どらむろ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
4話までに限れば非の打ちどころが無い傑作ラブコメ
他人の心が読めてしまう故に孤独を余儀なくされていた少女・琴浦さんと、心読まれてもへっちゃらな少年・真鍋君とのラブコメディー。
割と単純な設定ながら、1話~4話までは毎回クライマックス!と言える程に印象的なアニメ。
良作揃いの2013年度アニメの中でも、ダークホースだった注目作。
{netabare}『物語』
とにかく、4話までの脚本や演出が、神掛かっている。
1話の前半は、心読めるが故に友達からも母親からも忌み嫌われ孤独に陥る、琴浦さんの悲惨な境遇をこれでもか!とばかりに描写、開幕10数分程で心が折れそうになる陰鬱さ。
ところが、そこから一転反転攻勢!
お馬鹿で天然でエロ妄想ばっかり、でも心優しい真鍋君の登場で、一挙にシリアスが崩壊。
その後の2~4話も、再び心読み能力の闇を思い知らされ破局か!?
しかし真鍋君のイケメン度はその試練をも乗り越え、仲間達も増えて、そこから安定軌道に乗るのだった。
4話までは毎回クライマックスと言える圧巻のストーリー展開で、一瞬たりとも目が離せなかった。
5話以降、森谷さんと和解したりESP研究会の皆と交流深めたり、少しずつ心読み能力者故の悲哀を感じさせない、明るいドタバタラブコメになっていく。
決して失速とは思わない。5話以降も普通に楽しく微笑ましい、良いラブコメだと思う。
善意の(かつユニークな)キャラクターの層が厚いのが、本作のシリアス設定を感じさせないドタバタラブコメディーの醍醐味なのだろう。
(4話までは文句ナシの5点満点、以降は4点評価。総合で4.5点にしてみた)
『作画』
作画は抜きん出ているわけではないが、琴浦さんは非常に可愛い。
本作の魅力は作画以外の部分にあると思う。
『声優』
琴浦さんの可愛さは金元寿子さんの好演が大きく、真鍋君の福島潤さんもよかった。
琴浦さんはイカ娘と双璧を成す金元さんの代表キャラなのでは。
ESP研究会の面々も良い味出していた。
特に副部長役の下野さんは、地味ながら大事な役所として、安定した演技だったように思う。
『音楽』
OPはひたすら可愛くかつ直球素直に主題を表現、EDは琴浦さんの真鍋君への想いがしみじみと伝わる良曲。
『キャラ』
琴浦さんが抜群に可愛いのは勿論だが、本作の一番の魅力は真鍋君のイメケン度だろう。
本来なら悲劇のヒロインだった琴浦さんを、強引にドタバタラブコメに引きずり出した功労者。
一時は琴浦さんにヒドイ事したけれど反省して大切な友達になっていく森谷さんや、部長と副部長、祖父や住職など、善意の理解者達のお陰で、4話以降は殆ど深刻にならずにラブコメを楽しめた。
最後には和解した母も含め、悪いキャラ居なかったのが良かった(モブ除く)。
その意味で、キャラの魅力はかなり高いと思う。{/netabare}