い。
観客、ギャラリーの声や、試合中の選手の声などの音響面でもしっかりリアルタイム感を演出。コートが映っていなくても状況が伝わるようになっている。
細かいカット割りの一連も、非常にリズムが良い。どのシーンもしっかり繋がっていて、視聴者に画面の唐突な変化を感じさせない

この回の演出は、漫画では出来ない、アニメーションの特徴を活かした演出だと思う。


【op&ed】4.8
1クール目は少し控えめ。
opもedも本編とはしっかりシンクロしている。
op絵コンテ演出、満仲監督。edは塩谷さん絵コンテ演出。
edのキャラが全員走っている作画は一人一人の走り方が違くて、キャラの特徴をとらえたフォームになっている。

2クール目のopは甲斐さん、edは西尾さん絵コンテ演出、一人原画。
opはカメラワークも激しいし、アクションも凄い。相手コートもしっかり今後の敵になっている。
edはシネスコサイズの試合前シーン。本編には残念ながら参加されていないようだが、やはりスペシャルだ。

【キャラ】4.8
・烏野も他校も魅力的。
これが強みでもある。
勿論視聴者的には主人公が所属している高校を応援したくなるのが自然だが、他の相手校も負けてほしくないと思えてしまうのがこの作品の魅力でもある。そのくらいしっかりキャラを描いていた。

・味方のセリフも敵のセリフも凄く良い。
スポ根、青春を感じる素晴らしいセリフの数々。
キャラによってはシンプルだったり、哲学的だったり、深かったりもする。

・スポットライトを主人公サイドに絞らない。
スポットライトを主人公やその周辺に絞るアニメもあるし、それは全然悪いことでは無いけれど、このアニメはしっかり、満遍なくバランス良く、色んなキャラに焦点を向けていた。とにかくサブキャラ描写も敵キャラ描写も惜しみない。
そのおかげで、他校との絡みにも深みが出てきたり、リアクションや会話に納得がいったり、展開が更に熱く感じたりなど。


及川さん好きですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最高のチームで、最高の瞬間を共に味わうために。

ハイキュー!!2期です。
まずは1期から観てください^^

1期もアツくて大好きでしたが、
2期はさらにヒートアップしている…!

もはや、コートという戦場で戦っている戦士たちですよ。
みんなかっこよすぎる(*´ω`*)

個人的にスポーツものは
途中で飽きてしまうことが多いのですが、

この作品は飽きるどころか、
もっと見たい!と続きが気になってたまりません。

2期は全25話です。


● ストーリー
宮城県立烏野(からすの)高校、男子バレーボール部。

春高に出場することを目標に練習に励むも、
このままでは強豪校に勝てないことを実感するチーム。

東京遠征合宿で練習と対戦を重ね、
それぞれが戦う武器を磨き、いよいよ春高予選が始まった。


ストーリーは大きく、
・東京遠征
・春高予選
の2つです。

この構成がよくてですね、

東京遠征編では
個人やチームが己の技を必死に鍛える努力が描かれ、

春高予選編では
身につけた技を駆使しながら戦っていく。

合宿での努力を散々見てきたから、
その成果が試合で発揮されると気持ちがいいし、感動もする(´;ω;`)

ハプニングもピンチも、
とにかく目が離せない展開ばかり!

いろんな技や作戦が組み合わさった多彩な試合運び。

選手の技や特徴1つで試合の流れが変わったり、おもしろいの!

作者はいろんな戦術を考えながら、
構成を考えているのかな。

アツい試合を意図的に作る作者は
すごいなあと思いました。

こんなにのめり込んでスポーツを応援したのって、
久しぶりな気がするw

試合の行方に緊張して心臓に悪かった…。笑


≪ どんなチームにも敬意を ≫

キャラの個性も大好きなのですが、
今回は“チーム”に注目していました。

1期もそうでしたが、
この作品は主役の烏野高校だけにスポットライトを当てることはしません。

大して強くもないし、
目立つ選手がいないチームが相手だったとしても。

そんなありふれたチームにも、
ドラマはある。通り過ぎてきた気持ちがある。

1つ1つのチームにしっかりと焦点を当てることで、
見ている側は自然と感情移入をしていて、知らぬ間に励まされてもいる。

そして試合の最後には選手やチームが抱えてきた思いや、
負けて悔しい気持ちに共感している(´;ω;`)

そういう作品だからなのか、
烏野のメンバーは「楽勝だった」「相手弱かった」などのような、
相手を見下すような発言を絶対にしませんね。

どんなチームや選手に対しても全力でぶつかり、
自分たちが上を目指すことだけを考えているアツいチームです。

だから大好きなのですけど^^


≪ 烏野高校バレー部 ≫

作中ではいろんな選手やチームがありますが、
やはり主役のチームが好きです。

烏野高校の、チーム感が好きです。

レギュラーでもそうでなくても、全員がチーム。

立ち止まりそうになったときに、
アドバイスをくれたり、叱咤激励してくれたり、
一緒に悩んでくれたり、そばにいてくれたり、
一緒にがんばったり、認めてくれたり…。

そういう存在が彼らの成長には欠かせなかったと思うんだ。

あまり大きくアピールはされてないけれど、
こんな仲間やライバルがいたからこそ、

烏野のみんなは思いっきり前を向ける。
迷わずがむしゃらにバレーに向き合える。

仲間を、自分を、チームを信じているから。

みんなまっすぐすぎるほどまっすぐだよ!


● キャラクター
個性が豊かで、しかも魅力的なキャラばかりです♪
普段のテンションは笑えて、コートでの真剣な姿はかっこいい!

1期ではノヤっさん推しでしたが、
2期では部長の大地さん推しだったな♪

一番まともな人なようで、
実は一番内側が燃えているアツい人。まさに部長!

というか、
東京合宿での他校のキャプテンみんな面倒見よすぎw

普段はおちゃらけているけれど、
バレーに対しては真面目な気迫を出すの好きだった(*´ω`)


● 作画
1期もすごかったですが、
そのクオリティは2期でも変わらず♪

ほんと、よく動くし迫力あるし、
試合を飽きずに観られたのは、作画の力が大きいと思います。

このカメラワークはあっぱれです!


● 音楽
【 前半OP「アイム・ア・ビリーバー」/ SPYAIR 】
【 後半OP「FLY HIGH!!」/ BURNOUT SYNDROMES 】

【 前半ED「クライマー」/ Galileo Galilei 】
【 後半ED「発熱」/ tacica 】

1期も音楽よかったけれど、
2期も良曲がそろっています!

OPは試合中のような直球なアツさ、
EDは心の内にあるような静かなアツさ。

私の一番のお気に入りは「FLY HIGH!!」ですね♪

OPは映像にも力が入っていて、
本編に劣らないよく動く試合シーンも見どころですよ^^

この映像だけで何杯もいけちゃいますね…
お腹いっぱいになれます(*´ω`)


● まとめ
期待していた2期ですが、
期待以上に楽しめました!

最後の試合はすべてを出し尽くして、
もう決勝戦だと思った!笑
(1期のレビューでも同じこと言ってたような。笑)

ハイキュー、やっぱり大好きです!
見ているこっちもアツくなってくるよー!!

3期も楽しみだ!^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

79.0 13 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング13位
じょしらく(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1765)
8275人が棚に入れました
別冊少年マガジン(講談社)2009年10月号(創刊号)から連載中。さよなら絶望先生の久米田康治原作、ヤス作画による別冊少年マガジン連載の女子落語漫画「じょしらく」のTVアニメ化が決定!アニメーション制作をJ.C.STAFF、監督を「Another」の水島努。キャラクターデザインを「あの夏で待ってる」の田中将賀が。


声優・キャラクター
佐倉綾音、山本希望、小岩井ことり、南條愛乃、後藤沙緒里
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

全話視聴完了。総評的な物も。

原作既読(単行本にて)。
何だかんだで、久米田先生の作品とは縁(?)があるようで、楽しく読ませて頂いております。
というか・・・どういう経緯で読むに至ったのか思い出せませんw 多分久米田先生&ヤス先生の組み合わせの「意外さ」だったかと・・・w

総評的な物
{netabare}
・1クールで終わってしまうのが、とても残念です。元々放送前から期待していたタイトルだったので尚更です。
・基本、時事ネタ・社会風刺・パロディ・ブラックジョークで会話を転がす、ギャグ(と書いてしまってよいのでしょうか?)作品。
・ネタの詰め込み度が高く、範囲も広い為、笑える・笑えないが視聴者によって異なってくる作品ですね。
・ネタ元を調べたりするのが結構楽しかったです。
・雑学や時事ネタ、地理的な物まで、色々知ることができて楽しかったです。
・放送時期の関係上、結構シャレにならないようなネタも多く。「本当に大丈夫か、このアニメ」と何度思ったことかw
・画的には・・・特に荒れるでもなくクール通して安定していたと思います。スタッフさんが頑張っていたのでしょうが、録画画質とモニター性能のせいで、全て汲み取れないのが残念です。
・当初懸念していた声優さんについては問題無く。慣れもありましょうが、違和感無く聴いていられました。
・個人的には佐倉さんと後藤さんに拍手を。
・Q:OPとED、どっちがすき? A:つまんねーこと訊くなよ。断然OPですw
・2期があるなら、是非視聴したいです。 
{/netabare}
{netabare}
13話鑑賞後-----------
最終話も、かなり笑わせてもらいました。
マイナスかな?と感じたBパートが勿体無いです。

ウザンヌさん、確かにウザいw ウザさ全開w そして見事に演じ切った新○さんが素晴らしい。
OPを丸っとパクった辺りは、本当にヤバかった。
アニメ観て「腹を抱えて」レベルの笑いは、本当に久しぶりです。

Cパートも、終には自虐ですら無いような展開で。アニメ化どころか円盤化すら否定する始末w いや本当に発売中止とか、困りますよ?w

唯一不満はBパート。
ここ数話に比べて、インパクトにもキレにも欠けていたように感じました。12話が六本木ネタだったのが対照的で、そんな印象になってしまうんでしょうか。記憶に残ったのはウザンヌさんくらいか・・・w

「お後がよろしいようで」の意味・由来、今回初めて知りました。「=オチ」みたいな表現かと思っていたんですが、なるほど。

12話鑑賞後-----------
前回のフリの通り、巨大門松からスタートw

このアニメ観て、初めて知ることがかなりの数になっています。社会風刺やパロディなどがメインな作品だと思いますが、雑学っぽい方面でもお気に入りタイトルです。
今回で言えば、「羊が一匹~」「縁起の良い夢4位~」など。
何気にガンちゃんと苦来さんの博識?っぷりが目立っているかな~と。

Bパートは相変わらずの首都ネタ。
ママン怖いw
ヴェルファーレは懐かしい響きですね。名前の由来は初めて知りました。

Cパートは・・・。
クールビズというより忍者。というより新手の風俗?w

11話鑑賞後-----------
残りあと数話と考えると、かなり寂しい気持ちになります。
今クールの軸タイトルの1つでしたのでw

スク水のネタ、やっちゃいましたね~。某知事とは違った方向性で、やらないネタだと思っていたんですが。
水着の2人(以上)羽織って・・・やっぱシュールですね。

武蔵境ってどこかで聞いた単語だと思ったら・・・以前にネタにしてましたね。10話でしたっけ?
J.C.STAFFさんのホームなんですね~。
武蔵~のネタもやってましたね~。
関東圏に住んだこと無いので、さっぱりわかりませんw

久しぶりにノッポさんとゴンタくんを思い出しました。
しかし・・・わかる世代が若干高くないですか?w
(一応調べてみたら・・・再放送されてたんですね)

日本獣医生命科学大学卒業の漫画家さん・・・意外な方でしたw

ツリー惨事。確か先週虫歯予防週間のネタが・・・w

どうするとその巨大ツリーが廊下を通るのだろうか?w 原作の時はそれほど気にしなかったのですが、アニメ化されて俄然興味が出てきました。

そして次回予告が意外にもマスクの人w

10話鑑賞後-----------
仁丹ってw 名前は知っていますが、実際手にしたことはないです。

外交問題は現在かなりタイムリー過ぎて、色々ギリギリな気が。

「愛天使伝説ウェディングピーチ」・・・正直一度全話観てみたいタイトルだったりします。どこかにレンタルDVDとか無いものでしょうか。

チャンネルとか製作局とか製作会社とか、どこかの軽音部って、もう具体名出しちゃっても良いんでは?w

歌舞伎町って歌舞伎劇場無いんですね。
灰皿装備の流血男の群れにはさすがに吹きましたw

6月4日虫歯予防週間ネタ・・・って、本当に季節感の無い番組だな、とw

放送当初はネタにキレ・尖り具合が足りないと思っていましたが、回を重ねる毎に色々ギリギリになってきました。大変失礼なことを書いてしまい、すみませんでしたw

9話鑑賞後------------
8話のコメントはまとまらずに9話まできてしまいました。

今回も色々具体的な例(シルエットとかw)出てきて、色々大丈夫なのか?と心配になります。 久米田先生のこういうところ、好きなんですけどねw

結構長く蒙古斑ネタで弄られるマリーさんですが・・・そう「尻」連呼すると、むしろこのアニメが「尻アニメ」と呼ばれることにw

動物園ネタでは、皆さん髪型変わっていて新鮮でした。
レッサーパンダの「レッサー」の意味を初めて知りましたw
「ネット怖い」の件は・・・妙なタイミングなので、逆に深読みしてしまいます。

国民的アイドルって・・・そっちなんですか?w(注:僕はどっち派でもないのでw) 5人足りないってw

マスク役の悠木さん、何だかんだでやっぱり分かりやすい声してるな~と再認識。

6、7話鑑賞後-------------
・6話
この回は・・・色々具体名出てましたけど、大丈夫なんでしょうかね~?w いえ断然コンポタ派ですけどもw
「まんがたいむきらら」とか・・・「五日性~」つながりでしょうか・・・?

後は・・・祝・丸京さん復帰。
じゃなくて。これはほぼやらないだろうと思っていたネタがアニメ化されていて驚きでした。銀河連邦太陽系知事選ネタ。元総理が・・・「ふうせんかずら」さんとカブるのは何故でしょう?w
生徒会長いっぱいいましたね~w
・7話が
築地の話は面白かった。何が?と訊かれると返答に困るのですが・・・雰囲気的にといいますか。
吉野家一号店の話は為になりました。

4話鑑賞後----------------
前回「もっと際どく」と書いた身ですが・・・4話については何の不満も無く観れました。

マリーさんの扱いが酷いですね~。特に丸京さんw 手寅さんの言ってることも酷かったりするんですが、一発も手を出されていなかったり。

苦来さんの胃の中に入っているのは・・・何でしょうか?w

コスプレしてる?方々、いろんな作品のキャラと思しき姿がみられましたが・・・。殆ど(確認とれないのもいたので一応)はJ.C.STAFF製なんですね。何気に釘宮さんのキャラが多かった気がします。
 
3話鑑賞後----------------
いよいよマリーさんが弄られキャラとして確立し始めましたね。

2話からですが、苦来さんが良い味出してきてるな、と。後藤さんGJです。

色々ハードルはあることと思いますが・・・もうちょっと際どく、原作通りにネタ展開して欲しいかな?と思える部分がチラホラ。3話なら「真田小ZOO」。
いえ・・・諸事情あるんでしょうけども・・・。

前回のタワーネタ、今回の雷門ネタと・・・どちらもご当地?ネタなんでしょうが・・・地方住まいの身としてはイマイチ盛り上がりに欠けるかと。原作にあるネタですか?

第2話鑑賞後-----------------
OP曲がいい感じに脳内を侵食し始めましたw

30分の枠が3つのパートに分かれてしまうのは・・・絶望先生辺りからの流れでしょうか?w

キャラデザは「とらドラ!」と同じ方だと思いますが、個人的には今回の方がヤス先生に近く(というのも何ですが)自然な感じます。
・・・そういえば「とらドラ」途中で止まってるな、と。

今回も楽しめたと思います。極端にバカ受けするポイントは多くないかもしれませんが、やっぱり好きです、こういうネタの転がし具合。

マスクの人がごく自然に参加してましたが・・・w
東京タワー、スカイツリー、スカイタワー・・・分かりませんw

EDはモモクロですよね?

第1話鑑賞後-----------------
う~ん・・・期待通りなのか、まだコメントし辛い感じです。
詳細な感想はもうちょっと観てからでw

手寅推しな展開だったなぁ、と。
北とか西とかに向かって「返せ~」はw タイムリーなネタですけどもw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21
ネタバレ

アスピリン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

魔梨威~木胡桃~手寅~丸京~苦来

大好きな作品がまた1つ終わってしまいました・・・
放送当初は全く期待されていなかったこの作品ですが、放送後は結構な勢いで支持を集めていたような気がします。


結局のところ何が良かったかって言うと、キャラのイメージがすごく分かりやすく、CVもまさにピッタリってとこだったと思います!
他にも、OP ED共に作品にピッタリでしたし、アウトって言うぐらい危険なネタも面白かったです!


ピンポイントな話になりますが、最終回のラストのシーンはすごく印象的で感慨深かったです。


是非、2期をやって欲しい気はするんですが、こういうギャグアニメは2期でこけるパターンがあるので複雑な気持ちかな。(決まったもいないのにねw)


本当に面白かったよ~ "じょしらく"











10話感想 {netabare}


どこまでアウトなネタやれば気が済むんだ!?ぐらいアウトネタのオンパレードでしたw
じょしらくは本当に笑ってしまう数少ないアニメ作品ですね。

もう言うことがないぐらい大満足の作品なんですが、この最高のアニメを作ってくれている関係者の皆様方には感謝の気持ちでいっぱいです。

今後もアウトなネタとか危ないネタで攻めてもらえると突っ込みどころ満載で楽しいと思うので、今後も期待感たっぷりで見ていきたいかなと。


最後に、今期最も面白いのは間違いなく"じょしらく"です!!!{/netabare}

9話感想 {netabare}

もうここまできたらナンバーワンといっても良いんじゃないかと思ってきました。
そのくらい本当に面白いアニメなんです!


実際、今放送中のアニメで評価が高いのはSAO,氷菓,TARITARIなどですが、注目度があまり高くなかったこの作品がこれだけ面白いのはすごいこと。


ここまでユーザーの期待を大きく上回ってくれた作品はじょしらくが1番だと感じています。
言ってしまえば、原作で評価が高かったり、人気製作会社がどうこうっていうこともなく 純粋にアニメ化された作品で、この上方修正はお見事!


そういった意味で"じょしらく"がナンバーワンにふさわしいかと思います。



9月に入り、残り数話となってきましたが、最後までたっぷりと楽しみたいですね。 {/netabare}

8話感想 {netabare}


非常に"じょしらく"感が凝縮されていたのでは?と思わせる素晴らしい8話でした!


3編とも面白いのは久しぶりだったかもなんておもっているぐらい。
まだ見たこと無い人で見る気があるなら8話を見ればTHEじょしらく を見ることが出来るのではないかな。
8話で合わないと思ってしまったら基本ダメだとも思いますが、、。


毎週いい気分転換というか、他のアニメとワンテンポの違いがすごく良い。リフレッシュできるね!

終着点はハッキリ言ってありません。だけど全く憎めないこのアニメは最強。{/netabare}

7話感想{netabare}

人気順的にはこんな感じではないでしょうかね?(笑)

いじられ まりい。
腹黒 きぐ。
あぶない くくる。
オールマイティ がんきょう。
強運 てと。


このアニメは やっぱり4コマ漫画じゃないですけど そういった短編的なストーリーが面白いです!!
前回みたいな、引きずった感じの話はイマイチ面白みに欠けましたし 停滞感があった。(6話視聴後、これはやばいと真面目に思ったぐらい)


しかし、7話の"じょしらく"は らしさ全開の面白い話で大満足です!最後の放送話まで是非ともこのペースでいってもらいたい。

変に色気出したりしないで、このじょしらくペースで、人気が出てくれたらうれしいですね。 {/netabare}

6話感想 {netabare}

ここまでの5話は全く非の打ち所がないぐらい素晴らしい出来(期待をはるかに超え)だったのですが、、、

6話は意味がわからなかったですね・・・・。


まず5話最後、がんちゃん卒業っていう軽い感じのノリで終わったんですが、それがまさかまさか6話全てを使ってのアフターケアとは。

しかもアフターケアにもならず、結局何も生み出せなかったって言う点もかなり不満。加えてネタにするにしても面白みに欠けたし、安っぽい感じはファンの私としては痛々しかった。

他にもエビゾー、まりいさんの尻など使いまわし感が否めないのも残念ですね・・・・。

これは停滞と言ってもいいのかもしれない?


はちゃめちゃで面白いことをするのは全然良いんだけど、今回みたいに引き継ぐなら、それに答えるぐらいのしっかりとした話にしないと!

じょしらくって分離している短編小説感がいいんだから、こうやって引き継ぐのはどうなんでしょうかね?



正直6話は、最悪でした。
{/netabare}

5話感想 {netabare}

全く、この子達の話には毎回楽しませてもらってますw
どっからその話は出て来るんだよって。

前回最後のウサギの話。
結局12短編の中で最も意味不明な感じで終わったと私は思っていたんですが、今回はそれを挽回できるぐらいの面白さだったなと。


この作品の特徴として、唐突も無く第3者が乱入してくることがありますが、私的には第三者に頼って欲しくないと思っています。

もちろん想像妊娠回の最後に救急隊が来るぐらいなのはいいですが、完全に第三者に頼っていたウサギ回や最終的にオチを持っていった宗教子供の撲殺まがいの回とかは ?というか5人のよさを持っていかれている気がしてならない。

5人の駆け引きの中で第三者のネタを挟むのはけっこうですが、第三者に頼るのはNG!!

次回以降もそういった当たりに注目していこうかな。
{/netabare}

4話視聴 {netabare}

本当に面白いですね、この作品は!
各キャラの個性も髪の色だけでなく、しっかりと根付いているのがよくわかります。

マリーさんはリーダー格ではあるが、俗に言ういじられ役でありながら自分でもつっこむっていうw

ガンちゃんは冷静に分析しているように見せつつマリーさんにはパンチを浴びせるなど危険な存在。

テトラさんは 本当に冷静な判断を下すけどなぜか強運持ち。ただ唯一踏み込んだキャラでないかな。

きぐるみ ちゃんは一番可愛げがあるし唯一の未成年ということだけど、実は腹黒っていうねw

くくる さんは根暗なようで結構可愛い格好したりもするんですよね。一番の個性派!


ここまで見ていると色々出かけたりした中で話題が変わっていくんですが、服装が1度も同じのがない。

この辺が1話づつ新鮮味を持たせてくれる要素なのかも。
如何せん今一番注目の作品であることには間違いないでしょう!!
{/netabare}

3話視聴 {netabare}

もうこのアニメは素晴らしいというか前評判よりもはるかに上をいっていますね。今後も更に評価が上がっていくんじゃないかと思います。

そしてタイトル通りなんですが4人が20歳以上だったとは驚きですw
ビールだったり、4人の高校生活の場面だったりをみると確実ですw

まあそれはいいとして今回も良く喋っていたし、まさかの20歳超えでこの可愛さ・・・・斬新なアニメです(笑)

最後に チョコレートのくだりからの海老〇は・・w
{/netabare}

2話視聴 {netabare}

2話でわかったことは、予想以上に面白いということ!!
こんなに会話で面白いとは・・・さすが落語?なのかな。

634(武蔵)ってなんだよ、小次郎どこだよってw
タワー評価からのツリー批判の下りはものすごく面白かった!
まさかこんなにも面白い作品とは驚き。

他にも随所に笑いがあふれていて本当に面白い!
こんだけ笑える作品は久しぶりだ。
毎週見ないといけなくなりそうです(笑)

あと、前回も言ったんですが、制服姿の5人も見てみたいな~{/netabare}

{netabare}こういう言葉遊び的な作品で有名なのはやはり物語シリーズだと思うのですが、この"じょしらく"もどうやら言葉遊びの作品のようですね。
落語ということでそれはそれで当然のような気もするのですが、それにしても良く喋っていたな~っていうのが1話の素直な感想ですね。

ところでこの立ち絵の制服姿の場面での登場はあるのでしょうかね?今のところ来週も制服って感じじゃないみたいですし。

まああんまり前評判は高くない感じのアニメなんですけど、この言葉遊び感は見ていて新鮮ですし、それほど多い種類のアニメでもないので是非今後も見ていけたらいいな。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

智慧ノ輪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

個人用メモ

【制作】
J.C.STAFF
【CV】
蕪羅亭 魔梨威 - 佐倉綾音
防波亭 手寅 - 山本希望
波浪浮亭 木胡桃 - 小岩井ことり
空琉美遊亭 丸京 - 南條愛乃
暗落亭 苦来 - 後藤沙緒里
{netabare}
※久米田先生原作の落語漫画。なのに落語してるシーンがない。
基本、楽屋でのガールズトークを楽しむアニメ。
アニメ版ではBパートで都内の観光名所巡りしてる。

これはもう、1話のラスト「返せー!」でヤラレたw
放送しちゃっていいのか?コレwすっげー冒険だw
そして…主人公は本当に手寅なん?魔梨威さんじゃなくって??
{/netabare}
ここから先はネタをネタとして見れる人、もしくは笑点メンバーしか見てはいけない。
{netabare}
『じょしらくのメンバーに大喜利をしてもらいました』

※本編であまりにも落語してなかったので、勝手に創作してみましたw
(落語なんぞ知らない、素人が考えたネタなのでクオリティはお察しください)


歌〇 「本日もやってまいりました大喜利のお時間。司会は私、桂歌〇が務めさせていただきます。」

歌〇 「それでは第一問。大喜利の基本、謎掛けで行ってみましょうか。」

魔梨威「つまんねーことさせるなよ!」

歌〇 「??」

魔梨威「あ…お約束かなーと思って…歌〇師匠、目が怖いっす。。。」

歌〇 「山田くーん…じゃなかった、マスクの人ー!魔梨威さんの座布団1枚持っていって!」

歌〇 「…それでは気を取り直して…できた人から挙手でお願いします。」

手寅 「はい!ととのいました。」

歌〇 「お、はやいですね。では防波亭手寅さん。」

手寅 「それでは…現在の日本の政治とかけまして。」

歌〇 「日本の政治とかけまして?」

手寅 「座禅の修行…とときます。」

歌〇 「そのこころは?」

手寅 「どちらもメイソウ(迷走/瞑想)してるでしょう。」

歌〇 「安部内閣も解散ですし、最初にふさわしい綺麗なネタですね。マスクの人、座布団1枚持ってきて。」

歌〇 「次、木胡桃さんお願いします。」

木胡桃「私もテトちゃんに続いて、政治ネタでいかせていただきます♪」

木胡桃「今回の解散総選挙とかけまして…大阪のおばちゃんとときます♪」

歌〇 「選挙とかけて、大阪のおばちゃんととく…そのこころは?」

丸京 「どちらもヒョウ(票/豹)を集めます♪」

歌〇 「上手いですね。なんで大阪のおばちゃんって豹柄あんなに好きなんでしょうかね。…次、出来た方は?」

木胡桃(…チッ、座布団ナシかよ…)

歌〇 「苦来さんができているようですね。お願いします。」

苦来 「…私、暗落亭苦来とかけまして…考え中のお題とときます…。」

歌〇 「そのこころは?」

苦来 「…なんか…オチツカナイ(落ち着かない/オチつかない)んです…。」

歌〇 「そんな精神不安定だと、また黄色い救急車に乗せられちゃいますよ?」

苦来 「…そしてクスリ(薬/笑い)が欲しいです…。」

歌〇 「薬はあげられないから、座布団で我慢してください。覆面さん、苦来さんに1枚持ってきて!」

歌〇 「…それでは次、空琉美遊亭丸京さんお願いします。」

丸京 「はい。隣に座っている魔梨威さんの蒙古斑とかけまして、売れっ子小説家とときます」

歌〇 「まだ蒙古斑あるんですか。…そのこころは?」

丸京 「どちらもカクシゴト(隠し事/書く仕事)です。」

魔梨威「はい!はーい!」

歌〇 「蕪羅亭魔梨威さん、どうぞ。」

魔梨威「丸京の胸とかけまして、調味料とときます。」

歌〇 「…そのこころは?」

魔梨威「どちらもパッと(パット/擬音)入れます。」

全員 (パット入れなきゃいけないほど貧相なのは魔梨威さんの胸じゃ…)

丸京 「できました!」

歌〇 「丸京さん。」

丸京 「法廷とかけまして、この赤い人とときます。」

歌〇 「法廷とかけて魔梨威さんととく…そのこころは?」

丸京 「どちらもよくハンケツ(判決/半ケツ)だしてます。」

魔梨威「ぐぬぬ…。このバイオレンス眼鏡め…。」

歌〇 「…おーい!マスクの人!!丸京さんと魔梨威さんの座布団、全部持って行っちゃって。」

歌〇 「2人共少し反省してなさい。…気を取り直して、波浪浮亭木胡桃さん。」

木胡桃「はい♪お酒しかない飲み会とかけまして…」

歌〇 「かけまして?」

木胡桃「そこの蕪羅亭魔梨威さんと空琉美遊亭丸京さんとときます♪」

歌丸 「ほうほぅ…そのこころは?」

木胡桃「ツマミ出してください♪」

歌〇 「こりゃあ上手い!…いいオチが付いたところで、今日の笑点この辺でお開きにします。ありがとうございました。」

木胡桃(…チッ、だから座布団よこせよ…)


…笑点ファンの方、じょしらくファンの方、申し訳ありませんでしたw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

75.7 14 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング14位
鬼灯の冷徹(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1253)
6680人が棚に入れました
これは地獄のお話。戦後の人口爆発、悪霊の凶暴化、地獄に亡者があふれかえった今日、人手不足に喘ぐ地獄は前代未聞の混乱を極めていた。そんな中、あたふたする閻魔大王に代わって、さまざまな問題の後始末をする陰の傑物が。彼の名は閻魔大王の第一補佐官・鬼灯。亡者から仕事をサボる閻魔大王まで容赦なく呵責する鬼灯の、忙しくも案外楽しげな地獄の毎日が今ここに登場!

声優・キャラクター
安元洋貴、長嶝高士、平川大輔、小林由美子、後藤ヒロキ、松山鷹志、柿原徹也、青山桐子、種﨑敦美、喜多村英梨、上坂すみれ、遊佐浩二
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作業用アニメ

原作はモーニングで連載中
舞台は日本の地獄
閻魔大王の第一補佐官"鬼灯"の地獄での日常を描いた物語

登場キャラが多種多様
地獄の獄卒はもちろん、いろんな神様や過去の偉人も出てきたりします
いろんな伝承とかになぞらえてするお話は上手いなと思いました

時事ネタやパロディなどでクスリと笑いをとるアニメ
たまにアウトーな発言もあったりなかったり
大笑いをすることはあまりないけど、息抜きにはいいかもしれませんね
自分なんかはなにか作業をしながら流してました
あまりいいアニメの観かたじゃないですねm(_ _)m

鬼灯さまのドSぶりが恐ろしい
理不尽に殴ったりするので見てて苦手な方もいるかも・・・
だれか鬼灯さまに勝てるキャラはいないのか!?


好きなキャラはピーチ・マキちゃん
あまり女の子は出なかったアニメだけど、この娘はなかなか可愛かったです


以下各話感想的なもの
第1話
{netabare}天国から地獄に依頼とかくるんだ〜
ホテルみかーづーきーww
桃太郎がなんだかブサイクなんだが
ソフト●ンクのお父さん!!

金魚草キモい、キモいよ
鬼灯さん可愛い動物好きなのね
意外だわ
旅行当たってる!?
最後の「絶対嫌です」に吹いたwww{/netabare}

第2話
{netabare}女性下着ブランドは僕にもわからないです
閻魔大王( ´∀`)オマエモカー
ラ●ちゃんアウトー

地獄って地域で分かれてるのな
EU地獄ってなんなのさ
閻魔大王の扱いの酷さww
さすが鬼灯さんです
地獄にも寿退社ってあるのかよ!?
サタンの討伐完了!!{/netabare}

第3話
{netabare}相変わらずシロは可愛いな
どうやら鬼灯サマは目覚めが悪いご様子
ヒーローの夜明けひでえな
鬼灯と白澤は仲が悪いみたいですね
6時間かけて落とし穴つくるとかマジモンですわ
バルス!

