まゆげ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ただならぬ妖気を無料で垂れ流すアニメ
原作も読みました。このアニメ。
それでも質の高いオリジナルストーリーによって十二分に楽しめました。
パラレルワールドもの、ループものですが、必要なシーンの取捨選択によって「もういいよそこ!」なーんて思わず観る事が出来ました。
ストーリーは主人公が大学生活の始めにどんなサークルを選ぶか、ということから話は分かれていきます。
最大の見所は、どんなサークルを選んでも主人公の境遇は変わらないこと。
{netabare}現状に不満を抱いており、小津に振り回されてて、明石さんには近づけないのです。
そんなぶれない軸がありつつ、細部は少しづつ違います。
もしも主人公が○○のサークルに入ったら、そんなもしもボックスよろしくな世界と変わらないしそれぞれの世界でちょっとづつ違う悩みを持った主人公の関わりも魅力です。
そんなこんなで不満をもつ主人公、どんな世界でも悩み続ける主人公。彼の悩みはループし、たどり着いたある世界で彼はある結論を導きだします。{/netabare}
なんて単純明快、なんていうカタルシス。制作者の方々の技量の高さが窺えます。
原作者は癖のあることで有名な森見登美彦さん。彼の描く台詞っぽい台詞をテンポ良く演じる「私」役の浅沼晋太郎さんにこの作品でファンになりました。
演者全員イメージにぴったり。素晴らしかったです。