おぬごん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
素晴らしいの一言
久々に見返したのでレビュー
SFとしての面白さ、刑事モノとしての面白さ、時に世にも奇妙な物語にも似た物語の面白さ、アクション面での見応え、哲学的な題材、世界観の魅力、そしてベテラン声優陣による小粋な台詞回しと、何もかもが素晴らしいです
このSAC1期は「笑い男事件」に関する話(英語版でいうcomplex episode)と一話完結の話(同じくstand alone episode)で構成されているのですが、一話完結のstand alone episodeも全てが物語り全体に何らかの意味を与えている点も見事だと思います
例えば1話の9課のメンバーや世界観の紹介はもちろんですし、
{netabare}
2話のタチコマの存在と肉体の死≠ゴーストの死という考え、3話の機械へのゴーストの芽生え、7話の「ゴーストの存在は外見からは判別不能」ということ、8話の全身義体化した素子とバトーの存在
{/netabare}
…挙げていけばキリがないですねw
強いて言えば、それぞれバトーと荒巻の過去に触れる10話、17話はやや全体から浮いた話ですかね
ただ前者はメッセージ性が強く、後者は話としての完成度がめちゃめちゃ高く、
やっぱり捨て回なんて無いですね
一方、所謂本筋のcomplex epsodeでは、複雑な事件の様相と9課の手際の良さが絡み合い、
目まぐるしいテンポで展開が進み、謎が謎を呼んでいきます
一話完結のstand alone episodeとの緩急がまた良い味を出しており、またstand alone episodeで登場した設定や人物が絡むことによるアハ体験的な面白さも兼ね備えています
一度見ただけでは「外部記憶装置無しには理解できない」かとは思いますが、
まずは真っさらな状態で1度見て、その後各サイトやブログでの考察を見て見直してみると、何度でも楽しめる作品だと思います
私自身、何度見ても、見終わった後に12話ラストの少佐のような、何とも言えない夢見心地になってしまう…そんな極上の面白さです
さて、最後に既にこの作品を見たことのある方にちょっとしたクイズです。
最終回26話の終盤、図書館でハンチング帽を見た少佐はなぜ「なるほど、確かに笑い男じゃないわね」と言ったのでしょう?
以下、私のお気に入りのエピソード
① 12話 タチコマの家出 映画監督の夢 ESCAPE FROM
② 11話 亜成虫の森で PORTRAITZ
③ 17話 未完成ラブロマンスの真相 ANGELS' SHARE
④ _3話 ささやかな反乱 ANDROID AND I
⑤ 23話 善悪の彼岸 EQUINOX