こいつら千年前からいがみ合ってるのかよΣ(゚д゚lll)
諸葛孔明VS聖徳太子の知恵比べとか見たいぞ!
閻魔の傷がいい塩梅にwww
ただの似た者同士ということですね{/netabare}

第4話
{netabare}朧車タクシーに乗って烏天狗警察のもとへ
鬼灯サマ強すぎですww
義経が警察の指揮官やってるのか
体の線の細さに悩む義経
今から力士目指されても困りますよね〜

獄卒の風紀を正すために再教育
地獄って意外と広くてしっかりと統治されてるんだな
それにしてもかちかち山ってそんな話だったっけ?{/netabare}

第5話
{netabare}漢方シンクロしてるww
牛頭の角のイメージがどうみてもせんとくんですありがとうございました
理想の女性像=牛とは上手く言ったものだな
完全に曲解ですけどね

地獄の運動会が開催!
これって完全に運動会の体をなした拷問だよね!?
鬼灯さんまじパネエっす((((;゚Д゚))))
やっぱり強い人には逆らえませんね
閻魔様もとばっちり受けてるし
これリハだったのね(>_<){/netabare}

第6話
{netabare}清純派アイドルのピーチ・マキちゃん登場
しかし彼女は簡単にスルーされ、鬼灯さんの密着取材が開始
あれ?彼女のターンじゃないの??
奪衣婆のヌード(笑)が撮れた!やったね取材の猫!!
電車の中でマキちゃんと遭遇
マキちゃんはアホの子ですね
あんなに桃を主張した服着てたらバレるっつのwww

サタンの右腕"ベルゼブブ"が来日(日本でいいのか?)
さすが鬼灯さま
ベルゼブブの心を即効で折りやがった!
どうでもいいことですが私もメイド服は裾が長いほうがイイと思いますヽ(*´∀`)ノ
無駄に通じ合った2人
これ以降絡みはあるのか!?{/netabare}

第7話
{netabare}茄子のファラオネタ、俺は嫌いじゃないよwww
衆合地獄って意外と怖いんだな・・・
あのキャラはとなりの怪物くんだと!?
まさかの出演だった
どスケベマダムズはないだろ
唐瓜はただのドMじゃないですか

閻魔大王の腰がああああああ
病院がやってないということで鬼灯様が治療することに
これは完全におもちゃにされてますね(笑)
よくあれを許せるな大王様{/netabare}

第8話
{netabare}きたぜマキちゃんのターン
いや、これはゴシップ猫ちゃんのターンか?
マキちゃんの曲悪くないじゃないか
メモリいっぱいにいらない写真を撮って保護する
これはなかなかいいイタズラになる気がするな
奪衣婆の呪い恐ろしや((((;゚Д゚))))

天才肌のなすびくん
芸術センスはピカイチですね
あの絵の具は色々と使えそうですな
さっそくど根●ガエル状態にww
あれを真実の口にしていいのか!?{/netabare}

第9話
{netabare}二日酔いはキツいよね〜
やはり鬼灯さんは清酒ばかりを煽る真の飲兵衛でしたかwww
妲己にぼったくられるなら本望なのかな?
50万って(´Д`;)

叫喚地獄は酒乱どもが落ちる地獄
酒乱どもがヤマタノオロチが持ってきた酒を盗んで飲みまくってる!?
たしかに記憶が飛んでるとお咎めなしみたいなところあるね
酒を飲むのを強制されるのはイヤだあああああああ{/netabare}

第10話
{netabare}地獄の沙汰も金、いや、供物次第ですね
十王は十王、うちはうち!
これはよく聞く言葉だなww
あのポテトサラダは食いたくない・・・

おデブちゃんになってしまってる閻魔大王
ダイエットのためにジムに行ってトレーニングすることに
八寒地獄の道の形が変わって遭難!?
ナマハゲに助けてもらったものの、そこでご馳走になりまたもや太ってしまう始末、、、
雪に埋めておけばよかったwww{/netabare}

第11話
{netabare}一寸法師のお話か
そういえば俺って一寸法師のお話知らないな
めっちゃやさぐれてるじゃん一寸法師ww
あまりのストレスにぶっ壊れるし・・・
でも似た境遇の桃太郎さんが友達になってくれたおかげでめでたしめでたしヽ(´▽`)/

木霊が花粉症かよwww
この姫姉妹はアカンな
遺伝子のいたずらって残酷すぎる(>_<)
話がややこしくなるかと思ったら、鬼灯さんが圧倒的すぎてワロタ{/netabare}

第12話
{netabare}レディー・リリス登場
誘惑の悪魔とか俺は多分イチコロですわww
白澤の元にリリスが行ったあああああ
ボール=人にぶつける、まじでただのドSだな鬼灯さん
ベルゼブブさんが不憫・・・

黄帝っていう皇帝がいるんだな
割と勉強になるなこのアニメ
白澤が天から落ちたのって鬼灯さんのせいかよ
本当に因縁深いなこの2人{/netabare}

第13話
{netabare}なんかお祭りやってる!
お盆は亡者が現世に行くから地獄は暇になるのか
皆楽しそうだな
0時になった途端の切り替えが早すぎるww

たしかに同じ話ばかりする人はメンドイよね
俺も気をつけないと(^_^;)
さすが鬼灯さま、閻魔様を利用して自作ドリンク試してるよ
副作用で顔が金魚草に(;゚Д゚)!
やっぱりそういう考えか鬼灯様は・・・{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24
ネタバレ

チョビ0314 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

地獄は割とホワイト企業

この作品は原作を読んでからのアニメ視聴でした。
鬼灯の冷徹という作品って原作もそうなんですけど、最初に読んだり視聴した時より暇な時等で余裕を持って読んだり見たりした方が笑える様に感じています。
たぶんだけど初見の時って「さぁ見るぞ!(読むぞ!)」と構えがちになったりします。
本作は勢いで大笑いさせるパワー系ギャグは少なめで、余裕がある時に気がつけるユーモアを含む脱力系ギャグ多いからそう感じるのかもしれないですね。

さて先ずはこの作品最大の特徴を…それは決して笑わない主人公その名は鬼灯(ほおずき)!ここまで笑わない主人公ってなかなか居ないと思います。(脇役なら結構いますけど)
不機嫌であるとか怒っている時は勿論、割と楽しんでそうと思われる時でも決して笑いません。
これは生い立ちから来る只の個性で笑う必要があれば笑うのでしょうが、そこまで達しないから笑わないだけではないかと。
{netabare}(作中にて一度だけ笑ったエピソードがあるが画面には映らないのでノーカウント){/netabare}
恐らく死ぬまで人前で笑わない気がしますし、そもそも鬼神なので寿命があるとも思えませんから見れないでしょう。そして見たら見たで怖ろしい様な…
さてそんなMr仏頂面 鬼灯様。
規則に厳しいので堅物に見えるが、実は柔軟な対応が出来る良い官僚タイプ。そして同時にかなり偏った趣向の持ち主です。
ドSで亡者や規則を破る輩には容赦がありません。しかし規則を守って働く相手等には丁寧に接しますし、しっかりバランスを取った采配を振るい地獄運営に多大なる貢献をしています。
更に視察に託けて(かこつけて)様々な所に公費で出掛けていますが、これはあくまで仕事の範疇ですし規則を破らず成果も上げているので問題はありませんよ。(たぶん)
現実の政治家さんとかお偉いさんも見習って欲しいですな!しっかりやる事をやった上の延長線に目的を設ければ良く、上手くすれば宣伝にもなりますからね。ただしやり過ぎたり法に背けばしっぺ返しが待っています。
バレた場合は社会的信用、立場、親族や友人等全てを失うリスクを理解した上でやりなさい!という感じです。はい。

多少暴走気味になりましたが、鬼灯様は適材適所に才覚があり基本的には正しい方で時々ステキに偏った変態です。

他に多彩なキャラクターが登場しますが、基本的に地獄や天国等の世界で普通に生活をしている方々ばかりで、彼ら彼女ら獣らが織りなすコメディ作品です。
あ、妖怪の類に神様系も出てくるけど、やはり皆それぞれに自分の役目を務めていますね。
ただ良くあるファンタジー物ではなく現代日本の常識と似通った日常あるあるを地獄に置き換えたネタのコメディですので、派手な戦闘や熱い展開は一切ありませんのでご了承下さい。
ただし主に鬼灯様が容赦なく亡者や某神獣をボコるシーンはありますし、獄卒という仕事をする方々のバイオレンスシーンなら多少ありますね。
{netabare}ちなみに日本の地獄だけでなくEU地獄のサタン様やレディ・リリスとその財布、ではなくベルゼブブさん等も出てきて場を和ませてくれますのでお楽しみ下さい。{/netabare}

それから動物も色々と出てきますからそういう意味で萌えるのも良いかと思います。
特に太め白犬のバかわいさはなかなかの物ですし、キジはイケメンボイスだし、猿は普通に猿で割とまともですよ。

それからアイドルや美しい獄卒さん、女神に悪魔に妖怪の類も出てきますのでそういう点でも楽しめますよ。
ただし色気とかは期待しないで下さいね。

音楽もなかなか豪華で全体的に原作の再現度が高いのですが、本作中で描かれた地獄の運動会とかでオリジナルの演出がちょっとオーバー過ぎイメージに合っていない部分もありました。(巨大ピタゴラスイッチ風)
地味めな演出の方が本作には合っているので、その点はかなり不満です。

あと是非掘り下げたいのがエンディング曲の「パララックス・ビュー」です。
この曲の作詞を担当したのが大槻ケンヂ氏で、その昔本格的な深夜アニメの第二弾「EAT-MAN」のオープニング曲で「小さな恋のメロディ」という曲を筋肉少女帯で歌っています。(勿論オーケン作詞)
小さな恋のメロディの歌詞で「あの二人がどこに行ったかあなたわかる?きっと地獄なんだわ」という歌詞がありまして、大槻氏も好きな映画「小さな恋のメロディ」のラストシーンで主人公の二人がトロッコで何処かへ走って行きます。
そしてパララックス・ビューは「トロッコで、二人がたどり着いたのは地獄よ」で始まります。
最初は「たぶん続編じゃないかな」程度に考えてましたが、Wikipediaにも書いてありますし「続き」とありますので正解みたいですね。
(ただしWikipediaも間違ってる時があるし、絶対ではないですけど)
EAT-MANはかなり昔の作品、しかもアニメの一作目はかなりマニアックなので若い方はほとんど知らないのではないでしょうか。
なんとも分かりにくいけど良いサプライズではないかと。

基本的に地味めなギャグが主体の作品で、派手な展開はあまりないしお色気要素もほとんどないのでそういう作風を求める方には向きません。
逆にゆったり日常あるある等を楽しみたい方にお勧めしたいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

沙祈 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

鬼灯の冷徹

1話二本立てで日本の地獄の日常を描いたアニメ。全13話
パロディがあったり、たまにジブリ映画の台詞が入ったりする。
童話や歴史、神や悪魔が登場したり、しなかったり。

鬼灯の低温ボイスが心地良かった。

各話感想↓
1話 地獄大一番/地獄不思議発見
{netabare}桃太郎。ぶさいく…。
犬と可愛い。
地獄なので暴力で解決しましょう。
簡単に刀折れた。
綺麗な桃太郎。

怖い金魚。
現世と繋がるTV。
金魚草コンテスト。絶妙に気持ち悪い。{/netabare}

2話 鬼とパンツとカニ/地獄の沙汰とあれやこれ
{netabare}熟女の写真集…遠慮しておきます。
茄子可愛い。
呪われそうなオーストラリア土産。
パンツの話ばっかり。
ラムちゃん!
お香さん可愛い。

サタン登場。
うっかり滑って落ちる。
サンタさん。あほの子な犬。
金魚草食べる!?
サタン逃げた。{/netabare}

3話 白澤/いかにして彼らの確執は生まれたか
{netabare}おバカな犬。トイレの水…。
鬼灯起こすの怖い。触っただけで起きた。凄い寝癖。
バルス!
徹夜の成果…これか。

ボールペンが大理石に刺さった!
豪華すぎる大会の参加者。
くだらない賭けだった。
ニューハーフ…。{/netabare}

4話 美男にもいろいろある/かちかぢごく
{netabare}あほ犬。
怪談…怪談?
提灯が喋った!飛んだ!
残念なイケメン。
可愛いショタ源義経。
力士になりたい源義経。

慈悲はない。
怖い絵本だった。
うさぎ可愛い。
めっちゃうまいパラパラ漫画。{/netabare}

5話 龍虎の二重奏/精神的運動会
{netabare}似た者同士。先手必勝。
これが牛頭…。そして馬頭。

100回目の運動会。
バズーカ。
公開処刑だ!
誰かのヅラ…慈悲はない。
ケルベロスが相手!即効で棄権。いきなりの無茶ぶり。
リハだった。まさに鬼。{/netabare}

6話 地獄アイドルピーチ・マキ/右腕のブルース
{netabare}清純派アイドル…?
地味な鬼灯。金魚派。
完全に狙ってた写真。
駆け込み電車(こじ開ける)
万引き婆ボコリすぎ!亀甲縛り。
上司の子供産まれた!おめでとう。

ベルゼブブ登場。
胃液吐かないといけないのか…。
メンタル弱い。
メイド可愛い。サタンの趣味だった。{/netabare}

7話 男と女と衆合地獄/地獄式鍼灸術と浄玻璃鏡の使い方
{netabare}手洗い大変そう。
目移りが凄い茄子。
ドMな唐瓜。

ベルマークだけ…。地味にせこい。
ぎっくり腰 閻魔大王。
めっちゃ血が出ている。
もどかしい監視カメラ。
電圧が凄い。蹴りで治ったぎっくり腰。{/netabare}

8話 えげつなき戦い/地獄三十六景
{netabare}胃に穴が開く…。
アイドルにあるまじき顔をしてる。
天然路線。
細かい鬼灯。電話番号欲しいのか。
熟女の写真集でにゃん集長が犠牲に…。

芸術だ…。呪いの絵!?
茄子の壁塗り。
前のは葛飾北斎…。凄くもったいない。
ど根性ガエル。{/netabare}

9話 酒と女でダメになる究極の例/溢れ返ってきたヨッパライ
{netabare}最低だこの男。
ぼったくりの店。しかも昨日行った。
指名料高い。

ヤマタノオロチが雑用。
鬼灯カッコいい。閻魔大王は目立つ邪魔!
嫌な酒飲み。
ヤマタノオロチ凄くでかい。{/netabare}

10話 十王の晩餐/ダイエットは地獄みたいなもの
{netabare}地獄の沙汰も金次第。
コアラのマーチ率凄い。
舌を抜くだけ!?エグイ。
懇親会。豪華な料理。
隣の芝生は青い。従順な他の補佐官の服従姿勢。うちはうち、よそはよそ
供物もったいない。
映画ルパンのクラリス!?ルパン死んだの!?

閻魔大王が太った。シロもか。耳が痛い話。
遭難。かまくら作ってから遊ぶみんな。大丈夫か…。
大王、また太る。そして無限ループ。{/netabare}

11話 一寸だった法師/お山の泥沼姉妹
{netabare}漢字が読めないシロ。紙芝居になった。
鬼が閻魔大王。一寸法師が鬼灯。
元・一寸。過去の人扱い。
お姫様可愛い。
地獄が回収してた不思議道具。
子供は残酷。
閻魔大王が壊していた。

実写みたいな背景。
花粉きもい…。
不法投棄はダメだよね。
サクヤ姫可愛い。
岩姫返品。お局様になっていた。
サクヤ姫可愛い。(大事な事なので2回)
富士山噴火するのか…。
イケメンに弱い。
鬼灯ドSだった。
脳味噌汁…岩姫なら飲めそう。{/netabare}

12話 レディ・リリスとその夫/中国現世に妖怪が広まった訳
{netabare}リリス。人類初の離婚。そして出来婚。
ルシファー。堕天使…戻して。
どんな男でも誘う…ストライクゾーン広すぎ。
無言で分かり合う白澤とリリス。
怖い本能の鬼灯。
独身と既婚で勝ったと思っているベルゼブブ。真っ白に老けて灰に…。

しりとりしてた。
黄亭という皇帝に捕まった白澤の過去。
4000年前の鬼灯なんだか可愛い。
出会っていた鬼灯と白澤。
元凶鬼灯だった。{/netabare}

13話 盂蘭盆地獄祭/雑談閻魔大王
{netabare}満喫してる鬼灯。
夏休み。ホワイト企業。
太鼓泣いてる。

凄い色の飲料…。
閻魔大王って元人間なの!?
孫ほんと可愛い。
金魚草エキス…うわぁ。EDの金魚死亡。顔が金魚に…。あ、戻った。
閻魔大王弱い。
そしてEDの動かないトロッコ。{/netabare}

2015/08/24ニコ生一挙放送視聴 アンケート↓
とても良かった:95.8%/まぁまぁ良かった:3.1%/ふつうだった:0.6%/あまり良くなかった:0.2%/良くなかった:0.3%

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

74.3 15 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング15位
亜人(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (917)
4998人が棚に入れました
高校生、永井圭。トラックによる追突死の直後、謎の蘇生。これにより国内3例目の不死の新人類・亜人であることが判明した。警察および亜人管理委員会により捕獲作戦、開始。同刻、管理下にあった2例目の亜人が何者かの幇助により逃走。この者らは直ちにテロ活動を展開し人類への復讐を開始した。
永井圭の動向を注視せよ。繰り返す・・・

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、大塚芳忠、櫻井孝宏、小松未可子、平川大輔、洲崎綾、福山潤、木下浩之
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

もう少し違った方向性を期待したんだけど…

CG屋のポリゴン・ピクチュアズがシドニアの騎士以来に制作する漫画原作作品。
同時期に映画が公開され、映画の方は3部構成になっているらしい。

5月から第2部公開のようだが、アニメで描かれている部分と共通している部分があり、
第2部でアニメで描かれた部分の後までやるのか、またアニメに2期があるのか、
その辺りの事情が今のところよく分からない。


☆物語☆

17年前のアフリカの戦場で初めて不死の亜人が確認された、という背景があり、
舞台は現在の日本、主人公永井がある日トラックに轢かれたことで、
自身が亜人であることが判り逃亡するが、捕まり人体実験の対象となる。
帽子と呼ばれる他の亜人佐藤が救出に来るが決別、研究所を脱走し田舎に隠れる。
佐藤はネットで他の亜人を集め、実験に加担した製薬会社を破壊、
最後には自らが国を統治する、と宣言し政府組織、警察と戦う...


まぁ大体こんな感じのストーリーなんだけど...

まず、何故「亜人になる」のか自体謎で解らないんだから、
とりあえず捕まえて人体実験、しかも殺してばっかりっていうのは、ちょっと安易過ぎる気がする。
遺伝的に亜人が生まれる、のでないとすれば、何かしらのウイルスとかの感染症とか考えられるのに、
厚生省は何を考えてるのやら。。

亜人か亜人じゃないか、死ななければわからないんだから、一体どれだけの亜人が居るかわからないのに、
ちょっと亜人に対する人間側の描き方が単純過ぎる展開だなと。。

また、気になるのは警察含めた権力側の無能さ。
戸崎に関しては、終始無能だし。。

いくら佐藤が戦闘力があるからって。。
{netabare}麻酔銃で眠らせて捕獲、っていうのはまだ分かるけど
ひたすら銃で殺し続けるって、ちょっと子供じみた発想で笑ってしまった。。{/netabare}
もっと捕獲ネットやら、催涙弾とか粘着剤やら、撃った後に拘束具とか手錠掛けるなり色々考えられる方法あるだろうと。。

また、{netabare}永井が研究所脱走した時、なんですぐに捕まえられないのか、というのも疑問で、
やすやすと逃げられすぎだろ。。{/netabare}。

亜人側、佐藤の行動にも疑問。
{netabare}ネットで世間に権力側の悪事を知らしめるというのは良いと思うんだけど、
結局国を統治するとか言い出して、{/netabare}どうも安直過ぎる行動に感じる。
まぁ只の戦闘狂らしいから、結局大して考えて行動してない、ってことなんだろうけど。。

亜人の金の作り方に関しては上手く考えたな、と思った。
けど、人間じゃなかったら使い物にならんのじゃないのか?という疑問もあるけど。


☆声優☆

人気&実力のあるキャストが揃っていて演技自体に不満はなく、概ね満足。
注目は山中(婆ちゃん)演じる大ベテランの久保田 民絵さんですかね。
去年は幸福グラフィティ、一昨年はWIXOSSなどにも出られてましたが、今回もナイスな婆ちゃん役(笑)


☆キャラ☆

出てくる主要なキャラの行動が安易というか、場当たり的過ぎる感がある。
主人公永井の性格がクズなのは、別に好き嫌いで評価する訳じゃないからいいんだけど、
頭脳明晰、合理主義的な考え方なのに、田舎に逃げてからの行動がしっくり来ない。
結局 {netabare}最終話には佐藤を止めに行くって...{/netabare}

先に書いた通り佐藤の行動も安直過ぎる気がするが、それに賛同する亜人も頭悪すぎ。。
て言うか、別の亜人達は永井同様、一回死んだから自分が亜人だと気付いたはずだと思うけど、
人が死ぬような場面って、そんなに人目に触れないもんだろうか。。
年寄りは居ないし、みんな人目に付かないようなところで自殺を計った人ばっかり?殺された?
どうもその辺の事情がよく分からない。

キャラで良かったのは戸崎の部下の下村がなかなかCGにしては可愛かった笑
最初の永井を助けた海斗がどうなったのか、その後出てこんし。。


☆作画☆

やっぱり見どころは作画(CG)ですかね。
視聴者がシドニアの騎士を観てれば、だいぶCGにも慣れてきていると思うけど、
本作では戸崎の部下の下村も可愛いと感じた人は、自分だけじゃないと思う。。
フルCGじゃまだまだ「萌え」を期待するのは難しいと思ってたけど、
意外と遠からず、違和感なしに観れるようになるかもしれない。

コマ数が多くシームレスなCGだから、より人間の動きに近い自然なヌルヌルした動きを描くことが可能なんだけど、
それが観る側が違和感を感じる、っていうのは、如何に普段コマ数の少ない作画作品を観てるかってことで、
次第に慣れてくると思う。(ディズニー映画を観て気持ち悪い、という人はあまり聞いたことがない)

ただ、今期の「ブブキブランキ」が同じCGアニメでも作画を合わせて使ったり、コマ数を意図的に減らしたりして、
より作画アニメに近い、違和感の少ない仕上げに拘ってたのは、本作とは違うところですね。

CGならではで良かった点は、IBMの描き方。
作画でやるとなるとかなりしんどい部分だと思うし、同様に戦闘部分動きのある所は良い。。
あと背景との馴染みが抜群で、輪郭線や色彩もいい感じにボカしてほとんど違和感がなく同化しているのは、
これは通常の作画アニメだとなかなか難しい部分だと思う。
CGの違和感ばかり言うんじゃなくて、こういうCGならではの良さ、という面も見るべきじゃないかと。
どうせこれからどんどんCGアニメは増える一方だし。。


☆音楽☆

OPは人気バンドのタイアップ曲だが、歌詞はちゃんと作品にリンクした内容になっている点は評価できる。
EDはアニメーションが結構インパクトあったかな。曲自体はどちらもなかなか良いと思う。
作中BGMはここぞという場面で緊迫感がよく伝わってくるもので、演出上効果的でなかなか良かったと思う。


まとめ

結局亜人VS人間(国家権力)ってのを描きたいんだなっていうのは分かるけど、
東京喰種とかと同じような展開で、題材が興味深かっただけに、期待してたような方向へ行かなかったのが少々残念。

まだ東京喰種は人間を喰わないと生きていけない、主人公が喰種になる過程も描かれてて深みがあったけど、
こちらはまだこれからどうなるか分からないけど(寄生獣とかの方向へ持って行きたいのかな?)
どうも今の段階ではキャラの行動や設定が浅い気がする。

色々と疑問や気になるところはあるものの、なんだかんだ1クール退屈すること無くそこそこ面白く観れた。
映像に関しては見応えがあるので、今後の展開次第という感じ。
ただ、続きがあればいいけど、劇場版だけで終了、だとするとちょっと寂しい感じはするかな。。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

かさい さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

この上ない満足感

ポリゴン・ピクチュアズ制作のフルCGアニメ。
挑戦的な試みと、文句のつけようがないクオリティ、原作をリスペクトしたシナリオと構成。
何より、他のアニメでは味わえないフルCGならではの表現も見事だった。

スタッフ陣は瀬下総監督率いるシドニアの騎士制作陣。
この作品は安藤監督中心で制作している模様。

【総合】
4.81/5

【物語】4.8
【構成】4.9
とにかく純粋に面白かった。同時期に放送されているどの作品よりも楽しんでいたかもしれない。

・原作準拠の内容と巧みなオリジナル展開
ネタバレを避けるため、内容に触れたレビューは避けるが、この作品は内容も魅力的だったことには間違いない。
主に原作のシナリオどおりに話は運ぶが、オリジナルでアニメ版として消化している部分もある。基本設定やキャラをブレさせず、しっかりとアニメ版としての展開を用意しているシナリオには感服。

・1話構成、引きとタメ
1話の構成はシドニアよろしくなスピーディーかつ緊張感のある仕上がりになっており、リズムやテンポも途切れない。またCMやEDまでの引きが物凄く上手い。
原作ものとしては、1話でどのくらいの内容を消化するかは非常に作品によってはネックになる要素ではあるが、この作品はそれさえも武器にしてしまった。また、焦らし方、セリフのタメ方も非常に良い。アバンで前回のあらすじを挿入するが、その構成も上手いとしか言えない。セリフとカットのチョイス、構成が素晴らしい。前回の興奮が蘇った状態で最新話を迎える事ができる。
こうした要素が重なって、話数単位での満足度はずば抜けて高い。


【CG】4.85
この作品では、CGならではの表現や、カメラワーク、撮影処理が施されていて、緊迫感や臨場感も他のアニメでは味わえない別のものになっていた。

・人間らしさ
この作品ではまず、収録方法にプレスコを用いている。
そのため、喋るキャラクターはまさにリアルタイムで話しているかのような生々しい芝居になっている。表情や動作に関しても、人間らしさを随所で感じるモーションになっている。
細かいリアクションや仕草などにも力が入っており目線の調整も非常に細かい。この表現は手描きでは厳しいだろうなと見ていて感じる映像だ。

・IBMアクション
形が定まっていない常にエフェクトを出し続けている人の形をした何かを手描きで表現するのは至難の業だと思う。この作品では、フルCGを存分に活かし、際どいアングル、レイアウトでの戦闘を容赦なくやる。
IBMからは常時エフェクトが出続けており、接触した際のエフェクトなんかは気持ちよさすらある。SEも迫力を全面に押し出し、IBMアクションは臨場感と迫力を兼ね備えた映像だった。


【美術】4.75


【声優】4.8
・ハズレのないキャスティング
主人公役の宮野さん中心に実力派が揃うこの作品は、個人的には原作でもっていたイメージ通りの見事なキャスティングになっていた。
佐藤に至っては大塚さんしかいないだろうと思える入り込みぶり。

・プレスコで強まる生々しさ
宮野さんや大塚さんには持って来いな収録方法。
キャラに入り込める人ほどプレスコの効果は向上する気がする。
また、キャラ強化面だけでないく人間的描写の生々しさも増す。
CGの芝居もリアル、キャスト陣の芝居もリアル。この生々しさがたまらない。

【音楽】4.8
凄く良い。
勿論、作品の世界観にはマッチしているがSE的な音使いとフィルムスコアリング的なタイミングが絶妙。
パターンとシチュエーションが上手く噛み合っている成功例とも言えるレベル。

【演出】4.85
・日常を切り取ったフィックス
気づけば長尺のフィックスになっていたりする。
フルショットだったり、フカンであったり、隠しカメラ的な位置にカメラを置き、動かさないでひたすらキャラに芝居をさせるという手法。
個人的にはかなり好きな日常描写ではあるが賛否は分かれそう。
カメラが動かない、カットが切り替わらないということは、画面上に大きな変化は無いが、それだけ落ち着いてキャラを見せることが出来るということでもある。日常描写には拘りを感じた。

・的確な空間表現
日常描写に必須のレイアウト、これも素晴らしかった。
どのキャラがどこにいても、必ずそこには空間があり明確な場所になっている。その中で、芝居やアクションをキャラがこなす。正直たまらん。

・CGならではの演出
多数のモブを同時に動かす演出。
病院で、車が入ってくる瞬間に多数の報道記者が駆け寄るカットや、特殊部隊が連動した動きをフカンで同時に見せるなど。
報道記者のカットはゾロゾロ感が気持ちよく、またものすごく自然な動きになっている。
特殊部隊は、一人ひとりが厳重な装備を施した衣装を着て、警戒しながら連携するモーションは正にCGだった。

狭い空間で動くキャラ
どんな空間でも自在に動かせるのが強みだと再確認。

・的確に明確に捉える
キャラに関してもものに関しても。
カット構成も見事だったが、いつ、どのタイミングで、何を映すかが徹底されているように感じた。
そのタイミングも素晴らしいが、焦らし方もなんとも言えない。


【OP&ED】4.8
ポリピクお得意の新規映像がほぼ(ない)構成だが、カット割りや構成、撮影処理が絶妙。楽曲との相性もドンピシャ。
EDも映像って感じ。好きですね。


【キャラ】4.8
・踏み込みきらないキャラ描写
特に主人公。
もう少し踏み込んだ心情描写ができるはずだが、キャストの演技やキャラの芝居に任せている印象。余計な描写はとことん省かれている。その必要性を感じない。

・スポットライトの浴びせ方
もう敵味方は分からない。ただ、両サイド全てのキャラに思考があり、それを元に行動しているのが分かる。
偏りのないスポットライトの浴びせ方としては非常にバランスが取れているなと感じる。

・視聴者は誰視点で見るのか
自由が効いていると思う。
警察側、亜人側、主人公側、どのサイドにも魅力的なキャラはいて、程よく描写されている。場面転換も非常に効果的。第三者視点で見るのもありか。


佐藤さんたまりません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ポリゴン・ピクチュアズさん渾身の一作・・・

この作品の原作は未読ですが、劇場版が先行上映されたので作品の存在自体は知っていましたし、劇場版を見た友人から良い評価を聞いていたのでTVアニメ版の視聴は決めていました。
でも、視聴を決定付けたのがアニメーションの制作がポリゴン・ピクチュアズさんだと知った事です。

ポリゴン・ピクチュアズさんと聞いて最初に頭に思い浮かぶのは「シドニアの騎士」です。
フル3DCGに手書きを併用した作品で・・・谷風 長道を中心につむぎ、イザナ、ゆはたらと日常、戦闘時における高いクオリティを思う存分堪能できる作品でしたので今回の作品にも期待していました。

この物語では、決して死なない新生物の存在が確認され、その新生物は「亜人」と名付けられました。
見た目は普通の人間と一緒なのですが、違いは不死であることだけ・・・

不死・・・個人的にあまり憧れはありませんが、今でも不死を願っている人達は存在するのでしょう・・・その様な人たちにとって亜人の解明は人類の不死への一歩になる訳です。
そもそも何をしても死なないという事は、何をしても殺人罪には問われない事の裏返し・・・
不死に対する妬みも手伝ったのか、亜人に対する仕打ちは正直目を覆いたくなるくらい残酷なモノだったと思うと共に、人間って罪に問われないとこんな事まで出来ちゃうんだ・・・と少し怖くなったのを覚えています。

亜人の存在は世界中で数例・・・これは天文学的確率で対岸の火事と認識してしまう程の極めて稀な事例・・・自分の身の回りの日常には何の関わりもない・・・と思ってしまうのが人間の心情だと思います。
これに「そもそも他人の事なんて・・・」という利己的な考えを付加したのが主人公永井圭の人物像です。

人との間に壁を作る・・・確かに人間にパーソナルスペースは必要だと思います。
けれど、必要以上の壁は相手が見えなくなるだけじゃなく、実際自分が助けて欲しい場面に遭遇した時相手に声が届かない・・・若しくは気付いて貰えなくなる要因にもなり得るように思えるのです。
でもきっと・・・知らず知らずのうちにたくさんの壁を作ってしまっているようにも思えますけれど・・・^^;

とある夏の下校中・・・永井 圭がトラックに轢かれてしまうという正に青天の霹靂と言えるべき出来事が発生してしまいます。
この後の展開として考えられるのは、①駆けつけた救急隊の懸命の救助によって一命を取り留める、②そのまま亡くなり物語はそこで完結する。
魔法少女展開など作風に合わない可能性を排除すると、考えられるのはこの2つくらいだと思います。
でも、永井には第3の選択肢・・・③亜人の能力で生き返る、を持っていたんです。

自分を取りまく環境が一瞬にして変わるのが分かります・・・いま彼を襲っているのは「自分とは違う生命体」であるという視線、「化け物」として永井を捉える目線、そして日常から恐怖のどん底に落ちていく周囲の空気・・・
亜人になりたくてなった訳じゃない・・・
そもそも今の今まで自分が亜人である事さえ知らなかったのに・・・
それでも今現実に起こっている事実は変えられません・・・
こうして「亜人 永井圭」の物語が動いて行きます。

「死なない」と「死ねない」
最終的な結果は同じですが、その言葉の持つ意味の過程に違うがあると思います・・・
「亜人」はどっちなのか・・・と考えると答えは難しいです。一人ひとりがこれまで背負ってきた人生に違いがあるから一概には言えないと思います。
けれど、結果だけ見ると「不死」である事がどういう事なのか・・・この問いにはこの作品が一つの答えを出していると思います。
少なくても私にとって「不死」は常軌を逸脱した状態である事は間違いありませんでした。
「亜人」は人間なんです・・・ゾンビなんかとは違うんです。
人間が致命傷を負って・・・何事も無かった様に起き上がる様は、やはり違和感を感じてしまいます。
きっとそれは無意識のうちに亜人を否定しているからかもしれませんが・・・^^;

亜人も人間に無抵抗の存在であり続けるか・・・と言うと決してそんな事はありません。
私達だって嫌なことやして欲しくない事を執拗に繰り返されると怒りだってこみ上げてきます。
「怒る」は人間が人間らしくあるため必要な感情なのですから・・・
だから亜人だって怒るのも当然ですし、それは人間がやり過ぎた結果が招いているというのに・・・

「集団的心理」と「数の暴力」
絶対的少数の亜人は人間にとって「忌むべき者」と認識されたら亜人はどうすれば良いんだろう・・・と考えてしまいます。
人間は亜人にはけ口を求めました・・・けれど亜人にはそのはけ口がないんです。
だから・・・亜人は固まらざるを得なかったんだと思います。
一人ひとりは弱いから・・・死なない痛みを繰り返されるのは嫌だから・・・

これまでの平穏な生活を守るため・・・?
亜人をもっと人々に正しく理解して貰うため・・・?
様々な思惑を胸に一部の異端者を除く亜人は立ち上がります・・・
ただ一つ分かっている事・・・それは亜人が必死だという事です。
この事の顛末は是非本編でご確認下さい。
迫力とスリル・・・そして痛みを伴う物語だったと思います。

オープニングは、flumpoolさんの「夜は眠れるかい?」
エンディングは、宮野真守さんの「HOW CLOSE YOU ARE」

1クール計13話の物語でした。劇場版は3部作である事が公表されていて、今回のTVシリーズは劇場版の第1部に相当する事から物語としてはまだまだ序盤です。
今後、物語がどの様に展開されていくかが楽しみなのですが・・・劇場版の2部,3部はTVシリーズで放送する予定は無いのでしょうか^^;?
それとも物語自体にTVシリーズで放送するだけの尺が無いのでしょうか^^;?
何れにしろ、今後発信される情報に期待しています^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

70.2 16 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング16位
亜人(第2クール)(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (514)
2545人が棚に入れました
高校生亜人・永井圭。下校時、交通事故に遭い、亜人であることが発覚。
以降、警察、及び、亜人管理委員会から追われる身となる。

圭が逃走中に接触を図ったのが、亜人テロリスト・佐藤だった。
佐藤は圭を教育するため、彼を亜人管理委員会に引き渡す。
が、試みは失敗。佐藤は圭と袂を分かち、独自に集めた亜人協力者と共に、グラント製薬爆破という大規模テロを引き起こす。

そして、現在。
亜人テロリスト・佐藤と亜人管理委員会との戦いは、新たな局面を迎える。
「第2ウェーブのテーマは、『浄化』だ」
佐藤による第2の犯行予告。それは、亜人関連要人15名の連続暗殺計画だった。
亜人対日本国政府、佐藤対永井圭の、国の存亡を賭けた最後の戦いが、幕を開ける……!

