STONE さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
嘘はつきとおせ
原作は未読。
中二アニメと言われているみたいだが、そういうコンセプトなら、
それはそれでいいのではないかと思う。
ただ、仮に「ロリ系美少女が2丁拳銃で活躍する」という部分を基本に
置くとして、それをうまく機能させるための設定があまりにも
ずさん過ぎる。
アニメに限らず、フィクション作品を作るというのは、嘘をつくことに
他ならないと思うのですが、嘘に信憑性を持たせるためには、事細かな
更なる嘘が必要だったりする。この作品にはそれは欲しかった。
ストーリー展開も「うーん・・・」という感じ。
見せ場(アクション、コメディ、萌えなどなど)が点として乱立している
感じで、それらが線としてうまく繋がっていない印象。
「こうなるのかな?」と思って見ていると、期待を裏切られることが
多かった。いい意味での裏切りは大歓迎なのだが、悪い意味での裏切りが
多く、せっかく作品世界に入りたくても、そこで萎えちゃうようなことが
多かった。
それぞれの見せ場を単体としても楽しめる人はそれなりに楽しめる
かもしれないが、見せ場をつなぐ線やそれを囲む設定が気になって、
最後まで入り込めない作品でした。
これはあくまで私見ですが、
この作品に限らず、「現実にある銃器」と「敵が戦いを通じて味方に
なっていくストーリー展開」はあまり相性が良くないように思う。
この作品では「防弾制服」という設定が用意されているが、視聴者に
とって銃器は殺傷能力のあるものとして認識されており、そのイメージを
覆すにはこの程度の設定では弱すぎるように思える。細かいことを言うと
「だったら顔を狙えば」とも思ってしまうし(笑)。
こういうストーリー展開を維持するなら、現実世界にないものを基本
モチーフにした方が良かったのでは。まあ、それはそれでありきたりな
ものになってしまいそうですが。
逆にあくまで「現実にある銃器」にこだわりたいなら、魅力的な
敵役でも次々と消してしまう非情さ(ある意味、贅沢さ)があった方が、
作品が映えるように思える。
作画に関して、気になったのが色。
原作の挿絵がそうなのかもしれないが、配色が赤系を中心に暗い
トーンの色使いをしていました。
まあ、シックと言えばシックなのですが、コミカルな要素を多分に
含んだライトな雰囲気の本作に対しての、この配色は作品の空気感を
損ねているような印象がありました。