tomakb96 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
登場人物の死に際の描き方が
ほとんどがネタバレですんでご注意。
殺し屋であり革命側でもあったナイトレイドと国を守るイエーガーズ
どちらもスペシャリスト集団で、どちらもかっこよく描かれており、どちらも己の正義で行動していた。
しかしながら敵対する二つの組織は殺し合わざるを得ない。
{netabare}
また、登場人物が後半は特に一話に一人のペースで死んでいくが、一人ひとりの死に際の描写が、とても現実的かつ残酷に描かれており、芸術的でした。さらに、敵が減っていくことを素直に喜べない描かれ方でした。
例を挙げると
ボルス。最後にチェルシーに見せられた、自分が燃やした女の子に殺される。自分がしてきたことへの償いだと受け止め、妻と子を残し死んでゆく。
チェルシーのさらし首。普通の作品であれば、タツミが間一髪助けて・・・みたいな展開もありなのですが、あえて、間に合わず仲間のさらし首を目撃してしまう。
ラバック。策士であり、最後まであきらめず糸を張り付くし糸を使い果たし、落下と同時に串刺しにされるという最後で、もっとも衝撃的な最後だった。自分の思いは直接はナジェンダに伝えることはできなかったが、ナジェンダには伝わっていたようだ。
マイン。最後の最後に自分の気持ちに素直になれ、思いは届いた。おそらく視聴者皆悲しんだ最後だったんではないでしょうか。最後は愛するタツミの腕の中で自分は勝ち組だと・・。
クロメ。姉に殺されるというとても残酷とも思われる事でしたが、本当にこうするしかなかったんだと、アカメの涙が物語っていたようでした。
レオーネ。すべての元凶である大臣を殺したのと代償に致命傷を負うも、アカメや町のみんなには苦しい顔を見せず、(アカメは気づいていましたが)一人ひそやかに、静かに生まれ育ったスラムで眠る。まさにネコのような最後で、最後に泣かされました。
最後に皇帝。最後に牢で打ち首を告げられ、その運命を幼くも受け止め、自分の犠牲を最後によい国をとナジェンダに託しギロチンにかけられる。きっとこの皇帝は仕えるべき師に出会えたら、よい国を作ることができたでしょう。
そして、改心し国を再び治めるのではなく、打ち首にするところがこの作品のすべてを物語っていると思いました。
{/netabare}
重要登場人物が次から次へと死にゆくアニメでしたが、どこか散り際の描かれ方が切なくも悲しくそして残酷でもあり、正義とは何か考えさせられる作品でした。