もっと評価されるべきでファンタジーなおすすめアニメランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月12日の時点で一番のもっと評価されるべきでファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.4 1 もっと評価されるべきでファンタジーなアニメランキング1位
凪のあすから(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (6479)
25669人が棚に入れました
海と地上、そのどちらにも人が暮らす世界。中学が廃校になり、幼なじみと共に地上の学校へ通うことになった海村の少年・先島光が転校初日目撃したのは、大切に守ってきた少女まなかが、地上の少年と特別な出会いをした瞬間だった。

声優・キャラクター
花江夏樹、花澤香菜、茅野愛衣、逢坂良太、石川界人、小松未可子、石原夏織、名塚佳織、天田益男、間島淳司、清川元夢、鳥海浩輔
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

溢れ出る感情の波に幾度も心をかき乱されてしまう、感銘も感動も大きいが視聴に難儀する《名作》

(2019年3月) 制作情報等を追記

◆感情描写の濃度が桁外れに高い作品

私は、恋愛などの感情描写系アニメを視聴するときは、作品中に不意に差し込まれる微妙な心情変化を見逃さないようになるべく集中して視聴するようにしているのですが、本作の場合、多数の登場キャラたちのどんな目線の動きにも手足の仕草にも確りと意味が込められていて、そうした一つひとつの挙動に暗示される各キャラの感情推移を読み取るのに視聴中ずっと頭をフル回転させている状態が続きました。
そのため1話視聴する毎に物凄く疲れて、暫く頭を休ませてから次の話に行く、ということの繰り返しで、これまで本作を余裕を持って視聴できていなかったのですが、3周目を終えた時点で漸(ようや)く、そうした感情を読み取る作業を自分が納得いく程度に終えることができた感じを持てました。
そして念を入れて行った4周目の視聴で、やっと余裕をもって本作全体を楽しめ、かつ自然な感じで感動もできたように思ったので、それに合わせて本作の評価を ★ 4.3 → ★★ 4.7に大幅に引き上げました。
(※1~3周目も視聴中に感動はしていましたが、果たしてその自分の感動が辻褄の合った納得のいくものなのか確証がもてずに警戒しており、本作の総合評価を ★ 4.1~4.3と低めに据え置いていました)
だいぶ苦戦しましたが、頑張って繰り返し視聴して良かったと思いました。

◆起/承/転/結のはっきりしたシナリオ構成

本作は、純粋な日常系の恋愛作品ではなく、①ファンタジー設定と②セカイ系設定を上手く組み込んだ変則的な恋愛感情描写系作品ですが、よく見るとシナリオ構成の基本に忠実に、全26話を以下のように、【起】【承】【転】【結】に上手に振り分けていることが見て取れます(※詳しくは◆各話タイトル&評価へ)。

【起】第1~7話(計7話) ネタバレレビューを読む
【承】第8~13話(計6話)ネタバレレビューを読む
【転】第14~20話(計7話)ネタバレレビューを読む
【結】第21~26話(計6話)ネタバレレビューを読む

◆作品テーマ

ひとことでいえば、ネタバレレビューを読む、を描き尽くすことにあると思います。
この作品テーマは、第5話(あのねウミウシ)での美海と光の会話によく現われます。
ネタバレレビューを読む

→この会話は最終話で見事に回収されます。

※なお、本作で最終的に肯定される「恋愛感情」とは具体的にどのようなものか?をさらに一歩踏み込んで考察すると本作を一層深く楽しめるようになるのではないか、と思います(※その点、◆本作品に描かれた恋心(恋愛心理)の整理へ)。


