虎鉄。 さんの感想・評価
1.4
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
中二病が副題。
今後のジブリが危ぶまれると感じさせる作品だと思う。
現代社会を舞台にしながら、軸を北海道の辺境の田舎で展開させ、物語を俗世と切り離した昭和ノスタルジー空間でしか描けない無理矢理さが興ざめであった。
少女の閉ざされた心情の融和をコンセプトに、主人公が中二病を患い妄想の中でもう1人の理想の自分を造り出すものの、現実では女性特有の生理現象を機に大人の身体に成長してゆく中で、現実を拒みながらも対面し続けなければならないという葛藤を描いていたものである。
また、幅広い鑑賞者層を相手取るジブリという鎖があるために、子供が観ても理解できるように過剰な演出描写が蛇足であった。
あと、声優に今が旬の俳優女優を起用する流れは正直やめて欲しい。本作品でも、若手女優が抜擢されているが、滑舌も悪く声質も不安定で聞き取りにくい。前作の庵野よりはマシだが。
何回観ても面白いというジブリ作品はとてもハードルが高いことは分かっているが、このような1回観るだけで充分な作品しか世の中に出せないようなら、そろそろ看板に幕を下ろしてよい潮時であると思う。