とろろ418 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
鳥と魚
なんとも評価が難しい作品ですね。
まあ文学系全般に言えることですけど、基本的に『良いこと』は描かれないんですよね。
反面教師としての役割を担って初めて良い作品と言えるのかもしれません。
私がこの作品から感じ取ったメッセージは、
『所詮この世は表裏一体、輝かしく見えるものの裏には多分の闇が広がっている。
あなたが日の下にいることで日陰にいる人もいるし、あなたが日陰にいることで日の下にいられる人もいる』
こんな感じでしょうか。
当たり前と言えば当たり前、でもそれを意識しながら生きている人は多分極少数なんですよね。
残酷なまでの徹底した対比関係で描かれている作品なので、どの視点で見るかで大きく評価が異なると思います。
因みに私はこの作品の主人公が大嫌いです。
理由のほうは百聞は一見にしかず。見ればわかると思います。
{netabare}ずばり他人の屍の上をそれとすら認識しないで歩いていく人間だから。
天才には凡人の苦しみが理解できない、とはよく言ったものですね。{/netabare}
それでもその思想を理解出来る部分があったり、実際に同じことをしていたりで、はたと気づかされる。
前述で反面教師と言ったのはそういう意味合いです。
まあとりあえず見て下さい。(『面白い作品ではない』と思いますが)
皆さんがどんな答えを出したとしても、それがこの作品の価値になると思うので。