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、福山潤、大塚芳忠、平川大輔、櫻井孝宏、小松未可子、木下浩之、鈴村健一、森川智之、坂本真綾、洲崎綾、斉藤壮馬

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

佐藤さん…そりゃやりすぎでしょう…

この作品はちょっと異色な作品で、劇場版を上映した後にTVシリーズが放送されました。
劇場版は3部作で3作とも上映済で、TVアニメの方は本作品の第2クールまでが放送されています。
私は劇場版を視聴していないので何ともいえませんが、劇場版の第1部とTVアニメの第1クールが対になっているかが分かりません。
今回第2クールを見て続きが見たくて仕方なくなりましたが、劇場版の第3部と繋がっているのでしょうか。
それとも劇場版を3本視聴するべきなのか…
そう思えるくらいTVアニメの第2クールは迫力がありました。

佐藤と亜人の仲間たち vs 厚生労働省の構図は基本的にかわりませんが、回を追うごとに次々と権力者たちが引きずりだされていきます。

一方、立場的に微妙なのが永井と中野2名の亜人でしょうか。
佐藤の悪行を止めたい気持ちは2人にもあります。
ですが、組織だって活動している上、個々の能力でも適わない佐藤を相手にしても所期の目的は達成されません。
それに厚生労働省の戸崎からは敵のように見られていますし…

永井は本当に賢いと思います。
状況を冷静に俯瞰し、最善のカードを引き当てる事ができるのですから…
今回彼が選択したのは佐藤を止める事…
永井は紆余曲折あった戸崎と手を組むことになり…物語が動いていきます。

佐藤の言動…最初は全く分からない訳ではありませんでした。
亜人に対する人間の容赦ない仕打ち…
「死ねない」事を良いことに非道の限りを尽くされる…
その内容は思わず目を塞ぎたくなることも…

「死なない」からってやって良い事と悪い事があります。
そんな当たり前の事を分かってほしい…
そう思うのは自然の発想だと思います。

でも途中から良く分からなくなってしまいました。
だって佐藤のやっている事…明らかに常軌を逸していましたから…
佐藤は明らかにやってはいけない一線を越えてしまっていました。
結局自分がやられた事と同じ事を相手に仕返ししている事にどうして気付かないんだろう…

だから永井の選択…個人的には嬉しかったし応援したいとも思いました。
嬉しかったのは、実は中野と一緒で「すっげえキレイ」な下村さんの出番が増えるから…
応援は純粋に佐藤を止めたい一心です。

彼女は綺麗なだけではなく、仕事への姿勢も好みです。
恩人である戸崎を何よりも優先し、自分が戸崎の盾になる事を厭わない彼女…
そしてその気持ちはどんな状況に陥っても絶対に揺るがない…
こんな人が現実にいるなら、きっと心が揺れると思います。
ただ、戸崎が向いているのは残念ながら下村さんじゃないんですよね…

だから自分の気持ちが報われる事が無い事を彼女は知っているんだと思います。
知っていて自分を貫く事ができる…それって中々出来る事ではありません。
そう考えると下村さん…とても素敵な女性だと思います。

佐藤の手が緩められることは一切ありません。
そして要求もエスカレートしていくばかり…
そして迎えた決戦の時…この先の気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
精一杯の頑張りと粋な計らいが彩りを添えてくれていました。

オープニングテーマは、angela × fripSideさんの「僕は僕であって」と、fripSide × angelaさんの「The end of escape」
エンディングテーマは、クリープハイプさんの「校庭の隅に二人、風が吹いて今なら言えるかな」
オープニングはどちらも同じ組み合わせですが、先に名前が記載されたユニットが楽曲を提供しています。
こんな夢のような組み合わせって実現するんですね。
angelaさんもfripSideさんもどちらも好きなので、どちらの曲も覚えました。
今度カラオケでは「The end of escape」に挑戦してみたいと思います。

第2クールは1クール計13話の作品でした。
正直最終回の最後を見るまではこれで終わりなのかな…と思っていました。
けれど、随分大きな爆弾を残していきましたね…
これじゃ続きが気になって仕方ないじゃありませんか…
できたらこの続きもTVアニメでじっくり視聴したいところです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

北山アキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

傑作でした

原作未読

最後まで観て
まず、設定上の日本がかなりブラックな社会だ。
「ヒト」の概念について超ラディカルな態度をとっている。
現在の日本で言えば、ヒトの精子と卵子からできた受精卵から生まれた生物を
ヒトと認めないという態度はあり得ない。
百万年の祖先に遡ったときにいる生物がヒトかどうかは別として、
現在のヒトから生まれた生物をヒトと認めないことは、
自分の首を絞めるのに等しい行為だからだ。
しかし、物語の中では、亜人はヒトとは認められていない。
だから、特に1期冒頭から描かれているような陰湿な人物描写や人間関係が普通の、
不安定で猜疑心に満ちた社会となっている。
ただし、実際に生物学的にはヒトとは言えないから、
ヒトじゃないと言っても間違っていないところが対応の難しさなのだろう。
戦いが激しさを増すにつれ、その違いは浮かび上がってゆく。
中野の死に芸なんて笑うしかない一方で普通のヒトは簡単に死んでゆく。
{netabare} でも、良い奴も悪い奴も平等に死ぬところはこの作品のいいところだ。
最終的に亜人管理委員会が亜人に乗っ取られているというところや、
結局、佐藤さんの行動が亜人に市民権を認める結果に繋がるところなど、
皮肉とブラックなユーモアに溢れていて笑える。{/netabare}

登場人物には物語世界の影が差したかのような人物が多く、
その部分は好みが分かれるところもあるかもしれない。
でも、好き嫌いではなく、利益の一致不一致がヒトの行動の基本である以上、
万人の万人に対する闘争に過剰な道徳観を持ち込んでもしょうがないのだ。
伝統、宗教あるいは科学の装い纏っていても道徳には多分に上意下達の企てが含まれている。
戦争より平和が支持されるのは道徳ではなく、大多数の損益計算に適っているからに過ぎない。
佐藤さんは不死なのだから、道徳なんて退屈なものに縛られる必要はない。
逆に、ヒトであることに縛られているのは永井のほうかもしれない。
亜人でも人間であり続けるか、人間を止めるかの選択は、一義的には個人の中にあるが、
その選択が許されるか否かは外部環境次第でもある。
どちら側に答えがあるのか?というのはエンドレスな問いになる。
ラストはある意味それを象徴しているかのようでもある。

6話(19話)まで観て
今のところ今季で1番面白いことになってる。
振り返れば、前期最初の逃亡劇のところが一番おもろなかった。
{netabare}
余談だけど、主人公チームが使用する銃がグロックなのがなんか好き。
実写でもアニメでもベレッタ92ばかりっておかしいとずっと言いたかった。
(B・ウィリス主演「ダイハード」頃から30年近くベレッタ時代なんじゃ?)
グロック17は見た目ごつく無くて地味だからベレッタのが画面映えするという理屈は分かる。
でも、使用弾は同じ=威力は同じで、装弾数は同等以上、より軽量で、携帯性に優れる。
(だから、警察や軍に制式拳銃として採用されている実績もベレッタに劣らなかったはず)
特に日本人の体格を考えればグロック>ベレッタでしょ?と思ってた。
この作品の主人公は少年だし尚更そのほうがリアリティを感じる。
6話の建物制圧のアクションもすごくそれっぽかったし、
ガチのミリオタが見たらいろいろと小物も含めてこだわりが見つかるかも。
(僕は詳しくは無いのでよく分からんが)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

ZORRRO さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

クレイジーなワクワクさん(佐藤)との戦い。

【ストーリー・キャラ】

これからどうなる!?エンドだった1クール目でしたが、1話からいきなり流れ変わりますね。
もう逃げるだけじゃ無理ゲーなので、主人公たちが行動を起こします。そこから始まる2クール目。

1クール目では誰が味方なのか…という要素がありましたが、ここまで来るとハッキリしてきますね。
物語を引っ掻き回しまくり、本格的にテロリストになってきたvs佐藤さんというのが今回の話。

正直その佐藤さんですが、敵ながら無双っぷりがかなり爽快で見どころです。かっこよい。
また、佐藤サイドも有能な亜人の協力者が活躍したりと、なかなか面白いメンツになってます。


主人公サイドですが、同じく亜人の脳筋中野くんを始め協力者と共に戦い始めます。
頭が良い主人公で策士なのだが、まだ若い、どこか詰めが甘いし気も弱いという欠点だったり、
元々人間関係が微妙すぎた主人公だったため、協力者と絡んで徐々に変わっていく様子、
そのあたりがまとめて主人公の見どころかなと思います。

1クール目終盤とか、展開的に海斗くんや妹はかなり空気でしたが、2クール目で果たして…?


結局亜人の発端ってそもそもなんなんだったんだ…という深い語りはありません。
また、新たな敵も少し出てきたりと目移りしそうですが、結局はクレイジー佐藤さんを
主人公たちがどう攻略していくのか!?これが本筋です。今回も見応えありました。


【作画・音楽】

作画はフル3Dですが、何気ない日常動作が驚くほど自然に表現されてます。警備員が棒振ってるとかね。
モーションキャプチャかなんかなのかな?よく分かりませんが、動きが自然にリアルで良かった。
ただ少しもっさり感は気になるかな。カクカクしてるのはしょうがないのか。

銃撃戦とか、IBMとか戦闘シーンも増えたので、迫力マシマシでより良かったと思います。


OP・EDの表現は1クール目と同じようですが、主題歌はかっこよかったです。fripsideが絡んでます。
BGMの演出も、話のスケール的にも非常に噛み合っていてかっこよかったです。


【他】

実写化するだけのことはありますね。原作との相違は未読なのでようわかりません。

ラストは怒涛の追い込みからの良いエンドでしたし、終始手に汗握る展開で今回も楽しめました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

75.3 17 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング17位
ドメスティックな彼女(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (473)
2044人が棚に入れました
幼いころに母を亡くした高校生・藤井夏生は、高校の教師・橘陽菜へ密かに想いを寄せていた。叶わぬ想いと心の中へ押し込み、ふと誘われた合コンに参加した夏生は、そこで出会った橘瑠衣と、なりゆきで初体験をしてしまう。そんなとき、父が再婚することに。父の再婚相手と一緒に夏生の目の前に現れたのは、なんと陽菜と瑠衣だった……。ひとつ屋根の下で暮らすことになった3人の、ピュアで禁断過激な三角関係がスタートする。

声優・キャラクター
内田真礼、日笠陽子、八代拓、佳村はるか、小原好美
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

なんとなく観てみただけだったのにとっても面白かった°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

このアニメずっと知らなくて,なんとなく観てみたら凄く面白くて一気見しちゃいました!!
ジャンルとしては「クズの本懐」とか「恋と嘘」と同じ括りにしたいかな。

このアニメで1番好きなのはキャラクターデザインです。
特に,陽菜,瑠衣&ももがほんとに可愛いです。
陽菜先生は文句なく可愛いんだけど,瑠衣のネイビーの髪に赤い瞳(ちょい吊り目)っていうのが可愛いと思いました。
夏生はダメではないけど,普通かな。
整った容姿とのことなのでイケメン設定みたいですけど…。
あとは桐谷先生!!色っぽすぎ!!

次にストーリーです。
正直,このアニメはたまたま観ただけだったので期待とかは全く無い状態で観始めたんです。
なので,最初の無理がある設定も「ハイハイ。アニメでよくあるやつね。」って感じでスルーしてました。
普段からアニメをいっぱい観ている人は耐性がついていてスルースキルもあがっているかとも思うんですが,わたしはというと観終わった今思い返してみると確かに突っ込みドコロ満載だよね(;・∀・)
まぁ,学校の先生に恋してるのは良いとして,お父さんの再婚相手の連れ子がその先生で…いやもうその時点で十分なんですよ。
それなのに,その上合コンで出会った娘と初体験をしちゃって,その初体験相手が自分が恋している先生の妹とかもうとっ散らかりすぎですよね,ごちそうさまです(!?)。←お腹いっぱいという意味。
逆に良いなと思ったのは,
アニメでこういう連れ子同士で同居ってなったら,大抵親が新婚旅行で世界一周に行ってくるとか,いきなり海外赴任になって子どもを日本に置いていくっていう超絶無理矢理親を排除する展開になりがちなんですが,そういうのが無かったし,ちゃんと子どもを大切に想ってくれている親なんだなぁって思うところもあって,そこは良いなと思いました。
あたしはアニメとか小説とかに接する時,大体誰かに感情移入してストーリーを進んでいくっていうのがけっこうあるんですが,今回は夏生目線で見ちゃってました。
個人的にはハーレムアニメの主人公が嫌いで,かつわたしは女なのに…って思ったんですが,夏生はとにかく優しいんですよね。
ハーレムアニメの主人公が好きになれないのって,女目線で見ると,大抵どこが良いのか全然理解できないのになぜか可愛い女の子たちにモテまくるのが謎過ぎてイライラを掻き立てるってところにあるんですけど,夏生に関しては優しいから女の子達もまぁ好きになっちゃうのも分かるなって,最初はそう自己分析していました。
でも,優しいハーレムアニメの主人公なんて他にもいるだろうしなぁって思って,よくよく考えてみると彼らとの1番の違いって叶わぬ片思いをしているところなんですよね。
むやみやたらにモテるだけじゃなくて,本当に好きな人には振り向いてもらえていないっていう…。
だから応援したくなっていたんだと思います。
(イケメン設定というのは後で知ったんですが,モテるのにそれなりの理由があったのね。って納得。)
でも,やっぱり好きになれないところもあって,それは流されやすいっていうところ。
陽菜先生や瑠衣に対してはっきりモノが言えないところがどうにもイライラしてしまいました。
陽菜先生に対しては「いや。そこで怯まないでもっとガンガン押せよ!!そうしないとこんな高嶺の花と付き合えないよ!?」って思ったし,
瑠衣に関しては
夏生よ。あなたは先生が好きなのに何で初めて会った女とやっちゃうわけ!?―って思いました。
まず,そんな女の子いないし居たとしても怖すぎるでしょ!!
逆に考えたらさ,瑠衣は誰でも良いから男とやるために合コン来てたのかなって思っちゃいました。
その時点であたしは瑠衣のことがどうしても好きになれなくて,それは最後まで変わらずずっとイライラさせ続けてくれましたね,彼女は。
ただ,先生みたいなロングヘアの優しそうな,それも主人公が恋してる相手って最終的には当て馬的な位置に行っちゃうんですよ。
で,結局ハキハキとものを言うボブの子の方が自分の素を見せれるとか気付いてそっちに行っちゃうパターン。
テンプレですよね。
終始夏生を応援していたわたしは夏生が陽菜先生を好きなこともあるし,もともとロングヘアの優しそうなキャラが好きなのもあって,いつ瑠衣の方に気持ちが傾いていくんだろうって決めてかかって,ずっとハラハラしながら観ていました。
陽菜先生はもう可愛いしきっとお料理とかお裁縫とか得意で女の鑑みたいな人なんだろうなってイメージだったんですが,実はお酒大好きなところとかお笑い芸人さん推しなとことか料理が苦手だったり,あたし的にはそういう等身大のOLさんっぽいところが逆に好感度大でした。
逆に瑠衣は最初凄く淡白でクールなイメージだったのに,常に夏生に付きまとっているというか,彼女面するようになって,そういうところがどんどん嫌いになっていった原因です。
{netabare}特にお風呂に裸で入っていくところとか風邪ひいた時に体拭かせて座薬とか…(^▽^;)
座薬なんて子どもの頃以来使ったことないよ。
飲み薬で吐いちゃうようなら大人しくお医者さんに掛かって点滴だよね,大抵。
それに彼女でもないのにキスをせがむのやめて(>_<)
そして,夏生もなに何度も流されてキスしちゃってんの!?
あと,先生の部屋に行くのに文哉の部屋に行くって嘘ついてた夏生。
いやもう,高校生なんだからさ,親ならともかく一々妹に何処に行くとか言い訳しなくて良いよ!!
「今日メシ要らないから」ってメッセージ送るだけで良いじゃん!!
まじで要領悪いよね。
それもあるし瑠衣に対しては「その嘘を彼女でもないのに一々責めないでくれる!?」って思いました。
あと,彼女は小説読むまで夏生の気持ちに気付いていませんでしたよね。
夏生のことが好きで見てたら普通気付くと思うけどなぁ。
陽菜先生にキスしようとしたのを見た段階で,そこから「もしや!?」って気持ちで夏生の行動とか見るようになると思うけど,わたしならね。
{/netabare}
で,陽菜先生なんですが…
まず,陽菜姉とか呼ばずに居てくれてありがとうと夏生に言いたい。
先生呼び&敬語だと禁断の愛って感じが出て興奮できるけど陽菜姉だともう姉弟になっちゃうからさ。
{netabare}あと,先生に初めてキスしたとき「でかした!!」って思ったのに,そのすぐ後にやり返されちゃいましたよね。
その上,江ノ島にデートに行ったときせっかく告白したのに「付き合うって,こういうことだよ?」って海の中に夏生の手を引っ張って入っていく先生。
この返しが「うわぁ。大人だ。夏生じゃ太刀打ちできない」って思わされて,「こりゃ,先生が振り向いてくれることはないな。切ないなぁ。」って思いながら観てました。
なので,陽菜先生と想いが通じ合ったときは「キタ――(゚∀゚)――!!」ってなって,鍵を貰う件とか終始ニヤニヤしながら観てたと思います(笑)。
いやもう絶対想いは届かないと思っていたし,まずはそう簡単に柊のこと忘れられないよなって思ってました。
特に海で初恋のエピソード聞いてからは,特に。
ただでさえ,初めて柊がどんな人物か分かったときは「あぁ~。こういう奴かぁ。こりゃ離れられないわ。」って思ったんだよね。
陽菜先生,あぁいう人たらしとよく別れたよなって思う。
柊のことまだ好きなのに別れたのもそうだし,夏生の想いの突っぱね方とか,最後何も言わずに独りで行ってしまうってところ,陽菜先生はほんとに強い人だなって思いました。
ただ不倫はダメだけどね,絶対。
(わたしは人を傷つけてまで手に入れる恋愛ってどうなんだろうって思ってて,その考えを覆すほどの恋愛をしたことがないからそう思うだけかもしれないけれど…。)
そしてね,詰めが甘いのよ。
絶対にバレちゃダメなんだからさ。
学校でキスしたり,ましてや修学旅行でイチャイチャしたりはダメでしょ!!
まぁ,夏生目線で見てたわたくしとしましては初Hのときは「キタ――(゚∀゚)――!!」(PartⅡ)ってなったけどね(笑)。
陽菜先生の気が変わらないうちにさっさとやっちゃいなさい!!―って完全に男目線でした(^-^;
恥ずかしがってる陽菜先生ほんとに可愛かった☆
修学旅行は我慢して,帰ってから陽菜先生の部屋で思いっきりイチャつけば良かったのになぁ。
それにしても,部屋暗かったのにあんな写真に写り込むかね!?
窓に花火が反射して部屋の中は見えなそうだよね。
仮に写っちゃってたとしても人影くらいにしか分からないと思うな,実際は。
でも,こういう禁断の関係ってバレちゃうのがテンプレだからね。
仕方ないよね。{/netabare}
で,その禁断の愛についてなんですけど…
賛否両論あるとは思うんですが,こういう創作物の中ではわたしは中学聖日記みたいだなって思って拒否反応起きないどころかむしろきゅんきゅんできました。
現実だといけないことだよなって思うけど,卒業さえしてしまえば良いんじゃないかなって思う。
高校生の時の先生も,奥さんが教え子だったし,大学生の時も友達が中学の時の先生と付き合ってたんだよね。
まぁどちらも卒業してからだと思うけど…。
だから,個人的な考えとしては一概に先生と生徒の恋愛がダメだとか考えたくないのです。
逆に,その想いが本物なら卒業まで待てるでしょ!!とも思うから,在学中にどうにかなるってのはやっぱどうかなって思うのよね。
{netabare}陽菜先生ももう少し夏生に対して「待て」ができれば良かったのに,このままだと瑠衣に取られちゃうと思っちゃったのかなって考えたらそれも仕方ないのかな。。
瑠衣も瑠衣で,お姉ちゃんが居なくなったからって,お姉ちゃんの彼氏横取りするとかナイわ。
ましてや,夏生は瑠衣と会うずっと前から先生のこと好きだったわけだし,もうフラれてんのに往生際が悪い!!{/netabare}
けど,瑠衣役の声優さん。実はあまり声好きじゃないんだけど(透き通るような声じゃなくてまろやかな声),それ以上に演技うますぎません!?
集中して観てるのに時々あまりにリアルに演じるものだからハッとして現実に引き戻されます(笑)。
アオハライドの時もそう思ったのだけど。
おまけとしましては…
桐谷先生がほんとに色っぽくて(キャラもさることながら声も!!),好きでした。
常に生徒に対して丁寧語で話すところとか良いよね(⋈◍>◡<◍)。✧♡
桐谷先生の恋愛…気になる★
なんかお家にお邪魔すると,寝室に毎回違うセクシーな美女が居そうなイメージだけど…(笑)。

アニメ自体のレビューは以上です。
ですが,これ続きが気になって調べてみたら…
{netabare}やっぱり瑠衣とくっつくんだ(´;ω;`)
あんなに陽菜先生のことが好きだったのに,目の前から居なくなると途端にこれか!!
しかも自分のことを守って居なくなったんだよ!!{/netabare}
まじで夏生あり得んヽ(`Д´)ノ
―と思うので,仮に2期やるとしても観ません。
ショック受けるだけだから。
長いレビュー読んでいただきありがとうございました♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

見る度に『不快指数』がドンドン上昇してしまうから困ったもんだ!(苦) あ~~ムカつく!ムカつく!ムカつく!ムカつく!ムカつく!ムカつく~~~!・・・・・・・・・・・・

2019.03.31[初回UP]
2019.04.02[加筆修正]

円盤(BR/DVD)は販売されません。コミック22~25巻特装版についてるQRコードをスマホアプリ「PlayPic」でダウンロード視聴になるようです。 TV未公開映像もあるらしいので、当然放映出来なかった「カラミ」もあることでしょう!
正に「内容」も「販売」もイヤラシイ!!!(まあ、生産在庫になるコストは無いだろうし、新しい試みなのでしょうが・・・ん~~なんか腑に落ちない。)

父子家庭の文学好きな高校生「藤井夏生(ふじい なつお)」。現在、若き女教師「橘陽菜(たちばな ひな)」にディープでゾッコンな片思い。彼女が時折見せる物憂げな表情が気がかりな夏生。
ある日友人とカラオケ合コンに誘われた夏生。場の雰囲気に馴染めず、同じ心境の「橘瑠衣(たちばな るい)」と共に抜け出し誘われるまま彼女の自宅へ。(瑠衣の面影が陽菜に似ていたのもホイホイついていった理由の一つ)
瑠衣の経験の無い若者=子供扱いというコンプレックス(?)を払拭するため、夏生に性交を提案。こうして双方、味気ない初体験(SEX)を済ます。
そんな折、夏生の父・昭人が再婚話を相談。亡き実母に対して特に強い思慕はなく、父の幸せを願って承認する夏生。
そして両家顔合わせの日、父の再婚相手・都樹子の連れ子姉妹を見て、なんとビックリ!
姉は、憧れの先生・陽菜。(^O^)/
妹は、成り行き初体験の相手・瑠衣。(;一_一)
子供たちの事情を知らないバカップルな両親と、それぞれ気まずい思いで一つ屋根の下で新しい家族(家庭)の生活が始まった。
こんなん絶対コジれるに違いない!

原作は未読ですが、少年マガジンで連載中。夏生の「大学編」になっているようです。(こんなんだと読む気もない)
ナントカ視聴完走したものの、直近一か月は物凄くイライラさせられました。主人公たちと近い世代の方々にとっては「他人の不幸な恋愛事情」として楽しめたかもしれませんが、私は鬱憤が溜まるばかりでした。
ラブストーリーの中でもとりわけ『怒ストラクで大嫌い!!』な分野です。
それでも観続けた理由として、汚い大人の私はエロ・シチュエーションはチェックしておきたいのです!(笑)
しかし、やはり二次元メディアは「イイ物・楽しい物」を観たいものです。コレは直球で『嫌な物・愚か者』をさんざん見せられた感じ。



そんなワケで私の(個人的な)『怒り』心境!!
{netabare}{netabare}
[怒り.1]
この手の話はエロ漫画ではよく頻繁にネタにされてます。AVモノと割り切ればそれでいいのですが、一般放送で「中途半端な濡れ場」を見せられると『アレ』をしたくなる衝動が喚起されてホント困ったもんでした。(苦笑)
{netabare}
[怒り.2]
橘陽菜について。
不遇で不憫な女(ひと)です。
「陽」の面としては、顔立ち美形・スタイル抜群。コミュ力高く愛想良し。時たま見せる子供っぽさがチャーミング。基本は「いい人」。しかし、
「陰」の面としては、シッカリしているようで、ダメな大人(の女)。無意識(無自覚)で振り撒く愛想(=ダメな可愛さ)のせいで、異性(男)にとっては数多の誤解を発生させ、チャンカワイで言うところの「惚れてまうやろーーーーー!」を起こさせる存在。 そんな「魅惑の沼」にドップリ嵌ってしまったのが夏生なのですが。(笑)
同性からは男に媚びるように見えていたのか、嫉妬の的(まと)になってたのかもしれませんね。なので、つるむ女友達がいれば嫉妬攻撃の巻き添えを懸念してか誰も近寄らず「ボッチ状態」が続いたのでしょう。
そうなれば孤独に耐えられないような愛に飢えた「か弱い女」なので、思い込んだら周りが見えず(萩原柊との不倫)、推し(押し)迫られたら流されてしまったり(夏生の想い)、と社会的立場の状況を考えないを意思・意識の弱さが残念。
彼女はこの先、一時の幸せはあっても決していい人生を歩めないような気がします。たとえ誰かと結婚しても、不倫・NTR・ストーカーなど、トラブルに遭遇するのがもう目に見えるようです。
余程完璧(パーペキ)な男が現れない限り、幸せになれないでしょう。全ての『元凶』という役回りでしたが、悪い人間では無いだけに可哀想です。{/netabare}
{netabare}
[怒り.3]
藤井夏生について。
同世代にとっては「面白い他人事」かもしれませんが、コイツの考え・行動のすべてが私の黒歴史(数々の恋愛失敗遍歴・若かりし頃の浅はかな考えと行動)を見事に呼び起こされました。
ホント、アホ臭いバカ者・・・いや、青臭すぎる若者です。
挙げれば本当キリが無いですが、
・出だしでいきなり瑠衣との『事後』シーンに羨ましいやら、妬ましいやら(チョット、ドキドキ)。この時は気づかなかったが後で良く考えると「陽菜が好きなのに他の女の子とスる」なんて・・・け、ケシカラン!オマエは想い人より「色事」を優先するんかい!!(まあSEX自体、若者ステータスみたいなとこがあるにしてもだ。)
・片思いである陽菜の秘密の交際相手が既婚者で「不倫」と発覚。相手((萩原柊)を見つけ、夏生・瑠衣・陽菜・萩原の4者面談。萩原に不貞を激しく糾弾する姿勢が「(よくもオレの先生を取りやがって!)」という嫉妬と敵意満々でみっともない。瑠衣とシたお前が問い詰める資格はないぞ!!
むしろ萩原の、落ち着いた「大人の」対応が潔くて好感触。(奥さんとの不仲を考えると気持ちはなんとな~くわかります。)
・柏原ももとは「リスカ跡(リストカット=自殺未遂)」を見て何とか性交を踏みとどまったが、とかく色事に流されやすい優柔不断さに・・・苛っ!
・ことあるごとに幼少からの友人、栗本文哉に相談や泣きつきに行く不甲斐なさ!(はぁ~・・・情けない!)
・萩原と別れ、傷心の陽菜にここぞとばかりにグイグイ攻め込む浅ましさに・・・苛っ!
・陽菜も折れて夏生を受け入れるが立場上秘密の交際が始まる(この時点で夏生のステータスを考えると破局フラグ)。そしてスキあらばイチャイチャ・ベタベタしたがる(キス・ハグ)色欲真っ盛りの態度に・・・苛っ!
など々、
とにかくコイツの青臭い態度や行動、ポヤ~ンとしたニヤけ顔、陽菜にガッつく姿勢を見る度に腹が立ちまくり。「無駄にイケメン」なのも鼻につく。未来展望(将来)や立場の考えの甘さに、苛っ!
未熟すぎるのに無理くり背伸びして『ヤレば何でも出来ると思い込んでる根拠のない自信に満ちた若造』の様子を見るというのは、無様で共感羞恥にさせられてとても嫌な気持ちです。(ああ、みっともない!)

しかしコイツの不運な事に関しては喜々として楽しかったです。
・文芸部で応募した文学賞。部員としてや文芸に関して優位と思っていた夏生の作品が落選。ニワカで部員になった瑠衣が佳作入選という事態に超・落胆する夏生。(ソレ見たことか!)
・陽菜との関係が学校にバレて夏生の将来を憂い、別れを告げず身を引き行方をくらます陽菜。陽菜の置手紙を読み自分が未熟で好きな人も守れず不甲斐なくて、情けなくて、無力なことに気づき、そして夕暮れの公園で大々絶叫することに・・・私は大爆笑!心の底から大笑い!!いや~本来なら憐れむべき事なんでしょうが存分に笑わせていただきました。

そしてかつてないほど落ち込みヒッキーと化した夏生。しかし腐りまくっても「一応主人公位置」の夏生。こんなカスでも友人(文哉)・知人(喫茶「ラマン」のマスター)・家族(瑠衣)の励ましで本格小説執筆に乗り出す救済シチュエーション。
文芸部顧問・桐谷の仲介で見事「新虹社・文藝賞受賞」という功績に。少し見直したのもつかの間。 受賞式から帰宅すると待っていたのは愛しの「陽菜」!むしゃぶりつくように抱きしめる夏生。しかし彼女はウィッグを借りて付けていた瑠衣。せっかくわずかに上がった夏生の好感度が一気にマイナスを突き抜けて急降下!!!