◆制作情報
ネタバレレビューを読む


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

======================= 凪のあすから(2013年10月-2014年3月) ====================

~~~~~~~~~~~~~~ OP「lull〜そして僕らは〜」、ED「アクアテラリウム」 ~~~~~~~~~~~~~~
     ※ まなか・ちさき・光・要・紡(中学2年)、美海・さゆ(小学3年)
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 【起】 第1~7話は、ネタバレレビューを読む
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ネタバレレビューを読む
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 【承】 第8~13話は、ネタバレレビューを読む
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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ OP「ebb and flow」、ED「三つ葉の結びめ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ※ まなか・光・要・美海・さゆ(中学2年)、ちさき(看護学校1年)、紡(大学1年)
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 【転】 第14~20話は、ネタバレレビューを読む
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ネタバレレビューを読む
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 【結】 第21~26話は、ネタバレレビューを読む
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★★★(神回)2、★★(優秀回)5、★(良回)10、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7


※このように本作は前半のラスト2話(第12-13話)・後半のラスト3話(第24-26話)にそれぞれクライマックスが来るように巧みに構成されていますが、その他の回も万遍なく楽しめる平均点の高い作品となっています。
(前半が詰らなくて後半がグンと面白くなく『とらドラ!』とは好対照)


◆本作品に描かれた恋心(恋愛心理)の整理

私たちがラブストーリーを批評する場合、「きゅんきゅんする」「甘酸っぱい」「純情」というのは常套句ですが、そうした感覚的で曖昧な表現だけでは、恋心(恋愛心理)の分類としては舌足らずであり不明確だと思うし、また本作に描かれた恋を「青臭い」の一言で切り捨てるのはいかにも粗雑な感想だと思います(※もし「青臭い」と断言するならば、どこがどう青臭くて、それとの対比で「青臭くない」恋とはどんなものなのか?が具体的に示されないと説得力に欠けます)。

そこで、ここでは本作に描かれた恋愛模様をより具体的に考察するために、以下の分類を用います。

ネタバレレビューを読む

このように本作は、都会から遠いファンタジックな小村(海村も陸村も)で生まれ育ち、世の波風にまだ汚されていない中学2年(13~14歳)の少年少女の初恋という設定に基づき、全26話を通して、①~③の要素をほぼ排除して、④情熱的恋愛感情の描出一本槍で突っ走るという、ラブストーリーとしては些(いささ)か稀な作品となっています。

また、本作で描かれる心理関係のほとんどが、幼馴染の間か、さもなくば年上への憧れとして発生していることも、彼らの④情熱的な恋愛感情に説得力を持たせています。

《一般的な恋愛作品との違い》

これがもし高校生以上の関係で、かつボーイ・ミーツ・ガール型の出逢いだったなら、いきなりの④情熱的恋愛感情の発生には余り説得力がなかったことでしょう。
例えば、あにこれでも高評価の恋愛アニメの代表格『とらドラ!』は、
ネタバレレビューを読む
・・・という流れになっていますが、このように大河の恋心が、①趣味的な恋愛感情から、④情熱的な恋愛感情に移行してしまうストーリー展開の巧みさに『とらドラ!』の凄みがあって、それがこの作品が高評価を取っている本当の理由と私は考えています。

この『とらドラ!』の例のように、優れた恋愛作品というのは、アニメ・実写あるいは小説といった表現媒体に関係なく、

