景禎 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
プリン、忘れないでね
ライトノベル原作のアニメ化作品。近未来宝探しアクションアドベンチャー。
世間的にはけっこう評価低めの作品ですが、わたし的にはわりとお気に入りなんですねーこれが。
父親に勘当(島流しの刑)されて七重島にやってきた主人公八真重護(やまじゅううご)。新たな住まいとなった家賃格安の「幸せ荘」202号室には10年前に殺された女子高生、龍ヶ嬢七々々の地縛霊が住み着いていた。彼女を成仏させるため、冒険部に入部し、彼女自身が集めて島のあちこちの遺跡に隠されている七々々コレクションを集める、というお話し。
一話だけ見れば典型的なラブコメ設定のようですが、ラブコメ系の展開あまりなく、どちらかというとアクション系の作品になってます。主人公の設定も、決断力があり、かなり悪人っぽい面を持ち合わせており、ラブコメで有りがちな設定とはかなり違います。
インディージョーンズとはかなり雰囲気が異なりますが、アドベンチャーものということで、この作品には遺跡に仕掛けられたナゾ解きという側面があります。また、けっこう登場人物が多く、主人公が所属する冒険部、七々々コレクションを狙う怪盗団「祭」、七重島プロジェクトの中核であるGREAT7、はみだしもの集団のスリー・スカル、と、グループもたくさん登場します。それらのグループ間の人間関係も複雑で、そっち方向のナゾ解きの楽しみもあります。
キャラ、背景を含め、作画は美しく、アクションシーンもよく動くほうです。しかし、この作品の見所(聞き所)は、語りを含めたセリフとそれを演じる声優さんの演技ではないでしょうか。ライトノベルの原作なので、セリフそのものにけっこう味わいがあり、それを演じる声優の良し悪しが作品の出来に大きく係わっていると思います。
声優陣は豪華で、誰をとっても文句なしの演技の出来ですが、中でも名探偵壱級天災(いっきゅうてんさい)、阿澄佳奈さんのニャル子っぽい声で、ちょっと上から目線な演技。ちょっと悪人っぽい主人公との絡みは、天災自身が語っているとおり、名探偵vs悪者のようで最高です。
天災の助手星埜ダルクは花澤香菜さん(今期何本出たの?)。天災とのからみもいい味だしてます。ちなみにダルクは男の娘。花澤さんって最近、女装男子の声やること、けっこう多くないっすか?
杉田さんの演技も戦場緋夜(いくさばひいよ)のキャラにハマってますね。最終回、かっこよかった。
アニメは11話でとりあえずの区切りを付けていますが、いろいろとナゾが未解決で残されたままとなっていますし、最終回Cパートも2期があることを強く仄めかした内容になっています。2期があれば間違いなく見ます。
音楽もOPは昭和っぽくていいし、EDはアニソンらしくていい。
どうでもいいですが、七々々がプリンを食す音がいい。