聞くところによると、大学編でも『優柔不断』は健在らしいです。オンリーワン(最愛の一人)が『超・不安定』なようで・・・
いや~、終始本当に情けない奴でした。(笑)

{/netabare}
{netabare}
[怒り.3]
橘瑠衣について。
彼女に関しては気の毒に思うばかり。無愛想で「ツン」だが、普通に正統派ヒロインしてます。しかし普通では面白くないので「姉・陽菜」という楔を打ち込まれました。
経験の無い子供扱いが嫌で成り行き上、夏生とシちやった後、「アレ(夏生が陽菜にベタ惚れ)」を知るまでは家族となり頻繁に一緒に過ごし恋心を順調に育んでいきました。
足をケガをした時や、落ち込んだ時の夏生に献身的に支える姿を見てると本当に苦しかった~。(だって当の夏生は・・・・ねぇ)
彼女の不運は、惚れた相手が「カス」で、想いに気づかれなかったというのが残念。
{/netabare}
{netabare}
[怒り.4]
スキをついて入るSEXイメージ印象誘発シーンの数々。
キスシーン、「事前」のはだけた着衣、「事後」のベッドシーン、エンドカード予告で実写ビキニお姉さんの「部位」アップ、陽菜の〇〇〇ー、など。 上記にも書きましたが、一般放送なのでやはり中途半端。あとから悶々として、いや~困った、困った・・・{/netabare}
{/netabare}{/netabare}

そんなわけで、動画も多少ぎこちないところが気がかりで、OPの「カワキヲアメク(「渇きを叫く」と読むらしい)」は純真な無知と渇望は美しいと賛美してるような印象が嫌に感じますし、
良く言えば「こんな事にならないように気を付けよう」「愛は責任がかかるモノ」ともいえるし、
悪く言えば「調子コイてっと惨めになるんだぜ、バーカっ!」という悪意、もしくは『みっともない奴等を晒しあげる』ような感じでした。(あくまで個人の感想です)


『愛』の重さや責任・覚悟が貫けず、中途半端な行為は「惨めな結果」を生み出し、決して幸せになれないという恋愛教訓劇のようでした。


しばらくは後味の悪さが後遺症になりそう。願わくば、頭のスミから記憶を早く消したいです。



同じ【不】純愛ラブストーリーとして「クズの本懐」は詩情、心象演出に「風格」があって視聴は苦しかったケド、まだ「ドメかの」よりは好感に思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

IよりHが先にくるなんて、アルファベットみたいな奴だね

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
シリアス系の恋愛、というか、90年代「禁断」系のドラマみたいなノリ。ですが、こう、、、「アニメの良さ」をあんまり感じない作品でした。むしろ、実写でやった方が、(90年代とかだったら)ウケたと思います。

なんというか、アニメなんかだと意図的に避けてきたような人物達をたくさん出して、アニメでは避けてきたような展開をさせることで、個性を発揮しているような作品に感じました。

つまり、「刺激的な展開」以外には魅力や個性を感じなかったということ。大体、こういう世知辛いのは現実で間に合ってるんで、アニメでまで苦しみたくないんですけど(苦笑)

シリアスなテーマの(ていうか条令違反的な)恋愛をライトなタッチで描いてるから、若干茶化しているように感じなくもない。そこもマイナスポイント。

ちなみに、ドメスティック=家庭的な・家族内の、であり、バイオレンス(暴力)とは関係なし。と、作者も述べているらしいので、一応。

あと、レビュタイは、確か「学校へ行こう」というテレビ番組で言っていた人がいて、上手いな~と思い、記憶してました。ABCDEFG「H(セックス)」「I(愛)」JK...ってことです、一応(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
先に宣言しておきます。私は、真面目なんです(笑)

登場人物達にひとっっっつも感情移入できなかったというか、「自分とは違う惑星に住んでいる方々の恋愛話」を観させられているようでした。

例えば8話目、ナツオとヒナが付き合うきったけになる大事なシーン。ナツオがヒナに告白し、断られた直後、ナツオとルイがキスしているのを見たヒナが、「ナツオが好きだ」という本当の自分の気持ちに気づく、という流れですが、、、いや、好きになるか? 普通、自分に告った直後に妹に手を出していたら、ドン引きだと思うんだけど。

こんな意味不明なシーンが、多々あったし、総じて、ナツオがこれだけモテる意味が分かりませんでした(ただ右往左往しているだけモテるんだから、秘訣を教えてほしいw)。

また、他の登場人物にもほぼほぼ感情移入が出来ませんでした。

例えば、ヒナ先生は、(まあ元々好きではなかったけど)修学旅行中の様々で完全に嫌いになりました。なんだ、あのワガガマっぷりは? 簡単に別れるぅ~と言ってみたり、妹と仲直り出来て嬉しい♪ってはしゃぐとか(本当にルイが納得してるわけないやん)、生徒の引率もせずにカーテン開けてヤるとか、バカなのか? バカなんだな。なんか、1周回ってあの不倫クソ野郎(萩原柊)が不憫に思えてきたわ。萩原さんも不倫クソ野郎だったが、相手も充分にメンヘラバカ女だったとは。どちらも救えない。

ルイはまあ、可愛さも強さもあるし、キャラとして魅力あったと思いますが、そこまでナツオに執着する意味は分からなかったかな。多分、最終的にはナツオとくっつくのでしょう。どう考えてもメインヒロインの器ですし。

ナツオに関しては、頭狂ってるただの雄猿にしか見えなかった。

作中、唯一共感できたのは、桐谷先生の説教シーン。たった1回のコンクールに失敗した程度でうだうだ言うナツオに対して、「才能とは覚悟」「君は小説が書きたいか、小説家というステータスがほしいか」って、正論過ぎ(この作品らしくなく)て笑えましたw まあ、桐谷先生も、人物全体でみれば、意味不明な人に変わりはないのですが。

人物としては、柏原もも がまだ理解できました。ビッチには変わりないけど、まあこういう人っているよねって感じだし、ナツオを好きになる理由に唯一納得がいきました(序盤の軽い気持ちでの好きも、セックスを断られた後のご飯での本気惚れも、このキャラ設定なら理解できます)。

全体として、本作はシリアスではあるがリアリティは感じません。なんかこう、恋愛に重みや真実味を感じないし、創作物としての美しさも感じないんですよね(元が異世界転成ハーレムラブコメとかなら、はなからリアリティ云々は言いませんが、本作は設定から演出、作画まで、あくまでリアル路線で作られていると思うので)。

(ラブコメではなく)最近の恋愛モノとして面白かったものとして、「やがて君になる」では、(他作品ネタバレ){netabare}同性愛などを通して、「人を好きになるとはなにか」ということを哲学的に追求した{/netabare}が、それに比べると、愛が薄っぺらいというか、熱量がないというか、好きになる根拠が薄いというか。

また、「月がきれい」では(他作品ネタバレ){netabare}見ているこちらが恥ずかしくなるようなあり得ないほどのプラトニックな恋愛を描き、ラストに結婚までもっていくことで純愛を描いた{/netabare}が、それに比べると、中途半端に現実味があり、でも結局御都合主義で、眩しくも羨ましくない作品に感じました。

本作が一番近いのは、「君のいる町」かな、なんとなく。

とにかく、終始不愉快な作品でした。

私の場合、☆1は、「観て損した」。つまり、マイナス。観ない方が良かったと思うもの。ただ、「面白くない」というだけでは☆2までが多く、「不快」が入らないと、なかなか☆1にはしません。

ていうかこれ「週刊少年マガジン」で連載? スゲェなマガジン。少女漫画やレディコミなら分かるけど。少年達はどんな気持ちでこれを、、、って、もはやオッサンがメインの購買層なのかな(苦笑)?

まあ、あれだな、彼ら彼女らに言うことがあるとすれば、、、「学生なら勉強しろ」だな、うん。あと、「扉やカーテンを閉めてヤれ」だな、うん。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
誰一人、理解が出来ない、感情移入が出来ない登場人物達。リアル風に見えてご都合主義の物語。

ナツオはただ右往左往しているだけの雄猿なのに、なぜここまでモテる? ヒナ先生、ただのワガママバカ女(ていうか犯罪者)に見えてきて、1周回ってあの不倫クソ野郎が不憫に思えてきたわ。

自分とは異なる惑星に住む方々の恋愛話でした。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
冒頭、そこで、シーツで隠す人(必要)いるか? 仮に、女子生徒に手を出して処分されたなら、懲戒免職だろ。いや、童貞でコレはちょっとトラウマになるかもな。もしくは、ソッチに走り抜けるか。まあ、初めて会った相手とそのままヤルなんて経験ないから、分からんが(笑)

なんか、ドロドロでトロトロでレロレロ? いや、意識しないでなんて、絶対無理だろ(笑)

最終的には、ルイとくっつくの一択だろ。もしこれで、先生とくっついたら、ある意味スゲェけど。

2話目 ☆2
いや、寝てる人間を片手で引きずるって、かなりの筋力だなw 教室で堂々といちゃつくなや。転校してきていきなり教室で男子といちゃついていたら、ますます嫌われるだろ。まあ、そのミニコントでみんな仲良し、は良いけど、あのクラスのやつら、みんな良い奴すぎだろw てか、いつも思うが、家族と何年一緒に住んでても、風呂を覗くことなんて1度もないけどな。

3話目 ☆2
ウルトラご都合主義展開に、なんかついていけないな。う~ん、やってることはミサトさんに近いんだけど、なんか違うんだよな~。

4話目 ☆1
不倫は文化、、、かな? どこまでいっても、不倫クソ男は、不倫クソ男。少しライトにしたいのは分かるけど、茶化してる感じがして不快ではある。これ、絶対に別れてないでしょ。

5話目 ☆2
モモという爆弾投下? アニメに出ないような人物をたくさん出すという、作戦ですな。なんか、少女漫画的だな。

6話目 ☆2
剣道部は、無しか(笑) 実際には少ないのに、アニメだとなぜか多い、文芸部員w いや、この教師、クビだろ(笑) ヤクザの若頭(笑)

7話目 ☆1
思い出話を、ちょっと昔っぽい話題や雰囲気にしているのは、芸が細かい。てか、あの不倫クソ野郎は、元生徒に手を出している超絶クソ野郎だったのか(苦笑) また、過激なシーンを。

8話目 ☆1
なんだあの外人は。ていうか、みんな、鍵閉めてやれや(苦笑)。なんかこの男、ムカつくな。なぜ、コイツがモテるのか、分からん。自分に告った直後に妹に手を出してるとか、普通はドン引きだと。。。

9話目 ☆1
ん? 付き合ったんだっけ? 一見、良い奴風味だが、だったらもっと早く離婚してれば良かったのに。鍵、置いてくとか、マジか?

10話目 ☆1
どこの風俗だよ? なぜ、ナツオがモテるか、意味がわからない。

11話目 ☆1
だから、なぜそこでキスをしにいくか、受け入れるか、全く理解できないのは、私が悪いのか? いや、もう普通に嫌いになって良いだろ。自己防衛関係なく、ナツオが嫌われるべき人間だろ。だったら、書け書け。才能云々を論じるレベルじゃねぇだろ。

覚悟が才能、その通り。「小説が書きたいか、小説家というステータスがほしいか」。初めてこの作品で共感できたわ(笑)

教師がビキニ着るなや。つうか、あのルイとの仲直り話で、先生の印象がメッチャ悪くなったわ。なんだ、あのワガガマっぷりは? 簡単に別れるとか、妹仲直り出来て嬉しいとはしゃぐとか、バカなのか? バカなんだな。なんか、1周回ってあの不倫クソ野郎が不憫に思えてきたわ。

ていうか、教師なら花火見に行ってる生徒の引率しろ。修学旅行中に未成年(生徒)とヤってるなんて、事案且つ、全国ニュースだろ。

12話目 ☆1
まっっっったく、意味ワカラン。転勤したなら、むしろ付き合いたい放題じゃん。つか、転勤程度で許されることなの? バレたら、管理職が処分やん。刺青入れて、入れる銭湯なの? 作家は確かに、自分の中の闇や苦しみを作品にすることで消化するもんだが、なんだろう、実に安っぽい。文学賞もらって、大喜びするなんて、ひな への思いも安っぽくなるし、その後に、ルイに押し倒されてときめく感じとかも、どうなんだろう? まあ、どうでも良いけど。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34

69.6 18 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング18位
魔法少女サイト(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (396)
1489人が棚に入れました
学校でクラスメイトからのいじめを受け、家では実の兄からの虐待に耐える日々を送る中学生の朝霧 彩(あさぎり あや)。いつも死ぬことばかり考えていた彼女は、ある日、不気味なWEBサイト「魔法少女サイト」と出会い、魔法の力を秘めた”ステッキ”を手に入れる。彩は魔法の力を手に入れたことで、同じくステッキを持つクラスメイトの奴村露乃(やつむら つゆの)、そして他の“魔法少女”とともに苛烈な運命に巻き込まれていく――。

声優・キャラクター
大野柚布子、茜屋日海夏、鈴木愛奈、芹澤優、山崎はるか、岡本信彦、鈴木達央、中尾隆聖、安里勇哉
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

もう御兄様しか見えない(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
「魔法少女まどか☆マギカ」から始まった、新たな魔法少女モノの系譜。「マギカ」は創設者としての見処やインパクトがあったし、「ゆゆゆ」や「まほいく」も、それなりに見処があった。

ただ、本作は、、、御兄様にしか魅力がなくて(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
残酷な設定を用意した、デスゲーム系ですね。詳しくは「王様ゲーム」のレビューに書きましたが、知的な要素を組み立てられない、ただの残虐なショーになってしまえば、デスゲーム系は見る価値がなくなります。

本作でも、「オカシイ」という点が多々ありました。ありすぎました。

まず、本作の発端となる、朝霧へのイジメですが、あんな学校は流石に有り得ないでしょ(苦笑) 机の明らかな落書きを見過ごして自殺でもされたら、学校や教師のリスク高すぎるでしょ。バレないようなイジメなら見て見ぬふり教師もいるかもしれないけど、流石にあんなあからさまなイジメなら見過ごされないと思いますよ、このご時世。

にじみんとのクダリもオカシイ。普通に「塩井に情報を吐かせてから殺させる」という条件で、にじみんと取り引きしたらいいと思うし。もしくは、(作中でも言っといたように)時間止めてパンツ奪い、自分で使ったら? それをしない理由が「他人のパンツを履きたくない」って、いや、そんな場合か?(呆)

あと、 ヨーヨー、超弱い(笑) あれなら、銃の方が強くない? てか、奴村のステッキだけが破格の強さ。範囲無限、制限時間なし(任意解除)なら、離れた所で使えば最強じゃん。朝霧とのコンボを使わなくても(カッター使えたし、物体の移動は自由に出来そうだから)時間かければ運んだり拘束できるし。

朝霧と奴村がマンションの瓦礫からステッキ探してたけど、あれだけのマンションなら生き埋め多数だろうし、レスキューさん達が夜通し作業してるでしょ。夜だから帰るとか、やる気ない公務員か(呆)

使えば寿命が縮むハイリスクなステッキを、自己紹介がてらに軽く使う(まあ、信用させるためってのはあるかもだけど)とか、安易か。

テレパシーで(命を削ってまで)皆に一斉に連絡、、LINEでよくね?

兄貴大活躍は良いけど、声で操るだけならヘッドホンとか遠距離射撃とか、いくらでも対処できそうだけど。

対管理人戦。ステッキが効くなら、奴村のステッキ(時間停止)が最強なんだから、寿命に余裕ありそうな奴が使ったら良いやん。てなことに作者も気付き、奴村を無駄死にさせてまで管理人に奴村ステッキを壊させる始末(スマホ囮にヨーヨー使うより、スマホで止めてヨーヨー使えば良いだけ)。というか根本的に、管理人は自分が殺されかねない強力なステッキを魔法少女にあげなければ良いのでは? ステッキを独占しているなら、全員に弱いステッキをあげれば(殺しあわせる)条件に差がでないし。それとも、自分の担当が勝ち残れば、管理人にも旨みがあるのかな?

朝霧のステッキ(瞬間移動)、最後に「命(寿命)」まで移動できるっつうチートっぷりが発覚。じゃあ、その辺の適当な奴でも捕まえて、魔法少女に命(寿命)を移しまくれば、みんな不老(寿命問題解決)じゃん。ステッキのリスク回避。作品が根底から覆る技。朝霧はそれをやらないだろうけど、塩井あたりならガンガンやりそうじゃない?

まあ、その他も多数。

デスゲームの残虐性や心をえぐる感じとしては、「魔法少女育成計画」に及ばず、魔法少女が己の悲劇に立ち向かう熱さでいえば、「結城友奈は勇者である」に及ばず。ジャンル違いですが、能力バトルのおもしろさでいけば「サクラダリセット」に遥かに及ばず。

強いて本作の際立つ個性としては、やはり兄貴の面白さだけですかね。最後に、開けてはならない扉も開けられていたようですし(笑) もう途中からギャグアニメと思って見ていたから、グロさは気にならす。

とにかく、申し訳ないのですが(これが原作通りなら)原作者の力量不足を感じました(アニメスタッフのせいかもしれませんが)。とりあえず、残酷で深そうな設定だけ用意して書き始めたものの、細かな部分でソレを物語として成立させるだけの力はなかったように思います。

厳しい言い方だし、「じゃあお前が書いてみろ」と言われればそれはムリなんだけど、命を軽く粗末に扱う作品に対しては、感情的になってしまいます。申し訳ないのです。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
そんな学校、ねぇよ(苦笑) 机の明らかな落書きを見過ごして、自殺でもされたら、学校、教師のリスク高すぎるでしょ。バレないようなイジメなら見て見ぬふり教師もいるかもしれないけど、流石にあんなあからさまなイジメなら見過ごされないよな、このご時世。犯罪者集団じゃねぇか。こんな表でレイプしたらバレるだろうし、線路にモノ(猫)を置いたら、防犯カメラに映らない?

まあ、もはやよく観る魔法少女モノ。

2話目
兄貴の顔(笑)

3話目
エンディング(笑)

4話目
全くの正論(笑) てゆーか、普通に「塩井に情報を吐かせてから殺させる」という条件で、にじみんと取り引きしたら? もしくは、時間止めてパンツ奪い、自分で使ったら?

5話目
あのヨーヨー、弱くね? 普通に銃とかの方が強いんじゃ? 朝霧の銃もあんだけ回避されるなら、マジで、奴村さんのステッキだけが破格の強さだと思うんだけど。兄貴、ギャグキャラ(笑)

6話目
にじみん、それで良いのか? 生き残るのが一人なら、共闘も意味を成さないよね。あれだけのマンション、埋っている人も多いだろうに、絶対に、レスキューが夜通し作業してるよな。

7話目○
ジジイ、ギャグかよ(笑) 寿命間際の塩井と強ステッキ持ちのにじみんの二択なら、間違いなくにじみんだろ。このギャグテイストなら、まだ観られるんだけどな。リスクが高いのに、自己紹介のために魔法使うなよ。テレパシーを使い、みんなに一斉に連絡、、、LINEでよくね?

8話目
唐突なサービスシーンにギャグテイスト。監督代わったのかというくらい。

9話目
兄貴、大活躍だな。いやだから、声聞こえないところから遠距離射撃とか、ヘッドホンとか。魔法には優先順位はなく、後だしジャンケンなんだな。次回予告が楽しみw

10話目
だったらもっと、にじみんとの友情をちゃんと描いておかないとね。今回の兄貴、つまらん(笑)

11話目
いやだから、寿命に余裕がある奴が強力なステッキ使えば? 身体強化とハンマー、ダブルで使ったら? 管理人、ステッキ(スマホ)を狙い撃ちするより、奴村を狙い撃ちしたら?

12話目
海にくるクダリだけは好きだったな。瞬間移動、そんなことも出来るの? じゃあ、その辺の適当な犯罪者でも捕まえて、魔法少女に命(寿命)を移しまくれば、不老じゃん。2期、あっても見ないかな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

一言 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

登場人物にサイコパスが多すぎる

一言で言えば、胸糞展開まみれの魔法ステッキアニメ。


まどマ●、ゆ●ゆ、まほ●く、など、最近はもう珍しくなくなった魔法少女ものには鬱展開がつきものというパターン。
この作品はどんな鬱展開が待っているのかと思ったが、別のベクトルで鬱…。

そしてこれは「魔法少女もの」ではない。
まず、魔法少女には鉄板の変身がない。当然、専用の服もなくそのまま。
また、何か使命を課せられているわけではなく、ステッキは自由に使っていいというふわっとした理由で与えられる点もあまり魔法少女っぽくない。
(魔法少女サイトというより、魔法ステッキサイトのほうがふさわしい気がする)

この作品の強く出てる個性は、主人公の酷すぎる環境。
学校での虐められている環境もそうだけれど、クソ兄貴が本当にクソ兄貴…。
正直ここまでの胸糞キャラは久しぶりにみたレベルのクズっぷりの兄貴。。
一番ひどいのは1話で、ちょっと視聴し続ける自信をなくすレベルで残酷な描写と目を覆いたくなるような可哀想な展開が多い。
まあでもピークは1話なので、興味がある人は視聴をお勧めする。

次に顔芸。
興味のある人はググってみてください。

全体として、面白いです。
人は選ぶと思うけど、登場人物が本当に酷いのでそういう意味で飽きさせません。
どうなってしまうのか気になって視聴がやめられない感じ。


でもちょっと、もやった部分を書くと…。
{netabare}
まず、潮井(ピンクメガネ)は、たくさんの魔法少女を殺して、奴村さんと朝霧さんを本気で殺そうとまでして、かなりかなり酷い言葉(ごみとかくずとか生きてる価値ねえよとか…)で朝霧さんを罵っていたんですが…。

しれっと顔で同じチームにいるのが本当に謎。
というか違和感でしかないし個人的に許せない…。
本当にクソ兄貴といい勝負のクズ。
こいつを何故生き残らせたのか本当に作者の意図が分からない。

何かすれ違いがあった上での殺しだったとか、理由があっての殺しならともかく、完全にステッキをたくさん奪うという個人的な目的の為で、完璧に殺人鬼。
本当にこいつだけは何故生きて居るのか謎。
まだ悪役として居続けるなら筋が通るけど仲間になる展開は分からない。
原作でその辺掘り下げがあるんだろうか…?


特に、にじみんが死んだときにしんみりしてるのも意味が分からない。
いやいや、あんたにじみん殺そうとしてただろう…。
しかも、借りてたCD壊してごめんなみたいな軽いノリで、友達殺してごめんなって…。ふざけるのもいい加減にしろと。。

あと、「私達を頼れ!信用しろ!」ってアツくなりながら言うセリフにはちょっとギャグを狙っているのかと思うほどだった。
そんな台詞このキャラに言わせるなよと。。。

もうサイコパスとしか思えない。
原作もこの通りならちょっと作者に問い詰めたいレベル。
問い詰めたいと言えば、あんなにキレてたにじみんが潮井と普通に水遊びして楽しんでた描写があったのも謎。


あとはサリナ。
朝霧にも原因が多少あるとはいえ、あそこまでひどい苛め、法アウトな犯罪しといて、友人殺されたと勝手に思い込んで執拗に追い掛け回す…、本当に個人的に嫌いなキャラクター。クソ兄貴と同等レベル。

ステッキを手に入れてから、朝霧たちに復讐()と称して色々やりあったシーンがあったけど、あそこも本当に聞くに堪えないくらいの酷い罵詈雑言を投げつけてたが…問題なのはその後の展開。
管理人にイラついたからって理由で朝霧たちに協力するの、安直というか心変わりすぎない?
まるで理解できない…。

いじめぬいて、復讐()もしようとして、ほぼ殺そうとしてた相手に協力するのは何なのか…。
いきなり冷静で物分かり良くなるのも意味がわからん…話が通じないタイプの人間だったでしょ君…というツッコミどころが満載だった。

そしてここまでくると朝霧さんにもいよいよ感情移入しにくくなる。
あんな頭のおかしくなりそうな苛めをうけて、殺そうとして来た相手を何故受け入れられるのか…。
朝霧+奴村VS潮井+サリナVS管理人の三つ巴展開の方がキャラの行動理由が理解できると思うのだけども…。
{/netabare}

というわけでキャラクターの言動の矛盾がちらちらあって本当に気になった。
そこが本当に惜しい作品。

{netabare}
だから、最後にサリナと潮井が生き残っているのが違和感で、仲間だねって微笑み合ったり照れてたりするのが本当に意味が分からなかった…カタルシスを感じられなかった…。
やっぱりね、敵と仲良くなるならそれなりの理由や納得のいくその行為に至った背景、過去が欲しいよね…っていう批判もとい愚痴でした。

奴村さんだけは行動に一貫性があった。この作品の良心。
{/netabare}

でも、作品としては十分に楽しめました。
{netabare}
最後はなんかハッピー百合エンドみたいな感じだったけれど、原作はもっともっと残酷らしく、この展開はアニオリらしい。
原作は気になるけど、サリナと潮井の扱いがアニメと同等なら、ちょっともやもやしそうなので買わないかも。

あと最後にもう一つ批判するとしたら、実写EDはいらなかった。。
そんな特殊すぎるED回をつくるより、にじみんが死んだ回で泣ける特殊EDに差し替えてほしかった。死んでるのにゼンゼン~トモダチ~って合ってなさ過ぎる。。
{/netabare}


色々思うところはありましたが、二期があるなら見たい作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

抗わず生きるか、抗って死ぬか

この作品の原作は未読ですが、「魔法少女」という単語に反応したんでしょう…
そにれ声優さんも視聴に向けて背中を押してくれました。

主人公である朝霧彩を演じたのは大野柚布子さん…昨年「このはな綺譚」の柚でたくさんの感動を与えてくれた声優さんです。
その主人公を隣で支え続けた茜屋日海夏さん…「終末のイゼッタ」での熱演は記憶に新しいです。
他にも芹澤さん、原由実さん、M・A・Oさん、本渡さんにLynnさん…
毎期たくさんのアニメが放送されているにも関わらず、これだけの声優さんが揃うんですよね。

日本のアニメのクリエーションの高さに一翼は、絶対声優さんが担っていると思いますし、改めて厳しい世界なんだと痛感しています。

この物語に登場する少女は総じて不幸を背負っています。
そして彼女たちの背負った不幸のレベルが半端なく高いのが特徴です。
物語が始まると、目の前に映し出されるのは学校内で一人の少女に向けられた憎悪と敵意しか感じられないいじめの数々…
特定の人が本人に分からない様に…若しくは直接手や口をだし、周りの人たちは見てみないフリ…
だって、もし庇う様な素振りを見せたら、次の標的は自分になるのがみんな分かっていたから…

正直1話目から視聴が辛かった作品に出会ったのも久しぶりです…
でも朝霧彩に課せられた試練はそれだけじゃありません。
彼女が精神的に…肉体的に休む暇が与えられない程、時と場所と手を変えながら次々といじめと称する暴行が繰り返されるんです。

確かに他人と接するのが苦手なので、受け答えが十分じゃない事があったのは事実です。
ですが、それはいじめの理由にはなりませんし、それを継続する理由にすらなる筈がありません。
そして、これも定石ですが、いじめってどんどんエスカレートするんですよね。
そしていつの間にか取返しのつかないところまで行ってしまう…

そんな極めつけの不幸を水際で止めるのが、魔法サイトの管理人…
都市伝説だと思っていたそのサイト…実は実在していたんです。
「不幸だねー、不幸だねー。 そんなキミに魔法の力を与えよー。」
こんな台詞と共に少女の前に姿を現し、魔法のステッキを与えるんです。

何故サイト管理人が不幸な少女に魔法ステッキを与えるのかは不明です。
ですが、彼女たちにとって心の拠り所になることは間違いないと思います。
この魔法ステッキ…効能はそれぞれなのですがとっても便利なんです。
そんな素晴らしいステッキ…隆使う代償が無い訳ありませんよね。

自分の身を守りたい…
不幸のどん底から抜け出したい…
自分を不幸に貶めた奴に復讐したい…

そう思うのも無理はありません。
だって魔法のステッキは、これまでの絶望的な状況を打破できる唯一無二なのですから…

ところが、物語は思わぬ方向に転がっていくことになります。
まず、魔法少女狩り…
管理人から貰ったステッキを持つ魔法少女を殺害してステッキを奪う少女の存在が明らかになるのを発端に、次々と奇妙な事件が起こり始めるのです。

結局不幸から抜け出せないの…?
そう感じた魔法少女は徒党を組み、足元まで迫っている絶望的な状況に抗おうとするのですが、事はそんなに簡単ではありません。

それに人の好意に付け込む輩まで登場し、物語の鬱っぷりは中盤で最高潮です…
その鬱っぷりは終盤まで持続するんですけどね。
絶望に歪んだ表情ととめどなく流れる涙…それが堪らなく好きな人も世の中にはいるんだそうです。
いつでも自分を正当化…何をしても自分は間違えない…自分は正しい…自分は絶対…って、もうそれ自身勘違いでしかありませんから…

でも彼女たちはこの状況を打破するには必死に抗わなければならないことを、分かっていました。
少女の必死の抗いは絶望に届くのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、i☆Risさんの「Changing point」
エンディングテーマは、山崎はるかさんの 「ゼンゼントモダチ」
オープニングについては、9話でちょっとしたサプライズがありましたが、
正直あまり嬉しいサプライズでは無かったのでこのくらいで止めておきます。
まぁ、インパクトはありましたけどね。

1クール全12話の物語でした。
これまでも鬱系の作品は色々みてきましたが、鬱っぷりだけなら間違いなくトップクラスの作品だと思います。
視聴していて心が痛みが半端じゃありませんでしたから…
そしてこの作品も続編への繋がりを…というより、この作品の闇はこんなモノじゃないと視聴者を諭すような…そんな幕切れだったと思います。
続編…宜しくお願いしますね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

74.4 19 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング19位
田中くんはいつもけだるげ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (762)
4083人が棚に入れました
爽やかな朝。とある高校の中庭でのんびり朝寝をしていた田中は、クラスメイトの太田に拾われて教室まで運んでもらう。
机についてもスヤスヤと眠る田中。そのマイペースすぎる姿はいつものことで、クラスメイトたちも仕方がないなあと見守っている。
ところが、そんな田中が進んで体育の授業に出ようとする。なんでも長時間ダラダラしてもしびれない&傷めない体つくりを目指すという。
田中は太田とペアを組み、バドミントンを始めるが……。

声優・キャラクター
小野賢章、細谷佳正、高森奈津美、小岩井ことり、諏訪彩花、悠木碧、東山奈央、興津和幸、井口祐一

かさい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

川面監督のスタイル

監督:川面さん
シリーズ構成:面出さん
キャラデザ:飯塚さん
美術監督:栗原さん
制作:SILVER LINK.

のんのんぶりの川面監督作品。
リズムやテンポはのんのんを髣髴とさせるものの作風は全く異なる新しいアニメ。
1話切りした人勿体無いと巷で話題の女の子も可愛いアニメ。
とにかく良さで溢れていたので何が良かったかをレビュー。


【良かった点】
〈太田と田中の距離感〉
一番最初に挙げなければいけない点。
メインは太田と田中という男二人のキャラで構成されている。
1話目がこの二人だけで構成されていたため1話切りをした人も少なくは無いと思う。
他のアニメの男キャラが言ったら大変な事になりそうなセリフがバンバン飛び交う。それでもしっかりホモ臭さを感じさせないのは12話の間につくりあげてきたキャラのイメージと二人の徹底された距離感。

・太田も田中も普通の男子
やっていることは極めてアニメ敵で二人の関係も決して現実的ではないが、しっかり高校生男子であることは間違いない。そういった判断をさせるような描写を少しづつ積み重ねていたと思う。

・二人の距離感
決して近くないといは言えない二人の物理的な距離感。太田が抱えたりもする。しかし、会話中の二人は横並びでも、対面でも友人同士以上の距離感にはならない。この丁度いい距離感が個人的には絶妙に感じた。

〈キャラクター〉
・ぶれない太田と田中
太田は田中にどんな状況でも尽くしてしまう。男女問わずに優しくそして見た目が厳つい。
田中はいつもけだるげ。特に何もしないし出来ないがゆるぎのない自己を持っていて、しっかり自分の意見は言える。
そんなぶれない二人を見ていたらなんだか楽しくなってくる。
当たり前のやり取り、必然的なやり取りが見ていて心地が良い。
珍しく、キャラに愛着を持ってしまった。

・けだるげなだけ。起動哀楽はしっかりある。
感情はなさそうなビジュアルの主人公だが、実は常にある。
だるいという感情は大前提として、甘えたり、喜んだり、エロいことも考えたり。そういった当たり前だけど、普通の男子、人間らしさに好感が持て、知れば知るほど好きになってしまう。
意外と気を遣えたり、人の気持ちを考えたりなどセリフ数は少ないが、そういった点もしっかり踏まえられた脚本になっていると感じる。


・サブキャラの魅力とバランス
メイン二人でも十分楽しめそうだが、サブキャラも十分魅力的。
キャラの成分についてもかなり個性的だし、キャラの個性のバランスも良い。
キャラ間の関係性も曖昧ではなくしっかりはっきりしていて、どのキャラがどのキャラをどのように思っているのかが明確に描写されているので見やすい。
何よりキャラは多いが、出番回数のバランスとタイミングが素晴らしい。


・萌え萌え媚び媚びしていないデザイン
顔もシルエットもシンプル。
瞳のハイライトは少な目で飯塚さん寄り。
メイン級の女の子はメガネやちびやヤンキーなどやる気あるのかと言わんばかりの色物ラインナップ。
しかし、王道からあえて外しているようにも思える感じがいいですね。
しかし、女キャラにもしっかり、可愛い思える仕草やセリフが備えられていて、本当にバランスが良い。

・感情移入はない圧倒的第三者視点
あくまで個人としては、感情移入するようなアニメではないと思う。
どのキャラの勘定も様々でとても豊かだし、プロットやアップも少なくないので感情を押し出すカットはあるが、あくまでそれはキャラたちの世界で起きている日常の中の出来事や感情であると,とらえられry

〈こだわりのデザインと場面設定〉
・斬新で新しい学校デザイン
見せるBG、一拍置くBGはのんのんにも少なくなかった。
まず、キャラがどこに居るかのロングショットやBGオンリーカット。
それと、シチュエーションに合った構造とデザイン。
雰囲気があるシーンは自販機あたり。
構造や日の当たり方などがピッタリ来る。
スローテンポなら屋上。
勿論バックにはマンションなど映らなければならない物は必ず映る。
その点ではゆゆ式に通ずるものはあるかもしれない。
学校以外の場面でも、1カット毎にレイアウトがしっかりしていた印象。

〈演出関連〉
・時間の使い方
明らかに他のアニメとは違う。
マイペースの田中に関しては、話しかけたら数秒返事がなく終いには寝ていたなんてオチも。
会話の中での間、リアクションの取り方なんかはかなりのんのん風な気がする。
数秒かけた場面転換なんかもある。太田が田中を担ぎながらトボトボ歩いて行きそれがワイプになる。

・OP、CM挿入
お決まりの。川面監督発案かなぁ。
フェードアウト方式。

〈作画関連〉
・絵はそこまで動かない。動かす必要もない。
しっかりキャラを描いて、影を付けて、場面に応じて光を当てて。

【残念な点】
・終わって
ほしくなかった

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

正直1話にはビックリでした・・・

この作品の原作は未読ですが、嫌いなキャラデザでは無かったので取り敢えず1話視聴してどうするか考えよう・・・視聴前はこんな感じの位置付けの作品でした。

そして1話を視聴して少し・・・いえ正直かなり動揺してしまいました。
陽だまりがポカポカと温かそうで、肌に心地良い風が吹き抜けていく・・・
そんなまどろみの様な学校の一画では、一人の男子学生が日々如何にダラダラするか・・・そんな事を真面目に考えている風景が画面一杯に広がっているんです。

「勤勉なサラリーマンに喧嘩売ってんの・・・?」
これが最初に田中君を見た第一印象です。

そもそも学校はダラダラする場所ではなく、勉強や部活動をするところです。
確かに高校は義務教育ではないので、行く/行かないは本人の意志による所が大きい訳ですが、行くと決めたら、子供としてその責務を全うする義務がありると思うんですよね。
学費を捻出しているのは親です。