(1)①趣味的な恋愛感情、②虚栄的な恋愛感情、あるいは、専ら④肉体的な恋愛感情からスタートした心理的関係が、
(2)いつの間にか、④情熱的な恋愛感情に転換してしまい、本人の意思では簡単に逃れられなくなっている様

・・・を説得力をもって描き出している作品であるのが一般的だと思います。

※因みに、そのような説得力を持ったアニメ作品は、実は結構少ないと私は思っており、例えば、あにこれで「恋愛タグ」に高いポイントがついている作品であっても、その内容をよく見ると、①趣味的恋愛や②虚栄的恋愛の範囲内で終始していて、④情熱恋愛への転換を描くに至っていないものが幾つもあると思います(例えば、『CLANNAD』、『初恋限定』)。

《本作視聴の難儀さの理由と魅力》

そうした一般的な恋愛作品との比較から、本作はやはり、
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を巧みに用いて、序盤から終盤まで一貫して、④情熱的な恋愛感情の進行過程の描出だけでストーリーを展開している点で、恋愛作品として特殊であって、

(1)その④情熱恋愛一本槍という特徴から、本作に独特の息詰まるようなナーバスさが発生し(※注釈)、
(2)その結果、私たちは毎話のように視聴に難儀してしまう羽目に陥るのですが、
(3)そのナーバスさ・難儀さは私たちにとって、懐かしくまた切ない感覚を伴ったものでもあって、
(4)結局のところ本作の最大の魅力は、そうした感覚を私たちに思いがけず(かつ繰り返し)惹起させてしまう点にある、

・・・と私は結論づけたいと思います。

(※注釈)もし本作に、①趣味的・②虚栄的・③肉体的な恋愛感情が一定量混在していれば、他作品によくあるように、それらが適度に陽気な冗談や下ネタやおふざけを作品中に呼び込んでいたはずです。

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◆(参考)過去に書いた感想・レビュー

※前述のとおり、私は3周目までは「自分が安易に感動させられてしまうこと」への警戒から本作に対して相当に身構えていて、本作から自分が受ける感動の性質を慎重に見究めようという批判先行の視聴姿勢を取っていました。
以下はその当時の感想・レビューの一部です。

2015.3.10 三回目視聴を完了。
各話評価を追記。総合評価を4.1→4.3に改訂。
1クールに上手く圧縮されていたなら私も本作を名作(総合評価4.5以上)と評価していたと思います。
ですが、2クールはちょっとやり過ぎ感あり(稀に見る美酒も味わい過ぎると食傷気味になってしまう感じ)。
そういう意味では、かなり残念な作品でした。

2014.7.19 二回目視聴を完了。
全体に遊びとかギャグ要素が非常に少なく、重く沈鬱な印象。
この作品は毎話毎話、ほんの一瞬のカットに感情の微妙な変化や発露を盛り込んでくるので、安直な気分で流し見するわけにはいかず、全26話を通しで視聴するのに今回もかなり時間がかかってしまいました。

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※以下は第1回目視聴直後の感想・レビューです。

《岡田シナリオのメタ分析》

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/12
♥ : 161
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

出会えました!心の底から感動した作品に

物語は海の人と地上の人がいる世界
ある日、海の中学校が廃校になり、光、まなか、ちさき、要の海村の幼馴染4人が地上の学校へと転校する...
海の人、地上の人。いがみあっていた別世界の人たちが出会いそこから物語が生まれていきます。

制作がP.A.WORKSということで映像が素晴らしい。風景、顔の表情、瞳の中に映る心の揺れに至るまで繊細に描いています。
映像を豊かに彩るサウンドを聴いてください、歌詞がまるで情景からあふれでたようです。音楽が醸し出す幻想的な世界に心惹かれます。

海はこの世界の美しさを強く表現しています。圧倒的な存在感で私の心を掴む。
沖へいくにつれて海の色は透明、水色、青、深い青…神秘的な程美しく、波の動きにあわせて太陽の反射した光がきらきら揺らめく、多彩に変化する光や波の表情を見てください。

出会い、友情や恋愛が生まれ、人の数だけ かけがえのない物語がありました。
ネタバレレビューを読む
それぞれが想いを抱く恋する気持ち、葛藤、繊細な表現はどこまでも美しく、最後まで泣いたり笑顔になったり、感情を揺さぶられ続けました。
