さむらいえっじ さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
おもしろいと聞いて
原作未読
※あくまで個人の感想です※
面白いと聞いて観てみました。
アニメ全話を観ての感想としては
世界観を始めとした設定はかなり好みで期待しました。
それ故に、気になる箇所がいっぱい出てきました。
全体を通して感じるのは、物語が進むにつれ明らかになっていく設定ですが、個人的にとってつけた感じがすさまじいと思いました。
次に物語の要である主人公ですが、1話の寧子が転校と称して登場するシーン
「生きていたのか!?」
「俺にはそれを証明することができる!」
「何を言っているのかわからない」
「つべこべ言わずに脇の下を見せろ!!」
と言った様なやり取りがありました。
良太にとっては過去にトラウマになるような経験があり彼女に対して思うところが多々あったのは理解できますが、物語の導入部分で
「覚えているのは脇の下のほくろと、クロネコと呼んでいた事だけ」
と言っているのにかかわらず、すさまじい食いつき方
子供の頃の容姿などの描写はあり、良太の特殊能力を差し引いたとしてもこれはない・・・
ここで主人公に印象が一気に落ちました。
全体を通して頭脳派で知識も豊富な印象を受ける良太ですが、ホクロホクロとこだわり(?)があるようですが
ホクロは手術で取れると言う発想は出てこないのだろうか?
他にも薬を飲まない状態で血まみれになった体の後処理
自分のテリトリー内である天文台周辺の一部施設等への知識の無さ
佳奈の左手の指が少し動くという設定だが明らかに指意外が動いてる感じ
など、色々と思うところはありましたが、上げたら結構な数になるので割愛。
ヒロインたちは特殊な環境で育った為、思い入れのある人の死、無残な死体に耐性があるのは理解できますが、主人公はどうでしょうか?
涙を流したりする描写はあっても、溶解した死体を見ても嘔吐するといった描写が無く、人の命が簡単に無くなる環境にいたわけでもない主人公の精神力に疑問を感じました。
また、アニメの尺の関係上仕方ない点はあると思いますが、仲間の死から次の行動への切り替えが早く、なにかしらの葛藤が生じる様子も見られません。
故に人の命が軽すぎる印象を受けました。
単純に物語としては面白いです。しかし、作品全体にリアリティを求める人であれば、途中で挫折する可能性があると思う作品です。
原作では気になった点が解消されるかもしれないので、機会があれば読んでみようと思います。