田中君がダラダラしている時、親は生活のために汗水流して働いているんです。
貴方を学校に通わせる・・・それも立派な働く理由です。

そもそも男子学生のダラダラを1クール通されたら、絶対途中で挫折する・・・いえ、既に1話の出だし5分で再生を止めていましたし・・・
「これは初の1話切りかな・・・」
と思い、友人に相談したところ2話目から展開の変わる兆し有りとの事だったので、見始めたら正にその通り・・・なんだ、ちゃんと華が出てくるじゃないですか。

そして華の出現に伴い、田中君のダラダラも物語の展開上、影を潜め始め・・・
気が付いたら、たくさんの華が登場する作品に化けていて、面白さも加速度を付けて一気に上昇し始めた印象を持つことができました。

やはり持つべきは「アニ友」です^^

物語的には基本的にダラダラしている田中君の身の回りで起こる日常を描いた作品です。
だからしっかりキャラ立ちしていないと、印象の薄い作品になってしまうのですが、結果的にこの作品・・・その点に対しても抜かりは無かったと思います。

面倒見の良い太田と田中は名コンビ・・・
二人の掛け合いも面白いのですが、やはりヒロインパワーは絶大でした。

宮野さん(CV:高森奈津美さん)・・・小柄ですが何でも全力で頑張る女の子です。田中を師匠と呼び、素行を真似ようとするのですが、頑張ってダラダラする・・・という矛盾を引き起こしています。

越前さん(CV:諏訪彩花さん)・・・太田の幼馴染で、見た目はヤンキーですが実は可愛いものが大好きな一面を持っています。

白石さん(CV:小岩井ことりさん)・・・この作品における私の一推しキャラです。才色兼備なクラス委員長なのですが、また違った一面を持っており、そのギャップに可愛らしさが感じられるキャラです。
等身大の彼女の魅力は半端ありません・・・そして彼女もまた頑張り屋さんなんです。
この3人の中では間違いなく女子力が一番高いのですが、嫌味を微塵も感じさせない彼女はやっぱり凄いと思います。

他にも田中の妹(CV:悠木碧さん)や太田の妹(CV:東山奈央さん)も登場するのですが、出番は少なめでした。
1話で田中のダラダラに費やした尺をこっちに振ってくれれば・・・と考えてはいけないのでしょうね^^;

オープニングテーマは、Unlimited toneさんの「うたたねサンシャイン」
エンディングテーマは、CooRieさんの「BON-BON」
エンディングアニメが可愛くて仕方ありませんでした(//∇//)
基本的に止め絵なのですが、白石さん可愛い・・・
それに一瞬画面に入ってくる宮野さんのポーズもなかなか・・・
でも一番印象に残っているのは走っている白石さん・・・
ただ走っているだけなんですけど、どこに向かって走ってるのかな・・・とか、走りながら内を考えているのかな・・・などと想像が膨らむ時間だったと思います。

1クール12話の作品でした。最初に躓きかけましたが、宮野さんがきっかけを作ってくれて白石さんで軌道に乗れた作品でした。
作品の導入部分って・・・やっぱり難しいんですね^^;
原作は続いているようですので、続編があるなら絶対視聴したいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 26
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

太田君に支えられる田中くんはいつもけだるげ

競争欲や焦燥感、敏捷性とは無縁な存在、それが田中くんです。よく眠り、あまり食べず、労力を控え出来るだけ動かない、常にマイペースを崩さない自由な生き物。そんな田中くんの生態を保護者の太田君を通して、生暖かい目で観察している様な気持ちになれる脱力系日常アニメです。

男の子ばっかり登場するのかなぁと男子高校生の日常の様なものを想像していると、意外な肩透かしを食らうかも知れません。2話以降、田中くんの弟子志望で心身共に小学生みたいな”みゃーの”、その親友で見た目はヤンキー、心は乙女な男前の越前さん、才色兼備で一見すると完璧超人だけど‥?な白石さんなど面白キャラが続々と登場します。

他の方もおっしゃられている事なので、ことさら指摘する程の事では無いかも知れませんが、主人公の田中くんの習性は"ねこ"のそれに良く似ています。長くねこと生活した事のある人なら知っていると思いますが、基本的に※年経たねこは同居人やねこ仲間に対しても無関心です。それでいて意外と思いやり深い生き物でもある様で、心身ともに弱っている者が近くにいれば傍で見守り、時には寄り添って慰めを与えてくれる事もあるのです。田中くんにもそんな所があり、悩んでいる人がいるのを見ると中々放って置けない性質の様です。一方で、怠け心がゆき過ぎた結果、却って面倒事を増やしたり奇行に走ったりして自爆する所は、田中くんならではと言う感じがします。傘を差すのが面倒なので、それを怠けたい一心で妙な妄想に憑かれて※雨に打たれる田中くんの姿はその極端なケースの一つです。高校生なのに、流石にそれは無いでしょ!(笑)と思わざるを得ませんでした。田中くんと比べると、ねこはよりリスクを嫌い、より賢く振舞う事が出来るので、さながらけだるげ道の神さまと言った所です。けだるげ道を極めんとする人は、田中くんからではなく、ねこさんから学びましょう。
{netabare}
7話では田中くんの妹の莉乃ちゃんが登場しますが、嫉妬の為に太田君にイジワルをしてしまいます。年の差が一つ位では分かりませんが、少し年上の兄姉を持っている人なら、莉乃ちゃんの気持ちが少しは分かるのではないかと思います。子供の頃は父母や兄姉が自分以外の人間と仲良くしているのを見ると、面白くない気持ちになってしまうものです。私にも似た様な覚えが有ります。

9話では太田君の妹の早夜ちゃんも登場します。引っ込み思案で声が小さいので、田中くんを目の前にして緊張してしまった様で、莉乃ちゃんの通訳を必要とする程でした。(かわいい‥)

時たま見せる田中くんの慧眼に驚かされたり、安定の太田君の優しさに癒されたりで、最期まで楽しく視聴出来ました。莉乃ちゃんや早夜ちゃんなど今期ではあまり出番が無かったキャラにも、2期があれば活躍の場を与えてあげて欲しいなぁと思いました。
{/netabare}
全話視聴を終えて、全編を通して太田君役の細谷佳正さんの声が落ち着いていて、耳に心地良く、独特の口調も相まって、いい塩梅に脱力できました。太田君を何かに例えるなら、まさしく優しいお父さんです。このアニメそのものも、田中くん同様、太田君に支えられているという印象を強く感じました。太田君(細谷佳正さん)ありがとう。


※:1老猫と子猫の行動はかなり違います。肉体的な衰えも原因なのでしょうが、精神的な成長が感じられ、落ち着いていてあまり動きません。性格的にも寛容さが見られる様になります。人間の成長と似てるなぁと思った事があります。

※:2スウェーデン映画「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」で大きくなりたい一心で堆肥の上でばんざいして雨を浴びているロッタちゃんの姿を思い出しました。田中君の発想は幼児並み?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

81.2 20 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング20位
昭和元禄落語心中(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (904)
4160人が棚に入れました
昭和の落語界を舞台にした噺家の愛おしき素顔と業を描いた作品

師匠と交わした約束を 胸にしまって芸を磨き ついに与太郎、真打に。 射止めた名跡は三代目助六。 八雲師匠の為め、助六の血を継ぐ小夏の為め、 焦がれて手にしたはずなのに、 おのれの落語が揺るぎだす――。 八雲と小夏、二人の中の助六を変える為めの 与太郎の落語とは――!?

声優・キャラクター
関智一、石田彰、山寺宏一、小林ゆう、林原めぐみ、家中宏、牛山茂、山口勝平、加瀬康之、須藤翔、茶風林、遊佐浩二、林家しん平
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

芸道修行と愛憎トライアングル - BLコミック出身作家、畏(おそ)るべし -

「落語」「人情噺」「ホモ/BL(※因みにこれは誤情報です)」といったタグがついている本作を視聴する予定は、元々全くなかったのですが、2016年放送・上映アニメの個人的BEST10を作ろうとして、同年の本サイト作品ランキングを確認したところ、本作が第14位(2017/1/31時点)に入っており、かつ、総合 4.0 (物語も 4.0)という高い評価を取っていたので、これを見ないでBEST10を作るのは拙(まず)いだろう・・・と考え直して、さらっと流すつもりで視聴を始めました。

そうしたら、これが第1話(※実質2話分のスペシャル回)から退屈する暇なしの面白さで、ラスト手前(第12話)の山場+謎の回収もピッタリ決まり、最終第13話は投げっぱなしだった第1話ラストに確り話を繋げて、かつ今後の新展開をも期待させる上手い締めくくり方で、見終わった直後から「これはもう一回、最初から確り見直さなければ・・・」という思いに駆られて、そのまま2周目に突入してしまいました。

そうやって、

(1) 1周目は、全体シナリオの整合性が確り保たれている作品なのか?にとくに留意して完走し(=シナリオ・チェック型視聴)、
(2) 2周目は、今度はシナリオは頭に入っているので、それを踏まえて個々の登場キャラクターが、各々のシーンでどのような心の動きをしているのか?そして、そうした心情が果たして映像として過不足なく描き出されている作品なのか?を見極めることに留意して完走し(=感情描写チェック型視聴)、
(3) さらに念を入れての3周目は、OP/EDや、作品中に登場する小ネタ(落語の演目内容や登場キャラクターたちがふと口にする言葉など)に、何か隠された/見落としている含意がないか?等を慎重に見極めつつ、もう一度、シナリオ&感情描写の両方を総合的に確認していく気持ちで完走して(=総まとめ的視聴)、

・・・結局、見始める前は考えもしなかった3周完走となってしまいました。
こうした3周コンプは、2016年放送のTVアニメでは、『Re:ゼロから始める異世界生活』(※個人評価 ★★ 4.6)、『響け!ユーフォニアム2』(※個人評価 ★★ 4.8)に続いて3作品目で、本作に関しては、

①全体シナリオの整合性が確り取れており、
②個々の登場キャラクターの感情描写も的確で、
③なおかつ、OP/EDや個々の会話に秘められた謎解き・含意も楽しめる、

・・・三拍子揃った《優秀作》と認定して、個人評価を『Re:ゼロ』と同点の ★★ 4.6 とすることにしました。


◆作品内容

本作の原作者(雲田はるこ氏)はBLコミック作家として商業デビューした方とのことですが、本作自体は、決して《ホモ/BL作品》ではありません。

本作の内容を強(し)いて挙げるなら、
{netabare}
①同日に落語名人の師匠に弟子入りし、兄弟分として育った落語家の青年同士の、厳しい《芸道修行》と、
②師匠の妾(めかけ)として彼らに出会った年上女性と彼らとの間に生じる《恋情と執着》の進行過程、
③そして迎える《悲劇的な結末》、を描き切った《濃密トライアングル愛憎劇》
{/netabare}
・・・といったところでしょう。


◆制作スタッフ
{netabare}
原作コミック     雲田はるこ
監督         畠山守
シリーズ構成     熊谷純
キャラクターデザイン 細居美恵子
音楽         澁江夏奈
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各作品タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 昭和元禄落語心中 (2016年1-3月) ============

- - - - - - 与太郎放浪篇 (昭和50年代) - - - - - -
{netabare}
第1話 ★★ 強次の出所、弟子入り、寄席(出来心、初天神)、失態、八雲師匠の長話 ※約48分(2話分){/netabare}

- - - - 八雲と助六篇 (昭和初期~30年代) - - - -
{netabare}
第2話 ★★ 坊(ぼん)と信さんの弟子入り、初高座(菊比古、初太郎)、二人の実力差
第3話 ☆ お千代との逢瀬、満州皇軍慰問と疎開、終戦、寄席の復活、師匠・信さん帰国、二つ目昇格、みよ吉登場 
第4話 ★ 信さん助六に改名、菊と助六の共同生活、菊とみよ吉の馴れ初め(踊り・小唄の稽古)
第5話 ★★ 助六・菊それぞれの嫉妬、菊とみよ吉の逢瀬、美鈴座(鹿芝居、女形(弁天小僧))
第6話 ★★ 何のための落語、菊の開眼(艶笑噺(えんしょうばなし)・廓噺(くるわばなし)・・・品川心中)
第7話 ★ 助六人気と増長・反感、師匠の巡業同行要請、菊・みよ吉の心のすれ違い
第8話 ★★ 上方巡業、鬼灯(ほおずき)市の宵(助六の懸想、菊・みよ吉破局)、落語の将来、先代助六、名跡の重み
第9話 ★★ 真打昇進披露、別れ話と恨み、助六破門、傷心同士の同棲・転落、助六の本心吐露
第10話 ★★ 入門志願(樋口少年)、師匠の過去話(初代助六との因縁)・葬儀、祖谷(いや)温泉(小夏との出遭い)
第11話 ★★ 助六との再会、芸の肥やし、助六の借金返済、子夏の髪切り・野ざらし
第12話 ★ 有楽亭二人会、助六の人情もの(芝浜)、みよ吉との再会、違え心中 ※脚本は良いが演出が残念×
第13話 ★ 小夏引き取り、八雲襲名・落語心中の断、因果、与太郎の真打昇進内定、三代目助六 ※後半は昭和末期~平成初期{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)6、☆(並回)1、×(疑問回)0 個人評価 ★★ 4.6

OP 「薄ら氷心中」(第3-8話、10話、13話) ※第1話のみEDとして使用(背景は文字のみ)
ED 「かは、たれどき」(第2-9話、11話、13話)


※本作(アニメ第1期)は、原作マンガの第1巻~第5巻途中までの内容を収録。
※2017年1月より放送が始まっている続編(アニメ第2期)は、原作マンガの続き~最終第10巻までの内容を、おそらく幾分改変しつつ収録するものと考えます。


◆視聴メモ

{netabare}・昭和16年(1941年)の時点で、信さん・菊比古とも18歳(1923年頃の生まれ)、そして、みよ吉はその5歳年上なので23歳(1918年頃の生まれ)
・第9話で、みよ吉が、まもなく「赤線(※売春防止法施行以前に公娼認可のあった区画)」が廃止されるので置屋(※芸者を置いていた店)から出なくてはいけない、と言っているので、この時点で昭和32年(1957年)頃(→助六&菊比古34歳、みよ吉39歳)
・第10-11話で登場する小夏は、かなりの才覚があるにも関わらず未だ小学校に通っていない様子なので、この時点での彼女の年齢を6歳と仮定すると、昭和38年(1963年)頃(→助六&菊比古40歳、みよ吉45歳)
・第1話で、助六没後20周年特集の落語雑誌が出て来るので、この時点で昭和58年(1983年)頃(→八代目八雲師匠(=もと菊比古)60歳、小夏26歳、与太郎21歳くらいか?)
・第13話後半は、第1話からさらに10年近く経った後の話なので、平成5年(1993年)頃(→八代目八雲師匠70歳、小夏36歳、与太郎31歳くらいか?)
{/netabare}


◆本作のモチーフ考察 : 歌舞伎の《助六心中》の落語家バージョンを狙った?

落語家といえば、《滑稽噺(こっけいばなし)》を次から次へと繰り出して、ひたすら寄席の客を爆笑させる人、という楽しいイメージが強くて、たまにシンミリとする《人情噺》や、冷やっとする《怪談噺》を語りだすことがあっても、さほど深刻な内容にはならずに適当なところで切り上げてしまうもの、という先入観があって、本作についても、見始めたばかりの頃は、《落語》を題材にした作品ということで、幾らかシリアスな展開があるとしても一定の限度があるのだろう、とばかり思ってました。

ところが、第3話で初めて映像付きで流されるOP「薄ら氷心中(うすらひしんじゅう)」を見て、その曲調や歌詞の醸し出す雰囲気が、自分のそれまで持っていた本作のイメージと大きくズレていて、ことにその映像中の女性の描かれ方が、「心中」を示唆する歌詞とともに半端ない違和感を喚起して、本作の主要キャラクターの一人が、「助六」という落語よりは歌舞伎由来の名前であることと併せて、視聴を進めながら不穏な気持ちになってしまいました。

そして、物語に大きな動き({netabare}※助六が師匠から破門され、みよ吉は菊さんから捨てられてしまう{/netabare})があった第9話の真ん中ほどで、{netabare}失意のまま桜咲く河原を一人歩く助六に、同じく傷心のみよ吉が初めて自分から声をかけるシーン{/netabare}が来て・・・

{netabare}「ねえ、お花見は花川戸に限るわね。・・・・花川戸の助六さんね。」
「あたし、菊さんに振られちゃった。」
「何かあったの?話、聞いてあげる。」{/netabare}

ここにでてくる「花川戸(はなかわど)」は東京都台東区の浅草寺境内と隅田川の間に今もある地名で、とくに花川戸公園は桜のちょっとした名所になっているそうです。
だけど、ここで注目すべきは、{netabare}みよ吉が、わざわざ「花川戸の助六さん」と声をかけたこと{/netabare}で、引用が長くなりますが・・・

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◎助六(wikipedia)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A9%E5%85%AD

『助六』(すけろく)は、歌舞伎の演目の一つの通称。
本外題は主役の助六を務める役者によって変わる。
江戸の古典歌舞伎を代表する演目のひとつ。
「粋」を具現化した洗練された江戸文化の極致として後々まで日本文化に決定的な影響を与えた。
歌舞伎宗家市川團十郎家のお家芸である歌舞伎十八番の一つで、その中でも特に上演回数が多く、また上演すれば必ず大入りになるという人気演目である。
(※以下、省略)

◎すけろく【助六】(旺文社古語辞典)

〔人名〕「助六劇」の主人公。
江戸中期、京都で男伊達(おとこだて)万屋(よろずや)助六と島原の遊女揚巻(あげまき)が心中した事件は、上方(かみがた)では「京介六心中」「助六心中紙子(かみこ)姿」など、歌舞伎(かぶき)・浄瑠璃(じょうるり)の「助六心中物」に仕立てられた。
これが江戸に移され「助六所縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」などの「助六劇」として定着した。
江戸では主人公は花川戸助六という侠客(きょうかく)(実は曾我五郎(そがごろう))とされ、江戸っ子の代表として理想化された。

◎すけろく-しんじゅう【助六心中】(精選版日本国語大辞典)

(1) 宝永年間(1704-11)初年に大阪であった万屋助六と島原の遊女揚巻との心中事件。
(2) (1)を脚色した浄瑠璃「紙子仕立両面鑑(かみこじたてりょうめんかがみ)」、歌舞伎脚本「助六心中紙子姿」、一中節(※浄瑠璃節の一流派)「万屋助六道行」などの通称。

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・・・ここまで来て、ようやくOP「薄ら氷心中」のおどろおどろしい曲調・歌詞・映像に合点がいきました。
この後、{netabare}傷心の二人は同棲を始めて、もろともに転落していく{/netabare}のですが、その結末は既にここで暗示されていますね。

以上から、本作は《落語家》の世界を作品舞台としながらも、実際には、《落語》の「滑稽噺」「人情噺」「怪談噺」ではなく、《歌舞伎》の「心中もの」をモチーフとするストーリーを展開させている、という構成になっており、それによって、

(1) 表面上は、「滑稽さ」「人情噺っぽさ」を上手く醸し出しつつも、
(2) その基底部分に、どうにも逃れられない「悲劇性」を潜ませる。

という、両様の魅力を作品に与えることに成功しているように私には感じられました。


現在放送中の第2期にも大いに期待したいと思います。

※2018.8.22 第2期のレビュー投稿。
事前に期待していたほどの出来ではなかったけど、第1期の後日譚としてまずまず楽しめる内容でした(個人評価 ★ 4.1)。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

大人が酔える本物の味わい深さ

第17回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優­秀賞受賞。
第38回「講談社漫画賞」一般部門受賞。

と、原作漫画が高く評価されているアニメ化作品だが、
これはアニメ化大成功、と言える素晴らしい作品になったと思う。

どうしても、漫画では落語そのものの臨場感や空気感を伝えるのには限界があると思われるが、
(読み手の想像力次第で悪い方向へは行かないと思う)
アニメ化して中途半端なものを作ってしまうと、世界観をぶっ壊してしまう恐れもあるなか、
製作陣の気合いの入りよう、原作へのリスペクトが伝わってくる見事な仕上がりで、
大人だからこそ楽しめる、このような作品が世に出てきたことは非常に喜ばしい。

物語が楽しめるかどうかは、観る人間の年齢や好みによって異なるかもしれないが、
純粋にアニメとしてのクオリティは、全ての要素が高い次元で纏まっているし、
また全13話、1話たりとも退屈しなかった。
これは年に何本もある秀作レベルではなく、素直に傑作と言ってしまっても差し支えない作品だと思う。

自分はこの作品を40代や50代の一般人にも自信を持って薦めることができるが、
大人が観て本当に満足できる「質」と「深み」「味わい」を備えた作品は、
ここ数年の「深夜アニメ」では「蟲師」(続章)以来かも知れないと感じた。
2期で物語が完結するだろうということを考慮すると早計かもしれないが、
いずれにせよ、恐らく原作同様「文化庁メディア芸術祭」のアニメ部門でも認められるだろうと確信している。


☆物語☆

タイトル通り、内容は「落語」そのものも見どころの一つだが、
たとえ落語に興味が無くても(正直自分は落語そのものには大して興味はない)
登場人物たちの深い人間ドラマには非常に引き込まれる。

尺を拡大して放送された1話は現在を描いているものの、
(1話の掴みは今期の作品の中でもベストだと思うし、最終話観てからまた観直すとより感動的)
終盤まで主に八雲の過去の回想がメインに描かれている。

菊比古(八雲)と助六、みよ吉との関係は一言では語れない、様々な感情が渦巻いており、
3人共に人間らしい過ちを犯していて、またそれぞれに同情も出来るものであり、
本当に深く絡み合った人間模様が描かれていると思う。

また一方で、八雲と小夏の間にある因縁、八雲(師匠)と助六、
八雲と与太郎の数奇な運命の巡り合わせ、とは...
これは是非本編をご覧頂きたい。

また、各キャラがここぞという場面で、
非常に含蓄のある言葉を語っているので、そこにも注目して貰いたい。

この作品に関しては、あまりネタバレで、あーだこーだと書いてしまうと無粋な気がするので、
(最初は色々書いてたんだけど)
とにかく登場人物達と落語を巡る「想い」「運命」「宿命」「因縁」を観て、
それぞれの立場と心情を慮ってもらいたいと思う。

物語が完結してないし、点数は4.75、ってのがあると良いんだけど、
まぁそんなに出し惜しみしてもしゃぁないし、物語の作り方、設定にはほぼ不満がないので、5点。


☆声優☆

MBSで放送していた「アニマゲ」の中で、この作品を特集していたのを観たが、
一風変わったオーディションで選ばれた声優さんたちは、結果的に落語に造詣のある面々で、
声優としての実力も折り紙つきの精鋭が揃っていて、演技自体も当然素晴らしい。
そして、驚くべきことに、落語の部分も通常のアフレコで録ってるらしい。。

正直ここまで純粋に声優陣の「技量そのもの」が試された作品というのは、
近年でも、というか、アニメ史上でも稀なんじゃないだろうか。
「質」を求めるアニメファンなら声優陣の演技だけでも、
この作品を観る価値は充分にあると思う。

1話の与太郎、後半10話の菊比古、11話の菊比古と助六のコラボ、
12話の助六の想いの込もった熱演には感銘を受けた。
また、2週目繰り返して観てみると、弟子入りした当初のパッとしない落語から、
上達し味が出てくる落語の変化も巧みに演じ分けられていることに気付く。

初見ではあまり何とも思わなかった回の落語も、2回目の視聴では惹きこまれて観ることが出来た、
というのも不思議な感覚だった。。
落語の部分の演技ばかりに注目しがちだが、5話の芝居の場面の演技も実に艶があり見事。

また、みよ吉演じる林原めぐみさんの、円熟味を感じさせる「女」の演技も実に巧い。
これは声のトーンや表現力も含めて、若手の声優には到底演じれない役回りでしょうね。

一聴して判る小林ゆうさんの低音ハスキーボイスは幼女役でも炸裂しており、
正直こんな声の子供居るかよ笑、と思いつつも実に可愛らしく演じられていた。

脇役的な役どころの八雲(師匠)と松田さんの演技も、実に渋く味わいがある。

点数は文句なしに5点、というか今後なかなか5点を付けにくくなった。。


☆キャラ☆

各キャラクターの心情が非常に丁寧かつ繊細に描かれていて引き込まれる。

八雲(菊比古)と助六の対照的な落語への動機、性格が印象的で、
2人の関係性など、きめ細やかな描かれ方は女性作家ならではだなと感じた。
(BL臭が全くしないと言えば嘘になるが、腐女子を引き込むほどのものではないだろう)

最初に出てきた小夏の出番が少なくもの足りないなと思っていたら、
後半に幼女で登場、これが何とも愛らしい。

また、みよ吉のようなキャラは昨今のアニメでは極めて珍しいが、
ラノベ作家なんかが描くリアリティの欠片もない女性キャラとは違い、
(それはそれで良い面もあるんだが)
女性作家だからこそ描ける、「生身の女性らしさ」、愛憎渦巻く内面が非常に良く伝わってくる。

一見すればどうしようもないアバズレだが、
彼女の置かれた境遇、あの時代の女性の立場を考えると、
過ちを犯していることや性格に問題があるとはいえ、自分は彼女にも同情することが出来る。

また八雲(師匠)の背負った名跡の重圧、助六を巡る因縁や後悔、
昔気質な性格も非常に上手く描かれていると思う。

全てのキャラに言えることだが、やはり声優の演技あってのキャラ、
と言うのはこのアニメに限ったことではないが、本作を観て改めて思い知らされた感がある。

点数は5点。自分はキャラの性格が好きか嫌いか、は点数の判断基準には無くて、
そのキャラの掘り下げ具合、心理面がどれだけきっちりと描かれているか、を見ている。
本作でのキャラの描かれ方は非常に丁寧で、観ているこちら側にまで伝わってくる。


☆作画☆

最近の作品は技術の進歩もあり、
デジタルでも非常に凝った手描きのような質感を持った背景描写のものが増えてきた感があるが、
本作でも昭和の空気感や雰囲気をよく伝えるものとなっており、趣があり味わい深い。

またキャラに関しては、落語を演じている場面や、それ以外でも細やかな表情の変化やしぐさなど、
かなり丁寧に描かれていて、作画力があるからこそ、キャラの内面や落語の魅力が伝わってくるのが実感できる。

派手な動きやCGなどは殆ど無く、純粋な作画枚数的にはそこまで多くはないと思うが、
キャラが全話通して巧く描かれているので、自分は全く不満は感じない。

普段付けてる点数から言うと4.25くらいにしたいところだけど、無いのでおまけで4.5。

※やっぱり付けすぎかな、と思ったので4点に直しました。


☆音楽☆

椎名林檎作編曲、林原めぐみが歌うOPは本作の大人な雰囲気にピッタリで、
ハイセンスで個性溢れる楽曲はいかにも「らしさ」がよく出ていて、改めて凄い才能だなと実感した。。

また、歌詞に着目すると、これはみよ吉の菊比古を想う心の内をこれ以上ない、
と言うほど見事に表現しており(もはや狂気を感じる、女の怖さや情念に心を打たれる)、
これは単なるタイアップ曲を越えたアニソンとして、非常に高く評価されるべきものだろう。

それに対するEDはノスタルジーとロマンを感じる、
まるで映画一本観終わった後のような、味わい深さと余韻に浸れる見事なインスト曲でこちらも絶品。

作中BGMは「生音」への拘りが半端なく感じられ、楽器そのものの魅力が存分に伝わってくるもので、
バリエーション自体も非常に多彩で、クオリティの高さに疑いの余地はない。
これは通常のTVアニメと比べると、かなりの予算が掛かっているだろう。

点数は文句なしに5点。


最終話は回想から時間が現在に戻り(1話より時間は進んでいるが)、
終わり方がちょっとこれで終わるには勿体無いな、と思ったところ、
本編後の最後に2期制作決定が明らかになり、既に続編を作り始めているように見受けられたので、
今後には大いに期待したいと思うし、楽しみが増えた。
(予め2期、というか分割はある程度は既定路線だったのかもしれない)

本作はアニメーター自身が観て楽しめる、
本当に自分達が純粋に作りたいものを作った、そんな情熱と新たな挑戦、拘りが実感できる作品だと思うが、
このような作風のものは、今の時代そうそう売れるものじゃない。

商業的な理由で特定の円盤購入層に受けるような、似たようなアニメばかりが量産される昨今、
敢えて大人が観て楽しめる、この作品を「深夜枠」でアニメ化したスタジオディーンには本当に感謝したいと思う。
(NHK辺りが率先して予算を出し制作してもおかしくない内容だと思う)

同時期にディーン制作の「霊剣山」「このすば」と比較すると、どれに力を入れて作っているか、
は火を見るよりも明らかだが、「霊剣山」が中国でのネット配信権で利益をもたらし、
「このすば」が低予算で円盤売上好調、結果的には本作が円盤売れなくても制作費回収できて2期決定、
という流れだとすれば、これは大いに歓迎すべきことではあるが、
同時にかなりの皮肉だといえるかもしれない。。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21
ネタバレ

アレク さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

落語って、笑いって

時は昭和50年頃八代目有楽亭八雲に弟子入り志願のムショ上がり与太郎から物語は始まり落語とそれに関わる
人達が織りなす漫画原作作品。

一時期寝る前に落語を聞くことが習慣になってたくらいで(飽きてすぐやめちゃいましたが)
落語の知識はほとんど、いや全くないんですがそんなまっさらな状態だからこそ
落語の魅力というのが変な先入観なしで見れたような気がして無知が逆に功を奏することもあるようですね(^^;)

それに加えてこのアニメからは抽象的物言いで恐縮ですが日本的、和的良さというか価値観が
全編から漂ってくる感じで同じ日本人の自分としても見ている間心地いい時間でした。

{netabare}
落語は舞台で座布団に座りながら務めるため所作が限定される、そのうえ漫才のように掛け合いで
空白の時間をつぶすこともできない、しかしそんな制約が逆に工夫する余地となり扇子や手の動き
果ては目つきに至るまで様々な人物を自分に憑依させ掛け合いができない不利も「間」として有効活用し
一幕の劇を創り上げる、そんな自分なりに感じた落語の魅力というものが落語の演目の最中に
登場人物ごとに変わるカット割りやBGMなどの演出的工夫から感じたし
さらに演目を何度も練習していく中でにじみ出るその人独自の芸
同じ演目でもやる人によって独自の魅力が醸し出される再現芸術の醍醐味みたいなのが
何気ない会話に織り込まれていてうなずきながら共感しながら
1話からガッツリ引き込まれていきました。

そんな1話で一番印象に残ったのは与太郎の落語のシーン、題目は「出来心」
さっき書いた演出に加えて舞台前の緊張が、首筋に流れる汗が
無意識に身を乗り出す与太郎の懸命さがノリノリの演出と合わさって
そんな細工って落語好きの方から言わせると邪道なのかもですが
落語ってこんな面白いんだぜといわんばかりの演出は見ていてとても楽しかったです。
さらにそんな与太郎の噺を何度も稽古する姿を見たであろう小夏が気が気でなく見守る様子
下らねぇなんてて軽蔑していたが思わず笑っちまう兄貴
同じ演目でも見る人によって感じ方が違う
与太郎に関わりがある2人ならなおさらですが
観る人の心境によっても同じ演目でも感じ方に個人差がある
ここでも再現芸術の面白み、不思議さが出ていてそれをちょっとした
言動に織り込まれ匂わせてくれる演出の粋さ
このアニメの世界観、好きだなぁ。

そこから話は変わり菊比古の回想になるわけですが
辛苦をなめた満州の慰問を経て他人のために落語をやると決めた助六、
おまえはどうなんだと菊比古に問うが
彼は演目の最中自分のために落語をやっていたと自覚する。

お客とともに盛り上がりライブ感を前面に押し出す助六と完成された領域に客を招き
酔わせる菊との芸の違いがそのまま二人の生き方を分ける、稽古を重ね演目を
自家薬籠中していく過程でその人の個性と不可分に結びつきその人だけの芸となる
ここでも落語というか再現芸術全般の面白さがさりげなく描写されてますが
それよりも強く感じたのは2人の道の分け方が実に自然といいますかどちらを
肯定するわけでも否定するわけでもなく共存している、そんな曖昧さというか自然さを素直に
抵抗なく受け入れてる自分も日本人なんだなぁとしみじみ自覚してしまうわけで・・・

そしてそんなことを思わせてくれる押しつけがましくないが
さりげない言い回しや行動で感じる義理人情の世界観を演出するスタッフの手腕
いやはや脱帽です。ただ舞台が戦前、戦後で落語が主題だから、道具や食べ物が和風のものだから
日本的に感じるというわけでなくそれもあるが古き良き義理人情、白黒つけない曖昧さが美徳の
価値観がこのアニメ全篇から感じられるようでそんなところから和的麗しさを感じるわけで。

師匠の愛人をやっておきながら弟子に色目を使うみよ吉の身勝手さもこの作品にかかれば
この上なく洒脱で粋、普通こういった恋の駆け引きって自分はこざかしさを感じてしまうんですが
声優さんの演技に裏打ちされた嬌態たっぷりに科を作る姿態は何とも妖艶。

特に印象に残ったのは別れ話のシーン
黄昏時、秋風が吹きみよ吉に気付いていながら
素通りしようとする菊比古から始まり互いに決定的な言葉は口にしないが
察しておくれといわんばかりの菊、いやよとみよ吉、
本人たちにとってはそれどころじゃないと思うし物見遊山気分で恐縮ですが
散り際に感じる日本的美意識が魅せる一瞬の抒情は例えようもなく婉美。


菊比古の心理をひるがえって考えればいよいよ師匠にも認められてこれからだというとき
結局色恋より仕事、芸を取ったという事で
森鴎外の小説にありそうな結構ドライな話なんですがこのアニメのフィルターを通すと
ため息が出るほど耽美的、その後のみよ吉が助六に愚痴る身の上話から顔を覗かせる
一抹の寂寥感、これも恋愛ゲームの駆け引きの一部なのか、いや、それすら心地いい
日本古来の萌たっぷり堪能させていただきましたm(__)m

しかしそんな曖昧さ、粋さを美徳とする世界でも必ずしもいいところばかりではなく
みよ吉や助六さらには幼少期の菊比古もそんなしがらみや暗黙の了解に割を食った代表であるわけで
みよ吉や助六は自業自得な部分がないわけではないが思わず同情しちまうのがこのアニメの世界観
声優の演技力に圧巻の助六決意の芝浜もみよ吉には届かず
2人の事故にも似た心中(いや逆か)で回想は幕を閉じるんですが見終わった後は
与太郎の言葉を借りると只々いい気分だったんですが冷静に振り返ると
いい出来事ばかりではなかったし結末もハッピーエンドとは行かなかったと思います。

ですが見終わった後の気分は不思議と心地いい、その理由を自分なり考えてみると
このアニメを見終わった後興味が出ていくつか古典落語を
ググってみたりしたわけでそんなことをやってたりこのアニメの作中で披露される演目を
振り返ってみて気付いたんですが登場人物が全員善人というわけでは
決してなくむしろあさましい欲望とかちょっとした出来心から
端を発しそこから展開する話が多く人間には善人の部分と悪人の部分がある
そんな清濁併せ持つしょうがない性分を持ち寄りながらなんとか日々寄り添いながら生きていく
そんな日々の生活を面白おかしく描写できた深い観察眼と心意気、それが人々の心を打ち
共感を呼び落語は時代を超え愛され続け今日まで伝統として残ってきたのかなーと
そしてそんな人々が織りなす人間模様がこの作品からもまざまざと感じられて
自分がこの作品に引き込まれた理由もそこら辺にあるのかなーと
思えば最初のほうは義理人情が前面に押し出されすぎ
与太郎がすぐ口座に上がれたりちょっと甘いんじゃないの、と思ったりしたのですが
弟子の雑務や辛いところをあえて映さない武士は食わねど高楊枝の精神だったのかもですね。
笑いの中に哀しみがある、いや哀しみを笑いに変える
チャップリンや松本人志さんを引き合いに出すまでもなく笑いの本質って案外そこら辺にあるのかなぁ
なんて自分がどや顔で指摘するまでもなく落語好き、お笑い好きの方にとっては
自明の理かもしれませんが、とにかくそんな自分にとって新しい発見をさせてくれるほどに
夢中になり引き込まれそして心地いい
作品でした。

最後に助六の名を継ぎたいと申し出た与太郎に見せた菊比古の狼狽の表情は
日陰に追いやられた3代にわたる怨念が過去から有楽亭八雲である自分に
追いついてきた恐怖かそれとも・・・

それでもそんな思いすら飲み込みながら今日も人の歴史は紡がれていく
ってこんなところで終わられちゃ続きが気になるに決まってるでしょう!
全然御後よろしくないよっ!ってことで二期はよ(/・ω・)/
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 43

63.6 21 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング21位
ALL OUT!!(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (189)
812人が棚に入れました
神奈川高校、入学式当日。
体格は小さいが負けん気は人一倍、初心者の祇園がラグビー部に入部し、物語は動き出す。
過去のある出来事からラグビーに打ち込めない同級生・石清水、
面倒見がよく部員を気遣う副キャプテン・八王子、
そして、圧倒的迫力と誰よりも熱い闘志を胸に秘めたキャプテン・赤山。
体格も個性もバラバラなメンバーが、青春というグラウンドでぶつかり合いながら成長して行く。
すべて出し切った先にある、最高の舞台を目指して――!