ストーリー、作画、デザイン、音楽、本当に素晴らしい。
この作品に出会えたことに感謝します。ありがとうございました。

最後に、またいつか皆に会えることを願っています!!

投稿 : 2025/04/12
♥ : 145
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青い海のお伽話

陸と海、どちらにも人が暮らす世界を舞台に、
少年少女の揺れ動く、心情を描く恋愛模様。
壮大な物語と風景の美しさに圧倒されます。
語り継がれるであろう、美しい世界がここに。

交錯する一途で複雑な思い、
思春期の面倒くささが丁寧に描かれる。
ネタバレレビューを読む

そして恋愛と並行して描かれる、
違う価値観を持った人々の諍いと交流。
ネタバレレビューを読む
名作の名に恥じない見応えのある作品ですが、
長所も短所も同じ場所にあるのではと感じます。

太陽が輝く地上への憧れ、
伝統と風習に敬意を払いつつも、
それに縛られない生き方をしてほしい。

「人を想うこと」
泣いたり笑ったり出来るのも、
誰かを想い、慕う気持ちあってのもの。

世界にはたくさんの想いが輝いている。
そんなメッセージが込められた青い海のお伽話。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 106

64.5 2 もっと評価されるべきでファンタジーなアニメランキング2位
花は咲く、修羅の如く(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (115)
271人が棚に入れました
人口600人の小さな島・十鳴島(となきじま)に住む春山花奈(はるやまはな)は、島の子供たちに向けて朗読会を行うほど朗読が好きだった。花奈の〝読み〟に人を惹きつける力を感じた薄頼瑞希(うすらいみずき)は、自身が部長を務める放送部へ誘う。 「お前の本当の願いを言え、アタシが叶えてやる」 「私、放送部に入りたいです」 入部を決意した花奈は、たくさんの〝初めて〟を放送部のメンバーと共にし、大好きな朗読を深めていく…。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

クラムボンはわらった

スタジオバインド制作。

小さな島に住む朗読が好きな春山花奈は、
高校進学を期に放送部へ勧誘され入部をする。
花奈の朗読には人を惹き付ける力があり、
彼女の成長がこの先描かれていくのでしょう。

ネタバレレビューを読む

好きなものが見つかっているのなら、
無理をして窮屈に生きる必要はないのです。
慣れない環境の中でも正直に楽しく生きよう。

音楽はOP、EDどちらの楽曲も、
世界観に合っていて優良ですね。
映像の完成度も高く、楽しめています。

なかなか難しい題材だと思いますが、
新しい出会いと経験を経て、花奈の青春は、
どこへと向かうのか、楽しみにしています。

最終話視聴追記。
ネタバレレビューを読む

競い合うことの意味と好きで楽しむこと、
ここからが始まりですね、また次の季節で。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 28
ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

アニメでは難しいテーマかも

響け!ユーフォニアムの武田綾乃原作ってことで
ちょっと期待してた本作。

すももが丘高校放送部を舞台とした
純粋に部活に没頭する部員達の姿を描いた青春群像劇です。

弓道や箏、よさこい部・・・
自分が知らない世界を知れるのってアニメの良いところなんだな~。
今回は放送部で朗読(中々に地味ですよね~)です。

言葉、朗読、セリフはとっても明瞭で綺麗だなって思いました。
・・・けど正直なところ自分には風景が浮かばなくって・・・
(自分には想像力と文学の才がないのでしょうね~><!)
演出で風景描写が出てくる度に自分の気持ちがついていかなくて
ちょっと大袈裟に感じるとこありました。

自分が朗読をよく知らないってあるかもですけどビジュアル的に
動きのない様をアニメにするって難しいですね。

こんな地味な感じで大丈夫か?って思いつつ序盤観てましたけど
こちらもちゃんと目指しています。  
 
 全国大会!!

これまで
朗読を好きなことの一つとしてやってきたヒロインの花奈ですが
朗読には
大会で競い合う事が出来る基本のスキル、テクニックがあって
優越があるってことを気づかされていきます。

仲間が悔しがったりするのが理解出来なかった花奈が
上手くなりたい!って熱量上がっていく姿は、
