animeneko さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
百合日常系とみせかけてガチ百合入門作品
ニコニコ一挙放送で視聴。
やたらキスしまくるので話題となった作品。この作品でキス友とか
いう言葉が流行らなかったけ?
一般には日常系ドラマの中で女の子がキスしまくる作品という捉え方をされているようだけど、中身をよく見るとソフトレズと見せかけてのガチな百合への入門作品だった。
なぜか学校が共学の設定なのに登場する女子達は誰一人として、男子を相手にしていない。まったく男はスルー。男の子には目もくれていない。この設定もレズアニメの純度を上げることに役だっている。
メインカップルの二人は、「特別な関係」になるためにキスをする。やたらと場所を選ばず、キスをしまくる。教室で、学園祭の演劇鑑賞中に、体育の授業中に、公園で、とにかく隙があればキスをして、エロい気持ちになってハアハアいっている。このアニメの売りの一つはこのキスエロ場面である。キスの部分の作画には力が入っていてリアルで、声優の演技もリアル、効果音もリアル。。。つまり、この場面だけ取り上げるとガチなエロレズアニメなんである。
なのにキスカップルはあんまりシリアスな恋愛をしている自覚はない。第一話からキスしているのに相手がスキとかキライとかいわない。恋愛要素がないのか?と思わせる展開。最終話になってようやく、スキとかキライとかいう要素が入ってくる。キスして気持ちよくなる身体だけの関係なのかな?と思ったし、他の部分は通常の日常系アニメと呼ばれる、女の子一緒になってキャキャとやっている展開だから日常系かなと勘違いさせる。
本来の?というか厳密な歴史的定義ではガチ百合というのは女子同士でも恋愛感情がないと百合とは呼ばないそうだ。その定義からすると、このアニメは第一話の時点では特に恋愛感情が高まったからキスしたわけではないようなので、百合の定義には含まれない。
しかし、途中のお話でキスカップルは結婚の約束までするし、最終的には好きとか言い出すのでこれ、ガチ百合に入るよね。作品の中で日常を過ごすうちに恋愛感情まで高まったと説明できる。
ちなみにネタバレになるけど、原作では女の子同士のセックスシーンまで描かれているらしい。。やっぱりレズマンガだろうな。
レズとか百合とかが苦手な人は見ない方がいい作品
なお、背景とか演出がシャフトっぽいなと思っていたら、監督はシャフトで活躍した石倉賢一さん。「ひだまりスケッチ」などを作った人だね。
登場人物の頭髪が触覚のように動き、感情やらをピクピク動きながら表現したり、背景がパステル調やらスクリーントーンみたいだったりする。作画とかだけでも楽しめるかな。
売りはやはり女の子のカワイサとエロシーン、作画といった所かなあ。
物語的に分析すると、心切ない女の子の恋愛を描くには物足りないし、
日常系にしてはエロすぎるし、レズアニメにしてはドラマが足りない、というどこか中途半端な作品ではあった。