声優・キャラクター
千葉翔也、安達勇人、細谷佳正、逢坂良太、小野賢章、村田太志、庄司将之、小松史法、手塚ヒロミチ、濱野大輝、沢城千春、落合福嗣、酒井広大、河本啓佑、神原大地、永塚拓馬、小林大紀、西山宏太朗、真木駿一、上住谷崇、高塚智人、中尾一貴、深町寿成、浦田わたる、岡井カツノリ、橋本祐樹、太田悠介、佳村はるか、土師孝也、岡本信彦
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガンバれ! ニッポン!

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総評】
ラグビーワールドカップ、いよいよキックオフです。にわかながら、血が騒ぐ!!!

熱いスポ根系は大好きなんで、楽しく視聴できました。今期(2016秋)はスポ根多かったですね。卓球娘しかり、競女wしかり。

その中で、最も熱いアニメ。展開は、ど直球の王道ながらも、魅せる力がありました。

自分のこれまでのアニメ人生w でもレアなんですが、結果「ジジイに萌えたアニメ」でした(笑)

やはり、ラグビーワールドカップの影響からなのでしょうか、ラグビーアニメが作られたのは。

個人的には好印象です。剣道もそうだけど、ラグビーのように(日本人的に)そこまで人気のない競技ほど、アニメや漫画で光を当ててほしい♪

※でも9話のみ、超酷評、というかイラッとした気持ちで書いたレビューです。

ラグビーは、好きです。ルールは(基本的なものは)分かりますが、テレビで大学の試合とかやってればたまに見る程度なので、あまり専門的なことは分かりません。

デカイ人が有利な競技(バレー、バスケ、アメフト等)に小さい主人公がぶつかっていく、という筋は王道ですな。ただこれにも2パターンあって、「チビならでは良さを生かす」か「チビだけど正面から挑む」か。前者は、バスケの「あひるの空」、アメフトの「アイシールド21」。後者なら、バレーの「ハイキュー!!」とかが近年の有名どころですかね?

この「ALL OUT!!」はラグビーという競技の特性上、「アイシールド21」のように、「各キャラがそれぞれの身体的・精神的特徴を武器に戦う」展開になるのかな? でも、主人公の祇園はタックル好きだし、ハイブリットな感じにしていくのでしょうか。

ただ、ラグビーアニメの難しさは、やはりキャラの多さでしょう。1チームの人数が11人のサッカー漫画の金字塔「キャプテン翼」の「南葛」ですら、長野君や石見君など、ほぼモブキャラもいましたし。しかもアニメ尺ならなおさら難しい。結局、団体競技なのに、個人の争いみたいになっちゃうんだよね、人数が多い団体競技って(だから戦術面があまり見せられない。アイシールド21はそのへん、頑張った方だと思う)。

個人的には、「ラグビーならではの熱さ」「感情移入できるキャラを何人作れるか」に注目して観たいと思います!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
熱いアニメでした。ぶつかる、繋ぐ、泣く、笑う。

特に良かったのは、「名言」と「監督」。祗園の「俺らのボールだろ!」や岩清水の「でかい僕らで鬱憤を晴らしてるの?」などの名言はラグビーならではのもので熱くなりました。籠コーチは良かったです。淡々と正論を述べつつ、実は熱く優しい。意外とお茶目。監督キャラとしては最上位の渋さだと思いました。自分も、道場で子供たちに教えることもあるから、見習いたいな~と思いましたw

さて、この作品を考察する観点のうち1つ目の「ラグビーならではの熱さ」は当然よく表現されていました。原作者がラグビー経験者というだけあって、かなり細かいところまで描けてました。

「ラグビーの熱さ」とは、「生身のぶつかり」「繋ぎ」「ノーサイド」だと思います。

パスで一気に進めない以上、ランで少しずつゲインを稼ぐか、横パスを繋いで繋いで前に進むしかないラグビー。正に自己犠牲のスポーツ。生身でぶつかる、ほとんど格闘技としか思えない競技だからこそ、試合が終われば、敵味方なく互いを称え合います。

そういうシーンは随所に見られました(祇園の初トライがモールからの流れだった部分は、繋ぎや自己犠牲を表しています。慶常との合同練習や天竺戦終了後の雰囲気はノーサイドを表しています)。

観点の2つ目は、「いかに感情移入できるキャラを増やすか」ですが、ここは「学園青春モノ」としての側面でカバーしていた印象が強いです。

特に2クール目は、それぞれのキャラクターの「部活外」を通し、キャラへの感情移入を促す作りになっていました。だから、試合中にキャラが苦しい場面に陥ると、「頑張れ!」と応援したい気持ちになれます。ただ、その裏返しではあるのですが、ラグビーのプレー(技術的な)面でのキャラ付けが不十分でした。

具体的に言えば、プレー面でキャラが立ってたのは、祇園・岩清水・大原野・江文・松尾・貴船くらいで、実は赤山ですら、プレーの「色」は薄かったです(なんでもやれるだけに)。残りの、睦・賀茂・伊勢・諏訪・広田・春日(他)などは、プレーではなく、日常パートで色を出してた感じかな。

それが悪いわけではないのですが、私はスポーツアニメが好きなんで、もうちょいプレー(技術・戦術)面を見せてほしかったな~と。まあ、そこは原作連載中ゆえに、今後に期待ですね(原作も買おうと思うし)♪

最後に、1期EDの「全力少年」ですが、勿論名曲で、大好きな曲なんですが、だからこそ個人的には、「ある意味では合わない」なと思いました。あの曲は、新社会人とか、「変に利口になってしまった大人」に向かって作られていると思います。だから、視聴者である我々オッサンの心情は表していますが、今、青春真っ盛りの高校生である、登場人物達の心情を表しているわけではないのかなと。もっとも、松尾先輩の心情はよく表していて、そこをメインに考えているのなら、ぴったりな曲だとも思いましたが。
{/netabare}

【各話感想(レビュー)】
{netabare}
5話で籠コーチが来てから、急に面白くなった印象。弱小チームに名コーチが来てから強くなる、王道ですな(そういう意味ではあだち充作品は逆に凄いw)。そういうコーチが横暴なのはテンプレだけど、そこに逆らうよりも、素直に頭を下げられるってのは格好良かった。やる気になるヤンキー。はじめはバカにしてた奴らも認め始める。そしてチームがひとつになっていく。

祗園が、ただチビだからダメだったのではなく、精神的な部分にダメな理由があった。岩清水の「デカい僕らで鬱憤を晴らしたいからタックルしてるの?」って指摘は熱い。祗園の「俺らのボールだろ!」に並ぶ、ラグビーならではの名言。籠コーチは横暴なだけでなく、論理的で、チームを強くするために事実を述べてるだけで、ちゃんと褒めるポイントでは褒めるし、凄く魅力的な人物。これまでの「監督キャラ」の中でも、トップレベルに好きかもしれない(同ランクに、安西先生や田岡監督がいますが、それは言いすぎかなw)。

11話は各キャラの掘り下げが進んだ良回。一気にたくさんのキャラの「プレー」が理解できた。

2期目に関しては、熱さから一変、シリアスな展開が続きます。キツい部活、勉強との兼ね合い、家庭の事情。

14話の日常回は良かった。奥さんに負けている、籠コーチも良いわ~♪ 吉田先生との、大人な付き合いも良い感じ♪

VS天竺戦は、天竺のバラバラさとの対比で神高の良さを出す回。廉平はなぜ、もっと名門に行かなかったのかな?

天竺戦終了後の雰囲気、何より籠コーチの言葉は、「へ~」と思った。「勝ってもあまり喜ぶな。負けた相手のことを考えろ」は、剣道と全く一緒。「トライしてもあまり喜ぶな。皆で繋いだボール。たまたまお前が最後にいただけ」は、ラグビーならではだな~と思った。

20話以降は、再び各キャラを深めていく展開。ラストの嶺蔭2軍戦は、かなり、プレー自体を魅せていて良い感じだった。そして、最後に何の奇跡も起こせず終わるところも良かった。ラグビーって、番狂わせが起きにくい競技だと思うし。
{/netabare}

【余談1 ~ラグビー部に言うと喜ばれる言葉w~】
{netabare}
ラグビーやってる人に「アメフトと違って防具つけてないのに膝に頭から突っ込むって、ある意味アホっすよね」と明るく言うと、大抵は喜ばれますw

そしてその後に、「マジで怖くないんすか?」等を聞くと、生き生きと話してくれますw 大学でもラグビー部の奴等とはよく呑みました。あと喜ばれるのは、「剣道部が呑みで勝てないのは、ラグビー部と相撲部くらいだよ」とかね(笑)

でもその「生身でぶつかる」のがラグビーの魅力のひとつだと思うし、彼らが誇っていることでもあります(いや、アメフトも好きですよ! つか、スポーツには全てそのスポーツなりの魅力がありますし。アメフトの人には、「そんな防具なんて重くて固いもの着けて全力で突っ込むなんて、軽トラに突っ込むみたいなもんすね!」って言いますw)。
{/netabare}

【余談2 ~ラグビー漫画の主人公で多いポジションは?(色々調べてみましたw)~】
{netabare}
過去のラグビー漫画の主人公のポジションを軽く調べてみました(ネットで調べられる範囲ですが)。

・明刹工業高校ラグビー部→フルバック(15番)
・アップセット15→スタンドオフ(10番)多分
・HHORIZON→スクラムハーフ(9番)
・ノーサイド→スタンドオフ(10番)
・フルバック→フルバック(15番)
・IDATEN→不明、多分、ウィング(11番、14番)

と、ここまで書いて分かったこと。

①そもそも人気のあった(長期連載された)ラグビー漫画自体が皆無に等しく、いくらググッてもわからない部分が多かったです。

②そんな中、主人公にはバックス、しかもセンターラインのポジションが選ばれやすいようです。やはり、フォワードの巨漢ではイケメンを書きにくいとか、(読者の大半は普通の体型のため)共感されにくいとか、プレーが地味だとか、センターラインのポジションの方が様々な局面に顔だしやすいとか、色々あるのでしょう。

③意外とナンバー8が主人公として少ないです。やはりエースポジション、スーパースターとの認識が強く、努力や成長を書きにくいのかなと。

④フルバックは、まあ最近のは五郎丸さんの影響かな(笑) 昔のは、サッカーで落ちこぼれたとか、ヤンキーで蹴りが強いとか、最後のディフェンス残る(自分が抜かれたらトライされるポジションだ)とか、描きやすい部分もあるのかもしれません。

※そういった点を踏まえれば、今回の「オールアウト」で「祇園」が務める「フランカー」というのは新しいのかも。

「フランカー」はハイブリッドなポジションで、本来は速く強い人(現日本代表でいうと、リーチマイケル選手)が適正だけど、身体は小さいけど、タックルに特化し、気が強くスタミナのある祇園にはぴったりだとは思います(やっぱり小さいよりは大きい方が、良いけどね、フォワードではあるわけだし)。

まあ祇園の場合は、所謂「オープンサイドフランカー(フェッチャー)」というやつですね、ボール奪取に特化したフランカー。サッカーで言えば、山口螢選手や細貝萌選手、南アフリカW杯の阿部勇樹選手、往年で言うとガットゥーゾ選手やマケレレ選手、カンビアッソ選手のような、守備的ボランチ(日本風に言うとクラッシャー・アンカー)的な役割かな?

「弱虫ペダル」でもそうですが、最近のスポ根ものは、「縁の下の力持ち」的な役割の人が主人公になること、多いですですね。まあ、読者の大多数はスーパースターじゃないわけですし、(日本人)みんな現実的になって(小さくまとまって)きたから、「漫画に求めるもの」も、「憧れ」から「共感」に変わってきたのかもしれませんね。
{/netabare}

【苦言(9話 SLAM DUNKのオマージュについて)】
{netabare}
この作品がSLAM DUNKのオマージュだということは明らかだし、例をあげればきりがないです。キャプテンの名を「赤山」にしてることからも、原作者は隠す気がないんでしょうね。(赤木→赤城山→赤山 なのかな?)。

要素を真似るのは、まあ最悪、良いんです。創作物なんて、かなりやりつくされてますし。完全オリジナルなんて、ムリがあるし。でも、「昔」の「超名作」の「展開」を「あからさま」に真似るのは、どうなんでしょう? オマージュ=尊敬、としとけば、何でもOKなんでしょうか?

特に9話目。流血して「大丈夫だ、すぐ戻る」と言い、その後に「30点とりかえすぞ!」「俺たちは負けてない」という赤山。まんま、海南戦の赤木ですやん。

このアニメ好きなんですが、熱血スポ根ものなのに(もしかしたら今の子供には分からない、つまりはパクリとバレない)パロを入れてくる姿勢、しかもそれが個人的には聖域のSLAM DUNKのもの。SLAM DUNKファンとして、(ちゃんとネタですとしていないので)次第に腹が立ってきました。これは、(笑)無しのマジなやつです。

もしこのまま「熱血モノの中」で、SLAM DUNKのパロ、いや、パクリを平然とやり続けるなら、切ろうかと考えていました。なんなら今期(2016秋)で1~2番に楽しんでたアニメだったけど、SLAM DUNKへの愛はそれ以上です。ギャグアニメなら別に良いんです。「スポ根アニメの熱さをパロに頼る姿勢」なら、それは嫌いです。興ざめです。

10話目以降、あんまりに明らかなものは少なくなり、とりあえず溜飲を下げたので、完走できましたが、やはり気を付けてほしかったです。そこで、☆をひとつ落としましたm(._.)m
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ジャケツちぎれて闘へる感あり

原作未読


2019年ラグビーワールドカップ日本大会は大盛り上がりでしたね。
前回大会も五郎丸選手に注目が集まったり、着実に認知度を上げてきてる感がある競技がラグビーです。

ただしアニメに目を移すとラグビーを題材にした作品は、知る限り本作ともう一つくらい。知名度のわりには圧倒的に少ない。
希少価値だけで手を出しづらいとしても、時流を言い訳に乗ってみるのも悪くありません。


作品タイトルでもある 『ALL OUT!!』


 {netabare}ぜんぶ出し切れ!!{/netabare}


タイトル詐欺なんて言葉とは無縁。そのまんま正々堂々 “名は体を表す” 全25話の体育会系スポ根アニメでした。


ラグビーという競技の性質上、味方もライバルもあわせたらものすごい数のキャラが登場します。いくら25話あるといっても全員にキャラ回/キャラパートを振れるわけではありません。
じゃあ光を当てずに放っておくかといえばそうではなく、「表情やリアクション」「試合時のポジショニング」「プレイの選択」「つるむメンツの組み合わせ」あたりで変化をつけることでキャラの成長や心情を表現してたりと丁寧に作られてます。
名前を全員覚えているわけではないのですが、補欠を含めてチームの一体感を作品全体から感じることができたので満足よ。
自チームだけでなく県内ライバル校3校と県外チームいくつか出てきますが、キープレイヤーや学校の特色などすーっと覚えられる不思議。導線が自然でした。

これ重要なことだったと思います。
スポーツものは競技の魅力が伝わってこそ。今は旬なので皆さんも「献身」「犠牲」なるキーワードは記憶に残っているはずです。
仮にですが、突出した能力を持つ主人公が無双したり、ひ弱な主人公が這い上がったりみたいなヒーロー活躍型の設定だったら別の物の見方をしてたと思います。


競技が持つ根っこの部分を捉えていたら次に重要なのがルールや規則です。“やり方”を知れば“観戦の仕方”がわかるってやつです。
主人公を初心者の設定にしてチュートリアルを都度都度はさむ定石の展開でこれもクリア。
オフサイド知らなくてもサッカーは楽しめますが、ルールが複雑なラグビーではルール知ってる知ってないは肝になります。図解でのルール説明あり。ボールを持ってない選手の動きの説明あり。全く競技を知らなくても分かりやすい解説付きでしたので安心してくださいね。

試合中の描写は大写しの局地戦が中心でした。全体を見渡すようなカットは皆無。ここはメリハリが欲しかったところです。
引きの映像にすることでバックスのランの速さが際立つ。ボールを持ってないプレイヤーのオフザボールの動きが見える。といったゲーム戦術の理解に繋がるメリットはもちろん、似たようなカットの重複を避けてメリハリもできますしね。
捨てて得たのは体と体のぶつかり合い。迫力を全面に出す意図だったのかもしれません。それはそれでアリだと思います。


結局のところ、唯一!?のラグビーアニメが競技の本質を捉えたものと感じられるのは幸せなことなんじゃないかしら。
『スクールウォーズ』の時代から脈々と流れる

 “One for all All for one”

今なら『ONE TEAM』それを体感できる泥臭い作品です。なお、イケメンも萌え娘も出てきませんので悪しからず。
神奈川のラグビー弱小高校を舞台にチビの主人公が入学してとか、そこに良い指導者が現れてとか、詳細はあらすじをご参考に。
脚色やツッコミどころは当然あるものの、ラグビーらしいラグビーものに触れられる良作です。



※以下ネタバレ所感

■途中モブ化する主人公

ちびっ子で気の強い新入生が競技を通じて成長していく。主人公とは対照的な大柄で温和な性格の新入生をパートナーにして。
…と初めはそんな王道を匂わせながらこの主軸二人、祇園健次(CV千葉翔也)と石清水澄明(CV安達勇人)は途中から空気と化します。

{netabare}顕著になったのは1クール後半あたりから。部活外で他の部員の日常回や家庭エピソードがメインを占め登場回数が減りました。{/netabare}

{netabare}それでも最後の嶺蔭戦でチームの皆の心が折れそうだった時に怯まぬ勇気を示しチームを鼓舞したのは彼。きちんとおいしいところは持ってきます。

そして気づけば第1話ではクソガキとしか形容できなかった祇園が、これまでにやってきたこと。

・持って生まれたガムシャラさはそのままに
・己の武器を活かす方法を手探りで模索する
・自分中心から徐々に仲間に目を配れるように
・下手でも卑屈にならず努力を重ねる
・教えを乞う謙虚さもある

物語終盤では面構えの良い男に成長してました。

{netabare}人生初トライの時のリアクションが秀逸。小柄ゆえに活躍する期会すら与えられなかった青年が、やっと見つけた、いや見つけたと思いたかった居場所で不安を抱えながら努力を重ねてきたことの一つの結実。どう喜んだらいいかわからないというのがリアルでした。
それにモールからのトライだったというのも良い。チームメイトが「献身」「犠牲」を払わなければ生まれないものだからです。{/netabare}{/netabare}


■赤山のあれ

第1話ではコワモテのボスキャラみたいだった彼。
…某神バスケ漫画のゴ…みたいなキャプテンでしたが、蓋を開けてみれば先輩だってただの高校生でした。もちろん良い意味です。

{netabare}その突出した身体能力の高さゆえに自然に身につけたプレイスタイルがありました。
相手に捕まえられても引きずって敵方のフォローを誘い自分にマークを集めてからパスを出すっていうアレです。

{netabare}嶺蔭戦前半。神高ボールのラインアウトでモールを予想する敵方の裏を突きピールオフからトライを奪った場面。石清水からボールを受けた赤山が相手に捕まるより前に八王子睦に展開したからこそのトライでした。
作画を見てみたら、たしかに早く展開しないと密集からのヘルプに追いつかれるのとバックスが睦のランコースを防げる位置へ移動可能な勢い。コンマ何秒のナイス判断となってました。{/netabare}

視野が広がってきた。状況判断がついてきた。これをもって成長の証としても良いのですが、なにより彼の「上手くなりたい」がための謙虚さ真面目さが表れてたんじゃないかと思えるのです。{/netabare}



※以下は余談

■奥田民生プロデュース『全力少年』

1クールめのED曲です。説明不要の名曲。そして奥田民生が編曲しているという豪華さ。
民生は脱力してる釣り好きなおじさんではないですよ。めちゃくちゃ研究熱心で音楽に対して真面目なんす。
神高にもぱっと見はアレだけど実は真面目…っていうかわいい子たちばかりだったでしょう。曲はもちろん好きなのだが民生起用は「狙ってるんかいな!?」と思う。


■ウケない作品

棚に入れた:737 感想・評価:179 

2019年11月14日時点の数字です。
2016秋は棚入れ5000件超の『ユーフォ2期』を筆頭にそれから離されること31位の位置。レビューの数も30位。
放送本数が違うので単純比較はできかねますが、注目度が低いったらありゃしません。

あにこれ閲覧者マジョリティのニーズには合わないタイプの作品と言うよりも、開始前からふるいに落とされることで見落とされがちな作品です。
観てみたら案外いいものかもしれません!というのが、イケメンと萌え娘を抜いた体育会系スポ根アニメ。
似たようなもんばっか観てるな~、たまには趣向を変えてみようという時にいかがでしょうか。

同系統では2018年秋の『火ノ丸相撲』なんかもそうでした。こちらは

棚に入れた:465 感想・評価:148 

似たようなものです。このへんの数字に興味ある方は「放送時期別ランキング」をご確認いただければよろしいかと。条件に合わせてソートも可能です。



他にも

・籠(こもり)のじいさんマジかっけー
・残波の目の色どう見ても悪魔だから
・リアルの松島選手は桐蔭出身だったな

いろいろありますが長くなったのでこのへんでm(__)m


続きの観たいストーリーだし、みんなのその後も気になるので続編希望しますが気配すら感じません。
この25話で“ALL OUT(全部出し切った)”ということなのかしら。いや違うだろう、と思う自分がいます。



視聴時期:2019年7月~2019年12月 再放送  

------
2020.02.18

この作品ではないけれど、ラグビーをネタにしてスレンダーマッチョのイケメン揃えると途端に胡散臭くなるのでやめてほしい。そういう方にはステージで歌って踊らせるとか適材適所ってものがあると思います。山下真司程度(失礼!)を男前認定するくらいでラグビーはちょうどよい。※個人の意見です


2019.11.19 初稿
2020.02.18 タイトル修正/追記
2020.06.28 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 45
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

"番狂わせの少ない競技”の本当に……本当に地道な土台作り

原作コミックは未読。

本作で茶色のラグビーボールが出てくると思っていた程、ラグビーに疎かった私w

放送前、本作が“ラグビーを題材にした史上初のTVアニメ!”とアピールして来た時は、
高校ラグビーとか伝統があるのに意外だな……という印象を抱いていました。

実際、視聴してみて、選手の実力を反映しやすいように合理的に進化してきたと言う、
ラグビーの説明がてら、ストーリーが進行していくと、そのルールの合理性故に、
例えば超人主人公がミラクルプレイで試合をひっくり返すような、
どんでん返しで感動演出!というプロットなど、まず成立し得ない。
ラグビーという堅牢なスポーツに舌を巻くことになりました。
これは確かに漫画で連載し続けるのも大変だろうなと思いました。

本作はそこを全員主役で、全員練習で汗を書いて、泥にまみれて貰う。
モールの如くジリジリと押していく、地道なシナリオ展開で、
愚直にラグビーにぶつかっていった点が特徴。

どんなスポ根アニメも、練習したこと以上のものは試合では出ない。
と主張しますが、本作は徹底的。

{netabare}何しろ2クール全部、練習と練習試合と合宿。
公式戦を一試合も行わないまま消化してしまったのです。{/netabare}

よく部活アニメの感想などを見ていると、
たったこれだけの練習で上手くはならないよ~。
と言うコメントをちょくちょく見かけますが、
本作を観て、まだ練習量が足りないと言うなら、
部活アニメなど見ない方がいい。

それくらい土台作りを重視した作品でした。

地道ゆえ、退屈することがあったのも否定はしません。
ルールに基づいたスポーツと、スポ根のキャラ性、ドラマ性の両立の難しさを
痛感することも多々あった作品でもありました。

けれど、それを乗り越えて、成果を示された時は、
底からじっくり暖められた風呂の如く、
芯から熱くなるものを感じることができました。


好きなキャラは籠(こもり)コーチ。
練習も愚直なら、指導も愚直。
だからと言って、根性論には落ちず、
理論的な練習で教え子を明るい方向へ導く……。
それ故に、彼が語る言葉には説得力を感じました。

{netabare} 個人的にコーチ陣が酒席等で指導論などを語るシーンが好き。
「指導者は常に子供を驚かせる張本人でなくてはなきゃならない」
ノミュニケーションでは時に深い言葉が飛び出します。
もっとも酔い潰れて覚えていない方もいらっしゃるでしょうがw{/netabare}

【前半戦1クール感想】「お前ら、オールアウトって知ってるか?」

{netabare}男女構成比が極端な深夜アニメの諸作品。
ちょっと紳士の煩悩に流されるまま作品をチョイスしていると、
たちまち二次元世界で美少女たちに包囲されてしまいがちですw

尊氏の2016年秋もまさにそんな惨状w
何か漢(おとこ)たちが暑苦しくぶつかり合うアニメを投与して、
極端に極端をぶつけて中和せねばw

そんな謎の使命感で徘徊していた所、辿り着いたのが本作。


本作は神奈川県のとある弱小高校ラグビー部の男たちの青春物語。
各校部内に女子マネやイケメンラガーマンの追っかけ等が若干名いる他は、
(他に強いて言うなら、{netabare}作品内二次元世界にて撲殺系魔法少女が登場する以外はw{/netabare})
見事なまでに男しかいない。
筋肉ムキムキな男たちの飛び散る血と汗と涙!
魂のぶつかり合いがあるばかり。

前半戦は練習や紅白戦、合同練習試合等を通じたラグビールール初心者講座も兼ねた、
泥臭い地道な伏線張りが続く展開。
{netabare}GWですら遊びにもナンパにも行かず、校舎内で男たちがすし詰めに寝泊まりして校内合宿!{/netabare}
暑苦しいぜ!!