青春物語ってやっぱり好きだな~って観てました。

こういう展開はこの原作者さんの得意とするところなんでしょうね。

ただ、やっぱりテーマが地味ってのは否めないところでは
あります。
その分、ちょっとキャラの設定が無理してる感があったかな。
ネタバレレビューを読む

放送部の仲間はみんな良い子だったな、先輩が特に良い!
高校生の先輩、後輩って年の差なんて
ほとんどないに等しいのに存在が大きいんですよね~。

頼ってくれる後輩があっての成長なんだろうけど
いつも落ち着いてて優しい整井先輩、みんなを導き引っ張て行く
推進力を持った瑞希先輩。良かったです!

ネタバレレビューを読む


OP SHISHAMO / 「自分革命」
アップテンポで聴きやすいメロディー。
  み~たこ~ともない自分に~会いに~行こう~~~
        君が手を取ってくれたから今始まるんだ♪
歌詞も前向きでこの作品にピッタリな感じが良かったです。 

ED さとう。 / 「朗朗」
聴きてて胸が熱くなる感じ。ホント良い曲~~
心の叫びが伝わるような歌声が素敵でした。

花奈の成長はまだ始まったばかりって感じで終わっちゃたし
続きは当然やってくれますよね!?

投稿 : 2025/04/12
♥ : 9

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

青春!部活!高校生!とても良いですね。ですが…、ちょっと薄味かな…。

 最終話(12話)まで観ました。2025.03.28

 どうしてもユーフォニアムと比べてしまいますね。本作品は、原作の雰囲気は良さそうですが、アニメ化向きでは無かった感じがします。

 ユーフォニアムと同じく、文化系の部活の楽しさと醜悪さを描きたいのは分かりますが、上手く行っていません。

 私、朗読というジャンルに詳しく無いので良く分かりませんが、吉祥寺先生が言っている様に、コンクールで勝つためのノウ・ハウがあったり、結構エグい世界が展開していそうです。

 しかし…、結局は朗読なんですよね。ユーフォニアムみたいに、人生の可処分時間の大部分をかけて楽器を練習し、貴重な青春時代に苦労を重ねてもレギュラーになれないとかの残酷さはありません。

 朗読はやはりマイナーで、競技人口も少なく、かけたコストにリターンが見合わない的な地獄を描きにくいし、レギュラー争いも余りないので、ヒリヒリした感じは出せません。集団戦で、まず内部に敵がいると言うユーフォニアムは、やはりドラマ的には秀逸です。

 瑞希先輩にしても、家の都合で才能を失うかも…と、言っても、楽器と違って分かりやすく努力が無駄になると言う恐怖感の描写に欠けるので、エピソードとして薄いです。

 青春モノとしては、楽しめる作品だとは思いますが、やはり、ユーフォニアムと比べると数段落ちます。ギスギスが足りないとは申しませんが、全てのエピソードが薄味で、青春の爆発が感じられません。

 リアルと言えばそうなのかもしれませんが、期待感が上がり過ぎたのもガッカリの原因かも知れません。ギスギス青春モノが苦手な視聴者には調度良いのかも知れませんが、私的には物足りなさを感じました。

……………………………………………………………………… 
 3話まで観ました。2025.01.25

 引っ込みウジウジ系で自己評価が低いけど朗読好きの主人公、春山花奈が、高校の放送部に入って、先輩や同級生達と朗読大会で全国を目指す物語です。

 まさに王道の部活動青春ものですが、朗読、アナウンスと言う、ちょっと変わった分野のお話なのが面白いです。

 皆様のレビューにも指摘されている通り、アニメや声優に詳しい上級者には、凄い朗読をしているライバル達も所詮声優のシノギ演技に過ぎず、迫力が無いため、演出で誤魔化しているのが、分かってしまうところがマイナスポイントですが、そこに目を瞑れば部活ものとしては一級のポテンシャルを持っているのではと感じます。

 特に、狂言回し+視聴者に世界観を説明する重要キャラの、放送部顧問、吉祥寺先生が良い仕事をしているため、朗読、アナウンスの世界を門外漢でも理解出来る親切設計になっているのが良いです。

 後、個人的には頼りになるボーイッシュな瑞希先輩がド直球に私のタイプなので、それだけで視聴継続の価値がある気がいたします。まぁ…こんなに面倒見の良いパイセン居るかよ…やり過ぎでは?とは思いますが。

 わたくし的には今期イチオシの作品なので、人気が出て欲しいですね。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 8
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