さむらいえっじ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
夏なので涼しくなるような作品を求めて
原作未読
wikiにもありましたが、ホラー・ミステリー・サスペンスをミックスしたような作品ですね。
全体的に「これはないなぁ・・・」と言う点も無く、非常に楽しく観れました。
個人的に凄いと感じた点はBGMなどの中に紛れ込む「不可解な音」です。
イヤフォン、ヘッドフォンで作品を観ていると、「今の音はなんだろう?」みたいな音が所々にちりばめられており、これが上手く恐怖心を煽ってくれます。
誰かが怪我、死亡するといったシーンに関しては、グロテスク作品に多く見られる、極端に過激な部位欠損ではなく
刃物や突起物が致命傷になる部分に刺さる。
エレベーターが落下して体を強打する。
ボートのスクリューに巻き込まれた。
など、過去に現実世界の事故や殺人事件として報道されたことのある内容だったり、割とリアルに痛さが想像できる分、観ていてゾッとしました。
叙述トリックに関わる演出面では
・ビジュアル面での差別化(髪の色が違う)
・プロダクションと協力して架空の声優を立てる
このような方法を使い演出したそうです。
文章から映像化では非常に難しい部分であり、スタッフさん達の頑張りに好感が持てました。
残念な点は
火に包まれた合宿所での演出が一部チープでした。
逃げ惑う学生達にシャンデリアが落下し、何とか這い出したと思いきや柱が倒壊。失笑でした・・・
鳴の義眼に秘められた能力がどのような経由で現れたのかがしっかりと掘り下げてあれば嬉しかったです。
「見えなくていいものが見えたりするから普段は隠してる」と鳴が言っており、特殊な義眼であり、何らかのキーアイテムであることが想像できる為、すごい肩透かしでした。
今回の「災厄」は、なんとか凌いだ状態(犠牲者は出ている)で終わってしまうので、義眼の設定を踏まえて続編ないしは完結編を期待しております。