ただこのまま延々とぶつかり合ってばかりだと、
俺のスタミナはもたないのではないかw

そんな私の懸念が払拭されたのは、
{netabare}にわかに元全日本の老コーチが招聘されて以降。{/netabare}
ガムシャラ一辺倒の弱小ラグビー部に意識改革がもたらされてから。
その後、本作は私の中で単なる萌えアニメ中和剤じゃない。
次回が楽しみなスポーツアニメに昇格しました。


特に第六話の{netabare}「出し切ること」
レビュータイトルにも掲げた、
コーチによるタイトル回収のセリフから始まる教示が心に響きました。

「オールアウト」……全て出し切ること。
要するに死に物狂いでやれば全国大会にも行けるだろう。
だから一生懸命やれ。ってことなのですが、
私には部活にありがちな単なる根性論じゃない、
老獪かつ科学的な言葉の使い方を感じました。

部活に限らず、プロスポーツなんかでも、
低迷しているスポーツチームというのは練習して着実に強くなっていく、
そんな当たり前すら損壊しているもの。

一生懸命取り組むことにすら迷いが生じがち。
狭い練習場で空回りし、頑張る根拠を渇望する彼らに、
「オールアウト」というより広い世界の概念を与える。
その言霊パワーに震えました。{/netabare}

「ALL OUT!!」が実現した時、神奈川県大会にどんな旋風が巻き起こるのか?
成果を確認するのが楽しみでなりません。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

66.7 22 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング22位
七つの大罪 聖戦の予兆(しるし)(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (315)
2088人が棚に入れました
いまだ人と、人ならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。ヘンドリクセンとドレファスの二大聖騎士長の支配から王国を奪還した<七つの大罪>とエリザベス、ホーク。王国誕生祭も無事に終わり、リオネス王国にようやく平和が訪れた。だが、次なる脅威の予兆は、確実に生まれつつあった-。そんな気配を感じてか感じていないのか、<七つの大罪>たちはようやく訪れた日常を満喫していた。しかし、彼らの日常が普通で済むはずはなく...。

声優・キャラクター
梶裕貴、雨宮天、久野美咲、悠木碧、鈴木達央、福山潤、髙木裕平、坂本真綾、宮野真守、木村良平、櫻井孝宏

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「トントコトコトコ、トントコトコトコ…」

この作品は1期の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

七つの大罪の続編が放送される…これは私にとってとても嬉しい情報でした。
1期は2016年9月24日時点で、お気に入りの棚序列21番目の作品…
エリザベスに…ホークに…バンにたくさんの感動を貰った作品なんです。
期待せずにはいられない…そう思っていた矢先、アルスラーンとの変則放送で全4話と聞いた時には少し寂しさを感じてしまいました。
4話しかなかったら物語の進展は望めないからです。

でも、そこは気の持ちよう…例え物語が進展しなくても、またみんなに会えるんだから…と思って視聴を始めましたが、1期の後日談だったのであまり違和感は感じませんでした。

物語の舞台はリオネス王国奪還戦後の王都…熾烈を極めた戦いの傷跡は街のいたる場所に残っており復興の真っ最中といったところです。
全4話であるため、登場人物もバッサリ切られています。
ヒロインであるエリザベスなんかは、ほんの少ししか登場しないのは残念でしたが、1回毎に主役が入れ替わりながらホーク、ディアンヌ、キングらが活躍してくれます。

1期を視聴した方だったらディアンヌの姿には多分ビックリすると思いますが、これは見てのお楽しみ…

個人的にはディアンヌの活躍は嬉しい限りです。これまで自分の境遇からずいぶんと不憫な思いをしてきたと思います。
だからこれは彼女がずっと抱いていた願望なんです。
心優しくて力持ち…そんな彼女の言動は彼女らしい優しさが一杯でした。
それに何と言ってもディアンヌのCVは悠木さんですから…
彼女の魅力を悠木さんが最大限に引き出してくれています。
尺は短いですが、ディアンヌの女の子としての魅力は余すことなく描かれていると思います。

そして、ディアンヌと行動を共にしている時のキングの嬉しそうな顔といったら…
今回もキングは頑張ったと思います…だから今回のオチは彼にとって一世一代の不覚と言っても良いでしょう…

でもやっぱりイチオシは自称「残飯処理騎士団」団長のホークちゃんでしょう。
姿はだいぶちっちゃくなりましたが、勢いと突っ込みの切れは健在です。
1期の終盤で見せてくれた勇姿…今でも脳裏に焼き付いています。

オープニングテーマは、MUCCさんの「CLASSIC」
エンディングテーマは、瀧川ありささんの「色褪せない瞳」

やっぱり4話はあっという間…ですが、これは次への布石だったんですね。
新作TVシリーズ…この作品のファンに対する最高のプレゼントだと思います。
現時点での情報は「制作が決定した」のみですので、今後の続報が楽しみです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作者は狙っている。

原作者の鈴木央さんは少年ジャンプの頃からコアなファンが付くようなベテランマンガ家でデビューしておよそ20年経つ。

しかし、作品そのものが売れてきたかというとそこまででも無く、ジャンプからサンデーに移り、そしてマガジンへとその苦難の道筋は計り知れない。

講談社では「進撃の巨人」の大ヒットで、その追い風に乗るべく企画されたのが本作「七つの大罪」だろう。

ファンタジーは昔から売れ筋だが、あからさまにドラゴンボールやワンピースを視野に入れたキャラクターデザインや王道ストーリーはいささか食傷気味である。

つまりは個性というものがほとんどなく、職人技としての漫画作りである。この「あざとさ」が多くの大人の漫画読みには受け付けないだろう。

どちらかといえば、ライトな漫画ファンや小学生、中学生向けといった形である。

大人は「進撃の巨人」や「鋼の錬金術師」や「ベルセルク」の方がより楽しめるだろう。

この作者にしてはエッチ要素が多いのはまさにあからさまな客引きだといえる。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

やしうり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

個々のエピソードがね…:(T-T):

全4話。
サブタイトルが"予兆"なので、ホントに予兆だけだった。アニメ2期への繋ぎ、OVAのような位置付けなのかと。

七つの大罪、本編のアニメは好きでした。
涙あり、笑いはなかったけど、劇伴が天才作曲家=澤野弘之氏の物なのでかなり盛り上がって、少年ジャンプ系の中では胸熱すぎて楽しかった。
ジャンプだと思ってたら、マガジンだったけど(^w^)どっちでもいいけど。

私の推しメン=ディアンヌ回があったのが予想外で嬉しかった(*^-^*)
ディアンヌとキングの関係は、見ているだけで涙腺崩壊です(ToT)
一瞬だけ井上麻里奈嬢も可愛かった(*^-^*)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

66.0 23 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング23位
キリングバイツ(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (248)
911人が棚に入れました
平凡な大学生・野本裕也(のもとゆうや)は、謎の少女・ヒトミと出会う。ひと気のない廃棄場にて、野本は彼女が獣の姿に変貌し、獅子の怪物と死闘を繰り広げる様を目撃する。彼らの正体は、人類の頭脳と獣の牙を併せ持った「獣闘士(ブルート)」。そしてヒトミは、最強の闘争本能を秘めた獣闘士「蜜獲(ラーテル)」だった。獣闘士たちは、古来より日本経済を支配してきた4大財閥、三門・八菱・角供・石田に抱えられ、その代理人として決闘を行い、覇権を争ってきたのである。そして野本もまたヒトミと出会ったことで、この獣闘士たちの熾烈な戦い「牙闘(キリングバイツ)」に飲み込まれていく──。

声優・キャラクター
雨宮天、羽多野渉、内田真礼、上坂すみれ、赤﨑千夏、潘めぐみ、浅川悠、本田貴子、柴田秀勝
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

セクシー&バイオレンスなケダモノバトルアニメ

あらすじ

{netabare}この国の政財界を支配する四大財閥。そのパワーバランスは裏で開催される
獣人の戦士「獣闘士(プルート)」同士のバトル「牙闘(キリングバイツ)」で決められて来た。

平凡な男子大学生はしょーもない理由から(←本当にしょーもないw)
牙闘に挑む獣闘士「蜜獾(ラーテル)」に遭遇し、戦いの渦に巻き込まれて行くことになる……。{/netabare}

同名原作コミック(未読)のアニメ化作品。


【物語 3.5点】
本能の赴くままにバトル描写するためのシンプルな構成。


上記の超設定による土台の上で、
序盤の小競り合いを経た後、中盤以降は、各獣人の回想も交えつつ、
ひたすらチームバトルロイヤル大会の描写に徹する。

エロ要素も{netabare}雌と交尾することしか考えていない蛇さんや、
発情フェロモンを撒き散らす猫さんなど、{/netabare}
お下劣な獣人も逐次投入されショーは低俗化。


毎回、波乱が巻き起こったED後には、おまけアニメ「導け!オシエちゃん」が挿入。
ヒロイン・ラーテルと共生関係にある鳥の如き性格を百合妄想として爆裂させ、
混迷に拍車をかける。


このままでは評点は底割れ必至だが、
こんな獣人バトルのために広げたような陰謀論設定の大風呂敷を、
1クール、一大会で、それなりに畳んでみせ、
意外と着地は決まっている。


【作画 3.5点】
ハミ尻美女獣人が躍動ということで、どーしても尻にばかり目が行ってしまいますがw
肉体描写は体幹を中心にまずまず。

その上で各ケダモノの特徴を再現した技の応酬など、
部位欠損も辞さないグロ表現も交えて
描写されるバトル作画は中々刺激的(あとはエロもw)


【キャラ 3.5点】
男子主人公は典型的な意志薄弱の流され体質。

ですが、これは獣人アニメ。人間主人公の影が薄くて何が悪い?
とばかりに開き直り、イライラは通り越すためか、
不思議とストレスは感じませんでした。


各獣人の性格&バトル設定を補強するケダモノイラスト解説は、
やや誇張やこじつけを疑わせる内容もあるもののw
ギャグ含みの煽りと割り切れば、盛り上がることも可能。

ヒロイン獣人・宇崎瞳の元ネタが小型食肉類のラーテルというのは変化球だが、
ドン引きする位の不屈の闘志など、
バトルの王道にマイナーなケダモノのしつこい性格がマッチ。


百獣集結の中、私のお気に入りはラビこと稲葉 初(うい)。
脱兎の如く逃げることと、穴を掘ること以外は、ほぼ戦闘力ゼロのウサギさんが、
凄惨な獣人バトルロイヤルに投入される悲劇は、癒やしももたらす一服の清涼剤でした。
(最後の{netabare}適者生存のオチも読み通りでしたが笑えました。
俺、あの会場にいたら多分ラビにベットするので一人勝ち確定ですw{/netabare})


【声優 4.0点】
全体的にテンション高め。

ヒロイン・宇崎瞳(ラーテル)役は雨宮 天さん。
「牙が鋭い方が勝つ!」(←毎回、決め台詞が強引w)と吠える勇ましい獣人ヒロインボイスに燃えるか、
男子主人公を「殺すぞ!」とパシリにするオラオラボイスに調教されるか、
反転、祠堂さんに手懐けられて頭をナデナデされる甘えボイスに萌えるか、
どれでも、お好きな方をお選び下さい。


ライバル・三門財閥を率いる令嬢・陽湖を演じた潘 めぐみさん。
形成有利の時は上から目線で勝ち誇り、不利の時は狼狽え、絶望する、
起伏の激しい明快なボイスでショーアップに寄与。
(最後は、{netabare}エロ的な意味でケダモノの餌食に……{/netabare})


ナレーション役の諏訪部 順一さんは獣人解説等で、
CV.篠崎 舞さんは司会進行役&次回予告で会場過熱に貢献。


私のツボ:毎回おまけアニメにて「オシエちゃんは獣人でも何でもない!」
のナレーションで締めるグタグタな幕引き。


【音楽 4.0点】
劇伴はロック中心で押しまくり熱戦を煽る。

OPのfripSide「killing bites」も今回はロック寄りのアレンジで闘争本能を追求。

EDもロックバンド・キツネツキの「ケダモノダモノ」
“あのコはどっから見ても ケダモノだもの”
ED映像……どっから見ても、美女のセクシーボディでした。
ありがとうございましたw


【感想】
ケモノで萌えだのフレンズだのも結構だけど、
たまには野生の本能剥き出しで、しばき合う(絡まり合う)やつが観たい!
などと欲望の赴くままに視聴したので満足度は高め。

ケモノアニメも近年は、ケモ耳からガチの獣人まで、癒やしからバイオレンスまで、
テーマなしのノンストレスな内容から、獣の設定を社会風刺に用いた重厚な内容まで、
幅広いラインナップで、気分に応じて視聴選択できて、
ケモナーにとっては幸せな時代ですね。

ロボットアニメにもソースを少し分けて欲しい位ですw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

牙の鋭い方が勝つ…それが「牙闘(キリングバイツ)」だ。

この作品の原作は未読です。
天ちゃんが主人公を演じると知り視聴を始めた作品ですが、その他にも真礼ちゃん、上坂さんは潘さんも出演されています。

この物語は、「キリングバイツ」という勇ましいタイトルから想像できる通り、お互いの身を粉にした争いが描かれているのですが、繰り広げられるのはただの取っ組み合いではありません。

この物語で戦う戦士は、特定の獣の能力を得るための獣化手術を受けているんです。
そしていざ戦闘になると、自身に眠っている獣の能力を呼び起こして獣化し、獣の闘争本能同士がぶつかり合うんです。

そして獣化する対象に選ばれる獣も千差万別…
この部分だけを見ると、まるでテラフォーマーズを彷彿とさせますが、相手がゴッキーじゃないだけ私は見易かったです。
でも、相手がお互い獣化した人間同士でも戦いの激しさは半端ありません。

天ちゃん演じるラーテルの名を持つ戦士が、主人公の宇崎 瞳…
実は恥ずかしながら私はこの作品を視聴するまでラーテルという生き物の存在を知りませんでした。
強い獣…というと、ライオンや虎がまず脳裏に浮かびますが、何故ラーテル…?

別に主人公が強くなきゃいけない道理はありません。
でも、公式HPの不敵な笑み…潜在的な強さが滲み出ている感じが、より一層興味に拍車をかけるんです。

思わず調べてしまいました…^^;
すると何故瞳がラーテルなのかが分かったような気がしました。

このラーテル…全長は約80~100㎝と決して大柄ではありません。
ですが「世界一怖いもの知らずの動物」とギネスブックで認定されているそうなんです。

その由来は、自分より遥かに身体の大きいライオンやハイエナになんの躊躇もなく果敢に立ち向かい、時には獲物すら奪うこともあるとか…
目に入った捕食対象を手あたり次第に口にするなど「食」のためならライオンでさえ恐れない…

その秘訣は、分厚い毛皮で猛獣の爪や牙が簡単には通らない上、毒蛇の猛毒にも耐性を持っているので、コブラの様な猛毒を持つ蛇ですらラーテルにとっては只の捕食対象でしかないんです。

自分より何倍も身体の大きな相手に怯むことなく向かっていく闘争本能…
これこそがラーテルの真骨頂であり、瞳がラーテルである所以…
格好良いじゃありませんか…

一方、物語の方ですが、「キリングバイツ デストロイヤル」として、1チーム3人の計4チームが出場して優劣を競い合う展開が待っていました。
出場する12名の戦士はそれぞれ異なる獣の能力を秘めており、その能力同士の激しいぶつかり合いは視聴者の気持ちを否が応でも熱くしてくれます。

でもこのデストロイヤルは、ただの喧嘩ではありません。
水面下で蠢く様々な思惑も見どころの一つとなっています。

そしてもう一つ…この物語を語る上では欠かせない野本裕也の存在…
自分の意志を持たずこれまで流されるまま生きてきた彼でしたが、瞳と出会いデストロイヤルに強制的に参加させられた中、自らが導き出した彼なりの答え…
格好良かったのではないでしょうか。
お互いがお互いの存在する理由…このデストロイヤルは二人をそんな関係にまで昇華するには十分過ぎる場数を踏んできたと思います。

だから身体と心をバラバラにしなきゃいけなかった…
待っていたのはきっと自分の身を切るより辛い選択…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、fripSideさんの「killing bites」
エンディングテーマは、キツネツキさんの「ケダモノダモノ」
fripSideさん…今回の曲も格好良かったです。

1クール12話の物語でした。
原作は未だ連載が続いており、今回の放送でもその片鱗を覗かせてくれましたが、たった数秒の放送の中に不思議が溢れていました。
今回アニメ化されたのは1部で現在は2部が連載されているようです。
原作のストックがどの位残っているかは分かりませんが、続編を期待したい作品です。

そういえば、ラーテルって飼えるそうですよ。
ネットで見た価格は140万円…
雑食ですが肉主体のエサはランニグコストもそれなりに必要になるでしょう…

「にゃんこデイズ」でマンチカンに一目惚れして、ペットショップで度々見かけるも、そのあまりに高額な値段に手が出せずにいましたが、ラーテルはその遥か斜め上を行くんですね…
国内では唯一名古屋の東山動物園で飼育されているそうです。
その雄姿を一目見たい方は是非…^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

極めたB級加減

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
不思議と面白いアニメでした。能力系のバトルもので、獣人化するというのは散々やられつくしてきたと思っていたけど、なんだろうね、このアニメの際立つ魅力は。

雰囲気的には十二大戦に近いかな。

とにかく、「あれ? 思ったより面白い! 、、、いや、面白いのか? う~ん、面白いよなぁ?」って感じですね(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
心理描写やら、回想によるキャラの深まりとか、普通は大事なんだけど、このアニメに限っては、そんなん必要ない。むしろ、邪魔(笑)

単純にガンガンバトルをやって、訳の分からない言葉を叫ばしていた回が面白かったね。

いや~、書くことない(笑)

最終回は、なかなかに衝撃だった。涙を流すヒトミも良かった。登場人物をあっさり殺すのは、嫌いなんだけど、このアニメなら、なんか、作風として許せてしまった。そしてやはり、獣人としての復活。2期に含みをもたせ、ググッとアニメの格を上げたので、途中まで☆3だったけど、最終回で☆をプラスしようかなw

ただひとつ、メッチャ気になったのは、「なぜそこまで駒大をディスるんだろう(汗)」ということです。まあ、私の母校ではないから良いけど、ちょっと引っ掛かりました(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
たまたまだけど、「学園ベビーシッターズ」を観た後に観たから、落差が半端ないw 十二大戦かな(笑) 2018とは思えない安っぽさに、逆に期待。解説入った~(笑) こりゃあネタアニメ枠かなw 駒大、なぜ? 普通感出したかったのかな(失礼) いや、よく練習試合した親近感ある大学ですから、ちょっと酷いなと(汗)。パシりメモに、こっそり掲載雑誌が(笑)

2話目
いや、大学生君、足を貫かれて平然としているとか、強すぎじゃねぇ(笑)? ギャグアニメだな。この授業風景、流石に、駒大に失礼じゃね(笑)? 四流大のボンクラって、だから駒大になんか恨みでもあるのか? 別に母校じゃないけど、ここまで貶められると、ちょっと不快かな。兎って、危険感知だろうね。あれ? ちょっと面白い、かもw


3話目


4話目
トウバンク代表の尊正義というハゲ親父に土下座させるとか、ヤバすぎるネタでしょ(笑) オペレーションアンシンクー、笑ったわw

5話目
触手アニメ(笑) 意外と作戦立ててるんだね。

6話目
いきなりの百合展開。もうなんでもありか(汗)?

7話目
遺伝子組み換え野菜に対する法律で、人体改造を奨励できるとか、なかなか面白い。仲間割れね。レオを強くしたのは、なんか後付けくさいな。今週は、やや深みを出した分、逆に面白さが減るというね。

8話目
だからなぜ、駒大を貶める(汗) なんか、イマイチの回だった。心理描写が増えると、急にツマラナクなるね。

9話目


10話目
最初は恐竜のラーテルかと思ってたw 賭けグルイみたいだな(笑) 回想。餌付け。本能まで獣が一番強いなら、本物の獣(大型獣)が、一番強いのでは(笑)?

11話目


12話目
最後、衝撃的だった。正に、「俺たたエンド」のお手本。良いB級のアニメだった!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

68.2 24 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング24位
魔法少女特殊戦あすか(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (229)
932人が棚に入れました
21世紀。人類は遂に他の知的生命体との接触を果たす。しかし、その出会いは幸福なものではなかった。地冥界より侵攻する化け物は、現用兵器の多くを無効化し、人類の運命は風前の灯火と思われた。だが同じく地冥界に苦しめられていた、精霊環境条約機構の助けにより、人類は起死回生の一手を手にする。魔法少女である。強大な魔力を手にした少女たちは、心身に多くの傷を負いながらも、人類を勝利に導き、ついに大戦を終結させる。しかし、それさえも、新たな戦いの始まりに過ぎなかった。国際犯罪、無差別テロ、内戦、紛争……。魔法少女の戦いは終わらない――

声優・キャラクター
洲崎綾、関根明良、松井恵理子、竹達彩奈、高橋李依、橋本ちなみ、M・A・O、日笠陽子、乃村健次、菊池こころ
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

マジカル☆バイオレンスアニメ

 3年前。地冥界(ディスアス)の化け物たちの侵略により人類の運命は風前の灯火と思われた。だが地冥界と敵対関係にあった精霊たちは人類に手助けする。精霊の力によって魔法少女が誕生し、強大な魔力を手にした少女たちは心身に多くの傷を負いながら冥獣王を倒し、大戦を終結させる。しかしそれさえも、新たな戦いの始まりに過ぎなかった。国際犯罪、無差別テロ、内戦、紛争……。魔法少女の戦いは終わらない――

 「魔法少女特殊戦あすか」はかつて世界を救った伝説の魔法少女の生き残り、「マジカルファイブ」の少女が各国の特殊部隊メンバーとして戦場に舞い戻り、グローバルテロ組織「バベル旅団」と激突するというお話です。ベトナム戦争後、「ランボー」が代表されるように帰還兵を主人公にした映画がアメリカで大量に制作されたそうですが、邪道魔法少女ものの枠組みで同じような退役軍人が主人公の作品を作ったような感じです。

 最初に断っておくと、本作は容赦ない暴力表現が特徴です。毎回のように血しぶきが飛ぶシーンがあり、部位欠損も満載。過激な拷問シーンまで搭載。原作者のどうしようもないリョナ好きが遺憾なく反映されていて、ゴア度は高し。この手のアニメのお約束通り、不条理な設定で少女たちが可哀想な目に合います。原作コミックの帯で虚淵先生から「魔法少女にこんな残酷な運命を背負わせるなんてひどいよ! あんまりだよ!」というお褒めの言葉を頂いたくらいですからね。苦手な人はまず耐えられないと思うので、手を出さない方が良いでしょう。

 さて、タイトルに「魔法少女」と冠するアニメなのですが「邪道魔法少女もの」というよりも「戦闘美少女もの」というカテゴリーに入れる方がしっくりくる作品ですね。魔法は身体能力を高めるエネルギーであり、魔法少女たちはマジカル・カランビット(※ただの暗器にしか見えない)などの魔法武器を使った物理攻撃で敵と戦います。また魔力の消耗を抑えるため、彼女たちは銃の扱いや軍隊格闘術に習熟しており通常戦闘の能力も極めて高い。それゆえにテロリストとの戦闘の場面は激しいものになる。肉弾戦になることすらあります。魔法少女がトレーニングルームで汗を流す場面はなかなかシュール。視聴していても魔法少女ものを観ている感覚はあまりなくて、力と力のぶつかり合いが描かれる格闘漫画に近い作風になっています。

 荒唐無稽な設定のB級娯楽アニメらしく、エンタメ要素はやたら充実していて僕は楽しく観ることができました。特にこのアニメのマジカル〇〇ネタは面白い。美少女×ミリタリーは深夜アニメで人気の組み合わせですが、そもそもの組み合わせが歪であるためどうしてもシチュエーション的に無理のある場面が出てきます。「魔法少女特殊戦あすか」の上手い所は、ミスマッチな感じをあえて強調し、ネタとして笑いを取っている所ですね。魔法少女たちの武器にしろ必殺技にしろアイテムにしろ、設定上は魔力で強化されているということですがどう見たって魔法少女らしくない。それを「マジカル自白剤!」だの「マジカルスパンキング!」だの何でもマジカルをつけるバカバカしい演出で「それただの自白剤じゃん!スパンキングじゃん!こんなの絶対おかしいよ!」と観ている方の突っ込みを誘ってくる。これはなかなか楽しい。

 「マジカルファイブ」のリーダー、大鳥居あすかは良い主人公でした。あすかは過去の戦いで仲間(もともとはマジカルイレブンで6人が戦死した)と肉親を失い、PTSDを患っていて取り乱すこともあるのだけど、メンタルが弱いという魔法少女としての欠点であると同時に、人との繋がりを大切にする優しさがあるからこそ仲間たちから慕われ信頼もされている、という長所の両面からきちんと描けていました。それ程作画が良いアニメではないのですが、たまにマジカル作画カロリーロールアップ!が起こり要所要所であすかが凄くいい表情をしていたと思う。普段はクールでやや表情が硬いキャラなので、顔つきが変わる場面は印象に残りました。他の3人の魔法少女(アニメ化された範囲でペイペイはほとんど出番がありませんでしたが)もエロ格好よくてナイス。

 そして魔法少女といえば使い魔がつきもの。本作はサッチュウという黒いネズミ型の妖精が登場します。こいつがまたナイスなキャラなんですよね。魔法少女のサポート専用に生み出された妖精なだけあって極めて有能。基本は魔法少女の戦闘補助が役割なのだけど、小型の冥獣なら、どこから拾ってきたのかよく分からない武器を使い、自分でやっつけてドヤ顔をするくらい殺る気まんまん。サッチュウは殺チュウだったのだ!突然始まる「魔法少女まめちしき」コーナーも楽しかったし、ブサ可愛い見た目もお気に入り。笑いが取れるキャラはやはり魅力的ですよね。

 脚本に関しても、僕は悪いとは思わない。あすかが復帰するまでの流れは丁寧だったし、その心境を第9話で{netabare}「人は誰もが、自分だけの仕事を背負って生まれてくる。私は運よく…あるいは不運にも、それと巡り合ってここにいるんだ。他のみんなもな」{/netabare}とミアに代弁させたのはうまい。他にも例をあげると、{netabare}第5話であすかは敵の魔法少女アビゲイルに「指を落とされたくらいですごい顔するんだな」と煽り文句を放つのですが、後の第11話で片腕を失ってからも痛みに耐えながら戦う場面で有言実行してみせたり、同11話で「君は少女と思えないほど悲しい目をするんだな」という台詞と「あなた…本当に悲しい顔をするのね」という台詞のリフレインであすかとちさと、守るべきものがある者と無い者の差を表現するなど{/netabare}台詞を効果的に使って魔法少女の格好良さを引き出せていたと思います。

 あと地味なことだけど本作はモブの描き方が良い。軍人は魔法少女たちの絶大な力を認め畏敬の念を抱きながらも、年端もいかない少女を最前線に立たせることへ罪悪感を感じ、魔法少女に頼り切りになるまいと魔法戦への対処能力を上げようと努力をしている。そういった描写をすることで無茶苦茶な設定のフィクションにある程度のリアリティを与え、安っぽくなりすぎないように工夫していた点は評価できます。

 俗っぽいエログロバイオレンスアニメで正直言うと欠点も多いのですが、原作を最新刊まで読むくらいにはハマってしまいました。ただ暴力的な表現の数々はどうしても人を選んでしまう。ポリコレにやかましい最近の風潮に辟易している方も多いだろうけど、公安や自衛隊が捕虜に拷問を加えるなど、さすがに擁護できない場面もあって残念ながら他人にはお勧めできないかな。好きな人だけでこっそり楽しめばいい作品でしょうね。

・・・間違ってもコレを自衛官募集ポスターに使ってはいけませんよ!マジカル炎上なんてネタはもういいですから!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

魔法少女の戦いは終わらない…

この作品の原作漫画は未読です。
この作品の視聴を決めたのは、声優さんもさることながら監督が山本秀世さんだったから…
これまで様々な作品を手掛けてこられた監督ですが、私が一番印象に残っていて今でも大好きな「ストライク・ザ・ブラッド」の監督だったからです。

そして視聴したのは大当たり…良い意味でストブラ臭がプンプンするではありませんか…
きっとこれから山本監督の名前を見たら無条件で食い付いてしまいそうですけれど…^^;


伝説。神話。魔法…。科学の発展とともに忘れられた、もう一つの世界と、人類はついに邂逅を果たす。
だがその再開は幸福なものではなかった。
地冥界より侵攻する化け物は、現用兵器の多くを無効化し、人類の運命は風前の灯火と思われた。
だが同じく地冥界に苦しめられていた、精霊環境条約機構の助けにより、人類は起死回生の一手を手にする。
魔法少女である。
強大な魔力を手にした少女たちは、心身に多くの傷を負いながらも、人類を勝利に導き、ついに大戦を終結させる。
しかし、それさえも、新たな戦いの始まりに過ぎなかった。国際犯罪、無差別テロ、内戦、紛争…
魔法少女の戦いは終わらない…


公式HPのintroductionを引用させて頂きました。
この作品の設定が好きです。
普通なら大戦で奮闘する少女を取り上げるのが常套だと思うんですけど、この作品は大戦の終わりが物語の始まりなんです。
恋愛作品で例えると、お互いが好き同士になり付き合い始めが物語のゴールが常套なら、付き合い始めてからがこの作品と同じ立ち位置になります。
一段落付いたから物語はそれでお終い…あとは平和な世の中に、なんてならないのが世の常…

この作品で活躍する魔法少女はマジカル・ファイブと呼ばれる5人の魔法少女たち…
けれど、本当は魔法少女って大戦前はもっと大勢いたんです。
大戦でボロボロになって5人に未来を託した魔法少女たちの上に、物語の世界が成り立っていると言っても過言ではありません。

作品でも触れられていましたが、かつての大戦は相当酷かったようなので…
だから、彼女たちに託されたこの世界を汚す奴は絶対に許せない…
この様に思考が巡るのも理解できますし、正義の味方の考えそうなことだと思います。

この物語の主人公は、大鳥居 あすか…大戦終結時のマジカル・ファイブのリーダーでしたが、物語が始まった時、彼女は魔法少女を引退していました。

彼女は「ラプチャー☆あすか」という近接戦闘においては他の追随を許さない程極めて高い戦闘能力の持ち主だったんです。
でも、それが魔法少女で有り続けなければいけない理由にはなりません。
魔法少女である前に一人の高校生の女の子なんですから…

どんなに戦闘に強くても心まで強い訳じゃないから…
きっと心だって普通の女の子よりは相当強いはず…
じゃないとかの大戦を生き延びることなんて出来なかったから…
でも、彼女に降りかかった厄災は、心をポッキリ折るには十分過ぎました。
もし自分が魔法少女じゃなかったら、きっと厄災なんて無関係だった…
自分が魔法少女に選ばれたから…

でも自分でいくら魔法少女を引退したとしても、彼女の潜在能力が無くなった訳ではありません。
ですから、彼女を煙たいと思う人間は少なからず存在するんです。
そういう輩が考えそうなこと…
彼女をどこまでも追い詰め、彼女の周りから切り崩していく事…

自分が魔法少女だから…
友達を巻き込みたくないから…
こうしてあすかは再び魔法少女として立ち上がり…物語が動いていきます。

まず、山本監督の仕事が凄いです…
強くて格好良い女の子の描き方を熟知されているのでしょう…
魔法少女の戦いは圧巻の一言でした。
作画も展開に合わせてしっかり付いてくるのでこちらも文句なしです。

キャラデザには若干のクセはありますが直ぐに慣れます。
ストブラと違い、どの魔法少女も未だ幼さが抜けきっていません。
最初はそこにクセを感じましたが、完走して振り返ってみると年端のいかない少女たちが世界を守るためにボロボロになりながらも戦っている感がとても出ていたと思います。
そう考えると、このキャラデザにも納得です。

ここで少し魔法少女を紹介しておきます。
まず、魔法少女には2通りの存在が確認されています。

精霊条約機構の正当な力を手にしたマジカル・ファイブの様な魔法少女と、非合法で魔法少女になった少女です。
お互い相反する存在ですが、どちらも悲しい運命を背負っていることには変わりません。

どうして魔力を手に入れられるのが少女ばかりなんだろう…と考えたこともありました。
もっと屈強な男でもいいじゃん…と考えたこともありますが、そうしたら魔法少女物語が軒並み「魔法少女 俺」物語になってしまう事を考えると、商業的に成功しないのが理由なんじゃないか…と思う様になりました。
個人的にも屈強な男バージョンは敬遠したいかも…^^;

魔法少女を翻弄する戦いは熾烈を極めていました。
個々の戦闘能力は高いものの、数で攻められたらジリ貧ですから…
それでも彼女たちの前に立ちはだかるのは、暴力としか思えない程の圧倒的な戦力差なんですけどね…
そんな状況の中、人類の未来のために彼女たちがどの様に立ち振る舞うのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、nonocさんの「KODO」
エンディングテーマは、GARNiDELiAさんの「REBEL FLAG」
どちらの曲も痺れるほど格好良かったと思います。
勿論、どちらも即買いして今も通勤中に聞いています。

1クール全12話の物語でした。
てっきり2クールの作品だとばかり思っていました。
途中から絶対物語が集結しない確信がありましたから…
でも、最終回の纏め方は続編を意識させる構成だったと思います。
新たな布石もいくつか打たれましたし、何より回収されていない伏線が残っていますから…

続編はストブラの様にOVAではなく、テレビ放送を希望したいところですが、この作品の持つ残酷さや猟奇的な一面を表現しようとすると、OVAも止む無しなのかもしれません。
だからこの作品においてはどちらでも構わないので、続編が制作されることだけを願っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

このままでは、魔法少女は、子供がなりたくない職業1位になるぞ(苦笑)

[文量→小盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
グロ、鬱ありの、新しい時代の魔法少女モノの定番。

全体としては悪くなく、平均すれば☆3くらいには楽しめた感じもするんだけど、、、どうにも私とは相容れないモノがあるというか。。。胸くそ悪い、いくつかのシーンで大きく評価を下げさせて頂きました。

ただ、クオリティ的にはそんなに悪くはないので、こういう作風が好きな方だったら、まずまず楽しめるアニメかと。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
9話や10話(沖縄防衛戦)のように、きちんとバトルしている時は、標準以上に楽しめた。

「魔法少女の辛さや、背負った業」を表現するために、グロが必要というのも分からなくはないので、最低評価はしません。が、やはり「焼けたトングに皮膚がはりつく」とか「脳に直接注射して感覚を強め、お胸をモミモミ」とか、贔屓目に見てもやり過ぎな描写が多く、手放しには誉められない。

う~む、評価が難しい。
{/netabare}

【余談~私にとっての味噌ラーメンと魔法少女~】
{netabare}
これは、極々個人的な話なのですが、私にとっての味噌ラーメンって、「白味噌 卵麺 野菜たっぷり」の甘いラーメンなんすよ。北東北は、それがスタンダートだと思います(少なくともウチの地域はそうでした)。

例えば仙台に行って、初めて「辛味噌ラーメン」なるものを食べた時、「これも味噌ラーメンなのか!?」という衝撃を受けました。でも、メチャクチャ美味しくて、今でも時々食べたくなる味です。

とはいえ、やはり(私にとっては)味噌ラーメンといえば、白味噌であり、野菜の甘味が感じられるやさしいものであり、他は、亜流に過ぎません。もし、店のメニューに「辛味噌」や「赤味噌」と表記がなく、ただ「味噌ラーメン」と書いてあるのに、辛い味噌ラーメンが出てきたら、ちょっとガッカリします(まあでも、美味しく完食しますがw)。

でも、東京に行って分かったのは、「白味噌 卵麺 野菜たっぷり」の甘い味噌ラーメンって、むしろ少数派なんですよね。なんか、寂しかったです。

魔法少女モノもそうです。

私にとっての魔法少女モノとは、「魔法使いサリー」を出発点にし、「美少女戦士セーラームーン」や「魔法騎士レイアース」を経由し、「カードキャプターさくら」くらいまでを指します。さくら なんかは少し現代に近づいていますが、基本的には、「勧善懲悪」で「ヒーロー的な」、優しく強い存在でした。

それが、初めて「魔法少女まどか☆マギカ」を観たとき、「これも魔法少女なのか!?」という衝撃を受けました。でもメチャクチャ面白くて、今でも記憶に残っている作品です。

ただ、それがスタンダートかと言われれば、やっぱりなんか違う気はする。

本作なんかも、ガッツリ激辛の、蒙古タンメン系味噌ラーメン的な魔法少女モノです。正直、やや食傷気味です。

本作や、マギカ以降の魔法少女モノもあって良いんですが、やはりベースは、人々を幸せにし、自らも幸せなる、魔法少女モノを観たい。そんな気持ちを込めたのが、このレビュータイトルです。

セーラームーンに憧れる少女はいても、あすか に憧れる少女はいないんじゃないかと思うわけですよ(まあ、そっち方面はプリキュアがカバーしてるから大丈夫という説もありますが)。

ただ、勿論出身地が違えばベースになる味噌ラーメンも違うわけで、本作のような魔法少女モノこそ本流で、他は亜流だという方もいて当然だと思います。

あくまで、「私は」という話です。(って書いてたら、深夜にラーメン食いたくなった)w
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
大戦後の魔法少女。これ、グロに流れていくなら、ノゾミやらサヤコやら、死んじゃうかもな~、惨たらしく。いや、出血多量で死ぬだろう。ストーリーを売りにするなら観られるし、グロを売りにするなら、途中離脱かな。

2話目 ☆3
ノゾミの父、拷問官か。女キャラ全員、半端ない巨乳だな。ナース、正論だな。

3話目 ☆3
ナースも、病んでるの、か。わりと平和な日常系見せたか。作風的に、次は更なるグロ、かな。。。

4話目 ☆1
焼肉トングに、皮膚の張り付き。BPO、大丈夫か?

5話目 ☆2
魔術斧は回収して使おうよ、特殊部隊の良い武器になるよ。記憶消去で解決ね。まあ、1週間くらいなら、良しとしないと。

6話目 ☆2
まあ、死んだと思われた魔術少女の誰かだろうけど。あんな都合よく、ピンポイントで落ちるか?

