おにいた さんの感想・評価

4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

救われない。

１期と２期まとめてレビュー
あらすじ
悪の中の悪が集うロアナプラという都市に、ラグーン商会という運び屋兼逃がし屋の小さな組織（３人）があった。
そこに日本の平凡な会社員である主人公がひょんなことから加入する。
ラグーン商会を中心に様々な悪の組織や、悪人がそれぞれの人生模様を描いていく

数話ごとに一応完結している
完結したときには正直誰も得してないと思う
いや、むしろ損というか誰も救われないという事実だけが、すごく重くのしかかっていくる
唯一、２人のコンビの連結度、主人公の少しの成長ぐらいだと思う。
でもそれがこのアニメの魅力でもあり、完結するごとにとても考えさせられる
ハッピーエンドが好きな人には毎回最悪だと思う。
まぁ内容自体がハッピーとは程遠い設定なので、それも求めるのもおかしいし、そういう人は見ないに限る。
{netabare}
特にひどく救われないと感じたのが、双子の回、最後の日本のやぐざ編もかなり救われない終りだったけど、まだ自業自得、本人も言ってたけど人生はサイコロと一緒で自分で投げないと変わらないし、始まらないというように自分で選択した事なのでまだいい。
でもあの双子は狂ってはいたけど望まれないまま狂っていって、自分の選択云々ではどうすることもできなかった。むしろ狂ってしまうのはわかる。
だからこそ最後の銃で撃たれて、空を見上げて空がみれてよかったと笑顔で死ぬっていうシーンはかなりの衝撃で、ほんとになんて救われない話なんだと感じた。
ちなみに主人公にお礼として見せた下半身には何があったのでしょうか。
あの女の子は実は男の子で、それをみせることでしか大人を喜ばす事ができないっていう悲しさから逃げたという説もありますが、そう思える人はほんとに綺麗な心の持ち主なんだと思い、自分の最初にもった印象に少しショックも受けました。
僕自身は、かつらによって性格が変わることから、男性器と女性器が両方ともついているという改造された下半身だったのではないかと思いました。
答えは作者にしか分からないかもですが、皆さんの別の思いがあるなら、是非一報お願いします。
{/netabare}

自分の人生では絶対に体験することのできない世界で、それを架空ながら体験できることはいいことだと思う。
このように世界の闇に触れる事は、実写の限界などがあるドラマや映画ではリアルに感じることもうまく再現することも難しいので、こういうときにアニメはほんと最適だと感じた。

キャラは主人公ロックとレヴィの絡みは殺伐ながら、なんかいい。後半は少しは信頼関係が築けてきて、仲良くやっているシーンはグットだった。
ほかもみんなキャラが濃いので、どのキャラ同士が絡んでもそれなりのよさがあった。
ただ人は死にすぎ。

印象に残ったシーン
あたしの何がわかる？→
分かるわけがない。お前じゃないから。
じゃあお前に俺の何が分かる？
どんな暮らしをしていても、生きていればそれなりにつらい。
それを理解する気もないくせに
答えにつまれば、都合よく悲願のヒロインか。

音楽はなんかかっこいいBGM。
作品の雰囲気にあっている音楽でした。

おすすめ度★★★☆☆
ほんと考えさせられる作品だし、アクションもかっこいい。キャラの絡みもOK
ただほんと救われない。それもこのアニメの良さだから、これは否定ではなく褒め言葉です。
でも、そういうのが苦手な人や、ちょっとぐろい所があるのでそういうのが苦手な人はやめておいたほうがいい。
いやーほんと救われない。