7話目 ☆2
とりあえず、腕を切り落としがち。

8話目 ☆3
マジでクソだな、あの親父。宜野湾、、、内村さま~ずのイメージ(笑) ゴーナース、汚れ仕事担当なのか。マジカルスパンキング、は、ギャグなのか? 無駄なサービスシーンに、ドン引き。スゲェ、魔法少女試験だな。

9話目 ☆4
タマラ、お前も変なのか(笑) なんかちゃんと組織戦をしてるな、相手も味方も。

10話目 ☆4
まあ、足が折れてても走るよな、普通は。ミアは、ハロウィン3体くらいでやられるの? これは、タビラ将軍が弱いのか、敵が強いのか。

11話目 ☆3
どした?? ああ、やっぱり斧は回収してたのね。

12話目 ☆2
拷問シーンはやはり胸くそ。ただ、後半の説教は、良い話、、、なのかな? よくワカラン。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30

66.9 25 アニメイズムで漫画原作なアニメランキング25位
悪魔のリドル(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (1052)
5619人が棚に入れました
舞台となるミョウジョウ学園10年黒組は、たったひとりの標的(ターゲット)とそれを狙う女子高生暗殺者12人で構成されていた。
ひとり命を狙われながらも必ず生きて卒業すると誓う一ノ瀬晴。
彼女が標的だと気づきつつも、距離が縮まるにつれ、晴がもつあたたかさに次第に惹かれていく東兎角。
クラスメイトが刃を剥くとき、兎角は晴の守護者として立ち向かうのか、それとも……?

声優・キャラクター
諏訪彩花、金元寿子、南條愛乃、浅倉杏美、内村史子、内田愛美、三澤紗千香、大坪由佳、荒川美穂、佳村はるか、安済知佳、沼倉愛美、山田悠希、杉田智和、櫻井孝宏
ネタバレ

dolcetto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

世界はナゾに満ちている?1人の標的と12人の刺客によるバトルロイヤル

1人の標的と12人の暗殺者によるバトルロイヤルアクションアニメみたいです。

主人公はミョウジョウ学園10年黒組に送り込まれたクールで無表情な暗殺者の東兎角。それとは対照的にクラスの皆と仲良くなる気満々で寮では同室となるヒロインの一ノ瀬晴。黒組でそんな彼女たちを含めた、1人の標的と12人の暗殺者によるバトルロイヤルが始まる。

暗殺者の行動や標的に対する攻撃方法が見どころだと思います。しかし、暗殺実行にはある一定のルールがあり、むやみやたらに殺せないようになっているみたいです。そこが、この暗殺ゲームにどの様な心理戦を生むのか楽しみなところです。EDは黒組生徒に合わせて毎回変わるらしいです。

バトルシーン結構あっさりと言うより、主人公が意外と間抜けで弱い。そんな強さで大丈夫か?
{netabare}2話で殺す事に躊躇うシーンがあったところから、理由はどうであれ、チャンスがあったとしても人を殺せないへたれた一面があるようです。{/netabare}

■第1問「世界は□□に満ちている」 
{netabare}主人公の境遇,目的と軽く生徒達の自己紹介と言った話になります。明らかに狂気じみた暗殺者っぽい生徒達と、誰がどう見ても標的っぽいヒロイン。ヒロインはクラスの皆と仲良くなる気満々みたいで、主人公がヒロインを守っていく様な話になるみたいですけど…今後の展開が気になります。もしかしたら、ヒロインが標的ではないのかも?それに、標的が普通の女子高生であるとは断言されてないところも気になります。ところで、世界は「何」に満ちているのでしょうか?
EDは東兎角(CV:諏訪彩花さん)
その筋では有名らしい暗殺者として教育を受けた主人公
望みはない。殺すべき者を殺すだけ…のはずだったが…{/netabare}

■第2問「胸の中にいるのは?」
{netabare}「Q.世界は□□で満ちている」と言う問題に対して、やっと正解を出す所から始まる。黒組の生徒が全員揃い、裏オリエンテーションが開催される事になり、そこで暗殺ルールが説明されるのだけれども、黒組の一人は一足早くアクションを起こしていた。そこで、主人公とヒロインの秘密が明らかになる。さらに、腐った海の匂いのする人からヒロインの秘密が語られていましたが、ヒロインの言葉とは矛盾していた・・・果たして真実はいかに?「1人の標的に1人の守護者と11人の暗殺者」そう悟り、決意した主人公の運命は?
EDは一ノ瀬晴(CV:金元寿子さん)
黒組の生徒達に狙われる頭がお花畑なヒロイン
望みは皆で仲良く卒業する事?{/netabare}

■第3問「赤いのに赤くないのは?」
{netabare}いよいよ暗殺が始まります。そして、サイコロ先生から新しい問題「Q.赤いのに赤くないのは?」。それよりも守護者であるはずの主人公の強さが微妙…暗殺対象が強すぎる件について。それから最後、武智さんは何を見たのでしょうか?転校生の席に花瓶とか嫌がらせを通り越して黒組の異常な狂気を感じます。殺し屋の仕事って失敗=死ってのがお約束だったりするから、もしかすると…
EDは武智乙哉(CV:沼倉愛美さん)
ハサミ使いの快楽殺人者
望むものはシリアルキラーライセンス、安心して殺人が出来る保証。
印象:ありきたりで残忍な殺人者、かませ感漂う薄いキャラ。
花言葉:「百合」威厳,純潔,無垢{/netabare}

■第4問「突然やってきて、帰ることのないものは?」
{netabare}今回はテスト期間中を狙った計画的な暗殺。生田目千足は自分の目的が暗殺ではないとほのめかす。そして、部屋で見つけた暗殺予告票には「死は人生の終末ではない、生涯の完成である」と書かれており、部屋に仕掛けられたトラップをいくつか発見する。鳰の七不思議の話に興味を持つヒロインは主人公と夜の図書館へ…刺客の手から逃れる為か?刺客を炙り出す為か?最後にテスト結果が発表されが、クラスの一番は今回の刺客でした。
EDは神長香子(CV:佳村はるかさん)
トラップ型爆弾使いの暗殺者
望むものは暗殺者を辞めること。
印象:真面目な優等生、暗殺は計画的だが、手馴れず暗殺者にむかないキャラ。
花言葉:「彼岸花」悲しい思い出,また会う日を楽しみに,情熱,独立,再会,あきらめ{/netabare}

■第5問「籠の鳥を外に出すには?」
{netabare}今回は主人公の回想から始まります。どうやら主人公の家は暗殺の名家らしい。どこのゾルディック家だよ…その家族の中でも真面な母親とその妹?は娘に人殺しをさせたくなかったみたい?と言う内容。
そして、学校の方では創立記念祭(学園祭)前で先生の提案により演劇をしようと準備を始める事に、やる気満々の先生と剣持さんとは対照的にやる気のない生徒達…
そんな中、夜の体育館で正々堂々と暗殺が実行される。暗殺予告票には「No.06寒河江春紀」と自分の名前。今回の刺客は結構強い方だと思うんですけど、意外に主人公は汚名返上するかの如く活躍してました。刺客の望みも家族の為のものだったらしく、根はかなり良い人なんだと思います。追い詰められた刺客がだす自由になる為の最後の一手は…
今回は物語やアクションも含め個人的に結構好きな話でした。
EDは寒河江春紀(CV:内村史子さん)
身体能力を活かした格闘と糸を使った必殺仕事人スタイル
望むのは家族が一生食うに困らない金。
印象:細かい事は気にしないサバサバした性格で家族思いのポッキー女。
花言葉:「バーベナ」家族の愛{/netabare}

■第6問「綺麗な花には□□がある」
{netabare}今回は柩と千足の出会いの場面から始まり、創立記念祭(学園祭)での話となります。張り切って暗殺を企む刺客でしたが、別の刺客の手により…物音に気付き現場に駆け付けた主人公とヒロイン。暗殺予告票には「一ノ瀬晴様 暗殺予告するものとします 剣持しえな」と丁寧に書かれていたが、本人が病院送りとなった為実行される事はなかったと言うドジっぷり…ちょっといろんな意味で扱いが可愛そうなキャラでした。そして、その別の刺客から暗殺予告票が手渡される。毒殺犯と言う事で、当然食べ物,小物への注意が向けられる。最初から暗殺する気などなかったのかも。全ては千足さんの為だったのかもしれません。
EDは桐ヶ谷柩(CV:内田愛美さん)&生田目千足(CV:三澤紗千香さん)
桐ヶ谷柩
エンゼルトランペットと言うコードネームを持つ毒殺犯で小物に毒を塗り殺害を企む。
望むものは生田目千足と一緒に学園を去る事
印象:千足を慕う小柄で幼い外見の少女。千足の目的の為に殺される。
花言葉:「赤いバラ」愛情,模範,貞節,情熱
生田目千足
真剣を扱うフェンシングスタイル
望むものは師匠の仇であるエンゼルトランペットを討つ事
印象:赤髪長身の男装女。柩殺害直後、毒で自殺する。
花言葉:「白いバラ」無邪気,尊敬,私はあなたにふさわしい
今回EDを歌えなかった退学者は剣持しえな(CV:山田悠希さん)
劇中の殺害を張り切って準備,計画するが…
望むものは不明
印象:別の暗殺者の毒針により病院送り、さらに暗殺予告票を見られてしまいそのままフェードアウト…
花言葉:「アザミ」復讐{/netabare}

■第7話「永遠に追いこせないものは?」
{netabare}今回は室内プールで繰り広げられる、お宝探しゲーム。「ゲームの始まりじゃ」と書かれた暗殺予告票。ヒロインの首には時限爆弾が取り付けられ、それを解除する為の番号が室内プールに隠されていると言うもの。暗殺ゲームの上のさらなるゲーム、主催者は本気で標的を殺す気があるのか?と伊介様も疑問を抱くほど。それにしてもこの学園の設備が豪華過ぎます。
EDは首藤涼(声 - 安済知佳さん)
時限爆弾を使ったヒント探しゲーム勝負
望むものは普通に年をとって死ぬこと(肉体が老いない病気を治すこと)
印象:お年寄りの様な言葉使いと仕草、実は老けないだけで本当のお年寄り?
花言葉:「チューリップ」恋の宣言{/netabare}

■第8問「嘘つきの門番はどちら?」
{netabare}今回は嵐の夜、折りたたみ傘から「出席番号12番 番場真昼」と暗殺予告票が…。当然、番場さんに注意する様に動くが、行き成り伊介様からの攻撃を受けることになり、予告票は渡したと発言される。つまり、自分の予告票に番場さんの名前を書いただけ…やっと暗殺らしくなってきました。さらに白紙の予告票と共に壁をぶち壊し番場さん登場!今回は共闘なのかな?番場さんには望むものは無く(すでにもっている物を聖遺物にしたいだけ)、伊介様には親にお土産を持ちかえると言う望みがあるだけなので、利害は一致してるのかも?
EDは番場真昼/真夜(声 - 大坪由佳さん)
得物は壁を破壊する程の大きな槌、伊介様は陽動?
望むものはなし。晴からもらったプレゼントを聖遺物にしたいだけ?
印象:昼は大人しく、夜は凶暴な二重人格。
花言葉:「ヨルガオ」妖艶、「ヒルガオ」絆{/netabare}

■第09問「胸の中にいるのは?(追試)」
{netabare}晴vs番場と兎角vs犬飼にわかれて戦闘する感じ。
EDは犬飼伊介(声 - 浅倉杏美さん)
得物はナックルに刃物が付いたもの
望むものはお金、親へのお土産
印象:露出の高い服を着ていて、常に上から目線で発言する
花言葉:「カーネーション」愛を信じる{/netabare}

■第10問「女王はだれ?」
{netabare}どうみても罠にしかみえないお茶会に参加する事になり、当然そこで戦いが起こる事になる。そして、懐かしいあの人物が再登場する事になります。
EDは英純恋子(声 - 荒川美穂さん)
得物は人形と自分その物、つまり本人はサイボーグ
望むものは女王の座
印象:金持ちのお嬢様の雰囲気とは裏腹にとんでもないターミネーターでした{/netabare}

■第11問「「祝(ことほぎ)」と「呪(のろい)」の見分け方」
{netabare}戦いは終わって、全ての謎が明かされる。そして、兎角さんは望むものが得られると言う展開になるのですが…来週最後の戦いが始まるのかな?
EDは走り鳰(声 - 南條愛乃さん)
印象:晴の暗殺を取り仕切る「裁定者」{/netabare}

■第12問「故に、世界は□□に満ちている」
{netabare}兎角さんの宣戦布告から始まる今回。そこにもう一人の兎角さんが現れ晴を助けに入る…さて、どっちが本物?と言う展開に。兎角vs晴。兎角が選んだ答えとは?
前回のEDの走り鳰(声 - 南條愛乃さん)について
西の葛葉の人間であり、呪術を使って成りすます
印象:晴の暗殺を取り仕切る「裁定者」{/netabare}

最後、{netabare}死んだと思われたキャラが生きていてハッピーエンドで終わります。それにしても、しぶと過ぎます。{/netabare}全体的にチープな感じでしたが、EDが毎回違ったりして、それなりに楽しめました。


■出席簿(12話終了後)
{netabare}●退学 01番 東 兎角(あずま とかく) 馴れ合いを好まない主人公【12話退学】
●退学 02番 犬飼 伊介(いぬかい いすけ) 露出の多い服装に上から目線の好戦的【9話退学】
●退学 03番 神長 香子(かみなが こうこ) 真面目な性格の黒組委員長【4話退学】
●退学 04番 桐ヶ谷 柩(きりがや ひつぎ) 千足を慕う、背が低い幼い外見【6話退学(死亡?)】
●退学 05番 剣持 しえな(けんもち しえな) 三つ編みおさげ髪のメガネっ娘【6話退学(入院)】
●退学 06番 寒河江 春紀(さがえ はるき) サバサバした性格のポッキー女【5話退学】
●退学 07番 首藤 涼(しゅとう すず) ショートカットで年寄りの様な話方をする少女
●退学 08番 武智 乙哉(たけち おとや) 腹黒い我那覇さん【3話退学】
●退学 09番 生田目 千足(なまため ちたる) 赤髪長身で中性的な男装女【6話退学(自殺?)】
●退学 10番 走り 鳰(はしり にお) 時折不気味な表情を浮かべる「裁定者」【12話退学】
●退学 11番 英 純恋子(はなぶさ すみれこ) 財閥の令嬢【10話退学(死亡?)】
●退学 12番 番場 真昼/真夜(ばんば まひる/しんや) 昼と夜で異なる二重人格【9話退学】
〇卒業 13番 一ノ瀬 晴(いちのせ はる) 明るい性格で頭がお花畑な謎の多いヒロイン
{/netabare}

■暗殺ルール
{netabare}
黒組ルール1 暗殺成功者には報酬として望むものが一つ与えられる
黒組ルール2 黒組生徒以外の人間を巻き込んではならない
黒組ルール3 暗殺に失敗した者、並びにルール2に反した者は即時退学

暗殺予告票とは、暗殺宣言をする為の提出用紙。暗殺の権限は一人一回のみ。キャンセルは不可。
予告票がターゲットの手に渡ってから48時間以内に暗殺しなければならない。
{/netabare}

■以下ヒントメモ
{netabare}リドル(riddle)とは、なぞなぞという意味を持つ英単語

■第1問「世界は□□に満ちている」
主人公は訓練唯一の合格者

黒組内のターゲットを誰よりも早くに殺す
ターゲットはとある事情持ちの女子高生
それ以外のクラスメイトは全員アサシン
彼らの素性は訓練を受けたプロから快楽殺人者まで多種多様
【ターゲットがアサシンでないとは言っていない】

Q.黒組を制した者は金,権力が想うがまま、主人公は何を望む?
A.何も(殺すべきを殺すだけ)

Q.世界は□□で満ちている → 2話で回答

最も優秀な生徒を留学させる → 嘘であり、独断で一番間違っている人間を選んだ
【望むものの回答か、それ以前の問題で間違っているのか】

Q.好きな方を選びなさい
1.殺して 生かす
2.生かして 死ぬ
3.生かして 生きる
【「殺して 生きる」と言う選択肢がない】

■第2問「胸の中にいるのは?」
Q.世界は□□で満ちている
A.赦し → 答えはない、あるとすれば他人の言葉。主人公からは絶対出てこない言葉。
【赦しとは、自分の行動、犯した罪等を受けとめる事】

主人公に対して、先生の言っていること全てが嘘だと気付け

一ノ瀬晴の過去についての矛盾
一ノ瀬晴「周りの人間は自分をかばって死んだ」
走り鳰 「一ノ瀬晴は家族を含め多くの人を殺している。」

裏オリエンテーションで走り鳰が「ターゲットは一ノ瀬晴」とし、ルール説明を行う。

■第3問「赤いのに赤くないのは?」
Q.赤いのに赤くないのは?
A.嘘?

武智乙哉「キーホルダーの価値」

走り鳰の正体?

主人公に対して、黒組に入れられた理由マジでわかってるか?
【ヒロインの守護者が正解ではないのか?】

■第4問「突然やってきて、帰ることのないものは?」
神長香子に対して、暗殺なんて本当は向いてない方が良いんだ

生田目千足の目的は暗殺ではないらしい

■第5問「籠の鳥を外に出すには?」
Q.籠の鳥を外に出すには?
A.死?

今回の名言 剣持「目線で観客を殺せ!」

東の東、西の葛葉とは、暗殺者の二大名家

東曰く、父親の顔は知らない、母親は出産後すぐに死んで、祖母に育てられた。

寒河江から主人公へ、ヒロインを黒組から外す為に話をしようと午後10時待ち合わせを持ち掛ける。
【主人公とヒロインを分断する為、暗殺を午後10時前後に決行。】

Q.もし私が死んでも報酬は家族の下に届くんだよな
A.問題ないッス【望みは叶う】

Q.世界中に死を願われていてもお前(ヒロイン)は全てを赦せるのか?
A.許しってね。反省した人の罪や間違いを許す事だよ、何回でもね。無限回許すって事だよ。

■第6問「綺麗な花には□□がある」
■第7問「永遠に追いこせないものは?」

Q.黒組の主催者は本気で標的を殺す気があるの?
Q.本当は試そうとしているんじゃない?
Q.本当の目的は何なの?
A.(回答なし)

■第8問「嘘つきの門番はどちら?」
■第9問「胸の中にいるのは?(追試)」
■第10問「女王はだれ?」

Q.働き蜂と兎が似ているのはなぜ?
A.どちらも女王蜂の為にその命をも捨てる

■第11問「「祝(ことほぎ)」と「呪(のろい)」の見分け方」
■第12問「故に、世界は□□に満ちている」
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

貴女に逢えたから世界が癒しに変わる

1人の標的と12人のJK暗殺者で構成されているミョウジョウ学園10年黒組。暗殺者として送り込まれた東兎角はターゲットである一ノ瀬晴に心を惹かれ、たった1人で彼女を守り、11人の暗殺者たちと対峙する決意をするのであった…。


11人も暗殺者いるし、主人公とヒロインの過去も壮絶そうだし、キャラクターの持ち味を生かすのに1クールでちゃんとまとめてくれるか少し心配になってしまう作品です。

今のところ、暗殺者VS標的のガードマンの駆け引きが上手に描けていない印象です。兎角の未熟さを表現したかったのかもしれないですが、ちとポンコツにし過ぎてて1話のエリートっぷりの人物像がかなりブレてしまっています。
暗殺者がジリジリと迫って来るホラーのような気味悪さはないし、戦闘シーンにおどろおどろしい雰囲気が感じられないのが残念。暗殺は「不意打ちを狙って実行する殺人行為」なのに、誰も彼も派手にやらかしてくれるので「それ暗殺じゃねーから!」なんてツッコミを毎度欠かせません。暗殺者の面々は兎角さん以外、妙な口癖や語尾を付けたがりな変わった方が多いのもポイント高いです。


いろいろと作中チグハグ感が否めない怪しい脚本構成が続きますが、それでも思わず見てしまう理由の一つは兎角と晴の交流。
王道でありつつも、無愛想で無表情で馴れ合いを好まない主人公が、人懐っこいキラキラスマイリーヒロインに頑な心が和らいでいく展開は気になる要素です。呆れながらなんだかんだ言いつつ晴ちゃんを守ろうと必死な兎角さんは応援したくなってしまいます。
{netabare} 3話の無能ぷりの描き方にはヤキモキしていましたが、4話で爆発から晴を庇った兎角はとても格好良かったです。そうそう、未熟な主人公もいいけどやっぱりヒロインを守り抜く強い兎角さんの方が見たいよね。ちゃんと晴の耳を塞いでいて、自分の耳はキーンとなっているのも良かった。{/netabare}

兎角が何故晴の事を守ろうと決意したのか、明確にはされていないのですが、そりゃね頭のネジが2,3本外れていそうな暗殺者のお姉さん方からは、犬みたいに人に付いていく超前向きの女の子を守ってやろうなんて気になるのも無理ないかなと思います。人を簡単に信じてしまう自分とは正反対の晴に兎角はどう感化していくのか、彼女の心の変化にも注目しています。そして晴の真の狙いや素性は如何に…?
{netabare}「兎角」は何もないという意味。
標的を殺したら何でも叶えてくれる願いと言うのも、仕事以外関心のない兎角には何もないのでしょう。晴はもしかしたら裏切るのかもしれないけど、それでも暗殺者以外の何かになりたかった…とかいろいろ妄想含めて広がります。
5話、春紀に挑発されても笑ってる晴に対し兎角が部屋で「お前、少しは怒れ!悔しくないのか、あんなこと言われて!」と叱咤する場面。他人のことをまるで自分のことのように怒る兎角さんって凄く優しいんだなあと地味に感動してしまいました。これも晴との交流によって芽生えた情なのだろうか…。 {/netabare}

5話位で早くも原作に追いついたそうで、オリジナル展開がこれからどう転がっていくのか、期待したいです。


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なんてこった…!!!
6話があまりにも情熱的な回であっしの心を揺さぶられたので少しだけ、単独でレビューさせていただきます。ご了承ください。
第6問「綺麗な花には□□がある」

{netabare}

殺伐とした黒組メンツの中では1話当初から仲睦まじい間柄を示唆させてた生田目千足と桐ヶ谷柩をベースにした話です。4話で「私のターゲットは一ノ瀬ではない」と意味深なことを呟いていた千足が黒組で探していた真のターゲットとは、冷酷無比な毒殺犯「エンジェルトランペット」。運命は残酷たるもので哀しいかな、千足の宿敵とは自分が愛情を注いでいた桐ヶ谷柩だったのである…。ああ、なんてこったい。


学園祭で開催する「ロミオとジュリエット」の芝居とシンクロした物語が中盤から展開されます。千足さんは一ノ瀬晴ちゃんをエンジェルトランペットだと誤解し、兎角さんと対峙します。
ここの千足さんの誤解してしまう綴りはちと強引で、かなり賛否両論別れてしまう部分です。「舞台ほったらかしかよ!」とか「何でそう考えちゃうのよ!」とか客観的に見るとツッコミ所しかないと思うのですが…
兎角は暗殺の名門ということは恐らく知っている(5話で鳰が「こっちでは知らない者はいない」と言っていたし)、で、幾度の戦場を潜り抜けて来たと言われている何か裏がありそうなヒロイン晴ちゃん…疑うのも些か無理ないかなと思われます。さらに柩のことはこれっぽっちも疑っていない上「僕も千足さんのお手伝いをします」と言われたことが引っ掛かって、晴をターゲットだと誤解してしまったのでしょう。見方を変えてみるとガサツであるものの、それなりに納得出来る仕上がりでした。ここの場面は、一度信じたものは頑として疑わない千足さんの真っ直ぐで情熱的な人柄が現れていました。


さて、この後の舞台上で起きる衝撃的なシーン。
今までの生徒たちは暗殺失敗しても「転校」で生死に関しては不明でしたが、この2人に至っては本当に死んでしまっています。それも「心中」であるとは。
宿敵であるのに柩への想いから殺せない千足さん…恩師の娘を殺した相手に愛情を注いでいた彼女の心境を考えると切ないです。そして「それでいいんですよ千足さん」と微笑み自ら短剣で貫かれた時の柩ちゃんの幸せそうな表情といったらまあ…2人の死に際は偽りではない互いの愛情や深い想いが伝わってきて、不本意ながら美しさを感じてしまいました。「ロミオとジュリエット」の台詞や立ち位置も最後のシーンと繋がっているのは上手い演出です。
私は初め柩ちゃんは何かしら裏があって千足さんを利用してるんだろうなと考えていたんですけど、実は心から千足さんを愛していたことが最後で明確になったのが救いでした。
いろいろガサツな部分はありましたが、最後の心中するシーンがあまりにもインパクトが強くて印象深いシーンだったので6話は全てオールオッケーの心意気になりました。もう何度も見ちゃってるよ…BGMも綺麗でホロリとくるよ。
「悪魔のリドル」は所々、熱を感じさせる光る演出があるので好印象の作品です。

{/netabare}




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そんなあれこれしてたら全話を夢中でかじり付いて見ていたでござった。
イエーイB級アクションアニメ最高だぜひゃほーい\(^o^)/

全話見た感想となります。

暗殺のルールに関しては最初の印象と変わらず、穴だらけでもっとスマートに出来るだろうとヤキモキしてしまう場面が多かったのです。段々とクラスに人数が減ってピリピリしていくのですが、ヒロインの晴ちゃんの言動からか全体的に甘っちょろい始末なので、血なまぐさくてグロテスクで欲望渦巻く鬱憤したデスゲームを今作で期待すると非常に残念に感じるでしょう。


しかしキャラクターに対しては180度印象が変わりました。
最初は上記の通り、なんだか頭のネジ5,6本飛んでそうな暗殺者のお姉さん達が下品な言葉遣いでエログロティックな殺し合いでもするのかなあ…とか思ってたんですけど、見ている内に暗殺者達は意外と「あれ?コイツすげー良い奴じゃん?」とか思えるようになっていって、最終的に誰にでもワリと感情移入出来る不都合な事態になっていました。

5,6話では表面上ですが皆で楽しそうに文化祭の準備に取り掛かっていて(おサボりしている方もいらっしゃいましたが)暗殺者であるもの、誰もが年相応で高校生らしいところがあるんですよね。身の上の事情で、普通の生活を送れなかったであろう若干15歳の少女達が、偽りのクラスであるとは言え、学生らしい学園生活を送る姿は微笑ましくてちょっぴり切なかったです。様々な事情を持った暗殺者が願いを掛けて戦いに挑み、結局敗北して去っていく姿は寂寥感が漂います。

個人的な意見ですが、何考えてるかようわからんヒロインの晴ちゃんより、ドジッ子だったり勘違いしたりしつつも、自分の意志を貫こうと無我夢中で行動する暗殺者達の方がよっぽど人間らしくて格好良かったかなと思いました。
特に10話{netabare} 生まれながらに持った女王蜂の能力で周りを無意識の内に操ってきた晴と比較して、実力で生き残って来た英純恋子のエピソード。最初は英さんはキャラ薄いなあ〜とかぬかしてましたが、身体はサイボーグというなんてこったいなB級設定。無茶苦茶でハチャメチャなバトルに楽しませて貰いました。しかし全部見終わると演出にちと考えさせるものが。
あの黒組メンツの人形は晴に対して「人を人形のように操って来た」という皮肉の意味を込められていたのか?とか、サイボーグだけど四肢がないのは辛いなあ…とか。 {/netabare}

しかし…12話で13人のキャラクターを描こうなんてどう考えても無理なもんがあります。全然尺が足りませぬ!誰も彼もいいキャラなのに、各キャラメインの1話30分終えるともう退場してしまう、ゆゆしきシステムです。2クール位でゆっくり時間掛けてキャラを見せてくれた方がいい仕上がりになったと思うのですが、ここ最近のアニメは一昔前と違って展開が早いのでやはりこうならざるを得ないかもしれませんね…。
本当に、いやアレだよ?ネタバレにも書いたけど英さんの恐るべき身体の秘密が明かされる10話なんてアクション映画2時間分でもいい内容だよ?それを30分に詰めてるから展開が早いのなんの。キャラの掘り下げも最低限です。「彼女はこう考えたからこうした」という説明は主人公の兎角以外心理描写が左程ないので、言動がよくわからないケースもあるかもしれません。


ただその反面、「人物がベラベラと自分の心境を喋る」ことはなく、演出や微妙な表情や台詞の中で垣間見れる心理描写は中々優れていたと感じました。最初は気まずくなるようなこっ恥ずかしい台詞ばかりかと思っていましたが、さりげない台詞に深みを持たせるのが上手いです。
もしかしたら、あのキャラはこういう考えだったのかもしれない…といった感じに国語の授業みたく人物の立場になって踏まえてみると、物語も見える幅が広がって来て面白かったです。
また、副題の「riddle story」とは、物語中に謎を問い掛けておき答えを明確にされないまま終了することを主題とした形式のことです。比較的伏線はスッキリ回収されたその分、登場人物たちの台詞の答えや明確な過去は敢えて触れないでおいて、視聴者に想像を委ねているのかもしれません。
{netabare} 例として首藤涼メインの7話。元々晴を殺す為ではなく、生き残る為に黒組が成立したルールを後から知ると、首輪の爆弾装置は納得が行くもんです。首藤さんのゲーム好き(4話位で将棋をしている)で達観とした性格、願いに関してもあきらめているっぽい様子を見ると、直ぐに殺しに掛からない理由もそれなりーにわかる気がしました。年長者ならではの若者を見守る姿勢というか、年の功があったのかもしれません。 {/netabare}

各キャラスピンオフが丸々作れるくらい魅力的。特に桐ヶ谷柩と生田目千足の2人の関係は、6話では思わずレビューを書いてしまうくらい胸に打たれるものがありました。
{netabare} 12話ではまさか生きていたとは!?驚きでした。
丸く収まったわーハッピーエンドだわー生きてたわーと思いきや、
実際のところこれからあの2人はどうなるんでしょうか。全然反応しない無表情の千足さんに「林檎、いかがですか?」と健気に気まずそうに話す柩ちゃんが哀しかったです。千足さん覇気無くてヤバい…うんともすんとも言わねえ…。あの話し方から察するに、ずっと放心してる感じなんでしょうね千足さん…。なにより敵同士のお互い、ずっと辛い現実に向き合わなければならないわけで、心中して逝けた方が幸せだったのかもしれません。この2人は生きている事が救いではないように見えて、生きているほうが残酷で辛いかもなあと思うと、やっぱり切ないですわ。「赦し合う」ことになるんでしょうけど、そんな簡単にいくようなもんじゃ…ああ、6話序盤文化祭でキャッキャウフフしているあの頃にはもう戻れないなんて悲しきことよ。 {/netabare}


タイトルは柩と千足のEDキャラソン「Poison me」の歌詞1部分。千足と柩の出会いも勿論、主人公兎角とヒロイン晴に関しても当てはまる歌詞かなーと。
最終話はああやっちまったな☆なんて言える結末でした。これはこれでまぁアリっちゃぁありですが、かなり無理矢理感否めませんのでオススメ出来る作品ではないです。
それでも、愛しいキャラクターたちの掛け合いや関係性にはとても楽しめました。EDは毎回異なるキャラソンです。これがなにゆえクオリティが高い!音楽面では☆5つです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29
ネタバレ

いっき さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

まさにオペラを見ているようなアニメ

全12話、有名女性漫画家「高河ゆん」さんの原作。

有名「高河ゆん」さんの作品ですので、物語は激動に激動を重ねた悲劇展開で、まるでオペラを見ているような展開です。

当然、雰囲気は全話通して暗いです。ギャグとかキャラの絡みでほぼ明るい展開はありません。ですがその露骨なまでのシリアス展開なので、意図して無くてもギャグテイストに捕らえてしまいそうになるし、自分も一部ギャグだろそれと思ってしまうところもありました。

そして全話通して暗いオペラ調のアニメは自分的に苦手な部分がありますので物語そして展開はあまり面白くありませんでした。

私はアニメの展開であまりに見通せる展開はその要素だけでつまらなくなってしまいます。そしてこのアニメも形式に則っている展開が枠内に収まりすぎてしまったアニメでした。

そして1クールですので急展開やキャラの素性の描写が陳腐なものになってしまっている見せ方も面白い要素がありませんでした。

最近の日常のアニメの中では普通にキャラが死ぬし、非日常描写、女性キャラに対する残酷仕打ちなど刺激を楽しむものなのでしょうが、このアニメではハラハラドキドキは一ミリも味わえませんでした。

そうなると暗い描写がクドいし、キャラ戦のすべてが退屈でつまらない、そして大事なキャラの絡みが物語展開に縛られていますので単調でそれもつまらない、唯一杉田智和さんの声だけはちょっと面白かった要素でした、しかしあのキャラも単調でつまらない。。。伝言役で終わり。。。

キャラ戦がつまらない、一言で言うと薄っすいバトルロワイアルのような感じでした。

物語、キャラ、戦闘、キャラ絡みの描写が自分に合わなかった、結果残念なアニメでした。

{netabare}
このアニメの肝になっているキャラ戦ですが、今一パッとしないし戦いが終わるまでその単調なリズムは飽きる要素そのものでした。謎解きや伏線も盛り上がりに欠ける単調で面白くありませんでした。

そして物語の逆転展開の兎角と晴の戦いの描写も、1クールという短さだけではない兎角の薄いキャラ描写にいきなり感のある覚醒→全員死なずになんちゃってハッピーEND。。。最終回の後半でアニメを切りたくなったのは久しぶりです。一部良かったのはキャラの描かれていない描写を見れたことくらいです

こういう残虐な内容は、トコトン残虐の方が見るほうもスッキリします。生殺しのような本当学生のオペラを見ているような感覚になりました。

そして全員女性なのも定まりが見えない要素です。この内容のアニメだったら全員男でも同じ評価かちょっと良かったかもしれません。女性の掛け合いがこのようなつまらなさだったら、逆に男だったらちょっと掛け合いの面で面白くなったかもと思ってしまいました。

別のアニメの話で申し訳ないですが、この様な高河ゆんさんの作品だったら「LOVELESS」の方がよっぽど面白かったです。

色々叩いてしまいましたが、このアニメを製作したディオメディアは良かったです。カット数は少ないですが戦闘の作画は良く動くので作画シーンは面白かったです。


{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
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